(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5787609
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20060101AFI20150910BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20150910BHJP
F21Y 101/02 20060101ALN20150910BHJP
【FI】
F21S2/00 231
F21V23/00 120
F21Y101:02
【請求項の数】21
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2011-105465(P2011-105465)
(22)【出願日】2011年5月10日
(65)【公開番号】特開2012-23021(P2012-23021A)
(43)【公開日】2012年2月2日
【審査請求日】2014年2月6日
(31)【優先権主張番号】特願2010-135556(P2010-135556)
(32)【優先日】2010年6月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099461
【弁理士】
【氏名又は名称】溝井 章司
(72)【発明者】
【氏名】野口 卓志
(72)【発明者】
【氏名】淺山 正臣
(72)【発明者】
【氏名】山梨 弘貴
【審査官】
石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−116418(JP,A)
【文献】
特開2010−040496(JP,A)
【文献】
特開2008−204734(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0055894(US,A1)
【文献】
特開2003−253632(JP,A)
【文献】
特表2009−545103(JP,A)
【文献】
特開2011−198695(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3119578(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0270925(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00−23/06
F21K 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部と、照明器具とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
一部が透光性を有する中空状の筒体と、
前記筒体に収納され、発光素子を搭載した基板と、
前記筒体の端部に設けられ、当該発光ダイオードランプを照明器具に固定する器具装着部と、
前記筒体に設けられ、前記基板に接続されるランプ側接続端子と、を備え、前記筒体と前記器具装着部とにより密閉された筐体部を形成し、
前記電源部は、
商用電源を前記発光素子用の直流電源に変換する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と、を具備し、
前記照明器具は、
前記器具装着部を固定するソケットと、
前記発光ダイオードランプを固定する固定部材と、を備え、
前記器具装着部は、両口金形直管蛍光ランプの口金と同等形状であり、
前記発光ダイオードランプは、前記ソケットと前記固定部材とにより前記照明器具に固定され、
前記電源部側接続端子は、電源部から下方に突出して又は照明器具の器具下面から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部と、照明器具とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
一部が透光性を有する中空状の筒体と、
前記筒体に収納され、発光素子を搭載した基板と、
前記筒体の端部に設けられ、当該発光ダイオードランプを照明器具に固定する器具装着部と、
前記筒体に設けられ、前記基板に接続されるランプ側接続端子と、を備え、前記筒体と前記器具装着部とにより密閉された筐体部を形成し、
前記電源部は、
商用電源を前記発光素子用の直流電源に変換する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と、を具備し、
前記照明器具は、
前記発光ダイオードランプを保持する留金を備え、
前記器具装着部は、片口金形蛍光ランプの口金と同等形状であり、
前記ランプ側接続端子は、前記留金に保持される位置に設置されたことを特徴とする照明装置。
【請求項3】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
一部が透光性を有する中空状の筒体と、
前記筒体に収納され、発光素子を搭載した基板と、
前記筒体の端部に設けられ、当該発光ダイオードランプを照明器具に固定する器具装着部と、
前記筒体に設けられ、前記基板に接続されるランプ側接続端子と、を備え、前記筒体と前記器具装着部とにより密閉された筐体部を形成し、
前記電源部は、
商用電源を前記発光素子用の直流電源に変換する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と、を具備し、
前記ランプ側接続端子は、前記筒体の外周面に開口して形成され、
前記電源部側接続端子は、電源部から下方に突出して又は照明器具の器具下面から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする照明装置。
【請求項4】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
一部が透光性を有する中空状の筒体と、
前記筒体に収納され、発光素子を搭載した基板と、
前記筒体の端部に設けられ、当該発光ダイオードランプを照明器具に固定する器具装着部と、
前記筒体に設けられ、前記基板に接続されるランプ側接続端子と、を備え、前記筒体と前記器具装着部とにより密閉された筐体部を形成し、
前記電源部は、
商用電源を前記発光素子用の直流電源に変換する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と、を具備し、
前記電源部側接続端子は、前記電源部との間に出力リード線を持たずに前記電源部から突出して固定されていることを特徴とする照明装置。
【請求項5】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
一部が透光性を有する中空状の筒体と、
前記筒体に収納され、発光素子を搭載した基板と、
前記筒体の端部に設けられ、当該発光ダイオードランプを照明器具に固定する器具装着部と、
前記筒体に設けられ、前記基板に接続されるランプ側接続端子と、を備え、前記筒体と前記器具装着部とにより密閉された筐体部を形成し、
前記電源部は、
商用電源を前記発光素子用の直流電源に変換する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と、を具備し、
