特許第5787890号(P5787890)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5787890
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】連続回収式の採取バッグ
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20150910BHJP
   C12M 3/00 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   C12M1/00 C
   C12M3/00 Z
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-526993(P2012-526993)
(86)(22)【出願日】2010年8月26日
(65)【公表番号】特表2013-502930(P2013-502930A)
(43)【公表日】2013年1月31日
(86)【国際出願番号】US2010046841
(87)【国際公開番号】WO2011025890
(87)【国際公開日】20110303
【審査請求日】2013年8月14日
(31)【優先権主張番号】61/240,323
(32)【優先日】2009年9月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/237,286
(32)【優先日】2009年8月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598041463
【氏名又は名称】ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】トゥーイー,コリン
(72)【発明者】
【氏名】アーデンバーガー,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ダムレン,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】スワイブス,ジョン
【審査官】 福澤 洋光
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06642019(US,B1)
【文献】 国際公開第2004/052270(WO,A1)
【文献】 特開昭63−056275(JP,A)
【文献】 特開2003−274923(JP,A)
【文献】 特開2005−237791(JP,A)
【文献】 特表2002−541941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00−3/10
CA/MEDLINE/BIOSIS/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus(JDreamIII)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を保持することができる非多孔性容器であって、前記非多孔性容器が折り畳み可能なバッグを含んでおり、前記容器が、
外壁面、及び流体を保持するための内部チャンバーを規定する内壁面と、
外周と第1表面第2表面を有するフィルターであって、その全外周で非多孔性容器の内壁面の一部に固定して取り付けられ非多孔性容器内に一体化された内部バッグを形成するフィルターと、
一体化された内部バッグに隣接した外壁面の一部で非多孔性容器の外壁に取り付けられた第1備品であって、内部チャンバーかフィルターを通して一体化された内部バッグへと流体を流入させることができる第1ポートにして、第1ポートから流体を流出させることができるように構成された第1ポートを形成する第1備品と
を含む、非多孔性容器。
【請求項2】
前記非多孔性容器が可撓性材料を含む請求項1に記載の非多孔性容器。
【請求項3】
前記折り畳み可能なバッグが、二次元使い捨てバッグ、三次元使い捨てベンチトップバイオリアクターバッグ、及び使い捨てバイオリアクターから選択される請求項1又は請求項2に記載の非多孔性容器。
【請求項4】
前記フィルターの面積が、前記容器の内壁面の全面積ほぼ等しい請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項5】
前記フィルターの面積が、非多孔性容器の内壁面の2〜9の面積に等しい請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項6】
前記フィルターの面積が、非多孔性容器の内壁面の面積の〜5に等しい請求項に記載の非多孔性容器。
【請求項7】
