(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5787454
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】自動ドア及び半自動ドア用窓装置
(51)【国際特許分類】
E06B 7/23 20060101AFI20150910BHJP
E05F 15/632 20150101ALI20150910BHJP
【FI】
E06B7/23 A
E05F15/632
【請求項の数】7
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-520104(P2014-520104)
(86)(22)【出願日】2012年3月20日
(65)【公表番号】特表2014-523986(P2014-523986A)
(43)【公表日】2014年9月18日
(86)【国際出願番号】KR2012001983
(87)【国際公開番号】WO2013015507
(87)【国際公開日】20130131
【審査請求日】2014年1月14日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0073411
(32)【優先日】2011年7月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511214510
【氏名又は名称】キム,スン ソク
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 博明
(74)【代理人】
【識別番号】100115451
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 武史
(72)【発明者】
【氏名】キム スンソク
【審査官】
川島 陵司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−244963(JP,A)
【文献】
特公昭56−2195(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 7/23
E05F 15/632
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部ドアフレームと接する自動ドアの固定扉の上端部と、左側ドアフレームと接する固定扉の一側端部に組み立てられる第1の気密用フレームと、
前記固定扉の下端部及び他側端部をはじめ、開閉駆動手段と連結される自動ドアの開閉扉の上端部をはじめ開閉扉の下端部及び両側端部に組み立てられる第2の気密用フレームと、
前記開閉扉の下端部に取り付けられた第2の気密用フレームの下端部が開閉方向に沿ってスライディング可能に挿入されるよう第2の気密用フレームの下端部と相対する底面に埋設される第1の気密保持体と、
前記開閉扉の閉鎖面である他側端部が挿入されるよう開閉扉の他側端部と相対する右側ドアフレームに取り付けられる第2の気密保持体と、
前記固定扉の他側端部に組み立てられた第2の気密用フレームと前記開閉扉の一側端部に組み立てられた第2の気密用フレームに仕上げ組み立てられる第3の気密保持体と、
を有し、
前記第1の気密保持体は、開閉扉の下端部に取り付けられた第2の気密フレーム突出端内に嵌められる連結フレームと、
両側内面に第1の結合溝が形成され、底面の中央には、第1の結合突起が一体に形成された構造に備えられて第2の気密用フレームの下端部と相対する底面に埋設される底埋設体と、
底面に底埋設体の第1の結合突起内に嵌合される第2の結合突起が一体に突出形成され、両側の外面には、第2の結合溝が形成された第1の蓋体と、
前記底埋設体の第1の結合溝と前記第1の蓋体の第2の結合溝にそれぞれ嵌められて、前記連結フレームの両面に密着される第1及び第2の気密用シーリングと、
を有することを特徴とする自動ドア及び半自動ドア用窓装置。
【請求項2】
前記第1の気密用フレームは、
一側下端部に固定扉の一側モールディング材に嵌められる嵌め端が一体に形成され、他側内面に嵌め溝が形成された外板と、
一端部に外板の嵌め溝に嵌められる締結脚が形成され、他端部には、固定扉の他側モールディング材に嵌められる締結突起が形成された締結クリップと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の自動ドア及び半自動ドア用窓装置。
【請求項3】
前記第2の気密用フレームは、
四角断面状であって、一端部の一方に固定扉または開閉扉の一側モールディング材に嵌められる嵌め端が一体に形成され、他方には嵌め端が形成され、他端部には締結溝を有する突出端が一体に形成された中空フレームと、
一端部に中空フレームの嵌め溝に嵌められる締結脚が形成され、他端部には固定扉の他側モールディング材に嵌められる締結突起が形成された締結クリップと、を有することを特徴とする請求項1に記載の自動ドア及び半自動ドア用窓装置。
