(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0007】
そのため、本発明の一態様では、ポリマー(A)と、溶媒(B)と、を含み、良いプレチルト角安定性を有する液晶配向剤を提供する。
【0008】
本発明の別の態様では、上記液晶配向剤で形成された液晶配向膜を提供する。
【0009】
本発明のさらに別の態様では、上記液晶配向膜を含む液晶表示素子を提供する。
【0010】
前記液晶配向剤は、ポリマー(A)と、溶媒(B)と、を含み、前記ポリマー(A)及び前記溶媒(B)については、下記のように詳しく説明する。
【0011】
ポリマー(A)
前記ポリマー(A)としては、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリイミド系ブロック共重合物、及びこられの組み合わせからなる群から選ばれたものである。このポリイミド系ブロック共重合物としては、ポリアミック酸ブロック共重合物、ポリイミドブロック共重合物、ポリアミック酸・ポリイミドブロック共重合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれたものである。
【0012】
ポリマー(A)におけるポリアミック酸、ポリイミド及ポリイミド系ブロック共重合物の何れも、テトラカルボン酸二無水物化合物(a)及びジアミン化合物(b)を含む混合物を反応させて合成されたものである。前記テトラカルボン酸二無水物化合物(a)、前記ジアミン化合物(b)、及びポリマー(A)の製造方法については、下記のように詳しく説明する。
【0013】
テトラカルボン酸二無水物化合物(a)
前記テトラカルボン酸二無水物化合物(a)としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物化合物、脂環式テトラカルボン酸二無水物化合物、芳香族テトラカルボン酸二無水物化合物からなる群から選ばれたものであってもよく、また、化学式(IV−1)〜(IV−6)及びその類似な構造を有する。
【0014】
例えば、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物化合物は、エタンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物等を含んでよいが、これらに限定されない。
【0015】
例えば、前記脂環式テトラカルボン酸二無水物化合物は、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロヘプチル−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、ジシクロ[2.2.2]−オクチル−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等を含んでよいが、これらに限定されない。
【0016】
例えば、前記芳香族テトラカルボン酸二無水物化合物は、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタリン−1−コハク酸二無水物、ピロメリト酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタリンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタリンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−ペルフルオロイソプロピリデンジフェニルジカルボン酸二無水物、2,2’3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキシド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(無水トリメリット酸)、プロピレングリコール−ビス(無水トリメリット酸)、1,4−ブタンジオールビス(無水トリメリット酸)、1,6−ヘキサンジオールビス(無水トリメリット酸)、1,8−オクタンジオールビス(無水トリメリット酸)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(無水トリメリット酸)、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソフラン−3−イル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物等を含んでよいが、これらに限定されない。
【0017】
テトラカルボン酸二無水物化合物(a)は、下記に示すような化学式(IV−1)〜(IV−6)の構造を有する。
【0020】
化学式(IV−5)中、A
1は芳香族基を有する2価の基であり、rは整数1又は2であり、A
2及びA
3は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基である。好ましくは、化学式(IV−5)の構造を有するテトラカルボン酸二無水物化合物(a)としては、化学式(IV−5−1)〜(IV−5−3)の構造を有する化合物からなる群から選ばれたものであってもよい。
【0022】
化学式(IV−6)中、A
4は芳香族基を有する2価の基であり、A
5及びA
6は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基である。好ましくは、化学式(IV−6)の構造を有するテトラカルボン酸二無水物化合物(a)としては、化学式(IV−6−1)の構造を有する化合物からなる群から選ばれたものであってもよい。
【0024】
上記テトラカルボン酸二無水物化合物(a)は、単独で又は2つ以上組み合わせて使用することができる。好ましくは、テトラカルボン酸二無水物化合物(a)は、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタリン−1−コハク酸二無水物、ピロメリト酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を含んでよいが、これらに限定されない。
