特許第5786983号(P5786983)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5786983
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】トルクリミッタ
(51)【国際特許分類】
   F16D 7/02 20060101AFI20150910BHJP
   F16D 9/00 20060101ALI20150910BHJP
   F16D 1/091 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   F16D7/02 B
   F16D9/00 Z
   F16D1/06 A
【請求項の数】5
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2014-24811(P2014-24811)
(22)【出願日】2014年2月12日
(62)【分割の表示】特願2008-508584(P2008-508584)の分割
【原出願日】2007年3月29日
(65)【公開番号】特開2014-81081(P2014-81081A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2014年2月12日
(31)【優先権主張番号】特願2006-94140(P2006-94140)
(32)【優先日】2006年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2006-94160(P2006-94160)
(32)【優先日】2006年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2006-94745(P2006-94745)
(32)【優先日】2006年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100118625
【弁理士】
【氏名又は名称】大畠 康
(74)【代理人】
【識別番号】100183210
【弁理士】
【氏名又は名称】塩谷 昌史
(72)【発明者】
【氏名】大塚 和茂
(72)【発明者】
【氏名】永山 彰英
【審査官】 小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−211794(JP,A)
【文献】 実開平03−065005(JP,U)
【文献】 特公昭63−030527(JP,B1)
【文献】 特表2003−513205(JP,A)
【文献】 特開平07−174159(JP,A)
【文献】 特開平04−073437(JP,A)
【文献】 実開昭53−010067(JP,U)
【文献】 特開平07−269528(JP,A)
【文献】 特開平07−310753(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0068510(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第10139576(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 7/02
F16D 1/091
F16D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部材と、
この軸部材に回転可能に外嵌した筒部材と
を備え、
上記筒部材および上記軸部材のうちの一方の部材は、内部に、その一方の部材の周面を上記筒部材および上記軸部材のうちの他方の部材の周面に押し付けるための油圧通路を有し、
上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面は、上記軸部材の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を有し、
上記油封止防止用の溝は、上記油封止防止用の溝の開口を介して潤滑油を軸方向に排出可能であり、
上記潤滑油は、上記一方の部材の周面を上記他方の部材の周面に押圧する面圧によって上記溝の上記開口を介して排出可能であり、
上記油封止防止用の溝の上記軸方向の一方側に上記軸部材に対して上記筒部材を支持するための第1の玉軸受を有する一方、上記油封止防止用の溝の上記軸方向の他方側に上記軸部材に対して上記筒部材を支持するための第2の玉軸受を有し、
上記油封止防止用の溝の上記軸方向の一端の開口は、上記第1の玉軸受における玉が配置されている室に連通する一方、上記油封止防止用の溝の上記軸方向の他端の開口は、上記第2の玉軸受における玉が配置されている室に連通していることを特徴とするトルクリミッタ。
【請求項2】
請求項1に記載のトルクリミッタにおいて、
上記油封止防止用の溝は、螺旋形状であることを特徴とするトルクリミッタ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のトルクリミッタにおいて、
上記油封止防止用の溝の延在方向に垂直な断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線は、少なくとも上記油封止防止用の溝の両端部で滑らかであることを特徴とするトルクリミッタ。
【請求項4】
請求項3に記載のトルクリミッタにおいて、
上記断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線は、上記油封止防止用の溝の輪郭の全域に亘って滑らかな曲線であることを特徴とするトルクリミッタ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載のトルクリミッタにおいて、
上記溝の延在方向に垂直な断面において、上記溝の両端部は、曲率半径が1.8mm以上2.2mm以下の曲線形状を有し、
上記溝は、上記断面において、円弧状の形状を有して、円弧状の上記溝の輪郭の曲率半径は、2mm以上6mm以下であり、
上記溝の幅は、上記溝の輪郭の曲率半径の1倍以上2.6倍以下であり、
上記溝の深さは、0.5mm以上1.5mm以下であることを特徴とするトルクリミッタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トルクリミッタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、鉄鋼圧延機の原動機と被駆動部分との間に介装されるトルクリミッタとしては、特公昭63−30527号公報に記載されているものがある。このトルクリミッタは、軸部材の外周面に筒部材の内周面を外嵌し、筒部材の油圧通路に圧油を供給し、その油圧通路の圧油で筒部材の内周面を縮径してその内周面を軸部材の外周面に押し付けて、軸部材と筒部材とを摩擦結合してトルクを伝達するようになっている。そして、シャーチューブで油圧通路内の圧油をシールする一方、上記軸部材には、シャーチューブの端部に係止する係止部材を固定している。
【0003】
上記軸部材または筒部材に所定値以上の負荷がかかって、筒部材の内周面が軸部材の外周面に対してスリップして、上記軸部材が筒部材に対して軸回りの位置が変化したとき、上記係止部材でシャーチューブの端部が切断されて、油圧通路の圧油が外部に排出されるようになっている。これにより、筒部材の内周面を、軸部材の外周面に押し付けられなくなって、軸部材と筒部材の摩擦結合を解いて、トルクの伝達を遮断している。また、上記軸部材または筒部材に所定値以上の負荷がかかって、筒部材の内周面が、軸部材の外周面に対して摺動している際に、軸部材および筒部材が焼付くことを防止するために、軸部材と筒部材との間には、潤滑油を充填している。
【0004】
しかしながら、上記従来のトルクリミッタでは、上記焼付き防止用の潤滑油を充填しているため、上記筒部材が上記軸部材をクランプする力を弱め、通常のトルク負荷時においても、上記筒部材が上記軸部材に対して相対回転し、リリーストルク(トルクリミッタが空回りを始めるトルク)が、所望(設計値)のリリーストルクよりも低いという問題がある。また、充填された潤滑油による潤滑状態が不安定であるため、リリーストルクが一定でなくて不安定であるという問題がある。
【特許文献1】特公昭63−30527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の課題は、リリーストルクが略一定の値であるトルクリミッタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、この発明のトルクリミッタは、
軸部材と、
この軸部材に回転可能に外嵌した筒部材と
を備え、
上記筒部材および上記軸部材のうちの一方の部材は、内部に、その一方の部材の周面を上記筒部材および上記軸部材のうちの他方の部材の周面に押し付けるための油圧通路を有し、
上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面は、上記軸部材の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を有し、
上記油封止防止用の溝は、上記油封止防止用の溝の開口を介して潤滑油を軸方向に排出可能であり、
上記潤滑油は、上記一方の部材の周面を上記他方の部材の周面に押圧する面圧によって上記溝の上記開口を介して排出可能であり、
上記油封止防止用の溝の上記軸方向の一方側に上記軸部材に対して上記筒部材を支持するための第1の玉軸受を有する一方、上記油封止防止用の溝の上記軸方向の他方側に上記軸部材に対して上記筒部材を支持するための第2の玉軸受を有し、
上記油封止防止用の溝の上記軸方向の一端の開口は、上記第1の玉軸受における玉が配置されている室に連通する一方、上記油封止防止用の溝の上記軸方向の他端の開口は、上記第2の玉軸受における玉が配置されている室に連通していることを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面は、上記軸部材の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を有しているので、上記軸部材または上記筒部材に過大な負荷がかかっていない通常のトルク伝達時に、上記油圧通路に封入された油圧拡張用の油に起因して発生する上記一方の部材の周面を上記他方の部材の周面に押圧する面圧によって、上記軸部材と上記筒部材との間に存在する余剰(余分)な焼付き防止用の潤滑油を、上記油封止防止用の溝の上記開口を介して外部に排出することができる。したがって、上記軸部材と上記筒部材との間に存在している焼付き防止用の潤滑油が、上記筒部材が上記軸部材をクランプする力を所定値(設計値)以上に弱めることがないので、リリーストルクが所定値(設計値)より大きく低下することを防止できて、リリーストルクを略設計値に保つことができる。
【0008】
また、本発明によれば、必要な量の焼付き防止用の潤滑油を、軸部材と筒部材との間に存在させることができるので、トルクリミッタに過負荷がかかって軸部材が筒部材に対して相対回転したときであっても、軸部材および筒部材に焼付きが発生することがない。
【0009】
また、一実施形態では、上記油封止防止用の溝は、螺旋形状である。
【0010】
上記実施形態によれば、上記油封止防止用の溝が、螺旋形状であるので、加工を簡単に行うことができる。また、円周方向どの部分に余剰な潤滑油が存在したとしても、余剰な潤滑油を円滑に外部に排出することができる。
【0011】
また、一実施形態では、上記油封止防止用の溝の延在方向に垂直な断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線は、少なくとも上記油封止防止用の溝の両端部で滑らかである。
【0012】
尚、上記溝の延在方向は、上記溝における深さが一番深い箇所が描く軌跡である曲線の延在方向である。
【0013】
上記実施形態によれば、上記油封止防止用の溝の延在方向に垂直な断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線が、少なくとも上記油封止防止用の溝の両端部で滑らかであるので、トルク伝達時において、上記溝の両端部において、上記溝と、その溝が対向する軸部材の周面または筒部材の周面が溝の両端部に沿うよう入り込んだ部分と、の間に入りこんだ上記焼付き防止用の潤滑油によっても、トルクの伝達を行うことができる。したがって、リリーストルクのバラツキを更に抑制することができる。
【0014】
また、上記実施形態によれば、上記断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線が、少なくとも上記油封止防止用の溝の両端部で滑らかであるので、トルク伝達時に、軸部材の周面と、筒部材の周面とにかかる非常に高い面圧においても、上記溝の上記両端部および溝が対向する軸部材の周面または筒部材の周面に破損(かじり)および焼付きが発生することがない。
【0015】
また、一実施形態では、上記断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線は、上記油封止防止用の溝の輪郭の全域に亘って滑らかな曲線である。
【0016】
上記実施形態によれば、上記断面において、上記溝が描く線は、上記溝の輪郭の全域に亘って滑らかな曲線であるので、例えば、様々な分野で使用される一般的な断面三角形状の溝と異なり、上記溝に屈曲がなくて溝の強度を大きくすることができる。したがって、溝の底の部分の周辺が破損することが殆どなくて、トルクリミッタの寿命を長くすることができる。また、一般的な断面三角形状の溝と比して、溝の深さを浅くしながら溝の幅を大きくすることができるので、焼付き防止用の潤滑油を外部に排出する効果を大きくすることができると同時に、螺旋形状の溝の巻数を増やすことなく潤滑油の拡散性を向上させることができて、潤滑性を向上させることができる。
また、一実施形態では、上記溝の延在方向に垂直な断面において、上記溝の両端部は、曲率半径が1.8mm以上2.2mm以下の曲線形状を有し、
上記溝は、上記断面において円弧状の形状を有して、円弧状の上記溝の輪郭の曲率半径は、2mm以上6mm以下であり、
上記溝の幅は、上記溝の輪郭の曲率半径の1倍以上2.6倍以下であり、
上記溝の深さは、0.5mm以上1.5mm以下である。
【0017】
また、一実施形態では、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分は、窒化物層を有し、かつ、略同じ硬度を有している。
【0018】
上記実施形態によれば、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分は、窒化物層を有し、かつ、略同じ硬度を有しているから、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分の耐久性を向上させることができる。また、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分は、窒化物層があるから、上記互いに摺接する部分の硬度を高くすることができ、軸部材および筒部材の耐久性を向上させることができる。また、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分は、窒化物層があるから、その互いに摺接する部分の摩耗が生じにくくて、新生面が表れにくい。したがって、伝達できるトルクを大きくすることができて、リリーストルクを、設計されたリリーストルクに近づけることができる。
【0019】
また、一実施形態では、上記油封止防止用の溝は、螺旋形状であり、上記油封止防止用の溝の表面には、上記窒化物層があり、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面とは、略同じ硬度を有している。
【0020】
上記実施形態によれば、上記油封止防止用の溝が、螺旋形状であるので、加工を簡単に行うことができる。また、円周方向どの部分に余剰な潤滑油が存在したとしても、余剰な潤滑油を円滑に外部に排出することができる。
【0021】
また、上記実施形態によれば、油封止防止用の溝の表面に上記窒化物層があるので、溝のねじり強度を大きくすることができて、溝と、溝が対向する軸部材の周面または筒部材の周面が溝のエッジ部に沿うよう入り込んだ部分との間に入り込んだ潤滑油の介在によって伝達されるトルクの成分を大きくすることができる。したがって、伝達できるトルクを更に大きくすることができて、リリーストルクを、設計されたリリーストルクに更に近づけることができる。
【0022】
また、一実施形態では、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面のビッカース硬さは、600以上であり、上記窒化物層の層厚は、2μm以上3μm以下である。
【0023】
上記実施形態によれば、更に軸部材および筒部材の耐久性を向上させることができて、更にトルクリミッタの寿命を長くすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のトルクリミッタによれば、筒部材の周面および軸部材の周面うちの少なくとも一方の周面は、軸部材の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を有しているので、通常のトルク伝達時に、上記一方の部材の周面を上記他方の部材の周面に押圧する面圧によって、上記軸部材と上記筒部材との間に存在する余剰な焼付き防止用の潤滑油を、上記油封止防止用の溝の上記開口を介して外部に排出することができる。したがって、上記焼付き防止用の潤滑油が、過剰に軸部材と筒部材との間で滞留、密封され、上記筒部材が上記軸部材をクランプする力を所定値以上に弱めることがないので、リリーストルクが所定値より大きく低下することを防止できて、リリーストルクを略設計値に保持することができる。したがって、確実にトルクの伝達を行うことができる。
【0025】
また、本発明のトルクリミッタによれば、必要な量の焼付き防止用の潤滑油を、軸部材と筒部材との間に存在させることができるので、トルクリミッタに過負荷がかかって軸部材が筒部材に対して相対回転したときであっても、軸部材および筒部材に焼付きが発生することがない。
【0026】
また、一実施形態のトルクリミッタによれば、上記油封止防止用の溝が、螺旋形状であるので、加工を簡単に行うことができる。また、円周方向どの部分に余剰な潤滑油が存在したとしても、余剰な潤滑油を円滑に外部に排出することができる。
【0027】
また、一実施形態のトルクリミッタによれば、上記溝の延在方向に垂直な断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線が、少なくとも上記油封止防止用の溝の両端部で滑らかであるので、トルク伝達時において、上記溝の両端部において、上記溝と、その溝が対向する軸部材の周面または筒部材の周面が溝の両端部に沿うよう入り込んだ部分と、の間に入りこんだ焼付き防止用の潤滑油によっても、トルクの伝達を行うことができて、リリーストルクのバラツキを更に抑制することができる。
【0028】
また、一実施形態のトルクリミッタによれば、上記溝の延在方向に垂直な断面において、上記油封止防止用の溝が形成されている上記筒部材の上記周面および上記軸部材の上記周面うちの少なくとも一方の周面が描く線が、少なくとも上記油封止防止用の溝の両端部で滑らかであるので、トルク伝達時に、軸部材の周面と、筒部材の周面とにかかる非常に高い面圧においても、上記溝の両端部および溝が対向する軸部材の周面または筒部材の周面に破損(かじり)および焼付きが発生することがない。
