特許第5786312号(P5786312)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5786312
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】携帯用切断機
(51)【国際特許分類】
   B27B 9/04 20060101AFI20150910BHJP
【FI】
   B27B9/04
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2010-253631(P2010-253631)
(22)【出願日】2010年11月12日
(65)【公開番号】特開2012-101504(P2012-101504A)
(43)【公開日】2012年5月31日
【審査請求日】2013年11月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岩田 悟知
(72)【発明者】
【氏名】小野瀬 章
【審査官】 岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−151701(JP,U)
【文献】 特開2001−315101(JP,A)
【文献】 特開2004−188738(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0205211(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27B 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
該モータを内蔵した本体部と、
前記モータにより回転駆動するのこ刃と、
前記のこ刃上部を覆うソーカバーと、
前記ソーカバーもしくは前記本体部と連結され、被加工材の上面に当接するベースと、を設けた携帯用切断機において、
前記のこ刃の回転軸と反前記ベース側の前記ソーカバーの上端との間に設けられた第一ガイド部と、
前記ベースに、着脱可能且つ任意の位置に固定可能な反本体部側にガイド面を有する第二ガイド部が設けられ、該第二ガイド部は前記ベースの長手方向において前記のこ刃の回転軸を挟んだ前記ベースの両側に1箇所つ設けられ、
前記第一ガイド部と前記第二ガイド部とで、前記被加工材に対して3箇所で当接することができる携帯用切断機。
【請求項2】
前記ベースは、前記ソーカバーもしくは前記本体部と連結されたメインベースと、
前記メインベースの反本体側の側面に着脱自在に設けられるサブベースとを有し、
前記第二ガイド部は前記サブベースを外した状態で前記メインベースの側面に着脱可能且つ任意の位置に固定可能であることを特徴とする請求項1に記載の携帯用切断機
【請求項3】
前記第二ガイド部は前記ガイド面と反対側に接続されるガイドバーを有し、
前記ガイドバーは、前記ベースに設けられる係止孔に挿通し、前記ベースの短手方向に摺動可能であると共に前記係止孔の近傍に設けられる係止手段によって締付可能に構成した係止部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の携帯用切断機。
【請求項4】
モータと、
該モータを内蔵した本体部と、
前記モータにより回転駆動するのこ刃と、
前記のこ刃上部を覆うソーカバーと、
前記ソーカバーもしくは前記本体部と連結され、被加工材の上面に当接するベースと、を設けた携帯用切断機であって、
前記ベースに、着脱可能且つ任意の位置に固定可能な反本体部側にガイド面を有するガイド部が設けられ、前記ガイド部は前記ベースの長手方向において前記のこ刃の回転軸を挟んだ前記ベースの両側に1箇所づつ設けられ、
前記ベースまたは前記ガイド部の一方には、前記ガイド面を前記のこ刃側面と平行に調整可能な調整部を有し、
前記ベースまたは前記ガイド部の他方には前記調整部が当接する受部を有し、
前記調整部は、前記受部と当接することで前記のこ刃側面と前記ガイド面との平行度を調整可能なことを特徴とする携帯用切断機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用切断機、例えば携帯用丸のこに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯用切断機、例えば携帯用丸のこ(以下、単に「丸のこ」と称す)を図6図11を用いて説明する。丸のこは木材等の加工部材を切断加工するための切断機を携帯可能としたものであり、主に丸のこ刃3と丸のこ刃3を駆動する不図示のモータとを有する本体と、加工部材上を摺動するベース1から構成されており、携帯性に優れ、工場内に限らず建設現場等において多用されている。
