(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも2つのシート(3、3’)を備えるブロック(2)であって、少なくとも2つの隣接するシート(3)が、各シートの要素(31、32、33)を相対移動させることによって、前記シートの占有者が座る位置にある椅子構成と、前記シートの要素がベッド平面(35)を形成し、前記シートの占有者の体が実質的に平坦にかつ実質的に水平に伸びるベッド構成に個々に転換可能であり、前記ブロック内では、前記2つのシート(3)が、隣り合わせで配置され、実質的に同じ方向に向けられる、ブロック(2)において、
前記少なくとも2つのシート(3)の各々が、前記ベッド構成の前記シートの前方および前記ベッド平面の延長上に位置する空間、すなわち前記シートの前記ベッド平面(35)の延長上のいわゆる足領域(41)に関連付けられ、
前記ベッド構成の前記少なくとも2つのシート(3)の各々の長手方向軸(34)が、前記シートの前方の前記ブロックの対称の垂直平面内に位置する収束点に向かって収束し、それによって前記ブロックの前記少なくとも2つのシートの前記足領域(41)が、垂直投影面において少なくとも部分的に重ね合わされ、
前記少なくとも2つのシート(3)が前記ベッド構成であるとき、前記少なくとも2つのシートの一方の前記ベッド平面(35)が、前記ブロックが客室内に取り付けられたときの客室床部に対応する基準表面に対して、前記少なくとも2つのシートの他方の前記ベッド平面とは異なる高さに位置することを特徴とする、ブロック(2)。
前記ベッド構成の前記ベッド平面(35)が、前記シート(3、3’)の少なくとも1つにおける前記椅子構成の前記シートのシートクッション(31)の位置の垂直的に上方にある、請求項2に記載のブロック。
前記ベッド構成の前記ベッド平面(35)が、前記シート(3)の少なくとも1つにおける前記椅子構成の前記シートのシートクッション(31)の位置の垂直的に下方にある、請求項2に記載のブロック。
前記柱(4)が、互いから分離され、前記ブロック(2)の後方の方向に開口する2つの足領域(41)を含み、各足領域(41)は、実質的に水平面の足のせ表面(42)を含み、前記2つの足領域(41)は、前記足のせ表面(42)の一方が、前記ブロック(2)の前記シート(3)の1つの前記ベッド平面(35)の高さに位置し、前記足のせ表面の他方が、前記ブロックのもう1つのシートの前記ベッド平面(35)の高さに対応する異なる高さに位置するように垂直にずらされる、請求項2から5のいずれか1項に記載のブロック。
前記ベッド構成のシート(3、3’)の前記ベッド平面(35)が、前記シートの前記シートクッション(31)、前記シートの前記シート背もたれ(32)、および前記シートのレッグレスト(33)によって決定され、前記レッグレストは、当該の前記ブロック(2)の前方に置かれる類似のブロックの前記柱(4、4’)の、またはそのような類似のブロックの柱に類似した特性を有する単独の柱の中空の空間を貫通する足領域(41)の足のせ表面(42)を少なくとも部分的に形成し、前記シートクッション、シート背もたれおよびレッグレストは、実質的に水平にかつ同じ平面内で位置合わせされて前記ベッドを形成する、請求項2から5のいずれか1項に記載のブロック。
2つの隣接するシート(3、3’)の前記ベッド平面(35)は、前記2つのシートがいずれも前記ベッド構成であるとき、約330mmの距離だけ垂直にずらされる、請求項7または8に記載のブロック。
前記柱(4)に、前記ブロックのための技術装置および/または当該の前記ブロック(2)の後方に位置するブロックの前記シートの前記占有者が使用することができる快適性を提供する装置または娯楽装置(43)を組み入れる、請求項2から9のいずれか1項に記載のブロック。
2つのシート(3、3’)間の閉構造(24)が、前記ベッド位置への転換中、前記シートクッションが下げられるシートに対応する前記閉構造の側に位置する側部トリムパネル(241)を備え、前記側部トリムパネルは、前記シートクッションが下げられる前記シートが前記ベッド構成であるとき、取り外し可能である、請求項2から10のいずれか1項に記載のブロック。
後方部分内に、前記ブロックを固定することを意図した床部のレベルと、最も低いベッドの高さとの間に、前記ブロックの幅を横切る、保管空間を形成するくぼみ(23)を含む、請求項2から11のいずれか1項に記載のブロック。
3つのシート(3、3’)によって形成され、2つの隣接するシート(3)は、収束する長手方向軸(34)を有し、第3のシート(3’)は、前記ブロック内の前記第3のシートに最も近い前記シート(3)の前記長手方向軸に実質的に平行な長手方向軸(34’)を有し、前記第3のシートに最も近い前記シート(3)は、前記シートが前記ベッド構成に転換されるときに上昇するシートクッションを有するシートである、請求項2から12のいずれか1項に記載のブロック。
少なくとも2つのシート(3、3’)の少なくとも2つのブロック(2)の少なくとも1列を有する、乗客を輸送するための客室(1)または客室の一部であって、前記ブロック内では、ブロック(2)の各シート(3)は、前記シートの要素(31、32、33)の相対移動により、前記シートの占有者が座る位置にある椅子構成と、前記シートの前記要素がベッド平面を形成し、前記シートの占有者の体が実質的に平坦にかつ実質的に水平に伸びるベッド構成に個々に転換可能であり、前記ブロック内では、前記シート(3、3’)は隣り合わせで配置されて実質的に同じ方向に向けられ、前記少なくとも2つのブロックは、前記シートの向きの同じ方向で前後に配置され、かつブロックの列の方向に、前記ブロック(2)の各々の基準点間の距離を特徴付けるピッチXだけ分離される、客室(1)または客室の一部において、前記客室は、ブロック(2)の前記シート(3、3’)の各々が、前記シート(3、3’)の向きの方向において直前の別のブロックの後に続く場合、前記ベッド構成において各シート(3)のベッド平面(35)は、前記シートの前方の、前記シートの直前の前記ブロックの内側の、前記直前のブロックの前記シート(3、3’)のシート背もたれ(32)間の柱(4)または第2の柱(4’)と呼ばれる、内蔵された空間内に位置する足領域(41)によって延ばされること、および前記ベッド構成のブロック(2)の2つの隣接するシート(3)の前記ベッド平面(35)が、前記客室(1)の床部上方で異なる高さにあり、それにより、前記柱(4)の内側の前記異なる高さに応じて配置された前記2つのシートの前記足領域(41)が、前記柱内で重ねられることを特徴とする、客室(1)または客室の一部。
前記客室(1)の床部の垂直的に最も近くに位置するベッド平面を有するブロック(2)のシート(3、3’)が、ブロック(2)の、通路が接する側に位置する、請求項15に記載の客室。
