(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、公衆回線網に接続された携帯端末をWebサーバ等と接続することで、ユーザに様々なサービスが提供されている。特に、スマートフォン(高機能携帯電話)の登場により、従来、パソコンに対して行われていた高度なサービスを、携帯電話で行うことが可能になってきた。
【0003】
また、サーバが提供するサービスではなく、スマートフォン単独でも、様々な機能がそれ自体に搭載されている。したがって、ユーザは、搭載されている全ての機能を熟知するには時間がかかることが多い。例えば、ユーザが所望する機能が、スマートフォンに搭載されていても、その機能を設定する方法が不明であるため、ユーザがその機能を活用することができないといった問題も生じている。
【0004】
そこで、ユーザの端末に対して、システムからリモートコントロール(遠隔保守)を行うことで、ユーザの端末を遠隔から設定したり、遠隔からユーザを指導したりする方法が知られている。しかし、リモートコントロールを行う際に、対象の端末における画面や音声といった出力を共有するにあたって、プライバシーや法的な観点から、出力を規制したい場合がある。
【0005】
このような課題に対して、特許文献1では、画面共有時に被共有側で共有される前に、画面上の機密情報及び個人情報にかかわるものに関しては不可視化する画面共有方法が明らかにされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1によれば、通信回線を介してコンピュータ装置の画面表示情報を送信し、受信した側の端末装置に前記画面表示情報を表示する画面共有方法において、前記コンピュータ装置が画面表示情報を転送する前に画面上に表示されている情報を認識し、前記認識した画面上に表示されている情報のなかから送信不可情報を識別し、前記送信不可と識別された情報を送信しないようにするための処理を行うことで、機密情報及び個人情報にかかわる情報を不可視化する。
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の手法では、画面上に表示された文字しか対象にならないため、映像や音楽といった他のコンテンツを共有してしまうことが考えられる。例えば、プライバシーに関わる写真を送信してしまったり、著作権により保護された映像や音楽を、送信した上でリモートコントロールの提供者が記録してしまったりといった不都合な場合が考えられる。
【0009】
そこで本発明の発明者は、画面、音声等の出力共有を行う複数の端末において、画面の表示領域を分割し各端末に割り当てることで、複数の端末画面を同時に表示する事が出来る点に着目した。また、本発明の発明者は、各端末で共通して起動可能なアプリケーションを同時に起動するとともに、いずれか一つの領域のみに表示することで、表示領域を効率的に利用可能であることに着目した。
【0010】
本発明は、これらの課題に鑑み、出力共有を行う出力共有端末において、共有の際、当該出力共有端末において再生されているコンテンツを特定し、その共有属性をコンテンツ共有属性管理サーバから取得し、取得した共有属性に基づいて共有を行うことで、適切にコンテンツを共有する出力共有端末、出力共有方法、及び出力共有端末用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0012】
第1の特徴に係る発明は、一以上の通信端末、及びコンテンツ共有属性管理サーバと通信可能に接続された出力共有端末であって、
前記出力共有端末上で、再生を行っているコンテンツ
のコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、
前記コンテンツ情報を取得したコンテンツの共有属性を、前記コンテンツ共有属性管理サーバから取得する共有属性取得手段と、
前記取得した
少なくとも共有可能台数を含むコンテンツの共有属性に基づいて、
前記取得したコンテンツの再生内容を
前記共有可能台数分までの通信端末に送信するコンテンツ共有手段と、
を備えることを特徴とする出力共有端末を提供する。
【0013】
第1の特徴に係る発明によれば、一以上の通信端末、及びコンテンツ共有属性管理サーバと通信可能に接続された出力共有端末は、前記出力共有端末上で、再生を行っているコンテンツ
のコンテンツ情報を取得し、前記コンテンツ情報を取得したコンテンツの共有属性を、前記コンテンツ共有属性管理サーバから取得し、前記取得した
少なくとも共有可能台数を含むコンテンツの共有属性に基づいて、
前記取得したコンテンツの再生内容を
前記共有可能台数分までの通信端末に送信する。
【0014】
第1の特徴に係る発明は、出力共有端末のカテゴリであるが、出力共有方法、及び出力共有端末用プログラムであっても、カテゴリに応じた同様の作用、効果を奏する。
【0015】
第2の特徴に係る発明は、前記通信端末との間でリモートコントロールを行うリモートコントロール手段と、
前記リモートコントロールを行う通信端末との間で、
前記コンテンツ情報を取得したコンテンツ以外の出力の共有を行う出力共有手段と、
を備えることを特徴とする第1の特徴に係る発明である出力共有端末を提供する。
