特許第5788507号(P5788507)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5788507置換3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5788507
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】置換3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 271/06 20060101AFI20150910BHJP
   C07D 413/10 20060101ALI20150910BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20150910BHJP
   C07D 413/06 20060101ALI20150910BHJP
   C07D 487/10 20060101ALI20150910BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150910BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20150910BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20150910BHJP
   A61K 31/4245 20060101ALI20150910BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20150910BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   C07D271/06
   C07D413/10CSP
   C07D413/14
   C07D413/06
   C07D487/10
   A61P43/00 111
   A61P37/02
   A61P29/00
   A61K31/4245
   A61K31/454
   A61K31/4439
【請求項の数】8
【全頁数】110
(21)【出願番号】特願2013-520827(P2013-520827)
(86)(22)【出願日】2011年7月20日
(65)【公表番号】特表2013-531070(P2013-531070A)
(43)【公表日】2013年8月1日
(86)【国際出願番号】US2011044597
(87)【国際公開番号】WO2012012477
(87)【国際公開日】20120126
【審査請求日】2014年7月7日
(31)【優先権主張番号】61/365,923
(32)【優先日】2010年7月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100068526
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 恭生
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(72)【発明者】
【氏名】ジャガバンデュ・ダス
(72)【発明者】
【氏名】スソン・コ
(72)【発明者】
【氏名】アヌラグ・スリヴァスタヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ブイ・モークィン
(72)【発明者】
【氏名】スコット・エイチ・ワターソン
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−513283(JP,A)
【文献】 特表2009−530389(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/072352(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/065760(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D261/00−273/08
C07D401/00−421/14
C07D487/00−491/22
A61K 31/33− 33/44
A61P 1/00− 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中:
(i)R1およびR2は、独立して、C1-C4アルキルであるか;あるいは、
(ii)R1およびR2は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、C3-7シクロアルキル、または4-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されており;
L1およびL2は、各々、独立して:
(a)結合、
(b)-(CRbRb)1-4-、
(c)-(CH2)0-3-CRc=CRc-(CH2)0-3、および/または、
(d)-(CH2)0-3O(CH2)1-3-もしくは-(CH2)0-3S(CH2)1-3-
であり;
Qは:
(a)HまたはC1-6アルキル;あるいは、
(b)F、Cl、C1-3アルキル、-CN、-NO2、-NH2、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-NHC(O)(C1-3アルキル)、-NHC(O)O(C1-3アルキル)、-NHS(O)2(C1-3アルキル)、または-S(C1-3アルキル)から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されたフェニルまたは5-〜6-員ヘテロアリールであるが;
ただし、QがHまたはC1-6アルキルである場合、L1は-(CRbRb)1-4-であり、L2は結合であり、そして、R1およびR2は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサノンを形成し;
各R3は、独立して、F、Cl、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、-CF3、-OCF3、-NHC(O)(C1-3アルキル)、および/または-S(C1-3アルキル)であり;
Gは:
(a)-(CReRe)aOH、-(CReRe)aC(O)OH、-(CReRe)aCN、-(CReRe)aNH2、-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)aOH、または-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)aOP(O)(OH)2;
(b)-(CReRe)bNRf(CReRe)bC(O)OH、-(CReRe)bC(O)NRf(CReRe)aC(O)OH、または-(CReRe)bS(O)2NRf(CReRe)aC(O)OH;
(c)-O(CReRe)aOH、-O(CReRe)aNH2、または-O(CReRe)aCH(NH2)(CReRe)bC(O)OH;
(d)
【化2】
(式中、YはCH2またはNHである);
(e)
【化3】
(f)
【化4】
あるいは、
(g)
【化5】
(式中、WおよびZのうちの1つはCHまたはNであって、WおよびZのうちの他方はCHまたはC(OH)であり、xは1または2であり;そして、yは1または2である)
であり;
各Raは、独立して、F、Cl、C1-3アルキル、および/または-S(O)2Rdであり;ならびに/あるいは同じ炭素原子に結合している2つのRaは=Oを形成し;
各Rbは、独立して、H、-CH3、F、Cl、-OH、および/またはC1-3アルコキシであるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbは-OH、F、もしくはClでなく;
各Rcは、独立して、H、F、および/またはC1-2アルキルであり;
Rdは、F、Cl、-CH3、-CF3、-OCH3、または-OCF3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニルであり;
各Reは、独立して、H、-OH、-CH3、および/または-CH2OHであるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReは-OHでなく;
Rfは、Hまたは-CH3であり;
Rgは、-(CReRe)bOH、-(CReRe)bC(O)OH、-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)bOH、または-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)bOP(O)(OH)2であり;
各aは、独立して、1、2、3、および/または4であり;
各bは、独立して、0、1、2、3、および/または4であり;
nは、0、1、2、または3であり;
tは、0、1、または2であり;そして、
zは、1、2、または3である]
の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬的に許容される塩。
【請求項2】
(i)R1が-CH3であって、R2が、C1-C4アルキルであるか;あるいは、
(ii)R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、C3-6シクロアルキル、または4-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されており;
L1およびL2は、各々、独立して:
(a)結合、
(b)-(CRbRb)1-4-、
(c)-(CH2)0-3-CRc=CRc-(CH2)0-3、および/または、
(d)-(CH2)0-3O(CH2)1-3-
であり;
Qが:
(a)HまたはC1-4アルキル;あるいは、
(b)F、Cl、C1-3アルキル、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、またはC1-2フルオロアルコキシから独立して選択される0〜3個の置換基で各々置換された、フェニルまたは5-〜6-員ヘテロアリール
であるが;
ただし、QがHまたはC1-4アルキルである場合、L1が-(CRbRb)1-4-であり、L2が結合であり、そしてR1およびR2がそれらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサノンを形成し;
各R3が、独立して、F、Cl、-CH3、-OCH3、-CF3、および/または-OCF3であり;
Gが:
(a)-(CReRe)aOHまたは-(CReRe)aC(O)OH;
(b)-(CReRe)bNRf(CReRe)bC(O)OH、-C(O)NRf(CReRe)aC(O)OH、または-S(O)2NRf(CReRe)aC(O)OH;
(c)-O(CReRe)aOH、-O(CReRe)aNH2、または-O(CReRe)aCH(NH2)(CReRe)bC(O)OH;
(d)
【化6】
(e)
【化7】
あるいは、
(f)
【化8】
(式中、WおよびZのうちの1つはCHまたはNであって、WおよびZのうちの他方はCHまたはC(OH)であり、xは1または2であり;そして、yは1または2である)
であり;
各Raが、独立して、F、Cl、C1-3アルキル、および/または-S(O)2Rdであり;ならびに/あるいは、同じ炭素原子に結合している2つのRaが=Oを形成し;
各Rbが、独立して、H、-CH3、F、Cl、-OH、および/またはC1-3アルコキシであるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbが-OH、F、またはClでなく;
各Rcが、独立して、Hおよび/またはFであり;
Rdが、F、Cl、-CH3、-CF3、-OCH3、または-OCF3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニルであり;
各Reが、独立して、H、-OH、および/または-CH3であるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReが-OHでなく;
Rfが、Hまたは-CH3であり;
Rgが、-(CReRe)bOHまたは-(CReRe)bC(O)OHであり;
各aが、独立して、1、2、3、および/または4であり;
各bが、独立して、0、1、2、3、および/または4であり;
nが、0、1、2、または3であり;そして、
tが、0、1、または2である、
請求項1に記載の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬的に許容される塩。
【請求項3】
(i)R1が-CH3であって、R2がC1-C3アルキルであるか;あるいは、
(ii)R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、C3-6シクロアルキル、または5-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されており;
L1およびL2が、各々、独立して:
(a)結合、
(b)-(CRbRb)1-3-、
(c)-(CH2)0-2-CRc=CRc-(CH2)0-2、および/または、
(d)-(CH2)0-3O(CH2)1-3-
であり;
Qが:
(a)Hまたは-CH3;
(b)F、Cl、-CH3、-CF3、または-OCH3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニル;あるいは、
(c)ピリジニル;
であるが、
ただし、QがHまたは-CH3である場合、L1が-(CRbRb)1-3-であり、L2が結合であり、そしてR1およびR2がそれらが結合する炭素原子と一緒になってシクロヘキサノンを形成し;
各R3が、独立して、F、Cl、-CH3、および/または-CF3であり;
nが、0、1、または2であり;
各Raが、独立して、-CH3および/または-S(O)2(メチルフェニル)であり;および/または、同じ炭素原子に結合している2つのRaが=Oを形成し;
各Rbが、独立して、H、-CH3、F、-OH、および/または-OCH2CH3であるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbが-OHでなく;
各Rcが、独立して、Hおよび/またはFであり;そして、
Gが:
(a)-CH2OHまたは-CH(OH)C(O)OH;
(b)-CH(OH)CH2NHCH2CH2C(O)OH、-C(O)NHCH2CH2C(O)OH、-C(O)NHCH(CH3)CH2C(O)OH、または-S(O)2NHCH2CH2C(O)OH;
(c)-OCH2CH(OH)CH2OH、-OCH2CH(NH2)CH2OH、または-OCH2CH(OH)CH2NH2;
(d)
【化9】
(e)
【化10】
あるいは、
(f)
【化11】
である、
請求項2に記載の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬的に許容される塩。
【請求項4】
R1が-CH3であって、R2がC1-C3アルキルである、請求項3に記載の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬的に許容される塩。
【請求項5】
R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、C3-6シクロアルキル、または5-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されている、請求項3に記載の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬的に許容される塩。
【請求項6】
1-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(1);1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(2);2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン(3);2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン(4);1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(5);(E)-1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(6);1-(4-(5-(2-(1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(7);1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(8);1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(9);(S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール(10);1-(4-(5-(3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(11);2-(3-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)プロピル)-2-フェニルシクロヘキサノン(12);1-(4-(5-(((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(18);2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-2,5,7-トリアザスピロ[3.4]オクタン-6,8-ジオン(19);N-(2-ヒドロキシ-2-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)エチル)-β-アラニン(20);N-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン(21);(3S)-1-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(22);(3S)-1-(2-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(23);3-(3-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)プロパン酸(24);N-(2-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン(25);2-(2-(3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(26);(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(27);(2S)-2-(2-(3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-メチルシクロヘキサノン(28);(4-(5-(((1-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(29);2-((3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)メチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(30);(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(31);2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(32);(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1,2-プロパンジオール(33);(2S)-3-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(35);(2S)-3-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(37);(2S)-3-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-フルオロエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(40);2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(2-ピリジニル)シクロヘキサノン(41);2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)シクロヘキサノン(42);(2S)-2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-メチルシクロヘキサノン(43);(2S)-3-(4-(5-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(45);
(2S)-3-(4-(5-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(46);(2S)-3-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(47);(2S)-3-(4-(5-((Z)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-フルオロビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(48);2-((3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)メチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(49);(2S)-3-(4-(5-((2-ベンジルアダマンタン-2-イル)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(50);(2S)-3-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(51);(2S)-3-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(52);(2R)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1,2-プロパンジオール(54);2-(2-(3-(4-(((2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)シクロヘキサノン(55);(2S)-2-アミノ-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1-プロパノール(56);(2S)-1-アミノ-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-2-プロパノール(57);N-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンゾイル)-β-アラニン(58);3-((4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンゾイル)アミノ)ブタン酸(59);N-((4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)スルホニル)-β-アラニン(60);1-(4-(5-(2-((1R)-1-メチル-2-オキソシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(61);1-(4-(5-(2-(1-メチル-2-オキソ-3-フェニル-3-ピペリジニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(62);1-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(63);1-(4-(5-(2-(1-(4-メトキシフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(64);1-(4-(5-(2-(1-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(65);1-(4-(5-(2-(1-(4-メチルフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(66);1-(4-(5-(2-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(67);1-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(68);1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(69);1-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(70);1-(4-(5-(2-(1-(3-クロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(71);1-(4-(5-(2-(1-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(72);1-(4-(5-(2-(1-(2-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(73);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(74);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(75);1-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(76);1-(4-(5-(2-(1-(3-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(77);1-(4-(5-(2-(1-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(78);1-(4-(5-(2-(1-(2-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(79);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(80);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(81);1-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(82);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,1-ジメチルエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(83);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-メチルエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(84);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(85);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-エトキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(86);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(87);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(88);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3,4-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(89);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(90);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(91);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(92);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(93);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(94);1-(4-(5-((E)-2-(1-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(95);1-(4-(5-((E)-2-(1-(2-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(96);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-フルオロビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(97);1-(4-(5-(3-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(98);1-(4-(5-((1E)-3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)-1-プロペン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(99);1-(4-(5-((2E)-3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)-2-プロペン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(100);1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロプロピル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(101);1-(4-(5-(2-(1-ベンジルシクロブチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(102);1-(4-(5-((E)-2-(1-ベンジルシクロブチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(103);1-(4-(5-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(104);1-(4-(5-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(105);1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(106);1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(116);1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(117);1-(4-(5-(((1-((ベンジルオキシ)メチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(118);1-(4-(5-(((1-((ベンジルオキシ)メチル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(119);1-(4-(5-(((1-ベンジルシクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(120);1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-(2-ピリジニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(121);(3S)-1-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(130);(R/S)-(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(131);
(R)-(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(132);(S)-(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(133);(3-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(134);(3-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(135);(3-(4-(5-(3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(136);(3S)-1-(2-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(137);(3S)-1-(2-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(138);(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-5-イソオキサゾリル)酢酸(139);ヒドロキシ(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)酢酸(140);1-(3-クロロ-4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(141);1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-3-(トリフルオロメチル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(142);1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-3-フルオロベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(143);1-(4-(5-(2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(13);1-(4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(14);(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール(15);1-(4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(16);(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-((2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール(17);(2S)-3-(4-(5-(2-(4-(2-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(34);(2S)-3-(4-(5-(2-(4-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(36);(2S)-3-(4-(5-(2-(3-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-3-フラニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(38);(2S)-3-(4-(5-(2-(3-(4-クロロフェニル)-1-((4-メチルフェニル)スルホニル)-3-ピロリジニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(39);(2S)-3-(4-(5-((E)-2-(4-(2-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(44);1-(4-(5-(2-(4-(2-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(107);1-(4-(5-(2-(4-(3-ピリジニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(108);1-(4-(5-((E)-2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(109);1-(4-(5-(2-(4-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(110);1-(4-(5-(2-(3-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-3-フラニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(111);1-(4-(5-(2-(3-(4-クロロフェニル)-1-((4-メチルフェニル)スルホニル)-3-ピロリジニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(112);1-(4-(5-(((4-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(113);1-(4-(5-(((4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(114);1-(4-(5-(((4-(2,4-ジフルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(115);(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(3-メチル-3-フェニルヘキシル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1,2-プロパンジオール(53);1-(4-(5-((2-(4-クロロフェニル)-2-メチルプロポキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(122);1-(4-(5-((3-(ベンジルオキシ)-2,2-ジメチルプロポキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(123);1-(4-(5-(3-メチル-3-(4-メチルフェニル)ブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(124);1-(4-(5-(3-(4-クロロフェニル)-3-メチルブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(125);1-(4-(5-(3-メチル-3-フェニルブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(126);1-(4-(5-(3-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-3-メチルブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(127);1-(4-(5-(4-(4-フルオロフェニル)-4-メチルペンチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(128);または、1-(4-(5-(4-(4-クロロフェニル)-4-メチルペンチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(129)から選択される、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬的に許容される塩、ならびに医薬的に許容される担体を含有する、自己免疫疾患または慢性炎症性疾患の処置のための医薬組成物。
【請求項8】
治療上有効な量の請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物もしくはその立体異性体または医薬的に許容されるその塩、ならびに副腎皮質ステロイド薬もしくはグルココルチコイド;PDE4阻害薬;サイトカイン抑制性抗炎症薬(CSAID)、p38キナーゼの阻害薬、4-置換イミダゾ[1,2-A]キノキサリン;細胞表面分子もしくはそのリガンドを対象とする抗体もしくは融合タンパク質;ヒトサイトカインもしくは増殖因子に対する抗体、またはヒトサイトカインもしくは増殖因子の融合タンパク質もしくは可溶性受容体;インテグリン受容体アンタゴニスト;高分子剤;スルファサラジン、メサラミン、ヒドロキシクロロキン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID);抗ウイルス薬;抗増殖薬;細胞傷害性薬剤;核移行阻害剤;金含有製剤;ペニシラミン、またはラパマイシンら選択される少なくとも1つの他の治療薬を組み合わせて含む、自己免疫疾患または慢性炎症性疾患の処置のための剤であって、該他の治療薬は、請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物もしくはその立体異性体または医薬的に許容されるその塩より前、同時、または後に投与されることを特徴とする、該剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、S1P1アゴニストとして有用な置換3-フェニル-1,2,4-オキサジアゾール化合物に関する。本願は、3-フェニル-1,2,4-オキサジアゾール化合物、そのような化合物を含有する組成物、およびそれらの使用方法を提供する。本発明はさらに、S1P1アゴニズムに関連する症状(例えば自己免疫疾患および血管疾患)の処置に有用である、少なくとも1つの本発明の化合物を含有する医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、血小板凝集、細胞増殖、細胞形態(cell morphology)、腫瘍細胞浸潤、内皮細胞および白血球走化性、内皮細胞in vitro血管新生、およびリンパ球トラフィッキングをもたらすものを含む、多くの細胞性効果を誘導することが示されている。従って、S1P受容体は、様々な治療的適用(例えば腫瘍増殖阻害、血管疾患、および自己免疫疾患)に対する良好な標的である。S1Pは、部分的に、S1P1もしくはS1P1、S1P2もしくはS1P2、S1P3もしくはS1P3、S1P4もしくはS1P4、およびS1P5もしくはS1P5(当初は各々、EDG-1、EDG-5、EDG-3、EDG-6、およびEDG-8と称された)を命名された一連のGタンパク質結合受容体を介して、細胞にシグナルを送る。
【0003】
S1Pは、血管系および免疫系の主要な制御因子でもあるため、人体全体において重要である。血管系において、S1Pは、血管新生、血管安定性および血管透過性を制御する。免疫系において、S1Pは、T-およびB-細胞のトラフィッキングの主要な制御因子として認識されている。S1Pとその受容体S1P1との相互作用は、リンパ器官(例えば胸腺およびリンパ節)からリンパ管への免疫細胞の放出に必要である。従って、S1P受容体の調節が免疫調節に重要であることが示されており、S1P受容体調節因子は新規の免疫抑制剤である。
【0004】
S1P1受容体は多くの組織で発現している。それはリンパ球で発現している主なファミリーメンバーであり、リンパ球トラフィッキングにおいて重要な役割を果たす。S1P1受容体の下方制御により、様々な組織へのリンパ球の遊走およびホーミングが乱される。このことによってリンパ器官におけるリンパ球の隔離(sequestration)がもたらされ、それにより患部組織へ遊走できる循環リンパ球の数が減少される。従って、自己免疫性および異常な炎症プロセスに関連する標的部位へのリンパ球の遊走を抑制するS1P1受容体薬(receptor agent)の開発が、多くの自己免疫性および炎症性の疾患状態に有効であり得る。
【0005】
5つのS1P受容体のうち、S1P1は、広く分布しており、内皮細胞上に非常に豊富であり、そこでS1P3と協調して働いて、細胞の遊走、分化、およびバリア機能を制御する。非選択的S1P受容体調節によるリンパ球再循環の阻害によって、移植片拒絶を防止する臨床的な免疫抑制がもたらされるが、そのような調節により一過性徐脈も引き起こされる。研究により、S1P1活性が循環リンパ球の喪失と有意に相関していることが示されている。対照的に、S1P3受容体アゴニズムは有効性に必要とされない。代わりに、S1P3活性は、非選択的S1P受容体アゴニストの観察される急性毒性(望ましくない心血管系への影響(例えば徐脈および高血圧)をもたらす)において重要な役割を果たす。(例えば、非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4を参照。)
【0006】
S1P1アゴニストの例がFTY720である。この免疫抑制性化合物FTY720(JPI 1080026-A)は、動物およびヒトにおいて循環リンパ球を減少させ、臓器拒絶反応および免疫不全の動物モデルにおいて疾患調節活性を有することが示されている。ヒトにおけるFTY720の使用は、ヒト腎臓移植における臓器拒絶反応の比率を低下させ、再発寛解型多発性硬化症における寛解率を増大させるのに有効である(非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7;非特許文献8;非特許文献9;非特許文献10;非特許文献11;非特許文献12;および非特許文献13を参照)。その発見後、FTY720はプロドラッグであり、それはin vivoでスフィンゴシンキナーゼによりリン酸化されて、S1P1、S1P3、S1P4、およびS1P5受容体でのアゴニスト活性を有する、さらに生物学的に活性な物質になることが確立されている。動物およびヒトにおけるFTY720の薬理効果に大きく関与するのは、S1P受容体ファミリー上でのこの作用である。
【0007】
臨床研究によって、FTY720を用いた処置は、処置の最初の24時間において徐脈を引き起こすことが示されている(非特許文献13)。観察される徐脈は、S1P3受容体でのアゴニズムに起因すると一般的に考えられている。この結論は、多くの細胞ベースの実験および動物実験に基づいている。これらには、野生型マウスと違ってFTY720投与後に徐脈を示さないS1P3ノックアウト動物の使用、およびS1P1選択的化合物の使用が挙げられる(非特許文献1;非特許文献2;および非特許文献14)。
以下の出願には、S1P1アゴニストとしての化合物が記載されている:特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18、特許文献19、特許文献20、特許文献21、および特許文献22。また、非特許文献15も参照。
【0008】
S1P1アゴニストとして有用である化合物が依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO 03/061567(米国特許出願第2005/0070506号)
【特許文献2】WO 03/062248(米国特許第7,351,725号)
【特許文献3】WO 03/062252(米国特許第7,479,504号)
【特許文献4】WO 03/073986(米国特許第7,309,721号)
【特許文献5】WO 03/105771
【特許文献6】WO 05/058848
【特許文献7】WO 05/000833
【特許文献8】WO 05/082089(米国特許第2007/0203100号)
【特許文献9】WO 06/047195
【特許文献10】WO 06/100633
【特許文献11】WO 06/115188
【特許文献12】WO 06/131336
【特許文献13】WO 2007/024922
【特許文献14】WO 07/109330
【特許文献15】WO 07/116866
【特許文献16】WO 08/023783(米国特許出願第2008/0200535号)
【特許文献17】WO 08/029370
【特許文献18】WO 08/114157
【特許文献19】WO 08/074820
【特許文献20】WO 09/043889
【特許文献21】WO 09/057079
【特許文献22】米国特許第6,069,143号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Hale et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 14:3501 (2004)
【非特許文献2】Sanna et al., J. Biol. Chem., 279:13839 (2004)
【非特許文献3】Anliker et al., J. Biol. Chem., 279:20555 (2004)
【非特許文献4】Mandala et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 309:758 (2004)
【非特許文献5】Brinkman et al., J. Biol. Chem., 277:21453 (2002)
【非特許文献6】Mandala et al., Science, 296:346 (2002)
【非特許文献7】Fujino et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 305:45658 (2003)
【非特許文献8】Brinkman et al., Am. J. Transplant., 4:1019 (2004)
【非特許文献9】Webb et al., J. Neuroimmunol., 153:108 (2004)
【非特許文献10】Morris et al., Eur. J. Immunol., 35:3570 (2005)
【非特許文献11】Chiba, Pharmacology & Therapeutics, 108:308 (2005)
【非特許文献12】Kahan et al., Transplantation, 76:1079 (2003)
【非特許文献13】Kappos et al., N. Engl. J. Med., 335:1124 (2006)
【非特許文献14】Koyrakh et al., Am. J. Transplant., 5:529 (2005)
【非特許文献15】Hale et al., J. Med. Chem., 47:6662 (2004)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本出願人らは、S1P1アゴニストとしての活性を有する有効な化合物を見出した。これらの化合物は、それらの薬剤能に重要である望ましい安定性、生物学的利用能、治療指数、および毒性値を有する医薬品として有用であるように、提供される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の概要)
本発明は、S1P1活性の調節因子として有用である3-フェニル-1,2,4-オキサジアゾール化合物、およびその立体異性体、ならびにその塩、溶媒和物、およびプロドラッグを提供する。
【0013】
本発明はまた、本発明の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを製造するための、プロセスおよび中間体を提供する。
【0014】
本発明はまた、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその医薬的に許容される塩もしくはプロドラッグ;ならびに医薬的に許容される担体を含有する医薬組成物を提供する。
【0015】
本発明はまた、哺乳動物患者に式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその医薬的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与することを含む、Gタンパク質結合受容体S1P1の活性に関連した疾患もしくは障害を処置するための方法を提供する。
【0016】
本発明はまた、療法で用いるための、本発明の化合物もしくはその立体異性体、またはその医薬的に許容される塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0017】
本発明はまた、S1P1受容体-関連症状(例えば、自己免疫疾患および血管疾患)の処置もしくは予防のための医薬の製造のための、本発明の化合物もしくはその立体異性体、またはその医薬的に許容される塩もしくはプロドラッグの使用を提供する。
【0018】
式(I)の化合物および該化合物を含有する組成物は、S1P1アゴニストである。該式(I)の化合物および該化合物を含有する組成物は、S1P3活性に起因する副作用を減少もしくは最小化するとともに、様々なS1P1受容体-関連症状の処置、予防、もしくは治癒に用いられうる。これらの化合物を含有する医薬組成物は、様々な治療領域の疾患もしくは障害(例えば、自己免疫疾患および血管疾患)の処置、予防、もしくは進行の遅延において有用である。
【0019】
(詳細な説明)
第1の態様において、本発明は、式(I):
【化1】

