特許 5787228 二輪車移載装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】5787228

(24)【登録日】2015年8月7日

(45)【発行日】2015年9月30日

(54)【発明の名称】二輪車移載装置

(51)【国際特許分類】

   E04H 6/18 20060101AFI20150910BHJP

   B62H 3/08 20060101ALI20150910BHJP

【ＦＩ】

   E04H6/18 613B

   B62H3/08

【請求項の数】4

【全頁数】15

(21)【出願番号】特願2012-47578(P2012-47578)

(22)【出願日】2012年3月5日

(65)【公開番号】特開2013-181358(P2013-181358A)

(43)【公開日】2013年9月12日

【審査請求日】2014年2月20日

(73)【特許権者】

【識別番号】000003643

【氏名又は名称】株式会社ダイフク

(74)【代理人】

【識別番号】100154014

【弁理士】

【氏名又は名称】正木 裕士

(74)【代理人】

【識別番号】100154520

【弁理士】

【氏名又は名称】三上 祐子

(74)【代理人】

【識別番号】100069578

【弁理士】

【氏名又は名称】藤川 忠司

(72)【発明者】

【氏名】清水 清

【審査官】 土屋 真理子

(56)【参考文献】

【文献】 特開２００８−０６３７９１（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開昭５５−０７５０６２（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開平１１−０２０７５８（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開昭５１−０８３３８１（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開２００４−２６３４７２（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開平９−３２８９２３（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】（Int.Cl.，ＤＢ名）

Ｅ０４Ｈ ６／１８

Ｂ６２Ｈ ３／０８

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

移載される二輪車の前輪及び後輪の両方を転動可能に支持する主副両二輪車支持レール間で二輪車をその走行方向に移動させて移載する二輪車移載装置であって、主副両二輪車支持レールは、一直線状に接続可能で且つ相対的に昇降自在であって、二輪車の前輪及び後輪が嵌合して転動する溝形構造であり、その主二輪車支持レールには、二輪車の前輪の前後に位置する前後２つのローラーを備えた可動体が併設され、この可動体は、前記前後２つのローラーが副二輪車支持レール上の定位置に位置する二輪車の前輪に対応する前進限位置と、前記前後２つのローラーが主二輪車支持レール上の定位置に位置する二輪車の前輪に対応する後退限位置との間での前後往復移動と、前記前後２つのローラーの内、少なくとも副二輪車支持レール側の後側ローラーが副二輪車支持レールより低くなる下降限高さと、前記前後２つのローラーが副二輪車支持レール上の二輪車の前輪の前後に位置する上昇限高さとの間での昇降移動とが可能に構成されている二輪車移載装置において、
前記可動体は、主二輪車支持レールを支持して当該主二輪車支持レールを昇降させる基台に、前記前進限位置と前記後退限位置との間で前後往復移動自在に支持され、
前記副二輪車支持レールには、前記可動体が、主二輪車支持レールと共に前記下降限高さから前記上昇限高さに上昇移動するとき、前後２つのローラーの内、副二輪車支持レールに近い側の後側ローラーが通過する切欠き部が設けられ、前後２つのローラーの内、副二輪車支持レールから遠い側の前側ローラーは、主二輪車支持レールの上側で当該主二輪車支持レールに対して前後移動のみを行うように構成された、二輪車移載装置。

【請求項2】

前記基台は、棚式駐輪設備における二輪車入出庫装置の昇降キャレッジに設けられ、前記副二輪車支持レールは、前記棚式駐輪設備における駐輪棚の二輪車支持台及び二輪車入出庫用中継台として配設されている、請求項１に記載の二輪車移載装置。

【請求項3】

前記前後２つのローラーは、二輪車の前輪が遊嵌する溝付きローラーである、請求項１又は２に記載の二輪車移載装置。

【請求項4】

前記前後２つの溝付きローラーの内、副二輪車支持レールから遠い側の前側溝付きローラーの溝は、副二輪車支持レールに近い側の後側溝付きローラーの溝よりも、溝深さを深くしてある、請求項３に記載の二輪車移載装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、棚式駐輪設備における二輪車入出庫装置と二輪車支持棚及び二輪車入出庫用支持台との間の二輪車の移載に利用出来る二輪車移載装置に関するものである。

