(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
多数の吸着孔を有する保持面の裏側に設けた負圧室内の空気を排気手段により排気すると共に前記多数の吸着孔を通じて前記負圧室に空気を吸引することにより、先行する帯状シートの後端部と後続の帯状シートの先端部を前記保持面に吸着して保持することができる帯状シート接続用吸着台において、前記保持面は多孔質板でできており、しかも、前記保持面が吸着した粘着テープ又は/及び帯状シートを該保持面に沿う方向に保持する力を帯状シート保持力とし、前記保持面全体の面積に対する該保持面の露出部分の面積の割合を保持面の露出度とし、最小幅の帯状シートを接続するための粘着テープを前記保持面に吸着するために必要な前記粘着テープに対する前記帯状シート保持力を最小保持力とし、最大幅の帯状シートの剥離や位置決めが困難にならないための該最大幅の帯状シートに対する前記帯状シート保持力を最大保持力とし、前記多孔質板の裏側の真空圧力によって該多孔質板の表面に生じる、該表面単位面積当たりの前記帯状シート保持力と、前記多孔質板の裏側の真空圧力との比の値を帯状シート保持係数とし、前記最小保持力、並びに最小幅の帯状シートを接続するための粘着テープを前記保持面に吸着するときの保持面の露出度、及び前記帯状シート保持係数に基づき前記負圧室の真空圧力の下限を定めると共に、前記最大保持力、並びに最大幅の帯状シートで保持面を覆ったときの保持面の露出度、及び前記帯状シート保持係数に基づき前記負圧室の真空圧力の上限を定め、前記負圧室に生じる真空圧力が、前記最大幅の帯状シートで保持面を覆ったときの保持面の露出度において前記真空圧力の上限より小さくなり、前記最小幅の帯状シートを接続するための粘着テープを前記保持面に吸着するときの保持面の露出度において前記真空圧力の下限以上の大きさになるように、前記多孔質板の表面単位面積当たりのコンダクタンス及び前記排気手段の定格出力を選定していることを特徴とする帯状シート接続用吸着台。
帯状シート切断用の刃物を案内するための案内溝を備え、前記保持面は、前記案内溝を挟んで帯状シート走行方向の上流側及び下流側に配置してあることを特徴とする請求項1に記載の帯状シート接続用吸着台。
前記案内溝は、前記負圧室に設けた桟と、該桟の上面に互いに溝幅に相当する間隔をとって取付けた、前記保持面を構成する多孔質板とからなるものであることを特徴とする請求項2に記載の帯状シート接続用吸着台。
前記保持面の、前記案内溝側と反対側に、多孔質板でできた、又は機械加工した多数の孔を有する板でできた補助吸着面を配設した請求項2に記載の帯状シート接続用吸着台。
先行する帯状シート及び後続の帯状シートを夫々該帯状シート上に設定した所要切断位置で切断し、互いの切断端を、帯状シート切断用の刃物を案内する案内溝上で突き合わせると共に、前記先行する帯状シートの後端部及び前記後続の帯状シートの先端部を、前記案内溝を挟んで帯状シート走行方向の上流側及び下流側に配置した保持面に吸着させた状態にした後、帯状シートの表と裏の両面に夫々前記突き合わせた切断端に沿って粘着テープを貼付することで前記先行する帯状シートの後端と後続の帯状シートの先端とを接続する帯状シート接続方法において、前記帯状シートの切断長さよりも長い裏面用の粘着テープの非粘着面を前記保持面に向けた状態で該粘着テープを前記案内溝沿いに伸長させて前記切断端を覆うと共に前記裏面用の粘着テープの両端部を前記保持面に吸着させる工程と、前記先行する帯状シート及び前記後続の帯状シートについて、夫々前記粘着テープの下側にある当該帯状シートの切断端を当該帯状シートの一部分が前記保持面に吸着されている状態を保ちつつ前記保持面沿いに前記粘着テープから引き抜いて、該粘着テープの上側から前記案内溝上に戻すと共に当該帯状シートの裏面を前記粘着テープの上面に貼付ける工程と、前記裏面用の粘着テープの両端部を切断して除去する工程、又は前記保持面から剥がして折り返し、前記先行する帯状シート及び前記後続の帯状シートに跨るように当該帯状シートの表面側から貼付する工程とを含むことを特徴とする帯状シート接続方法。
【背景技術】
【0002】
一般に、上述の帯状シート接続用吸着台は、帯状シートの幅よりも長い長さを有し、帯状シートを吸着保持可能な保持面と、帯状シート切断用の案内溝とを備えている。帯状シートを吸着保持可能にするために、保持面は多数の吸着孔を有しており、保持面の裏側には負圧室が設けてあり、多数の吸着孔は負圧室に通じており、負圧室の内部の空気をブロワにより排気することにより、空気を負圧室内に吸引することができるようになっている。従来、多数の吸着孔を有する保持面は、直径数ミリ程度のキリ等によって穿設した、帯状シート幅方向に所定間隔で並ぶ多数の孔を複数列有する板、或いはパンチング板でできているのが普通である。