【0029】
また、一実施形態のトルクリミッタによれば、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分は、窒化物層を有し、かつ、略同じ硬度を有しているから、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分の耐久性を向上させることができる。また、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分は、窒化物層があるから、上記互いに摺接する部分の硬度を高くすることができ、軸部材および筒部材の耐久性を向上させることができる。また、上記筒部材の上記周面と上記軸部材の上記周面との互いに摺接する部分は、窒化物層があるから、その互いに摺接する部分の摩耗が生じにくくて、新生面が表れにくく、伝達できるトルクを大きくすることができて、リリーストルクを、設計されたリリーストルクに近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明は以下の詳細な説明と添付の図面からより十分に理解できるであろう。添付の図面は説明のためだけのものであって、本発明を制限するものではない。図面において、
図1】本発明の第1実施形態のトルクリミッタの軸方向の断面図である。
図2】油封止防止用の溝の延在方向に垂直な断面図である。
図3】リリーストルクと、両端が開口している螺旋状の油封止防止用の溝のピッチを軸部材の軸径(外径)で割った値との関係を示す一実験例である。
図4】軸部材の外周面および筒部材の内周面の焼付き防止用の潤滑油として、従来使用されているタービン油を使用した場合における、一実験例のトルクリミッタのリリーストルクのばらつきを示す図である。
図5】軸部材の外周面および筒部材の内周面の焼付き防止用の潤滑油として、トラクションオイルを使用した場合における、一実験例のトルクリミッタのリリーストルクのばらつきを示す図である。
図6】本発明の第2実施形態のトルクリミッタの軸方向の断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の第1実施形態のトルクリミッタの軸方向の断面図である。
【0033】
このトルクリミッタは、軸部材1と、筒部材2と、シャーバルブ6と、玉軸受17および玉軸受18とを有する。
【0034】
上記軸部材1は、周面としての略円筒状の外周面20を有する本体部8と、本体部8の外面から突出する断面略L字形状の係止部9とを有する。上記軸部材1の外周面20は、一つの螺旋形状の油封止防止用の溝35を有している。この螺旋形状の溝35は、軸部材1の軸方向の両側に開口している。また、上記螺旋形状の溝35のピッチは、軸部材1の筒部材2との摩擦係合部分の軸径(外径)の1/10以上1/5以下になっている。
【0035】
上記筒部材2は、第1の筒部材10と、第2の筒部材11とからなっている。上記第1の筒部材10は、周面としての略円筒状の内周面21を有している。この内周面21は、動力の伝達時において軸部材1の外周面20に摩擦結合するようになっている。トルク伝達面である軸部材1の外周面(溝35の表面も含む)20と筒部材2の内周面21は、処理温度が400度以上420度以下の低温窒化処理が施されて硬化されており、軸部材1の外周面20(溝35の表面も含む)を含む表層部は、窒化物層になっていると共に、筒部材2の内周面21を含む表層部は、窒化物層になっている。これら二つの窒化物層の層厚は、ともに2μm以上3μm以下になっており、これら二つの窒化物層の硬さは、略同じ硬さで、これら二つの窒化物層のビッカース硬さHvは、ともに600Hv以上になっている。
【0036】
上記軸部材1の外周面20と、筒部材2の内周面21との間には、焼付き防止用の潤滑油であるトラクションオイルが充填されている。このトラクションオイルは、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などの脂環族の官能基や、これら官能基の一部を不飽和結合としたものや、上記官能基の一部の炭素原子を、酸素原子、硫黄原子、窒素原子で置き換えた官能基、さらには、これらの官能基を架橋して形成された官能基や、これらの官能基を縮合した縮合環を有する官能基や、または、これらの官能基を用いて形成された多環式の芳香族の官能基、を有するナフテン系合成油やナフテン系鉱油である。また、上記トラクションオイルの他の例としては、例えば、分岐型アルキルベンゼンやアルキルナフタレンや、または、フェニル基やシクロヘキシル基を含むポリオルガノシロキサンがある。また、上記トラクションオイルの更なる例としては、例えば、α−アルキルスチレン二量体やα−アルキルスチレン二量体の水素化物があり、また、F−(CF(CF)CFO)n−Cの構造式で表されるパーフルオロポリエーテルやこのパーフルオロポリエーテルの誘導体がある。
【0037】
また、これらのトラクションオイルをパラフィン系鉱油、ポリαオレフィン油など炭化水素系合成油、ジエステルやポリオールエステルなどエステル油、ポリアルキルグリコール油、アルキルジフェニルエーテル油、シリコーン油、パーフルオロアルキルポリエーテル油等公知の潤滑油と混合することもできる。
【0038】
実用性を更に向上する目的で、酸化防止剤、防錆剤、清浄分散剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤、極圧剤、耐摩耗添加剤、腐食防止剤、消泡剤、金属不活性化剤、着色剤等の添加剤を適量添加しても良い。
【0039】
そして、これらのトラクションオイルのうちでも、圧力粘度指数が大きいことが好ましい。本用途では、18GPa−1 (40℃)以上が好ましく、25GPa−1 (40℃)以上が更にこのましく、32GPa−1 (40℃)以上がさらに好ましい。このようなトラクションオイルでは、軸とスリーブとの間の接触面圧によりガラス化しやすく、駆動力を伝えやすく、また、軸とスリーブとの直接接触を減少させ、軸とスリーブの固着を防ぎ、油圧室の油圧が低下し液状になると、トルク開放を容易になすことができる。
【0040】
上記第2の筒部材11は、第1の筒部材10の略円筒状の外周面23に当接する略円筒状の内周面24を有している。また、上記第2の筒部材11は、シャーバルブ取付穴30と、第2の筒部材11の内周面24の軸方向の略全長に亘って略軸部材1の軸方向に延在する環状の油圧通路26を有している。
【0041】
上記シャーバルブ6は、シャーバルブ取付穴30に嵌入されている。上記シャーバルブ6がシャーバルブ取付穴30に嵌入されている状態で、シャーバルブ6の一端部は、第2の筒部材11の外周面よりも径方向の外方に突出している。また、上記断面略L字形状の係止部9は、略径方向に延びると共に、第2の筒部材11の端面に軸方向に対向する径方向延在部と、この径方向延在部につながっていると共に、第2の筒部材11の外周面に沿って軸方向に延在する軸方向延在部とを有している。上記シャーバルブ6の上記一端部は、係止部9の軸方向延在部によって、係止されている。
【0042】
また、上記シャーバルブ6は、一端のみが開口したチューブ27を有している。このチューブ27は、シャーバルブ6がシャーバルブ取付穴30に嵌入されている状態で、略軸部材1の径方向に延在している。また、シャーバルブ6がシャーバルブ取付穴30に嵌入されている状態でチューブ27の閉鎖側の一端部は、第2の筒部材11の外周面よりも径方向の外方に突出している。また、上記チューブ27の閉鎖側とは反対側の開口は、油圧通路26の一端に連通している。このことから、上記油圧通路26のシャーバルブ6側は、密封空間になっている。
【0043】
上記玉軸受17は、軸部材1の外面に外嵌固定された内輪40と、第2の筒部材11の内面に内嵌固定された外輪41と、内輪40の軌道面と外輪41の軌道面と間に配置された玉42とを有している。また、上記玉軸受18は、軸部材1の外面に外嵌固定された内輪44と、第1の筒部材10の内面に内嵌固定された外輪45と、内輪44の軌道面と外輪45の軌道面と間に配置された玉46とを有している。上記玉軸受17および18は、軸部材1が筒部材2に対して相対回転しているとき、軸部材1を筒部材2に対して回転自在に支持するようになっている。
【0044】
図2は、上記螺旋形状の溝35の延在方向に垂直な断面図である(溝35の底50が描く軌跡に垂直な断面図である)。
【0045】
図2に示すように、上記溝35の延在方向に垂直な断面において、溝35が描く線は、溝35の両端部で滑らかになっている。図2に示すように、溝35の延在方向に垂直な断面において、溝35の両端部(エッジ)は、面取りされており(R仕上げされており)、溝35の両端部は、曲率半径Rが1.8mm以上2.2mm以下のR形状(曲面形状)を有している。また、上記溝35の両端部の粗度Raは1.4〜1.8に設定されている。
【0046】
また、上記溝35の延在方向に垂直な断面において、溝35の一端部は、溝35が形成されている軸部材1の外周面20における溝35の一端部側の部分58と滑らかにつながっており、上記断面において、軸部材1の外周面20が描く線は、溝35の一端54を含む一端部の全域で微分可能になっている。また、同様に、上記断面において、溝35の他端部は、溝35が形成されている軸部材1の外周面20における溝35の他端部側の部分59と滑らかにつながっており、上記断面において、軸部材1の外周面20が描く線は、溝35の他端55を含む他端部の全域で微分可能になっている。
【0047】
また、図2の断面において、溝35の輪郭は、中心点Pが外周面20における溝35の表面以外の部分よりも径方向の外方に位置する円弧状の形状を有している。上記断面において、溝35が描く線は、溝35の輪郭の全域に亘って滑らかな曲線になっており、図2の断面において、溝35が描く線は、溝35の深さ方向に凸で溝35の輪郭の全域に亘って微分可能な曲線になっている。上記円弧状の溝35の輪郭の曲率半径Rは2mm以上6mm以下に設定されている。また、溝35の幅wは、円弧状の溝35の輪郭の曲率半径Rの1倍以上2.6倍以下の長さに設定されると共に、溝の深さdは、0.5mm以上1.5mm以下に設定されている。
【0048】
上記構成において、軸部材1または筒部材2に所定値以下の負荷(トルクの伝達を行う範囲の負荷)がかかっている場合には、図示しないカプラを介して油圧通路26に注入されたのち密封された油圧拡張用の油で、第1の筒部材10の内周面21を縮径して内周面21を軸部材1の外周面20に押し付けて、軸部材1と筒部材2とを摩擦結合して軸部材1と筒部材2との間でトルクを伝達するようになっている。
【0049】
一方、軸部材1または筒部材2に所定値以上の負荷(トルクの伝達を行う範囲よりも大きな負荷)がかかって、軸部材1の外周面20が、第1の筒部材10の内周面に対してスリップして、軸部材1と筒部材2の軸回りの位置が変化した場合、係止部9がシャーバルブ6の上記一端部を切断して、油圧通路26内の油圧拡張用の油を、一端部が切断されたシャーバルブ6を介して外部に排出するようになっている。このようにして、第1の筒部材10の内周面21の軸部材1の外周面20に対する押圧力をなくして、軸部材1と筒部材2の摩擦結合を解いてトルクの伝達を遮断するようになっている。このようにして、軸部材1または筒部材2に過負荷が生じた場合において、トルクの伝達を遮断して、トルクリミッタ装置に連結されている高価な機械を保護したり、人身災害を防止したりしている。
【0050】
本発明者は、従来のトルクリミッタにおいては、軸部材および筒部材の焼付き防止用の潤滑油が流体潤滑的に作用して、筒部材が軸部材をクランプする力を弱め、予め定められたリリーストルクよりも小さなトルクであっても、筒部材が軸部材に対して相対回転して、トルクの伝達を行うことができないことが頻繁に起こることを見出した。また、本発明者は、軸部材の外周面および筒部材の内周面のうちの少なくとも一方に、軸部材の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を形成すれば、余分な焼付き防止用の潤滑油を、この油封止防止用の溝の開口を介して外部に抜くことができて、軸部材と筒部材との間で予期しない潤滑油の過剰な滞留、密封が発生することを防ぎ、所望の接触状態とすることができ、リリーストルクの値が所望の値(設計値)から大きく低下することがないことを発見した。
【0051】
図3は、リリーストルクと、両端が開口している螺旋形状の油封止防止用の溝のピッチを軸部材の軸径(外径)で割った値と、の関係を示す一実験例である。
【0052】
図3に示すように、ピッチ/軸径が1/4以上の領域では、ピッチ/軸径が減少すると共に、リリーストルクが単調増加している。また、ピッチ/軸径が1/5以下の領域では、リリーストルクが略一定の値(この値は、所望(設計)のリリーストルクの値であった)になっている。このことから、両端が開口している螺旋状の油封止防止用の溝を形成すれば、トルク伝達面に両端が開口している溝を有さないトルクリミッタと比して、リリーストルクを所望のリリーストルクに近づけることができる。また、ピッチ/軸径が、1/5以下になるように設定すれば、実際のリリーストルクを略所望(設計値)のリリーストルクにすることができる。また、ピッチ/軸径は1/10以上に設定することが好ましい。ピッチ/軸径が1/10未満であると軸部材1の外周面と第1の筒部材10の内周面との接触面積が減少し、この部分の面圧が上昇することで溝部のかじりを生じることもある。
【0053】
更に、本発明者は、軸部材の外周面および筒部材の内周面の焼付き防止用の潤滑油として、従来使用されているタービン油を使用した場合のトルクリミッタのリリーストルクのばらつきを調査すると共に、軸部材の外周面および筒部材の内周面の焼付き防止用の潤滑油として、トラクションオイルを使用した場合のトルクリミッタのリリーストルクのばらつきを調査した。この調査は、トルクリミッタにおける軸部材の外周面および筒部材の内周面の焼付き防止用の潤滑油以外の構成要素が、全て同一で行った。また、調査は、異なる複数の温度で行い。また、調査は、トルク伝達面である軸部材の外周面および筒部材の内周面の表面粗さを変えて複数のトルクリミッタで行った。
【0054】
図4は、軸部材の外周面および筒部材の内周面の焼付き防止用の潤滑油として、従来使用されているタービン油を使用した場合における、一実験例のトルクリミッタのリリーストルクのばらつきを示す図である。また、図5は、軸部材の外周面および筒部材の内周面の焼付き防止用の潤滑油として、トラクションオイル(ここでは、例としてCVT(無段変速機)で使用されるCVT油を使用)を使用した場合における、一実験例のトルクリミッタのリリーストルクのばらつきを示す図である。尚、実験結果は、温度や、トルク伝達面である軸部材の外周面および筒部材の内周面の表面粗さによらず、全て図4および図5に示すような傾向を示した。
【0055】
図4に示すように、焼付き防止用の潤滑油として、タービン油を使用している場合、リリーストルクのばらつきの最大幅は、サンプル番号3のトルクリミッタの実験結果と、サンプル番号6のトルクリミッタの実験結果から、300(kgf・m)程度の大きさになっている。一方、図5に示すように、焼付き防止用の潤滑油として、CVT油を使用した場合には、リリーストルクのばらつきの最大幅が、100(kgf・m)以下になっている。
【0056】
このことから、軸部材の外周面と筒部材の内周面との間に介在している焼付き防止用の潤滑油として、従来使用されているタービン油ではなくて、CVT(無段変速機)等に使用される所謂トラクションオイルを用いると、リリーストルクのばらつきを従来よりも格段に小さくできて、トルクリミッタに接続されているユニバーサルジョイント等の高価な機械の静的強度(機械に、その大きさのトルクが、一回かかってもその機械が壊れる強度)が低下したとしても、その高価な機械の破壊を確実に防止できる。
【0057】
更に、本発明者は、油封止防止用の溝の延在方向に垂直な断面における断面形状と、リリーストルクとの関係を調査した。そして、油封止防止用の溝の延在方向に垂直な断面における断面形状と、リリーストルクとの多数の実験結果により、溝の両端の形状を、曲率半径Rが1.8mm以上2.2mm以下のR形状(曲面形状)とし、かつ、溝全体の輪郭を、曲率半径Rが2mm以上6mmの円弧形状とし、かつ、溝の幅wを、円弧状の溝の輪郭の曲率半径Rの1倍以上2.6倍以下とし、かつ、溝の深さdを、0.5mm以上1.5mm以下にすると、螺旋形状の溝のピッチによらず、リリーストルクを大きくできて、リリーストルクを、略所望(設計値)のリリーストルクにすることができることを見出した。また、多数の実験例によって、溝の両端(エッジ)の粗度Raを1.4〜1.8に設定すれば、溝の両端に損傷(かじり)が発生せず、かつ、その溝の両端に対向する軸部材の外周面または筒部材の内周面の部分に摩耗や焼付が発生しないことを見出した。
【0058】
また、本発明者は、硬化処理として、400度以上420度以下の処理温度の低温窒化処理を採用して、トルク伝達面である軸部材の外周面と筒部材の内周面の両方を同程度に硬化すると、軸部材1の内周面20と筒部材2の外周面21の両方の耐久性を向上できることを発見した。
【0059】
従来、当業者の間では、トルクリミッタにおいては、トルク伝達面である軸部材の外周面と筒部材の内周面のうちの一方の硬度を、軸部材の外周面と筒部材の内周面のうちの他方の硬度よりも大きくすると、高面圧の状態で軸部材が筒部材に対して相対回転することに起因するかじりおよび焼付きを抑制できる一方、軸部材の外周面と筒部材の内周面の両方の硬度を同程度に高くすると、軸部材の外周面や筒部材の内周面に、高面圧の状態で軸部材が筒部材に対して相対回転することに起因する、かじり、焼付き、摩耗が発生すると信じられ、トルク伝達面である軸部材の外周面と筒部材の内周面の両方を同程度に硬化するという思想がなかった。
【0060】
しかしながら、本発明者は、トルク伝達面である軸部材の外周面と筒部材の内周面のうちの一方の硬度が、軸部材の外周面と筒部材の内周面のうちの他方の硬度よりも大きい場合においても、次に示す問題が生じることを見出した。詳しくは、硬度が低い方のトルク伝達面が摩耗し易くて硬度が低い方のトルク伝達面の耐久性が低くて、硬度が低い方のトルク伝達面を有する軸部材または筒部材の寿命が短いことを見出した。また、筒部材の内周面の強度が軸部材の外周面の強度より高い場合には、筒部材の内周面の柔軟性が失われて、トルク伝達時に筒部材の内周面を縮径しにくくて、伝達できるトルクが小さくなる場合があることを見出した。また、逆に、筒部材の内周面の強度が軸部材の外周面の強度より低い場合には、肉厚が薄くて強度が弱い筒部材の油圧通路と内周面との間の部分が損傷し易くて、筒部材の寿命が短いことを見出した。
【0061】
また、本発明者は、硬化処理として、特に、通常の窒化処理の処理温度である560度よりも100度以上も低い400度以上420度以下の処理温度の低温窒化処理を採用して、トルク伝達面である軸部材の外周面と筒部材の内周面の両方を、同程度かつ表面硬度600Hv以上の硬度に硬化すると、上記耐久性の問題、上記筒部材の内周面の柔軟性の問題、および、筒部材の油圧通路と内周面との間の部分の損傷の問題を解消できることを見出した。また、軸部材の外周面と筒部材の内周面の両方を、400度以上420度以下の処理温度の低温窒化処理で、同程度かつ表面硬度600Hv以上の硬度に硬化した場合においては、低温窒化以外の硬化方法(例えば、浸炭等)と異なり、硬化された筒部材の内周面の歪みに起因する筒部材の軸部材に対する緩衝が発生しないことを見出した。
【0062】