【背景技術】

【0002】

この種の二輪車移載装置は、前記二輪車入出庫装置と二輪車支持棚及び二輪車入出庫用支持台とに振分けて配設される主副両二輪車支持レール間で二輪車をその走行方向に移動させて移載するものであって、例えば特許文献１によって知られている。この特許文献１に記載される移載装置は、副二輪車支持レール上の定位置に位置する二輪車の前輪を拘束支持して持ち上げるクランプ手段を利用するもので、副二輪車支持レール上から主二輪車支持レール上に二輪車を移載させるときは、副二輪車支持レール上の定位置に位置する二輪車の前輪を前記クランプ手段で拘束支持して当該副両二輪車支持レールの支持レベルより持上げ、この状態で前記クランプ手段を主二輪車支持レール上の定位置まで後退移動させることにより、当該二輪車の後輪のみを主副両二輪車支持レール上で転動させながら、当該二輪車を主二輪車支持レール上の定位置まで移動させて行う。そしてこの主二輪車支持レール上に移載された二輪車を副二輪車支持レール上に逆向きに移載させるときは、上記のように前輪を拘束支持して持上げた状態のクランプ手段を副二輪車支持レール上の定位置まで前進移動させることにより、当該二輪車の後輪のみを主副両二輪車支持レール上で転動させながら、当該二輪車を副二輪車支持レール上の定位置まで移動させて行うものである。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開平９−３２８９２３号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

上記のような移載動作を行う従来の二輪車移載装置では、前輪を拘束支持して持上げることの出来るクランプ手段が必要であるため、移載装置全体の構造が複雑になると共に、二輪車の前輪にかかる重量を持上げることが出来るだけの強度の持上げ力を備えた昇降駆動手段も必要になるところから、移載装置が大型で高価になるという問題点があった。勿論、移載時に前輪が主副両二輪車支持レール上を転動し得るように、前輪を自転可能な状態に、車軸の両端を両側からクランプするクランプ手段を利用する構成も考えられたが、この場合には、前輪の前側から車軸位置まで届く長尺の左右一対のクランプアームとこれを開閉する機構が必要になるので、根本的な解決策になり得なかった。

【課題を解決するための手段】

【0005】

本発明は、上記のような従来の問題点を解消することのできる二輪車移載装置を提案するものであって、請求項１に記載の本発明に係る二輪車移載装置は、後述する実施例との関係を理解し易くするために、当該実施例の説明において使用した参照符号を括弧付きで付して示すと、移載される二輪車(B)の前輪(Bf)及び後輪(Br)の両方を転動可能に支持する主副両二輪車支持レール(22,23)間で二輪車(B)をその走行方向に移動させて移載する二輪車移載装置であって、一直線状に接続可能で且つ相対的に昇降自在であって、主副両二輪車支持レール(22,23)は、二輪車(B)の前輪(Bf)及び後輪(Br)が嵌合して転動する溝形構造であり、その主二輪車支持レール(23)には、二輪車(B)の前輪(Bf)の前後に位置する前後２つのローラー(38,39)を備えた可動体(25)が設けられ、この可動体(25)は、前記前後２つのローラー(38,39)が副二輪車支持レール(22)上の定位置に位置する二輪車(B)の前輪(Bf)に対応する前進限位置と、前記前後２つのローラー(38,39)が主二輪車支持レール(23)上の定位置に位置する二輪車(B)の前輪(Bf)に対応する後退限位置との間での前後往復移動と、前記前後２つのローラー(38,39)の内、少なくとも後側ローラー(38)が副二輪車支持レール(22)より低くなる下降限高さと、前記前後２つのローラー(38,39)が副二輪車支持レール(22)上の二輪車(B)の前輪(Bf)の前後に位置する上昇限高さとの間での昇降移動とが可能に構成されている二輪車移載装置において、
前記可動体(25)は、主二輪車支持レール(23)を支持して当該主二輪車支持レール(23)を昇降させる基台(20)に、前記前進限位置と前記後退限位置との間で前後往復移動自在に支持され、
前記副二輪車支持レール(22)には、前記可動体(25)が、主二輪車支持レール(23)と共に前記下降限高さから前記上昇限高さに上昇移動するとき、前後２つのローラー(38,39)の内、副二輪車支持レール(22)に近い側の後側ローラー(38)が通過する切欠き部(42)が設けられ、前後２つのローラー(38,39)の内、副二輪車支持レール(22)から遠い側の前側ローラー(39)は、主二輪車支持レール(23)の上側で当該主二輪車支持レール(23)に対して前後移動のみを行う構成になっている。

【0006】

上記本発明を実施する場合、具体的には請求項２に記載のように、前記基台(20)は、棚式駐輪設備における二輪車入出庫装置(2)の昇降キャレッジ(14a)に設け、前記副二輪車支持レール(22)は、前記棚式駐輪設備における駐輪棚(4A)の二輪車支持台(9)及び二輪車入出庫用中継台(21)として配設することが出来る。

【0008】

又、請求項３に記載のように、前記前後２つのローラー(38,39)は、二輪車(B)の前輪(Bf)が遊嵌する溝付きローラーとすることが出来る。この場合、請求項４に記載のように、前記前後２つの溝付きローラー(38,39)の内、副二輪車支持レール(22)側の後側ローラー(38)に対して前側の溝付きローラー(39)は、後側の溝付きローラー(38)よりも溝深さを深くする（溝の内径が同一ならば外径が大きくなる）ことが出来る。