【0003】
ところが、前述のように保持面がキリ等によって穿設した多数の孔を有する板やパンチング板でできている帯状シート接続用吸着台では、保持面に吸着した帯状シートが適正位置から外れている場合、それを修正しようとして帯状シートの先端部を摘んで少し持ち上げると、それまで帯状シートに覆われることにより塞がっていた多数の吸引孔が開いて多量の空気が流入するため保持面の吸着力が急激に低下し、その帯状シートが幅方向にずれ易くなる。また、持ち上げている帯状シートの先端部を保持面にある程度近付けると、吸引孔に流入する空気量が制限され、接続台内部の真空圧力が大きくなるため吸着力が急速に増大して、帯状シートの、保持面からの持上げ部分の殆どが瞬時的に保持面に吸着されてしまう。そのため保持面に吸着された帯状シートを剥離したり、シワや永久歪等が生じないように保持面沿いに移動して位置決めしたりする作業が困難になる。逆に、帯状シートの保持面からの剥離や保持面沿いの移動の難しさを解消するために、ブロワの出力を小さくして負圧室の真空圧力を小さくすると、帯状シートの吸着保持が不安定になることになる。したがって、従来の帯状シート接続用吸着台では、帯状シートの位置の修正を短時間で行うことは難しく、帯状シートを適正位置に正確に位置決めするには作業者の熟練が必要である。
【0004】
また帯状シートが薄手のプラスチックフィルムのように変形し易いものである場合、帯状シートの、吸引孔による吸引部分に吸引痕が付き、それによって帯状シートが不良品になることもある。またスリッターリワインダー等においては、原反となる帯状シートの幅は多様に変わり得るので、帯状シートの幅が広いときと狭いときでは、帯状シートが覆う吸引孔の数が異なり、それが幅の狭いものである場合、露出する吸引孔の数が増大して空気の流入量が急に増大するため吸着力が低下して、その帯状シートを十分に保持することができなくなるので、取扱う帯状シートの最小幅と最大幅の差を大きくすることができず、多様な幅の帯状シートを取扱う場合には適していない。
【0005】
そこで帯状シートの接続を全自動で行う装置を設けることも考えられるが、その場合、大きい設置スペースが必要であること、その装置が高価なものになること等により、小型のスリッターリワインダー等には馴染まない。また帯状シートの幅に応じて適正な吸着力を得ることができるようにブロワの出力を作業者が調節できるようにすることも提案されるが、その場合、帯状シート幅を変更したとき、その都度作業者がブロア出力調節するのは面倒であり時間がかかる。また作業者の帯状シート先端部の保持面からの剥離又は吸着動作に応じて自動的にブロワの出力を調整可能にするのは極めて困難であり、そのような自動制御装置を設けることができたとしても、非常に高価なものになる。
【0006】
更に、従来、帯状シート接続用吸着台を用いて帯状シートを接続する場合、帯状シートの表面と裏面の両方に粘着テープを貼付して、先ず、帯状シートの表面に粘着テープを貼付し、その後、裏面に粘着テープを貼付しているが、この裏面に粘着テープを貼付する作業が非常に面倒である。これを避けるために、表面専用と裏面専用の各帯状シート吸着台を帯状シート走行経路の2箇所に設置することもあるが、その場合、帯状シート吸着台の設置空間が増大したり、2箇所の帯状シート吸着台の間を作業者が移動しなければならなくなったりする等の問題を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述のような問題点に鑑み、作業者が帯状シート接続中に吸着力を調節する必要がなく、帯状シートが最大幅から最小幅まで多様な幅のものに変わっても、その帯状シートを夫々所要位置に容易に正確かつ確実に吸着保持することができ、しかも吸着した帯状シートの位置の修正も容易である帯状シート接続用吸着台を提供することを第1の目的とする。
【0009】
更に本発明は、作業者が一箇所に設けた帯状シート接続用吸着台を用いて手作業により比較的簡単かつ正確に短時間で、先行する帯状シートと後続の帯状シートとを当該帯状シートの表面と裏面の両方に粘着テープを貼付して接続することができる帯状シート接続方法を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の目的を達成するための発明に係る帯状シート接続用吸着台は、多数の吸着孔を有する保持面の裏側に設けた負圧室内の空気を排気手段により排気すると共に前記多数の吸着孔を通じて前記負圧室に空気を吸引することにより、先行する帯状シートの後端部と後続の帯状シートの先端部を前記保持面に吸着して保持することができる帯状シート接続用吸着台において、前記保持面は多孔質板でできており、しかも、