【0003】
一般的な丸のこは、図9、10に示すように、丸のこ刃3をベース1の開口部1Bから加工部材側に突出することで、加工部材を切断するように構成されており、ベース1は、丸のこ刃3の周囲を囲む構成となっている。
【0004】
そのため、図11に示すように、丸のこ刃3側面とベース側面1Aとの距離Yが長くなってしまい、壁際に沿って加工部材を切断したい場合、ベース1の丸のこ刃側面と壁との間に位置するベースの部分(距離Y)が邪魔となり、壁際の切断が行えない場合がある。
【0005】
そこで、壁際の切断を行う場合には、図6、7に示すように、ベース1を分割させ、本体に取付けられるメインベースと、メインベース1に対して着脱可能なサブベース1aとで構成し、サブベース1aを外した状態で使用することで、壁際まで切断可能な、所謂、際切り丸のこが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−1151号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、切断作業では内装リフォームの床板張替えの一例として、古い床板の上に新しい床板を貼り付ける作業がある。ここで、図8に示すように床板111の端部を隠す部材である幅木112を交換せずに新しい床板の厚さ分(約10mm前後)を切断し(以下“幅木切断”と称する。)、その切断箇所に新しい床板を挿入する。
【0008】
幅木切断の時、図7に示すような着脱可能なサブベース1aを有し、サブベース1aを外した状態でのこ刃3と床板111までの距離Zをより小さくできる際切り丸のこが使用されるのが一般的であった。
【0009】
しかしながら、図7図8のように床板111の底面に対して本体2を略90度傾けた状態で、幅木切断を行うのは非常に不安定であり、さらにソーカバー5の側面と床板115の間には、丸のこを支持(ガイド)する部材等が存在しないため、切断時に切曲がりが生じるという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、安定した幅木切断ができ、切り曲がりの少ない携帯用切断機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明は、モータと、該モータを内蔵した本体部と、前記モータにより回転駆動するのこ刃と、前記のこ刃上部を覆うソーカバーと、前記ソーカバーもしくは前記本体部と連結され、被加工材の上面に当接するベースと、を設けた携帯用切断機において、 前記ベースまたは前記ソーカバーの反本体部側の側面にガイド面を有するガイド部を設け、前記ガイド面は反本体部側を向いて構成されることを特徴とする携帯用切断機を提供している。
【0012】
また、前記ガイド部は、複数設けられることが好ましい。
【0013】
また、ベースは、前記ソーカバーもしくは前記本体部と連結されたメインベースと、
前記メインベースの反本体側の側面に着脱自在に設けられるサブベースとを有し、
前記ガイド部は前記サブベースを外した状態で前記メインベースの側面に着脱可能に設けられることが好ましい。
【0014】
また、前記ガイド部は前記ガイド面と反対側に接続されるガイドバーを有し、前記ガイドバーは、前記ベースに設けられる係止孔に挿通し、前記ベースの短手方向に摺動可能であると共に前記係止孔の近傍に設けられる係止手段によって締付可能に構成した係止部を設けることが好ましい。
【0015】
また、前記ベースまたは前記ガイド部の一方には、前記ガイド面を前記のこ刃側面と平行に調整可能な調整部を有し、前記ベースまたは前記ガイド部の他方には前記調整部が当接する受部を有し、前記調整部は、前記受部と当接することで前記のこ刃側面と前記ガイド面との平行度を調整可能なことが好ましい。
【0016】
また、前記ガイド部は、前記ベースの長手方向において前記のこ刃の回転軸を挟んだ前記ベースの両側に1箇所づつ設けられることが好ましい。
【0017】
また、前記ガイド部の少なくとも1つは、前記ソーカバーの反本体部側の側面上で、且つ前記のこ刃の回転軸と反ベース側の前記ソーカバー上端との間に設けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、幅木切断作業においてガイド機構を用い安定した操作性の良い携帯用丸のこを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明による携帯用丸のこ正面図
図2】本発明による携帯用丸のこ上面図
図3】本発明による携帯用丸のこ図2のA−A断面図