上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、軸部材1の外周面20は、軸部材1の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝35を有しているので、軸部材1または第1の筒部材10に過大な負荷がかかっていない通常のトルク伝達時に、油圧通路26に封入された油圧拡張用の油によって発生する第1の筒部材10の内周面21が軸部材1の外周面20を押圧する面圧によって、軸部材1と第1の筒部材10との間に存在する余剰(余分)な焼付き防止用の潤滑油を、油封止防止用の溝35の開口を介して外部に排出することができる。したがって、軸部材1と第1の筒部材10との間に存在している焼付き防止用の潤滑油が、過剰に軸部材1の外周面20と第1の筒部材10の内周面21との間で滞留、密封され、第1の筒部材10が軸部材1をクランプする力を所定値(設計値)以上に弱めることがないので、リリーストルクが所定値より大きく低下することを防止できて、リリーストルクを略設計値にすることができる。
【0063】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、必要な量の焼付き防止用の潤滑油を、軸部材1と第1の筒部材10との間に存在させることができるので、トルクリミッタに過負荷がかかって軸部材1が第1の筒部材10に対して相対回転したときであっても、軸部材1および第1の筒部材10に焼付きが発生することがない。
【0064】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、油封止防止用の溝35が、螺旋形状であるので、加工を簡単に行うことができる。また、円周方向どの部分に余剰な潤滑油が存在したとしても、その余剰な潤滑油を円滑に外部に排出することができる。
【0065】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、上記溝35の延在方向に垂直な断面において、溝35が形成されている軸部材1の外周面20が描く線は、溝35の両端部で滑らかであるので、トルク伝達時において、溝35の両端部において、溝35と、その溝35が対向する筒部材2の内周面21が溝35の両端54,55に沿うよう入り込んだ部分との間に入りこんだトラクションオイルによっても、トルクの伝達を行うことができる。したがって、リリーストルクを大きくできると共に、リリーストルクのバラツキを更に抑制することができる。
【0066】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、上記溝35の延在方向に垂直な断面において、溝35が形成されている軸部材1の外周面20が描く線は、溝35の両端部で滑らかであるので、トルク伝達時に、軸部材1の外周面20と、筒部材2の内周面21とにかかる非常に高い面圧(50〜100MPa程度の面圧)においても、溝35の両端54,55および溝35が対向する第1の筒部材10の内周面21に破損(かじり)および焼付きが発生することがない。
【0067】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、溝35の延在方向に垂直な断面において、溝35が描く線が、溝35の輪郭の全域に亘ってなめらかな曲線であるので、例えば、バイトによって形成される様々な機械で使用される一般的な断面三角形状の溝と異なり、溝35に屈曲がなくて溝35の強度を大きくすることができる。したがって、溝35の底の部分の周辺が破損することが殆どなくて、トルクリミッタの寿命を長くすることができる。また、一般的な断面三角形状の溝と比較して、溝35の深さd(図2参照)を浅くしながら、大きな溝幅w(図2参照)を確保することができるので、焼付き防止用の潤滑油(トラクションオイル)を外部に排出する効果を大きくすることができると同時に、螺旋形状の溝35の巻数を増やすことなく潤滑油(トラクションオイル)を拡散させることができて、潤滑性を向上させることができる。
【0068】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、上記軸部材1の外周面20と、筒部材2の内周面21との間に塗布された当接面の焼付き防止用の潤滑油が、トラクションオイルであるので、筒部材1の外周面20と、筒部材2の内周面21との接触部の圧力が、一定以上の大きさになったときに、トラクションオイルをガラス状に固化させるため、トラクション伝達し易い。したがって、伝達できるトルクを格段に大きくすることができると共に、リリーストルクを更に所定値に近づけることができる。また、トラクションオイルは、所定の圧力でガラス状に固化する性質を有しているため、軸部材1の筒部材2に対する直接接触と相対回転に起因して発生する軸部材1および筒部材2の摩耗および焼付きの抑制効果を大きくできる。
【0069】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、両端が開口している螺旋状の油封止防止用の溝35のピッチを軸部材1の軸径(外径)で割った値が1/10以上かつ1/5以下であるので、実際のリリーストルクを略所望(設計値)のリリーストルクにすることができ、かつ溝のかじりを防止できる。
【0070】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、軸部材1の外周面20と筒部材2の内周面21との互いに摺接する部分(軸部材の外周面と筒部材の内周面との互いに摺接する部分とは、互いに摩擦結合する軸部材の外周面と筒部材の内周面とで構成される部分における溝を除く部分に相当する。第1実施形態では、軸部材1の外周面20のみが溝36を有しているから、上記互いに摺接する部分は、軸部材1の外周面20における溝35を除く部分および筒部材2の内周面21に相当する)は、窒化物層を有し、かつ、軸部材1の外周面20と筒部材2の内周面21との互いに摺接する部分は、略同じ硬度を有しているので、軸部材1および筒部材2の耐久性を向上させることができる。また、軸部材1の外周面20と筒部材2の内周面21との互いに摺接する部分には、窒化物層があるので、軸部材1の外周面20と筒部材2の内周面21との互いに摺接する部分の硬度を高くすることができるのと同時に、低温窒化処理による窒化物層であるので、軸部材1の外周面20と筒部材2の内周面21との互いに摺接する部分の歪みを小さくできて、伝達できるトルクを大きくすることができて、リリーストルクを、設計されたリリーストルクに近づけることができる。
【0071】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、油封止防止用の溝35に窒化物層があるので、溝35のねじり強度を大きくすることができて、溝35と、溝35が対向する第1の筒部材10の内周面21が溝35のエッジ部に沿うよう入り込んだ部分との間に入り込んだ潤滑油の介在によって伝達されるトルクの成分を大きくすることができる。したがって、伝達できるトルクを更に大きくすることができて、リリーストルクを、設計されたリリーストルクに更に近づけることができる。
【0072】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタによれば、上記外周面20および内周面21のビッカース硬さが、600以上であり、上記窒化物層の厚さが、2μm以上3μm以下であるので、軸部材1および筒部材2の耐久性を更に向上させることができて、トルクリミッタの寿命を更に長くすることができる。
【0073】
尚、上記第1実施形態のトルクリミッタでは、軸部材1の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝35を、筒部材1の外周面20に形成したが、この発明では、軸部材の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を、軸部材の外周面と接触してトルクの伝達を行う筒部材の内周面に形成しても良い。また、軸部材の軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を、軸部材の外周面と、この軸部材の外周面に接触してトルクの伝達を行う筒部材の内周面との両方に形成しても良い。
【0074】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタでは、軸部材1の軸方向の両側に開口する螺旋形状の油封止防止用の溝35を、軸部材1の外周面20に形成したが、この発明では、軸部材の軸方向の両側に開口すると共に、略軸部材の軸方向に延在し、かつ、周方向に所定間隔毎に位置する複数の油封止防止用の溝を、トルクの伝達を行う軸部材の外周面と筒部材の内周面とのうちの少なくとも一方に形成しても良い。
【0075】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタでは、筒部材2を、軸部材1の外周面20と接触する内周面21を有する第1の筒部材10と、油圧拡張用の油を封入する油圧通路26を有する第2の筒部材11とで構成したが、この発明では、筒部材は、軸部材の外周面と接触する内周面と、油圧拡張用の油を封入する油圧通路とを有する一体型の筒部材であっても良い。
【0076】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタでは、上記軸部材1の外周面20と、筒部材2の内周面21との間に塗布された潤滑油が、トラクションオイルであったが、この発明では、軸部材の外周面と、筒部材の内周面との間に塗布される焼付き防止用の潤滑油は、パラフィン系鉱油(タービン油)や、ヒンダードエステル等、トラクションオイル以外であっても良い。
【0077】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタでは、溝35の延在方向に垂直な断面において、溝35の輪郭が、円弧形状を有していたが、この発明では、溝の延在方向に垂直な断面において、溝の輪郭は、楕円の一部等、円弧形状以外の形状であっても良い。溝の延在方向に垂直な断面において、溝の輪郭は、溝の深さ方向に凸で溝の輪郭の全域に亘って滑らかな曲線形状であれば、如何なる曲線形状であっても良い。
【0078】
また、上記第1実施形態のトルクリミッタでは、両端が開口している螺旋状の油封止防止用の溝35のピッチを軸部材1の軸径(外径)で割った値が1/10以上かつ1/5以下であったが、この発明では、両端が開口している螺旋状の油封止防止用の溝のピッチを軸部材の軸径(外径)で割った値は、1/5よりも大きな値または1/10よりも小さい値であっても良い。
【0079】
また、上記実施形態のトルクリミッタでは、溝35の表面に窒化処理が施されていたが、油封止防止用の溝の表面は、窒化されていなくても良い。
【0080】
尚、トラクションオイルとしては、前述したものを含み、公知のナフテン系合成油、ナフテン鉱油、シリコーン油、フッ素オイルが含まれる。その例としては、以下に示すA「」Aにおける「」に囲まれた物質や、以下に示すA「」Aにおける「」で囲まれた物質の誘導体がある。また、以下に示すA「」Aにおける「」で囲まれた物質やその物質の誘導体の1種または複数の混合物がある。
【0081】
A「
ビス−(α−メチルベンジル)トルエン水素化物、ビス−(α−メチルベンジル)キシレン水素化物、ビス−(α−メチルベンジル)エチルベンゼン水素化物、デカリン、パーヒドロアントラセン、ポリシクロヘキシル類、ビシクロヘキシル、ジシクロヘキシルメタン、イソブチレン低重合体水素化物、アダマンタン類、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、アルキルナフタレンの水素添加物、ナフテン系鉱油の水素添加物、アルキルベンゼン類とホルムアルデヒドとの重縮合物の水素添加物、インダンに量体の水素添加物、α−メチルスチレンの線状水素化二量体物、1−シクロヘキシル−1,3,3−トリメチルヒドリンダン、トリシクロペンタジエン水素化物、ビスデカリン、1,2,3−トリシクロヘキシルプロパン、α−メチルスチレン三量体、スチレン重合体水素化物、スチレン重合体水素化物誘導体、モノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、アルキルインダン、アルキルテトラリン、アルキルインデン、アルキルジヒドロナフタリン、ジフェニルアルカン、フェニルインダン、フェニルテトラリン、フェニルインデン、フェニルジヒドロナフタリン、アルキルベンゼン類(プロピルベンゼン、エチルトルエン、トリメチルベンゼン、ブチルベンゼン、サイメン、ジエチルベンゼン、ジメチルエチルベンゼン、プロピルトルエン)、飽和環状側鎖アルキルベンゼン類(インダン、メチルインダン、テトラリン)、芳香族オレフィン(アリルベンゼン、メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、ジビニルベンゼン、インデン、メチルインデン)、ジシクロペンタジエン、2,4−ジフェニル−2−メチルペンテン水素化物、アルキルベンゼン、ジシクロヘキシルエタン、ジシクロヘキシルプロパン、水素化縮合環化合物(US3411369)、1以上の飽和炭素環を有するナフテン(US3440894)、2以上の飽和炭素環を有するナフテン(US3925217)、アルキルシクロヘキサン、アルキルジシクロペンタジエン水素化物、ハロゲン化アルキルナフタレン、主鎖に複数のシクロヘキシル基を有する炭化水素(特開昭57-172992)(ジベンシルトルエン、1,1−(ベンジルジフェニル)フェニルエタン、モノメチル置換1,1−(ベンジルフェニル)フェニルエタン、ベンジルビフェニル、ベンジルモノエチルビフェニル、1,1−(エチルビフェニル)フェニルエタン、メチルベンジルビフェニル)、シクロ脂肪族炭化水素、架橋シクロヘキサン誘導体、架橋シクロヘプタン誘導体(ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン、シクロプロパン−<1−スピロ−2>−ノルボルナン、デカヒドロ−1,4−メタノ−アズレン、1,5−ジメチル−6−シクロヘキサノイルオキシ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、2,2−ジメチル−3−シクロヘキサノイルオキシメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、2,2−ジメチル−3−シクロヘキシルオキシカルボニルメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,2−ジメチル−3−(2−シアノ−2−エトキシカルボニル−エチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,2−ジクロル−3,3−ジメチルノルボルナン、4,8,8−トリメチル−9−ホルミル−デカヒドロ−1,4−メタノ−アズレン、4,8,8−トリメチル−1,4−メタノ−アズレン、4,8,8−トリメチル−9−シクロヘキサノイルオキシメチル−デカヒドロ−1,4-メタノ−アズレン、4,8,8−トリメチル−9−(2−シアノ−2−エトキシカルボニル−エチル)−デカヒドロ−1,4−メタノ−アズレン、8−または9−ヒドロキシ−トリシクロ[5.2.1.02.6]−デカン、8−または9,3,4−トリヒドロキシ−トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デカン、3−または4−ヒドロキシメチル−トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デカン、3−または4,8−または9−ジヒドロキシメチル−トリシクロ−[5.2.1.02.6]−デカン)、1−アルキルシクロヘキシルエチレン重合体、1,1−ジデカリエルエタン、1,1−ジデカリエルプロパン、1,1-ジデカリエルブタン、1,1−ジ(ビシクロヘキシル)エタン、1,1−ジ(ビシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビスデカリン、1,2−ビスデカリン、1−デカリル−4−シクロヘキシルブタン、1−(2−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(2−デカリル)−1−(4−(tert−ブチル)シクロヘキシル)エタン、1−(1−デカリル)−1−(4−(tert−ブチル)シクロヘキシル)エタン、1−ジメチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、シクロヘキシルジカルボン酸ジシクロヘキシルエステル、フタル酸ジシクロヘキシルエステル、1,2−ジ(1−デカリル)プロパン、2,3−ジ(1−デカリル)ブタン、2−(1−デカリル)−3−(2−デカリル)ブタン、2,3−ジ(2−デカリル)ブタン、2−メチル−1,2−ジ(1−デカリル)プロパン、1−(2−デカリル)−2−(1−デカリル)プロパン、1−(1−デカリル)−2−(2−デカリル)プロパン、1,2−ジ(2−デカリル)プロパン、2−メチル−1−(2−デカリル)−2−(1−デカリル)プロパン、2−メチル−1−(1−デカリル)−2−(2−デカリル)プロパン、2−メチル−1,2−ジ(2−デカリル)プロパン、2−メチル−2,3−ジ(1−デカリル)ブタン、2−メチル−2−(2−デカリル)−3−(1−デカリル)ブタン、2−メチル−2(1−デカリル)−3−(2−デカリル)ブタン、2−メチル−ジ(2−デカリル)ブタン、2−メチル−1,2−ジ(シクロヘキシル)プロパン、2−メチル−1,2−ジ(4−メチルシクロヘキシル)プロパン、2−メチル−2,3−ジ(4−メチルシクロヘキシル)ブタン、2−メチル−1,2−ジ(4−エチルシクロヘキシル)プロパン、1,1’−ビスデカリン、1,2’−ビスデカリン、1,1−ジデカリルエタン、1,1−ジデカリルプロパン、1,1−ジデカリルブタン、1,1−ジ(ビシクロヘキシル)エタン、1,1−ジ(ビシクロヘキシル)プロパン、2,4,6−トリシクロヘキシル−2−メチルヘキサン、1−シクロヘキシル−1−(ジシクロヘキシル)−エタン、1−シクロヘキシル−1−(2−シクロヘキシルエチル)シクロヘキサン、1−シクロヘキシル−1−(2,4−ジシクロヘキシルブチル)シクロヘキサン、1−(2−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(2−デカリル)−1−(4−(tert−ブチル)シクロヘキシル)エタン、1−(1−デカリル)−1−(4−(tert−ブチル)シクロヘキシル)エタン、1−ジメチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンテン、1−シクロヘキシル−1−ジシクロヘキシルメタン、1−シクロヘキシルメチルシクロヘキシル−1−シクロヘキシルエタン、ジシクロヘキシル−シクロヘキサン、1−メチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、ビス−(1−シクロヘキシルエチル)ジメチルシクロヘキサン、ビス−(1−シクロヘキシルメチル)−メチルシクロヘキサン、フェニル基またはシクロヘキシル基を有するポリオルガノシロキサン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、2−シクロヘキシル−4−(3−エチルシクロヘキシル)−ペンタン、2−シクロヘキシル−4−(4−エチルシクロヘキシル)−ペンタン、2−シクロヘキシル−4−(4−メチルシクロヘキシル)−ペンタン、2,4−ジシクロヘキシルペキサン、3,5−ジシクロヘキシルヘプタン、1−(1−テトラリル)−1−フェニルエタン、1−(2−テトラリル)−1−フェニルエタン、1−(1−ナフチル)−1−フェニルエタン、1−(2−ナフチル)−1−フェニルエタン、2−テトラリル−2−フェニルプロパン、1−テトラリル−1−シクロヘキシルエタン、1−ナフチル−1−フェニルメタン、1−メチル−ナフチル-1-フェニルエタン、1−テトラリル−1−(4−tert−ブチル)フェニルエタン、1−(2−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(2−デカリル)−1−(4−(tert−ブチル)シクロヘキシル)エタン、1−(1−デカリル)−1−(4−(tert−ブチル)シクロヘキシル)エタン、1−ジメチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、1−メチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、2−デカリル−2−シクロヘキシルプロパン、ドデカリル−1−シクロヘキシルメタン、1,1−ジテトラリルエタン、1,2ジテトラリル−2−メチルプロパン、1−テトラリル−1−フェニルエタン、1−ナフチル−1−フェニルエタン、2−テトラリル−2−フェニルプロパン、1−メチルナフチル−1−フェニルエタン、1−ジメチルナフチル−1−フェニルエタン、1−デカリル−1−シクロヘキシルエタン、1,1−ジデカリルエタン、2−メチル−1,2−ジデカリルプロパン、1,2’−ビスデカリン、2−デカリル−2−シクロヘキシルプロパン、1−ジメチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、1−メチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、1,2−ジテトラリルプロパン、1,1−ジナフチルエタン、1,1−ビナフチル、1−[1−(メチル−シス−デカリル)]−1−シクロヘキシルエタン、1−[2−(メチル−シス−デカリル)]−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−シス−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(2−シス−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(1−シス−デカリル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(2−シス−デカリル)−2−シクロヘキシルプロパン、水素化1,1−(ベンジルフェニル)フェニルエタン、水素化1,1−((メチルベンジル)フェニル)フェニルエタン、水素化1,1−(ベンジルフェニル)(メチルフェニル)エタン、水素化1,1−(ベンジルメチルフェニル)フェニルエタン、水素化フェネチルベンジルベンゼン、水素化フェネチルベンジルトルエン、1−シクロヘキシル−1,4−ジメチルデカリン、1,3−ジシクロヘキシル−1−メチルシクロペンタン、1−エチル1,3−ジシクロヘキシル−4−メチルシクロペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−4,4−ジメチル−1−イソプロピルシクロペンタン、4−エチル−1,3−ジシクロヘキシル−1−n−プロピルシクロペンタン、シクロへキサン酸シクロヘキシル、テトラシクロ[6.2.1.13.6.02.7]ドデカ−4−イル基置換芳香族炭化水素、テトラシクロ[6.2.1.13.6.02.7]ドデカ−5−イル基置換芳香族炭化水素、特開昭62-4785記載の縮合環化合物、架橋化合物、シクロヘキセンとアルケンとからなる共重合体、シクロヘキセンとアルケンとからなる共重合体、テトラシクロ[6.2.1.13.6.02.7]ドデカ−4−イル基置換芳香族炭化水素水素化物、
テトラシクロ[6.2.1.13.6.02.7]ドデカ−5−イル基置換芳香族炭化水素水素化物、1−(2−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(2−メチルデカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−メチルデカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−ジメチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、2−(1−デカリル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−(2−デカリル−1−(4−tert−ブチル)シクロヘキシル)エタン、1−(1−デカリル)−1−(4−(tert−ブチル)シクロヘキシルエタン、2−(2−デカリル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(2−デカリル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−シクロヘキシル−1,4−ジメチルデカリン、1,2−ジ(メチルシクロヘキシル)−2−メチルプロパン、2,3−ジ(メチルシクロヘキシル)−ブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−1−メチルシクロペンタン、2,2’−ビスデカリン、1,1−ジ(1−デカリル)エタン、1,1−ジ(2−デカリル)エタン、1−(1−デカリル)−1−(2−デカリル)エタン、1,1−ジ(1−デカリル)プロパン、1,1−ジ(2−デカリル)プロパン、1−(1−デカリル)−1−(2−デカリル)プロパン、1,1−ジ(1−デカリル)ブタン、1,1−ジ(2−デカリル)ブタン、1−(1−デカリル)−1−(2−デカリル)ブタン、1,2−ジ(1−デカリル)プロパン、1,2−ジ(2−デカリル)プロパン、1−(2−デカリル)−2−(1−デカリル)プロパン、1−(1−デカリル)−2−(2−デカリル)プロパン、2,3−ジ(1−デカリル)ブタン、2,3−ジ(2−デカリル)ブタン、2−(1−デカリル)−3−(2−デカリル)ブタン、2−メチル−1,2−ジ(1−デカリル)プロパン、2−メチル−1,2−ジ(2−デカリル)プロパン、2−メチル−1−(1−デカリル)−2−(2−デカリル)プロパン、2−メチル−1−(2−デカリル)−2−(1−デカリル)プロパン、2−メチル−2,3−ジ(1−デカリル)ブタン、2−メチル−2,3−ジ(2−デカリル)ブタン、2−メチル−2−(1−デカリル)−3−(2−デカリル)ブタン、2−メチル−2−(2-デカリル)−3−(1−デカリル)ブタン、1,2−ジ(メチルシクロヘキシル)−2−メチルプロパン、2,3−ジ(メチルシクロヘキシル)−ブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−1−メチルシクロペンタン、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカ−3−イル基置換芳香族炭化水素、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカ−4−イル基置換芳香族炭化水素、シクロへキサン酸アルキルジオール、アルキルジカルボン酸シクロヘキシル、1−シクロヘキシル−1−(2−シクロヘキシルエチル)シクロへキサン、1−シクロヘキシル−1−(2−シクロヘキシルエチル)メチルシクロへキサン、1−シクロヘキシル−1−(2,4−ジシクロヘキシルブチル)シクロへキサン、1−シクロヘキシル−1−(2,4−ジシクロヘキシルブチル)メチルシクロへキサン、1,3,5−トリシクロヘキシル−5−メチルヘキサン、1,3−ジ(メチルシクロヘキシル)−5−シクロヘキシル−5−メチルヘキサン、1,2−ジ(メチルシクロヘキシル)−2−メチルプロパン、2,3−ジ(メチルシクロヘキシル)−ブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−1−メチルシクロペンタン、アルキルベンゼン水素化物、シクロへキサン酸アルキルオール、アルキルカルボン酸シクロヘキシル、ナフテン系基油「(1−(2−デカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−デカリル)-1-シクロヘキシルエタン、1−(2−メチルデカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(1−メチルデカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−ジメチルデカリル−1−シクロヘキシルエタン、2−(2−デカリル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(1−デカリル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−シクロヘキシル−1,4−ジメチルデカリン、1,2−ジ(メチルシクロヘキシル)−2−メチルプロパン、2,3−ジ(メチルシクロヘキシル)−ブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−1−メチルシクロペンタン、ターシクロヘキシル、シクロヘキシルメチルデカリン、1−ジシクロヘキシル−1−シクロヘキシルエタン、ナフテン系鉱油、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエチルビフェニル、アルキルビフェニル、フェニルキシリルエタン、ベンジルナフタレン、ジアリールアルカン、ビス(1−メチル−1−シクロヘキシルエチル)メチルデカリン、ビス(メチルシクロヘキシルメチル)デカリン、ビス[1−(メチルシクロヘキシル)エチル]デカリン、ビス[1−メチル−1−(メチルシクロヘキシル)エチル]デカリン、ビス(メチルシクロヘキシルメチル)メチルデカリン、ビス[1−(メチルシクロヘキシル)エチル]メチルデカリン、ビス[1−メチル−1−(メチルシクロヘキシルエチル)メチルデカリン、ジシクロヘキシルデカリン、特開昭62-256890に記載のスチレン重合体水素化物、シクロへキサン酸トリオールモノエステル、シクロへキサン酸トリオールジエステル、シクロへキサン酸トリオールトリエステル、1−(1−テトラリル)−2−フェニルプロパン、シクロヘキシルアルキル酸シクロヘキシルアルキル、1−デカリル−2−シクロヘキシルプロパン、1−デカリル−2−シクロヘキシル−2−メチルプロパン、1−シクロヘキシル−2−デカリルプロパン、1−シクロヘキシル−2−デカリル−2−メチルプロパン、1−デカリル−2−シクロヘキシルブタン、2−デカリル−3−シクロヘキシルブタン、1−シクロヘキシル−2−デカリルブタン、1−メチルデカリル−2−シクロヘキシル−2−メチルプロパン、1−シクロヘキシル−2−メチルデカリル−2−メチルプロパン、1−デカリル−2−メチルシクロヘキシルプロパン、1−シクロヘキシル−1−(1−デカリル)エタン、1−シクロヘキシル−1−(2−デカリル)エタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン、2−メチル−2,4−ジシクロヘキシルペンタン、イソドデシルシクロへキサン、イソペンタデシルシクロへキサン、1,2−ジ(ジメチルシクロヘキシル)プロパン、2,3−ジ(メチルシクロヘキシル)−2−メチルブタン、1,2−ジ(メチルシクロヘキシル)−2−メチルプロパン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、シクロヘキシルメチルデカリン、1−(メチルデカリル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(ジメチルデカリル)−1−シクロヘキシルエタン、2−デカリル−2−シクロヘキシルプロパン、シクロヘキシルメチルパーヒドロフルオレン、1−パーヒドロフルオレニル−1−シクロヘキシルエタン、シクロヘキシルメチルパーヒドロアセナフテン、1,1,2−トリシクロヘキシルエタン、ビスデカリン、1,3,5−トリシクロヘキシル−5−メチルヘキサン、2−(2−デカリル)−2,4,6−トリメチルノナン、1,1−ジデカリルエタン、ターシクロヘキシル、1,1,3−トリメチル−3−シクロヘキシルヒドリンダン、2−メチル−1,2−ジデカリルプロパン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−8−イル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−8−イル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−2−シクロヘキシルブタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−8−イル)−2−シクロヘキシルブタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−3−イル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル]−1−シクロヘキシルエタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−3−イル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−2−シクロヘキシルブタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−3−イル)−2−シクロヘキシルブタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−2−シクロヘキシルブタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−8−イル)−1−(4−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−(4−メチルシクロヘキシル)エタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−2−(4−メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−8−イル)−2−(4−メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−2−(4−メチルシクロヘキシル)ブタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−8−イル)−2−(4−メチルシクロヘキシル)ブタン、1−(2−メチルビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(3−メチルビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−(4−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−(3−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(2,3,4−トリメチルビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−(3,4−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(9−メチルビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−7−イル)−1−(4−ブチルシクロヘキシル)エタン、1−(3ビシクロ[4.3.0]ノナン−3−イル)−1−(4−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−1−(4−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−1−(2−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−3−イル)−1−(2−メチルシクロヘキシル)エタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−1−(ジメチルシクロヘキシル)エタン、1−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−1−(4−エチルシクロヘキシル)エタン、2−(ビシクロ[4.3.0]ノナン−2−イル)−2−シクロヘキシルプロパン、1,3−ジ(シクロヘキシル)ブチル−デカリン、1,3,5−トリ(シクロヘキシル)ヘキシル−デカリン、1,3,5,7−テトラ(シクロヘキシル)オクチル−デカリン、1,3−ジ(シクロヘキシル)ブチル−モノメチルデカリン、1,3−ジ(シクロヘキシル)ジメチルデカリン、1,3,5−トリ(シクロヘキシル)ヘキシル−モノメチルデカリン、1,3,5−トリ(シクロヘキシル)ヘキシル−ジメチルデカリン、1,3,5,7−テトラ(シクロヘキシル)オクチル−モノメチルデカリン、1,3,5,7−テトラ(シクロヘキシル)オクチル−ジメチルデカリン、1,3−ジ(メチルシクロヘキシル)ブチル−デカリン、