前記保持面が吸着した粘着テープ又は/及び帯状シートを該保持面に沿う方向に保持する力を帯状シート保持力とし、前記保持面全体の面積に対する該保持面の露出部分の面積の割合を保持面の露出度とし、最小幅の帯状シートを接続するための粘着テープを前記保持面に吸着するために必要な前記粘着テープに対する前記帯状シート保持力を最小保持力とし、最大幅の帯状シートの剥離や位置決めが困難にならないための該最大幅の帯状シートに対する前記帯状シート保持力を最大保持力とし、前記多孔質板の裏側の真空圧力によって該多孔質板の表面に生じる、該表面単位面積当たりの前記帯状シート保持力と、前記多孔質板の裏側の真空圧力との比の値を帯状シート保持係数とし、前記最小保持力、並びに最小幅の帯状シートを接続するための粘着テープを前記保持面に吸着するときの保持面の露出度、及び前記帯状シート保持係数に基づき前記負圧室の真空圧力の下限を定めると共に、前記最大保持力、並びに最大幅の帯状シートで保持面を覆ったときの保持面の露出度、及び前記帯状シート保持係数に基づき前記負圧室の真空圧力の上限を定め、前記負圧室に生じる真空圧力が、前記最大幅の帯状シートで保持面を覆ったときの保持面の露出度において前記真空圧力の上限より小さくなり、前記最小幅の帯状シートを接続するための粘着テープを前記保持面に吸着するときの保持面の露出度において前記真空圧力の下限以上の大きさになるように、前記多孔質板の表面単位面積当たりのコンダクタンス及び前記排気手段の定格出力を選定していることを特徴としてい
る。
【0011】
また、作業者が帯状シートを素早く正確に切断できるようにするには、帯状シート切断用の刃物を案内するための案内溝を備え、前記保持面は、前記案内溝を挟んで帯状シート走行方向の上流側及び下流側に配置してあるとよい。また帯状シートを円滑に切断可能な案内溝を簡単に形成し、帯状シートを接続する際に、その帯状シートの切断端部の裏面に貼付するための粘着テープを案内溝上に容易に正確に仮止めすることができるようにするには、前記案内溝は、前記負圧室に設けた桟と、該桟の上面に互いに溝幅に相当する間隔をとって取付けた、前記保持面を構成する多孔質板とからなるものであるとよい。また前記案内溝は、前記保持面となる多孔質板を研削又は切削して形成されたものであってもよい。また帯状シートの切断端を保持面から剥がしたとき帯状シートを確実に保持しておくには、前記保持面の、前記案内溝側と反対側に、多孔質板でできた、又は機械加工した多数の孔を有する板でできた補助吸着面を配設してもよい。
【0012】
第2の目的を達成するための本発明に係る帯状シート接続方法
は、前記帯状シートの切断長さよりも長い裏面用の粘着テープの非粘着面を前記保持面に向けた状態で該粘着テープを前記案内溝沿いに伸長させて前記切断端を覆うと共に前記裏面用の粘着テープの両端部を前記保持面に吸着させる工程と、前記先行する帯状シート及び前記後続の帯状シートについて、夫々前記粘着テープの下側にある当該帯状シートの切断端を当該帯状シートの一部分が前記保持面に吸着されている状態を保ちつつ前記保持面沿いに前記粘着テープから引き抜いて、該粘着テープの上側から前記案内溝上に戻すと共に当該帯状シートの裏面を前記粘着テープの上面に貼付ける工程と、前記裏面用の粘着テープの両端部を切断して除去する工程、又は前記保持面から剥がして折り返し、前記先行する帯状シート及び前記後続の帯状シートに跨るように当該帯状シートの表面側から貼付する工程とを含むことを特徴とするものでもよい。更に、この帯状シート接続方法において、前記裏面用の粘着テープの下側にある当該帯状シートの切断端を前記保持面沿いに前記粘着テープから引き抜くとき、当該帯状シートの一部分が前記保持面に吸着されている状態を保つ代わりに、当該帯状シートが、前記保持面の前記案内溝側と反対側に配設した、多孔質板でできた補助吸着面又は機械加工した多数の孔を有する板でできた補助吸着面に吸着されている状態を保つようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る帯状シート接続用吸着台によれば、保持面は多孔質板でできており、しかも多孔質板の帯状シート保持係数並びに表面単位面積当たりのコンダクタンス、及び排気手段の出力は、帯状シート接続用の粘着テープを吸着保持することができ、かつ前記保持面に吸着した粘着テープ又は/及び帯状シートの剥離や位置決めが困難にならない範囲の吸着力を当該保持面に生じさせるための要件を満たしていることにより、複雑な構成の制御装置を設けなくても、保持面の吸着力が帯状シートの取扱いに適した範囲内に自動的に維持されるようになる。それゆえ、帯状シート接続中に作業者が吸着力を調節する必要がなくなり、装置構造を複雑にすることなく作業者の負担を軽減することができる。また帯状シートが最大幅から最小幅まで多様な幅のものに変わっても、その帯状シートを夫々所要位置に容易に正確かつ確実に吸着保持することができ、吸着した帯状シートの位置の修正も容易になる。また帯状シートに吸引跡がつくことも防止することができる。しかも、帯状シートを接続する際に帯状シートの裏面の切断端部に貼付するための粘着テープを保持面上の所要位置に容易に短時間で吸着保持することができる。
