(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一端側にハンドルを有する中棒と、前記中棒の外側に嵌められるとともに前記中棒に対して摺動可能に配設される第一ろくろ部と、前記第一ろくろ部の外側に嵌められるとともに前記第一ろくろ部に対して摺動可能に配設される第二ろくろ部と、を備えて三重軸構造に構成され、
一端を前記第一ろくろ部に対して回動可能に支持されるとともにかさ生地を装着した親骨と、
一端を前記第二ろくろ部に対して回動可能に支持されるとともに他端を親骨と回動可能に支持される第一受骨とを備え、
前記かさ生地を閉じている状態では、前記親骨は前記かさ生地とともに、前記中棒側に向かって折り畳まれて、前記かさ生地の表面が内部に収納された状態にあり、
前記第一ろくろ部を前記中棒に対して前記中棒の他端側に摺動させるとともに、前記第一ろくろ部を前記第二ろくろ部に対して前記中棒の他端側に摺動させることによって、前記親骨を前記第一受骨で支持固定して前記かさ生地を完全に開いた状態に作用させる逆閉じ用傘であって、
前記第一ろくろ部の外側に嵌められるとともに前記第一ろくろ部に対して摺動可能に配設され、前記第二ろくろ部より前記中棒の一端側に配設された第三ろくろを有し、
一端が前記親骨の前記第一受骨を支持する部分より先端側において回動可能に支持され、他端が前記第三ろくろに対して回動可能に支持される第二受骨を有していることを特徴とする逆閉じ用傘。
前記ハンドルが、前記中棒の一端側の端部から延設され、前記ハンドルの持ち手部分が、前記中棒の軸線から外れた位置にあることを特徴とする請求項4記載の逆閉じ用傘。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明における逆閉じ用傘の一実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、
図1紙面における上下を上下方向、
図1紙面における左右を左右方向、
図1紙面における手前方向を前、紙面奥方向を後とする。なお、
図1〜21では説明の簡略化のため、親骨70、第一受骨80、第二受骨90、かさ生地100等の一部又は全部を省略してある。
【0037】
逆閉じ用傘10は、
図1〜21に示すように、下(一端側)にハンドル30を有する中棒20と、中棒20の外側に嵌められるとともに中棒20に対して摺動可能に配設される第一ろくろ部40と、第一ろくろ部40の外側に嵌められるとともに第一ろくろ部40に対して摺動可能に配設される第二ろくろ部50と、第一ろくろ部40の外側に嵌められるとともに第一ろくろ部40に対して摺動可能に配設され第二ろくろ部50より中棒20の下側(一端側)に配設された第三ろくろ60と、を備えて三重軸構造に構成されている。
【0038】
そして、一端を第一ろくろ部40に対して回動可能に支持されるとともにかさ生地100を装着した親骨70と、一端を第二ろくろ部50に対して回動可能に支持されるとともに他端を親骨70と回動可能に支持される第一受骨80と、一端が親骨70の第一受骨80を支持する部分より先端側において回動可能に支持され、他端が第三ろくろ60に対して回動可能に支持される第二受骨90と、を備えている。
【0039】
逆閉じ用傘10は、概略的には、通常の傘とは逆向きに開閉動作を行なう、すなわち、かさ生地100を閉じている状態では、親骨70はかさ生地100とともに、中棒20側に向かって折り畳まれて、かさ生地100の後述する主かさ生地101の表面101aが内部に収納された状態にあり、第一ろくろ部40を中棒20に対して中棒20の上側(他端側)に摺動させるとともに、第一ろくろ部40を第二ろくろ部50に対して中棒20の上(他端側)に摺動させることによって、親骨70を第一受骨80及び第二受骨90で支持固定してかさ生地100を完全に開いた状態に作用させるものである。
【0040】
中棒20は、
図1、19、20等に示すように、四角筒状に形成され、第一ろくろ部40を固定するための下はじき21と、上はじき22と、第二ろくろ部50を中棒20に対して固定するストッパー部材23と、が中棒20内外(左右)を出入り可能に配設されている。
【0041】
ストッパー部材23は、
図18に示すように、既存のはじきと同様に、弾性を有する部材で長板状に形成され、下側で中棒20に対して回動可能に支持され、中棒20から右側に突出するように配置されている。ストッパー部材23は、中棒20内に押し込まれると左側に変形し、押し込みを解除すると弾性力により復帰し、中棒20から右側に突出するように形成されている。ストッパー部材23は、
図11〜16に示すように、上側の端部が右側(中棒20の外側)に突出する、下突片24と、上突片25と、を有して、正面視において、右側が開口する略C字状に形成されている。
【0042】
下突片24は、中棒20から突出した状態において、上側の端面24aが中棒20の軸線方向に直交するように形成され後述するトリガー部55aを受け止め可能とされ、下側の端面24bが端面24aに対して傾斜するように形成されている。
【0043】
上突片25は、中棒20から突出した状態において、下側の端面25aが後述するトリガー部55aを受け止めて係合可能な形状に形成され、上側の端面25bが中棒20の軸線に対して傾斜するように形成されている。
【0044】
ハンドル30は、
図1〜9、20等に示すように、略円柱状に形成され、中棒20に軸線方向に沿って中棒20の外側に嵌め込まれる装着部31と、装着部31から逆L字状に延設され、手で把持可能に形成された持ち手部32と、を有している。持ち手部32は、中棒20の軸線から離れた位置となるように配置されている。
【0045】
第一ろくろ部40は、
図18、19、20等に示すように、胴体部41と、下側に配設される移動操作部46と、上側に配設される親骨支持部48と、を有している。
【0046】
胴体部41は、四角筒状に形成され、右側の壁に左右方向に貫通する溝41aが上下方向(中棒20の軸線方向)に沿って形成されている。胴体部41の外周面には、中棒20の軸線方向からみて溝41aが形成される方向と直交する方向に向かって突出するガイド部42、42がそれぞれ配設されている。すなわち、前側及び後側の壁の外周面からそれぞれ前側、後側に突出するガイド部42、42が配設されている。
【0047】
ガイド部42、42の上側の端面は、第二ろくろ部50を下側への移動を規制する係止部42a、42aとして形成されている。
【0048】
胴体部41の上側の端部には、かさ生地100を完全に開いた状態からかさ生地100を閉じる際に、ストッパー部材23を中棒20内に押し込んで第二ろくろ部50の所定位置での停止を解除する解除部43が配設されている。
【0049】
解除部43は、誘導部44と、摺接部45とで構成されている。
【0050】
誘導部44は、外形形状が三角柱状で、正面視において、上側から下側に向かって狭小となるように右側に突出して、ストッパー部材23を胴体部41内に誘導可能な通し溝44aが形成されている。
【0051】
摺接部45は、胴体部41の誘導部44の下端から溝41aに至る、ストッパー部材23通過時にストッパー部材23が接する胴体部41の内面部分で構成される。
【0052】
移動操作部46は、胴体部41より大径で中棒20の先端側にくびれ部分を有した滑らかな段付き円筒状に形成されている。
【0053】
移動操作部46は、上下方向に貫通して胴体部41を嵌め込み可能とする挿通孔46aと、左右方向に貫通して挿通孔46aと連通してロック解除レバー47が配設される通し穴46bと、を有している。
【0054】
移動操作部46の下側の端部は、ハンドル30の装着部31及び持ち手部32の一部と係合可能に切り欠かれている。挿通孔46aと通し穴46bとが連通する図示しない角部分が下はじき21、上はじき22と係合可能な形状に形成されている。
【0055】
移動操作部46の上側の端面は、第一ろくろ部40を第二ろくろ部50に対して中棒20の上側に摺動させる際に、第三ろくろ60と当接可能な当接部46cを有している。
【0056】
ロック解除レバー47は、抜け止めフック47aを有して通し穴46bに挿入され、左右方向に移動可能に形成され、下はじき21又は上はじき22を中棒20内に押し込んで、移動操作部46と係合する下はじき21又は上はじき22との係合を解除可能としている。
【0057】
親骨支持部48は、胴体部41の上側で胴体部41の外周面から外側に円盤状に延設され胴体部41と一体形成されている。親骨支持部48は、外周面に上下方向(中棒20の軸線方向)に沿って有底溝として形成された取付溝48aと、外周面から中棒20の軸線に向かって有底溝として形成されたワイヤ溝48bとを有している。なお、胴体部41の溝41aは、親骨支持部48の一部を切り欠いて形成されている。
【0058】
第二ろくろ部50は、
図10〜18等に示すように、本体部51と、ロック部52と、支持部54と、ロックプレート部55と、作動筒部56と、で構成されている。
【0059】
本体部51は、多角筒状で下側に底壁51aを有し底壁51aから上側に延びる側壁51bを有している。
【0060】
本体部51は、底壁51aの外周端縁から側壁51bの中央部にかけて上下方向(中棒20の軸線方向)に沿って外周面に貫通孔として形成された取付孔51cと、底壁51aの外周面から中棒20の軸線に向かって有底溝として形成されたワイヤ溝51dと、を有している。
【0061】
底壁51aは、中棒20及びその外側に嵌められた第一ろくろ部40の胴体部41を挿通して摺動可能とするとともに胴体部41から突出するガイド部42、42と干渉しない張り出し部分を有した挿通孔51eを有している。
【0062】
ロック部52は、矩形枠状に形成され、一対の係止片部52aが中棒20の基端側に突出して形成されている。係止片部52aの内側には、ガイド部42の係止部42aと係止可能な被係止部52bが形成されている。ロック部52は、本体部51の底壁51aに形成された図示しない取付長孔に、係止片部52aが挿入されて左右方向(中棒20の軸線方向に直交する方向)に移動可能に形成されている。ロック部52は、付勢部材としてのばね53によって左側に付勢されている。
【0063】
支持部54は、底壁54aと、リブ部54bと、を有している。
【0064】
底壁54aは、中棒20及びその外側に嵌められた第一ろくろ部40の胴体部41を挿通して摺動可能とするとともに胴体部41から突出するガイド部42、42と干渉しない張り出し部分を有し、挿通孔51eと略同形の挿通孔54cを有している。
【0065】
リブ部54bは、底壁54aの挿通孔54c周縁から上側に突出して、上下方向からみて、右側に突出する開口リブ部54dを有して略凸枠形状に形成されている。リブ部54bの開口リブ部54dの近傍から、上下方向からみて、略L字状に形成された補助リブ部54eが、延設されている。上下方向からみて、開口リブ部54dと補助リブ部54eとで囲まれる部分に、後述するロックプレート部55が配置可能に形成されている。支持部54は、本体部51の内側に嵌め込まれ、本体部51と支持部54とでロック部52を上下方向に沿って挟み込むように配置されている。
【0066】
ロックプレート部55は、トリガー部55aと、取付羽根部55bと、有している。
【0067】
トリガー部55aは、平板状で、正面視において、角ばった略J字状に形成され、上方に屈曲する先端部分の上側の端面55cが、上突片25の端面25aと当接して係合可能に形成されている。トリガー部55aの下側の端面55dが、下突片24の端面24aと当接可能に形成されている。
【0068】
取付羽根部55bは、上下方向からみて、トリガー部55aの右側の端部から前後方向にそれぞれ延びて、支持部54の開口リブ部54dと補助リブ部54eとで囲まれる部分に、上方向から嵌め込み可能な形状に屈曲して形成されている。
【0069】
ロックプレート部55は、トリガー部55aが、開口リブ部54dに上方向から嵌め込まれ、取付羽根部55bは、開口リブ部54dと補助リブ部54eとで囲まれる部分に嵌め込まれて、支持部54に装着されている。