前記ランプ側接続端子は、前記筒体の外周面に開口して形成されており、
前記電源部側接続端子は、前記電源部との間に出力リード線を持たずに前記電源部から突出して固定されていることを特徴とする照明装置。
【請求項6】
前記照明器具は、既存の蛍光ランプの照明器具であり、前記筐体部の全長は、既存の蛍光ランプと同等であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項7】
前記発光ダイオードランプの重量は、既存の蛍光ランプの重量と同等であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の照明装置。
【請求項8】
前記中空状の筒体は、
透光性の物質よりなる、樹脂製の発光部と、
熱伝導性の優れた金属よりなる放熱部と、を有し、
前記ランプ側接続端子は、前記放熱部に設けられることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の照明装置。
【請求項9】
前記ランプ側接続端子に、前記電源部側接続端子を嵌合させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の照明装置。
【請求項10】
前記発光ダイオードランプは、前記照明器具側に設けられた固定部材により照明器具に保持されることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項11】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部と、照明器具とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
両口金形直管蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部と、
前記発光ダイオードランプに給電するためのランプ側接続端子と
を備え、
前記電源部は、
前記発光ダイオードランプに給電する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と
を備え、
前記照明器具は、
前記器具装着部を固定するソケットと、
前記発光ダイオードランプを固定する固定部材と、を備え、
前記発光ダイオードランプは、前記ソケットと前記固定部材とにより照明器具に固定され、
前記電源部側接続端子は、電源部から下方に突出して又は照明器具の器具下面から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする照明装置。
【請求項12】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部と、照明器具とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
片口金形蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部と、
前記発光ダイオードランプに給電するためのランプ側接続端子と
を備え、
前記電源部は、
前記発光ダイオードランプに給電する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と
を備え、
前記照明器具は、
前記発光ダイオードランプを保持する留金を備え、
前記ランプ側接続端子は、前記留金に保持される位置に設置されたことを特徴とする照明装置。
【請求項13】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
片口金形蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部と、
前記発光ダイオードランプに給電するためのランプ側接続端子と
を備え、
前記電源部は、
前記発光ダイオードランプに給電する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と
を備え、
前記ランプ側接続端子は、前記発光ダイオードランプの外周面に開口して形成され、
前記電源部側接続端子は、電源部から下方に突出して又は照明器具の器具下面から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする照明装置。
【請求項14】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
片口金形蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部と、
前記発光ダイオードランプに給電するためのランプ側接続端子と
を備え、
前記電源部は、
前記発光ダイオードランプに給電する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と
を備え、
前記電源部側接続端子は、前記電源部との間に出力リード線を持たずに前記電源部から突出して固定されていることを特徴とする照明装置。
【請求項15】
発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
片口金形蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部と、
前記発光ダイオードランプに給電するためのランプ側接続端子と
を備え、
前記電源部は、
前記発光ダイオードランプに給電する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と
を備え、
前記ランプ側接続端子は、前記発光ダイオードランプの外周面に開口して形成されており、
前記電源部側接続端子は、前記電源部との間に出力リード線を持たずに前記電源部から突出して固定されていることを特徴とする照明装置。
【請求項16】
前記電源部側接続端子は、電源部から下方に突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする請求項2,4,5,6,7,8,9,10,12,14又は15記載の照明装置。
【請求項17】
前記電源部側接続端子は、照明器具の器具下面から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする請求項2,4,5,6,7,8,9,10,12,14又は15記載の照明装置。
【請求項18】
前記電源部側接続端子は、周囲に弾性体を有するリード線を介して前記電源部に接続され、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されるとともに、前記発光ダイオードランプの移動とともに前記電源部側接続端子も移動するとともに、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定されていない場合、前記電源部側接続端子は前記弾性体の復元力により元の位置に戻ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに、又は、請求項11乃至13のいずれかに記載の照明装置。
【請求項19】