【0014】
また本発明に係る帯状シート接続方法によれば、下面用の粘着テープを案内溝に沿って該案内溝の真上に容易に吸着保持することができ、その吸着保持した下面用の粘着テープに、接続する帯状シートの各切断端を貼付するので、一箇所に設置した帯状シート接続用吸着台を用いて作業者が手作業により比較的簡単かつ正確に短時間で帯状シートの突き合せ接続を行うことができる。特に、小型のスリッターリワインダー等の帯状シート供給部において帯状シート上の絵柄等に応じた所要位置で該帯状シートを切断して接続する場合に、生産性を大幅に向上させることができるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に示す帯状シート供給装置は、帯状シート接続用吸着台1を備えており、原反ロール支持装置2に装着した原反ロールRから帯状シートSを巻戻しながら、その帯状シートSを、案内ローラ3、4、5によって形成される帯状シート走行経路に沿って走行させ、図示しない帯状シート加工装置へ供給するものである。この帯状シート加工装置では帯状シートSの供給中に原反ロールRの帯状シートSが尽きそうになると、帯状シートSの走行を停止し、その帯状シートSを帯状シート接続用吸着台1上に吸着保持して切断することにより原反ロールRから切り離し、その後、原反ロールRを新たなものに交換して後続の帯状シートSを引出し、その帯状シートSの先端部を、走行経路にある先行する帯状シートSの後端に接続した後、帯状シートSの供給が再開される。
【0017】
帯状シート接続用吸着台1は、作業者が手作業で帯状シートSを切断する際に、そのための刃物を案内する案内溝6と、該案内溝6を挟んで帯状シートSの走行方向の上流側及び下流側に配置した保持面7、7を備えている。また、この実施例の場合、帯状シートSを切断したとき、その下流側の走行経路中にある帯状シートSの張力を保持して弛まないようにするために、帯状シートSを当該帯状シート接続用吸着台1の下流側端部上面に押付けることができる押付棒8を備えている。この押付棒8は、その両端部を夫々流体圧シリンダ装置9によって昇降駆動可能である。
【0018】
図2及び
図3に示すように、保持面7、7の裏側には負圧室10が設けてあり、負圧室10の内部の空気を、排気穴11から管路12を経て、図示しないブロワにより排気することができるようになっている。
【0019】
保持面7は、多孔質板13でてきており、この多孔質板13は、その上面から下面に通じる微細な孔(図示せず)を多数有するものであって、多数の微細な孔は一定の割合で当該多孔質板13の側面にも通じているものである。この実施例では多孔質板13は、金属の粒を用いて空隙を多く設けて形成した濾過用の多孔質焼結体の板であって市販品である。
【0020】
負圧室10は、溝形板14、左右の側板15、上面枠板16、及び上面枠板16の開口部分を塞ぐ複数の多孔質板13に囲まれており、互いの接合部分は気密性が保持されている。また上面枠板16には縦横に桟17、18が設けてある。
【0021】
図4に拡大して示すように案内溝6は、負圧室10に設けた桟18と、この桟18の上面に互いに溝幅に相当する間隔をとって取付けた、保持面7、7を構成する多孔質板13、13とからなり、桟18の上面が案内溝6の底面となり、多孔質板13、13の対向する側面が案内溝6の側面となっている。なお桟18と多孔質板13の間に、通気性のある板やシート等を介在させてもよい。また案内溝6は、必要に応じて保持面7となる多孔質板の上面を所要の溝幅及び深さになるよう研削又は切削して形成することもできる。
【0022】
図4において二点鎖線は粘着テープTを示している。ここで、粘着テープT又は帯状シート、或いは粘着テープT及び帯状シートを保持面7に吸着保持した状態について考える。粘着テープTの幅は案内溝6の溝幅に比べて十分に大きく、また案内溝6の部分では多孔質板13の側面からも空気が吸引されるため案内溝6の部分の吸引力は多孔質板13の表面での吸引力と大差がないから案内溝6を無視し、また粘着テープも帯状シートの一種であり、両者の表面の摩擦係数も大差ないから、その差を無視することとする。
【0023】
負圧室10の真空圧力(ゲージ圧力)をΔP、帯状シート保持係数をk、帯状シート保持力、つまり保持面7が吸着した粘着テープ又は/及び帯状シートを該保持面7に沿う方向に保持する力をFs、保持面7の単位面積当た
