(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接続先決定部は、複数の装置を同じ電源ラインに接続すると、電源ラインの電源容量よりも、前記複数の装置の消費電力の和が大きくなる場合には、前記複数の装置のそれぞれを電源ラインに接続するタイミングを変えることを決定する請求項3又は4の管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
初めに、
図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
【0019】
上述のように、複数系統の電源による電力供給と追加する装置を含めた装置群の消費電力の組み合わせを最適化することに寄与する管理装置が、望まれる。
【0020】
そこで、一例として
図1に示す管理装置100を提供する。管理装置100は、少なくとも2以上の電源ラインのそれぞれについて、電力供給余力を算出する供給余力算出部101と、算出された電力供給余力の最大値が、システムに追加する装置の消費電力よりも大きい場合に、最大値の電力供給余力を持つ電源ラインを、追加する装置を接続する電源ラインと決定する接続先決定部102と、を備える。
【0021】
管理装置100は、複数の電源ラインのそれぞれについて、電力供給余力を算出する。さらに、管理装置100は、それぞれの電源ラインについて算出した電力供給余力の最大値が、追加する装置の消費電力よりも大きい場合に、最大値の電力供給余力を持つ電源ラインに装置を追加する決定を行う。管理装置100は、電力供給余力が最大の電源ラインを優先的に装置の接続先とすることで、複数の電源間における電力供給の均一化を図る(電力供給のばらつきを解消する)。その結果、複数系統の電源による電力供給と追加する装置を含めた装置群の消費電力の組み合わせが最適化される。また、装置の消費電力と電力供給余力の最大値を比較することで、装置を接続した後の電源ラインの電力供給能力が確保されていることを担保する。
【0022】
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0023】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0024】
図2は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図2を参照すると、電源ライン10−1〜10−3と、各電源ラインに接続された電力計20−1〜20−3と、各電源ラインに接続された計算機30−1〜30−6と、管理装置40と、を含んでシステムが構成される。なお、
図2に示すシステムは、例示であって、システムに含まれる電源ラインや計算機の数を限定する趣旨ではない。システムに含まれる電源ラインや計算機の数を増減できるのは当然である。
【0025】
以降の説明において、電源ライン10−1〜10−3を区別する特段の理由が無い場合には、「電源ライン10」と表記する。同様に、電力計20−1〜20−3を区別する特段の理由が無い場合には、「電力計20」と表記する。また、計算機30−1〜30−6についても、これらを区別する特段の理由が無い場合には、「計算機30」と表記する。
【0026】
各電源ライン10は、それぞれ独立している。各電源ライン10から各計算機30に供給することのできる電力の上限は、予め定められている。即ち、各電源ライン10に接続された負荷(例えば、計算機30)に供給することのできる電源容量は予め定められている。換言するならば、各電源ライン10に接続された機器が消費する電力の許容できる上限(電源容量)が、予め定められている。例えば、電源ライン10が商用電源から電力の供給を受ける場合には、契約電力が電源容量に相当する。なお、各電源ライン10の電源容量は同じであっても、異なっていてもよい。
【0027】
電力計20は、電源ライン10において実際に使用(消費)されている電力(以下、実使用電力と表記)を測定するためのセンサである。即ち、電力計20は、各電源ライン10に接続された装置が消費している電力の総和を測定する。電力計20は、測定した電力を管理装置40に出力する。
【0028】
計算機30は電力を消費する装置である。即ち、計算機30は、各電源ライン10の負荷である。なお、システムに接続する装置は、計算機に限定されるものではなく、電力を消費する装置であればどのようなものでもよい。例えば、システムに接続する装置は、エアコンディショナーのような家電製品であってもよい。また、各計算機30の消費電力は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0029】
管理装置40は、システムの管理者(管理装置40のユーザ、以下、単にユーザと表記する)から、システムに新たな装置を追加することに伴う、接続先の電源ラインを決定するように要求される。なお、このような要求を、接続先電源ライン決定要求と表記し、以下の説明を行う。管理装置40は、接続先電源ライン決定要求を受け付けると、例えば、
図3に示すような「追加装置情報入力画面」を表示する。
【0030】
ユーザは、キーボード等の入力デバイスにより、追加する装置の詳細を入力する。より具体的には、ユーザは、追加する装置の名称、当該装置の電力に関する情報(消費電力実測値、定格消費電力、最大消費電力)を入力する。ユーザは、追加する装置の詳細を入力した後、
図3の決定ボタンを押下することで、管理装置40に対して、追加する装置の接続先電源ライン10の決定を要求する。
