特許第5786223号(P5786223)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5786223情報提供システム、特典付与装置、及び情報配信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5786223
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】情報提供システム、特典付与装置、及び情報配信方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20150910BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   G06Q30/02 150
   G06Q30/02 140
   G06F13/00 540P
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2009-251524(P2009-251524)
(22)【出願日】2009年10月30日
(65)【公開番号】特開2011-96151(P2011-96151A)
(43)【公開日】2011年5月12日
【審査請求日】2012年4月6日
【審判番号】不服2014-7410(P2014-7410/J1)
【審判請求日】2014年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】高比良 良明
(72)【発明者】
【氏名】宮本 淳一
【合議体】
【審判長】 手島 聖治
【審判官】 金子 幸一
【審判官】 川崎 優
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−259788(JP,A)
【文献】 特開2003−288521(JP,A)
【文献】 特開2003−233746(JP,A)
【文献】 特開2003−316993(JP,A)
【文献】 特開2005−88385(JP,A)
【文献】 特開2003−288533(JP,A)
【文献】 特開2002−170047(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メール会員の管理を行うための情報配信装置を含む情報配信システムと、ポイント会員の管理を行うための所定の場所に固定的に設置された特典付与装置を含む特典管理システムとからなる情報提供システムであって、
前記情報配信装置は、少なくともメール会員のメールアドレスが登録されたメール会員データベースを参照して、設問が挿入されたメッセージをメール会員の端末に配信し、
前記特典付与装置は、
前記設問に対する正答及び誤答を選択肢として提示する解答提示部と、
前記解答提示部により提示された選択肢に対する選択操作を、操作者から受け付ける解答受付部と、
前記解答受付部により受け付けた選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて、前記操作者に対して特典を付与する特典付与部と
を有し、
前記特典は、累積加算が可能なポイントであり、
前記特典付与装置は、所定の商業区域の設置場所に設置され、
前記情報配信装置は、前記商業区域に関する広告情報に、この商業区域に関する設問を挿入したメッセージを、この商業区域に関するメール会員の端末に配信し、
前記特典付与装置は、
ポイント会員であるか否かを判定するための情報を記録するポイント会員データベースを参照して、操作者が前記商業区域に関するポイント会員であるか否かを判定する会員判定部
をさらに有し、
前記特典付与部は、前記会員判定部により操作者がポイント会員であると判定された場合に、この操作者の選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて設定されたポイントを、このポイント会員に付与する
情報提供システム。
【請求項2】
正答又は誤答となる選択肢を、それぞれの選択肢の属性に関連付けて格納する選択肢データベース
をさらに含み、
前記解答提示部は、設問の正答となる選択肢と、前記選択肢データベースにおいてこの正答と同じ属性に関連付けられている他の選択肢とを提示する
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記情報配信システム及び前記特典管理システムは、互いに独立して会員情報を管理しており、
前記情報配信システムは、メール会員に関する情報以外の、設問に関する情報を前記特典管理システムに提供し、