りの帯状シート保持力をFs1、保持面7の、粘着テープT又帯状シートSによって覆われている部分の面積、つまり保持面7の吸着面積をAsとすると、Fs=k・ΔP・As、並びにFs1=k・ΔPという関係式が成り立ち、ΔP=Fs/(k・As)となる。そして保持面7の単位面積当たりの吸着力をFa1、多孔質板13が有する多数の孔によって該多孔質板13の表面の単位面積当たりに生ずる開口面積をα、多孔質板13の表面と粘着テープT又は帯状シートSとの見掛け上の摩擦係数をμとすると、Fa1=α・ΔP、及びk=α・μという関係式が成り立つ。
【0024】
一方、多孔質板13を透過する空気の質量流量をQ、多孔質板13の表面単位面積当たりのコンダクタンスをC1、保持面全体の面積をA0、保持面7の、粘着テープT又は帯状シートSで覆われていない部分の面積つまり露出部分の面積をAe、多孔質板13のコンダクタンスをCとすると、Ae=A0−As、並びにC=C1・Ae、及びΔP=Q/Cという関係式が成り立ち、ΔP=Q/(C1・Ae)となる。またブロワの出力をW、ブロワの風量をSb、効率をη、比例定数をKbとすると、W=Kb・ΔP・Sb/η、W=K・Qという関係式が成り立ち(Kは比例定数)、ΔP=W/(K・C1・Ae)となる。
【0025】
したがって、負圧室10の真空圧力ΔPは、多孔質板13の帯状シート保持係数k並びに多孔質板13の表面単位面積当たりのコンダクタンスC1、及びブロワの定格出力Wに応じて変化する。更に多孔質板13の表面単位面積当たりのコンダクタンスC1は、その多孔質板13の厚みが厚くなると小さくなり、多孔質板13が有する多数の孔の平均直径が大きくなると大きくなるので、多孔質板13の厚みや孔の平均直径を変えることにより、負圧室10の真空圧力(多孔質板13における圧力損失)ΔPを変えることができる。なお、実際の装置ではAe=0であっても、真空圧力ΔPはある一定の値に到達して、それ以上大きくならない。また厳密には、帯状シートと保持面との間等の気密性の不完全さや管路の抵抗等による動力の損失があるので、これを考慮しなければならないが、これらの損失を十分小さくすることとし、ここでは無視している。
【0026】
この発明の帯状シート接続用吸着台1において、多孔質板13の帯状シート保持係数並びに多孔質板13の表面単位面積当たりのコンダクタンスC1、及び排気手段としてのブロワの出力Wは、帯状シート接続用の粘着テープTを吸着保持することができ、かつ保持面7に対する帯状シートの剥離や位置決めが困難にならない範囲の吸着力を当該保持面7に生じさせるための要件を満たしている。
【0027】
図5は、保持面7の露出度と負圧室10内の真空圧力との関係を示す線図である。
図5に実線で示す曲線ΔPaは、この実施例の帯状シート接続用吸着台1における保持面7の露出度Keと負圧室10に生じる真空圧力ΔPとの関係を例示したものである。保持面7の露出度Keとは、保持面7全体の面積A0に対する保持面7の露出部分の面積Aeの割合Ae/A0である。前述の要件を満たすために、帯状シートSの保持面7からの剥離並びに保持面7上での位置決めが困難にならないための負圧室10の真空圧力の上限ΔP2を定めると共に、裏面用の粘着テープTを確実に保持するための負圧室10の真空圧力の下限ΔP1を定め、負圧室10に生じる真空圧力ΔPaが、帯状シートSが最大幅のときの保持面7の露出度Ke2において真空圧力の上限ΔP2より小さくなり、帯状シートSが最小幅のときの保持面7の露出度Ke1において真空圧力の下限ΔP1以上の大きさになるようにように、多孔質板13の帯状シート保持係数k並びに表面単位面積当たりのコンダクタンスC1、及びブロワの定格出力Wを選定している。
【0028】
最小幅の帯状シートSを接続するための粘着テープTを保持面7に吸着保持するとき、そのために必要な最小保持力をF1とし、このときの粘着テープTの吸着面積をAt1、帯状シートの吸着面積をAs1、露出部分の面積をAe1、及び露出度をKe1とすると、Ae1=A0−At1−As1となり、最小保持力F1を生じさせるために必要な真空圧力の下限ΔP1及び露出度Ke1は、ΔP1=F1/(k・
At1)、Ke1=Ae1/A0となる。
【0029】
また、最大幅の帯状シートSで保持面7を覆ったとき、その帯状シートSの、保持面7に対する剥離や位置決めが困難にならないための最大の保持力をF2とし、このときの保持面7による帯状シートの吸着面積をAs2、粘着テープの吸着面積をAt2、露出部分の面積をAe2、及び露出度をKe2とすると、Ae2=A0−At2−As2となり、最大の保持力F2が生じる真空圧力の上限ΔP2及び露出度Ke2は、ΔP2=F2/(k・
As2)、Ke2=Ae2/A0となる。
【0030】