前記フィルターと前記非多孔性容器の内壁面の間にれたふるいをさらに含んでいて、前記ふるい前記フィルターの平均孔径より大きな平均孔径を有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項8】
前記フィルター、一体化リエチレンフィルターを含む請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項9】
前記フィルターの平均孔径が0.2〜200μmである請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項10】
前記非多孔性容器の内部チャンバー内に保持された流体を採取するための細管を含んでいて、前記細管、第1ポートの第1備品に取り付けられる請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項11】
一体化された内部バッグに隣接していない外壁の一部で前記非多孔性容器の外壁に取り付けられた第2備品を含んでいて、前記第2備品、内部チャンバーへ流体を流すことができるように構成された第2ポートを形成する請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項12】
前記折り畳み可能なバッグが、上壁板と底壁板を含む二次元使い捨てバッグであり、前記フィルターが、前記二次使い捨てバッグの上壁板の内壁面の一部分に取り付けられる請求項に記載の非多孔性容器。
【請求項13】
前記フィルターの面積が、前記二次元使い捨てバッグの上壁板の内壁面の全面積とほぼ等しい請求項12に記載の非多孔性容器。
【請求項14】
培地からマイクロキャリアビーズを分離するために用いられる、請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の非多孔性容器。
【請求項15】
流体を保持することができる第1内部チャンバーを有する非多孔性容器であって、前記非多孔性容器が折り畳み可能なバッグを含んでおり、前記非多孔性容器
第2内部チャンバーを有し、非多孔性容器の壁一体化された内部パウチであって、非多孔性容器の第1内部チャンバーに隣接する多孔性表面を含んでいて、前記第1内部チャンバー第2内部チャンバーとが互いに流体連通するように構成されている内部パウチと、
前記非多孔性容器の表面にポートを形成する備品であって、前記ポート、前記第2内部チャンバーにアクセスきるように配置されていて、第1内部チャンバー内に収容された流体非多孔性容器の表面のポートから流出させるときに、流体第1内部チャンバーから出て、多孔性表面を通過しろ液を形成し、ろ液前記内部パウチを通過してポートから出るように構成されている備品と
を含む、非多孔性容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願>
本出願は、2009年8月26日に出願された米国仮出願第61/237,286号および2009年9月8日に出願された米国仮出願第61/240,323号の米国特許法119(e)の下の利益を主張し、それらの両方は、それらの全体が引用によって本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示は、例えば、二次元使い捨てバッグ若しくは三次元使い捨てベンチトップバイオリアクターバッグ、またはより大きな使い捨てバイオリアクターにおいてマイクロキャリア上で増殖された細胞を採取する(harvesting)のためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
細胞培養は、核酸、ワクチンで使用されるウイルス、抗体、およびインターフェロンなどのタンパク質のような生物学的製剤を製造する際の必須段階である。特定の動物細胞のような接着依存性細胞は、増殖し、分裂するために表面に付着することが必要である。
【0004】
大規模細胞培養のために、マイクロキャリアは、接着依存性細胞を増殖させるのに必要とされる大きな表面積を提供する。Van Wezelは、1967年に、細胞を増殖させるための、マイクロキャリア、小さなビーズまたは直径約0.2mmの粒子の使用について記述した。マイクロキャリアが、バイオリアクターバッグ内の培地中に懸濁される。細胞(接種材料)は、マイクロキャリアが懸濁される液体培地に加えられる。時には、細胞培養工程(process)の間、マイクロキャリアビーズを懸濁液中に保持するのを助けるために、緩やかな撹拌が使用される。
【0005】
非接着依存性細胞(「浮遊細胞」と呼ばれる)は、増殖するための固体支持体を必要とせず、細胞懸濁液中で増殖することができる。
【0006】