前記特典管理システムは、提供された設問に関する情報に基づいて、操作者の選択操作が設問の正答に相当するか否かを判定し、
前記特典付与部は、この判定結果に応じたポイントを、ポイント会員のポイントに加算する
請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
ポイント会員であるか否かを判定するための情報を記録するポイント会員データベースを参照して、操作者が特典管理システムに登録されているか否かを判定する会員判定部と、
前記特典管理システム以外の、少なくともメール会員のメールアドレスが登録されたメール会員データベースを参照して、設問が挿入されたメッセージをメール会員の端末に配信するメール会員システムで配信された設問に対する正答及び誤答を選択肢として提示する解答提示部と、
前記解答提示部により提示された選択肢に対する選択操作を、操作者から受け付ける解答受付部と、
前記会員判定部により操作者が登録されているポイント会員であると判定された場合に、前記解答受付部により受け付けた選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて、前記操作者に対して、前記特典管理システムで累積加算が可能なポイントを特典として付与する特典付与部と
を有する特典付与装置。
【請求項5】
メール会員を管理するコンピュータと、ポイント会員の管理を行うための所定の場所に固定的に設置された特典付与装置とが連携して情報配信を行う情報配信方法であって、
前記コンピュータが、少なくともメール会員のメールアドレスが登録されたメール会員データベースを参照して、設問が挿入されたメッセージをメール会員の端末に配信し、
前記特典付与装置が、ポイント会員であるか否かを判定するための情報を記録するポイント会員データベースを参照して、操作者が特典管理システムに登録されているか否かを判定し、
前記特典付与装置の表示装置が、前記設問に対する正答及び誤答を選択肢として提示し、
前記特典付与装置の入力部が、提示された選択肢に対する選択操作を、操作者から受け付け、
前記特典付与装置が、操作者が前記特典管理システムに登録されている場合に、受け付けた選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて、前記操作者に対して、前記特典管理システムで累積加算が可能なポイントを特典として付与する
情報配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、特典付与装置、及び情報配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、広告に掲載される商品又はサービスに対する関心度に応じて、ポイントを付与する広告配信方法が開示されている。
また、特許文献2には、各広告ページに対応付けられた所定の操作(各広告ページのクイズに正しく答えるという操作)に応じて、各広告ページに割り当てられたポイントをユーザに付与する広告配信システムが開示されている。
また、特許文献3には、利用者が販促キーワードの入力を行うことにより、ポイント付与を行うポイント管理システムが開示されている。
また、特許文献4には、事業主体とキャンペーン企業との間で通信ネットワークを用いてキャンペーンカードを作成し、来店した顧客に前記キャンペーンカードを渡して必要な情報を記入し、前記キャンペーンカードの記入データを整理して前記顧客へアプローチ手法で再来店を促し、再来店した顧客の携帯電話と前記キャンペーン企業のサーバとの間のメール通信でポイントを加算するようにしたことを特徴とする統合電子商取引システムが開示されている。
また、特許文献5には、サービス関連メールによるサービス種類に応じた動作を表現するキャラクタ(キャラクタ画像や文字等表示)を表示する電子メール閲読促進方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4011375号公報
【特許文献2】特開2001−266248号公報
【特許文献3】特開2007−47951号公報
【特許文献4】特開2004−348625号公報
