特許第5786254号(P5786254)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5786254端末デバイス中の発光デバイスを制御するための方法と装置、ならびに端末デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5786254
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】端末デバイス中の発光デバイスを制御するための方法と装置、ならびに端末デバイス
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/30 20060101AFI20150910BHJP
   G06F 3/147 20060101ALI20150910BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20150910BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   G09G3/30 K
   G06F3/147
   H04M1/00 R
   G09G3/20 642F
   G09G3/20 631V
   G09G3/20 691G
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-506716(P2014-506716)
(86)(22)【出願日】2011年4月29日
(65)【公表番号】特表2014-519045(P2014-519045A)
(43)【公表日】2014年8月7日
(86)【国際出願番号】CN2011073507
(87)【国際公開番号】WO2011137731
(87)【国際公開日】20111110
【審査請求日】2013年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】509296306
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼▲終▼端有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】李 雨平
【審査官】 山崎 仁之
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0090617(US,A1)
【文献】 特開2009−272735(JP,A)
【文献】 特開2009−086664(JP,A)
【文献】 特開2008−299160(JP,A)
【文献】 特開2007−309984(JP,A)
【文献】 特開2005−286523(JP,A)
【文献】 特開2005−181602(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/30
G06F 3/147
G09G 3/20
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイス中の発光素子を制御するための方法であって、
同じ照明条件の下で、端末デバイス中の周囲光センサによって検出された第1の光強度値を取得すると共に、前記端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得するステップと、
前記画像取込装置の光強度値と前記周囲光センサの標準光強度値との間のあらかじめ設定されたマッピングに従って前記第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定するステップであって、前記標準光強度値が標準的な環境下で前記周囲光センサによって検出された光強度値である、ステップと、
前記第1の光強度値および前記標準光強度値に従って前記周囲光センサの較正パラメータを取得するステップと、
前記端末デバイス中の発光素子を制御する必要がある場合に、前記周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得するステップと、
前記検出光強度値および前記較正パラメータに従って前記端末デバイス中の前記発光素子を制御するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得する前記ステップが、
前記画像取込装置によって収集された画像情報から画像の色成分値を読み取るステップと、
前記色成分値と前記光強度値との間の関係に従って、前記画像の前記読み取られた色成分値を光強度値に変換し、前記変換された光強度値に従って、前記画像取込装置によって検出された前記第2の光強度値を決定するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記画像取込装置によって収集された画像情報から画像の色成分値を読み取る前記ステップが、
前記画像取込装置によって収集された前記画像の中心ゾーンからピクセルの色成分値を読み取り、前記色成分値を前記画像の前記色成分値として使用するステップ、または
前記画像取込装置によって収集された前記画像の中心ゾーンから複数のピクセルの色成分値を読み取り、前記複数のピクセルの前記色成分値の平均値を前記画像の前記色成分値として使用するステップ、または
前記画像取込装置によって収集された前記画像の複数のあらかじめ設定されたゾーンからそれぞれ複数のピクセルの色成分値を読み取り、前記複数のピクセルの前記色成分値の平均値を前記画像の前記色成分値として使用するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記画像取込装置の前記光強度値と前記周囲光センサの前記標準光強度値との間の前記あらかじめ設定されたマッピングが、
前記画像取込装置および前記周囲光センサが損傷を受けておらず、外部干渉がない場合に、同じ照明条件に基づいて前記画像取込装置によって検出された前記光強度値と前記周囲光センサによって検出された前記光強度値との間のマッピング、または
