特許第5787875号(P5787875)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5787875機構を有する医療デバイス及び医療デバイス内における低摩擦合成材料の使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5787875
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】機構を有する医療デバイス及び医療デバイス内における低摩擦合成材料の使用
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/24 20060101AFI20150910BHJP
【FI】
   A61M5/24
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-502676(P2012-502676)
(86)(22)【出願日】2010年3月31日
(65)【公表番号】特表2012-521834(P2012-521834A)
(43)【公表日】2012年9月20日
(86)【国際出願番号】EP2010054349
(87)【国際公開番号】WO2010112563
(87)【国際公開日】20101007
【審査請求日】2013年3月25日
(31)【優先権主張番号】09004672.3
(32)【優先日】2009年3月31日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】61/169,872
(32)【優先日】2009年4月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397056695
【氏名又は名称】サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・ハルムス
(72)【発明者】
【氏名】シュテフェン・ラープ
(72)【発明者】
【氏名】ウーヴェ・ダースバッハ
【審査官】 鈴木 洋昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−94603(JP,A)
【文献】 特表2006−519075(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/015066(WO,A1)
【文献】 特開平4−220334(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/045166(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/24
WPI
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって:
−デバイスを操作するために備え付けられる機構(3)で、その機構は第一の可動エレメント(1)及び第二の可動エレメント(2)を含み;
−機構の操作中、第一のエレメントの表面(11)が第二のエレメントの表面(12)上を摺動するように配置される第一の可動エレメント(1)及び第二の可動エレメント(2);及び
相互に相対速度2mm/秒で0.14より小さい上記表面の滑り摩擦係数を与える材料
から形成される第一のエレメント及び第二のエレメント;
ここで、第一のエレメント及び第二のエレメントの内、少なくとも1つの材料が液晶ポリマーである;
を含む、上記医療デバイス。
【請求項2】
第一のエレメント(1)及び第二のエレメント(2)が、相互に相対速度2mm/秒で0.10より小さい前記表面の滑り摩擦係数を与える材料から形成される、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
第一のエレメント(1)及び第二のエレメント(2)が、相互に相対速度2mm/秒で0.08より小さい前記表面の滑り摩擦係数を与える材料から形成される、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項4】
第一のエレメント(1)が駆動スリーブ(6)であり、そして第二のエレメント(2)がナット(5)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項5】
第一のエレメント(1)が駆動スリーブ(4)であり、そして第二のエレメント(2)がピストンロッド(7)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項6】
第一のエレメント(1)がナット(8)であり、そして第二のエレメント(2)がピス
トンロッド(7)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項7】
第一のエレメント(1)が操作ボタン(9)であり、そして第二のエレメント(2)がワッシャ(10)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項8】
第一のエレメントの材料がポリオキシメチレンであり、そして第二のエレメントの材料が液晶ポリマーである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項9】
第一のエレメントがピストンロッドナットで第一のエレメントの材料がポリオキシメチレンであり、そして第二のエレメントがピストンロッドで第二のエレメントの材料が液晶ポリマーである、請求項8に記載の医療デバイス。
【請求項10】
第一のエレメントが駆動スリーブで第一のエレメントの材料がポリオキシメチレンであり、そして第二のエレメントがピストンロッドで第二のエレメントの材料が液晶ポリマーである、請求項8に記載の医療デバイス。
【請求項11】
デバイスが、ペン型の、薬物送達デバイス又は注射デバイスである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項12】
薬物又は薬液を供するための貯蔵器(15)を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項13】
薬物又は薬液が、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む薬剤であって、該薬学的に活性な化合物は少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセジン−3若しくはエキセジン−4又はエキセジン−3若しくはエキセジン−4の類似体若しくは誘導体を含む、請求項12に記載の医療デバイス。
【請求項14】
液晶ポリマーを、相対速度2mm/秒で0.14より小さい滑り摩擦係数を与える同じ材料、又は更なる材料と併用して使する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療デバイス、特に、薬物送達デバイス又は注射デバイスの機構における低摩擦の合成又はプラスチック材料の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
医療デバイスにおける機構の適用は、大量に製造することができる特殊な形状の機械的部品又はエレメントに対するますます増大する需要を伴っている。合成又はプラスチック材料は、この目的のために理想的にふさわしい。 患者により使用され、そして、どこでも利用可能でなければならない携帯型医療デバイスは、縮小された寸法の機構を備えている。機構は信頼性があり、そして十分に滑らかに作動する可動なエレメントであることは重要である。容易な使用の理由のため、潤滑油の注入は避けるべきである。
【0003】
携帯型薬物送達デバイスは、一般的に、患者による自己投与に適切な医薬用流体又は薬物を投与するために知られている。薬物送達デバイスは、容易に取り扱うことができ、そしてどこでも利用可能に維持することができる、ペン型形状が特に有用である。洗練された型の薬物送達デバイスは、多数回再充填可能で、再使用可能であるように構築されている。薬物の用量は、このように注射すべき流体の量を設定することを可能にする、駆動機構によって送達される。
【0004】
特許文献1は、複数の異なった規定用量を送達することを可能にする、駆動機構を有する注射ペンキャップの形状の薬物送達デバイスを記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】EP第1923083号A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、可動なエレメントを備えた医療デバイスの改良された機構を提供する手段を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本目的は請求項1に係る低摩擦合成材料使用した医療デバイスにより達成される。本発明の更なる態様及び変更は従属クレームから派生する。
【0008】
医療デバイスは、デバイスを操作するために備え付けられる可動なエレメントを備えた機構を含む。第一の可動のエレメント及び第二の可動のエレメントは、機構の操作中、第一のエレメントが第二のエレメント上を摺動するように配置される。第一のエレメント及び第二のエレメントは、相互に相対速度2mm/秒で0.14より低い該表面上での滑り摩擦係数を与える材料から形成される。
【0009】
互いに接触し、移動する2つの本体の粗面状の表面間の摩擦は、表面が互いに摺動するように、表面内に向けられる遅延効果の力FRを発生させ、かくして、相対移動の速度を低下させる。本体のある特定の相対速度において、摩擦力FRの絶対値は、一般的に、本体が互いに押される、表面に垂直な力FNの絶対値に比例関係にあるとみなすことができる。摩擦力FRの絶対値と垂直力FNの絶対値の割合は、等式FR=μ(Vr)×FNが本体
のいかなる特定の相対速度Vrに対しても成り立つ(supposed for)ように、滑り摩擦係数μと呼ばれる。
【0010】
医療デバイスの実施態様において、第一のエレメント及び第二のエレメントの摺動表面の滑り摩擦係数は、2mm/秒の相対速度において、0.10より小さい。
【0011】
更なる医療デバイスの実施態様において、第一のエレメント及び第二のエレメントの摺動表面の滑り摩擦係数は、2mm/秒の相対速度において、0.08より小さい。
【0012】
医療デバイスの更なる実施態様において、第一のエレメント及び第二のエレメントの少なくとも1つの材料はポリブチレンテレフタレートである。
【0013】
医療デバイスの更なる実施態様において、第一のエレメント及び第二のエレメントの少なくとも1つの材料はポリオキシメチレンである。
【0014】
医療デバイスの更なる実施態様において、第一のエレメント及び第二のエレメントの少なくとも1つの材料は液晶ポリマーである。
【0015】
医療デバイスの更なる実施態様において、第一のエレメントは駆動スリーブであり、第二のエレメントはナットである。
【0016】
医療デバイスの更なる実施態様において、第一のエレメントは駆動スリーブであり、第二のエレメントはピストンロッドである。
【0017】
医療デバイスの更なる実施態様において、第一のエレメントはナットであり、第二のエレメントはピストンロッドである。
