特許第5787366号(P5787366)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5787366
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】携帯電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20150910BHJP
   H04M 1/21 20060101ALI20150910BHJP
   H04M 1/725 20060101ALI20150910BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   H04M1/02 C
   H04M1/21
   H04M1/725
   G06F1/16 312Q
   G06F1/16 312G
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-217712(P2012-217712)
(22)【出願日】2012年9月28日
(65)【公開番号】特開2014-72737(P2014-72737A)
(43)【公開日】2014年4月21日
【審査請求日】2014年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100119552
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 公秀
(74)【代理人】
【識別番号】100138771
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 将明
(74)【代理人】
【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光
(73)【特許権者】
【識別番号】313007253
【氏名又は名称】パナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119552
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 公秀
(74)【代理人】
【識別番号】100138771
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 将明
(72)【発明者】
【氏名】岡田 隆
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 雅規
(72)【発明者】
【氏名】森永 康夫
(72)【発明者】
【氏名】塚本 昌克
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 利昭
(72)【発明者】
【氏名】浜中 拓
(72)【発明者】
【氏名】近藤 公
(72)【発明者】
【氏名】丹藤 克彦
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−217804(JP,A)
【文献】 特開2003−324511(JP,A)
【文献】 特開2012−182337(JP,A)
【文献】 特開2003−018265(JP,A)
【文献】 特開2011−071889(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/00
1/16− 1/18
3/01
3/048−3/0482
3/0485
3/0487−3/0489
H04M 1/00− 1/82
99/00
H05K 5/00− 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体の少なくとも一部を覆うように設けられた圧力センサと、
前記本体に着脱可能に取り付けられるとともに、前記圧力センサの少なくとも一部を覆うカバーと、
を備える携帯電子機器であって、
前記カバーが硬質部と当該硬質部より柔らかい軟質部とを含み、
前記硬質部が前記本体と嵌合可能であり、
前記軟質部が前記圧力センサの少なくとも一部を覆う、携帯電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯電子機器であって、
前記硬質部の前記圧力センサを覆う部分には薄肉部が設けられている、携帯電子機器。
【請求項3】
請求項に記載の携帯電子機器であって、
前記カバーが前記本体内に含まれた電池を少なくとも覆う電池カバーと、前記本体の側面を覆う側面カバーとを含み、
前記電池カバーは前記硬質部と前記薄肉部とを含み、
前記側面カバーは前記軟質部を含む、携帯電子機器。
【請求項4】
請求項に記載の携帯電子機器であって、
前記電池カバーと前記側面カバーとが、各々独立して前記本体に着脱可能に取り付けられる、携帯電子機器。
【請求項5】
請求項に記載の携帯電子機器であって、
前記電池カバーと前記側面カバーとが一体的に成形されている、携帯電子機器。
【請求項6】
請求項に記載の携帯電子機器であって、
前記電池カバーが、前記電池に対応した部分以外の部分において前記軟質部を含む、携帯電子機器。
【請求項7】
請求項からのいずれか1項に記載の携帯電子機器であって、