じ照明条件に基づいて前記画像取込装置によって検出された前記光強度値と前記周囲光センサによって検出された前記光強度値との間のマッピングを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記検出光強度値および前記較正パラメータに従って前記端末デバイス中の前記発光素子を制御する前記ステップが、
検出された光強度値を、前記標準光強度値と前記第1の光強度値との間の差である前記較正パラメータに追加して、補正された光強度値を取得するステップと、
前記補正された光強度値に従って前記端末デバイス中の前記発光素子の輝度および/または表示コンテンツを調整するステップとを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記画像取込装置の感光ゾーンが、前記周囲光センサの感光ゾーンよりも大きい、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定する前記ステップが、
前記取得された第1の光強度値および第2の光強度値を前記あらかじめ設定されたマッピングと比較し、前記マッピング中の前記第2の光強度値に対応する値が前記第1の光強度値に等しくない場合に、前記第2の光強度値に対応する前記標準光強度値を決定する動作を開始するステップをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
端末デバイス中の発光素子を制御するための装置であって、
同じ照明条件の下で、端末デバイス中の周囲光センサによって検出された第1の光強度値を取得すると共に、前記端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得するように構成された、取得ユニットと、
前記第2の光強度値と前記周囲光センサの標準光強度値との間のあらかじめ設定されたマッピングに従って、前記取得ユニットによって取得された前記第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定するように構成された、標準値決定ユニットであって、前記標準光強度値が標準的な環境下で前記周囲光センサによって検出された光強度値である、標準値決定ユニットと、
前記取得ユニットによって取得された前記第1の光強度値および前記標準値決定ユニットによって決定された前記標準光強度値に従って、前記周囲光センサの較正パラメータを取得するように構成された、較正パラメータ取得ユニットと、
前記端末デバイス中の発光素子を制御する必要がある場合に、前記周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得するように構成された、検出値取得ユニットと、
前記検出値取得ユニットによって検出された前記検出光強度値および前記較正パラメータ取得ユニットによって取得された前記較正パラメータに従って、前記端末デバイス中の前記発光素子を制御するように構成された、制御ユニットとを含む、装置。
【請求項9】
前記取得ユニットが、
前記画像取込装置によって収集された画像情報から画像の色成分値を読み取るように構成された、読取サブユニットと、
前記色成分値と前記光強度値との間の関係に従って、前記読取サブユニットによって読み取られた前記画像の前記色成分値を光強度値に変換し、前記変換された光強度値に従って、前記画像取込装置によって検出された前記第2の光強度値を決定するように構成された、変換サブユニットとを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記読取サブユニットが、詳細には、
前記画像取込装置によって収集された前記画像の中心ゾーンからピクセルの色成分値を読み取り、前記色成分値を前記画像の前記色成分値として使用するか、または
前記画像取込装置によって収集された前記画像の中心ゾーンから複数のピクセルの色成分値を読み取り、前記複数のピクセルの前記色成分値の平均値を前記画像の前記色成分値として使用するか、または
前記画像取込装置によって収集された前記画像の複数のあらかじめ設定されたゾーンからそれぞれ複数のピクセルの色成分値を読み取り、前記複数のピクセルの前記色成分値の平均値を前記画像の前記色成分値として使用するように構成される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記制御ユニットが、
前記検出光強度値を、前記標準光強度値と前記第1の光強度値との間の差である前記較正パラメータに追加して、補正された光強度値を取得するように構成された、光強度補正サブユニットと、
前記補正された光強度値に従って前記端末デバイス中の発光素子の輝度および/または表示コンテンツを調整するように構成された、制御サブユニットとを含む、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記取得された第1の光強度値および第2の光強度値を前記あらかじめ設定されたマッピングと比較し、前記マッピング中の前記第2の光強度値に対応する値が前記第1の光強度値に等しくない場合に、前記標準値決定ユニットを起動して前記第2の光強度値に対応する前記標準光強度値を決定する動作を行うように構成された、起動ユニットをさらに含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
画像取込装置と、周囲光センサと、発光素子と、請求項8から12のいずれか一項に記載の発光素子を制御するための装置とを含み、
前記画像取込装置が、画像情報を収集し、前記画像情報を、発光素子を制御するための前記装置に送信するように構成され、
前記周囲光センサが、周囲光を検出し、前記周囲光の光信号を電気信号に変換し、発光素子を制御するための前記装置に前記電気信号を送信するように構成され、
前記発光素子が、可視光を発するか、または可視コンテンツを表示するように構成される端末デバイス。
【請求項14】
前記端末デバイスが携帯電話であり、前記発光素子が、ディスプレイ画面、キーボードのバックライト、およびインジケータのうちの1つ、またはそれらのいくつかの組合せを含み、前記画像取込装置の感光ゾーンが前記周囲光センサの感光ゾーンよりも大きく、
