特許第5788210号(P5788210)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5788210
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】発光素子、発光素子パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/22 20100101AFI20150910BHJP
   H01L 33/44 20100101ALI20150910BHJP
【FI】
   H01L33/00 172
   H01L33/00 300
【請求項の数】10
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2011-97256(P2011-97256)
(22)【出願日】2011年4月25日
(65)【公開番号】特開2011-233897(P2011-233897A)
(43)【公開日】2011年11月17日
【審査請求日】2014年4月24日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0037944
(32)【優先日】2010年4月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134636
【弁理士】
【氏名又は名称】金高 寿裕
(72)【発明者】
【氏名】金 鮮京
【審査官】 吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/015330(WO,A1)
【文献】 特開2009−016879(JP,A)
【文献】 特開2010−080741(JP,A)
【文献】 KOICHI OKAMOTO et.al,Surface-plasmon-enhanced light emitters based on InGaN quantum wells,Nature Materials,2004年 9月,Volume 3, No. 9,pp601-605
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極層と、
前記第1電極層上に形成されて、主ピーク波長領域が430nm〜470nmである青色系の光を発光し、光抽出構造を含む発光構造物と、
前記光抽出構造上にプラズモン振動数が前記青色系の光の波長と異なる金属材質から形成される第1層を備える第2電極層と
前記発光構造物と前記第2電極層との間に前記発光構造物の屈折率より低い屈折率を有する低屈折層とを備え
前記低屈折層は、電気絶縁性材質で形成され、前記光抽出構造に対応する凹凸を有し、
前記第2電極層の第1領域は、前記発光構造物と接触して電気的に接続され、
前記第2電極層の第2領域は、前記低屈折層と接触する発光素子。
【請求項2】
前記光抽出構造は、ランダムな表面粗さを有するように形成されるか、又は周期的なパターンを有するように形成された請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記光抽出構造は、周期的なパターンを有し、当該パターンが200nm〜3000nmの周期を有する請求項1に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第1層は、アルミニウム(Al)から形成された請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項5】
前記第1電極層は、導電性支持部材、前記導電性支持部材上に反射層、前記反射層上にオーミック層を備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項6】
前記第1層は、前記光抽出構造に対応して形成される請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項7】
前記低屈折層は、SiO、Si、Si、Si、SiO、Al又はTiOのうち、少なくとも一つから形成された請求項に記載の発光素子。
【請求項8】
前記低屈折層の面積が前記第2電極層の下面の面積より小さな請求項1〜7のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項9】
前記第2電極層は、前記第1層上に接着力を有する金属材質から形成された第3層と、前記第1層と前記第3層との間に層間拡散を防止する金属材質から形成された第2層とを備える請求項1〜のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項10】
ボディー部と、
前記ボディー部に設置された第1導電層及び第2導電層と、
前記ボディー部に設置されて、前記第1導電層及び第2導電層と電気的に接続される請求項第1〜のうち、何れか1項に記載された発光素子と、
前記ボディー部上に前記発光素子を取り囲むモールディング部材とを備える発光素子パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施の形態は、発光素子、発光素子の製造方法、発光素子パッケージ及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)は、電気エネルギーを光に変換する半導体素子の一種である。発光ダイオードは、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源に比べて低消費電力、半永久的な寿命、速い応答速度、安全性、環境親和性の長所を有する。そのため、既存の光源を発光ダイオードに置き換えるための多くの研究が進められており、発光ダイオードは、室内外で用いられる各種ランプ、液晶表示装置、電光板、街灯などの照明装置の光源として使用が増加している傾向にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
