(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
<第1実施形態>
まず、第1実施形態による冷蔵庫1について
図1から
図18を参照して説明する。
図3に示す冷蔵庫1は、前面に開口が形成された断熱箱体2を主体として構成されている。断熱箱体2の前面側には、観音式の左側の回転扉3と右側の回転扉4と、複数の引出し式扉5〜8とが取り付けられている。これら各扉3〜8はいずれも内部に断熱材(図示せず)を備えた断熱扉から構成されている。前記左側の回転扉3、右側の回転扉4は、
図1及び
図2に示すように、断熱箱体2に取り付けられた上下一対のヒンジ部3a、3b、同じく上下一対の4a、4bにより回転自在に支持されている。
【0008】
断熱箱体2は、夫々単位断熱壁である左側断熱壁9、右側断熱壁10、上側断熱壁11、下側断熱壁12、奥側断熱壁13を連結して構成されている。これら断熱壁9〜13については後述する。
この断熱箱体2の開口部の左右縁部には、横梁部材51、52、53が横方向に架設されており、さらに横梁部材52、53には、左右方向の途中部に縦梁部材54が縦方向に架設されている。そして、横梁部材51の後側には貯蔵室仕切り用の第1の仕切り壁55が取り付けられ、又、横梁部材52の後側には貯蔵室仕切り用の第2の仕切り壁56が取り付けられている。
【0009】
前記第1の仕切り壁55は断熱箱体2内において当該第1の仕切り壁55上方に貯蔵室としての冷蔵室57を形成し、第2の仕切り壁56は第1の仕切り壁55との間に貯蔵室としての野菜室58を形成している。さらに、正面から見て横梁部材52と同じく横梁部材53との間の空間領域で縦梁部材54よりも右側を貯蔵室としての小冷凍室59とし、左側を貯蔵室としての製氷室60としている。そして、正面から見て横梁部材53の下方空間領域を貯蔵室としての冷凍室61としている。
前記冷蔵室57は、前記回転扉3、4によって開閉される。又、野菜室58は、その前面開口が前記引き出し式扉5によって開閉され、この引き出し式扉5の裏面側には図示しない野菜容器が一体に取り付けられている。
【0010】
又、前記小冷凍室59は、その前面開口が前記引き出し式扉6によって開閉され、この引き出し式扉6の裏面側には図示しない被冷凍品収容容器が一体に取り付けられている。
さらに前記製氷室60は、その前面開口が前記引き出し式扉7によって開閉され、この引き出し式扉7の裏面側には図示しない氷受け容器が一体に取り付けられている。
【0011】
さらに又、前記冷凍室61は、その前面開口が前記引き出し式扉8によって開閉され、この引き出し式扉8の裏面側には図示しない被冷凍品収容容器が一体に取り付けられている。
前記第2の仕切り壁56は貯蔵温度差の大きい野菜室58と小冷凍室59及び製氷室60とを断熱的に仕切るために発泡スチロールや発泡ウレタンなどの断熱材を有して構成され、また、第1の仕切り壁55はさほど貯蔵温度差の大きくない冷蔵室57と野菜室58とを仕切るために例えば合成樹脂製板材から構成されている。
【0012】
さて、上記断熱箱体2及び断熱壁9〜13について詳述する。まず、
図2〜
図4において、断熱箱体2の全体的な外郭を構成する外箱14は、左外面を構成する左外板部14Aと、右外板部14Bと、上外板部14Cと、下外板部14Dと、後外板部14Eとを分割して有する。これら各外板部はいずれも鋼板から構成されており、左外板部14Aと右外板部14Bとは左右対称形をなす。
【0013】
又、断熱箱体2の内面を構成する内箱15は、左内面を構成する左内板部15Aと、右内面を構成する右内板部15Bと、上内面を構成する上内板部15Cと、下内面を構成する下内板部15Dと、奥内面を構成する奥内板部15Eとを分割して有する。つまり、複数この場合5つの内板部を有する。
【0014】
前記左内板部15Aと右内板部15Bとは左右対称形をなし、いずれも、例えば合成樹脂製(例えばABS樹脂)の平板状のシート部材Saからなる。なお、
図5において、シート部材Saは、後述する固定具26、棚板支持具30、ガイドレール取付具33、34、仕切り壁支持具35、36を予め取り付けた形態で示されている。
【0015】
又、
図6にも示すように、上内板部15Cは、折れ曲がり部として庫内へ膨出するL状部17を一体に有する合成樹脂(例えばオレフィン樹脂)の一体成形品Iaからなる。
又、
図7にも示すように、下内板部15Dは、折れ曲がり部としての排水受け部18を一体に有する合成樹脂の一体成形品Ibからなる。これら一体成形品Ia、Ibはインジェクション成形や真空成形により形成されている。
【0016】
又、奥内板部15Eは合成樹脂製の平板状のシート部材Sbからなる。なお、前記シート部材Sa及びこのシート部材Sbは、特別形状の成形型を用いないで、押出し成形や圧延成形などで製造できる。又、市販品の平板状のシート部材を使用しても良い。
又、