【0025】
ジアミン化合物(b)
ジアミン化合物(b)は、化学式(I)の構造を有するジアミン化合物(b−1)、及び別のジアミン化合物(b−2)を含む。
【0026】
ジアミン化合物(b−1)
ジアミン化合物(b−1)は、下記のような化学式(I)の構造を有する。
【0028】
化学式(I)中、Xは炭素数1〜12のアルキレン基である。Yはステロイド含有基又は化学式(II)の構造である。
【0030】
例えば、ジアミン化合物(b−1)は、化学式(I−1)〜(I−16)の構造を有する下記のジアミン化合物を含む。
【0036】
上記ジアミン化合物(b−1)は、単独で又は組み合わせて使用することができる。前記ジアミン化合物(b−1)は、普通の有機合成方法により合成することができる。例えば、それぞれステロイド含有の化合物又は化学式(I−17)の構造を有する下記化合物にマレイン酸無水物を付加した後、炭酸カリウムの存在下でジニトロ塩化ベンゾイルとのエステル化反応を行った後、塩化スズ等の好適な還元剤で、還元反応することにより、化学式(I−1)〜(I−16)の構造を有する上記ジアミン化合物(b−1)を合成することができる。
【0038】
化学式(I−17)中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、a、b、c、d、e、f及びgは、上記と同一なものである。
【0039】
化学式(I−17)の構造を有する化合物は、例えば、液晶性化合物の合成に一般に用いられているグリニャール反応、フリーデル・クラフツアシル化反応等の方法により合成することができる。
【0040】
前記ジアミン化合物(b)100モルに対して、ジアミン化合物(b−1)の使用量は、5モル〜40モルであり、好ましくは8モル〜35モルであり、より好ましくは10モル〜30モルである。
【0041】
液晶配向剤におけるポリマー(A)が化学式(I)の構造を有するジアミン化合物(b−1)を含まない場合、この液晶配向剤は、低いプレチルト角安定性の欠陥を持つようになる。
【0042】
別のジアミン化合物(b−2)
別のジアミン化合物(b−2)は、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、4,4’−ジアミノヘプタン、1,3−ジアミノ−2,2−ジメチルプロパン、1,6−ジアミノ−2,5−ジメチルヘキサン、1,7−ジアミノ−2,5−ジメチルヘプタン、1,7−ジアミノ−4,4−ジメチルヘプタン、1,7−ジアミノ−3−メチルヘプタン、1,9−ジアミノ−5−メチルノナン、2,11−ジアミノドデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、1,2−ビス(3−アミノプロポキシル)エタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエンジアミン、トリシクロオクタン(6.2.1.0
2,7)−ウンデセノイルエンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタリン、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルリンデン、6−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルリンデン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、4,4’−(p−フェニレンイソプロピレン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピレン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロ)フェノキシ]オクタフルオロフェニルベンゼン、5−[4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル]フェニルメチレン−1,3−ジアミノベンゼン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−4−(4−エチルフェニル)シクロヘキサンを含んでよいが、これらに限定されなく、また、化学式(III−1)〜(III−26)の構造を有する。
【0044】
好ましくは、化学式(III−1)の構造を有する前記ジアミン化合物は、2,4−ジアミノフェニル蟻酸エチル、3,5−ジアミノフェニル蟻酸エチル、2,4−ジアミノフェニル蟻酸プロピル、3,5−ジアミノフェニル蟻酸プロピル、1−ドデコキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−ヘキサデコキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−オクタデコキシ−2,4−ジアミノベンゼン、又は化学式(III−1−1)〜(III−1−6)の構造を有する前記ジアミン化合物(b−2)である。
【0047】
好ましくは、化学式(III−2)の構造を有する前記別のジアミン化合物は、化学式(III−2−1)〜(III−2−13)の構造を有するジアミン化合物である。
【0050】
化学式(III−2−10)〜(III−2−13)中、sは3〜12の整数である。
【0052】
化学式(III−3)中、A
7は水素原子、炭素数1〜5のアシル基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基、又はハロゲン原子である。複数の繰り返し単位のそれぞれにおいて、A
7は同一であっても異なっていてもよい。A
8は1〜3の整数である。
【0053】
化学式(III−3)の構造を有する前記ジアミン化合物としては、好ましくは、(1)A
8が1である場合、例えば、p−ジアミノベンゼン、m−ジアミノベンゼン、o−ジアミノベンゼン、2,5−ジアミノトルエン等、(2)A
