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特許5787240ハンドオーバ失敗の処理方法及びユーザ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5787240
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】ハンドオーバ失敗の処理方法及びユーザ装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20150910BHJP
   H04W 24/08 20090101ALI20150910BHJP
【FI】
   H04W36/08
   H04W24/08
【請求項の数】11
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-529538(P2013-529538)
(86)(22)【出願日】2011年8月8日
(65)【公表番号】特表2013-541287(P2013-541287A)
(43)【公表日】2013年11月7日
(86)【国際出願番号】CN2011078110
(87)【国際公開番号】WO2012037841
(87)【国際公開日】20120329
【審査請求日】2013年6月24日
(31)【優先権主張番号】201010298210.5
(32)【優先日】2010年9月21日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509052171
【氏名又は名称】中▲興▼通▲訊▼股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 立▲鋒▼
(72)【発明者】
【氏名】高 音
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/094236(WO,A1)
【文献】 特表2010−525753(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置が第1セルから第2セルにハンドオーバ失敗するステップと、
前記ユーザ装置が、前記第1セル、前記第2セル又は第3セルで無線リソース制御再確立を失敗し、第4セルで無線リソース制御確立に成功するステップと、
前記接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するステップと、を含み、
前記接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するステップは、
前記ユーザ装置が前記第4セルから第5セルにハンドオーバされ、
前記ユーザ装置が、前記第5セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を報告し、
前記第5セルの属するネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するステップを含む
ことを特徴とするハンドオーバ失敗の処理方法。
【請求項2】
前記接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するステップは、
前記ユーザ装置が、前記第4セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を報告し、
前記第4セルの属するネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザ装置は、前記第4セルの属するネットワークエレメントに前記第1セルのルーティングアドレス情報を更に報告し、ここで、
前記第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、前記ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、
前記第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、前記ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、
前記第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、前記ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、前記セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ装置は、前記第5セルの属するネットワークエレメントに前記第1セルのルーティングアドレス情報を更に報告し、ここで、
前記第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、前記ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、
前記第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、前記ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、
前記第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、前記ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、前記セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記第2セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、前記第2セルの物理標識は物理層標識であり、
前記第2セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、前記第2セルの物理標識はプライマリスクランブリングコードであり、
前記第2セルがユニバーサル移動通信システム時間分割デュプレクス方式のセルである場合、前記第2セルの物理標識はセルパラメータ標識であり、
前記第2セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、前記第2セルの物理標識は基地局標識コードであることを特徴とする請求項1乃至の中のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記接続状態であるユーザ装置は、接続されるネットワークエレメントに前記第2セルの周波数ポイント情報を送信し、前記接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの周波数ポイント情報を送信することを特徴とする請求項1乃至の中のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは、
前記第4セルの属するネットワークエレメント、又は、
前記ユーザ装置が前記第4セルから第5セルに成功にハンドオーバされた場合の前記第5セルの属するネットワークエレメントの中の一つを含むことを特徴とする請求項1乃至の中のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
第1セルから第2セルにハンドオーバ失敗したことを確定する第1確定ブロックと、
前記第1セル又は前記第2セル又は第3セルで無線リソース制御再確立が失敗したことを確定する第2確定ブロックと、
第4セルで無線リソース制御確立に成功したことを確定する第3確定ブロックと、
接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信する送信ブロックと、を含み、
前記送信ブロックが、
前記第4セルから第5セルへのハンドオーバを確定し、
前記第5セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を報告し、
前記第5セルの属するネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信する
ことを特徴とするユーザ装置。
【請求項9】
前記送信ブロックは、報告サブブロックを含み、ここで、