前記携帯電話がさらに、高周波回路と、音声回路と、電源回路とを含み、前記高周波回路が、前記携帯電話と無線網との間の通信をセットアップし、前記携帯電話と前記無線網との間のデータの送受信を実行するように構成され、前記音声回路が、音声を収集し、前記収集された音声を音声データに変換して、前記携帯電話が前記高周波回路により前記無線網に前記音声データを送信するか、および/または前記高周波回路により前記無線網から前記携帯電話によって受信された音声データから音声を復元し、ユーザに前記音声を再生するように構成され、前記電源回路が、前記携帯電話の各回路または素子に電力を供給するように構成される、請求項13に記載の端末デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子を制御するための技術の分野に関し、詳細には、端末デバイス中の発光素子を制御するための方法と装置、ならびに端末デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
人々がグリーンエネルギー節約および製品に関する知識に注目するにつれて、周囲光センサがますます広く適用されている。周囲光センサは、現在の周囲光の照度を測定して取り込むことができ、この照度により様々な発光素子の輝度を自動的に調整し、輝度制御を最適化し、製品の電力消費を削減することができる。一般的な発光素子は、ディスプレイ画面、キーボードのバックライトなどを含む。例えば、携帯電話のようなモバイルアプリケーションでは、ディスプレイに消費される電気が、電池の全容量の最大で30%となる。周囲光センサが、環境の明るさおよび暗さを検出することができ、携帯電話は、比較的暗い環境ではディスプレイの輝度を下げて電力消費を減少させ、電池の供給時間をできる限り長くすることができる。
【0003】
周囲光センサは、光センサの機能を実行するために、受け取った光信号を電気信号に変換する必要がある。したがって、端末デバイスは、周囲光センサに感光ゾーンを設ける必要がある。例えば、端末デバイスまたは他の手段に穴を形成することにより、光を周囲光センサに照射することができる。しかしながら、携帯性のような特性を示すために、今日では一部の端末デバイスはますます小さく、薄くなっている。この場合、小さな空間をすべて利用する必要がある。したがって、周囲光センサは比較的簡素であり、周囲光センサのために端末デバイスに設けられる感光ゾーンは非常に小さいが、これが悪影響をもたらすことになる。例えば、携帯電話については、周囲光センサの有効露光範囲は、一般に10分の数ミリメートルである。このような状況では、携帯電話に埃があって、これが不適切なシーリングにより周囲光センサの有効露光範囲をまさに覆う場合、または使用者の指紋が周囲光センサの有効露光範囲をまさに覆う場合、入射周囲光の量が影響を受けるおそれがあり、したがって周囲光センサの有効露光範囲に実際に照射される周囲光の量は大幅に減少する可能性があって、これが認識エラーの増加につながり、さらに発光素子(ディスプレイ画面、キーボードのバックライトなどを含む)を制御する際に端末デバイスの有効性に影響を与える可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、端末デバイス中の発光素子を制御するための方法と装置、ならびに発光素子を制御する有効性を向上させる端末デバイスを提供する。
【0005】
本発明は、次の解決法を提供する。
【0006】
端末デバイス中の発光素子を制御するための方法は、同じ照明条件の下で、端末デバイス中の周囲光センサによって検出された第1の光強度値を取得すると共に、端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得するステップと、画像取込装置の光強度値と周囲光センサの標準光強度値との間のあらかじめ設定されたマッピングに従って第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定するステップと、第1の光強度値および標準光強度値に従って周囲光センサの較正パラメータを取得するステップと、端末デバイス中の発光素子を制御する必要がある場合に、周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得するステップと、検出光強度値および較正パラメータに従って端末デバイス中の発光素子を制御するステップとを含む。
【0007】
端末デバイス中の発光素子を制御するための装置は、同じ照明条件の下で、端末デバイス中の周囲光センサによって検出された第1の光強度値を取得すると共に、端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得するように構成された、取得ユニットと、第2の光強度値と周囲光センサの標準光強度値との間のあらかじめ設定されたマッピングに従って、取得ユニットによって取得される第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定するように構成された、標準値決定ユニットと、取得ユニットによって取得された第1の光強度値および標準値決定ユニットによって決定された標準光強度値に従って、周囲光センサの較正パラメータを取得するように構成された、較正パラメータ取得ユニットと、端末デバイス中の発光素子を制御する必要がある場合に、周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得するように構成された、検出値取得ユニットと、検出値取得ユニットによって検出された検出光強度値および較正パラメータ取得ユニットによって取得される較正パラメータに従って、端末デバイス中の発光素子を制御するように構成された、制御ユニットとを含む。
【0008】
