(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
[携帯端末装置の外観例]
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置100の概要を示す図である。なお、本実施の形態の携帯端末装置100は、一般にスマートフォンとも称され、携帯電話の機能と携帯型情報端末装置の機能とが組み合わされたものを想定する。しかし、本発明はこれに限られず、情報処理装置は、携帯電話、携帯ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型PC(Personal Computer)、あるいは、ノート型PC等であってもよい。
【0014】
図1に示される携帯端末装置100において、その前面パネルには表示部107が設けられる。この表示部107は、例えば液晶ディスプレイパネルなどが採用され、アプリケーションの動作に応じた操作画面などが表示される。なお、この表示部107は、例えば操作パネルが組み合わされたタッチパネルとして構成されてもよい。
【0015】
また、携帯端末装置100の前面パネルにおいて、表示部107の下側にはタッチセンサ108が備えられる。タッチセンサ108は、タップ操作を検知するもので、特許請求の範囲に記載のタップ操作部に相当する。このタッチセンサ108は、ロック状態の解除の際にユーザが暗証リズムパターンによるタップ操作を行う部位となる。このために、タッチセンサ108は、指の接触の有無に応じた検出信号を出力する。なお、タップ操作とは、指でタッチセンサ108をたたくようにして行う操作をいう。また、タッチセンサ108に採用される方式は、静電容量方式や抵抗膜方式などをはじめ特に限定されるべきものではない。
【0016】
なお、ロック状態とは、携帯端末装置100における操作部106を形成する所定の操作子に対する操作が制限されている状態をいう。本実施形態において、ロック状態に設定されている場合、携帯端末装置100は、例えばタッチセンサ108に対して行われた操作のみを受け付ける。ロック解除状態とは、ロック状態において制限されていた操作入力の制限が解除された状態をいう。本実施形態において、ロック解除状態である場合、携帯端末装置100は、携帯端末装置100に対して可能なすべての操作を受け付ける。
【0017】
また、暗証リズムパターンとは、ユーザが予め登録したタッチセンサ108に対する複数回のタップ操作のタイミングをいう。本実施形態の携帯端末装置100は、ロック状態において、ユーザが予め登録しておいた暗証リズムパターンと同じタイミングで必要回数のタップ操作をタッチセンサ108に対して行うことでロック状態からロック解除状態に遷移する。一方、予め登録しておいた暗証リズムパターンと異なるタイミングによるタップ操作をタッチセンサ108に対して行った場合には、ロック状態が解除されることなくロック状態が維持される。
【0018】
また、前面パネルにおけるタッチセンサ108の下部と側面には、所定の機能が割り当てられた操作キー171〜177が備えられる。なお、これら操作キーの具体的な内容についての説明は省略する。
【0019】
[携帯端末装置の構成例]
図2は、携帯端末装置100の構成例を示している。なお、この図において、
図1と同一部分には同一符号を付している。この図に示す携帯端末装置100は、CPU101、RAM102、記憶部103、送受信部104、音声入出力部105、操作部106、表示部107およびタッチセンサ108を備える。これらの部位は、データバス109により接続される。
【0020】
CPU(Central Processing Unit)101は、記憶部103に記憶されるプログラムを実行することにより、携帯端末装置100としての所定の機能を実現する。
【0021】
RAM102は、主記憶装置として機能するもので、CPU101が実行すべきプログラムが記憶部103から読み出されて展開される。また、RAM102は、CPU101が演算処理を実行する際の作業領域として使用される。
【0022】
記憶部103は、補助記憶装置として機能するもので、CPU101により実行されるプログラムやCPU101が利用する各種データを格納する。なお、この記憶部103には、例えばハードディスクやフラッシュメモリなどの半導体記憶装置を採用することができる。
【0023】
送受信部104は、無線通信による送信動作および受信動作を実行する部位である。CPU110は、例えば送話音声のデータやネットワーク対応の送信データを送受信部104転送する。送受信部104は転送された送信データを変調して電波として送出する。また、送受信部104は、受信した電波を復調することで、受話音声の音声信号やネットワーク対応のデータを取得する。例えば、復元されたネットワーク対応のデータはCPU101に転送される。CPU101は転送されたデータに応じて所定の処理や制御を実行する。また、復元された受話音声信号は、例えば後述の音声入出力部105におけるスピーカから放出される。