図5において、保持力F1を生じさせるために必要な真空圧力の下限ΔP1を一点鎖線で示し、帯状シートSの剥離や位置決めが困難にならないための真空圧力の下限ΔP2を二点鎖線で示している。保持面7の露出度がKe1のとき、曲線ΔPa上の真空圧力ΔPa1は、一点鎖線で示す真空圧力の下限ΔP1より大きくなっており、保持面7の露出度がKe2のとき、曲線ΔPa上の真空圧力ΔPaは、二点鎖線で示す真空圧力の上限ΔP2より小さくなっている。
【0031】
この実施例の場合、多孔質板13は、その厚みが2mm、縦が90mm、横が250mm、その帯状シート保持係数kが、真空圧力ΔP=5キロパスカルのとき約0.25、ΔP=0.5キロパスカルのとき約0.18であって、真空圧力ΔPを4キロパスカルとしたき、その表面1平方メートル当たりにつき1分間に約30立方メートルの空気が通過するようなコンダクタンスC1を有するものであり、この多孔質板13を
図2に示すように長手方向に4枚並べて保持面7を構成している。またブロワは定格出力が0.3キロワットのものを採用している。そして露出度Keが100%のとき、ΔPaは約0.2キロパスカル、保持面7の単位面積当たりの保持力Fs1は1平方メートル当たり約30ニュートン、露出度Keが0%のときΔPは約5.6キロパスカル、保持面7の単位面積当たりの保持力Fs1は1平方メートル当たり約1400ニュートンであった。また、この実施例では吸着力に余裕をもたせるために、
図5に示すように露出度Keが100%であっても、そのとき実際に生じる真空圧力ΔPaがΔP1より小さくならないようにしてあり、更に露出度が0%であっても、そのとき実際に生じる真空圧力ΔPaはΔP2より十分小さくなるようにしてある。
【0032】
図5に破線で示す曲線は、従来の帯状シート接続用吸着台の一例に係るのものであり、この吸着台では、縦に5mmの間隔で225個並ぶ直径2mmの穴を横に5mmの間隔をとって18列に配置した厚み2mmの板を保持面として用い、定格出力0.3キロワットのブロワを用いている。そして露出度Keが100%のときΔPは約0.1キロパスカル、露出度0%のときΔPは約6.6キロパスカルとなり、露出度が約25パーセントを超えると、ΔPは0.2キロパスカルを下回り、必要な帯状シート保持力を得ることができなくなった。
【0033】
次に、
図6乃至
図9を参照し
て、本発明の帯状シート接続用吸着台を用いた帯状シート接続方法の一例について説明する。
この帯状シート接続方法では、前述のように構成した帯状シート接続用吸着台1を用い、作業者の手作業により、
図7(F)に示すように、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbを夫々該帯状シートSa、Sb上に設定した所要切断位置で切断し、互いの切断端を、案内溝6上で突き合わせると共に、先行する帯状シートSaの後端部及び後続の帯状シートSbの先端部を、保持面7、7に吸着させた状態にし、その後、帯状シートSa、Sbの表と裏の両面に夫々突き合わせた切断端に沿って粘着テープT1、T2を貼付することで先行する帯状シートSaの後端と後続の帯状シートSbの先端とを接続する。
【0034】
図6(A)は、帯状シートSaが走行を停止し、押付棒8が下降して帯状シートSaを帯状シート接続用吸着台1の下流側上面に押付けると共に、図示しないブロワが作動して保持面7により帯状シートSaを吸着することができるようになった状態を示す。この状態で、作業者は、先ず保持面7に吸着されている帯状シートSaを、該帯状シートSaに印刷された絵柄等に応じて該帯状シートSa上に設定された所要切断位置が案内溝6の真上にくるように位置決めして保持面7に吸着させた後、
図6(B)に示すように、帯状シート切断用のナイフ19を、その刃先が案内溝6に入った状態で案内溝6の一端から他の一端へ移動させることにより帯状シートSaを切断し、
図6(C)に示すように、切断された帯状シートSaの上流側部分を上流側の保持面7から除去する。帯状シートSaが切断されると、
図1の帯状シート供給装置では、原反ロールRが新しいものと交換され、後続の帯状シートSbの先端部が帯状シート接続用吸着台1まで引き出される。
【0035】
次いで、
図7(D)に示すように、保持面7に吸着されている帯状シートSaを、該帯状シートSaに印刷された絵柄等に応じて該帯状シートSa上に設定された所要切断位置が案内溝6の真上にくるように位置決めして保持面7に吸着させた後、
図7(E)に示すように、先行する帯状シートSaの場合と同様にナイフ19により後続の帯状シートSbを切断し、切断された帯状シートSbの下流側切断片を除去すると、
図6(F)に示すように、先行する帯状シートSaの切断端と後続の帯状シートSbの切断端とが案内溝6上で突き合わされた状態になる。
【0036】
次いで、