実施の形態は、新しい構造を有する発光素子、発光素子の製造方法、発光素子パッケージ及び照明システムを提供する。
【0004】
実施の形態は、発光効率が向上した発光素子、発光素子の製造方法、発光素子パッケージ及び照明システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施の形態に係る発光素子は、第1電極層と、前記第1電極層上に形成されて、主ピーク波長領域が430nm〜470nmである青色系の光を発光し、光抽出構造を含む発光構造物と、前記光抽出構造上にプラズモン振動数が前記青色系の光の波長と異なる金属材質から形成される第1層を備える第2電極層とを備える。
【0006】
実施の形態に係る発光素子パッケージは、ボディー部と、前記ボディー部に設置された第1導電層及び第2導電層と、前記ボディー部に設置されて前記第1導電層及び第2導電層と電気的に接続する発光素子と、前記発光素子を取り囲むモールディング部材とを備え、前記発光素子は、第1電極層と、前記第1電極層上に形成されて主ピーク波長領域が430nm〜470nmである青色系の光を発光し、光抽出構造を含む発光構造物と、前記光抽出構造上にプラズモン振動数が前記青色系の光の波長と異なる金属材質から形成される第1層を備える第2電極層とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の照明システムによれば、前記発光モジュールから放出される光の進行経路上に光ガイド部材、拡散シート、集光シート、輝度上昇シート及び蛍光シートのうち、少なくとも何れか一つが配置されて、所望の光学的効果を得ることができる。
【0008】
また、本発明の照明システムによれば、発光効率が優秀な実施の形態に係る発光素子又は発光素子パッケージを備えることによって、優秀な光効率を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る発光素子の側断面図である。
図2図1の発光素子の上面図である。
図3図1のA領域の拡大図である。
図4図1の発光素子の第2電極層の最下層である第1層と発光構造物との間の界面に周期的なパターンの光抽出構造を有する場合に、前記第1層が銀(Ag)から形成された場合とアルミニウム(Al)から形成された場合の反射率を比較したシミュレーション結果を示したグラフである。
図5】第1の実施の形態に係る発光素子の製造方法を説明する図である。
図6】第1の実施の形態に係る発光素子の製造方法を説明する図である。
図7】第1の実施の形態に係る発光素子の製造方法を説明する図である。
図8】第1の実施の形態に係る発光素子の製造方法を説明する図である。
図9】第1の実施の形態に係る発光素子の製造方法を説明する図である。
図10】第2の実施の形態に係る発光素子の側断面図である。
図11図10のB領域の拡大図である。
図12図10のB領域の拡大図である。
図13】第1の実施の形態に係る発光素子と第2の実施の形態に係る発光素子の第2電極層の反射効率を測定した実験結果を示すグラフである。
図14】実施の形態に係る発光素子を含む発光素子パッケージの断面図である。
図15】実施の形態に係る発光素子又は発光素子パッケージを使用したバックライトユニットを示す図である。
図16】実施の形態に係る発光素子又は発光素子パッケージを使用した照明ユニットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明についての説明に先立ち、本明細書で言及するそれぞれの層(膜)、領域、パターン、または構造物の基板、各層(膜)の領域、パッド、またはパターンの「上(on)」、「下(under)」に形成されると記載される場合において、「上(on)」及び「下(under)」は「直接(directly)」または「他の層を介して(indirectly)」形成されるすべての物を含む。また、それぞれの層の上または下に対する基準は図面に基づいて説明する。
【0011】
図面においてそれぞれの層の厚さやサイズは、説明の便宜性及び明確性のために誇張、省略または概略的に示した。したがって、それぞれの構成要素のサイズは、実際のサイズを全面的に反映するものではない。
【0012】
以下、添付された図面を参照して、実施の形態に係る発光素子、発光素子の製造方法、発光素子パッケージ及び照明システムについて説明する。
【0013】
図1は、第1の実施の形態に係る発光素子100の側断面図で、図2は、図1の発光素子100の上面図であり、図3は、図1のA領域の拡大図である。
【0014】
図1図3に示すように、第1の実施の形態に係る発光素子100は、第1電極層110と、前記第1電極層110上に形成された発光構造物120と、前記発光構造物120の上面の一部領域に形成された第2電極層130を備えることができる。
【0015】
前記第1電極層110は、導電性支持部材112と、前記導電性支持部材112上に反射層114と、前記反射層114上にオーミック層116を備えることができる。前記反射層114とオーミック層116は、そのうち何れか一つだけ形成されることができ、この場合、反射特性に優れたオーミック層が形成されることができる。
【0016】
前記発光構造物120は、3族〜5族化合物半導体からなって電子と正孔との再結合過程により光を生成することができ、例えば、第2導電型半導体層122と、前記第2導電型半導体層122上に活性層124と、前記活性層124上に第1導電型半導体層126とを備えることができる。
【0017】
また、前記発光構造物120の上面には、発光構造物内に全反射により束縛された光を外部に抽出させて光抽出効率を向上させるための光抽出構造128が形成されることができる。
【0018】