【0024】
音声入出力部105は、音声入力および音声出力に対応する部位を一括して示している。具体的に、音声入出力部105は、音声入力機能として、送話音声を内蔵のマイクロフォンにより音声信号に変換する。また、音声入出力部105は、音声出力機能として、受話音声やアプリケーションにおける各種の動作音などの音声信号を増幅してスピーカから音声として放出させる。
【0025】
操作部106は、携帯端末装置100が備える各種キーなどの操作子を一括して示している。なお、前述のように表示部107がタッチパネルとして構成されている場合には、このタッチパネルにおける操作パネルも上記操作子に含まれる。そして、操作部106は、操作子に対して行われた操作に応じた操作信号を出力する。CPU101は、入力した操作信号に応じて所定の制御や処理を実行する。これにより、携帯端末装置100においてユーザ操作に応じた所定の動作が実行される。表示部107は、CPU101の制御に応じて各種の画像が表示される部位である。
【0026】
タッチセンサ108は、前述のように、ロック状態の解除のためにユーザが暗証リズムパターンによるタップ操作を行う部位であり、指の接触の有無に応じた検出信号(タッチセンサ検出信号)を出力する。CPU101は、ロック制御として、タッチセンサ検出信号に基づいて、ユーザが行ったタップ操作のリズムパターンを認識し、登録された暗証リズムパターンと一致するか否かの検証を行う。そして、一致しているとの検証結果が得られればロック状態からロック解除状態とし、一致していないとの検証結果が得られればロック状態を維持する。
【0027】
[携帯端末装置の機能構成例]
図3は、ロック制御に対応するCPU101の機能構成例を示している。また、この図においては、ロック制御に関連するCPU101以外の部位として、タッチセンサ108、操作部106および記憶部103が示される。また、同図においては、記憶部103に記憶されるデータのうち、CPU101がロック制御に利用するものとして、暗証リズムパターン情報130およびタップマージン情報140が示される。
【0028】
CPU101は、機能部として暗証リズムパターン登録部111、マージン設定部112、リズムパターン判定部113、ロック制御部114および表示制御部115を備える。これらの機能部は、CPU101が記憶部103に記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
【0029】
暗証リズムパターン登録部111は、暗証リズムパターンを登録する。つまり、暗証リズムパターン登録部111は、ユーザがタッチセンサ108に対してタップ操作を行うことにより入力されたリズムパターンを、暗証リズムパターン情報130として記憶部103に記憶させる。また、暗証リズムパターンを登録するための登録モードは、操作部106に対する所定操作によって設定する。
【0030】
図4(a)を参照して、暗証リズムパターン情報130の構造例について説明する。同図に示すように、暗証リズムパターン情報130は、タップ操作順131ごとに対応して基準タップ間隔132を格納した構造を有する。タップ操作順131は、暗証リズムパターンを形成する複数のタップ操作の順序を示すもので、ここでは、タップ操作順を「0」からはじまる昇順により示している。つまり、実質的に1〜N番までのタップ操作順が、暗証リズムパターン情報130においてタップ操作順「0」〜「N−1」として表される。同図では、タップ操作順「0」〜「4」までが示されている。これは、暗証リズムパターンが5回のタップ操作により形成されていることを意味する。
【0031】
基準タップ間隔132は、対応のタップ操作順131のタップ操作が行われたタイミングについて、タップ操作順「0」のタップ操作のタイミングを起点とした経過時間を示す。
図4(b)には、
図4(a)の暗証リズムパターン情報130の内容に応じたタップ操作順131と基準タップ間隔132の関係が示される。つまり、タップ操作順「0」のタップ操作タイミングの時間t
0は、それ自体が起点となるために「0」である。そして、タップ操作順「1」〜「4」ごとのタップ操作タイミングは、時間t0からの経過時間であるt
1、t
2、t
3、t
4として表されている。これに応じて、
図4(a)の暗証リズムパターン情報130においては、「0」〜「4」のタップ操作順131ごとに対応して、基準タップ間隔132には、それぞれ、上記の経過時間であるt1、t2、t3、t4が格納される。