ブロックの少なくとも1列の前記ブロック(2)の前記ピッチXが、前記ベッド構成において、当該の前記ブロック(2)に応じてさまざまな長さL0を有するベッドを形成するよう変更される、請求項16に記載の客室。
ブロックの列における最も前方のブロック(2)には、前記列の前記シート(3)の向きの方向の前方に、ブロック(2)の柱(4)に類似する内蔵された柱(4e)が前に置かれる、請求項15から17のいずれか1項に記載の客室。
請求項15から18のいずれか1項に記載の客室または客室の一部を備える、乗客を輸送するための車両であって、陸上、海上、または空路で乗客を輸送する分野の1つに属する、車両。
【背景技術】
【0003】
人を輸送する分野において、比較的長い旅行をする必要がある乗客に対して、座る位置と、横になる平坦な位置に対応することができるくつろぎ位置とを乗客が選択できるように、旅行中に転換可能なシートを提供することが知られている。
【0004】
ベッドに転換可能な椅子は、旅行の長さが、旅行中座ったままの位置であることを比較的不快にするとき、また旅行が、それにも関わらず個々の客室を正当化しないほどの短さであるときに特に有利な解決策であることが判明している。
【0005】
このタイプの解決策は、たとえば、旅行が1期間だけの眠りを含み、有効な空間量が非常に限定されることが多い長距離の飛行機の場合に見出される。
【0006】
これはまた、旅行の長さによっては、電車、バス、または船による一部の旅行にも当てはまる。
【0007】
シートクッション、シート背もたれおよびレッグレストの動きを組み合わせて椅子のこれらのさまざまな部分を同じ平面内でほぼ水平に配置することにより、ベッド平面と同じ高さに固定されたベンチによって延ばされ得るベッドを形成することが可能になる椅子を製造することが知られている。
【0008】
平坦なベッドに転換可能なそのような椅子は所望の快適性を提供するが、これらが数多く乗客室内に取り付けられたとき、これらの椅子は、シート間に、得られるベッドの長さに少なくとも等しい長手方向の距離(客室のシートピッチ)を必然的に伴い、また、別のシートに隣接するシートの占有者が自身の隣ではない通路にアクセスする必要があるときは、たいていそれより長い距離を必然的に伴う。
【0009】
したがって、多くの空間を必要とするこのタイプの快適性は、豪華な客室用に確保され、所与の客室の長さ内に取り付けることができるシートの数が限定されることを意味している。
【0010】
シート間の距離を低減しながら客室内のシートの数を増大させるために、シートの複数の部分の移動を限定し、その結果シートを中間水平位置または非常に傾斜した位置に、ただしさまざまな部分の間(一方ではシートクッションとシート背もたれの間、他方ではシートクッションとレッグレストの間)の角度が、平坦化されたZ形状のプロファイルを得るように維持される状態で動かすこともまた知られている。
【0011】
このいわゆる「くつろぎ位置」でのシートの長さにおける削減は、平坦なベッドの解決策に比べてシートピッチが低減される客室レイアウトを可能にするが、これは快適とはいえず、一般的には、ビジネスクラスまたはファーストクラスの乗客にとって不満足なものとなる。
【0012】
平坦なベッドまたはくつろぎ位置の場合のシートピッチを低減するための別の知られている解決策は、シートの下方の、別のシートの前方に、後方のシートの占有者が足を中に入れる空間を用意することにある。
【0013】
しかし、この解決策は、乗客が自身の足を十分に上げることを可能にしないので、快適性を損なうことが判明しており、平坦なベッドの場合、ベッドは、水平ではなく水平に対して実質的に傾斜していることを意味する。
【0014】
したがって、輸送分野における過当競争は、商業的には非常に魅力的である一体化の水平の平坦なベッドを有するシートを備えた客室と、そのような平坦なベッドを有さないシートをより多く有し、したがって経済的にはより利益性があるが商業的には魅力的でない客室との間に難しい妥協を創出している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、シートが平坦なベッドに転換可能であり、シートピッチが、ベッドの長さを実質的に下回り、たとえばくつろぎ位置を有するシートに必要とされるものと等しい、乗客を輸送するための客室の装備を施すことに関する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そのような結果は、2つのシートのブロックで配置される本発明のシートを使用することによって得られる。
【0017】
少なくとも2つのシートを有する本発明のシートのブロックでは、シートの要素を相対移動させることによって、各シートは、シートの占有者が座る位置にある椅子構成と、シートの要素がベッド平面を形成するように配置され、シートの占有者の体が実質的に平坦にかつ実質的に水平に伸びるベッド構成に個々に転換可能である。
【0018】
ブロックの当該の2つのシートは、隣り合わせで配置され、ほぼ同じ方向に向けられ、
・各シートは、シートがベッド構成であるとき、シートの前方におよびベッド平面の延長上に位置する足の空間または領域に関連付けられ、この空間は、ベッド構成のシートの占有者の位置に対応しており、
・ベッド構成のシートの各々の長手方向軸は、シートの前方のブロックの対称の垂直平面内に位置する収束点に向かって収束し、それによってブロックの2つのシートの足の領域が、垂直投影面において少なくとも部分的に重ねられ、
・2つのシートがベッド構成であるとき、2つのシートのベッド平面は、ブロックが取り付けられる客室の床部に対して異なる高さにある。
【0019】
ベッド部分は、したがって、シートの前方に向かって、ベッド構成のシートの長さをベッドの長さL0未満である長さL1まで低減することができるシートの要素の相対移動によって得られた表面を超えて延び、同じブロックのベッド位置にある2つのシートの足領域間の干渉は、2つのベッド平面の垂直のずれによって回避される。
【0020】
ベッド構成の低減されたシート長さを補償するために、分離空間が、ブロックの後方部分内に、実質的には、2つのシートが椅子構成であるときの2つのシートのシート背もたれの間に配置される。
【0021】
分離空間は、ほぼ垂直な柱によって占有され、この柱は、当該のブロックの後方に、同じ方向でかつ同じ軸を実質的に有して、2つのブロック間を分離する距離で、すなわち後方の類似のブロックのベッドの所望の長さL0未満である、レイアウトにおけるブロックピッチXで置かれた類似のブロックのシートの足領域を垂直投影面においてカバーする。この柱に対応する空間は、したがって、1つのシートがベッド構成であるブロックの前方のブロックの2つのシート間に、後方に位置するブロックのベッドを所望の長さだけ延ばすための空間を創出することを可能にする。