【特許文献5】特開2004−234353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、情報配信システムを有効活用することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る情報提供システムは、情報配信装置を含む情報配信システムと、所定の場所に固定的に設置された特典付与装置を含む特典管理システムとからなる情報提供システムであって、前記情報配信装置は、設問が挿入されたメッセージを閲覧者の端末に配信し、前記特典付与装置は、前記設問に対する正答及び誤答を選択肢として提示する解答提示部と、前記解答提示部により提示された選択肢に対する選択操作を、操作者から受け付ける解答受付部と、前記解答受付部により受け付けた選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて、前記操作者に対して特典を付与する特典付与部とを有する。
【0006】
好適には、前記特典は、累積加算が可能なポイントであり、前記特典付与装置は、所定の商業区域の設置場所に設置され、前記情報配信装置は、前記商業区域に関する広告情報に、この商業区域に関する設問を挿入したメッセージを、この商業区域に関するメール会員の端末に配信し、前記特典付与装置は、操作者が前記商業区域に関するポイント会員であるか否かを判定する会員判定部をさらに有し、前記特典付与部は、前記会員判定部により操作者がポイント会員であると判定された場合に、この操作者の選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて設定されたポイントを、このポイント会員に付与する。
【0007】
好適には、正答又は誤答となる選択肢を、それぞれの選択肢の属性に関連付けて格納する選択肢データベースをさらに含み、前記解答提示部は、設問の正答となる選択肢と、前記選択肢データベースにおいてこの正答と同じ属性に関連付けられている他の選択肢とを提示する。
【0008】
好適には、前記情報配信システム及び前記特典管理システムは、互いに独立して会員情報を管理しており、前記情報配信システムは、メール会員に関する情報以外の、設問に関する情報を前記特典管理システムに提供し、前記特典管理システムは、提供された設問に関する情報に基づいて、操作者の選択操作が設問の正答に相当するか否かを判定し、前記特典付与部は、この判定結果に応じたポイントを、ポイント会員のポイントに加算する。
【0009】
また、本発明に係る特典付与装置は、操作者が特典管理システムに登録されているか否かを判定する会員判定部と、前記特典管理システム以外の会員システムで配信された設問に対する正答及び誤答を選択肢として提示する解答提示部と、前記解答提示部により提示された選択肢に対する選択操作を、操作者から受け付ける解答受付部と、前記解答受付部により受け付けた選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて、前記操作者に対して特典を付与する特典付与部とを有する。
【0010】
また、本発明に係る情報配信方法は、情報配信を行うコンピュータと、所定の場所に固定的に設置された特典付与装置とが連携して情報配信を行う情報配信方法であって、前記コンピュータが、設問が挿入されたメッセージを閲覧者の端末に配信し、前記特典付与装置の表示装置が、前記設問に対する正答及び誤答を選択肢として提示し、前記特典付与装置の入力部が、提示された選択肢に対する選択操作を、操作者から受け付け、前記特典付与装置が、受け付けた選択操作が設問の正答に相当するか否かに応じて、前記操作者に対して特典を付与する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る情報提供システムによれば、情報配信システムによる情報配信をより有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、情報提供システム1の全体構成を例示する図である。
図2図2は、情報配信プログラム5及び特典管理プログラム6の機能構成を例示する図である。
図3図3は、情報配信システムに含まれるデータベースを例示する図である。
図4図4は、特典管理システムに含まれるデータベースを例示する図である。
図5図5は、情報配信システムの動作を説明するフローチャートである。
図6図6は、特典管理システムの動作を説明するフローチャートである。
図7図7は、配信されるメッセージ、及び、タッチパネルで表示される選択肢を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[背景]
電子メールなどを用いて情報を配信する情報配信システムでは、配信者側の望むタイミングで情報を配信することができる(例えば、プッシュ型広告)。しかしながら、配信した情報が必ずしも閲覧されないという問題がある。また、広告情報を配信したとしても、これが実店舗への集客に結び付きにくいという問題もある。また、従来技術ではメールを見て来店したかが判断できないためメールによる集客効果を把握できなかった。さらに、情報配信が「押し付け」と感じられる虞もあり、配信頻度などに注意する必要がある。