前記報告サブブロックは、前記第4セルの属するネットワークエレメントが前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するように、前記第4セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を報告することを特徴とする請求項に記載のユーザ装置。
【請求項10】
前記第4セルの属するネットワークエレメントに前記第1セルのルーティングアドレス情報を報告する報告ブロックを更に含み、ここで、
前記第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、前記ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、
前記第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、前記ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、
前記第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、前記ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、前記セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記第2セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、前記第2セルの物理標識は物理層標識であり、
前記第2セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、前記第2セルの物理標識はプライマリスクランブリングコードであり、
前記第2セルがユニバーサル移動通信システム時間分割デュプレクス方式のセルである場合、前記第2セルの物理標識はセルパラメータ標識であり、
前記第2セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、前記第2セルの物理標識は基地局標識コードであることを特徴とする請求項乃至10の中のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信分野に関し、具体的にはハンドオーバ失敗の処理方法及びユーザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリュ−ション(Long-Term Evolution、以下LTEと略称)ネットワークは進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network、以下E-UTRANと略称)と進化型パケットコア(Evolved Packet Core、以下EPCと略称)から構成され、ネットワークはフラット化になる。ここで、E-UTRANは、S1インタフェースによりEPCと接続される進化型ノードB(Evolved NodeB、以下eNBと略称)の集合を含む。eNB間はX2により接続されることができる。S1、X2は論理インタフェースである。一つのEPCは一つ又は複数のeNBを制御することができ、一つのeNBは複数のEPCにより制御され、一つのeNBは一つ又は複数のセルを制御することができる。
【0003】
自己組織化ネットワーク(Self Organizing Network、以下SONと略称)は自動にネットワーク設定と最適化を行う技術である。該技術の特点は自己設定、自己最適化であり、該技術のLTEでの利用は、eNBが一定の測定に基いてネットワークパラメータを自動に設定するようにし、またネットワーク変化に基いて自動に最適化をするようにすることができる。従って、ネットワーク性能の最適化が維持されると共に、多くの人力と物力が節約される。
【0004】
LTEシステムのハンドオーバパラメータの自己最適化において、ネットワークの性能を向上させるために、ネットワークの運行状況と、ハンドオーバに関する測定と、一定のアルゴリズムとによってセル再選択とハンドオーバに関するパラメータを最適化する必要がある。ここでのハンドオーバはLTEシステム内部のハンドオーバとシステム間のハンドオーバを指し、システム間のハンドオーバはグローバル移動通信システム無線アクセスネットワーク(Universal Mobile Telecommunication System Radio Access Network、以下UTRANと略称)又はグローバル移動通信システム(Global System for Mobile communications、以下GSM(登録商標)と略称)又は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、以下CDMAと略称)システムのハンドオーバを指す。
【0005】
ネットワークで端末がハンドオーバを行う過程は以下のようだ。ネットワーク側は、端末が報告した本セルと隣接セルの信号品質に基いて、一定のハンドオーバアルゴリズムに基いて、ハンドオーバ決定を行う、その後、ハンドオーバ決定に基いて端末に具体的なハンドオーバプロセスの実行を行うことを通知する。適当ではないハンドオーバパラメータの設定は、ピンポンハンドオーバ、ハンドオーバ失敗又は無線リンク失敗(Radio Link Failure、以下RLFと略称)を招き、これらは全部望まないハンドオーバであり、ユーザーエクスペリエンスに負の影響を与える。
【0006】
ユーザ装置(User Equipment、以下UEと略称)は、RLFが発生する際、無線リソース制御(Radio Resource Control、以下RRCと略称)再確立を行う。以下、図1乃至図3により、UEが、RLFが発生する場合、RRCを再確立する過程に対してそれぞれ詳しく説明する。
【0007】
図1は関連技術に係わるUEのセル(Cell)bからCell aへのハンドオーバが遅延していることを示す図であり、図1に示すように、UEは進化型ノードB(eNB)BのCell bでRLFが発生しており、又はcell bからcell aにハンドオーバする過程で失敗し、その後、UEはeNB AのCell aでRRC再確立を試みる。これは、UEのCell bからCell aへのハンドオーバが遅延していることを意味する。
【0008】
図2は関連技術に係わるUEのCell aからCell bへのハンドオーバが早き過ぎることを示す図であり、図2に示すように、UEは、eNB AのセルCell aからeNB BのセルCell bにハンドオーバされた後、まもなくCell bで無線リンク失敗が発生し、又はcell aからcell bにハンドオーバする過程で失敗し、その後、UEはセルCell aを選択してRRC再確立を行う。即ち、ハンドオーバする前のソースセルに戻ってRRC再確立を行う。これは、UEのCell aからCell bへのハンドオーバが早き過ぎることを意味する。
【0009】
図3は関連技術に係わるUEのCell cからCell bへのハンドオーバが間違っているセルを選択することを示す図であり、図3に示すように、UEは、eNB CのCell cからeNB BのCell bにハンドオーバされた後、まもなくRLFが発生し、又はcell cからcell bにハンドオーバする過程で失敗し、その後、UEはeNB AのセルCell aでRRC再確立を行う。これは、eNB Cが選択したeNB BのCell bは間違っているターゲットセルであり、正確なターゲットセルはセルCell aであり、即ち、UEは直接Cell cからCell aへのハンドオーバを行う必要があることを意味する。
【0010】