[式中:
(i)R1およびR2は、独立して、C1-C4アルキルであるか;あるいは、
(ii)R1およびR2は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、C3-7シクロアルキル、または4-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されており;
L1およびL2は、各々、独立して:
(a)結合、
(b)-(CRbRb)1-4-、
(c)-(CH2)0-3-CRc=CRc-(CH2)0-3、および/または、
(d)-(CH2)0-3O(CH2)1-3-もしくは-(CH2)0-3S(CH2)1-3-
であり;
Qは:
(a)HもしくはC1-6アルキル;あるいは、
(b)F、Cl、C1-3アルキル、-CN、-NO2、-NH2、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-NHC(O)(C1-3アルキル)、-NHC(O)O(C1-3アルキル)、-NHS(O)2(C1-3アルキル)、または-S(C1-3アルキル)から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されたフェニルまたは5-〜6-員ヘテロアリールであるが;
ただし、QがHまたはC1-6アルキルである場合、L1は-(CRbRb)1-4-であり、L2は結合であり、そしてR1およびR2は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサノンを形成し;
各R3は、独立して、F、Cl、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、-CF3、-OCF3、-NHC(O)(C1-3アルキル)、および/または-S(C1-3アルキル)であり;
Gは:
(a)-(CReRe)aOH、-(CReRe)aC(O)OH、-(CReRe)aCN、-(CReRe)aNH2、-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)aOH、または-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)aOP(O)(OH)2;
(b)-(CReRe)bNRf(CReRe)bC(O)OH、-(CReRe)bC(O)NRf(CReRe)aC(O)OH、または-(CReRe)bS(O)2NRf(CReRe)aC(O)OH;
(c)-O(CReRe)aOH、-O(CReRe)aNH2、または-O(CReRe)aCH(NH2)(CReRe)bC(O)OH;
(d)
【化2】
(式中、YはCH2もしくはNHである);
(e)
【化3】
(f)
【化4】
あるいは、
(g)
【化5】

(式中、WおよびZのうちの1つはCHまたはNであって、WおよびZのうちの他方はCHまたはC(OH)であり、xは1または2であり;そして、yは1もしくは2である)
であり;
各Raは、独立して、F、Cl、C1-3アルキル、および/または-S(O)2Rdであり;ならびに/あるいは、同じ炭素原子に結合している2つのRaは=Oを形成し;
各Rbは、独立して、H、-CH3、F、Cl、-OH、および/またはC1-3アルコキシであるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbは-OH、F、もしくはClでなく;
各Rcは、独立して、H、F、および/またはC1-2アルキルであり;
Rdは、F、Cl、-CH3、-CF3、-OCH3、または-OCF3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニルであり;
各Reは、独立して、H、-OH、-CH3、および/または-CH2OHであるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReは-OHでなく;
Rfは、Hまたは-CH3であり;
Rgは、-(CReRe)bOH、-(CReRe)bC(O)OH、-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)bOH、または-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)bOP(O)(OH)2であり;
各aは、独立して、1、2、3、および/または4であり;
各bは、独立して、0、1、2、3、および/または4であり;
nは、0、1、2、または3であり;
tは、0、1、または2であり;そして、
zは、1、2、または3である]
の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬的に許容される塩を提供する。
【0020】
一実施態様は、
(i)R1が-CH3であって、R2がC1-C4アルキルであるか;あるいは、
(ii)R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、C3-6シクロアルキル、または4-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されており;
L1およびL2が、各々、独立して:
(a)結合、
(b)-(CRbRb)1-4-、
(c)-(CH2)0-3-CRc=CRc-(CH2)0-3、および/または、
(d)-(CH2)0-3O(CH2)1-3-
であり;
Qが:
(a)HまたはC1-4アルキル;あるいは
(b)各々、F、Cl、C1-3アルキル、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、またはC1-2フルオロアルコキシから独立して選択される0〜3個の置換基で置換された、フェニルまたは5-〜6-員ヘテロアリール
であるが;
ただし、QがHまたはC1-4アルキルである場合、L1は-(CRbRb)1-4-であり、L2は結合であり、そしてR1およびR2はそれらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサノンを形成し;
各R3が、独立して、F、Cl、-CH3、-OCH3、-CF3、および/または-OCF3であり;
Gが:
(a)-(CReRe)aOHまたは-(CReRe)aC(O)OH;
(b)-(CReRe)bNRf(CReRe)bC(O)OH、-C(O)NRf(CReRe)aC(O)OH、または-S(O)2NRf(CReRe)aC(O)OH;
(c)-O(CReRe)aOH、-O(CReRe)aNH2、または-O(CReRe)aCH(NH2)(CReRe)bC(O)OH;
(d)
【化6】
(e)
【化7】
あるいは、
(f)
【化8】
(式中、WおよびZのうち1つはCHまたはNであって、WおよびZのうちの他方はCHまたはC(OH)であり、xは1または2であり;そして、yは1または2である)
であり;
各Raが、独立して、F、Cl、C1-3アルキル、および/または-S(O)2Rdであり;ならびに/あるいは、同じ炭素原子に結合している2つのRaが=Oを形成し;
各Rbが、独立して、H、-CH3、F、Cl、-OH、および/またはC1-3アルコキシであるが、ただし、1つのRbは-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbは-OH、F、またはClでなく;
各Rcが、独立して、Hおよび/またはFであり;
Rdが、F、Cl、-CH3、-CF3、-OCH3、または-OCF3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニルであり;
各Reが、独立して、H、-OH、および/または-CH3であるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReは-OHでなく;
Rfが、Hまたは-CH3であり;
Rgが、-(CReRe)bOHまたは-(CReRe)bC(O)OHであり;
各aが、独立して、1、2、3、および/または4であり;
各bが、独立して、0、1、2、3、および/または4であり;
nが、0、1、2、または3であり;そして、
tが、0、1、または2である、
式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0021】
一実施態様は、
(i)R1が-CH3であって、R2がC1-C3アルキルであるか;あるいは、
(ii)R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、C3-6シクロアルキル、または5-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されており;
L1およびL2が、各々、独立して:
(a)結合、
(b)-(CRbRb)1-3-、
(c)-(CH2)0-2-CRc=CRc-(CH2)0-2、および/または、
(d)-(CH2)0-3O(CH2)1-3-
であり;
Qが:
(a)Hまたは-CH3;
(b)F、Cl、-CH3、-CF3、または-OCH3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニル;あるいは
(c)ピリジニル
であるが;
ただし、QがHまたは-CH3である場合、L1は-(CRbRb)1-3-であり、L2は結合であり、そしてR1およびR2はそれらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサノンを形成し;
各R3が、独立して、F、Cl、-CH3、および/または-CF3であり;
nが、0、1、または2であり;
各Raが、独立して、-CH3および/または-S(O)2(メチルフェニル)であり;ならびに/あるいは、同じ炭素原子に結合している2つのRaが=Oを形成し;
各Rbが、独立して、H、-CH3、F、-OH、および/または-OCH2CH3であるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbは-OHでなく;
各Rcが、独立して、Hおよび/またはFであり;そして、
Gが:
(a)-CH2OHまたは-CH(OH)C(O)OH;
(b)-CH(OH)CH2NHCH2CH2C(O)OH、-C(O)NHCH2CH2C(O)OH、-C(O)NHCH(CH3)CH2C(O)OH、または-S(O)2NHCH2CH2C(O)OH;
(c)-OCH2CH(OH)CH2OH、-OCH2CH(NH2)CH2OH、または-OCH2CH(OH)CH2NH2;
(d)
【化9】
(e)
【化10】
あるいは、
(f)
【化11】
である、
式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0022】
一実施態様は、R1およびR2が、独立して、C1-C4アルキルである;好ましくは、R1が-CH3であってR2がC1-C4アルキルである;そして、より好ましくは、R1が-CH3であってR2がC1-C3アルキルである、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、R1が-CH3であってR2が-CH3である式(I)の化合物が含まれる。
【0023】
一実施態様は、R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、C3-6シクロアルキル、または4-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されており;そして、好ましくは、R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、C3-6シクロアルキル、または5-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されている、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。各Raは、独立して、F、Cl、C1-3アルキル、および/または-S(O)2Rdであり、ならびに/あるいは、同じ炭素原子に結合している2つのRaは=Oを形成する。この実施態様には、各Raが、独立して、-CH3および/または-S(O)2(メチルフェニル)であり、ならびに/あるいは同じ炭素原子に結合している2つのRaが=Oを形成する、式(I)の化合物が含まれる。
【0024】
一実施態様は、R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、またはビシクロ[2.2.2]オクタニルから選択される環式基を形成する、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0025】
一実施態様は、R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、C3-6シクロアルキルまたは4-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基、好ましくは、C3-6シクロアルキルまたは5-〜6-員ヘテロシクロアルキルから選択される環式基を形成し、ここで、該シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル環の各々は0〜4個のRaで置換されている、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0026】
一実施態様は、R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、0〜4個のRaで置換されたC3-6シクロアルキルを形成する、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。適切なシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシル基が挙げられる。1〜4個のRaで置換されたC3-6シクロアルキル基の例としては、ジメチルシクロプロパン、シクロペンタノン、およびシクロヘキサノンが挙げられる。
【0027】
一実施態様は、R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、0〜4個のRaで置換された、4-〜6-員ヘテロシクロアルキル、好ましくは5-〜6-員ヘテロシクロアルキルを形成する、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。適切なヘテロシクロアルキル基の例としては、ピロリジン、ピペリジン、テトラヒドロフラン、およびテトラヒドロピランが挙げられる。1〜4個のRaで置換されたヘテロシクリルアルキル基の例は、(4-メチルフェニル)スルホニルピロリジンである。
【0028】
一実施態様は、nが0、1、2、または3であり;各R3が独立して、F、Cl、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、-CF3、-OCF3、-NHC(O)(C1-3アルキル)、および/または-S(C1-3アルキル)である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。好ましくは、各R3は独立して、F、Cl、-CH3、-OCH3、-CF3、および/または-OCF3である。この実施態様には、nが0、1、または2であって、各R3が独立して、F、Cl、-CH3、および/または-CF3である、式(I)の化合物が含まれる
【0029】
一実施態様は、L1およびL2が、各々、独立して、結合、-(CRbRb)1-4-、-(CH2)0-3-CRc=CRc-(CH2)0-3、および/または-(CH2)0-3O(CH2)1-3-である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、L1およびL2が、各々、独立して、結合、-(CRbRb)1-3-、-(CH2)0-2-CRc=CRc-(CH2)0-2、および/または-(CH2)0-3O(CH2)1-3-である化合物が含まれる。この実施態様には、L1およびL2が独立して、結合、-(CRbRb)1-3-、-(CH2)0-1-CRc=CRc-(CH2)0-1、および/または-(CH2)0-1O(CH2)-である化合物もまた含まれる。
【0030】
一実施態様は、L1が、結合、-(CRbRb)1-3-、-(CH2)0-2-CRc=CRc-(CH2)0-2、および/または-(CH2)0-3O(CH2)1-3-である式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、L1が、結合、-(CRbRb)1-3-、-(CH2)0-1-CRc=CRc-(CH2)0-1、または-(CH2)0-1O(CH2)-である化合物が含まれる。
【0031】
一実施態様は、L2が、結合、-(CRbRb)1-4-、または-(CH2)0-3O(CH2)1-3-である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、L2が、結合、-(CRbRb)1-2-、または-(CH2)0-1O(CH2)1-2-である化合物が含まれる。この実施態様には、L2が、結合、-CH2-、または-CH2OCH2-である化合物もまた含まれる。
【0032】
一実施態様は、L1が、結合、-(CRbRb)1-4-、-(CH2)0-3-CRc=CRc-(CH2)0-3、または-(CH2)0-3O(CH2)1-3-であり;そして、L2が、結合、-(CRbRb)1-4-、または-(CH2)0-3O(CH2)1-3-である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、L1が、結合、-(CRbRb)1-3-、-(CH2)0-2-CRc=CRc-(CH2)0-2、または-(CH2)0-3O(CH2)1-2-であり;そして、L2が、結合、-(CRbRb)1-2-、または-(CH2)0-2O(CH2)1-2-である、化合物が含まれる。また、L1が、結合、-(CRbRb)1-3-、-(CH2)0-1-CRc=CRc-(CH2)0-1、または-(CH2)0-3O(CH2)1-3-であり;そして、L2が、結合、-CH2-、または-CH2OCH2-である化合物も含まれる。
【0033】
一実施態様は、QがHまたはC1-6アルキルであり;L1が-(CRbRb)1-4-であり;L2が結合であり;そして、R1およびR2が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロヘキサノンを形成する、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。好ましくは、Qは、HまたはC1-4アルキルであり;より好ましくは、Hまたは-CH3である。
【0034】
一実施態様は、Qが、F、Cl、C1-3アルキル、-CN、-NO2、-NH2、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-NHC(O)(C1-3アルキル)、-NHC(O)O(C1-3アルキル)、-NHS(O)2(C1-3アルキル)、および/または-S(C1-3アルキル)から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されたフェニルまたは5-〜6-員ヘテロアリールである、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。好ましくは、Qは、F、Cl、C1-3アルキル、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、および/またはC1-2フルオロアルコキシから独立して選択される0〜3個の置換基で各々置換されたフェニルまたは5-〜6-員ヘテロアリールである。この実施態様には、Qが、F、Cl、-CH3、-CF3、および/または-OCH3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニルか;あるいはピリジニルである、式(I)の化合物が含まれる。
【0035】
一実施態様は、Qが、F、Cl、C1-3アルキル、-CN、-NO2、-NH2、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-2フルオロアルコキシ、-NHC(O)(C1-3アルキル)、-NHC(O)O(C1-3アルキル)、-NHS(O)2(C1-3アルキル)、および/または-S(C1-3アルキル)から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されたフェニルである、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。好ましくは、Qは、F、Cl、C1-3アルキル、C1-2フルオロアルキル、C1-3アルコキシ、および/またはC1-2フルオロアルコキシから独立して選択される0〜3個の置換基で置換されたフェニルである。この実施態様には、Qが、F、Cl、-CH3、-CF3、および/または-OCH3から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されたフェニルである、式(I)の化合物が含まれる。
【0036】
一実施態様は、Gが、-(CReRe)aOH、-(CReRe)aC(O)OH、-(CReRe)aCN、または-(CReRe)aNH2である;好ましくは、Gが、-(CReRe)aOHまたは-(CReRe)aC(O)OHである、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、Gが-CH2OHまたは-CH(OH)C(O)OHである式(I)の化合物が含まれる。
【0037】
一実施態様は、Gが、-(CReRe)bNRf(CReRe)bC(O)OH、-(CReRe)bC(O)NRf(CReRe)aC(O)OH、または-(CReRe)bS(O)2NRf(CReRe)aC(O)OHである;好ましくは、Gが、-(CReRe)bNRf(CReRe)bC(O)OH、-C(O)NRf(CReRe)aC(O)OH、または-S(O)2NRf(CReRe)aC(O)OHである、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、Gが-CH(OH)CH2NHCH2CH2C(O)OH、-C(O)NHCH2CH2C(O)OH、-C(O)NHCH(CH3)CH2C(O)OH、または-S(O)2NHCH2CH2C(O)OHである、式(I)の化合物が含まれる。
【0038】
一実施態様は、Gが、-O(CReRe)aOH、-O(CReRe)aNH2、または-O(CReRe)aCH(NH2)(CReRe)bC(O)OH;好ましくは、Gが、-O(CReRe)aOH、-O(CReRe)aNH2、または-O(CReRe)aCH(NH2)(CReRe)bC(O)OHである、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、Gが-OCH2CH(OH)CH2OH、-OCH2CH(NH2)CH2OH、または-OCH2CH(OH)CH2NH2である、式(I)の化合物が含まれる。
【0039】
一実施態様は、
Gが式:
【化12】
であり;YがCH2またはNHであり;そして、zが1、2、または3である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、YがCH2であり;そして、Gが式:
【化13】
である化合物が含まれる。この実施態様には、YがNHであり;そして、Gが式:
【化14】
である化合物もまた含まれる。
【0040】
一実施態様は、Gが式:
【化15】
であり、そして、Rgが-(CReRe)bOHまたは-(CReRe)bC(O)OHであり;各Reが、独立して、H、-OH、および/または-CH3であるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReは-OHでなく;そして、各bが独立して、0、1、2、3、および/または4である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、Gが式:
【化16】
である化合物が含まれる。
【0041】
一実施態様は、Gが式:
【化17】
であり;
WおよびZのうちの1つがCHまたはNであって、WおよびZのうち他方がCHまたはC(OH)であり;xが1または2であり;yが1または2であり;Rgが-(CReRe)bOHまたは-(CReRe)bC(O)OHであり;各Reが独立して、H、-OH、および/または-CH3であるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReは-OHでなく;各Rbが独立して、H、-CH3、F、Cl、-OH、および/またはC1-3アルコキシであるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbは-OH、F、またはClでなく;そして、tが0、1、または2である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、Gが式:
【化18】
である化合物が含まれる。
【0042】
一実施態様は、Gが式:
【化19】
であり;
WおよびZのうちの1つがCHまたはNであって、WおよびZのうちの他方がCHまたはC(OH)であり;xが1または2であり;そして、yが1または2であり;Rgが-(CReRe)bOHまたは-(CReRe)bC(O)OHであり;各Reが独立して、H、-OH、および/または-CH3であるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReは-OHでなく;各Rbが独立して、H、-CH3、F、Cl、-OH、および/またはC1-3アルコキシであるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbは-OH、F、またはClでなく;そして、tが0、1、または2である、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。この実施態様には、Gが式:
【化20】

