(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5787906
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】弁棒および閉鎖部材の接続のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
F16K 1/22 20060101AFI20150910BHJP
F16K 1/32 20060101ALI20150910BHJP
F16K 1/48 20060101ALI20150910BHJP
F16B 21/12 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
F16K1/22 E
F16K1/32 C
F16K1/48 Z
F16B21/12 B
【請求項の数】16
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-556071(P2012-556071)
(86)(22)【出願日】2011年1月13日
(65)【公表番号】特表2013-521451(P2013-521451A)
(43)【公表日】2013年6月10日
(86)【国際出願番号】US2011021163
(87)【国際公開番号】WO2011109120
(87)【国際公開日】20110909
【審査請求日】2014年1月7日
(31)【優先権主張番号】12/716,934
(32)【優先日】2010年3月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591055436
【氏名又は名称】フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100098914
【弁理士】
【氏名又は名称】岡島 伸行
(72)【発明者】
【氏名】ダラージェ, ポール, ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】ロング, ロス, イー.
【審査官】
北村 一
(56)【参考文献】
【文献】
実開平05−025076(JP,U)
【文献】
実開平03−053610(JP,U)
【文献】
米国特許第06357960(US,B1)
【文献】
実開昭59−083208(JP,U)
【文献】
実開昭57−144610(JP,U)
【文献】
実開昭63−126676(JP,U)
【文献】
実開平06−058279(JP,U)
【文献】
特開平11−022833(JP,A)
【文献】
実開昭61−036731(JP,U)
【文献】
実開昭62−172565(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 1/00
F16B 21/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体弁と共に用いられる連結装置であって、
受容ボア部内に配置された拡張ピンであって、前記受容ボア部が弁棒の第1のアパチャおよび閉鎖部材の第2のアパチャによって規定され、前記弁棒が前記閉鎖部材へと接続されると、前記第1のアパチャおよび第2のアパチャが同軸に整列され、前記閉鎖部材が周縁によって規定された面を有し、前記流体弁が閉位置にあるとき、前記面が環状シール面に係合して前記流体弁を通じた流体の流れを阻止する、拡張ピンと、
前記拡張ピンの第1の端部に隣接する前記拡張ピンの第1の開口部内に配置された第1のテーパーピンであって、前記閉鎖部材の前記面に隣接した前記受容ボア部の面に係合する第1のテーパーピンと、
前記拡張ピンの第2の端部に隣接する前記拡張ピンの第2の開口部内に配置された第2のテーパーピンであって、前記第1のテーパーピンが前記第1の開口部内に配置されると、前記第1のテーパーピンに起因して前記拡張ピンが第1の位置において拡張し、前記第2のテーパーが前記第2の開口部内に配置されると、前記第2のテーパーピンに起因して前記拡張ピンが第2の位置において拡張する、第2のテーパーピンと、
を備えた連結装置。
【請求項2】
前記拡張ピンの第1の開口部は第1のテーパー外形を含み、前記拡張ピンの第2の開口部は第2のテーパー外形を含む、請求項1に記載の連結装置。
【請求項3】
前記第1のテーパー外形は、前記第2のテーパー外形と異なる、請求項2に記載の連結装置。
【請求項4】
前記第1のテーパーピンまたは前記第2のテーパーピンは、第3のテーパー外形を含み、前記第3のテーパー外形は、前記第1のテーパー外形または前記第2のテーパー外形に対して相補的である、請求項2に記載の連結装置。
【請求項5】
前記第1のテーパーピンまたは前記第2のテーパーピンは、第3のテーパー外形を含み、前記第3のテーパー外形は、前記第1のテーパー外形または前記第2のテーパー外形と異なる、請求項2に記載の連結装置。
【請求項6】