前記ハンドオーバ失敗の過程で、ハンドオーバを発起するセルとRLFが発生するセルは、ユーザ装置の情報を保留し、RRC再確立に使用する。前記RRC再確立過程で、UEはRRC再確立要請情報に端末標識(UE-Identity)、セル無線ネットワーク一時標識(Cell Radio Network Temporary Identifier、以下C-RNTIと略称)、短い媒体アクセス制御完全性検証値(short Medium Access Control Integrity protection、以下short MAC-Iと略称)及び物理層標識(Physical Cell Identifier、以下PCIと略称)を含む。ここで、C-RNTIはソースセルが割り当てたもの(ハンドオーバ失敗の状況)又はRRC再確立をトリガするセルが割り当てたもの(他の状況)であり、PCIはソースセルの物理アドレス(ハンドオーバ失敗の状況)又はRRC再確立をトリガするセルの物理アドレス(他の状況)であり、short MAC-Iはソースセルを使用する(ハンドオーバ失敗の状況)又はRRC再確立をトリガするセルを使用するKRRCint keyと完全性保護アルゴリズムであり、その入力はC-RNTI、PCI及び進化型セルグローバル標識(EUTRAN Cell Global Identifier、以下ECGIと略称)である。C-RNTI、PCIは前記RRC再確立情報に含まれ、ECGIはUEがRRC再確立する時に選択したターゲットセルのセル標識である。
【0011】
更に、UEは、RRC再確立過程で、RRC再確立が成功しなければ、RRC再確立は失敗し、UEはアイドル(IDEL)状態になり、また、他のセルに選択されてRRC確立をもう一度行うことを待つ。
【0012】
図4は関連技術に係わるRRC再確立失敗処理を示す図であり、図4に示すように、UEはcell 2でRLFが発生し、その後、cell 1でRRC再確立の試みを発起し、RRC再確立試みが失敗した後、IDLEになり、UEはcell 3を再選択し、RRC確立に成功する。
【0013】
一つのハンドオーバ状況の判断方式は、UEがRRC再確立を成功した後、接続状態で、UEのRLFが発生したセルグローバル標識と、始めてRRC再確立の試みを行ったセルグローバル標識と、UEのRLFが発生したセル前のサービングセルのグローバル標識(オプショナル)と、UEの最後のハンドオーバと一番目の再確立の試みの間の時間差と、RLF測定情報等の中の一つ又は複数を報告することであり、ここのセル標識はセルのECGIを指す。Cell 3が所在する基地局3は前記UEが報告した関連情報をUEがRLFの発生したセル2が所在する基地局2に送信し、基地局2はこのような情報によりどんなハンドオーバ状況が発生されたかを判断し、従って最適化を行うことができる。例えば、以下のような判断方式を使用することができる。UEが報告した時間差が、存在しない、又は、設定されたしきい値(例えば、しきい値はUE contextを保存するタイマーであることができる)より大きいと、これはハンドオーバが遅過ぎる状況であることを判断することができる。もし、UEが報告した時間差が設定されたしきい値より小さい、また、UEが初めてRRC再確立を行ったセルが、UEの前回のハンドオーバ過程のソースセルであると、これは早い過ぎにハンドオーバした状況であることを判断することができる。もしUEが報告した時間差が設定されたしきい値より小さい、また、UEが始めてRRC再確立を行ったセルが、前回のハンドオーバのソースセル又はターゲットセルではなく、それにUEが無線リンク失敗が発生する時の所在のサービングセルでもないと、これは間違っているセルに到着したハンドオーバであることを判断することができる。しかし、ハンドオーバ過程で失敗した状況において、もし前記判断方式を使用すると、ハンドオーバを発起したセル(Cell 1)が属する基地局1は、一定の方法によって該ハンドオーバのターゲットセル(Cell 2)のセルグローバル標識とRLFが発生したセル(cell 2)のRLF関連測定情報とを取得する必要があり、ここで、RLF関連測定情報は、UEが記録したRLFが発生する前のサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質測定結果を含み、UEがその後で再確立を発起する時、測定したサービングセルと一番よい周囲セルの信号品質の測定結果を更に含むことができ、またUEの位
置情報も含むことができる。
【0014】
しかし、発明者は以下のことを発見した。UEが、ハンドオーバが発生する過程で失敗する際、該ハンドオーバのターゲットセル(cell 2)のセルグローバル標識ECGIを取得することができないため、ハンドオーバを発起するセル(cell 1)が属する基地局1は、RLFが発生するセル(cell 2)のセルグローバル標識ECGIを取得することができなくなる。更に、ハンドオーバを発起するセル(cell 1)は、正確なハンドオーバ状況の判断を行うことができなくなり、またハンドオーバパラメータの最適化を行うことができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ユーザ装置が、ハンドオーバが発生する過程で失敗する場合、第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができないため、第1セルが属する基地局は、該ユーザ装置からの該第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができなくなる問題を解決するために本発明を提出する。よって、本発明は、ハンドオーバ失敗の処理方法及びユーザ装置を提供することにより前記問題を解決することをその主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記目的を実現するために、本発明の一態様によると、ハンドオーバ失敗の処理方法を提供する。
【0017】
本発明に係わるハンドオーバ失敗の処理方法は、ユーザ装置が第1セルから第2セルにハンドオーバ失敗するステップと、ユーザ装置が、第1セル、第2セル又は第3セルで無線リソース制御再確立に失敗し、第4セルで無線リソース制御確立に成功するステップと、接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するステップとを含む。
【0018】
接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するステップは、ユーザ装置が、第4セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告し、第4セルの属するネットワークエレメントが、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するステップを含む。
【0019】
ユーザ装置は、第4セルの属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を更に報告し、ここで、第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、前記セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含む。
【0020】
接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するステップは、ユーザ装置が第4セルから第5セルにハンドオーバされ、ユーザ装置が、第5セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告し、第5セルの属するネットワークエレメントが、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するステップを含む。
【0021】
ユーザ装置は、第5セルの属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告し、ここで、第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含む。
【0022】
第2セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、第2セルの物理標識は物理層標識であり、第2セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、第2セルの物理標識はプライマリスクランブリングコードであり、第2セルがユニバーサル移動通信システム時間分割デュプレクス方式のセルである場合、第2セルの物理標識はセルパラメータ標識であり、第2セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、第2セルの物理標識は基地局標識コードである。
【0023】