【発明の効果】

【0009】

請求項１に記載の本発明の構成において、副二輪車支持レール上の定位置に位置する二輪車を主二輪車支持レール上の定位置に移載させるときは、可動体を下降限高さで前進限位置まで移動させた状態から上昇限高さまで上昇させて、当該可動体が備えている前後２つのローラーを前記二輪車の前輪の前後に位置させる。この後、可動体を後退限位置まで後退移動させることにより、移載方向に移動する前後２つのローラーの内、その移載方向の後ろ側になるローラーが二輪車の前輪を移載方向に押すので、当該二輪車の前輪及び後輪が主副両二輪車支持レール上で転動しながら当該二輪車が主二輪車支持レール上の定位置まで移動することになる。このようにして主二輪車支持レール上の定位置に移載させた二輪車を逆に副二輪車支持レール上の定位置に移載するときは、後退限位置で且つ上昇限高さにある可動体をそのまま前進限位置まで前進移動させることにより、二輪車の前輪の前後に位置している前後２つのローラーの内、その移載方向の後ろ側になるローラーが二輪車の前輪を移載方向に押すので、当該二輪車の前輪及び後輪が主副両二輪車支持レール上で転動しながら当該二輪車が副二輪車支持レール上の定位置まで移動することになる。この副二輪車支持レール上から二輪車を引き出すとき、或いは主二輪車支持レールを別の場所へ移動させるときは、上昇限高さにある可動体を下降限高さまで降下させ、必要ならばその後、可動体を後退限位置まで戻しておけば良い。

【0010】

上記のように使用出来る本発明の二輪車移載装置によれば、主副両二輪車支持レール間で走行方向に移動しながら移載される二輪車は、その前輪及び後輪の両方共、当該主副両二輪車支持レール上を転動するものであって、移載方向に移動する前後２つのローラーは、その移載方向の後ろ側になるローラーが単に二輪車の前輪を移載方向に押すだけである。換言すれば、従来のこの種の移載装置において前輪を拘束支持して持上げる大掛かりなクランプ手段に代えて、前輪を移載方向に押すだけの前後２つのローラーを、前後移動と昇降移動をと行う可動体に設ければ良く、当該可動体には、その前後移動に際して、前輪及び後輪が主副両二輪車支持レール上を転動して移動するときの二輪車の移動抵抗が作用するだけであるから、前記クランプ手段を要する従来の移載装置と比較して移載装置全体を軽量小型化して安価に実施することが出来る。

【0011】

更に本発明の構成によれば、副二輪車支持レールには、後側ローラーのみが昇降する１つの切欠き部のみを設ければ良く、副二輪車支持レールの切欠き部形成による強度低下を補うための補強対策が簡単になる。又、請求項２に記載の構成によれば、本発明の二輪車移載装置を棚式駐輪設備における二輪車入出庫装置の昇降キャレッジ上と棚又は二輪車入出庫用支持台との間の二輪車の移載装置に利用する場合に、二輪車入出庫装置の昇降キャレッジの昇降移動を前記可動体の昇降移動に利用することが出来るだけでなく、前記可動体の昇降移動に伴って昇降移動する前後２つのローラーが主二輪車支持レールと干渉するのを避けるための切欠きなどを主二輪車支持レールに設ける必要もなくなり、全体の構成を簡略化することが出来る。

【0013】

本発明の二輪車移載装置において、主副両二輪車支持レール間を移動する二輪車の倒れ防止は、これら主副両二輪車支持レールの車輪が嵌合する溝の深さを適当に深くすることや、倒れ防止の側枠を追加することによって可能であるが、請求項３に記載の構成によれば、主副両二輪車支持レール間を移動する二輪車の倒れ防止を、前後２つのローラーの内、少なくとも前輪を移載方向に押す側のローラーの溝に当該前輪が嵌合することによって補うことが出来、主副両二輪車支持レールの溝をそれほど深くしなくとも、或いは倒れ防止の側枠を追加しなくとも、二輪車を倒れさせることなく安全に移載することが出来る。この場合、請求項４に記載の構成によれば、少なくとも副二輪車支持レールを上下に通過することになる後側ローラーは外径を小さく抑えながら、移載する二輪車の前輪外径が多少小さくなっても、少なくとも副二輪車支持レール側から主二輪車支持レール側への移載時には、前輪の前後二カ所を前後２つの溝付きローラーに嵌合させることが出来、確実な倒れ防止効果が得られる。勿論、反対方向への移載時に小径の前記後側溝付きローラーには前輪が嵌合しない状況になっても、当該前輪を押す側の前側溝付きローラーの深い溝に前輪が嵌合するので、倒れ防止効果がそれほど損なわれることは無い。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】図１は、本発明の二輪車移載装置を組み込んだ棚式駐輪設備を説明する縦断側面図である。