前記第1のテーパーピンまたは前記第2のテーパーピンは、第3のテーパー外形を含み、前記第3のテーパー外形は、前記第1のテーパー外形または前記第2のテーパー外形と噛み合い可能な様態で係合する、請求項2に記載の連結装置。
【請求項7】
前記弁棒の第1のアパチャまたは前記閉鎖部材の第2のアパチャは、現場において形成される、請求項1に記載の連結装置。
【請求項8】
前記受容ボア部は、前記閉鎖部材の前記面に対して実質的に垂直である、請求項1に記載の連結装置。
【請求項9】
前記拡張ピンの第1の開口部および第2の開口部はそれぞれ、前記拡張ピンの全長よりも短い深さを有する、請求項1に記載の連結装置。
【請求項10】
閉鎖部材および弁棒を連結する方法であって、
前記閉鎖部材が周縁によって規定された面を有し、流体弁が閉位置にあるとき、前記面が環状シール面に係合して前記流体弁を通じた流体の流れを阻止する、前記方法は、
拡張ピンの第1の端部に隣接する前記拡張ピンの第1の部分が拡張しないように、前記第1の端部に隣接する第1の開口部に第1のテーパーピンを挿入するステップと、
前記拡張ピンおよび前記第1のテーパーピンを閉鎖部材内および弁棒内に規定された受容ボア部に配置するステップであって、前記第1のテーパーピンが前記閉鎖部材の前記面に隣接する前記受容ボア部の面と係合する、ステップと、
前記拡張ピンを前記第1のテーパーピンに向けて送り込み、前記拡張ピンの第1の端部に隣接する前記第1の部分を第1の位置にて前記受容ボア部の内面に向けて拡張させるステップと、
前記拡張ピンの第2の端部に隣接する第2の開口部内に第2のテーパーピンを配置して、前記拡張ピンの第2の端部に隣接する第2の部分を前記第1の位置とは異なる第2の位置にて前記受容ボア部の前記内面に向けて拡張させるステップと、
を備えた方法。
【請求項11】
前記拡張ピンの第1の端部に隣接して前記第1の開口部を予め形成する準備ステップと、前記第1の端部と反対側の前記拡張ピンの第2の端部に隣接して前記第2の開口部を予め形成する準備ステップとをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の開口部を第1のテーパー内面を含むように予め形成する準備ステップと、前記第2の開口部を第2のテーパー内面を含むように予め形成する準備ステップとをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記弁棒内に第1のアパチャおよび前記閉鎖部材内に第2のアパチャを予め形成することで、前記弁棒が前記閉鎖部材に連結された際、前記第1のアパチャおよび第2のアパチャが同軸に整列して前記受容ボア部を規定するようにする準備ステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のアパチャおよび前記第2のアパチャは、前記閉鎖部材の前記面に対して実質的に垂直である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のテーパーピンを前記第1の開口部内に挿入するステップは、前記第1のテーパーピンを前記拡張ピンの第1の開口部内にて手で締結して連結するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のテーパーピンまたは前記拡張ピンが前記閉鎖部材の前記面と反対側の前記閉鎖部材の外面と同一平面となるように、前記第2のテーパーピンおよび前記拡張ピンを前記受容ボア部の前記面に向かって送り込むステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に流体弁に関し、より詳細には、弁棒および閉鎖部材を接続するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
弁は、プロセス流体の流れを制御するためのプロセス制御システムにおいて一般的に用いられている。回転弁(例えば、バタフライ弁)においては、流体経路内に閉鎖部材(例えば、ディスク)が配置されていることが多い。シャフトにより、前記閉鎖部材はアクチュエータへと動作可能に接続される。前記アクチュエータは、開口位置と閉口位置との間において前記閉鎖部材を回転させることで、前記弁の入口と出口との間の流体流れを許容または制限する。前記閉鎖部材が前記閉口位置へと回転すると、前記閉鎖部材は、弁座またはシール面(例えば、弁本体に固定されたシールリング)と気密的に係合して、前記弁内を流れる流体流れを制限する。
【0003】
前記弁棒および前記閉鎖部材を接続するために、前記閉鎖部材の一部内に前記閉鎖部材の面に平行に穴部またはアパチャを形成することが多い。少なくとも1つの締結具(例えば、ピン)を用いて、前記弁棒および前記閉鎖部材を接続する。詳細には、前記閉鎖部材のアパチャおよび前記弁棒の同軸に整列されたアパチャ内に前記締結具を配置することで、前記弁棒および前記閉鎖部材を接続することができる。
【0004】
