(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記底面冷却器が、前記冷却ステーションの中に配置された前記ガラス容器の直下で軸方向に整列され、前記底面冷却器が、前記冷却ステーションの中に配置された前記ガラス容器から離隔される請求項1に記載の装置。
前記環状の内側部材および前記環状の外側部材の外面が、コアンダ効果を促進するように構成して配置されることにより、前記環状の内側部材の内径に近い周囲空気が、環状の流体ジェットに吸い込まれることになり、それによって、前記冷却ステーションの中に配置された前記ガラス容器の前記底面に導かれる冷却用空気の量が増加する請求項3に記載の装置。
前記環状の外側部材が、前記環状の内側部材とねじ係合することにより、前記環状の間隙が、前記環状の内側部材と前記環状の外側部材の一方を他方に対して回転させることによって調節され得る請求項3に記載の装置。
前記環状の内側部材と前記環状の外側部材の一方に設置して、他方と選択的に係合させ、前記環状の内側部材と前記環状の外側部材の間の回転を防止する環状の固定要素をさらに備える請求項5に記載の装置。
前記環状の間隙は、前記環状の流体ジェットが、上方へ、半径方向の内側に、前記冷却ステーションの中に配置された前記ガラス容器の底面へと導かれるように構成して配置される請求項3に記載の装置。
前記環状の内側部材の外側の上部が、断面が弓形になって内側に湾曲しており、前記環状の外側部材の内側の上部が、その頂部で、断面が弓形になって内側に湾曲している請求項3に記載の装置。
【背景技術】
【0004】
瓶などのガラス容器に使用される、2つの広義の範疇のガラス、すなわち「硬質」ガラスおよび「軟質」ガラスがある。ホウ珪酸ガラスとも称される「硬質」ガラスは、シリカおよび酸化ホウ素で作製され、非常に高温度を必要とし、形成するのがより困難であり、優れた熱応力特性を有するが、製造するのに軟質ガラスを上回るコストがかかる。「軟質」ガラス、またはソーダ石灰もしくはソーダ石灰ケイ酸塩のガラスは、ソーダ、石灰、シリカ、アルミナ、および少量の清澄剤で作製され、低温で製作され得て、形成するのがより簡単で、より安く製造されるが、熱応力特性は硬質ガラスほど優れていない。「軟質」ガラスは、より普及しているタイプのガラスであり、ガラス容器に一般的に使用される。コスト上の理由で、今日のガラス容器は、溶融ガラスを吹込み型の中でガラス容器へと成形することにより、主としてソーダ石灰ガラスで作製される。
【0005】
ガラス容器は、3つの部分、すなわちバッチハウス、ホットエンド、およびコールドエンドを有する製造工程で作製される。バッチハウスは、ガラスの原料(一般に砂、ソーダ灰、石灰石、カレット(破砕されたリサイクルガラス)および他の原料を含む)が準備されてバッチへと混合される場所である。ホットエンドは炉から始まり、バッチ材料が炉の中で溶融ガラスへと溶解され、炉から溶融ガラス流が流れる。
【0006】
溶融ガラスはゴブと称されるガラスの円筒に切断され、これが重力によってブランク型の中へ落下する。ブランク型では、金属プランジャを使用してガラスゴブをブランク型に押し込む、またはガラスゴブを下からブランク型の中へ吹き込むことにより、パリソンと称される前段階の容器が形成される。パリソンは、逆さにされて型に移され、そこで容器の形状へと吹込み成形される。ホットエンドは、不均一な冷却に起因する応力のために容器のガラスが脆弱になるのを防止する焼きなまし工程も含む。焼きなまし工程は、均一な冷却を達成するために、焼きなまし炉すなわちガラス焼きなまし炉を使用して容器を加熱し、次いで20から60分間にわたってゆっくりと冷却するのに用いられる。この焼きなまし工程は、例えば本特許出願の譲受人に譲渡されたFullerの米国特許第3,463,465号に説明されており、同特許は参照によって本明細書に組み込まれる。このようなガラス器のガラス焼きなまし炉は、一般的には互いに端と端を接続された複数のトンネル画定モジュールを有し、トンネルを通って延在する上側走路を有する循環式コンベヤを伴う。これらのモジュールのそれぞれが、コンベヤの上側走路の下の空気循環チャンバと、入口溝および出口溝を有するプレナムチャンバを画定する上部と、吸気開口を通して空気を引き込み、排気溝から前記コンベヤの上側走路を通して空気循環チャンバの中へ高速で放出する換気手段とを有する。
【0007】
ガラス容器製造工程のコールドエンドにおける装置は、容器が合格品質であると確認するために容器を検査する。すべてのガラス容器が、一般にビリと称されるガラス中の小さなひび割れ、ストーンと称される異質包含物、ブリスタと称されるガラス中の泡、および過度に薄い壁を含む様々な欠陥に関して、製造後に自動機械で検査される。供試体のガラス容器は、ガラス容器の強度および硬度などの特性を確認するために、一般的には破壊試験も受ける。
【0008】
本特許出願の譲受人は、これらのガラス容器がまだ吹込み型の中にある間に、これらをホットエンドにおいて部分的に熱的強化するための工程を開発した。応力を除去するために、もっぱらガラス焼きなまし炉の中でのガラス容器の焼きなましに頼るのではなく、ガラス容器の壁の端から端まで意図的に導入された応力プロファイルを有する熱強化されたソーダ石灰ガラス容器を製作するために、ガラス容器の外壁および内壁の両方が、ガラス焼きなまし炉に移動するのに先立って、ホットエンドにおいて吹込み型の中で冷却される。
【0009】
この工程は、最初に吹込み型の中で生じ、吹込み成形されたガラス容器の仕上げから吹込みヘッドがわずかに離され、ガラス容器の外部を冷却するために吹込み型の中の通路を通して冷却用空気を吹き付けるのと同時に、ガラス容器の内部を冷却するためにガラス容器の中で吹込み管が上下に振動される。次いで、形成されたガラス容器は、形成ステーションから口板冷却位置に移動され、ここでは、ガラス容器の外面を冷却するために、冷却囲い板または「缶」でガラス容器の外部を囲んでそこを通る冷却用空気を利用し、同時に、ガラス容器の内面を冷却するためにガラス容器の中に延在する振動冷却管が使用される。
【0010】
この冷却工程により、ガラス容器の内壁および外壁の両方に圧縮応力が生じ、ガラス容器の壁の内部に引張り応力が生じる。そのために、ガラス容器の熱エネルギーは、ガラス容器がコンベヤ上に置かれる以前に、十分に焼きもどされる点まで低減され、したがってガラス容器に欠陥をもたらすことなくさらなる冷却を迅速に行なうことができる。次のコンベヤ冷却は、部分的に冷却されたガラス容器を従来型のガラス焼きなまし炉に供給するのに先立って冷却トンネルの中で遂行されてよい。
【0011】
上記で参照された、改善された冷却技術を用いて製作される熱的に強化されたソーダ石灰ガラス容器は、実質的により強く、より耐久性があり、機械的な負荷もしくは取扱いまたは突然の温度変化の下でも、壊れる可能性が非常に低い。上記で簡潔に論じられた改善は、Mungovanらの米国特許第6,705,121号、Hyreらの米国特許第6,766,664号、Hyreらの米国特許第6,766,665号、Hyreらの米国特許第6,776、009号、Fentonの米国特許第6,766,010号、Fentonの米国特許第6,782,719号、Fentonの米国特許第6,807,826号、Anheyerらの米国特許第6,807,827号、Fentonらの米国特許第6,807,829号、Fentonらの米国特許第6,810,690号、Fentonの米国特許第6,813,905号、Fentonらの米国特許第6,823,696号、Pinkertonの米国特許第6,854,292号、Diehmらの米国特許第6,857,291号、Fentonの米国特許第6,857,292号、Fentonの米国特許第6,865,910号、Hyreらの米国特許第7,487,650号、およびHyreらの米国特許出願第11/890,056号でより詳細に説明されており、これらの特許および特許出願のすべてが本特許出願の譲受人に譲渡されており、すべてが参照によって本明細書に組み込まれる。
【0012】
瓶詰め産業は、絶え間なくコスト削減に注目しており、この注目は、ガラス容器の重量軽減に対する強い要求を含んでいる。ガラス容器の重量を軽減すると、作製するのに必要な原料のコストが低下するのに加えて、ガラスを加熱するのに必要なエネルギー(および形成されたガラス容器から取り除かれなければならない熱量)も低減する。ガラス容器の重量がより軽ければ、輸送コストも削減することができ、空になったとき、再利用または廃棄する材料がより少なくなる。
【0013】
元来のガラスは非常に強いものであるが、形成する工程の間に応力集中が導入される。望ましくない応力を除去するために寸法形状を大きくしてガラス容器の形状を最適化することができるが、ガラス容器の重量をより軽くすれば、必然的に壁がより薄くなる。既知のガラス容器製造工程を用いて、より軽い重量ガラス容器が製作されるとき、必然的に、他のすべての要因が等しければ、より軽いガラス容器は、より重い(より厚い壁の)ガラス容器ほど強くない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】ガラス容器の側壁の厚さに対してプロットされた最適な応力放物線を表すグラフである。
【
図2】温度に対してプロットされた粘度を表すグラフである。
【
図3】本発明によって実施される、製造後のガラス容器の熱的強化工程を示す流れ図である。
【