【図2】図２は、同上横断平面図である。

【図3】図３は、同上縦断正面図である。

【図4】図４は、本発明の二輪車移載装置を説明する側面図である。

【図5】図５は、同上平面図である。

【図6】図６は、同上要部の拡大横断平面図である。

【図7】図７Ａは、同上正面図、図７Ｂは、図７Ａの要部の拡大図である。

【図8】図８Ａは、副二輪車支持レール上の二輪車を主二輪車支持レール上へ移載する手順の第一段階を示す平面図、図８Ｂは、その側面図である。

【図9】図９Ａは、同上第二段階を示す平面図、図９Ｂは、その側面図である。

【図10】図１０は、同上第三段階を示す側面図である。

【図11】図１１Ａは、同上第四段階を示す平面図、図１１Ｂは、その側面図である。

【図12】図１２Ａは、同上最終段階を示す平面図、図１２Ｂは、その側面図である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

図１〜図３において、１は棚式駐輪室であって、二輪車入出庫装置２が走行する通路３の左右両側に駐輪棚４Ａ，４Ｂが並設され、二輪車入出庫装置２の通路３中の特定箇所、図示例では当該通路３の端部の左右両側には、入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂが配設されている。これら入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂは、棚式駐輪室１の天井を形成する床版６を貫通して二輪車を昇降搬送するもので、床版６上には、当該入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂの上端部を囲うように入出庫作業室７Ａ，７Ｂが設けられている。

【0016】

駐輪棚４Ａ，４Ｂは、棚フレーム８に二輪車支持台９を、水平方向と高さ方向とに適当間隔おきに支持させたものである。各二輪車支持台９は、通路３側に前輪が位置する向きで且つその通路３の長さ方向に対して直交する向きで二輪車を支持するものであって、その前輪を支持する前半部が棚フレーム８から通路３側に突出するように、片持ち状に棚フレーム８に支持されている。尚、駐輪棚４Ａ，４Ｂは、入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂが占有する領域を避けて設ければ良いので、この入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂの下側空間にも、二輪車支持台９を配設することが出来る。

【0017】

二輪車入出庫装置２は、通路３の床面に敷設された下側ガイドレール１０と通路３の天井側に架設された上側ガイドレール１１とに案内されて通路３内を走行し得るもので、走行駆動手段１２と、前後一対の支柱１３ａ，１３ｂに沿って昇降自在に設けられた昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂと、この昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂを昇降駆動するキャレッジ昇降駆動手段１５が設けられ、各昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂには、前後一対の支柱１３ａ，１３ｂ間に片持ち状に突出する基台１６ａ，１６ｂが突設され、これら各基台１６ａ，１６ｂ上に本発明の二輪車移載装置１７Ａ，１７Ｂが搭載されている。尚、キャレッジ駆動手段１５は、前後一対の昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂを互いに同一レベルで一体に昇降させるものであっても良いし、両昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂを各別に昇降駆動出来るものであっても良い。前後一対の昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂを一体に昇降させる場合は、基台１６ａ，１６ｂを一体化することも可能である。

【0018】

二輪車入出庫装置２が備える左右一対の二輪車移載装置１７Ａ，１７Ｂの内、二輪車移載装置１７Ａは、片側の駐輪棚４Ａ及び当該駐輪棚４Ａと同一側の入出庫用中継搬送装置５Ａとの間で二輪車を移載するものであり、他方の二輪車移載装置１７Ｂは、他方の駐輪棚４Ｂ及び当該駐輪棚４Ｂと同一側の入出庫用中継搬送装置５Ｂとの間で二輪車を移載するものである。両入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂは、棚式駐輪室１内の下降限高さと入出庫作業室７Ａ，７Ｂ内の上昇限高さとの間で、昇降用ガイド支柱１８に沿って昇降自在な昇降キャレッジ１９と、当該昇降キャレッジ１９を昇降駆動するキャレッジ昇降駆動手段２０を備え、昇降キャレッジ１９には、対応する二輪車移載装置１７Ａ，１７Ｂを支持する基台１６ａ，１６ｂと同一側に基台１９ａが片持ち状に突設され、この基台１９ａ上に二輪車入出庫用中継台２１が付設されている。

【0019】

駐輪棚４Ａ，４Ｂの各二輪車支持台９、及び入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１は、図４、図５、及び図７に示す副二輪車支持レール２２が棚フレーム８上や昇降キャレッジ１９の基台１９ａ上に水平に付設されることによって構成され、二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂ上の二輪車移載装置１７Ａ，１７Ｂには、当該二輪車入出庫装置２の走行と昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂの昇降運動とによって前記副二輪車支持レール２２と一直線状に接続させることが出来る主二輪車支持レール２３が設けられている。これら主副両二輪車支持レール２２，２３は、二輪車の前輪及び後輪が転動自在に嵌合する鍔付き溝形レール部２２ａ，２３ａと、これら鍔付き溝形レール部２２ａ，２３ａの内側（基台１６ａ，１６ｂ，２０のある側）の鍔部から一体に連設された補強用垂直側板部２２ｂ，２３ｂとから構成され、主二輪車支持レール２３は、基台１６ａ，１６ｂ上に支持部材２４を介して一定高さに水平に支持されている。尚、副二輪車支持レール２２には、鍔付き溝形レール部２２ａと補強用垂直側板部２２ｂとの間に二輪車の後輪の倒れ防止用側枠２２ｃが付設されている。