前記ランプ側接続端子は、テーパー部を有し、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記テーパー部を経由して前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の照明装置。
【請求項20】
前記電源部側接続端子の弾性体は、照明器具の器具下面から突出する方向に設置され、蛍光ランプのランプ軸方向に動くことを特徴とする請求項18記載の照明装置。
【請求項21】
前記電源部側接続端子の弾性体は、受金から突出するする方向に設置され、蛍光ランプのランプ軸方向に伸縮することを特徴とする請求項18記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、既存の蛍光ランプ用ソケットに発光ダイオードランプ(LEDランプ)を装着し、ランプ外部の電源部からランプの筐体部が備える接続端子に電力が供給される照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)を光源とするランプであって、既製の蛍光ランプ照明器具にその蛍光ランプ(管)に代えて取り付けて使用することが可能な蛍光ランプ型LEDランプが知られている。
【0003】
例えば、既製の蛍光ランプ照明器具にその蛍光ランプに代えて取り付けて使用する蛍光ランプ型LEDランプとして、複数の発光ダイオードを点灯させるための電力の取り入れやその電力の変換、調整をより簡易な構成で実現すること等が可能なLEDランプを提供するために、複数の発光ダイオードと、この各発光ダイオードを取り付ける基板と、蛍光ランプ照明器具のソケットの差込孔に嵌め入れる装着用突起と、外部の電源から電気コードを用いて取り入れる電力を前記各発光ダイオードが点灯する電圧電流に調整してその各発光ダイオードに供給する点灯回路とを備えたLEDランプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−303614号公報
【特許文献2】特開2009−43447号公報
【特許文献3】特開2010−92990号公報
【特許文献4】特開2010−40496号公報
【特許文献5】国際公開WO2009/145248号公報
【特許文献6】特開2009−116418号公報
【特許文献7】米国特許出願公開第2008/0055894号明細書
【特許文献8】特開2003−253632号公報
【特許文献9】特表2009−545103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された蛍光ランプ型LEDランプは、蛍光ランプ型LEDランプが密閉された筐体部に収納されていないため、感電の危険や埃が付着しやすいという課題があった。
【0006】
この発明は、以下に示す事項を目的とする照明器具を提供する。
(1)蛍光ランプ用照明器具等の従来器具に接続しても過電圧等の問題を発生しない;
(2)LEDランプが密閉されていて、塵埃が入らず、感電保護が可能である;
(3)従来器具に接続されるLEDランプの重量が、従来の蛍光ランプの重量並みに出来、筐体部が照明器具から落下することなく保持することが出来る;
(4)LEDランプが長期間にわたり点灯されたときにソケットが劣化しても、LEDランプの重量が従来蛍光ランプ並みになっているので、落下しにくく安全が保てる;
(5)また、LEDランプが長期間にわたり点灯されたときにソケットが劣化しても、劣化による電気的な接続不良等の不具合の影響は受けない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る照明装置は、発光ダイオードランプと、発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部と、照明器具とを有する照明装置であって、
発光ダイオードランプは、
一部が透光性を有する中空状の筒体と、
筒体に収納され、発光素子を搭載した基板と、
筒体の端部に設けられ、発光ダイオードランプを照明器具に固定する器具装着部と、
筒体に設けられ、基板に接続されるランプ側接続端子と、を備え、筒体と器具装着部とにより密閉された筐体部を形成し、
電源部は、
商用電源を発光素子用の直流電源に変換する電源部本体と、
ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と、を具備し、
前記照明器具は、
前記器具装着部を固定するソケットと、
前記発光ダイオードランプを固定する固定部材と、を備え、
前記器具装着部は、両口金形直管蛍光ランプの口金と同等形状であり、
前記発光ダイオードランプは、前記ソケットと前記固定部材とにより前記照明器具に固定され
、
前記電源部側接続端子は、電源部から下方に突出して又は照明器具の器具下面から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されるものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係る照明装置は、
発光ダイオードランプが、ソケットと固定部材とにより照明器具に固定されるので、発光ダイオードランプが照明器具から落下する恐れが少ない。そのため、LED照明のような長寿命の光源が長期間にわたり点灯されたときに照明器具のソケットが劣化しても、発光ダイオードランプが落下することなく安全である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1を示す図で、照明装置100の構成図。
【
図2】実施の形態1を示す図で、LEDランプ10の上面図。
【
図3】実施の形態1を示す図で、LEDランプ10の底面図。
【
図4】実施の形態1を示す図で、LEDランプ10の正面図。
【
図7】実施の形態1を示す図で、LEDランプ10の側面図。
【
図8】実施の形態1を示す図で、電源部20の斜視図。
【
図9】実施の形態1を示す図で、電源部20の正面図。
【
図10】実施の形態1を示す図で、電源部20の平面図。
【
図11】実施の形態1を示す図で、電源部20の側面図。
【
図12】実施の形態2を示す図で、LEDランプ10と電源部20の側面図。
【
図13】実施の形態2を示す図で、LEDランプ10と電源部20の側面図。
【
図14】実施の形態2を示す図で、LEDランプ10と電源部20の側面図。
【
図15】実施の形態3を示す図で、LEDランプ10と電源部20の側面図。
【
図16】実施の形態3を示す図で、弾性体50と出力リード線20dの断面図。
【
図17】実施の形態3を示す図で、LEDランプ10と電源部20の側面図。
【
図18】実施の形態3を示す図で、LEDランプ10と電源部20の側面図。
【
図19】実施の形態4を示す図で、LEDランプ10と電源部20の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
(概要)
本実施の形態の照明装置(例えば、LEDランプを用いる)は、LEDランプと、LEDランプの外部に設けられる電源部とを、少なくとも備える。
【0011】