1,3,5−トリ(メチルシクロヘキシル)ヘキシル−デカリン、1,3,5,7−テトラ(メチルシクロヘキシル)オクチル−デカリン、1,3−ジ(メチルシクロヘキシル)ブチル−モノメチルデカリン、1,3−ジ(メチルシクロヘキシル)ブチル−ジメチルデカリン、1,3,5−トリ(メチルシクロヘキシル)ヘキシル−モノメチルデカリン、1,3,5−トリ(メチルシクロヘキシル)ヘキシル−ジメチルデカリン、1,3,5,7−テトラ(メチルシクロヘキシル)オクチル−モノメチルデカリン、1,3,5,7−テトラ(メチルシクロヘキシル)オクチル−ジメチルデカリン、(1,3−ジメチル−1,3−ジシクロヘキシル)ブチル−デカリン、(1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリシクロヘキシル)ヘキシル−デカリン、(1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラシクロヘキシル)オクチル−デカリン、(1,3−ジメチル−1,3−ジシクロヘキシル)ブチル−モノメチルデカリン、(1,3−ジメチル−1,3−ジシクロヘキシル)ブチル−ジメチルデカリン、(1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリシクロヘキシル)ヘキシル−モノメチルデカリン、(1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリシクロヘキシル)ヘキシル−ジメチルデカリン、(1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラシクロヘキシル)オクチル−モノメチルデカリン、(1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラシクロヘキシル)オクチル−ジメチルデカリン、シス−o−ターシクロヘキシル化合物、トランス−o−ターシクロヘキシル化合物、特開昭63-132849記載のパーヒドロフルオレン誘導体、スピロ[ペルヒドロヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[2’,2’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[3’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[2’,2’,3’−トリアルキルヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[2’,3’,3’−トリアルキルヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[2’,2’,3’,3’−テトラアルキルヒドリンダン−1,1’−ヒドリンダン]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2,2,3−トリアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2,3,3−トリアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,1’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−(2,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’,2’,3’−トリアルキルヒドリンダン−1,1’−(2−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’,3’,3’−トリアルキルヒドリンダン−1,1’−(3−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’,2’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’,2’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−(3’,3’−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[ペルヒドロヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’,1’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’,1’,3’−トリアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’,1’,3’,3’−テトラアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(3−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2,2,3−トリアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2,3,3−トリアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(2−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(3−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(2,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,1’,3’−トリアルキルヒドリンダン−1,2’−(2−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,1’,3’−トリアルキルヒドリンダン−1,2’−(3−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[2’−アルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[3−アルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[2,3−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[2,2−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[3,3−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[2−アルキルヒドリンダン−1,2’−(1’,1’−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3−アルキルヒドリンダン−1,2’−(1’,1’−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2,2,3−トリアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[2,3,3−トリアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[2,2,3,3−テトラアルキルヒドリンダン−1,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’,1’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,1’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(2,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’,1’−ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[ペルヒドロヒドリンダン−2,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1−アルキルヒドリンダン−2,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1,3−ジアルキルヒドリンダン−2,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1,1−ジアルキルヒドリンダン−2,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−2,2’−(1−アルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−2,2’−(1,1−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−2,2’−(1,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−2,2’−(1,1,3−トリアルキルヒドリンダン)]、スピロ[1−アルキルヒドリンダン−2,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1,3−ジアルキルヒドリンダン−2,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1,1−ジアルキルヒドリンダン−2,2’−ヒドリンダン]、スピロ[1’,3’−ジアルキルヒドリンダン−2,2’−(1,1−ジアルキルヒドリンダン)]、1−(3−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(4−パーヒドロアセナフチル)-1-シクロヘキシルエタン、1−(5−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(3−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(4−パーヒドロセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(5−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−(メチル−3−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−4−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−5−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(メチルー3−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−4−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−5−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−(3−パーヒドロアセナフチル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(4−パーヒドロアセナフチル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(5−パーヒドロアセナフチル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(3−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(4−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(5−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、1−(ジメチル−3−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(ジメチル−4−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(ジメチル−5−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(ジメチル−3−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(ジメチル−4−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(ジメチル−5−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−(t−ブチル−3−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(t−ブチル−4−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(t−ブチル−5−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(t−ブチル−3−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(t−ブチル−4−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(t−ブチル−5−パーヒドロセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−(3−パーヒドロアセナフチル)−1−(エチルシクロヘキシル)エタン、
1−(4−パーヒドロアセナフチル)−1−(エチルシクロヘキシル)エタン、1−(5−パーヒドロアセナフチル)−1−(エチルシクロヘキシル)エタン、1−(3−パーヒドロアセナフチル)−1−(t−ブチルシクロヘキシル)エタン、1−(4−パーヒドロアセナフチル)−1−(t−ブチルシクロヘキシル)エタン、1−(5−パーヒドロアセナフチル)−1−(t−ブチルシクロヘキシル)エタン、2−(3−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(4−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(5−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、1−(3−パーヒドロアセナフチル)−1−(イソプロピルシクロヘキシル)エタン、1−(4−パーヒドロアセナフチル)−1−(イソプロピルシクロヘキシル)エタン、1−(5−パーヒドロアセナフチル)−1−(イソプロピルシクロヘキシル)エタン、1−(1−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(1−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−(メチル−1−パーヒドロアセナフチル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(メチル−1−パーヒドロアセナフチル)−2−シクロヘキシルプロパン、1−(1−パーヒドロアセナフチル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(1−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、1−(メチル−1−パーヒドロアセナフチル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(メチル−1−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、1−(ジメチル−1−パーヒドロアセナフチル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(メチル−1−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、1−(ジメチル−1−パーヒロドアセナフチル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(ジメチル−1−パーヒドロアセナフチル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、(1−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(2−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(3−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(4−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(1−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(2−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(3−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(4−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(1−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(2−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(3−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(4−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、(1−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(2−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1,3,3,3’,3’−ペンタメチル−ビスヒドリンダニルメタン、1−メチル−3,3,3’,3’−テトラエチル−ビスヒドリンダニルメタン、1,3−ジメチル−3,3’,3’−トリエチル−ビスヒドリンダニルメタン、1,3’−ジメチル−3,3,3’−トリエチル−ビスヒドリンダニルメタン、1,3,3’−トリメチル−3,3’−ジエチル−ビスヒドリンダニルメタン、1,3,3,3’−テトラメチル−3’−エチル−ビスヒドリンダニルメタン、1,3,3’,3’−テトラメチル−3−エチル−ビスヒドリンダニルメタン、1,3,3,3’,3’−ペンタメチル−ビスヒドリンダニルモノメチルメタン、1−メチル−3,3,3’,3’−テトラエチル−ビスヒドリンダニルモノメチルメタン、1,3−ジメチル−3,3’,3’−トリエチル−ビスヒドリンダニルモノメチルメタン、1,3’−ジメチル−3,3,3’−トリエチル−ビスヒドリンダニルモノメチルメタン、1,3,3’−トリメチル−3,3’−ジエチル−ビスヒドリンダニルモノメチルメタン、1,3,3,3’−テトラメチル−3’−エチル−ビスヒドリンダニルモノメチルメタン、1,3,3,3’,3’−ペンタメチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、1,3,3’,3’−テトラメチル−3−エチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、1−メチル−3,3,3’,3’−テトラエチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、1,3−ジメチル−3,3’,3’−トリエチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、1,3’−ジメチル−3,3,3’−トリエチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、1,3,3’−トリメチル−3,3’−ジエチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、1,3,3,3’−テトラメチル−3’−エチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、1,3,3’,3’−テトラメチル−3−エチル−ビスヒドリンダニルジメチルメタン、2−シクロヘキシル−1,1,4,4−テトラメチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4,4−テトラエチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4,4−テトラプロピルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4,4−テトラブチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4−トリメチル−1−エチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4−トリメチル−1−プロピルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4−トリエチル−1−メチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4−トリエチル−1−プロピルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1,4−トリエチル−1−ブチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