一方で、「押し付け」とは感じられにくいプル型の情報発信方法もある。すなわち、閲覧者が能動的に要求(所定の操作など)を行ったときに、情報をこの閲覧者に発信するシステムである。このようなプル型の情報発信方法の中でも、所定の場所に固定的に情報端末を設置してプル型の情報発信を行うシステムは、実店舗への集客に結び付きやすい点で優れている。しかしながら、このようなシステムでは、情報端末の設置場所まで来た人だけが対象となり、さらに集客力を強化する仕掛けが必要とされている。
そこで、本実施形態の情報提供システムは、このようなプッシュ型の情報配信システムと、プル型の情報端末とを連携させることにより、相互に補完した効率的な情報配信を実現する。
【0014】
図1は、情報提供システム1の全体構成を例示する図である。
図1に例示するように、情報提供システム1は、情報配信システムと、特典管理システムとからなる。
情報配信システムは、情報配信サーバ10と、メール会員データベース(メール会員DB)100と、広告情報データベース(広告情報DB)102とを有する。
情報配信サーバ10は、コンピュータ装置であり、メール会員DB100に登録されているユーザの携帯端末900に対して、広告情報DB102に登録されている広告情報を配信する。
メール会員DB100は、情報配信システムによる情報の配信先(本例では、メール会員)に関する情報を格納する。
広告情報DB102は、広告主から登録された広告情報を格納する。
【0015】
特典管理システムは、ポイント付与装置20と、ポイント管理サーバ30と、ポイント会員データベース(ポイント会員DB)300と、広告情報データベース(広告情報DB)302とを有する。
ポイント付与装置20は、特典付与装置の一例であり、例えば、店頭、ショッピングモール又は商店街の入口、その他の商業区域の一部に設置される。本例のポイント付与装置20は、コンピュータを内蔵し、かつ、情報の入力受付及び情報の表示を行うユーザインタフェース(本例ではタッチパネル200)と、情報記録媒体(本例では、バーコードが印字されたカード、磁気カード、又はICカードなどからなる会員カード902)から情報の読出しを行う情報読取装置(本例ではカードリーダライタ202)とを有する。本例のポイント付与装置20は、ネットワークを介してポイント管理サーバ30に接続しており、ポイント管理サーバ30と協働して、情報発信及びポイント付与を行う。
【0016】
ポイント会員DB300は、ポイント会員に関する情報を格納する。本例のポイント会員DB300は、メール会員DB100とは分離独立して管理されており、メール会員DB100よりも高いセキュリティ環境に設置されている。
広告情報DB302は、ポイント付与装置20で発信する情報(広告情報)を格納する。本例の広告情報DB302は、情報配信システムの広告情報DB102と一部の情報(キャンペーン情報)を同期している。
ポイント管理サーバ30は、コンピュータ装置であり、ポイント会員DB300に登録されているポイント会員のポイントを管理すると共に、広告情報DB302に登録されている広告情報(キャンペーン情報など)をポイント付与装置20に供給する。
ここで、広告情報には、設問又はその解答(正答又は誤答を含む)を少なくとも一部に含む広告情報(以下、「キャンペーン情報」とよぶ)と、これらの含まない広告情報(以下、単に「広告情報」とよぶ)とがある。
【0017】
本例の情報提供システム1では、情報配信サーバ10が、キャンペーン情報と広告情報とが混在した電子メールを、ユーザ9(閲覧者)の携帯端末900に配信する。キャンペーン情報には、設問が含まれており、これを閲覧したユーザ9(閲覧者)は、ポイント付与装置20において、この設問に対する解答を入力することにより、特典を得ることができる。
これにより、情報配信サーバ10によりプッシュ型で配信された電子メールがユーザ9に読んでもらいやすくなる。また、設問に対する解答を要求することにより、キャンペーンの存在自体だけでなく、正答として設定されたキーワードをユーザに記憶してもらうことができる。特に、設問を配信する情報配信システムと、解答の入力を受け付けるポイント付与装置20とを分離させていることから、キャンペーンを長期記憶として固定化されることが期待できる。また、メール会員の情報とポイント会員の情報とは異なるセキュリティポリシーで管理されることが多いが、このような場合でも、メール会員のシステム(情報配信システム)と、ポイント会員のシステム(特典管理システム)とが連携してキャンペーンを行っていることをユーザに印象付けることができる。また、ポイント付与装置20で受け付けた解答(例えば、正答数)によって、情報配信システムにより配信された広告情報の効果測定を行うことができる。また、情報配信システムと特典管理システムとが共同でキャンペーンを行うことにより、ポイント会員によるメール会員への新規登録、又は、メール会員によるポイント会員への新規登録が期待できる。