図4】製造後のガラス容器の熱的強化法を施されようとしている再加熱されたガラス容器を示す概略断面図であり、ガラス容器の下には、円筒状の冷却囲い板および底面冷却ノズルが配置されており、ガラス容器の上には、下端にノズルを有する冷却管が配置されている。
【
図5】円筒状の冷却囲い板の内側で、冷却囲い板の中に配置された底面冷却ノズルの上に配置された
図4のガラス容器を示す概略図であり、下端にノズルを有する冷却管が、ガラス容器の内側に配置されていて、製造後のガラス容器の熱的強化法を遂行する。
【
図6】円筒状の冷却囲い板の内側で、冷却囲い板の中に配置された底面冷却ノズルの上に配置された
図4のガラス容器を示す概略図であり、下端にノズルを有する冷却管が、ガラス容器の内側に配置されていて、製造後のガラス容器の熱的強化法を遂行する。
【
図7】
図5および
図6に示された冷却囲い板を斜め上から見た等角図である。
【
図12】
図10に示された冷却囲い板の一部分の拡大図である。
【
図13】
図5および
図6に示された管の冷却ノズルを斜め上から見た等角図である。
【
図16】
図5および
図6に示された底面冷却ノズルを斜め上から見た等角図である。
【
図19】製造後のガラス容器の熱的強化工程の冷却部分を遂行するための、製造後のガラス容器の熱的強化装置の分解等角図である。
【
図20】
図19に示された製造後のガラス容器の熱的強化装置の側面図であり、再加熱されたガラス容器を製造後のガラス容器の熱的強化装置に供給するための供給コンベヤの遠位端ならびに製造後のガラス容器の熱的強化装置によって排出された熱的に強化されたガラス容器を運ぶための排出コンベヤの近位端も示す。
【
図21】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図22】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図23】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図24】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図25】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図26】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図27】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図28】再加熱されたガラス容器に施す、製造後のガラス容器を熱的に強化するのに用いられる熱的強化法の動作の順序を示す、製造後のガラス容器の熱的強化装置の一部分および供給/排出のコンベヤの終端の側断面図である。
【
図29】
図19に示された製造後のガラス容器の熱的強化装置の取出し用はさみ道具の稼動組立体の等角図である。
【
図30】
図19に示された製造後のガラス容器の熱的強化装置の冷却管の稼動組立体の平面図である。
【
図31】
図19および
図20に示された、本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程の冷却部分の、それぞれが2つの容器を冷却するための2つの冷却囲い板機構において、一方が上昇され、他方が下降されている様子を示す等角図である。
【
図32】冷却囲い板および底面冷却ノズルに冷却用空気を供給する伸縮機構を示す、
図31に示された冷却囲い板機構の部分切取り断面図である。
【
図33】冷却囲い板および底面冷却ノズルに冷却用空気を供給する伸縮機構を示す、
図31に示された冷却囲い板機構の部分切取り断面図である。
【
図34】冷却囲い板および底面冷却ノズルに冷却用空気を供給する伸縮機構を示す、
図31に示された冷却囲い板機構の部分切取り断面図である。
【
図35】冷却囲い板および底面冷却ノズルに冷却用空気を供給する伸縮機構を示す、
図31に示された冷却囲い板機構の部分切取り断面図である。
【
図36】再加熱されたガラス容器を
図19および
図20に示された冷却管の稼動組立体へ配送するための供給コンベヤが通って延在している、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉を示す等角図である。
【
図37】冷却管の稼動組立体および口板と、排出コンベヤと、押込み機構と、
図36の反対側から見た特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の一部分とを示す等角図である。
【
図38】
図36に示された冷却管の稼動組立体および特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の一部分を示す上面図である。
【
図39】
図5から
図11に示された冷却囲い板の底に取り付けるための代替実施形態の底面冷却器を斜め上から見た等角図である。
【
図40】
図39に示された代替実施形態の底面冷却器の上面図である。
【
図43】代替実施形態の製造後のガラス容器の熱的強化装置および方法の概略断面図であり、空気浸透性のコンベヤ上のいくつかのガラス容器の上に取り付けられた冷却囲い板および冷却管と、冷却囲い板および冷却管の下のガラス容器の下に配置され、概略的に描かれた底面冷却装置とを示す。
【
図44】
図43に示された代替実施形態の製造後のガラス容器の熱的強化装置および方法の概略断面図であり、空気浸透性のコンベヤ上のいくつかのガラス容器の上に下降された冷却囲い板および冷却管と、ガラス容器を冷却する、冷却囲い板および冷却管の下のガラス容器の下に配置された冷却装置とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明によって実施される、製造後のガラス容器の熱的強化または熱硬化の方法の例示的実施形態について論じるのに先立って、本発明によって用いられる原理のいくつかの簡潔な議論が提供されることになる。ガラス容器の熱的強化は、ガラス容器の内面および外面を、内面および外面の温度がガラス遷移温度未満になるまで急速に冷却し、それによって、ガラス容器の表面構造を「凍りつかせる」一方で、内部のガラスは、その温度がガラス遷移温度に到達するまで流れ続けることを可能にし、次いでガラス容器を室温まで冷却する。ガラス容器が室温に達したとき、ガラス容器の内面および外面は圧縮状態にあり、ガラス容器の壁の内部は引張り状態にあるはずである。したがって、適切に制御された冷却工程では、ガラス容器の壁の厚さに沿った応力は、外壁における圧縮から、壁の内部で引張りとなり、内壁では圧縮へと変化するはずであって、半径方向の正味の応力は、極めて小さい、またはゼロである。
【0029】
図1は、ガラス容器の外壁における圧縮から、(壁の中間点を含む)壁の内部で引張りとなり、ガラス容器の内壁における圧縮へと、ガラス容器の壁の全体を通して変化する理想的な理論上の応力分布を表す応力放物線を示す。ガラスの端から端までの応力プロファイルは、理想的には放物線の形状であり、横軸の下の面積と横軸の上の面積とが等しく、表面の圧縮の合計が挟まれた部分の引張りと釣り合って、総応力がゼロになる。理想的には、表面の圧縮区域の厚さは、一般に、それぞれの側でガラス壁の合計の厚さの21%であり、したがって42%が圧縮で58%が引張りとなる。最大の引張りレベルは、一般に、表面圧縮応力の半分である。
【0030】
ガラス容器の内面および外面に与えられる圧縮応力レベルは、通常は−20MPaと−60MPaの間の範囲である。焼きなまされたガラスに関する工業規格レベルは0MPa(±5MPa)であり、熱的に強化されたガラスについては−24MPaから−52MPaであり、強化ガラスについては−69MPaから−103MPaであって、安全ガラスについては−103MPaから−152MPaである。本発明によって実施される、製造後のガラス容器の熱的強化工程は、10から30MPaの内部引張り応力をもたらす20から60MPaの外側圧縮応力を有するガラス容器を製作することができる。
【0031】
ガラス容器の内面および外面にこのような圧縮応力レベルを有する均衡のとれた応力プロファイルを実現するためには、両方の表面を均一に冷却する必要がある。薄い区間では、内面および外面と中核の間で大きな温度差を得るのが難しいために、調節するのが最も困難である。薄い区間では、厚い領域より大きな伝熱係数が必要である。
【0032】
図2は、示された温度対粘度のグラフを有する一般的なガラス容器のいくつかの主要な温度依存特性を示す例示の温度対粘度のグラフを示す。ガラス容器は、十分に送風されて型から取り出された後も、一般におおよそ748℃である軟化点60より低い温度にとどまっていなければならない。ガラス容器のガラス材料は、高粘度液の範囲の特性62によって示された軟化点60より高い温度では、高粘度液である。ガラス容器は、成形工程に続いて、従来型のガラス焼きなまし炉の中で、ガラス容器のガラスが粘弾性の特性を示す、より広いガラスの粘弾性範囲66にあるガラス遷移の範囲64にわたって徐々に冷却することにより、焼きなまされる。ガラス遷移範囲64は、ガラス容器のガラスが、過冷却された液体から固体になる温度の範囲である。
【0033】