【0022】
椅子構成のシートのシートクッションの高さを床部上方の基準高さとして考えて、ブロックのシートの2つのベッド平面の垂直のずれは、ベッド構成のベッド平面の1つを椅子構成のシートクッションの上方にする、またはベッド平面の少なくとも1つを、ブロックのシートの少なくとも1つにおける椅子構成のシートクッションの下方にすることによって得られる。
【0023】
ベッド平面間の垂直のずれを分散させ、シートの垂直移動の幅を抑えるために、シートの1つのベッド平面は、好ましくは、椅子構成のシートのシートクッションの垂直位置より上方にあり、シートの別のベッド平面は、シートクッションの位置の下方にある。
【0024】
当該のブロックの後方に同じ方向でかつ同じ軸を実質的に有して位置するブロックの各ベッドが、独立したベッド表面を有するように、柱は、互いから分離され、ブロックの後方を向く方向に開口する2つの足領域を有する。
【0025】
各足領域は、ほぼ水平面の足のせ表面を含み、足領域は垂直にずらされ、それにより、足のせ表面の1つは、ブロックのベッド平面の一方と同じ高さで位置し、その結果当該のブロックの後方に位置するブロック内で同じ高さを有するベッド平面の延長上に位置するようになり、別の足のせ表面は、当該の他方のベッド平面と同じ高さで位置し、その結果当該のブロックの後方に位置するブロックのこの他方のベッド平面の延長上に位置するようになる。
【0026】
一実施形態では、ベッド構成のシートのベッド平面は、前記シートのシートクッション、前記シートのシート背もたれ、前記シートのレッグレストおよび/または1つまたは複数の移動可能なパネルによって決定され、この平面は、当該のブロックの前方に置かれた類似のブロックの足領域の足のせ表面によって延ばされ、またはそのような類似のブロックの柱に類似する特性を有する単独の柱の、ブロックの列の第1のブロックに対しては、シートクッション、シート背もたれ、レッグレスト、1つのパネルまたは複数のパネル、および足のせ領域が、ほぼ水平にかつ同じ平面内で位置合わせされてベッドを形成する。
【0027】
別の実施形態では、ベッド構成のシートのベッド平面は、前記シートのシートクッション、前記シートのシート背もたれ、前記シートのレッグレストによって決定され、前記レッグレストは、当該のブロックの前方に置かれる類似のブロックの柱の、またはそのような類似のブロックの柱の類似の特性を有する単独の柱の中空の空間を貫通する足領域の足のせ表面を少なくとも部分的に形成し、前記シートクッション、シート背もたれおよびレッグレストは、ベッドを形成するようにほぼ水平にかつ同じ平面内で位置合わせされる。この実施形態では、柱の構造は、パーテーションの数を抑えることによって簡易化され、それによって維持管理および清掃がより簡単にもなる。
【0028】
足領域、特に最も低いベッドの足領域が、乗客の快適性を満足させるために十分な容積、特に約300mmの十分な高さを有することを確実にするために、2つの隣接するシートのベッド平面は、シートがいずれもベッド構成であるとき、約330mmの距離だけ垂直にずらされる。
【0029】
概してこの十分な高さは、シートの上下の移動の幅を抑えること、および当該の動きを可能にする役割の機械的部分を簡易化することを可能にする。
【0030】
少なくとも、利用可能である必要がある足領域の寸法によって課せられる寸法を有するブロックの柱は、足領域によって使用されない大きい容積部を形成し、この大きい容積部は、有利には、ブロックのための比較的簡単な技術装置、および/または当該のブロックの後方に位置するブロックのシートの占有者が使用することができる快適性または娯楽の装置を組み込むことを可能にする。
【0031】
2つの隣接するシートの間の分離には、有利には、2つのシート間の閉構造が含まれ、この閉構造は、ベッド位置への転換中、シートクッションが下げられるシートに対応する閉構造の側に側部トリムパネルを備え、前記側部トリムパネルは、シートクッションが下げられる前記シートが、ベッド構成であるときに取り外し可能である。したがって、シートの機械的部分を分解する必要なく、閉構造の内部容積部およびそこに取り付けられた装置にアクセスすることが可能である。
【0032】
ブロックの保管容量を向上させるために、ブロックは、有利には、その後方部分内に、ブロックを固定することを意図した床部のレベルと最も低いベッドの高さとの間に、前記ブロックの幅を横切る、保管空間を形成するくぼみを含む。ブロックの幅に対応する幅を有するそのような保管空間は、収容することが通常難しい長い物体を置くことを可能にする。
【0033】
一実施形態では、ブロックは、収束する長手方向軸を備えた正確には2つのシートを備える。
【0034】
別の実施形態では、ブロックは正確には3つのシートを備え、ブロックの3つのシートのうち2つの隣接するシートは、収束する長手方向軸を有し、第3のシートは、ブロック内のこのシートにもっと近いシートの長手方向軸にほぼ平行な長手方向軸を有し、このシートにもっと近い前記シートは、シートがベッド構成に転換されるときに上昇するシートクッションを有するシートである。
【0035】
したがって、本発明による2つのシートのブロックまたは3つのシートのブロックを配置することにより、客室が、その幾何学的寸法に関して、特にその幅に制限を有する、所与の車両のレイアウトを最適化することが可能である。
【0036】
本発明はまた、シートの少なくとも2つのブロックの少なくとも1列を有する、乗客を輸送するための客室または客室の一部にも関し、このブロック内では、シートのブロックの各シートは、シートの要素の相対移動により、シートの占有者が座る位置にある椅子構成と、シートの要素がベッド平面を形成し、シートの占有者の体が実質的に平坦にかつ実質的に水平に伸びるベッド構成に個々に転換可能であり、このブロック内では、シートは隣り合わせで配置され、実質的に同じ方向に向けられ、少なくとも2つのブロックは、シートの向きの同じ方向に前後に配置され、ブロックの列の方向に、ブロックの各々の基準点間の距離を特徴付けるピッチXだけ分離される。
【0037】
本発明の客室では、ブロックのシートの各々が、シートの向きの方向において直前の別のブロックの後に続く場合、ベッド構成において各シートのベッド平面は、シートの前方の、このシートの直前のブロックの内側の、内蔵された空間、すなわち直前のブロックのシートのシート背もたれ間の柱内に位置する足領域によって延ばされる。
【0038】