【0018】
図2は、情報配信サーバ10にインストールされる情報配信プログラム5の機能構成と、ポイント管理サーバ30にインストールされる特典管理プログラム6の機能構成とを例示する図である。
図2に例示するように、情報配信プログラム5は、会員登録部500、アドレス抽出部505、メール生成部510、メール配信部515、広告登録部520、及びキャンペーン登録部525を有する。また、広告情報DB102には、広告データベース(広告DB)と、設問データベース(設問DB)と、解答データベース(解答DB)とが含まれている。
情報配信プログラム5は、例えば、CD−ROM等の記録媒体に記録されており、この記録媒体を介して情報配信サーバ10(図1)にインストールされる。なお、情報配信プログラム5の一部又は全部は、ネットワークを介して、情報配信サーバ10にインストールされてもよい。また、情報配信プログラム5の全部又は一部は、情報配信サーバ10に設けられたASIC等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0019】
情報配信プログラム5において、会員登録部500は、メール会員の登録を受け付け、ユーザから入力された会員情報をメール会員DB100に登録する。本例の会員登録部500は、インターネットを介して、ユーザの携帯端末900からメールアドレスを受信すると、メール会員を識別するためのメール会員IDを付与して、図3(A)に例示するように、受信したメールアドレス、メール会員ID及び登録日(受信日)をメール会員DB100に登録する。
【0020】
アドレス抽出部505は、情報配信を行う場合に、配信先のアドレスをメール会員DB100から抽出し、抽出されたアドレスをメール配信部515に出力する。
メール生成部510は、設問が含まれた広告情報を生成し、生成された広告情報(設問を含む)を配信コンテンツとしてメール配信部515に出力する。本例のメール生成部510は、広告情報DB102に登録されている情報(具体的には、広告DBに登録されている広告情報、及び、設問DBに登録されている設問)を用いて、配信コンテンツを生成し、生成された配信コンテンツをメール配信部515に出力する。
【0021】
メール配信部515は、メール生成部510により生成された配信コンテンツを、アドレス抽出部505により抽出されたアドレスに配信する。本例のメール配信部515は、メール生成部510により生成された配信コンテンツを本文とし、アドレス抽出部505により抽出されたメールアドレスをメールアドレスとした電子メールのデータを生成し、生成された電子メールを送信する。
広告登録部520は、広告主のコンピュータから、広告情報、又は、キャンペーン情報(設問及び正答を含む情報)を受信すると、受信した情報を広告情報DB102に登録する。本例の広告登録部520は、広告主の選択操作又は任意入力操作によって、設問、正答、キャンペーンの有効期間、正答ポイント、及び、基礎ポイントを受け付けると、受け付けた設問、正答、有効期間、正答ポイント及び基礎ポイントを互いに関連付けた状態でキャンペーン情報として広告情報DB102に登録する。
【0022】
キャンペーン登録部525は、広告登録部520によりキャンペーン情報が登録された場合に、登録されたキャンペーン情報に含まれる正答と、この正答に関連する誤答とを特典管理システムの広告情報DB302に登録する。本例のキャンペーン登録部525は、広告登録部520によりキャンペーン情報(設問、正答、有効期間、正答ポイント、及び基礎ポイント)が登録されると、このキャンペーン情報に含まれる正答と同じ属性を有する他の解答を、広告情報DB102の解答DBから選択し、登録されたキャンペーン情報に、選択された他の解答(すなわち誤答)及びキャンペーン識別情報を付加して、特典管理システムの広告情報DB302(キャンペーンDB)に登録する。なお、広告情報DB302の解答DBには、図3(B)に例示するように、予め入力された解答が、その属性(具体的には、分類1〜分類3)と、解答番号と、付随情報(画像データなど)とに対応付けて登録されている。また、キャンペーンDBには、図4(B)に例示するように、正答、他の解答(誤答となる解答1〜3など)、基礎ポイント、正答ポイント、及び有効期限(キャンペーンの開始日及び終了日)がキャンペーン番号(キャンペーン識別情報)に関連付けて格納されている。
