(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0071】
定義
ここで具体的に定義しない用語には、本開示及び文脈に照らして当業者がそれらに与えるであろう意味を与えるものとする。しかしながら、本明細書で使用する場合、反対に特定していない限り、下記用語は示した意味を有し、下記慣例を順守する。
以下に定義する基(group)、基(radical)、又は部分においては、基に先行して炭素原子数を特定することが多く、例えば、-C
1-C
6-アルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。一般に、2つ以上のサブ基を含む基では、最後に命名したサブ基が基の付着点であり、例えば、置換基「アリール-C
1-C
3-アルキル-」は、C
1-C
3-アルキル-基に結合しているアリール基を意味し、該置換基が付着しているコア又は基にはC
1-C
3-アルキル-基が結合している。
本発明の化合物を化学名の形でも式としても表している場合、いずれの矛盾の場合も式が優先するものとする。サブ式においてはアスタリスクを用いて、定義どおりのコア分子に連結される結合を示すことができる。
例えば、用語「3-カルボキシプロピル基」は下記置換基を表す。
【0073】
ここで、カルボキシ基はプロピル基の第3炭素原子に付着している。用語「1-メチルプロピル-」、「2,2-ジメチルプロピル-」又は「シクロプロピルメチル-」基は、下記基を表す。
【0075】
サブ式においてはアスタリスクを用いて、定義どおりのコア分子に連結される結合を示すことができる。
式又は基の定義では下記用語の多くを繰り返し使用することができ、いずれの場合も上で与えた意味の1つを互いに独立に有する。
特に指定のない限り、全ての置換基は互いに独立である。例えば1つの基に複数のC
1-C
6-アルキル基が存在し得る場合、3つの置換基C
1-C
6-アルキルの場合、1つがメチル、1つがn-プロピル、1つがtert-ブチルに相当してよい。
本出願の範囲内では、可能な置換基の定義において、これらを構造式の形で表すこともある。置換基の構造式中のアスタリスク(
*)は、分子の残部への連結点であると解釈すべきである。
さらに、該置換基の、連結点に続く原子を位置番号1の原子と呼ぶ。従って、例えば、基N-ピペリジニル(ピペリジン-A)、4-ピペリジニル(ピペリジン-B)、2-トリル(トリル-C)、3-トリル(トリル-D)、及び4-トリル(トリル-E)を以下のように示す。
【0077】
置換基の構造式にアスタリスク(
*)がない場合、各水素原子が置換基から除去され、このようにして自由になった原子価が分子の残部への結合部位として働き得る。従って、例えば、下記(トリル-F)は2-トリル、3-トリル、4-トリル、及びベンジルを意味し得る。
【0079】
本明細書では、用語「置換される」は、命名原子上のいずれかの1個以上の水素が、命名原子の普通の原子価を超えず、かつその置換が安定化合物をもたらすという条件で、指示群からの選択肢と置き換わることを意味する。
用語「任意に置換されていてもよい」とは、本発明の範囲内では、より低分子の基で必要に応じて置換されている上記基を意味する。化学的に意味があるとみなされる、より低分子の基の例は、1〜200個の原子から成る基である。好ましくは該基は化合物の薬理学的効力に悪影響を及ぼさない。例えば基は下記を含んでよい:
・任意にヘテロ原子で中断されていてもよく、任意に環、ヘテロ原子又は他の普通の官能基で置換されていてもよい、直鎖又は分岐炭素鎖。
・炭素原子から成る芳香族又は非芳香族環系及び炭素原子とヘテロ原子とから成る芳香族又は非芳香族環系(順次、官能基で置換されていてもよい)
・任意にヘテロ原子で中断されていてもよく、任意にヘテロ原子又は他の普通の官能基で置換されていてもよい1つ以上の炭素鎖で連結されていてもよい、炭素原子から成る芳香族又は非芳香族環系及び炭素原子とヘテロ原子とから成る芳香族又は非芳香族環系。
用語「分岐又は非分岐の飽和又は不飽和C
1-C
6-炭素鎖」は、一列に並んだ1〜6個の炭素原子で構成され、任意に分岐又はN、O若しくはSから選択される1個以上のヘテロ原子をさらに含むことができる、炭素原子鎖を意味する。前記炭素鎖は、飽和であるか又は二重結合若しくは三重結合を含むことによって不飽和であってよい。
炭素鎖が、アルキレン鎖の1又は2個の炭素原子と一緒に3、5又は6個の炭素原子を有する炭素環式環を形成する基で置換される場合、これには下記例の環が含まれる。
【0081】
単独又は別の基と組み合わせた用語「C
1-C
n-アルキル」(nは2〜nの整数である)は、1〜n個のC原子を有する非環式の飽和、分岐又は直鎖炭化水素基を意味する。用語C
1-C
5-アルキルは、基H
3C-、H
3C-CH
2-、H
3C-CH
2-CH
2-、H
3C-CH(CH
3)-、H
3C-CH
2-CH
2-CH
2-、H
3C-CH
2-CH(CH
3)-、H
3C-CH(CH
3)-CH
2-、H
3C-C(CH
3)
2-、H
3C-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-、H
3C-CH
2-CH
2-CH(CH
3)-、H
3C-CH
2-CH(CH
3)-CH
2-、H
3C-CH(CH
3)-CH
2-CH
2-、H
3C-CH
2-C(CH
3)
2-、H
3C-C(CH
3)
2-CH
2-、H
3C-CH(CH
3)-CH(CH
3)-及びH
3C-CH
2-CH(CH
2CH
3)-を包含する。
用語「C
1-C
6-アルキル」(他の基の一部であるものを含めて)は、1〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキル基を意味し、用語「C
1-C
4-アルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキル基を意味する。1〜4個の炭素原子を有するアルキル基が好ましい。用語「C
1-C
3-アルキル」は、1〜3個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキル基を意味し、用語「C
2-C
4-アルキル」は、2〜4個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキル基を意味する。1〜6個の炭素原子を有するアルキル基の例には、以下のもがある:メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソ-ペンチル、ネオ-ペンチル又はヘキシル。上記基については、任意に略語Me、Et、n-Pr、i-Pr、n-Bu、i-Bu、t-Bu等を用いてもよい。特に指定のない限り、定義プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシルには、問題になっている基の可能な全ての異性形が含まれる。従って、例えば、プロピルには、n-プロピル及びイソ-プロピルが含まれ、ブチルにはイソ-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル等が含まれる。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C
1-C
n-アルキレン」(nは2〜nの整数である)は、1〜n個の炭素原子を含む非環式の直鎖又は分岐鎖二価アルキル基を意味する。例えば用語C
1-C
4-アルキレンには、-CH
2-、-CH
2-CH
2-、-CH(CH
3)-、-CH
2-CH
2-CH
2-、-C(CH
3)
2-、-CH(CH
2CH
3)-、-CH(CH
3)-CH
2-、-CH
2-CH(CH
3)-、-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH(CH
3)-、-CH(CH
3)-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH(CH
3)-CH
2-、-CH
2-C(CH
3)
2-、-C(CH
3)
2-CH
2-、-CH(CH
3)-CH(CH
3)-、-CH
2-CH(CH
2CH
3)-、-CH(CH
2CH
3)-CH
2-、-CH(CH
2CH
2CH
3)-、-CH(CH(CH
3))
2-及び-C(CH
3)(CH
2CH
3)-が含まれる。
用語「C
1-C
8-アルキレン」(他の基の一部であるものを含めて)は、1〜8個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
1-C
6-アルキレン」は、1〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
2-C
8-アルキレン」は、2〜8個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
2-C
6-アルキレン」は、2〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
4-C
5-アルキレン」は、4〜5個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
2-C
6-アルキレン」は、2〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
1-C
4-アルキレン」は、1〜4個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
1-C
2-アルキレン」は、1〜2個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
1-アルキレン」は、1個の炭素原子を有するアルキレン基を意味する。用語「C
5-アルキレン」は、5個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。用語「C
0-C
4-アルキレン」は、0〜4個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味し、従って単結合をも含む。用語「C
0-C
3-アルキレン」は、0〜3個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味し、従って単結合をも含む。用語「C
1-C
3-アルキレン」は、1〜3個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキレン基を意味する。C
1-C
8-アルキレンの例には以下のものがある:メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルエチレン、ブチレン、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、ペンチレン、1,1-ジメチルプロピレン、2,2-ジメチルプロピレン、1,2-ジメチルプロピレン、1,3-ジメチルプロピレン、ヘキシレン、ヘプチレン又はオクチレン。特に指定のない限り、定義プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン及びオクチレンには、問題になっている基の、同数の炭素を有する可能な全ての異性形が含まれる。従って、例えばプロピレンには1-メチルエチレンが含まれ、ブチレンには1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレンが含まれる。
【0082】
環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
1-アルキレン基はC
3-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
2-アルキレン基はC
4-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
3-アルキレン基はC
5-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
4-アルキレン基はC
6-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
5-アルキレン基はC
7-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
6-アルキレン基はC
8-炭素環をもたらす。
C
3-C
8-炭素環を形成する当該C
1-C
6-アルキレン基に結び付く可能性のある置換基の定義では、結果として生じるC
3-C
8-炭素環のいずれの原子も該置換基の連結点であり得るものと解釈すべきである。
炭素鎖が、アルキレン鎖の1又は2個の炭素原子と一緒に、3、5又は6個の炭素原子を有する炭素環式環を形成する基で置換される場合、これには下記例の環が含まれる。
【0084】
用語「C
2-C
n-アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C
1-C
n-アルキル」の定義で規定されている基の当該炭素原子の少なくとも2個が互いに二重結合によって結合している場合の基に対して用いられる。
少なくとも1つの二重結合を有するという条件で、用語「C
2-C
6-アルケニル」(他の基の一部であるものを含めて)は2〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルケニル基を意味し、用語「C
2-C
4-アルケニル」は2〜4個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルケニル基を意味する。2〜4個の炭素原子を有するアルケニル基が好ましい。C
2-C
6-アルケニルの例としては、エテニル若しくはビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、又はヘキセニルが挙げられる。特に指定のない限り、定義プロペニル、ブテニル、ペンテニル及びヘキセニルには、問題になっている基の可能な全ての異性形が含まれる。従って、例えば、プロペニルには1-プロペニル及び2-プロペニルが含まれ、ブテニルには1-、2-及び3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル等が含まれる。
用語「メテニレン」は、単結合によって結び付いており、反対側で二重結合によっても結び付いているという条件で、1個の炭素原子を有する基を意味する。この構造式中のアスタリスク(
*)は、分子の残部への連結点であると解釈すべきであるが、該当する場合、このようにして分子の残部の自由になる原子価は、結合部位でのさらなる水素の置換によって単結合及び二重結合を形成することができる。
【0086】
用語「C
2-C
n-アルケニレン」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C
1-C
n-アルキレン」の定義で規定されている基の当該炭素原子の少なくとも2個が互いに二重結合によって結合している場合の基に対して用いられる。
少なくとも1つの二重結合を有するという条件で、用語「C
2-C
8-アルケニレン」(他の基の一部であるものを含めて)は2〜8個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルケニレン基を意味し、用語「C
2-C
6-アルケニレン」は2〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルケニレン基を意味する。少なくとも1つの二重結合を有するという条件で、用語「C
3-C
6-アルケニレン」は3〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルケニレン基を意味する。少なくとも1つの二重結合を有するという条件で、用語「C
4-アルケニレン」は4個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルケニレン基を意味する。少なくとも1つの二重結合を有するという条件で、用語「C
1-C
2-アルケニレン」は1〜2個の炭素原子を有するアルケニレン基を意味し、一方で用語「C
1-アルケニレン」は「メテニレン」を意味する。C
2-C
8-アルケニレンの例としては、エテニレン、プロペニレン、1-メチルエテニレン、ブテニレン、1-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン、1,2-ジメチルエテニレン、ペンテニレン、1,1-ジメチルプロペニレン、2,2-ジメチルプロペニレン、1,2-ジメチルプロペニレン、1,3-ジメチルプロペニレン、ヘキセニレン、ヘプテニレン又はオクテニレンが挙げられる。特に指定のない限り、定義プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン及びヘキセニレンには、問題になっている基の、同数の炭素を有する全ての可能な異性形が含まれる。従って、例えば、プロペニルには1-メチルエテニレンも含まれ、ブテニレンには1-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン、1,2-ジメチルエテニレンが含まれる。
【0087】
環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
3-アルケニレン基はC
5-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
4-アルケニレン基はC
6-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
5-アルケニレン基はC
7-炭素環をもたらす。環付加環が形成されるように2個の隣接する環原子上の構造に結び付いている-C
6-アルケニレン基はC
8-炭素環をもたらす。
C
5-C
8-炭素環を形成する当該C
3-C
6-アルケニレン基に結び付く可能性のある置換基の定義では、結果として生じるC
5-C
8-炭素環のいずれの原子も該置換基の連結点であり得るものと解釈すべきである。
用語「C
2-C
n-アルキニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C
1-C
n-アルキル」の定義で規定されている基の当該炭素原子の少なくとも2個が互いに三重結合によって結合している場合の基に対して用いられる。
少なくとも1つの三重結合を有するという条件で、用語「C
2-C
6-アルキニル」(他の基の一部であるものを含めて)は2〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキニル基を意味し、用語「C
2-C
4-アルキニル」は2〜4個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキニル基を意味する。C
2-C
6-アルキニルの例としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル又はヘキシニルが挙げられる。特に指定のない限り、定義プロピニル、ブチニル、ペンチニル及びヘキシニルには、問題になっている基の可能な全ての異性形が含まれる。従って例えばプロピニルには1-プロピニル及び2-プロピニルが含まれ、ブチニルには1-、2-、及び3-ブチニル、1-メチル-1-プロピニル、1-メチル-2-プロピニル等が含まれる。
【0088】
用語「C
2-C
n-アルキニレン」は、少なくとも2個の炭素原子を有する「C
1-C
n-アルキレン」の定義で規定されている基の当該炭素原子の少なくとも2個が互いに三重結合によって結合している場合の基に対して用いられる。
少なくとも1つの三重結合を有するという条件で、用語「C
2-C
8-アルキニレン」(他の基の一部であるものを含めて)は2〜8個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキニレン基を意味し、用語「C
2-C
6-アルキニレン」は2〜6個の炭素原子を有する分岐及び非分岐アルキニレン基を意味する。C
2-C
8-アルキニレンの例としては、エチニレン、プロピニレン、1-メチルエチニレン、ブチニレン、1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1-ジメチルプロピニレン、2,2-ジメチルプロピニレン、1,2-ジメチルプロピニレン、1,3-ジメチルプロピニレン、ヘキシニレン、ヘプチニレン又はオクチニレンが挙げられる。特に指定のない限り、定義プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン及びヘキシニレンには、問題になっている基の、同数の炭素を有する全ての可能な異性形が含まれる。従って例えばプロピニルには1-メチルエチニレンも含まれ、ブチニレンには1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレンが含まれる。