前記第2電極層130は、単層又は多層の金属層から形成されることができ、前記第1電極層110と共に前記発光構造物120に電源を提供できる。前記第2電極層130は、ワイヤボンディングのための電極パッド130aと電流拡散のための枝(branch)130bを備えることができ、前記枝130bは、前記電極パッド130aから分岐できる。
【0019】
図3に示すように、例えば、前記第2電極層130の最下層である第1層131は、高い反射率を有する金属から形成し、最上層である第3層133は、高い接着力を有してワイヤボンディングが容易な金属から形成し、前記第1層131及び第3層133間の第2層132は、前記第1、3層131、133間の層間拡散を防止するための金属から形成されることができる。
【0020】
前記第1層131は、前記発光構造物120から入射される光を反射することによって、前記第2電極層130に入射される光が光吸収により損失されるのを防止できる。
【0021】
前記第1層131は、高反射率を有する銀(Ag)を含んで形成されることができるが、銀(Ag)は、前記第1層131と前記第1導電型半導体層126との間の界面に前記光抽出構造128の凸部(convex portion)、及び凸部に対応する凹部(concave portion)が形成される場合、その反射率が顕著に低下する。
【0022】
図4は、前記第1層131と前記第1導電型半導体層126との間の界面の前記第1導電型半導体層126上に周期的なパターンの光抽出構造128が形成される場合に、前記第1層131が銀(Ag)から形成された場合とアルミニウム(Al)から形成された場合の反射率を比較したシミュレーション結果を示したグラフである。図4のx軸は、前記光抽出構造128の周期(Lattice Constant)を示し、y軸は、反射率(Reflectivity)を示し、実験に使用された光は、430nm〜470nmの主ピーク波長領域を有する青色系の光である。
【0023】
図4に示すように、前記第1層131が銀(Ag)から形成された場合、前記光抽出構造128の周期が0に近い滑らかな面の場合には、高い反射率を示すが、前記光抽出構造128の周期が大きくなると、反射率が急激に低下する特性を示す。
【0024】
反面に、前記第1層131がアルミニウム(Al)から形成された場合、前記光抽出構造128の周期が0の場合には、銀(Ag)より低い反射率を示すが、前記光抽出構造128の周期が大きくなる場合、銀(Ag)よりむしろ大きな反射率を示すことが分かる。
【0025】
このような現象は、銀(Ag)のプラズモン(plasmon)振動数が青色系の波長の近くに位置するために現れる。換言すれば、銀(Ag)の表面に入射される青色系の光の一部は、表面プラズモン(Surface Plasmon)状態に転移されて、熱エネルギーとして消えるようになり、光が熱エネルギーに転移された分だけ反射率が低下するようになる。
【0026】
したがって、第1の実施の形態では、前記第1層131を銀(Ag)の代りに、前記プラズモン振動数が青色系の波長と異なる金属材質、例えば、アルミニウム(Al)を含むように形成できる。
【0027】
前記シミュレーション結果から分かるように、前記第1層131をアルミニウム(Al)を含む金属材質から形成する場合、前記第1層131と前記第1導電型半導体層126との間の界面の反射率が向上して、結果的には、実施の形態に係る発光素子100の発光効率を向上させることができる。
【0028】
以下、第1の実施の形態に係る発光素子100の各構成要素について詳細に説明する。
【0029】
前記第1電極層110は、導電性支持部材112と、前記導電性支持部材112上に反射層114と、前記反射層114上にオーミック層116とを備えることができる。
【0030】
前記導電性支持部材112は、前記発光構造物120を支持する機能を果たし、例えば、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、金(Au)、タングステン(W)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、銅−タングステン(Cu−W)、キャリアウエハ(例えば、Si、Ge、GaAs、ZnO、SiC、GaN、Ga)又は不純物が注入された半導体基板のうち、少なくとも何れか一つから形成されることができる。
【0031】
前記反射層114は、前記発光構造物120から入射される光を上に反射させ光抽出効率を向上させることができる。前記反射層114は、例えば、高い反射率を有するAg、Al、Pt、Pd、Cu又はCuのうち、少なくとも一つを含んで形成されることができる。また、前記反射層114は、前記金属又は合金とIZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATOなどの透光性導電性物質を利用して多層を有するように形成でき、例えば、IZO/Ni、AZO/Ag、IZO/Ag/Ni、AZO/Ag/Niなどから積層できる。
【0032】
前記オーミック層116は、前記発光構造物120の第2導電型半導体層122とオーミックコンタクト(接触)を形成し、前記発光構造物120に電源を円滑に供給する機能を果たす。前記オーミック層116は、例えば、ITO、IZO(In−ZnO)、GZO(Ga−ZnO)、AZO(Al−ZnO)、AGZO(Al−GaZnO)、IGZO(In−GaZnO)、IrO、RuO、RuO/ITO、Ni/IrO/Au又はNi/IrO/Au/ITOのうち、少なくとも一つを含んで形成されることができ、本発明はこのような材料に限定されるものではない。
【0033】
前記発光構造物120は、3族〜5族化合物半導体からなることができ、例えば第2導電型半導体層122と、前記第2導電型半導体層122上に活性層124と、前記活性層124上に第1導電型半導体層126とを備えることができる。
【0034】
