特許第5788498号(P5788498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5788498
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】ULTDのUEベースの条件付き有効化
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20150910BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20150910BHJP
   H04B 7/10 20060101ALI20150910BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20150910BHJP
   H04W 72/08 20090101ALI20150910BHJP
【FI】
   H04B7/06
   H04J15/00
   H04B7/10 A
   H04W16/28 151
   H04W72/08
【請求項の数】15
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-509195(P2013-509195)
(86)(22)【出願日】2011年5月3日
(65)【公表番号】特表2013-526236(P2013-526236A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】US2011035071
(87)【国際公開番号】WO2011140149
(87)【国際公開日】20111110
【審査請求日】2013年1月4日
(31)【優先権主張番号】13/098,231
(32)【優先日】2011年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/330,870
(32)【優先日】2010年5月3日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】モハンティ、ビブフ・プラサド
(72)【発明者】
【氏名】サムブワニ、シャラド・ディーパク
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、チェンジン
(72)【発明者】
【氏名】フィリポビク、ダニエル・フレッド
(72)【発明者】
【氏名】アガーウォル、ラビ
(72)【発明者】
【氏名】ホウ、ジレイ
(72)【発明者】
【氏名】カプーア、ロヒット
【審査官】 佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−514367(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02−7/12
H04J 99/00
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップリンク送信ダイバーシティのための装置であって、
ユーザ機器の第1のアンテナにおいてアップリンクを送信するための手段と、
アップリンク送信ダイバーシティがサービングノードによって条件付きで許可されることを決定するための手段と、
値を測定するための手段と、
前記値に基づく有効化条件が満たされることを決定するための手段と、
前記値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのために前記ユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するための手段と
を備える装置。
【請求項2】
前記ユーザ機器の前記第1のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するための送信機と、
アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定するためのアップリンク送信ダイバーシティコントローラと、
前記値を測定するための受信機と、
前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するための前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのために前記ユーザ機器の少なくとも部分的に前記第2のアンテナにおいて前記アップリンクをさらに送信するための前記送信機と
をさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記送信機が、さらに、スイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)での少なくとも部分的に前記第2のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するためのものであり、
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記第1のアンテナにおける送信と前記第2のアンテナにおける送信との間の切替え以降経過した時間を備える前記値を測定し、経過した時間を備える前記値を最小経過時間閾値の前記有効化条件と比較することに応答して、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間の切替えを有効にするためのものである
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器がデュアルキャリア高速アップリンクパケットアクセス(DC−HSUPA)のために構成されていることを決定することに応答して、スイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)での前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に切替えを無効にするためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記送信機が、さらに、ビームフォーミング送信ダイバーシティ(BFTD)での少なくとも部分的に前記第2のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するためのものであり、前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器がデュアルキャリア高速アップリンクパケットアクセス(DC−HSUPA)のために構成されていることを決定することに応答して、BFTDを無効にするためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器の電力ヘッドルームを備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器のアクティブセットサイズを備える前記値をアクティブセット閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、共通パイロットチャネル(CPICH)受信信号符号電力(RSCP)を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)キャリア受信信号強度(RSSI)を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項10】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器による送信電力の前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものであり、前記有効化条件が満たされることを決定することが、リリース1999専用チャネル(DCH)のみが前記ユーザ機器上に構成されていることを決定することをさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器の速度を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項12】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記サービングノードからの前記ユーザ機器の距離を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項13】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器によって送信される平均データレートを備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項14】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、無線リソース管理(RRM)操作の持続時間、干渉管理操作の持続時間、サービスされる複数のユーザ機器のトラフィック特性、または選択された時間量内のアンテナ切替えの数を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、請求項2に記載の装置。
【請求項15】
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記値に基づく無効化条件が満たされることを決定することに応答してアップリンク送信ダイバーシティを無効にするためのものであり、前記無効化条件が、ヒステリシスのための閾値調整とともに有効化閾値を備える前記有効化条件に等しい無効化閾値を備える、請求項2に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明確に組み込まれる、2010年5月3日に出願された「UE Based Conditional Enabling of ULTD」と題する仮出願第61/330,870号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、一般に通信に関し、より詳細には、ワイヤレス通信ネットワークにおけるアップリンク送信ダイバーシティの技法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、音声、データなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムとすることができる。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムがある。
【0004】