図4に示すように、前記外箱14と内箱15との間には、真空断熱パネル16が設けられており、この真空断熱パネル16は、夫々単位パネルである、左単位パネル16Aと、右単位パネル16Bと、上単位パネル16C(
図10に図示)と、下単位パネル(図示せず)と、奥単位パネル16Eとを分割して有する。各単位パネルは、基本的な構成は同じであるので、例えば左単位パネル16Aについて説明する。
【0017】
この左単位パネル16Aは、
図8及び
図9に示すように、基材19を包体20に収容し、その内部を真空排気により減圧密封させて構成されている。基材19は例えばグラスウールなどの無機繊維の積層材を圧縮硬化させて板状に成形されたものである。包体20はガスバリア性能を得るために、例えばアルミ蒸着層やアルミ箔層などの金属層を含んで構成されている。各単位パネルも一般的には真空断熱パネルとして呼ばれるものである。
【0018】
前述した左側断熱壁9は、
図5に示すように、左外板部14Aと左内板部15Aとの間に左単位パネル16Aを配置し、これら三者を接着剤により接着して単位断熱壁として構成されている。
そして、外箱14と内箱15とにおける前端部、つまり左側断熱壁9及び右側断熱壁10の前端部は、
図8に示すように、断熱性材である合成樹脂製の前端用連結部材21により連結されている。この場合、左側断熱壁9の前端部及び右側断熱壁10の前端部は、左右対称形であるので、左側断熱壁9の前端部の構成について説明する。
【0019】
この左側断熱壁9において、左外板部14A前端部及び左内板部15A前端部は夫々左単位パネル16Aから前方に突出し、左外板部14Aさらに内側へ折曲されている。この折曲部16Aaは、前端途中まで延びており、断熱箱体2の内側(貯蔵室側)には入り込まない構成であり、外箱14(左外板部14A)の熱(外気熱)が貯蔵室へ伝わることを防止している。
そして、左単位パネル16A前端、左外板部14A前端部内面、前端用連結部材21内面で形成された内部空間部には断熱材例えばソフトテープ22が挿入配置されている。なお、このソフトテープ22に代えて発泡スチロールでも良い。
【0020】
右側断熱壁10もこの左側断熱壁9と同様(左右対称形)に構成されている。
又上側断熱壁11は、
図2及び
図10に示すように、前述した上内板部15Cと上外板部14Cとの間に上単位パネル16Cを配置し、上内板部15Cと上単位パネル16Cとを接着剤により接着し、上単位パネル16Cと上外板部14Cとの間に発泡ウレタン24を充填固化して構成されている。この場合、上内板部15Cは前述したように、折れ曲がり部として庫内へ膨出するL状部17を一体に有する合成樹脂の一体成形品Iaからなるものであり、これに対して前記上外板部14Cも
図2に示すように、同様にL状部17aを有し、当該上側断熱壁11は、全体として後部が下側に突出する形態をなし、換言すれば後部に凹状部11aが形成された形態をなす。そして、この上側断熱壁11の前記凹状部11a後方空間部により機械室11bが構成されており、この機械室11bには、冷凍サイクルのコンプレッサや凝縮器などが配置されている。
【0021】
図10において、上単位パネル16Cと上外板部14Cとの間の間隔(発泡ウレタン24が充填されている部分)は、上単位パネル16Cの厚みよりも小となっており、且つ冷凍サイクルの配管(サクションパイプ)の外径よりも小となっている。これにより発泡ウレタン24の使用量を少なくしている。この
図10において冷凍サイクルの配管を引き回す場合、上単位パネル16C左端面と、右単位パネル16Aの上端面と外板部14Cコーナー部で囲まれた部分に配管を前後方向に通すようにしても良い。
【0022】
そして、上記機械室11bは
図3の機械室カバー11cにより閉塞している。
又、上外板部14Cの左右端部は、左端部側のみを示す
図10から分かるように、上単位パネル16C上面から離間して左側断熱壁9の左外板部14A及び右外板部14Bと連結されている。又、上内板部15Cには、その両側縁部に内箱側壁である左内板部15Aと連結するための連結部15C1(
図6も参照)を有し、この連結部15C1の先端部が左内板部15Aに図示しない連結具により連結されている。
【0023】
この場合、左側の連結部15C1について説明するが、右側の連結部も同様(左右対称形)の構成である。この連結部15C1の先端部内側には、
図10に示すように、上方へ突出するリブ15C2が形成されており、このリブ15C2と左内板部15Aとの間に断熱材漏れ防止部材として例えばソフトテープ23が挿入されている。さらに、上単位パネル16C上方から内部コーナー部にかけて断熱材例えば前記発泡ウレタン24が充填固化されており、この場合前記ソフトテープ23が当該発泡ウレタン24の充填時での漏れを防止している。
【0024】
又、下側断熱壁12は、下外板部14Dと下内板部15Dとの間に図示しない下単位パネルを配置しこれら三者を接着剤により接着して単位断熱壁として構成されている。なお、この下側断熱壁12は、下内板部15Dと下単位パネルとを接着し、この下単位パネルと下外板部14Dとの間に発泡ウレタンを充填固化して構成しても良い。この下側断熱壁12においては、排水受け部18最下部は断熱箱体2外部に連通している。