前記第2導電型半導体層122は、例えば、p型半導体層で具現されることができるが、前記p型半導体層は、InAlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばInAlGaN、GaN、AlGaN、AlInN、InGaN、AlN、InNなどから選択されることができ、Mg、Zn、Ca、Sr、Baなどのp型ドーパントがドープ(注入)されうる。
【0035】
前記第2導電型半導体層122は、トリメチルガリウム(TMGa)ガス、アンモニア(NH)ガス、ビセチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCpMg){Mg(C}ガスを水素ガスと共にチャンバーに注入して形成できる。
【0036】
前記第2導電型半導体層122上には、前記活性層124が形成されることができる。前記活性層124は、前記第1導電型半導体層126及び第2導電型半導体層122から提供される電子及び正孔の再結合(recombination)過程から生じるエネルギーギャップ差により光を生成できる。
【0037】
前記活性層124は、例えば、InAlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材料を含んで形成でき、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造(MQW:Multi Quantum Well)、量子点構造又は量子線構造のうち、少なくとも一つから形成されることができる。前記活性層124が前記多重量子井戸構造から形成された場合、前記活性層124は、複数の井戸層と複数のバリア層が積層されて形成されることができ、例えば、InGaN井戸層/GaNバリア層の周期をもって形成されることができる。
【0038】
前記活性層124は、トリメチルガリウム(TMGa)ガス、トリメチルインジウム(TMIn)ガス、アンモニア(NH)ガスを水素ガスと共にチャンバーに注入して形成できる。
【0039】
また、前記活性層140の上又は/及び下には、導電型クラッド(Clad)層が形成されることができ、前記導電型クラッド層は、AlGaN系半導体から形成されることができる。
【0040】
前記第1導電型半導体層126は、例えば、n型半導体層を備えることができるが、前記n型半導体層は、InAlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばInAlGaN、GaN、AlGaN、AlInN、InGaN、AlN、InNなどから選択されることができ、Si、Ge、Snなどのn型ドーパントがドープされることができる。
【0041】
前記第1導電型半導体層126は、トリメチルガリウム(TMGa)ガス、アンモニア(NH)ガス、シラン(SiH)ガスを水素ガスと共にチャンバーに注入して形成されることができる。また、前記第1導電型半導体層126は、単層又は多層から形成されることができる。
【0042】
一方、前記第1導電型半導体層126がp型半導体層を含み、前記第2導電型半導体層122がn型半導体層を備えることもできる。また、前記第2導電型半導体層122上には、n型又はp型半導体層を備える第3導電型の半導体層(図示せず)が形成されることができ、これにより、前記発光構造物120は、np、pn、npn、pnp接合構造のうち、少なくとも何れか一つを有することができる。また、前記第1導電型半導体層126及び前記第2導電型半導体層122内の不純物のドーピング濃度は、均一又は不均一に形成されることができる。すなわち、前記発光構造物120の構造は、多様に形成されることができ、本発明はこれに限定されるものではない。
【0043】
前記第1導電型半導体層126の上面には、発光構造物120内に全反射により束縛される光を外部に抽出させて光抽出効率を向上させるための光抽出構造128が形成されることができる。
【0044】
前記光抽出構造128は、ウェットエッチングによりランダムな表面粗さ(roughness)又はパターニング工程により形成された周期的なパターンをもって形成されることができる。
【0045】
このとき、前記光抽出構造128は、平均的な周期が200nm〜3000nmを有するように形成される。すなわち、前記光抽出構造128が表面粗さである場合、前記粗さを構成する個別構造間の平均距離が200nm〜3000nmを有するように形成されることができる。また、前記光抽出構造128は、200nm〜3000nmの周期を有する周期的なパターンをもって形成されることもできる。
【0046】
前記光抽出構造128の周期が200nm〜3000nmより小さいか、又は大きいと、前記発光構造物120から放出される可視光線、紫外線系の光を効率的に抽出できなくなりうる。
【0047】
また、上述したように、前記光抽出構造128の周期は、前記第2電極層130の第1層131の反射率とも関連がある。すなわち、前記第1層131の材質によって前記光抽出構造128の周期も選択的に決定されることができる。
【0048】
前記第2電極層130は、単層又は多層の金属層から形成されることができ、前記第1電極層110と共に前記発光構造物120に電源を提供できる。前記第2電極層130は、ワイヤボンディングのための電極パッド130aと電流拡散のための枝130bを備えることができる。
【0049】
前記電極パッド130aは、一つ又は複数形成されることができ、これにより、ワイヤボンディングも一つ又は複数形成されることができる。
【0050】
また、前記枝130bは、前記電極パッド130aから分岐して前記第1導電型半導体層126の上面に形成されることによって、前記電極パッド130aの周辺に電流が偏る現象を防止できる。
【0051】