焼きなまし点68は、ガラス遷移範囲64の中に示され、ガラス容器の応力が、一般的には数分である選択された所定の期間で緩和される温度を表す。一般的なガラス容器については、焼きなまし点68の温度は、一般におおよそ555℃でよい。おおよそ550℃未満の温度では、ガラス容器の応力を緩和するのに、数分ではなく数時間かかることになる。選択された焼きなまし点68より高いガラス遷移範囲64の温度では、ガラス容器の応力を緩和するのにかかる時間がより短くなるはずである。ガラス容器の応力は、歪み点70未満の温度に冷却することによって固定され、歪み点70は、一般におおよそ532℃であるが、ガラス容器を作製するのに用いられる特定のガラス配合成分次第で、おおよそ480℃まで下げることができる。これらの温度は、ガラス容器のより薄い領域より一般的にはゆっくりと冷える最も厚い領域についても守られなければならないことに留意されたい。
【0034】
次に
図3を参照すると、本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程が、ホットエンド工程76とコールドエンド工程77の中間にある熱的強化工程75を示す流れ図に示されている。工程は、溶融ガラスを作るのに用いられる材料が炉の中で一緒に溶解される、ガラス材料を溶解するステップ78で始まる。溶融ガラスは、ゴブをブランク型に分配するステップ79で溶融ガラスがIS機のブランク型またはパリソン型に分配されることで始まるホットエンド工程76に供給される。パリソンは、ブランク型の中でパリソンを形成するステップ80で、パリソン型の中で形成される。
【0035】
パリソンを吹込み型の中の配置してガラス容器に送風するステップ81で、パリソンが、吹込み型の中に配置され、送風される。送風されたガラス容器は、最初に、吹込み型の中のガラス容器を冷却するステップ82で、型の中で軟化点未満に冷却され、ホットエンド工程76の作業はステップ82で終了する。次いで、高温のガラス容器は、ガラス容器をガラス焼きなまし炉のコンベヤに移動するステップ83で、ガラス焼きなまし炉コンベヤに移動され、従来の工程では、従来のガラス容器焼きなまし工程を構成する制御された加熱および冷却が、ここで始まることになる。しかし、
図3に示されるように、高温のガラス容器は、代わりに、本発明によって実施される熱的強化工程75に施される。
【0036】
熱的強化工程75に入る高温のガラス容器(この時点では一般に500℃から600℃である)は、ガラス容器を特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の中でより高温度に再加熱するステップ84を最初に施される。特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉は、従来型のガラス焼きなまし炉より高温であり、例えば入口でおおよそ600℃、出口でおおよそ715℃に設定されてよい。本明細書に示された実例では、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の長さは16フィート(4.9m)でよく、4つの独立した温度制御区域を有してよい。
【0037】
特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の中のガラス容器によって費やされる一般的な時間は、おおよそ2分30秒から3分30秒であり、ガラス容器は、おおよそ620℃とおおよそ680℃の間の温度に(しかし、常に軟化点温度未満に)加熱されることになる。この温度範囲が選択される理由は、ガラス容器がおおよそ620℃より低い温度であると適切な圧縮応力を達成することができず、ガラス容器がおおよそ680℃より高い温度であると変形する恐れがあるためである。
【0038】
特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の中でガラス容器をより高い温度に再加熱するステップ84に続いて、再加熱されたガラス容器は、熱的強化の冷却工程85を施され、ガラス容器は、歪み点未満に、好ましくはおおよそ400℃とおおよそ450℃の間の範囲に冷却される。熱的強化の冷却工程85では、一般的にはより長い冷却時間を要するより厚い領域を含めて、ガラス容器のすべての領域を歪み点未満に冷却する必要がある。この冷却は、熱的強化の冷却工程85に含まれるステップの議論とともに、以下でより詳細に論じられることになる。
【0039】
熱的強化の冷却ステップ85に続いて、熱的強化工程75は、ガラス容器をさらに冷却するステップ86終了し、ステップ86で、ガラス容器の温度は、おおよそ100℃からおおよそ150℃に下げられる。ガラス容器をさらに冷却するステップ86は、ガラス容器が熱的強化工程75からコールドエンド工程77へ移動するときに熱的に強化されたガラス容器を運ぶコンベヤの上に配置されたファン配列を使用して達成されてよい。
【0040】
代わりに、製造後のガラス容器の熱的強化工程が、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の中で、ガラス容器をより高い温度に再加熱するステップ84を遂行するのにガラス焼きなまし炉の第1区間が用いられる既存のガラス容器生産ラインと一体化される場合には、ガラス焼きなまし炉の残りの区間が、ガラス容器をさらに冷却するステップ86でガラス容器を冷却するのに用いられてよい。
【0041】
別の代替形態は、熱的強化工程75を、ガラス容器の製造作業と完全に分離した作業として用いるもので、熱的強化工程75では、完成して十分に冷却されたガラス容器が、ガラス容器を特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の中でより高い温度に再加熱するステップ84で再加熱されることになり、熱的強化の冷却ステップ85で強化され、次いで、ガラス容器をさらに冷却するステップ86で冷却される。
【0042】
熱的強化工程85に戻って、この工程の好ましい実施形態は、
図3に示されたステップで示される。ガラス容器を特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉の中でより高い温度に再加熱するステップ84において、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉から来るガラス容器は、ガラス容器が取り上げられて冷却囲い板の上に持ち上げられるステップ87で、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉から出て来るコンベヤベルトからはさみ道具で取り上げられ、冷却囲い板の上の位置に持ち上げられる。次に、冷却ノズルを有する冷却囲い板がガラス容器のまわりに上昇されるステップ88で、冷却ノズルを有する冷却囲い板がガラス容器を取り巻くように上昇され、冷却管がガラス容器の中へ下降されるステップ89で、冷却管がガラス容器の中へ下降される。
【0043】
次いで、冷却用空気が冷却囲い板、冷却ノズル、および冷却管に供給されるステップ90で、冷却用空気が冷却囲い板、冷却ノズル、および冷却管に供給され、一方、冷却囲い板が回転され、冷却管が振動されるステップ91で、冷却囲い板が任意選択で回転され、冷却管が振動されて、ガラス容器の外面および内面を同時に冷却する。ガラス容器の外面の仕上げは、熱的強化の冷却ステップ85の全体にわたって、はさみ道具のはさみ道具挿入物がガラス容器を支持して、伝導的に冷却されることに留意されたい。ガラス容器は、ガラス容器の内面と外面の温度が同時に下降されるステップ92で、歪み点未満に、好ましくはおおよそ400℃とおおよそ450℃の間の範囲に冷却される。この工程が、商用製造作業に用いられることを可能にするために、冷却時間は比較的速くするべきであり、したがって、一般的なガラス容器については、おおよそ15秒未満からおおよそ20秒までにするべきである。一般的な冷却時間は、重量が155グラムから284グラムのガラス容器については、それぞれ、おおよそ9秒からおおよそ12.5秒であることが判明している。
【0044】
ガラス容器が、歪みを設定するのに十分に冷却されたとき、冷却管が上昇されて冷却囲い板が下降されるステップ93で、冷却管が上昇され、冷却囲い板および冷却ノズルが下降される。次に、熱的に強化されたガラス容器は、ガラス容器が排出コンベヤベルトまで下降されるステップ94で、排出コンベヤベルトまで下降される。これで熱的強化の冷却ステップ85が終了して、次いでガラス容器は、前述の、ガラス容器をさらに冷却するステップ86に進む。
【0045】
ガラス容器は、熱的強化工程75に続いて、コールドエンド工程77を適用するために、ガラス容器製造ラインのコールドエンド工程に供給されてよい。ガラス容器がコーティングされることになっている場合、ガラス容器の温度は、おおよそ100℃と150℃の間になければならない。ガラス容器は、コールドエンドコーティングのステップ95で、例えば滑らかな被覆を用いてコーティングされてよい。次いで、ガラス容器は、ガラス容器が検査領域に移動されるステップ96で、検査領域に運ばれて、ガラス容器を検査するステップ97で検査される(ガラス容器は、一般に、おおよそ25℃と80℃の間の低下された温度にある)。次いで、強化されたガラス容器が完成する終結ステップ98に示されるように、熱的に強化されたガラス容器が完成する。
【0046】
次に
図4に移って、本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程の主要な構成要素のいくつかが、ガラス容器100とともに示されている。ガラス容器100は、ガラス容器100を再加熱した特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉(図示せず)からガラス容器100を取り出したはさみ道具102により、製造後のガラス容器熱的強化工程の全体にわたって支持される。
図4では、ガラス容器100は、円筒状の冷却囲い板104の上に、また、冷却囲い板104の内部で頂部より底部の近くに配置された底面冷却ノズル110の上に、直接配置して示されている。遠位端に管ノズル108が配置されている冷却管106が、ガラス容器100の上に管ノズル108が配置されて示されている。冷却囲い板104、底面冷却ノズル104、冷却管106、および管ノズル108のより詳細な説明が、
図7から
図18とともに以下で提供されることになる。
【0047】
次に
図5および
図6を参照して、製造後のガラス容器の熱的強化装置は、ガラス容器100の底面を冷却するように冷却用空気を供給するために、ガラス容器100の底面が底面冷却ノズル110上に配置されるように、ガラス容器100が完全に冷却囲い板104の中へ下降して示されている。冷却囲い板104の垂直の開口112が、冷却用空気の流れを、ガラス容器100の首および仕上げの上へ導き、角を成す開口114が、冷却用空気を、ガラス容器100の首の下部、肩部、および本体の上へ導く。冷却囲い板104は、垂直の開口112および角を成す開口114からの冷却用空気のジェットを「吹きつける」ために任意選択で回転されてよく、回転は連続的なものまたは振動的なものである。
【0048】
冷却囲い板104の孔パターン、冷却囲い板104の寸法(すなわち内径および外径)、開口112および114の数、開口112および114の直径、圧力設定、また、開口112および114が、半径方向である、かつ/または角を成すかどうかといったことのすべてが、ガラス容器100の外面上の圧縮応力プロファイルを調整することによってガラス容器100の強度を最適化するために変更され得る。このようにして、所望の要求性能が、耐破裂性、耐落下性、耐垂直荷重性、耐衝撃性、または耐熱衝撃性といった、いかなるタイプのものであろうと、強度が最大化され得る。冷却囲い板104に供給される冷却用空気の一般的な圧力は、おおよそ7.5kPa(75ミリバール)からおおよそ15kPa(150ミリバール)でよい。
【0049】
冷却用空気は、冷却管106を通って管ノズル108にも供給され、管ノズル108は、冷却用空気をガラス容器100の内面に導く。冷却管106および管ノズル108は、
図5に示されたガラス容器100の首の最下部に近い位置(またはガラス容器100の首におけるより高い位置から任意選択で)と、
図6に示されたガラス容器100の底面に近い位置(または任意選択で、ガラス容器100におけるより高い位置またはわずかにより低い位置)の間で振動されてよい。冷却管106および管ノズル108は、1つのガラス容器100当たりおおよそ6回まで、2つの位置の間で振動されてよく、または任意選択で、
図6に示された位置へ1回だけ振動されてよい。振動の速度は一定でよく、あるいは動作距離の深さを通じて変化してよく、また、任意選択で、一時的に任意の位置で休止されてもよい。
【0050】
ガラス容器100の内部に冷却管106を突っ込むと、有利な空気流れのパターンを設定する。これらの流れパターンは、冷却管106の遠位端における管ノズル108の巧みに計画された寸法形状によって強化される。ガラス容器100に入る空気流およびガラス容器100から出る空気流を最大化するために、供給面積(冷却管106の内径)と排気面積(ガラス容器100の仕上げの内径と冷却管106の外径の差)の平衡を慎重に保たなければならない。冷却管106の寸法は、このように求められてよい。
【0051】
冷却管106の位置、速度、動作距離、および圧力設定は、ガラス容器100の強度を最適化するために内面の圧縮応力プロファイルを調整することにより、すべて変更され得る。このようにして、所望の要求性能が、耐破裂性、耐落下性、耐垂直荷重性、耐衝撃性、または耐熱衝撃性といった、いかなるタイプのものであろうと、強度が、最大化され得る、または、瓶の寸法形状の問題点(例えば難易度が高い形状、壁の厚さの変動)を補償するために調節され得る。管ノズル108に供給される一般的な冷却用空気圧力は、おおよそ0.27MPa±0.07MPa(2.7バール±0.7バール)でよく、冷却管106および管ノズル108の動作距離は、おおよそ180mm以内でよい。
【0052】
底面冷却ノズル110の設計も、ガラス容器100の強度の最適化を容易にするように変更されてよい。底面冷却ノズル110は、ガラス容器100の外側底面を冷却するように配置される。底面冷却ノズル110に供給される一般的な冷却用空気圧力は、おおよそ0.07MPa(0.7バール)でよい。
【0053】
次に、
図4から
図6に加えて
図7から
図12を参照すると、冷却囲い板104は、頂部端と底部端の両方で開かれており、その側壁には複数の垂直の開口112および角を成す開口114が配置されており、それぞれの直径がおおよそ2mmであり得ることが理解されよう。したがって、冷却囲い板104は、ガラス容器100の底面の他に、ガラス容器100の外面を冷却するように機能する。冷却囲い板104の外側では、冷却囲い板104の外面と
図7から
図12には示されていない囲い部材との間に形成された環状の空洞に空気圧力が供給されることになる。
【0054】
冷却囲い板104は、ガラス容器100の外面を均一に覆うために、側壁において小さな孔パターン(例えば垂直の開口112および角を成す開口114が、それぞれおおよそ18組)を用いる。冷却囲い板104の側壁における多数の角を成す開口114は、例えば下方へおおよそ45度の角を成すことが、
図6および
図10で最もよく理解されるであろう。これらの角を成す開口114は、ガラス容器100の肩部および側壁を冷却することになる。角を成す開口114の上には垂直の開口112が多数配置されており、これらがガラス容器100の首および仕上げの外側を冷却することになる。
【0055】
角を成す開口114および垂直の開口112の空気圧力は、好ましくは個々の環状部で測定されたとき、おおよそ7.5kPa(75ミリバール)から30kPa(300ミリバール)(76cmから304cm(30から120インチ)の水)である。ガラス容器100の外面を均一に覆うために、多数の角を成す小さな開口114および垂直の開口112が用いられる。その上に、冷却囲い板104は、回転振動され、また、ガラス容器100上の冷却パターンを平滑化するために、回転の代わりに、またはその回転に加えて軸方向に振動されてもよい。
【0056】
次に、
図4および
図5に加えて
図13から
図15を参照すると、管ノズル108は、冷却管106の終端の内部の中に適合する環状の上部120と、冷却管106の底面に接する環状の下部122とを有することが理解されよう。環状の下部122の下には、外側に広がる円錐台の部分124が配置されており、これは、垂直からの角度がおおよそ30度でよく、例えばその最大の直径がおおよそ12mmでよい。例えば直径がおおよそ4mmであり得る、中央に配置された開口126は、環状の上部120、環状の下部122、および円錐台の部分124を通って延在する。例えば直径がおおよそ2.3mmであり得る、半径方向に離隔された8つの縦方向の開口128が、環状の上部120および環状の下部122を通って延在する。
【0057】
冷却管106は、330ミリリットルの1回限りのビール容器タイプの仕上げに対して用いられるとき、一般におおよそ12ミリメートルの外径およびおおよそ10ミリメートルの内径を有し、アイスティーまたはジュースに一般に用いられるサイズの500ミリリットルのガラス容器に対して用いられるときには、おおよそ19.05ミリメートルの外径およびおおよそ16.56ミリメートルの内径を有してもよい。冷却管106およびノズル108は、どちらも、製造後のガラス容器の熱的強化装置に設置されながら、容易に、かつ迅速に交換可能である。冷却管106は、直線の垂直位置に取り付けられて、ガラス容器100の中へ下降され得る。
【0058】
空気圧力が、冷却管106を通ってノズル108に供給され、中央に配置された開口126および縦方向の開口128を通ってノズル108を出る。冷却管106に供給する空気圧力は、好ましくはおおよそ0.2MPa±0.07MPa(2.0バール±0.7バール)(30psi±10psi)である。中央に配置された開口126を通ってノズル108を出る冷却用空気は、ガラス容器100の内部を底面で冷却し、一方、縦方向の開口128を通ってノズル108を出る冷却用空気は、分散され、円錐台の部分124によって半径方向で外側へ導かれる。冷却管106を上下に振動させることにより、ガラス容器100の内面の全長が冷却され得る。好ましい実施形態では、ノズル108は、一般的な首長ビール容器に対して、おおよそ180ミリメートルの動作距離で上下動を繰り返され得る。冷却管106によってノズル108を通って供給された冷却用空気は、ガラス容器100の仕上げを通ってガラス容器100を出る。
【0059】
次に、
図4から
図6に加えて
図16から
図18を参照すると、底面冷却ノズル110が、冷却囲い板104の中で、底面近くの静止位置に同軸に取り付けられていることが理解されよう。底面冷却ノズル110の位置は、冷却囲い板104内に様々な寸法の瓶を収容するための高さに調節可能である。これらの図には示されていない管路によって、底面冷却ノズル110の底部にあるチャンバ130に冷却用空気が供給される。底面冷却ノズル110は、中央に配置して上方へ配向された開口132を有し、開口132は、半径方向に離隔された6つの角を成す開口134によって囲まれており、開口134の角度は、例えば垂直からおおよそ30度であり、底面冷却ノズル110の頂部は、円錐台であって垂直からおおよそ60度の角度で傾斜されている。中央に配置された開口132および角を成す開口134は、直径が例えばおおよそ3.2mmでよい。