概して、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレス端末のための通信を同時にサポートすることができる。各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上での伝送によって1つまたは複数の基地局と通信する。順方向リンク(またはダウンリンク)とは、基地局から端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)とは、端末から基地局への通信リンクを指す。この通信リンクは、単入力単出力、多入力単出力、または多入力多出力(MIMO)システムを介して確立できる。
【0005】
ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)は第3世代(3G)携帯電話技術の1つである。UMTS地上無線アクセスネットワーク(Terrestrial Radio Access Network)、略してUTRANは、UMTS無線アクセスネットワークを構成するノードBと無線ネットワークコントローラとの総称である。この通信ネットワークは、リアルタイム回線交換からIPベースパケット交換まで多くのトラフィックタイプを搬送することができる。UTRANは、UE(ユーザ機器)とコアネットワークとの間の接続を可能にする。UTRANは、ノードBと呼ばれる基地局と無線ネットワークコントローラ(RNC)とを含む。RNCは1つまたは複数のノードBに制御機能を与える。典型的な実装形態は、複数のノードBにサービスしている中央局に配置された別個のRNCを有するが、ノードBとRNCは同じデバイスとすることができる。ノードBとRNCとが物理的に分離される必要はないということにもかかわらず、それらの間には、Iubとして知られる論理インターフェースがある。RNCおよびその対応するノードBは、無線ネットワークサブシステム(RNS)と呼ばれる。UTRANには2つ以上のRNSが存在する場合がある。
【0006】
(IMT Multi Carrier(IMT MC)としても知られる)CDMA2000は、モバイルフォンとセルサイトとの間でボイス、データ、およびシグナリングデータを送るためにCDMAチャネルアクセスを使用する3Gモバイル技術規格のファミリーである。規格の組(set)は、CDMA2000 1Xと、CDMA2000 EV−DO Rev.0と、CDMA2000 EV−DO Rev.Aと、CDMA2000 EV−DO Rev.Bとを含む。すべて、ITUのIMT−2000用の承認された無線インターフェースである。CDMA2000は、比較的長い技術的歴史を有し、それの前の2GイタレーションIS−95(cdmaOne)との後方互換性がある。
【0007】
1xおよび1xRTTとしても知られるCDMA2000 1X(IS−2000)は、コアCDMA2000ワイヤレスエアインターフェース規格である。1xRadio Transmission Technologyを意味する「1x」という記号は、IS−95と同じRF帯域幅、すなわち1.25MHz無線チャネルのデュプレックスペアを示す。1xRTTは、64個の元のセットに直交する(直角位相にある)64個のさらなるトラフィックチャネルを順方向リンクに追加することによって、IS−95の容量をほぼ2倍にする。1X規格は、最高153kbpsのパケットデータ速度をサポートし、実世界データ送信は、大部分の商用アプリケーションでは平均して60〜100kbpsである。また、IMT−2000は、媒体およびリンクアクセス制御プロトコルとサービス品質(QoS)とを含む、データサービスのより大規模な使用のためのデータリンクレイヤへの変更を行った。IS−95データリンクレイヤは、データのための「ベストエフォート配信」とボイスのための回線交換チャネル(すなわち、20msごとに1回のボイスフレーム)を提供したのみであった。
【0008】
しばしばEV−DOまたはEVと省略されるCDMA2000 1xEV−DO(Evolution−Data Optimized)は、一般にブロードバンドインターネットアクセスのための、無線信号を介したデータのワイヤレス送信のための電気通信規格である。それは、個々のユーザのスループットと全体的なシステムスループットの両方を最大にするために、符号分割多元接続(CDMA)ならびに時分割多元接続(TDMA)を含む多重化技法を使用する。それは、CDMA2000規格ファミリーの一部として3rd Generation Partnership Project 2(3GPP2)によって規格化され、世界中の多くのモバイルフォンサービスプロバイダ、特にCDMAネットワークを前に採用したプロバイダによって採用されている。
【0009】
3GPP LTE(Long Term Evolution)は、UMTSモバイルフォン規格を将来の要件に対処するように向上させるためのThird Generation Partnership Project(3GPP)内のプロジェクトに付けられた名前である。目的は、効率性向上、コスト削減、サービス改善、新規のスペクトル機会(spectrum opportunity)の利用、および他のオープンスタンダードとの統合の改良を含む。LTEシステムは、進化型UTRA(EUTRA)および進化型UTRAN(EUTRAN)規格シリーズに記載されている。
【発明の概要】
【0010】
以下で、開示する態様のいくつかの態様の基本的理解を与えるために簡略化された概要を提示する。この概要は、包括的な概観ではなく、主要なまたは重要な要素を識別するものでも、そのような態様の範囲を定めるものでもない。その目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、説明する特徴のいくつかの概念を簡略化された形態で提示することである。
【0011】
一態様では、本開示は、ユーザ機器の第1のアンテナにおいてアップリンクを送信し、アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定し、値を測定し、値に基づく有効化条件(enabling condition)が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのためにユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいてアップリンクを送信することによるアップリンク送信ダイバーシティのための方法を提供する。
【0012】
別の態様では、本開示は、アップリンク送信ダイバーシティのための少なくとも1つのプロセッサを提供する。第1のモジュールは、ユーザ機器の第1のアンテナにおいてアップリンクを送信する。第2のモジュールは、アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定する。第3のモジュールは、値を測定する。第4のモジュールは、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのためにユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいてアップリンクを送信する。
【0013】
追加の態様では、本開示は、アップリンク送信ダイバーシティのためのコンピュータプログラム製品を提供する。非一時的(non-transitory)コンピュータ可読記憶媒体は、コードのセットを記憶する。第1のコードセットは、コンピュータにユーザ機器の第1のアンテナにおいてアップリンクを送信させる。第2のコードセットは、コンピュータにアップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定させる。第3のコードセットは、コンピュータに値を測定させる。第4のコードセットは、コンピュータに、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのためにユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいてアップリンクを送信させる。
【0014】
さらなる態様では、本開示は、アップリンク送信ダイバーシティのための装置を提供する。装置は、ユーザ機器の第1のアンテナにおいてアップリンクを送信するための手段を備える。装置は、アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定するための手段を備える。装置は、値を測定するための手段を備える。装置は、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのためにユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいてアップリンクを送信するための手段を備える。
【0015】
さらに別の態様では、本開示は、アップリンク送信ダイバーシティのための装置を提供する。送信機は、ユーザ機器の第1のアンテナにおいてアップリンクを送信する。アップリンク送信ダイバーシティコントローラは、アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定する。受信機は、値を測定する。送信機はさらに、値に基づく有効化条件が満たされることを決定するためのアップリンク送信ダイバーシティコントローラに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのためにユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいてアップリンクを送信する。
【0016】
上記および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、いくつかの例示的な態様を詳細に記載し、本態様の原理が使用でき得る様々な方法のほんのいくつかを示すものである。他の利点および新規の特徴は、以下の詳細な説明を図面とともに検討すれば明らかになり、開示する態様は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【0017】
本開示の特徴、性質、および利点は、全体を通じて同様の参照符号が同様のものを指す図面とともに、以下に記載する詳細な説明を読めばより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】アップリンク送信ダイバーシティ(ULTD)を条件付きで実行するための通信システムの概略図。
図2】測定値を使用してULTDの有効化/無効化をトリガするときに実行されるステップを含むフローチャート。
図3】コアおよびユーザ機器へのそのインターフェースとともに2つの無線ネットワークサブシステムを有する無線アクセスシステムを示すブロック図。
図4】セルラー通信システムの簡略図。
図5】本明細書において以下で詳述され、具体的には、ベースノード(ノードB)および無線ネットワークコントローラがパケットネットワークとインターフェースをとり、無線ネットワークコントローラとノードBとを含む通信システムの一部の図。
図6】ユーザ機器(UE)を示すブロック図。
図7】送信機の構造による信号の機能ブロック流れ図。