【0031】
装置の電力に関する情報のうち、定格消費電力及び最大消費電力は、当該装置のカタログ等から入手できる。また、消費電力実測値は、追加する装置に電力計を接続した状態で装置を動作させることで入手できる。あるいは、定格消費電力と消費電力実測値は等しいものとみなし定格消費電力を消費電力実測値としてもよい。さらに、追加する装置の電力に関する情報を、装置の名称と電力に関する情報を記憶しているデータベースサーバから入手してもよい。
【0032】
管理装置40は、追加する装置に関する情報と電源ライン10に関する情報と、に基づいて、追加する装置の接続先電源ライン10を決定し、ユーザに提示する(
図4参照)。
【0033】
管理装置40は、電力計20から電源ライン10における実使用電力を収集する。なお、管理装置40は、電力計20に代えて、電源ライン10に流れる電流を測定する電流計を用いて、電源ライン10における実使用電力を測定してもよい。その場合には、管理装置40は、所定の電圧と、電流計が測定した電流を乗算することで、電源ライン10における実使用電力を算出する。
【0034】
図5は、管理装置40の内部構成の一例を示す図である。
図5を参照すると、管理装置40は、操作部41と、表示部42と、通信部43と、制御部44と、記憶部45と、を含んで構成されている。なお、管理装置40はネットワークを介してユーザが操作する端末からアクセス可能なサーバであってもよい。その場合には、ユーザは、ネットワークに接続された端末を用いて管理装置40(サーバ)に対して、追加する装置の接続先電源ライン決定要求を行う。その後、管理装置40は、追加する装置の接続先電源ラインを決定し、ユーザの使用する端末に応答する。
【0035】
操作部41は、例えば、マウスやキーボード等の入力デバイスによりユーザの操作を受け付ける手段である。操作部41は、受け付けたユーザの操作を、制御部44に出力する。表示部42は、例えば、液晶パネル等の表示デバイスによりユーザに情報を提供する手段である。表示部42は、制御部44の指示に従い、画像を表示する。通信部43は、電力計20と通信し、電力計20が測定する電源ライン10における実使用電力を入力する手段である。なお、本実施形態では、電力計20が測定電力を送信し、管理装置40が測定電力を受信する形態について説明するが、管理装置40から電力計20にアクセスし、その測定電力を取得する形態であってもよい。
【0036】
記憶部45は、ハードディスク等の記憶媒体により構成される。記憶部45は、少なくとも追加する装置の接続先電源ライン10を決定する際に必要な情報を記憶する。より具体的には、記憶部45は、システムに含まれる装置(例えば、計算機30−1〜30−6)を管理するための装置管理テーブルと、電源ライン10を管理するための電源ライン管理テーブルと、を記憶する。
【0037】
制御部44は、管理装置40の全体を制御する。また、制御部44は、記憶部45にアクセスし、装置管理テーブル及び電源ライン管理テーブルを適宜更新する。さらに、制御部44には、供給余力算出部201と、接続先決定部202と、が含まれる。なお、制御部44、供給余力算出部201及び接続先決定部202は、管理装置40に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、後に詳述する処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することもできる。
【0038】
供給余力算出部201は、記憶部45が記憶する電源ライン管理テーブルに基づいて、各電源ライン10の電力供給余力を算出する手段である。つまり、供給余力算出部201は、少なくとも2以上の電源ライン10のそれぞれについて、電力供給余力を算出する。なお、供給余力算出部201は、システムに含まれる電源ライン10の全部について電力供給余力を算出してもよいし、システムに含まれる電源ライン10の一部について電力供給余力を算出してもよい。供給余力算出部210が一部の電源ライン10について電力供給余力を算出した場合には、後述する接続先決定部202は、当該電力供給余力が算出する電源ライン10を装置の接続先の候補とする。
【0039】
接続先決定部202は、供給余力算出部201が算出する電力供給余力と、システムに追加する装置の消費電力に基づいて、追加する装置を接続する電源ライン10を決定する手段である。なお、接続先決定部202が、追加する装置の接続先電源ライン10を決定する際に、利用する装置の消費電力とは、消費電力実測値、定格消費電力及び最大消費電力のいずれかとする。
【0040】
図6は、記憶部45が記憶する装置管理テーブルの一例を示す図である。
図6を参照すると、装置管理テーブルは、装置の名称と、装置の電力に関する情報(消費電力実測値、定格消費電力、最大消費電力)と、接続先電源ライン10と、に関する情報を記憶する。なお、
図6に示す装置名称は、電源ライン10に接続されている装置を識別するために使用するので、装置を一意に識別できる情報であればよい。
【0041】
図7は、記憶部45が記憶する電源ライン管理テーブルの一例を示す図である。
図7(a)を参照すると、電源ライン管理テーブルは、電源ライン10の名称と、電源容量(供給できる電力の最大値)と、使用電力と、に関する情報を格納する。なお、ユーザ(システムの管理者)は、各電源ライン10の電源容量を把握しているので、電源ライン10の名称(電源ライン10を識別するための識別子でもよい)と、対応する電源容量と、を予め電源ライン管理テーブルに登録する。各電源ラインにおける使用電力は、各電源ライン10で使用(消費)されている電力を表す。より詳細には、電源ライン管理テーブルが記憶する使用電力は、各電源ライン10のそれぞれに接続された各装置が消費している電力の和を示す指標である。