【0016】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である出力共有端末は、前記通信端末との間でリモートコントロールを行い、前記リモートコントロールを行う通信端末との間で、
前記コンテンツ情報を取得したコンテンツ以外の出力の共有を行う。
【0017】
第3の特徴に係る発明は、
前記出力共有端末上で、再生を行っているコンテンツを、アプリケーションを特定することで特定する再生コンテンツ特定手段を備え、前記コンテンツ情報取得手段は、前記再生コンテンツ特定手段が特定したコンテンツのコンテンツ情報を取得する出力共有端末を提供する。
第3の特徴に係る発明によれば、
前記出力共有端末上で、再生を行っているコンテンツを、アプリケーションを特定することで特定し、特定したコンテンツのコンテンツ情報を取得する。
【0018】
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である出力共有端末と通信可能に接続され、コンテンツ共有属性管理データベースを記憶部に備えるコンテンツ共有属性管理サーバであって、
前記出力共有端末から、コンテンツに関する情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、
前記受信したコンテンツ情報を用いて、コンテンツ共有属性管理データベースからコンテンツ共有属性を抽出する共有属性抽出手段と、
前記抽出した共有属性を、前記コンテンツに関する情報を送信した前記出力共有端末に送信する共有属性送信手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ共有属性管理サーバを提供する。
第
4の特徴に係る発明によれば、
第1の特徴に係る発明である出力共有端末と通信可能に接続され、コンテンツ共有属性管理データベースを記憶部に備えるコンテンツ共有属性管理サーバが、出力共有端末から、コンテンツに関する情報を受信し、受信したコンテンツ情報を用いて、コンテンツ共有属性管理データベースからコンテンツ共有属性を抽出し、抽出した共有属性を、前記コンテンツに関する情報を送信した前記出力共有端末に送信する。
【0019】
第
5の特徴に係る発明は、前記コンテンツの共有属性として、共有の可否が少なくとも含まれ、
前記取得したコンテンツの共有属性の抽出は、コンテンツとして記憶されたファイルに付された著作権情報、
前記取得したコンテンツの統一資源位置指定子の全部又は一部、コンテンツを再生するアプリケーションの種類、の少なくともいずれかにより行うことを特徴とする第
4の特徴に係る発明であるコンテンツ共有属性管理サーバを提供する。
【0020】
第
5の特徴に係る発明によれば、第
4の特徴に係る発明であるコンテンツ共有属性管理サーバにおいて、前記コンテンツの共有属性として、共有の可否が少なくとも含まれ、
前記取得したコンテンツの共有属性の抽出は、コンテンツとして記憶されたファイルに付された著作権情報、
前記取得したコンテンツの統一資源位置指定子の全部又は一部、コンテンツを再生するアプリケーションの種類、の少なくともいずれかにより行う。
【0021】
第5の特徴に係る発明は、一以上の通信端末、及びコンテンツ共有属性管理サーバと通信可能に接続された出力共有端末が実行する出力共有方法であって、
前記出力共有端末上で、再生を行っているコンテンツ
のコンテンツ情報を取得するステップと、
前記取得したコンテンツの共有属性を、前記コンテンツ共有属性管理サーバから取得するステップと、
前記取得した
少なくとも共有可能台数を含むコンテンツの共有属性に基づいて、
前記取得したコンテンツの再生内容を
前記共有可能台数分までの通信端末に送信するステップと、
を備えることを特徴とする出力共有方法を提供する。
【0022】
第6の特徴に係る発明は、一以上の通信端末、及びコンテンツ共有属性管理サーバと通信可能に接続された出力共有端末に、
前記出力共有端末上で、再生を行っているコンテンツ
のコンテンツ情報を取得するステップ、
前記取得したコンテンツの共有属性を、前記コンテンツ共有属性管理サーバから取得するステップ、
前記取得した
少なくとも共有可能台数を含むコンテンツの共有属性に基づいて、
前記取得したコンテンツの再生内容を
前記共有可能台数分までの通信端末に送信するステップ、
を実行させることを特徴とする出力共有端末用プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、出力共有を行う出力共有端末において、共有の際、当該出力共有端末において再生されているコンテンツを特定し、その共有属性をコンテンツ共有属性管理サーバから取得し、取得した共有属性に基づいて共有を行うことで、適切にコンテンツを共有する出力共有端末、出力共有方法、及び出力共有端末用プログラムを提供することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0026】
[出力共有システム1の概要]
図1は、本発明の好適な実施形態である出力共有システム1の概要を説明するための図である。この
図1に基づいて、出力共有システム1の概要を説明する。
【0027】
出力共有システム1は、出力共有を行う出力共有端末10と、コンテンツ共有属性管理サーバ200と、一以上の通信端末50によって構成される。
【0028】