【0025】
なお、奥側断熱壁13も後外板部14Eと奥内板部15Eとの間に奥単位パネル16Eを配置し、これら三者を接着剤により接着して構成されている。この場合も、適宜発泡ウレタンを充填固化した構成を追加しても良い。
なお、前記オレフィン樹脂からなる一体成形品Ia、Ib(上内板部15C、下内板部15D)における単位パネルとの接着面は、粗い面となるように表面加工することで、単位パネルとの接着性を良くしている。又、ABS樹脂からなるシート部材Sa、Sb(左内板部15A、右内板部15B、奥内板部15E)は単位パネルとの接着性が良い。
【0026】
ここで、左側断熱壁9と奥側断熱壁13との連結構成について、
図9、
図11〜
図14を参照して説明する。この左側断熱壁9と奥側断熱壁13とは、シート部材用連結部材としてのシート部材用連結板25、シート部材と別部品の突出部としての固定具26などを用いて連結されている。又、右側断熱壁10と奥側断熱壁13との連結構成も、左側断熱壁9と奥側断熱壁13との連結構成と同様(左右対称形)であり、以下、左側断熱壁9と奥側断熱壁13との連結構成について説明する。
【0027】
まず、固定具26について説明する。この固定具26は合成樹脂製例えばABS樹脂製であり、左側断熱壁9と奥側断熱壁13とに取り付けられている。この固定具26自体の構造もこれの取付構造も、これら左側断熱壁9及び奥側断熱壁13において同じであるので、左側断熱壁9の固定具26について述べる。この固定具26は合成樹脂から構成されており、やや縦長な矩形状をなし、一端部側に上下方向に突出する鍔状部26a、26aを有している。さらにこの固定具26は、他端面から一端部方向へねじ孔部26cが形成されている。
【0028】
この固定具26は、左側断熱壁9が組み立てられる前の段階において、左単位パネル16Aに例えば直接接着剤により接着されている。そしてこの固定具26は、左内板部15A(シート部材Sa)に予め形成されたやや縦長な矩形状の孔部15uに、その裏側から表側へ挿入配置され、左単位パネル16Aと、左内板部15A裏面(固定具26の左単位パネル16A側の端面も含む)とが接着剤により接着されている。この場合、鍔状部26a、26aはシート部材である左内板部15Aと真空断熱パネルである左単位パネル16Aにより挟持された形態となる。このように固定具26が左側断熱壁9に取り付けられて内箱15内に突出している。この固定具26は、左側断熱壁9及び奥側断熱壁13における隣接する夫々の端部において上下複数個所に設けられている。
【0029】
又、前記シート部材用連結板25は、左内板部15Aとほぼ同じ長さ(高さ)を有し、このシート部材用連結板25における横方向の両端部には、前記各固定具26と対応してL形凹状の凹み部25a、25aが形成されており、これら凹み部25a、25aにはねじ挿通孔部25b、25bが形成されている。そして、このねじ挿通孔部25bを通したねじ27を前記固定具26のねじ孔部26cに螺合することにより、左側断熱壁9の左内板部15Aと奥側断熱壁13の奥内板部15Eとがこのシート部材用連結部材25により連結されている。このシート部材用連結板25は、冷蔵室57、野菜室58、小冷凍室59、製氷室60、冷凍室61の両側のコーナーに位置する。
【0030】
なお、シート部材用連結板25の裏側空間部には断熱材である発泡スチロール28及びソフトテープ29が挿入配置されている。
又、冷凍サイクルの配管を、
図9において発泡スチロール28部分に上下方向に通しても良い。
【0031】
さらに、前記左側断熱壁9及び右側断熱壁10には、
図1及び
図5に示すように、シート部材とは別部品で構成される突出部としての合成樹脂製の棚板支持具30が取り付けられている。左側断熱壁9及び右側断熱壁10において棚板支持具30の取付構成は同じであるので、左側断熱壁9の棚板支持具30の構成及び取付構成について、
図16〜
図18も参照して説明する。
【0032】
この棚板支持具30は、板状の本体部30aに、棚板支持部30bを上下3か所に一体に突設した構成であり、この棚板支持具30の裏面には、前記棚板支持部30bに対応する位置で締結部材係合部としてのねじ孔部30cが形成されており、このねじ孔部30cの開口周縁部は皿状の座ぐり30dが形成されている。
【0033】
そして、左側断熱壁9の左内板部15Aにおける冷蔵室57相当部位の上下3か所には、締結部材挿通孔部としてのねじ挿通孔部31(
図17に一つのみ図示)が形成されている。そして左側断熱壁9の組み立て前において、締結部材としての皿ねじ32を左内板部15A裏側から前記ねじ挿通孔部31を通し、前記棚板支持具30の前記ねじ孔部30cに螺合することで棚板支持具30を左内板部15A内面に固定し、もって、棚板支持具30を冷蔵室57における内箱15内面に突設している。この場合、皿ねじ32を螺合してゆく(ねじ込んでゆく)過程で、皿ねじ32の皿状のねじ頭部32aが、シート部材であることで若干の変形が可能な左内板部15Aのねじ挿通孔部31周縁部を、前記座ぐり30dに当たるまで、皿状に変形(庫内側へ膨出)させる。この結果、