端末デバイスは、画像取込装置と、周囲光センサと、発光素子と、発光素子を制御するための前述の装置とを含み、画像取込装置は、カメラを通じて画像情報を収集し、発光素子を制御するための装置にこの画像情報を送信するように構成され、周囲光センサは、周囲光を検出し、周囲光の光信号を電気信号に変換し、発光素子を制御するための装置にこの電気信号を送信するように構成され、発光素子は、可視光を発するか、または可視コンテンツを表示するように構成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によって提供される特定の実施形態によれば、本発明は次の技術的効果を開示する。
【0010】
本発明の実施形態では、端末デバイス中の画像取込装置を使用して、光強度値を検出することができ、周囲光センサによって検出された光強度値を参照して、周囲光センサの較正パラメータを取得することができる。このように、端末デバイス中の発光素子を制御するたびごとに、周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得した後に、較正パラメータを用いて検出光強度値を補正することができ、その後補正された光強度値を使用して、端末デバイス中の発光素子を制御することができる。周囲光センサによって検出された光強度値は、画像取込装置によって取得される光強度情報を用いて較正されるので、発光素子を制御するための光強度値の精度を上げ、それにより発光素子を制御する有効性を向上させることができる。
【0011】
本発明の諸実施形態の技術的解決法をより明瞭に説明するために、諸実施形態を説明するために必要である添付の図面について以下に概説する。明らかに、下記の説明中の添付の図面は、本発明の単に一部の実施形態を示しており、当業者は創造的な努力なしにこれらの添付の図面から他の図面をさらに導き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による端末デバイス中の発光素子を制御するための方法のフローチャートである。
図2】画像取込装置の概略構造図である。
図3】本発明の一実施形態による端末デバイス中の発光素子を制御するための装置の概略図である。
図4】本発明の一実施形態による端末デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態における技術的解決法について、本発明の諸実施形態における添付の図面を参照して以下に明確に説明する。当然ながら、記載する実施形態は、本発明の実施形態の全部ではなく一部にすぎない。本明細書に記載する諸実施形態から当業者がいかなる創造的な努力もなく導き出すことができる他の実施形態はすべて、本発明の範囲内にある。
【0014】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による端末デバイス中の発光素子を制御するための方法が、次のステップを含む。
【0015】
S101:同じ照明条件の下で、端末デバイス中の周囲光センサによって検出された第1の光強度値を取得すると共に、端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得する。
【0016】
端末デバイスには、一般に周囲光センサに加えて画像取込装置が組み込まれている。端末デバイスの例として携帯電話を挙げると、今日の大部分の携帯電話には、写真撮影機能があり、これがカメラのような画像取込装置の組込みを必要とする。また画像取込装置は、光信号を電気信号に変換するという原理に基づいており、光強度情報を検出することもできる。したがって、画像取込装置は、ある程度は、周囲光センサ装置の別の形態とみなすことができる。一般には、画像取込装置の感光ゾーンは、干渉またはわずかな障害により安易に機能しなくなることはない。したがって、画像取込装置のこのような特性を本発明の実施形態に利用する。外部汚染物質から画像取込装置が受ける干渉が無視できるものである、および画像取込装置によって取り込まれる周囲光の強度値を使用することにより周囲光センサが較正されると仮定する。
【0017】
S102:標準的な環境下で第2の光強度値に対応する、周囲光センサによって検出された標準光強度値を決定する。
【0018】
標準的な環境とは、同じ照明条件を指し、すなわち(例えば屋外環境において)周囲光センサおよび画像取込装置に照射される光の強度が同じであり、周囲光センサの感光ゾーンに、外部汚染または他の障害によって引き起こされる干渉がない。すなわち、標準的な環境下で、画像取込装置は光強度値を検出することができ、それに応じて周囲光センサも光強度値を検出することができる。さらに、このような標準的な環境下では、周囲光センサは外部汚染の影響がないので、周囲光センサによって検出された光強度値は、標準光強度値とみなすことができる。同じ照明条件とは、同じ(例えば、屋外環境において)または同様の(例えば、はっきりした明暗差を生み出さない同じ光源に面しているとき)強度の光が周囲光センサおよび画像取込装置に照射されることを指す。
【0019】
標準光強度値は事前に取得できることに注意すべきであり、周囲光センサを較正する必要がある場合に、パラメータが分かり、これを直接使用することができる。標準光強度値を取得するための方法については、後に詳細に説明する。
【0020】
S103:第1の光強度値および標準光強度値に従って周囲光センサの較正パラメータを取得する。
【0021】
上記のステップS101〜S103は、端末デバイスの較正手順に相当する。実際の利用では、異なる方法で較正手順を開始することができる。例えば、端末デバイスは定期的な間隔で較正手順を開始することができる、またはユーザは手動制御を行う、などである。較正手順が完了された後に、発光素子が制御されるたびに、較正手順で取得された較正パラメータを使用して、制御を行うことができる。
【0022】
S104:端末デバイス中の発光素子を制御する必要がある場合に、周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得する。
【0023】
S105:検出光強度値および較正パラメータに従って端末デバイス中の発光素子を制御する。
【0024】