しかし、比較的より大型の弁(例えば、直径が12インチを越える弁)の場合、(例えば、ドリルを介して)アパチャ(例えば、止まり穴)を前記閉鎖部材の面に平行に形成することができない場合がある。その代わりに、前記アパチャ内に配置された前記閉鎖部材および前記締結具の面に対して実質的に垂直に前記アパチャが形成されることが多く、これにより、前記弁棒および前記閉鎖部材が接続される。しかし、このような接続または連結の場合、前記弁棒と前記閉鎖部材との間の動きが失われる場合がある。なぜならば、動作時における弁振動に起因して、前記締結具が前記アパチャから退出し得るからである。そのため、このような接続の場合、前記締結具から前記弁棒および/または前記閉鎖部材への恒久的取付(例えば、溶接)が必要となることが多い。
【発明の概要】
【0005】
本明細書中に記載される連結装置は、拡張ピンを含む。前記拡張ピンは、弁棒の第1のアパチャおよび閉鎖部材の第2のアパチャによって規定されたボア内に設けられる。前記弁棒が前記閉鎖部材へと接続されると、前記第1のアパチャおよび第2のアパチャは同軸に整列される。第1のテーパーピンは、前記拡張ピンの第1の端部に隣接する前記拡張ピンの第1の開口部内に配置され、第2のテーパーピンは、前記拡張ピンの第2の端部に隣接する前記拡張ピンの第2の開口部内に配置される。前記第1のテーパーピンが前記第1の開口部内に配置されると、前記第1のテーパーピンに起因して前記拡張ピンが第1の位置において拡張する。前記第2のテーパーピンが前記第2の開口部内に配置されると、前記第2のテーパーピンに起因して前記拡張ピンが第2の位置において拡張する。前記第2の位置は、前記第1の位置と異なる。
【0006】
別の例において、本明細書中に記載される、閉鎖部材および弁棒を連結する方法は、前記第1の端部に隣接する前記拡張ピンの第1の部分が拡張しないように、拡張ピンの第1の端部に隣接する第1の開口部に第1のテーパーピンを挿入するステップを含む。前記方法は、前記第1のテーパーピンが前記閉鎖部材の面に隣接する前記受容ボア部の表面と係合するように、前記拡張ピンおよび前記第1のテーパーピンを閉鎖部材の受容ボア部および弁棒内に配置するステップを含む。前記方法は、前記拡張ピンを前記第1のテーパーピンに向かって移動させて、前記拡張ピンの第1の端部に隣接する前記第1の部分を前記受容部の内面に向かって第1の位置において拡張させるステップと、第2のテーパーピンを前記拡張ピンの第2の開口部内に配置して、前記拡張ピンの第2の端部に隣接する第2の部分を前記受容ボア部の内面に向かって第2の位置において拡張させるステップとをさらに含む。前記第2の位置は、前記第1の位置と異なる。
【0007】
さらに別の例において、本明細書中に記載される連結装置は、弁棒および閉鎖部材を連結する手段を含む。前記連結手段は、前記弁棒のボア内に配置された拡張ピンおよび前記閉鎖部材を前記ボアの第1の位置において拡張させる第1の手段と、前記拡張ピンを前記ボアの第2の位置において拡張させる第2の手段とを含む。前記第2の位置は、前記第1の位置と異なる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】公知の連結装置を有する公知の流体弁を示す。前記連結装置は、閉鎖部材の面に対して実質的に平行である。
【
図1B】公知の連結装置を有する公知の流体弁を示す。前記連結装置は、閉鎖部材の面に対して実質的に平行である。
【
図2A】閉鎖部材の面に対して実質的に垂直である別の公知の連結装置を有する別の公知の例示的流体弁を示す。
【
図2B】閉鎖部材の面に対して実質的に垂直である別の公知の連結装置を有する別の公知の例示的流体弁を示す。
【
図3】本明細書中に記載される例示的連結装置の斜視図である。
【
図4】
図3に示す例示的連結装置の部分的組み立て状態を示す断面図である。
【
図5】
図3および
図4に示す例示的連結装置の組み立て状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一般的に、本明細書中に記載される例示的方法および装置は、閉鎖部材を回転弁の弁棒へと機械的に連結する際に用いることができる。本明細書中に記載される例示的連結装置は、比較的大きな直径および表面積を有する閉鎖部材(例えば、直径が12インチを越える閉鎖部材)と共に特に有利に用いられる。しかし、前記例示的方法および装置は一般的には、任意のサイズ、種類および/またはジオメトリの流体弁と共に用いることができる。一例において、前記弁棒および前記閉鎖部材の各ボアまたは開口部が前記閉鎖部材の面に対して実質的に垂直でありかつ前記連結装置を受容するようにサイズおよび寸法決めされている。前記連結装置は、拡張ピンと、少なくとも2つの締結具またはテーパーピンとを含み得る。前記少なくとも2つの締結具またはテーパーピンは、前記拡張ピンの各第1の開口部および第2の開口部によって受容される。前記閉鎖部材および前記弁棒を連結するには、前記拡張ピンおよび前記テーパーピンを前記閉鎖部材および前記弁棒の同軸整列されたボア内に配置する。詳細には、前記テーパーピンにより前記拡張ピンを拡張させ、前記拡張ピンと、前記閉鎖部材のボアおよび前記弁棒とを2つ以上の異なる位置において摩擦係合させる。換言すれば、第1のテーパーピンにより前記拡張ピンの第1の部分を第1の位置において拡張させ、第2のテーパーピンにより前記拡張ピンの第2の部分を第2の位置において拡張させる。前記第2の位置は、前記第1の位置と異なる。