初めに、出力共有を行う出力共有端末10は、現在出力共有端末10上で再生されているコンテンツを特定し、当該コンテンツのコンテンツ情報を取得した後、コンテンツ共有属性を取得するために、コンテンツ情報をコンテンツ共有属性管理サーバ200へ送信する(ステップS01)。
【0029】
ここで出力共有とは、画面共有を、画面に表示される画像データに限らず様々な出力の形式に拡張したものである。すなわち、出力共有端末10上で再生される画像や音声等の出力を、通信端末50にデータとして送信し、通信端末50がこれを再生することを指す。
【0030】
また、コンテンツ情報とは、コンテンツに関連する情報であって、コンテンツに付随する拡張子、作成者、著作権情報といったメタデータを初め、前記特定したコンテンツの統一資源位置指定子(URL)の全部又は一部、及び、コンテンツを再生しているアプリケーションの種類を含んでいてよく、これらに限られない。
【0031】
また、コンテンツ共有属性とは、コンテンツの共有可否や同時共有台数といった、コンテンツの共有に関するオプションパラメータである。コンテンツ共有属性は、プライバシーの観点や、著作権を初めとする所有権の観点、秘密保持の観点等、出力共有端末10の持ち主の便宜を図らい、コンテンツを適切に共有するために設定される。コンテンツ共有属性は、通常コンテンツ共有属性管理サーバ200で管理されているが、各利用者が自らの端末に関して、個別に設定を上書きしてもよい。
【0032】
コンテンツ共有属性管理サーバ200は、出力共有端末10からコンテンツ情報を受信すると、受信したコンテンツ情報を以て当該コンテンツに関するコンテンツ共有属性をコンテンツ共有属性管理データベース250から抽出する(ステップS02)。
【0033】
図1では、出力共有端末10のブラウザ上で二種類のURLから取得されたコンテンツが再生されており、二種類のURLの全部又は一部で、コンテンツ共有属性を抽出する。この際には、URLのフルパス及びドメインを重視して、最も適切なコンテンツ共有属性を抽出する。また、コンテンツ共有属性管理データベース250におけるコンテンツ情報は、正規表現等のパターンで設定されていてもよい。
【0034】
そして、コンテンツ共有属性管理サーバ200は、抽出したコンテンツ共有属性を出力共有端末10に送信する(ステップS03)。
図1では、画面上部で再生中のコンテンツは共有が可能であるが、画面下部で再生中のコンテンツは共有不能というコンテンツ共有属性が設定されている。
【0035】
コンテンツ共有属性を受信した出力共有端末10は、コンテンツ共有属性に基づいて、通信端末50と各コンテンツを共有する(ステップS04)。また、出力共有端末10が通信端末50との間でリモートコントロールを行う等、出力全ての共有を行う場合は、コンテンツ以外の出力についても共有を行ってよい。
【0036】
図1においては、画面上部のように、共有が可能なコンテンツについては、通常どおり出力の共有を行う(ステップS05)。一方、
図1では通信端末50の画面下部は表示されないように表されているが、共有不能であるコンテンツについては、今回のようにコンテンツを再生しているアプリケーションの出力を共有の対象から除外したり、アプリケーション自体を強制終了させたり、あるいは、ユーザがアプリケーションを終了させるまで、出力の共有を待機させたりしてよい(ステップS06)。共有可能であっても、共有可能台数を超えている分に関しては、共有不能であるコンテンツの場合と同様に取り扱う。
【0037】
以上が、出力共有システム1の概要である。
【0038】
[出力共有システムのシステム構成]
図2は、出力共有システム1の全体構成図である。出力共有システム1において、出力共有端末10と通信端末50、及びコンテンツ共有属性管理サーバ200は、ネットワーク5を介して通信可能に接続されている。ネットワーク5は主として公衆回線網であると考えられるが、ローカルネットワークであってもよい。通信端末50、及びコンテンツ共有属性管理サーバ200は、通信可能に接続されていなくてよい。
【0039】
出力共有端末10は、通信部と表示部を備えた、ユーザが利用する一般的な情報端末であってよく、後述する機能を備える情報機器である。出力共有端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、電子辞書端末、携帯型音楽プレーヤ、携帯型コンテンツ再生・録画プレーヤ等の一般的な情報家電であってよい。
【0040】
通信端末50も、出力共有端末10と同様に、通信部と表示部を備えた、ユーザが利用する一般的な情報端末であってよく、後述する機能を備える情報機器である。
【0041】
コンテンツ共有属性管理サーバ200は、後述する機能を備えた一般的なサーバであってよい。なお、コンテンツ共有属性管理サーバ200は、記憶部にコンテンツ共有属性管理データベース250を備える。
【0042】
[各機能の説明]
図3は、出力共有端末10、通信端末50、コンテンツ共有属性管理サーバ200の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。
【0043】