【請求項4】
前記第2の気密保持体は、両方の壁面に第3の結合溝が形成され、底面に第3の結合突起が突出形成された構造であって、右側ドアフレームの内壁面に一体に形成される壁面埋設体と、
底面に壁面埋設体の第3の結合突起内に嵌合される第4の結合突起が一体に突出形成され、両側外面には、第4の結合溝が形成された第2の蓋体と、
前記壁面埋設体の第3の結合溝と前記第2の蓋体の第4の結合溝にそれぞれ嵌められて、前記開閉扉の閉鎖面である他側端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端の両面に密着される第3及び第4の気密用シーリングと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の自動ドア及び半自動ドア用窓装置。
【請求項5】
前記第3の気密保持体は、
開閉扉の一端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端の締結溝に挿入締結されるよう内方面に第1の挿入締結端が一体に形成された蓋型構造に備えられ、固定扉に向かう面には固定扉に取り付けられた第2の気密用フレームに密着される第5の気密用シーリングが取り付けられた第1の蓋型構造物と、
固定扉の他端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端の締結溝に挿入締結されるよう第2の挿入締結端が一体に形成され、開閉扉に向かう面には開閉扉に取り付けられた第2の気密用フレームに密着される第6の気密用シーリングが取り付けられる第2の蓋型構造物と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の自動ドア及び半自動ドア用窓装置。
【請求項6】
前記底埋設体が底面に完全に埋設されていない場合、底埋設体の外壁面には内部から外部へ傾斜された中空型の傾斜板が一体に組み立てられ、底埋設体の第1の結合突起及び外壁面をはじめ傾斜板には排水孔が形成されることを特徴とする請求項1に記載の自動ドア及び半自動ドア用窓装置。
【請求項7】
前記開閉扉が両開き構造に適用された場合、第1の開閉扉の第2の開閉扉と当接する面に第7の気密用シーリングが取り付けられ、第2の開閉扉の第1の開閉扉と当接する面には第8の気密用シーリングが取り付けられ、第7及び第8の気密用シーリングは交互に配列されることを特徴とする請求項1に記載の自動ドア及び半自動ドア用窓装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドア及び半自動ドア用窓装置に関し、より詳しくは、自動ドア及び半自動ドアの離脱防止機能をはじめ、室内及び室外間の気密保持機能を実現できる自動ドア及び半自動ドアの窓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、自動ドアまたは半自動ドアは、出入りの際に自動的に開閉されて出入りの利便性を提供する一種の便宜装置であって、油圧手段、電動手段、空圧手段など様々な駆動手段を用いる方式が採用されている。
【0003】
自動ドア及び半自動ドア開閉駆動装置は、出入りを感知するセンシング手段と、該センシング手段の信号を受けてモータの駆動を制御するコントローラと、該コントローラの制御信号に応じて駆動するモータと、該モータの駆動によって左右にスライディングされ開閉される自動ドアの速度を減速位置で減速させる減速機などを備えている。
【0004】
通常、自動ドア及び半自動ドア(以下、「自動ドア」と称する。)は、ドアフレームに固設される固定ドアと、該固定扉に対して左右にスライディングされ開閉される開閉扉で構成されており、ドアフレームの上方に設けられる開閉駆動装置の駆動手段(油圧手段、電動手段、空圧手段など)と開閉ドアの上端部は動力伝達可能に連結されている。
【0005】
また、前記開閉扉の上端部は、開閉駆動装置の駆動手段と連結され、ハンガー式にぶら下がっている状態になり、開閉扉の下端部には、底に敷かれたレールにローリングされるローラーが取り付けられた状態となる。
【0006】
したがって、前記開閉駆動手段の駆動によって開閉扉が左右にスライディングされ、開閉移動されると同時に開閉扉の下端部に取り付けられたローラーがレールに沿ってローリング運動をすることによって、自動ドアの開閉動作が行なわれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の自動ドアは、次のような欠点がある。
【0008】
従来の自動ドアには、別途の気密保持構造が備えられていないので、自動ドアの固定扉と開閉扉との間の隙間、そして開閉扉とレールとの間の隙間を介して外風及び雨水が容易に浸透して気密性及び排水性が劣る問題があった。
【0009】