接続状態であるユーザ装置は、接続されるネットワークエレメントに第2セルの周波数ポイント情報を送信し、接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの周波数ポイント情報を送信する。
【0024】
接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは、第4セルの属するネットワークエレメント、ユーザ装置が第4セルから第5セルに成功的にハンドオーバされる際の第5セルの属するネットワークエレメントの中の一つを含む。
【0025】
前記目的を実現するために、本発明の他の一態様によって、ユーザ装置を提供する。
【0026】
本発明に係わるユーザ装置は、第1セルから第2セルにハンドオーバ失敗したことを確定する第1確定ブロックと、第1セル又は第2セル又は第3セルで無線リソース制御再確立が失敗したことを確定する第2確定ブロックと、第4セルで無線リソース制御確立が成功したことを確定する第3確定ブロックと、接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信する送信ブロックとを含む。
【0027】
送信ブロックは、報告サブブロックを含み、ここで、前記報告サブブロックは、第4セルの属するネットワークエレメントが第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するように、第4セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告する。
【0028】
前記ユーザ装置は、第4セルの属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告する報告ブロックを更に含み、ここで、第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含む。
第2セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、第2セルの物理標識は物理層標識であり、第2セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、第2セルの物理標識はプライマリスクランブリングコードであり、第2セルのユニバーサル移動通信システム時間分割デュプレクス方式のセルである場合、第2セルの物理標識はセルパラメータ標識であり、第2セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、第2セルの物理標識は基地局標識コードである。
【0029】
本発明は、第2セルの物理標識を利用して該第2セルを標識することにより、ユーザ装置が、ハンドオーバの発生する過程で失敗した場合、第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができないため、第1セルの属する基地局は、該ユーザ装置からの該第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができなくなるという問題を解決した。よって、第1セルが該物理標識に基いて正確なハンドオーバ状況の判断を行うことを保証することができ、更に、ハンドオーバパラメータの最適化を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
ここで説明する図面は本発明を理解するためのもので、本発明の一部を構成し、本発明における実施例と共に本発明を解釈し、本発明を不当に限定するものではない。
図1図1は、関連技術に係わるUEのCell bからCell aへのハンドオーバが遅過ぎることを示す図である。
図2図2は、関連技術に係わるUEのCell aからCell bへのハンドオーバが早過ぎることを示す図である。
図3図3は、関連技術に係わるUEのCell cからCell bへのハンドオーバが間違っているセルを選択したことを示す図である。
図4図4は、関連技術に係わるRRC再確立失敗処理を示す図である。
図5図5は、本発明の実施例に係わるハンドオーバ失敗の処理方法のフローチャートである。
図6図6は、本発明の実施例に係わる間違っているセルにハンドオーバされることを示す図である。
図7図7は、本発明の実施例に係わる早過ぎにハンドオーバされることを示す図である。
図8図8は、本発明の実施例に係わる遅過ぎにハンドオーバされることを示す図である。
図9図9は、本発明の実施例に係わるユーザ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ここで、互いに矛盾しないかぎり、本明細書における実施例及び実施例に記載の特徴を互いに結合することができる。以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本発明を詳しく説明する。
【0032】
本発明はハンドオーバ失敗の処理方法を提供する。図5は本発明の実施例に係わるハンドオーバ失敗の処理方法のフローチャートであり、以下のようなステップS502〜ステップS506を含む。
【0033】
ステップS502:ユーザ装置が第1セルから第2セルにハンドオーバ失敗する。
【0034】
ステップS504:ユーザ装置が、第1セル又は第2セル又は第3セルで無線リソース制御再確立に失敗し、第4セルで無線リソース制御確立に成功する。
【0035】
ステップS506:接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信する。
【0036】
関連技術で、ユーザ装置が、ハンドオーバが発生する過程で失敗した場合、第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができないため、第1セルの属する基地局は、該ユーザ装置からの該第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができなくなる。本発明の実施例では、第2セルの物理標識を使用して該第2セルを標識することにより、第1セルは該物理標識に基いて正確なハンドオーバ状況の判断を行い、ハンドオーバパラメータの最適化を保証することができる。
【0037】
関連技術で、前記ユーザ装置がハンドオーバ失敗が発生した場合、取得することができない第2セルのセル標識(ECGI)は第3層の標識であり、また、現在の大量の研究は、全て、該ユーザ装置がハンドオーバ失敗が発生した場合、どう正確に第2セルのセル標識(ECGI)を取得するかに集中されている。しかし、本実施例では、第2セルの物理標識を使用して該第2セルを標識しており、該第2セルの物理標識は全て第1層の標識である。だから、ユーザ装置がハンドオーバ失敗が発生した場合にも、ユーザ装置に正確に取得されることができる。
【0038】
接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、前記第1セルの属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信するステップは、ユーザ装置が第4セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告し、第4セルの属するネットワークエレメントは、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するステップを含むことが好ましい。
【0039】
本好適な実施例で、ユーザ装置が第4セルで無線リソース制御確立を成功した後、直接に該第4セルを接続状態とするネットワークエレメントは、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信する。このような実現方式は、簡単で信頼性が高く、また、正確なハンドオーバ状況の判断を行うように、第1セルができるだけ早く第2セルの物理標識を取得することを保証することができる。
【0040】
ユーザ装置が第4セルの属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告し、ここで、第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0041】