<連続式または潅流式>連続式または潅流式では、付着した細胞集団を伴うマイクロビーズの浮遊を介して、または細胞浮遊培養を介してのいずれかで、新しい、栄養に富んだ培地の連続流がある。生成物は、培養期間を通じて採取される(harvest)。有毒な代謝物質、および時には死んだ細胞が取り除かれる。浮遊培養において、細胞の小さな大きさのために、バイオリアクター内に細胞を保持しつつ栄養素が枯渇した培地を取り除く工程は、依然として存在する問題を示す。現在利用可能なフィルター方法およびシステムは、フィルターの目詰まりおよびバイオリアクター内の死細胞の堆積を含むいくつかの欠点を特徴的に示す。これらの問題は、回収された生成物の量に影響し、このような潅流バイオリアクターシステムを工業規模にまでスケールアップすることを困難にする。
【0007】
<バッチ式>バッチ式では、栄養素はすべて最初に加えられ、生成物はバッチの最後まで取り除かれない。老廃物は連続稼働(run)の間に蓄積し、栄養素は使い果たされ、このことは、バッチ工程を多くの応用にとって非能率的にする。
【0008】
<フェドバッチ式>フェドバッチ式は、生成物は工程の最後にのみ取り除かれるという点でバッチ式に類似するが、栄養素が工程の間に多数の間隔で加えられる点で異なる。
【0009】
これらの様式の各々において、細胞集団は、培地に目的の生成物を分泌または放出(shed)し得る。生成物は、限界集団の細胞(a bound population of cells)を有する細胞浮遊液またはマイクロキャリアビーズからの細胞を、バイオリアクターバッグ中に残しつつ、培地の少なくとも一部をバイオリアクターから取り除くことにより採取される。上述のように、連続式または潅流式において、生成物は、培養期間の間じゅう採取される。バッチ式およびフェドバッチ式において、生成物は工程の終わりにのみ取り除かれる。
【0010】
細胞を培養するこれらの様式の各々において、採取段階の間に培地からマイクロキャリアビーズまたは細胞の分離を行なうための最も一般的な方法は、ビーズまたは細胞を沈殿させ、流体を傾瀉させることによるか、あるいは外部的に混合物をろ過することによる。これらの方法のいずれも効率的ではなく、どちらも、分離を行うためにかなりの時間を必要とする。
【0011】
外部フィルターは、全量ろ過(Normal Flow Filtration)(NFF)において使用され得、そこでは、流体の流れはほぼ正常、すなわちフィルター表面に対して垂直である。比較的遅い工程であるNFFに加えて、NFFでは、フィルターを通り抜けない粒子が、蓄積し、フィルターを詰まらせがちである。
【0012】
タンジェンシャル・フローろ過(Tangential Flow Filtration)(TFF)において、流体の流れは、フィルターの表面に沿って接線方向に沿う。TFFにおいて、流れる流体の一部を、フィルターを通ってろ液側へ向かわせるために、圧力がフィルター表面に垂直に加えられる(applied normal to)。フィルターを詰まらせるのではなく、フィルターを通り抜けない粒子は、流れに沿って運ばれる。このようなデバイスには、一般的に目詰まりの問題はないが、TFFデバイスは、多くの領域、高流速および高圧を必要とし;これらは、細胞またはマイクロキャリアビーズを損傷し得る。
【0013】
あまり効率的でない別の方法は、「ロッカー(rocker」」スタイルの二次元バッグ内の浮遊する潅流フィルターの使用に関する。さらに別の型のろ過システムは、カートリッジフィルターシステムであり、それは、一般的に、カートリッジまたはハウジング内に波状のまたはひだがつけられたフィルターを含む。カートリッジフィルターはまた、すぐ詰まる傾向がある。これらの現在利用可能なシステムのいずれも、マイクロキャリアビーズを回収する効率的な方法を提供しない。
【0014】
従って、培地からマイクロキャリアビーズまたは細胞を分離するための、採取のときマイクロキャリアビーズまたは細胞を回収のための、より迅速で、より効率的な手段を提供する機器および方法のための必要が依然として残っている。栄養素がシステムに連続的に加えられ、および生成物が培養期間の間じゅう採取される連続式または潅流式の細胞培養において使用するための、そのような機器および方法の必要は、特によく認識されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、とりわけ、単独でまたは組み合わせて、以下を含む。1つの態様において、本発明は、採取とマイクロキャリア回収のバッグ(a harvest and microcarrier recovery bag)、および培地を採取し、同時にバッグ中にマイクロキャリアビーズを残すための対応する方法、先行技術の方法より著しく効率的な方法、の我々の発見に関する。本発明の別の実施形態において、培地およびビーズは、採取とマイクロキャリア回収のバッグの内部から流れ出て、バイオリアクターへ戻ることができる。