図18に示す左側断熱壁9の組み立て状態において、当該ねじ挿通孔部31の周縁部31aが、左単位パネル16Aに対して離間し、皿ねじ32は左内板部15Aの裏面から当該左単位パネル16A方向へ突出しない形態となる。
【0034】
さらに、野菜室58における内箱15内面(両側面)には、シート部材とは別部品で構成される突出部としての合成樹脂製のガイドレール取付具33(左のもののみ図示)が備えられている。又、冷凍室61における内箱15内面(両側面)にも、シート部材とは別部品で構成される突出部としての合成樹脂製のガイドレール取付具34(左のもののみ図示)が備えられている。
【0035】
これらガイドレール取付具33、34も、前記棚板支持具30と同じ取付構造により左側断熱壁9の左内板部15A、右側断熱壁10の右内板部15Bに取り付けられている。なお、このガイドレール取付具33は、引き出し式扉5と一体化された前記野菜容器を引き出し可能に支持するガイドレールを取り付けるためのものであり、又、ガイドレール取付具34は、引き出し式扉8と一体化された前記冷凍品収容容器を引き出し可能に支持するガイドレールを取り付けるためのものである。
【0036】
又、内箱15内面(両側面)には、前記第1の仕切り壁55を支持するための、シート部材とは別部品で構成される突出部としての合成樹脂製の仕切り壁支持具35が備えられていると共に、前記第2の仕切り壁56を支持するための、シート部材とは別部品で構成される突出部としての合成樹脂製の仕切り壁支持具36が備えられている。これら仕切り壁支持具35、36は前記固定具26と同じ取付構造により取り付けられている。
【0037】
又、奥側断熱壁13における内箱15内面(シート部材Sbからなる奥内板部15E)には、適宜箇所に、シート部材とは別部品で構成される突出部としての合成樹脂製の背面カバー取付具37が備えられている。この背面カバー取付具37は、奥側断熱壁13の前方部分に配置されるダクトなどを隠すための背面カバーを取り付けるためのものであり、前記固定具26と同じ取付構造により取り付けられている。
【0038】
前記各断熱壁9〜13は、各内板部と各単位パネルとの間には発泡ウレタンの充填がない。
又、前記冷凍室61の奥部には、冷凍サイクルの蒸発器64が配設されており、この蒸発器64の下方に前記排水受け部18が位置し、当該蒸発器64の付着霜が除霜されたときの除霜水などが排水受け部18に受けられて、この排水受け部18から奥側断熱壁13外部下部に導出される。
【0039】
なお、前記横梁部材52と、前記左側断熱壁9及び右側断熱壁10との連結部分の構成について
図15を参照して説明する。この
図15では、前記横梁部材52と、前記左側断熱壁9との連結部分を示しているが、右側断熱壁10での連結部分の構成も左右対称形で基本的に同じである。横梁部材52は、前面部を構成する前面仕切り板52aと、補強板52bと、裏仕切りカバー52cと、断熱材52dとを有している。一方、左側断熱壁9の左外板部14Aは、前面部14A1を有し、その先端部は折り返されている。
【0040】
前面仕切り板52aは、補強板52bと前記左外板部14Aの折り返し部分14A2とで挟持されている。すなわち、前面仕切り板52aの端部を前記折り返し部分14A2裏側に宛がい、そして、補強板52bの端部を左外板部14Aの前面部14A1裏側に挿入し、前面仕切り板52a端部及び前記折り返し部分14A2を通したねじ62を補強板52bのねじ孔に螺合することで、前記前面仕切り板52aが上述のように挟持されている。なお、前面仕切り板52aと補強板52bとは予めねじ63により一体化されている。前面仕切り板52aの後側には前記断熱材52dを収容した裏仕切りカバー52cが取り付けられている。上述の前面仕切り板52aにより断熱箱体2における前面開口の左右縁部を連結することで、左側断熱壁9と右側断熱壁10とが固定され、断熱箱体2における前面開口が開いたり縮んだりすることを防止でき、貯蔵室を直方体に保つことができる。
【0041】
なお、前記前面仕切り板52aの強度が高い場合には、前記補強板52bはなくても良い。
又、前記裏仕切りカバー52cは、図示しないが下方に突出する取付部を有し、この取付部が、前記固定具26と同様の固定具によりねじ止めされている。
【0042】
上述した第1実施形態によれば、内箱15の左内板部15A、右内板部15Bを平板状のシート部材Saで構成し、奥内板部15Eを平板状のシート部材Sbで構成したから、これら左内板部15A、右内板部15B、奥内板部15Eについては、成形型を必要とせず、製作が極めて簡単となり、製作コストの低減にも寄与できる。なお、内箱15における他の部分である上内板部15C、下内板部15Dについては型による一体成形品としたが、内箱15全体を大きな型による一体成形品とする場合に比して製作が容易であり、又製作コストも低減できる。総じて冷蔵庫1のコストの低廉化に寄与できる。