,4−ジエチル−1,4−ジプロピルデカリン、2−シクロヘキシル−1,4−ジエチル−1,4−ジブチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1−ジエチル−4,4−ジメチルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1−ジエチル−4,4−ジプロピルデカリン、2−シクロヘキシル−1,1−ジエチル−4,4−ジブチルデカリン、シクロヘキシル基置換n−ブタン、メチルシクロヘキシル基置換n−ブタン、ジメチルシクロヘキシル基置換n−ブタン、エチルシクロヘキシル基置換n−ブタン、アルキルジカルボン酸ジシクロヘキシル、アルキルカルボン酸ヘキシル、1−メチル−1−シクロヘキシルエチレン重合体、特開平1-197594記載のシクロペンタジエン3〜6量体水素化物、シクロペンチルオキシシラン、シクロヘキシルオキシシラン、シクロヘプチルオキシシラン、ビス(2,3,5−トリメチルシクロヘキシル)メタン、ビス(3,4,6−トリメチルシクロヘキシル)メタン、ビス(2,3,6−トリメチルシクロヘキシル)メタン、2,3,5−トリメチルシクロヘキシルー2’,3’,6’−トリメチルシクロヘキシルメタン、2,3,5−トリメチルシクロヘキシル−3’,4’,6’−トリメチルシクロヘキシルメタン、2,3,6−トリメチルシクロヘキシル−3’,4’,6’−トリメチルシクロヘキシルメタン、1,1−ジシクロヘキシルシクロペンタン、1−シクロヘキシル−1−(メチルシクロヘキシル)−シクロペンタン、1−シクロヘキシル−1−(エチルシクロヘキシル)−シクロペンタン、1−シクロヘキシル−1−(プロピルシクロヘキシル)−シクロペンタン、1−シクロヘキシル−1−(ブチルシクロヘキシル)−シクロペンタン、1,1−ジ(メチルシクロヘキシル)−シクロペンタン、1−(メチルシクロヘキシル)−1−(エチルシクロヘキシル)−シクロペンタン、1,1−ジ(エチルシクロヘキシル)−シクロペンタン、1,1−ジシクロヘキシル−(メチルシクロペンタン)、1−シクロヘキシル−1−(メチルシクロヘキシル)−(メチルシクロペンタン)、1−シクロヘキシル−1−(エチルシクロヘキシル)−(メチルシクロペンタン)、1−シクロヘキシル−1−(メチルシクロヘキシル)−(エチルシクロペンタン)、1,1−ジ(メチルシクロヘキシル)−(メチルシクロペンタン)、1,1−ジシクロヘキシル−(メチルエチルシクロペンタン)、1,1−ジシクロヘキシルシクロヘキサン、1−シクロヘキシル−1−(メチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−シクロヘキシル−1−(エチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−シクロヘキシル−1−(プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−シクロヘキシル−1−(ブチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ジ(メチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(メチルシクロヘキシル)−1−(エチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ジ(エチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ジシクロヘキシル−(メチルシクロヘキサン)、1−シクロヘキシル−1−(メチルシクロヘキシル)−(メチルシクロヘキサン)、1−シクロヘキシルー1−(エチルシクロヘキシル)−(メチルシクロヘキサン)、1−シクロヘキシル−1−(メチルシクロヘキシル)−(エチルシクロヘキサン)、1,1−ジ(メチルシクロヘキシル)−(メチルシクロヘキサン)、1,1−ジシクロヘキシル−(ジメチルシクロヘキサン)、1,1−ジシクロヘキシル−(メチルエチルシクロヘキサン)、2,2−ジシクロヘキシル−[2,2,1]ビシクロヘプタン、2−シクロヘキシル−2−(メチルシクロヘキシル)−[2,2,1]ビシクロヘプタン、2,2−ジ(メチルシクロヘキシル)−[2,2,1]ビシクロヘプタン、2,2−ジシクロヘキシル−1,7,7−トリメチル−[2,2,1]ビシクロヘプタン、8,8−ジシクロヘキシル[4,3,0]ビシクロノナン、2,2−ジシクロヘキシル−[2,2,2]ビシクロオクタン、特開平4-202142記載のアラルキル化アセナフテン水素化物、1−(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−1−(トリメチルシクロヘキシル)−エタン、1−(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−1−(トリメチルシクロヘキシル)−メタン、1−〔3−メチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル〕−1−(デカリル)−エタン、1−〔3−メチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル〕−1−(デカリル)−メタン;(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−トリメチルシクロヘキサン、(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−デカリン、1,1−ビス(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−メタン、1,1−ビス(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−エタン;ビス(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)、1−(2−メチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−エタン、1−(2,3−ジメチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−1−(3−メチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−メタン、1−(2,3−ジメチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−1−(3−メチル−ビシクロ〔2.2.2〕−2−オクチル)−エタン、2−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オク
タン、3−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、ビス(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)、ビス(ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)、
ビス(4−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)、ビス(4−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−エタン、2−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、3−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、3−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、3−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、2−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、3−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、3−(4−メチルビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、2−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−(2,3−ジメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−(2,3−ジメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−(3−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−(3−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、アビエチン酸メチル、アビエチン酸エチル、アビエチン酸ブチル、デカヒドロ−α−ナフトエ酸メチル、デカヒドロ−α−ナフトエ酸エチル、デカヒドロ−α−ナフトエ酸ブチル、デカヒドロ−β−ナフトエ酸メチル、デカヒドロ−β−ナフトエ酸エチル、デカヒドロ−β−ナフトエ酸ブチル、シクロペンタジエンオリゴマー水添物、ポリジメチルシロキサン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルヘキサン、2,4−ジシクロヘキシル−4−メチルヘキサン、3,5−ジシクロヘキシル−3−メチルヘプタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルヘプタン、4,6−ジシクロヘキシル−4−メチルヘプタン、(1−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(2−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(3−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン,(4−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(1−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(2−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(3−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(4−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(1−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(2−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(3−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(4−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、1−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、2−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、1,2−ジシクロヘキシルエタン、1,2−ジシクロヘキシルプロパン、2,3−ジシクロヘキシルブタン、1,2−ジシクロヘキシル−2−メチルプロパン、2,3−ジシクロヘキシル−2,3−ジメチルブタン、1,3−ジメチル−1−シクロヘキシル−3−(2−シクロヘキシル−2−メチルプロピル)オクタヒドロインダン、1−シクロヘキシル−3−(2−シクロヘキシルエチル)オクタヒドロインダン、1−メチル−1−シクロヘキシル−3−(2−シクロヘキシルエチル)オクタヒドロインダン、1,3−ジメチル−1−シクロヘキシル−3−(2−シクロヘキシルエチル)オクタヒドロインダン、1,3−ジメチル−1−シクロヘキシル−3−(2−シクロヘキシルプロピル)オクタヒドロインダン、2,4,6−トリシクロヘキシル−2,4−ジメチルヘプタン、2,4,6−トリシクロヘキシル−2−メチルヘキサン、2,4,6−トリシクロヘキシル−2,4,6−トリメチルヘプタン、1,1−ジ(酢酸シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ジ(酢酸デカヒドロナフチル)シクロヘキサン、1,1−ジ(酢酸シクロヘキシルメチル)シクロヘキサン、1,1−ジ(酢酸シクロヘキシルエチル)シクロヘキサン、1,1−ジ(酢酸シクロヘキシルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ジ(酢酸シクロヘキシルオキシシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ジ(酢酸テトラヒドロ−ピラン−2−メチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシル)−1−(酢酸デカヒドロナフチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシル)−1−(酢酸シクロヘキシルメチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシル)−1−(酢酸シクロヘキシルエチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシル)−1−(酢酸シクロヘキシルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシル)−1−(酢酸シクロヘキシルオキシシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシル)−1−(酢酸テトラヒドロ−ピラン−2−メチル)シクロヘキサン、1−(酢酸デカヒドロナフチル)−1−(酢酸シクロヘキシルメチル)シクロヘキサン、1−(酢酸デカヒドロナフチル)−1−(酢酸シクロヘキシルエチル)シクロヘキサン、1−(酢酸デカヒドロナフチル)−1−(酢酸シクロヘキシルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸デカヒドロナフチル)−1−(酢酸シクロヘキシルオキシシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸デカヒドロナフチル)−1−(酢酸テトラヒドロ−ピラン−2−メチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルメチル)−1−(酢酸シクロヘキシルエチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルメチル)−1−(酢酸シクロヘキシルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルメチル)−1−(酢酸シクロヘキシルオキシシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルメチル)−1−(酢酸テトラヒドロ−ピラン−2−メチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルエチル)−1−(酢酸シクロヘキシルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルエチル)−1−(酢酸シクロヘキシルオキシシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルエチル)−1−(酢酸テトラヒドロ−ピラン−2−メチル)シクロヘキサン、1−ジ(酢酸シクロヘキシルシクロヘキシル)−1−(酢酸シクロヘキシルオキシシクロヘキシル)シクロヘキサン、1−ジ(酢酸シクロヘキシルシクロヘキシル)−1−(酢酸テトラヒドロ−ピラン−2−メチル)シクロヘキサン、1−(酢酸シクロヘキシルエチル)−1−(酢酸テトラヒドロ−ピラン−2−メチル)シクロヘキサン、1,2−ジシクロヘキシルプロパン、1,2−ジシクロヘキシル−2−メチルプロパン、2,3−ジシクロヘキシルブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2,3−ジメチルブタン、1,3−ジシクロヘキシルブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,4−ジメチルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−2−メチルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジメチルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジメチルペンタン、1,2−ジシクロヘキシル−2−エチルプロパン、2,3−ジシクロヘキシル−2−エチルブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2,3−ジエチルブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−エチルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−エチルペンタン、