【0070】
作動筒部56は、中棒20の下側の径が第三ろくろ60と干渉しないように大きく形成された段付きの円筒状に形成されている。作動筒部56は、下側の端縁から上側の端縁に向かって、第二受骨90と干渉しないように形成された切り欠き部56aを有している。作動筒部56は、本体部51の側壁51bと、支持部54のリブ部54b及び補助リブ部54eとにネジ等で締結され、中棒20の先端側に延びるように配置されている。
【0071】
第三ろくろ60は、
図1〜9、18、20等に示すように、円盤状に形成され、中棒20及びその外側に嵌められた第一ろくろ部40の胴体部41を挿通して摺動可能とする挿通孔60aと、上下方向(中棒20の軸線方向)に沿って外周面に有底溝として形成された取付溝60bと、外周面から軸線に向かって有底溝として形成されたワイヤ溝60cと、を有している。
【0072】
親骨70は、
図1〜9、19等に示すように、親骨元部71と、親骨本体部72と、を有して、本実施形態では、8本で構成されている。
【0073】
親骨元部71は、かさ生地100を閉じた状態において、作動筒部56から親骨本体部72側の端部が飛び出る程度の長さを有している。
【0074】
親骨元部71は、一端が第一ろくろ部40の親骨支持部48の取付溝48aとワイヤ溝48bとが交差する部分に、図示しない取付孔を合わせて、ワイヤ溝48bに沿って図示しないワイヤを挿通させ締結して、第一ろくろ部40に対して回動可能に支持されている。
【0075】
親骨元部71の他端側は、親骨本体部72を軸支可能なヒンジ部71aを有している。
【0076】
親骨本体部72は、一端で親骨元部71のヒンジ部71aと回動可能に支持されている。親骨本体部72の長さは、中棒20の軸線方向からみて、かさ生地100を完全に開いた状態における、中棒20からかさ生地100の外周縁までの長さLと同じ長さに形成されている。なお、親骨70はかさ生地100が装着されるとその張力でたわむため、たわんだ状態における中棒20からかさ生地100の外周縁までの長さとする。
【0077】
第一受骨80は、
図1〜9、19等に示すように、棒状に形成され、一端が第二ろくろ部50の本体部51の取付孔51cとワイヤ溝51dとが交差する部分に図示しない取付孔を合わせて、ワイヤ溝51dに沿って図示しないワイヤを挿通させ締結して、第二ろくろ部50に対して回動可能に支持され、他端がヒンジ部材81を介して親骨本体部72に対して回動可能に支持されている。本実施形態において、第一受骨80は、8本で構成されている。
【0078】
第二受骨90は、
図1〜9、19等に示すように、元部91と先部92とに、分割されて構成され、本実施形態では、8本で構成されている。
【0079】
元部91は、棒状に形成され、一端が第三ろくろ60のワイヤ溝60cと取付溝60bとが交差する部分に図示しない取付孔を合わせて、ワイヤ溝60cに沿って図示しないワイヤを挿通させ締結して第三ろくろ60に対して回動可能に支持されている。
【0080】
先部92は、棒状に形成され、一端が親骨本体部72の第一受骨80を支持する部分よりも先端側で、ヒンジ部材93を介して回動可能に支持され、他端側が断面V字状に形成された内摺動部92aを有している。
【0081】
元部91の他端側は、内摺動部92aを挿入可能な筒状に形成された外摺動部91aを有し、外摺動部91aの第三ろくろ60側の端部は閉塞している。外摺動部91aに内摺動部92aが挿入されて、元部91と先部92とが連結されている。外摺動部91a内で内摺動部92aが摺動することによって第二受骨90の長手方向の長さが伸縮可能とされている。外摺動部91aの閉塞した第三ろくろ60側の端部により、内摺動部92aの摺動が規制され、第二受骨90の長手方向の最短の長さが設定されることになる。
【0082】
かさ生地100は、主かさ生地101と、補助かさ生地102と、を有している。
【0083】
主かさ生地101は、略八角形状に裁断、形成され、かさ生地100が閉じた状態には、上側に湾曲可能とされ、かさ生地100を完全に開いた状態の時には、
図6に示すように、反転して下側(ハンドル30側)に湾曲可能とされている。
【0084】
補助かさ生地102は、かさ生地100が完全に開いた状態において、中棒20の軸線方向からみて、主かさ生地101の外周縁より小さい円形状に形成され、主かさ生地101の裏面101b側に重ね合わせられて配置され、外周縁部において主かさ生地101と縫合され、
図21(a)、(b)に示すように、中棒20から所定距離の範囲が袋状となるように形成されている。
【0085】
主かさ生地101は、キャップ部材103に装着されて中棒20の上側の端部に装着されている。
【0086】
補助かさ生地102は、第一ろくろ部40の胴体部41の親骨支持部48の上側の部分で装着されている。
【0087】
逆閉じ用傘10の機能、作用について説明する。
図1〜17に示す図面に記載してある○でとじた数字は、
図1と
図10、
図2と
図11というように、それぞれ対応する状態とする。なお、
図5には○でとじた数字は付していない。また、
図10〜17において、第三ろくろ60は、
図14にのみ二点鎖線であらわしている。
【0088】
図1において、逆閉じ用傘10は、親骨70が中棒20に向かって折り畳まれ、かさ生地100が閉じた状態で、第一ろくろ部40は、移動操作部46においてハンドル30と係合するとともに下はじき21で固定されている。第二ろくろ部50は、第一ろくろ部40の上側において係止されている。
【0089】
親骨元部71の親骨支持部48に支持された部分は、作動筒部56内に位置して親骨元部71は上下方向(中棒20の軸線方向)に沿って配置されている。第二受骨90は最大に延びた状態で、第三ろくろ60は第二ろくろ部50側に引き寄せられた状態にある。
【0090】
この時、
図10に示すように、ロック部52は、ばね53により左側に付勢された状態にあり、被係止部52bがガイド部42の係止部42aと係止状態にあり、第二ろくろ部50が下側に移動するのを規制されている。
【0091】
図2においては、ロック解除レバー47を押し込み、第一ろくろ部40と中棒20とのロックを解除して、第一ろくろ部40が中棒20の上側に摺動させた状態である。この点以外は、
図1と同じ状態にある。
【0092】
図11においては、誘導部44の通し溝44a及び摺接部45により、ストッパー部材23の下突片24が中棒20内に押し込まれながら、上突片25が中棒20内に押し込まれるとともにトリガー部55aと係合する直前の状態を示している。この時、下突片24はトリガー部55aが通過可能な状態にまで押し込まれトリガー部55aと当接している。ロック部52は、ばね53により左側に付勢された状態にあり、被係止部52bがガイド部42の係止部42aと係止状態にある。
【0093】
図12においては、ストッパー部材23が解除部43を通過して溝41a内に進入して走行可能となるとともにトリガー部55aの上側の端面55cが上突片25の端面25aと係合して、第二ろくろ部50が中棒20の上側への移動を規制された状態にある。下突片24がロック部52と当接して、ロック部52を右側に移動させ、被係止部52bとガイド部42の係止部42aとの係止状態を解除する。この時、トリガー部55aの上側の端面55cと上突片25の端面25aとの係合により、下突片24が中棒20内に押し込まれるのを防止して、ロック部52の右側への移動を確実なものとしている。これにより、第一ろくろ部40が第二ろくろ部50に対して中棒20の上側に向って摺動可能となる。
【0094】
図3においては、親骨元部71は、作動筒部56内に位置して開こうとするのを規制されている。作動筒部56外に位置している親骨本体部72は、開き始めている。
【0095】
図4においては、親骨元部71は、
図3同様で、作動筒部56内に位置して開こうとするのを規制されている。作動筒部56外に位置している親骨本体部72は、中棒20に対して直交した状態にある。第三ろくろ60は、親骨本体部72が開くことにより中棒20の下側に移動し、第三ろくろ60の下側の端面が、当接部46cと当接した状態にある。なお、第三ろくろ60が当接部46cに当接するまでは、第二受骨90の長手方向の長さは、変化していない。
【0096】
図13においては、ガイド部42の係止部42aが、第一ろくろ部40の移動により第二ろくろ部50に対して中棒20の上側に移動している以外は
図12と同様である。
【0097】
図4の状態から、第一ろくろ部40が第二ろくろ部50に対して中棒20の上側に移動すると、親骨元部71の親骨支持部48に支持された部分が、作動筒部56外に位置して、すなわち、作動筒部56による親骨元部71への規制が解除され親骨元部71が開く。そして、親骨元部71の開きは、装着されたかさ生地100の抵抗により中棒20に対して45°程度開いた状態となり、親骨本体部72は、親骨元部71の先端側より下側に向かって延びて、各親骨70がへの字状(ガルウイング状)に屈曲し、かさ生地100が中棒20側に向かって折り畳まれた状態から、
図5に示すように、ハンドル30側に折り返された(反転した)状態となる。
【0098】
この時、第三ろくろ60の下側の端面が、当接部46cと当接した状態で第一ろくろ部40は移動するとともに、元部91の外摺動部91aと、先部92の内摺動部92aとが摺動し、動作状態に対応して第二受骨90の長手方向の長さが短くなる。
【0099】
各親骨70が、
図5に示すようにへの字状となった状態から、さらに第一ろくろ部40が第二ろくろ部50に対して中棒20の上側に移動すると、外摺動部91aの第三ろくろ60側の端部は閉塞しているので、内摺動部92aの摺動が規制されて第二受骨90の長手方向の長さが一番短くなった状態で、第二受骨90が親骨本体部72の第一受骨80に支持されている部分より先端側の部分を、斜め上側に押し上げて、親骨70を支持するとともにかさ生地100に張力を与える。
【0100】
この時、第三ろくろ60が当接部46cにより作動筒部56内に押し上げられつつ、親骨元部71の親骨支持部48に支持された部分が押し上げられ、
図6に示すように、各親骨70が下側に湾曲し、かさ生地100が完全に開いた状態となる。
【0101】
つまり、かさ生地100を反転させる段階と、かさ生地100に張力を与える段階と、に時間差を設けて、かさ生地100を開く際の一連の動作をスムーズにするとともに、かさ生地100に必要な張力を付与させている。
【0102】
そして、第一ろくろ部40の移動操作部46が上はじき22と係合して、第一ろくろ部40が中棒20に対して固定される。
【0103】
図14においては、トリガー部55aの下側の端面55dと下突片24の端面24aとが当接して、第二ろくろ部50が中棒20の下側に移動するのを規制されている。また、ロック部52と下突片24との当接が外れてロック部52は付勢部材により左側に戻されている。第一ろくろ部40の中棒20の上側への移動に伴い、ガイド部42の位置は上側に移動している。
【0104】
図7においては、ロック解除レバー47を押し込み、第一ろくろ部40と中棒20とのロックを解除して、第一ろくろ部40を中棒20の下側に摺動させ、第二受骨90の親骨70への支持及びかさ生地100への張力付与を解除し、親骨元部71の親骨支持部48に支持された部分が、作動筒部56内に位置して、すなわち、作動筒部56の上側の端部が、親骨元部71と当接して親骨元部71が閉じるように規制する。親骨元部71と親骨本体部72が閉じることにより、第二受骨90の、元部91の外摺動部91aと、先部92の内摺動部92aとが摺動し、動作状態に対応して第二受骨90の長手方向の長さが一番短くなった状態から徐々に長くなる。
【0105】
図15においては、ロック部52の被係止部52bとガイド部4
2とが摺接した状態であり、ガイド部42の右側の端面によって、ばね53に抗しながら被係止部52bが右側に案内される。
【0106】