【0018】
医療デバイスの更なる実施態様において、第一のエレメントは操作ボタンであり、第二のエレメントはワッシャである。
【0019】
医療デバイスは、特に、薬物送達デバイス、又は、注射デバイス、とりわけ、ペン形状を有する携帯型注射デバイスであってよい。そのような注射デバイス又は注射ペンは、扱いやすく、そしてどこでも利用可能であるように設計されているので、注射デバイスの操作に対して供された機構は、制限された寸法内に配置されなければならない。従って、低摩擦材料の、小さな摺動エレメントを備えた機構を装備することは好都合である。
【0020】
本発明は、更に、医療デバイスの機構内での少なくとも1つの低摩擦合成材料の使用を開示する。低摩擦合成材料は、相対速度2mm/秒での滑り摩擦係数が0.14より小さい同じ材料、又は、更なる材料と併用して使用される。
【0021】
低摩擦合成材料は、とりわけ、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、又は液晶ポリマーであってよい。
【0022】
それらの表面特性のせいで、低摩擦合成材料は、同じ物、又は適切に選択された更なる材料の表面との摺動接触において、滑らかに作動する表面を有する機械的エレメントの製造に適切であり、そして、所望の低摩擦を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の更なる態様及び実施例は、添付図面と併せて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】機構を有する注射ペンの断面を示す。
図2】機構の摺動エレメントの断面を示す。
【0025】
図1は、ハウジング又は本体14内に機構を備えたペン形状の注射デバイスの断面を示す。近位端は操作ボタン9を備え、そして遠位端は、針16を通して注射されるべき薬物又は薬学的流体のために提供される貯蔵器15を備えている。薬物の送達は、ピストンロッド7によりデバイスの縦延長方向に移動されるピストン17によりもたらされ、それ故、投与すべき用量によって貯蔵器15の容積を減らす。貯蔵器15は、薬物を含むカートリッジの挿入のために供することができる。この場合、ピストン17はカートリッジ内を移動し、そして、ピストンロッド7はカートリッジの底にある孔を通して移動する。
【0026】
本明細書で使用する用語「薬剤又は薬液」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又はペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン若しくはオリゴヌクレオチド、又は上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は関節リウマチの処置、及び/又は予防に有用であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置、及び/又は予防のための、少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセジン−3又はエキセジン−4、若しくはエキセジン−3又はエキセジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0027】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;位置B28におけるプロリンが、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで置き換えられ、そして位置B29において、Lysが、Proで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0028】
インスリン誘導体は、例えばB29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0029】
エキセンジン−4は、例えばエキセンジン−4(1−39)、配列H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2のペプチドを意味する。
【0030】
エキセンジン−4誘導体は、例えば以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と結合してもよく;
【0031】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体;
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のエキセンジン−4誘導体のいずれか1つの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0032】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に表示されているような脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は調節活性ペプチド及びそれらのアンタゴニストである。
【0033】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはそれらの誘導体などのグルコアミノグリカン、又は上述の多糖類の硫酸化された、例えば、多硫酸化形態、及び/又は、薬学的に許容可能なそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
【0034】