発光素子の制御は、ディスプレイ画面の輝度およびキーボードのバックライトなどの調整を含む。発光素子に制御が行われる前に、やはり検出光強度値が周囲光センサによって検出される必要がある。検出光強度値は、周囲光センサによって検出されると共に、周囲光センサの感光ゾーンが埃または指紋によって塞がれてしまっている可能性があるので、不正確である可能性がある。検出光強度値が直接、端末デバイス中の発光素子を制御するために使用される場合、これは不正確である可能性がある。
【0025】
例えば、周囲光センサの感光ゾーンは埃によって遮られ、センサによって検出された検出光強度値はxであるが、実際には、現在の周囲光の強度は、光強度値がZであると共に、Zがxよりも大きい場合にのみ、正しく反映される可能性がある。この場合、ディスプレイ画面の輝度調整に検出光強度値xを直接使用すると、調整される輝度は、実際の周囲光の強度に適合せず、したがって心地よい画像を作り出せない可能性がある。
【0026】
本発明の実施形態では、周囲光センサの較正パラメータが取得されている。したがって、発光素子を制御する場合、周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得した後、補正された光強度値を取得するためにまず較正パラメータを用いて検出光強度値を補正することができ、その後補正された光強度値を使用して発光素子を制御し、それによって発光素子を制御する有効性を向上させることができる。例えば、上記の例では、較正パラメータは、“Δx = Z - x”とすることができる。検出光強度値xを取得した後、検出値を較正パラメータに加えて実際の光強度値、すなわち“x + Δx = x + (Z - x) = Z”を得る。較正パラメータを用いて、発光素子を制御するために実際に使用される光強度値は、実際の周囲光の強度を正確に反映することができ、それにより発光素子を制御する有効性を向上させる。
【0027】
すなわち、端末デバイス中の画像取込装置もまた、受け取った光信号を電気信号に変換する必要があるので、端末デバイスもまた、画像取込装置に感光ゾーンを設ける必要があり、さらに、画像取込装置は多くの情報を集める必要があるので、端末デバイス上の画像取込装置に設定される感光ゾーンの面積は、周囲光センサに設定される感光ゾーンよりも一般的にはるかに大きい。画像取込装置の感光ゾーンは比較的大きいので、画像取込装置は周囲光センサほど環境に厳しい要件を課さず、埃または指紋が原因の軽微な障害が、入射光強度に重大な影響をもたらすことはない。したがって、画像取込装置によって取得される光強度情報は概して正確であって、周囲光センサによって検出された光強度値を較正するのに適しており、発光素子の制御に使用される光強度値の精度を上げ、それによって発光素子の制御の有効性を向上させる。
【0028】
結論として、本発明の実施形態は、画像取込装置を使用して、周囲光センサによって検出された光強度値を較正することができる。明確には、よりよい較正結果を得るために、画像取込装置の感光ゾーンは、周囲光センサの感光ゾーンよりも大きいものとすることができる。
【0029】
本発明の実施形態をよりよく理解できるように、まず画像取込装置の構造および原理について以下に簡単に説明する。図2を参照すると、画像取込装置は一般に3つの部分、すなわちレンズLENS、フィルタ、および光電子素子を含む。
【0030】
レンズLENS:画像取込装置の撮像は、主として光電子素子に起因する。光電子素子の点灯率を上げるには、単一ピクセルの光受容面積を拡大することが必要である。点灯率が増大する一方で、画質は劣化する。レンズLENSは、光電子素子の前に追加されるレンズに相当し、光電子素子の点灯率は、光電子素子の開口面積に依存せず、レンズLENSの表面積に依存する。
【0031】
フィルタ:人の目が認識できる殆どすべての色を、3原色、すなわち赤(R)、緑(G)、および青(B)によって形成することができる。したがって、フィルタは主として、RGB三色分離法を使用し、すなわち3つのチャネル、R、G、およびBを使用することにより色変調を行う。
【0032】
光電子素子:光電子素子は、フィルタを通る光源を電気信号に変換し、電気信号を量子化してこれを画像処理チップに送信し、一連の変換、処理、変調などにより画像を復元する。
【0033】
画像取込装置は、周囲光の強度を検出することもできるが、画像取込装置の基本機能は画像を取り込むことであるので、装置によって取得される画像情報は一般的に画像のRGB成分であり、これが光信号を表す別の方法であることを理解することができる。したがって、画像取込装置から本発明の実施形態に必要とされる第2の光強度値を取得するために、画像取込装置により取得された画像情報を、まず処理することができる。
【0034】
具体的には、画像収集段階において、画像取込装置は一般に、量子化されたRGBベクトル空間を使用して、各色成分の信号強度を表す。一般に、8ビットのバイナリデータを使用して成分を表し、したがって256レベルが存在可能となる。すなわち、画像取込装置によって取得される情報は、各ピクセルのRGB成分であり、画像処理チップは、各ピクセルのRGB成分に従って各ピクセルの色を復元することができる。
【0035】
画像信号処理の分野では、光情報を表すための別の方法、すなわち、YUVベクトル空間表現法があり、ここでYは輝度(Luminance)を表し、Uはクロミナンス(Chrominance)を表し、Vは彩度(Chroma)を表す。実際に輝度を表すY成分は、光強度情報を表すことができる。
【0036】
RGBベクトル空間およびYUVベクトル空間は、光情報を表す異なる方法であるので、2つのベクトル空間を互いに変換することができる。例えば、RGBベクトル空間をYUVベクトル空間に変換するための経験式は下記のようになる。
【0037】
【数1】
【0038】
ゆえにY成分は下記のようになる。
Y = 0.299R + 0.578G + 0.114B (2)
【0039】