8が2である場合、例えば、4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリクロロメチル)ビフェニル等、(3)A
8が3である場合、例えば、1,4−ビス(4’−アミノフェニル)ベンゼン等からなる群から選ばれ、より好ましくは、p−ジアミノベンゼン、2,5−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル又は1,4−ビス(4’−アミノフェニル)ベンゼンである。
【0055】
化学式(III−4)中、A
9は2〜12の整数である。
【0057】
化学式(III−5)中、A
10は1〜5の整数である。好ましくは、化学式(III−5)は、4,4’−ジアミノ−ジフェニルスルフィドから選ばれたものである。
【0059】
化学式(III−6)中、A
11及びA
13は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ2価の基であり、A
12はピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジン、ピペラジン等に由来する2価の窒素含有環状基である。
【0061】
化学式(III−7)中、A
14、A
15、A
16及びA
17は各々同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜12のアルキル基である。A
18は1〜3の整数であり、A
19は1〜20の整数である。
【0063】
好ましくは、化学式(III−8)の構造を有する前記ジアミン化合物としては、化学式(III−8−1)〜(III−8−2)の構造を有するジアミン化合物からなる群から選ばれたものである。
【0065】
化学式(III−9)〜(III−25)の構造を有する前記別のジアミン化合物は、以下に示す通りである。
【0069】
化学式(III−17)〜(III−25)中、A
24は、好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のアルコキシル基である。A
25は、好ましくは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10のアルコキシル基である。
【0070】
化学式(III−26)の構造を有する前記ジアミン化合物は、以下に示す通りである。
【0072】
化学式(III−26)中、A
26は単結合、メチレン基又はエチレン基である。A
27及びA
29は同一であっても異なっていてもよく、それぞれエーテル基、チオエーテル基、チオエステル基及びエステル基である。A
28は炭素数1〜10のアルキレン基である。A
30は炭素数17〜40のステロイド含有の1価の有機官能基である。
【0073】
好ましくは、化学式(III−26)の構造を有する前記ジアミン化合物は、化学式(III−26−1)〜(III−26−4)の構造を有するジアミン化合物を含む。
【0075】
好ましくは、前記別のジアミン化合物(b−2)は、1,2−ジアミノエタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、5−[4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル]フェニルメチレン−1,3−ジアミノベンゼン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−4−(4−エチルフェニル)シクロヘキサン、2,4−ジアミノフェニル蟻酸エチル、化学式(III−1−1)、化学式(III−1−2)、化学式(III−2−1)、化学式(III−2−11)、化学式(III−8−1)、化学式(III−26−1)、p−ジアミノベンゼン、m−ジアミノベンゼン、又はo−ジアミノベンゼンを含んでよいが、これらに限定されない。
【0076】
前記ジアミン化合物(b)100モルに対して、上記別のジアミン化合物(b−2)の使用量は、60モル〜95モルであり、好ましくは65モル〜92モルであり、より好ましくは70モル〜90モルである。
【0077】
ポリマー(A)の製造方法
ポリアミック酸の製造方法
前記テトラカルボン酸二無水物化合物(a)及び前記ジアミン化合物(b)を含む混合物を、溶媒に溶解させる。0℃〜100℃で重縮合反応を行う。1時間〜24時間後、蒸発器によって上記反応溶液に対して減圧蒸留を行い、又は上記反応溶液を大量な貧溶媒の中に注入して、沈殿物が得る。その後、減圧乾燥法で前記沈殿物を乾燥させて、ポリアミック酸を製造する。
【0078】
前記ジアミン化合物(b)100モルに対して、テトラカルボン酸二無水物化合物(a)の使用量は、好ましくは20モル〜200モルであり、より好ましくは30モル〜120モルである。
【0079】
前記重縮合反応に用いる溶媒は、前記液晶配向剤における溶媒と同一であっても異なっていてもよい。重縮合反応に用いる溶媒は、反応物及び生産物を溶解できるものであれば、如何なる特別な制限も受けない。好ましくは、前記溶媒は、(1)例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミノ等の非プロトン性溶媒、(2)例えば、m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール類溶媒を含むが、それらに限定されない。前記混合物100重量部に対して、重縮合反応に用いる前記溶媒の使用量は、好ましくは200〜2000重量部であり、より好ましくは300〜1800重量部である。
【0080】