一方、前記第2電極層130は、多層構造を有するように形成されることが好ましいが、例えば、図3に示すように、最下層である第1層131は高い反射率を有する金属から形成され、最上層である第3層133は、高い接着力を有してワイヤボンディングが容易な金属から形成され、前記第1層131及び第3層133間の第2層132は、前記第1、3層131、133間の層間拡散を防止するための金属から形成されることができる。
【0052】
前記第1層131は、上述したように、前記発光構造物120が青色系の光を生成し、前記第1導電型半導体層126上に前記光抽出構造128が形成された場合には、アルミニウム(Al)を含む金属から形成されることが好ましい。ただし、これに対して限定せず、前記第1層131は、Ag、Al、Pt、Pd又はCuのうち、少なくとも一つの金属を含むように形成されることができる。
【0053】
前記第2層132は、層間拡散防止のための材質、例えば、Ti、Ni、Cu、N、Zr、Cr、Ta又はRhのうち、少なくとも一つを含むように形成されることができる。前記第2層132は、多数の互いに異なる材質の層からなる多層構造を有することができる。
【0054】
前記第3層133は、高い接着力を有する材質、例えば、Ti、Au、Sn、Ni、Cr、Ga、In、Bi、Cu、Ag又はTaのうち、少なくとも一つを含むように形成できる。前記第3層133は、多数の互いに異なる材質の層からなる多層構造を有することができる。
【0055】
以下、第1の実施の形態に係る発光素子の製造方法を詳細に説明する。ただし、前で説明した内容と重複する内容に対しては省略又は簡略に説明する。
【0056】
図5図9は、第1の実施の形態に係る発光素子100の製造方法を説明する図である。
【0057】
図5に示すように、成長基板105上に第1導電型半導体層126、活性層124及び第2導電型半導体層122を備える前記発光構造物120を形成できる。前記成長基板105と前記第1導電型半導体層126との間には、アンドープ(Undoped)半導体層(図示せず)又はバッファ層(図示せず)がさらに形成されることができる。
【0058】
前記成長基板105は、サファイア(Al)単結晶基板、SiC、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InP、Ge、AlNのうち、少なくとも一つから形成されることができ、本発明はこれに限定されるものではない。
【0059】
前記成長基板105に対しウェット洗浄を実施して、表面の不純物を除去できる。また、成長基板105の上面は、前記発光構造物120を円滑に成長し、前記発光素子100の光抽出効率を向上させるために傾斜するように形成されるか、又は複数の突出パターンが形成されることができる。例えば、前記突出パターンは、半球形状、多角形形状、三角錐形状、ナノ柱形状のうち、何れか一つの形状から形成されることができる。
【0060】
前記発光構造物120、前記アンドープ半導体層(図示せず)及び前記バッファ層(図示せず)は、有機金属化学蒸着法(MOCVD;Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、化学蒸着法(CVD;Chemical Vapor Deposition)、プラズマ化学蒸着法(PECVD;Plasma−Enhanced Chemical Vapor Deposition)、分子線成長法(MBE;Molecular Beam Epitaxy)又は水素化物気相成長法(HVPE;Hydride Vapor Phase Epitaxy)のうち、少なくとも一つの方法を利用して前記成長基板105上に形成されることができ、本発明はこれに限定されるものではない。
【0061】
図6に示すように、前記発光構造物120上に前記第1電極層110を形成できる。
【0062】
前記第1電極層110は、導電性支持部材112と、前記導電性支持部材112上に反射層114と、前記反射層114上にオーミック層116とを備えることができる。
【0063】
前記反射層114及び前記オーミック層116は、例えば、電子ビーム(E−beam)蒸着、スパッタリング(Sputtering)、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)のうち、何れか一つの方法により形成されることができる。ただし、前記反射層114及び前記オーミック層116は、少なくとも一つのみ形成されても良く、形成されなくても良く、本発明はこれに限定されるものではない。
【0064】
前記導電性支持部材112は、蒸着又はメッキ方法により形成されたり、別途のシート(sheet)として用意されてボンディング方式により形成されることができる。前記導電性支持部材112がボンディング方式により形成される場合、前記導電性支持部材112と前記反射層114との間には、接着層(図示せず)がさらに形成されることができる。
【0065】
図7に示すように、前記成長基板105を除去して前記第1導電型半導体層126を露出させることができる。このとき、前記成長基板105の容易な除去のために、図6の発光素子を上下反転させることができる。
【0066】
前記成長基板105は、高出力のレーザーを利用するレーザーリフトオフ(LLO、Laser Lift Off)工程又は化学的エッチング方法(CLO、Chemical Lift Off)を使用して除去できる。又は、前記成長基板100は、物理的に削ることによって除去することもできる。
【0067】
また、露出した前記第1導電型半導体層126には、前記成長基板105を除去するに伴って表面欠陥層が発生できる。このような表面欠陥層は、ウェットあるいはドライエッチング方法により除去できる。
【0068】
図8に示すように、前記第1導電型半導体層126の上面に前記光抽出構造128を形成する。
【0069】
上述したように、前記光抽出構造128は、ウェットエッチングによりランダムな表面粗さを有するように形成したり、パターニング工程により周期的なパターンをもって形成できる。
【0070】