関連技術で、第4セルの属するネットワークエレメントと第1セルの属するネットワークエレメントとの間にX2インタフェースがないと、第4セルの属するネットワークエレメントは第1セルの属するネットワークエレメントのターゲットアドレスを取得することができない、従って、第2セルの物理標識を正確に送信することができなくなる。だから、本好適な実施例でユーザ装置は第4セルの属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告し、第4セルの属するネットワークエレメントが、第1セルの属するネットワークエレメントのルーティングアドレス情報を得るから、第2セルの物理標識を第1セルの属するネットワークエレメントに正確に送信することができる。よって、ネットワークエレメント間に直接にX2インタフェースが存在しなくても、ユーザ装置が報告した情報をコアネットワークによって成功に送信することができる。
【0042】
ユーザ装置は、第4セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告すると共に、第4セルの属するネットワークエレメントにルーティングアドレス情報を報告することができ、又は、ユーザ装置は、第4セルの属するネットワークエレメントからの要請メッセージを受信した場合、第4セルの属するネットワークエレメントにルーティングアドレス情報を報告することができることが好ましい。
【0043】
接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントが、第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するステップは、ユーザ装置が第4セルから第5セルにハンドオーバされ、ユーザ装置が第5セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告し、第5セルが属するネットワークエレメントは第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信するステップを含むことが好ましい。
【0044】
関連技術で、第4セルの属するネットワークエレメントは第2セルの物理標識の報告を支援しない可能性があり、また、ある原因により第2セルの物理標識を報告することをユーザ装置に要請しなかった可能性もある。だから、本好適な実施例では、ユーザ装置が第4セルから第5セルにハンドオーバされた後、該第5セルと接続状態になるネットワークエレメントを利用して第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を送信する、このような実現方式は第2セルの物理標識の正確な報告をできるだけ保証しており、従って、第1セルが第2セルの物理標識を取得し、正確なハンドオーバ状況の判断を行うように保証することができる。
【0045】
ユーザ装置は第5セルの属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告し、ここで、第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、ルーティングアドレス情報はグローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、ルーティングアドレス情報は位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、セルグローバル標識は公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0046】
関連技術で、もし第5セルの属するネットワークエレメントと第1セルの属するネットワークエレメントとの間にX2インタフェースがないと、第5セルの属するネットワークエレメントは第1セルの属するネットワークエレメントのターゲットアドレスを取得することができなくなり、従って、第2セルの物理標識を正確に送信することができなくなる。よって、本好適な実施例で、ユーザ装置は第5セルの属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告し、第5セルの属するネットワークエレメントは、第1セルの属するネットワークエレメントのルーティングアドレス情報を得るため、第2セルの物理標識を第1セルの属するネットワークエレメントに正確に送信することができる。よって、ネットワークエレメント間に直接にX2インタフェースが存在しなくても、ユーザ装置が報告した情報をコアネットワークによって成功に送信することができる。
【0047】
ユーザ装置は第5セルの属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告すると共に、第5セルの属するネットワークエレメントにルーティングアドレス情報を報告することもでき、又は、ユーザ装置は、第5セルの属するネットワークエレメントからの要請メッセージを受信した際、第5セルの属するネットワークエレメントにルーティングアドレス情報を報告することもできることが好ましい。
【0048】
第2セルがロングタームエボリュ−ションのセルである場合、第2セルの物理標識は物理層標識であり、第2セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである場合、第2セルの物理標識はプライマリスクランブリングコード(Primary scrambling code、以下PSCと略称)であり、第2セルがユニバーサル移動通信システム時間分割デュプレクス方式のセルである場合、第2セルの物理標識はセルパラメータ標識(Cell Parameter ID)であり、第2セルがグローバル移動通信システムのセルである場合、第2セルの物理標識は基地局標識コード(BSIC、Base Station Identity Code)であることが好ましい。
【0049】
本好適な実施例は物理標識に対して詳しく説明した。実際の利用においては、前記物理標識に限定されなく、ユーザ装置が取得及び送信することができる、また第2セルを唯一に標識することができる任意の標識は全て本発明の保護範囲に含まれる。
【0050】
接続状態であるユーザ装置は、接続されるネットワークエレメントに第2セルの周波数ポイント情報を送信し、接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは第1セルの属するネットワークエレメントに第2セルの周波数ポイント情報を送信することが好ましい。
【0051】
接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは、第4セルの属するネットワークエレメント、ユーザ装置が第4セルから第5セルに成功的にハンドオーバされる際の第5セルの属するネットワークエレメントの中の一つを含む。
【0052】
以下実例と結合して本発明の実施例の実現過程に対して詳しく説明する。
【0053】
好適な実施例1
本好適な実施例は間違っているセルにハンドオーバされる状況の判断を説明した。
【0054】
図6は本発明の実施例に係わる、間違っているセルにハンドオーバされることを示す図である。
【0055】
UEはcell 1からcell 2へのハンドオーバを行うが、ハンドオーバ過程で失敗が発生し、その後、UEはcell 3でRRC再確立の試みを行うことを選択するが、各種原因によりRRC再確立の試みは失敗する。UEはRRC再確立の試みが失敗した後、idle状態になり、その後、UEはcell 4でRRC確立を発起し、確立に成功する。
【0056】
UEはcell 4でRLF関連情報を報告し、ネットワークエレメント4はUEが報告したRLF関連情報を受信した後、このRLF関連情報をネットワークエレメント1に轉送する。
【0057】
ここのRLF関連情報はcell 1のPCIと/又はECGI、cell 2の物理標識を含み、RLF関連情報はcell 2の周波数ポイント情報、cell 3のPCIと/又はECGI、UEがRRC再確立過程で含んだC-RNTIと/又はshort MAC-I、RLF関連測定情報等の中の一つ又は複数を更に含むことができる。
【0058】