【0042】
使用電力は、追加する装置の接続先電源ライン10を決定する際に、制御部44が利用する情報であって、ユーザが予め入力する情報ではない。制御部44は、例えば、電力計20から得られる電源ライン10における実使用電力を使用電力として格納する。また、後述するように、電源ライン管理テーブルにおける使用電力は、各電源ライン10に接続されている装置の消費電力から算出してもよい。あるいは、管理装置40は、電源ライン10における実使用電力の変動を記憶し、記憶した実使用電力の最大値を、当該電源ライン10における使用電力としてもよい。
【0043】
また、ユーザは、各電源ライン10に対して、使用優先度を設定してもよい(
図7(b)参照)。例えば、電源ライン10ごとに料金が異なる等の事情がある場合には、料金の安い電源ライン10を優先的に使用する設定を行うことが考えられる。
【0044】
次に、管理装置40の動作について説明する。
【0045】
図8は、管理装置40の動作の一例を示すフローチャートである。
【0046】
ステップS01において、制御部44は、操作部41を介してユーザから、追加する装置の接続先電源ライン10の決定要求に係る操作を受け付けたか否かを判定する。
【0047】
電源ライン10の決定要求に関する操作を受け付けた場合(ステップS01、Yes分岐)には、制御部44は、ステップS02に係る処理を実行する。なお、ステップS02に係る処理(以下、接続先電源ライン決定処理と表記する)の詳細は後述する。
【0048】
電源ライン10の決定要求に関する操作を受け付けていない場合(ステップS01、No分岐)には、制御部44は、ステップS03及びS04に係る処理を実行する。
【0049】
ステップS03において、制御部44は、通信部43を介して、電力計20が測定する電力(電源ライン10における実使用電力)を受信したか否かを判定する。
【0050】
電力計20の測定電力を受信していなければ(ステップS03、No分岐)、制御部44は、ステップS01に戻り処理を継続する。
【0051】
電力計20から測定電力を受信していれば(ステップS03、Yes分岐)、制御部44は、受信した測定電力に基づき、記憶部45が記憶する電源ライン管理テーブルを更新する。より具体的には、制御部44は、測定電力を送信する電力計20が接続されている電源ライン10における使用電力を、取得した測定電力により書き換える。その後、制御部44は、ステップS01に戻り処理を継続する。
【0052】
次に、
図8のステップS02に係る接続先電源ライン決定処理について説明する。
【0053】
図9は、接続先電源ライン決定処理を実行する制御部44の動作の一例を示すフローチャートである。
【0054】
ステップS101において、制御部44は、例えば、
図3に示す「追加装置情報入力画面」を、表示部42に表示する。
【0055】
ステップS102において、制御部44は、ユーザの入力する情報に基づいて、記憶部45が記憶する装置管理テーブルに、エントリを追加する。なお、この時点では、追加する装置の接続先の電源ライン10は定まっていないので、当該項目はブランクとする。
【0056】
ステップS103において、供給余力算出部201は、それぞれの電源ライン10について、電力供給余力を算出する。より具体的には、供給余力算出部201は、それぞれの電源ライン10の電源容量から使用電力を減算することで、電力供給余力を計算する。例えば、電源ライン10−1の電力供給余力は、A1−B1である。なお、供給余力算出部201は、算出した電力供給余力を
図5に図示しないメモリ等に一時的に記憶する。
【0057】
ステップS104において、接続先決定部202は、前ステップで計算された電力供給余力であって、最も値の大きい電力供給余力と、追加する装置の消費電力と、を比較する。追加する装置の消費電力は、消費電力実測値、定格消費電力、最大消費電力から選択した値を使用する。本実施形態においては、制御部44は、消費電力実測値を選択する。そのため、接続先決定部202は、電源ライン10の電力供給余力の最大値と、追加する装置の消費電力実測値と、を比較する。
【0058】
比較した結果、電力供給余力の最大値が、追加する装置の消費電力よりも小さければ(ステップS104、No分岐)、接続先決定部202は、当該装置の追加は不可であると決定する(ステップS105)。なお、本ステップにおいて、制御部44は、ステップS102において追加したエントリを削除する。管理装置40は、ユーザから要求された装置をシステムに接続することができないためである。
【0059】
一方、電力供給余力の最大値が、追加する装置の消費電力以上であれば(ステップS104、Yes分岐)、接続先決定部202は、電力供給余力が最大の電源ライン10を、追加する装置の接続先電源ライン10と決定する(ステップS106)。制御部44は、本ステップで決定した電源ライン10を追加する装置の接続先電源ライン10として、記憶部45が記憶する装置管理テーブルに反映する。
【0060】
ステップS107において、制御部44は、ステップS105及びS106で決定した結果を、表示部42に表示する(
図4参照)。
【0061】
次に、本実施形態に係るシステムの動作について説明する。
【0062】