である化合物が含まれる。
【0043】
一実施態様は、Gが式:
(a)-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)aOP(O)(OH)2;
(b)
【化21】
(式中、YはCH2またはNHである);
(c)
【化22】
(d)
【化23】
あるいは、
(e)
【化24】
(式中、WおよびZのうちの1つはCHまたはNであって、WおよびZのうちの他方はCHまたはC(OH)であり、xは1または2であり;そして、yは1または2である)であり;
各Rbが、独立して、H、-CH3、F、Cl、-OH、および/またはC1-3アルコキシであるが、ただし、1つのRbが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のRbは-OH、F、またはClでなく;
各Reが、独立して、H、-OH、-CH3、および/または-CH2OHであるが、ただし、1つのReが-OHである場合、同じ炭素に結合している第2のReは-OHでなく;
Rgが、-(CReRe)bCRe(NH2)(CReRe)bOP(O)(OH)2であり;
各aが、独立して、1、2、3、および/または4であり;
各bが、独立して、0、1、2、3、および/または4であり;
tが、0、1、または2であり;そして、
zが、1、2、または3である、
式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0044】
一実施態様は、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供し、ここで、該化合物は:1-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(1);1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(2);2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン(3);2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン(4);1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(5);(E)-1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(6);1-(4-(5-(2-(1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(7);1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(8);1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(9);(S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール(10);1-(4-(5-(3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(11);2-(3-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)プロピル)-2-フェニルシクロヘキサノン(12);1-(4-(5-(((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(18);2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-2,5,7-トリアザスピロ[3.4]オクタン-6,8-ジオン(19);N-(2-ヒドロキシ-2-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)エチル)-β-アラニン(20);N-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン(21);(3S)-1-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(22);(3S)-1-(2-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(23);3-(3-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)プロパン酸(24);N-(2-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン(25);2-(2-(3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(26);(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(27);(2S)-2-(2-(3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-メチルシクロヘキサノン(28);(4-(5-(((1-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(29);2-((3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)メチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(30);(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(31);2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(32);(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1,2-プロパンジオール(33);(2S)-3-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(35);(2S)-3-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(37);(2S)-3-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-フルオロエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(40);2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(2-ピリジニル)シクロヘキサノン(41);2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)シクロヘキサノン(42);(2S)-2-(2-(3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-メチルシクロヘキサノン(43);(2S)-3-(4-(5-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール (45); (2S)-3-(4-(5-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(46);(2S)-3-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(47);(2S)-3-(4-(5-((Z)-2-(1-(4-クロロフェニル) シクロプロピル)-1-フルオロビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(48);2-((3-(4-(((2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)メチル)-2-フェニルシクロヘキサノン(49);(2S)-3-(4-(5-((2-ベンジルアダマンタン-2-イル)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(50);(2S)-3-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(51);(2S)-3-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(52);(2R)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1,2-プロパンジオール(54);2-(2-(3-(4-(((2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル)オキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)シクロヘキサノン(55);(2S)-2-アミノ-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1-プロパノール(56);(2S)-1-アミノ-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-2-プロパノール(57);N-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンゾイル)-β-アラニン(58);3-((4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンゾイル)アミノ)ブタン酸(59);N-((4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)スルホニル)-β-アラニン(60);1-(4-(5-(2-((1R)-1-メチル-2-オキソシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(61);1-(4-(5-(2-(1-メチル-2-オキソ-3-フェニル-3-ピペリジニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(62);1-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(63);1-(4-(5-(2-(1-(4-メトキシフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(64);1-(4-(5-(2-(1-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(65);1-(4-(5-(2-(1-(4-メチルフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(66);1-(4-(5-(2-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(67);1-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(68);1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(69);1-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(70);1-(4-(5-(2-(1-(3-クロロフェニル) シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(71);1-(4-(5-(2-(1-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(72);1-(4-(5-(2-(1-(2-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(73);
1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(74);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(75);1-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(76);1-(4-(5-(2-(1-(3-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(77);1-(4-(5-(2-(1-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(78);1-(4-(5-(2-(1-(2-フルオロフェニル)シクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(79);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(80);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(81);1-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(82);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,1-ジメチルエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(83);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-メチルエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(84);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(85);1-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-エトキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(86);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(87);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(88);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3,4-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(89);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(90);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(91);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(92);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(93);1-(4-(5-((E)-2-(1-(3-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(94);1-(4-(5-((E)-2-(1-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(95);1-(4-(5-((E)-2-(1-(2-フルオロフェニル)シクロペンチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(96);1-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1-フルオロビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(97);1-(4-(5-(3-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(98);1-(4-(5-((1E)-3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)-1-プロペン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(99);1-(4-(5-((2E)-3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)-2-プロペン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(100);1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロプロピル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(101);1-(4-(5-(2-(1-ベンジルシクロブチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(102);1-(4-(5-((E)-2-(1-ベンジルシクロブチル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(103);1-(4-(5-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(104);1-(4-(5-(1-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルシクロプロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(105);1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロペンチル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(106);1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(116);1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(117);1-(4-(5-(((1-((ベンジルオキシ)メチル)シクロプロピル) メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸 (118); 1-(4-(5-(((1-((ベンジルオキシ)メチル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(119);1-(4-(5-(((1-ベンジルシクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(120);1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-(2-ピリジニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(121);(3S)-1-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(130);(R/S)-(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(131);(R)-(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(132);(S)-(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(133);(3-(4-(5-(2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(134);(3-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(135);(3-(4-(5-(3-(1-フェニルシクロヘキシル) プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-4,5-ジヒドロ-5-イソオキサゾリル)酢酸(136);(3S)-1-(2-(4-(5-((E)-2-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル) ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(137);(3S)-1-(2-(4-(5-((E)-2-(1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(138);(3-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-5-イソオキサゾリル)酢酸(139);ヒドロキシ(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)酢酸(140);1-(3-クロロ-4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(141);1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-3-(トリフルオロメチル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(142);または、1-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-3-フルオロベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(143);から選択される。
【0045】
一実施態様は、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供し、ここで、該化合物は:1-(4-(5-(2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(13);1-(4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(14);(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール(15);1-(4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(16);(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-((2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール(17);(2S)-3-(4-(5-(2-(4-(2-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(34);(2S)-3-(4-(5-(2-(4-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(36);(2S)-3-(4-(5-(2-(3-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-3-フラニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(ropanediol)(38);(2S)-3-(4-(5-(2-(3-(4-クロロフェニル)-1-((4-メチルフェニル)スルホニル)-3-ピロリジニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(39);(2S)-3-(4-(5-((E)-2-(4-(2-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2,6-ジメチルフェノキシ)-1,2-プロパンジオール(44);1-(4-(5-(2-(4-(2-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(107);1-(4-(5-(2-(4-(3-ピリジニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(108);1-(4-(5-((E)-2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(109);1-(4-(5-(2-(4-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(110);1-(4-(5-(2-(3-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-3-フラニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(111);1-(4-(5-(2-(3-(4-クロロフェニル)-1-((4-メチルフェニル)スルホニル)-3-ピロリジニル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(112);1-(4-(5-(((4-(4-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(113);1-(4-(5-(((4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(114);または、1-(4-(5-(((4-(2,4-ジフルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(115)から選択される。
【0046】
一実施態様は、式(I)の化合物もしくはその立体異性体、またはその塩もしくはプロドラッグを提供し、ここで、該化合物は:(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(3-メチル-3-フェニルヘキシル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)-1,2-プロパンジオール(53);1-(4-(5-((2-(4-クロロフェニル)-2-メチルプロポキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(122);1-(4-(5-((3-(ベンジルオキシ)-2,2-ジメチルプロポキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(123);1-(4-(5-(3-メチル-3-(4-メチルフェニル)ブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(124);1-(4-(5-(3-(4-クロロフェニル)-3-メチルブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(125);1-(4-(5-(3-メチル-3-フェニルブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(126);1-(4-(5-(3-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-3-メチルブチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(127);1-(4-(5-(4-(4-フルオロフェニル)-4-メチルペンチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(128);または、1-(4-(5-(4-(4-クロロフェニル)-4-メチルペンチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-3-アゼチジンカルボン酸(129)から選択される。
【0047】
該式(I)の化合物は、以下に記載のS1P1受容体GTPγS結合アッセイによる測定で15 μM以下のGTPγS S1P1 EC50値を有する。好ましくは、該式(I)の化合物は、0.1 nM〜5 μMの範囲、より好ましくは、0.1 nM〜1 μMの範囲のGTPγS S1P1 EC50値を有する。他の好ましい式(I)の化合物は、0.1 nM〜100 nMの範囲のGTPγS S1P1 EC50値を有する。
【0048】
該式(I)の化合物は、GTPγS S1P1 EC50値に対するGTPγS S1P3 EC50値の選択性比による測定として、S1P3活性よりもS1P1活性に対して選択性である。S1P1受容体GTPγS結合アッセイおよびS1P3結合アッセイは本明細書の以下に記載されている。式(I)の化合物は、少なくとも3.5以上、好ましくは少なくとも50以上、そしてより好ましくは少なくとも100以上の選択性比(GTPγS S1P3/S1P1)を有する。例えば、適切な式(I)の化合物は、50〜1,000の範囲の選択性比を有する。他の適切な式(I)の化合物は、100〜1,000の範囲の選択性比を有し得る。
【0049】
一実施態様において、0.01 nM〜100 nMの範囲のGTPγS S1P1 EC50値、ならびに少なくとも50、およびより好ましくは少なくとも100の選択性比(GTPγS S1P3/S1P1)を有する式(I)の化合物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0050】
(定義)
本発明の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読むことで、当業者によってさらに容易に理解されうる。当然のことながら、上部および下部の別個の実施態様中に明確な根拠として記載された本発明のある特定の特徴を組み合わせて、単独の実施態様を形成してもよい。反対に、単独の実施態様中に簡潔な根拠として記載された本発明の様々な特徴を組み合わせて、それらのサブコンビネーションを形成してもよい。本明細書において、例として特定された実施態様かまたは好ましい実施態様は、例示目的であって限定するものではないことが意図される。
【0051】
本明細書において他に特に記載のない限り、単数形での言及には複数もまた含まれうる。例えば、「a」および「an」は、1かまたは1以上のいずれかを示しうる。
【0052】
他に指示のない限り、原子価が満たされていないいずれのヘテロ原子は、その原子価を満たすのに十分な水素原子を有すると考える。
【0053】
本明細書に記載の定義は、引用により本明細書に援用されるいずれの特許、特許出願、および/または特許出願公開に記載された定義よりも優先される。
【0054】
本発明を説明するために用いられる様々な用語の定義を以下に記載する。これらの定義は、本明細書の全体を通して(それらが他に特定の場合に限定されない限り)、個別にか、またはより大きな基の一部としてのいずれかで用いられる用語に適用される。
【0055】
本明細書の全体を通して、基およびそれらの置換基は、安定な部分および化合物をもたらすように、当業者により選択されうる。
【0056】
当分野で用いられる慣習に従って、式:
【化25】
は本明細書において、コアもしくは骨格構造への部分もしくは置換基の結合点である結合を表すために、構造式中で用いられる。
【0057】
本明細書で用いる用語「ハロ」および「ハロゲン」は、F、Cl、Br、またはIを言う。
【0058】
本明細書で用いる用語「アルキル」は、例えば、1〜12個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、および1〜4個の炭素原子を含む、分枝鎖および直鎖両方の飽和脂肪族炭化水素基を言う。アルキル基の例としては、限定はされないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n-プロピルおよびi-プロピル)、ブチル(例えば、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、およびt-ブチル)、およびペンチル(例えば、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、2-エチルブチル、3-メチルペンチル、ならびに4-メチルペンチルが挙げられる。シンボル「C」の後に下付き文字で数字が記載されている場合、該下付き文字は特定の基が有しうる炭素原子の数をより具体的に定義する。例えば、「C1-C6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖アルキル基を意味する。
【0059】
本明細書で用いる「アルキレン」は、一般式-(CH2)n-(nは1〜10である)を有する二価のアルキルラジカルを言う。非限定的な例としては、メチレン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、およびヘキサメチレンが挙げられる。例えば、「C1-C6アルキレン」1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖アルキレン基を意味する。さらに、例えば、「C0-C4アルキレン」は、1〜4個の炭素原子を有する結合ならびに直鎖および分枝鎖アルキレン基を意味する。
【0060】
本明細書で用いる用語「フルオロアルキル」は、1個以上のフッ素原子で置換された分枝鎖および直鎖の飽和脂肪族炭化水素基の両方ともを包含することを意図する。例えば、「C1-4フルオロアルキル」は、1個以上のフッ素原子で置換された、C1、C2、C3、およびC4アルキル基を含むことを意図する。フルオロアルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、-CF3および-CH2CF3が挙げられる。
【0061】
用語「ヒドロキシアルキル」は、1個以上のヒドロキシル基で置換された分枝鎖および直鎖の飽和アルキル基の両方ともを包含する。例えば、「ヒドロキシアルキル」は、-CH2OH、-CH2CH2OH、およびC1-4ヒドロキシアルキルを包含する。
【0062】
用語「シアノ」は、基-CNを言う。
【0063】
本明細書で用いる用語「シクロアルキル」は、非芳香族単環式もしくは多環式炭化水素分子から、飽和環炭素原子から1個の水素原子を除去することによって得られる基を言う。シクロアルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。シンボル「C」の後に下付き文字で数字が記載されている場合、該下付き文字は特定のシクロアルキル基が有しうる炭素原子の数をより具体的に定義する。例えば、「C3-C6シクロアルキル」は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。
【0064】
用語「アルケニル」は、2〜12個の炭素原子および少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含む、直鎖もしくは分枝鎖炭化水素ラジカルを言う。そのような基の例としては、エテニルまたはアリルが挙げられる。例えば、「C2-C6アルケニル」は、2〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖アルケニル基を意味する。
【0065】
本明細書で用いる用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して親分子部分に結合したアルキル基、例えば、メトキシ基(-OCH3)を言う。
【0066】
「フルオロアルコキシ」および「-O(フルオロアルキル)」は、酸素結合(-O-)を介して結合した、上記で定義されるフルオロアルキル基を意味する。例えば、「C1-4フルオロアルコキシ」は、C1、C2、C3、およびC4フルオロアルコキシ基を含むことを意図する。
【0067】
本明細書で用いる用語「アリール」は、芳香環を含む分子から、該芳香環に結合している1つの水素を除去することによって得られる原子の基を言う。アリール基の代表的な例としては、限定はされないが、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、および1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-5-イルが挙げられる。
【0068】
本明細書で用いる用語「ベンジル」はメチル基を言い、その中で水素原子のうちの1個がフェニル基により置き換えられている。
【0069】
用語「ヘテロ原子」は、酸素(O)、硫黄(S)、および窒素(N)を言う。
【0070】
用語「ヘテロシクロ」または「ヘテロシクリル」は、互換的に用いてもよく、非芳香族の3-〜7-員単環式基および6-〜11-員二環式基を言い、その中で該環のうちの少なくとも1つは少なくとも1個のヘテロ原子(O、SもしくはN)を有し、該ヘテロ原子含有環は、好ましくは、O、S、および/またはNから独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する。ヘテロ原子を含有するそのような基の各環は、1もしくは2個の酸素もしくは硫黄原子および/または1〜4個の窒素原子を有することができるが、ただし、各環中のヘテロ原子の総数は4以下であって、さらに、該環は少なくとも1個の炭素原子を有する。該窒素および硫黄原子は適宜酸化されていてよく、該窒素原子は適宜四級化されていてよい。二環式基を完成させる縮合環は、炭素原子のみを含んでもよく、飽和、部分飽和、もしくは不飽和であってよい。該ヘテロシクロ基は、いずれの可能な窒素もしくは炭素原子おいて結合していてよい。該ヘテロシクロ環は、無置換であってよいか、あるいは、原子価が許すように、1個以上の置換基を含んでよい。
【0071】
単環式ヘテロシクリル基の例としては、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロロジニル、2-オキソアゼピニル、アゼピニル、4-ピペリドニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3-ジオキソランおよびテトラヒドロ-1,1-ジオキソチエニルが挙げられる。
【0072】
用語「ヘテロアリール」は、置換および無置換の芳香族の5-もしくは6-員単環式基および9-もしくは10-員二環式基を言い、それは該環のうちの少なくとも1つに少なくとも1個のヘテロ原子(O、SまたはN)を有しており、該ヘテロ原子含有環は、好ましくは、O、S、および/またはNから独立して選択される、1、2、もしくは3個のヘテロ原子を有している。ヘテロ原子を含む該ヘテロアリール基の各環は、1もしくは2個の酸素原子もしくは硫黄原子、および/または1〜4個の窒素原子を含むことができるが、但し、各環中のヘテロ原子の総数は4以下であり、各環は少なくとも1個の炭素原子を有する。二環式基を完成させる縮合環は、炭素原子のみを含んでもよく、飽和、部分飽和、もしくは不飽和であってよい。該窒素原子および硫黄原子は適宜酸化されていてよく、該窒素原子は適宜四級化されていてよい。二環式もしくは三環式であるヘテロアリール基には、少なくとも一つの完全な芳香環が含まれていなければならないが、他の縮合環は芳香族または非芳香族であってもよい。該ヘテロアリール基は、いずれの環のいずれの可能な窒素原子または炭素原子に結合していてよい。該ヘテロアリール環系は、無置換であってよいか、あるいは1個以上の置換基を含んでもよい。