単独又は別の基と組み合わせて用いられる用語「カルボシクリル」は、3〜14個の炭素原子から成る単環式、二環式又は三環式環構造を意味する。用語「炭素環」は、完全飽和及び芳香環系並びに部分飽和環系を表す。用語「炭素環」は、縮合、架橋及びスピロ環系を包含する。
【0090】
用語「環」は、飽和、不飽和又は芳香族であってよく、かつ任意にN、O又はSから選択される1個以上のヘテロ原子を含んでよい炭素環を意味する。
用語「ヘテロシクリル」は、N、O又はS(O)
r(r=0、1又は2)から選択される1個以上のヘテロ原子を含有し、3〜14個の環原子から成り、どのヘテロ原子も芳香環の一部でない、飽和又は不飽和の単環式又は多環式環系(芳香環を含めて)を意味する。用語「ヘテロ環」には可能な全ての異性形が含まれるものとする。
従って、用語「ヘテロシクリル」には下記典型的構造が含まれる。各形態は、妥当な原子価が維持される限りいずれの原子にも共有結合を介して付着し得るので、これらの構造を遊離基として描写していない。
【0094】
用語「C
m-ヘテロシクリル」は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得るm員の飽和又は不飽和ヘテロ環式環を意味する。従って該「-C
m-ヘテロシクリル」は、環内はm個の原子から成る環系という結果になるが、環系の原子は炭素原子又はヘテロ原子であり得る。
用語「-C
3-C
8-ヘテロシクリル」は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得る3員、4員、5員、6員、7員、又は8員飽和若しくは不飽和ヘテロ環式環を意味する。環は炭素原子を介して又は窒素原子が存在する場合は窒素原子を介して分子に結び付き得る。用語「-C
5-C
8-ヘテロシクリル」は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得る5員、6員、7員、又は8員飽和若しくは不飽和ヘテロ環式環を意味し、環は炭素原子を介して又は窒素原子が存在する場合は窒素原子を介して分子に結び付き得る。用語「-C
5-C
6-ヘテロシクリル」は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得る5員、又は6員飽和若しくは不飽和ヘテロ環式環を意味し、環は炭素原子を介して又は窒素原子が存在する場合は窒素原子を介して分子に結び付き得る。用語「-C
5-ヘテロシクリル」は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得る5員飽和若しくは不飽和ヘテロ環式環を意味し、環は炭素原子を介して又は窒素原子が存在する場合は窒素原子を介して分子に結び付き得る。用語「-C
6-ヘテロシクリル」は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得る6員飽和若しくは不飽和ヘテロ環式環を意味し、環は炭素原子を介して又は窒素原子が存在する場合は窒素原子を介して分子に結び付き得る。
C
5-ヘテロシクリルの例としては以下のものが挙げられる。
【0096】
C
6-ヘテロシクリルの例としては以下のものが挙げられる。
【0098】
C
7-ヘテロシクリルの例としては以下のものが挙げられる。
【0100】
特に指定のない限り、ヘテロ環式環(又は「ヘテロ環」)はケト基を備えてよい。例として以下のものが挙げられる。
【0102】
単独又は別の基と組み合わせた用語「C
3-C
n-シクロアルキル」(nは3〜nの整数である)は、3〜n個のC原子を有する環式飽和非分岐炭化水素基を意味する。例えば用語C
3-C
7-シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが含まれる。
用語「C
3-C
8-シクロアルキル」(他の基の一部であるものを含めて)は3〜8個の炭素原子を有する環式アルキル基を意味する。同様に、用語「C
3-C
6-シクロアルキル」は3〜6個の炭素原子を有する環式アルキル基を意味する。C
3-C
8-シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルが挙げられる。特に指定のない限り、環式アルキル基は、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
単独又は別の基と組み合わせた用語「C
3-C
n-シクロアルケニル」(nは3〜nの整数である)は、3〜n個のC原子を有し、その少なくとも2個が互いに二重結合によって結合している環式の不飽和であるが芳香族でない非分岐炭化水素基を意味する。例えば用語C
3-C
7-シクロアルケニルとしてはシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル及びシクロヘプタトリエニルが挙げられる。
【0103】
用語「アリール」(他の基の一部であるものを含めて)は芳香族環系を意味する。用語「C
5-C
10-アリール」(他の基の一部であるものを含めて)は5〜10個の炭素原子を有する芳香族環系を意味する。6〜10個の炭素原子を有する芳香族環系を意味する「C
6-C
10-アリール」基が好ましい。例として、フェニル又はナフチルが挙げられる。5〜6個の炭素原子を有する芳香環を意味する「C
5-C
6-アリール」基も好ましい。特に指定のない限り、芳香族環系は、メチル、エチル、イソ-プロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
用語「ヘテロアリール」は、N、O又はS(O)
r(r=0、1又は2)から選択される1個以上のヘテロ原子を含有し、5〜14個の環原子から成り、ヘテロ原子の少なくとも1個が芳香環の一部である単環式又は多環式環系を意味する。用語「ヘテロアリール」は可能な全ての異性形を包含するものとする。
従って、用語「ヘテロアリール」には下記典型的構造が含まれる。各形態は、妥当な原子価が維持される限りいずれの原子にも共有結合を介して付着し得るので、これらの構造を遊離基として描写していない。
【0106】
用語「C
5-C
10-ヘテロアリール」(他の基の一部であるものを含めて)は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し、かつ芳香族系が形成されるほどの共役二重結合を含有する、5員又は6員ヘテロ環式芳香族基又は5〜10員二環式ヘテロアリール環を意味する。下記基は5員又は6員又は9員ヘテロ環式芳香族基の例である。
【0108】
C
5-ヘテロ環式芳香環(C
5-ヘテロアリール)の例には以下のものがある
【0110】
C
6-ヘテロ環式芳香環(C
6-ヘテロアリール)の例には以下のものがある
【0112】
芳香環が5員又は6員ヘテロ環式芳香族基を意味する「C
5-C
6-ヘテロアリール」基が好ましい。特に指定のない限り、これらのヘテロアリールは、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素の中から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
一般的な組合せ基、例えばXが-CO-、-NH-、-C(OH)-等の官能基である-X-C
1-C
4-アルキル-を使用するとき、官能基Xは-C
1-C
4-アルキル鎖の両側に位置し得る。
用語「スピロ-C
3-C
8-シクロアルキル」(スピロ)は3〜8員スピロ環式環を意味し、この環は炭素原子を介して分子に結び付いているが、結果として生じる3〜8員炭素環は2〜7個の炭素原子を有するアルキレン基によって形成されている。用語「スピロ-C
5-シクロアルキル」(スピロ)は5員スピロ環式環を意味し、この環は炭素原子を介して分子に結び付いているが、結果として生じる5員炭素環は4個の炭素原子を有するアルキレン基によって形成されている。用語「スピロ-C
3-C
8-シクロアルケニル」(スピロ)は3〜8員スピロ環式環を意味し、この環は炭素原子を介して分子に結び付いているが、結果として生じる3〜8員炭素環は2〜7個の炭素原子を有するアルケニレン基によって形成されている。用語「スピロ-C
5-シクロアルケニル」(スピロ)は5員スピロ環式環を意味し、この環は炭素原子を介して分子に結び付いているが、結果として生じる5員炭素環は4個の炭素原子を有するアルケニレン基によって形成されている。
用語「スピロ-C
3-C
8-ヘテロシクリル」(スピロ)は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得る3〜8員飽和若しくは不飽和スピロ環式環を意味し、この環は炭素原子を介して又は窒素原子が存在する場合は窒素原子を介して分子に結び付き得る。用語「スピロ-C
5-ヘテロシクリル」(スピロ)は、酸素、硫黄、及び窒素の中から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含有し得る5員飽和若しくは不飽和スピロ環式環を意味し、この環は炭素原子を介して又は窒素原子が存在する場合は窒素原子を介して分子に結び付き得る。
特に指定のない限り、スピロ環式環はオキソ、メチル、又はエチル基を備え得る。例として以下のものが挙げられる。
【0114】
本発明の範囲内の「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。特に反対に定められていない限り、フッ素、塩素及び臭素が好ましいハロゲンとみなされる。
本発明の範囲内の「リンカー」は二価基又は結合に命名される。
上記基及び残基を組み合わせて、炭素鎖及び環等から構成されるさらに複雑な構造を形成することができる。
一般式(I)の化合物は酸性基、主にカルボキシル基、及び/又は塩基性基、例えばアミノ官能基等を有し得る。従って一般式(I)の化合物は分子内塩として、或いは医薬的に使用可能な無機酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸、スルホン酸等又は有機酸(例えばマレイン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸又は酢酸等)との塩として、或いは医薬的に使用可能な塩基、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩、水酸化亜鉛、水酸化アンモニウム又は有機アミン、例えばとりわけジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等との塩として存在し得る。
本明細書で使用する場合、「医薬的に許容できる塩」は、親化合物が、その酸塩又は塩基塩を作ることによって修飾されている、開示化合物の誘導体を表す。医薬的に許容できる塩の例としては、限定するものではないが、アミン等の塩基性残基の鉱酸又は有機酸塩;カルボン酸等の酸性残基のアルカリ又は有機塩等が挙げられる。例えば、該塩としては、アンモニア、L-アルギニン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン(2,2’-イミノビス(エタノール))、ジエチルアミン、2-(ジエチルアミノ)-エタノール、2-アミノエタノール、エチレンジアミン、N-エチル-グルカミン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、リジン、水酸化マグネシウム、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルフォリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン(2,2’,2"-ニトリロトリス(エタノール))、トロメタミン、水酸化亜鉛、酢酸、2.2-ジクロロ-酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L-アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、2,5-ジヒドロキシ安息香酸、4-アセトアミド-安息香酸、(+)-ショウノウ酸、(+)-カンファー-10-スルホン酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、デカン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、D-グルコヘプトン酸、D-グルコン酸、D-グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2-オキソ-グルタル酸、グリセロリン酸、グリシン、グリコール酸、ヘキサン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イソ酪酸、DL-乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、リジン、マレイン酸、(-)-L-リンゴ酸、マロン酸、DL-マンデル酸、メタンスルホン酸、ガラクタル酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オクタン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸(エンボン酸)、リン酸、プロピオン酸、(-)-L-ピログルタミン酸、サリチル酸、4-アミノ-サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)-L-酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸及びウンデシレン酸からの塩が挙げられる。アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の金属からのカチオンを用いてさらなる医薬的に許容できる塩を形成可能である(Pharmaceutical salts, Berge, S.M.et al., J.Pharm.Sci., (1977),
66, 1-19をも参照されたい)。
塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から通常の化学的方法で本発明の医薬的に許容できる塩を合成することができる。一般に、水中又はエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、若しくはアセトニトリル等の有機希釈剤、又はその混合物中でこれらの化合物の遊離酸形又は塩基形を十分な量の適切な塩基又は酸と反応させることによって該塩を調製することができる。
【0115】
上述したように、式(I)の化合物を特に医薬的用途のためのその塩、その生理学的及び薬理学的に許容できる塩に変換することができる。これらの塩は一方で無機酸又は有機酸との式(I)の化合物の生理学的及び薬理学的に許容できる酸付加塩の形態であってよい。他方で式(I)の化合物を対イオンとしてアルカリ金属又はアルカリ土類金属カチオンを用いる無機塩基との反応によって生理学的及び薬理学的に許容できる塩に変換してもよい。例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸を用いて酸付加塩を調製することができる。上記酸の混合物を使用することもできる。式(I)の化合物のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩は、好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物及び水素化物を用いて調製され、そのうちアルカリ土類金属、特にナトリウム及びカリウムの水酸化物及び水素化物が好ましく、ナトリウム及びカリウムの水酸化物が特に好ましい。
所望により、一般式(I)の化合物をその塩に、特に、医薬用途のため、無機酸又は有機酸との生理学的に許容できる酸付加塩に変換することができる。適切な酸として、例えばコハク酸、臭化水素酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、乳酸、リン酸、塩酸、硫酸、酒石酸又はクエン酸が挙げられる。上記酸の混合物を使用することもできる。
【0116】
特に指定のない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲全体を通して、与えられた化学式又は化学名は互変異性体並びに全ての立体異性体、光学異性体及び幾何異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体等…)及びそのラセミ体並びに別のエナンチオマーの異なる比率の混合物、ジアステレオマーの混合物、又は該異性体及びエナンチオマーが存在するいずれもの前述の形態の混合物のみならず、その医薬的に許容できる塩を含めた塩並びに遊離化合物の溶媒和物又は化合物の塩の溶媒和物を含めたその溶媒和物(例えば水和物等)を包含するものとする。
従って本発明は、任意に個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はラセミ体の形態、互変異性体の形態並びに遊離塩基又は薬理学的に許容できる酸との対応する酸付加塩、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸若しくは臭化水素酸又は例えばシュウ酸、フマル酸、ジグリコール酸若しくはメタンスルホン酸等の有機酸との酸付加塩等の形態であってよい、問題になっている化合物に関する。
本発明の化合物は、任意にラセミ体として存在し得るが、本発明の化合物は純粋なエナンチオマー/ジアステレオマーとしても得られる。
本発明は、任意に個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はラセミ体の形態、互変異性体の形態並びに遊離塩基又は薬理学的に許容できる酸との対応する酸付加塩、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸若しくは臭化水素酸又は例えばシュウ酸、フマル酸、ジグリコール酸若しくはメタンスルホン酸等の有機酸との対応する酸付加塩等の形態であってよい、問題になっている化合物に関する。
本発明の式(I)の化合物は前記意味を有するが、特にR
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、L
1、E、G、Z、Q、X、A、m及びnによって定義された好ましい実施形態は、いずれの場合も互いに独立に選択される。
【0117】
治療応用
(i)CCR2結合アッセイ:
以下に概要を述べる結合アッセイを用いて、上記典型的物質のCCR2への結合について試験した。
細胞培養:
THP-1細胞(ヒト急性単球性白血病細胞)を加湿インキュベーター内で標準状態下37℃及び5%CO
2で培養した。1%のMEM-NEAA(Gibso 11140)、2mMのL-グルタミン、1.5g/Lの炭酸水素ナトリウム、4.5g/Lのグルコース、10mMのHEPES及び1.0mMのピルビン酸ナトリウム、90%;10%のウシ胎仔血清(FCS Gibco 10500-064)を含有するRPMI 1640培地(Gibco 21875)内でTHP-1細胞を培養した。
THP-1細胞から膜を調製した。THP-1細胞を4℃で10分間300xgで遠心分離した。細胞ペレットをリン酸緩衝食塩水(PBS、10μMのPefabloc及びプロテアーゼ阻害薬ミックス「完全(complete)」、Boehringer Mannheim(1錠/50ml)を含む)に再懸濁させて80細胞/mlの濃度にした。この細胞を「窒素ボンベ」(Parr Instrument)内での窒素分解(50バールで1時間)によって破壊することによって膜調製を行なった。遠心分離(800xg、4℃、1分)で細胞デブリを除去した。上清を80000xg、4℃で30分間遠心分離して細胞膜を沈降させた。通常は1×10E9細胞から50mgのタンパク質(Bradfordアッセイ)が生じた。-80℃で25mMのHEPES、25mMのMgCl
2、1mMのCaCl
2、10%のグリセリン中の一定分量で貯蔵するため膜を25mMのHEPES、25mMのMgCl
2、1mMのCaCl
2、10%のグリセリンに再懸濁させて-80℃で貯蔵した。
【0118】
受容体膜結合アッセイ:
Perkin Elmer NEX 332 Jod
125 MCP-1、Stock:2200Ci/mmolを2000μlのアッセイ緩衝液に溶かし、-20℃で貯蔵した。THP-1膜を25mMのHEPES、pH7.2;5mMのMgCl
2;0.5mMのCaCl