第2セルがロングタームエボリュ−ション(LTE)のセルである場合、第2セルの物理標識は物理層標識であり、第2セルがユニバーサル移動通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、以下UMTSと略称)周波数分割デュプレクス方式(Frequency Division Duplex、以下FDDと略称)のセルである場合、第2セルの物理標識はプライマリスクランブリングコード(Primary scrambling code、以下PSCと略称)であり、第2セルがUMTS時間分割デュプレクス方式(Time Division Duplex、以下TDDと略称)のセルである時、第2セルの物理標識はセルパラメータ標識(Cell Parameter ID)であり、第2セルがGSM(登録商標)のセルである場合、第2セルの物理標識は基地局標識コード(Base Station Identity Code、以下BSICと略称)である。
【0059】
ここで、RLF関連測定情報は、UEが記録した、RLFが発生する前のサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質測定結果を指し、UEがその後で再確立を発起する時に測定したサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質の測定結果を更に含むことができ、又はUEの位置情報を更に含む。
【0060】
ここで、UEがRLF関連情報を報告することに使用するメッセージは、RRC再確立要請メッセージ又はRRC再確立完成メッセージ又はUEInformationResponseメッセージ又は他のアップリンクメッセージであることができる。UEは前記情報をそれぞれ異なるメッセージでネットワーク側に報告することができる。
【0061】
更に、UEはアップリンクメッセージを利用してRLF関連情報を含む指示を報告することができ、ネットワーク側が、UEがRLF関連情報を報告するかを決定する。UEが報告する必要があると決定すると、要請メッセージを送信して、UEがRLF関連情報を報告することを要請する。
【0062】
ネットワークエレメント4は、UEから報告したRLF関連情報をネットワークエレメント1に送信し、ネットワークエレメント1はRLF関連測定情報に基いてここにカバレッジホールが存在するかを判断することができ、例えば、もしサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質が全て比較的に悪いと、ここにカバレッジホールが存在する可能性があることを説明する。もしカバレッジホールがないと、cell 1からcell 2にの間違うハンドオーバが発生したことを判断することができ、正確なハンドオーバターゲットセルはcell 3である。ネットワークエレメント4がRLF関連情報をネットワークエレメント1に送信する過程で、もしネットワークエレメント4とネットワークエレメント1との間に直接的にインタフェースがないと、ネットワークエレメント4はネットワークエレメント1のターゲットアドレスを得ることができない、従って、RLF関連情報を正確に送信することができない。UEはRLF情報にネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を含ませることができ、又は、ネットワークエレメント4は、UEがネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を報告することを要請することができる。ネットワークエレメント4は、ネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を得た原因で、RLF関連情報をネットワークエレメント1に正確に送信することができる。
【0063】
ここのルーティングアドレス情報は以下のようなものを指す。
【0064】
ネットワークエレメントがLTE基地局である時、アドレス情報はグローバル基地局標識 Global eNB IDと、追跡エリア標識Selected TAI情報とを含み、又は、前記内容の他の情報を含むことができる。
【0065】
ネットワークエレメントがUMTSシステムにおける無線ネットワーク制御装置である時、アドレス情報は位置エリア標識LAI、ルーティングエリアコードRAC、基地局制御装置標識RNC-ID、拡張基地局制御装置標識Extended RNC-IDの中の一つ又は複数を含む。
【0066】
ネットワークエレメントがGSM(登録商標)システムにおける基地局制御装置である時、アドレス情報はCGIを指し、PLMN identity、位置エリアコードLAC、セルアイデンティティCI、ルーティングエリアコードRAC(オプショナル)で構成される。
【0067】
更に、もしネットワークエレメント4がRLF情報の報告を支援しない、又は、他の原因によりRLF情報を報告することをUEに要請しなかったと、UEはネットワークエレメント4から他のネットワークエレメントにハンドオーバする時、RLF情報の報告を行うことができ、例えば、ネットワークエレメント5でRLF情報を報告し、またルーティングアドレス情報の報告も行うことができる。
【0068】
ネットワークエレメント5は前記RLF情報をネットワークエレメント1に送信することができ、従って、ネットワークエレメント1はハンドオーバ状況の判断を行うことができる。
【0069】
好適な実施例2
本好適な実施例2は早い過ぎにハンドオーバされる状況の判断を説明した。
【0070】
図7は本発明の実施例に係わる早い過ぎにハンドオーバされることを示す図である。
【0071】
UEはcell 1からcell 2にのハンドオーバを行うが、ハンドオーバ過程で失敗が発生し、その後、UEはcell 1でRRC再確立試みを行うことを選択するが、各種の原因によりRRC再確立の試みは失敗する。UEはRRC再確立の試みが失敗した後、idle状態になり、その後UEはcell 4でRRC確立を発起し、確立に成功する。
【0072】
UEはcell 4でRLF関連情報を報告し、ネットワークエレメント4は、UEが報告したRLF関連情報を受信した後、このRLF関連情報をネットワークエレメント1に轉送する。
【0073】
ここのRLF関連情報はcell 1のPCIと/又はECGI、cell 2の物理標識とを含み、RLF関連情報はcell 2の周波数ポイント情報、UEがRRC再確立過程で携帯したC-RNTIと/又はshort MAC-I、RLF関連測定情報等の中の一つ又は複数を更に含むことが好ましい。
【0074】
ここで、cell 2の物理標識は、PCI(cell 2がLTEセルである時)、プライマリスクランブリングコード(cell 2がUMTS FDDセルである時)、Cell Parameter ID(cell 2がUMTS TDDセルである時)、基地局標識コード(cell 2がGSM(登録商標)セルである時)を指す。
【0075】
ここで、RLF関連測定情報は、UEが記録した、RLFが発生する前のサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質測定結果を指し、UEがその後で再確立を発起する時に測定したサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質の測定結果を更に含むことができ、又はUEの位置情報を更に含む。
【0076】
ここで、UEがRLF関連情報を報告することに使用するメッセージは、RRC再確立要請メッセージ又はRRC再確立完成メッセージ又はUEInformationResponseメッセージ又は他のアップリンクメッセージであることができる。UEは前記情報をそれぞれ異なるメッセージでネットワーク側に報告することができる。
【0077】
更に、UEはアップリンクメッセージを利用してRLF関連情報を含む指示を報告することができ、ネットワーク側が、UEがRLF関連情報を報告するかを決定する。UEが報告する必要があると決定すると、要請メッセージを送信して、UEがRLF関連情報を報告することを要請する。
【0078】