図10は、本実施形態に係るシステムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【0063】
電力計20は、例えば、一定間隔ごとに、電源ライン10における実使用電力を計測する(ステップS21)。電力計20は、測定した電力を、管理装置40に送信する(ステップS22)。管理装置40は、電力計20が送信する測定電力を受信し、記憶部45が記憶する電源ライン管理テーブルを更新する(ステップS31)。
【0064】
ステップS41において、ユーザは、システムに装置を追加するに際、追加する装置の接続先電源ライン10の決定要求を管理装置40に行う。
【0065】
ステップS32において、管理装置40は、ユーザが入力する情報(追加する装置に関する情報)と、各電源ライン10の電力供給余力と、に基づいて追加する装置を接続する電源ライン10を決定する。
【0066】
ステップS33において、管理装置40は、追加する装置の接続先となる電源ライン10を表示部42に表示する。その後、ユーザは、指示された電源ライン10に、追加する装置を接続する(ステップS42)。
【0067】
本実施形態において、供給余力算出部201は電源ライン10の電力供給余力を算出する際に、電力計20の測定電力(電源ライン10における実使用電力)を用いている。しかし、供給余力算出部201が電力供給余力を算出する際、記憶部45が記憶する装置管理テーブルに格納された情報を用いることもできる。例えば、供給余力算出部201は、各電源ライン10の電源容量から、各電源ライン10に接続された装置の消費電力(消費電力実測値、定格消費電力、最大消費電力のいずれか)の総和を減算することで、電力供給余力を求めることができる。なお、電力供給余力を、装置管理テーブルに格納された情報から算出する場合には、
図2に示すシステムの電力計20は不要である。
【0068】
また、本実施形態において、接続先決定部202が追加する装置の接続先電源ライン10を決定する際の消費電力として、消費電力実測値を用いているが、他の電力を用いることもできる。より具体的には、接続先決定部202は、電力供給余力の最大値と、追加する装置の定格消費電力又は最大消費電力と、を比較することで、接続先電源ライン10を決定することができる。その際、管理装置40は、追加する装置の消費電力として、定格消費電力を選択した場合には、各電源ライン10に接続された装置が定常状態で動作している状況を仮定して、接続先電源ライン10を決定することになる。一方、管理装置40は、追加する装置の消費電力として、最大消費電力を選択した場合には、各電源ライン10における電力供給能力のマージンを高めることができる。
【0069】
さらに、ユーザが、電源ライン10に優先度を与えた場合(
図7(b)参照)には、接続先決定部202は、高い優先度が与えられている電源ライン10に対して、優先的に追加する装置を接続する。その結果、電力供給余力が、追加する装置の消費電力よりも大きい電源ライン10が複数存在する場合であっても、例えば、料金の安い電源を優先的に使用できる。あるいは、電力供給余力が、追加する装置の消費電力よりも大きい電源ライン10が複数存在する場合に、電源容量の大きい電源ライン10から優先的に追加する装置を接続してもよいし、電源容量の小さい電源ライン10から優先的に追加する装置を接続してもよい。
【0070】
以上のように、本実施形態に係る管理装置40は、複数の電源ライン10のそれぞれについて電力供給余力を算出する。さらに、管理装置40は、算出した電力供給余力のうち最大の電力供給余力を持つ電源ライン10を、追加する装置を接続する電源ライン10に決定する。その結果、装置を追加する都度、電力供給余力の大きい電源ライン10に装置が追加されるので、各電源ライン10の電力供給を均一化できる。即ち、本実施形態に係る管理装置40は、複数系統の電源による電力供給と追加する装置を含めた装置群の消費電力の組み合わせを最適化できる。
【0071】
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0072】
第1の実施形態では、複数の電源ライン10に、1つの装置を追加する場合について説明した。第2の実施形態では、複数の電源ライン10に、複数の装置を追加する場合について説明する。
【0073】
なお、本実施形態に係るシステムの構成は、
図2に示す構成と相違する点は存在しないので、さらなる説明を省略する。また、本実施形態に係る管理装置40aの内部構成は、
図5に示す構成と相違する点は存在しないので、さらなる説明を省略する。管理装置40と管理装置40aの相違点は、制御部44(接続先決定部202)の動作である。
【0074】
管理装置40aは、ユーザから追加する装置の接続先電源ライン10の決定要求を受け付けると、
図11に示すような画面を、表示部42に表示する。管理装置40aは、
図11に示すインターフェイスにより、システムに追加する複数の装置の情報を入力すると、
図12に示す接続先電源ライン決定処理を実行する。なお、
図12において
図9と同一の処理については、同一の符号を与え、その説明を省略する。
【0075】