【0020】

二輪車移載装置１７Ａ，１７Ｂには、主二輪車支持レール２３の外側で基台１６ａ，１６ｂ上に、主二輪車支持レール２３の長さ方向に前後移動自在な可動体２５と、この可動体２５を前後移動させる可動体駆動手段２６が設けられている。可動体２５は、基台１６ａ，１６ｂ上に固定された主二輪車支持レール２３の長さ方向に長いベース部材２７に対して主二輪車支持レール２３の長さ方向に前後移動自在に支持された中間可動体２８に、主二輪車支持レール２３の長さ方向に前後移動自在に支持されている。具体的に説明すると、可動体２５とベース部材２７とは、それぞれ左右一対の板状部材２５ａ，２５ｂ及び２７ａ，２７ｂから構成され、中間可動体２８は、その上半部が可動体２５の左右一対の板状部材２５ａ，２５ｂ間に遊嵌すると共に、下半部がベース部材２７の左右一対の板状部材２７ａ，２７ｂ間に遊嵌するもので、中間可動体２８と可動体２５の左右一対の板状部材２５ａ，２５ｂとの間、及び中間可動体２８とベース部材２７の左右一対の板状部材２７ａ，２７ｂとの間には、ベース部材２７に対する中間可動体２８の前後移動と中間可動体２８に対する可動体２５の前後移動を可能にするスライドユニット２９ａ〜３０ｂが介装されている。

【0021】

可動体駆動手段２６は、中間可動体２８の前端一側部に軸支された案内輪（歯輪など）３１、一端がベース部材２７の後端側に係止されると共に他端が可動体２５の後端側に係止され且つ中間部が前記案内輪３１に掛け渡された第一牽引索（チエンなど）３２、中間可動体２８の後端他側部に軸支された案内輪（歯輪など）３３、一端がベース部材２７の前端側に係止されると共に他端が可動体２５の前端側に係止され且つ中間部が前記案内輪３３に掛け渡された第二牽引索（チエンなど）３４、中間可動体２８の下側辺にその長さ方向に沿って付設されたラックギヤ３５、基台１６ａ，１６ｂ側に軸支されて前記ラックギヤ３５に咬合するピニオンギヤ３６、及びこのピニオンギヤ３６を正逆回転駆動するモーター３７から構成されている。

【0022】

上記構成の可動体駆動手段２６によれば、モーター３７によりピニオンギヤ３６を正転回動させて、ベース部材２７に対し中間可動体２８を副二輪車支持レール２２のある側へ前進移動させると、第一牽引索３２が中間可動体２８に対し可動体２５を牽引して、ベース部材２７に対する中間可動体２８の移動距離と同一距離だけ可動体２５を中間可動体２８の移動方向に前進移動させるので、結果として、可動体２５が中間可動体２８の移動距離の２倍の距離だけベース部材２７に対し前進移動することになる。逆にピニオンギヤ３６を逆転回動させて、ベース部材２７に対し中間可動体２８を副二輪車支持レール２２のある側とは反対側へ後進移動させると、第二牽引索３４が中間可動体２８に対し可動体２５を牽引して、ベース部材２７に対する中間可動体２８の移動距離と同一距離だけ可動体２５を中間可動体２８の移動方向に後進移動させるので、結果として、可動体２５が中間可動体２８の移動距離の２倍の距離だけベース部材２７に対し後進移動することになる。即ち、図４に示すように、ベース部材２７、中間可動体２８、及び可動体２５のそれぞれほぼ全体が互いに重なる状態が可動体２５の中間待機位置とすれば、可動体駆動手段２６により可動体２５を、前記中間待機位置より前方に所定距離だけ離れた前進限位置と前記中間待機位置より後方に所定距離だけ離れた後退限位置との間で前後進移動させることが出来る。

【0023】

上記構成の可動体２５には、その前後両端にそれぞれ溝付きローラー３８，３９が設けられている。前後両溝付きローラー３８，３９は、可動体２５の前後両端部に上向きに突設された柱状部材４０，４１の上端内側に左右水平支軸によって自転可能に軸支されている。前記柱状部材４０，４１は、主二輪車支持レール２３の横側方に配置され、前記前後両溝付きローラー３８，３９は、主二輪車支持レール２３の鍔付き溝形レール部２３ａの真上に位置するように設けられたもので、後側溝付きローラー３８は、主二輪車支持レール２３の鍔付き溝形レール部２３ａに接近した低位置にあるが、前側溝付きローラー３９は、後側溝付きローラー３８よりも高い位置にある。そして、各溝付きローラー３８，３９の溝部３８ａ，３９ａの内径はそれぞれ同一であるが、溝部３８ａ，３９ｂの外径は後側溝付きローラー３８よりも前側溝付きローラー３９の方が大きく、後側溝付きローラー３８の溝部３８ａの深さより前側溝付きローラー３９の溝部３９ａの深さが２倍程度深くなるように構成されている。又、副二輪車支持レール２２には、その鍔付き溝形レール部２２ａに、後側溝付きローラー３８が昇降通過するための切欠き部４２が形成されている。