【0010】
さらに、前記テーパーピンおよび前記拡張ピンの内面を構成する(例えば、噛み合い可能に係合する)際、前記拡張ピンが前記テーパーピンのうち1つに向かって移動またはスライドした場合、前記テーパーピンのうち他方に起因して前記拡張ピンが拡張し、これにより前記拡張ピンが前記テーパーピンに向かってこれ以上移動することを回避するように、構成を行う。このようにして、前記連結装置はセルフロック式アセンブリを提供し、これにより、前記連結装置を例えば溶接を介して前記閉鎖部材および前記弁棒へと恒久的に取りつける必要性を無くすことができる。さらに、本明細書中に記載される例示的連結装置は、前記閉鎖部材および弁棒間の界面の最重要部位において拡張して、前記閉鎖部材と前記弁棒との間の 動きが失われるのを実質的に低減または排除することができる。
【0011】
例示的方法および装置について説明する前に、公知の流体弁100について、
図1Aおよび
図1Bを参照して簡単に説明する。
図1Aは、流体弁100の断面図である。
図1Bは、
図1Aの公知の連結装置102の斜視図を示す。
【0012】
図1Aおよび
図1Bを参照して、弁100は、弁本体104を含む。弁本体104は、弁トリム(trim)106を収容する。弁本体104は概して円筒形状であり、中央開口部108を有する。中央開口部108は、入口110と(入口110と反対側の)出口との間の流体流路を規定する。図示のように、弁トリム106は、弁棒112と、閉鎖部材114(例えば、ディスク)と、追随シャフト116とを含む。いくつかの例において、弁棒112および追随シャフト116は、単一の一体形成構造であり得る。弁棒112の第2の端部118(例えば、スプライン端部、四角端部)により、閉鎖部材114が(例えばレバー(図示せず)を介して)アクチュエータ(図示せず)へと動作可能に接続される。閉鎖部材114は、前記流体流路内に配置され、周囲縁部120を有する。弁100が閉口位置に来た際、周囲縁部120は、中央開口部108内に配置された弁座または環状シール面122(例えば、シールリング)と気密的係合して、弁100内を流れる流体流れを阻止する。図示の例において、閉鎖部材114はディスクとして図示されている。しかし、他の例において、閉鎖部材114は、任意の適切な閉鎖部材114であってもよい(例えば、ボール弁、分割ボール弁、ヴィーボール弁)。
【0013】
また、弁本体104は、駆動端開口部124および追随端開口部126を有する。駆動端開口部124および追随端開口部126は、概して同軸に整列され、弁棒112および追随シャフト116をそれぞれ受容するように適合される。軸受128および130は、弁本体104
と弁棒112との間の開口部124内および弁本体104と追随シャフト1との間の開口部126内に配置される。軸受128および130は、閉鎖部材114を軸
線132に沿って整列させ、軸受フランジ134aおよび134bは、閉鎖部材114を中央開口部108および弁本体104に対して整列させる(すなわち、中央に整列させる)。軸受128および130はまた、シャフト112および116の整列および回転を支援し、各シャフト112および116と弁本体104との間の摩擦を低減する。
【0014】
弁100は、パッキング136を含み得る。パッキング136は、弁本体104の開口部124内に配置され、弁棒112と係合して気密状態を提供し、軸132に沿って弁棒112を通過するプロセス流体の漏れを回避する。パッキングフランジ138は、パッキング136を弁本体104内に調節および保持し、パッキングフランジスタッド140およびナット142を介して弁本体104へと連結する。後端キャップ144は、追随シャフト116を開口部126内に保持し、締結具146を介して弁本体104へと接続される。図示していないが、開口部126内にパッキングを設けてもよい。
【0015】
動作時において、前記アクチュエータは、レバーを介してトルクを弁棒112へと付加または付与して、開口位置と閉口位置との間で閉鎖部材114を移動させる(例えば、回転させる)。前記開口位置においては、弁100内の流体の流れが許容され、前記閉口位置においては、弁100内を通して流体の流れが制限または阻止される。閉鎖部材114は、シール面122(例えば、シールリング)と密閉係合して気密状態を提供して、遮断状態を提供する(すなわち、弁100内の流体流れを阻止する)。
【0016】
この例において、閉鎖部材114は、開口部またはアパチャ150aおよび150bを含む(例えば、テーパーアパチャまたは直線アパチャ)。これらのアパチャ150aおよび150bは、閉鎖部材114の周囲縁部120に隣接し、閉鎖部材114の面152に実質的に平行である。さらに、閉鎖部材114は、開口部154aおよび154bを含む。開口部154aおよび154bは、アパチャ150aおよび150bに対してそれぞれ実質的に垂直である。弁棒112は、アパチャまたはボア156aを含む(例えば、テーパーアパチャまたは直線開口部)。アパチャまたはボア156aは、弁棒112の端部158aに隣接する。追随シャフト116は、アパチャまたはボア156bを含む(例えば、テーパーアパチャまたは直線開口部)。アパチャまたはボア156bは、追随シャフト116の端部158bに隣接する。