図9に示すように、前記発光構造物120の第1導電型半導体層126上に前記第2電極層130を形成することによって、第1の実施の形態に係る発光素子100を提供できる。
【0071】
前記第2電極層130は、前記電極パッド130aと、前記電極パッド130aから分岐した前記枝130bとを備えることができる。
【0072】
前記第2電極層130は、マスクパターンを形成した後、前記マスクパターンに沿ってメッキ又は蒸着工程を実施して形成されることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0073】
また、前記電極パッド130aの積層構造と、前記枝130bの積層構造とが同一であるか、又は異なりうる。
【0074】
例えば、前記電極パッド130aは、ワイヤボンディングのために最上層に接着力の良い前記第3層133が形成されなければならないが、前記枝130bには、前記第3層133が形成されなくても良い。また、前記枝130bは、透明電極材質から形成されることもできる。
【0075】
以下、第2の実施の形態に係る発光素子100Bについて説明する。ただし、第2の実施の形態に対する説明において、第1の実施の形態と重複する内容は省略又は簡略に説明する。
【0076】
図10は、第2の実施の形態に係る発光素子100Bの側断面図で、図11及び図12は、図10のB領域の拡大図である。
【0077】
図10図11及び図12に示すように、前記発光素子100Bは、第1電極層110と、前記第1電極層110上に形成された発光構造物120と、前記発光構造物120上面の一部領域に形成された第2電極層130と、前記発光構造物120及び前記第2電極層130の間に前記発光構造物120より低い屈折率を有する低屈折層140とを備えることができる。
【0078】
また、前記発光構造物120の上面には、発光構造物内に全反射により束縛される光を外部に抽出させて光抽出効率を向上させるための光抽出構造128が形成されることができる。
【0079】
第2の実施の形態に係る発光素子100Bは、第1の実施の形態に係る発光素子100とは異なり、前記低屈折層140が形成され、これを除いては第1の実施の形態に係る発光素子100と同一である。
【0080】
前記低屈折層140は、透光性を有しつつ、前記発光構造物120より低い屈折率を有する材質から形成されることができる。
【0081】
前記低屈折層140を形成することによって、前記低屈折層140と前記第1導電型半導体層126との間の界面から全反射される光の量を増加させて、前記第2電極層130の最下層である第1層131aに入射される光の量を減らすことができるためである。
【0082】
換言すれば、前記第1層131aに入射された光の量が減るようになるので、表面プラズモン状態に転移されて、熱エネルギーとして消える光の量をその分だけ減らすことができ、これは前記第2電極層130の反射効率の上昇につながるようになる。
また、前記低屈折層140は、光の入射角を変化させることによって、屈折及び散乱により光抽出効率の向上に寄与することもできる。
【0083】
このような前記低屈折層140の効果は、実験結果からも確認することができる。
【0084】
図13は、第1の実施の形態に係る発光素子100と第2の実施の形態に係る発光素子100の前記第2電極層130の反射効率を測定した実験結果を示すグラフである。
【0085】
図13において、x軸は、前記光抽出パターン128の周期(Lattice Constant)で、y軸は、前記第2電極層130による反射効率(Reflectivity)である。
【0086】
第1の実施の形態に係る発光素子100は、GaNからなる発光構造物上にアルミニウム(Al)材質からなる第2電極層の第1層が直接接触する構造を含み、第2の実施の形態に係る発光素子100Bは、GaNからなる発光構造物120とアルミニウム(Al)材質からなる前記第2電極層130の第1層131aとの間に前記低屈折層140が形成された構造を備える。
【0087】
図13に示すように、前記低屈折層140が形成される場合が形成されない場合に比べて反射効率が高く現れるのが分かる。上述したように、前記低屈折層140により熱エネルギーとして損失される光の量を減らすことができるためである。
【0088】
一方、前記低屈折層140は、電気伝導性材質及び電気絶縁性材質のうち、何れか一つから選択的に形成されることができる。
【0089】
電気伝導性材質の前記低屈折層140は、電気伝導性酸化物、電気伝導性窒化物又は電気伝導性フッ化物、具体的には、ITO、ZnO、IZO(In−ZnO)、GZO(Ga−ZnO)、AZO(Al−ZnO)、AGZO(Al−GaZnO)、IGZO(In−GaZnO)、IrO、RuOのうち、少なくとも一つから形成されることができる。
【0090】
また、電気絶縁性材質の前記低屈折層140は、例えば、SiO、Si、Si、Si、SiO、Al又はTiOのうち、少なくとも一つから形成されることができる。
【0091】
ただし、前記低屈折層140が電気絶縁性材質から形成される場合、図12に示すように、前記第2電極層130の少なくとも一部分が前記発光構造物120と電気的に接続されるように、前記低屈折層140の面積が前記第2電極層130下面の面積より小さくなるように形成されることが好ましい。
【0092】
前記低屈折層140は、電子ビーム(E−Beam)蒸着、スパッタリング(Sputtering)、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)のような方法により形成されることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0093】
上述したように、実施の形態に係る発光素子は、半導体層上に形成された電極の反射率を向上させることによって発光効率を向上させることができる。
【0094】
