特許第5788090号(P5788090)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5788090電磁弁のための一体的な構成部分、並びに、電磁弁
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5788090
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】電磁弁のための一体的な構成部分、並びに、電磁弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/06 20060101AFI20150910BHJP
   F02M 51/06 20060101ALI20150910BHJP
   H01F 7/127 20060101ALI20150910BHJP
   H01F 7/16 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   F16K31/06 305G
   F02M51/06 U
   F16K31/06 305D
   F16K31/06 305E
   H01F7/16 Q
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-516239(P2014-516239)
(86)(22)【出願日】2012年5月8日
(65)【公表番号】特表2014-526017(P2014-526017A)
(43)【公表日】2014年10月2日
(86)【国際出願番号】EP2012058437
(87)【国際公開番号】WO2013000611
(87)【国際公開日】20130103
【審査請求日】2013年12月20日
(31)【優先権主張番号】102011078255.9
(32)【優先日】2011年6月29日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102011088463.7
(32)【優先日】2011年12月14日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501125231
【氏名又は名称】ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス・シュミット
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン・グラナー
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・シューマッヒャー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・ブルクハルト
(72)【発明者】
【氏名】ライナー・ヴァルター
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・エンゲルベルク
(72)【発明者】
【氏名】ヨッヒェン・ラガー
【審査官】 北村 一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−101345(JP,A)
【文献】 特開2008−157430(JP,A)
【文献】 実開平05−083361(JP,U)
【文献】 特開2005−089777(JP,A)
【文献】 特開2005−311248(JP,A)
【文献】 特表2011−528495(JP,A)
【文献】 特開2007−239561(JP,A)
【文献】 特開2002−161825(JP,A)
【文献】 特開2001−148308(JP,A)
【文献】 特表2013−535827(JP,A)
【文献】 特表2013−515186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 7/16
F16K 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁弁のための一体的な構成部分であって、
内極(3)と、
マグネットスリーブ(4)と、
非磁性の分離スリーブ(5)と、
を有しており、
前記内極(3)と前記マグネットスリーブ(4)と前記分離スリーブ(5)とが、前記一体的な構成部分内に組み込まれており、
前記分離スリーブ(5)が第1の軸方向端部に半径方向外方に向けられた第1の壁部領域(51、57)を有し、第2の軸方向端部に半径方向外方に向けられた第2の壁部領域(52、58)を有していることを特徴とする、一体的な構成部分。
【請求項2】
巻線(7)がさらに設けられており、該巻線(7)が、前記第1および第2の壁部領域(51,52)間に形成された収容スペース(6)内に配置されている、請求項に記載の構成部分。
【請求項3】
前記内極(3)が、前記第1の壁部領域(57)と前記第2の壁部領域(58)との間に配置されていることを特徴とする、請求項に記載の構成部分。
【請求項4】
前記分離スリーブ(5)の壁部領域(57,58)のうちの1つが、弁体のストッパ(56)または、弁体に接続された構成部分を形成していることを特徴とする、請求項に記載の構成部分。
【請求項5】