図8においては、第二ろくろ部50がストッパー部材23との係合が解除される直前の状態にある。親骨70が中棒20に向かって折り畳まれ、かさ生地100が閉じた状態である。
【0107】
図16においては、ロック部52は、ガイド部42による案内が終わり、ばね53により左側に付勢された状態にあり、被係止部52bがガイド部42の係止部42aと係止状態にある。そして、ストッパー部材23が解除部43を通過し始め、溝41a内から退出するとともに中棒20内に押し込まれ、トリガー部55aの下側の端面55dと下突片24の端面24aとの係合を解除するとともにトリガー部55aが下突片24を乗り超えて下側に向かって移動する
。
図9においては、第一ろくろ部40の移動が完了して、移動操作部46においてハンドル30と係合するとともに下はじき21で固定され
図1の状態と同じ状態に戻った状態をあらわしている。第二受骨90は最大に延びた状態で、第三ろくろ60は第二ろくろ部50側に引き寄せられた状態にある。
【0108】
図17においては、第一ろくろ部40の中棒20の下側に移動により、ストッパー部材23の溝41aからの退出が完了し、
図10の状態と同じ状態に戻っている。
【0109】
かさ生地100の機能作用に見ついて説明する。
【0110】
かさ生地100を閉じる一連の動作時において、
図21(b)の状態から、第一ろくろ部40をハンドル30側に摺動させると、主かさ生地101は、中棒20の上側の端部と装着され固定され、補助かさ生地102は、第一ろくろ部40の胴体部41の親骨支持部48の上側の部分で装着されているので、中棒20の軸線方向に沿って下側に引っ張られる。
【0111】
この時、
図21(a)に示すように、袋状に形成される主かさ生地101及び補助かさ生地102が、中棒20の軸線に直交する方向、換言すれば、中棒20に向かって引き寄せられる。そして、主かさ生地101及び補助かさ生地102に装着されて一体化している親骨70を中棒20に向かって閉じるように付勢するとともに、かさ生地100の体裁を良好なものとすることになる。かさ生地100を閉じる際に、中棒20の軸線に直交する方向からみて、主かさ生地101と補助かさ生地102との縫合部分で屈曲してかさ生地100がW字状になり、かさ生地100の谷となる部分で雨水を受け止め可能となる。
【0112】
上記構成の逆閉じ用傘10では、一端側にハンドル30を有する中棒20と、中棒20の外側に嵌められるとともに中棒20に対して摺動可能に配設される第一ろくろ部40と、第一ろくろ部40の外側に嵌められるとともに第一ろくろ部40に対して摺動可能に配設される第二ろくろ部50と、を備えて三重軸構造に構成され、一端を第一ろくろ部40に対して回動可能に支持されるとともにかさ生地100を装着した親骨70と、一端を第二ろくろ部50に対して回動可能に支持されるとともに他端を親骨70と回動可能に支持される第一受骨80とを備えている。
【0113】
そして、かさ生地100を閉じている状態では、親骨70はかさ生地100とともに、中棒20側に向かって折り畳まれて、かさ生地100の主かさ生地101の表面101aが内部に収納された状態にあり、第一ろくろ部40を中棒20に対して中棒20の他端側に摺動させるとともに、第一ろくろ部40を第二ろくろ部50に対して中棒20の他端側に摺動させることによって、親骨70を第一受骨80で支持固定してかさ生地100を完全に開いた状態に作用させる逆閉じ用傘である。
【0114】
さらに、第一ろくろ部40の外側に嵌められるとともに第一ろくろ部40に対して摺動可能に配設され、第二ろくろ部50より中棒20の一端側に配設された第三ろくろ60を有し、一端が親骨70の第一受骨80を支持する部分より先端側において回動可能に支持され、他端が第三ろくろ60に対して回動可能に支持される第二受骨90を有している。
【0115】
これによれば、かさ生地100を閉じた時からかさ生地100を完全に開いた状態の時までの親骨70の一連の動作において、第二受骨90の親骨70との支持部分の移動の軌跡は、第一受骨80の親骨70との支持部分の移動の軌跡とは異なり、親骨70の回動に支障をきたすため、両者の動きを何らかの手段で調整をする必要がある。すなわち、逆閉じ用傘10の骨組部分を、中棒20の軸線方向に沿って移動可能な第二ろくろ部50に加え、中棒20の軸線方向に沿って移動可能とする第三ろくろ60を用いて、第二受骨90の親骨70との支持部分の動きと第一受骨80の親骨70との支持部分の動きとを調整するスライダクランク構造体として、親骨70の回動をスムーズなものとさせている。
【0116】
よって、第一受骨80に溝を形成しなくてすむので、第一受骨80の強度を確保しつつ、親骨70の回動をスムーズにさせ、かさ生地100の開閉動作をスムーズに行うことができる。
【0117】
また、親骨70が、一端を第一ろくろ部40に対して回動可能に支持される親骨元部71と、一端を親骨元部71の他端で回動可能に支持される親骨本体部72と、を有し、親骨本体部72の長さが、中棒20の軸線方向からみて、かさ生地100を完全に開いた状態における、中棒20からかさ生地100の外周縁までの長さ以下の長さに形成され、第二ろくろ部50には、中棒20の他端側方向に延びて親骨元部71を収納可能な筒状の作動筒部56が配設され、親骨元部71の第一ろくろ部40に支持される部分が、かさ生地100の閉じ時には作動筒部56内に位置し、かさ生地100を完全に開いた状態には作動筒部56外に位置することとしている。
【0118】
これによれば、親骨元部71の第一ろくろ部40に支持される部分が、かさ生地100の閉じ時には作動筒部56内に位置している間、換言すれば、親骨元部71が作動筒部56の内側で当接する間は、親骨元部71が回動するのを規制し、親骨本体部72のみを回動させ開かせる。親骨70の開きが、親骨本体部72のみに規制され、親骨元部71の第一ろくろ部40に支持される部分が、作動筒部56外に移動することにより、親骨元部71が回動してかさ生地100を完全に開いた状態にする。
【0119】
特に親骨70が、かさ生地100を完全に開いた状態における、中棒20からかさ生地100の外周縁までの長さを超え、かさ生地100を完全に開いた状態の時に親骨70がハンドル30側に湾曲するような逆閉じ用傘の場合に、親骨70を、親骨本体部72のみ開かせる段階と、親骨元部71を開かせる段階を経る構成とすることで、開閉動作をスムーズに行うことができる。
【0120】
また、中棒20内外を出入り可能に形成され、中棒20の所定位置に第二ろくろ部50を位置させるストッパー部材23が配設され、第一ろくろ部40には、軸線方向に沿って溝41aが形成され、溝41a内をストッパー部材23が走行可能に配設され、第二ろくろ部50は、ストッパー部材23と係合可能に形成され、第一ろくろ部40の中棒20の一端側の端部には、第一ろくろ部40を第二ろくろ部50に対して中棒20の他端側に摺動させる際に、第三ろくろ60と当接可能な当接部46cが配設されている。
【0121】
これによれば、ストッパー部材23により中棒20の所定位置に第二ろくろ部50を位置させて、当接部46cが第三ろくろ60と当接して、第三ろくろ60を中棒20の他端側に摺動させるとともに第二受骨90を動作に対応した長さに縮小させるので、親骨70の回動がスムーズになり、かさ生地100の開閉動作をスムーズに行うことに寄与する。
【0122】
また、当接部46cが第三ろくろ60を受け止めて押し上げることにより、第二受骨90が親骨70を押し込んで支持するとともにかさ生地100に張力を与え、かさ生地100の張り具合を良好なものとすることができる。
【0123】
さらに、かさ生地100を反転させる段階と、かさ生地100に張力を与える段階と、に時間差を設けているので、かさ生地100を開く際の一連の動作をスムーズにするとともに、かさ生地100に必要な張力を付与させることが可能となる。
【0124】
また、第一ろくろ部40の外周面には、中棒20の軸線方向からみて溝41aが形成される方向と直交する方向に向かって突出するガイド部42が配設され、ガイド部42の中棒20の他端側の端部には、第二ろくろ部50を中棒20の一端側への移動を規制する係止部42aが配設され、第一ろくろ部40の中棒20の他端側に位置する端部には、ストッパー部材23を中棒20内に押し込み可能に形成された解除部43が配設され、第二ろくろ部50には、中棒20の軸線方向に直交する方向に移動可能なロック部52と、ストッパー部材23と係合可能なロックプレート部55と、が配設され、ロック部52には、ガイド部42の係止部42aと係止する被係止部52bが配設されている。
【0125】
そして、係止部42aと被係止部52bとが係止して、かさ生地100を閉じた状態の時に第二ろくろ部50が中棒20の一端側に移動するのを規制して、かさ生地100を開く時に、ストッパー部材23が解除部43により中棒20内に押し込まれて第一ろくろ部40の溝41a内に進入してロックプレート部55と係合することで第二ろくろ部50が中棒20の所定位置に位置するとともに、ストッパー部材23がロック部52と当接して係止部42aと被係止部52bとの係止を解除する。また、かさ生地100を完全に開いた状態からかさ生地100を閉じる際に、ガイド部42と被係止部52bとが摺動して第二ろくろ部50を係止状態に案内するとともに解除部43がストッパー部材23と当接してストッパー部材23とロックプレート部55との係合を解除することで第二ろくろ部50の所定位置での停止を解除する構成としている。
【0126】
これによれば、かさ生地100を開く時には、ストッパー部材23を解除部43により中棒20内に押し込んで第一ろくろ部40の溝41a内に進入させることでストッパー部材23とロックプレート部55とを係合させるとともに、係止部42aと被係止部52bとの係止を解除して、第一ろくろ部40を第二ろくろ部50に対して摺動させることができる。
【0127】
また、かさ生地100を閉じ時には、第一ろくろ部40を第二ろくろ部50に対して摺動させることで、ガイド部42の係止部42aと、ロック部52の被係止部52bが係止されて、第二ろくろ部50が中棒20の一端側に移動するのを規制できるので、かさ生地100の開閉動作の操作性を高めることができる。
【0128】
また、かさ生地100を閉じる際に、中棒20と第一ろくろ部40との係止が解除され、第一ろくろ部40を第二ろくろ部50に対して摺動可能な状態から、第二ろくろ部50を係止状態に案内して、解除部43が第二ろくろ部50の所定位置での停止を解除することでかさ生地100の閉じ時の動作を円滑かつ安定させることができる。
【0129】
また、ハンドル30を、中棒20の一端側の端部から延設して、ハンドル30の持ち手部32が、中棒20の軸線から外れた位置にあるようにすれば、第一ろくろ部40の摺動範囲を中棒20の一端側の端縁に近づけることが可能となり、逆閉じ用傘10全体の中棒20の軸線方向の長さを短くすることができる。
【0130】
また、かさ生地100が、主かさ生地101と、補助かさ生地102と、を有して袋状に形成され、補助かさ生地102が、中棒20の軸線方向からみて、かさ生地100を完全に開いた状態において、中棒20から所定範囲で主かさ生地101と重ねられ、主かさ生地101が、中棒20の他端側の端部と装着され、補助かさ生地102が、第一ろくろ部40の中棒20の他端側の端部と装着される構成としている。
【0131】
これにより、かさ生地100を閉じる際に、第一ろくろ部40をハンドル30側に摺動させると、補助かさ生地102が、中棒20の軸線方向に沿って中棒20の一端側に引っ張られて、主かさ生地101及び補助かさ生地102が、中棒20の軸線に直交する方向、換言すれば、中棒20に向かって引き寄せられ、親骨70を中棒20に向かって閉じるように付勢するとともにかさ生地100の体裁を良好なものとすることができる。さらに、かさ生地100を閉じる際に、中棒20の軸線に直交する方向からみて、主かさ生地101と補助かさ生地102との縫合部分で屈曲してかさ生地100がW字状になり、かさ生地100の谷となる部分で雨水を受け止め、雨水がハンドル30側に進入することを防止することができる。