画像取込装置がピクセルのRGB成分を収集する場合、式(2)を使用することによってピクセルのY値、すなわち輝度値を計算することができることを理解することができる。つまり、画像取込装置によって得られる画像情報の処理は、画像取込装置によって収集された画像情報中の1つまたは複数のピクセルのRGB成分値を読み取ること、色成分値と光強度値との間の関係に従って、読み取られたRGB成分値をY値に変換すること、および変換されたY値に従って、画像取込装置によって検出された光強度値を決定することとすることができる。
【0040】
1つのピクセルのRGB成分値が読み取られる場合、値を直接、光強度値に変換することができ、変換された光強度値を、画像取込装置によって検出された光強度値として直接使用することができる。複数のピクセルのRGB成分値が読み取られる場合、各ピクセルのRGB成分値をまず光強度値に変換することができ、次いですべての光強度値の平均値を計算することができ、平均値を、画像取込装置によって検出された光強度値として使用することができる。あるいは、複数のピクセルのRGB成分値が読み取られる場合、複数のピクセルのRGB成分の平均値をまず計算することができ、次いで複数のピクセルのRGB成分値の平均値に対応する光強度値を計算することができ、対応する光強度値を、画像取込装置によって検出された光強度値として使用することができる。例えば、3つのピクセルP1、P2、およびP3のRGB値P1(r1, g1, b1)、P2 (r2, g2, b2)、およびP3(r3, g3, b3)を読み取り、3つのピクセルのRGB成分値の平均値
【数2】
を取得し、次いでRGB成分値の平均値
【数3】
を、式(2)により光強度値に変換することができる。
【0041】
画像取込装置によって収集された画像は多数のピクセルを有するので、どの特定のピクセルが読み取りに選択されるかについては、制限を設定することができない。例えば、複数のピクセルのRGB成分値を読み取る必要がある場合に、画像取込装置によって収集された画像中に複数のゾーンを設定することができ、複数のピクセルのRGB成分値はそれぞれ各ゾーンから読み取られる。明確には、収集された画像の中心ゾーンは、よりすぐれた収集効果を有する。したがって、測定を正確にするために、1つまたは複数のピクセルRGB成分値は、画像取込装置によって収集された画像の中心ゾーンから読み取ることができる。例えば、光電子素子上に集中したいくつかのピクセルのRGB成分値を収集することができ、これらのそれぞれに対応するY値を計算し、その後Y値の平均値を、画像取込装置によって検出された光強度値として使用する。上記の説明に基づき、周囲光センサの較正において、周囲光センサによって検出された光強度値と、画像取込装置によって検出された光強度値との間のマッピングを、まず標準的な環境下で取得することができる。標準的な環境とは、同じ照明条件、すなわち(例えば、屋外環境において)周囲光センサおよび画像取込装置に照射される光の強度が同じであり、周囲光センサの感光ゾーンに障害がないことを指す。したがって、(周囲光センサの感光ゾーンに埃、指紋などの障害がないことを保証する)端末デバイスの研究および開発の過程において、光強度のサンプリングは、同じ照明条件の下で周囲光センサおよび画像取込装置を同時に作動させることによって行うことができる。周囲光センサによって収集される光強度のサンプル値はaであり、画像取込装置によって収集される光強度サンプル値はA(前述のように、RGB成分値をY値に変換することによって取得することができる)であると仮定する。このようにaおよびAが、2次元ベクトルを形成することができる。2次元ベクトルは、標準的な環境下で周囲光センサによって収集される光強度の量子化された値と、画像取込装置によって収集される光強度の量子化された値との間のマッピングを表すことができる。その後、テーブル1(表1)に示すように、2つの量子化された値の線形変化の関係により連続的に変化する周囲光の強度について、2次元ベクトルの表を生成することができる。
【0042】
【表1】
【0043】
Y値は一般的に8ビットのバイナリデータで表されるので、256レベルが存在可能となる。すなわち、画像取込装置によって検出された光強度値Aは、256レベルを有することができる。テーブル1では、256タイプの光強度を表す256個の2次元ベクトルが存在可能である。明確には、Y値が16ビットのバイナリデータのような他の手段で表されるとき、テーブル1に表すことができる最大光強度レベルは異なる可能性がある。
【0044】
テーブル1のデータを取得した後、較正中に参照することができる標準データとして、テーブル1のデータを端末デバイスに定着させることができる。
【0045】
上記のテーブル1のデータについて、上述の方法で、異なる端末デバイスのそれぞれに標準データを取得することができ、したがって各端末デバイスが、周囲光センサの較正に独自の標準データを使用することができ、その結果、高い精度がもたらされることに注意すべきである。明確には、要求される較正精度があまり高くない場合、標準データは必ずしも各端末デバイスのそれぞれに取得されない。例えば、同じバッチの複数の端末デバイスには、複数の端末デバイスのうちの1つの標準データを取得した後、標準データをこのバッチの端末デバイスの標準データとして使用することができる、などである。
【0046】
端末デバイスは、その標準データが取得され、標準データを使用して周囲光センサを較正することができる。上述のように、較正手順は、定期的な間隔で自動的に開始されるか、またはユーザにより手動で開始されるか、または端末デバイスが起動されるときに必ず自動的に開始されるなどとすることができる。較正手順が開始されるとき、画像取込装置は、自動的に起動されることができる。一方、ユーザは、例えば屋外環境において周囲光センサおよび画像取込装置に照射される光の強度が確実に同じになるように、端末デバイスをより明るい場所に置くことを思い起こす可能性がある。
【0047】