LEDランプは、LEDを実装した基板と、基板を収納し、放熱を行うヒートシンクと、このヒートシンクの開口部に取り付けられるカバーと、ヒートシンクとカバーとで構成される中空状の筒体の両端に嵌合して筐体部を構成する口金(G13口金)と、を有する。そして、基板(LED)が口金と電気的に接続されていない点が特徴の一つである。口金は、既存の蛍光ランプ器具(ソケット)にLEDランプを装着するためのものである。
【0012】
電源部は、電源部本体と、電源部本体の両端に接続される入力リード線と、出力リード線と、を少なくとも備える。入力リード線は、商用電源(例えば、100V 50/60Hz)に接続される。また、出力リード線は、LEDランプのヒートシンクに設けられるコネクタに接続される。電源部本体は、商用電源(例えば、100V 50/60Hz)を、LED用のDC電源(例えば、24V)に変換する。
【0013】
このように構成される照明装置は、照明器具のソケットから電力が供給されないので蛍光ランプ用照明器具等の従来器具に接続しても過電圧等の問題を発生せず、かつLED長期間にわたり点灯されたときにソケットが劣化しても、その劣化による電気的な接続不良等の不具合の影響は受けない。また、LEDランプが筐体部内に密閉されているので塵埃が入らず、感電保護が可能である。
【0014】
更に電源部をLEDランプの外部に設置しているので、LEDランプの重量を従来蛍光ランプ(例えば、直管蛍光ランプ)並みに出来、LEDランプが照明器具から重量が原因で落下することなく保持することが出来る。そのため、照明器具のソケットの劣化(LEDが長期間にわたり点灯されたときの経年劣化)によりLEDランプが落下の可能性があるが、LEDランプの重量が従来蛍光ランプ並みになっているので、落下しにくく安全を確保できる。
【0015】
以下、本実施の形態の照明装置100について、図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態1を示す図で、照明装置100の構成図である。照明装置100は、少なくともLEDランプ10と、電源部20とを備える。電源部20は、LEDランプ10の外部に設けられている。電源部20をLEDランプ10の外部に設置しているので、LEDランプ10の重量を従来蛍光ランプ(例えば、直管蛍光ランプ)並みに出来、LEDランプ10が照明器具から重量が原因で落下することなく保持することが出来る。そのため、照明器具のソケットの劣化(経年劣化)によりLEDランプ10が落下の可能性があるが、LEDランプ10の重量が従来蛍光ランプ並みになっているので、落下しにくく安全を確保できる。LEDランプ10、電源部20の構成は、後述する。
【0016】
図2乃至
図7は実施の形態1を示す図で、
図2はLEDランプ10の上面図、
図3はLEDランプ10の底面図、
図4はLEDランプ10の正面図、
図5は
図2のA−A断面図、
図6は
図5の左端付近の拡大図、
図7はLEDランプ10の側面図である。
【0017】
LEDランプ10は、中空の筒体10a(例えば、円筒状)を備える。筒体10aは、放熱用の断面が略半円のヒートシンク10e(例えば、アルミニウム等の金属、放熱部)と、透明もしくは半透明(例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)を材料とする)の、断面が略半円のカバー10d(発光部)とが嵌合されて、例えば、円筒状に形成される。筒体10aの両端は、開口している。
【0018】
中空の筒体10aの開口している両端の開口部を夫々口金10bで閉塞することにより、密閉された筐体部15を構成する。
【0019】
アルミニウム等の金属で構成されるヒートシンク10eの外周面には、放熱面積を増やすための複数の凹凸形状が形成されている(例えば、
図3)。ヒートシンク10eは、内部に複数のLED10g(発光素子)を実装した基板10fが図示しない溝に挿入される。
【0020】
ヒートシンク10eには、後述する電源部20の出力リード線20dに接続された接続端子20e(雌、電源部側接続端子)が結合する接続端子10c(雄、ランプ側接続端子)が形成されている。
図3の例は、ヒートシンク10eの一方の口金10b(
図3では左側)の近傍に、外周面に開口する態様で接続端子10c(雄)が形成されているが、これは一例であって、接続端子10cの位置は任意でよい。
【0021】
本実施の形態の口金10bが、LEDランプ10を照明器具のソケット(図示せず)に固定する役目のみに使用される点に特徴がある。基板10fのLED10gへの電力の供給は、電源部20の出力リード線20dに接続された接続端子20e(雌)が、LEDランプ10のヒートシンク10eに形成された接続端子10c(雄)に接続されることで、行われる。LEDランプ10内部において、接続端子10cに、導入線10hが接続され、導入線10hは基板10fの所定の部位に接続している(
図6参照)。
【0022】
断面が略半円のカバー10dは、透明もしくは半透明で(透光性を有する)、材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)を用いる。基板10fのLED10gからの光は、透明もしくは半透明のカバー10dから前方へ出る。
【0023】
中空の筒体10aの開口している両端の開口部に、夫々口金10bが固定される。口金10bは、直管蛍光ランプ用のG13相当の口金を用いる。夫々の口金10bは、2本の口金ピン10b−1を備える。
【0024】
中空の筒体10aの開口している両端の開口部を夫々口金10bで閉塞することにより、密閉された筐体部15を構成する。複数のLED10gを実装した基板10fは、この密閉された筐体部に収納される。従って、密閉されている筐体部内に塵埃が入らず、同時に感電保護が可能である。
【0025】
図6を参照しながら、LEDランプ10の組立手順について説明する。
(1)ヒートシンク10eに、接続端子10c(雄)が組付けられる;
(2)ヒートシンク10eは、断面が半円形で、球面部(外周面)と平面部10e−1とからなる。ヒートシンク10eの平面部10e−1に、複数のLED10gを実装した基板10fが接着等により固定される;
(3)接続端子10c(雄)の導入線10hを基板10fに接続する;
(4)口金10b(材料は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート))は、口金ピン10b−1の反対側に、断面が半円形で、球面部(外周面)と平面部10b−2とからなるヒートシンク嵌合部を備える。口金10bのヒートシンク嵌合部を、ヒートシンク10eに挿入する。このとき、夫々の平面部10b−2、平面部10e−1が重なるように挿入する;
(5)ネジ12により、ヒートシンク10e(平面部10e−1)と口金10b(平面部10b−2)とを固定する;
(6)カバー10dを組付ける;
(7)金属製のリング10jを嵌める。
上記(4)〜(7)は、LEDランプ10の他方の端部においても、同様に行われる。
【0026】
図8乃至
図11は実施の形態1を示す図で、
図8は電源部20の斜視図、
図9は電源部20の正面図、
図10は電源部20の平面図、
図11は電源部20の側面図である。
【0027】
図8乃至
図11を参照しながら、電源部20について説明する。電源部20は、少なくとも以下に示す要素を備える。
(1)商用電源(例えば、100V 50/60Hz)を、LED用のDC電源(例えば、24Vもしくは定電流源)に変換する電源部本体20a;