図8】スイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)送信機のブロック図。
図9】SATDデバイスにおいてアンテナ切替えレートをテストし、検証するために使用され得るテストセットアップを開示する図。
図10】ULTDを条件付きで実行するための電気的構成要素の論理的グルーピングのシステムの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
通信システムにおいて、ユーザ機器(UE)は、第1のアンテナと第2のアンテナとを使用して、スイッチト(Switched)アンテナ送信ダイバーシティ(SATD)またはビームフォーミング送信ダイバーシティ(BFTD)のいずれかによってアップリンク送信ダイバーシティ(ULTD)を条件付きで実行する。サービングノードまたはUEのいずれかが、アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定する。サービングノードまたはUEのいずれかが、値を測定する。UEは、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、ULTDを使用して送信する。UEは、値に基づく無効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティを無効にすることもできる。無効化条件(disabling condition)は、ヒステリシスのための閾値調整(threshold adjustment)とともに有効化閾値(enabling threshold)を備える有効化条件に等しい無効化閾値を備える。
【0020】
たとえば、UEがデュアルキャリア高速アップリンクパケットアクセス(DC−HSUPA)のために構成される場合、SATDは、切替えが速すぎること、または使用されること自体が防止され得る。他の態様では、有効化閾値および無効化閾値は、電力ヘッドルーム、アクティブセットサイズ、共通パイロットチャネル(CPICH)受信信号符号電力(RSCP)、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)キャリア受信信号強度(RSSI)、チップエネルギーをサービングノードからのダウンリンクのノイズ密度で割ったもの(Ec/No)、UEによる送信電力、UEの速度、サービングノードからのUEの距離、UEによって送信される平均データレート、無線リソース管理(RRM)操作の持続時間、干渉管理操作の持続時間、サービスされる複数のUEのトラフィック特性、および選択された時間量内のアンテナ切替えの数に基づき得る。
【0021】
一態様では、DC−HSUPAが構成されると、SATDは無効にされる。従来では、HSPAでのUL Txダイバーシティは、単一のアップリンク周波数の操作に制限されている。デュアルキャリアHSUPA(DC−HSUPA)が構成されるとULTDが有効にされることになっている場合、仮定されたUE送信アーキテクチャに応じて、ビームフォーミング送信ダイバーシティ(BFTD)とSATDの両方のための新しい方法を画定する必要があり得る。一例では、DC−HSUPAとULTDとを結合することができ得る。ULTDは、単一のアップリンク周波数操作に制限され得る。一例では、DC−HSUPAが構成されるときにUEがULTDを無効にしていることを確実にするために、テストが導入され得る。別の例では、SATD対応のUEでは、DC−HSUPAが構成されると、SATDが無効にされる。
【0022】
別の態様では、ULTDのUEベースの条件付きの有効化を実施することができる。アップリンク送信ダイバーシティ(ULTD)方式は、たとえば、ユーザ機器(UE)送信電力を低減する、またはUEカバレージ範囲を増加させる、またはUEデータレートを増加させる、または上記の組合せなど、伝送品質を向上させるために、UEにおいて2つ以上(通常は2つ)の送信アンテナを使用する。これは、全体的なシステム容量を向上させるのを助けることもできる。フィードバック要件に基づいて、ULTD方式は、閉ループ(CL)方式および開ループ(OL)方式に分類することができる。送信機から見ると、ULTD方式は、ビームフォーミング(BF)方式およびアンテナスイッチング(AS)方式として分類され得る。
【0023】
一般に、閉ループ(CL)送信ダイバーシティ方式では、受信機は、送信機が複数の送信アンテナに対する送信フォーマットを選択するのを助けるために、空間チャネルについての明確なフィードバック情報を提供する。一方、開ループ(OL)TD方式は、そうではない。W−CDMAアップリンクの文脈では、OL TD方式という用語は、コアの標準の変更のない、すなわち、新しいフィードバックチャネルを導入することのない方式を含む。
【0024】
CLTD方式の2つのカテゴリがある。CLTDビームフォーミング方式では、ノードBで受信される信号が強め合うように追加されるように、ノードBは、複数の送信アンテナを介して使用されるプリコーディング(またはビームフォーミング)ベクトルをUEにフィードバックする。これは、次に、受信機の信号対雑音比(SNR)を最大にし、ビームフォーミング効果を達成する。CLTDアンテナスイッチング方式では、ノードBは、UEが使用すべき送信アンテナ上でその選択をUEにフィードバックする。この選択は、結果的に、UE送信アンテナとノードB受信アンテナとの間に最も大きいチャネル利得をもたらす。2つの方式の間で、CLTD BFは、チャネルを追跡するための速さと、方式がどれくらいチャネル位相を中断する可能性があるかとの間のより良いトレードオフを達成することができる。
【0025】
上位層シグナリングは、いくつかの潜在的なパフォーマンス問題を緩和するために、アップリンク送信ダイバーシティ伝送を有効または無効にするために導入され得る。
【0026】
上位層制御が使用される場合、UEは、ネットワークによって管理されるUEでいくつかの測定または条件に基づいてULTD機能を有効にすることができる。これらの測定または条件の多くは、ULTD方法によって使用されるセットの一部であり得る。これによって、上位層シグナリングが機能を有効/無効にすることができるだけではなく、機能がいつ行使され得るかに対するより微細な制御を追加する。いくつかの適したUE測定に基づいてネットワーク制御を介してUEでULTDを条件付きで有効および無効にすることが有利であり得る。
【0027】
従来、開ループアップリンク送信ダイバーシティ(OL ULTD)アルゴリズムは、ネットワーク動作に対する何らかのシステムパフォーマンスの影響を潜在的にもたらし得、OL ULTDが常に有効にされる場合、影響は強調され得る。常にULTDを有効にする代わりに、本方法および装置は、1組のトリガに基づいてULTDを条件付きで有効/無効にするために、ノードBとUEの両方で使用され得る1組のトリガを開示する。ULTDを条件付きで有効/無効にすることを可能にする方法および装置は、すべてのUEが所与の時間にULTDを実行しているというとは限らないことを確実にすることによって、W−CDMA/HSUPAネットワーク操作へのシステムの影響のリスクを低減することができ得る。
【0028】
ULTDを有効にするための可能なトリガのリストは、次の通りであり得る。
【0029】
UEの電力ヘッドルームが構成可能な閾値未満になる
UEのアクティブセットサイズ>1
UEで測定されるサービングセルからのCPICH RSCPが閾値未満になる
UEで測定されるUTRAキャリアRSSIが閾値未満になる
UEで測定されるサービングセルからのCPICH Ec/Noが閾値未満になり、この場合、Ec/No(チップエネルギーをノイズ密度で割ったもの)は、受信信号符号電力(RSCP)を受信信号強度インジケータ(RSSI)で割ったものであるR99 DCHのみが構成される場合、UE送信電力が閾値を超える。
【0030】
ULTDを無効にするための可能なトリガのリストは、次の通りであり得る。UEの電力ヘッドルームが構成可能な閾値を超える
UEのアクティブセットサイズ=1
UEで測定されるサービングセルからのCPICH RSCPが閾値を超える
UEで測定されるUTRAキャリアRSSIが閾値を超える
UEで測定されるサービングセルからのCPICH Ec/Noが閾値を超える
R99 DCHのみが構成される場合、UE送信電力が閾値未満になる。
【0031】
ULTDを有効にするための閾値は、一般に、ヒステリシスを考慮に入れるためにULTDを無効にするための閾値とは異なる得ることに留意されたい。ネットワーク内で使用され得る別の有用なトリガは、ノードB側のRX Ecp/Nt(ノイズレベルに対するパイロット信号振幅の比)である。それがある閾値を上回る場合、UEは、ULTDをオフにするために信号が送られ得る。
【0032】
次に、図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の説明では、説明のために、1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載する。ただし、様々な態様は、これらの具体的な詳細なしに実施できることは明白であろう。他の例では、これらの態様の説明を円滑にするために、よく知られている構造およびデバイスをブロック図の形態で示す。
【0033】
まず図1を参照すると、通信システム100で、ユーザ機器102として示される装置は、送信機105および第1のアンテナ106を使用してサービングノード108にアップリンク104を送信する。サービングノード108は、送信機113を介してアップリンク送信ダイバーシティ(ULTD)を実行するためにダウンリンク112上で送信することによって、ユーザ機器102を条件付きで許可することができる(ブロック110)。したがって、ユーザ機器102は、スイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)またはビームフォーミング送信ダイバーシティ(BFTD)のために第2のアンテナ114を使用することもできる。ユーザ機器102またはサービングノード108は、それぞれの受信機118、120によって受信される値116を測定する。アップリンク送信ダイバーシティ(ULTD)コントローラ122は、値116に基づく有効化条件124が満たされることを決定し、送信機105が第1のアンテナ106および第2のアンテナ114においてULTDを使用してアップリンク104を送信できるようにする。
【0034】
引き続き図1を参照すると、一態様では、ユーザ機器102は、本明細書で説明する構成要素および機能のうちの1つまたは複数に関連付けられた処理機能を実行するためのプロセッサ130を含み得る。プロセッサ130は、プロセッサまたはマルチコアプロセッサの単一または複数のセットを一部として含むことができる。さらに、プロセッサ130は、コンピューティングプラットフォーム132として示される、統合処理システムおよび/または分散処理システムとして実装できる。
【0035】