特に、重縮合反応において、前記溶媒は、適当な貧溶媒と組み合わせることができる。形成されたポリアミック酸は、貧溶媒で沈殿しない。前記貧溶媒は、単独で又は2つ以上組み合わせて使用することができる。前記貧溶媒は、(1)例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール等のアルコール類、(2)例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、(3)例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類、(4)例えば、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールノルマルプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールノルマルブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、(5)例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、(6)例えば、テトラヒドロフラン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素、又はこられの組み合わせを含むが、それらに制限されない。前記ジアミン化合物(b)100重量部に対して、前記貧溶媒の使用量は、好ましくは0〜60重量部であり、より好ましくは0〜50重量部である。
【0081】
ポリイミドの製造方法
前記テトラカルボン酸二無水物化合物(a)及び前記ジアミン化合物(b)を含む混合物を溶媒に溶解させ、重合反応を行って、ポリアミック酸を形成する。そして、ポリアミック酸を脱水剤及び触媒の存在下で加熱して、脱水閉環反応させる。脱水閉環反応(即ち、イミド化反応)によってポリアミック酸のアミック酸基をイミド基に変換して、ポリイミドを形成する。
【0082】
前記脱水閉環反応に用いる溶媒は、前記液晶配向剤における溶媒と同一であってもよいので、ここで詳しく説明しない。ポリアミック酸100重量部に対して、前記脱水閉環反応に用いる前記溶媒の使用量は、好ましくは200〜2000重量部であり、より好ましくは300〜1800重量部である。
【0083】
ポリアミック酸の好適なイミド化率を得るために、前記脱水閉環反応の操作温度は、好ましくは、40℃〜200℃である。より好ましくは、上記温度は、40℃〜150℃である。前記脱水閉環反応の操作温度が40℃よりも低い場合、前記反応は、不完全となり、前記ポリアミック酸のイミド化率が低下する。しかしながら、前記操作温度が200°Cよりも高い場合、ポリイミドの重量平均分子量は低くなる。
【0084】
前記ポリマー(A)のイミド化率は、30%〜90%であり、好ましくは35%〜85%であり、より好ましくは40%〜80%である。前記ポリマー(A)のイミド化率が30%〜90%である場合、液晶表示素子のプレチルト角安定性を向上させることができる液晶配向剤となる。
【0085】
前記脱水閉環反応に用いる脱水剤としては、酸無水物化合物からなる群から選ばれたものである。例えば、前記酸無水物化合物は、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等である。前記ポリアミック酸1モルに対して、前記脱水剤の使用量は、0.01モル〜20モルである。前記脱水閉環反応に用いる触媒は、(1)例えば、ピリジン、トリメチルピリジン、ジメチルピリジン等のピリジン化合物、(2)例えば、トリエチルアミン等の第3アミン化合物から選ばれたものである。前記脱水剤1モルに対して、前記触媒の使用量は、0.5モル〜10モルである。
【0086】
ポリイミド系ブロック共重合物の製造方法
このポリイミド系ブロック共重合物としては、ポリアミック酸ブロック共重合物、ポリイミドブロック共重合物、ポリアミック酸・ポリイミドブロック共重合物、及びこられの組み合わせからなる群から選ばれたものである。
【0087】
好ましくは、まず出発物質を溶媒に溶解させて、重縮合反応を行って、ポリイミド系ブロック共重合物を製造する。前記出発物質は、少なくとも1つの上記ポリアミック酸及び/又は少なくとも1つの上記ポリイミドを含み、更に、テトラカルボン酸二無水物化合物(a)及びジアミン化合物(b)を含む。
【0088】
前記出発物質におけるテトラカルボン酸二無水物化合物(a)及びジアミン化合物(b)は、上記ポリアミック酸を製造するための方法に用いる前記テトラカルボン酸二無水物化合物(a)及びジアミン化合物(b)と同一である。重縮合反応に用いる溶媒は、前記液晶配向剤における溶媒と同一であるので、ここで詳しく説明しない。
【0089】
前記出発物質100重量部に対して、前記重合反応に用いる溶媒は、好ましくは200〜2000重量部であり、より好ましくは300〜1800重量部である。前記重合反応の操作温度は、好ましくは0℃〜200℃であり、より好ましくは0℃〜100℃である。
【0090】
好ましくは、前記出発物質は、(1)異なる末端基及び異なる構造を有する2つのポリアミック酸、(2)異なる末端基及び異なる構造を有する2つのポリイミド、(3)異なる末端基及び異なる構造を有するポリアミック酸及びポリイミド、(4)ポリアミック酸、少なくとも一方の構造がポリアミック酸を形成するためのテトラカルボン酸二無水物化合物及びジアミン化合物の構造と異なるテトラカルボン酸二無水物化合物及びジアミン化合物、(5)ポリイミド、少なくとも一方の構造がポリイミドを形成するためのテトラカルボン酸二無水物化合物及びジアミン化合物の構造と異なるテトラカルボン酸二無水物化合物及びジアミン化合物、(6)ポリアミック酸、ポリイミド、少なくとも一方の構造がポリアミック酸やポリイミドを形成するためのテトラカルボン酸二無水物化合物及びジアミン化合物の構造と異なるテトラカルボン酸二無水物化合物及びジアミン化合物、(7)異なる構造を有する、2つのポリアミック酸、テトラカルボン酸二無水物化合物又はジアミン化合物、(8)異なる構造を有する、2つのポリイミド、テトラカルボン酸二無水物化合物又はジアミン化合物、(9)異なる構造を有し、且つ末端基が無水酢酸基である2つのポリアミック酸、及び1つのジアミン化合物、(10)異なる構造を有し、且つ末端基がアミン基である2つのポリアミック酸、及び1つのテトラカルボン酸二無水物化合物、(11)異なる構造を有し、且つ末端基が酸無水物基である2つのポリイミド及び1つのジアミン化合物、(12)異なる構造を有し、且つ末端基がアミン基である2つのポリイミド、及び1つのテトラカルボン酸二無水物化合物、を含むが、それらに限定されない。