図8(G)に示すように、各々の切断端を案内溝6上で突き合わせている先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbについて、夫々保持面7、7に吸着している帯状シートの切断端を、その帯状シートSa、Sbの一部分が保持面7、7に吸着されている状態を保ちつつ保持面7、7から剥がして折り返すことにより、上流側の保持面7及び下流側の保持面7の案内溝6沿いの一部分を夫々露出させる。その後、
図8(H)に示すように、裏面用の粘着テープT1の非粘着面を保持面7に向けると共に、その粘着テープT1を案内溝6沿いに伸長させて上流側の保持面7及び下流側の保持面7の夫々露出した部分に吸着させる。
【0037】
次いで、
図8(I)に示すように、折り返した帯状シートSa、Sbの切断端を、夫々案内溝6上に戻すと共に、その帯状シートSa、Sbの裏面を、裏面用の粘着テープT1の粘着面に貼付する。このとき、帯状シートSa、Sbにシワが生じないように正確に接着するためには、作業者が帯状シートSa、Sbを一つずつ、その切断端付近の両縁部分を両手で摘まんで張った状態にして粘着テープT1に押し付けるのが望ましい。
【0038】
次いで、
図9に示すように、表面用の粘着テープT2を、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbの互いに突き合わせている切断端沿いに伸長させて、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbに跨るように当該帯状シートの表面側から貼付する。これで帯状シートSaとSbの突き合せ接続が終了する。その後、後続の帯状シートSbを上流側へ引き戻して弛みを取り、保持面7、7による吸着を停止し、
図1に示すように押付棒8を待機位置へ上昇させた後、帯状シートSの供給を再開する。
【0039】
図10乃至
図12は、本発明に係る帯状シート接続方法
の一実施例を示し、この帯状シート接続方法では前述の実施例において
図6(A)に示す状態から
図7(F)に示す状態になるまでは、前述の実施例と同じ工程を経る。その後、この実施例の帯状シート接続方法では、
図10(G)に示すように、帯状シートSa、Sbの切断長さよりも長い裏面用の粘着テープT1の非粘着面を保持面7に向けた状態で、その粘着テープT1を案内溝沿いに伸長させて、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbの互いに突き合わせている切断端を覆うと共に、帯状シートSa、Sbから食み出す粘着テープT1の両端部を保持面7に吸着させる。なお、このときの保持面7の露出度をKe´、負圧室10に生ずる真空圧力をΔPa1´、必要な最低真空圧力をΔP1´とすると、帯状シート接続用吸着台1は、
図5において露出度がKe1´のとき、ΔPa1´が、ΔP1´より大きくなるようになっているので、保持面7は裏面用の粘着テープT1の両端部を安定して吸着保持可能である。
【0040】
次いで、
図10(H)及び
図11に示すように、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbについて、夫々粘着テープT1の下側にある、帯状シートSa、Sbの切断端を当該帯状シートSa、Sbの一部分が保持面7、7に吸着されている状態を保ちつつ保持面7、7沿いに粘着テープT1から引き抜いて、その着テープの上側から案内溝6上に戻すと共にその帯状シートSa、Sbの裏面を粘着テープT1の上面に貼り付ける。
【0041】
この実施例では
図11(I)に示すように先行する帯状シートSaを先に粘着テープT1に貼付した後、
図11(K)に示すように後続の帯状シートSbを粘着テープT1に貼付しているが、先行する帯状シートSaと後続の帯状シートSbの何れを先に貼付してもよい。また
図10(H)、
図11(J)に示すように、帯状シートSa、Sbの切断端を粘着テープT1から引き抜く際、当該帯状シートSa、Sbを完全に保持面7、7から剥がしてしまうと、その帯状シートSa、Sbがずれてしまう恐れがあるので留意する。
【0042】
次いで、
図12(L)に示すように、表面用の粘着テープT2を、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbの互いに突き合わせてある切断端沿いに伸長させて、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbに跨るように当該帯状シートSa、Sbの表面側から貼付する。
【0043】
次いで、