ユーザ機器102は、プロセッサ130によって実行されているアプリケーションのローカルバージョンを記憶するためなどのメモリ134をさらに含む。メモリ134は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、テープ、磁気ディスク、光ディスク、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、およびそれらの任意の組合せなど、コンピュータが使用できる任意のタイプのメモリを含むことができる。たとえば、メモリ134は、少なくとも一部は、データストア135を備えることができ、データストア135は、本明細書で説明する態様に関連して採用される情報、データベース、およびプログラムの大容量記憶を与えるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適切な組合せとすることができる。たとえば、データストア135は、プロセッサ130によって現在実行されていないアプリケーションのためのデータリポジトリ(data repository)であり得る。
【0036】
さらにユーザ機器102は、本明細書で説明するように、ハードウェア、ソフトウェア、およびサービスを利用して、1つまたは複数の相手との通信を確立し、維持することを行う通信構成要素136を含む。通信構成要素136は、ユーザ機器102上の構成要素間、ならびにユーザ機器102と、たとえば外部入出力(I/O)インターフェース138を介して通信ネットワークにわたって配置されるデバイス、または内部バスインターフェース140を介して連続的にまたはローカルにユーザ機器102に接続されるデバイスなどの外部デバイスとの間に通信をもたらすことができ得る。たとえば、通信構成要素136は、1つまたは複数のバス142を含み得、送信チェーン構成要素および受信チェーン構成要素をさらに含み得、明快のために送信チェーンでは、変調器144、送信機105、および送信アンテナ(第1のアンテナ106および第2のアンテナ114)、および受信チェーンでは、受信アンテナ(第1のアンテナ106および第2のアンテナ114)、受信機118、および復調器146として示される。
【0037】
ユーザ機器102は、さらに、ユーザ機器102のユーザから入力を受けるように動作可能であり、ユーザへの提示のための出力を生成するようにさらに動作可能なユーザインターフェース148を含み得る。ユーザインターフェース148は、限定はしないが、キーボード、テンキー、マウス、タッチセンシティブディスプレイ、ナビゲーションキー、ファンクションキー、マイクロフォン、音声認識構成要素、ユーザから入力を受けることが可能な任意の他の機構、またはそれらの任意の組合せを含む、1つまたは複数の入力デバイスを含み得る。さらに、ユーザインターフェース148は、限定はしないが、ディスプレイ、スピーカ、触覚フィードバック機構、プリンタ、出力をユーザに提示することが可能な任意の他の機構、またはそれらの任意の組合せを含む、1つまたは複数の出力デバイスを含み得る。
【0038】
ユーザ機器102は、ULTDコントローラ122と、測定値116と、有効化条件124とを組み込むことができ、メモリ134、データストア135、または両方ともに常駐する。たとえば測定値116のための有効化閾値からヒステリシスのためにオフセットされる無効化閾値など、無効化条件150もメモリ134に存在し得る。
【0039】
図2では、本開示は、たとえばスイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)、ビームフォーミング送信ダイバーシティ(BFTD)のいずれかによるアップリンク送信ダイバーシティのための方法を提供する。ユーザ機器は、第1のアンテナ上でアップリンクを送信する(ブロック204)。サービングノードまたはユーザ機器のいずれかによって、アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることが決定される(ブロック206)。値は、サービングノードまたはユーザ機器のいずれかによって測定される(ブロック208)。ユーザ機器は、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのためにユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいてアップリンクを送信する(ブロック210)。
【0040】
SATDを使用する一態様では、方法200は、第1のアンテナにおける送信と第2のアンテナにおける送信との間の切替え以降経過した時間の値を測定し、経過した時間の値を構成可能な値であり得る最小経過時間閾値の有効化条件と比較することに応答して、第1のアンテナと第2のアンテナとの間の切替えを有効にすることをさらに提供し得る。
【0041】
別の例では、SATDでの第1のアンテナと第2のアンテナとの間の切替えを無効にすることは、ユーザ機器がデュアルキャリア高速アップリンクパケットアクセス(DC−HSUPA)のために構成されていることを決定することに応答し得る。
【0042】
追加の例では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、ユーザ機器の電力ヘッドルームの値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0043】
さらなる態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを比較することが、ユーザ機器のアクティブセットサイズの値をアクティブセット閾値と比較することをさらに備える。たとえば、アクティブセット閾値は、1である。
【0044】
さらに別の態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、共通パイロットチャネル(CPICH)受信信号符号電力(RSCP)の値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0045】
さらなる追加の態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)キャリア受信信号強度(RSSI)の値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0046】
またさらなる態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、チップエネルギーをサービングノードからのダウンリンクのノイズ密度(Ec/No)で割った値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0047】
別の態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、ユーザ機器による送信電力の値を有効化閾値と比較することをさらに備える。例示的な態様では、有効化条件が満たされることを決定することが、リリース1999専用チャネル(DCH)のみがユーザ機器上に構成されていることを決定することをさらに備える。
【0048】
追加の態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、ユーザ機器の速度を備える値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0049】
さらなる態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、サービングノードからのユーザ機器の距離を備える値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0050】
さらに別の態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、ユーザ機器によって送信される平均データレートを備える値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0051】
さらなる追加の態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、無線リソース管理(RRM)操作の継続時間を備える値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0052】
またさらなる態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、干渉管理操作の持続時間を備える値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0053】
別の態様では、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することが、サービスされる複数のユーザ機器のトラフィック特性を備える値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0054】
追加の態様では、有効化条件が満たされることを決定することが、選択された時間量内のアンテナ切替えの数を備える値を有効化閾値と比較することをさらに備える。
【0055】
さらなる態様では、方法は、値に基づく無効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティを無効にすることをさらに提供する。無効化条件は、ヒステリシスのための閾値調整とともに有効化閾値を備える有効化条件に等しい無効化閾値を備える。
【0056】
図3図6を参照して本明細書でさらに説明するのは、開示の原理が適用され得るユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)に従って動作する無線ネットワークの一例である。ベースノード(ノードB310、311、314)、および無線ネットワークコントローラ341〜344は、「無線ネットワーク」、「RN」、「アクセスネットワーク(AN)」と呼ばれるネットワークの部分である。無線ネットワークは、UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)とすることができる。UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、UMTS無線アクセスネットワークを構成する、ノードB(または基地局)と、それが含むノードB(または無線ネットワークコントローラ(RNC))の制御機器との全体語である。これは、リアルタイム回線交換とIPベースパケット交換との両方のトラフィックタイプを運ぶことができる3G通信ネットワークである。UTRANは、ユーザ機器(UE)323〜327のエアインターフェースアクセス方法を提供する。接続は、UTRANによって、UE(ユーザ機器)とコアネットワークとの間に提供される。無線ネットワークは、複数のユーザ機器デバイス323〜327間でデータパケットをトランスポートし得る。