【0017】
弁棒112および追随シャフト116を閉鎖部材114へと連結するには、弁棒112の端部158aおよび
追随シャフト116の端部158bを閉鎖部材114の開口部154aおよび154b
のそれぞれ
に受容する。弁棒112のアパチャ156aは、閉鎖部材114のアパチャ150aと共に整列され、ピン160aをアパチャ150aおよび156a内に配置することで、弁棒112および閉鎖部材114を接続する。さらに、図示のように、ピン160aを受容する拡張ピン162aをアパチャs150aおよび156a内に配置することができる。ピン160aの外面はテーパー形状を持ち得、拡張ピン162aの内面もテーパー形状となっており、これにより、ピン160aが拡張ピン162a内に押圧されると、拡張ピン162aが拡張して、拡張ピン162aの外面がアパチャ150aの内面および/またはアパチャ156aと強制接触し、これにより、閉鎖部材114および弁棒112が接続される。
【0018】
同様に、追随シャフト116のアパチャ156bは、閉鎖部材114のアパチャ150bと実質的に同軸に整列され、ピン160bおよび/または拡張ピン162bがアパチャs150bおよび156bに挿入または配置され、これにより、追随シャフト116および閉鎖部材114が接続される。その結果、閉鎖部材114がピン160a、162aおよび160bおよび162bをそれぞれ介して弁棒112の第1の端部158aおよび追随シャフト116の第1の端部158bへと動作可能に接続される。
【0019】
図示のように、閉鎖部材114の直径は比較的小さい(例えば、12インチ未満)ため、閉鎖部材114のアパチャ150aおよび150bは、周囲縁部120に隣接し得、閉鎖部材114の面152に対して実質的に平行である。このようにして、ピン160aおよび160bが閉鎖部材114の面152に対して平行となり、シャフト112および116の外径においてシャフト112および116と閉鎖部材114との間
のきっちりした係合が可能となり、その結果、閉鎖部材114の回転軸132から空間を空けて配置される。その結果、アクチュエータから弁棒112へとトルクが付加された際に弁棒112と閉鎖部材114との間
の動きが失われる事態が大幅に低減または回避される。
【0020】
しかし、このような連結構成の場合、長さ/直径比(すなわち、アパチャ150aおよび150bの深さ/閉鎖部材114の直径)が比較的大きくなるかまたは過大となるため、比較的大きな直径(例えば、12インチを越える直径)を有する閉鎖部材においては利用することが不可能である。例えば、直径が12インチを越える閉鎖部材へと弁棒を適切に連結するためには、閉鎖部材の面(例えば、面152)に対して実質的に平行に形成されたアパチャ(例えば、アパチャ150a)の深さまたは長さを比較的大きな深さにする必要があり得る。その結果、このような長さ/直径比に起因して、このようなアパチャを形成する際に用いられる器具(例えば、ドリル)の利用が困難になる場合が多い。
【0021】
さらに、比較的大きな長さ/直径比に対して
用いられる連結装置においては、長さが比較的長いピンが設けられることが多い。その結果、長さが比較的より長いピンの場合、閉鎖部材を回転させるためのトルクがアクチュエータから弁棒へと付加された際、弁棒および閉鎖部材の動作時においてピンにかかる応力レベルに起因して破損し易くなる。そのため、弁棒回転時において発生し得るアクチュエータからのトルク負荷に耐えるために、前記ピンのサイズおよび/または直径を比較的大きくする必要がある。そのため、閉鎖部材の直径が比較的大きい場合(例えば、12インチを越える場合)、閉鎖部材の面に対して平行なピンを介して前記閉鎖部材および弁棒を連結することが不可能である場合がある。
【0022】
図2Aおよび
図2Bは、別の公知の弁200を示す。弁200は、直径が12インチを越える閉鎖部材と共に用いられることの多い公知の連結装置202を有する。
図2Aは、流体弁200の断面図を示す。
図2Bは、公知の弁棒206、閉鎖部材204および連結装置202の部分的分解斜視図である。
【0023】
図2Aおよび
図2Bを参照して、閉鎖部材204(例えば、直径が12インチを越えるディスク)が、弁本体210の流体流路208内に配置される。流体流路208は、入口212と、出口214との間に設けられる。閉鎖部材204は、第1の位置と、第2の位置との間を移動する。前記第1の位置において、通路208内の流体の通過が許容される。前記第2の位置において、通路208内の流体の通過が阻止される。弁200が閉口位置に来ると、閉鎖部材204の周囲縁部216は、通路208内に設けられた弁座または環状シール面218(例えば、シールリング)と気密的係合して、弁200内の流体通過を阻止する。アクチュエータ(図示せず)により、閉鎖部材204が弁棒206およびレバー(図示せず)を介して前記第1位置と前記第2の位置との間で移動する。