【0032】
説明を
図3に戻す。マージン設定部112はタップマージンを変更設定する。タップマージンとは、状態解除のためにユーザがタッチセンサ108に対して行うタップ操作タイミングについての基準タップ間隔に対するマージン幅をいう。すなわち、基準タップ間隔に対する誤差の許容範囲をいう。このマージン幅の値は、例えば基準タップ間隔に対して±Δtで示される時間幅として設定される。また、設定されたマージン幅の値は、記憶部103においてタップマージン情報140として記憶される。
【0033】
図4に示したように、暗証リズムパターン情報130は、タップ操作順131ごとに基準タップ間隔132が示される。しかし、ユーザが実際に暗証リズムパターンにしたがったタップ操作を行ったとしても、その操作タイミングが基準タップ間隔132にて示される時間に対して完全に一致するものではなく或る程度の誤差を生じることは避けられない。このために、暗証リズムパターンにしたがって正しいとみてよいタイミングでユーザがタップ操作を行ったとしても、厳密に基準タップ間隔132が示す時間と比較した場合には、エラーとなってしまうという不具合を生じる。
【0034】
そこで、本実施形態では、上記タップマージンを設定することにより基準タップ間隔にマージン幅を与えることとしている。このようにタップマージンが設定されることで、タップ操作タイミングの誤差が吸収され、正規のユーザが行ったタップ操作を暗証リズムパターンであると認識して正常にロック状態を解除させることができる。
【0035】
ただし、タップマージンを固定とした場合には、セキュリティが低下する可能性がある。つまり、固定のタップマージンが比較的大きいような場合には、タップ操作タイミングのばらつきが大きくても暗証リズムパターンであるとして認識されやすくなる。したがって、悪意のある第三者が適当に推測してタップ操作を行った際に、これが暗証リズムパターンであるとして認識されてしまう可能性が高くなる。また、逆に、固定のタップマージンが比較的小さいような場合、タップ操作のタイミングのばらつきが大きい傾向のユーザだと暗証リズムパターンであるとして正しく認証されない場合が多くなり、使いづらくなるという問題も生じる。
【0036】
そこで、本実施形態では、マージン設定部112を備えることにより、ユーザの設定操作に応じて、ユーザが必要とするセキュリティの強度や使い勝手に応じてタップマージンを変更設定できるようにしている。
【0037】
タップマージンは以下のように設定される。まず、ユーザは、タップマージンを変更設定したい場合に、操作部106に対する所定操作によってタップマージン設定モードを設定する。これに応じて、表示部107には、タップマージン設定のための設定画面が表示される。ユーザは、この設定画面が表示されている状態において操作部106を操作することで好みのタップマージンの値を設定する。そして、決定操作を行う。マージン設定部112は、このようにユーザ操作に応じて設定されたタップマージンの値が反映されるように記憶部103のタップマージン情報140を更新する。
【0038】
リズムパターン判定部113は、タップ操作が行われたタイミングを示す検知タップ時間と認証タップ間隔幅とを照合した結果に基づいて、タップ操作によるリズムパターンが前記暗証リズムパターンと一致するか否かについて判定する。つまり、ユーザが入力した暗証リズムパターンについての認証を行う。
【0039】
このために、リズムパターン判定部113は、タッチセンサ108に対して行われた一連のタップ操作のリズムパターンを、タップ操作順ごとの検知タップ時間として認識する。検知タップ時間とはタップ操作順「0」のタイミングを起点とするタップ操作順ごとの経過時間である。そして、リズムパターン判定部113は、上記のように認識したタップ操作順ごとの検知タップ時間と、暗証リズムパターン情報130とタップマージン情報140とに基づいて検証処理を実行する。
【0040】
図5を参照して、リズムパターン判定部113による判定処理について説明する。なお、この図の説明に際しては、暗証リズムパターン情報130が
図4(a)に示す内容を有していることを前提とする。
【0041】
図5には、タップ操作に応じてタッチセンサ108から出力されたタッチセンサ検出信号が示されている。タッチセンサ検出信号のLレベルは指が接触していない状態に対応し、Hレベルは指が接触している状態に対応する。ここでは、リズムパターン判定部113は、タッチセンサ検出信号がHレベルに立ち上がるタイミングを、タップ操作に応じた検知タップ時間tp
0、tp
1、tp
2、tp
3、tp
4として認識するものとする。この場合、検知タップ時間tp
0、tp
1、tp
2、tp
3、tp