特に、自動ドアの開閉扉上端部とドアフレーム間の隙間、開閉扉の下端部とレール間の隙間を介して外風及び外部騒音が容易に流入される短所があり、また店舗の自動ドアのように室外と直に接して設けられる自動ドアの場合、室内から室外への排水構造がなく、室内へ流入された雨水などが直ぐに排水できないなどの短所がある。
【0010】
また、従来の自動ドアに設けられた開閉扉において、その上端部は開閉駆動装置に連結されることによりぶら下がっている状態だが、開閉扉の下端部は自由端になってレールに沿って単純移送されるにつれて外風によってよく揺れたり、一定の衝撃によってレールから離脱したりするといった問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記のような点を勘案して案出されたものであって、自動ドアの上端部及び下端部、そして両側端部に気密用フレームを取外し可能に組み立て、自動ドアの開閉扉下端部と接する底面に気密用フレームが気密可能に挿入されてスライディングされる気密構造体を埋設して、室内および室外間の隙間を無くすことによって外風及び騒音などを遮断する気密性を向上させることができ、開閉扉の揺れや離脱を防止できるようにした自動ドア及び半自動ドア用窓装置を提供することができる。
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明は、上部ドアフレームと接する自動ドアの 固定扉上端部と、左側ドアフレームと接する固定扉の一側端部に組み立てられる第1の気密用フレームと、前記固定扉の下端部及び他側端部をはじめ、開閉駆動手段と連結される自動ドアの開閉扉上端部をはじめ開閉扉の下端部及び両側端部に組み立てられる第2の気密用フレームと、前記開閉扉の下端部に取り付けられた第2の気密用フレームの下端部が開閉方向に沿ってスライディング可能に挿入されるよう第2の気密用フレームの下端部と相対する底面に埋設される第1の気密保持体と、前記開閉扉の閉鎖面である他側端部が挿入されるよう開閉扉の他側端部と相対する右側ドアフレームに取り付けられる第2の気密保持体と、前記固定扉の他側端部に組み立てられた第2の気密用フレームと前記開閉扉の一側端部に組み立てられた第2の気密用フレームに仕上げ組み立てられる第3の気密保持体と、を有することを特徴とする自動ドア及び半自動ドア用窓装置を提供する。
【0013】
本発明に係る前記第1の気密用フレームは、一側下端部に固定扉の一側モールディング材に嵌められる嵌め端が一体に形成され、他側内面に嵌め溝が形成された外板と、一端部に外板の嵌め溝に嵌められる締結脚が形成され、他端部には固定扉の他側モールディング材に嵌められる締結突起が形成された締結クリップと、を有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る第2の気密用フレームは、四角端面形状であって、一端部の一方に固定扉または開閉扉の一側モールディング材に嵌められる嵌め端が一体に形成され、他方には嵌め溝が形成され、他端部には、締結溝を有する突出端が一体に形成された中空フレームと、一端部に中空フレームの嵌め溝に嵌められる締結脚が形成され、他端部には固定扉の他側モールディング材に嵌められる締結突起が形成された締結クリップと、を有することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る第1の気密保持体は、開閉扉の下端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端内に嵌められる連結フレームと、両側内面に第1の結合溝が形成され、底面の中央には第1の結合突起が一体に形成された構造に備えられて第2の気密用フレームの下端部と相対する底面に埋設される底埋設体と、底面に底埋設体の第1の結合突起内に嵌合される第2の結合突起が一体に突出形成され、両側の外面には第2の結合溝が形成された第1の蓋体と、前記底埋設体の第1の結合溝と前記第1の蓋体の第2の結合溝にそれぞれ嵌められて、前記連結フレームの両面に密着される第1及び第2の気密用シーリングと、を有することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る第2の気密保持体は、両方の壁面に第3の結合溝が形成され、底面に第3の結合突起が突出形成された構造であって、右側ドアフレームの内壁面に一体に形成される壁面埋設体と、底面の壁面埋設体の第3の結合突起内に嵌合される第4の結合突起が一体に突出形成され、両側外面には第4の結合溝が形成された第2の蓋体と、前記壁面埋設体の第3の結合溝と前記第2の蓋体の第4の結合溝にそれぞれ嵌められて、前記開閉扉の閉鎖面である他側端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端の両面に密着される第3及び第4の気密用シーリングと、を有