求項1からのいずれか1項に記載の構成部分を有している、電磁弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一体的な構成部分特に弁構成部分、マグネットアクチュエータ、特に構成部分の部品点数が減少された電磁弁、並びに構成部分を簡単かつ安価に製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁弁は、背景技術により様々な構成のものが公知である。最近の噴射装置においては、しばしば電磁弁が使用されており、このような電磁弁は、特に短い切換時間並びに同品質の開閉特性を可能にするために、できるだけ高性能の磁気回路を有していなければならない。
【0003】
特許文献1によれば、弁座支持体を有する噴射弁が公知であり、この弁座支持体は、一体的な構成部分として製造されていて、磁性材料若しくは非磁性材料より成る第1および第2の領域を有している。弁座支持体は、例えばMIM法(Metall−Injection−Molding:金属射出成形)により製造される。この場合、2つの領域のためにそれぞれ金属材料が使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許公開第102009046466号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、製造コストをさらに低減できるような、噴射弁若しくは噴射弁を製造するための方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これに対して、請求項1の特徴を有する本発明による一体的な構成部分は、製造コストがさらに著しく低減され得る、高性能の磁気回路を有するマグネットアクチュエータが提供される、という利点を有している。また本発明の構成部分によって、構成部分の部品点数はさらに減少されている。本発明によれば、高性能の磁気回路によって、短い切換時間およびマグネットアクチュエータの同品質の開放特性および閉鎖特性が実現される。これは本発明によれば、一体的な構成部分が、内極を備えた少なくとも1つの電磁アクチュエータと、マグネットスリーブと、非磁性の分離スリーブとを有していることによって、得られる。この場合、内極とマグネットスリーブと分離スリーブとは、1つの一体的な構成部分に組み込まれている。これによって、内極、マグネットスリーブおよび分離スリーブの部分間に、素材結合が得られる。これによって、特にマグネットアクチュエータのための組立時間もさらに短縮される。この場合、非磁性の分離スリーブは、外部に対する流体密性と共に、渦電流を最小限にすることも保証する。特に、分離スリーブの外側に配置された巻線は、一般的に構成部分を著しく腐食する燃料から遮断して保持され得る。
【0007】
従属請求項には、本発明の好適な実施態様が記載されている。
【0008】
さらに、一体的な構成部分はハウジングを有しており、このハウジングは、追加的に一体的な構成部分内に組み込まれている。これによって、構成部分の部品点数はさらに減少され、さらに費用のかからない製造が得られる。
【0009】
特に好適には、内極が複数のセグメントに分割されており、この場合、内極の各セグメントは、非導電性の材料より成る分離スリーブに配置されたセグメント分割領域によって形成されている。この場合、特に不都合な渦電流の形成がさらに減少される。
【0010】
本発明の好適な実施態様によれば、ハウジングが、一体的な構成部分を接続するための、軸方向に突き出す接続フランジを有している。これによって、一体的な構成部分は、簡単かつ確実に別の構成部分、例えば噴射弁の構成部分に接続することができる。
【0011】
本発明の別の好適な実施例によれば、内極は、半径方向外方に向けられた、非導電性のセグメント分割領域を備えたフランジを有している。これによって、渦電流はさらに減少される。
【0012】
さらに好適には非磁性の分離スリーブがその外周面に、巻線を収容するための異形成形部を有している。これによって分離スリーブは、巻線を固定する追加的な機能を有している。異形成形部は、例えば溝および/または隆起部を設けることによって形成されてよい。従って、一体的な構成部分内にさらに、コイル巻線のための巻線支持体が組み込まれる。
【0013】
好適な形式で、分離スリーブは第1の端部に、半径方向外方に向けられた第1の壁部領域を有していて、第2の端部に、半径方向外方に向けられた第2の壁部領域を有している。これによって、2つの壁部領域間に、巻線のための収容スペースが得られるので、巻線は迅速かつ簡単に、壁部領域間で分離スリーブに巻きつけられる。場合によっては、有利にはカバーするために、さらに1つの好適にはスリットの付けられたスリーブが巻線に被せ嵌められてよい。
【0014】
本発明の選択的な実施態様によれば、分離スリーブの2つの壁部領域間に、一体的な構成部分の内極が配置されている。これによって、内極の特別に保護された配置が得られる。特に、内極の磁石材料は、腐食性の媒体例えば燃料に対して保護されている。これによって、磁石材料として例えば純鉄を使用することができる。さらに、軸方向で外方に向けられた、分離スリーブの面は、ストッパ面として、例えば電磁弁の可動子のストッパのために使用される。
【0015】