【0091】
好ましくは、ポリアミック酸、ポリイミド及びポリイミドブロック共重合物は、本発明の効果から逸脱せずに、分子量が調整された末端変性ポリマーであってもよい。前記末端変性ポリマーは、前記液晶配向剤の塗布能力を向上することができる。ポリアミック酸の重合反応を行う場合、単官能基を有する化合物を添加して、前記末端変性ポリマーを製造する。この単官能基は、(1)例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、イタコン酸無水物、n−デシルコハク酸無水物、n−ドデシルコハク酸無水物、n−テトラデシルコハク酸無水物、n−ヘキサデシルコハク酸無水物等の一酸無水物、(2)例えば、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミン等のモノアミン化合物、(3)例えば、フェニルイソシアナート、ナフチルイソシアナート等のモノイソシアネート化合物を含むが、それらに制限されない。
【0092】
溶媒(B)
好ましくは、溶媒(B)は、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、4−ヒドロキシル−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールノルマルプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールノルマルブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジグリコールジメチルエーテル、ジグリコールジエチルエーテル、ジグリコールモノメチルエーテル、ジグリコールモノエチルエーテル、ジグリコールモノメチルエーテルアセテート、ジグリコールモノエチルエーテルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等である。上記溶媒(B)は、単独で又は2つ以上組み合わせて使用することができる。
【0093】
添加剤(C)
この液晶配向剤は、本発明の効果から逸脱せずに、添加剤(C)を選択的に含んでもよい。この添加剤(C)は、エポキシ化合物又は官能基含有シラン化合物である。この添加剤(C)は、液晶配向膜と基板の表面との間の接着性を向上させることができる。この添加剤(C)は、単独で又は2つ以上組み合わせて使用することができる。
【0094】
前記エポキシ化合物は、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモ−ネオペンチルジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−メタキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−グリシジル−p−グリシドキシアニリン、3−(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン等を含むが、それらに限定されない。
【0095】
前記ポリマー(A)100重量部に対して、前記エポキシ化合物の使用量は、40重量部より少なく、好ましくは0.1重量部〜30重量部である。
【0096】
前記官能基含有シラン化合物は、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミノ、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミノ、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等を含むが、それらに限定されない。
【0097】
前記ポリマー(A)100重量部に対して、前記シラン含有化合物の使用量は、10重量部より少なく、好ましくは0.5重量部〜10重量部である。
液晶配向剤の製造
本発明の液晶配向剤は、従来の混合法によって製造されたものである。例えば、テトラカルボン酸二無水物化合物(a)及びジアミン化合物(b)を均一に混合して、ポリマー(A)を形成する。そして、0℃〜200℃で、ポリマー(A)を溶媒(B)に添加し、全ての成分が均一になるまで混合し、添加剤(C)を選択的に添加する。好ましくは、20℃〜60℃で溶媒(B)をポリマー(A)に添加する。
【0098】
この液晶配向剤は、好ましくは、25℃での粘度が15cps〜35cpsであり、好ましくは17cps〜33cpsであり、より好ましくは20cps〜30cpsである。
液晶配向膜の製造
この液晶配向膜の製造方法は、以下の工程を含む。まず、上記液晶配向剤をロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法等の方法によって基板の表面に塗布して、塗膜を形成する。そして、塗膜に対してプレベーク処理、ポストベーク処理及び配向処理を行って、この液晶配向膜を製造する。
【0099】
この塗膜中の有機溶媒は、上記プレベーク処理によって揮発する。このプレベーク処理の操作温度は、30℃〜120℃であり、好ましくは40℃〜110℃であり、より好ましくは50℃〜100℃である。
【0100】
この配向処理には、如何なる制限もない。この液晶配向膜を所望の方向に沿って、例えばナイロン、レーヨン、コットン等の繊維からなる布を巻き付けたローラによって擦るラビングで配向を行い。上記配向処理は、周知のものであるため、これ以上配慮し詳しく説明しないことにする。
【0101】
ポストベーク処理によって、この塗膜中のポリマーに対して、更に脱水閉環反応(イミド化反応)を行い。このポストベーク処理の操作温度は、150℃〜300℃であり、好ましくは180℃〜280℃であり、より好ましくは200℃〜250℃である。
液晶表示素子の製造方法
この液晶表示素子の製造方法は、周知のものであるため、これ以上配慮し詳しく説明しないことにする。
【0102】
本発明による液晶表示素子の断面図である