【0132】
また、ハンドル30を、着脱可能に形成し、中棒20の両端部に装着可能に形成すれば、傘を閉じるときにハンドル30を中棒20の他端側に付け替えて、傘を持ち運ぶ際に内部にたまった雨水を落下させなくすることができる。
【0133】
図22〜24は、上記実施形態の変形例をあらわす。以下の説明において、上記実施形態と共通する構成については、同一符号を付し説明の全部又は一部を省略する。
【0134】
親骨110は、親骨元部71と親骨本体部112とに、分割されて構成されている。
【0135】
親骨本体部112は、元部113と先部114とに分割されて構成されている。
【0136】
元部113は、親骨元部71側の端部が閉塞した円筒状に形成され、親骨元部71側の端部で親骨元部71に対して回動可能に支持されている。元部113の内周面は、後述する内摺動部114aを挿入可能な外摺動部113aとして形成されている。
【0137】
先部114は、棒状に形成され、元部113側の端部が、外摺動部113aに挿入可能な内摺動部114aとして形成されている。先部114は、後述する第二受骨120の一端と回動可能に支持されている。
【0138】
外摺動部113a内に内摺動部114aが挿入されて元部113と先部114とが連結されている。外摺動部113a内で内摺動部114aが摺動することによって親骨110の長さが伸縮可能とされている。外摺動部113aの閉塞した親骨元部71側の端部により、内摺動部114aの摺動が規制され、親骨110の長手方向の最短の長さが設定されることになる。
【0139】
第二受骨120は、一本の棒部材で形成され、一端が先部114と回動可能に支持され、他端が第三ろくろ60と回動可能に支持されている。
【0140】
各親骨110が、
図23に示すように、への字状となった状態から、さらに第一ろくろ部40が第二ろくろ部50に対して中棒20の上側に移動すると、
図24に示すように、長さの決まっている第二受骨120により内摺動部114aが外摺動部113aから引っ張り出され、親骨110が引っ張り出されて一番長くなった状態で、第二受骨120が親骨本体部112の第一受骨80に支持されている部分より先端側の部分を、斜め上側に押し上げて、親骨110を支持するとともにかさ生地100に張力を与える。
【0141】
この時、第三ろくろ60が当接部46cにより作動筒部56内に押し上げられつつ、親骨元部71の親骨支持部48に支持された部分が押し上げられ、
図24に示すように、各親骨
110が下側に湾曲し、かさ生地100が完全に開いた状態となる。
【0142】
そして、親骨元部71と親骨本体部112が閉じることにより、親骨110の、元部113の外摺動部113aと、先部114の内摺動部114aとが摺動し、動作状態に対応して親骨110が引っ張り出されて一番長くなった状態から徐々に短くなる。外摺動部113aの親骨元部71側の端部は閉塞しているので、
図22に示すように、親骨110の長さが所定の一番短い長さに維持され、かさ生地100の体裁が保たれる。
【0143】
このような構成としても、親骨110を動作に対応した長さに伸縮させるので、親骨110の回動がスムーズになり、かさ生地100を開く際の一連の動作をスムーズにするとともに、かさ生地100に必要な張力を付与させることが可能となる。
【0144】
上記第二ろくろ部の第一の変形例を、
図25〜34を用いて説明する。以下の説明において、上記実施形態と共通する構成については、同一符号を付し説明の全部又は一部を省略する。また、矢印で示す方向は、前方向をF、後方向をRE、左方向をL、右方向をRとしている。なお、各図面における中心線Cは、中棒130の軸線であるとともに、第一ろくろ部140、第二ろくろ部160の軸線であるものとする。
【0145】
中棒130には、
図25、28、29等に示すように、第二ろくろ部
160を中棒130の所定位置に固定するストッパー131、132が配設されている。
【0146】
ストッパー131は、四角柱状に形成され、中棒130の右側の面から右方向に、ストッパー132は、中棒130の左側の面から左方向に、それぞれ突出している。
【0147】
ストッパー131、132は、上側の端面131a、132aが中棒130の軸線方向(上下方向)に直交するように形成され、後述する係合部165a、165bを受け止め可能とされている。
【0148】
第一ろくろ部140は、
図25、26、29等に示すように、中棒130を挿通可能に形成された挿通孔140aを有し、胴体部141と、下側に配設される移動操作部46と、上側に配設される親骨支持部146と、を有している。
【0149】
胴体部141は、四角筒状に形成され、右側及び左側の壁に左右方向に貫通する溝142、143が上下方向(中棒130の軸線方向)に沿って形成されている。
【0150】
胴体部141の外周面には、中棒130の軸線方向からみて溝142、143が形成される方向と直交する方向(前後方向)に向かってそれぞれ突出するガイド部144、145がそれぞれ配設されている。すなわち、ガイド部144、145は、四角筒状に形成され、胴体部141の前側及び後側の壁の外周面からそれぞれ前側、後側に突出するように配設されている。
【0151】
ガイド部144、145の上側の端面は、第二ろくろ部
160の下側への移動を規制する係止部144a、145aとして形成されている。
【0152】
親骨支持部146は、胴体部141の上側で胴体部141の外周面から外側に円盤状に延設され胴体部141と一体形成されている。親骨支持部146は、外周面に上下方向(中棒130の軸線方向)に沿って有底溝として形成された複数の取付溝146aと、外周面から中棒130の軸線に向かって有底溝として形成されたワイヤ溝146bとを有している。
【0153】
親骨支持部146の上側の端部には、かさ生地100を完全に開いた状態からかさ生地100を閉じる際に、ストッパー131、132を溝142、143内に誘導する誘導部147、148が配設されている。
【0154】
誘導部147、148は、挿通孔140aから親骨支持部146の外周面に向かう有底溝として上下方向に沿って形成されている。本変形例では、誘導部147は右側に、誘導部148は左側に、向かう有底溝として形成されている。
【0155】
親骨支持部146の下面には、ストッパー131、132と第二ろくろ部160との係合を解除可能とする解除部149、150が配設されている。解除部149、150は、親骨支持部146の軸線と同心円周上において下方に突出して複数配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)前側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。
【0156】
解除部149、150の下面が後述する第一回動作用部165e、165fと摺動する摺動面149a、150aとされている。
【0157】
第二ろくろ部160は、
図27〜29に示すように、本体部161と、第二円環プレート部162と、支持部164と、第一円環プレート部165と、プレート押え部166と、作動筒部167と、を有している。
【0158】
本体部161は、底壁161aと、円周壁部161rと、外壁部161k、161l、161mと、内壁部161n、161o、161p、161qと、を有している。
【0159】
底壁161aは、円盤状に形成され、外周面に上下方向(中棒130の軸線方向)に沿って有底溝として形成された複数の取付溝161bと、外周面から中棒130の軸線に向かって有底溝として形成されたワイヤ溝161cとを有している。
【0160】
取付溝161bとワイヤ溝161cとの交差点において、第一受骨80が回動可能に支持される。
【0161】
底壁161aは、中棒130及びその外側に嵌められた第一ろくろ部140の胴体部141を挿通して摺動可能とする、矩形状の挿通孔161dを有している。挿通孔161dの前後の辺には、胴体部141から突出するガイド部144、145と干渉しないように、挿通孔161dの前後の辺から外周縁部に向かう有底溝として形成された逃がし溝161e、161fが、配設されている。
【0162】
底壁161aの、挿通孔161dの左右の近傍、かつ、後述する内壁部161qと内壁部161n、内壁部161oと内壁部161p、の左右方向からみたときの間隔部分の上面は、ストッパー131、132を受け止める受け止め部161g、161hとされている。
【0163】
底壁161aの上面には、上下方向に沿って延びる矩形平板状に形成されたばね受け161i、161jが、配設されている。
【0164】
円周壁部161rは、底壁161aの外周端縁から上方に延び、円筒状に形成されている。
【0165】
外壁部161k、161l、161mは、断面円弧状に形成され、円周壁部161rから上方に延び、等間隔に配置されている。
【0166】
内壁部161n、161o、161p、161qは、断面円弧状に形成され、底壁161aの中央部かつ挿通孔161dを囲むように上方に延び、外壁部161k、161l、161mと同心円周上に、内壁部161n、161oが、逃がし溝161fを、内壁部161p、161qが、逃がし溝161eを挟むように配置されている。
【0167】
第二円環プレート部162は、円環枠状に形成されている。第二円環プレート部162の内側には、ガイド部144、145の係止部144a、145aと係止可能な被係止部162a、162bと、ストッパー131、132と当接して係止部144a、145aと被係止部162a、162bとの係止を解除する第二回動作用部162e、162fと、が配設されている。
【0168】
被係止部162a、162bは、第二円環プレート部162の内周面から中心線C(中棒130の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、被係止部162aは後側、被係止部162bは前側、に配置されている。
【0169】
被係止部162a、162bの上側の面が後述するガイド部144、145と摺動する摺動面162c、162dとされている。
【0170】
第二回動作用部162e、162fは、第二円環プレート部162の内周面から中棒130の軸線側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、第二回動作用部162eは右側、第二回動作用部162fは左側、に配置されている。第二回動作用部162e、162fの上側の面がストッパー131、132と摺動する摺動面162g、162hとされている。
【0171】
第二円環プレート部162は、被係止部162a、162bの近傍に、外周縁から中心線C(中棒130の軸線)に向かって円弧状に切り欠いて形成され、付勢部材としてのばね163a、163bを配置可能なばね配置部162i、162jを有している。
【0172】
第二円環プレート部162は、本体部161の円周壁部161rと内壁部161n、161o、161p、161qとの間に上側から嵌め込まれ、中心線C(中棒130の軸線)を回動中心として回動移動可能に形成されている。
【0173】
第二円環プレート部162は、ばね配置部162i、162jに、ばね163a、163bが配置され、ばね配置部162i、162jの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね163a、163bの一端が、ばね受け161j、161iの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばねの他端が、それぞれ接して、上側からみて、時計回り方向(周方向)における前側に付勢されている。
【0174】
支持部164は、底壁164aと、外壁部164g、164h、164iと、内壁部164j、164k、164l、164mと、を有している。
【0175】