【0016】
開示される発明は、流体を保持することができる非多孔性容器に関する。本容器は、外壁面及び内壁面を含んでいて、内壁面は、流体を保持するための内部チャンバーを規定している。本容器は、さらに、外周(perimeter)第1表面第2表面を有するフィルターであって、その全外周で非多孔性容器の内壁面の一部に固定して取り付けられたフィルターを含んでいて、非多孔性容器内に一体化された内部バッグを形成する。本容器は、さらに、一体化された内部バッグに隣接して外壁面の一部で非多孔性容器の外壁面に取り付けられた第1備品を含んでおり、第1備品は、部チャンバーからフィルターを通して一体化された内部バッグへと流体を流入させることができる第1ポートであって、第1ポートから流体を流出させることができるように構成された第1ポートを形成する。
【0017】
1つの実施形態において、非多孔性容器は可撓性材料を含む。別の実施形態において、非多孔性容器は折り畳み可能なバッグを含む。
【0018】
本発明の1つの実施形態において、フィルターの領域は、非多孔性容器の内壁面の領域とほぼ等しい。
【0019】
本発明の別の実施形態は、流体を保持することができる第1内部チャンバーを有する非多孔性容器であり、非多孔性容器は、以下を含む:第2内部チャンバーを有し、非多孔性容器の壁に一体となった内部パウチ、ここで、内部パウチは、非多孔性容器の第1内部チャンバーに隣接する多孔性表面を含み、および第1内部チャンバーおよび第2内部チャンバーが、互いに流体連通するように構成され;非多孔性容器の表面上にポートを形成する備品、ここで、ポートは、第2内部チャンバーにアクセスすることができるように配置され、その結果、第1内部チャンバー内に含まれる流体が、非多孔性容器の表面上のポートから流れ出ることが可能な時、流体は、第1内部チャンバーから出て、多孔性の表面を通過し、ろ液を形成し、ろ液は内部パウチを通過し、そしてポートから出る。
【0020】
開示される非多孔性容器は、非多孔性容器の内部チャンバー内に保持された流体の採取のための備品のポートに付けられた細管を有し得る。
【0021】
本発明は多くの利点を有する。バイオリアクターまたは細胞培養バッグの中にマイクロキャリアビーズを残しつつ、目的の生成物を含む培地を採取することに関係する問題を解決する必要が絶えず存在してきた。先行技術を超える、開示される本発明によって提供される1つの利点は、フィルターが詰まることを最小限にすること、またはフィルターが詰まることを防止することである。外部フィルターは、典型的には、「デッドエンド」またはバッチ式において使用され、そこでは、採取中に、マイクロキャリアビーズが蓄積し、やがてはフィルターを詰まらせる。対照的に、開示される採取とマイクロキャリア回収のバッグの一体型フィルターは、外部フィルターのように容易にふさがる傾向がない。
開示されるデバイスは、バッチ式または連続式若しくは半連続式で使用することができ、そこでは濃縮マイクロキャリアビーズ懸濁液または細胞浮遊液は、バイオリアクターへと再循環され(recycled back)得る。
【0022】
開示される発明の別の利点は、それが、流体を沈殿し傾瀉するより速いのみでなく、傾瀉するよりはるかに有効な分離方法であることである。傾瀉方法によると、非効率的な分離(すなわち、ビーズを採取流体へと通過させる方法)となる可能性が高い。
【0023】
さらに、開示されるデバイスおよび方法に典型的なことに、本発明は、傾瀉で可能であるより多くの流体を回収することができる。多孔性の細管アセンブリを使用する我々の以前の試みは、目詰まりのような他の制限、およびバッグにおけるその位置に基づいて流体の回収が制限されること、および三次元バッグ上での使用時の、そのインペラーの時折のもつれを有する。
【0024】
さらなる利点は、本発明を、バイオリアクター設計または他の使い捨てのデバイスへ、その両方のデバイスが、使い捨て可能であり、単回使用であり、無菌の接続部を介する汚染の危険なく同時に殺菌されるように、一体化することにより得られる。
【0025】
本発明の前述および他の特徴および利点は、添付の図面において概説されるように、本発明の実例となる実施形態の以下のより詳細な記載から明白になる。図面は、必ずしも正確な縮尺ではなく、重点は、開示される機器の例示的な実施形態の結果を概説することに置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本発明の1つの実施形態に係る透明バッグを介して部分的に見える長方形のフィルターおよびふるいを有する、二次元の態様の折り畳み可能なバッグの形態の採取とマイクロキャリア回収の容器の一部分の平面図の概略図である。