4は、それぞれ、暗証リズムパターンのタップ操作順「0」〜「4」としてユーザが行ったタップ操作の検知タップ時間に相当する。
【0042】
次に、リズムパターン判定部113は、上記のように認識した検知タップ時間tp
0、tp
1、tp
2、tp
3、tp
4と、暗証リズムパターン情報130に記憶されるタップ操作順ごとの基準タップ間隔とを以下のように比較する。つまり、基準タップ間隔t
0に検知タップ時間tp
0を一致させたうえで、以降の検知タップ時間tp
1、tp
2、tp
3、tp
4について、それぞれ、基準タップ間隔t
1、t
2、t
3、t
4にタップマージン(±Δt)を付与した認証タップ間隔幅(t
1±Δt、t
2±Δt、t
3±Δt、t
4±Δt)に含まれているか否かについて検証する。
【0043】
図5においては、検知タップ時間tp
1、tp
2、tp
3、tp
4のそれぞれが、認証タップ間隔幅(t
1±Δt、t
2±Δt、t
3±Δt、t
4±Δt)に含まれている。リズムパターン判定部113は、このようにすべての検知タップ時間が対応の認証タップ間隔幅に含まれている場合に、ユーザのタップ操作によるリズムパターンが、暗証リズムパターンと一致していると判定する。これに対して、少なくとも1つの検知タップ時間が認証タップ間隔幅に含まれていない場合、暗証リズムパターンとは一致していないと判定する。
【0044】
説明を
図3に戻す。ロック制御部114は、リズムパターン判定部113の検証結果に基づいて、ロック状態の解除についての制御を実行する。つまり、リズムパターン判定部113によりユーザがタッチセンサ108に行ったタップ操作のリズムパターンが暗証リズムパターンと一致していると判定された場合には、ロック状態を解除してロック解除状態に遷移させる。これに対して、上記タップ操作のリズムパターンが暗証リズムパターンと一致していないと判定された場合にはロック状態を解除しない。つまり、ロック状態を維持する。
【0045】
表示制御部115は、暗証リズムパターン認識に関連して所定の画像を表示部107に表示させるための制御を実行する。例えば、ユーザがタッチセンサ108に対してリズムパターン入力のためのタップ操作を開始したのに応じて、リズムパターンを認識中である旨を示すメッセージを表示させる。また、暗証リズムパターン登録モードにおいては、ユーザに暗証リズムパターン入力のためのタップ操作を促すためのメッセージを表示させる。また、タップマージン設定モードにおいては、ユーザがタップマージンを変更設定するのに利用する操作画面を表示させる。
【0046】
[暗証リズムパターン登録のための処理手順例]
図6のフローチャートは、暗証リズムパターンを登録するために携帯端末装置100が実行する処理手順例を示している。この図に示す処理は、
図3に示した暗証リズムパターン登録部111と表示制御部115のいずれかが適宜実行するものとしてみることができる。
【0047】
まず、暗証リズムパターン登録部111は、操作部106に対して行われた暗証リズムパターン登録モードを設定するための操作に応じて登録モードを設定する(ステップS101)。表示制御部115は、上記登録モードの設定に応じて、暗証リズムパターンとしてのタップ操作を促すためのメッセージを表示部107に表示させる(ステップS102)。
【0048】
次に、暗証リズムパターン登録部111は、タッチセンサ108の検出信号を監視することにより、タップ操作順「0」としてのタップ操作が検出されるのを待機する(ステップS103−NO)。このタップ操作順「0」としてのタップ操作が行われることなく一定時間を経過した場合には(ステップS104−YES)、この図に示す処理を実行することにより登録モードを終了する。
【0049】
これに対して、一定時間以内にタップ操作順「0」としてのタップ操作が行われたことを判定した場合(ステップS103−YES、S104−NO)、暗証リズムパターン登録部111は、タップ操作順を示す変数nに「1」を代入し(ステップS105)、時間計測を開始する(ステップS106)。つまり、タップ操作順「0」のタップ操作タイミングを起点(0)とした経過時間を計測する。そして、一定時間以内に次のタップ操作が行われるのを待機する(ステップS107−NO、ステップS108−NO)。
【0050】
なお、ステップS108における一定時間は、ユーザがリズムパターン入力としてのタップ操作を行っているときに想定されるタップ操作間隔よりも長い時間が設定される。つまり、上記の一定時間が経過したということは、リズムパターン入力としてのタップ操作が終了したことを意味する。この一定時間の具体例としては、リズムパターン入力時のタップ操作間隔が1秒前後であることを考慮して、例えば3秒程度以上とすることが考えられる。