底壁164aは、円盤状に形成され、中棒130及びその外側に嵌められた第一ろくろ部140の胴体部141を挿通して摺動可能とする、矩形状の挿通孔164bを有している。
【0176】
挿通孔164bの前後の辺には、胴体部141から突出するガイド部144、145と干渉しないように、挿通孔164bの前後の辺から底壁164aの外周縁部に向かう有底溝として形成された逃がし溝164c、164dが、配設されている。
【0177】
挿通孔164bの左右の辺には、中棒130から突出するストッパー131、132と干渉しないように、挿通孔164bの左右の辺から底壁164aの外周縁部に向かう有底溝として形成された逃がし溝164e、164fが、配設されている。
【0178】
外壁部164g、164h、164iは、断面円弧状に形成され、底壁164aの外周端縁から上方に延び、等間隔に配置されている。外壁部164g、164h、164i間のそれぞれの隙間部分は、外壁部161k、161l、161mと咬合可能に形成されている。
【0179】
内壁部164j、164k、164l、164mは、断面円弧状に形成され、底壁164aの中央部かつ挿通孔164bを囲むように上方に延び、外壁部164g、164h、164iと同心円上に、内壁部164j、164kが、逃がし溝164dを、内壁部164k、164lが、逃がし溝164eを、内壁部164l、164mが、逃がし溝164cを、内壁部164m、164jが、逃がし溝164fを挟むように配置されている。
【0180】
底壁164aの上面には、上下方向に沿って延びる矩形平板状に形成されたばね受け164n、164oが、配設されている。
【0181】
第一円環プレート部165は、円環枠状に形成されている。第一円環プレート部165の内側には、ストッパー131、132と係合可能な係合部165a、165bと、親骨支持部146の解除部149、150と当接してストッパー131、132と係合部165a、165bとの係合を解除する第一回動作用部165e、165fと、が配設されている。
【0182】
係合部165a、165bは、第一円環プレート部165の内周面から中心線C(中棒130の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、係合部165aは右側、係合部165bは左側に配置されている。
【0183】
係合部165a、165bの上側の面がストッパー131、132と摺動する摺動面165c、165dとされている。
【0184】
第一回動作用部165e、165fは、係合部165a、165bより上側の位置に、第一円環プレート部165の内周面から中心線C(中棒130の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、第一回動作用部165eは、係合部165aの時計回り方向(周方向)における後側、第一回動作用部165fは、係合部165bの時計回り方向(周方向)における後側に配置されている。
【0185】
第一回動作用部165e、165fの上側の面が解除部149、150と摺動する摺動面165g、165hとされている。
【0186】
第一円環プレート部165は、平面視において、係合部165aと第一回動作用部165fとの中間位置、係合部165bと第一回動作用部165eとの中間位置に、外周縁から中心線C(中棒130の軸線)に向かって円弧状に切り欠いて形成され、付勢部材としてのばね
168a、168bを配置可能なばね配置部165i、165jを有している。
【0187】
第一円環プレート部165は、支持部164の外壁部164g、164h、164iと内壁部164j、164k、164l、164mとの間に上側から嵌め込まれ、中心線C(中棒130の軸線)を回動中心として回動移動可能に形成されている。第一円環プレート部165は、平面視における、ばね配置部165i、165jに、ばね
168a、168bが配置され、ばね配置部165i、165jの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね
168a、168bの一端が、ばね受け164o、164nの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね
168a、168bの他端が、それぞれ接して、上側からみて、時計回り方向(周方向)における前側に付勢されている。
【0188】
プレート押え部166は、円環板状の天板部166aと、断面円弧状に形成され天板部166aの外周縁部から下方に延びる側壁部166b、166c、166dを有している。側壁部166b、166c、166dは、係合されて円筒状となった本体部161の外壁部161k、161l、161m、円周壁部161r及び支持部164の外壁部164g、164h、164iに対応した円弧状に形成されている。
【0189】
作動筒部167は、円筒状に形成されている。作動筒部167は、下側の端縁から上側の端縁に向かって、プレート押え部166の側壁部166b、166c、166dと対応した形状に切り欠かれた、切り欠き部167a、167b、167cを有している。
【0190】
作動筒部167は、切り欠き部167aが側壁部166bと、切り欠き部167bが側壁部166cと、切り欠き部167cが側壁部166dと、それぞれ咬合可能に形成されている。
【0191】
作動筒部167は、支持部164にネジ等で締結され、中棒130の先端側に延びるように配置されている。
【0192】
第二円環プレート部162が嵌め込まれた本体部161の外壁部161k、161l、161mを、第一円環プレート部165が嵌め込まれた支持部164の外壁部164g、164h、164iの隙間部分と咬み合わせ、下から、本体部161、第二円環プレート部162、支持部164、第一円環プレート部165の順に配置する。
プレート押え部166が、上側から嵌められ、切り欠き部167aと側壁部166b、切り欠き部167bと側壁部166c、切り欠き部167cと側壁部166d、をそれぞれ咬合させ、プレート押え部166及び作動筒部167が支持部164とボルト締め等されて、一体化されて第二ろくろ部160が形成されている
【0193】
上記第二ろくろ部160の機能、作用について説明する。
【0194】
図30〜34では、右側からみた状態におけるものとし、理解を容易にするため動作に関与する右側にある、ストッパー131、係合部165a、第一回動作用部165e、第二回動作用部162e、及び、被係止部162a、162bを実線で示して説明する。なお、反対側の左側においても、機能作用は同様である。
【0195】
図29では、逆閉じ用傘10は、
図25に示すように閉じた状態であり、このとき、第二円環プレート部162は、ばね163a、163bにより、上からみて時計回り前側に付勢された状態にあり、被係止部162a、162bがガイド部144、145の係止部144a、145aとそれぞれ係止状態にあり、第二ろくろ部160が、第一ろくろ部140に対して下側に移動するのを規制されている。この状態は
図10に対応する。
【0196】
第一ろくろ部140を中棒130の上側に摺動させると、
図30に示すように、ストッパー131が誘導部147に誘導されて第一ろくろ部140の溝142内に進入して、係合部165aの摺動面165cと当接して第一円環プレート部165を上からみて反時計回りに回動させる。この状態は
図11に対応する。
【0197】
そして、
図31に示すように、第一円環プレート部165は、ばね
168a、168bの付勢力によりもとの位置に戻り、第一円環プレート部165の係合部165aと係合することで、第二ろくろ部160が中棒130の下側への移動を規制された状態にある。
【0198】
そして、第一ろくろ部140をさらに上側に移動させると、
図32に示すように、ストッパー131が第二回動作用部162eの摺動面162gと当接して第二円環プレート部162を回動させて、係止部144a、145aと被係止部162a、162bとの係止をそれぞれ解除させる。
【0199】
そして、第二円環プレート部162の被係止部162a、162bとガイド部144、145とが摺接した状態となり、ガイド部144、145の上側からみた時の反時計回り側の端面によって、ばね163a、163bの付勢力に抗しながら被係止部162a、162bが上側からみた時の反時計回り側に案内される。
【0200】
これにより、第一ろくろ部140が第二ろくろ部160に対して中棒130の上側に向って摺動可能となる。この状態は
図12に対応する。
【0201】
そして、第一ろくろ部140をさらに移動させると、第一ろくろ部140の移動操作部46と上はじき22とが係合して、第一ろくろ部140が中棒130に対して固定される。この状態は
図14に対応する。なお、ストッパー131は、本体部161の底壁161aの受け止め部161gと当接して、第二ろくろ部160が上側へ移動するのを規制する。
【0202】
図33は、第一ろくろ部140を中棒130に対して下側に移動させ、第二円環プレート部162の被係止部162a、162bとガイド部144、14
5とが摺接する直前の状態を示している。このとき、係合部165aの下側の端面とストッパー131の上側の端面とが当接して、第二ろくろ部160が中棒130の下側に移動するのを規制されている。
【0203】
図34においては、被係止部162a、162bは、ガイド部144、145による案内が終わり、ばね163a、163bにより時計回り方向の前側に付勢された状態にあり、被係止部162a、162bがガイド部144、145の係止部144a、145aと係止状態にある。
【0204】
そして、解除部149の摺動面149aが、第一回動作用部165eの摺動面165gと当接して第一円環プレート部165を回動させ、ストッパー131と係合部165aとの係合を解除する。第二ろくろ部160の中棒130の所定位置での停止を解除する。この状態は
図16に対応する。
【0205】
これにより、第一ろくろ部140の中棒130の下側への移動により、ストッパー131の溝142からの退出が完了する。
【0206】
このような構成としても、ストッパー131、132により中棒130の所定位置に第二ろくろ部160を位置させて、当接部46cが第三ろくろ60と当接して、第三ろくろ60を中棒130の他端側に摺動させるとともに第二受骨90を動作に対応した長さに縮小させ、又は、親骨70を動作に対応した長さに伸長させるので、親骨70の回動がスムーズになり、かさ生地100の開閉動作をスムーズに行うことに寄与する。
【0207】
さらに、当接部46cが第三ろくろ60を受け止めて押し上げることにより、第二受骨90が親骨70を押し込んで支持するとともにかさ生地100に張力を与え、かさ生地100の張り具合を良好なものとすることができる。
【0208】
また、かさ生地100を開く時には、ストッパー131、132を誘導部147、148を介して第一ろくろ部140の溝142、143内に進入させ、摺動面165c、165dと当接して第一円環プレート部165を回動させ、第一円環プレート部165の係合部165a、165bと係合することで第二ろくろ部160を中棒130の所定位置に停止させた後、ストッパー131、132が第二回動作用部162e、162fと当接して第二円環プレート部162を回動させて係止部144a、145aと被係止部162a、162bとの係止を解除して、第一ろくろ部140を第二ろくろ部160に対して摺動させることができる。また、かさ生地100を閉じる時には、第一ろくろ部140を第二ろくろ部160に対して摺動させることで、ガイド部144、145の係止部144a、145aと、第二円環プレート部162の被係止部162a、162bが係止されて、第二ろくろ部160が中棒130の下(一端)側に移動するのを規制できるので、かさ生地100の開閉動作の操作性を高めることができる。
【0209】