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る第3の気密保持体は、開閉扉の一端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端の締結溝に挿入締結されるよう内方面に第1の挿入締結端が一体に形成された蓋型構造に備えられ、固定扉に向かう面には固定扉に取り付けられた第2の気密用フレームに密着される第5の気密用シーリングが取り付けられた第1の蓋型構造物と、固定扉の他端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端の締結溝に挿入締結されるよう第2の挿入締結端が一体に形成され、開閉扉に向かう面には開閉扉に取り付けられた第2の気密用フレームに密着される第6の気密用シーリングが取り付けられる第2の蓋型構造物と、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明の好ましい実施形態として、前記底埋設体が底面に完全に埋設されていない場合、底埋設体の外壁面には内部から外部へ傾斜された中空型の傾斜板が一体に組み立てられ、底埋設体の第1の結合突起及び外壁面をはじめ、傾斜板には排水孔が形成されることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の好ましい実施形態として、前記開閉扉が両開き構造に適用された場合、第1の開閉扉の第2の開閉扉と当接する面には第7の気密用シーリングが取り付けられ、第2の開閉扉の第1の開閉扉と当接する面には第8の気密用シーリングが取り付けられ、第7及び第8の気密用シーリングは交互に配列されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
上述した課題を解決するための手段によって、本発明は次のような効果を提供する。
【0021】
本発明によれば、自動ドアの固定扉をはじめ開閉扉の上端部及び下端部、そして両側端部に気密用フレームを取外し可能に組み立て、自動扉の開閉扉の下端部と接する底面に気密用フレームが気密可能に挿入されてスライディングされる気密構造体を埋設することによって、自動ドアの開閉扉上端部とドアフレーム間の隙間、開閉扉の下端部とレール間の隙間を介して外風及び外部騒音が流入されることを防止することができる。
【0022】
また、自動ドアが室外と直に接して設けられる場合、室内から室外への排水構造を適用して気密用フレーム及び室内に流入した雨水などを直ぐに外へ排水させることができる。
【0023】
また、自動ドアの開閉扉の上端部が開閉駆動装置と連結されることによりぶら下がっている状態だが、開閉扉の下端部に取り付けられた気密用フレームが底面に埋設される底埋設体に気密な状態で挿入されて開閉移動されるようにすることで、自動ドアの開閉扉が外風によって揺れたり離脱されたりするなどの現象を容易に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明に係る窓装置が適用される単扉型の自動ドアを示す概略図である。
【
図2】
開閉扉の閉状態における図1のA―A線の断面図である。
【
図3】
開閉扉の開状態における図1のA―A線の断面図である。
【
図5】本発明に係る自動ドア及び半自動ドア用窓装置が取り外された状態を示す縦断面図である。
【
図6】本発明に係る自動ドア及び半自動ドア用窓装置が取り外された状態を示す横断面図である。
【
図7】本発明に係る自動ドア及び半自動ドア用窓装置に傾斜板がさらに取り付けられた様子を示した要部断面図である。
【
図8】本発明に係る窓装置が適用される両開き構造の自動ドアを示す概略図である。
【
図10】本発明に係る窓装置を強化ガラスから成るフレームに取り付けられた例を示す断面図である。
【
図11】本発明に係る窓装置を強化ガラスから成るフレームに取り付けられた例を示す断面図である。
【
図12】本発明に係る自動ドア及び半自動ドア用窓装置の構成のうち第2の気密用フレームと第1の気密保持体の底埋設体間の連結構造に対する他の実施形態を示す断面図である。
【
図13】本発明に係る窓装置が強化ガラスから成るフレームに取り付けられる場合、強化扉の気密用フレームと底埋設体間の連結構造に対する他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0025】
100 上部ドアフレーム
102 固定扉
103 モールディング材
104 左側ドアフレーム
106 開閉扉
106a 第1の開閉扉
106b 第2の開閉扉
108 右側ドアフレーム
110 第1の気密用フレーム
111 嵌め端
112 嵌め溝
113 外板
114 締結脚
115 締結突起
116 締結クリップ
120 第2の気密用フレーム
121 嵌め溝
122 締結溝
123 突出端
124 中空フレーム
125 嵌め端
126 締結脚
127 締結突起