【0043】
この場合、左内板部15A、右内板部15B、上内板部15C、下内板部15D、奥内板部15Eの少なくとも一部をシート部材で構成すれば良い。
又、この実施形態では、前記内箱15が、左内板部15A、右内板部15B、上内板部15C、下内板部15D、奥内板部15Eを有し、これら内板部において、隣接する二つの内板部である左内板部15A、奥内板部15E、右内板部15Bが別々のシート部材で分割して構成され、又、この隣接する内板部間である左内板部15Aと奥内板部15Eとの間、及び右内板部15Bと奥内板部15Eとの間には、夫々隣接する内板部を連結するシート部材用連結部材としてのシート部材連結板25、25を設ける構成とした。
【0044】
これによれば、シート部材からなる内板部15A及び15E同士であっても、及び同じくシート部材からなる内板部15B及び15E同士であっても、別部品のシート部材用連結板25、25を用いることで簡単に連結することができ、組み立ての簡単化を図り得る。
【0045】
又、この第1実施形態では、外箱14を、複数の分割された外板部この場合左外板部14A、右外板部14B、上外板部14C、下外板部14D、後外板部14Eから構成し、内箱15も当該外箱14と同様に複数の分割された内板部この場合左内板部15A、右内板部15B、上内板部15C、下内板部15D、奥内板部15Eから構成し、この複数の内板部のうち左内板部15A、右内板部15B、奥内板部15Eをシート部材Sa、Sbから構成し、さらに真空断熱パネル16も同様に分割された複数の単位パネルこの場合左単位パネル16A、右単位パネル16B、上単位パネル16C、下単位パネル(図示せず)、奥単位パネル16Eから構成し、これら分割された各外板部と前記内板部との間に前記分割された各単位パネルを配置して、複数の単位断熱壁としての左側断熱壁9、右側断熱壁10、上側断熱壁11、下側断熱壁12、奥側断熱壁13を構成し、断熱箱体2を、これらの断熱壁9〜13を連結して構成した。
【0046】
これによれば、断熱箱体2を、夫々が真空断熱パネルである単位パネルを備えた断熱壁9〜13を組み立てることにより構成でき、組み立てが簡単である。従来では、断熱箱体を、それぞれ分割されていない外箱と内箱との組み立てにより構成していたため、大型で組み立て作業も大がかりであったが、この実施形態では、これに比べれば、組み立て作業も容易である。
【0047】
又、この第1実施形態によれば、内箱15においてシート部材で構成された部分の前端部と外箱14の前端部とを前端用連結部材21により連結したから、内箱15においてシート部材で構成された部分であっても外箱14と別部品である前端用連結部材21により簡単に組み立てる(接合する)ことができる。
又、この第1実施形態においては、内箱15が折れ曲がり部であるL状部17、排水受け部18を備え、L状部17を備えた部分である上内板部15Cを、当該L状部17を一体に形成した一体成形品から構成し、又、排水受け部18を備えた部分である下内板部15Dを、当該排水受け部18を一体に形成した一体成形品から構成した。
【0048】
これによれば、L状部17や排水受け部18といった複雑な形を有する内板部は、型による一体成形品により構成することで、複雑な形状部分を形成することができる。
又、この第1実施形態においては、内箱15には、シート部材Sa、Sbとは別部品で構成されて庫内に突出する突出部である固定具26を備え、左側断熱壁9が組み立てられる前の段階において、当該固定具26を、左単位パネル16Aに例えば直接接着剤により接着し、このシート部材Sa、Sbには、孔部15uを形成し、この孔部15uに、当該固定具26を挿入配置する構成とした。
【0049】
これによれば、固定具26を上記孔部15uに挿入することで、内箱15(シート部材)における固定具26の位置決めを図ることができる。なお、シート部材Sa、Sbとは別部品で構成されて庫内に突出する突出部である仕切り壁支持具35、36及び背面カバー取付具37も、この固定具26と同じ取付構造としているので、仕切り壁支持具35、36及び背面カバー取付具37も同じように位置決めできる。
【0050】
なお、この固定具26は、左側断熱壁9が組み立てられる前の段階において、シート部材の孔部15uに裏側から挿入し接着するようにしても良く、このようにすると、固定具26とシート部材とを一体の状態で取り扱うことができて、単位断熱壁の組み立てる際に、単位パネルと、前記一体品とを接着でき、組み立て作業性が良くなる。
【0051】
又、
図13に示すように、単位パネル16Aにおける固定具26取付面がくぼんでいるから、これによりシート部材Saが湾曲することなく、固定具26の取り付けができる。