【0051】
そして、タップ操作が行われたと判定した場合(ステップS107−YES)、暗証リズムパターン登録部111は、当該ステップS107により判定したタップ操作が検知されたときの計測時間を基準タップ間隔t
nとして、RAM102に保持する(ステップS109)。そして、変数nについてインクリメントしたうえで(ステップS110)、ステップS107に戻る。そして、また一定時間以内にタップ操作が行われれば(ステップS107−YES)、そのタップ操作のタイミングに応じた次の基準タップ間隔t
nが保持される(ステップS109)。
【0052】
そして、タップ操作が行われることなく一定時間を経過した場合には(ステップS108−YES)、前述のように、暗証リズムパターン入力のためのタップ操作が終了したものとみなされる。そこで、暗証リズムパターン登録部111は、これまでに保持されたタップ操作順「1」〜「n」ごとに対応する検知タップ時間t
1〜t
nを利用して、
図4(a)に例示した構造の暗証リズムパターン情報130を作成する(ステップS111)。そして、この作成した暗証リズムパターン情報130を記憶部103に記憶させる(ステップS112)。このように、ユーザ操作に応じて暗証リズムパターンの登録が行われる。
【0053】
[タップマージン設定のための処理手順例]
続いて、
図7のフローチャートを参照して、タップマージン設定のために携帯端末装置100が実行する処理手順例を示している。この図に示す処理は、
図3に示したマージン設定部112と表示制御部115のいずれかが適宜実行するものとしてみることができる。
【0054】
まず、マージン設定部112は、操作部106に対して行われたタップマージン設定モードとするための操作に応じてタップマージン設定モードを設定する(ステップS201)。このタップマージン設定モードの設定に応じて、表示制御部115は、タップマージンを変更設定するための操作画面を表示部107に表示させる(ステップS202)。
【0055】
次に、マージン設定部112は、操作部106に対してマージン幅を変更するための操作が行われるのを待機する(ステップS203−NO)。そして、マージン幅変更のための操作が行われた場合には(ステップS203−YES)、この操作に応じてマージン幅を変更してRAM102に保持する(ステップS204)。
【0056】
また、マージン設定部112は、決定操作が行われるのを待機しており(ステップS205−NO)、決定操作が行われた場合には(ステップS203−YES)、最後にRAM102に保持していたマージン幅の値により記憶部103に記憶されるタップマージン情報140を更新する(ステップS206)。このように、ユーザ操作に応じてタップマージンを変更設定することができる。
【0057】
[ロック状態解除のための処理手順例]
図8のフローチャートは、ロック状態解除のために携帯端末装置100が実行する処理手順例を示している。この図に示す処理は、
図3のリズムパターン判定部113、ロック制御部114および表示制御部115が実行するものとしてみることができる。
【0058】
ロック制御部114によりロック状態が設定されている状態のもと、リズムパターン判定部113は、タッチセンサ108からのタッチセンサ検出信号を監視することにより、タッチセンサ108に対するタップ操作が検出されるのを待機している(ステップS302。
【0059】
上記ステップS302においてタップ操作が検出されたと判定した場合(ステップS302−YES)、このタップ操作は、タップ操作順「0」に相当するタップ操作であるとみなされる。そこで、表示制御部115は、例えば「リズムパターン認識中」のように、現在において入力されているリズムパターンを認識中であることのメッセージを表示部107に表示させる(ステップS303)。これにより、ユーザは、最初のタップ操作に応じて、暗証リズムパターン認識処理が正常に開始されたことを知ることができる。
【0060】
また、リズムパターン判定部113は、タップ操作順を示す変数nに「1」を代入し(ステップS304)、時間計測を開始する(ステップS305)。ここで計測される時間は、タップ操作順「0」のタップ操作がタイミングを起点とする経過時間を示し、以降のタップ操作のタイミングに応じた検知タップ時間tp
nを特定するのに用いられる。
【0061】
次に、リズムパターン判定部113は、タッチセンサ108に対する次のタップ操作が一定時間以内に検出されるのを待機する(ステップS306−NO、ステップS310−NO)。そして、一定時間以内にタップ操作が検出されたことを判定すると(ステップS306−YES)、このタップ操作が検出されたタイミングにおいて計測されていた経過時間を、検知タップ時間tp