さらに、列内で直前のブロックの柱内の、ブロックのベッドによって占有される空間の間の干渉を防止するために、ベッド構成のブロックのシートのベッド平面は、客室の床部上方で異なる高さにあり、最も高いベッドを占有している乗客が、自身のシートと客室の通路の間の移動をより容易にするために、客室の床部の垂直的に最も近くに位置するベッド平面を有するブロックのシートは、通路が接するブロック側に位置する。
【0039】
したがって、客室は、シートピッチよりも長い長さを有するベッドを乗客に提供し、それによって所与の客室の長さに対してシート数を増大させること、または取り付けられたシートの数に合わせて客室の長さを低減することが可能になる。
【0040】
所与の客室のレイアウトの制限事項に適合させるために、またはさまざまな寸法のベッドを提供するために、ブロックの少なくとも1列のブロックのピッチXは、当該のブロックに応じて、ベッド構成におけるさまざまな長さL0を有するベッドを形成するために変更される。
【0041】
ブロックの列内の最も前方のブロックには、有利には、前記列のシートの向きの方向の前方に、ブロックの柱に類似する内蔵された柱が前に置かれ、その結果ブロックの列内、全体的には客室内で使用される他のブロックに従ってブロックを使用することによってブロックの列の前方の第1のブロックのシート上に同じ快適な眠りを与えるようになる。
【0042】
そのような客室を特徴とする、乗客を輸送するための車両、特に陸上輸送車両もしくは海上輸送車両、または代替的には航空輸送車両は、乗客密度を改善しながら、特にその旅行の長さが、提供されるサービスに関して個別の乗客室を正当化しないとき、実際の平坦なベッドの快適性をもたらすことを可能にする。
【0043】
本発明の非限定的な実施形態の説明は、概略的な図を参照して行われる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明は、シートの占有者が座る位置にある椅子構成と、シートの占有者の体がほぼ平坦にかつほぼ水平に伸ばされる平坦なベッド位置との間で転換可能なシート3に関する。
【0046】
より具体的には、本発明は、ブロック2として参照される、平坦なベッドに個々に転換可能な少なくとも2つのシートの隣り合わせの配置に関し、また、客室1または客室の一部が、列に前後に配置された少なくとも2つのブロックを使用する乗客輸送手段、たとえば飛行機に関する。
【0047】
本発明の説明および関連する図面において、同じまたは類似の要素を示す参照番号は、必要に応じて、これがシートの「椅子」構成における要素を参照する場合は接尾語「a」、これがシートの「くつろぎ」構成における要素を参照する場合は接尾語「b」、これがシートの「ベッド」構成における要素を参照する場合は接尾語「c」が後に続き、これらの異なる構成を以下の説明において詳述する。
【0048】
たとえば、シートは全体的に参照番号3を有し、参照番号3aは椅子構成のシートを示し、参照番号3bはくつろぎ構成のシートを示し、参照番号3cはベッド構成のシートを示している。
【0049】
図1aは、ブロック列状に前後に配置した、この例では2つのシートの3つのブロック2の上方からの図を示しており、このブロック列は、客室の寸法に応じて、類似の配置で任意のブロック数を含むことができる。
【0050】
必須ではないが、シートはたいてい、シートの占有者が、図内に矢印で示した進行方向において客室の前方を向いた状態で向けられており、この方向の慣例は、以下の詳細な説明で使用されることになる。
【0051】
本発明の説明では、別途記載されない限り、全体的には用語「前方の」、「後方の」、「高い」、「低い」、「上方の」、「下方の」、「前方向の」、「後方向の」、「上」、「下」などの用語は、シートの占有者が、椅子構成で座るときにその位置に対して理解するであろう意味を有する。
【0052】
図1aでは、最も前方のブロック2aのシート3aは、椅子構成で示されており、中央のブロック2cのシート3cは、平坦なベッド構成で示されており、後方のブロック2bのシート3bは、椅子構成の位置と平坦なベッド構成の位置との間のシートの中間状態に対応するくつろぎ構成で示されている。
【0053】
知られている方法では、シート3は、主に、シートクッション31、シート背もたれ32、および場合によってはレッグレスト33を備える。
【0054】
同様の知られている方法では、シートの椅子構成3aでは、シート背もたれ32aは、垂直に近い位置になるように真っすぐにされ、前方のブロック2aのシート3aの上方からの図では見ることができないレッグレスト33は、シートまたは椅子の古典的構成を再現するように折り畳まれている。
【0055】
シート3cの平坦なベッド構成では、シートクッション31c、シート背もたれ32cおよびレッグレスト33cは、ほぼ水平位置にあり、ベッド平面35を形成するように位置合わせされている。
【0056】
最後にシート3bのくつろぎ構成では、シートクッション31bおよびシート背もたれ32bは、上方向を向く角度を形成し、シート背もたれは後方向に傾斜しており、必要に応じて、シートクッション31bおよびレッグレスト33は、下方向を向く角度を形成し、それによってシート3bは、多かれ少なかれ開いた平坦化されたZの形状のプロファイルを有するようになる。
【0057】
各シートは、上方からの図では、シート3の対称の垂直平面の延長部に対応する長手方向軸34を有し、ブロック2は、上方からの図では、ブロックの対称の垂直平面の延長部に対応する長手方向軸24を有し、ブロックの2つのシート3自体は、ブロック2内の類似の長手方向位置にブロック内で隣り合わせに配置され、同じ方向に実質的に向けられる。
【0058】
しかし、
図1aまたは
図1bで明確に見ることができるように、シート3は、正確には同じ方向に向けられないという特徴を有し、ブロック2の2つのシートの各々の長手方向軸34は、シートの前方の前記ブロックの軸に向かって収束する。
【0059】
図1aおよび1bの示した好ましい実施形態では、ブロックのシートの配置は対称的であり、ブロックの2つのシートの軸は、実際、上方から見ると、実質的にはブロックの対称の垂直平面内の、シートの前方に位置する同じ収束点に向かって収束する。
【0060】
この収束構成は、対応する所与のブロック2の2つのシート3の間の、ブロック2の構造に組み込まれた柱4の場所にある前記シート背もたれ間の分離空間に関連付けられる。
【0061】
柱4は、ブロックの列内で当該ブロック2のすぐ後方のブロックに位置する2つのシート3の長手方向軸34の収束点に実質的に位置し、前記長手方向軸間の距離が低減される位置にある。
【0062】
より具体的には、2つのシート3の長手方向軸34の収束は、当該のブロック2のすぐ後方に位置するブロックのシート3が平坦なベッド構成に置かれるとき、柱4が、上方から見たとき、一方では形成されたベッドの実質的に延長上に、他方ではベッド構成のシートの占有者の足の領域内に位置するようなものである。