また、かさ生地100を閉じる際に、第一ろくろ部140を第二ろくろ部160に対して摺動可能な状態から、第二ろくろ部160を係止状態に案内して、解除部149、150が、第一回動作用部165e、165fと当接し、第一円環プレート部165が回動して、中棒130と第二ろくろ部160との係止が解除され、第二ろくろ部160の中棒130の所定位置での停止を解除することでかさ生地100の閉じ時の動作を円滑かつ安定させることができる。
【0210】
さらに、円環状の第一円環プレート部165、第二円環プレート部162を用いることにより、係合部165a、165b、被係止部162a、162bの移動が、中心線C(中棒130の軸線)を中心とする回転運動となり、直線運動させる場合に比べデッドスペースを減少させることができ、第二ろくろ部160のサイズを小さくすることが可能となる。
【0211】
上記第二ろくろ部の第二の変形例を、
図35、36を用いて説明する。以下の説明において、上記実施形態、変形例と共通する構成については、同一符号を付し説明の全部又は一部を省略する。
【0212】
なお、各図面における中心線Cは、中棒130の軸線であるとともに、第一ろくろ部140、第二ろくろ部170の軸線であるものとする。
【0213】
胴体部141の外周面には、
図35、36に示すように、中棒130の軸線方向からみて溝142、143が形成される方向と直交する方向(前後方向)に向かってそれぞれ突出するガイド部151、152がそれぞれ配設されている。すなわち、前側及び後側の壁の外周面からそれぞれ前側、後側に突出するガイド部152、151が配設されている。
【0214】
ガイド部151、152は、三角柱状に形成され、ガイド部151、152の上側の端面は、第二ろくろ部170を下側への移動を規制する係止部151a、152aとして形成されている。ガイド部151、152の下側の端面は、後述する係合部172e、172fと摺動可能に形成されている。
【0215】
親骨支持部146の下面には、
図35に示すように、第二ろくろ部170を中棒130の所定位置に固定するストッパー131、132と第二ろくろ部170との係合を解除可能とする解除部153、154が配設されている。解除部153、154は、親骨支持部146の軸線と同心円周上において下方に突出して複数配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)前側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。
【0216】
解除部153、154の下側の面が後述する回動作用部172i、172jと摺動する摺動面153a、154aとされている。
【0217】
解除部153、154は、後述する回動作用部172i、172jと摺動可能、かつ、親骨支持部146の下面の前側、後側にそれぞれ配置されている。
【0218】
第二ろくろ部170は、
図35、36に示すように、本体部171と、円環プレート部172と、
プレート押え部174と、を有している。
【0219】
本体部171は、底壁171aと、外壁部171i、171j、171kと、内壁部171l、171m、171n、171oと、を有している。
【0220】
底壁171aは、円盤状に形成され、中棒130及びその外側に嵌められた第一ろくろ部140の胴体部141を挿通して摺動可能とする、矩形状の挿通孔171bを有している。
【0221】
挿通孔171bの前後の辺には、胴体部141から突出するガイド部151、152と干渉しないように、挿通孔171bの前後の辺から底壁171aの外周縁部に向かう有底溝として形成された逃がし溝171c、171dが、配設されている。
【0222】
挿通孔171bの左右の辺には、中棒130から突出するストッパー132、131と干渉しないように、挿通孔171bの左右の辺から底壁171aの外周縁部に向かう有底溝として形成された逃がし溝171e、171fが、配設されている。
【0223】
逃がし溝171e、171fは、底壁171aの上面から上下方向における厚みの半分程度まで形成され、底面がストッパー132、131を受け止める受け止め部171g、171hとされている。
【0224】
外壁部171i、171j、171kは、断面円弧状に形成され、底壁171aの外周端縁から上方に延び、等間隔に配置されている。
【0225】
内壁部171l、171m、171n、171oは、断面円弧状に形成され、底壁171aの中央部かつ挿通孔171bを囲むように上方に延び、外壁部171i、171j、171kと同心円上に、内壁部171n、171oが、逃がし溝171cを、内壁部171o、171lが、逃がし溝171fを、内壁部171l、171mが、逃がし溝171dを、内壁部171m、171nが、逃がし溝171eを挟むように配置されている。
【0226】
底壁171aの上面には、上下方向に沿って延びる矩形平板状に形成されたばね受け171p、171qが、配設されている。
【0227】
円環プレート部172は、円環枠状に形成されている。円環プレート部172の内側には、ストッパー131、132と係合可能な係合部172a、172bと、ガイド部151、152の係止部151a、152aと係止する被係止部172e、172fと、親骨支持部146の解除部153、154と当接してストッパー131、132と係合部172a、172bとの係合を解除する回動作用部172i、172jと、が配設されている。
【0228】
係合部172a、172bは、円環プレート部172の内周面から中心線C(中棒130の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、係合部172aは右側、係合部172bは左側、に配置されている。
【0229】
係合部172a、172bの上側の面がストッパー131、132と摺動する摺動面172c、172dとされている。
【0230】
被係止部172e、172fは、円環プレート部172の内周面から中心線C(中棒130の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、被係止部172eは後側、被係止部172fは前側、に配置されている。
【0231】
被係止部172e、172fの上側の面が後述するガイド部151、152と摺動する摺動面172g、172hとされている。
【0232】
回動作用部172i、172jは、係合部172a、172bより上側の位置に、円環プレート部172の内周面から中心線C(中棒130の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、回動作用部172iは、被係止部172eの時計回り方向(周方向)における後側、回動作用部172jは、被係止部172fの時計回り方向(周方向)における後側、に配置されている。
【0233】
回動作用部172i、172jの上側の面が解除部153、154と摺動する摺動面172k、172lとされている。
【0234】
円環プレート部172は、平面視において、回動作用部172i、172jの近傍に、外周縁から中心線C(中棒130の軸線)に向かって円弧状に切り欠いてそれぞれ形成され、付勢部材としてのばね173a、173bを配置可能なばね配置部172m、172nを有している。
【0235】
円環プレート部172は、本体部171の、外壁部171i、171j、171kと、内壁部171l、171m、171n、171oとの間に上側から嵌め込まれ、中心線C(中棒130の軸線)を回動中心として回動移動可能に形成されている。円環プレート部172は、平面視における、ばね配置部172m、172nに、ばね173a、173bが配置され、ばね配置部172m、172nの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね173a、173bの一端が、ばね受け171q、171pの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね173a、173bの他端が、それぞれ接して、上側からみて、時計回り方向(周方向)における前側に付勢されている。
【0236】
プレート押え部174は、円環板状の天板部174aと、断面円弧状に形成され天板部174aの外周縁部から下方に延びる側壁部174b、174c、174dを所有している。側壁部174b、174c、174d間のそれぞれの隙間部分は、本体部171の外壁部171i、171j、171kと咬合可能に形成されている。
【0237】
円環プレート部172が嵌め込まれた、本体部171の外壁部171i、171j、171kと、プレート押え部174の側壁部174b、174c、174dの隙間部分とを咬み合わせ、本体部171と、プレート押え部174とで、円環プレート部172を上下方向において挟み込み、さらに、作動筒部167が上側から嵌め込まれ、ボルト締め等で、一体化して第二ろくろ部170が形成されている。
【0238】
上記第二ろくろ部170の機能、作用について説明する。本変形例は、二枚の円環状のプレートを一枚の円環状プレートで動作させるものであり、基本的動作は同様であり、上述した第一の変形例と異なる部分のみを説明する。
【0239】
図35に示すように、逆閉じ用傘10を閉じた状態のときには、円環プレート部172は、ばね173a、173bにより、上からみて時計回り前側に付勢された状態にあり、被係止部172e、172fがガイド部151、152の係止部151a、152aと係止状態にあり、第二ろくろ部170が第一ろくろ部140に対して下側に移動するのを規制されている。
【0240】
逆閉じ用傘10を開くときには、ストッパー131、132が誘導部147、148に誘導されて第一ろくろ部140の溝142、143内に進入して、係合部172a、172bの摺動面172c、172dと当接して円環プレート部172を上からみて反時計回りに回動させて、係止部151a、152aと被係止部172e、172fとの係止を解除する。このとき、ガイド部151、152は、上下方向に短く形成されているので、被係止部172e、172fは、ガイド部151、152の下側に移動して、第一ろくろ部140が第二ろくろ部170に対して中棒130の上側に向って摺動可能となる。
【0241】
その後、円環プレート部172は、ばね173a、173bの付勢力によりもとの位置に戻り、ストッパー131、132が、円環プレート部172の係合部172a、172bと係合することで第二ろくろ部170が中棒130の下側への移動を規制され、ストッパー131、132は、底壁171aの受け止め部171h、171gと、それぞれ当接して第二ろくろ部170の上側への移動が規制される。よって、第二ろくろ部170が中棒130の所定位置に停止することになる。
【0242】
逆閉じ用傘10を閉じるときには、円環プレート部172の被係止部172e、172fとガイド部151、15
2とが摺接した状態になり、ばね173a、173bに抗しながら被係止部172e、172fが反時計回り側に案内される。
【0243】
被係止部172e、172fは、ガイド部151、152による摺動が終わり、ばね173a、173bにより時計回り方向の前側に付勢された状態にあり、被係止部172e、172fがガイド部151、152の係止部151a、152aと係止状態に案内されるとともに、そして、解除部153、154が回動作用部172i、172jと当接して円環プレート部172を回動させ、ストッパー131、132と係合部172a、172bとの係合を解除する。第二ろくろ部170の中棒130の所定位置での停止を解除する。
【0244】
このような構成としても、かさ生地100の開閉動作の操作性を高め、かさ生地100の閉じ時の動作を円滑かつ安定させることができる。
【0245】
さらに、円環状の円環プレート部172を用いることにより、係合部172a、172b、被係止部172e、172fの移動が、中棒130の軸線を中心とする回転運動となり、直線運動させる場合に比べデッドスペースを減少させることができ、第二ろくろ部170のサイズを小さくすることが可能となる。円環プレート部172を一枚とすることで、部品点数が少なくなり、生産効率を高めることができる。