【0024】

尚、入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂは、その昇降キャレッジ１９が入出庫作業室７Ａ，７Ｂ内の上昇限高さまで上昇したとき、当該昇降キャレッジ１９に支持されている二輪車入出庫用中継台２１（副二輪車支持レール２２）の二輪車支持レベル（鍔付き溝形レール部２２ａの内側底面）が床版６の床面レベルとほぼ同一になるように構成されている。そして入出庫作業室７Ａ，７Ｂには、昇降キャレッジ１９が上昇限高さまで上昇したときの二輪車入出庫用中継台２１（副二輪車支持レール２２）上との間で二輪車を出し入れするための開閉扉付き二輪車出入り口４４が、二輪車入出庫用中継台２１の後端（支持する二輪車の後輪が支持される側の端部）に隣接する入出庫作業室７Ａ，７Ｂの側壁に設けられている。又、この入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂの昇降キャレッジ１９を下降限高さまで下降させると共に、当該入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂに隣接する定位置で停止する二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂを二輪車入出庫高さ、例えば上昇限高さまで上昇させることにより、当該昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂ上の主二輪車支持レール２３と入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１、即ち、副二輪車支持レール２２とが同一レベルで一直線状に接続されるように構成されている。

【0025】

以上のように構成された棚式駐輪設備において、棚式駐輪室１内の空の二輪車支持台９、例えば駐輪棚４Ａ内の１つの空の二輪車支持台９に二輪車を入庫する場合について説明すると、駐輪棚４Ａに併設の入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９を上昇限高さまで上昇待機させた状態で、入出庫作業室７Ａの二輪車出入り口４４を開いて入庫対象の二輪車を入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１（副二輪車支持レール２２）上に手押し作業で送り入れる。具体的には、図８の副二輪車支持レール２２に示すように入庫対象の二輪車Ｂを、その前輪Ｂｆ及び後輪Ｂｒを副二輪車支持レール２２の鍔付き溝形レール部２２ａに嵌合させて転動させながら前進方向に移動させて、前輪Ｂｆを副二輪車支持レール２２の前端と切欠き部４２との間の定位置に位置させる。尚、この前輪Ｂｆを定位置で安定保持させるために、鍔付き溝形レール部２２ａの底板に、前輪Ｂｆの一部が嵌合する切欠き孔を設ける、定位置から前後両方向への前輪Ｂｆの転動の抵抗となる前後一対の突出部を設ける、などの適当な手段を採用することが出来る。

【0026】

次に、入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９を下降限高さまで下降させると共に、二輪車入出庫装置２を、その昇降キャレッジ１４ａ上の二輪車移載装置１７Ａの可動体２５が前記中間待機位置にある状態で、当該二輪車入出庫装置２の走行と昇降キャレッジ１４ａの昇降とによって、図８に示すように、平面視においては昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３が入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の副二輪車支持レール２２（二輪車入出庫用中継台２１）と一直線状に接続し且つ側面視においては二輪車移載装置１７Ａの可動体２５が備える後側溝付きローラー３８が前記副二輪車支持レール２２に対して当該副二輪車支持レール２２よりも低い下降限高さに位置する状態、即ち、入出庫用中継搬送装置５Ａからの二輪車受取り準備状態にする。

【0027】

図８に示すように、二輪車入出庫装置２を入出庫用中継搬送装置５Ａからの二輪車受取り準備状態にした後は、可動体駆動手段２６のモーター３７を稼働させてピニオンギヤ３６を正転駆動し、ラックギヤ３５を介して中間可動体２８をベース部材２７に対し入出庫用中継搬送装置５Ａの副二輪車支持レール２２が位置している側に前進移動させる。この結果、先に説明した案内輪３１と第一牽引索３２の働きによって可動体２５が、ベース部材２７に対する中間可動体２８の前進移動距離と同一距離だけ中間可動体２８に対して前進移動するので、結果的に、中間待機位置にあった可動体２５をベース部材２７から前方に離れた前進限位置まで移動させることが出来る。このようにして可動体２５が前進限位置に達して停止すると、図９に示すように、この可動体２５が備える後側溝付きローラー３８が副二輪車支持レール２２の切欠き部４２の真下に位置すると共に、前側溝付きローラー３９が副二輪車支持レール２２の前端に隣接する状態になる。