2;0.2%のBSAアッセイ緩衝液で2.5μg/15μlの濃度に調整した。Amersham Biosciences PVT-WGA Beads(RPNQ0001)をアッセイ緩衝液で0.24mg/30μlの濃度に調整した。膜-ビーズ-懸濁液の調製のため膜とビーズを1:2の比で回転(60rpm)下RTで30分間インキュベートした。100%DMSOに10mM濃度まで溶かした試験化合物をさらに100%DMSOで1mMまで希釈した。全てのさらなる化合物の希釈物をアッセイ緩衝液、最終1%DMSOを用いて得た。化合物、膜-ビーズ-懸濁液及び[
125I]MCP-1(約25000cpm/10μl)をインキュベートした。8時間後に結合した放射能をシンチレーションカウンターで測定した。質量作用の法則に基づいた「easy sys」プログラムを用いて実験データの反復フィッティングにより試験化合物の親和性の定量(解離定数hKi)を計算する(Schittkowski K.(1994), Numerische Mathematik, Vol.68, 129-142)。
全ての参照実施例がこのアッセイで10μM以下の活性(CCR2)を有することが分かった。
【0121】
(ii)CCR5結合アッセイ:
以下に概要を述べる結合アッセイを用いて、上記典型的物質のCCR5への結合について試験した。
細胞培養:
CHO、(Gα16)ヒトCCR5細胞を加湿インキュベーター内で標準条件下37℃及び5%CO
2で培養した。10μg/mlのPuromycin(Invitrogen; #A11139-03)、200μg/mlのZeocin(Invitrogen; #45-0003)及び10%のFCS(Gibco; #10500-064)を補充したHam's F12(Invitrogen; #31765068)内でCHO(Gα16)ヒトCCR5細胞を培養した。
膜調製:
CHO(Gα16)ヒトCCR5細胞から膜を調製した。膜調製前に細胞を245cm×245cmのプレート(Nunc; #166508)上で2〜3日培養した(80mgのタンパク質を得るために通常80〜100プレート)。
大きいスクレーパーで細胞をプレートから削り取って2×5mlの氷冷リン酸緩衝食塩水(PBS; Invitrogen; #14040-174)で洗浄した。細胞懸濁液をガラス瓶に収集した(氷上)。細胞懸濁液を1400rpm及び4℃で10分間回収し、PBSで洗浄した。プロテアーゼ阻害薬ミックス’完全’(Roche; #11873580001; 1錠/50ml)を含む40mlのPBSに細胞ペレットを再懸濁させた。
穏やかな細胞破壊のためホモジナイザー(ポッター)を用いて膜調製を行なった。細胞を5〜10分間ホモジナイズした。
膜を1000rpm及び4℃で5分間遠心分離した。上清(=膜)を新しいファルコンチューブに回収し、プロテアーゼ阻害薬ミックスを含むPBSと共に残存細胞ペレットを再び5〜10分間ホモジナイズし、遠心分離した。収集した上清を40000rpm及び4℃で30分間遠心分離して細胞膜を沈降させた。
膜を-80℃にて一定分量で貯蔵するため25mMのHEPES、25mMのMgCl
2、1mMのCaCl
2、10%のグリセリンに再懸濁させた。膜を5mg/mlの濃度に希釈した(Bradfordアッセイ)。
【0122】
受容体膜結合アッセイ:
[
125I]RANTES、Stock:1825Ci/mmol、25μCi(Bio Trend #A3-AI-676)を1000μlのアッセイ緩衝液(100mM NaCl;10mM MgCl
2;50mM Tris-HCl;1mM EDTA;0.1% BSA、pH7.6)に溶解させ、-20℃で貯蔵した。
CHO(Gα16)ヒトCCR5膜を氷上で溶解させ、アッセイ緩衝液で2.5μg/15μlの濃度に調整した。
Amersham Biosciences PVT-WGA Beads(GE Healthcare; #RPNQ0001)をアッセイ緩衝液で8mg/mlの濃度に調整した。膜-ビーズ-懸濁液の調製のため、膜とビーズを1:2の比で回転下RTで30分間インキュベートした。
100%DMSOに10mMの濃度まで溶解した試験化合物をさらに100%DMSOで1mMまで希釈した。全てのさらなる化合物の希釈物をアッセイ緩衝液、最終1%DMSOを用いて得た。7μlの化合物希釈物、45μlの膜-ビーズ-懸濁液及び10μlの[
125I]RANTES(約20000cpm/10μl)をRTでインキュベートした。6時間後に結合した放射能をシンチレーションカウンターで測定した。質量作用の法則に基づいた「easy sys」プログラムを用いて実験データの反復フィッティングにより試験化合物の親和性の定量(解離定数hKi)を計算する(Schittkowski K.(1994), Numerische Mathematik, Vol.68, 129-142)。
このアッセイの活性(CCR5)を全ての参照実施例について下表に示す。
【0124】
ケモカイン受容体拮抗薬のCCR2/CCR5選択性:
これらの両アッセイ(hKi値)のCCR5/CCR2活性比を計算することによってケモカイン受容体拮抗薬についてCCR2/CCR5選択性を示すことができる。本発明で請求する化合物は10超えのCCR5/CCR2活性比を特徴とする。好ましい化合物は20超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は30超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は40超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は50超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は70超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は100超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は120超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は140超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は30超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は160超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は180超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は200超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は250超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は300超えのCCR5/CCR2活性比を示す。さらに好ましい化合物は400超えのCCR5/CCR2活性比を示す。
本発明の別の実施形態は透過性の向上を特徴とする。実験アッセイは透過性を予測することができる。これらのアッセイは、Caco-2細胞培養アッセイにおけるように細胞ベースであってよい(C.G.Wermuth: The practice of Medicinal Chemistry, Elsevier Academic Press, 2
nd edition 2003, p 344)。
【0125】
治療用途
式(I)で示される物質が有効にCCR2に結合する能力に基づいて様々な治療応用を予想することができる。本発明は、技術上周知又は本明細書に記載するように、本発明の少なくとも1種のCCR2拮抗薬を用いて、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つのMCP-1関連疾患を調節又は治療する方法を提供する。本発明は、限定するものではないが、悪性疾患、代謝疾患、免疫又は炎症関連疾患、心血管疾患、感染性疾患、又は神経疾患の少なくとも1つを含め、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つのMCP-1関連疾患を調節又は治療する方法をも提供する。該状態は、限定するものではないが、細胞接着及び/又は血管新生によって媒介される疾患又は状態から選択される。該疾患又は状態には、免疫障害又は疾患、心血管障害又は疾患、感染性、悪性、及び/又は神経性障害又は疾患、或いは他の既知又は特定のMCP-1関連状態が含まれる。特に、CCR2拮抗薬はCOPD等の炎症を伴う疾患、眼の疾患及び腫瘍性疾患等の血管新生を伴う疾患、再狭窄等の組織リモデリングを伴う疾患、及び特定の細胞型の増殖を伴う疾患、特に上皮細胞癌及び扁平上皮癌の治療に有用である。特定の適応には、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、癌転移、関節リウマチ、糖尿病性網膜症及び黄斑変性症の治療用途が含まれる。本拮抗薬は、種々の線維性疾患、例えば特発性肺線維症、糖尿病性腎症、肝炎、及び肝硬変の治療にも役立ち得る。従って、本発明は、技術上周知又は本明細書に記載するように、本発明の少なくとも1種のCCR2拮抗薬を用いて、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つのCCR2関連疾患を調節又は治療する方法を提供する。特定の適応症について以下に論じる。
【0126】
肺疾患
本発明は、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つの肺疾患の調節又は治療方法をも提供する。該肺疾患としては、限定するものではないが、下記の少なくとも1つが挙げられる:肺炎;肺膿瘍;ダスト、ガス、又はミストの形の媒介物に起因する職業性肺疾患;喘息、閉塞性線維性細気管支炎、呼吸不全、肺の過敏性疾患(過敏性肺炎(外因性アレルギー性肺胞炎)、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、及び薬物反応を含め);成人呼吸促迫症候群(ARDS)、グッドパスチャー症候群、慢性閉塞性気道障害(COPD)、特発性間質性肺疾患、例えば特発性肺線維症及びサルコイドーシス、剥離性間質性肺炎、急性間質性肺炎、呼吸細気管支炎関連間質性肺疾患、特発性閉塞性細気管支炎性器質化肺炎、リンパ球性間質性肺疾患、ランゲルハンス細胞肉芽腫症、特発性肺血鉄症;急性気管支炎、肺胞タンパク症、気管支拡張症、胸膜疾患、無気肺、嚢胞性線維症、及び肺の腫瘍、及び肺塞栓症。
【0127】
悪性疾患
本発明は、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つの悪性疾患の調節又は治療方法をも提供する。該悪性疾患としては、限定するものではないが、下記の少なくとも1つが挙げられる:白血病、急性白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、B細胞、T細胞又はFAB ALL、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄球性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、ヘアリーセル白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、リンパ腫、ホジキン病、悪性リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫、結腸直腸癌、膵癌、腎細胞癌、乳がん、上咽頭癌、悪性組織球増殖症、腫瘍随伴症候群/悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症、固形腫瘍、腺癌、扁平上皮癌、肉腫、悪性黒色腫、特に転移性黒色腫、血管腫、転移性疾患、がん関連骨吸収、がん関連骨痛等。
【0128】
免疫関連疾患
本発明は、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つの免疫関連疾患の調節又は治療方法をも提供する。該免疫関連疾患としては、限定するものではないが、下記の少なくとも1つが挙げられる:関節リウマチ、若年性関節リウマチ、全身型若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清反応陰性関節症、変形性関節症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、全身性紅斑性狼瘡、抗リン脂質症候群、虹彩毛様体炎/ブドウ膜炎/視神経炎(iridocyclitisluveitisloptic neuritis)、特発性肺線維症、全身性血管炎/ウェゲナー肉芽腫症、サルコイドーシス、精巣炎/精管切除術逆手順(orchitislvasectomy reversal procedures)、アレルギー性/アトピー性疾患(allergiclatopic diseases)、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、臓器移植拒否反応、移植片対宿主病、全身性炎症反応症候群、敗血症症候群、グラム陽性菌敗血症、グラム陰性菌敗血症、培養陰性菌敗血症、真菌性敗血症、好中球減少性発熱、尿性敗血症、髄膜炎菌血症、外傷性出血(traumalhemo~~hage)、火傷、電離放射線暴露、急性膵炎、成人呼吸窮迫症候群、関節リウマチ、アルコール性肝炎、慢性炎症病態、サルコイドーシス、クローン病態、鎌状赤血球貧血、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏症反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身性アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、器官又は組織の移植片拒絶反応、腎移植拒絶反応、心移植拒絶反応、肝移植拒絶反応、膵移植拒絶反応、肺移植拒絶反応、骨髄移植(BMT)拒絶反応、皮膚同種移植片拒絶反応、軟骨移植拒絶反応、骨移植片拒絶反応、小腸移植拒絶反応、胎児胸腺移植組織拒絶反応、上皮小体移植拒絶反応、器官又は組織の異種移植片拒絶反応、同種移植片拒絶反応、抗受容体過敏性反応、グレーブス病、レイノー病、B型インスリン抵抗性糖尿病、喘息、重症筋無力症、抗体媒介細胞傷害、IU型過敏性反応、全身性紅斑性狼瘡、POEMS症候群(多発神経障害、臓器肥大症、内分泌障害、単クローン性免疫グロブリン血症、及び皮膚変化症候群)、多発神経障害、臓器肥大症、内分泌障害、単クローン性免疫グロブリン血症、皮膚変化症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、強皮症、混合性結合組織疾患、特発性アジソン病、糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、血管炎、MI心臓切開術後症候群、IV型過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植片拒絶反応、細胞内生物による肉芽腫、薬物過敏症、代謝性/特発性(metabolic/idiopathic)、ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、α-1-抗トリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、橋本甲状腺炎、骨粗しょう症、視床下部-下垂体-副腎系軸評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血球貪食性リンパ組織球増殖症、皮膚病変、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球体腎炎、急性腎不全、血液透析、尿毒症、毒性、子癇前症、OKT3療法、抗CD3療法、サイトカイン療法、化学療法、放射線療法(例えば、限定するものではないが、無力症、貧血、悪液質等が挙げられる)、慢性サリチル酸中毒等。
【0129】
心血管疾患
本発明は、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つの心血管疾患の調節又は治療方法をも提供する。該心血管疾患としては、限定するものではないが、下記の少なくとも1つが挙げられる:心臓25気絶症候群(cardiac 25 stun syndrome)、心筋梗塞、鬱血性心不全、脳卒中、虚血性脳卒中、出血、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、糖尿病性動脈硬化疾患、高血圧症、動脈性高血圧症、腎血管性高血圧症、失神、ショック、心血管系の梅毒、心不全、肺性心、原発性肺高血圧症、不整脈、心房異所性拍動、心房粗動、心房細動(持続性又は発作性)、潅流後症候群、心肺バイパス炎症反応、無秩序型又は多源性心房頻拍、規則的狭QRS頻脈、特異的不整脈、心室細動、ヒス束不整脈(His bundle arrythmias)、房室ブロック、脚ブロック、心筋虚血障害、冠動脈疾患、狭心症、心筋梗塞、心筋症、拡張鬱血性心筋症、拘束型心筋症、心臓弁膜症、心内膜炎、心膜疾患、心臓腫瘍、大動脈及び末梢動脈瘤(aordic and peripheral aneuryisms)、大動脈解離、大動脈の炎症、腹部大動脈及びその分岐部の閉塞、末梢血管障害、閉塞性動脈障害、末梢動脈硬化性疾患、閉塞性血栓性血管炎、機能性末梢動脈障害、レイノー現象及び疾患、先端チアノーゼ、肢端紅痛症、静脈疾患、静脈血栓症、静脈瘤、動静脈瘻、リンパ浮腫、脂肪性浮腫、不安定狭心症、再潅流傷害、ポストポンプ症候群(post pump syndrome)、虚血再潅流傷害等。該方法は、任意に少なくとも1種のCCR2拮抗薬を含む有効量の組成物又は医薬組成物を該調節、治療又は療法が必要な細胞、組織、器官、動物又は患者に投与する工程を含むことができる。
【0130】
神経疾患
本発明は、細胞、組織、器官、動物、又は患者の少なくとも1つの神経疾患の調節又は治療方法をも提供する。該神経疾患としては、限定するものではないが、下記の少なくとも1つが挙げられる:炎症性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、例えば腰痛、股関節痛、下肢痛、非ヘルペス性神経痛(non-herpetic neuralgia)、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、神経損傷誘発疼痛、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連神経因性疼痛、頭部外傷、毒物及び化学療法による神経損傷、幻肢痛、多発性硬化症、神経根引き抜き損傷、有痛性外傷単神経障害、有痛性多発神経障害、視床症候群、脳卒中後疼痛、中枢神経系損傷、術後疼痛、手根管症候群、三叉神経痛、乳房切除術後症候群、開胸術後症候群、断端痛、反復動作痛、痛覚過敏及びアロディニアを伴う神経因性疼痛、アルコール依存症及び他の薬物誘発疼痛;神経変性疾患、多発性硬化症、片頭痛、AIDS認知症症候群、脱髄疾患、例えば多発性硬化症及び急性横断性脊髄炎;錐体外路及び小脳障害、例えば皮質脊髄系の病変;基底核障害又は小脳障害;多動性運動障害、例えばハンチントン舞踏病及び老人性舞踏病;薬物誘発運動障害、例えばCNSドーパミン受容体遮断薬物誘発性障害;運動低下性運動障害、例えばパーキンソン病;進行性核上性麻痺(Progressive supra-nucleo Palsy);小脳の構造病変;脊髄小脳変性症、例えば脊髄性運動失調症、フリードライヒ失調症、小脳皮質変性症;多系統変性症(Mencel、Dejerine-Thomas、Shi-Drager及びMachado-Joseph);全身性障害(レフサム病、無βリポタンパク血症、運動失調、毛細管拡張症、及びミトコンドリア多系統障害);脱髄性コア障害、例えば多発性硬化症、急性横断性脊髄炎;及び運動単位障害、例えば神経原性筋萎縮症(前角細胞変性、例えば筋萎縮性側索硬化症、乳児脊髄筋萎縮症及び若年性脊髄性筋萎縮症);アルツハイマー病;中年のダウン症候群;びまん性レビー小体病;レビー小体型老人性認知症;ウェルニッケ-コルサコフ症候群;慢性アルコール中毒症;クロイツフェルトヤコブ病;亜急性硬化性全脳炎;ハレルフォルデン-スパッツ病(Hallerrorden-Spatz disease);及び拳闘家認知症等。
【0131】
線維性状態
上記状態及び疾患に加えて、本発明は、肝繊維症(限定するものではないが、アルコール性肝硬変、ウイルス誘発肝硬変、自己免疫誘発肝炎が挙げられる);肺線維症(限定するものではないが、強皮症、特発性肺線維症が挙げられる);腎臓線維症(限定するものではないが、強皮症、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、ループス腎炎が挙げられる);皮膚線維症(限定するものではないが、強皮症、肥厚性瘢痕及びケロイド瘢痕、火傷が挙げられる);骨髄線維症;神経線維腫症;線維腫;腸管線維症;及び外科手技に起因する線維性癒着等の様々な病因の線維性状態を調節又は治療する方法をも提供する。