【0073】
単環式ヘテロアリール基の例としては、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、フラニル、チオフェニル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、およびトリアジニルが挙げられる。
【0074】
二環式ヘテロアリール基の例としては、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジル、ジヒドロイソインドリル、およびテトラヒドロキノリニルが挙げられる。
【0075】
本明細書で用いる用語「ヘテロシクリルアルキル」は、アルキレン基を介して親分子部分に結合した本明細書に記載のヘテロシクリル基を言う。
【0076】
該フレーズ「医薬的に許容される」は本明細書において、適切な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずにヒトおよび動物の組織と接触して用いるのに適した、化合物、物質、組成物、および/または剤形を意味するように用いられる。
【0077】
本明細書で用いる「医薬的に許容される塩」は、親化合物がその酸性塩もしくは塩基性塩を製造することにより修飾される、開示化合物の誘導体を意味する。医薬的に許容される塩の例としては、限定はされないが、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩もしくは有機酸塩;および、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩もしくは有機塩が挙げられる。医薬的に許容される塩には、例えば無毒の無機酸もしくは有機酸から形成された親化合物の通常の無毒の塩または四級アンモニウム塩が含まれる。本発明の医薬的に許容される塩は、通常の化学的方法によって、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩は、水中もしくは有機溶媒中またはその2つの混合液中において、遊離酸もしくは塩基の形態のこれらの化合物を、化学量論量の適切な塩基もしくは酸と反応させることによって製造することができ;一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。適切な塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, p. 1418, (1985)に記載されており、該開示は引用により本明細書に援用される。
【0078】
式(I)の化合物の塩は、例えば、媒質中で、式(I)の化合物と、例えば、同等量の酸もしくは塩基とを反応させることによって形成させることができ、新しく形成された塩を、例えば、析出させるか、または凍結乾燥によって単離することができる。無機および/または有機酸を用いて式(I)の化合物が形成できる酸性塩の例としては、限定はされないが、例えば、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酒石酸水素塩、酸性クエン酸塩(acid citrate)、クエン酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、ゲンチジン塩(gentisinate)、グルコン酸塩、グルカロン酸塩(glucaronate)、グルタミン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、イソニコチン酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩(acid phosphate)、サッカラート、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、およびパモ酸塩[すなわち、1,1'-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート)]が挙げられる。そのような塩は、当業者に公知の方法に従って製造することができる。
【0079】
無機および/または有機塩基を用いて式(I)の化合物が形成できる塩基性塩の例としては、限定はされないが、例えば、アンモニウム塩;例えばナトリウム、リチウムおよびカリウム塩のような、アルカリ金属塩:例えばカルシウムおよびマグネシウム塩のような、アルカリ土類金属塩;例えば、ベンザチン、ジシクロヘキシルアミン、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール(トリスアミンもしくはトリス)、ヒドラバミン(例えば、N,N-ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンなど)、N-メチル-D-グルカミン、N-メチル-D-グリカミド、およびt-ブチルアミンのような、有機塩基を用いて形成される塩;例えばアルギニンおよびリジンのような、アミノ酸を用いて形成される塩;ならびに、例えば、低級アルキルハライド(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチルの、塩化物、臭化物およびヨウ化物)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル、および硫酸ジアミル)、長鎖ハライド(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの、塩化物、臭化物およびヨウ化物)、およびアラルキルハライド(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)のような、塩基性窒素-含有基を四級化する物質(agent)を用いることにより形成される塩が挙げられる。そのような塩は、当業者に公知の方法に従って製造することができる。
【0080】
加えて、式(I)の化合物は、製造後に、好ましくは単離および精製して、重量で99%以上の式(I)の化合物(「実質的に純粋」)を含む組成物を得て、次いでそれを本明細書に記載のとおり用いるかまたは製剤化する。そのような「実質的に純粋」な式(I)の化合物もまた、本明細書において本発明の一部として意図される。
【0081】
in vivoで変換されて生理活性剤(すなわち、式(I)の化合物)を供することができるいずれの化合物も、本発明の範囲および精神内におけるプロドラッグである。
【0082】
本明細書で用いる用語「プロドラッグ」には、当業者に公知の方法を用いて、式(I)の化合物の1つ以上のヒドロキシルを、アルキル、アルコキシもしくはアリール置換アシル化剤と反応させて、アセテート、ピバレート、メチルカーボネート、ベンゾエートなどを生成させることによって形成される、エステルおよびカーボネートが含まれる。
【0083】
様々な形態のプロドラッグが当分野において周知であり、以下:
a)Wermuth, C.G. et al., The Practice of Medicinal Chemistry, Chapter 31, Academic Press (1996);
b)Design of Prodrugs, Bundgaard, H. ed., Elsevier (1985);
c)Bundgaard, H., Chapter 5, “Design and Application of Prodrugs,” A Textbook of Drug Design and Development, pp. 113-191, Krosgaard-Larsen, P. et al., eds., Harwood Academic Publishers (1991); および、
d)Testa, B. et al., Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism, Wiley-VCH (2003)
に記載されている。
【0084】
加えて、式(I)の化合物は、製造後に、好ましくは単離および精製して、重量で99%以上の式(I)の化合物(「実質的に純粋」な化合物I)を含む組成物を得て、次いでそれを本明細書に記載のとおり用いるかまたは製剤化する。そのような「実質的に純粋」な式(I)の化合物もまた、本明細書において本発明の一部として意図される。
【0085】
「安定な化合物」および「安定な構造」とは、反応混合物から有用な純度への単離、および有効な治療薬への製剤化に耐えるのに十分強い化合物を示すことを意図する。本発明は安定な化合物を具体化するものと意図される。
【0086】
「治療上有効な量」は、S1P1に対するアゴニストとして作用するのに有効であるか、または血管疾患もしくは自己免疫疾患の処置もしくは予防に有効である、本発明の化合物単独の量か、特許請求された化合物の組み合わせの量か、または他の活性成分と組み合わされた本発明の化合物の量を包含することを意図する。
【0087】
本明細書で用いる「処置すること」または「処置」には、哺乳動物、とりわけヒトにおける疾患状態の処置が含まれ、ならびに:(a)とりわけ、哺乳動物が疾患状態に罹りやすいが、まだ罹患していると診断されていない場合において、哺乳動物において疾患状態が生じるのを予防すること;(b)疾患状態の抑制、すなわち、その進行を抑止すること;および/または(c)疾患状態を軽減すること、すなわち、疾患状態の退行をもたらすこと、が含まれる。
【0088】
本発明の化合物は1個以上のさらなる不斉炭素原子を有し得ることから、2つ以上の立体異性体が存在する。本発明は、可能な個々の立体異性体、それらの個々の互変異性体、並びにそれらの混合物の全てを含む。ジアステレオ異性体の分離は、従来の技術、例えば、本発明の化合物またはその適当な塩もしくは誘導体の立体異性体混合物の分別結晶、クロマトグラフィーまたはHPLCにより達成されうる。該化合物の個々のエナンチオマーはまた、必要に応じて、対応する光学的に純粋な中間体からか、または分割(例えば、適切なキラル担体を用いた対応するラセミ体のHPLC、または対応するラセミ体と適切な光学活性な酸または塩基との反応によって形成されたジアステレオ異性体塩の分別結晶)によって、製造されてもよい。本発明の化合物の全ての立体異性体は、混合形態か、または純粋もしくは実質的に純粋な形態のいずれかであることが意図される。
【0089】
本発明の化合物は、本発明の化合物に出現する原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、限定されることなく、水素の同位体にはジュウテリウムおよびトリチウムが含まれる。炭素の同位体としては13Cおよび14Cが挙げられる。同位体で標識された本発明の化合物は一般に、当業者に公知の通常の技法によってか、または本明細書に記載されたものと類似したプロセスによって、他で用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体-標識試薬を用いて、製造することができる。
【0090】
1つ以上の無毒の、医薬的に許容される担体および/または希釈剤および/またはアジュバント(本明細書中では「担体」物質と総称する)、ならびに、必要であれば、他の活性成分と合わせて式(I)の化合物または医薬的に許容されるその塩を含む医薬組成物の類もまた、本発明の範囲内に包含される。式(I)の化合物は、いずれかの適切な経路で、好ましくはそのような経路に適応した医薬組成物の形態で、および目的とする処置に有効な用量で投与されうる。本発明の化合物および組成物は、例えば、通常の医薬的に許容される担体、アジュバント、およびビヒクルを含む用量単位剤形の状態で、経口、粘膜、または非経口(parentally)(血管内、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、胸骨内および注入技法を含む)で投与してもよい。例えば、該医薬担体はマンニトールまたはラクトースおよび微結晶セルロースの混合物を含んでいてよい。該混合物は、例えば滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウムなど)および崩壊剤(例えばクロスポビドンなど)などのさらなる成分を含んでいてよい。該担体混合物は、ゼラチンカプセルに充填するか、または錠剤として圧縮してもよい。
【0091】
本発明の医薬的に活性な化合物を薬学の従来の方法に従って加工処理して、ヒトおよび他の哺乳動物を含む患者への投与用薬剤を製造することができる。
【0092】
経口投与において、該医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、懸濁剤または液剤の形態であってよい。該医薬組成物は、好ましくは特定の量の活性成分を含有する用量単位の形態で製造される。そのような用量単位の例は、錠剤またはカプセルで剤ある。例えば、これらは、約0.5から2000 mg、好ましくは約0.5から500 mg、より好ましくは約0.5から150 mgの量の活性成分を含みうる。ヒトまたは他の哺乳動物に適した1日量は、患者の症状および他の因子に依存して幅広く変えてもよいが、再度、ルーチンな方法を用いて決定することができる。
【0093】
投与する化合物の量、および本発明の化合物および/または組成物を用いた病状の処置のための投与レジメンは、対象の年齢、体重、性別および病状、疾患の種類、疾患の重篤性、投与経路および投与回数、および用いる特定の化合物などの様々な因子に依存する。従って、該投与レジメンは大きく変化させてもよいが、標準的な方法を用いて既定通りに決定することができる。1日量は、約0.01から1500 mg/kg体重、好ましくは約0.5から約50 mg/kg体重、最も好ましくは約0.1から20 mg/kg体重が適切であり得る。該1日量を、1日当たり1から4回で投与することができる。
【0094】
治療目的で、本発明の活性化合物は、通常、指定された投与経路に適する1つ以上のアジュバントと組み合わされる。経口投与の場合、該化合物を、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウム塩およびカルシウム塩、ゼラチン、アカシアガム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、および/またはポリビニルピロリドンと混合した後、投与しやすいように錠剤化するかまたはカプセルに包んでもよい。そのようなカプセル剤または錠剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース中に活性化合物が分散した状態で提供することができるような、徐放剤形が含まれうる。
【0095】
式(I)の化合物を含有するエマルジョンの油相は、既知の方法で既知の成分から構成されうる。該相は単に乳化剤のみを含んでよい一方、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪もしくは油、または脂肪および油の両方との混合物を含んでもよい。好ましくは、親水性乳化剤は安定剤として作用する親油性乳化剤と共に含まれる。また、油および脂肪の両方が含まれることも望ましい。一緒になって、安定剤の有無にかかわらず乳化剤はいわゆる乳化ワックスを組成し、該ワックスは油および脂肪と一緒になって、クリーム製剤の油性分散相を形成する、いわゆる乳化軟膏基剤を組成する。本発明の製剤における使用に適した乳化剤およびエマルジョン安定剤には、Tween 60、Span 80、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラウリル硫酸ナトリウム、ジステアリン酸グリセリルが、単独か、またはワックスもしくは当分野で周知の他の物質と共に含まれる。
【0096】
医薬的なエマルジョン製剤に用いられることが多い大部分の油中における該活性化合物の溶解性は非常に低いので、該製剤に適した油または脂肪の選択は、所望する美容特性の達成に基づく。従って、該クリーム剤は好ましくは、チューブまたは他の容器からの漏出を回避する適当な稠度の非-油脂性、非-染色性および水洗性の生成物であるべきである。直鎖または分枝鎖のモノ-またはジ-塩基性アルキルエステル(例えば、ジイソアジピン酸エステル、ステアリン酸イソセチル、ヤシ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミスチリン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2-エチルヘキシルなど)または分枝鎖エステルの混合物が用いられうる。これらは、単独または目的の特性に応じた組み合わせで用いられ得る。あるいは、高融点の脂質(例えば白色軟パラフィンおよび/または流動パラフィンなど)、または他の鉱油を用いることができる。
【0097】
非経口投与用製剤は、水性または非-水性の等張無菌注射用液剤または懸濁剤の形態であってよい。これらの液剤および懸濁剤は、経口投与用製剤での使用について記載した1つ以上の担体または希釈剤を用いて、あるいは他の適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、無菌の粉末または顆粒から製造されうる。該化合物は、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、コーンオイル、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウム、トラガカントゴム、および/または様々なバッファー中に溶解させてよい。他のアジュバントおよび投与方法は、製薬の分野において十分にかつ広く知られている。該活性成分はまた、適切な担体(生理食塩水、ブドウ糖または水が含まれる)、またはシクロデキストリン(すなわちキャプティソル(登録商標))、共溶媒可溶化剤(すなわちプロピレングリコール)もしくはミセル可溶化剤(すなわちTween80)を有する組成物として注入により投与してもよい。
【0098】
該無菌の注射用製剤はまた、無毒の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌の注射用液剤または懸濁剤、例えばプロピレングリコール中の液剤、であってよい。許容されるビヒクルおよび溶媒のうちで用いてもよいものは、水、リンガー液、および生理食塩水である。加えて、無菌の固定油が、溶媒または懸濁化媒質として通常用いられる。この目的のため、いずれの刺激の少ない固定油(合成モノ-またはジグリセリドが含まれる)を用いてもよい。さらに、脂肪酸(例えばオレイン酸など)が注射剤の製造で用いられる。
【0099】
該医薬組成物は、通常の製薬工程(例えば滅菌など)で処理してもよく、および/または通常のアジュバント(例えば保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、バッファー)を含んでもよい。錠剤および丸薬は、さらに腸溶コーティングで製造することができる。そのような組成物はまた、アジュバント(例えば湿潤剤、甘味剤、香料、および芳香剤)を含んでもよい。
【0100】
本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物、または医薬的に許容されるその塩、および適宜、いずれの医薬的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルから選択されるさらなる物質(agent)を含む。本発明の別の組成物は、本明細書に記載の式(I)の化合物または医薬的に許容されるその塩、および医薬的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む。
【0101】
本発明の医薬組成物に用いてもよい医薬的に許容される担体、アジュバントおよびビヒクルには、限定はされないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、自己乳化型ドラッグデリバリーシステム(SEDDS)(例えば、d-α-トコフェロールポリエチレングリコール 1000 コハク酸塩)、医薬剤形で用いる界面活性剤(例えば、Tweenまたは他の同様のポリマーデリバリーマトリックス)、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム)、飽和植物性脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、プロタミン硫酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロック重合体、ポリエチレングリコール)および羊毛脂が含まれる。シクロデキストリン(例えば、α-、β-、およびγ-シクロデキストリン)または化学的に修飾された誘導体(例えば、2-および3-ヒドロキシプロピル-シクロデキストリンを含むヒドロキシアルキルシクロデキストリン)、または他の可溶化誘導体もまた、本明細書に記載の式の化合物の送達を高めるために、有利に用いられうる。
【0102】
(有用性)
ヒト免疫系は、感染症、疾患または死を引き起こし得る、微生物、ウイルス、および寄生生物から身体を防御するように発展してきた。複雑な制御メカニズムは、免疫系の様々な細胞成分が、個体に永久的もしくは著しいダメージをもたらすことなく、外来物質または器官を標的とすることを確実なものとする。現時点では起因事象はよく分かっていないが、自己免疫疾患状態において、該免疫系はその炎症反応を罹患個体の標的器官に向ける。種々の自己免疫疾患は、典型的には、影響を受ける主要なもしくは最初の標的器官もしくは組織により特徴づけられる; 例えば、関節リウマチの場合は関節、橋本甲状腺炎の場合は甲状腺、多発性硬化症の場合は中枢神経系、1型糖尿病の場合は膵臓、そして、炎症性腸疾患の場合は腸。従って、免疫系においてまたは免疫系のある特定の細胞型(例えば、B-リンパ球、およびTリンパ球、T細胞)において作用する治療薬は1つ以上の自己免疫疾患において有用性を有しうることが認められている。
【0103】
S1P受容体は自己免疫疾患を含む幅広い治療的適用のための良好な標的であることが、本明細書に引用された文献を含め、当分野において良く認識されている。S1P受容体は、個々の受容体が組織-特異的および反応-特異的の両方であるため、良好な薬物標的となる。1つの受容体に対して選択的なアゴニストもしくはアンタゴニストの開発は、細胞応答をその受容体を有する組織に限局化し、望ましくない副作用を制限するので、S1P受容体の組織特異性は重要である。S1P受容体の反応特異性はまた、他のプロセスに影響を与えることなく、ある特定の細胞応答を惹起もしくは抑制するアゴニストもしくはアンタゴニストの開発を可能にするので、重要である。従って、あるいくつかのS1P受容体ファミリーメンバー上では作用するが、他のファミリーメンバーにおいては活性が低下しているかもしくは活性のない化合物が望ましく、改善された副作用プロファイル(すなわち、望ましくない副作用の縮小または排除)とともに、治療効果をもたらすことが予期される。
【0104】
S1P1に関して本明細書で用いる用語「アゴニスト」は、薬理作用(例えば、T細胞の運動性の低下、T細胞のトラフィッキングの低下、またはリンパ組織からのT細胞の放出の低下)を発現する物質を言う。(Rosen et al., Trends in Immunology, 28:102 (2007)).
【0105】
アゴニストとしてのそれらのS1P1活性のおかげで、本発明の化合物は、自己免疫疾患もしくは慢性炎症疾患の処置もしくは予防に有用な免疫調節剤である。本発明の化合物は、免疫抑制が整っている免疫系(例えば、骨髄)、器官もしくは移植片拒絶、自己免疫疾患および慢性炎症疾患(全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、1型糖尿病(diabete mellitus)、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ぶどう膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼症、および喘息を含む)を抑制するのに有用である。
【0106】
より具体的には、本発明の化合物は:器官もしくは組織の移植、移植に関連してもたらされる移植片対宿主病、自己免疫症候群(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、1型糖尿病、ぶどう膜炎、後部ぶどう膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎を含む)、感染後自己免疫疾患(リウマチ熱および感染後糸球体腎炎を含む)、炎症性および過剰増殖性皮膚疾患、乾癬、乾癬性関節炎、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症(cutaneous eosinophilia)、エリテマトーデス、ざ瘡、円形脱毛症、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病に関連するぶどう膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮ジストロフィー(dystrophia epithelialis corneae)、角膜白斑、眼類天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト-小柳-原田症候群、サルコイドーシス、花粉アレルギー、可逆性閉塞性気道疾患(reversible obstructive airway disease)、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、粉塵喘息、慢性もしくは難治性の喘息、遅発型喘息および気道過敏症、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患および血栓症により引き起こされる血管損傷、虚血性腸疾患、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、熱傷に関連する腸の病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、糖尿病性腎症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、メニエール病、多発性神経炎、多発性神経炎(multiple neuritis)、単発神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、赤芽球癆、再生不良性貧血、低形成性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗鬆症、サルコイドーシス、肺線維症、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白斑(leukoderma vulgaris)、尋常性魚鱗癬、光アレルギー性過敏症、皮膚T細胞リンパ腫、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋症、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、シェーグレン症候群、脂肪症、好酸球性筋膜炎、歯肉、歯周組織、歯槽骨、歯セメント質(substantia ossea dentis)の病変、糸球体腎炎、脱毛の予防もしくは発毛をもたらすことおよび/または発毛および毛髪の成長の促進による男性型脱毛症または老人型脱毛症、筋ジストロフィー、濃皮症(pyoderrna)およびセザリー症候群、アジソン病、保存か移植かもしくは虚血性疾患で生じる器官の虚血再灌流障害、エンドトキシンショック、偽膜性大腸炎、薬剤もしくは放射線照射により引き起こされる大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素もしくは薬剤により引き起こされる中毒症、肺癌、肺気腫、白内障、鉄沈着症、網膜色素変性症、老人性黄斑変性症、硝子体瘢痕(vitreal scarring)、角膜アルカリ熱傷、多形性紅斑皮膚炎(dermatitis erythema multiforme)、線状IgA水疱性皮膚症およびセメント皮膚炎、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染、加齢、発癌、カルシノーマの転移および高山病により引き起こされる疾患、ヒスタミンもしくはロイコトリエン-C4放出により引き起こされる疾患、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、肝部分切除、急性肝壊死、毒素、ウイルス性肝炎、ショック、もしくはアノキシアにより引き起こされる壊死、B型ウイルス性肝炎、非-A/非-B型肝炎、硬変症、アルコール性肝硬変、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、「急性憎悪」肝不全(“acute-on-chronic” liver failure)、化学治療効果の増強、サイトメガロウイルス感染症、HCMV感染症、AIDS、癌、老年認知症、トラウマ、神経因性疼痛、ならびに慢性細菌感染症からなる群から選択される疾患もしくは障害の処置もしくは予防に有用である。
【0107】
一実施態様は、自己免疫疾患および/または炎症性疾患の処置方法であって、それを必要としている哺乳動物に少なくとも1つの式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。別の実施態様は、自己免疫疾患および/または炎症性疾患の処置のための療法において用いるための、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。別の実施態様において、自己免疫疾患および/または炎症性疾患の処置もしくは予防のための医薬の製造のための、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩の使用を提供する。これらの実施態様において、治療上有効な量が用いられうる。好ましくは、これらの実施態様において、該自己免疫疾患および炎症性疾患は、多発性硬化症、関節リウマチ、炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎を含む)、乾癬、または薬剤として防ぐ移植器官の拒絶反応(as an agent to prevent the rejection of transplanted organs)から選択される。本実施態様の方法には、治療上有効な量の式(I)の化合物またはその医薬的に有効な塩を投与することが含まれる。
【0108】
別の実施態様において、血管疾患を処置するための方法であって、それを必要とする哺乳動物に、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。別の実施態様は、血管疾患の処置のための療法における使用のための、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。別の実施態様において、血管疾患の処置のための医薬の製造における、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩の使用を提供する。治療上有効な量が、これらの実施態様において用いられうる。好ましくは、これらの実施態様において、該血管疾患はアテローム性動脈硬化症または虚血再灌流障害から選択される。
【0109】
S1P1-関連症状を処置する方法には、式(I)の化合物を単独か、あるいは互いにおよび/またはそのような症状の処置に有用な他の適切な治療薬と組み合わせて、投与することが含まれうる。従って、「治療上有効な量」はまた、S1P1受容体においてアゴニストとして作用するのに有効である特許請求の化合物の組み合わせの量を含むことも意図する。化合物の組み合わせは、好ましくは、相乗的な組み合わせである。相乗作用は、例えば、Chou et al., Adv. Enzyme Regul., 22:27-55 (1984)によって記載されるように、組み合わせて投与された場合の化合物の効果が、単剤として単独で投与された場合の化合物の相加効果よりも大きい場合に生じる。通常、相乗効果は該化合物の最適以下の濃度にて最も明瞭に示される。細胞毒性の低下、有効性の増大、またはいくつかの他の有益な組み合わせの効果(個々の成分と比べて)の点において、相乗作用があり得る。
【0110】
そのような他の治療薬の例としては、副腎皮質ステロイド薬もしくはグルココルチコイド、例えばデキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、およびプレドニゾン;PDE4阻害薬、例えば、ロリプラム、シロミラスト、ロフルミラスト、およびオグレミラスト;サイトカイン抑制性抗炎症薬(CSAID)およびp38キナーゼの阻害薬、米国特許第4,200,750号に開示された4-置換イミダゾ[1,2-A]キノキサリン;細胞表面分子、例えばCD2、CD3、CD4、CD8、CD20(例えばリツキサン(登録商標))、CD25、CD30、CD40、CD69、CD80(B7.1)、CD86(B7.2)、CD90、CTLA(例えば、アバタセプト(オレンシア(登録商標))、ベラタセプト)またはそれらのリガンド(CD154(GP39もしくはCD40L)を含む)を対象とする抗体もしくは融合タンパク質;ヒトサイトカインもしくは増殖因子に対する抗体か、ヒトサイトカインもしくは増殖因子の融合タンパク質かまたは可溶性受容体、例えば、TNF(例えば、インフリキシマブ(レミケード(登録商標)))、エタネルセプト(エンブレル)、アダリムマブ(ヒュミラ(登録商標))、LT、Il-1(例えばアナキンラ(キネレット(登録商標))(IL-1受容体アンタゴニスト))、IL-2、IL-4、IL-5、Il-6(例えばCNTO 328(キメラ抗-IL-6抗体))、Il-7、Il-8、Il-12、Il-15、Il-16、Il-17、Il-21、Il-23(例えばウステキヌマブ(ヒト抗-IL-12/23モノクローナル抗体)、およびインターフェロン(例えばインターフェロンβ 1a(アボネックス(登録商標)、レビフ(登録商標))、インターフェロンβ 1b(ベタセロン(登録商標));インテグリン受容体アンタゴニスト、例えばタイサブリ(登録商標);高分子剤、例えば酢酸グラチラマー(コパクソン(登録商標));スルファサラジン、メサラミン、ヒドロキシクロロキン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えばサリチル酸塩(アスピリン、サルサラート、およびサリチル酸マグネシウムを含む)および非-サリチル酸塩(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、メロキシカム、セレコキシブおよびロフェコキシブ);抗ウイルス薬、例えばアバカビル;抗増殖薬、例えばメトトレキサート、メルカプトプリン、レフルノミド、シクロスポリン、ミコフェノレート(mycophenololate)、FK506(タクロリムス、プログラフ(登録商標));細胞傷害性薬剤、例えばアザチオプリンおよびシクロホスファミド;核移行阻害剤(nuclear translocation inhibitor)、例えばデオキシスパガリン(DSG);金含有製剤、例えばオーラノフィン;ペニシラミン(penicllamine)、およびラパマイシン(シロリムスもしくはラパミューン(登録商標))あるいはそれらの誘導体が挙げられる。
【0111】
上記の他の治療薬は、本発明の化合物と組み合わせて用いる場合、例えば、Physicians' Desk Reference(PDR)に示される量か、または他に当業者により決定される量で用いられうる。本発明の方法において、そのような他の治療薬は、本発明の化合物より前、同時、または後に投与してもよい。
【0112】
(製造方法)
本発明の化合物は、有機合成の分野の当業者に周知の多くの方法で製造することができる。本発明の化合物は、以下に記載される方法、および有機合成化学の分野で公知の合成方法、あるいは当業者により認められているその改変方法を用いて合成することができる。好ましい方法としては、限定はされないが、以下に記載のものが挙げられる。本明細書中の全ての引用文献は、引用によりその全般が本明細書に援用される。
【0113】
本発明の化合物は、この項に記載の反応および技法を用いて製造されうる。該反応は、用いる試薬および物質に適した溶媒中で実施され、もたらされる変換に適切である。また、以下に記載の合成方法の説明において、提示した反応条件(溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験時間およびワークアップ方法を含む)は全て、該反応の標準である条件となるように選択され、それは当業者によって容易に認識されるべきであると解される。分子の様々な部分に存在する官能性が、提示された試薬および反応に適合しなければならないことは、有機合成の分野の当業者により理解される。反応条件に適合する置換基がそのように制限され、よって代替方法が用いられなくてはならないことは当業者にとっては容易に明白である。これにより、本発明の目的の化合物を得るために、合成工程の順序を改変する判断か、またはさらに別の1つの特定のプロセススキームを選択する判断が、しばしば必要とされうる。また、この分野のいずれの合成経路の計画における別の主流の判断が、本願に記載の化合物に存在する反応性官能基の保護のために用いられる保護基の賢明な選択であることが認識されるであろう。Greeneら(Protective Groups in Organic Synthesis, Fourth Edition, Wiley and Sons (2006))により、熟練した実践者のための多くの別法についての信頼できる説明が記載されている。
【0114】
スキームI
【化26】
スキームIに概説されるプロトコールを用いて、式Iのオキサジアゾールを合成することができる。炭酸水素ナトリウムのような適切な塩基の存在下において、ニトリルA1をヒドロキシルアミン塩酸塩で処理して、アルドキシイミン(aldoximine)中間体A2を得る。非プロトン溶媒(例えばDMF)中のHOBTおよびEDACの存在下において、室温〜125℃にて、中間体A2をカルボン酸中間体B1と反応させて、オキサジアゾールC1を形成させる。別法として、DICを用いて中間体A2を酸中間体B1と反応させた後、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリドで処理して、Iを形成させることができる。式Iのオキサジアゾール上のG基を、A2およびB1のカップリングの前もしくは後で、調製することができる。
【0115】
スキームII
【化27】
また、スキームIIに概説されるプロトコールを用いて、式Iのオキサジアゾールを合成してもよい。カルボン酸中間体B1を、有機塩基(例えばピリジン)の存在下においてフッ化シアヌルと反応させることにより、その酸フルオリドB2に変換することができる。酸フルオリドB2を、アセトニトリル中で有機塩基(例えばヒューニッヒ塩基)の存在下において、アルドキシイミン中間体A2を用いて処理し、続いて、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリドと反応させて、Iを形成させる。
【0116】
スキームIIIおよびIVに概説されるような変換に従って、C1中の基Xを他の基に変換することができる。X=ビニルの場合、これらの変換は、L1およびL2が各々独立して(CH2)0-3-CRc=CRc-(CH2)0-3である化合物には適用できない。