【0028】

可動体２５が前進限位置に達して停止すれば、次に図１０に示すように、昇降キャレッジ１４ａを上昇させ、昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３を側面視において副二輪車支持レール２２と同一レベルで接続する状態にすると同時に、二輪車移載装置１７Ａを、後側溝付きローラー３８が副二輪車支持レール２２の切欠き部４２を上向きに通過して当該副二輪車支持レール２２の鍔付き溝形レール部２２ａより少し上方に突出する、副二輪車支持レール２２に対する上昇限高さまで上昇させる。この結果、図１０に示すように、副二輪車支持レール２２上の定位置に支持されている二輪車Ｂの前輪Ｂｆの後側低位置に後側溝付きローラー３８が位置すると共に、当該二輪車Ｂの前輪Ｂｆの前側高位置に前側溝付きローラー３９が位置する状態になる。尚、このときの前側溝付きローラー３９の高さは、二輪車Ｂの前輪Ｂｆの車軸レベルより高くならない高さが望ましい。

【0029】

次に可動体駆動手段２６のモーター３７を稼働させてピニオンギヤ３６を逆転駆動し、ラックギヤ３５を介して中間可動体２８を後進移動させると、先に説明した案内輪３３と第二牽引索３４の働きによって可動体２５が、ベース部材２７に対する中間可動体２８の後進移動距離と同一距離だけ中間可動体２８に対して後進移動するので、結果的に可動体２５を、中間可動体２８と共にベース部材２７に重なる中間待機位置（図１１参照）に向けて後進移動させることが出来る。この可動体２５の後進移動によって、副二輪車支持レール２２上で支持されていた二輪車Ｂは、その前輪Ｂｆがその直後に位置する後側溝付きローラー３８によって可動体２５の移動方向に押されることにより、副二輪車支持レール２２上から二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３上に、前輪Ｂｆ及び後輪Ｂｒの転動を伴いながら前進移動することになる。このとき、前輪Ｂｆは後側溝付きローラー３８の溝部３８ａに嵌合して当該後側溝付きローラー３８を回転させるが、当該前輪Ｂｆの直径が設定範囲内のものであれば、当該前輪Ｂｆの前側辺の車軸高さ付近も、大径の前側溝付きローラー３９の深い溝部３９ａ内に嵌合し、前輪Ｂｆの正立姿勢を保持することになる。

【0030】

可動体２５を図１１に示す中間待機位置を超えて更に後進移動させ、図１２に示す後退限位置まで後進移動させて停止させると、可動体２５の後側溝付きローラー３８によって可動体２５の後進方向に押されて移動する二輪車Ｂは、図示のように、その前輪Ｂｆと後輪Ｂｒの両方が副二輪車支持レール２２上から主二輪車支持レール２３上に乗り移ることになり、入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１（副二輪車支持レール２２）から二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３への二輪車Ｂの移載が完了する。尚、この二輪車移載作用において、後側溝付きローラー３８は、副二輪車支持レール２２の切欠き部４２の真上位置から主二輪車支持レール２３の後端近傍の位置まで、鍔付き溝形レール部２２ａ，２３ａの上側を後進移動し、前側溝付きローラー３９は、主二輪車支持レール２３の前端外側位置から主二輪車支持レール２３の後端外側位置まで、鍔付き溝形レール部２３ａの上側を後進移動することになるが、このとき、各ローラー３８，３９を上端内側に軸支する柱状部材４０，４１は、主副両二輪車支持レール２２，２３の外側を当該主副両二輪車支持レール２２，２３に沿って移動することになる。

【0031】

二輪車支持台９を構成している副二輪車支持レール２２と入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１を構成している副二輪車支持レール２２とは同一であり、二輪車支持台９を構成している副二輪車支持レール２２と二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３との関係と、入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１を構成している副二輪車支持レール２２と二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３との関係も全く同一であるから、以上のようにして二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３に移載した二輪車Ｂを駐輪棚４Ａ内における入庫対象の二輪車支持台９の副二輪車支持レール２２上に移載入庫することも、先に説明した主二輪車支持レール２３上への二輪車移載動作を逆の順序で実行させれば良い。

【0032】

即ち、以上のようにして二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３への二輪車Ｂの移載が完了したならば、当該昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３を、二輪車入出庫装置２の走行と昇降キャレッジ１４ａの昇降とにより、駐輪棚４Ａ内における入庫対象の二輪車支持台９の副二輪車支持レール２２と平面視及び側面視の何れにおいても一直線状になるように接続させる。この後、入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１（副二輪車支持レール２２）から二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３上への二輪車移載動作を逆の順序で実行させることにより、可動体２５が図１２に示す後退限位置から図１０に示す前進限位置まで、二輪車支持台９の副二輪車支持レール２２に対する上昇限高さにおいて前進移動するのに伴って、主二輪車支持レール２３上の二輪車Ｂが、その前輪Ｂｆが前側溝付きローラー３９によって副二輪車支持レール２２の方に押されることにより主二輪車支持レール２３上から二輪車支持台９の副二輪車支持レール２２上の定位置まで、前輪Ｂｆ及び後輪Ｂｒの転動を伴いながら移動し、当該二輪車Ｂの全体が二輪車支持台９（副二輪車支持レール２２）上で支持される状態になる。