nとしてRAM102に保持させる(ステップS307)。
【0062】
次に、リズムパターン判定部113は、変数nをインクリメントして(ステップS308)、ステップS306に戻る。これにより、タッチセンサ108に対して一定時間以内にタップ操作が行われるごとに、その検知タップ時間tp
nが保持されることになる。
【0063】
そして、例えばユーザがリズムパターン入力のためのタップ操作を終えたとする。この場合、ユーザはこれ以上のタップ操作を行わないので、最後のタップ操作のタイミング以降においてタップ操作が行われることなく一定時間が経過することになる。リズムパターン判定部113は、上記のように一定時間が経過したことを判定した場合(ステップS309−YES)、一致判定処理を実行する(ステップS310)。つまり、これまでに保持されている検知タップ時間tp
1〜tp
nを利用して、ユーザがタップ操作により入力したリズムパターン(入力リズムパターン)が暗証リズムパターンと一致するか否かについて判定する。なお、このステップS310としての一致判定処理については、
図9により後述する。
【0064】
次に、リズムパターン判定部113は、上記ステップS310の一致判定処理により入力リズムパターンと暗証リズムパターンが一致したとの判定結果が得られたか否かについて判定する(ステップS311)。一致したとの判定結果が得られた場合(ステップS311−YES)、ロック制御部114は、これまで設定していたロック状態を解除し、ロック解除状態を設定する(ステップS312)。これに対して、一致していないとの判定結果が得られた場合(ステップS311−NO)、ロック制御部114は、ステップS301に戻ることにより、これまで設定していたロック状態を維持する。
【0065】
続いて、
図9のフローチャートを参照して、上記
図8のステップS310としての一致判定処理について説明する。まず、リズムパターン判定部113は、暗証リズムパターン情報130を読み込む(ステップS401)。
【0066】
次に、入力リズムパターンを形成するタップ操作の数が、暗証リズムパターン情報130にて登録されているタップ操作順131の数と等しいか否かについて判定する(ステップS402)。なお、この判定にあたっては、例えば、現在の変数nが暗証リズムパターン情報130におけるタップ操作順の最大値(
図4(a)の場合には「4」である)と等しいか否かについて判定することとしてもよい。
【0067】
入力リズムパターンを形成するタップ操作数がタップ操作順131の数と等しくないと判定した場合(ステップS402−NO)、入力リズムパターンが暗証リズムパターンと一致する可能性はない。そこで、この場合のリズムパターン判定部113は、入力リズムパターンと暗証リズムパターンは不一致であると判定する(ステップS408)。
【0068】
これに対して、入力リズムパターンを形成するタップ操作数がタップ操作順131の数と等しいと判定した場合(ステップS402−YES)、リズムパターン判定部113は、入力リズムパターンと暗証リズムパターンとの一致判定を以下のように行う。
【0069】
このために、リズムパターン判定部113は、タップ操作順を示す変数nに対して初期値として「1」を代入する(ステップS403)。そのうえで、
図5にて説明したように、検知タップ時間tp
nが認証タップ間隔幅(t
n±Δt)に含まれているか否かについて判定する(ステップS404)。
【0070】
検知タップ時間tp
nが認証タップ間隔幅(t
n±Δt)に含まれていないと判定した場合(ステップS404−NO)、この段階で少なくとも1つの検知タップ時間tp
nが基準タップ間隔t
nと一致していないとみなされたことになる。そこで、この場合のリズムパターン判定部113は、入力リズムパターンと暗証リズムパターンが不一致であると判定する(ステップS408)。
【0071】
これに対して、検知タップ時間tp
nが認証タップ間隔幅(t
n±Δt)に含まれていると判定した場合(ステップS404−YES)、検知タップ時間tp
nについては暗証リズムパターンと一致しているとみなされたことになる。この場合には、変数nが最大値に至ったか否かについて判定する(ステップS405)。ここでの最大値とは、暗証リズムパターン情報130におけるタップ操作順の最大値をいう。
【0072】
変数nが最大値未満であると判定した場合(ステップS405−NO)、リズムパターン判定部113は、変数nをインクリメントし(ステップS406)、ステップS404に戻る。これにより、次のタップ操作に対応する検知タップ時間tp
nが認証タップ間隔幅(t
n±Δt)に含まれているか否かについての判定に遷移することができる。
【0073】