(2)商用電源側の入力リード線20b;
(3)入力リード線20bに設けられるプラグ20c;
(4)LEDランプ10側の出力リード線20d;
(5)出力リード線20dに設けられる接続端子20e(雌)。
【0028】
電源部20のプラグ20cが、商用電源に接続されているコンセントに差し込まれる。商用電源は、入力リード線20bから電源部本体20aに入力されて、ここで(電源部本体20a)、商用電源(例えば、100V 50/60Hz)がLED用のDC電源(例えば、24V)に変換される。LED用のDC電源(例えば、24V)が、出力リード線20dに出力される。接続端子20e(雌)がLEDランプ10のヒートシンク10eに形成された接続端子10c(雄)に接続されることで、LED用のDC電源(例えば、24V)が、基板10fに印加される。
【0029】
以上のように、本実施の形態による照明装置100は、照明器具のソケットから電力が供給されないので、蛍光ランプ用照明器具等の従来器具に接続しても過電圧等の問題を発生せず、かつLEDランプ10が筐体部15内に密閉されているので塵埃が入らず、感電保護が可能である。尚、蛍光ランプ用照明器具等の従来器具の安定器と口金10bとの接続は、切断しておくのが好ましい(安全である)。但し、蛍光ランプ用照明器具等の従来器具の安定器と口金10bとの接続は、そのままでもよい。
【0030】
更に電源部20をLEDランプ10の外部に設置しているので、LEDランプ10の重量を従来蛍光ランプ(例えば、直管蛍光ランプ)並みに出来、LEDランプ10が照明器具から重量が原因で落下することなく保持することが出来る。そのため、照明器具のソケットの劣化(経年劣化)によりLEDランプ10が落下する可能性があるが、LEDランプ10の重量が従来蛍光ランプ並みになっているので、落下しにくく安全を確保できる。
【0031】
以上の説明では、LEDランプ10が筐体部15の両端に口金10bを備えるものについて説明したが、筒体10aの一端が閉じていて、開口した他端に口金10bを備える形態のものでもよい。
【0032】
そのように構成することにより、LEDランプ10を従来のコンパクト蛍光灯等の片口金形蛍光灯器具のソケットに装着できる。
【0033】
従って、LEDランプ10の筐体部15の全長は、既存の両口金形蛍光ランプまたは片口金形蛍光ランプと同等である。そのため、LEDランプ10を従来蛍光灯器具に装着できる。
【0034】
また、LEDランプ10を、図示はしないが、照明器具側に設けられた固定部材により照明器具に保持するようにしてもよい。
【0035】
そのように構成することにより、照明装置100は照明器具のソケットを介して電力が供給されないため、LED照明のような長寿命の光源が長期間にわたり点灯されたときにソケットが劣化しても、その劣化による電気的な接続不良等の不具合の影響は受けない。そのため、ソケットの劣化によるLEDランプ10の落下の可能性があるが、固定部材で固定しているので、容易に外れず、ソケットから口金10b(器具装着部)が外れても筐体部が落下せず安全を保てる。
【0036】
実施の形態2.
実施の形態2でも、既存の蛍光ランプ器具の受金(ソケット)に装着可能な口金を備え、受金を介して口金に給電するのではなく、ランプの筐体部の接続端子に給電する照明装置について説明する。以下、主として、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0037】
図12は、実施の形態2の2本柱のコンパクト形LEDランプの装着図である。実施の形態2のコンパクト形LEDランプの形状は、コンパクト形蛍光ランプの形状と同じである。コンパクト形蛍光ランプとは、ガラス管をU字状・ヘアピン状・C字状にした片口金の蛍光ランプをいう。ガラス管を一度曲げた2本柱のU字管のものや、ガラス管とガラス管とを先端部で接合した2本柱のU字状のものや、複数のU字管を接合して4本注、6本注にしたものもある。
図12の照明装置は、2本柱のコンパクト形のLEDランプ10と、前記LEDランプ10の外部に設けられる電源部20とを有する。
前記LEDランプ10は、蛍光ランプの口金と同じ形状の口金10b(器具装着部)と、前記LEDランプ10に給電するためのランプ側接続端子10cとを備えている。
前記電源部20は、前記LEDランプ10に給電する電源部本体と、前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子20eとを備えている。
電源部20の接続端子20eは電源部20に固定されている。また、照明器具40の器具下面41には開口部42が設けられている。電源部20には接続端子20eが固定されており、接続端子20eが開口部42から下方に突き出ている。
電源部20の接続端子20eは、LEDランプ10の先端部に設置された接続端子10cに対応して配置されている。前記LEDランプ10の口金10bを受金30に挿入しながら、前記LEDランプ10を
図12の矢印方向に回転させると、電源部20の接続端子20eは、LEDランプ10の先端部に設置された接続端子10cに挿入され接続が完了する。
【0038】
実施の形態2の照明装置は以下の特徴を有する。
【0039】
1.LEDランプ10は、片口金形蛍光ランプと同等の形状を持つ。LEDランプ10は、特に2本柱のコンパクト形蛍光ランプと同等の形状を持つ。LEDランプ10は、4本柱や6本柱のコンパクト形蛍光ランプと同等の形状を持っていてもよい。
【0040】
2.既存の2本柱のコンパクト形蛍光ランプの受金に装着可能な口金10bと口金ピン10b−1を持つ。
【0041】
3.LEDランプ10の筐体部15に接続端子10cを持ち、電源部20の接続端子20eと接続することでLEDランプ10が給電される。照明器具40の受金30(ソケット30)から口金10bの口金ピン10b−1へは給電されない。
【0042】
4.LEDランプ10の筐体部15の接続端子10cはLEDランプ10の先端部ヒートシンク側(非発光側)に設置される。また、既存の2本柱のコンパクト形蛍光ランプが照明器具40側の留金(図示せず)に保持される位置に接続端子10cを設置する。留金に保持される位置に接続端子10cを設置する理由は、留金を不要にすることができるからである。あるいは、留め金が或る場合には、留金により接続端子10cを隠すことができ見栄えが悪くなることを防止できるからである。
【0043】
5.電源部20は照明器具40内に設置する。器具下面41の既存の2本柱のコンパクト形蛍光ランプを保持する留金が設置される位置に開口部42を設け、当該開口部42から電源部20の接続端子20eが導出される。
【0044】
6.照明器具40の開口部42から導出された電源部20の接続端子20eは、動かないように器具下面41または電源部20に固定される。実施の形態2では、電源部20とその接続端子20eの間に出力リード線20dを持たない。出力リード線20dがないので部品点数が削減できる。
【0045】
7.受金30にLEDランプ10の口金10bを接続し、電源部20側の接続端子20eにLEDランプ10の先端部に設置された接続端子10cを接続して、LEDランプ10を器具に装着する。このとき、照明器具40の留金によるLEDランプ10先端部の保持は行わない。電源部20の接続端子20eとLEDランプ10の接続端子10cとの接続が留金の機能を果たすから留金は不要となる。