ステップS106において、接続先決定部202は、電源ライン10の電力供給余力と追加する装置の消費電力に基づいて、追加する装置の接続先電源ライン10を決定する。その後、供給余力算出部201は、記憶部45が記憶する電源ライン管理テーブルの使用電力を更新する(ステップS108)。より具体的には、供給余力算出部201は、装置の追加を決定した電源ライン10における使用電力に、追加する装置の消費電力(例えば、消費電力実測値)を加算する。その結果、供給余力算出部201は、追加する装置が接続された状態での電源ライン10における使用電力を把握することができる。即ち、供給余力算出部201は、接続先決定部202により決定された電源ライン10における使用電力を、追加する装置の消費電力に応じて更新すると共に、更新された使用電力に基づいて、電源ライン10ごとに電力供給余力を再び算出する。その後、接続先決定部202は、再び算出された電力供給余力に基づいて、先に接続先の電源ライン10を決定した装置とは異なる装置について、その接続先となる電源ライン10の決定を行う。
【0076】
ステップS109において、制御部44は、ユーザから追加が指示された装置について、接続先の決定が終了したか否かを判定する。
【0077】
接続先が未決定の装置が存在すれば(ステップS109、Yes分岐)、制御部44は、ステップS103に係る処理を実行する。その後、ステップS108において、供給余力算出部201は、更新された電源ライン管理テーブルを用いて、各電源ライン10の電力供給余力を計算する。
【0078】
接続先が未決定の装置が存在しなければ(ステップS109、No分岐)、制御部44は、ステップS107に係る処理を実行する。具体的には、制御部44は、例えば、
図13に示す表示を、表示部42に表示する。
【0079】
以上のように、本実施形態に係る管理装置40aは、複数の電源ライン10と複数の装置について、電源ライン10の電力供給と複数の装置の消費電力の最適な組み合わせを決定する。また、複数の装置の接続先を決定するまで、
図12に示す処理を繰り返すため、各電源ライン10の電源容量の範囲内で可能な限り電力を供給するので無駄がない。一方、電源ライン10に装置を割り当てるという観点から考えると、管理装置40aは、最大限多くの装置をシステムに追加できる。
【0080】
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0081】
本実施形態に係るシステムの構成は、
図2に示す構成と相違する点は存在しないので、さらなる説明を省略する。また、本実施形態に係る管理装置40bの内部構成は、
図5に示す構成と相違する点は存在しないので、さらなる説明を省略する。管理装置40aと管理装置40bの相違点は、制御部44(接続先決定部202)の動作である。
【0082】
本実施形態に係る管理装置40bは、システムに装置を追加する際に、追加する装置のそれぞれに対して優先度が与えられて、接続先電源ライン10の決定要求を受け付ける。ユーザは、
図14に示すようなインターフェイスを用いて、追加する複数の装置に優先度を与え、接続先電源ライン10の決定要求を行う。
【0083】
管理装置40bは、
図12のフローチャートに従って、接続先電源ライン決定処理を実行する際に、優先度の高い装置を最初に選択して接続する電源ライン10を決定する。例えば、
図14に示す例では、管理装置40bは、装置K3について接続先電源ライン10を決定した後、装置K2の接続先電源ライン10を決定する。
【0084】
なお、複数の装置の接続先電源ライン10を決定する際に、既に電源ライン10に接続されている装置の優先度よりも、追加しようとする装置の優先度が高い場合がある。そのような場合には、管理装置40は、優先度の低い装置を電源ライン10から除外し、優先度の高い装置を電源ライン10に接続する決定も考えられる。
【0085】
このように、本実施形態に係る管理装置40bでは、追加する装置に与えられた優先度(即ち、装置の電源供給優先度又は稼働優先度)に従い、接続先電源ライン10を決定する。その結果、重要な装置から順に稼働できる。
【0086】
[第4の実施形態]
続いて、第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0087】
本実施形態に係るシステムの構成は、
図2に示す構成と相違する点は存在しないので、さらなる説明を省略する。また、本実施形態に係る管理装置40cの内部構成は、
図5に示す構成と相違する点は存在しないので、さらなる説明を省略する。管理装置40aと管理装置40cの相違点は、制御部44の動作である。
【0088】
第2及び第3の実施形態において、例えば、追加する装置の消費電力として消費電力実測値や定格消費電力を選択した場合に、複数の装置を同時に同一の電源ライン10に接続すると問題が生じることがある。
【0089】
追加する装置の消費電力として最大消費電力を選択していれば、複数の装置を同時に同一の電源ライン10に接続しても、電源ライン10の電力供給能力には余力があるため、複数の装置を同時に起動することができる。しかし、追加する装置の消費電力として定格消費電力を選択している場合に、同時に複数の装置を同一の電源ライン10に接続すると、一時的に電源ライン10に突入電流が流れ、電源ライン10の電力供給能力が不足する可能性がある。計算機等の装置は、その起動時に大きな電力を消費するのが通常であるためである。
【0090】
そこで、本実施形態に係る管理装置40cは、複数の装置の接続先電源ライン10をユーザに提示する際に、同時に複数の装置を同一の電源ライン10に接続しないように指示する。
【0091】
管理装置40aと管理装置40cの相違点は、制御部44の動作である。
図15は、管理装置40cの動作の一例を示すフローチャートである。なお、
図15において
図12と同一の処理については、同一の符号を与え、その説明を省略する。
【0092】