スキームIII
【化28】
試薬:a)BBr3、CH2Cl2;(b)トリブチルビニルスズ、Pd(PPh3)4、LiCl;(c)O3、CH2Cl2、またはOsO4、NaIO4;(d)アゼチジンカルボン酸もしくはエステル、または適切に置換されたアミン、MeOH、Cl(CH2)2Cl、NaCNBH4;(e)TFA、CH2Cl2またはNaOH;(f)NHR1R2、BOP、Et3N、THF;(g)(1)NH2SO2NR2、EDAP、DMAP、CH2Cl2;(2)NaH、DMF、R1-ClまたはR1-Br;(h)NaClO2、2-メチル-2-ブテン、NaH2PO4、H2O、tert-BuOH;(i)CO、MeOH、Pd(OAc)2、PPh3;(j)(1)Cl2、ジオキサン;(2)R1R2NH;(k)ZnBr(CH2)nCO2R、ジクロロビス(トリ-O-トリルホスフィン)パラジウム(II);(l)NaH、DMF、R-Br;(m)Na(OAc)3BH、AcOH、CH2Cl2、適切に置換されたケトン;(n)NaBH4、MeOH。

スキームIV
【化29】
試薬a-nについては、スキームIII参照。(o)RB(OH)2、Pd(PPh3)4、K2CO3、EtOH;(p)(i)m-CPBA、CH2Cl2;(ii)NR1R2、EtOH;(q)(i)9-BBN、NaOH、H2O2;(ii)CBr4、PPh3;(iii)アセトアミドマロン酸ジメチル(dimethylacetamidomalonate)、NaOMe、MeOH;(iv)LAH、THF;(r)(i)TMSCN、ZnI2、CH2Cl2;(ii)HCl、H2O、AcOH;(s)(i)Ph3P=CHCO2Et、THF;(ii)CH2N2、Pd(OAc)2、THF;(t)(i)p-トルエンスルホンアミド、Si(OEt)4;(ii)((トリメチルシリル)メチル)アリルアセテート、Pd(OAc)2、Pd(PPh3)4;(u)(i)9-BBN、NaOH、H2O2;(ii)ジョーンズ試薬;(v)スピロ環アゼチジン-ヒダントイン、NaCNBH4、モレキュラーシーブ、CH2Cl2;(w)置換シクロペンチル、BF3-K+、K3PO4、Pd(OAc)2、2-PCy2-2'6'-(O-iPr)2-ビフェニル、トルエン-H2O;(y)(i)9-BBN、NaOH、H2O2;(ii)CBr4、Ph3P;(iii)アラニン、N-(フェニルメチレン)-1-メチルエチルエステル、NaHMDS;(iv)HCl;(v)LAH、THF;(z)(i)NaHMDS、テトラベンジルジホスフェート;(ii)H2、Pd(OH)2、MeOH。
【0117】
スキームI-IVに概説される反応の順序を入れ替えて、式(I)のオキサジアゾールを合成してもよい。

(略語)
AcCN アセトニトリル
ACOH 酢酸
aq. 水性または水溶液
9-BBN 9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン
BF3・OEt2 三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート
BOC t-ブチル カルバメート
BOP ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(トリメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート
BOP-Cl ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド
Cbz ベンジルオキシカルボニル
DCM ジクロロメタン
DIBAL-H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIC ジイソプロピルカルボジイミド
DMAP N,N-ジメチル-4-アミノ-ピリジン
DME ジメチルエーテル
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDAC 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩
EDAP エチルジエチルアミノプロピル(ethyldilethylaminopropyl)カルボジイミド
EDCI 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩
Et3N トリエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エチルアルコール
h 時間
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
hr 時間
i-Pr2NEt ジイソプロピルエチルアミン
LAH 水素化リチウムアルミニウム
m-CPBA 3-クロロ過安息香酸
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
min 分
NaHMDS ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド
Na(OAc)3BH ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド
n-Bu4NF テトラブチルアンモニウムフルオリド
2-PCy2-2'6'-(O-iPr)2-ビフェニル
2-(ジクロロヘキシルホスフィノ)-2',6'-イソプロポキシビフェニル
Pd(OAc)2 酢酸パラジウム
Pd(OH)2 水酸化パラジウム
Pd(PPh3)4 テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
PPh3 トリフェニルホスフィン
Py ピリジン
RT 室温
Si(OEt)4 オルトケイ酸テトラエチル
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド
t-BuOH 第三級ブタノール
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TMSCN トリメチルシリルシアニド
Δ 加熱
【実施例】
【0118】
以下の実施例は、本発明の特定の好ましい実施態様を説明するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。化学的な略語および記号ならびに科学的な略語および記号は、他に特別の定めのない限り、それらの通常および慣習の意味を有する。本明細書の実施例および他の部分で用いられるさらなる略語は、上述されている。共通中間体は、通常、1つ以上の実施例の製造に有用であり、連続的に識別される(例えば、中間体1、中間体2、などはInt.1、Int.2、などと略される)。実施例の化合物は、実施例およびそれらが製造される工程によって識別される(例えば、「1-A」は実施例1, 工程Aを意味する)か、あるいは化合物が実施例の表題化合物である場合のみ、実施例によって識別される(例えば、「1」は実施例1の表題化合物を意味する)。場合によっては、中間体もしくは実施例の別の製造が記載される。合成の分野に熟練した化学者によって、1つ以上の検討事項、例えば、より短い反応時間、より安価な出発物質、操作の容易さ、触媒作用の受けやすさ、有害な試薬の回避、特定の機器使用のアクセス性、および直線的な工程数の減少、などに基づく望ましい別の製法が、しばしば考案されうる。別の製法を記載する意図は、本発明の実施例の製造をさらに可能にすることである。場合によっては、概説の実施例および特許請求の範囲中のいくつかの官能基を、当分野で周知の生物学的等価性(biosteric)置換、例えば、テトラゾールもしくはリン酸部分によるカルボン酸基の置換によって置換してもよい。
【0119】
中間体1
(Z)-tert-ブチル 1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート
【化30】

Int.1-A:1-(ベンジルオキシカルボニル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化31】
水(1.75 L)中のアゼチジン-3-カルボン酸(88 g, 0.871 mol)および炭酸水素ナトリウム(161 g, 1.92 mol)の溶液に、室温で、ベンジル 2,5-ジオキソピロリジン-1-イルカーボネート(239 g, 0.959 mol)/テトラヒドロフラン(3.5 L)溶液を加えた。該反応混合液を室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、水層を酢酸エチル(2 x 500 mL)で洗浄した。水層を、1.0 N 塩酸水溶液を用いて酸性化し、酢酸エチル(3 x 750 mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で濃縮して、1-(ベンジルオキシカルボニル)アゼチジン-3-カルボン酸を無色の油状物として得た(202 g, 99%収率)。該化合物は、HPLC 保持時間 = 2.27分であった - カラム: YMC Combiscreen ODS-A 4.6 x 50 mm (4分); 溶媒A = 10%MeOH, 90%H2O, 0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH, 10%H2O, 0.1%TFA. LC/MS M+1 = 236.15. 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 3.39-3.49 (m, 1H), 4.22 (d, J=7.28 Hz, 4H), 5.11 (s, 2H), および 7.29-7.39 (m, 5H).
【0120】
Int.1-B:1-ベンジル 3-tert-ブチル アゼチジン-1,3-ジカルボキシレート
【化32】
1-(ベンジルオキシカルボニル)アゼチジン-3-カルボン酸(200 g, 0.851 mol)/ジクロロメタン(6.0 L)溶液に、0℃で、t-ブタノール(158 g, 2.13 mol)、DMAP(52.0 g, 0.425 mol)、およびEDCI(163 g, 0.853 mol)を加えた。該反応混合液を室温で終夜攪拌した。該反応混合液を濃縮し、残渣を酢酸エチル中に溶解させ、10%クエン酸水溶液で洗浄し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、食塩水で洗浄し、そして無水炭酸水素ナトリウムで乾燥させた。減圧下で濃縮して、1-ベンジル-3-tert ブチル-アゼチジン-1,3-ジカルボキシレート(200 g, 81%収率)を無色の油状物として得た。該化合物は、HPLC 保持時間 = 3.27分であった - カラム: YMC Combiscreen ODS-A 4.6 x 50 mm (4分); 溶媒A = 10%MeOH, 90%H2O, 0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH, 10%H2O, 0.1%TFA. LC/MS M+1 = 292.15. 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 1.46 (s, 9H), 3.24-3.33 (m, 1H), 4.14 (d, J=7.53 Hz, 4H), 5.10 (s, 2H), および 7.30-7.39 (m, 5H).
【0121】
Int.1-C:tert-ブチル アゼチジン-3-カルボキシレート
【化33】
酢酸エチル(1.40 L)中の1-ベンジル-3-tert-ブチル-アゼチジン-1,3-ジカルボキシレート(140 g, 0.480 mol)および10%パラジウム/炭素(28.0 g)の混合液を、オートクレーブ中において、3.0kg/cm2の水素圧下で、終夜設置した。該反応混合液を、セライトによって濾過し、該セライトベッドを酢酸エチルで洗浄した。酢酸(28.9 g, 0.480 mol)を濾過物に加え、それを50℃以下で濃縮して、tert-ブチル アゼチジン-3-カルボキシレート酢酸塩(96 g, 92%収率)を無色の油状物として得た。 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 1.47 (s, 9H), 2.02 (s, 3H), 3.52-3.63 (m, 1H), および 4.00-4.10 (m, 4H).
【0122】
Int.1-D:tert-ブチル 1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート
【化34】
tert-ブチル アゼチジン-3-カルボキシレート酢酸塩(92.0 g, 0.423 mol)/メタノール(1.0 L)溶液に、室温で、4-シアノベンズアルデヒド(50.8 g, 0.381 mol)を加えた。該反応混合液を0℃まで冷却し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(28.8 g, 0.458 mol)を少しずつ加えた。該反応混合液を、室温まで昇温させ、終夜攪拌した。該反応混合液を減圧下で濃縮し、残渣を10%炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で濃縮した後、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、20%酢酸エチル/石油エーテル混合液を用いて精製して、tert-ブチル 1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレートを得た(89%)(該目的の生成物および生じたアルコール不純物をカラムにより完全に分離し、該混合物を次の工程に用いた)。 LC/MS M+1 = 273.18. 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 1.46 (s, 9H), 3.22-3.31 (m, 3H), 3.48-3.56 (m, 2H), 3.66 (s, 2H), 7.39 (d, J=8.28 Hz, 2H), および 7.60 (d, J=8.28 Hz, 2H).
【0123】
中間体1
tert-ブチル-1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(89.0 g, 0.326 mol)/tert-ブタノール(1.30 L)に、炭酸水素ナトリウム(109.8 g, 1.31 mol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(45.5 g, 0.654 mol)を加えた。該反応混合液を、7時間還流加熱した後、室温まで冷却し、終夜攪拌した。該反応混合液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮した後、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより、溶離液として2.5%メタノール/クロロホルム(0.2%トリエチルアミン含有)を用いて精製して、(Z)-tert-ブチル 1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレートを得た(64 g, 0.210 mol, 2工程で55%収率)。該化合物は、HPLC 保持時間 = 7.03分であった - カラム: XBridge Phenyl 150x4.6 mm 3.5u, SC/749. 1mL/分. 溶媒A = 5%MeCN, 95%H2O, 0.05%TFA; 溶媒B = 95%MeCN, 5%H2O, 0.05%TFA. 時間/%B: 0分/0%, 15分/50%, 18分/100%, 20分/100%. LC/MS M+1 = 306.2. 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 1.45 (s, 9H), 3.23-3.30 (m, 3H), 3.49-3.57 (m, 2H), 3.63 (s, 2H), 4.85 (s, 2H), 7.31 (d, J=8.28 Hz, 2H), および 7.57 (d, J=8.28 Hz, 2H).
【0124】
Int.1-D:tert-ブチル 1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレートの別の製法

Alt.D1. 1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化35】
ジクロロメタン(20 mL)およびメタノール(80 mL)中の4-ホルミルベンゾニトリル(2.88 g, 22.0 mmol)、アゼチジン-3-カルボン酸(2.02 g, 20 mmol)、および酢酸(1.15 mL, 20.0 mmol)の混合液を、室温で1時間攪拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(6.78 g, 32.0 mmol)を加え、室温で18時間、攪拌を続けた。揮発性物質を減圧下で除去し、残渣を、水(50 mL)およびジエチルエーテル(50 mL)間に分配した。水相をジエチルエーテル(50 mL)で洗浄した後、乾固するまで濃縮した。残渣を水(20 mL)に溶解させ、2.5 x 20 cm HP-20カラムにロードした[HP-20ゲルの調製:〜400 mlの乾燥した未使用のMCI CHP-20ゲル(75-150ミクロン)をメタノール中で24時間膨潤させた。該ゲルを濾過し、1リットルのメタノールですすいだ。次いでそれを、メタノール下で保存用ボトルに移した。使用直前に、所望の量のゲルを、20容積の水を用いて十分にすすいだ]。該カラムを、240 mLの水および400 mLのメタノールで溶出した。画分を含む生成物を濃縮し、エタノールおよび酢酸エチル/ヘプタンから共エバポレートして、1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(3.25 g, 15.0 mmol, 75%収率)を白色の固形物として得た。 MS:(M+H) = 217.18. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 3.39 (m, 1H), 4.08 (m, 4H), 4.32 (s, 2H), 7.63 (d, J= 8.3 Hz, 2H), および 7.82 (d, J= 8.3 Hz, 2H).
【0125】
Int.1-Alt.D2. tert-ブチル 1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート
【化36】
ジクロロエタン(150 mL)中の1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(3.25 g, 15.0 mmol)、DMAP(1.84 g, 15.0 mmol)、およびtert-ブタノール(14.1 mL, 150 mmol)の混合液に、EDC(4.32 g, 22.5 mmol)を加え、該反応混合液を週末にかけて攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残渣を、酢酸エチル(250 mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250 mL)間に分配した。有機層を水(250 mL)で洗浄し、食塩水(100 mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で濃縮して、薄黄色の油状物を得て、それを5 x 15 cm シリカゲルカラム(0-40%酢酸エチル/ヘキサングラジエントを用いて溶出)でクロマトグラフィー処理して、tert-ブチル 1-(4-シアノベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(3.5 g, 12.9 mmol, 86%収率)を無色の液状物として得た。 HPLC 保持時間 = 1.38分 (YMC-Combi 4.6 x 50 mm S-5 ODS column)(10-90%メタノール水溶液+0.2%リン酸で、4分のグラジエントによって、溶出). MS:(M+H) = 273.18. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 1.46 (s, 9H), 3.26 (m, 3H), 3.52 (m, 2H), 3.66 (s, 2H), 7.39 (d, J= 8.3 Hz, 2H), および 7.60 (d, J= 8.3 Hz, 2H).
【0126】
中間体2
(R)-4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-N-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズイミドアミド
【化37】