【0060】
冷却用空気が、底面冷却ノズル110のチャンバ130に供給され、次いで、中央に配置された開口132および6つの半径方向に離隔されて角を成す開口134を通って底面冷却ノズル110を出る。底面冷却ノズル110に供給される空気圧は、好ましくはおおよそ0.034MPa(0.34バール)から0.069MPa(0.69バール)(5から10psi)である。中央に配置された開口132および6つの半径方向に離隔された角を成す開口134の吹付けパターンは、ガラス容器100の底面をカバーする。底面冷却ノズル110によって供給された冷却用空気は、冷却囲い板104の底で冷却囲い板104を出る。冷却工程中に粉々になる可能性がある割れたガラスは、冷却囲い板104から明白に落下するための経路を有する必要があるので、底面冷却ノズル110は、割れたガラスの捕獲ポイントにならないように設計しなければならない。
【0061】
好ましくは、ガラス容器100を保持するはさみ道具102(
図4から
図6に示されている)は、ガラス容器100が冷却囲い板104に配置されている間に揺れるのを防止するために、ガラス容器100を十分に堅く握る必要がある。あるいは、ガラス容器100が揺れるのを防止するために、図には示されていないが、冷却囲い板104の内側に複数の整列ピンが配置されているのが望ましいであろう。整列ピンは、高温に耐えることができて、ガラス容器100のガラスにビリをもたらさない材料で作製されることになる。また、整列ピンは、容易に交換可能でなければならない。冷却囲い板102の回転のために整列ピンとガラス容器100の間にこする動作があり得るので、整列ピンは間隙を伴って設計されるべきである。
【0062】
次に、
図19を参照すると、本発明によって使用される、製造後のガラス容器の熱的強化装置の主要な部品が示されている。図面に示された熱的強化装置はかなり複雑に見えるが、8つの半組立部品から成る組立体と考えられると、比較的より簡単である。これらの半組立部品のうちの4つがガラス容器を移動するように機能し、半組立部品のうちの1つがガラス容器の外側を冷却するように機能し、半組立部品のうちの1つがガラス容器の内部を冷却する半組立部品を支持するように機能し、最後の半組立部品がガラス容器の内部を冷却するように機能する。
【0063】
ガラス容器を移動させるように機能する第1の半組立部品は、製造後のガラス容器の熱的強化装置が配置される床に配置された支持部材140であり、支持部材140は、ベース部材146の両端の近くで上方へ延びるように取り付けられた2つの直立した駆動装置カバー142および144と、直立した駆動装置カバー142と144の間に配置された作動機構カバー145とを有する。ガラス容器を移動させるように機能する第2の半組立部品は、直立した駆動装置カバー142に隣接して取り付けられる、はさみ道具のアーム支持装置148であり、支持部材140のベース部材146によって支持され、ガラス容器を移動させるように機能する第3の半組立部品は、直立した駆動装置カバー144に隣接して取り付けられる、第2のはさみ道具のアーム支持装置150であり、支持部材140のベース部材146によって支持される。
【0064】
はさみ道具のアーム支持装置148は、はさみ道具駆動アーム154を支持する支柱152を有し、駆動アーム154の近位端が支柱152の頂部に取り付けられている。はさみ道具駆動装置のアーム154の遠位端には、はさみ道具のアーム取付け部材156が配置されている。同様に、はさみ道具のアーム支持装置150は、はさみ道具駆動アーム160を支持する支柱158を有し、駆動アーム160の近位端が支柱158の頂部に取り付けられている。はさみ道具駆動装置のアーム160の遠位端には、はさみ道具のアーム取付け部材162が配置されている。
【0065】
ガラス容器を移動させるように機能する第4の半組立部品は、はさみ道具支持部材166であって、一端をはさみ道具の駆動アーム154のはさみ道具のアーム取付け部材156に取り付けられ、他端をはさみ道具の駆動アーム160のはさみ道具のアーム取付け部材に162に取り付けられた、はさみ道具のバー164を有する。4組のはさみ道具の操作器具168は、はさみ道具のバー164によって支持され、はさみ道具の操作器具168の各組が、1対のはさみ道具102を支持している(
図19ではこれらの対のうち1つの一部分しか見えない)。はさみ道具のアーム支持装置148および150は、はさみ道具支持部材166をおおよそ180度の円弧で駆動するように機能し、これが、ガラス容器100を再加熱する特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉(
図19には示されていない)を出るコンベアからガラス容器100を取り上げることになり、ガラス容器100を、本発明によって用いられる、製造後のガラス容器の熱的強化法が遂行される位置へ移動させて、最後に、ガラス容器100を、製造後のガラス容器の熱的強化装置からガラス容器100を取り出すコンベアへ移動させる。
【0066】
はさみ道具のアーム支持装置148とはさみ道具のアーム支持装置150は、一緒に動作するように構成して配置され、はさみ道具支持部材166のはさみ道具のバー164を、支持部材140のベース部材146と支持部材140が取り付けられた表面とに対して平行に保つ。はさみ道具のアーム支持装置148および150が、はさみ道具支持部材166、はさみ道具の操作器具168、およびはさみ道具102を、おおよそ180度の円弧で駆動するとき、はさみ道具102は、すべて、はさみ道具102によって搬送されるガラス容器100が、はさみ道具のアーム支持装置148および150と、はさみ道具支持部材166と、はさみ道具の操作器具168と、はさみ道具102との角度位置に関係なく、はさみ道具の操作器具168の直下に保持されることになるように、垂直位置において保たれる。
【0067】
ガラス容器の外側を冷却するように機能する半組立部品は、直立した駆動装置カバー142と直立した駆動装置カバー144の中間の位置で支持部材140のベース部材146上に取り付けられた冷却囲い板機構170である。冷却囲い板機構170は、製造後のガラス容器の熱的強化装置が配置される床の上に、はさみ道具のアーム支持装置148と150の間で隣り合って配置される2つの囲い板機構の半組立部品172および174を有し、2つの囲い板機構の半組立部品172および174のそれぞれの中には、2つの冷却囲い板104(および
図19には示されていないが、その中に含まれる2つの底面冷却ノズル110)が含まれている。冷却囲い板機構170は、冷却囲い板104および底面冷却ノズル110を動作させるための装置も含む。
【0068】
囲い板機構の半組立部品172および174は、
図19で囲い板機構の半組立部品172に関して示された、それらが下降される第1の引っ込んだ位置と、
図19で囲い板機構の半組立部品174に関して示された、それらが上昇される第2の延びた位置とを有する。はさみ道具支持部材166およびはさみ道具102は、下降された位置では、ガラス容器を、熱的焼き戻しのための位置へ、または熱的焼き戻しの後に冷却位置から遠方へと、自由に移動させることができる。上昇された位置では、はさみ道具のアーム支持装置148および150が熱的焼き戻し用の位置にある状態で、はさみ道具支持部材166上のはさみ道具102によって支持されたガラス容器は、熱的焼き戻しのために、冷却囲い板104の中に、囲い板機構の半組立部品172および174の中に配置された底面冷却ノズル110の上に含まれることになる。
【0069】
囲い板機構の半組立部品174が上方へ延びた位置に示され、囲い板機構の半組立部品172が下方へ引っ込んだ位置に示されているが、動作では、囲い板機構の半組立部品172および174は、下方へ引っ込んだ位置と上方へ延びた位置の間で互いに移動することが理解されよう。冷却囲い板機構170の他の態様が、以下で
図31から
図35の議論とともに論じられることになる。
【0070】
ガラス容器の内部を冷却する半組立部品を支持するように機能する半組立部品は、2つの支持アーム178および180を有する冷却管支持組立体176であり、支持アーム178の下端が、はさみ道具のアーム支持装置148の支柱152上に取り付けられ、支持アーム180の下端が、はさみ道具のアーム支持装置150の支柱158上に取り付けられている。支持アーム178および180は、上方へ、冷却囲い板機構170の上に延在し、その間には、それぞれの上端に取り付けられて冷却囲い板機構170の上に延在する、冷却管組立体の支持ブリッジ182がある。冷却管組立体の支持ブリッジ182ならびに支持アーム178および180は、固定位置に取り付けられ、はさみ道具のアーム支持装置148および150が、はさみ道具支持部材166をおおよそ180度の円弧で駆動するのを可能にするように構成して配置される。
【0071】
最後に、ガラス容器の内部を冷却するように機能する半組立部品は、囲い板機構の半組立部品172および174の上の冷却管組立体の支持ブリッジ182上に取り付けられた冷却管組立体184である。冷却管組立体184は、それぞれの底面に管ノズル108が配置されている4つの冷却管106を支持する。冷却管組立体184は、冷却管支持組立体176の冷却管組立体支持ブリッジ182上に取り付けられたベース板186を有する。
【0072】