図2A図2Aは、本発明の1つの実施形態に係る透明バッグを介して部分的に見える円形のフィルターおよびふるいを有する、二次元の採取とマイクロキャリア回収のバッグの一部分の平面図の概略図である。
図2B図2Bは、本発明の1つの実施形態に係る、フィルターとバッグの内壁の間にはさまれたふるいを示す採取とマイクロキャリア回収のバッグの天板の一部の断面図である。
図3A図3Aは、本発明の1つの実施形態に係る、連続回収式の(continuous recovery)、流動式の(flow-through)採取バッグの天板(47)の平面図、およびバッグの底板(48)の底面図である。
図3B図3Bは、本発明の1つの実施形態に係る連続回収式の、流動式の採取バッグの断面図である。
図4図4は、本発明の1つの実施形態に係る、連続回収式の、流動式の採取バッグの上部の斜視図を示す。
図5図5は、本発明の1つの実施形態に係る連続回収式の、流動式の採取バッグの底面の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の好ましい実施形態の記載が続く。本発明の特定の実施形態は、例として示され、本発明の制限として示されるのではないことが理解される。初めに、本発明は、以下のより詳細な説明と共に、その最も広い全般的な態様において述べられる。本発明の構成および方法の特徴および他の詳細は、請求項においてさらに指摘される。
【0028】
培地からマイクロキャリアビーズを分離するための先行技術方法と比較して、本主題の発明者らは、ここに、連続的な回収採取容器またはバッグ、および培地を採取し、同時に、採取とマイクロキャリア回収のバッグ中に、またはバイオリアクター中に、または採取とマイクロキャリア回収のバッグとバイオリアクターの両方の中に、マイクロキャリアビーズを残すための対応する方法を発見し、この方法は、先行技術の方法より顕著に効率的である。
【0029】
本発明は、ろ過用途のための特定の機能を行なう、折り畳み可能なバッグになり得る容器に関する。バッグは任意の大きさであり得る。1つの実施形態において、折り畳み可能なバッグは、二次元使い捨てバッグ、三次元使い捨てベンチトップバイオリアクターバッグ、および使い捨てバイオリアクターから選択される。本発明の別の実施形態において、バッグは、マイクロキャリアビーズ上で細胞を培養するのに適している、単回使用の、可撓性の、非多孔性バッグである。
【0030】
開示される連続回収式の採取容器は、使い捨てまたは単回使用であり得る。用語「連続回収式の採取容器」、「採取とマイクロキャリア回収のバッグ」、「非多孔性容器」、および「非多孔性バッグ」は、本明細書において同義的に使用される。
【0031】
本発明の別の実施形態において、バッグは、細胞培養の培地を採取するのに適切な可撓性の、非多孔性バッグである。
【0032】
図3A、3B、4および5に表された本発明のさらに別の実施形態において、非多孔性バッグは、例えば、バイオリアクターにおける細胞の培養細胞の連続式または潅流式と共に使用され得る、連続回収式の、流動式の採取バッグである。流動式の採取バッグの1つの実施形態において、培地およびマイクロキャリアビーズは、バイオリアクターから、流動式のバッグの底板内のポートへ流れ出て、そしてバッグの底板の別のポートからバイオリアクターへ戻ることができる。
【0033】
1つの実施形態において、非多孔性バッグは、可撓性のポリエチレン材料またはフィルムを含み、それに付けられた備品を有し得る。本明細書において使用されるように、用語「備品」は、溶着される(welded)、例えば、それを付けるために非多孔性バッグフィルムに熱溶着される、個別の物体を指す。そのため、備品は、しばしば、非多孔性バッグの壁を含むポリマー材料と同じか、または類似し得るポリマー材料を含む。備品は、しばしば、非多孔性バッグの壁より密な材料であり、機能を有効にするためにバッグに加えられ得る。備品の制限しない例は、ポートを形成するものである。本発明の1つの実施形態において、下記に記載されるポートは、非多孔性バッグの内部から細胞培養液または他の流体を回収するために非多孔性バッグの壁に加えられる。
【0034】
開示される非多孔性バッグは、非多孔性バッグの内部チャンバー内に保持された流体を採取するための備品のポートへ付けられた細管を有し得る。
【0035】
非多孔性バッグは、培地が、内部チャンバーから一体化された内部バッグを通って、フィルターを通って、そしてポートから流れ出る間に、連続ろ過が生じるように、機器を介して連続的な様式でマイクロキャリアビーズまたは細胞浮遊液を含む培地を流すために使用されるポートおよび細管で構成される複数の備品を形成し得る。
【0036】