【0024】
閉鎖部材204は、弁棒206をスライド可能に受容する本体部分220を含む。
図1Aおよび
図1Bの閉鎖部材とは対照的に、
図2Aおよび
図2Bの閉鎖部材204は、アパチャ222aおよび222bを含む。アパチャ222aおよび222bは、閉鎖部材204の面224に対して実質的に垂直である。弁棒206もまた、アパチャ226aおよび226bを含む。弁棒206が閉鎖部材204へと連結されると、アパチャ226aおよび226bは、本体部分220のアパチャ222aおよび222bそれぞれと実質的に整列される。ピン228aおよび228bは、閉鎖部材204のアパチャ222aおよび222bそれぞれならびに弁棒206のアパチャ226aおよび226b内に配置され、これにより、弁棒206および閉鎖部材204が連結される。
【0025】
図2Aおよび
図2Bの公知の連結装置202の場合、セルフロック式構成は用いられていないため、アクチュエータによって閉鎖部材204が移動した際、弁棒206と閉鎖部材204との間
の動きが失われる場合がある。換言すれば、動作時において弁棒206にかかり得る比較的高いトルク負荷を支持できるだけの摩擦係合をピン228aおよび228bが提供できない場合がある。いくつかの例において、ピン228aおよび228bは、所定位置に(例えば、溶接、機械的変形、化学結合を介して)弁棒206および閉鎖部材204へと恒久的に配置または固定され、これにより、流体弁200の動作時における振動に起因してピン228aおよび/または228bが前記アパチャ222aおよび226aならびに/あるいは222bおよび226bから退出する事態を回避する。ピン228aおよび228bは、アパチャ222aおよび226bならびに/あるいは222aおよび226bそれぞれの内部に溶接され、これにより、アクチュエータから弁棒206へと付与されるトルク負荷に耐えることが可能な接続が得られる。その結果、閉鎖部材204および弁棒206を分解する際、ピン228aおよび228bを例えば器具(例えば、ドリル、リーマー)を介して取り外す必要が出てくる。
【0026】
さらに、単一のテーパーピンおよびテーパー拡張ピンが
図2Aおよび
図2Bの構成と共に用いられた場合、前記テーパーピンに起因して前記拡張ピンの一部のみが拡張し、弁棒206が閉鎖部材204と係合している一つの位置のみにおいて、閉鎖部材204および/または弁棒206と係合する。換言すれば、前記テーパーピンに起因して前記拡張ピンが第1の部分または前記拡張ピンの端部においてのみ拡張し、弁棒206と閉鎖部材204との間の接続部の第2の端部または部分の接続が比較的緩くなり、その結果、動作時において、弁棒206と閉鎖部材204との間の 動きが失われ得る。
【0027】
図示しないが、直径が12インチを越える閉鎖部材と共に用いられる他の例示的連結装置を挙げると、例えば弁棒のノッチ部分または外面と接線方向に界面して前記弁棒および前記閉鎖部材を接続する直線ピンがある。しかし、このような連結装置の場合、前記ピン(単数または複数)と前記弁棒外面のノッチ部分との係合解除を回避するための恒久的取付が必要となる場合が多い。さらに、このような構成の場合、前記弁棒のノッチ部分に起因して、閉鎖部材、ディスクシャフトおよびピンを一揃え利用しなければならず、また、他の公知の構成の場合と同様に、動作時において弁棒と閉鎖部材との間
の動きが失われる。
【0028】
図3〜
図5は、本明細書中に記載される例示的連結装置300を示す。
図3は、本明細書中に記載される、閉鎖部材302および弁棒304が連結装置300を介して連結されている様子を示す、部分分解斜視図である。
図4は、
図3の閉鎖部材302および弁棒304の断面図であり、連結装置300が部分的に組み立てられた状態400を示す。
図5は、
図3および
図4の閉鎖部材302および弁棒304の断面図であり、連結装置300が組み立てられた状態500を示す。
【0029】
図3〜
図5を参照して、例示的閉鎖部材302は、本体部分306を含む。本体部分306は、弁棒304をスライド可能な様態で受容するための長手方向アパチャまたは開口部308を有する。開口部308は、閉鎖部材302の面310に対して実質的に平行である。さらに、本体部分306は、少なくとも1つのアパチャ312を含む。少なくとも1つのアパチャ312の軸314は、閉鎖部材302の面310に対して実質的に垂直である。しかし、
図4および