図14は、実施の形態に係る発光素子100を備える発光素子パッケージの断面図である。
【0095】
図14に示すように、実施の形態に係る発光素子パッケージは、ボディー部20と、前記ボディー部20に設置された第1導電層31及び第2導電層32と、前記ボディー部20に設置されて前記第1導電層31及び第2導電層32と電気的に接続される実施の形態に係る発光素子100と、前記発光素子100を取り囲むモールディング部材40とを備える。
【0096】
前記ボディー部20は、シリコン材質、合成樹脂材質又は金属材質を含んで形成されることができ、前記発光素子100の周囲に傾斜面が形成されることができる。
【0097】
前記第1導電層31及び第2導電層32は、互いに電気的に分離され、前記発光素子100に電源を提供する。また、前記第1導電層31及び第2導電層32は、前記発光素子100から発生した光を反射させ光効率を増加させることができ、前記発光素子100から発生した熱を外部に排出させる機能を果たすことができる。
【0098】
前記発光素子100は、前記ボディー部20上に設置されるか、又は前記第1導電層31又は第2導電層32上に設置されることができる。
【0099】
前記発光素子100は、ワイヤーを介して前記第1導電層31及び第2導電層32と電気的に接続するワイヤー方式で示されたが、これに対して限定せず、例えば、前記発光素子100は、前記第1導電層31及び第2導電層32とフリップチップ方式又はダイボンディング方式により電気的に接続されることもできる。
【0100】
前記モールディング部材40は、前記発光素子100を取り囲んで前記発光素子100を保護することができる。また、前記モールディング部材40には蛍光体が含まれて、前記発光素子100から放出された光の波長を変化させることができる。
【0101】
前記モールディング部材40又はボディー20上には、少なくとも一つのレンズが形成されることができ、前記レンズは、凸形状のレンズ、凹形状のレンズ、又は凹と凸構造を有するレンズなどを備えることができる。
【0102】
実施の形態に係る発光素子パッケージは、複数が基板上にアレイされ、前記発光素子パッケージから放出される光の経路上に光学部材である導光板、プリズムシート、拡散シート、蛍光シートなどが配置されることができる。このような発光素子パッケージ、基板、光学部材は、バックライトユニットとして機能するか、又は照明ユニットとして機能でき、例えば、照明システムは、バックライトユニット、照明ユニット、指示装置、ランプ、街灯を備えることができる。
【0103】
図15は、実施の形態に係る発光素子又は発光素子パッケージを使用したバックライトユニットを示す図である。ただし、図15のバックライトユニット1100は、照明システムの一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0104】
図15に示すように、前記バックライトユニット1100は、バータームフレーム1140と、前記バータームフレーム1140内に配置された光ガイド部材1120と、前記光ガイド部材1120の少なくとも一側面又は下面に配置された発光モジュール1110を備えることができる。また、前記光ガイド部材1120の下には反射シート1130が配置されることができる。
【0105】
前記バータームフレーム1140は、前記光ガイド部材1120、前記発光モジュール1110及び前記反射シート1130が収納されうるように、上面が開口したボックス(box)形状に形成されることができ、金属材質又は樹脂材質から形成されることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0106】
前記発光モジュール1110は、基板700と、前記基板700に搭載された複数の発光素子パッケージ600を備えることができる。前記複数の発光素子パッケージ600は、前記光ガイド部材1120に光を提供できる。実施の形態において、前記発光モジュール1110は、前記基板700上に発光素子パッケージ600が設置されたことが例示されたが、実施の形態に係る発光素子200が直接設置されることも可能である。
【0107】
図15に示すように、前記発光モジュール1110は前記バータームフレーム1140の内側面のうち、少なくとも何れか一つに配置されることができ、これにより、前記光ガイド部材1120の少なくとも一つの側面に向けて光を提供できる。
【0108】
ただし、前記発光モジュール1110は、前記バータームフレーム1140の下に配置されて、前記光ガイド部材1120の下面に向けて光を提供することができ、これは前記バックライトユニット1100の設計によって多様に変形可能なので、本発明はこれに限定されるものではない。
【0109】
前記光ガイド部材1120は、前記バータームフレーム1140内に配置されることができる。前記光ガイド部材1120は、前記発光モジュール1110から提供された光を面光源化して、表示パネル(図示せず)にガイドできる。
【0110】
前記光ガイド部材1120は、例えば、導光板(LGP、Light Guide Panel)でありうる。前記導光板は、例えばPMMA(polymethyl metaacrylate)のようなアクリル樹脂系、PET(polyethylene terephthlate)、PC(poly carbonate)、COC及びPEN(polyethylene naphthalate)樹脂のうち、何れか一つから形成されることができる。
【0111】
前記光ガイド部材1120の上側には、光学シート1150が配置されることもできる。
【0112】