【0063】
したがって、
図1aおよび1bに示すように、ブロックに組み込まれた柱4は、ブロックの列内ですぐ後方に位置するブロック2cの2つのシート3cの各々によって形成されたベッドの延長上にある。
【0064】
図1aに示す場合に対応する実施形態では、本発明のシートの特徴は、シートの長手方向軸34の方向に実質的に対応するベッドの長手方向の、シートのシート背もたれ32c、シートクッション31cおよびレッグレスト33cによって形成されたベッド表面の基線長と呼ばれる長さL1が、平坦なベッドの所望の長さL0未満であること、および柱の深さPと呼ばれる、柱4の、前記柱の後方に位置するブロック2のシート3の軸34の方向の寸法が、ベッドの所望の長さL0を得るために基線長L1に加えられなければならない追加の長さに実質的に対応することである。
【0065】
したがって、ブロックの柱4は、すぐ後方に位置するブロックの各シート3の前方に、ベッド構成の当該のシートの前方の各シートに関連付けられた空間、すなわち以下で詳述する配置によって平坦なベッド構成のシートの占有者の足を、その人のサイズが必要とする場合に中に入れることができる足領域41と呼ばれる空間を画定する。
【0066】
したがって、柱4は、少なくとも各平坦なベッドの延長上で、一方では中空であり、他方では後方に位置するブロック2の各シート3に向かって開口することが理解されよう。
【0067】
さらに、乗客が自身の足をのせることができるように、場合によってはこの目的に適したパッドを有するほぼ水平の足のせ表面42が、
図2aに示すように、その延長上にかつ他方の平坦なベッド表面と同じ高さで配置される。
【0068】
また、本明細書における当該の深さPは、柱4の中空部分の内部寸法であり、この柱の壁は、その厚さが、柱4の構造が受ける負荷の限定を踏まえて比較的小さくてよい場合でも必ずある一定の厚さを有すること、および足のせ表面42の高さが先天的に固定されることも理解されよう。
【0069】
これらの幾何学的配置、および
図1aに示すように、上方から見たとき、2つのシートの軸34が収束するという事実を踏まえて、同じ柱4の、後方に位置するブロックの2つのシートに対応する足領域41は、干渉ゾーンの領域内で少なくとも部分的に重ねられ、特にこのとき前記足領域は、占有者の両足が同時にベッドの端部に到達できなければならないという、シートの占有者の快適性を保証するのに十分な広さのものである。
【0070】
柱4の足領域41を決定する容積部間の明らかな衝突を克服するために、本発明の別の特徴は、同じブロック2の2つのシート3の平坦なベッド平面35の相対的な垂直位置に関する。
【0071】
図1の3つのブロックの組を後方からの部分的な斜視図で示す
図2aを参照すれば、ブロック2の柱4の足領域41は、後方に位置するブロックの各シートが、他方のシートの足領域から完全に単独化された専用の足領域41を有するように垂直にずらされていることに留意されよう。
【0072】
この垂直のずれは、各足領域41に対する柱4の可能となる深さおよび幅の全体を利用することを可能にする。
【0073】
垂直にずらされた足領域41を、平坦なベッド位置にあるシート3が使用できるように、各シート3のベッド平面35は、シートの延長上に位置する足領域41の足のせ表面42と同じ高さに置かれ、換言すれば、平坦なベッド位置にある同じブロック2の2つのシート3のベッド平面35は、垂直にずらされている。
【0074】
本発明のシート3が、シート3のシートクッション31が客室の床部に対してほぼ同じ高さで先天的に位置する椅子構成から、平坦なベッド構成に転換されるように使用されるとき、ブロック2のシート3の一方は、全体的に下方向に移動させられ、一方で前記ブロックの隣接するシートは、全体的に上方向に移動させられる。
【0075】
これらの下方向および上方向の移動は、絶対的観点では、2つのシート間の相対移動であり、重要な結果は、最終的なリクライニング位置の間の床部に対する所望の垂直なずれと、各々のベッド平面35と対応する足のせ表面42との垂直な位置合わせとを得ることである。
【0076】
実際には、シートの一方の大幅な垂直移動を防止するために、またベッドの一方が高すぎるまたは低すぎることを防止するために、実行される垂直変位をブロックの2つのシート間で共有することが有利である。
【0077】
ブロック2のシート3の移動は、好ましくは、ブロックの他方のシートの移動から独立している。
【0078】
椅子位置からベッド位置への転換中に下げられるシートのシートクッション31の下方向の変位を可能にするために、シートクッションの下方に位置する保護トリム36は、シートクッションが変位されたとき、折り畳むことができるように移動可能にされる。
【0079】
図5に示すように、保護トリム36は、その美的目的に加えて、安全上の役割を有して、物体、衣類、または人が、転換中に移動を行うさまざまな移動部分または機構に挟まれることを防止する。保護トリム36がシートクッションの位置すべてにおいてその機能を正しく実行するように、シートクッションの下方に位置するトリムの下側部分362は、このトリムの上側部分361上に連接される。
【0080】
シートクッション31がその椅子位置にあるとき、換言すれば、
図5のaに詳細を示すように当該の椅子の上側位置にあるとき、トリムの下側部分362は、たとえばばね手段または任意の適切な弾性要素によって押し下げられ、シートクッションがベッド位置に変位されるとき、換言すれば当該の椅子の下側位置にあるとき、トリム36の上側部分361上、またはシートクッションの構造的要素上に連接された前記下側部分は、シートクッション31の下方に位置する領域の保護を続けながら、シート3の移動を妨害しないように徐々に押し戻される(
図5の詳細bおよび詳細c)。
【0081】
一実施形態では、客室の床部上方の椅子のシートクッションの高さの標準値が約430mmと考えて、最も低い位置をとるシートのベッド平面35は、このシートのベッド平面を客室の床部の約300mm上方に維持するように130mmだけ下げられ、最も高い位置をとるシートのベッド平面は、200mmだけ持ち上げられ、すなわち最も低いベッド平面の330mm上方にあり、その結果パネルおよびパッドの必要とされる厚さを踏まえて、最も低い足領域に対して少なくとも300mmの高さである足領域41を創出する。
【0082】
シートのさまざまな部分の必要な移動は、所望の移動および移動の組み合わせに適した運動学を有する任意の装置によって実行される。
【0083】