2つの支持レール188および190が、ベース板186のそれぞれの終端から上方へ垂直に延在する。支持レール188の上端と支持レール190の間に、支持板192が取り付けられる。クロスバー194が、支持レール188および190の上に摺動自在に取り付けられ、モータ198によって作動されるねじ機構196によって支持板192とベース板186の間で垂直方向に駆動される。
【0073】
4つの管支持スリーブ200(
図19には2つしか示されていない)が、クロスバー194から下方へ、離隔されて延在しており、それぞれが冷却管106(
図19には2つしか示されていない)を支持する。冷却管組立体184は、それぞれの冷却管106が冷却囲い板機構170の囲い板機構の半組立部品172および174の冷却囲い板104の上にあってこれと共軸になるように、構成して配置される。冷却用空気は、冷却管106のそれぞれに供給されるように、冷却管組立体184に供給されてよい。
【0074】
冷却管組立体184は、冷却管106を、第1の上昇された位置と第2の下降された位置の間で駆動するように動作可能である。はさみ道具支持部材166およびはさみ道具102は、上昇された位置では、ガラス容器100を、熱的強化の位置へ、または熱的焼き戻しが完了した後に熱的焼き戻しの位置から、自由に移動させることができ、冷却管組立体184が上昇された位置にあるとき、冷却管106の下端およびノズル108は、はさみ道具支持部材166およびはさみ道具102上に配置される。冷却管106の下端およびノズル108のそれぞれが、下降された位置では、熱的焼き戻しのためにはさみ道具支持部材166およびはさみ道具102によって支持されているガラス容器100の中に深く配置されることになる。
【0075】
次に
図20を参照すると、本発明によって使用される製造後のガラス容器の熱的強化装置が、再加熱されたガラス容器100の供給源と、製造後のガラス容器の熱的強化装置を出た熱的に強化されたガラス容器100が向かう装置とともに示されている。製造後のガラス容器の熱的強化装置は、ガラス容器100を、ガラス容器100が再加熱された後に供給源コンベア210から取り上げられる第1の位置と、ガラス容器100が熱的に冷却される第2の位置と、ガラス容器100が口板212上に置かれる第3の位置との間で移動させることになる。本明細書に説明されたこの例示的実施形態では、はさみ道具支持部材166に4組のはさみ道具102が取り付けられて、はさみ道具102のそれぞれが1つのガラス容器100を取り上げて移動させるように使用され得るが、代わりに、はさみ道具102の組の任意数が使用されてよいことが理解されよう。
【0076】
供給源コンベア210が、再加熱されたガラス容器100を製造後のガラス容器の熱的強化装置に供給し、はさみ道具駆動アーム154のはさみ道具102が、ガラス容器100を取り上げ、はさみ道具のアーム支持装置148および150(
図20には後者が示されていない)を回転させて円弧状に移動する。再加熱されたガラス容器100は、熱的に強化される位置へ、左回りの円弧でおおよそ90度移動される。
【0077】
熱的に強化されたガラス容器100は、はさみ道具のアーム支持装置148および150の回転によって左回りの円弧でさらにおおよそ90度移動され続け、そこで、はさみ道具102によって口板212上に置かれる。熱的に強化されたガラス容器100は、はさみ道具102が上昇した後に、押し機構216によって搬出コンベア214上に押される。次いで、熱的に強化されたガラス容器100は、製造後のガラス容器の熱的強化装置から離されてよく、任意選択でファンまたは後段の冷却装置(
図20には示されていない)によってさらに冷却されてよい。
【0078】
次に
図21から
図28を参照すると、製造後のガラス容器の熱的強化法のまとまった順序が示される。これらの図は、すべて、製造後のガラス容器の熱的強化装置の中心線に沿った断面として示されている。
図21では、再加熱されたガラス容器100が、製造後のガラス容器の熱的強化装置に隣接した特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220を供給源コンベア210に載って出る様子が示されている。ガラス容器100が特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220に入るまでに冷えるのを最小限にするために、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220は、好ましくはIS機(
図21から
図28には示されていない)のすぐ下流にできるだけ接近して配置される。はさみ道具支持部材166は、右回りの円弧に回転されており、はさみ道具102が、再加熱されたガラス容器100のすぐ上に示されている。はさみ道具支持部材166は、はさみ道具駆動アーム160がほぼ水平になるまで右回りに回転し続けて、水平になったとき、はさみ道具102が、再加熱されたガラス容器100の仕上げをつかむことになり、はさみ道具102のそのときの位置が想像線で示されている。
【0079】
はさみ道具102が、再加熱されたガラス容器100の仕上げをつかんだ後、はさみ道具支持部材166が左回りの円弧で回転し始めることになり、再加熱されたガラス容器100を供給コンベア210から持ち上げたはさみ道具102が、
図22に示されるように左回りの円弧で回転する。はさみ道具支持部材166は、はさみ道具102とともに、はさみ道具支持部材166が垂直になるまで左回りの円弧で回転し続けることになり、垂直になった位置で、再加熱されたガラス容器100が、
図23に示されるように、冷却囲い板104の上に、かつ冷却管106および管ノズル108の下に配置される。
【0080】
図24に示されるように、冷却囲い板104は、再加熱されたガラス容器100を囲むために、冷却囲い板機構170の囲い板機構の半組立部品174によって上昇されることになり、再加熱されたガラス容器100の底面の直下に底面冷却ノズル110が配置され、冷却管106および管ノズル108は、管ノズル108が再加熱されたガラス容器100の首に来るまで、冷却管組立体184によって下降されることになる。この時点で、1つまたは複数の冷却用空気の供給源によって、冷却用空気が、冷却囲い板104と、冷却管106および管ノズル108と、底面冷却ノズル110とに供給されることになる。
【0081】
冷却囲い板104は、任意選択で、再加熱されたガラス容器100を冷却するために、垂直の開口112および角を成す開口114(どちらも
図5および
図6に示されている)から入ってくる冷却用空気を、ガラス容器100の外面に吹き付けるように、回転され、かつ/または上下に振動されてよい。同時に、底面冷却ノズル110が、再加熱されたガラス容器100を冷却するために、その底面に冷却用空気を導くことになる。また、冷却管106および管ノズル108は、同時に、再加熱されたガラス容器100の内面を冷却するために、
図24に示された高い位置と
図25に示された低い位置の間で振動されることになる。前述のように、冷却管106および管ノズル108は、1回とおおよそ6回の間で振動されてよい。
【0082】
この時点で、ガラス容器100の表面は、急速に、かつ均一に冷却されて、ガラスの端から端まで温度プロファイルを設定し、このことにより、ガラスのすべてが、一旦、歪み点未満に、好ましくはおおよそ400℃とおおよそ450℃の間の範囲に冷却されると、恒久的な応力プロファイルをもたらす。一般的にはより長い冷却時間を要する、より厚い領域の中間を含む、ガラス容器100のすべての領域が歪み点未満に冷却されるので、ガラス容器100の全体を通しての応力プロファイルが、ガラス容器の外壁における圧縮から、壁の内部で引張りとなり、ガラス容器の内壁における圧縮へと変化する、ガラス容器100の壁の全体を通しての理想的な理論上の応力分布に近づくことになる。これによって、ガラス容器100がより強くなり、壁がより薄く、より軽い、それでもなお優れた強度特性を有するガラス容器の製造も可能になる。
【0083】
図24および
図26に示された、製造後のガラス容器の熱的強化法の遂行に続いて、冷却囲い板104および底面冷却ノズル110が、熱的に強化されたガラス容器100の下の位置に、冷却囲い板機構170の囲い板機構の半組立部品174によって下降されることになり、冷却管106および管ノズル108は、
図26に示されるように管ノズル108が熱的に強化されたガラス容器100の首の上に来るまで、冷却管組立体184によって上昇されることになる。
【0084】
次いで、はさみ道具支持部材166は、左回りの円弧で回転されることになり、はさみ道具102が、熱的に強化されたガラス容器100を、
図27に示されるように、その底面が口板212上に載るところへ運ぶ。この時点で、はさみ道具駆動アーム160がおおよそ水平になり、はさみ道具102が、熱的に強化されたガラス容器100の仕上げを放し、右回りに回転し始めて、熱的に強化されたガラス容器100を口板212上に残すことになる。はさみ道具駆動アーム160が右回りに回転し続けると、押し機構216が、
図28に示されるように、熱的に強化されたガラス容器100を、排出コンベア214の上に押し進めることになる。
【0085】
次に
図29を参照すると、はさみ道具のアーム支持装置148および150の支持部材140上への設置、およびはさみ道具支持部材166のはさみ道具駆動アーム154および160上への設置が示されている。明確にするために、作動機構のカバー145ならびに直立した駆動装置のカバー142および144(それらのすべてが