図4】本発明によるガイド調整を示す図
図5】本発明による別のガイド調整を示す図
図6】従来の技術による携帯用丸のこ正面図
図7】従来の技術による携帯用丸のこ上面図
図8】従来の技術による携帯用丸のこ図7のB−B断面図
図9】従来の技術による携帯用丸のこ正面図
図10】従来の技術による携帯用丸のこ上面図
図11】従来の技術による携帯用丸のこ図10のC−C断面図
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施の形態にかかる携帯用切断機(携帯用丸のこ)について、図1乃至図5を参照しながら説明する。説明するにあたり、図1の右方を携帯用切断機本体の前方、図1の左方を携帯用切断機本体の後方、図1の上方を携帯用切断機本体の上方、図1の下方を携帯用切断機本体の下方と定義する。
【0021】
本発明に係る携帯用切断機は、切断作業時に被加工材の上に載せるベース1とモータ121により回転するのこ刃3が取付けられた丸鋸本体2とを備えている。モータ121の電源は、電池105(DC)から供給される。なお、商用電源(AC)でもよい。
【0022】
モータはモータハウジング4(本体部)の中に収納され、その回転駆動力がギアボックス7内に収納されたギア122により減速された後、のこ刃の回転軸3aに伝達される。丸鋸本体2はベース1に対して支持軸9を中心に回動可能に構成されており、図1はベース1の下面から突出するのこ刃3の切込み深さが最も大きい状態を示している。
【0023】
また、ベース1の底面からののこ刃3の突出量、すなわち切り込み深さを調整するリンク機構部106を有している。リンク機構部106は、ベース1とソーカバー5を連結し、切り込み深さ調整の案内をするためにソーカバー5に沿って設けられたリンク107と、ソーカバー5とリンク107とリンクの長穴107aとベース1に対する本体部4の切り込み深さを固定する締結部107bとを備えている。作業者は、締結部107bを緩め、長穴107aに貫通したボルト(不図示)を長穴107aに沿って摺動させベース1に対する本体部4の位置が支持軸9を中心に回動される。ベース1から突出するのこ刃3の突出量(切り込み深さ)を調整することができる。
【0024】
また、ベース1の長手方向前後には、本体部4を含む携帯用切断機本体2をベース1に対して傾斜させ被加工材を傾斜切断可能にするための傾斜機構108が設けられている。
【0025】
傾斜機構108は、ベースに対する本体部4の相対位置を決め位置を固定するための傾斜固定手段108bを有する。
【0026】
このように構成された丸鋸により被加工材を切断する場合、作業者はハンドル6を把持し、被加工材に引かれた墨線を指標部122に合わせて本体を配置、トリガ109をオンすることで本体部4に内蔵されたモータ121が駆動する。
【0027】
図1に示すように、ベース1の底面からののこ刃3の突出量を変更する場合、すなわち、切り込み深さを調整する場合には、傾斜機構108に設けられた支持軸9を回動支点として、ベース1に対して本体部4やソーカバー5、のこ刃3等を含む丸鋸本体を回動させ、所望の切り込み深さに調整して締結部によってソーカバー5とリンク107を締結することによって、切り込み深さを調節することができる。この状態で、ベース1に対して本体部4を左右方向に傾斜させることもできる。
【0028】
通常の切断作業、すなわち、床等の上に置かれた被加工材を切断する場合には、さらにリンク9は、ソーカバー5と本体部4の間の位置に収納されているため、ソーカバー5内を通過する切粉が直接リンク9に衝突せずに排出口120から排出される。従って、通常作業時には、切粉がリンク107に付着することがないため、切粉によって切り込み深さ調整時にリンク107を円滑に摺動することができ、作業効率を低下することはない。なお、排出口120に集塵カバー(不図示)が取り付けられる構成としてもよい。
【0029】
壁際の床材111の切断作業(以下、際切りという)の場合には、図4に示される丸鋸を用いる。すなわち、傾斜軸を中心にしてベース4に対して切断工具本体2を傾斜させることにより、回転刃1がベース4の反電動機側の側端部16よりも外方へ突出した状態で切断できる丸鋸(以下際切り丸鋸という)である。
【0030】
ベース1は、携帯用切断機本体2と切断方向と平行、すなわちのこ刃3の延長面と平行に設けられた支持軸(不図示)を中心に携帯用切断機の本体2が例えばモータ側へ約12°、反モータ側約45°の回動範囲で回動可能である。
【0031】
以上、ベース1の切断方向前端部側の傾斜機構の構造について説明したが、後端部側の傾斜機構も全く同様に構成することができる。
【0032】