前記電池カバーと前記圧力センサとの間に、及び/又は、前記側面カバーと前記圧力センサとの間に、当該圧力センサの外形に実質的に等しい外形を持つセンサ保護シートが設けられる、携帯電子機器。
【請求項8】
請求項からのいずれか1項に記載の携帯電子機器であって、
前記電池カバーと前記圧力センサとの間に、及び/又は、前記側面カバーと前記圧力センサとの間に、クッション材が設けられる、携帯電子機器。
【請求項9】
請求項に記載の携帯電子機器であって、
前記電池カバーと前記センサ保護シートの間に、及び/又は、前記側面カバーと前記センサ保護シートの間に、クッション材が設けられる、携帯電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体に圧力センサが設けられ、圧力センサがカバーで覆われ、このカバーが本体に着脱可能に取り付けられる携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器のなかには、本体の側面に圧力センサ(圧力センサ操作キー)を設け、例えば、本体の側面を握る押圧力を圧力センサで検知して、各種表示機能を操作可能に構成されたものが知られている(特許文献1)。
【0003】
また、携帯電子機器のなかには、本体の側面に圧力センサ内蔵グリップ部を設け、圧力センサ内蔵グリップ部を握る押圧力を圧力センサで検知して、各種表示機能を操作可能に構成されたものが知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−023498号公報
【特許文献2】特開2004−177993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、本体の側面に設けた圧力センサを握ったときの感覚は個人に応じてまちまちであり、感覚の好みは個人の嗜好になる。ここで、通常圧力センサは特定の機器に共通して設計されている。
このため、従来の携帯電子機器のように、本体の側面に設けた圧力センサを、例えば直接握ることにより、圧力センサで押圧力を検知して各種表示機能を操作する構成では、使用者の好みの操作感に対応させて圧力センサを有効に機能させることができない。
【0006】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、使用者の好みの操作感に合わせて圧力センサを有効に機能させることができる携帯電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯電子機器は、本体と、前記本体の少なくとも一部を覆うように設けられた圧力センサと、前記本体に着脱可能に取り付けられるとともに、前記圧力センサの少なくとも一部を覆うカバーと、を備える携帯電子機器であって、前記カバーが硬質部と当該硬質部より柔らかい軟質部とを含み、前記硬質部が前記本体と嵌合可能であり、前記軟質部が前記圧力センサの少なくとも一部を覆う
【0008】
圧力センサの少なくとも一部をカバーで覆うように構成することにより、圧力センサに加わる外力をカバーによって調整できる。
これにより、カバーを変えることにより、圧力センサの感度に対する操作感(すなわち、握り感や、押し感)を使用者の好みに合わせることができる。
また、カバーの硬質部を本体に嵌合させることにより、カバーを本体に取り付けた状態に保持できる。一方、軟質部で圧力センサの少なくとも一部を覆うことにより、圧力センサの操作を柔軟(良好)に行うことができる。
【0011】
本発明の携帯電子機器は、前記硬質部の前記圧力センサを覆う部分には薄肉部が設けられている。
【0012】
圧力センサを覆う部分を薄肉部とすることにより圧力センサの操作を柔軟(良好)に行うことができる。これにより、圧力センサの操作を行う部位を硬質部と同じ樹脂で形成できるので、カバーを連続性を持たせた外観にでき、携帯電子機器の外観性を高めることができる。
【0013】
本発明の携帯電子機器は、前記カバーが前記本体内に含まれた電池を少なくとも覆う電池カバーと、前記本体の側面を覆う側面カバーとを含み、前記電池カバーは前記硬質部と前記薄肉部とを含み、前記側面カバーは前記軟質部を含む。
【0014】
電池カバーに硬質部と薄肉部とを含むことにより、硬質部を電池に対応させて電池を硬質部で保護できる。さらに、電池カバーの薄肉部を圧力センサに対応させ、側面カバーの軟質部を圧力センサに対応させることにより、圧力センサの操作を柔軟(良好)に行うことができる。
また、電池カバーに薄肉部を含み、側面カバーに軟質部を含むことにより、圧力センサを配置する部位を広範囲に確保できる。これにより、圧力センサの配置部位を決める際に設計の自由度を高めることができる。
【0015】
本発明の携帯電子機器は、前記電池カバーと前記側面カバーとが、各々独立して前記本体に着脱可能に取り付けられる。
【0016】
よって、電池カバー及び側面カバーを使用者の好みに合わせて各々独立して選択できる。これにより、使用者の好みの操作感で圧力センサを一層有効に機能させることができる。
【0017】
本発明の携帯電子機器は、前記電池カバーと前記側面カバーとが一体的に成形されている。
【0018】
これにより、電池カバー及び側面カバーの連続性を持たせることができ、携帯電子機器の外観性を高めることができる。
【0019】
本発明の携帯電子機器は、前記電池カバーが、前記電池に対応した部分以外の部分において前記軟質部を含む。
【0020】