所望の垂直移動は、たとえば、椅子構成とベッド構成の間の転換をもたらすためにシート3の複数の部分(シート背もたれ32、シートクッション31およびレッグレスト33)の移動に使用されるのと同じ装置によって得られ、またはシート3の複数の部分を互いに対して移動させる装置とは別個の装置、たとえば、シートクッションを支持し、作動装置(図には示さず)に関連付けられる伸縮式の柱またははさみ連結機構などの垂直移動専用の機構によって得られる。
【0084】
さまざまな移動は、有利には、シート3に組み込まれ、シートの占有者によって制御可能である1つまたは複数の電気作動装置によって実行される。
【0085】
実際には、シート3の垂直移動は、平坦なベッド構成への変更中、ブロック2の2つの隣接するシート間で、特にシートの最も前方の部分内に、たとえばシートクッション31またはレッグレストが使用されるときはレッグレスト33の領域内に起こり得る機械的干渉を防止するために実行されなければならない。
【0086】
必要である場合、各々のシート3には、機械的停止部の形態の移動制限器または機械的干渉を起こし得るシートの移動部分の移動が組み合わされることを防止するための作動装置の制御ロジックが備えられる。
【0087】
好ましい例示的な実施形態の説明は、本発明の範囲を超えることなく当業者の知識範囲の代替形態を有することができる。
【0088】
たとえば、シートは、椅子構成と平坦なベッド構成の間の中間のくつろぎ構成を有さなくてもよく、それによってシート3の移動を制御する運動学または手段を簡易化することが可能になり、またはその反対に、シートの占有者ができるだけ多くの配置を有するように、シートは複数の中間位置を有することができ、その位置は、極限位置間、または椅子構成と中間位置の間で連続して調整可能にもなり得る。
【0089】
一実施形態では、シート3はレッグレスト33を備えず、または低減された寸法のレッグレストを有する。前記シートは主に、上記で詳述したように、シートクッション31およびシート背もたれ32、場合によっては低減された寸法のレッグレストを備え、これらは平坦なベッド部分を形成する。この実施形態では、ベッド構成のシートクッション31またはレッグレストの前方縁と、足領域41の間に開放空間が残る場合、前記開放空間は、図示しないが、ベッド構成位置にあるレッグレスト33と機能的に同等である移動可能なパネルによって閉じられる。
【0090】
そのような移動可能なパネルは、シートが椅子構成であるとき、たとえばシートのシートクッション31の下方に、または柱4内に、または足領域41内に、または代替的にはベンチまたはパーテーション内に保管される。前記移動可能なパネルは、たとえば、摺動するものであり、または連接され、代替的には脱着式であり、展開位置に配置されたときに平坦なベッド平面35を完成するパネルの組立体から生じることができる。
【0091】
別の実施形態では、その反対にレッグレストはより長い長さを有し、それにより、ベッド位置において、レッグレストは、シート3の前方において足領域41内の柱4の中空の空間の内側に延び、ベッドの所望の長さを得るようにシート背もたれおよびシートクッションを延ばすベッド平面の部分を形成する。
【0092】
この場合、
図1b、2cおよび2dに示すように、レッグレスト33は、上記で説明した実施形態の足領域41内に組み込まれる足のせ表面42と置き変わる、ベッドの占有者の足のための足のせ表面42’を含む。上記で説明した実施形態と同様に、ベッド平面35は、2つのシート3c、実際にはレッグレスト33の足のせ表面42’が、ベッド位置において柱4内で少なくとも部分的に重ねられるように垂直にずらされる。
【0093】
この実施形態では、ブロック2の後方側に開口する柱4の中空の空間は、足用の組み込まれた足のせ表面を必ずしも含まず、または低減された表面(図示しない選択肢)のみを含み、前記中空の空間は、
図2cおよび2dのように、転換中、レッグレスト33の展開を妨害し得るパーテーションをもはや備えない。
【0094】
しかし、シートの各占有者の専用空間をより良好に分離するために、パーテーション(図示せず)を、レッグレストに干渉しない限り、柱4の中空の空間内に配置してもよい。
【0095】
図示しない実施形態では、シートの軸34の向きは、シートが置かれる構成に応じて変更される。
【0096】
たとえば、シートの軸34は、シートが椅子構成またはくつろぎ構成であるとき、ブロックの軸24に対して平行に向けられ、シートの軸
34は、シートがベッド構成であるとき、前方に位置するブロックの柱4を利用するために、上記で説明したようにブロックの軸の一点に向かって収束するように向けられる。シートの軸34の向きは、たとえば、ベッド構成へのまたはベッド構成からの転換中、シートクッション31を回転させることによって変更される。
【0097】
すでに明示したように、ブロック2の向きは、車両の進行方向とは異なっていてよく、特に客室のブロックまたはブロックの一部は、ブロックの前方の面が車両の後方を向く状態で向けられてよく、または特定の取り付け制約を満たすために、車両の軸から多かれ少なかれ遠くに離れてもよい。
【0098】
これらの向きの制限は、とりわけ快適性の理由で、場合によっては安全または法規上の理由で決定付けられ、本発明の利点は、さまざまな図で示すように、シートの少なくとも2つのブロックを列で配置することによって得られる。
【0099】
図2aから2dに示す場合に対応する好ましい実施形態では、2つのシート3のブロック2は、シートクッション31、シート背もたれ32、および柱4と共にブロックの可視部を形成する外側シェル21を備える。
【0100】
たとえば、有利な剛性および質量で形成することができる形状に関して複合材料によって得られる可能性があるという理由で、これらの材料から作製されたこのシェル21は、単一部分または複数の部分の組立体の形態をとり、美的上の理由でかつシートの占有者の安全のために、シートの要素の移動を実行する機構を封入する。
【0101】
足領域41が配置された柱4の、前記足領域によって占有されない容積部は、有利には、シートの占有者の所持品を収容するため、またはシート作動装置およびその安全装置のための電源など、もしくは快適性を提供する装置、たとえば個人用照明および空調など、もしくはシートの占有者のための娯楽装置、特に
図2に示すようにビデオスクリーン43などのシートの必須または補助のデバイスを取り付けるための容積部、または代替的には保管空間を形成するために使用される。
【0102】
最も低いベッドの足領域は、ブロック2が固定される客室の床部の実質的に上方に位置するため、ブロックの後方の下側部分内に、最も低いベッドの高さを下回る高さの前方向に向けられたくぼみを形成することが有利であり、このくぼみは、ブロックを横方向に横切る容積部を決定する。
【0103】
そのような横の容積部23は、