【0132】
本発明は、細胞、組織、器官、動物又は患者の少なくとも1つの創傷、外傷又は組織傷害或いはそれに起因するか又はそれに関連する慢性状態を調節又は治療する方法をも提供する。該状態としては、限定するものではないが、下記:胸部、腹部、頭部、又は口腔手術を含めた手術に伴う肉体の損傷又は外傷の少なくとも1つが挙げられ;創傷は、無菌創、挫傷、切創、裂創、非穿通創、開放創、穿通創、貫通創、刺創、汚染創、感染及び皮下創から成る群より選択され;或いは創傷は、虚血性潰瘍、床擦れ、瘻、重度刺傷、熱傷及びドナー部位創傷から成る群より選択され;或いは創傷はアフタ性創傷、外傷性創傷又はヘルペス関連創傷である。ドナー部位創傷は、例えば身体の一部分から身体の別の部分への硬組織の除去に関連して、例えば移植術に関連して生じる創傷である。該手術に起因する創傷は非常に痛いので、治癒の改善は最も価値がある。創傷部に最初に侵入する細胞は好中球であり、その後マクロファージにより活性化される単球が侵入するので、創傷線維症にもCCR2拮抗薬療法が適している。マクロファージは病原体の食作用及び組織デブリの排除にも関与しているので、有効な創傷治癒に不可欠であると考えられる。さらに、マクロファージは治癒プロセスの後発事象に関与する多くの因子を放出する。マクロファージはコラーゲンの産生を開始する線維芽細胞を誘引する。ほとんど全ての組織修復プロセスには早期の結合組織形成が含まれ、これの刺激及び後発プロセスは組織治癒を改善するが、結合組織及びコラーゲンの過剰産生は、弾力がなく、低酸素を特徴とする線維性組織をもたらす恐れがある。本発明のCCR2拮抗薬は、創傷治癒の該続発症を調節、治療又は予防する方法に使用することができる。
【0133】
CCR2拮抗薬の他の治療用途
本発明は、細胞、組織、器官、動物又は患者の少なくとも1つの感染性疾患の調節又は治療方法をも提供する。該感染性疾患としては、限定するものではないが、下記の少なくとも1つが挙げられる:急性又は慢性細菌感染症、細菌、ウイルス及び真菌感染症を含めた急性及び慢性寄生又は感染プロセス、HIV感染症、HIV神経障害、髄膜炎、肝炎(A、B又はC型等)、敗血症性関節炎、腹膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、大腸菌O157:h7、溶血性尿毒症症候群/血栓溶解性血小板減少性紫斑病、マラリア、デング出血熱、リーシュマニア症、ハンセン病、毒素性ショック症候群、連鎖球菌性筋炎、ガス壊疽、マイコバクテリウム・ツベルクローシス、マイコバクテリウム・アビウム・イントラセルラーレ、ニューモシスチス・カリニ肺炎、骨盤内炎症性疾患、精巣炎/精巣上体炎(orchitislepidydimitis)、レジオネラ感染症、ライム病、インフルエンザa、エプスタイン・バーウイルス、生命に関わる血球貪食症候群、致命的脳炎/無菌性髄膜炎(vital encephalitisiaseptic meningitis)等。
本発明のいずれの方法も該調節、治療又は療法が必要な細胞、組織、器官、動物又は患者に少なくとも1種のCCR2拮抗薬を含む有効量の組成物又は医薬組成物を投与する工程を含むことができる。
ヒトの治療に有用なだけでなく、これらの化合物は、哺乳動物、齧歯動物等を含めたペット、珍しい動物及び家畜の獣医治療にも役立つ。
【0134】
併用
式(I)の化合物は、単独で又は本発明の式(I)の他の活性物質と併せて使用してよい。所望により式(I)の化合物を他の薬理学的に活性な物質と併用してもよい。この目的では例えばβ2アドレナリン受容体作動薬(短時間作用性及び長時間作用性βミメティック)、抗コリン薬(短時間作用性及び長時間作用性)、抗炎症性ステロイド(経口及び局所コルチコステロイド)、クロモグリケート、メチルキサンチン、解離グルココルチコイドミメティック、PDE3阻害薬、PDE4阻害薬、PDE7阻害薬、LTD4拮抗薬、EGFR阻害薬、ドーパミン作動薬、スタチン系薬剤、PAF拮抗薬、リポキシンA4誘導体、FPRL1修飾薬、LTB4受容体(BLT1、BLT2)拮抗薬、ヒスタミンH1受容体拮抗薬、ヒスタミンH4受容体拮抗薬、二重ヒスタミンH1/H3受容体拮抗薬、PI3-キナーゼ阻害薬、非受容体チロシンキナーゼ阻害薬、例えばLYN、LCK、SYK(脾臓チロシンキナーゼ阻害薬)、ZAP-70、FYN、BTK又はITK、例えばp38、ERK1、ERK2、JNK1、JNK2、JNK3又はSAP等のMAPキナーゼの阻害薬、NF-κB情報伝達経路の阻害薬、例えばIKK2キナーゼ阻害薬等、iNOS阻害薬(誘導型一酸化窒素合成酵素阻害薬)、MRP4阻害薬、ロイコトリエン拮抗薬、ロイコトリエン生合成阻害薬、例えば5-リポキシゲナーゼ(5-LO)阻害薬、cPLA2阻害薬、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ阻害薬又はFLAP阻害薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えばCOX-2阻害薬、CRTH2拮抗薬、DP1受容体修飾薬、トロンボキサン受容体拮抗薬、CCR1拮抗薬、CCR4拮抗薬、CCR5拮抗薬、CCR6拮抗薬、CCR7拮抗薬、CCR8拮抗薬、CCR9拮抗薬、CCR10拮抗薬、CCR11拮抗薬、CXCR1拮抗薬、CXCR2拮抗薬、CXCR3拮抗薬、CXCR4拮抗薬、CXCR5拮抗薬、CXCR6拮抗薬、CX3CR1拮抗薬、ニューロキニン(NK1、NK2)拮抗薬、スフィンゴシン1-リン酸受容体修飾薬、スフィンゴシン-1-リン酸リアーゼ阻害薬、アデノシン受容体修飾薬、例えばA2a作動薬、プリン受容体修飾薬、例えばP2X7阻害薬、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)活性化薬、ブラジキニン(BK1、BK2)拮抗薬、TACE阻害薬、PPARγ修飾薬、Rhoキナーゼ阻害薬、インターロイキン1β変換酵素(ICE)阻害薬、Toll様受容体(TLR)修飾薬、HMG-CoA還元酵素阻害薬、VLA-4拮抗薬、ICAM-1阻害薬、SHIP作動薬、GABAa受容体拮抗薬、ENaC阻害薬、メラノコルチン受容体(MC1R、MC2R、MC3R、MC4R、MC5R)修飾薬、CGRP拮抗薬、エンドセリン拮抗薬、TNFα拮抗薬、抗TNF抗体、抗GM-CSF抗体、抗CD46抗体、抗IL-1抗体、抗IL-2抗体、抗IL-4抗体、抗IL-5抗体、抗IL-13抗体、抗IL-4/IL-13抗体、抗TSLP抗体、抗OX40抗体、ムコレギュレーター(mucoregulator)、免疫療法薬、気道の腫脹に対する化合物、咳に対する化合物、抗ウイルス薬、オピエート受容体作動薬、カンナビノイド作動薬、ナトリウムチャネル遮断薬、N型カルシウムチャネル遮断薬、セロトニン作動性及びノルアドレナリン作動性修飾薬、プロトンポンプ阻害薬、局所麻酔薬、VR1作動薬及び拮抗薬、ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬、P2X3受容体拮抗薬、NGF作動薬及び拮抗薬、NMDA拮抗薬、カリウムチャネル修飾薬、GABA修飾薬、セロトニン作動性及びノルアドレナリン作動性修飾薬、抗片頭痛薬の中から選択される活性物質を使用するのが好ましい。本発明は、上記分類の化合物の1種からそれぞれ選択される3種の活性物質の併用をも包含する。前記リストは限定的性質を有するものとはみなされない。
【0135】
用いられるβミメティックは好ましくはアルブテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロキサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、アルホルモテロール、ジンテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモール、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルシプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメテロール、サルメファモール、ソテレノール、スルホンテロール、チアラミド、テルブタリン、トルブテロール、CHF-1035、HOKU-81、KUL-1248、3-(4-{6-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘキシルオキシ}-ブチル)-ベンジル-スルホンアミド、5-[2-(5,6-ジエチル-インダン-2-イルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン、4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール、5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-イソプロピルアミノブチル)-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3-(4H)-オン、1-(4-アミノ-3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-2-tert.-ブチルアミノ)エタノール、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸エチル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-イソプロピル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、4-(4-{2-[2-ヒドロキシ-2-(6-ヒドロキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-8-イル)-エチルアミノ]-2-メチル-プロピル}-フェノキシ)-酪酸、8-{2-[2-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン及び1-(4-エトキシ-カルボニルアミノ-3-シアノ-5-フルオロフェニル)-2-(tert.-ブチルアミノ)エタノール(任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
【0136】
好ましくはβミメティックは、バンブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、サルメテロール、スルホンテロール、テルブタリン、トルブテロール、3-(4-{6-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘキシルオキシ}-ブチル)-ベンゼンスルホンアミド、5-[2-(5,6-ジエチル-インダン-2-イルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン、4-ヒドロキシ-7-[2-{[2-{[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]-アミノ}エチル]-2(3H)-ベンゾチアゾロン、1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-[4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール、5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-イソプロピルアミノブチル)-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3-(4H)-オン、1-(4-アミノ-3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-2-tert.-ブチルアミノ)エタノール、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸エチル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-イソプロピル-フェニル)-1.1ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、4-(4-{2-[2-ヒドロキシ-2-(6-ヒドロキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-8-イル)-エチルアミノ]-2-メチル-プロピル}-フェノキシ)-酪酸、8-{2-[2-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン及び1-(4-エトキシカルボニルアミノ-3-シアノ-5-フルオロフェニル)-2-(tert.-ブチルアミノ)エタノール(任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態であってよい)の中から選択される。
【0137】
特に好ましいβミメティックは、フェノテロール、ホルモテロール、サルメテロール、3-(4-{6-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘキシルオキシ}-ブチル)-ベンゼンスルホンアミド、5-[2-(5,6-ジエチル-インダン-2-イルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン、1-[3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-[4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-[3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ]エタノール、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸エチル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-イソプロピル-フェニル)-1.1ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、4-(4-{2-[2-ヒドロキシ-2-(6-ヒドロキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-8-イル)-エチルアミノ]-2-メチル-プロピル}-フェノキシ)-酪酸、8-{2-[2-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン及び1-[2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾオキサジン-8-イル]-2-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール(任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態であってよい)の中から選択される。
【0138】
これらのβミメティックのうち、本発明により特に好ましいものは、ホルモテロール、サルメテロール、3-(4-{6-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘキシルオキシ}-ブチル)-ベンゼンスルホンアミド、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸エチル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-フェノキシ-酢酸)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[2-(4-イソプロピル-フェニル)-1.1ジメチル-エチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、8-{2-[2-(4-エトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン、4-(4-{2-[2-ヒドロキシ-2-(6-ヒドロキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-8-イル)-エチルアミノ]-2-メチル-プロピル}-フェノキシ)-酪酸、8-{2-[2-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン及び5-[2-(5,6-ジエチル-インダン-2-イルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン(任意にそのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態であってよい)である。
本発明によれば、βミメティックの酸付加塩は、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、ヒドロマレイン酸塩、ヒドロ酢酸塩、ヒドロ安息香酸塩、ヒドロクエン酸塩、ヒドロフマル酸塩、ヒドロ酒石酸塩、ヒドロシュウ酸塩、ヒドロコハク酸塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロフマル酸塩及びヒドロメタンスルホン酸塩の中から選択される。上記酸付加塩のうち、本発明によれば塩酸、メタンスルホン酸、安息香酸及び酢酸の塩が特に好ましい。
【0139】
用いられる抗コリン薬は、好ましくはチオトロピウム塩、オキシトロピウム塩、フルトロピウム塩、イプラトロピウム塩、グリコピロニウム塩、トロスピウム塩、トロペノール2,2-ジフェニルプロピオナートメトブロミド、スコピン2,2-ジフェニル-プロピオナートメトブロミド、スコピン2-フルオロ-2,2-ジフェニル-アセタートメトブロミド、トロペノール2-フルオロ-2,2-ジフェニル-アセタートメトブロミド、トロペノール3,3',4,4'-テトラフルオロベンジラートメトブロミド、スコピン3,3',4,4'-テトラフルオロベンジラートメトブロミド、トロペノール4,4'-ジフルオロベンジラートメトブロミド、スコピン4,4'-ジフルオロベンジラートメトブロミド、トロペノール3,3'-ジフルオロベンジラートメトブロミド、スコピン3,3'-ジフルオロベンジラートメトブロミド、トロペノール9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシラート-メトブロミド、トロペノール9-フルオロ-フルオレン-9-カルボキシラート-メトブロミド、スコピン9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシラートメトブロミド、スコピン9-フルオロ-フルオレン-9-カルボキシラートメトブロミド、トロペノール9-メチル-フルオレン-9-カルボキシラートメトブロミド、スコピン9-メチル-フルオレン-9-カルボキシラートメトブロミド、シクロプロピルトロピンベンジラートメトブロミド、シクロプロピルトロピン2,2-ジフェニル-プロピオナートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9-メチル-フルオレン-9-カルボキシラートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9-メチル-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド、シクロプロピルトロピン9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシラートメトブロミド、メチル-シクロプロピルトロピン4,4'-ジフルオロベンジラートメトブロミド、トロペノール9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシラート-メトブロミド、スコピン9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド、トロペノール9-メチル-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド、スコピン9-メチル-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド、トロペノール9-エチル-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド、トロペノール9-ジフルオロメチル-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド、スコピン9-ヒドロキシメチル-キサンテン-9-カルボキシラートメトブロミド(任意にその溶媒和物又は水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