【0033】

この後、二輪車支持台９（副二輪車支持レール２２）に対する可動体２５の下降限高さへの下降により、後側溝付きローラー３８が副二輪車支持レール２２の切欠き部４２を下向きに通過し（図９参照）、続く可動体２５の前進限位置から中間待機位置までの後進移動により、図８に示すように前後両溝付きローラー３８，３９が可動体２５と共に中間待機位置に復帰する。尚、前側溝付きローラー３９によって前輪Ｂｆが副二輪車支持レール２２の方へ押されて、二輪車Ｂが主二輪車支持レール２３上から副二輪車支持レール２２上へ移動するとき、当該前輪Ｂｆの前側辺の車軸高さ付近が大径の前側溝付きローラー３９における深い溝部３９ａ内に嵌合して、当該前側溝付きローラー３９を回転させながら移動することになる。従って、仮に前輪Ｂｆの直径が小さくて後側溝付きローラー３８の溝部３８ａ内に嵌合することが出来なくとも、前輪Ｂｆは正立姿勢を確実に維持した状態で転動することになる。

【0034】

以上で、二輪車Ｂを駐輪棚４Ａ内の入庫対象の二輪車支持台９（副二輪車支持レール２２）上に移載入庫する作業が終了するが、先に説明したように、二輪車支持台９を構成している副二輪車支持レール２２と入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１を構成している副二輪車支持レール２２とは同一であり、二輪車支持台９を構成している副二輪車支持レール２２と二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３との関係と、入出庫用中継搬送装置５Ａの昇降キャレッジ１９上の二輪車入出庫用中継台２１を構成している副二輪車支持レール２２と二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３との関係も全く同一であるから、駐輪棚４Ａ内の二輪車支持台９（副二輪車支持レール２２）に支持されている出庫対象の二輪車の出庫作業は、上記の入庫作業の手順を逆に実行すれば良いことは容易に理解出来る。この場合、出庫される二輪車Ｂは、当然ながら二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ上の二輪車移載装置１７Ａにより、当該昇降キャレッジ１４ａ上の主二輪車支持レール２３上から入出庫用中継搬送装置５Ａを経由して入出庫作業室７Ａ内に搬出される。

【0035】

又、駐輪棚４Ｂ内に二輪車Ｂを入庫するとき、或いは駐輪棚４Ｂ内に収納されている二輪車Ｂを出庫するときは、入出庫作業室７Ｂと入出庫用中継搬送装置５Ｂ、及び二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ｂ上の主二輪車支持レール２３と二輪車移載装置１７Ｂが使用されて、上記と全く同様に行われることは、説明を待つまでもなく明白である。

【0036】

尚、以上に示した棚式駐輪設備は、本発明の二輪車移載装置の利用の一例を示しているに過ぎず、本発明の二輪車移載装置の利用方法は、上記の実施例に限定されるものではない。例えば、入出庫用中継搬送装置５Ａ，５Ｂが併用されているが、位置固定の、或いは水平に出退走行可能な二輪車入出庫用中継台と二輪車入出庫装置２の昇降キャレッジ１４ａ，１４ｂ上との間の二輪車の移載にも、本発明の二輪車移載装置は利用することが出来る。

【産業上の利用可能性】

【0037】

本発明の二輪車移載装置は、棚式駐輪設備における二輪車入出庫用中継台や駐輪棚の二輪車支持台と二輪車入出庫装置の昇降キャレッジ上に設けられる二輪車支持台との間の二輪車の移載装置として活用出来る。

【符号の説明】

【0038】

１ 棚式駐輪室
２ 二輪車入出庫装置
３ 通路
４Ａ，４Ｂ 駐輪棚
５Ａ，５Ｂ 入出庫用中継搬送装置
６ 床版
７Ａ，７Ｂ 入出庫作業室
８ 棚フレーム
９ 二輪車支持台
１２ 走行駆動手段
１４ａ，１４ｂ 昇降キャレッジ
１５ キャレッジ昇降駆動手段
１６ａ，１６ｂ 基台
１７Ａ，１７Ｂ 二輪車移載装置
１８ 昇降用ガイド支柱
１９ 昇降キャレッジ
２０ キャレッジ昇降駆動手段
２１ 二輪車入出庫用中継台
２２ 副二輪車支持レール
２３ 主二輪車支持レール
２５ 可動体
２６ 可動体駆動手段
２７ ベース部材
２８ 中間可動体
２９ａ〜３０ｂ スライドユニット
３１，３３ 案内輪（歯輪など）
３２ 第一牽引索（チエンなど）
３４ 第二牽引索（チエンなど）
３５ ラックギヤ
３６ ピニオンギヤ
３７ モーター
３８ 後側溝付きローラー
３８ａ，３９ａ 溝部
３９ 前側溝付きローラー
４０，４１ 柱状部材
４２ 切欠き部
４４ 開閉扉付き二輪車出入り口

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】