図2cおよび2dならびに
図4aおよび4bに示した実施形態で示している。
図4aおよび4bに明確に示すように、容積部23は、シートの占有者が、その占有者またはその通路の他の乗客の通行を妨害することなく長い物体を収容することを可能にし、したがって快適性および安全性を向上させる。
【0104】
他の補助要素が、有利には、ブロックのシェル21に関連付けられる。
【0105】
特に、
図2aおよび2bに特に見ることができるブロック2の2つのシート3用の分離パーテーション22が、当該のブロックに組み込まれた柱4の前方に配置される。
【0106】
好ましい実施形態では、このパーテーション22は、隣り合わせの2つのシートの占有者が良好な状態で会話をすることを可能にする、少なくとも1つの少なくとも部分的に後退した位置と、シートの各占有者がある程度のプライバシーを有する少なくとも1つの延長位置とを有する。
【0107】
有利な配置では、ブロックに関連付けられた、前記ブロックのシートの作動上の要求事項のための技術的手段、たとえばエネルギー供給手段、制御または指令装置、代替的には安全要素は、ブロックの2つのシート間の、2つのシートを分離する閉構造24の内側に配置される。さらに、閉構造24には、シートがベッド構成で置かれたときにシートクッションが下げられるシート3の側に位置する少なくとも1つの取り外し可能な側部のトリムパネル241が設けられ、それにより、シートが、たとえば
図2bに示すようにベッド位置にあるときに前記側部パネルを前記構造に締め付ける手段にアクセスすることができる。
【0108】
この位置では、次いで、締め付け手段を容易に取り外すことができ、トリムパネル241を最短時間で最小の工数をかけて保全作業者が外すことができ、保全作業者は、設計上、中間構造24内に配置され前記中間構造内に置かれた装置すべてに容易にアクセスすることができ、それにより、シート3を取り出す必要なくこれらの装置に到達することができる。
【0109】
さらに、図において縮尺に従って示す2つのシートの完全に対称的なブロック2を図は示しているが、ブロックまたはシートの、垂直対称のそのそれぞれの平面に対する対称性は、本発明の範囲を超えることなく完全でなくてもよい。
【0110】
たとえば、同じブロック2の2つのシート3は、本発明の利益を損なうことなく、たとえば取り付けまたは組み立てを最適化する理由で、わずかに異なる長手方向位置またはブロックの軸との収束角度を有することができる。
【0111】
本発明はまた、隣り合わせに配置された3つのシートのブロック2にも関する。
【0112】
ブロックのそのような配置が、
図6、7aおよび7bに示されている。
【0113】
この場合、3つのシートの2つの隣接するシート3は、2つのシートのブロックに関して説明したものと類似する方法で配置されており、換言すれば特に前記2つのシートの長手方向軸34は、前方に向かって収束しており、前記2つのシートは、
図7aおよび7bに見ることができるように、ベッド位置では垂直にずらされている。
【0114】
当該のブロックの第3のシート3’は、このとき最も高いベッドを有するシート3の自由側に横方向に配置され、シート3の反対側は収束するシートが位置する。
【0115】
さらに、前記第3のシート3’は、
−その長手方向軸34’が、隣のシート、したがって3つのシートのブロックの中央のシートの軸34に対してほぼ平行であり、
−そのベッド平面35’が、好ましくは、隣のシートのベッド平面35の下方に、先天的には3つのシートのブロックの他方の側に位置するシートのベッド平面の高さに実質的に対応する高さにあるようなものである。
【0116】
したがって、この配置では、ブロックの3つのシートがベッド位置にあるとき、そのブロック内の2つの他のシート間に位置するシート、すなわち中央のシートのベッド平面は、ブロックの側部の両側に位置するシートの高さよりも大きい高さで床部上方に位置している。
【0117】
そのような構成は、ブロックのそれぞれの側に通路を有する客室内で3つのシートを横に並べて配置することを可能にし、中央シートの占有者が、ブロックの側部に位置するシートの占有者によって妨害されることなく通路のいずれかにアクセスすることを可能にする。
【0118】
3つのシートの3つのブロック2の配置を上方から見た図の
図6に見ることができるように、第2の柱4’が、ブロック2の後方部分内の、中央シート3とシート3’の間に配置され、このときシート3’の長手方向軸34’は、前記中央シートの長手方向軸34に対してほぼ平行である。
【0119】
この第2の柱4’の配置は、2つのシートのブロックの場合では、収束する長手方向軸34を有するシート3の対称の全体平面の軸に対応する、ブロック列の軸24に対するシート3’の軸34’の角度的ずれによって容易にされる。
【0120】
3つのシートのブロック2の第2の柱4’はまた、中空の空間も有し、当該のブロックのすぐ後方に位置するブロックの対応するシートの占有者のための足領域41’を形成すること、およびベッド位置にある3つのシートに対して同等の快適性を与えることを可能にする。
【0121】
2つのシートのブロックを有するさまざまな実施形態および可能なブロック配置はまた、3つのシートのブロックでも可能であることが理解されよう。
【0122】
本発明はまた、乗客を輸送するための輸送車両の客室1、たとえばバスもしくは電車などの陸上車両、水上艦などの海上輸送車両、または飛行機などの航空機の客室の配置にも関し、乗客用のシート3のその配置では、上記で説明したブロックによる3つのシート3の少なくとも2つのブロックの少なくとも1列が、ブロック2の列として配置される。
【0123】
図3は、乗客が椅子構成内にあり、飛行機の前方を向いて座るようにすべてが向けられた、2つのシートの5つのブロック2の3列を有する飛行機の客室の配置のそのような例を示しており、列の数および1列あたりのブロックの数の両方のこれらの値およびこの向きは、例示の目的で無作為であり、本発明における限定を示すものではない。
【0124】
産業的および経済的理由のため、さまざまなブロックは、好ましくは同一であり、またはたとえば客室内の特有の位置または環境による二次的特性においてのみ異なる。しかし、2つのシートのブロックと3つのシートのブロックを組み合わせる客室配置が可能であり、客室の幅が、この場合は飛行機の機体の前方または後方に向かって変化する場合に有利であることが判明し得る。
【0125】
そのような配置では、シートの基準点を分離する2つ連続するブロック間の距離に対応するシート3のピッチX、換言すればシートのブロック2のピッチは、ベッドの長さL0から足領域41の深さPを引くことによって、またブロックの列の軸24に対するシートの軸34によって形成される角度の余弦によって必要とされる距離に乗数効果をもたらす角度によって求められる。