ネットワークエレメント4は、UEから報告したRLF関連情報をネットワークエレメント1に送信し、ネットワークエレメント1は、RLF関連測定情報に基いてここにカバレッジホールが存在するかを判断することができ、例えば、もしサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質が全て比較的に悪いと、ここにカバレッジホールが存在する可能性があることを説明する。もしカバレッジホールがないと、cell 1からcell 2にの間違うハンドオーバが発生したことを判断することができ、正確なハンドオーバターゲットセルはcell 3である。ネットワークエレメント4がRLF関連情報をネットワークエレメント1に送信する過程で、もしネットワークエレメント4とネットワークエレメント1との間に直接的にインタフェースがないと、ネットワークエレメント4はネットワークエレメント1のターゲットアドレスを得ることができない、従って、RLF 関連情報を正確に送信することができない。UEはRLF情報にネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を含むことができ、又は、ネットワークエレメント4はUEがネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を報告することを要請することができる。ネットワークエレメント4は、ネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を得た原因で、RLF関連情報をネットワークエレメント1に正確に送信することができる。
【0079】
ここのルーティングアドレス情報は以下のようなものを指す。
【0080】
ネットワークエレメントがLTE基地局である時、アドレス情報はグローバル基地局標識Global eNB IDと、追跡エリア標識Selected TAI情報とを含み、又は、前記内容の他の情報を含むことができる。
【0081】
ネットワークエレメントがUMTSシステムにおける無線ネットワーク制御装置(RNC)である時、アドレス情報は位置エリア標識LAI、ルーティングエリアコードRAC、基地局制御装置標識RNC-ID、拡張基地局制御装置標識Extended RNC-IDの中の一つ又は複数を含む。
【0082】
ネットワークエレメントがGSM(登録商標)システムにおける基地局制御装置である時、アドレス情報はCGIを指し、PLMN identity、位置エリアコードLAC、セルアイデンティティCI、ルーティングエリアコードRAC(オプショナル)で構成される。
【0083】
更に、もしネットワークエレメント4がRLF情報の報告を支援しない、又は、他の原因によりRLF情報を報告することをUEに要請しなかったと、UEはネットワークエレメント4から他のネットワークエレメントにハンドオーバする時、RLF情報の報告を行うことができ、例えば、ネットワークエレメント5でRLF情報を報告し、またルーティングアドレス情報の報告も行うことができる。
【0084】
ネットワークエレメント5は前記RLF情報をネットワークエレメント1に送信することができ、従って、ネットワークエレメント1はハンドオーバ状況の判断を行うことができる。
【0085】
好適な実施例3
本好適な実施例3は遅い過ぎにハンドオーバされる状況の判断を説明した。
【0086】
図8は本発明の実施例に係わる遅い過ぎにハンドオーバされることを示す図である。
【0087】
UEがcell 1からcell 2にのハンドオーバを行うが、ハンドオーバ過程で失敗が発生し、その後、UEはcell 2でRRC再確立試みを行うことを選択するが、各種の原因によりRRC再確立の試みは失敗する。UEはRRC再確立の試みが失敗した後、idle状態になり、その後、UEはcell 1でRRC確立を発起し、確立に成功する。
【0088】
UEはcell 4でRLF関連情報を報告し、ネットワークエレメント4は、UEが報告したRLF関連情報を受信した後、このRLF関連情報をネットワークエレメント1に轉送する。
【0089】
ここのRLF関連情報はcell 1のPCIと/又はECGI、cell 2のPCIと/又はECGI、UEがRRC再確立過程で携帯したC-RNTIと/又はshort MAC-I、RLF関連測定情報等の中の一つ又は複数を含む。
【0090】
ここで、RLF関連測定情報は、UEが記録した、RLFが発生する前のサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質測定結果を指し、UEがその後で再確立を発起する時に測定したサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質の測定結果を更に含むことができ、又は、UEの位置情報を更に含む。
【0091】
ここで、UEがRLF関連情報を報告することに使用するメッセージは、RRC再確立要請メッセージ又はRRC再確立完成メッセージ又はUEInformationResponseメッセージ又は他のアップリンクメッセージであることができる。UEは前記情報をそれぞれ異なるメッセージでネットワーク側に報告することができる。
【0092】
更に、UEはアップリンクメッセージを利用してRLF関連情報を含む指示を報告することができ、ネットワーク側が、UEがRLF関連情報を報告するかを決定する。もしUEが報告する必要があると決定すると、要請メッセージを送信して、UEがRLF関連情報を報告することを要請する。
【0093】
ネットワークエレメント4は、UEから報告したRLF関連情報をネットワークエレメント1に送信し、ネットワークエレメント1はRLF関連測定情報に基いてここにカバレッジホールが存在するかを判断することができ、例えば、もしサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質が全て比較的に悪いと、ここにカバレッジホールが存在する可能性があることを説明する。もしカバレッジホールがないと、cell 1かたcell 2にの間違うハンドオーバが発生したことを判断することができ、正確なハンドオーバターゲットセルはcell 3である。ネットワークエレメント4がRLF関連情報をネットワークエレメント1に送信する過程で、もしネットワークエレメント4とネットワークエレメント1との間に直接的にインタフェースがないと、ネットワークエレメント4はネットワークエレメント1のターゲットアドレスを得ることができない、従って、RLF関連情報を正確に送信することができない。UEはRLF情報にネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を含むことができ、又は、ネットワークエレメント4はUEがネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を報告することを要請することができる。ネットワークエレメント4は、ネットワークエレメント1のルーティングアドレス情報を得た原因で、RLF関連情報をネットワークエレメント1に正確に送信することができる。
【0094】
ここのルーティングアドレス情報は以下のようなものを指す。
【0095】
ネットワークエレメントがLTE基地局である時、アドレス情報はグローバル基地局標識Global eNB IDと、追跡エリア標識Selected TAI 情報を含み、又は、前記内容の他の情報を含むことができる。
【0096】
ネットワークエレメントがUMTSシステムにおける無線ネットワーク制御装置(RNC)である時、アドレス情報は位置エリア標識LAI、ルーティングエリアコードRAC、基地局制御装置標識RNC-ID、拡張基地局制御装置標識Extended RNC-IDの中の一つ又は複数を含む。
【0097】
ネットワークエレメントがGSM(登録商標)システムにおける基地局制御装置である時、アドレス情報はCGIを指し、PLMN identity、位置エリアコードLAC、セルアイデンティティCI、ルーティングエリアコードRAC(オプショナル)で構成される。
【0098】
更に、もしネットワークエレメント4がRLF情報の報告を支援しない、又は、他の原因によりRLF情報を報告することをUEに要請しなかったと、UEはネットワークエレメント4から他のネットワークエレメントにハンドオーバする時、RLF情報の報告を行うことができ、例えば、ネットワークエレメント5でRLF情報を報告し、またルーティングアドレス情報の報告も行うことができる。
【0099】
ネットワークエレメント5は前記RLF情報をネットワークエレメント1に送信することができ、従って、ネットワークエレメント1はハンドオーバ状況の判断を行うことができる。
【0100】
前記実施例におけるRLF関連測定情報は、RLFが発生する前のサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質測定結果と、UEがその後で再確立を発起する時に測定したサービングセルと一番よい周囲セルとの信号品質の測定結果と、UEの位置情報との中の一つ又は複数を指す。