出力共有端末10は、制御部11として、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity対応デバイス又は、第3世代移動通信システム等のIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等と、GPSデバイスを備える。さらに、出力共有端末10は、入出力部13として、制御部で制御したデータや画像を出力表示する表示部を備え、かつ、ユーザからの入力を受付けるタッチパネルやキーボード、マウス等を備える。
【0044】
出力共有端末10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことで、通信部12と協働して、共有属性取得モジュール14、コンテンツ共有モジュール15、リモートコントロールモジュール16、出力共有モジュール17を実現する。また、出力共有端末10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことで、入出力部13と協働して、再生コンテンツ特定モジュール18、コンテンツ情報取得モジュール19を実現する。
【0045】
通信端末50は、同様に、制御部51として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部52として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイスを備える(有線であってもよい)。さらに、通信端末50は、入出力部53として、制御部で制御したデータや画像を出力表示する表示部を備え、かつ、ユーザからの入力を受付けるタッチパネルやキーボード、マウス等を備える。
【0046】
通信端末50において、制御部51が所定のプログラムを読み込むことで、通信部52と協働して、リモートコントロールモジュール54、出力データ受信モジュール55を実現する。また、通信端末50において、制御部51が所定のプログラムを読み込むことで、表示部54と協働して、出力データ出力モジュール56を実現する。
【0047】
コンテンツ共有属性管理サーバ200は、同様に、制御部201として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部202として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイスを備える(有線であってもよい)。また、コンテンツ共有属性管理サーバ200は、記憶部203として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備える。記憶部203には、コンテンツ情報データベース250が記憶されている。
【0048】
コンテンツ共有属性管理サーバ200において、制御部201が所定のプログラムを読み込むことで、通信部202と協働して、コンテンツ情報受信モジュール204、共有属性送信モジュール20
5を実現する。また、コンテンツ共有属性管理サーバ200において、制御部201が所定のプログラムを読み込むことで、記憶部203と協働して、共有属性抽出モジュール206を実現する。
【0049】
[出力共有処理]
図4は、出力共有端末10と通信端末50が実行する出力共有処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0050】
初めに、出力共有端末10のリモートコントロールモジュール16は、通信端末50に対するリモートコントロールを開始する(ステップS11)。通信端末50のリモートコントロールモジュール54も、これを受けてリモートコントロールを開始する(ステップS12)。なお、この時点ではまだ出力共有はされておらず、そのための通信が確立されればよい。また、この時点でどちらがリモートコントロールを受けるのかは本発明の要件ではないが、出力を共有することを鑑み、出力共有端末10がリモートコントロールを受ける場合が多いものと思われる。
【0051】
次に、出力共有端末10の再生コンテンツ特定モジュール18は、出力共有端末10上で再生されているコンテンツを特定する(ステップS13)。このとき、再生中のコンテンツを特定するための具体的な処理の一例としては、初めにスピーカーや画面といった出力部にデータを出力しているアプリケーションを特定し、次に当該アプリケーションがコンテンツたる外部ファイルを読み込んでいるか、あるいは当該アプリケーション自体がコンテンツではないかを確認する。この手順を繰り返すことで、再生中のコンテンツを特定可能である。
【0052】
なお、ブラウザやチャットアプリ、プレイヤーアプリ等、コンテンツを再生し、又はそれ自体コンテンツとなり得るアプリケーションを、リストとして記憶したり、コンテンツ共有属性管理サーバ200から取得したりしてよい。
【0053】
次に、出力共有端末10のコンテンツ情報取得モジュール19は、再生中のコンテンツのコンテンツ情報を取得する(ステップS14)。ここで、コンテンツ情報とは、コンテンツに関連する情報であって、コンテンツに付随する拡張子、作成者、著作権情報といったメタデータを初め、前記特定したコンテンツの統一資源位置指定子(URL)の全部又は一部、及び、コンテンツを再生しているアプリケーションの種類を含んでいてよく、これらに限られない。
【0054】