Int.2-A:1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒド
【化38】
THF(125 ml)中の4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンゾニトリル(5.0 g, 34.0 mmol)および(R)-(-)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-メタノール(9.53 ml, 76 mmol)の溶液に、室温で、窒素を10分間バブルした(該溶液を、還流冷却器を備えた3つ口の500 mlフラスコに入れた)。これに、トリフェニルホスフィン(20.05 g, 76 mmol)を一度に加えた。窒素をさらに10分間バブルした後、アゾジカルボン酸ジエチル(12.04 ml, 76 mmol)を滴下した。該反応混合液の色は淡い赤褐色から濃い赤褐色に変化し、該反応液は発熱性であった。該反応容器を、予熱した油浴(65℃で保持)に浸した。3時間後、該反応はほぼ完了していることがわかった。該反応器の内容物を冷却し、エバポレートした。半固体の残渣をエーテルに入れ、水で洗浄した。水層をエーテル(2X)で抽出した。次いで、有機層を合わせて、食塩水で洗浄した。その後、それを無水MgSO4で乾燥させ、次いで濃縮した。トリフェニルホスフィンオキシドを晶出させ、エーテルおよびヘキサンで濾過した。該生成物を、330g ISCoカートリッジ(0〜30%EtOAc-ヘキサンを用いて溶出)で精製した。(R)-4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-3,5-ジメチルベンゾニトリル(7.49 g, 28.7 mmol, 84%収率)を澄明な油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.27 (2 H, s), 4.38-4.49 (1 H, m), 4.08-4.19 (1 H, m), 3.88 (1 H, ddd, J=8.18, 5.99, 1.87 Hz), 3.73-3.84 (2 H, m), 2.25 (6 H, s), 1.41 (3 H, s), 1.36 (3 H, s).
【0127】
中間体2
MeOH(150 ml)中の(R)-4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-3,5-ジメチルベンゾニトリル(8.1 g, 31.0 mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(4.31 g, 62.0 mmol)の溶液に、室温で、窒素を10分間バブルした(該溶液を、還流冷却器を備えた3つ口の500 mlフラスコに入れた)。その後、これに、炭酸水素ナトリウム(10.42 g, 124 mmol)を一度に加えた。窒素をさらに10分間バブルした。該反応混合液を60℃で攪拌した。それを、合計25時間加熱した。該反応混合液を冷却し、減圧濃縮した後、クロマトグラフィー処理した(330g Redisepカートリッジ(10%EtOAc-ヘキサンで予め飽和させ、その後10%EtOAc-ヘキサンで溶出))。7.29 g(収率=82%)の(R,Z)-4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-N'-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズイミドアミドを白色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.25 (2 H, s), 4.80 (3 H, br. s.), 4.49 (1 H, qd, J=5.93, 5.71 Hz), 4.18 (1 H, dd, J=8.35, 6.59 Hz), 3.94 (1 H, dd, J=8.35, 5.93 Hz), 3.81-3.88 (1 H, m), 3.73-3.80 (1 H, m), 2.29 (6 H, s), 1.46 (3 H, s), 1.40 (3 H, s).
【0128】
実施例1
1-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化39】

製造 1A:3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパンニトリル
【化40】
参照: W. E. Bachmann and L. B. Wick JACS 72, 3388, 1950.
攪拌した2-フェニルシクロヘキサノン(5 g, 28. 7 mmol)/ジオキサン(40 mL)溶液に、トリトンB界面活性剤(500 μL)を加えた。アクリロニトリル(1.8 g, 33.9 mmol)/ジオキサン(5 mL)溶液を滴下した。わずかに発熱が認められた。該溶液を、室温で3時間撹拌し、濃縮した。残渣をEtOAc(50 mL)で希釈し、水(20 mL, 2x)で洗浄した。EtOAc抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残った油状物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィー処理した。2%EtOAc/ヘプタン、その後5%EtOAc/ヘプタンで溶出して、3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパンニトリル(5.05 g, 77%収率)を無色の油状物として得た。 HPLC: 保持時間 = 2.73分, YMC Combi S5 ODS 4.6 x 50 mm, 4分のグラジエント, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.2%H3PO4; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.2%H3PO4. LC/MS: m/e 228.26 (M+H)+, 250.14 (M+Na)+.
【0129】
製造 1B:3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸
【化41】
酢酸(11.1 mL)、濃HCl(33.2 mL)、および水(11.1 mL)中の3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパンニトリル(5.05 g, 22.22 mmol)の混合液を、N2下において16時間還流し、室温まで冷却し、水(66 mL)に注ぎ入れた。生成物を油層として分離した。該懸濁液を、時々攪拌しながら氷浴中で30分間、0℃まで冷却し、結晶化した生成物を濾過により集め、水で数回すすぎ、減圧乾燥させて 3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸(1B, 4.77 g, 85%収率)を白色の結晶性固形物として得た。 HPLC: 保持時間 = 2.47分, YMC Combiscreen ODS-A 4.6 x 50 mm, 4分のグラジエント, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.1%TFA; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.1%TFA. LC/MS: m/e 247.2 (M+H)+, 229.2 (M+H-H2O)+.
【0130】
製造 1C:3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸(1C)
【化42】
3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸(1 g, 4.06 mmol)、水酸化カリウム(0.770 g, 13.72 mmol)、ヒドラジン一水和物(0.348 mL, 6.09 mmol)およびエチレングリコール(5 mL)の混合液を、130℃まで1.5時間加熱した。冷却器を取り外し、該混合液を200℃まで30分間加熱した。次いで該反応混合液を、還流冷却器を用いて還流下で、さらに1.5時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却し、1N HClで、総反応液量25 mLまで希釈した。沈殿した生成物を濾過により集め、水で数回洗浄し、減圧乾燥させて、3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸を白色の固形物として得た(1C, 923 mg, 93%収率)。 HPLC: 保持時間 = 3.7分, Chromolith SpeedRod 4.6 x 50 mm, 4分のグラジエント, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.2%H3PO4; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.2%H3PO4. LC/MS: m/e 215.19 (M+H-H2O)+.
【0131】
実施例1:
アセトニトリル(5.0 mL)中の3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸(0.118 g, 0.508 mmol)および(Z)-tert-ブチル 1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(中間体1, 0.155 g, 0.508 mmol)の攪拌した溶液に、室温で、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(0.095 mL, 0.609 mmol)を加えた。室温で攪拌を続け、その後LC/MS分析した。90分後、TBAF(0.609 mL, 0.609 mmol)を該反応液に加えた。2時間後、該反応が終了したことが認められた。該反応混合液を、EtOAcで希釈し、水、その後食塩水で洗浄した。次いで、それを濃縮し、プレパラティブHPLCにより精製して、tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレートをガラス状の固形物として得た。tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレートのLCMS(条件: 開始%B = 0; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 2分; 流速 = 5 ml/分; 波長 = 220; 溶媒A = 10%MeOH-90%H20-0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH-10%H2O-0.1%TFA および カラム 4 = Phenomenex Luna 5u C18 4.6 x 30 mm (2分のグラジエント)) (M+H)+ = 502.39. 保持時間 = 1.927.
【0132】
ガラス状の固形物 tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレートを3mLの4N HCl/ジオキサンに溶解させ、該混合液を5時間攪拌した。該反応に続いてLC/MS分析し、エバポレートし、減圧乾燥させた。残渣を、プレパラティブHPLC(Phenomenex S10 30 x 100 mm, 40分のグラジエント時間, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.1%TFA; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.1%TFA)により精製して、1-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(47.5 mg, 収率=21%)を白色の固形物として得た。 LC/MS: m/e 446.17 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ ppm 8.1 (d, J = 8.28 Hz, 2H), 7.61 (d, J = 8.28 Hz, 2H), 7.40-7.46 (m, 2H), 7.32-7.39 (m, 2H), 7.14-7.21 (m, 1H), 4.49 (s, 2H), 4.36 (d, J = 7.28 Hz, 4H), 3.66-3.77 (m, 1H), 2.55-2.69 (m, 2H), 2.2-2.33 (m, 2H), 2.04-2.19 (m, 2H), 1.33-1.79 (m, 8H).
【0133】
実施例2
1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化43】
DMF(1 mL)中の3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸(24.32 mg, 0.099 mmol, 製造 1B)、(Z)-メチル 1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(26 mg, 0.099 mmol)、HOBT(15.12 mg, 0.099 mmol)およびEDAC(18.93 mg, 0.099 mmol)の混合液を、室温で5時間攪拌した。該反応混合液をEtOAc(30 mL)および水(30 mL)間に分配した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30 mL)、水(30 mL)および食塩水(20 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、クルードな(Z)-メチル 1-(4-(N'-(3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロパノイルオキシ)カルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(26 mg, 0.053 mmol, 54%収率)を得て、それをトルエン(2 mL)に溶解させ、105℃まで8時間加熱した。該溶液を濃縮し、残渣を、12 gのISCOシリカゲルカートリッジ(0-100%EtOAc/ヘキサングラジエントで溶出)でクロマトグラフィー処理した。純粋な画分を濃縮して、メチル 1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(18 mg, 0.038 mmol, 75%収率)を得て、それを、MeOH(1 mL)および1 N NaOH水溶液(0.19 mL, 0.190 mmol)中の溶液として、室温で1時間攪拌した。1N HCl水溶液(0.3 mL)を加え、揮発性物質を減圧除去した。残渣を、プレパラティブHPLC(YMC- 20 x 50 mm S-10 ODS column)(10-90%メタノール水溶液および0.1%TFA(10分のグラジエント)で溶出)で処理した。純粋な画分を濃縮して、1-(4-(5-(2-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸, TFA(13 mg, 60%収率)を無色の油状物として得た。 LC/MS: m/e 460.21 (M+H)+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD): δ ppm 1.75-1.81 (m, 4H), 1.99 (m, 1H), 2.09 (m, 1H), 2.26 (m, 1H), 2.38 (m, 3H), 2.73 (m, 2H), 2.88 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 4.34 (m, 4H), 4.47 (s, 2H), 7.25 (m, 3H), 7.39 (m, 2H), 7.59 (d, 2H), 8.08 (d, 2H).
【0134】
実施例3
2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン
【化44】
ジクロロメタン(900 μL)中の3-(1-(4-フルオロフェニル)-2-オキソシクロヘキシル)プロパン酸(30 mg, 0.114 mmol, 製造 1B)および(R)-4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-N-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズイミドアミド(33.4 mg, 0.114 mmol)の溶液を、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(19 μL, 0.125 mmol)で処理した。該反応混合液を室温で1.5時間撹拌し、濃縮した。残渣をアセトニトリル(900 μL)に溶解させ、1N テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THF(57 μL, 0.057 mmol)溶液で処理した。2.5時間後、さらなる1N テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THF(28 μL, 0.028 mmol)溶液を加え、16時間攪拌を続けた。該反応混合液を0℃まで冷却し、TFA(1.5 mL)で処理した。1分後、氷浴を取り外し、さらに55分間攪拌を続けた。該反応混合液を濃縮し、残渣を、逆相自動プレパラティブHPLC(Phenomenex S10 30 x 100 mm, 40分のグラジエント時間, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.1%TFA; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.1%TFA)により精製して、2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン(23.2 mg, 34%収率)を白色の固形物として得た。 LC/MS: m/e 483.16 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ ppm 7.59 (s, 2H), 7.20-7.23 (m, 2H), 7.06-7.10 (m, 2H), 3.91-3.99 (m, 1H), 3.82-3.89 (m, 1H), 3.74-3.81 (m, 1H), 3.59-3.72 (m, 2H), 2.75-2.86 (m, 1H), 2.33-2.2 (m, 2H), 2.56-2.74 (m, 2H), 2.30-2.42 (m, 2H), 2.29 (s, 6H), 2.19-2.26 (m, 1H), 2.00-2.12 (m, 1H), 1.90-2.00 (m, 1H), 1.63-1.85 (m, 4H).
【0135】
実施例4
2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン
【化45】
ジクロロメタン(1.5 mL)中の3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)プロパン酸(20 mg, 0.08 mmol, 製造 1C)および(R)-4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-N-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズイミドアミド(23.5 mg, 0.08 mmol)の溶液を、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(15 μL, 0.096 mmol)で処理した。該反応混合液を室温で2時間攪拌した後、1N テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THF(40 μL, 0.04 mmol)溶液で処理した。3.5時間後、該反応混合液を濃縮し、残渣を0℃まで冷却し、TFA(1 mL)で処理した。1分後、氷浴を取り外し、さらに1時間攪拌を続けた。該反応混合液を濃縮し、残渣を、逆相自動プレパラティブHPLC(Phenomenex S10 30 x 100 mm, 40分のグラジエント時間, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.1%TFA; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.1%TFA)により精製して、2-(2-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)エチル)-2-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサノン(37.4 mg, 28%収率)を無色の粘稠性の油状物として得た。 LC/MS: m/e 469.20 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ ppm 7.64 (s, 2H), 7.33-7.51 (m, 2H), 6.92-7.15 (m, 2H), 3.96-4.04 (m, 1H), 3.87-3.94 (m, 1H), 3.79-3.86 (m, 1H), 3.64-3.77 (m, 2H), 2.47-2.68 (m, 2H), 2.34 (s, 6H), 2.03-2.18 (m, 4H), 1.55-1.81 (m, 4H), 1.31-1.56 (m, 4H).
【0136】
実施例5
1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化46】

製造 5A:1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル
【化47】
20 mLのDMF中の2-(3,4-ジフルオロフェニル)アセトニトリル(2 g, 13.06 mmol)の溶液に、0℃で、60%水素化ナトリウム(1.149 g, 28.7 mmol)を加え、該混合液を同一の温度で5分間攪拌した。次いで、20 mLのDMF中の1,5-ジブロモペンタン(1.779 mL, 13.06 mmol)の溶液を滴下し、該混合液を、0℃〜室温の範囲の温度で5時間攪拌した。該反応液を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。該混合液を水および食塩水で洗浄した。水層を合わせて、EtOAcで一度逆抽出し、食塩水で洗浄した。抽出物を合わせて、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それをCombiflash(120g シリカゲル)(1:9 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキサンカルボニトリルを得た(2.52 g, 11.39 mmol, 87%収率)。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.12-7.35 (3 H, m), 2.14 (2 H, d, J=11.86 Hz), 1.75-1.95 (6 H, m), 1.64-1.75 (2 H, m).
【0137】
製造 5B:1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒド
【化48】
1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(1 g, 4.52 mmol)/トルエン(10 mL)溶液に、0℃で、1M DiBAL-H(9.94 mL, 9.94 mmol)/ジクロロメタンを加え、該混合液を、0℃〜室温の範囲の温度で5時間攪拌した。該反応液を、0.8 mLのMeOHを滴下してクエンチし、5分間攪拌した。該混合液に、攪拌しながら、15 mLの2N HClをゆっくりと加えた。20分間攪拌した後、生成物を酢酸エチルで抽出し、該抽出物を水および食塩水で洗浄した。それを硫酸ナトリウムで乾燥させ、エバポレートして、1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒドを油状物として得た。
【0138】
製造 5C:(E)-エチル 3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)アクリレート
【化49】
ホスホノ酢酸トリエチル(1.802 mL, 9.00 mmol)/THF(20 mL)溶液に、0℃で、1M カリウム t-ブトキシド(9.00 mL, 9.00 mmol)を滴下し、該混合液を同一の温度で攪拌した。15分後、10 mLのTHF中の1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒド(1009 mg, 4.5 mmol)の溶液を加え、該混合液を室温で2時間攪拌した。該混合液をEtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして油状の残渣を得た。残渣を、Combiflash(80 g シリカゲル)(5:95 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、(E)-エチル 3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)アクリレート(608 mg, 2工程で45.9%収率)を油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 6.98-7.16 (3 H, m), 6.91 (1 H, d, J=15.82 Hz), 5.60 (1 H, d, J=16.26 Hz), 4.17 (2 H, q, J=7.18 Hz), 1.83-2.06 (4 H, m), 1.40-1.61 (6 H, m), 1.27 (3 H, t, J=7.03 Hz).
【0139】
製造 5D:エチル 3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)プロパノエート
【化50】
(E)-エチル 3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)アクリレート(550 mg, 1.869 mmol)/MeOH(20 mL)溶液に、〜150 mgの10%Pd/C(湿, 50%)を加え、該混合液を水素(50 psi)下において6時間攪拌した。触媒を、セライトを介した濾過によって除去し、溶媒をエバポレートして除き、エチル 3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)プロパノエートを油状物として得た。 LC/MS: m/e 297.16 (M+H)+.
【0140】
製造 5E:3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)プロパン酸
【化51】
エチル 3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)プロパノエート(540 mg, 1.822 mmol)/MeOH(15 mL)溶液に、1N NaOH(3.64 mL, 3.64 mmol)を加え、該混合液を室温で20時間攪拌した。TLCによると該反応は完了していなかったので、さらに1.82 mLの1N NaOHを加え、それを3時間攪拌し続けた。TLCにより、反応の完了が示された。次に、該反応混合液を、6 mLの1N HClを加えて酸性化し、該生成物をEtOAcで抽出した。該抽出物を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)プロパン酸(489 mg, 1.822 mmol, 100%収率)を白色の固形物として得た。
【0141】
製造 5F:tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート
【化52】
アセトニトリル(2 mL)中の3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)プロパン酸(0.050 g, 0.186 mmol)および(Z)-tert-ブチル 1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(0.057 g, 0.186 mmol)の溶液に、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(0.032 mL, 0.205 mmol)を加え、該混合液を室温で4時間攪拌した。LC/MSにより、第一のアミド形成の完了が示された。次に、1M TBAF(0.205 mL, 0.205 mmol)を加え、該混合液を室温で終夜攪拌した。
【0142】
溶媒をエバポレートして除き、残渣をCombiFlash(12 g シリカゲル)(3:7 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(50.1 mg, 0.093 mmol, 50.0%収率)を油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.96 (2 H, d, J=8.35 Hz), 7.37 (2 H, d, J=8.79 Hz), 7.03-7.21 (3 H, m), 3.48-3.56 (2 H, m), 3.21-3.32 (4 H, m), 2.51-2.61 (2 H, m), 2.03-2.13 (4 H, m), 1.23-1.89 (13 H, m), 1.45 (9 H, s).
【0143】
実施例5:
tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(50.1 mg, 0.093 mmol)にトリフルオロ酢酸(2 mL, 26.0 mmol)を加え、該混合液を30分間攪拌した。酸をエバポレートして除き、油状の残渣を得た。それを、プレパラティブHPLC(カラム: Phen-Luna 5u C18 21.2 x 100 mm, 溶媒A: 10%MeOH-90%H2O-0.1%TFA, 溶媒B: 90%MeOH-10%H2O-0.1%TFA, 開始%B: 50, 最終%B: 100, グラジエント時間: 10分)により精製して、純粋な1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸, TFA(40.5 mg, 0.067 mmol, 71.5%収率)を泡状の固形物として得た。 LC/MS: m/e 482.14 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 12.51 (1 H, br. s.), 8.02 (2 H, d, J=7.03 Hz), 7.47 (2 H, d, J=7.91 Hz), 6.98-7.21 (3 H, m), 4.28-4.62 (4 H, m), 4.01-4.24 (2 H, m), 3.53-3.83 (1 H, m), 2.49-2.68 (2 H, m), 1.94-2.18 (4 H, m), 1.21-1.72 (8 H, m).
【0144】
実施例6
(E)-1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化53】

製造 6A:(E)-3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)アクリル酸
【化54】
(E)-エチル 3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)アクリレート(製造 5C, 53 mg, 0.180 mmol)/MeOH(1 mL)溶液に1M NaOH(0.216 mL, 0.216 mmol)を加え、該混合液を室温で終夜攪拌した。該混合液を、0.3 mLの1N HClを加えて酸性化し、該生成物をEtOAcで抽出した。該抽出物を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、(E)-3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)アクリル酸を油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 11.94 (1 H, br. s.), 7.11 (2 H, m), 7.02 (1H, d, J=15.82 Hz), 6.98-7.06 (1H, m), 5.62 (1 H, d, J=15.82 Hz), 1.83-2.06 (4 H, m), 1.37-1.65 (6 H, m).
【0145】
製造 6B:(E)-tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート
【化55】
アセトニトリル(2 mL)中の(E)-3-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)アクリル酸(47.9 mg, 0.18 mmol)および(Z)-tert-ブチル 1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(55.0 mg, 0.180 mmol)の溶液に、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(0.031 mL, 0.198 mmol)を加え、該混合液を室温で3時間攪拌した。2.5時間後、LC/MSにより第一のアミド形成反応の完了が示された。次に、1M TBAF(0.198 mL, 0.198 mmol)を加え、該混合液を室温で9時間攪拌した。
【0146】
該混合液をEtOAcに加え、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒をエバポレートして油状の残渣を得て、それをCombiflash(12g シリカゲル)(3:7 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、(E)-tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(59 mg, 0.110 mmol, 61.2%収率)を油状物として得た。 LC/MS: m/e 536.20 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 8.00 (2 H, d, J=8.35 Hz), 7.38 (2 H, d, J=7.91 Hz), 7.12 (1 H, d, J=16.26 Hz), 7.07-7.22 (3 H, m), 6.22 (1 H, d, J=16.26 Hz), 3.65 (2 H, s), 3.51-3.56 (2 H, m), 3.22-3.31 (3 H, m), 1.93-2.14 (4 H, m), 1.45 (9 H, s), 1.39-1.66 (7 H, m).
【0147】
実施例6:
(E)-tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(59 mg, 0.110 mmol)をTFA(2 mL, 26.0 mmol)に溶解させ、該混合液を30分間、室温で攪拌した。酸をエバポレートして除き、残渣を2 mLのDMFに溶解させ、プレパラティブLC/MSにより、以下の条件を用いて精製した: カラム: Waters SunFire C18, 19 x 250 mm, 5-μm 粒子; ガードカラム: Waters XBridge C18, 19 x 10 mm, 5-μm 粒子; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(10-mM 酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10-mM 酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 25分かけて15-100%B, 次いで100%Bで5分ホールド; 流速: 20 mL/分。生成物を含む画分を合わせて、遠心エバポレートにより乾燥させた。(E)-1-(4-(5-(2-(1-(3,4-ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)ビニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸をロウ状の固形物として得た(28.7 mg, 54.3%収率)。 LC/MS: m/e 479.7 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.95 (2 H, d, J=8.28 Hz), 7.55 (1 H, ddd, J=12.99, 7.97, 2.38 Hz), 7.39-7.48 (3 H, m), 7.31 (1 H, ddd, J=6.46, 4.33, 2.01 Hz), 7.15 (1 H, d, J=16.31 Hz), 6.50 (1 H, d, J=16.56 Hz), 3.65 (2 H, s), 3.44 (2 H, br. s.), 3.25 (3 H, m), 2.08 (4 H, m), 1.47 (6 H, m).
【0148】
実施例7
1-(4-(5-(2-(1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化56】