薬学的に許容される塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属、例えばNa+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又はアンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されたC1−C6アルキル基;場合により置換されたC2−C6アルケニル基;場合により置換されたC6−C10アリール基、又は場合により置換されたC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark Publishing社,Easton, Pa., U.S.A.,1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0035】
薬学的に許容可能な溶媒和物は、例えば、水和物である。
【0036】
図1に記載の実施態様は、機構が駆動するとき、互いに摺動する表面を有する可動なエレメント1、2の対のいくつかの実施例を示す。ピストンロッド7はねじ山3を運び、そして、その中心を通じる孔の内壁上に同じピッチのねじ山を有するピストンロッドナット8で取り囲まれる。ピストンロッド7及びピストンロッドナット8はねじ山3でインターロックされ、そして互いに回転することができる。回転と同時に、ねじ山3は、軸方向の相対移動を発生させ、その結果、全体のらせん相対移動をもたらす。ピストンロッド7及びピストンロッドナット8は、このように、1対の摺動エレメントを形成する。これらのエレメント間の摩擦は、それらが低摩擦合成材料で形成される場合には、低下する。ピストンロッド7は、例えば、液晶ポリマーであってよい、そして、ピストンロッドナット8は、例えば、ポリオキシメチレンであってよい
【0037】
ピストンロッド7は、ピストンロッド7の更なるねじ山13に合うねじ山を有する駆動スリーブ4によって駆動することができる。駆動スリーブ4及びピストンロッド7は、互いに摺動するねじ山表面を備えた摺動エレメントの別の対を形成する。
【0038】
図2は、ピストンロッド7及び駆動スリーブ4の拡大断面を示す。ピストンロッド7の更なるねじ山13及び駆動スリーブ4の対応するねじ山は、駆動スリーブ4がピストンロッド7に対して、らせん状に回転するとき、互いに摺動する第一表面11及び第二表面12を形成する。これらのエレメント間の摩擦を低下させるために、それらは、また、低摩擦合成材料から形成することができる。ピストンロッド7が、前述の実施例の通り液晶ポリマーである場合、駆動スリーブ4は、例えば、更に、ポリオキシメチレンであってもよい。
【0039】
投与は、更なる駆動スリーブ6、及び更なる駆動スリーブ6を取り巻くダイアルナット5を含む1対の機構によりもたらされる。更なる駆動スリーブ6は、ねじ山を有し、そして、ダイアルナット5は、同じピッチの内部ねじ山を有する。更なる駆動スリーブ6及びダイアルナット5は、ねじ山でインターロックされ、そして、それらが、また、1対の摺動エレメントを形成するように、互いに、相対的にらせん運動で回転することができる。これらのエレメント間の摩擦は、また、低摩擦合成材料の使用により低下させることができる。更なる駆動スリーブ6は、例えば、ポリブチレンテレフタレートであってもよく、そして、ダイアルナット5は、例えば、ポリオキシメチレンであってもよい。
【0040】
機構、特に、更なる駆動スリーブ6は、操作ボタン9により操作される。更なる駆動スリーブ6又は幾つかの中間エレメントが、本体14に対して回転が固定できるように維持される操作ボタン9に対して相対的に回転するとき、操作ボタン9は、ワッシャ10の上を摺動する。これらのエレメント間の摩擦を低下させるために、それらは、また、低摩擦合成材料を用いて形成することができる。金属製の操作ボタン9を有することは好ましい。操作ボタン9が、例えば、アルミニウムの場合、ワッシャ10は、例えば、ポリオキシメチレンであってもよい。アルミニウムとポリオキシメチレンの互いの滑り摩擦係数は、相対速度2mm/秒で、0.14より小さい。
【0041】
図1で示すような医療デバイスで都合よく使用できる市販の低摩擦合成材料としては、例えば、以下のものがある:
ポリブチレンテレフタレート:
Celanex(登録商標)2404MT又はCelanex(登録商標)2404MT20/9107、白:Ticona社製;
ポリオキシメチレン:
a)POM:MT8F02(例えば、ダイアルナット5及びワッシャ10で使用された):Hostaform(登録商標)MT8F02、自然色、Ticona社製;
b)POM:MTF01(例えば、ピストンロッドナット8で使用された):
Hostaform(登録商標)MT8F01、自然色、Ticona社製;及び
c)POM:MT12U01(例えば駆動スリーブ4で使用された):
Hostaform(登録商標)MT12U01、自然色、Ticona社製;
液晶ポリマー:
LCP:MT1335(例えば、ピストンロッド7で使用された):
Vectra(登録商標)MT1335、自然色、マスターバッチ:LKX1057、黒色、との組み合わせ;両者ともTicona社製。
【0042】
参照数字:
1. 第一のエレメント
2. 第二のエレメント
3. ねじ山
4. 駆動スリーブ
5. ダイアルナット
6. 更なる駆動スリーブ
7. ピストンロッド
8. ピストンロッドナット
9. 操作ボタン
10.ワッシャ
11.第二のエレメントの表面
12.第一のエレメントの表面
13.ねじ山
14.本体
15.貯蔵器
16.針
17.ピストン
図1
図2