本発明の様々な実施形態において、非多孔性バッグは、天板と底板を含む二次元使い捨てバッグ、または三次元使い捨てベンチトップバイオリアクターバッグ、または支持構造物と共に使用するための使い捨てのバイオリアクターバッグである。非多孔性バッグは、任意の大きさ、例えば、10リットル、100リットル、200リットル、500リットル、5000リットルであり得る。
【0037】
本発明の1つの実施形態において、非多孔性バッグは、1枚の多孔性のポリマー材料が、溶着、例えば熱溶着によって、フィルターの外部の周囲全体のまわりに直接付けられている、少なくとも1つの内部壁の一部を含む非多孔性のポリマー材料を含む。付けられているフィルターは、完全に非多孔性バッグの内部に位置し、非多孔性バッグ内に一体化された内部バッグを形成する。フィルターの1つの側は、非多孔性バッグ内に含まれている大量の流体に曝される。ポケットが、フィルターと非多孔性バッグの内部壁部分との間のフィルターの他方の側に形成される。
【0038】
図1は、本発明の1つの実施形態に係る二次元採取とマイクロキャリア回収のバッグ(20)の一部分の平面図の概略図である。長方形の微孔性フィルター(本明細書において「フィルター」と呼ばれる)(23)は、透明な非多孔性バッグ(20)の内壁面に付けられている。フィルター(23)およびふるい(22)の縁は、非多孔性バッグ(20)の透明な天板(28)を介して目に見える。細管(26)は、備品(24)の採取ポートへ付けられる。例えば、追加のポート(30)は、非多孔性バッグを満たすため、まき散らす(sparging)ため、またはセンサー用プローブのために使用され得る。
【0039】
図2Aは、採取とマイクロキャリア回収のバッグ(21)の別の実施形態の平面図を描く。図1図2Aに示される非多孔性バッグの間の唯一の違いは、図2Aに示される非多孔性バッグ(21)のフィルターが、円形または楕円形であることである。
【0040】
図2Bは、本発明の1つの実施形態に係る、開示される単回使用の採取とマイクロキャリア回収のバッグ(21)の天板(28)の一部の断面図であり、バッグ外壁面(32)、バッグ内部壁面(34)、その全周囲のまわりの内部壁面(34)へ(13)で継ぎ目溶着された(seam-welded)フィルター(23)、およびフィルター(23)とバッグ(21)の内部壁面(34)との間にはさまれた浮動性のふるい(22)を示す。
【0041】
ふるい(22)およびフィルター(23)は各々、任意の適切な材料、例えば、適切な孔隙率の一体化されたポリエチレンを含み得る。ふるい(22)は浮動性で、フィルター(23)とバッグ(21)の内部壁面(34)との間に置かれ得、およびフィルター(23)は、その周囲のまわりで、バッグ(21)の内部壁面(34)に継ぎ目溶着され、バッグ(21)の内部にサンドイッチ(sandwitch)を形成する。図2Bは、フィルター(23)の周囲のまわりで(13)で溶着された継ぎ目が、非多孔性バッグ(21)内に、多孔壁を有する一体化された内部バッグを形成することを示し、多孔壁は、非多孔バッグ(21)の内部チャンバーに面している。
【0042】
図3Aは、本発明の1つの実施形態に係る、連続回収式の、流動式の採取バッグ(28)の天板(32)の平面図(47)と、バッグ(28)の底板(50)の底面図(48)の両方を提供する。採取ポート(24)は、バッグ(28)の外部の天板(32)の備品(25)で形成される。ふるい(図3Bの(22))は、フィルター(23)と天板(32)の内壁面の間で自由に動く。ふるい−フィルターバッグのサンドイッチ(35)はバッグ(28)の天板において形成される。バッグ(28)は、例えば、バイオリアクター(図示せず)において、細胞培養の連続式または潅流式で使用し得る連続回収式の、流動式の採取バッグ(28)である。図3Aおよび3Bにおいて示される実施形態において、フィルターの面積は、二次元使い捨てバッグの上壁板の内壁面の全面積とほぼ等しい。
【0043】
流動式の採取バッグ(28)の1つの実施形態において、培地とマイクロキャリアビーズは、バイオリアクターから流動式のバッグ(28)の底板(50)のポート(36)のうちの1つへと流れ得る。例えば、図3B(それは、本発明の1つの実施形態に係る連続回収式の、流動式の回収バッグ(28)の断面図である)を参照。図3Bにおいて、バッグ内部(54)は、底板(50)によって1つの側で境界を定められる(bounded)。矢印(40)は、ポートを介して、およびバッグ内部(54)への培地およびマイクロビーズ(または細胞)の流れの方向を示す。矢印(42)は、別のポートを介してバッグ内部(54)から出て、そしてバイオリアクター(図示せず)へ戻る培地とビーズの流れの方向を示す。矢印(44)は、バッグ内にビーズを残しながら、バッグから外へ出る培地のの流れの方向を示す。