128 締結クリップ
130 第1の気密保持体
131 連結フレーム
132 第1の結合溝
133 第1の結合突起
134 底埋設体
135 第2の結合突起
136 第2の結合溝
137 第1の蓋体
138 第1の気密用シーリング
139 第2の気密用シーリング
140 第2の気密保持体
141 第3の結合溝
142 第3の結合突起
143 壁面埋設体
144 第4の気密用シーリング
145 第4の結合溝
146 第2の蓋体
147 第3の気密用シーリング
148 第4の気密用シーリング
150 第3の気密保持体
151 第1の挿入締結端
152 第5の気密用シーリング
153 第1の蓋型構造物
154 第2の挿入締結端
155 第6の気密用シーリング
156 第2の蓋型構造物
160 傾斜板
162 排水孔
167 第7の気密用シーリング
168 第8の気密用シーリング
170 連結ロッド
172 クリップ端
174 スライディング端
200 開閉駆動手段
300 強化ガラス
302 気密用フレーム
304 底埋設体
306 係止溝
310 連結体
312 係止爪
314 スライディング端
320 折曲端
322 第9の気密用シーリング
324 第10の気密用シーリング
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に沿って詳細に説明する。
【0027】
図1ないし
図6は、本発明に係る窓装置の一実施形態であって、単扉形態の自動ドアに適用される窓装置を示す。
【0028】
本発明に係る窓装置は、自動ドアまたは半自動ドアの四方フレーム及びドアフレームに気密構造を加えて、自動ドア及び騒音などを容易に遮断できるところに本発明の特徴がある。
【0029】
このため、上部ドアフレーム100と接する自動ドアの固定扉102の上端部と、左側ドアフレーム104と接する固定扉102の一側端部には同一な構造で作製された第1の気密用フレーム110が取外可能に組み立てられる。
【0030】
前記第1の気密用フレーム110は、自動ドアの固定扉102の上端部に取り付けられて上部ドアフレーム100と密着される部分になり、また固定扉102の一側端部に取り付けられて左側ドアフレーム104と密着される部分になる。
【0031】
より詳しくは、前記第1の気密用フレーム110は、一側下端部に固定扉102の一側モールディング材103に嵌められる嵌め端111が一体に突出形成され、他側内面には嵌め溝112が形成された外板113を有し、また一端部に外板113の嵌め溝112に嵌められる締結脚114が形成され、他端部には固定扉102の他側モールディング材103に嵌められる締結突起115が形成された締結クリップ116を有する。
【0032】
このとき、前記第1の気密用フレーム110の外板113の外面が上部ドアフレーム100または左側ドアフレーム104と密着される部分になり、外板113の嵌め端111が固定扉102の一側モールディング材103に嵌められて外板113の固定が行われ、また、締結クリップ116の締結突起115が固定扉102の他側モールディング材103に嵌められると同時に締結クリップ116の締結脚114を外板113の嵌め溝112に嵌められるようにすることで、固定扉102に対する外板113及び締結クリップ116を有する第1の気密用フレーム110の組立が完了する。
【0033】
ここで、前記固定扉102の下端部及び他側端部をはじめ、開閉駆動手段200と連結される自動ドアの開閉扉106の上端部、開閉扉106の下端部及び両側端部にも同一な構造で作製された第2の気密用フレーム120が取外可能に組み立てられる。
【0034】
前記第2の気密用フレーム120は、四角断面状の中空構造で作製されたものであって、一端部においてその一方に固定扉102または開閉扉106の一側モールディング材103に嵌められる嵌め端125が一体に形成され、他方には嵌め溝121が形成され、他端部には締結溝122を有する突出端123が一体に形成された中空フレーム124を有し、また一端部に中空フレーム124の嵌め溝121に嵌められる締結脚126が形成され、他端部には固定扉102の他側モールディング材103に嵌められる締結突起127が形成された締結クリップ128を有する。
【0035】
この時、前記第2の気密用フレーム120の嵌め端125を固定扉102または開閉扉106の一側モールディング材103に嵌められるようにし、前記締結クリップ128の締結脚126を中空フレーム124の嵌め溝121に嵌められるようにすると同時に締結突起127部分を固定扉102または開閉扉128の他側モールディング材103に嵌められるようにすることで、中空フレーム124と締結クリップ128を有する第2の気密用フレーム120が固定扉102または開閉扉106に組み立てられる。
【0036】