又、仮に単位パネル16Aが膨らんだ場合でも、内板部15Aがシート部材Saから構成されているから、内板部15Aが割れることなく若干変形する程度で済む。
又、シート部材Sa、Sbに取り付ける上述の固定具26、棚板支持具30、ガイドレール取付具33、34、仕切り壁支持具35、36は、異なる機種の冷蔵庫の断熱箱体にも、共通に使用できる。
【0052】
又、この第1実施形態によれば、上記固定具26を真空断熱パネルである左単位パネル16A、右単位パネル16B及び奥単位パネル16Eに直接接着して各単位パネル16A、16B、16Eに固定する構成としたから、シート部材Saからなる左内板部15A、右内板部15B、シート部材Sbからなる奥内板部15Eの前記孔部15uに固定具26を挿入した際に当該固定具26により各内板部15A、15B、15Eと各単位パネル16A、16B、16Eとの位置合わせを自ずと図ることができる。この場合、接着される前記固定具26を、接着性の良いABS樹脂製としているので、この固定具26と各単位パネルとの接着強度も強くできる。
又、仕切り壁支持具35、36及び背面カバー取付具37もこの固定具26と同様の取付構造としているので、これら仕切り壁支持具35、36及び背面カバー取付具37も、各内板部と各単位パネルとの位置合わせに寄与できる。
【0053】
なお、前記固定具26は別部材を介して左単位パネル16A、右単位パネル16B、奥単位パネル16Eに接着しても良い。
又、上記第1実施形態においては、前記固定具26を、前記孔部15uよりも大きい鍔状部26a、26aを有する構成とし、当該鍔状部26a、26aを、夫々、シート部材Sa(左内板部15A、右内板部15B)、Sb(奥内板部15E)と、これらに対応する単位パネルとの間で挟持する構成とした。
【0054】
これによれば、鍔状部26a、26aにより固定具26の孔部15uからの抜けを防止できる。又、鍔状部26a、26aを対応する内板部に接着することができ、当該対応する内板部の強度向上にも寄与できる。又、この鍔状部26a、26aは薄肉であるので、これを撓ませて、内板部内面側から孔部15uに挿入して、当該内板部と単位パネルとの間に入れることも可能となる。
【0055】
又、この第1実施形態では、シート部材Saとは別部品で構成されて庫内に突出する突出部として、棚板支持具30を備え、このシート部材Sa(左内板部15A、右内板部15B)にはねじ挿通孔部31を形成し、棚板支持具30を、シート部材Sa裏面側から前記ねじ挿通孔部31を挿通した皿ねじ32(締結部材)により当該シート部材Sa表面側に固定する構成とした。
これによれば、シート部材Saに、これとは別部品である棚板支持具30を締結部材である皿ねじ32で取り付けることができる。なお、この場合、締結部材としてはシート部材Saと棚板支持具30とを共締めするリベットでも良い。
【0056】
又、第1実施形態においては、前記ねじ挿通孔部31の周縁部31aが真空断熱パネルである左単位パネル16A、右単位パネル16Bから離間し、前記皿ねじ32のねじ頭部32aがこのねじ挿通孔部31の周縁部31aから左単位パネル16A側へ、又右単位パネル16B側へ夫々突出しない構成とした。
【0057】
これによれば、ねじ頭部32aが上記各内板部15A、15B裏面から突出することがないから、当該ねじ頭部32aが各単位パネル16A、16Bに接触することがなく当該各単位パネル16A、16Bの包体20が破れることを防止できる。又、左単位パネル16Aと左内板部15Aとの接着、及び右単位パネル16Bと右内板部15Bとの接着が夫々阻害されることがない。さらに、この場合、棚板支持具30のねじ孔部30cの開口周縁部皿状の座ぐり30dを形成したことで、シート部材Saにおけるねじ挿通孔部31の周縁部31aが、皿ねじ32の締め込み時に上記座ぐり30d方向へ変形して自ずと当該周縁部31aが左単位パネル16A、右単位パネル16Bから離間するようになり、シート部材Saに、ねじ頭部32aを納めるための凹部をわざわざ形成する必要がない。
【0058】
なお、ガイドレール取付具33、34も、上記棚板支持具30と同じ取付構造としているから、ガイドレール取付具33、34部分についても同様の効果を奏する。又、右側断熱壁10に設けられた図示しない棚板支持具30、ガイドレール取付具33、34部分についても同様の効果を奏する。
【0059】
<第2実施形態>
図19〜
図27は、第2実施形態を示しており、この第2実施形態においては、左側断熱壁9´と右側断熱壁10´の構造が第1実施形態と異なる。以下、異なる点について説明する。なお、左側断熱壁9´と右側断熱壁10´とは左右対称形であるので、左側断熱壁9´について説明する。この左側断熱壁9´において内箱15の一部である左内板部15A´は、突出部として、棚板支持部40a、40b、40cと、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bとを備えている。これら棚板支持部40a、40b、40cと、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bとを備えた左内板部15A´は、これら棚板支持部40a、40b、40cと、ガイドレール取付部41a、41bと、仕切り壁支持部42a、42bとを一体に形成した一体成形品Icから構成されている。この一体成形品Icは型による成形、例えばインジェクション成形や真空成形により形成されている。