前記光学シート1150は、例えば拡散シート、集光シート、輝度上昇シート、及び蛍光シートのうち、少なくとも一つを備えることができる。例えば、前記光学シート1150は前記拡散シート、集光シート、輝度上昇シート及び蛍光シートが積層されて形成されることができる。この場合、前記拡散シート1150は、前記発光モジュール1110から出射された光を均一に拡散させることができ、前記拡散された光は、前記集光シートにより表示パネル(図示せず)に集光されうる。このとき、前記集光シートから出射された光は、ランダムに偏光された光であるが、前記輝度上昇シートは、前記集光シートから出射された光の偏光度を増加させることができる。前記集光シートは、例えば、水平又は/及び垂直プリズムシートでありうる。また、前記輝度上昇シートは、例えば、照度強化フィルム(Dual Brightness Enhancement film)でありうる。また、前記蛍光シートは、蛍光体が含まれた透光性プレート又はフィルムになりうる。
【0113】
前記光ガイド部材1120の下には、前記反射シート1130が配置されることができる。前記反射シート1130は、前記光ガイド部材1120の下面を介して放出される光を前記光ガイド部材1120の出射面に向けて反射できる。
【0114】
前記反射シート1130は、反射率の良い樹脂材質、例えば、PET、PC、PVCレジンなどから形成されることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0115】
図16は、実施の形態に係る発光素子又は発光素子パッケージを使用した照明ユニットの斜視図である。ただし、図16の照明ユニット1200は、照明システムの一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0116】
図16に示すように、前記照明ユニット1200は、ケースボディー1210と、前記ケースボディー1210に設置された発光モジュール1230と、前記ケースボディー1210に設置されて外部電源から電源を提供される接続端子1220とを備えることができる。
【0117】
前記ケースボディー1210は、放熱特性が良好な材質から形成されることが好ましく、例えば金属材質又は樹脂材質から形成されることができる。
【0118】
前記発光モジュール1230は、基板700と、前記基板700に搭載される少なくとも一つの発光素子パッケージ600とを備えることができる。実施の形態において、前記発光モジュール1110は、前記基板700上に発光素子パッケージ600が設置されたことが例示されているが、実施の形態に係る発光素子200が直接設置されることも可能である。
【0119】
前記基板700は、絶縁体に回路パターンが印刷されたことでありえ、例えば、一般プリント回路基板(PCB:Printed Circuit Board)、メタルコア(Metal Core)PCB、フレキシブル(Flexible)PCB、セラミックPCBなどを備えることができる。
【0120】
また、前記基板700は、光を効率的に反射する材質から形成されるか、表面が光が効率的に反射されるカラー、例えば白色、銀色などから形成されることができる。
【0121】
前記基板700上には、前記少なくとも一つの発光素子パッケージ600が搭載されることができる。前記発光素子パッケージ600は、各々少なくとも一つの発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備えることができる。前記発光ダイオードは、赤色、緑色、青色又は白色の有色光を各々発光する有色発光ダイオード及び紫外線(UV、Ultra Violet)を発光するUV発光ダイオードを含むことができる。
【0122】
前記発光モジュール1230は、色感及び輝度を得るために、多様な発光ダイオードの組合を有するように配置されることができる。例えば、高演色性(CRI)を確保するために、白色発光ダイオード、赤色発光ダイオード及び緑色発光ダイオードを組み合わせて配置できる。また、前記発光モジュール1230から放出される光の進行経路上には、蛍光シートがさらに配置されることができ、前記蛍光シートは、前記発光モジュール1230から放出される光の波長を変化させる。例えば、前記発光モジュール1230から放出される光が青色波長帯を有する場合、前記蛍光シートには、黄色蛍光体が含まれることができ、前記発光モジュール1230から放出された光は、前記蛍光シートを経て最終的に白色光に見えるようになる。
【0123】
前記接続端子1220は、前記発光モジュール1230と電気的に接続されて電源を供給できる。図16に示すように、前記接続端子1220は、ソケット方式で外部電源にまわし挟まれて結合されるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前記接続端子1220は、ピン(pin)状に形成されて外部電源に挿入されるか、又は配線により外部電源に接続されることもできる。
【0124】
上述したような照明システムは、前記発光モジュールから放出される光の進行経路上に光ガイド部材、拡散シート、集光シート、輝度上昇シート及び蛍光シートのうち、少なくとも何れか一つが配置されて、所望の光学的効果を得ることができる。
【0125】
以上説明したように、照明システムは、発光効率が優秀な実施の形態に係る発光素子又は発光素子パッケージを備えることによって、優秀な光効率を有することができる。
【0126】
また、以上では実施形態を中心に説明したが、これは単に例示のためのものであり、本発明を限定するものではなく、当業者ならば本実施の形態の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない多様な変形及び応用が可能であることが分かるであろう。例えば、実施形態に具体的に示すそれぞれの構成要素は変形させて実施することができる。そして、このような変形及び応用に関連する差異は特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈されねばならないであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16