図5に示すように、閉鎖部材302のアパチャ312は、面310に対して垂直になっているものの、閉鎖部材302の面310を貫通しておらず、閉鎖部材302の本体部分306内において凹形状となっており、これにより、前記アパチャの表面316が面310に隣接している。さらに、弁棒304は、アパチャ318を含む。弁棒304が閉鎖部材302へと連結された際、アパチャ318は、閉鎖部材302のアパチャ312と実質的に整列する。アパチャ312および/またはアパチャ318は、製造時または現場において形成することができる。整列された状態となると、アパチャ312および318は受容ボア部320を規定または形成する。連結装置300は、受容ボア部320に連結されるかまたは受容ボア部320内へと配置されて、これにより、以下により詳細に説明するように弁棒304および閉鎖部材302を連結させる。他の例において、アパチャ312および318は、閉鎖部材302の面310に対して任意の角度で形成することができ、これにより、ボア320を閉鎖部材302の面310に対して傾斜、勾配付け、角度付けすることが可能となる。
【0030】
図3〜
図5の例において、連結装置300は、拡張ピン322を含む。拡張ピン322のボア324は、拡張ピン322を貫通して、第1の締結具またはテーパーピン326および第2の締結具またはテーパーピン328を受容する。図示のように、
ボア324の内面330は、テーパー形状を含む。他の例において、
ボア324は、直線形状外形または任意の他の外形にしてもよい。内面330の第1の部分または開口部332をテーパー形状にする(例えば、テーパーリーマーを介して形成する)ことで第1のテーパー外形とし、内面330の第2の部分または開口部334をテーパー形状にすることで、第2のテーパー外形とすることができる。図示のように、第1の部分332に含まれるテーパー部分は、第2の部分334のテーパー外形と逆の鏡像関係にある。
【0031】
図3〜
図5の構成により、拡張ピン322の製造が大幅に簡単になる。なぜならば、第1のテーパー部分332および第2のテーパー部分334を第1の端部336および第2の端部338からそれぞれリーマーで穴空けすることが可能となるからである。換言すれば、第1のテーパー部分332および第2のテーパー部分334が第1の端部336および第2の端部338からそれぞれリーマーで穴空けされるため、拡張ピンの一端からリーマーで穴空けされた開口部を含む拡張ピンと比較して(すなわち、拡張ピン322の全長をリーマーで穴空けするのではなく拡張ピン322の長さの半分をリーマーで穴空けすることにより)、内面330の第1のテーパー部分332および第2のテーパー部分334それぞれをリーマーで穴空けするために必要な深さが大幅に小さくなる。第1テーパー外形および第2のテーパー外形は、実質的に同じであってもよいし、あるいは異なってもよい。
【0032】
さらに、この例において、第1のテーパーピン326および第2のテーパーピン328の外面は、テーパー外形または形状である。第1のテーパーピン326は、拡張ピン322の第1の端部336に隣接して、開口部324の第1の部分332内に配置される。同様に、第2のテーパーピン328は、第1の端部336の反対側の拡張ピン322の第2の端部338に隣接して、開口部324の第2の部分334内に配置される。この例において、第1のテーパーピン326のテーパー形状または外形は、内面330の第1の部分332のテーパー外形または形状に対して相補的である。同様に、第2のテーパーピン328のテーパー形状または外形(単数または複数)は、内面330の第2の部分334のテーパー外形または形状に対して相補的である。しかし、他の例において、第1のテーパーピン326および/または第2のテーパーピン328のテーパー外形(単数または複数)は、内面330の第1の部分332および/または第2の部分334のテーパー外形(単数または複数)と異なっていてもよい。
【0033】
図4を参照して、弁棒304を閉鎖部材302へと組み付けおよび接続する際、弁棒304を本体部分306の開口部308内へと配置するかまたは受容させて、弁棒304のアパチャ318が閉鎖部材302のアパチャ312と実質的に整列するようにし、これにより、受容ボア部320を規定または形成する。拡張ピン322の第1の端部336に隣接して第1のテーパーピン326の第1の部分または縁部340を(例えば手で締結することにより)開口部324の第1の部分332内に挿入または配置した後、拡張ピン322を受容ボア部320に挿入する。換言すれば、拡張ピン322の第1の端部336に隣接して第1のピン326を開口部324の第1の部分332に配置し、これにより、第1のテーパーピン326に起因して拡張ピン322の第1の端部336が軸314に対してラジアル方向に拡張しないようにする。そうしないと、第1のテーパーピン326に起因して拡張ピン322の第1の端部336が受容ボア部320の直径を越えて拡張した場合、拡張ピン322が組み立て時においてボア320内に嵌まらない場合がある。
【0034】
第1のテーパーピン326の第1の部分340を第1の部分332内に配置した後、拡張ピン322および第1のテーパーピン326のアセンブリを受容ボア部320内に配置し、これにより、第1のテーパーピン326の第2の端部342が閉鎖部材304のアパチャ312の表面316と係合する。