【0060】
さらに、この左内板部15A´の奥側端部には、これと奥側断熱壁13の奥内板部15E(シート部材Sb)とを連結するためのシート部材用連結部材としてのシート部材用連結部25´が一体に形成されている。このシート部材用連結部25´は前述した奥内板部15Eに取り付けられた固定具26により奥側断熱壁13に連結されている。
【0061】
前記棚板支持部40a、40b、40cと、ガイドレール取付部41a、41bとは、前後方向の長さが異なる(ガイドレール取付部41a、41bが長い)が断面形状は同じであり、又次に述べる補強構造も同じであるので、棚板支持部40aについて説明する。
この棚板支持部40aは、
図22〜
図25に示すように、一体成形品Icである左内板部15A´に庫内方向へ膨出するように突出されており、内面部の一部にねじボス部43が形成されている。このねじボス部43には、ねじ孔部43aが形成されている。
【0062】
そして、左内板部15A´におけるこの棚板支持部40a内面部分には、補強部材としての例えば金属板製の補強板44が取り付けられる。すなわち、この補強板44は前記棚板支持部40aの内面に沿う形状に形成されており、ボス部嵌合部44aを有し、このボス部嵌合部44aにねじ挿通孔部44bを形成している。この補強板44を棚板支持部40a内面部分に当て、ねじ挿通孔部44bを通したねじ45をねじ孔部43aに螺合することによってこの補強板44を棚板支持部40aの内面に取り付け、もって当該棚板支持部40aを補強している。
【0063】
前記仕切り壁支持部42a、42bは、前記第1実施形態の仕切り壁支持具35、36に相当するものであり、
図26及び
図27に示すように、この仕切り壁支持部42a、42bの内面に補強部材としての例えば金属板製の補強板46がねじ47止めにより取り付けられている。これにより、仕切り壁支持部42a、42bが補強板46によって補強されている。
【0064】
なお、上述の補強板44、46のねじ止めは必要に応じて行えば良く、これに代えて接着による固定でも良く、要は、補強板44、46を左単位パネル16Aと左内板部15A´(一体成形品)との間に設けて、当該補強板44、46で、夫々突出部である棚板支持部40a、40b、40c、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bを補強すれば良い。
【0065】
この第2実施形態においては、内箱15が、庫内に突出する突出部である棚板支持部40a、40b、40c、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bを備え、これら棚板支持部40a、40b、40c、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bを備えた部分である左内板部15A´を、当該棚板支持部40a、40b、40c、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bを一体に形成した一体成形品Icから構成し、当該一体成形品Icの棚板支持部40a、40b、40c、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bは、真空断熱パネルである単位パネル16Aと当該一体成形品Icとの間に設けられた補強部材である補強板44、46により補強されている。
【0066】
この実施形態によれば、突出部である棚板支持部40a、40b、40c、ガイドレール取付部41a、41b、仕切り壁支持部42a、42bを一体成形品Icに設けているから、これら突出部を別部品で構成せずに済む。そして、一体成形品である場合には材料コストが安いことを考慮して若干強度が低い(ABS樹脂に比して低い)オレフィン樹脂(ポリプロピレン材料など)を用いるが、その強度不足を補強板44、46により補うことができる。
【0067】
<第3実施形態>
図28及び
図29は第3実施形態を示している。この第3実施形態においては、左側断熱壁9´´及び右側断熱壁10´´の構成が第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以下、異なる点について説明する。この場合、左側断熱壁9´´及び右側断熱壁10´´は左右対称形であるので、左側断熱壁9´´について説明する。この左側断熱壁9´´では、一つの単位パネル16Aに対して、左内板部15Aが、上側板部15Aaと下側板部15Abとに分割されている。これら上側板部15Aaと下側板部15Abとは上下に隣接している。上側板部15Aaは、例えばインジェクション成形又は真空成形などにより一体成形品Idとして構成されており、第2実施形態と同様に突出部としての40a、40b、40cを一体に有すると共に、シート部材用連結部25´を一体に有する。このシート部材用連結部25´は冷蔵室57に位置するが、野菜室58、小冷凍室59、製氷室60及び冷凍室61に位置するシート部材用連結板25´´は上側板部15Aa及び下側板部15Abとは別部品として設けられている。