上記塩において、カチオンチオトロピウム、オキシトロピウム、フルトロピウム、イプラトロピウム、グリコピロニウム及びトロスピウムは薬理学的に活性な成分である。アニオンとして、上記塩は好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、硝酸イオン、硝酸イオン、マレイン酸イオン、酢酸イオン、クエン酸イオン、フマル酸イオン、酒石酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、安息香酸イオン又はp-トルエンスルホン酸イオンを含有し得るが、対イオンとして塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、メタンスルホン酸イオン又はp-トルエンスルホン酸イオンが好ましい。全ての塩のうち、塩化物、臭化物、ヨウ化物及びメタンスルホン酸塩が特に好ましい。
臭化チオトロピウムが特に重要である。臭化チオトロピウムの場合、本発明の医薬併用は、好ましくは臭化チオトロピウムをWO 02/30928から知られる結晶性臭化チオトロピウム一水和物の形態で含む。本発明の医薬併用で臭化チオトロピウムを無水形態で使用する場合、WO 03/000265から知られる無水の結晶性臭化チオトロピウムを使用するのが好ましい。
【0140】
本明細書で用いられるコルチコステロイドは、好ましくはプレドニゾロン、プレドニゾン、ブチキソコルトプロピオナート、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカソン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、デキサメタゾン、ベタメタゾン、デフラザコルト、RPR-106541、NS-126、(S)-フルオロメチル6,9-ジフルオロ-17-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオナート及び(S)-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオナート(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその塩及び誘導体、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカソン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、デキサメタゾン、NS-126、(S)-フルオロメチル6,9-ジフルオロ-17-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオナート及び(S)-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオナート(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその塩及び誘導体、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択されるステロイドが特に好ましい。
ブデソニド、フルチカソン、モメタゾン、シクレソニド及び(S)-フルオロメチル6,9-ジフルオロ-17-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオナート(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその塩及び誘導体、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択されるステロイドが特に好ましい。
ステロイドへのいずれの言及も、存在し得るそのいずれの塩又は誘導体、水和物又は溶媒和物をも包含する。ステロイドの可能な塩及び誘導体の例は、そのアルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩等、スルホ安息香酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、リン酸二水素塩、パルミチン酸塩、ピバル酸塩又はフロ酸塩であり得る。
【0141】
使用し得るPDE4阻害薬は、好ましくはエンプロフィリン、テオフィリン、ロフルミラスト、アリフロ(シロミラスト)、トフィミラスト、プマフェントリン、リリミラスト、アロフィリン、アチゾラム、D-4396(Sch-351591)、AWD-12-281(GW-842470)、NCS-613、CDP-840、D-4418、PD-168787、T-440、T-2585、V-11294A、Cl-1018、CDC-801、CDC-3052、D-22888、YM-58997、Z-15370、N-(3,5-ジクロロ-1-オキソ-ピリジン-4-イル)-4-ジフルオロメトキシ-3-シクロプロピルメトキシベンズアミド、(-)p-[(4aR
*,10bS
*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチル-ベンゾ[s][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド、(R)-(+)-1-(4-ブロモ-ベンジル)-4-[(3-シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]-2-ピロリドン、3-(シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)-1-(4-N'-[N-2-シアノ-S-メチル-イソチオウレイド]ベンジル)-2-ピロリドン、cis[4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸]、2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オン、cis[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール]、(R)-(+)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセタート、(S)-(-)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセタート、9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(2-チエニル)-9H-ピラゾロ[3,4-c]-1,2,4-トリアゾロ[4,3-a]ピリジン及び9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(tert-ブチル)-9H-ピラゾロ[3,4-c]-1,2,4-トリアゾロ[4,3-a]ピリジン(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
用いられるPDE4阻害薬は、好ましくはエンプロフィリン、ロフルミラスト、アリフロ (シロミラスト)、アロフィリン、アチゾラム、AWD-12-281 (GW-842470)、T-440、T-2585、PD-168787、V-11294A、Cl-1018、CDC-801、D-22888、YM-58997、Z-15370、N-(3,5-ジクロロ-1-オキソ-ピリジン-4-イル)-4-ジフルオロメトキシ-3-シクロプロピルメトキシ-ベンズアミド、cis[4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸]、2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシ-フェニル)シクロヘキサン-1-オン、cis[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシ-フェニル)シクロヘキサン-1-オール]、9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(2-チエニル)-9H-ピラゾロ[3,4-c]-1,2,4-トリアゾロ[4,3-a]ピリジン及び9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(tert-ブチル)-9H-ピラゾロ[3,4-c]-1,2,4-トリアゾロ[4,3-a]ピリジン(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、かつ任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
上記PDE4阻害薬が形成することができる、薬理学的に許容できる酸との酸付加塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、ヒドロマレイン酸塩、ヒドロ酢酸塩、ヒドロ安息香酸塩、ヒドロクエン酸塩、ヒドロフマル酸塩、ヒドロ酒石酸塩、ヒドロシュウ酸塩、ヒドロコハク酸塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロフマル酸塩及びヒドロメタンスルホン酸塩の中から選択される塩を意味する。
【0142】
使用し得るLTD4-拮抗薬は、好ましくはモンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC-847(ZD-3523)、MN-001、MEN-91507(LM-1507)、VUF-5078、VUF-K-8707、L-733321、1-(((R)-(3-(2-(6,7-ジフルオロ-2-キノリニル)エテニル)フェニル)-3-(2-(2- ヒドロキシ-2-プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン-酢酸、1-(((1(R)-3(3-(2-(2.3-ジクロロ-チエノ[3,2-b]ピリジン-5-イル)-(E)-エテニル)フェニル)-3-(2-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン-酢酸及び[2-[[2-(4-tert-ブチル-2-チアゾリル)-5-ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]-酢酸(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態、任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩の形態であってよく、かつ任意にその塩及び誘導体、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
好ましくはLTD4拮抗薬は、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC-847(ZD-3523)、MN-001、MEN-91507(LM-1507)、VUF-5078、VUF-K-8707及びL-733321(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態、任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩の形態であってよく、かつ任意にその塩及び誘導体、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される。
特に好ましくはLTD4拮抗薬は、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC-847(ZD-3523)、MN-001及びMEN-91507(LM-1507)(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態、任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩の形態であってよく、かつ任意にその塩及び誘導体、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される。
LTD4-拮抗薬が形成することができる、薬理学的に許容できる酸との酸付加塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、ヒドロマレイン酸塩、ヒドロ酢酸塩、ヒドロ安息香酸塩、ヒドロクエン酸塩、ヒドロフマル酸塩、ヒドロ酒石酸塩、ヒドロシュウ酸塩、ヒドロコハク酸塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロフマル酸塩及びヒドロメタンスルホン酸塩の中から選択される塩を意味する。LTD4-拮抗薬が形成することができる塩又は誘導体は、例えば、アルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩等、アルカリ土類金属塩、スルホ安息香酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、リン酸二水素塩、パルミチン酸塩、ピバル酸塩又はフロ酸塩を意味する。
【0143】
使用し得るEGFR阻害薬は、好ましくは4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジエチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]-アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-2-メトキシメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-エチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(テトラヒドロピラン-4-イル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((R)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N-シクロプロピル-N-メチル-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6,7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-7-[3-(モルフォリン-4-イル)-プロピルオキシ]-6-[(ビニルカルボニル)アミノ]-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、3-シアノ-4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-エトキシ-キノリン、4-{[3-クロロ-4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-フェニル]アミノ}-6-(5-{[(2-メタンスルホニル-エチル)アミノ]メチル}-フラン-2-イル)キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]-アミノ}-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{[4-(5.5-ジメチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-6-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{2-[4-(2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-ピペリジン-1-イル]-エトキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-アミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(メトキシメチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-アセチルアミノ-エチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-7-ヒドロキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{trans-4-[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{trans-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{trans-4-[(モルフォリン-4-イル)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-アセチルアミノ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メタンスルホニルアミノ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-アミノカルボニルメチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(テトラヒドロピラン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)スルホニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-エタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-アセチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(4-メチル-ピペラジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{cis-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-イソプロピルオキシカルボニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{cis-4-[N-(2-メトキシ-アセチル)-N-メチル-アミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(cis-2.6-ジメチル-モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ
-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メチル-モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(S,S)-(2-オキサ-5-アザ-ビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(N-メチル-N-2-メトキシエチル-アミノ)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-エチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メトキシエチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(3-メトキシプロピル-アミノ)-カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[trans-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-ジメチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-シアノ-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、セツキシマブ、トラスツズマブ、ABX-EGF及びMab ICR-62(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
【0144】