【0057】
UTRANは、4つのインターフェースIu、Uu、IubおよびIurによって他の機能エンティティに内部または外部で接続される。UTRANは、Iuと呼ばれる外部インターフェースを介してGSM(登録商標)コアネットワーク321に接続される。無線ネットワークコントローラ(RNC)341〜344(図4に示される)は、そのうちのRNC341、342が図3に示されており、このインターフェースをサポートする。さらに、RNC341〜344は、Iubと標示されたインターフェースを介してノードBと呼ばれる1組の基地局を管理する。Iurインターフェースは、2つのRNC341〜342を互いに接続する。RNC341〜344がIurインターフェースによって相互接続されるので、UTRANは大部分はコアネットワーク321から自律している。図3に、RNCと、ノードBと、IuインターフェースおよびUuインターフェースとを使用する通信システムを開示する。Uuも外部にあり、ノードB310、311、314をUE323〜327と接続するが、Iubは、RNC342〜344をノードB310、311、314と接続する内部インターフェースである。
【0058】
無線ネットワークは、上述のように、企業内イントラネット、インターネットまたは従来の公衆交換電話網など、無線ネットワーク外部の追加のネットワークにさらに接続され得、各ユーザ機器323〜327とそのような外部のネットワークとの間でデータパケットをトランスポートし得る。
【0059】
図4は、ノードB310、311、および314(または基地局もしくはワイヤレス送受信基地局)に結合された無線ネットワークコントローラ(RNC)(または基地局コントローラ(BSC))341〜344を含む、通信ネットワーク300の選択された構成要素を示す。ノードB310、311、314は、対応するワイヤレス接続355、367、382、392、393、394を介してユーザ機器(または遠隔局)323〜327と通信する。通信チャネルは、ノードB310、311、314からユーザ機器(UE)323〜327への送信のための(ダウンリンクとしても知られる)順方向リンク(FL)と、UE323〜327からノードB310、311、314への送信のための(アップリンクとしても知られる)逆方向リンク(RL)とを含む。RNC341〜344は1つまたは複数のノードBに制御機能を与える。無線ネットワークコントローラ341〜344は、モバイル交換センター(MSC)351、352を介して公衆交換電話網(PSTN)348に結合される。別の例では、無線ネットワークコントローラ341〜344は、パケットデータサーバノード(PDSN)(図示せず)を介してパケット交換ネットワーク(PSN)(図示せず)に結合される。無線ネットワークコントローラ341〜344およびパケットデータサーバノードなど、様々なネットワーク要素間のデータ交換は、任意の数のプロトコル、たとえば、インターネットプロトコル(IP)、非同期転送モード(ATM)プロトコル、T1、E1、フレームリレーまたは他のプロトコルを使用して実装され得る。
【0060】
各RNCは、複数の役割を満たす。第1に、ノードBを使用することを試みる新しいモバイルまたはサービスの承認を制御することができ得る。第2に、ノードBまたは基地局の観点から、RNCは、制御RNCである。承認を制御することは、ネットワークが利用可能なものまでモバイルに無線リソース(帯域幅および信号対雑音比)が割り振られることを確実にする。RNCは、ノードBのIubインターフェースが終端するところである。UEまたはモバイルの観点から、RNCはサービングRNCとして働き、そこで、モバイルのリンクレイヤ通信を終端する。コアネットワークの観点から、サービングRNCは、UEのためのIuを終端する。また、サービングRNCは、そのIuインターフェースを介してコアネットワークを使用しようと試みる新しいモバイルまたはサービスの承認を制御する。
【0061】
W−CDMA:エアインターフェースの場合、UMTSは、最も一般的には、広帯域符号分割多元接続(またはW−CDMA)として知られる広帯域スペクトラム拡散モバイルエアインターフェースを使用する。W−CDMAは、別々のユーザに対して直接シーケンス符号分割多元接続シグナリング方法(direct sequence code division multiple access signaling method)(またはCDMA)を使用する。W−CDMA(広帯域符号分割多元接続)は、モバイル通信のための第3世代規格である。W−CDMAは、限られたデータ機能をもつボイス通信に適応されるGSM(Global System for Mobile Communications)/GPRS(General Packet Radio Service)、第2世代規格から発展した。W−CDMAの第1の商用展開は、W−CDMAリリース99と呼ばれる規格のバージョンに基づく。
【0062】
リリース99仕様は、アップリンクパケットデータを有効化する2つの技法を定義している。最も一般的には、データ送信は、専用チャネル(DCH)またはランダムアクセスチャネル(RACH)のいずれかを使用してサポートされる。しかしながら、DCHは、パケットデータサービスのサポートのための1次チャネルである。各遠隔局(またはユーザ機器)323〜327は、直交可変拡散率(OVSF)符号を使用する。OVSF符号は、個々の通信チャネルを一意に識別するのを容易にする直交符号である。さらに、ソフトハンドオーバを使用してマイクロダイバーシティがサポートされ、閉ループ電力制御がDCHとともに採用される。
【0063】
送信されたパイロット信号を含む送信されたデータを拡散するために、通常、擬似ランダム雑音(PN)系列がCDMAシステムにおいて使用される。PN系列の単一の値を送信するように要求される時間はチップとして知られ、チップが変動するレートはチップレートとして知られている。受信機がそれのPN系列をノードB310、311、314のPN系列に整合させる受信機は、直接シーケンスCDMAシステムの設計に固有である。W−CDMA規格によって定義されたものなど、いくつかのシステムは、プライマリスクランブリングコードとして知られる、各々についての一意のPN符号を使用して基地局(ノードB310、311、314)を区別する。W−CDMA規格は、ダウンリンクをスクランブルするための2つのゴールド符号系列、すなわち、同相成分(I)のためのゴールド符号系列と、直角位相(Q)のための別のゴールド符号系列とを定義している。I PN系列およびQ PN系列は一緒に、データ変調なしにセル全体にわたってブロードキャストされる。このブロードキャストは、共通パイロットチャネル(CPICH)と呼ばれる。生成されたPN系列は、38,400チップの長さに切り捨てられる。38,400チップの期間は無線フレームと呼ばれる。各無線フレームは、スロットと呼ばれる35個の等しいセクションに分割される。W−CDMAであるノードB310、311、314は、互いに対して非同期的に動作し、したがって、1つの基地局(ノードB310、311、314)のフレームタイミングの知識は、任意の他のノードB310、311、314のフレームタイミングの知識につながらない。この知識を取得するために、W−CDMAシステムは同期チャネルとセル探索技法とを使用する。
【0064】
HSPA(高速パケットアクセス):3GPPリリース5以降は高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)をサポートしている。3GPPリリース6以降は高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)をサポートしている。HSDPAおよびHSUPAは、それぞれダウンリンクおよびアップリンク上での高速パケットデータ送信を可能にするチャネルと手順の組(sets)である。リリース7 HSPA+は、データレートを改善するために3つの拡張を使用している。第1に、それは、ダウンリンク上での2×2多入力多出力(MIMO)のサポートを導入した。MIMOの場合、ダウンリンク上でサポートされるピークデータレートは、28Mbpsである。第2に、高次変調がダウンリンク上で導入されている。ダウンリンク上での64直交振幅変調(QAM)の使用は、ピークデータレート21Mbpsを可能にする。第3に、高次変調がアップリンク上で導入されている。アップリンク上での16QAMの使用は、ピークデータレート11Mbps(メガビット毎秒)を可能にする。
【0065】
HSUPAでは、ノードB310、311、314は、いくつかのユーザ機器デバイス323〜327がある電力レベルにおいて同時に送信することを許可する。これらの許可は、短期ベースで(数十ミリ秒ごとに)リソースを割り振る高速スケジューリングアルゴリズム(fast scheduling algorithm)を使用することによってユーザに割り当てられる。HSUPAの迅速なスケジューリングは、パケットデータのバースト的性質に好適である。高いアクティビティの期間中に、ユーザは、より大きい割合の利用可能なリソースを得ることがあるが、低いアクティビティの期間中にほとんどまたはまったく帯域幅を得ないことがある。
【0066】
3GPPリリース5 HSDPAでは、アクセスネットワークの送受信基地局(ノードB310、311、314)は、ユーザ機器デバイス323〜327に、ダウンリンクペイロードデータを高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH)上で送り、ダウンリンクデータに関連する制御情報を高速共有制御チャネル(HS−SCCH)上で送る。データ送信のために使用される256個のOrthogonal Variable Spreading Factor(OVSFまたはウォルシュ)符号がある。HSDPAシステムでは、これらの符号は、セルラーテレフォニー(ボイス)のために一般に使用されるリリース1999(レガシーシステム)符号と、データサービスのために使用されるHSDPA符号とに区分される。送信時間インターバル(TTI)ごとに、HSDPA対応ユーザ機器デバイス323〜327に送られた専用制御情報は、デバイスに対して、符号空間内のどの符号がダウンリンクペイロードデータをデバイスに送るために使用されるかと、ダウンリンクペイロードデータの送信のために使用される変調とを示す。
【0067】
HSDPA動作の場合、ユーザ機器デバイス323〜327へのダウンリンク送信は、15個の利用可能なHSDPA OVSF符号を使用して、異なる送信時間インターバル(TTI)のためにスケジュールされ得る。所与のTTI(TTI)の間、TTI中にデバイスに割り振られたダウンリンク帯域幅に応じて、各ユーザ機器デバイス323〜327は、15個のHSDPA符号のうちの1つまたは複数を使用し得る。
【0068】