管理装置40cは、ユーザから複数の装置が指定され、追加する装置の接続先電源ライン10の決定要求を受けると、
図15に示す接続先電源ライン決定処理を実行する。
【0093】
管理装置40cの接続先決定部202は、
図15のステップS104aに係る処理において、電源ライン10の電源容量が、追加する装置の最大消費電力よりも小さい場合であっても、電源容量が、追加する装置の定格消費電力よりも小さい場合には、当該電源ライン10に装置を接続できると判断する。
【0094】
しかし、最大消費電力の総和が電源容量を超えるような装置を複数、同一の電源ライン10に接続すると、当該電源ライン10の電力供給能力が不足するので、制御部44は、接続するタイミングをずらす表示を、表示部42に行う(ステップS107a)。
【0095】
以上のように、本実施形態に係る管理装置40cは、複数の装置を同一の電源ライン10に接続する際、一時的に、電源ライン10の電力供給能力が不足する場合であっても、複数の装置を同時に電源ライン10に接続しない指示(
図16参照)をすることで、電力供給能力の不足を克服する。
【0096】
[第5の実施形態]
続いて、第5の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0097】
電源ライン10に接続可能な装置には、充電が可能な2次電池も含まれる。即ち、充電時の2次電池は、電源ライン10から電力供給を受ける装置といえる。一方で、2次電池は電力供給源としても動作する。そこで、本実施形態に係る管理装置40dは、充電が終了した2次電池を電力供給源として扱う。
【0098】
図17は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図17において
図2と同一構成要素には、同一の符号を表し、その説明を省略する。
図17と
図2に示すシステムの相違点は、電源ライン10−1に2次電池50が接続されている点と、管理装置40dに電池制御部203が含まれる点である。なお、本実施形態に係る管理装置40dには、
図5を用いて説明した制御部44等が含まれる。そのため、管理装置40dについての
図5に相当する説明は省略する。
【0099】
2次電池50は、充放電が可能な蓄電池である。2次電池50には、リチウムイオン電池や、ニッケル水素電池が考えられる。あるいは、作動温度域に関する制限が存在する(差動温度域が300°前後)が、ナトリウム・硫黄電池が2次電池50であってもよい。即ち、2次電池50は、充放電が可能な電池であれば、どのような電池であってもよい。
【0100】
2次電池50は、内部に交流(AC)から直流(DC)に変換するAC/DC変換器を備えており、電源ライン10−1から電力の供給を受けることで充電可能である。また、2次電池50は、内部に直流(DC)から交流(AC)に変換するDC/AC変換器を備え、電源ライン10−1に接続された装置に電力を供給することができる。なお、その際、DC/AC変換器は、電源ライン10−1の周波数と位相に同期させて、交流電力を電源ライン10−1に供給する。さらに、2次電池50は、内部にスイッチを備え、2次電池に接続された装置に対して2次電池50自身から電力を供給するか、電源ライン10を介して装置に電力を供給するかを、切り替えることができる。
【0101】
電池制御部203は、2次電池50の状態を管理すると共に、2次電池50の動作を制御する手段である。電池制御部203は、2次電池50に対して充電動作、電源ライン10への電力供給動作又は電源ライン10を介する装置への電力供給動作を指示する。
【0102】
管理装置40dの記憶部45は、2次電池50の仕様を把握するための電池管理テーブルを記憶する。
【0103】
図18は、記憶部45が記憶する電池管理テーブルの一例を示す図である。ユーザは、2次電池50の仕様を把握しているので、2次電池50の仕様(電源容量)を、記憶部45の電池管理テーブルに登録する。その際、管理装置40dは、
図3に類似する画面を表示部42に表示し、ユーザに2次電池の情報入力を求めてもよい。また、電池管理テーブルには、2次電池50が接続されている電源ライン10に関する情報も登録する。
【0104】
管理装置40dは、2次電池50の電源容量も、電源ライン10−1の電源容量の一部として取り扱う。例えば、第4の実施形態において説明したように、複数の装置を同一の電源ライン10に接続すると、電源ライン10の電力供給能力が不足する場合がある。そのような場合であっても、電源ライン10と2次電池50の電源容量の和から算出した電力供給余力が、追加する装置の最大消費電力の総和よりも大きければ、複数の装置を同時に同一の電源ライン10に接続することができる。従って、このような場合、接続先決定部202は、追加する装置を2次電池50が接続されている電源ライン10に接続すると決定する。
【0105】
さらに、電池制御部203は、2次電池50が接続されている電源ライン10に、追加する装置が接続されてから所定の期間、2次電池50から追加する装置に電力を供給するように2次電池50を制御する。その後、電池制御部203は、2次電池50が接続された電源ライン10から2次電池50に接続された装置に電力を供給するように2次電池50を制御する。また、電池制御部203は、装置に対する電力供給を2次電池50から電源ライン10に切り替える際に、装置に対して切り替え時間中は双方から電力供給を行い、装置への電力供給が途絶えることのないようにしてもよい。
【0106】