【0126】
ブロックは、好ましくは、ベッド構成において客室の床部に対して最も低いベッド平面35を有するブロックのシート3が、通路の隣に位置するように客室内で形成および配置される。
【0127】
したがって、最も高いベッドの占有者が、最も低いベッドをまたいで通路にアクセスする必要があるとき、特にその前方部分内では、低い方のベッド平面が上側のベッド平面の部分的に下方にあり、したがってまたがれる幅を低減しているため、こうした動きは一層容易にされる。
【0128】
この状況は、客室の両側、
図3の場合は機体の壁に沿って配置されるブロックの列の場合に起こり、壁の隣のベッドを占有する乗客は、通路の隣のベッドをまたぐことによってのみ通路にアクセスすることができる。
【0129】
この制限はまた、3つのシートのブロックを使用するレイアウト、または代替的には2列のブロックを、通路を前記2列のブロックの間に有さずに有する構成(図示せず)、たとえば4列のブロックを取り付けることを可能にする幅を有する機体の構成であって、そのうちの2列のブロックが、それらがほとんど接触するように互いに近づけて置かれ、互いに近づけて置かれた前記2列の各側に通路が接する、構成においても生じる。
【0130】
ブロックの列の前方にある第1のブロック2のシート3が、所望のベッド長さを有するベッド構成から利点を得ることを可能にするために、ブロック2の柱4に類似するがブロックには組み込まれない柱4eが、客室1内の、別のブロックが当該のブロックの前方に位置した場合にこの柱が配置されていたであろう場所に配置される。
【0131】
この柱4eは、
図3に示した例のように単独化されてよく、または有利には、他の建具、たとえば客室、クローク室、または保管ユニットの分離パーテーションに組み込まれてもよい。
【0132】
ブロックの列の最も後方のブロックもまた、その後方に他のブロックが存在しない特定の状況にある。
【0133】
このブロックの柱は、有利には、客室1の後方部分内の建具に組み込まれても組み込まれなくてもよい保管空間を創出するために使用される。
【0134】
一実施形態では、柱4の足のくぼみ41は、約500mmの深さPを有し、シートピッチXは1524mm(60インチ)であり、それによってくつろぎ構成に限定されたシートに概ね関連付けられるシートピッチで、少なくとも1800mmの平坦なベッドを形成することが可能になる。
【0135】
図3に示すレイアウトなどの1列あたり5つのブロックを備えるレイアウトは、したがって、等しい数の同じ長さの平坦なベッドを知られているシートを用いて現在のレイアウトに取り付けるのに必要であろう長さよりも、1380mm小さい客室長さを必要とする。
【0136】
シートピッチの低減を伴うベッド長さにおけるこの削減は、ブロック2の2つのシート3間の柱4の存在によってシートのブロックの広さを犠牲にして達成されることに留意されよう。
【0137】
しかし、この広さの拡張は、ブロックを形成するさまざまな要素に対して選択される形状の組み合わせによって補償される。
【0138】
一方では、上方から見たとき、柱4は、頂点が前方を指す全体的に三角形の断面を有し、この形状は、各ブロック2のシートの軸34の収束によって可能にされる。
【0139】
この形状は、椅子構成のシート背もたれ32において必要とされる間隔を限定することを可能にし、シート背もたれ32aは、
図1の前方のブロック2aに関して示すように、柱が相対的に小さい幅を有する、相対的に前進した位置にある。
【0140】
他方では、シート3のシート背もたれ32は、椅子構成のシート背もたれの上側部分内に低減された幅を有する。この低減された幅を有する領域は、標準的な体形の大人用の、背もたれ領域の幅の大きさを必要としないヘッドレスト領域に対応する。
【0141】
したがって、シート背もたれが、シートをくつろぎ構成またはベッド構成に置くために後方向に傾斜されたとき、シート背もたれ32の上側部分は、柱4に干渉することなく椅子構成よりさらに後ろの位置をとることができる。
【0142】
したがって、
図1に示すように、ベッド構成で示される中間ブロックにおいては、シート背もたれ32cの形状は、柱4の存在に合わせて適合され、また柱4とは反対側にある側のシェル21の最大幅を、シート背もたれ32が一定の幅を有していた場合にシェル21が有していたであろう幅から低減することを可能にもする。
【0143】
一実施形態では、シートのシートクッションの幅において依然として可能ないかなる譲歩も加えることなく、換言すればシートクッション31に対して533mm(21インチ)の快適な幅を維持しながら、2つのシートのブロック2の幅は、分離せず、平行軸を有した隣り合わせの2つのシートを有する従来の構造における1372mm(54インチ)から1448mm(57インチ)の幅に増大する。
【0144】
さまざまな飛行機の客室におけるレイアウトの分析では、機体の横断面が、ブロックの列間の1つの通路または複数の通路の幅を結果として低減する必要を意味するとき、通常、ブロックの幅を、例示的な実施形態では76mmだけ増大させることについての問題は特に存在しないことが示されている。
【0145】
本発明の特定の実施形態では、ブロック2は、さまざまなベッド長さに適合するように作り出される。
【0146】
レッグレストの寸法および/またはシートクッション31と足領域41の間の移動可能なパネルの寸法を適合させることによって、またブロックのピッチXを適合させることによって、ブロック内のベッドの長さを容易に増減することができる。
【0147】
この利点は、ブロック自体の設計を損ねることなく、ブロック2を取り付けるピッチXを変更することによって平均より長いベッドおよび/または平均より短いベッドを備えた何らかのシートを提供することにより、特に、より大きい快適性を備えた客室を提供し、または客室の構成を最適化することを可能にする。
【0148】
この解決策は、他の要因(出口、飛行機の材料固定具など)によって決定され得る客室の長さが、標準的なピッチで配置されたブロックの全体数に正確に対応しないとき、また、一部のシートが、平均より大きい一部の乗客のための特別なニーズを満たすために「長くされ」得るときに、特に有利であることが判明している。
【0149】
したがって、本発明は、ベッド長さより実質的に小さいシート間のピッチを有するベッド構成の非常に快適なシートを作り出すこと、および乗客用の客室、特に飛行機の客室に、所与のベッド長さおよび所与の客室に対して、知られているシートで装備が施されるときよりも多くの数のシートを装備すること、または所与のシート数および所与のベッド長さに対して客室の長さを低減することを可能にする。