【0023】
また、図2に例示するように、特典管理プログラム6は、会員登録部600、会員判定部605、解答提示部610、解答受付部615、解答照合部620、及び特典付与部625を有する。また、ポイント会員DB300には、会員データベース(会員DB)と、特典データベース(特典DB)と、ログデータベース(ログDB)とが含まれており、広告情報DB302には、キャンペーンDBが含まれている。
特典管理プログラム6は、例えば、CD−ROM等の記録媒体に記録されており、この記録媒体を介してポイント管理サーバ30(図1)にインストールされる。なお、特典管理プログラム6の一部又は全部は、ネットワークを介して、ポイント管理サーバ30にインストールされてもよい。また、特典管理プログラム6の全部又は一部は、ポイント付与装置20又はポイント管理サーバ30に設けられたASIC等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0024】
特典管理プログラム6において、会員登録部600は、ポイント会員の登録を受け付け、ポイント会員の会員情報をポイント会員DB300の会員DBに登録する。本例の会員登録部600は、オペレータの入力操作によって、ポイント会員の住所、電話番号、性別、年齢及び誕生日等を受け付けると、ポイント会員を識別するためのポイント会員IDを付与して、図4(A)に例示するように、受け付けた住所等の会員情報をポイント会員ID及び登録日(入力日)に関連付けてポイント会員DB300の会員DBに登録し、ポイント会員IDが書き込まれた会員カード902の発行をカード発行機(不図示)に指示する。
【0025】
会員判定部605は、操作者がポイント会員であるか否かを判定し、判定結果を解答提示部610に出力する。本例の会員判定部605は、ポイント付与装置20のカードリーダライタ202により読み取られたポイント会員IDと、ポイント会員DB300の会員DBの情報とを照合することにより、ポイント会員を特定し、登録されたポイント会員である場合に、解答提示部610に対して解答の提示を行うよう指示し、登録されたポイント会員ではない場合に、解答提示部610に対して、ポイント会員への新規登録を促すメッセージを表示するよう指示する。
【0026】
解答提示部610は、正答及び誤答からなる選択肢群をポイント付与装置20のタッチパネル200に表示させる。本例の解答提示部610は、会員判定部605の指示に応じて、図4(B)に例示するキャンペーンDBを参照して、有効期間中のキャンペーン情報を選択し、選択されたキャンペーン情報に含まれる正答及び誤答を、タッチパネル200上で選択可能な領域として表示させる。
解答受付部615は、解答提示部610により提示された選択肢に対するユーザ9(操作者)の選択操作を受け付け、選択された選択肢を解答照合部620に通知する。本例の解答受付部615は、タッチパネル200に表示された選択肢群(正答及び誤答)に対する選択操作を検知し、選択された選択肢(正答又は誤答)を解答照合部620に通知する。
【0027】
解答照合部620は、解答受付部615により受け付けた選択操作が正答に相当するか否かを判断し、判断結果を特典付与部625に通知する。本例の解答照合部620は、解答受付部615により受け付けた選択操作に対応する解答(選択肢)と、図4(B)に例示するキャンペーンDBの正答とを照合して、選択された解答が正答である場合には、この正答に対応付けて登録されている正答ポイント及び基礎ポイントを特典付与部625に出力し、選択された解答が誤答である場合には、正当に対応付けて登録されている基礎ポイントのみを特典付与部625に出力する。
【0028】
特典付与部625は、解答照合部620から通知された判断結果(正答又は誤答)に応じたポイントを、ユーザ9(操作者)のポイント会員IDに付与する。本例の特典付与部625は、解答照合部620から正答ポイント及び基礎ポイントあるいは基礎ポイントのみが入力されると、図4(D)に例示するログDBを参照して、このポイント会員IDの来店ログを検査し、このキャンペーンに関して初来店である場合には、解答照合部620から入力されたポイントを、このポイント会員IDのポイントに加算し、このキャンペーンに関してすでに来店履歴が存在する場合には、ポイントの加算を行わない。特典付与部625は、付与したポイントを、図4(C)に例示する特典DBのポイントに加算する。