また本発明は、電磁弁、特に噴射弁、並びに特に電磁弁のための一体的な構成部分を製造するための方法に関し、この場合、一体的な構成部分は、2成分粉末射出成形法により製造される。この場合、材料の選択に応じて、分離スリーブを製造するために非磁性材料を射出成形する第1のMIM(Metal Injection Molding:金属射出成形)ステップが実施され、別の部分つまり内極、マグネットスリーブを射出成形するために第2のMIMステップが実施される。選択的に、分離スリーブを製造するためにセラミック材料を射出成形するためのCIMステップ(Ceramic Injection Molding:セラミック射出成形)が実施され、一体的な構成部分のその他の部分を製造するためにMIMステップが実施されてよい。この場合、2成分粉末射出成形法は、コアおよび/またはスライダ等を使用して1回のステップで実施されるか、または複数のステップで実施される。次いで、射出成形ステップ後に、化学的および/または熱的な解離並びに焼結ステップが実施される。これによって本発明によれば、非常に簡単かつ安価に実施可能な方法が提供され、この方法によって、1つの一体的な弁構成部分内における、非磁性材料例えばオーステナイト鋼またはセラミック、および磁性材料および/または磁化可能な材料例えば純鉄を含有する一体的な構成部分が提供される。この場合、種々異なる材料間においてそれぞれ1つの素材結合が形成されるので、一体的な構成部分におけるシールの問題が生じることはない。これによって、特に腐食性媒体例えば燃料に対するシール性が、簡単かつ安価な手段によって保証される。さらに好適には、構成部分が比較的高い温度を有する焼結ステップ後に所定の冷却が行われることで、磁性材料の所望の磁気特性が得られる。特に、本来の焼結および冷却プロセス中に所定の冷却を組み込むことによって、背景技術において従来必要とされていた、所定の冷却前の磁石材料の磁気的な最終焼きなましを省くことができる。これによって追加的な作業ステップが節約される。
【0016】
本発明による構成部分は、特に車両での燃料噴射における噴射弁として使用される。
【0017】
以下に本発明の好適な実施例を添付の図面を用いて詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施例による、噴射弁のための一体的な構成部分の概略的な断面図である。
図2】本発明の第2実施例による、マグネットアクチュエータのための一体的な構成部分の概略的な断面図である。
図3】本発明の第3実施例による、噴射弁のための一体的な構成部分の概略的な断面図である。
図4】本発明の第4実施例による、噴射弁のための一体的な構成部分の概略的な断面図である。
図5】取り付けられた巻線を有する、図4に示した一体的な構成部分の概略的な断面図である。
図6】本発明の第5実施例による、噴射弁のための一体的な構成部分の概略的な断面図である。
図7図6の一体的な構成部分の、V−V線に沿った概略的な断面図である。
図8】本発明の第6実施例による、噴射弁のための一体的な構成部分の概略的な断面図である。
図9】本発明の第7実施例による、噴射弁のための一体的な構成部分の概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に図1を参照して、本発明の第1実施例による、一体的な弁構成部分1として設けられた一体的な構成部分の詳細を説明する。
【0020】
図1に示されているように、一体的な弁構成部分1は、金属材料より製造された弁ハウジング2と、磁化可能な材料より製造された円柱形の内極3とを有している。また、一体的な弁構成部分1は、導磁性材料より成るマグネットスリーブ4と、非磁性材料例えばオーステナイト材料またはセラミックより成る円柱形の分離スリーブ5とを有している。X−X線により一体的な弁構成部分1の軸線が示されていて、この軸線方向で、図示していないニードルのニードルストロークが実行可能である。
【0021】
さらに、分離スリーブ5と弁ハウジング2との間に、巻線(図示せず)を収容するための収容スペース6が設けられている。符号20は、接続フランジを示す。
【0022】
従って、本発明による一体的な弁構成部分1においては、非磁性の分離スリーブ5が組み込まれており、前記部分領域間、つまり弁ハウジング2、内極3、マグネットスリーブ4および分離スリーブ5を含む部分領域間に、それぞれ1つの素材結合が存在する。一体的な弁構成部分は、2成分粉末射出成形法により製造される。非磁性の分離スリーブ5を組み込むことによって、分離スリーブ内での磁気損失が避けられる。磁束線は、可動子と内極との間に延在し、分離スリーブを越えて延在することはない。これによって、高性能で非常に安価に製造可能な、電磁弁のための磁気回路が提供される。非磁性の分離スリーブ5を一体的な弁構成部分1内に組み込むことによって、一体的な弁構成部分1内に磁気的な分離の機能も組み込まれる。内極3の磁石材料は、磁石効果を最適化するために、好適にはできるだけ高い飽和誘導を有するように構成されている。また、このような一体的な弁構成部分はさらに、個別の部分間の燃料密および高圧密な接続を提供し、このために、例えば溶接等の高価な接続技術を必要とすることはない。この場合、気密な接続は、2成分粉末射出成形法によって得られる。
【0023】
図2から図8は本発明の選択的な実施態様を示し、この場合、同じ部分若しくは機能的に同じ部分には、第1実施例と同じ符号が付けられている。
【0024】