製造 7A:(1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メタノール
【化57】
1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(0.8 g, 3.60 mmol)/THF(10 mL)溶液に、0℃で、2M 水素化リチウムアルミニウム(2.500 mL, 5.0 mmol)/THFを滴下し、該混合液を0℃で1.5時間攪拌した。該反応液をNa2SO4.10H2Oでクエンチし、0.5時間攪拌した。該反応混合液を、セライトにより濾過し、EtOAcで洗浄した。濾過物を、1N HCl、その後、1N NaOHおよび食塩水で洗浄した。EtOAc層を、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、(1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メタノール(675 mg, 3.24 mmol, 90%収率)を油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.33 (1 H, td, J=8.02, 6.37 Hz), 7.16 (1 H, d, J=7.91 Hz), 7.09 (1 H, dt, J=11.26, 2.17 Hz), 6.89-6.96 (1 H, m), 3.50 (2 H, s), 2.10 (2 H, dd, J=12.85, 3.84 Hz), 1.30-1.66 (9 H, m).
【0149】
製造 7B:1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒド
【化58】
15 mlのCH2Cl2中の塩化オキサリル(0.851 mL, 9.72 mmol)の溶液に、-20℃で、DMSO(0.690 mL, 9.72 mmol)を滴下し、該混合液を30分間攪拌した。次いで、5 mLのCH2Cl2中の(1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メタノール(675 mg, 3.24 mmol)の溶液を滴下し、該混合液を-20℃で30分間攪拌した。次に、トリエチルアミン(1.807 mL, 12.96 mmol)を滴下し、得られた懸濁液を、-20℃〜20℃の範囲の温度で1時間、次いで室温で1.5時間、攪拌した。それをEt2Oで希釈し、水および食塩水で洗浄した。洗液(washing)を合わせて、Et2Oで一度逆抽出し、食塩水で洗浄した。抽出物を合わせて、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それを、Combiflash(120 g シリカゲル)(5:95、次いで2:8 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒド(470 mg, 70.3%収率)を油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 9.37 (1 H, s), 7.33 (1 H, td, J=8.02, 6.15 Hz), 7.07-7.11 (1 H, m), 7.04 (1 H, dt, J=10.77, 2.20 Hz), 6.94-7.00 (1 H, m), 2.28 (2 H, dd, J=13.51, 4.94 Hz), 1.83 (2 H, ddd, J=13.62, 10.55, 3.30 Hz), 1.29-1.72 (6 H, m).
【0150】
実施例7:
標題の化合物を、実施例5における化合物について概説された一般的な実験プロトコールを用いて、1-(3-フルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒド(製造 7B)を用いることにより、製造した。 LC/MS: m/e 464.21 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 10.33 (1 H, br. s.), 8.04 (2 H, d, J=7.03 Hz), 7.48 (2 H, d, J=7.91 Hz), 7.26-7.33 (1 H, m), 7.12 (1 H, d, J=7.91 Hz), 7.05 (1 H, d, J=10.99 Hz), 6.88 (1 H, td, J=8.24, 1.98 Hz), 4.43 (2 H, br. s.), 4.36 (2 H, s), 4.01-4.17 (2 H, m), 3.54-3.82 (1 H, m), 2.52-2.61 (2 H, m), 2.04-2.18 (4 H, m), 1.33-1.70 (8 H, m).
【0151】
実施例8
1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化59】

製造 8A:(E)-4-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ブタ-3-エン酸
【化60】
THF(7 mL)中の1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒド(160 mg, 0.776 mmol)および2-カルボキシエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(483 mg, 1.164 mmol)の攪拌した懸濁液に、-78℃で、1M リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(2.172 mL, 2.172 mmol)/THFを滴下し、該混合液を、-78℃で30分間、および-78℃〜室温の範囲の温度で30分間、攪拌した。次に、該混合液を、室温で終夜、攪拌した。3 mLの1N HClを加えた後、該混合液をEtOAc(2x)で抽出し、抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。残渣を、Combiflash(24 g シリカゲル)(5:95、次いで3:7 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、(E)-4-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ブタ-3-エン酸(37.7 mg, 0.144 mmol, 18.53%収率)ならびに未反応の出発物質(41.5 mg)を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.28-7.33 (2 H, m), 6.93-6.99 (2 H, m), 5.97 (1 H, dt, J=11.64, 1.76 Hz), 5.58 (1 H, dt, J=11.64, 7.25 Hz), 2.59 (2 H, dd, J=7.25, 1.76 Hz), 1.86-1.96 (2 H, m), 1.54-1.76 (8 H, m), 1.22-1.33 (2 H, m).
【0152】
製造 8B:4-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ブタン酸
【化61】
(E)-4-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ブタ-3-エン酸(37.3 mg, 0.142 mmol)/MeOH(10 mL)溶液に、約50 mgの10% Pd/C(50%湿)を加え、該溶液をH2(50 psi)下において4時間攪拌した。セライトを介した濾過により触媒を除去した後、溶媒をエバポレートして除去し、4-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ブタン酸(30 mg, 0.113 mmol, 80%収率)の油状物を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 9.80 (1 H, br. s.), 7.42-7.49 (1 H, m), 7.21-7.27 (2 H, m), 6.98 (2 H, t, J=8.79 Hz), 2.11 (2 H, t, J=7.47 Hz), 1.97-2.07 (2 H, m), 1.17-1.61 (10 H, m).
【0153】
実施例8:
実施例8を、実施例5における化合物の製造について概説された一般的な実験プロトコールを用いて、4-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)ブタン酸(製造 8B)を用いることにより、製造した。 LC/MS: m/e 478.09 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 8.83 (1 H, br. s.), 8.09 (2 H, d, J=7.91 Hz), 7.51 (2 H, d, J=8.35 Hz), 7.19-7.30 (2 H, m), 6.98 (2 H, td, J=8.79, 4.39 Hz), 4.54 (2 H, br. s.), 4.38 (2 H, br. s.), 3.77-4.16 (3 H, m), 2.75 (2 H, t, J=7.25 Hz), 2.04 (4 H, t, J=7.47 Hz), 1.18-1.65 (10 H, m).
【0154】
実施例9
1-(4-(5-(3-(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化62】

製造 9A:2-アリル-2-フェニルシクロヘキサノン
【化63】
50 mlの無水DME中の2-フェニルシクロヘキサノン(2 g, 11.48 mmol)の溶液に、氷浴において、1M ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(12.63 mL, 12.63 mmol)を滴下し、該溶液を同一の温度で20分間攪拌した。別個のフラスコにおいて、アリルパラジウムクロリド(ダイマー)(0.104 g, 0.287 mmol)を10 mlの無水DMEに溶解させ、トリフェニルホスフィン(0.151 g, 0.574 mmol)を該溶液に加えた。それを、室温で20分間攪拌した後、酢酸アリル(1.300 mL, 12.05 mmol)を加えた。この溶液を、該アニオン溶液に滴下し、該混合液を室温で2時間攪拌した。該反応液を飽和NH4Clでクエンチし、ヘキサンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄した。水層を合わせて、ヘキサンで一度逆抽出し、そして合わせた。Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それを、Combiflash(120 g シリカゲル)(ヘキサン、その後1:9 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、2.24 gの2-アリル-2-フェニルシクロヘキサノンを得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.35 (2 H, t, J=7.58 Hz), 7.21-7.27 (1 H, m), 7.12-7.18 (2 H, m), 5.35-5.52 (1 H, m), 4.82-4.97 (2 H, m), 2.61-2.72 (1 H, m), 2.39-2.55 (2 H, m), 2.24-2.38 (2 H, m), 1.89-1.99 (1 H, m, J=9.39, 6.15, 2.88, 2.88 Hz), 1.62-1.81 (4 H, m).
【0155】
製造 9B:(1-アリルシクロヘキシル)ベンゼン
【化64】
2-アリル-2-フェニルシクロヘキサノン(1.97 g, 9.19 mmol)/エチレングリコール(8 mL, 143 mmol)溶液に、ヒドラジン(0.8 mL, 25.5 mmol)および水酸化カリウム(1.547 g, 27.6 mmol)を加え、該混合液を100℃で1時間攪拌し、180℃の油浴において2.5時間還流した。TLCにより、ヒドラゾン形成がほぼ完了したことが示された。その後、過剰量のヒドラジンおよび水を、200℃の油浴において蒸留して除去し、それを同一の温度で4時間加熱し続けた。室温まで冷却した後、それをエーテルに加え、水および食塩水で洗浄した。水層を合わせて、エーテル(2x)で逆抽出し、そして合わせた。Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それをCombiflash(80 g シリカゲル)(ヘキサン、その後5:95 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、生成物(825 mg)を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.31 (4 H, d, J=4.39 Hz), 7.17 (1 H, dq, J=4.39, 4.25 Hz), 5.32-5.45 (1 H, m), 4.89 (1 H, s), 4.83-4.87 (1 H, m), 2.26 (2 H, d, J=7.47 Hz), 2.07 (2 H, dd, J=13.84, 6.59 Hz), 1.33-1.63 (8 H, m).
【0156】
製造 9C:2-(1-フェニルシクロヘキシル)アセトアルデヒド
【化65】
(1-アリルシクロヘキシル)ベンゼン(210 mg, 1.048 mmol)/THF(5 mL)溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(538 mg, 2.52 mmol)/水(5.00 mL)溶液および0.105 mlの2.5%OsO4/t-BuOHを加え、該混合液を室温で18時間攪拌した。それをEtOAcで抽出し、食塩水で洗浄した。水層を合わせて、EtOAcで逆抽出し、そして合わせた。Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 9.36 (2 H, t, J=3.08 Hz), 7.18-7.42 (5 H, m), 2.58 (2 H, d, J=3.30 Hz), 1.34-1.81 (10 H, m).
【0157】
製造 9D:(E)-エチル 4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタ-2-エノエート
【化66】
ホスホノ酢酸トリエチル(0.601 mL, 3.00 mmol)/THF(10 mL)溶液に、0℃にて、1 M カリウム tert-ブトキシド(3.00 mL, 3.00 mmol)/THFを滴下し、該混合液を同一の温度で30分間攪拌した。その後、4 mlのTHF中の2-(1-フェニルシクロヘキシル)アセトアルデヒド(405 mg, 2.0 mmol)の溶液を滴下し、該混合液を0℃で0.5時間および室温で1.5時間攪拌した。それをEtOAcに加え、水(2x)および飽和NH4Clで洗浄した。それをNa2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それをCombiflash(80 g シリカゲル)(5:95 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、(E)-エチル 4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタ-2-エノエート(213.7 mg)を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.27-7.37 (4 H, m), 7.15-7.23 (1 H, m), 6.60 (1 H, ddd, J=15.49, 7.91, 7.80 Hz), 5.66 (1 H, dt, J=15.60, 1.32 Hz), 4.12 (2 H, q, J=7.18 Hz), 2.39 (2 H, dd, J=7.80, 1.21 Hz), 2.11 (2 H, dd, J=13.07, 5.60 Hz), 1.33-1.66 (8 H, m), 1.24 (3 H, t, J=7.18 Hz).
【0158】
製造 9E:エチル 4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタノエート
【化67】
(E)-エチル 4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタ-2-エノエート(140 mg, 0.514 mmol)/MeOH(15mL)溶液に、約50 mgの10%Pd/Cを加え、該混合液をH2(30 psi)下において1時間攪拌した。触媒を濾過して除去し、濾過物をエバポレートして、エチル 4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタノエート油状物を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.31 (2 H, s), 7.30 (2 H, s), 7.13-7.20 (1 H, m), 4.06 (2 H, q, J=7.03 Hz), 2.04-2.13 (4 H, m), 1.33-1.63 (10 H, m), 1.24-1.32 (2 H, m), 1.20 (3 H, t, J=7.14 Hz).
【0159】
製造 9F:4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタン酸
【化68】
エチル 4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタノエート(0.211 g, 0.77 mmol)/MeOH(5 mL)溶液に、1M 水酸化ナトリウム(1.155 mL, 1.155 mmol)を加え、該混合液を室温で5時間攪拌した。次いで、さらなる0.39 mlの1M NaOHを加え、攪拌を3時間続けた。該混合液に2 mlの1N HClを加え、EtOAc(2x)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして油状の残渣を得て、それを室温に保管することにより白色の固形物を得た。
【0160】
実施例9
実施例9を、実施例5の化合物について概説された実験プロトコールを用いて、4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタン酸(製造 8F)を用いることにより、製造した。 1H NMR (400 MHz, メタノール-d3) δ ppm 8.10 (2 H, d, J=7.47 Hz), 7.65 (2 H, d, J=7.47 Hz), 7.22-7.40 (4 H, m), 7.15 (1 H, t, J=6.81 Hz), 4.52 (2 H, d, J=14.06 Hz), 4.21-4.45 (4 H, m), 3.61-3.81 (1 H, m), 2.76 (2 H, t, J=7.25 Hz), 2.13 (2 H, dd, J=12.52, 5.05 Hz), 1.31-1.69 (10 H, m).
【0161】
実施例10
(S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール
【化69】
標題の化合物を、実施例4における化合物について概説された実験プロトコールを用いて、4-(1-フェニルシクロヘキシル)ブタン酸(製造 9F)を用いることにより、製造した。 LC/MS: m/e 465.16 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.64 (2 H, s), 7.21-7.33 (4 H, m), 7.04-7.15 (1 H, m), 6.77-6.78 (1 H, m), 3.97-4.13 (1 H, m), 3.68-3.92 (4 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.25 Hz), 2.27 (6 H, s), 2.03 (2 H, d, J=7.03 Hz), 1.23-1.65 (12 H, m).
【0162】
実施例11
1-(4-(5-(3-(2-オキソ-1-フェニルシクロヘキシル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化70】

製造 11A:6-アリル-6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン
【化71】
ベンゼン(10 mL)中の2-アリル-2-フェニルシクロヘキサノン(370 mg, 1.727 mmol)、エチレングリコール(0.481 mL, 8.63 mmol)およびトス酸(tosic acid)(32.8 mg, 0.173 mmol)の溶液を、ディーン-スタークトラップ下において1.5時間還流した。次いで、さらなる0.3 mlのエチレングリコールおよび〜20 mgのトス酸を加え、該混合液をさらに15時間還流し続けた。冷却後、2 mlの飽和NaHCO3を加え、生成物をEtOAcで抽出した。該抽出物を食塩水で洗浄し、水層を合わせて、EtOAcで一度逆抽出し、そして合わせた。該抽出物をNa2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それを、Combiflash(40 g シリカゲル)(1:9 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、444.5 mgのケタール油状物を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.56 (2 H, d, J=7.25 Hz), 7.24-7.31 (2 H, m), 7.15-7.21 (1 H, m), 5.22-5.35 (1 H, m), 4.99 (1 H, d, J=16.70 Hz), 4.86 (1 H, d, J=10.11 Hz), 3.77 (1 H, q, J=7.03 Hz), 3.67 (1 H, td, J=6.87, 4.94 Hz), 3.57 (1 H, td, J=6.76, 4.94 Hz), 2.85-3.04 (2 H, m), 2.67 (1 H, dd, J=14.39, 8.68 Hz), 2.26 (1 H, ddd, J=13.68, 8.84, 5.16 Hz), 1.50-1.92 (7 H, m).
【0163】
製造 11B:2-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)アセトアルデヒド
【化72】
6-アリル-6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン(444 mg, 1.719 mmol)/THF(5 mL)溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(441 mg, 2.062 mmol)/水(5.00 mL)溶液および0.175 mlの2.5%OsO4/t-BuOHを加え、該混合液を3時間攪拌した。攪拌の終わりに、それをEtOAcに加え、水、Na2S2O3水溶液および食塩水で洗浄した。それをNa2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。
【0164】
製造 11C:(E)-メチル 4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタ-2-エノエート
【化73】
THF(7 mL)中の2-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)アセトアルデヒド(0.448 g, 1.72 mmol)およびメチル(トリフェニルホスホラリニデン)-アセテート(1.150 g, 3.44 mmol)の溶液を、18時間還流した。冷却後、それをエバポレートし、残渣をCombiflash(40 g シリカゲル)(1:9 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、(E)-メチル 4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタ-2-エノエート油状物(136 mg)を得た。 LC/MS: m/e 317.20 (M+H)+.
【0165】
製造 11D:メチル 4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタノエート
【化74】
(E)-メチル 4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタ-2-エノエート(136 mg, 0.430 mmol)/MeOH(15mL)溶液に、約50 mgの10%Pd/Cを加え、該混合液をH2(25 psi)下において3.5時間攪拌した。それをセライトによって濾過し、エバポレートして、油状の残渣を得た。 LC/MS: m/e 319.10 (M+H)+.
【0166】
製造 11E:4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタン酸
【化75】
メチル 4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタノエート(0.137 g, 0.43 mmol)/MeOH(3 mL)溶液に、1N 水酸化ナトリウム(1.290 mL, 1.290 mmol)を加え、該混合液を室温で4時間攪拌した。それを1.4 mLの1N HClを用いて酸性化し、生成物をEtOAc(2x)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、固体の残渣を得た(128 mg)。
【0167】
製造 11F:tert-ブチル 1-(4-(5-(3-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート
【化76】
アセトニトリル(2 mL)中の(Z)-tert-ブチル 1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(50 mg, 0.164 mmol)および4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタン酸(59.8 mg, 0.196 mmol)の溶液に、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(0.031 mL, 0.196 mmol)を加え、該混合液を室温で1時間攪拌した。1時間後、LC/MS(78045-023-01)により、第一反応の完了が示された。その後、1M TBAF(0.213 mL, 0.213 mmol)を加え、該混合液を室温で18時間攪拌した。それをEtOAcおよび水間に分配し、水層をEtOAcでもう一度抽出した。抽出物を合わせて、Na2SO4で洗浄し、エバポレートして、油状の残渣を得た。それをCombiflash(24 g シリカゲル)(1:1 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、tert-ブチル 1-(4-(5-(3-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(45.3 mg)を得た。 LC/MS: m/e 574.20 (M+H)+.
【0168】
実施例11:
tert-ブチル 1-(4-(5-(3-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(45 mg, 0.078 mmol)を1 mlの4N HCl/ジオキサンに溶解させ、該溶液を室温で7時間攪拌した。次いで、酸および溶媒をエバポレートして除き、残渣をアセトニトリルと5回共沸させた。最終残渣をCH2Cl2に溶解させ、エバポレートして油状の残渣を得て、それを減圧乾燥させて、白色の泡状の固体の残渣を得た。得られた物質を、プレパラティブHPLC(ガードカラムを備えた(w/guard)Waters Sunflower C-18 19x100 mm, 溶媒A: 95%H2O, 5%CH3CN, 0.05%TFA, 溶媒B: 95%CH3CN, 5%H2O, 0.05%TFA; 開始%B = 20, 最終%B = 100)により精製して、TFA塩の標題の化合物をロウ状の固形物として得た(32 mg)。 LC/MS: m/e 474.09 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.98 (2 H, d, J=7.91 Hz), 7.42 (2 H, d, J=7.91 Hz), 7.28 (2 H, t, J=7.47 Hz), 7.14-7.22 (1 H, m), 7.07 (2 H, d, J=7.47 Hz), 4.19-4.58 (4 H, m), 4.01 (2 H, br. s.), 3.45-3.79 (1 H, m), 2.62-2.76 (3 H, m), 2.10-2.36 (2 H, m), 1.77-1.95 (2 H, m), 1.50-1.74 (6 H, m), 1.29-1.47 (1 H, m).
【0169】
実施例12
2-(3-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)プロピル)-2-フェニルシクロヘキサノン
【化77】