よって、軟質部を圧力センサに対応させることにより、圧力センサの操作を柔軟(良好)に行うことができる。
さらに、電池カバーの硬質部及び軟質部を一体に成形することにより、電池カバーを連続性を持たせた外観にでき、携帯電子機器の外観性を高めることができる。
【0021】
本発明の携帯電子機器は、前記電池カバーと前記圧力センサの間に、及び/又は、前記側面カバーと前記圧力センサとの間に、当該圧力センサの外形に実質的に等しい外形を持つセンサ保護シートが設けられる。
【0022】
これにより、圧力センサをセンサ保護シートで保護できるので、圧力センサの信頼性をさらに高めることができる。
【0023】
本発明の携帯電子機器は、前記電池カバーと前記圧力センサとの間に、及び/又は、前記側面カバーと前記圧力センサとの間に、クッション材が設けられる。前記センサ保護シートが設けられる場合は、さらに前記電池カバーと前記センサ保護シートの間に、及び/又は、前記側面カバーと前記センサ保護シートの間に、クッション材が設けられる。これにより、各々の構造隙間を吸収することにより、センサ検出精度を向上することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の携帯電子機器によれば、カバーを変えることにより、圧力センサの感度に対する操作感(すなわち、握り感や、押し感)を使用者の好みに合わせることができるので、使用者の好みの操作感で圧力センサを有効に機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明に係る第1実施形態の携帯電子機器を示す斜視図
図2】第1実施形態の携帯電子機器を示す分解斜視図
図3】第1実施形態の携帯電子機器から電池カバーを外した状態を示す斜視図
図4】第2実施形態のカバーを示す斜視図
図5】第3実施形態のカバーを示す斜視図
図6】第3実施形態の携帯電子機器を示す分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態に係る携帯電子機器について図面を参照して説明する。
【0027】
(第1実施形態)
図1図2に示すように、携帯電子機器10は、機器本体(本体)11と、機器本体11の背面11B側に設けられた圧力センサ14と、圧力センサ14を覆うセンサ保護シート16と、センサ保護シート16を覆うカバー18とを備えている。
【0028】
機器本体11は、平面視略四角形の外形形状に形成され、表面11Aに表示部、操作部及びスピーカなどを備え、背面11B、左側面11C及び右側面11Dに電池21を収納する電池収納部12を備えている。
【0029】
圧力センサ14は、機器本体11の背面側に配置され、本体の少なくとも一部を覆うように設けられたフレキシブルプリント基板である。
この圧力センサ14は、機器本体11の背面11Bを覆う背面圧力センサ22と、機器本体11の左側面11Cを覆う左側面圧力センサ23と、機器本体11の右側面11Dを覆う右側面圧力センサ24とを含む。
【0030】
背面圧力センサ22は、機器本体11の背面11Bのうち電池収納部12を回避した部位11Eを覆うように略コ字状に形成されている。
左側面圧力センサ23は、背面圧力センサ22の左端に設けられ、機器本体11の左側面を覆うように帯状に形成されている。また、右側面圧力センサ24は、背面圧力センサ22の右端に設けられ、機器本体11の右側面を覆うように帯状に形成されている。
【0031】
カバー18は、機器本体11に着脱可能に取り付けられ、センサ保護シート16(すなわち、圧力センサ14)を覆うように形成されている。
圧力センサ14(具体的には、背面圧力センサ22、左側面圧力センサ23及び右側面圧力センサ24)をカバー18で覆うことにより、圧力センサ14に加わる外力をカバー18によって調整できる。
【0032】
よって、カバー18を変えることにより、圧力センサ14の感度に対する操作感(例えば、握り感や、押し感)を使用者の好みに合わせることができる。これにより、使用者の好みの操作感で圧力センサ14を有効に機能させることができる。
すなわち、カバー18を握る押圧力F(図1参照)を圧力センサ14で検知して、機器本体11に備えた各種表示機能を操作できる。
【0033】
このカバー18は、機器本体11の背面11Bに着脱可能に取り付けられる電池カバー26と、機器本体11の左側面11Cに着脱可能に取り付けられる左側面カバー(側面カバー)27と、機器本体11の左側面11Cに着脱可能に取り付けられる右側面カバー(側面カバー)28と含む。
電池カバー26、左側面カバー27及び右側面カバー28は、各々独立して成形され、各カバー26,27,28が機器本体11に着脱可能な係止爪を備えている。
【0034】
図3に示すように、左側面カバー27を係止爪で機器本体11の左側面11Cに着脱可能に取り付けることができる。また、右側面カバー28を係止爪で機器本体11の右側面11Dに着脱可能に取り付けることができる。
さらに、電池カバー26を係止爪で機器本体11の背面11Bに着脱可能に取り付けることができる。
【0035】
図2図3に示すように、電池カバー26は、電池収納部12に収納された電池21と、背面11Bに配置された背面圧力センサ22とを覆うように略矩形状に形成されている。
この電池カバー26は、ABS樹脂などで成形された硬質部31と、硬質部31のうち背面圧力センサ22を覆う部分に成形された薄肉部32とを含む。