【0068】
又、下側板部15Abは平板状のシート部材Scから構成されており、第1実施形態と同様にこのシート部材Scとは別部品の突出部として固定具26、ガイドレール取付具33、34、仕切り壁支持具35、36を第1実施形態と同じ取付構造により取り付けている。
上述の上側板部15Aaは、冷蔵室57に位置して当該冷蔵室57内面を構成し、又、下側板部15Abは野菜室58、小冷凍室59、製氷室60、冷凍室61にわたって位置してこれら各室の内面を構成している。上側板部15Aaと下側板部15Abとの境界部分には第1の仕切り壁55が配置されている。
【0069】
この第3実施形態においては、一体成形品Idからなる上側板部15Aaにより、回転扉3、4を備えた冷蔵室57の内面を構成したから、冷蔵室57内面の見栄えが良い。すわなち、冷蔵室57内面は、回転扉3、4の開放時に使用者の目が届くところであり、前記突出部である棚板支持部40a、40b、40cにも目が届くことも多い。しかるに、この冷蔵室57の内面における前記棚板支持部40a、40b、40cが型成形による一体成形品Idと一体であるから、これら棚板支持部40a、40b、40cが上側板部15Aaから滑らかに突出する形態となり、見栄えが良く、衛生面での印象も良くなる。
【0070】
<第4実施形態>
図30及び
図31は第4実施形態を示しており、この実施形態では、第1実施形態における棚板支持具30における本体部30a周縁部に、内箱15内面側(図では左内板部15A側)へ傾斜する弾性変形可能なひれ部30eを形成した点が第1実施形態と異なる。
【0071】
このひれ部30eは、棚板支持具30の取付状態において、内箱15内面に密接する。このひれ部30eにより内箱15内面と棚板支持具30との間の隙間を隠すことができる。すなわち、皿ねじ32を棚板支持具30のねじ孔部30cにねじ込む際に、左内板部15Aのねじ挿通孔部31の周縁部31aを変形させることから、このねじ挿通孔部31部分に皺が発生することがあり、これによってこの左内板部15Aと棚板支持具30との間に隙間が発生することがある。しかるにこの第4実施形態によれば、この隙間は上述したひれ部30eにより隠すことができる。
【0072】
<第5実施形態>
図32〜
図34は第5実施形態を示しており、この実施形態では、次の点が第1実施形態と異なる。すなわち、前記第1実施形態では、左側断熱壁9と下側断熱壁12と右側断熱壁10の左外板部14Aと下外板部14Dと右外板部14Bとを分割したが、これら左外板部14Aと下外板部14Dと右外板部14Bとを連続した外板部14Zで構成している。なお符号16Dは下外板部14D内面及び下内板部15D間に配設される単位パネルである。
【0073】
この第5実施形態で示すように外箱14は各板部の全部が分割されていなくても良い。
又、前述した第4実施形態(
図30及び
図31)では、棚板支持具30にひれ部30eを設けて、内箱15内面と棚板支持具30との間の隙間を当該ひれ部30eで隠すようにしたが、棚板支持具30自体を透明とすることで上記隙間を目立たなくするようにしても良い。
【0074】
なお、単位断熱壁としての各断熱壁9〜13の内板部が全てシート部材で構成されていても良いし、一つの内板部がシート部材で構成されていても良い。又、単位断熱壁は少なくとも2つであれば良い。例えば左側断熱壁9が単独であり、他の断熱壁10〜13が一体(外板部が連続して一体で、内板部が連続して一体、単位パネルが連続して一体)の断熱壁として構成されていても良い。
【0075】
又、単位断熱壁としては、内板部と外板部との間に単位パネルを配置し、内板部と単位パネルの一面とを接着し、単位パネルの他面と外板部とを接着する構成としても良いし、又、内板部と単位パネルの一面とを接着し、単位パネルの他面と外板部との間に発泡ウレタンなどの断熱材を介在させた構成としても良い。
【0076】
又、外箱及び真空断熱パネルは分割せずに内箱のみを複数の内板部に分割し連結した形態としても良い。
以上のように本実施形態の冷蔵庫は、外箱と、内箱と、これら外箱及び内箱の間に配置される真空断熱パネルとから構成された断熱箱体を備えた冷蔵庫であって、前記内箱の少なくとも一部を平板状のシート部材で構成した。これによれば、大きな型を必要とせず、製作が容易でコスト安となる。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。