【0246】
上記第二ろくろ部の第三の変形例を、
図37〜48を用いて説明する。以下の説明において、上記実施形態、変形例と共通する構成については、同一符号を付し説明の全部又は一部を省略する。また、
図39における解除プレート部205は、理解を容易にするため、斜め下からみた分解斜視図としている。
【0247】
なお、中心線Cは、中棒180の軸線であるとともに、第一ろくろ部190、第二ろくろ部200の軸線であるものとする。
【0248】
中棒180には、
図37、40、42〜48等に示すように、第二ろくろ部200を中棒180に対して固定する第二の溝181、182(図示していない)が配設されている。第二の溝181、182は、中棒180の前後面それぞれに配設されている。
【0249】
第二の溝181は、上端部が右側に屈曲して形成された屈曲部181aを有している。第二の溝182は、上端部が左側に屈曲して形成された屈曲部182aを有している。屈曲部181a、屈曲部182aは、後述する突出片207e、207fを上下方向において、受け止め可能に形成されている。
【0250】
第一ろくろ部190は、
図38、40、41等に示すように、中棒180を挿通可能に形成された挿通孔190aを有し、胴体部191と、下側に配設される移動操作部46と、上側に配設される親骨支持部146と、を有している。
【0251】
胴体部191は、四角筒状に形成され、前側及び後側の壁に前後方向に貫通する第一の溝192、193が上下方向(中棒180の軸線方向)に沿って形成されている。
【0252】
第一の溝192、193は、幅狭部192a、193aと、幅狭部192a、193aの上側(中棒180の他端側)で幅狭部192a、193aより幅広に形成された幅広部192b、193bと、を有している。幅広部192b、193bは、後述する
突出片207e、207fを屈曲部181a、屈曲部182a側に移動可能に形成された突出片ガイド部192c、193cを備えている。本実施形態では、突出片ガイド部192cは、左側から右側に向かって狭小となるように、突出片ガイド部193cは、右側から左側に向かって狭小となるように、形成されている。
【0253】
胴体部191の外周面には、中棒180の軸線方向からみて第二の溝181、182が形成される方向と直交する方向に向かって突出するガイド部194、195がそれぞれ配設されている。すなわち、右側及び左側の壁の外周面からそれぞれ右側、左側に突出するガイド部194、195が配設されている。
【0254】
ガイド部194、195は、三角柱状に形成され、ガイド部194、195の上側の端面は、第二ろくろ部200が第一ろくろ部190に対して下側に移動するのを規制する係止部194a、195aとして形成されている。
【0255】
親骨支持部146の下面には、中棒180の屈曲部181a、182aと、第一円環プレート部207の突出片207e、207fとの係合を解除可能とする第一解除部155、156が配設されている。第一解除部155、156は、親骨支持部146の軸線と同心円周上において下方に突出して複数配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。
【0256】
第一解除部155、156の下側の面が後述する第一回動作用部207a、207bと摺動する摺動面155a、156aとされている。
【0257】
第二ろくろ部200は、
図39〜41等に示すように、本体部201と、第二円環プレート部202と、プレート押え部204と、解除プレート部205と、第一円環プレート部207と、作動筒部209と、を有している。
【0258】
本体部201は、底壁201aと、外壁部201gと、内壁部201lと、を有している。
【0259】
底壁201aは、円盤状に形成され、底壁201aの外周面に上下方向(中棒180の軸線方向)に沿って外周面に有底溝として形成された取付溝201bと、底壁201aの外周面から中棒180の軸線に向かって有底溝として形成されたワイヤ溝201cと、を有している。
【0260】
底壁201aは、中棒180及びその外側に嵌められた第一ろくろ部190の胴体部191を挿通して摺動可能とする、矩形状の挿通孔201dを有している。挿通孔201dの左右の辺には、胴体部191から突出するガイド部195、194と干渉しないように、挿通孔201dの左右の辺から外周縁部に向かう有底溝として形成された逃がし溝201f、201eが、配設されている。
【0261】
外壁部201gは、底壁201aの外周端縁から上方に延び、円筒状に形成されている。外壁部201gは、上端から下端に向かって切り欠かれた切り欠き部201h、201i、201j、201kを、有している。
【0262】
内壁部201lは、中棒180及びその外側に嵌められた第一ろくろ部190の胴体部191を挿通して摺動可能とする矩形状の挿通孔201mを有した、円筒状に形成されている。挿通孔201mは、挿通孔201dと連通している。
【0263】
内壁部201lは、上下方向に沿って切り欠き部201n、201oを有し、切り欠き部201n、201oをガイド部194、195が通過可能に形成されている。内壁部201lは、上端部から下に向かって切り欠かれ、後述する突出片207e、207fと干渉しないように移動可能とする逃がし部201p、201qを有している。
【0264】
底壁201aの上面には、上下方向に沿って延びる矩形平板状に形成されたばね受け201r、201sが、配設されている。
【0265】
第二円環プレート部202は、円環枠状に形成されている。第二円環プレート部202の内側には、ガイド部194、195の係止部194a、195aと係止可能な被係止部202a、202bと、後述する第二解除部205a、205bと当接して係止部194a、195aと被係止部202a、202bとの係止を解除する第二回動作用部202e、202fと、が配設されている。
【0266】
被係止部202a、202bは、第二円環プレート部202の内周面から中心線C(中棒180の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、被係止部202aは右側、被係止部202bは左側、に配置されている。
【0267】
被係止部202a、202bの上側の面がガイド部194、195と摺動する摺動面202c、202dとされている。
【0268】
第二回動作用部202e、202fは、第二円環プレート部202の内周面から中心線C(中棒180の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)後側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。組み付けられた状態において、第二回動作用部202eは時計回り方向(周方向)における被係止部202bの後側、第二回動作用部202fは、時計回り方向(周方向)における被係止部202aの後側、に四つ連なって配置されている。第二回動作用部202e、202fの上側の面が第二解除部205a、205bと摺動する摺動面202g、202hとされている。
【0269】
第二円環プレート部202は、平面視における、時計回り方向(周方向)前側に位置する第二回動作用部202e、202fの近傍に、外周縁から中棒180の軸線に向かって円弧状に切り欠いて形成され、付勢部材としてのばね203a、203bを配置可能なばね配置部202i、202jを有している。
【0270】
第二円環プレート部202は、本体部201の外壁部201gと内壁部201lとの間に上側から嵌め込まれ、中棒180の軸線を回動中心として回動移動可能に形成されている。第二円環プレート部202は、ばね配置部202i、202jに、ばね203a、203bが配置され、ばね配置部202i、202jの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね203a、203bの一端が、ばね受け201s、201rの時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね203a、203bの他端が、それぞれ接して、上側からみて、時計回り方向(周方向)における前側に付勢されている。
【0271】
プレート押え部204は、円環板状の受板部204aと、円筒状に形成され受板部204aの外周縁部から上方に延びる側壁部204fを有している。
【0272】
受板部204aは、本体部201の内壁部201lを挿通可能に形成されるとともに、解除プレート部205の第二解除部205a、205bを上下方向に沿って通過可能に形成されている。受板部204aの下面には、本体部201の外壁部201gに設けられた切り欠き部201h、201i、201j、201kと咬合可能に形成され、下方に突出する突出部204b、204c、204d、204eが配設されている。受板部204aの下面は、第二円環プレート部202の上面を受け止め可能に形成されている。受板部204aの上面は、解除プレート部205を付勢するばね206を受け止め可能に形成されている。
【0273】
側壁部204fの内周面側には、矩形平板状に形成され後述するばね208a、208bを受け止めるばね受け204g、204hが、上端縁から受板部204aまで上下方向に沿って配設されている。ばね受け204g、204hは、上部で第一円環プレート部207を上下方向に沿って移動するようにガイドするとともに、下部で解除プレート部205を上下方向に沿って移動するようにガイドする。
【0274】
側壁部204fの内周面側には、矩形平板状に形成され、解除プレート部205をガイドするプレートガイド204i、204jが、上下方向における中央付近から受板部204aまで上下方向に沿って配設されている。
【0275】
プレート押え部204は、突出部204b、204c、204d、204eと、本体部201の外壁部201gに設けられた切り欠き部201h、201i、201j、201kとを咬合させ、本体部201と、一体化されている。また、受板部204aと、本体部201とで、第二円環プレート部202を挟み込んでいる。
【0276】
解除プレート部205は、円環枠状に形成され、本体部201の内壁部201lを挿通可能に形成されている。
【0277】
解除プレート部205の下面には、第二回動作用部202e、202fと当接して第二円環プレート部202を回動させて係止部194a、195aと被係止部202a、202bとの係止を解除する第二解除部205a、205bが配設されている。
【0278】
第二解除部205a、205bは、中心線C(中棒180の軸線)と同心円周上において下方に突出して複数配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)前側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。
【0279】
第二解除部205a、205bの下側の面が第二回動作用部202e、202fと摺動する摺動面205c、205dとされている。
【0280】
第二解除部205a、205bは、プレート押え部204の受板部204aの内側を上下方向に沿って通過可能に配設されている。
【0281】
解除プレート部205の外周縁部には、ばね受け204g、204hと対応するガイド溝205e、205fが、プレートガイド204i、204jと対応するガイド溝205g、205hが、上下方向に沿って配設されている。解除プレート部205の下面は、ばね206を受け止め可能に形成されている。
【0282】
解除プレート部205は、プレート押え部204の、ばね受け204g、204hにガイド溝205e、205fを、プレートガイド204i、204jにガイド溝205g、205hを、それぞれ配置して上側から嵌め込まれている。
【0283】
ばね206は、プレート押え部204の受板部204aの上面と、解除プレート部205の下面と、の間に複数配設され、解除プレート部205を上側に付勢している。