好ましいEGFR阻害薬は、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジエチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-2-メトキシメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-エチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(テトラヒドロピラン-4-イル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((R)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N-シクロプロピル-N-メチル-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6,7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-7-[3-(モルフォリン-4-イル)-プロピルオキシ]-6-[(ビニルカルボニル)アミノ]-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、3-シアノ-4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-エトキシ-キノリン、4-{[3-クロロ-4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-フェニル]アミノ}-6-(5-{[(2-メタンスルホニル-エチル)アミノ]メチル}-フラン-2-イル)キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]-アミノ}-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{[4-(5.5-ジメチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-7-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-6-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{2-[4-(2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-ピペリジン-1-イル]-エトキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-アミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(メトキシメチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-アセチルアミノ-エチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-7-ヒドロキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{trans-4-[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{trans-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{trans-4-[(モルフォリン-4-イル)スルホニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-アセチルアミノ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メタンスルホニルアミノ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-アミノカルボニルメチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(テトラヒドロピラン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)スルホニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-エタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-アセチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(4-メチル-ピペラジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{cis-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-イソプロピルオキシカルボニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{cis-4-[N-(2-メトキシ-アセチル)-N-メチル-アミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(cis-2.6-ジメチル-モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、
4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メチル-モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(S,S)-(2-オキサ-5-アザ-ビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(N-メチル-N-2-メトキシエチル-アミノ)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-エチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メトキシエチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(3-メトキシプロピル-アミノ)-カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[trans-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-ジメチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-シアノ-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、及びセツキシマブ(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される。
【0145】
好ましくはEGFR阻害薬は、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(テトラヒドロピラン-4-イル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6,7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、3-シアノ-4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-エトキシ-キノリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]-アミノ}-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{[4-(5.5-ジメチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{2-[4-(2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-ピペリジン-1-イル]-エトキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-アミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-アセチルアミノ-エチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{trans-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-エタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(cis-4-{N-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{cis-4-[(モルフォリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(N-メチル-N-2-メトキシエチル-アミノ)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-エチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[trans-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-ジメチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-シアノ-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、及び4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メトキシエチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される。
【0146】
EGFR阻害薬は好ましくは4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6,7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]-アミノ}-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{[4-(5.5-ジメチル-2-オキソ-モルフォリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メトキシエチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[cis-4-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[trans-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-ジメチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(trans-4-{N-[(モルフォリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルフォリン-4-イル)-エトキシ]-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン及び4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-シアノ-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態であってよく、任意にその薬理学的に許容できる酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態であってよい)の中から選択される。
EGFR-阻害薬が形成することができる、薬理学的に許容できる酸との酸付加塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、ヒドロマレイン酸塩、ヒドロ酢酸塩、ヒドロ安息香酸塩、ヒドロクエン酸塩、ヒドロフマル酸塩、ヒドロ酒石酸塩、ヒドロシュウ酸塩、ヒドロコハク酸塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロフマル酸塩及びヒドロメタンスルホン酸塩の中から選択される塩を意味する。
【0147】
使用し得るドーパミン作動薬の例としは、好ましくはブロモクリプチン、カベルゴリン、α-ジヒドロエルゴクリプチン、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール、ロキシンドール、ロピニロール、タリペキソール、テルグリド及びビオザンの中から選択される化合物が挙げられる。本発明の範囲内では上記ドーパミン作動薬へのいずれの言及にも、存在し得るそのいずれの薬理学的に許容できる酸付加塩への言及も含まれ、任意にその水和物であってもよい。上記ドーパミン作動薬によって形成され得る生理学的に許容できる酸付加塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸の塩から選択される医薬的に許容できる塩を意味する。
H1-抗ヒスタミン薬の例としては、好ましくはエピナスチン、セチリジン、アゼラスチン、フェキソフェナジン、レボカバスチン、ロラタジン、ミゾラスチン、ケトチフェン、エメダスチン、ジメチンデン、クレマスチン、バミピン、セキスクロルフェニラミン、フェニラミン、ドキシルアミン、クロロフェノキサミン、ジメンヒドリナート、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、エバスチン、デスロラチジン及びメクロジンの中から選択される化合物が挙げられる。本発明の範囲内では上記H1-抗ヒスタミン薬へのいずれの言及にも、存在し得るいずれの薬理学的に許容できる酸付加塩への言及も含まれる。
PAF-拮抗薬の例は、好ましくは4-(2-クロロフェニル)-9-メチル-2-[3(4-モルフォリニル)-3-プロパノン-1-イル]-6H-チエノ-[3,2-f]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン、6-(2-クロロフェニル)-8,9-ジヒドロ-1-メチル-8-[(4-モルフォリニル)カルボニル]-4H,7H-シクロ-ペンタ-[4,5]チエノ-[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピンの中から選択される化合物が挙げられる。
【0148】
用いられるMRP4阻害薬は、好ましくはN-アセチル-ジニトロフェニル-システイン、cGMP、コラート、ジクロフェナク、デヒドロエピアンドロステロン3-グルクロニド、デヒドロエピアンドロステロン3-スルファート、ジラゼプ、ジニトロフェニル-s-グルタチオン、エストラジオール17-β-グルクロニド、エストラジオール3,17-ジスルファート、エストラジオール3-グルクロニド、エストラジオール3-スルファート、エストロン3-スルファート、フルルビプロフェン、ホラート、N5-ホルミル-テトラヒドロホラート、グリココラート、グリコリトコール酸(clycolithocholic acid)スルファート、イブプロフェン、インドメタシン、インドプロフェン、ケトプロフェン、リトコール酸スルファート、メトトレキサート、MK571((E)-3-[[[3-[2-(7-クロロ-2-キノリニル)エテニル]フェニル]-[[3-ジメチルアミノ)-3-オキソプロピル]チオ]メチル]チオ]-プロパン酸)、α-ナフチル-β-D-グルクロニド、ニトロベンジルメルカプトプリンリボシド、プロベネシド、PSC833、シルデナフィル、スルフィンピラゾン、タウロケノデオキシコラート、タウロコラート、タウロデオキシコラート、タウロリトコラート、タウロリトコール酸スルファート、トポテカン、トレキンシン及びザプリナスト、ジピリダモール(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマー並びに薬理学的に許容できる酸付加塩及び水和物の形態であってよい)の中から選択される化合物である。
MRP4阻害薬は好ましくはN-アセチル-ジニトロフェニル-システイン、デヒドロエピアンドロステロン3-スルファート、ジラゼプ、ジニトロフェニル-S-グルタチオン、エストラジオール3,17-ジスルファート、フルルビプロフェン、グリココラート、グリコリトコール酸スルファート、イブプロフェン、インドメタシン、インドプロフェン、リトコール酸スルファート、MK571、PSC833、シルデナフィル、タウロケノデオキシコラート、タウロコラート、タウロリトコラート、タウロリトコール酸スルファート、トレキンシン及びザプリナスト、ジピリダモール(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマー並びに薬理学的に許容できる酸付加塩及び水和物の形態であってよい)の中から選択される。
特に好ましいMRP4阻害薬は、デヒドロエピアンドロステロン3-スルファート、エストラジオール3,17-ジスルファート、フルルビプロフェン、インドメタシン、インドプロフェン、MK571、タウロコラート(任意にそのラセミ体、エナンチオマー又はジアステレオマー並びに薬理学的に許容できる酸付加塩及び水和物の形態であってよい)の中から選択される。ラセミ体からのエナンチオマーの分離は、技術上周知の方法を用いて行なえる(例えばキラル相上のクロマトグラフィー等)。
薬理学的に許容できる酸との酸付加塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、ヒドロマレイン酸塩、ヒドロ酢酸塩、ヒドロ安息香酸塩、ヒドロクエン酸塩、ヒドロフマル酸塩、ヒドロ酒石酸塩、ヒドロシュウ酸塩、ヒドロコハク酸塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロフマル酸塩及びヒドロメタンスルホン酸塩の中から選択される塩を意味する。
【0149】
本発明はさらに、本発明のCCR2阻害薬と、MRP4阻害薬と、別の活性物質、例えば、抗コリン薬、ステロイド、LTD4拮抗薬又はβミメティック等との3種併用を含む医薬製剤、並びにその調製及び呼吸器の病状を治療するためのその使用に関する。
用いられるiNOS阻害薬は、好ましくはS-(2-アミノエチル)イソチオ尿素、アミノグアニジン、2-アミノメチルピリジン、AMT、L-カナバニン、2-イミノピペリジン、S-イソプロピルイソチオ尿素、S-メチルイソチオ尿素、S-エチルイソチオ尿素、S-メチルチオシトルリン、S-エチルチオシトルリン、L-NA(N
ω-ニトロ-L-アルギニン)、L-NAME(N
ω-ニトロ-L-アルギニンメチルエステル)、L-NMMA(N
G-モノメチル-L-アルギニン)、L-NIO(N
ω-イミノエチル-L-オルニチン)、L-NIL(N