次に本発明の実施形態における幅木切断の機構について説明する。
【0033】
本発明は、モータ(不図示)と、モータを内蔵した本体部4(モータハウジング4)と、モータにより回転駆動するのこ刃3と、のこ刃3上部を覆うソーカバー5と、ソーカバー5もしくは本体部4と連結され、被加工材111の上面に当接するベース1と、を設けた携帯用切断機2において、ベース1の反本体部側の側面にガイド面101aを有するガイド部101を設け、前記ガイド面101aは反本体部側を向いて構成される。
【0034】
このような構成にすることにより、ソーカバー5の側面を被加工材111に対して下向きに使用することができ、リフォーム作業等で幅木112の切断を最小限の高さで行いたい場合(図3で高さHを出来る限り小さく切断したい場合)に、安定かつ作業性の良い携帯用切断機を提供することができる。
【0035】
図2で具体的な構成を用いて説明すると、携帯用切断機2においてベース1の反本体部側の側面には、のこ刃3の軸を挟んで左右方向に各々設けられたガイド部101(第二ガイド部101B)を有し、ソーカバー5の上方向の頂部近傍に、ガイド部101(第一ガイド部101A)が設けられている。ガイド部101にはガイドバー101bが接続され、ガイドバー101bはベース1の任意の場所に設けられた係止孔102aに挿通し、係止手段102bによってガイドバー101bをベースに対して締め付けることができる構成になっている。さらに、係止部102の近傍には、サブベース締付部121が設けられ、けサブベース1aのガイドバーを挿通可能なサブベース係止孔121aと、サブベース1aをベースの所望の位置で締付可能な締付手段121bとが設けられている。
【0036】
図2の紙面方向手前側すなわちソーカバー5側を重力方向に対して下向きにして使用し、各々のガイド部101が被加工材111に当接し、摺動させることによって幅木112の切断作業を行うことができる構成である。なお、ガイド部101は図2ではソーカバー5及びベース1の側面に設けられた構成であるが、この実施例に限定されず任意の場所に設けられていてもよい。例えば、セーフティカバー8やのこ刃3の回転軸の反本体部側の延長上に着脱可能に設けられてもよい。
【0037】
図3は、携帯用切断機のソーカバー5側を重力方向に対して下向きにして使用した例である。携帯用切断機は、サブベース1aが取り外された状態で使用されており、被加工材111に当接したガイド部101(第一ガイド部101Aと第二ガイド部101B)を有し、被加工材111に対してほぼ垂直な関係にある幅木112(切断材)を切断可能な構成が例示されている。即ち、作業者は被加工材111と、ほぼ水平な方向のハンドル6を把持して、右方向に携帯用切断機を押し進めながら幅木切断を行う。ハンドル6の所望の位置に、オフロック123が設けられ、トリガ109をオフの状態を維持することができる。
【0038】
図4は、図2のA−A断面図であり、携帯用切断機のソーカバー5側を重力方向に対して下向きにして使用した例である。被加工材111に当接したガイド部101(第一ガイド部101Aと第二ガイド部101B)があり、被加工材111に対してほぼ垂直な関係にある幅木112(切断材)を切断可能な構成が例示されている。作業者は、ハンドル6を把持し、紙面の手前方向に押し進めながら幅木切断を行う。
【0039】
図4は、ガイド部101の側面に設けられた調整部103を操作することによって、ベース1の短手方向(ガイドバー101bの長手方向)に調整部103が移動し、調整部103の先端とベース1の側面である受部104が当接することで、ガイド部101の平行度を微調整することができる。さらに、このような構成により、ベース1に対するガイド部101の支持する部分が増えるためにより安定した切断を実現することができる。
【0040】
図5は、図4と同様にベース1の側面に設けられたの上面に設けられた調整部103を操作することによって行う。調整部103を操作することによって、ベース1の短手方向(ガイドバー101bの長手方向)に調整部103が移動し、調整部103の先端とガイド部101の側面である受部104が当接することで、ガイド部101の平行度を微調整することができる。さらに、このような構成により、ベース1に対するガイド部101の支持する部分が増えるためにより安定した切断を実現することができる。
【0041】
即ち、図4図5は、調整部103を操作することでガイド面101aの微調整が可能である。つまり、幅木の切断高さHの微調整が可能である。
【0042】
なお、実施例ではガイド部101またはベース1に調整部103が設けられた構成であるが、これに限定されず同様の効果を奏し得ることが可能な実施例であれば構わない。例えば調整部103はガイドバー101bの側面などに複数の調整部103を設けた構成としてもよい。