一方、前記上部ドアフレーム100には、開閉扉106の上端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120の突出端123が嵌められるように垂直に折り曲げられた形態の折曲端
320が一体に形成され、上部ドアフレームの内壁と折曲端
320の内面にはそれぞれ第9の気密用シーリング322と第10の気密用シーリング324が取り付けられる。
【0037】
ここに、前記開閉扉106のスライディング開閉時、第2の気密用フレーム120の突出端123が上部ドアフレーム100の内壁と折曲端
320の内面にそれぞれ取り付けられた第9の気密用シーリング322と第10の気密用シーリング324との間に挿入されて外風及び騒音を遮断することができる。
【0038】
本発明によれば、前記固定扉102及び開閉扉106に組み立てられた第1及び第2の気密用フレーム110、112は、第1ないし第3の気密保持体130、140、150とともに外風及び騒音を遮断する役割をする。
【0039】
前記第1の気密保持体130は、開閉扉106の下端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120の下端部が開閉方向に沿ってスライディング可能に挿入されるよう第2の気密用フレーム120の下端部と相対する底面に埋設または非埋設される方式で行われる。
【0040】
つまり、前記第1の気密保持体130の構成を見てみると、開閉扉106の下端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120の突出端123内に嵌められる連結フレーム131と、両側内面に第1の結合溝132が形成され、底面の中央に第1の結合突起133が一体に形成された構造の第2の気密用フレーム120の下端部と相対する底面に埋設されたり底面の上に固設されたりする底埋設体134を有し、また底面に底埋設体134の第1の結合突起133内に嵌合される第2の結合突起135が一体に突出形成され、両側外面には第2の結合溝136が形成された第1の蓋体137をさらに有し、特に前記底埋設体134の第1の結合溝132と前記第1の蓋体137の第2の結合溝136にそれぞれ嵌められて連結フレーム131の両面に密着される第1及び第2の気密用シーリング138、139を有する。
【0041】
したがって、開閉扉106の下端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120の突出端123内に嵌められた連結フレーム131を、第1の蓋体137が組み立てられた底埋設体134に挿入させるが、底埋設体134の第1の結合溝132と第1の蓋体137の第2の結合溝136にそれぞれ嵌められた第1及び第2の気密用シーリング138、139間の隙間に連結フレーム131の下端部を挿入することによって、連結フレーム131の両面に第1及び第2の気密用シーリング138、139が密着される状態になる。
【0042】
これにより、前記開閉扉106が左右にスライディングされ開閉される時、前述したように開閉扉106の下端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120に嵌められた連結フレーム131が第1及び第2の気密用シーリング138、139間の隙間に沿って左右にスライディングされることによって、開閉扉106の開閉移送が行われ、この時、連結フレーム131の両面に第1及び第2の気密用シーリング138、139が密着される状態であるので、外部から流入される外風や騒音を容易に遮断することができ、開閉扉106の離脱現象を防止することができる。
【0043】
一方、本発明に係る自動ドア及び半自動ドア用窓装置の構成のうち第2の気密用フレームと第1の気密保持体の底埋設体間の連結構造に対する他の実施形態として、
図12に示したように上端部には第2の気密用フレーム120の締結溝122に挿入締結されるクリップ端172が形成され、下端部は第1及び第2の気密用シーリング138、139間の隙間に挿入されて開閉扉106の開閉移動時にスライディング移送されるようスライディング端174で形成された垂直タイプの連結ロッド170を利用することができる。
【0044】
前記第2の気密保持体140は、開閉扉106の閉鎖面である他側端部が挿入されるように、開閉扉106の他側端部と相対する右側ドアフレーム108内に取り付けられる。
【0045】
つまり、前記第2の気密保持体140は、両方の壁面に第3の結合溝141が形成され、底面に第3の結合突起142が突出形成された構造であって、右側ドアフレーム108の内壁面に一体に形成される壁面埋設体143を有し、また底面に壁面埋設体143の第3の結合突起142内に嵌合される第4の結合突起144が一体に突出形成され、両側外面には第4の結合溝145が形成された第2の蓋体146を有し、特に前記壁面埋設体143の第3の結合溝141と前記第2の蓋体146の第4の結合溝145にそれぞれ嵌められ、前記開閉扉106の閉鎖面である他側端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120の突出端123の両面に密着される第3及び第4の気密用シーリング147、148を有する。