【0046】
以上のように、電源部20側の接続端子20eは、電源部20から突出して固定されおり、前記LEDランプ10が照明器具40に固定される場合、前記電源部側の接続端子20eと前記ランプ側接続端子10cとがはめ込み接続される。
【0047】
図13では、電源部20の接続端子20eは照明器具40の器具下面41に固定されている例を示す。照明器具40は、開口部42に端子固定部43を有し、電源部20は、接続端子20eと出力リード線20dを有している。端子固定部43は、接続端子20eを器具下面41に固定している。
図13の場合は、出力リード線20dを有しているので、電源部20の配置が柔軟になる効果がある。
【0048】
図14は、片口金形環形ランプの場合を示している。片口金形蛍光ランプには、環形ランプが含まれる。
図14の場合も、電源部20は照明器具40内に設置する。器具下面41の環形蛍光ランプを保持する留金が設置される位置に開口部42を設け、当該開口部42から電源部20の接続端子20eが導出される。照明器具40の開口部42から導出された電源部20の接続端子20eは動かないように器具下面41または電源部20に固定される。
図14においても、電源部20とその接続端子20eの間に出力リード線20dを持たない。しかし、
図13に示すように出力リード線20dがあってもよい。
【0049】
以上のように、前記電源部20側の接続端子20eは、照明器具40の器具下面41から突出して固定されおり、前記LEDランプ10が照明器具40に固定される場合、前記電源部20側の接続端子20eと前記ランプ側接続端子10cとがはめ込み接続されることを特徴とする。
この実施の形態2によれば、照明器具にLEDランプ10をワンタッチで装着できる効果がある。また、照明器具の留金によるLEDランプ10先端部の保持が不要となる効果がある。
以上説明した実施の形態2は、直管形,環形,コンパクト形のいずれの形状のランプでも適用することができる。
【0050】
実施の形態3.
図15は、電源部20の接続端子20eが弾性体50を介して器具下面41の開口部42から導出され、横方向(ランプ軸方向)にフレキシブルに動く照明装置を示している。
以下、主として、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0051】
図15に示す照明装置は以下の特徴を有している。
1.LEDランプ10は、両口金直管形蛍光ランプと同等の形状を持つ。
2.LEDランプ10は、既存の両口金直管形蛍光ランプの受金30に装着可能な口金10bを持つ。
3.LEDランプ10の筐体部15に接続端子10cを持ち、電源部20の接続端子20eと接続することで給電される。照明器具40の受金30から口金10bの口金ピン10b−1へは給電されない。
4.LEDランプ10筐体部15の接続端子10cは、LEDランプ10のヒートシンク側(非発光側)に設置される。
5.電源部20は照明器具40内に設置する。器具下面41に開口部42を設け、当該開口部42から電源部20の接続端子20eが導出される。
6.電源部20の接続端子20eは弾性体を介して器具の開口部から導出され、横方向(ランプ軸方向)にフレキシブルに動く。
図16の断面図に示すように、電源部20とその接続端子20eの間に短い出力リード線20dを有し出力リード線20dの周囲に弾性体50があり、弾性体50は出力リード線20dを保護する。このため、接続端子20eは横方向にフレキシブルに動きながらも弾性体50の復元力により元の位置に戻ることができる。
7.照明器具40の両方の受金30にLEDランプ10の両方の口金10bを接続し、電源部20の接続端子20eにLEDランプ10の非発光部に設置された接続端子10cを接続して、LEDランプ10を器具に装着する。
【0052】
このとき、LEDランプ10を装着するために横方向(ランプ軸方向)にLEDランプ10を動かしても電源部20の接続端子20eも同じ方向にフレキシブルに動くので、受金30への口金10bの装着と同時に接続端子の装着も可能となる。
【0053】
図17は、別の形態を示す図である。
図17では、電源部20の接続端子20eは出力リード線20dを介して電源部20から導出される。電源部20の接続端子20eは、保持部44により照明器具40の片方の受金30から突出する方向に設置される。保持部44は、
図16と同様、出力リード線20dの周囲にある弾性体50であり、弾性体50は出力リード線20dを保護する。接続端子20eの保持部44は、横方向(ランプ軸方向)に伸縮する弾性体でありフレキシブルに動く。前記ランプ側の接続端子10cは、口金10bのそばに配置されている。
【0054】
前記LEDランプ10を
図17の矢印方向に移動させ、電源部20の接続端子20eを、LEDランプ10の先端部に設置された接続端子10cに挿入する。そして、前記LEDランプ10の口金10bを受金30に挿入するために、前記LEDランプ10を横方向(ランプ軸方向)に移動させ、接続が完了する。
【0055】
以上のように、前記電源部20側の接続端子20eは、照明器具40の受金30から横方向(ランプ軸方向)に下方(ランプ軸に対して垂直方向)に突出して固定されおり、前記LEDランプ10が照明器具40に固定される場合、下方(ランプ軸に対して垂直方向)に突出している前記電源部20側の接続端子20eと前記ランプ側の接続端子10cとがはめ込み接続される。
【0056】
また、前記電源部20側の接続端子20eは、周囲に弾性体50を有する出力リード線20dを介して前記電源部20に接続される。前記LEDランプ10が照明器具40に固定される場合、前記電源部20側の接続端子20eと前記ランプ側の接続端子10cとがはめ込み接続される。その際、前記LEDランプ10の取り付け時の横方向(ランプ軸方向)への移動とともに、前記ランプ側の接続端子10cに接続された前記電源部20側の接続端子20eも移動する。
【0057】
図18は、別の形態を示す図である。
図18において、前記ランプ側の接続端子10cは、開口先端部にテーパー部60を有する。前記LEDランプ10が照明器具40に固定される場合、前記テーパー部60を経由して前記電源部20側の接続端子20eと前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続される。
前記LEDランプ10を上方向に移動させ、電源部20の接続端子20eを、LEDランプ10の設置された接続端子10cに挿入する。その際、電源部20の接続端子20eが、LEDランプ10の接続端子10cの位置とずれている場合でも、
図18の矢印のように、電源部20の接続端子20eがテーパー部60の傾斜面に沿って横方向(ランプ軸方向)に移動する。
図18では、LEDランプ10側の接続端子10cは先端の開口部61にテーパー部60を有し、テーパー状に開口しているので、受金30への口金10bの装着時にLEDランプ10が横方向に動いても電源部20の接続端子20eを挿入しやすくする。
以上説明した実施の形態3は、直管形,環形,コンパクト形のいずれの形状のランプでも適用することができる。
【0058】
実施の形態4.