図1を参照されたい。好適な実施例において、この液晶表示素子100は、第1のユニット110、第2のユニット120及び液晶ユニット130を含む。この第2のユニット120とこの第1のユニット110が対向的に離間して設けられており、この液晶ユニット130が第1のユニット110と第2のユニット120との間に設けられている。
【0103】
この第1のユニット110は、第1の基板111、第1の導電膜113及び第1の液晶配向膜115を含む。この第1の導電膜113がこの第1の基板111の表面に設けられ、この第1の液晶配向膜115がこの第1の導電膜113の表面に設けられている。
【0104】
この第2のユニット120は、第2の基板121、第2の導電膜123及び第2の液晶配向膜125を含む。この第2の導電膜123がこの第2の基板121の表面に設けられ、この第2の液晶配向膜125がこの第2の導電膜123の表面に設けられている。
【0105】
この第1の基板111及びこの第2の基板121は、透明材料等から選ばれたものである。この透明材料は、無アルカリガラス、ソーダガラス、硬質ガラス(パイレックス(登録商標)ガラス(Pyrex(登録商標) glass))、石英ガラス、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート等を含んでよいが、これらに限定されない。この第1の導電膜113及びこの第2の導電膜123の材料は、酸化スズ(SnO
2)、酸化インジウム−酸化スズ(In
2O
3−SnO
2)等から選ばれたものである。
【0106】
この第1の液晶配向膜115及びこの第2の液晶配向膜125は、それぞれ上記液晶配向膜であり、前記液晶配向膜は、液晶ユニット130にプレチルト角を持たせることができる。この液晶ユニット130は、第1の導電膜113及び第2の導電膜123により誘発された電場によって駆動される。
【0107】
この液晶ユニット130に用いる液晶材料は、単独で又は2つ以上組み合わせて使用することができる。この液晶材料は、ジアミノベンゼン液晶、ピリダジン液晶、シッフベース液晶、アゾキシ液晶、ビフェニル液晶、フェニルシクロヘキサン液晶、エステル液晶、ターフェニル液晶、ビフェニルシクロヘキサン液晶、ピリミジン液晶、ジオキサン液晶、ビシクロオクタン液晶、キュバン液晶等を含んでよいが、これらに限定されない。場合に応じて、この液晶材料に、コレステリルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネート等のコレステロール液晶、商品名C−15、CB−15(メルク株式会社製)で販売されているカイラル剤、またはp−デコキシルベンジリデン−p−アミノ−2−メチルけい皮酸ブチル等の強誘電性液晶を加えることもできる。
【0108】
本発明の適用を説明するために、若干の実施態様について以下のように説明する。しかしながら、これらの実施態様は、本発明を制限するためのものではない。当業者であれば、本発明の精神や範囲から逸脱せずに、各種の変更や修正を加えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0110】
化学式(I)の構造を有するジアミン化合物の製造
製造例1
下記のようなスキーム1に基づいて化合物(b−1−1)[化学式(I−5)の構造を有する前記ジアミン化合物]を製造した。
【0112】
窒素導入口、攪拌器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを、窒素でパージした。その後、387gのコレステロール、197gのマレイン酸無水物、20gのN,N−ジメチルアミノピリジン、160mLのトリエチルアミン及び2100mLの酢酸エチルを添加して、90℃で反応させた。9時間後、減圧蒸留によって酢酸エチルを除去した。そして、2100mLのクロロホルムを添加して、有機層及び水層を形成した。この有機層を希塩酸で3回洗浄し、水で5回洗浄した。その後、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。回転濃縮(rotary concentrator)によって溶媒を除去して、222gの化合物(I−5a)を得た。
【0113】
窒素導入口、攪拌器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを、窒素でパージした。その後、222gの上記化合物(I−5a)、109gの3,5−ジニトロベンゾイルクロライド、206gの炭酸カリウム、150gのヨウ化ナトリウム及び1600mLのN,N−ジメチルホルムアミドを添加して、65℃で反応させた。8時間後、3200mLのクロロホルムを添加して、有機層及び水層を形成した。この有機層を水で5回洗浄した。そして、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。その後、回転濃縮によって沈殿物を得、前記沈殿物をエタノールで2回洗浄して、278gの化合物(I−5b)を得た。
【0114】
窒素導入口、攪拌器、冷却器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを窒素でパージした。その後、200gの上記化合物(I−5b)、682gの塩化スズ(II)二水和物及び1900mLの酢酸エチルを添加して、還流温度で反応した。5時間後、この反応混合物を塩化カリウム溶液で3回洗浄した後、水で4回洗浄して、有機層を形成した。そして、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。その後、回転濃縮によって溶媒を除去し、エタノールを添加して再結晶することにより、56gの化合物(I−5、以下b−1−1と略す)を得た。
【0115】
製造例2
下記のようなスキーム2に基づいて化合物(b−1−2)[化学式(I−6)の構造を有する前記ジアミン化合物]を製造した。
【0117】