【0036】
電池カバー26に硬質部31を備えることにより、硬質部31で電池カバー26の剛性を確保し、かつ、硬質部31で機器本体11への嵌合を可能として取付部分の役割を担う。
すなわち、電池カバー26の硬質部31に係止爪が形成され、係止爪を機器本体11に嵌合させることにより、電池カバー26を機器本体11に取り付けた状態に保持できる。
【0037】
薄肉部32は、肉厚寸法が硬質部31より30%程度薄く成形されることにより、使用者の押圧力で弾性変形可能に形成されている。
よって、薄肉部32を使用者の押圧力で弾性変形することにより背面圧力センサ22を柔軟(良好)に操作ができる。
【0038】
背面圧力センサ22の操作を行う部位を薄肉部32とすることにより、操作を行う部位を硬質部31と同じ樹脂で形成できる。これにより、電池カバー26を連続性を持たせた外観にでき、携帯電子機器10の外観性を高めることができる。
【0039】
左側面カバー27は、機器本体11の左側面11Cに配置された左側面圧力センサ23を覆うように略帯状に形成されている。
この左側面カバー27は、各種エラストマーなどで成形され、硬質部31より柔らかい左軟質部(軟質部)27Aを含む。
左軟質部27Aは、使用者の押圧力で弾性変形可能に形成され、左側面圧力センサ23を覆う部位に配置されている。
よって、左軟質部27Aを使用者の押圧力で弾性変形することにより左側面圧力センサ23を操作ができる。
【0040】
右側面カバー28は、左側面カバー27と左右対称のカバーであり、機器本体11の右側面11Dに配置された右側面圧力センサ24を覆うように略帯状に形成されている。
この右側面カバー28は、左側面カバー27と同様に、各種エラストマーなどで成形され、硬質部31より柔らかい右軟質部(軟質部)28Aを含む。
右軟質部28Aは、使用者の押圧力で弾性変形可能に形成され、右側面圧力センサ24を覆う部位に配置されている。
よって、右軟質部28Aを使用者の押圧力で弾性変形することにより右側面圧力センサ24を操作ができる。
【0041】
電池カバー26に薄肉部32を含み、さらに左側面カバー27に左軟質部27Aを含み、加えて右側面カバー28に右軟質部28Aを含むことにより、圧力センサ14を配置する部位を広範囲に確保できる。
これにより、圧力センサ14の配置部位を決める際に設計の自由度を高めることができる。
【0042】
電池カバー26、左側面カバー27及び右側面カバー28が各々独立して機器本体11に着脱可能に構成されている。
よって、電池カバー26、左側面カバー27及び右側面カバー28を使用者の好みに合わせて各々独立して選択できる。これにより、使用者の好みの操作感で圧力センサ14を一層有効に機能させることができる。
【0043】
センサ保護シート16は、圧力センサ14を覆うように圧力センサ14の外形に実質的に等しい外形にPETなどの樹脂で形成されている。
このセンサ保護シート16は、背面圧力センサ22を覆う背面保護シート35と、左側面圧力センサ23を覆う左側面保護シート36と、右側面圧力センサ24を覆う右側面保護シート37とを含む。
【0044】
背面保護シート35が電池カバー26と背面圧力センサ22との間に配置され、背面圧力センサ22が背面保護シート35で保護されている。
左側面保護シート36が左側面カバー27と左側面圧力センサ23との間に配置され、左側面圧力センサ23が左側面保護シート36で保護されている。さらに、右側面保護シート37が右側面カバー28と右側面圧力センサ24との間に配置され、右側面圧力センサ24が右側面保護シート37で保護されている。
このように、圧力センサ14をセンサ保護シート16で保護できるので、圧力センサ14の信頼性をさらに高めることができる。
【0045】
次に、第2実施形態、第3実施形態を図4図5に基づいて説明する。
なお、第2実施形態、第3実施形態において第1実施形態の携帯電子機器10と同一類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0046】
(第2実施形態)
図4に示すように、第2実施形態のカバー40は、電池カバー42、左側面カバー(側面カバー)43及び右側面カバー(側面カバー)44が一体的に成形されたもので、その他の構成は第1実施形態のカバー18と同様である。
【0047】
電池カバー42は、第1実施形態の電池カバー26と同様に、ABS樹脂などで成形された硬質部47と、硬質部47のうち背面圧力センサ22(図2参照)を覆う部分に成形された薄肉部32とを含む。
また、左側面カバー43は、第1実施形態の左側面カバー27と同様に、各種エラストマーなどで成形され、硬質部31より柔らかい左軟質部(軟質部)43Aを含む。
さらに、右側面カバー44は、第1実施形態の右側面カバー28と同様に、各種エラストマーなどで成形され、硬質部31より柔らかい右軟質部(軟質部)44Aを含む。
【0048】
電池カバー42、左側面カバー43及び右側面カバー44が一体的に成形されることにより、カバー40(電池カバー42、左側面カバー43及び右側面カバー44)の連続性を持たせることができ、カバー40の外観性を高めることができる。
ABS樹脂などで成形された硬質部47と、各種エラストマーなどで成形された左軟質部(軟質部)43A、右軟質部(軟質部)44Aは異なる材料で成形されているが、二色成形などの方法により成形することができる。