図19に示されている)の両方が除去されて、支持部材140が示されている。はさみ道具のアーム支持装置148の支柱152がベース部材146の一端に取り付けられ、はさみ道具のアーム支持装置150の支柱158がベース部材146の他端に取り付けられる。はさみ道具のアーム支持装置148のはさみ道具駆動アーム154は、支柱152の上端で回転するように支持され、はさみ道具のアーム支持装置150のはさみ道具駆動アーム160は、支柱158の上端で支持される。
【0086】
その中心で支持部材140のベース部材146に取り付けられた駆動モータ230が、両端に歯付きプーリー234および236が取り付けられた、4つの軸受け支持部材238によって回転するように支持されている駆動軸232を回転させるように動作する。歯付きプーリー234が、はさみ道具駆動アーム154を回転させる歯付きプーリー240を、歯付きベルト242を介して駆動する。歯付きプーリー236が、はさみ道具駆動アーム160を回転させる歯付きプーリー244を、歯付きベルト246を介して駆動する。はさみ道具を支持する回転部材が、参照数字248によって全体的に示されており、はさみ道具駆動アーム154上に配置されて、はさみ道具駆動アーム154と一緒に動き、はさみ道具を支持する回転部材が、参照数字250によって全体的に示されており、はさみ道具駆動アーム160上に配置されて、はさみ道具駆動アーム160と一緒に動く。
【0087】
はさみ道具を支持する回転部材248および250は、はさみ道具駆動アーム154および160が
図21から
図28とともに説明されたような円弧ではさみ道具支持部材166を駆動するとき、はさみ道具支持部材166を、その垂直方向において保つように動作する。はさみ道具のアーム支持装置148の支柱152の外側には、支持ブラケット252が取り付けられており、はさみ道具のアーム支持装置150の支柱158の外側には、支持ブラケット254が取り付けられている。支持ブラケット252および254は、冷却管支持組立体176および冷却管組立体184(どちらも
図19に示されている)を支持することになる。
【0088】
次に
図30を参照すると、クロスバー194が、支持板192とベース板186の間で垂直に動くように、支持レール188および190上に取り付けられる。クロスバー194は、クロスバー194のねじ切リされた開口260を通って延在するねじ機構196を駆動するモータ198によって駆動される。管支持スリーブ200のうちの2つが、管支持板262上に取り付けられ、他の2つの管支持スリーブ200が、管支持板264上に取り付けられる。2つの管支持板262および264は、クロスバー194上に取り付けられる。
【0089】
次に
図31を参照すると、囲い板機構の半組立部品172の一部分および囲い板機構の半組立部品174の一部分が示されており、やはり、囲い板機構の半組立部品172が、下降された位置、すなわち不活性の位置にあって、囲い板機構の半組立部品174が、上昇された位置、すなわち冷却位置にある(しかし、動作では、囲い板機構の半組立部品172および174の両方が、通常、同一の位置で一緒に動作する)。囲い板機構の半組立部品172および174のそのそれぞれが、囲い板容器270および272にそれぞれ取り付けられた1対の冷却囲い板104を有することが理解されよう。囲い板容器270および272は、製造後のガラス容器の熱的強化装置が配置されている支持部材140(どちらも
図19に示されている)の作動機構カバー145に取り付けられたアクチュエータ機構274および276(一般的には、それぞれがサーボ機構で駆動されるねじ機構である)によって、それぞれが電気機械的に上昇/下降される。
【0090】
次に
図32を参照すると、囲い板機構の半組立部品174の一部分が、中に含まれる機構のいくつかが見えるように切り取られている。具体的には、冷却囲い板104に冷却用空気を供給する伸縮式の囲い板空気供給管280、および底面冷却ノズル110に冷却用空気を供給する伸縮式のベース空気供給管282が示されている。したがって、囲い板機構の半組立部品174が上昇/下降されるとき、供給管280および282が延び/縮みすることになる。囲い板空気供給管280は、囲い板容器272と囲い板容器272の中にある冷却囲い板104の両方との中間に配置された囲い板冷却空洞286に冷却用空気を供給する通路284に通じる。
【0091】
好ましくは、冷却囲い板104は、囲い板冷却空洞286が冷却囲い板104の頂部および底部で封止されるように、囲い板容器272の中に設置され、その結果、囲い板空気供給管280を通って供給される冷却用空気が、すべて冷却囲い板104の垂直の開口112および角を成す開口114(これらは
図5および
図6に最もよく示されている)を通って配送されることになる。冷却囲い板104は、任意選択で冷却動作中に回転するが、このことは
図35の議論とともに以下で明白になるであろう(必要に応じて、冷却囲い板104は、軸方向に回転するように、任意選択で囲い板容器160に取り付けられてもよい)。
【0092】
ベース空気供給管282は、冷却囲い板104の中の位置に底面冷却ノズル110を堅く支持するノズル供給管288に通じる。ベース空気供給管282を通って配送された冷却用空気は、底面冷却ノズル110の、中央に配置された開口132および角を成す開口134(
図16から
図18に示されている)に配送されることになる。
【0093】
次に
図33および
図34を参照して、囲い板機構の半組立部品172のさらなる詳細が示されている。囲い板回転機構の位置は、参照数字290で示される。また、囲い板容器270の冷却囲い板104の下にカレットシュート292の位置が示されている。冷却囲い板104が、底部で(頂部でも)開かれており、また、ノズル供給管288および底面冷却ノズル110が、冷却囲い板104の底部の開口の大部分を遮断せずに残すように寸法設定して配置されているので、万一、ガラス容器100が冷却囲い板104の内部にある間に壊れたとしても、壊れたガラスは、冷却囲い板104からカレットシュート292の中へ自由に落下し得て、そこから収集領域(
図33または
図34には示されていない)に導かれ得ることに注目されたい。
【0094】
次に
図35を参照すると、冷却囲い板104が冷却動作中に回転する実施形態に使用される追加ハードウェアが示されている。上側軸受け300および下側軸受け302は、冷却囲い板104を囲い板容器270に回転可能に支持するのに使用される。上側軸受け300の下には上側封止部材304が配置されており、下側軸受け302の上には下側封止部材306が配置されている。必要に応じて、囲い板空気供給管280(
図32に示されている)も、(
図32に示された通路284に加えて)追加の通路308を通して冷却用空気を供給することができる。囲い板容器270の側面に、取付け面310が示されている。最後に、冷却囲い板104を回転させるための位置決めピン312が、囲い板容器270の底面の近くに示されている。モータおよびリンク駆動装置312は、
図35には示されていない。
【0095】
次に
図36から
図38を参照すると、本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程のための例示的製造ラインが、ホットエンド(本明細書には示されていないが、ガラス容器を成形するIS機である)の下流で、コールドエンド(本明細書には示されていないが、コーティングおよび検査の装置である)の上流に配置して示されている。特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220には、供給コンベア210が通っている。IS機(図示せず)で形成されたガラス容器100が、IS機から排出された後に、
図36に示されるように、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220の右側で供給コンベア210上に配置される。ガラス容器100は、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220に入るとき、一般におおよそ500℃とおおよそ600℃の間にある。
【0096】
特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220は、一般に、入り口区域(
図36の右側に示される)でのおおよそ600℃から、出口区域(
図37の右側に示される)でのおおよそ715℃の範囲の温度に設定される。特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220に関する一般的な寸法は、おおよそ16フィート(4.9メートル)の長さである。特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220は、例えば4つの独立した温度制御区域を有してよい。ガラス容器100は、特別な焼き戻しのガラス焼きなまし炉220の中で、一般に2分30秒から3分30秒の間の時間をかけて、おおよそ620℃からおおよそ680℃の温度に加熱されることになる。ガラス容器が620℃より低温であると、本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程において適切な圧縮応力を得ることができず、また、ガラス容器がおおよそ680℃より高温であると、変形が生じる恐れがあるので、この範囲は重要である。
【0097】