MIMOシステムにおいて、送信機アンテナおよび受信機アンテナからの対応する信号経路(signal paths)を有するある数「N」の送信機アンテナ×別の数「M」の受信アンテナがある。これらの経路上の信号は、同一でない。MIMOは複数のデータ送信パイプ(pipes)を作成する。パイプは、時空間領域において直交である。パイプの数はシステムのランクに等しい。これらのパイプが時空間領域において直交であるので、それらは互いとの干渉をほとんど生じない。データパイプは、N×M個の経路上の信号を適切に組み合わせることによる適切なデジタル信号処理を用いて実現される。送信パイプは、アンテナ送信チェーンまたはいずれか1つの特定の送信経路に対応しないことに留意されたい。
【0069】
通信システムは単一のキャリア周波数または複数のキャリア周波数を使用し得る。各リンクは、異なる数のキャリア周波数を組み込み得る。さらに、ユーザ機器デバイス323〜327などのアクセス端末は、ワイヤレスチャネルを介して、あるいは、たとえば、光ファイバまたは同軸ケーブルを使用するワイヤードチャネルを介して通信する任意のデータデバイスであり得る。ユーザ機器323〜327などのアクセス端末は、限定はしないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、あるいはワイヤレス電話または有線電話を含む、いくつかのタイプのデバイスのいずれかであり得る。アクセス端末は、ユーザ機器(UE)323〜327、遠隔局、移動局または加入者局としても知られている。また、UE323〜327は移動または固定であり得る。
【0070】
1つまたは複数のノードB310、311、314とのアクティブトラフィックチャネル接続を確立したユーザ機器323〜327は、アクティブユーザ機器323〜327と呼ばれ、トラフィック状態にあると言われる。1つまたは複数のノードB310、311、314とのアクティブトラフィックチャネル接続を確立中であるユーザ機器323〜327は、接続セットアップ状態にあると言われる。ユーザ機器323〜327が信号をノードB310、311、314に送る通信リンクは、アップリンクと呼ばれる。ノードB310、311、314が信号をユーザ機器323〜327に送る通信リンクは、ダウンリンクと呼ばれる。
【0071】
図5は、本明細書において以下で詳述され、具体的には、ノードB310、311、314および無線ネットワークコントローラ341〜344は、パケットネットワークインターフェース346とインターフェースをとる(図5では、簡単のために、ノードB310、311、314のうちの1つのみ、およびRNC341〜344のうちの1つのみが示される)。ノードB310、311、314および無線ネットワークコントローラ341〜344は、図3および図5に、1つまたは複数のノードB310、311、314および無線ネットワークコントローラ341〜344を囲む点線として示される、無線ネットワークサーバ(RNS)388の一部であり得る。次いで、送信すべき関連する量のデータを、ノードB310、311、314におけるデータキュー372から取り出し、データキュー372に関連するユーザ機器323〜327への送信のためにチャネル要素368に供給する。
【0072】
無線ネットワークコントローラ341〜344は、モバイル交換センター351、352を介して公衆交換電話網(PSTN)348とインターフェースをとる。また、無線ネットワークコントローラ341〜344は、通信ネットワーク300のノードB310、311、314とインターフェースをとる(簡単のために、図4には1つのノードB310、311、314のみが示される)。さらに、無線ネットワークコントローラ341〜344はパケットネットワークインターフェース346とインターフェースをとり得る。無線ネットワークコントローラ341〜344は、通信システム中のユーザ機器(UE)323〜327とパケットネットワークインターフェース346およびPSTN348に接続された他のユーザとの間の通信を調整し得る。PSTN348は、標準電話ネットワーク(図5に図示せず)を介してユーザとインターフェースをとり得る。
【0073】
無線ネットワークコントローラ341〜344は、多くのセレクタ要素336を含むが、簡単のために、図5には1つのみが示される。各セレクタ要素336は、1つまたは複数のノードB310、311、314と1つの遠隔局との間の通信を制御するために割り当てられる。セレクタ要素336が所与のユーザ機器323〜327に割り当てられていない場合、ユーザ機器323〜327をページングする必要が呼制御プロセッサ340に通知される。呼制御プロセッサ340は、次いで、ユーザ機器323〜327をページングするようにノードB310、311、314に指示する。
【0074】
データソース322は、所与のユーザ機器323〜327に送信すべき、ある量のデータを含んでいる。データソース322はデータをパケットネットワークインターフェース346に供給する。パケットネットワークインターフェース346は、データを受信し、データをセレクタ要素336にルーティングする。セレクタ要素336は、次いで、データを、ターゲットユーザ機器323〜327と通信しているノードB310、311、314に送信する。一例では、各ノードB310、311、314は、ユーザ機器323〜327に送信されるべきデータを記憶するデータキュー372を維持する。
【0075】
データパケットごとに、チャネル要素368は必要な制御フィールドを挿入する。一例では、チャネル要素368は、データパケットと制御フィールドとのサイクリック冗長検査(CRC)、符号化を実行し、符号テールビットのセットを挿入する。データパケット、制御フィールド、CRCパリティビット、および符号テールビットは、フォーマットされたパケットを構成する。チャネル要素368は、次いで、フォーマットされたパケットを符号化し、符号化されたパケット内でシンボルをインターリーブ(またはリオーダー(reorders))する。インターリーブされたパケットは、ウォルシュ符号でカバーされ、短いPNI符号およびPNQ符号で拡散される。拡散データが、信号を直交変調し、フィルタ処理し、増幅するRFユニット370に供給される。ダウンリンク信号が、アンテナを介してダウンリンクに無線で送信される。
【0076】
ユーザ機器323〜327で、ダウンリンク信号は、アンテナによって受信され、受信機にルーティングされる。受信機は、信号をフィルタ処理し、増幅し、直交復調し、量子化する。デジタル化された信号は、復調器(DEMOD)に供給され、短いPNI符号およびPNQ符号で逆拡散され、ウォルシュカバーでデカバー(decover)される。復調されたデータが、ノードB310、311、314において行われた信号処理機能の逆、具体的には、デインターリーブ、復号、CRC検査機能を実行するデコーダに供給される。復号されたデータがデータシンクに供給される。
【0077】
図6に、(PA308を含む)送信回路364と、受信回路309と、電力コントローラ307と、復号プロセッサ358と、信号処理において使用する処理ユニット303と、メモリ316とを含む、ユーザ機器(UE)323〜327の一例を示す。送信回路364および受信回路309は、UE323〜327と遠隔ロケーションとの間で、オーディオ通信など、データの送信および受信を可能にし得る。送信回路364および受信回路309はアンテナ318に結合され得る。
【0078】
処理ユニット303はUE323〜327の動作を制御する。処理ユニット303はCPUと呼ばれることもある。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得るメモリ316は、命令およびデータを処理ユニット303に供給する。メモリ316の一部は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をも含むことができる。
【0079】
UE323〜327の様々な構成要素は、データバスに加えて、電力バス、制御信号バス、およびステータス信号バスを含み得るバスシステム330によって一緒に結合される。明快のために、様々なバスが図6にバスシステム330として示される。
【0080】
説明される方法のステップは、図5に示すように、ノードB310、311、314中のメモリ361中にあるソフトウェアまたはファームウェア386の形態の命令としても記憶され得る。これらの命令は、図5のノードB310、311、314の制御ユニット362によって実行され得る。代替的に、または連携して、説明する方法のステップは、UE323〜327中のメモリ316中にあるソフトウェアまたはファームウェア384の形態の命令として記憶され得る。これらの命令は、図6中のUE323〜327の処理ユニット303によって実行され得る。
【0081】
図7に、たとえば、ユーザ機器323〜327において実装され得る、送信機構造および/またはプロセスの一例を示す。図7に示す機能および構成要素は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実装され得る。図7に示される機能に加えて、またはその代わりに、他の機能を図7に追加することができ得る。
【0082】
図7では、データソース400が、データd(t)または400aをフレーム品質インジケータ(FQI:frame quality indicator)/エンコーダ402に与える。FQIエンコーダ402は、データd(t)にサイクリック冗長検査(CRC:cyclic redundancy check)などのFQIを付加し得る。FQI/エンコーダ402はさらに、1つまたは複数のコーディング方式を使用してデータおよびFQIを符号化して、符号化シンボル402aを与え得る。各コーディング方式は、1つまたは複数のタイプのコーディング、たとえば、畳み込みコーディング、ターボコーディング、ブロックコーディング、反復コーディング、他のタイプのコーディングを含むか、またはまったくコーディングを含まないことがある。他のコーディング方式は、自動再送要求(ARQ)、ハイブリッドARQ(H−ARQ)、およびインクリメンタルリダンダンシ再送技法を含み得る。異なるタイプのデータが異なるコーディング方式を用いて符号化され得る。
【0083】
インターリーバ404は、フェージングをなくすために時間的に符号化データシンボル402aをインターリーブし、シンボル404aを生成する。信号のインターリーブされたシンボル404aは、フレームフォーマット405によって、あらかじめ定義されたフレームフォーマットにマッピングされ、フレーム405aが生成される。一例では、フレームフォーマットは、フレームを、複数のサブセグメントから構成されるものとして指定し得る。サブセグメントは、所与の次元、たとえば、時間、周波数、コード、または任意の他の次元に沿った、フレームの連続する部分であり得る。フレームは、固定の複数のそのようなサブセグメントから構成され得、各サブセグメントは、フレームに割り振られるシンボルの総数の一部分を含んでいる。たとえば、W−CDMA規格に従って、サブセグメントがスロットとして定義され得る。cdma2000規格によれば、サブセグメントは電力制御グループ(PCG)として定義され得る。一例では、インターリーブされたシンボル404aは、フレーム405aを構成する複数S個のサブセグメントにセグメント化される。