【0029】
図5は、情報配信システム(情報配信プログラム5)の動作を説明するフローチャート(S10)である。
図5に示すように、ステップ100(S100)において、情報配信プログラム5の広告登録部520(図2)は、広告主からキャンペーンの新規登録があるまで待機し(S100:No)、キャンペーンの新規登録が要求されると、S105の処理に移行する。なお、広告登録部520は、設問や正答が含まれない広告情報の登録を順次受け付けており、受け付けた広告情報を広告情報DB102に順次登録していく。
【0030】
ステップ105(S105)において、広告登録部520は、広告情報DB102の設問DB及び解答DBから、登録されている設問及び解答を読み出し、設問及び解答の雛形として広告主に提示する。
【0031】
ステップ110(S110)において、広告登録部520は、広告主が設問及び解答を任意入力する場合には、S115の処理に移行し、広告主が設問及び解答を雛形から選択する場合には、S120の処理に移行する。
ステップ115(S115)において、広告登録部520は、広告主から設問及び正答の入力を受け付けると、入力された正答の属性(分類)を分類1〜3まで順に選択させ、入力された設問と、正答及び属性とをそれぞれ設問DB及び解答DBに新規登録する。さらに、広告登録部520は、キャンペーンの有効期間、正答ポイント及び基礎ポイントの入力を受け付け、これらの情報をキャンペーン情報とする。
【0032】
ステップ120(S120)において、広告登録部520は、広告主から設問及び正答の選択操作を受け付けると、選択された設問及び正答並びにその属性(分類)を設問DB及び解答DBから読み出し、さらに、キャンペーンの有効期間、正答ポイント及び基礎ポイントの入力を受け付け、これらの情報をキャンペーン情報とする。
【0033】
ステップ125(S125)において、メール生成部510は、キャンペーン情報の一部(設問部分及び有効期間など)と、他の広告情報(広告情報DB102に登録されているもの)とをまとめてメール本文80(図7(A))を作成する。作成されるメール本文には、図7(A)に例示するように、複数の広告情報(広告情報A及びB)と共に、設問(クイズ)からなるキャンペーン情報804が含まれている。
ステップ130(S130)において、アドレス抽出部505は、メール会員DB100からメールアドレスを抽出し、抽出されたメールアドレスをメール配信部515に出力する。
メール配信部515は、メール生成部510により生成されたメール本文80を、アドレス抽出部505により抽出されたメールアドレス(すなわち、メール会員の端末のアドレス)に宛てて配信する。
【0034】
ステップ135(S135)において、キャンペーン登録部525は、広告登録部520によりキャンペーン情報(設問、正答、有効期間、正答ポイント、及び基礎ポイント)が登録されると、このキャンペーン情報に含まれる正答と同じ属性を有する他の解答を、広告情報DB102の解答DBから選択する。
ステップ140(S140)において、キャンペーン登録部525は、登録されたキャンペーン情報に、選択された他の解答(すなわち誤答)及びキャンペーン番号を付加して、特典管理システムの広告情報DB302(キャンペーンDB)に登録する。
【0035】
図6は、特典管理システム(特典管理プログラム6)の動作を説明するフローチャート(S20)である。
図6に示すように、ステップ200(S200)において、ポイント付与装置20のカードリーダライタ202(図1)は、会員カード902との通信に備えて待機し(S200:No)、会員カード902がカードリーダライタ202の近傍にかざされると、この会員カード902から、ポイント会員IDを読み取り、読み取られたポイント会員IDをポイント管理サーバ30の会員判定部605(図2)に送信する。
ステップ205(S205)において、会員判定部605は、ポイント会員DB300の会員DBを参照して、カードリーダライタ202から受信したポイント会員IDが登録されているか否か(すなわち、登録されたポイント会員か否か)を判定する。
【0036】
ステップ210(S210)において、会員判定部605は、ポイント会員IDと共に、解答提示の指示を解答提示部610に出力する。
ステップ215(S215)において、解答提示部610は、キャンペーンDBを参照して、有効期間中のキャンペーン情報を読み出す。
【0037】
ステップ220(S220)において、特典管理プログラム6は、ポイント付与装置20のタッチパネル200に、他の広告情報(例えば、ポイント会員の新規登録を促すメッセージなど)を表示させる。