2,4−ジシクロヘキシル−2,4−ジエチルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−2−エチルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジエチルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジエチルペンタン、1,2−ジシクロヘキシル−2−(n−プロピル)プロパン、2,3−ジシクロヘキシル−2−(n−プロピル)ブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2,3−ジ(n−プロピル)ブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−(n−プロピル)ブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−(n−プロピル)ペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,4−ジ(n−プロピル)ペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−2−(n−プロピル)ブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジ(n−プロピル)ブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジ(n−プロピル)ペンタン、1,2−ジシクロヘキシル−2−(i−プロピル)プロパン、2,3−ジシクロヘキシル−2−(i−プロピル)ブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2,3−ジ(i−プロピル)ブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−(i−プロピル)ブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−(i−プロピル)ペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,4−ジ(i−プロピル)ペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−2−(i−プロピル)ブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジ(i−プロピル)ブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジ(i−プロピル)ペンタン、1,2−ジシクロヘキシル−2−シクロヘキシルプロパン、2,3−ジシクロヘキシル−2−シクロヘキシルブタン、2,3−ジシクロヘキシル−2,3−ジシクロヘキシルブタン、1,3−ジシクロヘキシル−3−シクロヘキシルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2−シクロヘキシルペンタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,4−ジシクロヘキシルペンタン、1,3−ジシクロヘキシル−2−シクロヘキシルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジシクロヘキシルブタン、2,4−ジシクロヘキシル−2,3−ジシクロヘキシルペンタン、シクロヘキシルアミン、シクロヘキサノン、2−メチル−2,4−ジフェニルペンタン、2−メチル−4−シクロヘキシル−2−フェニルペンタン、2−メチル−2−シクロヘキシル−4−フェニルペンタン、2,4−ジメチル−2,4,6−トリフェニルヘプタン、2,4−ジメチル−2−シクロヘキシル−4,6−ジフェニルヘプタン、2,4−ジメチル−4−シクロヘキシル−2,6−ジフェニルヘプタン、2,4−ジメチル−6−シクロヘキシル−2,4−ジフェニルヘプタン、2,4−ジメチル−4,6−ジシクロヘキシル−2−フェニルヘプタン、2,4−ジメチル−2,6−ジシクロヘキシル−4−フェニルヘプタン、2,4−ジメチル−2,4−ジシクロヘキシル−6−フェニルヘプタン、特開平11-310545記載のテルペンエ―テル、1,1−ジシクロヘキシルメタン、シュウ酸ジシクロヘキシル、炭酸ジシクロヘキシル、1,3,5−トリシクロヘキシルペンタン、exo−2−メチル−exo−3−メチル−endo−2−[(endo−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−exo−2−イル)メチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、endo−2−メチル−exo−3−メチル−exo−2−[(exo−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−exo−2−イル)メチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、endo−2−メチル−exo−3−メチル−exo−2−[(endo−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−endo−2−イル)メチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、特開2000-96072記載のノルボルネン誘導体、フェニル基含有ポリオルガノシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;2−メチレンビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2,3−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2,7−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2,5−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−1−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−1−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、1,2−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−4−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−4−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2,4−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−3,7−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−2,7−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2,3,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−3,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−2,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2−メチレン−3,3−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−2,2−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2,3,6−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、2−メチレン−3−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、3−メチレン−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体水素化物、2−メチル−3−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン二量体水素化物、シクロヘキシルシクロヘキサン、シクロペンチルシクロヘキサン、シクロへプチルシクロヘキサン、シクロペンチルシクロペンタン、シクロペンチルシクロヘプタン、シクロへプチルシクロヘプタン、特開2001-40381記載のナフテン環含有化合物、特開2001-55591記載のナフテン環含有化合物、シクロヘキシルメチルシロキサン、exo−2−メチル−exo−3−メチル−endo−2−〔(endo−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−exo−2−イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、exo−2−メチル−exo−3−メチル−endo−2−〔(endo−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−exo−3−イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、endo−2−メチル−exo−3−メチル−exo−2−〔(exo−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−exo−2−イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、endo−2−メチル−exo−3−メチル−exo−2−〔(exo−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−exo−3−イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、endo−2−メチル−exo−3−メチル−exo−2−〔(endo−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−endo−2−イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、endo−2−メチル−exo−3−メチル−exo−2−〔(endo−2−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−endo−3−イル)メチル〕ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−メチレン−3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−メチレン−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,3−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、シクロペンタジエン三量体、特開2001-335788記載のシクロペンタジエン三量体水素化物、特開2001-342477記載のオルガノシロキサン、シクロヘキセン重合体、特開2002-128721記載のエーテル化合物、特開2002-294265記載の含ノルボルネン化合物、特開2003-3182記載のジ(シクロアルキル)アルキルベンゼン、特開2003-129076記載のヘテロ環含有化合物、特開2004-10502記載のエステル化合物、特開2004-210840記載のシリコーンオイル、6,6-ジメチル−2−[[2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−3−イル]メチル]−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、6,6−ジメチル−2−[[2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−イル]メチル]−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、6,6−ジメチル−2−[[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチル]−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、2,2−ジメチル−3−[[3,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト−4−イル]メチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,2−ジメチル−3−[[3,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト-3-イル]メチル]-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,2−ジメチル−3−[3,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト−4−イル]メチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,2−ジメチル−3−[[3,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル]メチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6,6−ジメチル−2−[3,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト−4−イル]メチル)−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、6,6−ジメチル−2−[[3,7,7−トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル]メチル]−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ジ−[3−メチル−ビシクロ[2.2.1]へプト−2−イル]メチルマロネート、ジ−[3−メチル−ビシクロ−[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチルスクシネート、ジ−[3−メチル−ビシクロ−[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチルジメチルマロネート、ジ−[3−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチルジエチルマロネート;ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチルマロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチルスクシネート、ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチルジメチルマロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]メチルジエチルマロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]マロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]スクシネート、ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]ジメチルマロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル]ジエチルマロネート、ジ−1−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]エチルマロネート、ジ−1−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]エチルスクシネート;ジ−1−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]エチルジメチルマロネート、ジ−1−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]エチルジエチルマロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]メチルマロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]メチルスクシネート、ジ−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]メチルジメチルマロネート、ジ−[ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル]メチルジエチルマロネート、デカリン、
1,2−ヒドリンダン、ぺルヒドロフルオランテン、ぺルヒドロアゾナフテン、シクロヘキシルデカリン、第一ぺルヒドロシクロペンタジエン、メチレンヒドロフェナントレン、ジシクロヘキシルアルカン、スチレン重合体水素化物、スチレン−アクリロニトリル共重合体水素化物、スチレン−ブタジエン共重合体水素化物、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体水素化物、スチレン−イソブテン共重合体水素化物、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体水素化物、スチレン−ブタジエン−メチルメタクリレート共重合体水素化物、スチレン−インデン共重合体水素化物、クマロン重合体水素化物、クマロン−インデン共重合体水素化物、ビス(1−シクロヘキシルエチル)デカリン、ビス(1−メチル−1−シクロヘキシルエチル)デカリン、ビス(1−シクロヘキシルエチル)メチルデカリン、ビス(1−メチル−1−シクロヘキシルエチル)メチルデカリン、トリス(1−シクロヘキシルエチル)デカリン、ビス(シクロヘキシルメチル)デカリン、ビス(シクロヘキシルメチル)メチルデカリン、トリス(シクロヘキシルメチル)デカリン、ジシクロヘキシルデカリン、1−シクロヘキシルエチル(シクロヘキシル)デカリン、(3−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(4−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(1−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(2−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(3−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(4−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(1−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(2−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(3−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(4−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、3−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン、4−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン、3−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン、3−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン、4−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン、4−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕−4−オクチル)−トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−3−デシル)メタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−4−デシル)メタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−3−デシル)メタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−4−デシル)メタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−3−デシル)エタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