図19は、無接点電力伝送による給電を示す図である。以下、主として、実施の形態1と異なる点を説明する。
図19では、LEDランプ10の筐体部15に受電部71を持ち、電源部20の給電部70より給電される。器具の受金30から口金10bへは給電されない。LEDランプ10の筐体部15の受電部71はLEDランプ10のヒートシンク側(非発光側)に設置する。
電源部20は照明器具内に設置する。器具下面41に開口部42を設け、当該開口部42を介して電源部20の給電部70からLEDランプ10筐体部の受電部71に無接点電力伝送により給電する。
【0059】
この実施の形態に係る照明装置は、LEDランプ10と、前記LEDランプ10の外部に設けられる電源部20とを有する。前記LEDランプ10は、蛍光ランプの口金と同じ形状の口金(器具装着部)と、前記LEDランプ10に給電するため無接点電力伝送による電力を受電する受電部71とを備える。一方、前記電源部20は、前記LEDランプ10に給電する電源部本体と、前記受電部71に無接点電力伝送により給電する給電部70とを備えている。
この実施の形態によれば、照明器具にLEDランプ10をワンタッチで装着できる効果がある。また、接続端子を不要にできる。
以上説明した実施の形態4は、直管形,環形,コンパクト形のいずれの形状のランプでも適用することができる。
【0060】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプと、発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
発光ダイオードランプは、
一部が透光性を有する中空状の筒体と、
筒体に収納され、発光素子を搭載した基板と、
筒体の端部に設けられ、発光ダイオードランプを照明器具に固定する器具装着部と、
筒体に設けられ、基板に接続されるランプ側接続端子と、を備え、筒体と器具装着部とにより密閉された筐体部を形成し、
電源部は、
商用電源を発光素子用の直流電源に変換する電源部本体と、
ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と、を具備したものである。
【0061】
以上の実施の形態に係る照明装置は、器具装着部が、蛍光ランプの口金と同等形状であることを特徴とする。
【0062】
以上の実施の形態に係る照明装置は、器具装着部が、両口金形直管蛍光ランプの口金と同等形状であることを特徴とする。
【0063】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプが、筐体部の一方の端部に器具装着部を備え、器具装着部は、片口金形蛍光ランプの口金と同等形状であることを特徴とする。
【0064】
以上の実施の形態に係る照明装置は、照明器具が、既存の蛍光ランプの照明器具であることを特徴とする。
【0065】
以上の実施の形態に係る照明装置は、筐体部の全長が、既存の両口金形直管蛍光ランプまたは片口金形蛍光ランプと同等であることを特徴とする。
【0066】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプの重量が、既存の両口金形直管蛍光ランプまたは片口金形蛍光ランプの重量と同等であることを特徴とする。
【0067】
以上の実施の形態に係る照明装置は、中空状の筒体が、透光性の物質よりなる、樹脂製の発光部と、熱伝導性の優れた金属よりなる放熱部と、を有し、
ランプ側接続端子は、放熱部に設けられることを特徴とする。
【0068】
以上の実施の形態に係る照明装置は、ランプ側接続端子に、前記電源部側接続端子を嵌合させることを特徴とする。
【0069】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプが、照明器具側に設けられた固定部材により照明器具に保持されることを特徴とする。
【0070】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部と、
前記発光ダイオードランプに給電するためのランプ側接続端子と
を備え、
前記電源部は、
前記発光ダイオードランプに給電する電源部本体と、
前記ランプ側接続端子と接続される電源部側接続端子と
を備えたことを特徴とする。
【0071】
前記電源部側接続端子は、電源部から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする。
【0072】
前記電源部側接続端子は、照明器具の器具下面から突出して固定されており、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする。
【0073】
前記電源部側接続端子は、周囲に弾性体を有するリード線を介して前記電源部に接続され、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されるとともに、前記発光ダイオードランプの移動とともに前記電源部側接続端子も移動することを特徴とする。
【0074】
前記ランプ側接続端子は、テーパー部を有し、
前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記テーパー部を経由して前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とがはめ込み接続されることを特徴とする。
【0075】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプと、前記発光ダイオードランプの外部に設けられる電源部とを有する照明装置であって、
前記発光ダイオードランプは、
蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部と、
前記発光ダイオードランプに給電するため無接点電力伝送による電力を受電する受電部と
を備え、
前記電源部は、
前記発光ダイオードランプに給電する電源部本体と、
前記受電部に無接点電力伝送により給電する給電部と
を備えたことを特徴とする。
【0076】