【0043】
ガイド部101はガイドバー101bに接続され、ガイドバー101bはベース1に設けられた係止孔102aを挿通し、所望の位置で係止手段102bによって締め付けることができる。係止手段102bは、操作部である蝶ボルトにスプリング等の弾性体が備えられ、蝶ボルトの回動操作によってガイドバー101bをベース1に押圧し、ガイドバー101bのスライドを固定することができる。
【0044】
また、ベース1を被加工材111に摺動させる使用法及び、ガイド部101を前記被加工材111に摺動させる使用法(ガイド部を仮想ベースとして使用する使用法)を作業者によって選択可能な構成とする。
【0045】
このような構成により、切断作業に適した携帯用切断機を複数準備する必要がなく、一つの製品で多種多様な切断作業に適した携帯用切断機を提供することができる。
【0046】
また、ガイド部101は、ソーカバー5やセーフティカバーやベース1の側面等に複数設けられていてもよい。
【0047】
このような構成により、被加工材111に当接する部材が増えるので、さらに切断作業時の安定性が向上した携帯用切断機を提供することができる。
【0048】
また、ベース1の反本体側の側面に着脱自在に設けられるサブベース1aを有し、ガイド部101はサブベース1aを外した状態で着脱可能に設けられる構成としてもよい。
【0049】
このような構成により、ベース1の短手方向の寸法を小さくできるため、リフォーム作業等で幅木112の切断をさらに最小限の高さで行いたい場合(図3で高さHを出来る限り小さく切断したい場合)に、安定かつ作業性の良い携帯用切断機を提供することができる。
【0050】
また、ガイド部101は、ガイド面101aと反対側に接続されるガイドバー101bをさらに有し、係止部102は、ベース1に設けられる係止孔102aと、係止孔102aの近傍に設けられる係止手段102bとを有し ガイドバー101bは、ベース1の短手方向に摺動し、係止手段102bによって所望の位置で締付される構成でもよい。
【0051】
このような構成により、ソーカバー5の側面を被加工材111に対して下向きに使用する際に、作業者が所望する高さHで切断できると共に、安定かつ作業性の良い携帯用切断機を提供することができる。
【0052】
また、ベース1またはガイド部101の一方には、ガイド面101aをのこ刃3の側面と平行に調整可能な調整部103を有し、ベース1またはガイド部101の他方には調整部103が当接する受部104を有し、調整部103は、受部104と当接することでのこ刃3の側面とガイド部101との平行度を調整可能な構成としてもよい。
【0053】
このような構成により、製品(携帯用切断機)毎に生じる若干の平行度誤差の微調整を行うことができ、作業者にとって作業性の良い切断作業を提供することができる。
【0054】
また、ガイド部101は少なくとも、ソーカバー5の反本体部側の側面上で、且つのこ刃3の回転軸と反ベース側のソーカバー5の上端との間に設けられた第一ガイド部101Aと、ベース1の反本体部側の側面であり、且つガイド部101のがのこ刃軸を挟んだベース1の両側に1箇所づつ設けられる第二ガイド部101Bと、を有した構成としてもよい。
【0055】
このような構成により、被加工材111に対して少なくとも3箇所で被加工材111に当接するガイド部101を形成し、各々のガイド部101を結んで形成される仮想平面(仮想ベース)を大きくすることができるため、より安定で精度の高い切断作業を提供できる。
【0056】
なお、ガイド部101本体の構成は、上述した実施例に限定されず、被加工材111に対してガイド面101aのみが略平行に当接し、ガイド部101本体と設置箇所の間にボールベアリング等を用い設置箇所の面に対して首を振るような構成としてもよい。さらに、調整部103はベース1に設けられた構成に限定されず、例えばソーカバー5の側面からのこ刃軸方向に伸び縮みするような構成としてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1ベース 1aサブベース 1Aベース側面 2 携帯用切断機本体 3のこ刃 4本体部(モータハウジング) 5ソーカバー 6ハンドル 8セーフティカバー 101ガイド部(ガイド部品) 101aガイド面 101A第一ガイド部 101B第二ガイド部 102係止部 102a係止孔 102b係止手段 103調整部 104受部 105電池
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11