−4−デシル)エタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−3−デシル)エタン、1−(ビシクロ〔3.2.1〕−3−オクチル)−1−(トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕−4−デシル)エタン、2−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、3−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、ビス(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル);ビス(ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)、ビス(4−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)、ビス(4−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−エタン、2−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、3−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕オクタン)、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕オクタン)、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕オクタン)、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕オクタン)、2−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、3−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔3.2.1〕−2−オクチル)−エタン、2−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、3−(2−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−ビシクロ〔3.2.1〕オクタン、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、2−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、3−(4−メチルビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン)、(1−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(2−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン,(3−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(4−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(1−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(2−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(3−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(4−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(1−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(2−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(3−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(4−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、
1−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、1−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(メチル−1−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(メチル−2−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(メチル−3−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(メチル−4−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、特開平1-230696記載のシクロペンタジエン、ジヒドロシクロペンタジエン重合体水素化物、(9−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(9−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(9−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、(9−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(9−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(9−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、(ジメチル−9−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(ジメチル−9−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(ジメチル−9−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、2−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−(2,3−ジメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−(2,3−ジメチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−(3−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、2−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−(3−メチルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン)、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−1−(2−メチルビシクロ〔2.2.1〕−3−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(2−メチル−ビシクロ〔3.3.0〕−4−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)メタン、1−(ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、1−(ビシクロ〔3.3.0〕−3−オクチル)−1−(ビシクロ〔2.2.1〕−2−ヘプチル)エタン、(9−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(9−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(9−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−シクロヘキシルメタン、1−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−1−シクロヘキシルエタン、2−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−2−シクロヘキシルプロパン、(9−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(9−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(9−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、(メチルー9−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(メチル−9−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、(ジメチル−9−パーヒドロフルオレニル)−(メチルシクロヘキシル)メタン、1−(ジメチル−9−パーヒドロフルオレニル−1−(メチルシクロヘキシル)エタン、2−(ジメチル−9−パーヒドロフルオレニル)−2−(メチルシクロヘキシル)プロパン、F−(CF(CF)CFO)−Cの構造式で表されるパーフルオロポリエーテル
」A
【0082】
また、これらのトラクションオイルを、パラフィン系鉱油、ポリαオレフィン油など炭化水素系合成油、ジエステルやポリオールエステルなどエステル油、ポリアルキルグリコール油、アルキルジフェニルエーテル油、シリコーン油、パーフルオロアルキルポリエーテル油等公知の潤滑油と混合して形成されたトラクションオイルも使用できる。
【0083】
更に、以下に示すB「」Bにおける「」内の物質等の添加物を含め、実用性を更に向上する目的で、酸化防止剤、防錆剤、清浄分散剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤、極圧剤、耐摩耗添加剤、腐食防止剤、消泡剤、金属不活性化剤、着色剤等の添加剤を適量添加しても良い。
【0084】
B「
リン含有有機酸金属アミン錯体、ポリシクロヘキシルアクリレート、ポリメチルジシクロヘキシルアクリレート、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアクリレート、ポリシクロヘキシルエチルアクリレート、ポリビシクロヘキシルアクリレート、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ポリシクロヘキシルエチルメタクリレート、ポリビシクロヘキシルメタクリレート、アルケニルコハク酸、特開平1-198692記載の環状モノテルペノイド類、特開平1-198693記載の環状モノテルペノイド類二量体、ホスタフェン誘導体、ジチオリン酸亜鉛、ノルボルナン二量体、ノルボルネン二量体、微粒子、コハク酸イミド、コハク酸エステル、コハク酸イミド、コハク酸エステル、リン酸部分エステル油溶性アミン、スクシンイミド、シクロペンタジエン系石油樹脂、ヒンダードフェノール化合物、アルキル化ジフェニルアミン化合物、ホウ素系コハク酸イミド化合物、ポリメタクリレート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属スルホネート、イミド化合物、及びアルキルジチオりん酸亜鉛、フェニルホスフェート、アルキルフェニルホスフェート、フェニルチオホスフェート、アルキルフェニルチオホスフェート、リン酸エステル、亜リン酸エステル、シス−デカリン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、シクロペンタジエンオリゴマー水添物、ポリイソブテニルサクシンイミド、有機ホスフィット、カルシウムフェナート、エトキシル化アミン、サクシンイミド、長鎖カルボン酸一級アミド、チオリン酸エステル、チオ亜リン酸エステル、ジチオリン酸亜鉛、チアジアゾール誘導体、ジチオカルバメート、チアジアゾール誘導体、ジチオカルバメート、ポリアルキレン(チオ)エーテル、ポリアルキレンチオエーテル、特開2002-327189記載のサルファ系ヘテロ環化合物、特開2002-327189記載のペンタデカン系ヘテロ環化合物
」B
【0085】
尚、上記列挙されたトラクションオイルのうちでも、圧力粘度指数が大きいものがより好ましい。本用途では、18GPa−1 (40℃)以上が好ましく、25GPa−1 (40℃)以上が更にこのましく、32GPa−1 (40℃)以上がさらに好ましい。このようなトラクションオイルでは、軸とスリーブとの間の接触面圧によりガラス化しやすく、駆動力を伝えやすく、また、軸とスリーブとの直接接触を減少させ、軸とスリーブの固着を防ぎ、油圧室の油圧が低下し液状になると、トルク開放を容易になすことができる。
【0086】
図6は、本発明の第2実施形態のトルクリミッタの軸方向の断面図である。
【0087】
第2実施形態のトルクリミッタでは、環状の油圧通路126を、軸部材101に形成し、油圧通路126が径方向に拡張することで、軸部材101の外周面123が筒部材102の内周面124に摩擦係合することが第1実施形態のトルクリミッタと異なる。また、軸方向の両側に開口した油封止防止用の溝を筒部材102に形成した点が、第1実施形態のトルクリミッタと異なる。第2実施形態のトルクリミッタでは、第1実施形態のトルクリミッタと共通の構成、作用効果および変形例については説明を省略することにする。
【0088】
第2実施形態のトルクリミッタは、軸部材101と、筒部材102と、シャーバルブ106と、玉軸受117および玉軸受118とを有する。
【0089】
上記軸部材101は、略円筒状の外周面120を有する軸本体161と、環状部材110とを有する。環状部材110の内周面121は、軸本体161の外周面120と嵌めあわされ、端面をボルト145で係止され固定されている。環状部材110は、周面としての略円筒状の外周面123を有している。
【0090】
上記筒部材102は、上記筒部材102の外面から突出する係止部109を有すると共に、周面としての内周面124を有する。上記筒部材102の内周面124は、上記第1実施形態と同様の螺旋形状の油封止防止用の溝135を有している。この螺旋形状の溝135は、軸部材101の筒部材102との摩擦係合部分の軸方向の両側に開口している。また、上記螺旋形状の溝135のピッチは、軸部材101の軸径(外径)の1/10以上1/5以下になっている。
【0091】
上記筒部材102の略円筒状の内周面124は、トルクの伝達時において、軸部材101(詳しくは環状部材110)の外周面123と摩擦結合するようになっている。上記軸部材101の外周面123と、筒部材102の内周面124との間には、上記第1実施形態と同様の焼付き防止用の潤滑油であるトラクションオイルまたはその混合物が塗布されている。
【0092】
上記環状部材110は、シャーバルブ取付穴130と、環状部材110の外周面123の軸方向の所定長さに亘って略軸部材101の軸方向に延在する油圧通路126とを有している。
【0093】
上記シャーバルブ106は、シャーバルブ取付穴130に嵌入されている。上記シャーバルブ106がシャーバルブ取付穴130に嵌入されている状態で、シャーバルブ106の一端部は、環状部材110の端面よりも軸方向の外方に突出している。上記係止部109は、環状部材110の端面に沿って軸方向に延在している。上記シャーバルブ106の上記一端部は、係止部109によって、係止されている。
【0094】
上記シャーバルブ106は、一端のみが開口したチューブ127を有している。このチューブ127は、シャーバルブ106がシャーバルブ取付穴130に嵌入されている状態で、略軸部材101の軸方向に延在している。上記シャーバルブ106がシャーバルブ取付穴130に嵌入されている状態で、チューブ127の閉鎖側の一端部は、環状部材110の端面よりも軸方向の外方に突出している。また、上記チューブ127の閉鎖側とは反対側の開口は、油圧通路126の一端に連通している。このことから、上記油圧通路126のシャーバルブ106側は、密封空間になっている。
【0095】
第2実施形態のトルクリミッタでは、トルク伝達面である環状部材110の外周面(溝135の表面も含む)123の表層部と、筒部材102の内周面124の表層部とには、第1実施形態のトルクリミッタと同様の低温窒化処理が施されている。上記環状部材110の外周面(溝135の表面も含む)123の表層部と、筒部材102の内周面124の表層部とは、窒化物層になっている。第2実施形態のトルクリミッタの窒化物層の層厚や硬さは、第1実施形態のトルクリミッタの窒化物層と同一である。第2実施形態のトルクリミッタの窒化物層は、第1実施形態のトルクリミッタの窒化物層と同様の作用効果を生じさせるようになっている。
【0096】
上記玉軸受117は、軸本体161の外面に外嵌固定された内輪と、筒部材102の内面に内嵌固定された外輪と、内輪の軌道面と外輪の軌道面と間に配置された玉とを有している。また、上記玉軸受118は、環状部材110の外面に外嵌固定された内輪と、筒部材102の内面に内嵌固定された外輪と、内輪の軌道面と外輪の軌道面と間に配置された玉とを有している。上記玉軸受117および118は、軸部材101が筒部材102に対して相対回転しているとき、軸部材101を筒部材102に対して回転自在に支持するようになっている。
【0097】
上記構成において、軸部材101および筒部材102に所定値以下の負荷(トルクの伝達を行う範囲の負荷)がかかっている場合には、図示しないカプラを介して油圧通路126に注入された後、密封された油圧拡張用の油で、環状部材110の外周面123を拡径して、外周面123を筒部材102の内周面124に押し付けて、軸部材101と筒部材102とを摩擦結合して、軸部材101と筒部材102との間でトルクを伝達するようになっている。
【0098】
一方、軸部材101または筒部材102に所定値以上の負荷(トルクの伝達を行う範囲よりも大きな負荷)がかかって、軸部材101の外周面123が、筒部材102の内周面124に対してスリップして、軸部材101と筒部材102の軸回りの位置が変化した場合には、係止部109がシャーバルブ106の一端部を切断して、チューブ127の閉鎖側の一端部を破壊して、油圧通路126内の油圧拡張用の油を、この破壊されたチューブ127の側から外部に排出するようになっている。
【0099】
このようにして、筒部材102の内周面124に対する環状部材110の外周面123の押圧力をなくして、軸部材101と筒部材102との摩擦結合を解いて、トルクの伝達を遮断するようになっている。このようにして、軸部材101または筒部材102に過負荷がかかった場合において、トルクの伝達を遮断して、トルクリミッタ装置に連結されている高価な機械を保護したり、人身災害を防止したりしている。
【0100】
以上、本発明の第1および第2実施形態を説明したが、これは種々変更してもよいことは明らかである。そのような変更は、本発明の精神と範囲からの逸脱ではあるとみなされるべきではなく、当業者にとって自明であるような変更はすべて、次に続く特許請求の範囲の中に含まれるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6