【0044】
図3Bの断面図は、フィルター(23)とバッグ(28)の天板(32)の間にはさまれた浮動性のふるい(22)を示す。フィルター(23)は、バッグ(28)の天板(32)のその周囲で溶着され、それによって、バッグ(28)の天板(32)を有する一体式のフィルターバッグを形成することが示される。ふるい(22)は、単にフィルター(23)を天板(32)から遠ざけて保持する役目をする。図3Aおよび図3Bの両方において、備品(25)および採取ポート(24)は天板(32)に示される。図3Aにおいて、ポート(36)のうちの1つは、バイオリアクターからバッグ(28)の中へ、培地およびビーズを流すために使用され得、ポート(36)のうちの1つは、培地およびビーズを、バッグ(28)から戻って、バイオリアクターへと流すために使用し得る。
【0045】
図4は、本発明の1つの実施形態に係る、二次元の連続回収式の、流動式の採取バッグの上部の斜視図である。天板(32)は、採取ポートおよび採取ポートへ付けられた細管(26)のための備品(25)を有する。
【0046】
図5は、図4に示される連続回収式の、流動式の採取バッグの底板(50)の斜視図である。備品(51)は、バイオリアクターからバッグの中へ、培地およびビーズを流すために導出管を付けるためであり得る。細管(52)は、培地およびビーズを、バッグから出て、連続の潅流式で作動するバイオリアクターに戻るように流すためであり得る。
【0047】
付けられた細管(26)と共に採取ポート(24)を含む備品は、非多孔性バッグ(28)の壁部分に繋がれ、その結果、培地のような流体が細管(26)を介して非多孔性バッグ(28)の内部から引かれる場合、非多孔性バッグ(28)への大量の流体は、まず、非多孔性バッグ(28)内の一体化された内部バッグを通り、そして、ポート(24)を通って非多孔性バッグ(28)を出て、細管(26)に入る前に、フィルターまたはフィルター(23)を通過しなしなければならない。フィルター(23)は、非多孔性バッグ(28)と完全に一体化され、機械的なふるい分けによって、非多孔性バッグ(28)内で、マイクロキャリアビーズのような全ての粒子を、特定の粒径以上に保ったままで、流体が通過することを可能とする。
【0048】
フィルター(23)の面積は、任意の大きさであり得、例えば、それは、バッグ(28)の内壁面の面積とほぼ等しくてもよい。
【0049】
本発明の別の実施形態において、フィルター(23)の面積は、非多孔性バッグ(28)の内壁面の約2パーセントからから約95パーセントまでの面積に等しい。本発明のさらに別の実施形態において、フィルターの面積は、非多孔性バッグ(28)の内壁面の面積の約25パーセントから約50パーセントまでに等しい。
【0050】
本発明の好ましい実施形態において、非多孔性バッグ(28)は、フィルター(23)とバッグ(28)の内壁面の間に配置された浮動性のふるい(22)を含む。1つの実施形態において、ふるい(22)は、フィルター(23)の平均孔径より大きい平均孔径を有する。フィルターの平均孔径は、例えば、約0.2マイクロメーターから約200マイクロメーターまでであり得る。
【0051】
ふるい(22)は、バッグの内壁面から離してフィルター(23)を保持するのを助ける。ふるい(22)は、バッグ(28)の透明な上面を介して目に見える。
【0052】
図2Aは、フィルター(23)が円形である、非多孔性バッグ(28)の別の実施形態を表わす。
【0053】
開示される非多孔性バッグのフィルター(23)は、一体化されたポリエチレンフィルターまたは高密度ポリエチレン(HDPE)を含み得る。多孔形態において利用可能であり得、およびフィルター(23)が形成されるのに適切な材料であり得るポリマーの他の制限しない例は、フッ化ポリエチレン、ポリ-4-メチルペンテン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリベンゾオキサゾール、ポリカーボネート、ポリシアノアリルエーテル、ポリエステル、ポリエステルカルボネート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポエリーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフルオロオレフィン、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリオキサジアゾール、ポリフェニレン酸化物、ポリフェニレンスルフィド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスルフィド、ポリスルホン、ポリ四フッ化エチレン、ポリチオエーテル、ポリトリアゾール、ポリウレタン、ポリビニル、ポリビニリデンフルオライド、再生セルロース、シリコーン、およびそれらのコポリマー、またはそれらの物理的混合物を含む。