【0046】
ここに、前記第2の気密保持体140の壁面埋設体143に第2の蓋体146が締結された状態で、開閉扉106を閉めると、開閉扉106の閉鎖面である他側端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120の突出端123が第3及び第4の気密用シーリング147、148間に挿入される。
【0047】
したがって、前記開閉扉106が閉まる時、第2の気密用フレーム120の突出端123の両面に第3及び第4の気密用シーリング147、148が密着された状態になるので、開閉扉106と右側ドアフレーム108間の隙間を介して外風及び騒音が流入されることを容易に遮断することができる。
【0048】
前記第3の気密保持体150は、固定扉102と開閉扉106との間の隙間を介して流入される外風及び騒音を遮断するものであって、固定扉102の他側端部に組み立てられた第2の気密用フレーム120と開閉扉106の一側端部に組み立てられた第2の気密用フレーム120に仕上げ組み立てられる。
【0049】
より詳しくは、前記第3の気密保持体150は、開閉扉106の一端部に取り付けられた第2の気密用フレームの突出端123の締結溝122に挿入締結されるよう内方面に第1の挿入締結端151が一体に形成された蓋型構造に備えられ、固定扉102に向かう面には固定扉102に取り付けられた第2の気密用フレーム120に密着される第5の気密用シーリング152が取り付けられた第1の蓋型構造物153を有し、また前記固定扉102の他端部に取り付けられた第2の気密用フレーム120の突出端123の締結溝に挿入締結されるよう第2の挿入締結端154が一体に形成され、開閉扉106に向かう面には開閉扉106に取り付けられた第2の気密用フレーム120に密着される第6の気密用シーリング155が取り付けられる第2の蓋型構造物156を有する。
【0050】
したがって、固定扉102と開閉扉106との間の隙間を介して流入される外風または騒音が固定扉102に取り付けられた第2の気密用フレーム120に密着される第5の気密用シーリング152及び開閉扉106に取り付けられた第2の気密用フレーム120に密着される第6の気密用シーリング155によって容易に遮断することができる。
【0051】
一方、本発明の好ましい実施形態として、
図7に示すように、前記底埋設体134が底面に完全に埋設されず、底面の上に設けられる場合、底埋設体134の外壁面に内部から外部へ傾斜された中空状の傾斜板160が一体に組み立てられることによって、人の出入り時に傾斜板160の案内によって底面の上に設けられた底埋設体134に足元が引っかかって転倒するなどの現象を容易に防止することができる。
【0052】
なお、前記底埋設体134の第1の結合突起133及び外壁面をはじめ、傾斜板160に排水孔162を形成して、底埋設体134の内部へ流入される雨水などを外へ排水させることができる。
【0053】
本発明の好ましい他の実施形態として、
図8及び
図9に示すように、前記開閉扉106が両開き構造に適用された場合、即ち、第1の開閉扉106aの第2の開閉扉106bが互いに反対方向にスライディングされ開閉される両開き構造に適用された場合、第1の開閉扉106aの第2の開閉扉106bと当接する面に第7の気密用シーリング167が取り付けられると同時に第2の開閉扉106bの第1の開閉扉106aと当接する面には第8の気密用シーリング168が取り付けられるようにし、第7及び第8の気密用シーリング167、168が交互に配列されるようにすることで、第1の開閉扉106aと第2の開閉扉106bが当接して閉められた状態で第1の開閉扉106aと第2の開閉扉106bとの間の隙間に外風または騒音が流入されることを第7及び第8の気密用シーリング167、168で遮断するようになる。
【0054】
一方、本発明の他の実施形態として、
図10及び
図11に示すように自動ドアに使用される強化
ガラス300にも前述したような構造の気密用フレーム302を取り付け、底面に気密用フレーム302が挿入される底埋設体304を設け、
図13に示したように気密用フレーム302と底埋設体304間を連結体310で連結して外風及び騒音を遮断することができる。
【0055】
即ち、
図13に示したように連結体310は上端部に気密用フレーム302の底部に形成された係止溝306に結合される係止爪312が形成され、下端部には底埋設体304のシーリング内に嵌められてスライディングされるスライディング端314が形成された構造に備えられ、強化扉の気密用フレームと底埋設体間を連結することによって、外風及び騒音を遮断することができる。