製造後のガラス容器の熱的強化工程の遂行に続いて、熱的に強化されたガラス容器100が、口板212上に置かれる。次いで、熱的に強化されたガラス容器100は、押し機構216によって排出コンベア214に押し進められ、排出コンベア214が、製造後のガラス容器の熱的強化装置から、熱的に強化されたガラス容器100を運び去る。熱的に強化されたガラス容器100は、依然としてかなり高温であるので(歪み点70よりかなり低温で均一であるが)、コールドエンド装置(本明細書には示されていない)に到達する前に、より十分に冷えるように、概略的に示された冷却用ファンの配列320からの冷却用空気にさらされてよい。
図37および
図38には、製造後のガラス容器の熱的強化装置から落下する割れたガラスを収集するためのカレットシュート292も示されており、割れたガラスは収集ビン322に収集される。
【0098】
次に
図39から
図41を参照すると、
図42に示されるような冷却囲い板104の底部に取り付けるための代替実施形態の底面冷却器340が示されている。ガラス容器100の底面の直下で中央に配置される、
図5および
図6に最もよく示された底面冷却ノズル110を使用する代わりに、底面冷却器340は、優れた底面冷却特性を提供する一方で、本明細書で説明された製造後のガラス容器の熱的強化法の遂行中に欠陥のために壊れる可能性があるガラス容器100の部片に対して示す妨げがより少ないという点が有利であり得る。当業者なら、1片の割れたガラスが底面冷却ノズル110上で動かなくなると、割れたガラスを手作業で除去するために装置が停止されなければならないことを理解するであろう。
【0099】
代わりに、底面冷却器340は、冷却囲い板104の内壁に近接してその底面の近くに全体が配置される設計であり、それ自体は、熱的に強化されるガラス容器100の底面の下で完全に開いている。底面冷却器340は、円筒状で中空の調節可能な外側スリーブ342、円筒状で中空の内側スリーブ344、および環状の固定要素346を含む。内側スリーブ344の外側の上部は、参照数字348で示されるように、その頂部で、断面が弓形に内側へ湾曲している。内側スリーブ344の底部は、外面がねじ切リされている。
【0100】
[0132]調節可能な外側スリーブ342の内側の上部は、参照数字350によって示されるように、その頂部で、断面が弓形に内側へ湾曲している。調節可能な外側スリーブ342の内側には、内側へ湾曲した部分350の直下に配置された環状の窪み352がある。調節可能な外側スリーブ342は、外面から環状の窪み352の内部に通じる入口354も有する。調節可能な外側スリーブ342の底部は、環状の窪み352の少し下で内面がねじ切リされている。
【0101】
調節可能な外側スリーブ342は、調節可能な外側スリーブ342の内側へ湾曲した部分350と内側スリーブ344の内側へ湾曲した部分348が、その間に間隙356を画定するように、内側のスリーブ344にねじ留めされ、間隙356は、底面冷却器からの空気出口になる。間隙356の寸法は、調節可能な外側スリーブ342を内側スリーブ344に対して回転させることにより調節され得る。一旦、間隙356が、希望どおりに調節されると、環状の固定要素346が、歯付きプーリー244上の調節可能な外側スリーブ342と係合して、外側スリーブ342のさらなる回転を固定するまで、内側スリーブ344の外側のねじ山にねじ込まれる。
【0102】
次に
図42を参照すると、底面冷却器が、冷却囲い板104の底部の内側に配置されたスリーブ360の中に設置して示されている。スリーブ360の底部には、調節可能な外側スリーブ342の入口354と、スリーブ360の底面から延在する空気供給管364の間を連絡する通路362とがあることが理解されよう。したがって、空気供給管364から、冷却用空気が底面冷却器に供給され、冷却用空気は、底面冷却器から、調節可能な外側スリーブ342の内側へ湾曲した部分350と内側スリーブ344の内側へ湾曲した部分348の間の間隙356を通って、ガラス容器100の底面へ、高速度で導かれる。
【0103】
図39から
図42に示された底面冷却器は、流体ジェットのまわりの周囲空気の吸込みを招くコアンダ効果を利用する。したがって、調節可能な外側スリーブ342の内側へ湾曲した部分350と内側スリーブ344の内側へ湾曲した部分348の間の間隙356から放出される流体ジェットが、内側スリーブ344の頂部の近くで内径の近くにある周囲空気を吸い込むことになり、それによって、ガラス容器100の底面に導かれる空気の量が増加して、ガラス容器100の底面の冷却効率が向上する。
【0104】
最後に
図43および
図44を参照すると、製造後のガラス容器の熱的強化装置および関連した方法の代替実施形態が概略的に示されている。
図43および
図44に概略的に示された方法は、再加熱されたガラス容器100を供給コンベアから取り出し、ガラス容器100を熱的に強化して、次いで、熱的に強化されたガラス容器100を排出コンベアの上に置く装置を使用するのではなく、熱的強化工程を通じて、空気を通す多孔性のコンベア370上にガラス容器100を維持する。
【0105】
その代わりに、再冷却囲い板104の底面が多孔性コンベア370の上面の真上に来るまで、冷却囲い板104と冷却管106および管ノズル108とが、再加熱されたガラス容器100の上へ下降される。底面冷却要素372が、多孔性コンベア370および冷却囲い板104下に配置されて、冷却用空気を、上方へ、再加熱されたガラス容器100の底面に導く。同時に、冷却用空気が、再加熱されたガラス容器100の全高に沿って側面に供給されて外表面を冷却し、また、冷却管106および管ノズル108が、再加熱されたガラス容器100の中へ下降されて、内部を冷却する。冷却管106および管ノズル108は、前述のように振動されてよい。
【0106】
この代替実施形態により、2つの別々の方法が企図される。一実施形態では、熱的強化工程が遂行されている間、底面冷却要素372が停止され、その後、底面冷却要素372が動かされて、熱的に強化されることになる再加熱されたガラス容器100の次の組を進める。他の実施形態では、製造後のガラス容器の熱的強化装置が、底面冷却要素372と一緒に移動され、この場合には、底面冷却要素372が動作を停止せずに継続することができるように、熱的に強化する組は、縦方向に十分な数がなければならない。
【0107】
したがって、本発明によって実施される例示的実施形態の上記の詳細な説明から、この説明が、改善された工程によって製作されたガラス容器の強度の向上をもたらす、製造後の熱的強化工程においてガラス容器を熱的に強化するための装置における冷却囲い板を教示することが理解され得る。ガラス容器の強度のこの向上は、あらゆる設計の幾何学的形状のガラス容器に対して本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程によって得られる。製造後のガラス容器の熱的強化工程は、従来型の軽くないガラス容器と少なくとも同一の強度を有する、より軽いガラス容器の製造を可能にする。
【0108】
本発明によって実施される、製造後のガラス容器の熱的強化工程は、既存のガラス容器製造ラインのすべてではないにしても大部分に対して十分に適応可能である。さらに、製造後のガラス容器の熱的強化工程は、ガラス容器製造ラインのホットエンドで既存のIS機の交換または再構成のいずれかを必要とすることがない。製造後のガラス容器の熱的強化工程は、ガラス容器の硬度特性を変更させるのに、化学的強化方法を用いる必要性なしにガラス容器を強化する。
【0109】
本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程に使用される装置は、耐久性と長寿命の両方を備えた構造にする必要があり、また、その動作寿命を通じて、ユーザによる保守整備が、ほとんど、またはまったく不要なはずである。本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程によってもたらされる利点は、その市場訴求力を実質的に強化し、それによって、同容器に、可能な限り広範な市場を与える。最後に、本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程の前述の利点および目標のすべてが、いかなる重要な相対的不都合も招くことなく達成される。
【0110】
本発明によって実施される製造後のガラス容器の熱的強化工程の前述の説明は、その特定の実施形態および適用例を参照しながら示され、説明されてきたが、実例および説明の目的のために提供されたものであって、網羅的なものでも、本発明を開示された特定の実施形態および適用例に限定するように意図されたものでもない。本明細書で説明された本発明に対して、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、多数の変更、修正、変形、または改変が行なわれ得ることが当業者には明らかであろう。これらの特定の実施形態および適用例は、本発明の原理および実用的応用例について最善の説明を提供することによって、当業者が、様々な実施形態で、企図された特定の利用法に適する様々な修正を加えて、本発明を利用することができるように選択して説明されたものである。したがって、このような変更、修正、変形、および改変のすべては、添付の特許請求の範囲が、適正に、法律的に、公平に権利を与えられた広さによって解釈されたとき、同範囲によって決定される本発明の範囲内にあるものと見なされるべきである。