あるいは、電池制御部203は、2次電池50の充電が必要だと判断した際に、複数の装置が起動した後(複数の装置が定常状態となった後)に、電源ライン10−1から充電を行う指示を2次電池50に対して行ってもよい。即ち、電池制御部203は、接続先決定部202が、追加する装置を2次電池50に接続すると決定した場合に、2次電池50に追加する装置が接続されてから所定の期間、2次電池50から装置に電力を供給するように2次電池50を制御する。その後、電池制御部203は、所定の期間経過後、2次電池50に対して充電動作を指示してもよい。
【0107】
さらに、管理装置40dは、ユーザが追加する装置に関する情報を入力する際に、当該装置を動作する時間帯の入力を求めてもよい。例えば、
図19に示すように、追加する装置に対応させて稼働時間帯の入力をユーザに求める。
【0108】
管理装置40dは、特定の時間帯に限り使用される装置が存在する場合であって、そのような装置の消費電力の和が、2次電池50の電源容量(電池が複数の場合には、複数の電池の電源容量の総和)以下であれば、そのような装置を優先的に2次電池50に接続する。例えば、
図19の例では、装置K5及びK6は、共に、時間帯T1〜T2に限り使用するので、装置K5及びK6の消費電力の和が、2次電池50の電源容量以下であれば、装置K5及びK6を2次電池50に接続する。
【0109】
電池制御部203は、時間帯T1〜T2では、2次電池50に対して、装置K6及びK6に電力供給を指示する。一方、電池制御部203は、時間帯T1〜T2とは異なる時間帯においては、2次電池50に対し、電源ライン10−1からの充電を指示する。
【0110】
なお、本実施形態においては、管理装置40dに2次電池50を制御する手段を設ける場合について説明したが、2次電池を制御する制御装置を別途用意してもよい。
【0111】
以上のように、本実施形態に係るシステムは、2次電池50を電源ライン10−1の予備的な電源として使用できる。その結果、電源ライン10−1から供給する電力のピークを抑制できる。
【0112】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0113】
[付記1]
上述の第1の視点に係る管理装置のとおりである。
[付記2]
前記供給余力算出部は、電源ラインの電源容量から、電源ラインにおける使用電力を減算することで前記電力供給余力を算出する付記1の管理装置。
[付記3]
少なくとも2以上の装置をシステムに追加する場合に、
前記供給余力算出部は、前記接続先決定部により決定された電源ラインにおける使用電力を、前記追加する装置の消費電力に応じて更新すると共に、前記更新された使用電力に基づいて、電源ラインごとに前記電力供給余力を再び算出し、
前記接続先決定部は、前記再び算出された電力供給余力に基づいて、先に接続先の電源ラインを決定した装置とは異なる装置を接続する電源ラインを決定する、付記2の管理装置。
[付記4]
前記接続先決定部は、前記追加する少なくとも2以上の装置に与えられた優先度の順に、追加する装置を接続する電源ラインを決定する付記3の管理装置。
[付記5]
前記接続先決定部は、複数の装置を同じ電源ラインに接続すると、電源ラインの電源容量よりも、前記複数の装置の消費電力の和が大きくなる場合には、前記複数の装置のそれぞれを電源ラインに接続するタイミングを変えることを決定する付記3又は4の管理装置。
[付記6]
前記供給余力算出部は、電源ラインに2次電池が接続されている場合に、
前記2次電池が接続された電源ラインの電源容量と前記2次電池の電源容量の和を、前記2次電池が接続された電源ラインの電源容量とし、前記2次電池が接続された電源ラインの前記電力供給余力を算出する付記5の管理装置。
[付記7]
前記2次電池は、充電した電力を装置に供給するか、又は、電源ラインを介して電力を装置に供給するか、を切り替え可能であり、
前記接続先決定部が、前記追加する装置を前記2次電池が接続された電源ラインに接続すると決定した場合に、前記2次電池が接続されている電源ラインに前記追加する装置が接続されてから所定の期間、前記2次電池から前記追加する装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する共に、
前記所定の期間経過後、前記2次電池が接続された電源ラインから前記2次電池に接続された装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する電池制御部をさらに備える付記6の管理装置。
[付記8]
前記2次電池へ接続された装置に対して、稼働時間帯に関する情報が与えられる場合に、
前記電池制御部は、前記稼働時間帯は、前記2次電池から装置に電力を供給するように前記2次電池を制御すると共に、
前記稼働時間帯とは異なる時間帯は、前記2次電池を充電する付記7の管理装置。
[付記9]
上述の第2の視点に係る管理装置の制御方法のとおりである。
[付記10]
前記供給余力算出工程は、電源ラインの電源容量から、電源ラインにおける使用電力を減算することで前記電力供給余力を算出する付記9の管理装置の制御方法。
[付記11]
少なくとも2以上の装置をシステムに追加する場合に、
前記供給余力算出工程は、前記接続先決定工程により決定された電源ラインにおける使用電力を、前記追加する装置の消費電力に応じて更新すると共に、前記更新された使用電力に基づいて、電源ラインごとに前記電力供給余力を再び算出し、
前記接続先決定工程は、前記再び算出された電力供給余力に基づいて、先に接続先の電源ラインを決定した装置とは異なる装置を接続する電源ラインを決定する、付記10の管理装置の制御方法。