【0049】
(第3実施形態)
図5に示すように、第3実施形態のカバー50は、電池カバー52、左側面カバー43及び右側面カバー44が一体的に成形されたもので、その他の構成は第1実施形態のカバー18と同様である。
電池カバー52は、第1実施形態の電池カバー26の薄肉部32を軟質部54に代えたものである。
【0050】
すなわち、電池カバー52は、ABS樹脂などで成形された硬質部47と、各種エラストマーなどで成形された軟質部54とを含み、二色成形などの方法により成形することができる。
軟質部54は、第1実施形態の薄肉部32と同様に、背面圧力センサ22(図2参照)を覆う部分(すなわち、電池21に対応した部分以外の部分)に略コ字状に成形されている。
【0051】
よって、背面圧力センサ22に軟質部54を対応させることにより、軟質部54を弾性変形させて背面圧力センサ22の操作を柔軟(良好)に行うことができる。
さらに、電池カバー52の硬質部47及び軟質部54を一体に成形することにより、電池カバー52を連続性を持たせた外観にでき、カバー50の外観性を高めることができる。
【0052】
(第4実施形態)
図6に示すように、第4実施形態においては、圧力センサ14及びセンサ保護シート16上に、電池カバー側クッション材60および側面カバー側クッション材61、62が貼付けられている。電池カバー側クッション材60は、電池カバー26に対応して設けられている。側面カバー側クッション材61、62の各々は、側面カバー27、28に対応して設けられている。
【0053】
電池カバー側クッション材60は、第1実施形態における薄肉部32の輪郭形状にほぼ等しい輪郭形状を有した平板状のクッション材である。一方、側面カバー側クッション材61、62は、第1実施形態における側面カバー27、28に対応したスロット形状を有している。
【0054】
これらのクッション材は、ウレタンなどの圧力を吸収する素材により形成されている。そして、電池カバー26および側面カバー27、28と、センサ保護シート16との間に形成された隙間を埋めることで、電池カバー26および側面カバー27、28と、センサ保護シート16と、圧力センサ14とが密に接触可能な状態を達成する。使用者による電池カバー26および側面カバー27、28の押下時における、圧力センサ14の検出精度が向上する。
【0055】
すなわち、電池カバー側クッション材60、側面カバー側クッション材61及び62が、センサ保護シート16と、電池カバー26及び左側面カバー27、右側面カバー28の間に備えられており、各々の構造隙間を埋める役割を果たしている。
このことにより、電池カバー26及び左側面カバー27、右側面カバー28を押下したときに圧力センサ14に伝わる圧力を的確に伝えることが出来るので、圧力センサ14の精度を向上することができる。
【0056】
本実施形態においては、センサ保護シート16が設けられており、クッション材はセンサ保護シート16とカバー40(電池カバー42、左側面カバー43及び右側面カバー44)との間に設けられている。ただし、センサ保護シート16が設けられない場合、クッション材は、圧力センサ14とカバー40(電池カバー42、左側面カバー43及び右側面カバー44)との間に設ければよい。
【0057】
なお、本発明に係る携帯電子機器は、前述した実施形態に限定されるものではなく適宜変更、改良等が可能である。
例えば、前記第1実施形態〜第3実施形態では、圧力センサ14の少なくとも一部をカバー18で覆うように構成した例について説明したが、これに限らないで、圧力センサ14の全部をカバー18で覆うように構成することも可能である。
【0058】
また、前記第1実施形態〜第3実施形態では、電池カバー26で電池21及び背面圧力センサ22を覆う例について説明したが、これに限らないで、電池カバー26で電池21のみを覆うように構成することも可能である。
【0059】
さらに、前記第1実施形態〜第3実施形態では、カバーの薄肉部や軟質部を肉厚や材料を代えることにより成形する例について説明したが、これに限らないで、カバーの表面処理を変えることにより同様の効果を得ることも可能である。
【0060】
また、前記第1実施形態〜第3実施形態で使用した携帯電子機器、機器本体、圧力センサ、センサ保護シート、カバー及び薄肉部等の形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。例えばセンサ保護シートの面積を拡大することにより防水構造にすること等が考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、本体に圧力センサが設けられ、圧力センサを覆うカバーが本体に着脱可能に取り付けられる携帯電子機器への適用に好適である。
【符号の説明】
【0062】
10 携帯電子機器
11 機器本体(本体)
14 圧力センサ
16 センサ保護シート
18,40,50 カバー
26,42,52 電池カバー
27,43 左側面カバー(側面カバー)
27A,43A 左軟質部(軟質部)
28,44 右側面カバー(側面カバー)
28A,44A 右軟質部(軟質部)
31,47 硬質部
32 薄肉部
54 軟質部
60 電池カバー側クッション材60
61,62 側面カバー側クッション材
図1
図2
図3
図4
図5
図6