【0054】
本発明の1つの実施形態に係るフィルターにおいて使用するのに適している多孔性材料の別の制限しない例は、グルタルアルデヒドによる架橋を有する、コラーゲンおよびコンドロイチン硫酸から調製された多孔性のマトリックスである。さらに別の例は、ポリラクチドまたはポリ乳酸(PLA)の高分子重合体である。
【0055】
本発明の1つの実施形態において、フィルター(23)は、一体化されたポリエチレンフィルターであり得る。孔径は、マイクロキャリアビーズの大きさ、または流体がフィルターを通って外に流れ出される間に、非多孔性バッグ内に残されるように標的とされる他の粒子の選択に依存し得る。典型的な孔径は、例えば、約0.2マイクロメーターから約200マイクロメーターまでであり得る。
【0056】
開示される単回使用の採取とマイクロキャリア回収のバッグが使用され得る応用の制限しない例は、細胞培養液からのマイクロキャリアビーズの分離、細胞培養液からの細胞の採取分離、または潅流培養からの分離を含む。
【実施例】
【0057】
単回使用の採取とマイクロキャリア回収のバッグを調製するために、我々は、微孔性の重合体のシートを、その全周囲の周りで、可撓性の非多孔性バッグの壁の内部の一部に熱溶着し、それによって、可撓性の、非多孔性バッグの一部を含む1つの壁と、微孔性の重合体シートを含む第2の壁を含む、一体化された内部バッグを形成した。内部バッグの多孔質壁は、可撓性の非多孔性バッグの内部に接している。内部バッグの非多孔性の壁は、それが、その全周囲のまわりで付けられる、非多孔性の可撓性のバッグの一部分を含む。我々が使用した非多孔性バッグは、ポリエチレンバッグであった。
【0058】
採取ポートを形成する備品を含む備品を非多孔性バッグの外部に加えた。フィルターには、任意の備品を直接溶着しなかった。備品も、ポリエチレンから形成したが、非多孔性バッグの密度より高い密度で形成した。備品は、様々な要素に依存して、様々な大きさおよび形態であり得る。構築したプロトタイプは、備品として、2分の1インチ(0.5インチ)のホースバーブ(hose barb)または3インチの衛生器具(sanitary fitting)を利用した。
【0059】
培地からマイクロキャリアビーズを分離するために使用する際、非多孔性バッグ内の一体化された内部バッグの多孔質壁は、バッグ内の溶液の残りからマイクロキャリアビーズを分離するためのフィルターとして働く。流体は、非多孔性バッグの内部チャンバーから汲み出され、一体化された内部バッグを通って、マイクロフィルター(23)を通って、そして採取ポート(24)を出て採取細管(26)に入り、内部チャンバー内にマイクロビーズを残す。
【0060】
本明細書の記載および請求項の全体にわたって、単語「含む(comprise)」、「包含する(contain)」、およびそれらの変形は、「限定されないが、・・・を含む」を意味し、それらは、他の部分、添加物、成分、完全体(integers)または工程を除外すことは意図しない(および除外しない)。本明細書の記載および請求項の全体にわたって、文脈が別途要求しない限り、単数形は、複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合、文脈が別途要求しない限り、明細書は、単数形のみでなく複数形も熟考するものとして理解される。
【0061】
本発明の特定の態様、実施形態または例と共に記載された特徴、完全体、特性、化合物、化学的部分または群は、それらが共に両立し難くなければ、本明細書に記載の他の態様、実施形態または例に適用可能であることが理解される。本明細書(任意の添付の請求項、要約および図面を含む)において開示される特徴のすべては、及び/又はこのように開示される任意の方法または工程のすべてのステップは、そのような特徴及び/又はステップの少なくとも幾つかが排他的である場合を除いて、任意に組み合わせられ得る。本発明は、任意の前述の実施形態の詳細に制限されない。本発明は、本明細書(任意の添付の請求項、要約および図面を含む)において開示される特徴の任意の新しい1つ、あるいは任意の新しい組み合わせまで、またはこのように開示される任意の方法または工程の任意のステップの新しい1つ、あるいは任意の新しい組み合わせまで拡張される。
【0062】
<等価物>
本発明は、その好ましい実施形態への言及と共に示され、記載されたが、様式および詳細の様々な変更が、添付された請求項によって包含される発明の範囲から逸脱することなく、その中で行なわれ得ることが、当業者によって理解される。
図1
図2A
図2B
図3A
図4
図5
図3B