また、具体的なコンテンツ情報の取得方法の例としては、各アプリケーションの種類ごとに、コンテンツ情報の取得方法が定められていてよい。例えば、ブラウザアプリが起動中であれば、そのページURLを取得するとともに、ページURLからリンク等の形式で読み込まれている外部ファイルについても、URLを全て取得する。プレイヤーアプリであれば、音楽、動画、画像といった各メディアファイルのURLやストレージ上の位置、ファイル属性を取得する、等である。
【0055】
次に、出力共有端末10は、再生中の各コンテンツの共有属性を取得するため、コンテンツ共有属性管理サーバ200とともにコンテンツ共有属性取得処理を実行する(ステップS15)。
【0056】
[コンテンツ共有属性取得処理]
図5は、出力共有端末10とコンテンツ共有属性管理サーバ200が実行するコンテンツ共有属性取得処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0057】
はじめに、共有端末10の共有属性取得モジュール14は、先ほど特定した再生中のコンテンツそれぞれについて、取得したコンテンツ情報をコンテンツ共有属性管理サーバ200に送信する(ステップS21)。
【0058】
コンテンツ共有属性管理サーバ200のコンテンツ情報受信モジュール204は、コンテンツ情報を受信し(ステップS22)、共有属性抽出モジュール206が、受信したコンテンツ情報を以て、コンテンツ共有属性管理データベース250からコンテンツ共有属性を抽出する(ステップS23)。
【0059】
図7は、コンテンツ共有属性管理データベース250内のコンテンツ共有属性管理テーブルの一例である。コンテンツ共有属性管理テーブルには、コンテンツ情報、情報種別、共有の可否、共有可能台数が設定されている。ここでは、受信したコンテンツ情報の情報種別と値に基づいて、共有の可否と共有可能台数を抽出する。なお、URLは、URLの形とドメイン名の別個で設定してもよく、どちらも該当する場合には、URL全体のマッチを優先する。具体的には、あるドメインのほとんどのファイルは共有可能だが、特定のファイルのみ共有不能である場合等に、このような設定を用いる。
【0060】
ここで、共有可能台数とは、各コンテンツを同時に共有することが可能な台数の上限を表す。リモートコントロールに限らずとも、協力型・対戦型ゲームのように一つの画面を共有して実行するアプリケーションについては、この共有可能台数により人数の制限をかけることが可能である。なお、共有可能台数を無限に設定し、台数による制限を行わないことも可能である。
【0061】
処理に戻り、コンテンツ共有属性管理サーバ200のコンテンツ共有属性送信モジュール205が抽出したコンテンツ共有属性を送信し(ステップS24)、共有端末10の共有属性取得モジュール14がこれを受信する(ステップS25)。
【0062】
以上が、コンテンツ共有属性取得処理の手順である。この処理を、特定した再生中のコンテンツ全てについて実行する。
【0063】
出力共有処理に戻り、共有端末10の出力共有モジュール17は、受信したコンテンツの共有属性に基づいて、通信端末50に対して出力をデータとして送信する(ステップS16)。
【0064】
ここで、コンテンツ共有属性に基づくとは、共有が可能なコンテンツについては、通常どおり出力の共有を行い、共有不能であるコンテンツについては、コンテンツを再生しているアプリケーションの出力を共有対象から除外したり、アプリケーション自体を強制終了させたり、あるいは、ユーザがアプリケーションを終了させるまで、出力の共有を待機させたりすることを指す。この処理は、アプリケーションの出力のうち、コンテンツに該当する部分を特定可能であれば、アプリケーションの出力の一部のみを共有対象から除外可能である。
【0065】
なお、コンテンツが共有可能であっても、共有可能台数を超えている分に関しては、共有不能であるコンテンツの場合と同様に取り扱う。また、コンテンツ以外の出力については、そのまま送信してよい。
【0066】
最後に、通信端末50の出力データ受信モジュール55は、共有された出力データを受信すると(ステップS17)、出力データ出力モジュール56が、当該出力データを出力する(ステップS18)。
【0067】
図6は、出力共有を行っている出力共有端末10と通信端末50の出力の一例である。
図6において、出力共有端末10はブラウザアプリを全画面表示しており、URL61で特定されるコンテンツを読み込んでいる。更に、ウェブページたる当該コンテンツには、埋め込み動画62、及び画像リンク63が設定されている。
【0068】
ここで、出力共有端末10が各コンテンツの共有属性を取得した結果、動画62は共有可能であるが、画像リンク63として使われている画像は別ドメインからの取得であり、共有不可能であったとする。その場合、通信端末50の出力としては、埋め込み動画64は出力されるものの、画像リンク65の画像は共有の対象から除外される。
【0069】
以上の処理により、出力共有端末10上で再生中のコンテンツについては、共有属性に基づいて、適切に出力を共有することが可能になる。以上が、出力共有処理の手順である。
【0070】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0071】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。