[付記12]
前記接続先決定工程は、前記追加する少なくとも2以上の装置に与えられた優先度の順に、追加する装置を接続する電源ラインを決定する付記11の管理装置の制御方法。
[付記13]
前記接続先決定工程は、複数の装置を同じ電源ラインに接続すると、電源ラインの電源容量よりも、前記複数の装置の消費電力の和が大きくなる場合には、前記複数の装置のそれぞれを電源ラインに接続するタイミングを変えることを決定する付記11又は12の管理装置の制御方法。
[付記14]
前記供給余力算出工程は、電源ラインに2次電池が接続されている場合に、
前記2次電池が接続された電源ラインの電源容量と前記2次電池の電源容量の和を、前記2次電池が接続された電源ラインの電源容量とし、前記2次電池が接続された電源ラインの前記電力供給余力を算出する付記13の管理装置の制御方法。
[付記15]
前記2次電池は、充電した電力を装置に供給するか、又は、電源ラインを介して電力を装置に供給するか、を切り替え可能であり、
前記接続先決定工程が、前記追加する装置を前記2次電池が接続された電源ラインに接続すると決定した場合に、前記2次電池が接続されている電源ラインに前記追加する装置が接続されてから所定の期間、前記2次電池から前記追加する装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する工程と、
前記所定の期間経過後、前記2次電池が接続された電源ラインから前記2次電池に接続された装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する工程と、
をさらに含む付記14の管理装置の制御方法。
[付記16]
前記2次電池へ接続された装置に対して、稼働時間帯に関する情報が与えられる場合に、
前記稼働時間帯は、前記2次電池から装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する工程と、
前記稼働時間帯とは異なる時間帯は、前記2次電池を充電する工程と、
を含む付記15の管理装置の制御方法。
[付記17]
上述の第3の視点に係るプログラムのとおりである。
[付記18]
前記供給余力算出処理は、電源ラインの電源容量から、電源ラインにおける使用電力を減算することで前記電力供給余力を算出する付記17のプログラム。
[付記19]
少なくとも2以上の装置をシステムに追加する場合に、
前記供給余力算出処理は、前記接続先決定処理により決定された電源ラインにおける使用電力を、前記追加する装置の消費電力に応じて更新すると共に、前記更新された使用電力に基づいて、電源ラインごとに前記電力供給余力を再び算出し、
前記接続先決定処理は、前記再び算出された電力供給余力に基づいて、先に接続先の電源ラインを決定した装置とは異なる装置を接続する電源ラインを決定する、付記18のプログラム。
[付記20]
前記接続先決定処理は、前記追加する少なくとも2以上の装置に与えられた優先度の順に、追加する装置を接続する電源ラインを決定する付記19のプログラム。
[付記21]
前記接続先決定処理は、複数の装置を同じ電源ラインに接続すると、電源ラインの電源容量よりも、前記複数の装置の消費電力の和が大きくなる場合には、前記複数の装置のそれぞれを電源ラインに接続するタイミングを変えることを決定する付記19又は20のプログラム。
[付記22]
前記供給余力算出処理は、電源ラインに2次電池が接続されている場合に、
前記2次電池が接続された電源ラインの電源容量と前記2次電池の電源容量の和を、前記2次電池が接続された電源ラインの電源容量とし、前記2次電池が接続された電源ラインの前記電力供給余力を算出する付記21のプログラム。
[付記23]
前記2次電池は、充電した電力を装置に供給するか、又は、電源ラインを介して電力を装置に供給するか、を切り替え可能であり、
前記接続先決定処理が、前記追加する装置を前記2次電池が接続された電源ラインに接続すると決定した場合に、前記2次電池が接続されている電源ラインに前記追加する装置が接続されてから所定の期間、前記2次電池から前記追加する装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する処理と、
前記所定の期間経過後、前記2次電池が接続された電源ラインから前記2次電池に接続された装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する処理と、
を実行させる付記22のプログラム。
[付記24]
前記2次電池へ接続された装置に対して、稼働時間帯に関する情報が与えられる場合に、
前記稼働時間帯は、前記2次電池から装置に電力を供給するように前記2次電池を制御する処理と、
前記稼働時間帯とは異なる時間帯は、前記2次電池を充電する処理と、
を実行させる付記23のプログラム。
[付記25]
少なくとも2以上の電源ラインのそれぞれについて、実使用電力を測定する電力計と、
前記電力計により測定された電源ラインの実使用電力と、電源ラインの電源容量と、から電源ラインの電力供給余力を算出すると共に、前記算出された電力供給余力の最大値が、システムに追加する装置の消費電力よりも大きい場合に、前記最大値の電力供給余力を持つ電源ラインを、前記追加する装置を接続する電源ラインと決定する管理装置と、
を含むシステム。
なお、付記25のシステムは、付記1と同様に、付記2〜付記8に展開することが可能である。
【0114】
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。