【0038】
ステップ225(S225)において、解答提示部610は、図7(B)に例示するように、キャンペーン情報に含まれる選択肢(正答及び解答(誤答))を、ポイント付与装置20のタッチパネル200に表示させる。本例では、図7(B)に例示するように、複数の誤答選択肢822と、正答選択肢820と、選択を促すメッセージとがタッチパネル200上に表示されるのみであり、解答の基礎となる設問自体は表示されない。
ステップ230(S230)において、特典付与部625は、ログDBの来店ログを参照して、読み取られたポイント会員IDがこのキャンペーンに関して初来店であるか否かを判断し、初来店である場合に、正答ポイント及び基礎ポイントの付与を許可し、初来店ではない場合に、これらのポイントの付与を禁止する。
特典管理プログラム6は、このキャンペーンに関して操作者が初来店である場合に、S235の処理に移行し、このキャンペーンに関して操作者が初来店ではない場合に、処理を終了する。
【0039】
ステップ235(S235)において、解答受付部615は、ポイント付与装置20のタッチパネル200に表示された選択肢に対する選択操作を受け付ける。
ステップ240(S240)において、解答照合部620は、キャンペーンDBに登録されている正答と、解答受付部615により受け付けた選択操作に対応する解答とを比較して、ユーザ900(操作者)が正解であったか否かを判断する。
特典管理プログラム6は、ユーザの操作が正解であった場合に、S245の処理に移行し、ユーザの操作が不正解であった場合に、S240の処理に移行する。
【0040】
ステップ240(S240)において、特典付与部625は、解答照合部620により不正解であったと判断された場合に、このユーザのポイント会員IDのポイントに、基礎ポイントのみを加算して、特典DBを更新する。
ステップ245(S245)において、特典付与部625は、解答照合部620により正解であったと判断された場合に、このユーザのポイント会員IDのポイントに、正答ポイント及び基礎ポイントを加算して、特典DBを更新する。
【0041】
ステップ250(S250)において、特典付与部625は、選択された解答の番号、付与したポイント、及び来店日を、このユーザのポイント会員IDに関連付けてログDB(図4(D))に登録する。これにより、同一キャンペーンにおける同一ポイント会員に対するポイントの重複付与が防止される。また、ログDBに登録されるデータに基づいて、情報配信システムによって配信されるキャンペーン情報の広告効果を測定することができる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態の情報提供システム1によれば、情報配信サーバ10が、キャンペーン情報と広告情報とが混在した電子メールを、ユーザ9(閲覧者)の携帯端末900に配信し、ポイント付与装置20が、キャンペーン情報(電子メールで発信された情報)に含まれている設問に対する、ユーザの解答を受け付けて、解答の正誤に応じたポイントをユーザに付与する。
これにより、ポイント付与装置20により付与されるポイント(正答ポイント及び基礎ポイント)が、ポイント付与装置20が設置されている商業区域まで来て広告情報を引き出させるためのインセンティブとして働くだけでなく、情報配信システムで配信される広告情報を閲覧させるためのインセンティブとしても働く。
また、設問を発信又は受信するシステムと、この設問に対する解答を入力するシステムとを異なる端末上で実現することにより、キャンペーンの存在自体だけでなく、正答として設定されたキーワードをユーザに記憶してもらうことができる。
また、情報配信システムと特典管理システムとの間で、個人情報でなりうる会員情報の交換又は関連付けを行うことなく、単に、キャンペーン情報の同期を行うだけで、情報配信システムによる広告(プッシュ型オンライン広告)と、特典管理システムによる広告(プル型固定端末広告)とを互いに連動させることができる。これはまた、メール会員又はポイント会員の会員増加機会を増やすことにもなる。
また、ポイント付与装置20で受け付けた解答(例えば、正答数)によって、情報配信システムにより配信された広告情報の効果測定を行うことができる。
【符号の説明】
【0043】
1 情報提供システム
10 情報配信サーバ
20 ポイント付与装置
30 ポイント管理サーバ
5 情報配信プログラム
6 特典管理プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7