その後、較正手順において、画像取込装置によって収集された数ピクセルの色(RGB)成分値を読み取ることができ、式(2)を使用することにより各ピクセルに対応するY値を計算することができ、次にY値の平均値を、光強度を表すために画像取込装置によって収集される成分値として使用することができる。一方、周囲光センサによって収集されたデータxを読み取り、この2つが2次元ベクトル(x, Y)を構成する。2次元ベクトル(x, Y)を取得するための方法は、テーブル1の2次元ベクトル(a, A)を取得するための方法と同じであり、周囲光センサに障害がない場合、(x, Y)はテーブル1の2次元ベクトルの中のベクトルであるはずであることを理解することができる。そうでなければ、(x, Y)がテーブル1の2次元ベクトルの中のベクトルではない場合、周囲光センサは、遮られている可能性があり、較正される必要があることを示す。したがって、2次元ベクトル(x, Y)を取得した後、これをテーブル1の各2次元ベクトルと比較して、2次元ベクトル(x, Y)がテーブル1にあるかどうかを判断することができ、2次元ベクトルが存在する場合、周囲光センサは較正される必要がなく、そうでなければ、2次元ベクトルが存在しない場合、周囲光センサは較正される必要があることを示す
【0048】
具体的には、周囲光センサが較正されるとき、テーブル1は列挙した様々な可能なY値を有するので、現在取得されているY値に対応する2次元ベクトルをテーブル1で確実に見つけることができる。したがって、「2次元ベクトル(x, Y)がテーブル1に存在しない」とは、テーブル1のY値に対応する周囲光センサによって検出された光強度値はamであるはずであり、ここでamはxに等しくないこと、さらに、周囲光センサが外部汚染からの干渉を受ける場合、入射光の減少により不同(inequality)が引き起こされることを意味する。したがって、amはxよりも大きいはずである。上述のように、周囲光センサを較正する必要がある場合に、まずテーブル1からY値に対応するam値を読み取ることができ、次いで“k = am - x”を較正パラメータとして使用する。
【0049】
このように、周囲光センサによって検出された光強度値が、較正パラメータを取得後に検索される必要がある場合には常に、検索したデータを較正パラメータに追加して、調整された光強度値として使えるようにすることができ、調整された光強度値を上位層の管理プログラム(発光素子管理プログラムなど)に渡し、それによって確実に上位層の管理プログラムがより正確な周囲光の強度値を使用して、対応する制御動作を行うようにし、制御動作の有効性を向上させる。
【0050】
本発明の実施形態における端末デバイス中の発光素子を制御するための方法に対応して、本発明の一実施形態による端末デバイス中の発光素子を制御するための装置がさらに提供されることができる。図3を参照すると、この装置は、同じ照明条件の下で、端末デバイス中の周囲光センサによって検出された第1の光強度値を取得すると共に、端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得するように構成された、取得ユニット301を含み、較正精度を上げるために、画像取込装置の感光ゾーンは周囲光センサの感光ゾーンよりも大きいものとすることができると共に、この装置は、 第2の光強度値と周囲光センサの標準光強度値との間のあらかじめ設定されたマッピングに従って、第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定するように構成された、標準値決定ユニット302と、取得ユニット301によって取得された第1の光強度値および標準値決定ユニット302によって決定された標準光強度値に従って、周囲光センサの較正パラメータを取得するように構成された、較正パラメータ取得ユニット303と、端末デバイス中の発光素子を制御する必要がある場合に、周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得するように構成された、検出値取得ユニット304と、検出値取得ユニット304によって検出された検出光強度値および較正パラメータ取得ユニット303によって取得された較正パラメータに従って、端末デバイス中の発光素子を制御するように構成された、制御ユニット305とを含む。
【0051】
取得ユニット301は、画像取込装置によって収集された画像情報から画像の色成分値を読み取るように構成された、読取サブユニットと、色成分値と光強度値との間の関係により、読み取られた色成分値を光強度値に変換し、変換された光強度値により、画像取込装置によって検出された第2の光強度値を決定するように構成された、変換サブユニットとを含むことができる。
【0052】
読取サブユニットは、具体的には、画像取込装置によって収集された画像の中心ゾーンからピクセルの色成分値を読み取るように構成されることができ、または、較正をより精密にするために、読取サブユニットは、具体的には、複数のピクセルの色成分値を画像取込装置によって収集された画像の中心ゾーンから読み取り、複数のピクセルの色成分値の平均値を画像の色成分値として使用するように構成されることができ、または、読取サブユニットは、具体的には、画像取込装置によって収集された画像の複数のあらかじめ設定されたゾーンから複数のピクセルの色成分値をそれぞれ読み取り、複数のピクセルの色成分値の平均値を画像の色成分値として使用するように構成されることができる。
【0053】
実際の利用では、制御ユニット305は、検出された光強度値を、標準光強度値と第1の光強度値との間の差である較正パラメータに追加して、補正された光強度値を取得するように構成された、光強度補正サブユニットと、補正された光強度値に従って端末デバイス中の発光素子の輝度および/または表示コンテンツを調整するように構成された、制御サブユニットとを含むことができる。
【0054】
特定の実装では、装置はさらに、取得された第1の光強度値および第2の光強度値を、あらかじめ設定されたマッピングと比較し、マッピング内の第2の光強度値に対応する値が第1の光強度値に等しくない場合に、標準値決定ユニット302を起動して、第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定する動作を行うように構成された、起動ユニットを含むことができる。
【0055】