図2は、一体的な構成部分1の第2実施例を示し、この第2実施例において、ハウジング無しの一体的な構成部分が設けられている。従って、一体的な構成部分は、導磁性材料より成る円柱形のマグネットスリーブ4と、非磁性の円柱形の分離スリーブ5と、円柱形の内極3とを有しているだけである。図2に示されているように、分離スリーブ5は、内極3の端面側の一端部に配置されているので、一体的な構成部分1は一定の外径を有している。
【0025】
図3は第3実施例を示し、この第3実施例において、内極3は、外方に向けられた半径方向フランジ30を有しており、この半径方向フランジ30は、内極3の円柱形の本体から半径方向外方に突き出している。この半径方向フランジ30は、各セグメント間に、非導電性の部分領域が設けられることによって、場合によってはセグメントに分割されていてもよい。このような一体的な構成部分1の構成により、さらなる改良、つまり発生する渦電流の減少が得られる。この実施例では、弁ハウジングは2つの円柱形の部分領域2および20を有している。
【0026】
図4および図5は第4実施例を示し、この第4実施例において、非磁性の分離スリーブ5は、円柱形のベース領域を有し、また第1の軸方向端部に半径方向外方に向けられた第1の壁部領域51を有している。さらに分離スリーブ5は、第2の軸方向端部に、半径方向外方に向けられた第2の壁部領域52を有している。従って、軸方向X−Xで、2つの壁部領域51,52間に、巻線7を収容するための収容スペース6が得られる(図4および図5参照)。巻線7が、壁部領域51,52間で分離スリーブ5の外周面に巻きつけられた後に、巻線7をカバーするカバースリーブ8が被せ嵌められる。弁ハウジング2の一部は、内極3と一体的に形成されており、弁ハウジングの他の部分は別個のカバースリーブ8によって提供される。円柱形の内極は、分離スリーブ5の半径方向内側に配置されている。
【0027】
図6および図7に示された第5実施例は、概ね前記第4実施例に相当し、この場合、さらに追加的に円柱形の内極3内に多数のセグメント分割領域53,54が設けられており、これらのセグメント分割領域53,54は、非導電性の材料より製造されている。これらのセグメント分割領域53,54は、軸線方向X−Xに延在する壁部領域として設けられており、これらの壁部領域は、分離スリーブ5の内周面に一体的に、半径方向内方に延在するように構成されている。これによって、内極3は、複数のセグメント3a,3b,3cに分割され、またこれによって運転中に渦電流の発生は最小限にされる。これによって、より高性能の磁気回路が得られる。
【0028】
図8は、一体的な構成部分1の第6実施例を示し、この第6実施例において、非磁性材料より製造された分離スリーブ5は、半径方向外方へ向けられた第1の壁部領域57と第2の壁部領域58とを有している。しかしながらこの第6実施例では、軸方向で2つの壁部領域57,58間に形成されたスペース内に、内極3が収容されかつベース領域50の半径方向外側に配置されている。これによって内極3は、図8に示されているように、3つの側面が分離スリーブ5によって包囲されている。内極3の半径方向外側と弁ハウジング2との間に、やはり図示していない巻線を収容するための収容スペース6が設けられている。従って、分離スリーブ5は、磁気的な分離の機能の他にさらに、内極3を腐食させる媒体例えば燃料に対する保護を提供する。これによって、内極3のための磁石材料は、最大飽和誘導を有するように構成される。さらに、分離スリーブ5のための材料選択に基づいて、弁体のためのストッパ面56および、弁体に接続された構成部分が設けられていてよい。これによって、特に弁体のストッパのための別個の構成部分は省くことができる。このような一体的な構成部分1の実施例によって、特に噴射弁のための非常にコンパクトな構成が実現される。
【0029】
図9は本発明の第7実施例を示し、この第7実施例は、非磁性材料より成る分離スリーブ5を有しており、この分離スリーブ5の外周面に異形成形部55が形成されている。異形成形部55は、巻線(図示せず)を収容するための、環状に延在する多数の溝と隆起部とを有している。従って、非磁性の分離スリーブ5に巻線支持体がさらに組み込まれているので、噴射弁のための部品点数は、巻線支持体が組み込まれていることによってさらに減少される。このような形式の組み込まれた巻線支持体は、第6実施例を除くその他の実施例においても、設けることができる。
【0030】
記載したすべての実施例において、一体的な内極3を備えた構成も、または複数のセグメントに分割された内極を備えた構成も実施可能であることを、付言しておく。
【0031】
また、記載したすべての実施例は、電磁弁においても、その他の技術分野においても、マグネットアクチュエータとして使用可能であることを、付言しておく。
【符号の説明】
【0032】
1 弁構成部分
2 弁ハウジング、部分領域
3 内極
3a,3b,3c セグメント
4 マグネットスリーブ
5 分離スリーブ
6 収容スペース
7 巻線
8 カバースリーブ
20 接続フランジ、部分領域
30 半径方向フランジ
51 第1の壁部領域
52 第2の壁部領域
53,54 セグメント分割領域
55 異形成形部
56 ストッパ面
57 第1の壁部領域
58 第2の壁部領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9