【0101】
前記ネットワークエレメントは、LTEシステムにおいて基地局eNodeBを指し、UMTSシステムにおいてRNCを指し、GSM(登録商標)システムにおいてBSCを指す。
【0102】
図面のフローチャートに示すステップは例えばコンピュータ実行可能な命令を搭載したコンピューターシステムで実行することができ、またフローチャートで論理順序を示したが、ある状況では、こことは不同な順序で、示した或は説明したステップを実行することができる。
【0103】
本発明の実施例はユーザ装置を提供し、該ユーザ装置は前記ハンドオーバ失敗の処理方法を実現することに使用されることができる。図9は本発明の実施例に係わるユーザ装置のブロック図であり、図9に示すように、第1確定ブロック91と、第2確定ブロック92と、第3確定ブロック93と、送信ブロック94とを含む。以下その構成について詳しく説明する。
【0104】
第1確定ブロック91は、第1セルから第2セルへのハンドオーバが失敗したことを確定し、第2確定ブロック92は、第1確定ブロックに接続され、第1確定ブロック91が第1セルから第2セルへのハンドオーバが失敗したことを確定した後、第1セル又は第2セル又は第3セルで無線リソース制御再確立が失敗したことを確定し、第3確定ブロック93は、第2確定ブロック92に接続され、第2確定ブロック92が第1セル又は第2セル又は第3セルで無線リソース制御再確立が失敗したことを確定した後、第4セルで無線リソース制御確立が成功したことを確定し、送信ブロック94は、第3確定ブロック93に接続され、第3確定ブロック93が第4セルで無線リソース制御確立が成功したことを確定した後、接続状態であるユーザ装置が接続されるネットワークエレメントは、前記第1セルが属するネットワークエレメントに前記第2セルの物理標識を送信する。
【0105】
関連技術で、ユーザ装置が、ハンドオーバ過程で失敗が発生する時、第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができないから、第1セルが属する基地局は、該ユーザ装置からの該第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができなくなる。本発明の実施例では、第2セルの物理標識を使用して該第2セルを標識することにより、第1セルは該物理標識に基いて正確なハンドオーバ状況の判断を行い、ハンドオーバパラメータの最適化を保証することができる。
【0106】
送信ブロック94は報告サブブロック941を含むことが好ましい。ここで、報告サブブロック941は、第3確定ブロック93に接続され、第3確定ブロックが第4セルで無線リソース制御確立が成功したことを確定した後、第4セルが第1セルに第2セルの物理標識を送信するように、第4セルが属するネットワークエレメントに第2セルの物理標識を報告する。
【0107】
本好適な実施例で、ユーザ装置が第4セルで無線リソース制御確立を成功した後、直接的に該第4セルと接続状態であるネットワークエレメントは第1セルに第2セルの物理標識を送信する。このような実現方式は、簡単で信頼性が高いし、第1セルができるだけ早く第2セルの物理標識を取得するように保証することができる、これにより、正確なハンドオーバ状況の判断を行うことができる。
【0108】
前記ユーザ装置は、第4セルが属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告する報告ブロック95を更に含み、ここで、第1セルがロングタームエボリュ−ションのセルである時、ルーティングアドレス情報は、グローバル基地局標識、追跡エリア標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである時、ルーティングアドレス情報は、位置エリア標識、ルーティングエリアコード、基地局制御装置標識、拡張基地局制御装置標識の中の少なくとも一つを含み、第1セルがグローバル移動通信システムのセルである時、ルーティングアドレス情報はセルグローバル標識であり、ここで、セルグローバル標識は、公衆陸上移動電話網、位置エリアコード、セルアイデンティティ、ルーティングエリアコードの中の少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0109】
関連技術で、もし第4セルが属するネットワークエレメントと第1セルが属するネットワークエレメントとの間にX2インタフェースがないと、第4セルが属するネットワークエレメントは、第1セルが属するネットワークエレメントのターゲットアドレスを取得することができなくなり、従って、第2セルの物理標識を正確に送信することができなくなる。だから、本好ましい実施例で、ユーザ装置は第4セルが属するネットワークエレメントに第1セルのルーティングアドレス情報を報告し、第4セルが属するネットワークエレメントは、第1セルが属するネットワークエレメントのルーティングアドレス情報を得るため、第2セルの物理標識を第1セルが属するネットワークエレメントに正確に送信することができる。従って、ネットワークエレメント間に直接的にX2インタフェースが存在しなくても、ユーザ装置から報告した情報をコアネットワークによって成功的に送信することができる。
【0110】
第2セルがロングタームエボリュ−ションのセルである時、第2セルの物理標識は物理層標識であり、第2セルがユニバーサル移動通信システム周波数分割デュプレクス方式のセルである時、第2セルの物理標識はプライマリスクランブリングコードであり、第2セルがユニバーサル移動通信システム時間分割デュプレクス方式のセルである時、第2セルの物理標識はセルパラメータ標識であり、第2セルがグローバル移動通信システムのセルである時、第2セルの物理標識は基地局標識コードであることが好ましい。
【0111】
本好適な実施例では物理標識に対して詳しく説明した。説明することは、実際的な利用では、前記物理標識に限定されなく、ユーザ装置が取得及び送信することができる又は第2セルを唯一に標識することができる何れかの標識は全て本発明の保護範囲に含まれる。
【0112】
ユーザ装置が、接続状態であるネットワークエレメントで、第1セルが属するネットワークエレメントに第2セルの周波数ポイント情報を送信することが好ましい。
【0113】
装置実施例で説明するユーザ装置は前記方法実施例に対応される。その具体的な実現過程は、方法実施例でもう詳しく説明しているから、ここでは説明しない。
【0114】
要するに、本発明に係わる前記実施例はハンドオーバ失敗の処理方法及びユーザ装置を提供した。第2セルの物理標識を利用して該第2セルを標識することにより、ユーザ装置が、ハンドオーバが発生する過程で失敗する時、第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができなくて、第1セルが属する基地局が、該ユーザ装置からの該第2セルのセルグローバル標識ECGIを取得することができなくなるという問題を解決した。従って、第1セルの該物理標識に基いて正確なハンドオーバ状況の判断を行うことを保証することができ、それにハンドオーバパラメータの最適化を保証することができる。
【0115】
当業者にとっては、上述の本発明の各ブロック又は各ステップは共通の計算装置によって実現することができ、単独の計算装置に集中させることができれば、複数の計算装置から構成されるネットワークに分布させることもでき、さらに計算装置が実行可能なプログラムのコードによって実現することもできるので、それらを記憶装置に記憶させて計算装置によって実行することができ、ある状況では、示す或は説明しているステップをこことは異なる順序で実行することができ、又は夫々集積回路ブロックに製作し、又はそれらにおける複数のブロック又はステップを単独の集積回路ブロックに製作して実現することができることは明らかなことである。このように、本発明は如何なる特定のハードウェアとソフトウェアの結合にも限定されない。
【0116】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の精神や原則内での如何なる修正、置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9