窒素導入口、攪拌器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを、窒素でパージした。その後、389gのコレスタノール、197gのマレイン酸無水物、18gのN,N−ジメチルアミノピリジン、180mLのトリエチルアミン及び2000mLの酢酸エチルを添加して、90℃で反応させた。9時間後、減圧蒸留によって酢酸エチルを除去した。そして、2200mLのクロロホルムを添加して、有機層及び水層を形成した。この有機層を希塩酸で3回洗浄し、水で5回洗浄した。その後、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。回転濃縮によって溶媒を除去して、222gの化合物(I−6a)を得た。
【0118】
窒素導入口、攪拌器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを、窒素でパージした。その後、222gの上記化合物(I−6a)、109gの3,5−ジニトロベンゾイルクロライド、206g炭酸カリウム、150gヨウ化ナトリウム及び1500mLのN,N−ジメチルホルムアミドを添加して、65℃で反応させた。8時間後、3100mLのクロロホルムを添加して、有機層及び水層を形成した。この有機層を水で5回洗浄した。そして、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。その後、回転濃縮によって沈殿物を得、前記沈殿物をエタノールで2回洗浄して、278gの化合物(I−6b)を得た。
【0119】
窒素導入口、攪拌器、冷却器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを窒素でパージした。その後、200gの上記化合物(I−6b)、682gの塩化スズ(II)二水和物及び2100mLの酢酸エチルを添加して、還流温度で反応した。5.5時間後、この反応混合物を塩化カリウム溶液で3回洗浄した後、水で4回洗浄して、有機層を形成した。そして、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。その後、回転濃縮によって溶媒を除去し、エタノールを添加して再結晶することにより、57gの化合物(I−6、以下b−1−2と略す)を得た。
【0120】
製造例3
下記のようなスキーム3に基づいて、化合物(b−1−3)[化学式(I−16)の構造を有する前記ジアミン化合物]を製造した。
【0122】
窒素導入口、攪拌器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを、窒素でパージした。その後、105gの化合物(I−16a)、59gのマレイン酸無水物、4.5gのN,N−ジメチルアミノピリジン、50mLのトリエチルアミン及び500mLの酢酸エチルを添加して、90℃で反応させた。9時間後、減圧蒸留によって酢酸エチルを除去した。そして2100mLのクロロホルムを添加して、有機層及び水層を形成した。この有機層を希塩酸で3回洗浄し、水で5回洗浄した。その後、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。回転濃縮によって溶媒を除去して、96gの化合物(I−16b)を得た。
【0123】
窒素導入口、攪拌器及び温度計を備えた5000mLの三つ口フラスコを、窒素でパージした。その後、75gの上記化合物(I−16b)、44gの3,5−ジニトロベンゾイルクロリド、82gの炭酸カリウム、60gのヨウ化ナトリウム及び600mLのN,N−ジメチルホルムアミドを添加して、65℃で反応させた。8時間後、3200mLのクロロホルムを添加して、有機層及び水層を形成した。この有機層を水で5回洗浄した。そして、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。その後、回転濃縮によって沈殿物を得、前記沈殿物をエタノールで2回洗浄して、86gの化合物(I−16c)を得た。
【0124】
窒素導入口、攪拌器、冷却器及び温度計を備えた2000mL三つ口フラスコを窒素でパージした。その後、80gの上記化合物(I−16c)、338gの塩化スズ(II)二水和物及び1200mLの酢酸エチルを添加して、還流温度で反応した。5時間後、この反応混合物を塩化カリウム溶液で3回洗浄した後、水で4回洗浄して、有機層を形成した。そして、乾燥のために、硫酸マグネシウムを、収集された有機層に添加した。その後、回転濃縮によって溶媒を除去し、エタノールを添加して再結晶することにより、48gの化合物(I−16、以下b−1−3と略す)を得た。
【0125】
ポリマー(A)の製造
合成例A−1−1〜A−3−3のポリマー(A)については、表1に示した。
【0126】
合成例A−1−1
窒素導入口、攪拌器、冷却器及び温度計を備えた500mL三つ口フラスコを窒素でパージした。その後、室温で9.06g(0.015モル)の前記化学式(I−5)の構造を有するジアミン化合物(b−1−1)、3.78g(0.035モル)のp−ジアミノベンゼン(b−2−1)及び80gのNMPを均一に混合した。そして、10.91g(0.05モル)のピロメリト酸二無水物及び20gのNMPを添加して、室温で2時間反応し続けた。反応終了後、この反応溶液を1500mLの水に注入して、前記ポリマーを沈殿させた。濾過されたポリマーをメタノールで3回繰り返して洗浄し濾過した後、真空オーブンに入れて、60℃で乾燥させて、ポリマー(A−1−1)を得た。得られたポリマー(A−1−1)のイミド化率を、以下の評価方法によって測定し、得られた結果を表1に示した。このイミド化率の評価方法については、下記のように説明する。
【0127】
合成例A−1−2、A−1−3及びA−3−1
ポリマー(A−1−1)と異なる種類または量の成分を使用して、合成例A−1−1と同一な方法によって合成例A−1−2、A−1−3及びA−3−1を実施した。その配合及びその測定結果については表1に示されたため、これ以上配慮し詳しく説明しないことにする。
【0128】
合成例A−2−1