以上の実施の形態に係る照明装置は、照明器具のソケットから電力が供給されないので、蛍光ランプ用照明器具等の従来器具に接続しても過電圧等の問題を発生せず、かつ、LED照明のような長寿命の光源が長期間にわたり点灯されたときに、照明器具のソケットが劣化してもその劣化による電気的な接続不良等の不具合の影響は受けない。また、発光ダイオードランプが筐体部により密閉されているので塵埃が入らず、感電保護が可能である。更に電源部を発光ダイオードランプの外部に設置しているので、器具装着部が照明器具のソケットに装着される発光ダイオードランプの重量を従来の蛍光ランプ並みに出来、発光ダイオードランプが照明器具から落下する恐れが少ない。そのため、LED照明のような長寿命の光源が長期間にわたり点灯されたときに照明器具のソケットが劣化しても、発光ダイオードランプが落下することなく安全である。
【0077】
以上の実施の形態に係る照明装置は、器具装着部が蛍光ランプの口金と同等形状であるので、従来蛍光ランプ器具のソケットに装着できる。
【0078】
以上の実施の形態に係る照明装置は、器具装着部が直管蛍光ランプの口金と同等形状であるので、従来の直管蛍光灯器具のソケットに装着できる。
【0079】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプが、筐体部の一方の端部に器具装着部を備え、器具装着部は、片口金形蛍光ランプの口金と同等形状であるので、従来のコンパクト蛍光ランプ等の片口金形蛍光灯器具のソケットに装着できる。
【0080】
以上の実施の形態に係る照明装置は、照明器具が、既存の蛍光ランプの照明器具であるので、従来蛍光ランプ器具のソケットに装着できる。
【0081】
以上の実施の形態に係る照明装置は、筐体部の全長が、既存の両口金形直管蛍光ランプまたは片口金形蛍光ランプと同等であることにより、従来の蛍光灯器具に装着できる。
【0082】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプの重量が、既存の両口金形直管蛍光ランプまたは片口金形蛍光ランプの重量と同等であることにより、発光ダイオードランプが照明器具から落下することなく保持することが出来る。
【0083】
以上の実施の形態に係る照明装置は、中空状の筒体が、透光性の物質よりなる、樹脂製の発光部と、熱伝導性の優れた金属よりなる放熱部と、を有し、ランプ側接続端子は、放熱部に設けられることにより、ランプ側接続端子が強度の高い放熱性の金属からなる放熱部に設けられているのでランプ側接続端子への電源部の出力リード線の着脱時に筐体部が変形や破損をしない。
【0084】
以上の実施の形態に係る照明装置は、ランプ側接続端子に、電源部側接続端子を嵌合させることにより、照明器具のソケットを介して電力が供給されないため、LED照明のような長寿命の光源が長期間にわたり点灯されたときにソケットが劣化しても、その劣化による電気的な接続不良等の不具合の影響は受けない。そのため、ソケット劣化による筐体部の落下の可能性があるが、ランプ側接続端子に電源部側接続端子を嵌合させ、容易に外れないので、ソケットから器具装着部が外れて落下してもランプ側接続端子と電源部側接続端子の結合により発光ダイオードランプが落下せず安全を保てる。
【0085】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプが、照明器具側に設けられた固定部材により照明器具に保持されることにより、照明器具のソケットを介して電力が供給されないため、LED照明のような長寿命の光源が長期間にわたり点灯されたときにソケットが劣化しても、その劣化による電気的な接続不良等の不具合の影響は受けない。そのため、ソケットの劣化による発光ダイオードランプの落下の可能性があるが、固定部材で固定しているので、容易に外れず、ソケットから器具装着部が外れても発光ダイオードランプが落下せず安全を保てる。
【0086】
以上の実施の形態に係る照明装置は、蛍光ランプの口金と同じ形状の器具装着部を備えているので、従来の蛍光ランプの照明器具に、前記発光ダイオードランプを取り付けることができる。
【0087】
以上の実施の形態に係る照明装置は、前記電源部側接続端子が電源部から突出して固定されているので、前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とのはめ込み接続が容易になる。
【0088】
以上の実施の形態に係る照明装置は、前記電源部側接続端子が照明器具の器具下面から突出して固定されているので、前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とのはめ込み接続が容易になる。
【0089】
以上の実施の形態に係る照明装置は、前記電源部側接続端子が周囲に弾性体を有するリード線を介して前記電源部に接続されているので、前記発光ダイオードランプの移動とともに前記電源部側接続端子も移動することができ、前記発光ダイオードランプが照明器具に固定される場合、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とのはめ込み接続が容易になる。
【0090】
以上の実施の形態に係る照明装置は、前記ランプ側接続端子がテーパー部を有しているので、前記電源部側接続端子と前記ランプ側接続端子とのはめ込み接続が容易になる。
【0091】
以上の実施の形態に係る照明装置は、発光ダイオードランプに給電するため無接点電力伝送による電力を受電する受電部と前記受電部に無接点電力伝送により給電する給電部とを備えているので、電源部側接続端子とランプ側接続端子とが不要になる。
【符号の説明】
【0092】
10 LEDランプ、10a 筒体、10b 口金、10b−1 口金ピン、10b−2 平面部、10c 接続端子、10d カバー、10e ヒートシンク、10e−1 平面部、10f 基板、10g LED、10h 導入線、10j リング、12 ネジ、15 筐体部、20 電源部、20a 電源部本体、20b 入力リード線、20c プラグ、20d 出力リード線、20e 接続端子、30 受金、40 照明器具、41 器具下面、42 開口部、43 端子固定部、44 保持部、50 弾性体、60 テーパー部、61 開口部、70 給電部、71 受電部、100 照明装置。