図12(M)に示すように、裏面用の粘着テープT1の、帯状シートSa、Sbから食み出している両端部を切断して除去する。このとき、表面用の粘着テープT2の、帯状シートSa、Sbから食み出している両端部についても一緒に切断して除去するとよい。また必要に応じて裏面用の粘着テープT1の両端部の切断は、表面用の粘着テープT2を貼付する前に行うこともできる。
【0044】
本発明によれば、裏面用の粘着テープT1の両端部を切断する代わりに、
図13(L)、に示すように、裏面用の粘着テープT1の両端部を保持面7から剥がして帯状シートSa、Sbの幅方向の両端で折り返し、先行する帯状シートSa及び後続の帯状シートSbに跨るように帯状シートSa、Sbの表面側から貼付し、その後、表面用の粘着テープT2を、
図13(M)に示すように折り返した裏面用の粘着テープT1の両端の間に貼付してもよい。或いは、表面用の粘着テープT2を、裏面用の粘着テープT1の両端部の上に重ねて帯状シート全幅にわたるように貼付してもよい。
【0045】
図14は、本発明に係る帯状シート接続用吸着台の他の実施例を示しており、この実施例では、保持面7の、案内溝6側と反対側に、多孔質板13でできた補助吸着面20が配設してあり、この補助吸着面20によっても帯状シートを吸着可能にしてある。この補助吸着面20と保持面7と同時又は略同時に作動するようになっている。
【0046】
図14に示す帯状シート接続用吸着台1を用いた別の帯状シート接続方法では、保持面7、7に吸着している帯状シートSa、Sbの切断端を、
図8(G)に示すように保持面7、7から剥がして折り返すとき、帯状シートSa、Sbの一部分が保持面7、7に吸着されている状態を保つ代わりに、帯状シートSa、Sbが補助吸着面20、20に吸着されている状態を保つようにすることができる。
【0047】
図14に示す帯状シート接続用吸着台1を用いた更に別の帯状シート接続方法では、
図10(H)、
図11(J)に示すように裏面用の粘着テープT1の下側にある帯状シートSa、Sbの切断端を保持面7、7沿いに裏面用の粘着テープT1から引き抜くときとき、当該帯状シートSa、Sbの一部分が保持面7、7に吸着されている状態を保つ代わりに、当該帯状シートSa、Sbが補助吸着面20、20に吸着されている状態を保つようにしてもよい。
【0048】
図14に示す補助吸着面20、20は、帯状シートの接続時に帯状シートSa、Sbを一旦吸着保持すると、帯状シートSa、Sbの切断端を裏面用の粘着テープT1に貼付するとき、その帯状シートSa、Sbを当該補助吸着面20、20から剥がす必要がないから、条件に適合すれば従来の機械加工した多数の孔を有する板でできているものでもよい。
【0049】
図15は、本発明に係る帯状シート接続用吸着台の更に他の実施例を示す。この帯状シート接続用吸着台1は、帯状シートが下から上に向けて走行する走行経路沿いに設置してあり、後続の帯状シートの重力による落下を防止可能にするために、隔壁21で分離された二つの負圧室10を設け、夫々管路12を経て図示しないブロワに接続してあり、上側の補助吸着面20、及び案内溝6を挟んで並ぶ二つの保持面7、7と、下側の補助吸着面20とに異なる真空圧力が生じるようにしてある。
【0050】
本発明に係る帯状シート接着用吸着台は、本発明に係る帯状シート接続方法を実施するために用ることができるだけでなく、必要に応じて、例えば先行する帯状シートの後端部と後続の帯状シートの先端部とを重ね合わせて接続する帯状シート接続方法を実施するために用いることもできる。また帯状シートを絵柄等に応じた該帯状シート上の所要切断位置等で正確に切断する必要がない場合には、帯状シート切断用の刃物を案内する案内溝を備えないこともある。更に本発明に係る帯状シート接続方法は、帯状シートが印刷された絵柄等のない無地のものを切断して接続する場合にも適用することができる。そして特に帯状シートが無地である場合等においては、帯状シート上に設定された所要切断位置と案内溝の位置とを合わせるために、先行する帯状シートを例えば
図6(B)等に示すように弛ませるということが必要であるとは限らない。
【課題】作業者が帯状シート接続中に吸着力を調節する必要がなく、帯状シートが最大幅から最小幅まで多様な幅のものに変わっても、その帯状シートを夫々所要位置に容易に正確かつ確実に吸着保持することができ、しかも吸着した帯状シートの位置の修正も容易である帯状シート接続用吸着台を提供する。
【解決手段】帯状シートを保持面7に吸着して保持する帯状シート接続用吸着台において、保持面7は多孔質板13でできており、しかも多孔質板13の帯状シート保持係数並びに表面単位面積当たりのコンダクタンス、及びブロワの出力は、帯状シート接続用の粘着テープを吸着保持することができ、かつ前記保持面に吸着した前記粘着テープ又は/及び帯状シートの剥離や位置決めが困難にならない範囲の吸着力を当該保持面7に生じさせるための要件を満たしていることを特徴とする。