本発明の実施形態における端末デバイス中の発光素子を制御するための装置を用いると、端末デバイス中の画像取込装置を使用して光強度値を検出することができ、周囲光センサによって検出された光強度値が較正され、周囲光センサの較正パラメータが取得される。このように、周囲光センサによって検出された検出光強度値が取得された後、端末デバイス中の発光素子を制御するたびごとに、検出光強度値を較正パラメータで補正することができ、その後補正された光強度値を使用して、端末デバイス中の発光素子を制御する。端末デバイス中の画像取込装置は、同様に、受け取った光信号を電気信号に変換する必要があるので、端末デバイスもまた、画像取込装置に感光ゾーンを設ける必要があり、さらに、画像取込装置は多くの情報を集める必要があるので、端末デバイス上の画像取込装置に設定される感光ゾーンの面積は、周囲光センサに設定される感光ゾーンよりも一般的にはるかに大きい。画像取込装置の感光ゾーンは比較的大きいので、画像取込装置は周囲光センサほど環境に厳しい要件を課さず、埃または指紋が原因の軽微な障害が、入射光強度に重大な影響をもたらすことはない。したがって、画像取込装置によって取得される光強度情報は一般的に正確であり、周囲光センサによって検出された光強度値を較正するのに適しており、発光素子の制御に使用される光強度値の精度を上げ、それにより発光素子の制御の有効性を向上させる。
【0056】
本発明の実施形態における端末デバイス中の発光素子を制御するための方法と装置に対応して、本発明の一実施形態による端末デバイスがさらに提供される。図4を参照すると、端末デバイスは、画像取込装置401と、周囲光センサ402と、発光素子403と、先の実施形態で述べたように発光素子を制御する装置とを含むことができる。
【0057】
画像取込装置401は、カメラを通じて画像情報を収集し、発光素子を制御するための装置404にこの画像情報を送信するように構成される。
【0058】
周囲光センサ402は、周囲光を検出し、周囲光の光信号を電気信号に変換し、発光素子を制御するための装置404にこの電気信号を送信するように構成される。
【0059】
発光素子403は、可視光を発するか、または可視コンテンツを表示するように構成される。
【0060】
端末デバイスは、携帯電話、マンマシン(man-machine:人間対機械)対話端末、電子ブックリーダ、または表示機能を備えた別の端末デバイスとすることができる。端末デバイスが携帯電話である場合に、発光素子403は、ディスプレイ画面、キーボードのバックライト、およびインジケータのうちの1つ、またはそれらのいくつかの組合せを含むことができる。また携帯電話は、高周波回路、マイク、スピーカ、および電源をさらに含んで、携帯電話の基本機能を行うことができる。以下に、高周波回路、マイク、スピーカ、および電源についてそれぞれ説明する。高周波回路は、主として携帯電話と無線網との間の通信をセットアップし、携帯電話と無線網との間でデータの送受信を行うように構成され、マイクは、音声を収集し、収集された音声を音声データに変換して、携帯電話が高周波回路によって音声データを無線網に送信するように構成され、スピーカは、高周波回路により無線網から携帯電話によって受信された音声データから音声を復元し、音声をユーザに再生するように構成され、電源は、主として携帯電話の各回路または要素に電力を供給して携帯電話の正常な動作を保証するように構成される。
【0061】
明確には、実際の利用では、よりよい較正効果を達成するために、画像取込装置401の感光ゾーンは周囲光センサ402の感光ゾーンよりも大きい可能性がある。
【0062】
発光素子を制御するための装置の実施形態および端末デバイスの実施形態は、前述の発光素子を制御するための方法の実施形態に対応する。したがって、詳述していない部分については、この方法の実施形態の説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。


【0063】
諸実施形態の方法のステップの全部または一部は、関連ハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実行可能であることを、当業者は理解するはずである。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。プログラムが実行されるとき、次のステップが含まれる:同じ照明条件の下で、端末デバイス中の周囲光センサによって検出された第1の光強度値を取得すると共に、端末デバイス中の画像取込装置によって検出された第2の光強度値を取得するステップ、画像取込装置の光強度値と周囲光センサの標準光強度値との間のあらかじめ設定されたマッピングに従って第2の光強度値に対応する標準光強度値を決定するステップ、第1の光強度値および標準光強度値に従って周囲光センサの較正パラメータを取得するステップ、端末デバイス中の発光素子を制御する必要がある場合に、周囲光センサによって検出された検出光強度値を取得するステップ、ならびに検出光強度値および較正パラメータに従って、端末デバイス中の発光素子を制御するステップ。記憶媒体は、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスクなどとすることができる。
【0064】
端末デバイス中の発光素子を制御するための方法と装置、ならびに端末デバイスを前述において詳細に説明した。本明細書では、本発明の原理および実施方法を説明するために特定の例を使用している。実施形態の前述の説明は、本発明の方法および核となる概念を理解する助けとなるように使用するにすぎない。一方、当業者は、本発明の概念により特定の実施方法および応用の範囲に変更を行うことができる。結論として、本明細書の内容は、本発明への制約と解釈されてはならない。
【符号の説明】
【0065】
301 取得ユニット
302 標準値決定ユニット
303 較正パラメータ取得ユニット
304 検出値取得ユニット
305 制御ユニット
401 画像取込装置
402 周囲光センサ
403 発光素子
404 発光素子を制御するための装置
図1
図2
図3
図4