そして、変数nが最大値であると判定した場合には(ステップS405−YES)、入力リズムパターンにおけるすべてのタップ操作に対応する検知タップ時間tpnが認証タップ間隔幅(t
n±Δt)に含まれていると判定されたことになる。つまり、入力リズムパターンにおける検知タップ時間tp
nは、対応の基準タップ間隔t
nと一致しているとみなされたことになる。そこで、この場合、リズムパターン判定部113は、入力リズムパターンと暗証リズムパターンが一致していると判定する(ステップS407)。このような処理により、入力リズムパターンとしてのタップ操作のタイミングが、暗証リズムパターンに一致しているか否かが判定される。
【0074】
これまでに説明したように、本実施形態においては、ロック状態解除のためにユーザがタップ操作により入力したリズムパターンと暗証リズムパターンとの一致判定を行うにあたり、基準タップ間隔に対するマージン幅(タップマージン)が設定される。そして、このタップマージンをユーザ操作に応じて変更設定できるようにしている。
【0075】
例えばタップマージンを小さく設定するのに応じて、暗証リズムパターンを入力する際のタップ操作タイミングには高い精度が要求される。これにより、第三者が適当にタップ操作を行っても正しい暗証リズムパターンであるとして認識される可能性が著しく低くなりセキュリティが強化される。また、タップマージンを大きく設定するのに応じて、リズムパターン入力のためのタップ操作のタイミングが比較的適当なものであっても、正しい暗証リズムパターンであると認識されやすくなり、使いやすさが向上する。そこで、ユーザは、セキュリティの強度と使いやすさのバランスを考慮して自分に適したタップマージンを設定することができる。このように、本実施形態によっては、ユーザの個性に応じて暗証リズムパターンの認証を適切に行わせることが可能となる。
【0076】
また、これまでの実施形態においては、暗証リズムパターン入力専用のタッチセンサ108を備えることとしている。しかし、例えば表示部107がタッチパネルとして構成されている場合には、タッチセンサ108を省略して、タッチパネルに対する操作によって、暗証リズムパターン入力が行えるように構成することも考えられる。ただし、タッチパネルに対しては暗証リズムパターン入力以外の各種操作も行われる可能性がある。このため、タッチパネルにより暗証リズムパターン入力を行うように構成するにあたっては、まず、暗証リズムパターン入力を受け付けるモードとするための操作が事前に必要になる。これに対して、本実施形態のように暗証リズムパターン入力専用のタッチセンサ108を設けることとすれば上記のような事前の操作を行う必要がなくなり、ユーザの操作負担が軽減される。
【0077】
また、暗証リズムパターンを入力するための操作子として、タッチセンサ108に代えてキーやボタンなどとすることも可能である。しかし、キーやボタンなどによりタップ操作を行おうとすると、キーやボタンをいったん押し込むように操作することになり、思った通りのタイミングで軽快にタップ操作を行うことが難しい。この点で、タッチセンサ108であれば、軽く指でたたくことによりタップ操作となるので暗証リズムパターン入力には好ましい。
【0078】
また、
図9の説明では、少なくとも1つのタップ操作の検知タップ時間tp
nが対応の基準タップ間隔t
nと一致していないとみなされた場合に、暗証リズムパターンと一致していないと判定している。しかし、例えば入力リズムパターンを形成する検知タップ時間tp
nのうち、基準タップ間隔t
nと一致していない検知タップ時間tp
nの数が一定数以下または一定比率以下である場合には、暗証リズムパターンと一致していると判定することとしてもよい。
【0079】
また、本実施形態の暗証リズムパターン認証は、これまでの実施形態において述べてきたようにロック状態を解除する際の認証に適用して好適であるが、例えば特定のアプリケーションや機能の起動など、他の用途に適用してもよい。
【0080】
また、上述の携帯端末装置は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した暗証リズムパターン認証処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0081】
また、
図3における各機能部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、これまでに説明した暗証リズムパターン認証処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0082】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。