窒素導入口、攪拌器、加熱器、冷却器及び温度計を備えた500mL三つ口フラスコを窒素でパージした。その後、室温で9.06g(0.015モル)の前記化学式(I−5)の構造を有するジアミン化合物(b−1−1)、3.78g(0.035モル)のp−ジアミノベンゼン(b−2−1)及び80gのNMPを均一に混合した。そして、10.91g(0.05モル)のピロメリト酸二無水物及び20gのNMPを添加し、室温で6時間反応し続けた。その後、60℃で97gのNMP、3.57gの無水酢酸及び19.75gのピリジンを添加し、2時間攪拌し続けて、イミド化反応を行った。反応終了後、この反応溶液を1500mLの水に注入して、前記ポリマーを沈殿させた。濾過されたポリマーをメタノールで3回繰り返して洗浄し濾過した後、真空オーブンに入れて、60℃で乾燥させて、ポリマー(A−2−1)を得た。得られたポリマー(A−2−1)のイミド化率を、以下の評価方法によって測定し、得られた結果を表1に示した。
【0129】
合成例A−2−2〜A−2−8、合成例A−3−2及びA−3−3
ポリマー(A−2−1)と異なる種類または量の成分を使用して、合成例A−2−1と同一な方法によって合成例A−2−2〜A−2−8、合成例A−3−2及びA−3−3を実施した。その配合及びその測定結果については表1に示されたため、これ以上配慮し詳しく説明しないことにする。
【0130】
液晶配向剤の製造
以下、実施例1〜10及び比較例1〜3の液晶配向剤については、表2に示した。
【0131】
実施例1
100重量部のポリマー(A−1−1)を1200重量部のN−メチル−2−ピロリドン(以下、B−1と略す)及び600重量部のエチレングリコールノルマルブチルエーテル(以下、B−2と略す)に添加して、室温で全ての化合物が均一に混合されるまで攪拌器で混合して、実施例1の液晶配向剤を得た。得られた液晶配向剤を、以下の評価方法によって測定し、評価結果を表2に示した。プレチルト角安定性の評価方法については、下記のように説明する。
【0132】
実施例2〜10、及び比較例1〜3
実施例1の液晶配向剤と異なる種類または量の成分を使用して、実施例1と同一な方法によって実施例2〜10及び比較例1〜3を実施した。その配合及びその測定結果については表2に示されたため、これ以上配慮し詳しく説明しないことにする。
【0133】
評価方法
1.イミド化率
イミド化率とは、百分率で表示されるイミド環の割合であり、ポリイミドポリマーにおけるアミック酸官能基の数とイミド環の数との合計によって算出されたものである。
【0134】
上記合成例A−1−1〜A−3−3のポリマー(A)を、それぞれ減圧で乾燥させて、好適な重水素化溶媒(例えば、重水素化ジメチルスルホキシド)に溶解させた。テトラメチルシランを基準として、室温(例えば25℃)で
1H−NMR(プロトン核磁気共鳴)を測定し、下記式(V)によってポリマー(A)のイミド化率(%)を算出した。
【0136】
式(V)中、Δ1は、NH基のプロトンの10ppm付近の化学シフトによるピーク面積であり、Δ2は、他のプロトンによるピーク面積であり、αは、ポリマー(A)のポリアミック酸前駆体におけるNH基のプロトン1個に対する他のプロトンの個数割合である。
【0137】
2.プレチルト角安定性
印刷機(日本写真印刷株式会社製、商品名S15−036)によって、実施例1〜10及び比較例1〜3の上記液晶配向剤を、それぞれITO(インジウムスズ酸化物)からなる導電膜を有する2つのガラス基板に塗布して、2つの塗膜を形成した。そして、これらの2つのガラス基板を加熱板に設けて、100℃で5分間プレベークした後、循環オーブンに220℃で30分間ポストベークした。その後、配向処理を行って、前記2つのガラス基板に液晶配向膜を得た。
【0138】
熱圧接着剤を上記の液晶配向膜付き2つのガラス基板の一方に塗布し、他方のガラス基板に粒子径4μmのスペーサーを散布した。そして、前記2つのガラス基板を、配向方向が互いに垂直となるように互いに貼り合わせた。前述の貼り合わせに、熱圧装置を用いて、150℃で10kgの圧力で上記2つのガラス基板を貼り合わせた。その後、液晶注入装置(島津製作所製、商品名ALIS−100X−CH)を用いて、液晶注入し、液晶注入口を封止するため、紫外線硬化型接着剤を用いて紫外線を照射して硬化させオーブンにおいて60℃で30分間アニール処理を行って、液晶表示素子を製造した。
【0139】
T.J.Schefferらの1977年、J.Appl.Phys.vol.48,p.1783で記載した方法に基づき、液晶評価装置(中央精機株式会社製、商品名OMS−CM4RD)によって、He−Neレーザー光を用いた結晶回転法でプレチルト角を測定した。この液晶表示素子が60℃で240時間放置された後、この液晶表示素子の中心点のプレチルト角(P
HT)を測定した。上記方法に基づいて、室温でこの液晶表示素子の中心点のプレチルト角(P
RT)を測定した。下記式(VI)によってプレチルト角安定性(S)を算出し、下記基準に基づいて評価を行った。
【0141】
表1及び表2によると、液晶配向剤は、化学式(I)の構造を有するジアミン化合物(b−1)を含む場合、優れたプレチルト角安定性を持つ。
【0142】
また、前記ポリマー(A)は、イミド化率が30%〜90%である場合、この液晶配向剤のプレチルト角安定性を更に向上させることができる。
【0143】
なお、本発明の液晶配向剤、液晶配向膜及びこの液晶配向膜を備えた液晶表示素子を説明するために、本発明の例示的な実施態様として、特定の化合物、成分、特定の反応条件、特定のプロセス、特定の評価方法や特定の設備を記述したが、本発明が上記実施例に限定されず、本発明の精神や範囲から逸脱せずに、本発明の液晶配向剤、液晶配向膜及びこの液晶配向膜を備えた液晶表示素子を他の化合物、成分、反応条件、プロセス、評価方法や設備によって製造することもできることは、当業者には明らかである。
【0144】
当業者であれば、本発明の上記好適な実施態様が本発明を説明するためのものであり、本発明を制限するためのものではないことは理解できる。上記にかんがみて、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神や範囲に含まれた各種の修正や類似な配置を包括しようとする。そのため、全てのこのような修正や類似な構造を含むように、本発明の範囲は、最も広い解釈に該当すべきである。