【0084】
フレームフォーマットはさらに、インターリーブされたシンボル404aとともに、たとえば、制御シンボル(図示せず)を含むことを指定し得る。そのような制御シンボルは、たとえば、電力制御シンボル、フレームフォーマット情報シンボルなどを含み得る。
【0085】
変調器406は、フレーム405aを変調して被変調データ406aを生成する。変調技法の例には、2位相シフトキーイング(BPSK)および4位相シフトキーイング(QPSK)がある。変調器406はまた、被変調データのシーケンスを反復し得る。
【0086】
ベースバンド−無線周波数(RF)変換ブロック408は、被変調信号406aをRF信号に変換して、アンテナ410を介して信号410aとしてワイヤレス通信リンク上で1つまたは複数のノードB局受信機に送信し得る。
【0087】
SATD送信機:図8に、スイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)送信機500のブロック図が示される。図8に示すように、スイッチ502の導入以外に、追加の送受切換器504および追加の送信アンテナ506(2次またはダイバーシティアンテナと呼ばれる)が、単一のアンテナ510のみで送信するレガシーUE508に追加される。特に、専用物理制御チャネル(DPCCH)、専用物理データチャネル(DPDCH)、進化型専用物理制御チャネル(E−DPCCH)および進化型専用物理データチャネル(E−DPDCH)は、それぞれの拡散構成要素512によって拡散され、加算器514で結合され、ミキサー516でSDPCH,Nと混合され、変調構成要素518によって変調される。電力増幅器520を通過した後、ULTDコントローラ522は、それぞれのTxアンテナ1 526またはTxアンテナ2 528によって送信するために第1の送受切換器524または追加の送受切換器504のいずれかに信号を向けるようにスイッチ502を制御する。
【0088】
SATD送信チェーンにおける追加の送受切換器および追加の送信アンテナの導入ため、本開示は、1次アンテナにおける既存の仕様において定義したすべてのUE Txコア要求をテストすることを提供し、追加の第2の送受切換器によって影響を受けるTxコア要求のみが2次またはダイバーシティアンテナにおいてテストされ得る。
【0089】
言い換えれば、本開示は、1次送信アンテナ上で送信し、すべての既存のコアTx仕様に対してテストするようにUEを静的に構成することを提供する。さらに、UEは、第2の送信アンテナ上で送信し、既存のTxコア仕様のサブセットについてテストされるように静的に構成される。
【0090】
次に、SATD UEに特有の追加のTxコア仕様が開示される。
【0091】
本開示は、アンテナ切替えレートに対処する。SATDでは、UEの送信アンテナの動的切替えのため、ノードBの受信機への潜在的な影響がある。特に、UEの送信アンテナのそれぞれとノードBの受信アンテナのそれぞれとの間のチャネルインパルス応答は一般に独立しているため、アンテナを切り替える時点で、チャネルにおいて引き起こされる振幅および位相不連続性がある。これは、次に、ノードBの受信機におけるチャネル推定サブシステムに潜在的に影響を与える可能性があり、パイロット(DPCCH)SNR動作点の向上をもたらし得る。
【0092】
SATDでは、アンテナ切替えレートに対するノードB受信機の損失の感度があり得る。SATDデバイスにおける感度に対処するための1つの方法および装置は、1秒当たりのアンテナ切替えの数に関して送信アンテナ切替えレートを制限する(たとえば、1秒当たり20回のアンテナ切替え)ことである。これは、SATD対応UEでは、送信アンテナ切替えレートが上限または閾値を超えないことを確実にする。
【0093】
図9に示されるテストステップ600は、SATDデバイスのアンテナ切替えレートをテストし、検証するために使用され得る。ハイレベルでは、テストステップ600は、送信機(TX)604と、受信機(RX)606とを有するシステムシミュレータ(SS)602としてまとめることができる。SS602は、TX604を介してテスト中のUE608による呼をセットアップする。ひとたびUE608がCELL_DCHになると、SS602は、送信電力制御(TPC)ビットのダミーパターンをUE608に送る。特に、スイッチ(「S」)610は、それぞれUE608の1次TX/RX616および2次TX/RX618と結合する第1の送受信機612と第2の送受信機614との間で選択する。リンクシミュレーションからTPCビットのトレースを集めることに基づいて、ダミーTPCパターンの選択を決定することができる。SS602は、その受信機RX606での信号の有無を感知することによって、アンテナ切替えがいつ起こるかを検出する。
【0094】
UE608は、SS602がその不在を感知できるように、十分に高い電力で送信している可能性がある。
【0095】
UE608が2次またはダイバーシティアンテナ(2次TX/RX618)に切り替わるとき、SS602のRX606との接続はない。
【0096】
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表すことができる。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0097】
図10を参照すると、条件付きのアップリンク送信ダイバーシティのためのシステム700が示されている。たとえば、システム700は、少なくとも部分的にユーザ機器内に常駐することができる。システム700は機能ブロックを含むものとして表されており、その機能ブロックは、コンピューティングプラットフォーム、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえばファームウェア)によって実装される機能を表す機能ブロックとすることができることを諒解されたい。システム700は、連携して動作することができる電気的構成要素の論理グルーピング702を含む。たとえば、論理グルーピング702は、ユーザ機器の第1のアンテナ上でアップリンクを送信するための電気的構成要素704を含むことができる。別の例では、論理グルーピング702は、アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定するための電気的構成要素706を含むことができる。別の例では、論理グルーピング702は、値を測定するための電気的構成要素708を含むことができる。さらなる例では、論理グルーピング702は、値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのためにユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいてアップリンクを送信するための電気的構成要素710を含むことができる。さらに、システム700は、電気的構成要素704〜710に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ720を含むことができる。メモリ720の外部にあるものとして示されているが、電気的構成要素704〜710のうちの1つまたは複数は、メモリ720の内部に存在することができることを理解されたい。
【0098】
さらに、本明細書で開示する態様に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者なら諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0099】
本出願で使用する「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを指すものとする。たとえば、構成要素は、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータとすることができ得るが、これらに限定されない。例として、サーバ上で実行されるアプリケーションと、そのサーバの両方を構成要素とすることができる。1つまたは複数の構成要素がプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ得、1つの構成要素を1つのコンピュータ上に配置し、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散することができ得る。
【0100】
「例示的」という単語は、本明細書では例、事例、または例示の働きをすることを意味するために使用する。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様または設計も、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいまたは有利なものと解釈すべきではない。
【0101】
様々な態様を、いくつかの構成要素やモジュールなどを含み得るシステムに関して提示する。様々なシステムは、追加の構成要素やモジュールなどを含んでもよく、および/または各図に関連して論じる構成要素やモジュールなどのすべてを含まなくてもよいことを理解および諒解されたい。これらの手法の組合せを使用することもできる。本明細書で開示する様々な態様は、タッチスクリーンディスプレイ技術および/またはマウスおよびキーボードタイプインターフェースを利用するデバイスを含む、電気デバイス上で実行できる。そのようなデバイスの例には、コンピュータ(デスクトップおよびモバイル)、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、およびワイヤードとワイヤレスの両方の他の電子デバイスがある。
【0102】
さらに、本明細書で開示する態様に関連して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。
【0103】
さらに、標準的なプログラミングおよび/またはエンジニアリング技法を使用して、開示する態様を実装するようにコンピュータを制御するためのソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せを生成する方法、装置、または製造品として1つまたは複数のバージョンを実装することができ得る。本明細書で使用する「製造品」(または代替的に「コンピュータプログラム製品」)という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリア、または媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。たとえば、コンピュータ可読媒体は、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ...)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多目的ディスク(DVD)...)、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック)を含むことができるが、これらに限定されない。さらに、電子メールを送信および受信する際またはインターネットもしくはローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークにアクセスする際に使用される搬送波など、搬送波を使用して、コンピュータ可読電子データを搬送することができることを諒解されたい。もちろん、開示する態様の範囲から逸脱することなく、この構成に対して多数の改変を行うことができ得ることを当業者ならば認識するであろう。