図4に示すこの組み立て段階において、例えば器具などによって拡張ピン322をさらに受容ボア部320に送ることができ、これにより、第1のテーパーピン326を拡張ピン322の開口部324の第1の部分332内へとさらに送り込むことができる。例えば、拡張ピン322の第2の端部338を
器具を介して押圧
つまり送り込んで、拡張ピン322をアパチャ312の表面316へと送ることができる。このようにして、第1のテーパーピン336のテーパー外面は、第1の部分332のテーパー内面と係合して、これにより、拡張ピン322を拡張させる。その結果、
図5に示すように、拡張ピン322の第1の端部336に隣接する第1の位置350において拡張ピン322の外面344が少なくともアパチャ312の内面346およびアパチャ318の内面348と係合するように、拡張ピン322の第1の端部336が拡張する。第1の位置350は、第1の(すなわち、重要な)弁棒/閉鎖部材
の界面である。
【0035】
図5に示すように、その後、拡張ピン322の第2の端部338に隣接して、第2のテーパーピン328を開口部324に挿入または開口部324内に配置する。例えば器具を介して第2のテーパーピン328を押圧または駆動して、第2のテーパーピン328を開口部324の第2の部分334内において表面316に向かって移動させて、拡張ピン322の第2の部分352を拡張させる。第2のテーパーピン328のテーパー外面は、第2の部分334のテーパー内面と係合して、拡張ピン322の第2の部分352を拡張させる。拡張ピン322の第2の部分352が拡張すると、拡張ピン322の外面344は、第2の位置354において、少なくとも各アパチャ312および318の内面346および348と係合する。第2の位置354は、第1の位置350と
異なる。第2の位置354は、第2の(すなわち、重要な)弁棒/閉鎖部材
の界面である。
【0036】
テーパーピン326および328が開口部324の各第1の部分332および第2の部分334内に配置されると、拡張ピン322は、異なる位置350および354において、アパチャ312および318それぞれの内面346および348に向かってぴったりと拡張し、これによりセルフロック式装置またはアセンブリが可能となり、その結果、(例えば、溶接を介して)テーパーピン326および328を拡張ピン322へと恒久的に取りつける必要が無くなる。換言すれば、拡張ピン322が(例えば弁振動に起因して)表面316から遠離方向において第1のテーパーピン326に向かって移動またはスライドすると、第2のテーパーピン328に起因して拡張ピン322がさらに拡張し、これにより、拡張ピン322はそれ以上移動しなくなる。同様に、拡張部322が第2のテーパーピン328に対して表面316に向かって移動すると、第1のテーパーピン326に起因して拡張ピン322が拡張し、これにより、拡張ピン322はそれ以上移動しなくなる。このようにして、本明細書中に記載される例示的連結装置300により、セルフロック式アセンブリが可能となる。
【0037】
さらに、前記拡張ピンは2つの異なる位置350および354において拡張してセルフロック式アセンブリを可能とするため、連結装置300により、アクチュエータによって弁棒304が回転した際、弁棒304と閉鎖部材302との間の動きが失われる事態が実質的に低減または排除される。
【0038】
図5に示すように、第1のテーパーピン326および第2のテーパーピン328ならびに拡張ピン322は、受容ボア部320内に収まるように寸法またはサイズ決めすることができ、これにより、連結装置300は、閉鎖部材302の表面356と噛み合いかつ/または凹状に収められる。追加的にまたは代替的に、必要ではないが、受容ボア部320は、キャップまたは締結具(例えば、溶接、接着材、ペーストなど)を受容して、連結装置300をボア320内に包囲することができる。例示的連結装置300は、
工場において取りつけてもよいし、かつ/または、分当該野の流体弁によって実行してもよい。例えば
、閉鎖部材302、弁棒304および連結装置300を用いて、
図2Aおよび
図2Bの例示的弁200を実行することができる。
【0039】
テーパーピン326および328ならびに拡張ピン322は、ステンレス鋼(例えば、硬質ステンレス鋼)および/または他の任意の適切な材料(単数または複数)で構成することができる。さらに、テーパーピン326および328ならびに/または拡張ピン322が弁棒304と異なる材料と構成されている場合に発生し得る熱膨張効果を排除または実質的に低減するために、弁棒304と同じ材料から構成されたテーパーピン326および328ならびに拡張ピン322を用いることができる。この例において、弁棒304および閉鎖部材302はステンレス鋼製である。しかし、他の例において、弁棒304および閉鎖部材302は、他の任意の適切な材料(単数または複数)で構成することもできる。
【0040】
本明細書中、特定の方法、装置および製造物品について記載してきたが、本特許の範囲はこれに限定されない。すなわち、本特許は、添付の特許請求の範囲の文言または均等論下のその対応物の範囲内に収まる全ての方法、装置および製造物品を網羅する。