【0284】
第一円環プレート部207は、円環枠状に形成されている。第一円環プレート部207の内側には、第一解除部155、156と当接して屈曲部181a、182aと、第一円環プレート部207の突出片207e、207fとの係合を解除する第一回動作用部207a、207bと、屈曲部181a、182aと係合可能な突出片207e、207fと、が配設されている。
【0285】
第一回動作用部207a、207bは、第一円環プレート部207の内周面から中心線C(中棒180の軸線)側に突出して配置され、径方向からみて平面視における時計回り方向(周方向)前側の端部が頂部とされる直角三角形状、かつ、上下方向からみて径方向において厚みを有した円弧状に、形成されている。第一回動作用部207a、207bは、組み付けられた状態において、時計回り方向(周方向)に沿って五つ連なって配置されている。
【0286】
第一回動作用部207a、207bの上側の面が第一解除部155、156と摺動する摺動面207c、207dとされている。
【0287】
突出片207e、207fは、円柱状に形成され、第一回動作用部207a、207bの下側において、第一円環プレート部207の内周面から中棒180の軸線側に突出して配置されている。突出片207e、207fは、組み付けられた状態において、前側と、後側にそれぞれ配置されている。
【0288】
第一円環プレート部207は、第一回動作用部207a、207bの平面視における時計回り方向(周方向)前側の近傍に、外周縁から中棒180の軸線に向かって円弧状に切り欠いて形成され、付勢部材としてのばね208a、208bを配置可能なばね配置部207g、207hを有している。
【0289】
第一円環プレート部207は、プレート押え部204内、かつ、解除プレート部205の上側に、本体部201の内壁部201lとの間に上側から嵌め込まれ、中棒180の軸線を回動中心として回動可能に形成されている。第一円環プレート部207は、平面視における、ばね配置部207g、207hに、ばね208a、208bが配置され、ばね配置部207g、207hの時計回り方向(周方向)前側の端面に、
ばね208a、208bの一端が、プレート押え部204のばね受け204g、204hの平面視における時計回り方向(周方向)前側の端面に、ばね208a、208bの他端が、それぞれ接して、上側からみて、時計回り方向(周方向)における前側に付勢されている。
【0290】
作動筒部209は、円筒状に形成され、内周面の中央より下側に、内周面から中棒180の軸線に向かって突出する突条209aを有している。突条209aの下面が、第一円環プレート部207の上面を押えて上方への移動を規制している。
【0291】
第二ろくろ部200は、下から、本体部201、第二円環プレート部202、プレート押え部204、解除プレート部205、第一円環プレート部207の順に配置され、作動筒部209が、上側から嵌められ、本体部201とボルト締め等されて、一体化されて、中棒180の先端側に延びるように配置されている。
【0292】
上記第二ろくろ部200の機能、作用について説明する。理解を容易にするため
図42〜48においては、両側部分の構成の一部を省略するとともに、また、手前側にある構成を実線で表わしている。なお、反対側においても、機能作用は同様の動作をするものである。
【0293】
図42は、かさ生地100を閉じた状態から、第一ろくろ部190を中棒180の上側に摺動させ、第二円環プレート部202は、ばね203a、203bにより、上からみて時計回り前側に付勢された状態にあり、被係止部202a、202bがガイド部194、195の係止部194a、195aと係止状態にあり、第二ろくろ部200が下側に移動するのを規制されている。また、解除プレート部205は、ばね206により上側に付勢されて上側に位置している。この状態は
図10に対応する。
【0294】
図42の状態から第一ろくろ部190をさらに、上側に押し上げると、突出片207eが、第二の溝181の上端部と当接して第二ろくろ部200は、それ以上上側に移動できなくなる。
【0295】
すると、解除プレート部205を付勢しているばね206の付勢力に抗して第一円環プレート部207及び解除プレート部205が第二円環プレート部202に近づいていく。換言すれば、第二ろくろ部200の他の構成に対して下側に移動することになる。
【0296】
図43は、第一円環プレート部207及び解除プレート部205が少し第二円環プレート部202に近づいていた状態を示している。
【0297】
解除プレート部205が第二円環プレート部202に近づくと、
図44に示すように、第二解除部205a、205bの摺動面205c、205dが第二回動作用部202e、202fの摺動面202g、202hと当接して第二円環プレート部202を、平面視における時計回り方向(周方向)後側に移動させ、被係止部202a、202bと係止部194a、195aとの係止状態を解除する。これにより、第一ろくろ部190が第二ろくろ部200に対して中棒180の上側に向かって摺動可能となる。この状態は
図12に対応する。
【0298】
また、このとき、突出片ガイド部192cにより、突出片207eが平面視における時計回り方向(周方向)後側に少し移動している。
【0299】
図45では、第一の溝192の突出片ガイド部192cにより、第一円環プレート部207の突出片207eが第二の溝181の屈曲部181aに誘導されている。これにより、第二ろくろ部200が中棒180に対して上下方向に移動するのを規制される。
【0300】
そして、第一ろくろ部190をさらに、中棒180の上側に向かって摺動させると、
図46に示すように、突出片207eは第一の溝192の幅狭部192aに誘導され、周方向への移動を規制され、第一ろくろ部190の図示しない移動操作部46が上はじき22と係合して、第一ろくろ部190が中棒180に対して固定される。この状態は
図14に対応する。
【0301】
かさ生地100を閉じるときは、第一ろくろ部190を中棒180の下側に向かって摺動させる。
【0302】
すると、係止部194a、195aと被係止部202a、202bとが摺接して、ばね203a、203bに抗しながら被係止部202a、202bが、平面視における時計回り方向(周方向)後側に移動する。
【0303】
そして、ガイド部194、195を通過すると、
図48に示すように、被係止部202a、202bと係止部194a、195aとが係止状態となる。
【0304】
さらに、第一ろくろ部190を移動させると、第一ろくろ部190の第一解除部155、156の摺動面155a、156aと、第一円環プレート部207の第一回動作用部207a、207bの摺動面207c、207dとが当接して、突出片207eを平面視における時計回り方向(周方向)前側に移動させ、中棒180と第二ろくろ部200との係合を解除する。このとき、突出片207e
、207fは、第一の溝192、193の幅広部192b、193bに位置しているので、移動が規制されることはない。この状態は
図16、17に対応する。
【0305】
上記構成の第二ろくろ部200とすることにより、かさ生地100を開く時には、突出片207e、207fが、第二の溝181、182の上(中棒180の他端)側の端部と当接して解除プレート部205を中棒180の一端側に移動させ、解除プレート部205の第二解除部205a、205bが第二回動作用部202e、202fと当接して第二円環プレート部202を回動させて係止部194a、195aと被係止部202a、202bとの係止を解除するとともに、第一円環プレート部207の突出片207e、207fが、突出片ガイド部192c、193cによりガイドされて、屈曲部181a、182aと係合して、第二ろくろ部200の上下方向への移動を規制するので、第一ろくろ部190を第二ろくろ部200に対して摺動させることができる。また、かさ生地100を閉じる時には、第一ろくろ部190を第二ろくろ部200に対して摺動させることで、ガイド部194、195と被係止部202a、202bとが摺動して第二ろくろ部200を第一ろくろ部190に対し係止状態に案内するとともに第一解除部155、156が第一回動作用部207a、207bと当接して第一円環プレート部207が回動して、屈曲部181a、182aと突出片207e、207fとの係合を解除するので、第二ろくろ部200の中棒180の所定位置での停止が解除され、かさ生地100の開閉動作の操作性を高めることができる。
【0306】
また、かさ生地100を閉じる際に、中棒180と第一ろくろ部190との係止が解除され、第一ろくろ部190を第二ろくろ部200に対して摺動可能な状態から、第二ろくろ部200を係止状態に案内して、第一解除部155、156が第二ろくろ部200の中棒180の所定位置での停止を解除することでかさ生地100の閉じ時の動作を円滑かつ安定させることができる。
【0307】
さらに、円環状の第一円環プレート部207、第二円環プレート部202を用いることにより、突出片207e、207f、被係止部202a、202bの移動が、中棒180の軸線を中心とする回転運動となり、直線運動させる場合に比べデッドスペースを減少させることができ、第二ろくろ部200のサイズを小さくすることが可能となる。
【0308】
本発明の逆閉じ用傘10は上記構成に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
【0309】
例えば、親骨70、第一受骨80、第二受骨90は、それぞれ8本で構成されているが、かさ生地100を開閉できるのであれば、適宜変更することも可能である。
【0310】
また、第二受骨90は、外摺動部91aと内摺動部92aとを摺動させて伸縮可能としているが、弾性部材を用いて伸縮させることも可能である。
【0311】
また、ガイド部42、42は、前側、後側に突出するように形成されているが、中棒20の形状等使用態様に応じて、突出方向を中棒20の軸線方向に直交する方向のいずれかの方向に適宜変更することができる。ガイド部42、42の突出方向を変更させた場合、その突出方向に対応して、ロック部52は、係止部42aと被係止部52bとが係止可能となるように、移動方向を中棒20の軸線方向に直交する方向のいずれかに適宜変更することができる。
【0312】
また、ロック部52の付勢部材は、ばね53を用いているが、他の弾性部材を用いて付勢することも可能である。
【0313】
また、中棒20は、四角筒状以外の多角筒、円筒、長円筒、楕円筒形状等にすることができる。
【0314】
また、第一ろくろ部40は、親骨支持部48と胴体部41とを別体に形成することもできる。
【0315】
また、ストッパー部材23以外にも、例えば、中棒20側に溝を形成し、第二ろくろ部50に既存のフック等を用いる等して、第二ろくろ部50を係止状態にすることも可能である。
【0316】
また、親骨本体部72の長さは、かさ生地100の開き動作をスムーズに行なうために、中棒20からかさ生地100の外周縁までの長さLより、短めに設定することもできる。
【0317】
また、作動筒部56は、親骨元部71の開閉動作をスムーズに行なうため、例えば、上側に向かって広いテーパ状に形成したり、上下方向の長さを適宜変更することができる。
【0318】
また、補助かさ生地102は、かさ生地100が完全に開いた状態において、中棒20の軸線方向からみて、多角形状、星形状、花弁形状等、適宜変更することができる。
【0319】
また、かさ生地100は、主かさ生地101を、第一ろくろ部40の親骨支持部48の上側に装着し、補助かさ生地102を、中棒20の上側の端部に装着して、主かさ生地101と補助かさ生地102とを重ね合わせることもできる。
【0320】
このような構成としても、上記実施形態同様に、親骨70を中棒20に向かって閉じるように付勢するとともにかさ生地100の体裁を良好なものとすることができ、雨水がハンドル30側に進入することを防止することができる。