【0104】
本明細書で開示する態様に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施するか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施するか、またはその2つの組合せで実施することができ得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐することができ得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができ得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができ得る。ASICは、ユーザ端末内に常駐することができ得る代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に個別構成要素として常駐することもでき得る。
【0105】
開示された態様の前述の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために提供されるものである。これらの態様への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示した実施形態に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与られるべきである。
【0106】
上記で説明した例示的なシステムに鑑みて、開示した主題に従って実装でき得る方法について、いくつかの流れ図を参照しながら説明した。説明を簡単にするために、方法を一連のブロックとして図示および説明したが、いくつかのブロックは本明細書で図示および説明したブロックとは異なる順序で、および/または他のブロックと同時に、行うことができ得るので、請求する主題はブロックの順序によって限定されないことを理解および諒解されたい。さらに、本明細書で説明する方法を実装するために、図示のすべてのブロックが必要とされるとは限らない。さらに、本明細書で開示した方法は、そのような方法をコンピュータに移送および転送することを可能にするために製造品に記憶することが可能であることをさらに諒解されたい。本明細書で使用する製造品という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリア、または媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0107】
全体的または部分的に、参照により本明細書に組み込まれると言われる任意の特許、公報、または他の開示資料は、その組み込まれる資料が本開示で説明した既存の定義、記述、または他の開示資料と競合しない限り、本明細書に組み込まれることを諒解されたい。したがって、必要な限り、本明細書で明示的に説明した開示は、参照により本明細書に組み込まれる任意の競合する資料に取って代わる。参照により本明細書に組み込まれると言われるが、本明細書で説明した既存の定義、記述、または他の開示資料と競合する、いかなる資料またはその部分も、その組み込まれる資料と既存の開示資料との間に競合が生じない限り、組み込まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
アップリンク送信ダイバーシティのための装置であって、
ユーザ機器の第1のアンテナにおいてアップリンクを送信するための手段と、
アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定するための手段と、
値を測定するための手段と、
前記値に基づく有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのために前記ユーザ機器の少なくとも部分的に第2のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するための手段と
を備える装置。
[C2]
前記ユーザ機器の前記第1のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するための送信機と、
アップリンク送信ダイバーシティが条件付きで許可されることを決定するためのアップリンク送信ダイバーシティコントローラと、
前記値を測定するための受信機と、
前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定することに応答して、アップリンク送信ダイバーシティのために前記ユーザ機器の少なくとも部分的に前記第2のアンテナにおいて前記アップリンクをさらに送信するための前記送信機と
をさらに備えるC1に記載の装置。
[C3]
前記送信機が、スイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)での少なくとも部分的に前記第2のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するためのものであり、
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記第1のアンテナにおける送信と前記第2のアンテナにおける送信との間の切替え以降経過した時間を備える前記値を測定し、経過した時間を備える前記値を最小経過時間閾値の前記有効化条件と比較することに応答して、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間の切替えを有効にするためのものである
C2に記載の装置。
[C4]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器がデュアルキャリア高速アップリンクパケットアクセス(DC−HSUPA)のために構成されていることを決定することに応答して、スイッチトアンテナ送信ダイバーシティ(SATD)での前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に切替えを無効にするためのものである、C2に記載の装置。
[C5]
前記送信機が、さらに、ビームフォーミング送信ダイバーシティ(BFTD)での少なくとも部分的に前記第2のアンテナにおいて前記アップリンクを送信するためのものであり、前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、前記ユーザ機器がデュアルキャリア高速アップリンクパケットアクセス(DC−HSUPA)のために構成されていることを決定することに応答して、BFTDを無効にするためのものである、C2に記載の装置。
[C6]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器の電力ヘッドルームを備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C7]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器のアクティブセットサイズを備える前記値をアクティブセット閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C8]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、共通パイロットチャネル(CPICH)受信信号符号電力(RSCP)を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C9]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)キャリア受信信号強度(RSSI)を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C10]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器による送信電力の前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものであり、前記有効化条件が満たされることを決定することが、リリース1999専用チャネル(DCH)のみが前記ユーザ機器上に構成されていることを決定することをさらに備える、C2に記載の装置。
[C11]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器の速度を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C12]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、サービングノードからの前記ユーザ機器の距離を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C13]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記ユーザ機器によって送信される平均データレートを備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C14]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、無線リソース管理(PRM)操作の持続時間、干渉管理操作の持続時間、サービスされる複数のユーザ機器のトラフィック特性、または選択された時間量内のアンテナ切替えの数を備える前記値を有効化閾値と比較することによって、前記値に基づく前記有効化条件が満たされることを決定するためのものである、C2に記載の装置。
[C15]
前記アップリンク送信ダイバーシティコントローラが、さらに、前記値に基づく無効化条件が満たされることを決定することに応答してアップリンク送信ダイバーシティを無効にするためのものであり、前記無効化条件が、ヒステリシスのための閾値調整とともに有効化閾値を備える前記有効化条件に等しい無効化閾値を備える、C2に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10