ω-イミノエチル-リジン)、(S)-6-アセトイミドイルアミノ-2-アミノ-ヘキサン酸(1H-テトラゾール-5-イル)-アミド(SC-51)(J.Med.Chem.2002, 45, 1686-1689)、1400W、(S)-4-(2-アセトイミドイルアミノ-エチルスルファニル)-2-アミノ-酪酸(GW274150)(Bioorg.Med.Chem.Lett.2000, 10, 597-600)、2-[2-(4-メトキシ-ピリジン-2-イル)-エチル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(BYK191023)(Mol.Pharmacol.2006, 69, 328-337)、2-((R)-3-アミノ-1-フェニル-プロポキシ)-4-クロロ-5-フルオロベンゾニトリル(WO 01/62704)、2-((1R.3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-チアゾール-5-イル-ブチルスルファニル)-6-トリフルオロメチル-ニコチノニトリル(WO 2004/041794)、2-((1R.3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-チアゾール-5-イル-ブチルスルファニル)-4-クロロ-ベンゾニトリル(WO 2004/041794)、2-((1R.3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-チアゾール-5-イル-ブチルスルファニル)-5-クロロ-ベンゾニトリル(WO 2004/041794)、(2S,4R)-2-アミノ-4-(2-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニルスルファニル)-4-チアゾール-5-イル-ブタン-1-オール(WO 2004/041794)、2-((1R.3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-チアゾール-5-イル-ブチルスルファニル)-5-クロロ-ニコチノニトリル(WO 2004/041794)、4-((S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-フェニル-ブチルスルファニル)-6-メトキシ-ニコチノニトリル(WO 02/090332)、置換3-フェニル-3,4-ジヒドロ-1-イソキノリンアミン、例えばAR-C102222(J.Med.Chem.2003, 46, 913-916)、(1S.5S.6R)-7-クロロ-5-メチル-2-アザ-ビシクロ[4.1.0]ヘプタ-2-エン-3-イルアミン(ONO-1714)(Biochem.Biophys.Res.Commun.2000, 270, 663-667)、(4R.5R)-5-エチル-4-メチル-チアゾリジン-2-イリデンアミン(Bioorg.Med.Chem.2004, 12, 4101)、(4R.5R)-5-エチル-4-メチル-セレナゾリジン-2-イリデンアミン(Bioorg.Med.Chem.Lett.2005, 15, 1361)、4-アミノテトラヒドロビオプテリン(Curr.Drug Metabol.2002, 3, 119-121)、(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-N-(1-{2-オキソ-2-[4-(6-トリフルオロメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-ピペリジン-1-イル]-エチルカルバモイル}-2-ピリジン-2-イル-エチル)-アクリルアミド(FR260330)(Eur.J.Pharmacol.2005, 509, 71-76)、3-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-6-[2-(4-イミダゾール-1-イルメチル-フェノキシ)-エトキシ]-2-フェニル-ピリジン(PPA250)(J.Pharmacol.Exp.Ther.2002, 303, 52-57)、メチル3-{[(ベンゾ[1.3]ジオキソール-5-イルメチル)-カルバモイル]-メチル}-4-(2-イミダゾール-1-イル-ピリミジン-4-イル)-ピペラジン-1-カルボキシラート(BBS-1)(Drugs Future 2004, 29, 45-52)、(R)-1-(2-イミダゾール-1-イル-6-メチル-ピリミジン-4-イル)-ピロリジン-2-カルボン酸(2-ベンゾ[1.3]ジオキソール-5-イル-エチル)-アミド(BBS-2)(Drugs Future 2004, 29, 45-52)及びその医薬塩、プロドラッグ又は溶媒和物の中から選択される化合物である。
【0150】
SYK阻害薬として使用し得る化合物は、好ましくはR343又はR788の中から選択される化合物である。
例えばp38、ERK1、ERK2、JNK1、JNK2、JNK3又はSAPとして言及し得る好ましいMAPキナーゼ阻害薬の例としては、SCIO-323、SX-011、SD-282、SD-169、NPC-037282、SX-004、VX-702、GSK-681323、GSK-856553、ARRY-614、ARRY-797、ARRY-438162、ARRY-p38-002、ARRY-371797、AS-602801、AS-601245、AS-602183、CEP-1347、KC706、TA-5493、RO-6226、Ro-1487、SC-409、CBS-3595、VGX-1027、PH-797804、BMS-582949、TA-5493及びBIRB-796(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマー又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得るIKK2キナーゼ阻害薬を含め、NF-κB情報伝達経路の好ましい阻害薬の例としては、MD-1041、MLN-041及びAVE-0547(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
例えば5-リポキシゲナーゼ(5-LO)阻害薬、cPLA2阻害薬、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ阻害薬又はFLAP阻害薬として言及し得る好ましいロイコトリエン生合成阻害薬の例としては、ジロイトン、チペルカスト、リコフェロン、ダラプラジブ、TA-270、IDEA-033、IDEA-070、NIK-639、ABT-761、フェンロイトン、テポキサリン、AM-103、AM-803、アボット-79175、アボット-85761、PLT-3514、CMI-903、PEP-03、CMI-977、MLN-977、CMI-947、LDP-977、エフィプラジブ、PLA-695、ベリフラポン、MK-591、MK-886及びBAYx1005(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましい非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の例としてはCOX-2阻害薬:プロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロキス酸、カルプロフェン、フェンフフェン、フェノプロフェン、フルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸、及びチオキサプロフェン)、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、フェンクロズ酸、フェンチアザク、フロフェナク、イブフェナク、イソキセパク、オキスピナク、スリンダク、チオピナク、トルメチン、ジドメタシン、及びゾメピラク)、フェナム酸誘導体(メクロフェナム酸、メフェナム酸、及びトルフェナム酸)、ビフェニル-カルボン酸誘導体、オキシカム(イソキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、スドキシカム及びテノキシカン(tenoxican))、サリチラート(アセチルサリチル酸、スルファサラジン)及びピラゾロン(アパゾン、ベズピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン)、及びコキシブ(セレコキシブ、バレコキシブ、ロフェコキシブ及びエトリコキシブ)(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
【0151】
言及し得る好ましいCCR1拮抗薬の例としては、AZD-4818、CCX-354、MLN-3701、MLN-3897(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいCCR5拮抗薬の例としては、マラビロク、INCB-15050、CCR5mAb004、GSK-706769、PRO-140、SCH-532706、ビクリビロク及びニフェビロク(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいCXCR1又はCXCR2拮抗薬の例としては、SCH-527123及びSB-656933(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいニューロキニン(NK1又はNK2)拮抗薬の例としては、サレズタント、ネパズタント、PRX-96026及びフィゴピタント(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
P2X7阻害薬を含め、言及し得る好ましいプリン作動性受容体修飾薬の例としては、AZD-9056(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいPPARγ修飾薬の例としては、ロシグリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン及びSMP-028(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいインターロイキン1β変換酵素(ICE)阻害薬の例としては、プラルナカサン、VRT-18858、RU-36384、VX-765及びVRT-43198(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいToll様受容体(TLR)修飾薬の例としては、レシキモド、PF-3512676、AVE-0675、ヘプリサブ、IMO-2055、CpG-28、TAK-242、SAR-21609、RC-52743198及び852A(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいVLA4拮抗薬の例としては、ナタリズマブ、バラテグラスト、TBC-4746、CDP-323及びTL-1102(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましいICAM-1阻害薬の例としては、BIRT-2584(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましい抗TNF抗体の例としては、インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ、シトファブ及びエタネルセプトが挙げられる。
言及し得る好ましいムコレギュレーターの例としては、MSI-2216、エルドステイン、フルオロベント、タルニフルマート、INO-4995、BIO-11006、VR-496及びフドステイン(任意にラセミ形であってよく、エナンチオマー、ジアステレオマーとして又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物又は水和物としてであってよい)が挙げられる。
言及し得る好ましい抗ウイルス薬の例としては、アシクロビル、テノビル、プレコナリル、ペラミビル、ポコサノールが挙げられる。
好ましい抗生物質の例は、例えばゲンタマイシン、ストレプトマイシン、ゲルダナマイシン、ドリペネム、セファレキシン、セファクロル、セフタジキン、セフェピム、エリスロマイシン、バンコマイシン、アズトレオナム、アモキシシリン、バシトラシナ、エノキサシン、マフェニド、ドキシサイクリン、クロラムフェニコールである。
好ましいオピエート受容体作動薬の例は、モルヒネ、プロポキシフェン(ダルフォン)、トラマドール、ブプレノルフィンの中から選択される。
【0152】
好ましい抗TNF抗体又はTNF受容体拮抗薬の例としては、限定するものではないが、例えばエタネルセプト、インフリキシマブ、アダリムマブ(D2E7)、CDP 571、及びRo 45-2081(レネルセプト)、又は標的に向けられた生物学的作用物質、例えば、限定するものではないが、CD-4、CTLA-4、LFA-1、IL-6、ICAM-1、C5及びナタリズマブが挙げられる。
好ましいIL-1受容体拮抗薬の例としては、限定するものではないが、例えばキネレット;ナトリウムチャネル遮断薬:カルバマゼピン、メキシレチン、ラモトリギン、テクチン、ラコサアミドが挙げられる。
好ましいN型カルシウムチャネル遮断薬の例はジコノチドから選択される。
好ましいセロトニン作動性及びノルアドレナリン作動性修飾薬の例としては、限定するものではないが、例えばパロキセチン、ズロキセチン、クロニジン、アミトリプチリン、シタロプラムが挙げられる。
好ましいヒスタミンH1受容体拮抗薬の例としては、限定するものではないが、例えばブロモフェニラミン(bromophtniramint)、クロルフェニラミン、デキスクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレナミン、ヒドロキシジン、メトジジャジン(methdiJazine)、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミン、ピリルアミン、アステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン、セチリジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン及びレボセチリジンが挙げられる。
好ましいヒスタミンH2受容体拮抗薬の例としては、限定するものではないが、例えシメチジン、ファモチジン及びラニチジンが挙げられる。
好ましいプロトンポンプ阻害薬の例としては、限定するものではないが、例えばオメプラゾール、パントプラゾール及びエソメプラゾールが挙げられる。
好ましいロイコトリエン拮抗薬及び5-リポキシゲナーゼ阻害薬の例としては、限定するものではないが、例えばザフィルルカスト、モンテルカスト、プランルカスト及びジロイトンが挙げられる。
好ましい局所麻酔薬の例としては、限定するものではないが、例えばアンブロキソール、リドカインが挙げられる。
好ましいカリウムチャネル修飾薬の例としては、限定するものではないが、例えばレチガビンが挙げられる。
好ましいGABA修飾薬としては、限定するものではないが、例えばラコサミド、プレガバリン、ガバペンチンが挙げられる。
好ましい抗片頭痛薬の例としては、限定するものではないが、例えばスマトリプタン、ゾルミトリプタン、ナラトリプタン、エルトリプタン、テルセゲパントが挙げられる。
好ましいNGF抗体の例には、限定するものではないが、例えばRI-724がある。
疼痛治療用の新しい因子、例えばP2X3拮抗薬、VR1拮抗薬、NK1及びNK2拮抗薬、NMDA拮抗薬、mGluR拮抗薬等を用いる併用療法も可能である。
【0153】
医薬製剤
投与に適した形態は、例えば錠剤、カプセル剤、液剤、シロップ剤、乳剤又は吸入可能散剤又はエアロゾルである。いずれの場合も医薬的に有効な化合物の含量は組成物全体の0.1〜90wt.%、好ましくは0.5〜50wt.%の範囲内、すなわち後述する薬用量範囲を達成するのに十分な量でなければならない。
製剤を錠剤の形態で、散剤として、カプセル(例えば硬ゼラチンカプセル)中の散剤として、又は液剤若しくは懸濁剤として経口投与することができる。吸入により投与する場合、活性物質の組合せを粉末として、水溶液若しくは水性エタノール溶液として又は噴霧ガス製剤を用いて投与することができる。
従って、好ましくは、医薬製剤は上記好ましい実施形態の式(I)の1種以上の化合物を含有することを特徴とする。
式(I)の化合物を経口投与する場合に特に好ましく、式(I)の化合物を1日1回又は2回投与する場合にも特に好ましい。例えば、活性物質を既知賦形剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはラクトース等の不活性な希釈剤、トウモロコシデンプン若しくはアルギン酸等の崩壊剤、デンプン若しくはゼラチン等の結合剤、ステアリン酸マグネシウム若しくはタルク等の潤沢剤及び/又はカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース若しくはポリ酢酸ビニル等の遅延放出用薬剤と混合することによって、適切な錠剤を得ることができる。錠剤がいくつかの層を含んでもよい。
コーティング錠剤は、錠剤コーティングに通常使用される物質、例えばコリドン又はシェラック、アラビアガム、タルク、二酸化チタン又は糖を用いて、錠剤に類似して製造したコアをコーティングすることにより調製され得る。遅延放出を達成するため又は不適合性を防止するためにコアがいくつかの層から成ってもよい。同様に、錠剤について上述した賦形剤をおそらく用いて遅延放出を達成するために錠剤コーティングがいくつかの層から成ってもよい。
【0154】
本発明の活性物質又はその組合せを含有するシロップ剤は、サッカリン、シクラマート、グリセロール又は糖等の甘味料及び香味向上剤、例えばバニリン又はオレンジ抽出物等をさらに含有し得る。シロップ剤は、懸濁アジュバント又は増粘剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース等、例えば、脂肪アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物等の湿潤剤、又はp-ヒドロキシベンゾアート等の保存料を含有してもよい。
1種以上の活性物質又は活性物質の組合せを含有するカプセル剤は、例えば活性物質とラクトース又はソルビトール等の不活性な担体を混合し、それらをゼラチンカプセルに詰めることによって調製され得る。
適切な坐剤は、例えばこのために提供されている担体、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール若しくはその誘導体等と混合することによって製造され得る。
【0155】
使用し得る賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容できる有機溶媒、例えばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えばラッカセイ油又はゴマ油)、単官能性又は多官能性アルコール(例えばエタノール又はグリセロール)、担体、例えば天然鉱物粉末(例えばカオリン、粘土、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば高分散ケイ酸及びケイ酸塩)、糖(例えばショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えばリグニン、亜硫酸廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)及び潤沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)が挙げられる。
経口投与のため、錠剤は当然に、上記担体の他にクエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸二カルシウム等の添加剤をデンプン、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチン等の種々の添加剤と共に含有することができる。さらに、錠剤化プロセスのためステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルク等の潤沢剤を同時に使用してよい。水性懸濁剤の場合、活性物質を、上記賦形剤に加えて種々の香味向上剤又は着色料と併用してよい。
式(I)の化合物を吸入により投与しても好ましく、式(I)の化合物を1日1回又は2回投与するのが特に好ましい。このためには、式(I)の化合物を吸入に適した形態で利用できなければならない。吸入可能製剤には、吸入可能散剤、噴霧剤含有定量エアロゾル又は無噴霧剤吸入可能液剤があり、これらは任意に従来の生理学的に許容できる賦形剤との混合物で存在してよい。
本発明の範囲内では、無噴霧剤吸入可能液剤という用語は、濃縮物又は無菌のすぐに使える吸入可能液剤をも包含する。本発明により使用し得る製剤については本明細書の次のパートでさらに詳述する。
【0156】
吸入可能散剤
式(I)の活性物質が生理学的に許容できる賦形剤との混合物で存在する場合、以下の生理学的に許容できる賦形剤を用いて本発明の吸入可能散剤を調製することができる:単糖(例えばグルコース又はアラビノース)、二糖(例えばラクトース、サッカロース、マルトース)、オリゴ糖及び多糖(例えばデキストラン)、多価アルコール(例えばソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩(例えば塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)又はこれらの賦形剤の互いの混合物。単糖又は二糖を使用するのが好ましく、特に、排他的ではないが、ラクトース又はグルコースをそれらの水和物の形態で使用するのが好ましい。本発明の目的では、ラクトースが特に好ましい賦形剤であり、ラクトース一水和物が最も特に好ましい。粉砕し、微粉化して最後に成分を一緒に混合することによって本発明の吸入可能散剤を調製する方法は技術上周知である。
【0157】
噴霧剤含有吸入可能エアロゾル
本発明により使用し得る噴霧剤含有吸入可能エアロゾルは、噴霧ガスに溶解したか又は分散形態の式(I)の活性物質を含有し得る。本発明の吸入エアロゾルを調製するために使用可能な噴霧ガスは技術上周知である。適切な噴霧ガスは、n-プロパン、n-ブタン又はイソブタン等の炭化水素及びハロ炭化水素、例えば好ましくはメタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパン又はシクロブタンのフッ素化誘導体の中から選択される。上記噴霧ガスを単独で又はその混合物で使用してよい。特に好ましい噴霧ガスは、TG134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン)、TG227(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン)及びその混合物から選択されるフッ素化アルカン誘導体である。本発明の範囲内で使用される噴霧剤駆動型吸入エアロゾルは、共溶媒、安定剤、界面活性剤、抗酸化剤、潤沢剤及びpH調整剤等の他の成分を含有してもよい。全てのこれらの成分は技術上周知である。
【0158】
無噴霧剤吸入可能液剤
好ましくは本発明の式(I)の化合物を用いて無噴霧剤吸入可能液剤及び吸入可能懸濁剤を調製する。この目的で使用する溶媒としては、水溶液又はアルコール溶液、好ましくはエタノール溶液が挙げられる。溶媒は水単独又は水とエタノールの混合物であってよい。液剤又は懸濁剤は、適切な酸を用いて2〜7、好ましくは2〜5のpHに調整される。無機又は有機酸から選択される酸を用いてpHを調整することができる。特に適切な無機酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸及び/又はリン酸が挙げられる。特に適切な有機酸の例として、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、ギ酸及び/又はプロピオン酸等が挙げられる。好ましい無機酸は塩酸及び硫酸である。既に1種の活性物質と酸付加塩を形成した酸を使用することもできる。有機酸のうち、アスコルビン酸、フマル酸及びクエン酸が好ましい。所望により、特に例えばクエン酸又はアスコルビン酸のような、酸性化する性質に加えて例えば香味料、抗酸化剤又は錯化剤として、他の特性を有する酸の場合、上記酸の混合物を使用してもよい。本発明によれば、pHを調整するために塩酸を使用するのが特に好ましい。
本発明の目的で使用する無噴霧剤吸入可能液剤に共溶媒及び/又は他の賦形剤を添加してよい。好ましい共溶媒は、ヒドロキシル基又は他の極性基を含有するもの、例えばアルコール、特にイソプロピルアルコール、グリコール、特にプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテル、グリセロール、ポリオキシエチレンアルコール及びポリオキシエチレン脂肪酸エステルである。この文脈で賦形剤及び添加剤という用語は、活性物質ではないが、活性物質製剤の品質特性を改善するために薬理学的に適切な溶媒中で1種以上の活性物質と製剤化できる薬理学的に許容できるいずれの物質をも意味する。好ましくは、これらの物質は薬理効果がないか或いは所望の療法に関して、明らかな薬理効果又は少なくとも望ましくない薬理効果がない。賦形剤及び添加剤としては、例えば、界面活性剤、例えば大豆レシチン、オレイン酸、ソルビタンエステル、例えばポリソルベート、ポリビニルピロリドン、他の安定剤、錯化剤、抗酸化剤及び/又は保存料(完成医薬製剤の有効期間を保証又は延長する)、香味料、ビタミン及び/又は技術上周知の他の添加剤が挙げられる。添加剤には等張剤としての塩化ナトリウム等の医薬的に許容できる塩も含まれる。好ましい賦形剤として、アスコルビン酸(例えば、pHを調整するために既に使用していないことを条件に)、ビタミンA、ビタミンE、トコフェロール及び同様のビタミン又は人体内で生じるプロビタミン等の抗酸化剤が挙げられる。保存料を用いて、製剤が病原菌で汚染されるのを防止することができる。適切な保存料は技術上周知のもの、特に技術上周知の濃度の塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム又は安息香酸若しくは安息香酸塩、例えば安息香酸ナトリウム等である。上記治療形態では、例えば呼吸器疾患、COPD又は喘息という言葉を含む同封の説明書、プテリジン及び上記併用相手から選択される1種以上の併用相手を含有する、呼吸器の病状の治療用薬物のすぐに使えるパックが提供される。
【0159】
実験手順及び合成例
略語のリスト
ACN アセトニトリル
APCI 大気圧化学イオン化(MSで)
Ctrl コントロール
DAD ダイオードアレイ検出器
DMA N,N-ジメチルアセトアミド'
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EI 電子衝撃(MSで)
ESI エレクトロスプレーオン化(MSで)
ex 実施例
GC/MS ガスクロマトグラフィーと質量分析検出
h 時間
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HPLC/MS 連結高速液体クロマトグラフィー-質量分析
min 分
MS 質量分析
NMP N-メチル-2-ピロリジノン
NMR 核磁気共鳴
R
t 保持時間(HPLCで)
sec 秒
TBTU O-(1H-ベンゾ-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
tert 三級
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
UV 紫外線吸収
【0160】
分析方法
HPLC方法:
方法:
・Y3-1
カラム:Waters;XBridge C18、4.6×30mm、3.5μm、60℃で
移動相:A=水+0.1% NH
4OH;B=MeOH
勾配:A% B% 時間[分] 流速[ml/分]
95 5 0.00 4
95 5 0.15 4
0 100 1.70 4
0 100 2.25 4
・2Ha
カラム:MERCK;Chromolith Flash;RP18e;25×4.6mm
移動相:A=水+0.1% HCOOH;B=ACN+0.1% HCOOH
流速:1.6μL/分
勾配:
【0162】
設備:
機器:Agilent Technology;HP 1100 Series、DAD
検出:UV 190〜400nm
検出:Agilent Technology;HP 1100 MSD
イオン源:ESI+
方法:
・Z1-2
カラム:Waters;XBridge C18、3×30mm、2.5μm、60℃で
移動相:A=水+0.1% TFA;B=MeOH
勾配:A% B% 時間[分] 流速[ml/分]
95 5 0.00 2.2
95 5 0.05 2.2
0 100 1.40 2.2
0 100 1.80 2.2
・Z1-5
カラム:Waters;XBridge C18、3×30mm、2.5μm、60℃で
移動相:A=水+0.1% TFA;B=MeOH
勾配:A% B% 時間[分] 流速[ml/分]
95 5 0.00 1.9
95 5 0.20 1.9
0 100 1.55 1.9
0 100 1.60 2.4
0 100 1.80 2.4
・Z2-2
カラム:Waters;Sunfire C18、3×30mm、2.5μm、60℃で
移動相:A=水+0.1% TFA;B=MeOH
勾配:A% B% 時間[分] 流速[ml/分]
95 5 0.00 2.2
95 5 0.05 2.2
0 100 1.40 2.2
0 100 1.80 2.2
・Z3-1
カラム:Waters;XBridge C18、3×30mm、2.5μm、60℃で
移動相:A=水+0.1% NH
4OH;B=MeOH
勾配:A% B% 時間[分] 流速[ml/分]
95 5 0.00 2.2
95 5 0.05 2.2
0 100 1.40 2.2
0 100 1.80 2.2
設備:
機器:Agilent Technology;1200 Series、DAD
検出:UV 210〜400nm
検出:Agilent Technology;1200 MSD
イオン源:ESI+
【0163】
方法:
・1E(Hydro)
カラム:Synergy Hydro RP80A、4μm、4.6×100mm
移動相:A=(10nMのNH
4COOH水溶液)+10% ACN;
B=ACN+10%(10nMのNH
4COOH水溶液)。
流速:1200μL/分
勾配:A(100%)で1.5分→10分でB(100%)へ、B(100%)で3分
設備:
機器:HPLC/MS ThermoFinnigan HPLC Surveyor DAD、
検出:UV @ 254nm
検出:Finnigan MSQ、四極子
イオン源:APCI
方法:
・2FF
カラム:Symmetry Shield RP8、5μm、4.6×150mm
移動相:A=(H
2O+HCOOH 0.1%)+10% ACN
B=ACN+10%(H
2O+0.1% HCOOH)
流速:1000μL/分
勾配:A/B(95/5%)で1.5分→10分でA/B(5/95%)へ、A/B(5/95%)で1.5分
設備:
機器:HPLC/MS ThermoFinnigan HPLC Surveyor DAD、LCQFLEET イオントラップ
検出:UV λ 254nm
検出:Finnigan LCQDuoイオントラップ
イオン源:ESI
方法:
・2Ja(均一濃度)
カラム:DAICEL Chiralpack AD-H 5μm、4.6×250mm
移動相:A=ヘキサン;B=イソプロパノール
A/B=80/20
流速:1ml/分
設備
機器:LC Agilent Technologies、HPLC 1100 Serie、DADバージョンA.
検出:UV 220〜300nm
【0166】
マロン酸ジエチルメチル(4g,27.4mmol)と10mlのメタノールをナトリウムメトキシド(メタノール中30%,26ml,140mmol)に加えて0℃で15分間撹拌した。反応混合物に10mlのMeOH中の市販の2-フルオロ-アセトアミジン(2.1g,27.4mmol)の溶液を滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物を室温に戻して2時間撹拌した。4N HClを添加して混合物を酸性にしてから氷浴で冷却した。生じた沈殿物をろ過し、乾燥させて所望生成物を得た。
中間体1b
【0168】
市販のマロン酸ジメチルから出発して中間体1aに類似して中間体1bを合成した。
中間体1c
【0170】
市販の2,2-ジフルオロ-アセトアミジンから出発して中間体1aに類似して中間体1cを合成した。
中間体1d
【0172】
市販のテトラヒドロピラン-4-カルボキサミジン(3.5g,17mmol)、ジエチル-オキサルプロピオナート(3.2ml,17mmol)及び炭酸カリウム(5.88g,42.5mmol)を窒素雰囲気下で60mlのエタノールに懸濁させて還流下で4時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、ろ過し、真空下で濃縮した。粗生成物をSCXカートリッジに装填してメタノール中7Mのアンモニア溶液で溶出した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール=90/10)で精製して所望生成物を得た。
中間体1e
【0174】
市販の5-メチル-イソオキサゾール-3-カルボキサミジンから出発して中間体1dに類似して中間体1eを合成した。
中間体1f
【0176】
市販のピペリジン-4-カルボキサミジンから出発して中間体1dに類似して中間体1fを合成した。
中間体1g
【0178】
中間体1f(1.5g,5.65mmol)を4mlのエタノールに溶かしてから無水酢酸(1.15g,11.3mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1ml,0.01mol)を窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌してからそれを真空下で濃縮した。粗生成物をジクロロメタンに溶かし、有機相を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール=90/10)で精製して所望生成物を得た。
中間体2a
【0180】
中間体1a(3.5g,22.1mmol)を塩化ホスホリル(10ml)に加えて反応混合物を60℃で一晩撹拌した。反応混合物を氷水上に注いだ。次に、混合物をジクロロメタン(2×)で抽出した。混ぜ合わせた有機層を真空下で濃縮して所望生成物を得た。
中間体2b
【0182】
中間体1bから出発して中間体2aに類似して中間体2bを合成した。
中間体2c
【0184】
DMF(100μl)を中間体1c(0.8g,4.5mmol)と塩化チオニル(5ml,69mmol)の混合物に加えて反応混合物を一晩還流させた。反応混合物を氷水上に注いだ。次に、混合物をジクロロメタン(2×)で抽出した。混ぜ合わせた有機層を2N NaOH及び食塩水で洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮して所望生成物を得た。
中間体2d
【0186】
中間体1d(1.1g,4.13mmol)とオキシ塩化リン(6ml)を130℃で2時間還流させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をトルエンで希釈し、有機相を真空下で濃縮した。粗生成物を酢酸エチルで希釈し、有機相を冷却炭酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄した。有機相を真空下で濃縮して所望生成物を得た。
中間体2e
【0188】
中間体1eから出発して中間体2dに類似して中間体2eを合成した。
中間体2f
【0190】
中間体1gから出発して中間体2dに類似して中間体2fを合成した。
中間体3a
【0192】
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.7ml,3.8mmol)を3mlのNMP中の市販の7-トリフルオロメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン塩酸塩(402mg,1.7mmol)と中間体2a(300mg,1.5mmol)の混合物に加えた。反応混合物を100℃で1時間加熱した。次に、酢酸エチルを加えて混合物を水(2×)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して所望生成物を得た。
対応ジクロロ-ピリミジン中間体から出発して中間体3aに類似して下記中間体を合成した。
【0196】
中間体2d(350mg,1.23mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.63ml,3.7mmol)を10mlの乾燥1,4-ジオキサンに溶かし;市販の7-トリフルオロメチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン塩酸塩(290mg,1.2mmol)を加えて反応混合物を18時間還流させた。反応混合物を室温に冷まし、水を加えて混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、真空下で濃縮して所望生成物を得た。
対応クロロ-ピリミジン中間体から出発して中間体3fに類似して下記中間体を合成した。
【0200】
中間体2a(500mg,2.6mmol)と市販の3,4-ジクロロ-アニリン(415mg,2.6mmol)を2.5mlのp-トルエンスルホン酸(33%)(酢酸中)中で45分間130℃にてマイクロ波内で加熱した。次に、水を加えて混合物をジクロロメタン(2×)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して所望生成物を得た。
中間体3k
【0202】
中間体2f(480mg,1.5mmol)を5mlのテトラヒドロフランと5mlの水に溶かし、水酸化リチウム(93mg,2.2mmol)を加えて反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を10mlの4M塩酸溶液(1,4-ジオキサン中)に溶かし、この溶液を室温で10分間撹拌してから真空下で濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶かし、生じた沈殿物をろ別し、ろ液を真空下で濃縮して所望生成物を得た。
中間体4a
【0204】
10mlのメタノールと10mlのDMF中の中間体3a(690mg,1.9mmol)、酢酸パラジウム(43mg,191μmol)、市販の1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン(106mg,191μmol)、酢酸ナトリウム(472mg,5.7mmol)の混合物を一酸化炭素雰囲気(5バール)下で80℃にて一晩撹拌した。混合物をろ過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相HPLCで精製して対応エステルを得た。
このエステル(550mg,1.4mmol)の10mlのTHF中の溶液に10mlの水中の水酸化リチウム(103mg,4.3mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。次に、酢酸エチルと水を加えて層を分けた。水層を1N塩酸で酸性にした。所望生成物が沈殿した。
対応クロロ-ピリミジンから出発して中間体4aに類似して下記中間体を合成した。
【0208】
中間体3f(640mg,1.1mmol)を15mlのテトラヒドロフランに溶かし、LiOH(188mg,4.5mmol)の15mlの水中の溶液を加えた。反応混合物を50℃で2時間撹拌してから真空下で濃縮した。水を加えて混合物を5mlの4M塩酸水溶液で酸性にした。水相をジクロロメタン(2×20ml)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して所望生成物を得た。
中間体4gに類似して下記中間体を合成した。
【0212】
中間体3k(200mg,0.67mmol)、1,4-ジオキサン中の4M塩酸溶液(0.35ml)及び市販の3,4-ジクロロ-アニリン(141.4mg,0.87mmol)をマイクロ波バイアル内で混合し、下記条件で反応させた:パワー150、ランプ(Ramp)2分、保持30分、温度110℃、圧力250psi(1.72×10
6Pa)、撹拌。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を逆相分取HPLCで精製して所望化合物を得た。
中間体6a
【0214】
3-フルオロ-テトラヒドロ-ピラン-4-オン(4g,WO2003093231)を40mlの1,2-ジクロロエタンに懸濁させ、1-(tert-ブトキシカルボニル)-ピペリジン-4-オン(2.8g,23.7mmol)を加えて反応混合物を室温で2時間撹拌した。トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(7.57g,35.56mmol)を加えて反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール=95/5)で精製して4g(13.2mmol)の所望化合物を得た。
中間体6b
【0216】
中間体6aの分取キラルHPLC分離により異性体的に純粋なcis-中間体を得た(第1溶出cis-エナンチオマー、NMRで相対立体化学を割り当てた)。
キラルHPLC(方法2Ja、均一濃度):R
t=5.197分
中間体6c
【0218】
カラムのさらなる溶出により第2溶出cis-エナンチオマーを得た(NMRで相対立体化学を割り当てた)。
キラルHPLC(方法2Ja、均一濃度):R
t=6.012分
中間体7a
【0220】
中間体6a(1.5g,5.0mmol)を50mlの1,4-ジオキサンに懸濁させ、1,4-ジオキサン中4Mの塩酸溶液(6.2ml,24.8mmol)を滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して所望化合物を得た。
中間体7aに類似して下記中間体を合成した。
【0222】
実施例の合成
下記一般合成手順に従って本発明の実施例を合成する。
合成手順A:
【0226】
中間体4b(73mg,0.18mmol)、TBTU(43mg,0.13mmol)及びN,N-ジイソプロピル-エチルアミン(69.4mg,0.22mmol)を2mlのDMF中で室温にて5分間撹拌した。(3R,4R)-3-メトキシ-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-ピペリジン-4-イル-アミン(WO2011073154)(67.7mg,0.27mmol)を加えて反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄した。有機相を分け、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を逆相HPLCで精製して所望生成物を得た。
HPLC(2Ha):R
t.(分)=2.098
[M+H]
+=602
実施例 1の調製に類似して下記実施例を合成した。
【0228】
*中間体4aと中間体7aのアミドカップリング(上記プロトコルに類似)後に逆相HPLCで精製した。溶出した第1画分は実施例45であった(cis-異性体、NMRで相対立体化学を割り当てた)。さらに溶出して実施例46を得た(trans-異性体、NMRで相対立体化学を割り当てた)。