製造 12A:3-(4-(((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-5-(3-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール
【化78】
アセトニトリル(2 mL)中の4-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)ブタン酸(62.0 mg, 0.204 mmol)および(R,Z)-4-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-N'-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズイミドアミド(50 mg, 0.17 mmol)の溶液に、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(0.032 mL, 0.204 mmol)を加え、該混合液を室温で1時間攪拌した。次いで、1M TBAF(0.221 mL, 0.221 mmol)を加え、該混合液を室温で18時間攪拌した。それをEtOAcおよび水間に分配し、水層をEtOAcでもう一度抽出した。抽出物を合わせて、Na2SO4で洗浄し、エバポレートして、油状の残渣を得た。それをCombiflash(24 g シリカゲル)(3:7、次いで1:1 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、3-(4-(((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-5-(3-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール油状物(57 mg)を得た。 LC/MS: m/e 563.21 (M+H)+.
【0170】
製造 12B:2-(3-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)プロピル)-2-フェニルシクロヘキサノン
【化79】
3-(4-(((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-5-(3-(6-フェニル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-6-イル)プロピル)-1,2,4-オキサジアゾール(57 mg, 0.101 mmol)/酢酸(1 mL)溶液に、1N HCl(0.2 mL, 0.200 mmol)を加え、該混合液を0℃で1.5時間攪拌した。該混合液を飽和Na2CO3に注ぎ入れ、生成物をEtOAc(2X)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして油状の残渣を得た。残渣を、Combiflash(24 g シリカゲル)(1:1、次いで7:3 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、2-(3-(3-(4-((S)-2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-3,5-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)プロピル)-2-フェニルシクロヘキサノンを固形物として得た(34.4 mg)。 LC/MS: m/e 479.1 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.67 (2 H, s), 7.31-7.38 (2 H, m), 7.24 (1 H, t, J=7.25 Hz), 7.14 (2 H, d, J=7.47 Hz), 4.06-4.15 (2 H, m), 3.75-3.90 (5 H, m), 2.70-2.81 (3 H, m), 2.26-2.38 (8 H, m), 1.84-1.97 (2 H, m), 1.59-1.78 (6 H, m), 1.37-1.52 (1 H, m).
【0171】
実施例13
1-(4-(5-(2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化80】

製造 13A:4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリル
【化81】
2-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)アセトニトリル(2 g, 10.8 mmol)/DMF(10 mL)溶液を、水素化ナトリウム(1.05 g, 26.3 mmol, 60%/油 分散)/DMF(10 mL)懸濁液に滴下し、氷水浴において0℃まで冷却した。添加後、該混合液を室温まで昇温させ、30分間攪拌した。該懸濁液を0℃まで冷却し、1-クロロ-2-(2-クロロエトキシ)エタン(2 g, 13.98 mmol)/DMF(20 mL)溶液を30分間かけて滴下した。該暗色の(dark)懸濁液を室温まで昇温させ、さらに1.5時間攪拌した。該混合液を、10%LiCl水溶液(50 mL)の添加によりクエンチし、EtOAc(100 mL)で希釈した。有機抽出物を分離し、水層をEtOAc(30 mL, 2x)で抽出した。EtOAc抽出物を合わせて、10%LiCl水溶液(30 mL, 3x)および食塩水(25 mL, 2x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して濃い茶色の油状物を得た(HPLCおよびLC/MS)。該粗油状物を、シリカゲルカラムでクロマトグラフィー処理した。10%EtOAc/ヘプタン、次いで20%EtOAc/ヘプタンで溶出して、4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリルを薄い黄色の固形物として得た(2.31g, 84%収率). HPLC: 保持時間 = 2.75分, YMC Combi S5 ODS 4.6 x 50 mm, 4分のグラジエント, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液- 0.2%H3PO4; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.2%H3PO4. LC/MS: m/e 256.06 (M+H)+, 229.02 (M+H-HCN)+.
【0172】
製造 13B:エチル 3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アクリレート
【化82】
水素化ジイソブチルアルミニウム(18.34 mL, 18.34 mmol)/トルエンの1M溶液を、4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリル(2.31 g, 9.17 mmol)/トルエン(25 mL)溶液に滴下した。該反応混合液を、室温で4時間攪拌し、EtOAcおよび2 N HCl水溶液で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。該EtOAc抽出物を合わせて、2N HCl水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下でエバポレートして、0.83 gのオレンジ色の油状物を得て、それをシリカゲル(Teledyne-Isco RediSep 40 g column)でクロマトグラフィー処理した。20%EtOAc/ヘキサン、次いで30%EtOAc/ヘキサンで溶出して、4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒド(970 mg, 41%収率)を黄色の粘稠性の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 9.44 (s, 1H), 7.37-7.72 (m, 4H), 3.93 (ddd, 2 H), 3.60 (dt, 2H), 2.45 (d, 2H), 1.97-2.24 (m, 2H).
【0173】
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.95 mL, 16.9 mmol)および無水リチウムブロミド(489 mg, 5.63 mmol)を、4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒド(485 mg, 1.88 mmol)/THF(15 mL)の攪拌した溶液に加えた。20分後、ホスホノ酢酸トリエチル(1.12 mL, 5.63 mmol)を加え、該混合液を室温で16時間攪拌した。さらなるN,N-ジイソプロピルエチルアミン(980 μL, 5.64 mmol)を加え、さらに160分間攪拌を続けた。該反応混合液をEtOAcおよび1N HCl水溶液で希釈した。有機層を分離し、1N HCl水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、希薄な黄色の油状物を得て、それをシリカゲル(Teledyne-Isco RediSep 12 g column)でクロマトグラフィー処理した。5%、10%、および20%EtOAc/ヘキサンで溶出して、エチル 3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アクリレート(569 mg, 92%収率)を粘稠性の黄色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 7.38-7.68 (m, 4H), 6.98 (d, 1H), 5.71 (d, 1H), 4.19 (q, 2H), 3.76 (dd, 4H), 2.06-2.34 (m, 4H), 1.29 (t, 3H).
【0174】
製造 13C:3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)プロパン酸
【化83】
エタノール(2 mL)中のエチル 3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アクリレート(101 mg, 308 μmol)および酸化白金(IV)(10.3 mg, 46 μmol)の溶液を、1気圧にて4.25時間、水素化した。触媒をWhatman Autovialフィルターを介して濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮して、エチル 3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)プロパノエート(99 mg, 97%収率)を粘稠性の無色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 7.34-7.60 (m, 4H), 4.02 (q, 2H), 3.81 (ddd, 2H), 3.43-3.63 (m, 2H), 2.07-2.23 (m, 2H), 1.97-2.04 (m, 2H), 1.84-1.96 (m, 4H), 1.19 (t, 3H).
【0175】
THFおよびMeOHの1:1混合液(1.088 mL)中のエチル 3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)プロパノエート(99 mg, 302 μmol)の溶液を、2.78 M NaOH水溶液(544 μL, 1.512 mmol)で処理し、該混合液を室温で80分間攪拌した。該反応混合液を濃縮し、残渣を1N HCl水溶液(8 mL)で希釈した。短時間の超音波処理(<1分)後、沈殿が見られた。沈殿した固形物を濾過により集め、水で数回洗浄し、減圧下で乾燥させて、3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)プロパン酸(77 mg, 84%収率)を白色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 7.38-7.62 (m, 4H), 3.81 (ddd, 2H), 3.54 (ddd, 2H), 2.08-2.29 (m, 2H, m), 1.93-2.04 (m, 4H), 1.84-1.93 (m, 2H).
【0176】
実施例13:
N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(15 mg, 119 μmol)を、ジクロロメタン(1.5 mL)中の3-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)プロパン酸(30 mg, 99 μmol)およびtert-ブチル-1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(30 mg, 99 μmol)の攪拌した溶液に加えた。該反応混合液を室温で1時間攪拌し、濃縮した。残渣をアセトニトリル(1.5 mL)で希釈し、1 Mのテトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド(99 μL, 99 μmol)溶液で処理した。該混合液を室温で16時間攪拌し、濃縮した。粗残渣を、シリカゲル(Teledyne-Isco RediSep 12g column)でクロマトグラフィー処理し、50%および70%のEtOAc/ヘキサンで溶出して、tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(46.5 mg, 82%収率)を白色の固形物として得た。
【0177】
tert-ブチル 1-(4-(5-(2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(46 mg, 80 μmol)/トリフルオロ酢酸(1.5 mL)溶液を、室温で75分間攪拌した。トリフルオロ酢酸を減圧下において除去した後、エーテルを用いて共エバポレートした。該粗生成物を、逆相自動プレパラティブHPLC(Phenomenex S10 30 x 100 mm, 40分のグラジエント時間, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.1%TFA; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.1%TFA)により精製して、1-(4-(5-(2-(4-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(25 mg, 47%収率)を白色の固形物として得た。 LC/MS: m/e 516.19 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ ppm 8.09 (d, J=8.28 Hz, 2H), 7.66-7.75 (m, 2H), 7.62 (d, J=8.28 Hz, 2H), 7.49-7.59 (m, 2 H), 4.50 (s, 2 H), 4.29-4.42 (m, 4 H), 3.87 (ddd, J=11.73, 5.46, 3.64 Hz, 2H), 3.72 (dt, J=16.75, 8.31 Hz, 1H), 3.45-3.63 (m, 2H), 2.60-2.79 (m, 2H), 2.32-2.36 (m, 2H), 2.27-2.32 (m, 2H), 1.90-2.08 (m, 2H).
【0178】
実施例14
1-(4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化84】
製造 14A:2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-オール
【化85】
δ-バレロラクトン(1.854 mL, 19.98 mmol)/THF(20 mL)溶液に、1Mフェニルマグネシウムブロミド(19.98 mL, 19.98 mmol)を、室温(発熱性)にて滴下し、該混合液を室温で5時間攪拌した。その後、該反応液を飽和NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出した。該抽出物を食塩水で洗浄し、水層を合わせてEtOAcで一度逆抽出し、そして合わせた。該抽出物をNa2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それを、Combiflash(120 g シリカゲル)(4:6、次いで1:1 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、1.97 gの2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-オールを油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.92-8.00 (1 H, m), 7.17-7.60 (5 H, m), 3.67 (1 H, t, J=6.15 Hz), 3.03 (1 H, t, J=7.14 Hz), 2.25-2.37 (1 H, m), 1.75-1.92 (2 H, m), 1.54-1.71 (2 H, m), 1.30-1.43 (1 H, m).
【0179】
製造 14B:2-アリル-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン
【化86】
CH2Cl2(25 mL)中の2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-オール(1.066 g, 5.98 mmol)およびアリルトリメチルシラン(1.901 mL, 11.96 mmol)溶液に、0℃にて、BF3.OEt2(0.758 mL, 5.98 mmol)を滴下し、該混合液を同一の温度で1時間攪拌した。その後、該反応液を飽和NaHCO3でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。該抽出物を食塩水で洗浄し、水層を合わせてEtOAcで一度逆抽出し、そして合わせた。該抽出物を、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。それを、Combiflash(80 g シリカゲル)(1:9、次いで4:6 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、2-アリル-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピランを油状物として得た(0.954 g)。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.10-7.45 (5 H, m), 5.47-5.65 (1 H, m, J=17.19, 10.11, 7.33, 7.33 Hz), 4.84-5.00 (2 H, m), 3.64-3.78 (1 H, m), 3.41-3.57 (1 H, m), 2.35-2.48 (1 H, m), 2.20-2.35 (1 H, m), 1.55-1.81 (4 H, m), 1.35-1.54 (2 H, m).
【0180】
製造 14C:3-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン-1-オール
【化87】
2-アリル-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン(700 mg, 3.46 mmol)/THF(7 mL)溶液に、0℃にて、1M ボラン-テトラヒドロフランコンプレックス(borane tetrahydrofuram complex)(1.730 mL, 1.730 mmol)を滴下し、該混合液を室温で終夜攪拌した。0℃まで冷却した後、水(0.07 ml)を加えて、過剰量のボランを分解(destroy)した。10分間攪拌した後、3M NaOH(0.42 mL, 1.260 mmol)を加えて、10分間攪拌した。その後、30%H2O2(0.42 mL, 4.11 mmol)を加え、冷却浴を取り外した。それを1.5時間還流し、室温まで冷却した。それをEtOAc(2x)で抽出し、抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、3-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン-1-オールを油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.11-7.44 (5 H, m), 3.66-3.81 (2 H, m), 3.48-3.59 (2 H, m), 2.22-2.37 (2 H, m), 1.35-1.89 (8 H, m).
【0181】
製造 14D:3-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン酸
【化88】
3-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン-1-オール(640 mg, 2.91 mmol)/アセトン(10 mL)溶液に、0℃にて、4.15 mLの0.7 M ジョーンズ試薬を加え、該混合液を、0℃で30分間および室温で1時間、攪拌した。それをCH2Cl2に加え、水で2回洗浄した。抽出物をNa2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。残渣をCombiflash(40 g シリカゲル)(4:6 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、3-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン酸(346 mg)を得た。 LC/MS: m/e 235.21 (M+H)+.
【0182】
実施例14:
標題の化合物を、実施例5に概説された実験プロトコールを用いて、3-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン酸を用いることにより、製造した。 LC/MS: m/e 448.09 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d3) δ ppm 8.08 (2 H, d, J=8.35 Hz), 7.62 (2 H, d, J=8.35 Hz), 7.33-7.46 (4 H, m), 7.19-7.28 (1 H, m), 4.50 (2 H, s), 4.30-4.43 (4 H, m), 3.68-3.78 (2 H, m), 3.54-3.62 (1 H, m), 2.81-2.96 (1 H, m), 2.67-2.80 (1 H, m), 2.29-2.44 (2 H, m), 2.14 (1 H, ddd, J=13.84, 10.33, 6.15 Hz), 1.78-1.88 (1 H, m), 1.57-1.78 (2 H, m), 1.38-1.54 (2 H, m).
【0183】
実施例15
(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール
【化89】
標題の化合物を、実施例4に概説された実験プロトコールを用いて、3-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン酸(製造 14D)を用いることにより、製造した。 LC/MS: m/e 453.13 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 7.68 (2 H, s), 7.32-7.43 (3 H, m), 7.22-7.29 (2 H, m), 4.04-4.18 (2 H, m), 3.70-3.92 (6 H, m), 3.56-3.65 (1 H, m), 2.90 (1 H, ddd, J=15.93, 11.32, 4.83 Hz), 2.66 (1 H, ddd, J=16.04, 11.21, 5.27 Hz), 2.31 (6 H, s), 2.22-2.43 (2 H, m), 2.12 (1 H, ddd, J=13.62, 11.42, 5.27 Hz), 1.76-1.88 (1 H, m), 1.56-1.76 (2 H, m), 1.40-1.54 (2 H, m).
【0184】
実施例16
1-(4-(5-(2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化90】

製造 16A:2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)アセトアルデヒド
【化91】
2-アリル-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン(370 mg, 1.829 mmol, 製造 14B)/THF(2.5 mL)溶液にN-メチルモルホリン-N-オキシド(321 mg, 2.74 mmol)/水(2.5 mL)溶液を加え、次いで、0.37 mLの2.5%OsO4/水もまた加えた。該混合液を室温で1日間攪拌した。該反応液をNa2S2O3水溶液でクエンチし、生成物をEtOAcで抽出した。該抽出物を食塩水で洗浄し、水層を合わせてEtOAcで一度逆抽出し、そして合わせた。該抽出物をNa2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。残渣をMeOH(5 mL)に溶解させた。過ヨウ素酸ナトリウム(469 mg, 2.195 mmol)/水(5 mL)溶液を0℃で滴下した。添加の開始後すぐに、白色の沈殿が生じた。該混合液を同一の温度で30分間攪拌し、EtOAcに注ぎ入れた。該抽出物を食塩水で洗浄し、水層を合わせてEtOAcで逆抽出し、そして合わせた。該抽出物をNa2SO4で乾燥させ、エバポレートして、油状の残渣を得た。残渣をCombiflash(40 g シリカゲル)(1:9 EtOAc-ヘキサンで溶出)により精製して、2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)アセトアルデヒド油状物(239 mg)を得た。 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 9.64-9.68 (1 H, m), 7.36-7.46 (4 H, m), 7.25-7.31 (1 H, m), 3.74-3.81 (1 H, m), 3.55-3.64 (1 H, m), 2.58-2.75 (2 H, m), 2.29-2.39 (1 H, m), 1.80-1.92 (1 H, m), 1.59-1.75 (2 H, m), 1.40-1.58 (2 H, m).
【0185】
製造 16B:2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)酢酸
【化92】
THF(1.5 mL)中の2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)アセトアルデヒド(100 mg, 0.490 mmol)およびスルファミン酸(57.0 mg, 0.587 mmol)の溶液に、亜塩素酸ナトリウム(53.1 mg, 0.587 mmol)/水(1.5 mL)溶液を滴下し、該混合液を室温で3時間攪拌した。その後、生成物をEtOAc(3x)で抽出し、抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、エバポレートして、2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)酢酸を油状物として得た。 LC/MS: m/e 221.14 (M+H)+.
【0186】
実施例16:
標題の化合物を、実施例5に概説された一般的な方法に従って、2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)酢酸(製造 16B)を用いることにより、製造した。 LC/MS: m/e 434.12 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CCl3D) δ ppm 8.04 (2 H, d, J=7.03 Hz), 7.48 (2 H, d, J=7.91 Hz), 7.29-7.39 (4 H, m), 7.21-7.30 (1 H, m), 4.29-4.59 (4 H, m), 4.09 (2 H, d, J=1.76 Hz), 3.77 (2 H, d, J=11.42 Hz), 3.44-3.57 (1 H, m), 3.28 (2 H, s), 2.52 (1 H, d, J=13.62 Hz), 1.85-2.04 (1 H, m), 1.28-1.77 (4 H, m).
【0187】
実施例17
(2S)-3-(2,6-ジメチル-4-(5-((2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェノキシ)プロパン-1,2-ジオール
【化93】
標題の化合物を、実施例4に概説された一般的な方法に従って、2-(2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)酢酸(製造 16B)を用いることにより、製造した。 LC/MS: m/e 439.16 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d3) δ ppm 7.61 (2 H, s), 7.29-7.41 (4 H, m), 7.21-7.28 (1 H, m), 3.96-4.04 (1 H, m), 3.86-3.93 (1 H, m), 3.65-3.85 (4 H, m), 3.53 (1 H, td, J=11.21, 2.64 Hz), 3.22-3.36 (2 H, m), 2.50-2.62 (1 H, m), 2.35 (6 H, s), 1.95-2.08 (1 H, m), 1.37-1.82 (4 H, m).
【0188】
実施例18
1-(4-(5-(((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸
【化94】

製造 18A:2-((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)酢酸
【化95】
(1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メタノール(108 mg, 521 μmol)/トルエン溶液を、0℃まで冷却し、50%NaOH水溶液(500 μL)、次いでテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(44 mg, 130 μmol)で処理した。該混合液を0℃で30分間攪拌し、ブロモ酢酸 tert-ブチル(152 mg, 781μmol)を加えた。氷浴を取り外して、室温で2時間、攪拌を続けた。該反応混合液をEtOAcおよび水で希釈した。有機層を分離し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。粗油状物をシリカゲル(Teledyne-Isco RediSep 12g シリカゲルカラム)でクロマトグラフィー処理し、ヘキサン、次いで1%および3%のEtOAc/ヘキサンで溶出して、tert-ブチル 2-((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)アセテート(100 mg, 60%収率)を無色の粘稠性の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 7.28-7.46 (m, 2H), 6.92-7.09 (m, 2H), 3.78 (s, 2H), 3.39 (s, 2H), 2.09 (d, 2H), 1.67-1.86 (m, 2H), 1.47-1.59 (m, 4H), 1.44 (s, 9H), 1.31-1.38 (m, 2H).
【0189】
tert-ブチル 2-((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)アセテート(100 mg, 310 μmol)/トリフルオロ酢酸(1 mL)溶液を、室温で85分間攪拌した。TFAを減圧下において除去した後、エーテルを用いて共エバポレートして、クルードな2-((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)酢酸(79 mg, 96%収率)を白色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 7.30-7.43 (m, 2H), 6.93-7.17 (m, 2H), 3.91 (s, 2H), 3.46 (s, 2H), 2.13 (d, 2H), 1.60-1.76 (m, 2H), 1.55 (dd, 3H), 1.26-1.44 (m, 3H).
【0190】
実施例18:
N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(17 mg, 135 μmol)を、ジクロロメタン(1.5 mL)中のクルードな2-((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)酢酸(30 mg, 113 μmol)およびtert-ブチル-1-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(34 mg, 113 μmol)の攪拌した溶液に加えた。該反応混合液を室温で40分間攪拌し、濃縮した。残渣をアセトニトリル(1.5 mL)で希釈し、1 M テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド溶液(113 μL, 113 μmol)で処理した。該混合液を室温で16時間攪拌し、濃縮した。粗残渣を、シリカゲル(Teledyne-Isco RediSep 12g column)でクロマトグラフィー処理し、10%、20%および30%のEtOAc/ヘキサンで溶出して、tert-ブチル 1-(4-(5-(((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(38.5 mg, 64%収率)を粘稠性の無色の油状物として得た。
【0191】
tert-ブチル 1-(4-(5-(((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボキシレート(37 mg, 69 μmol)/トリフルオロ酢酸(1.5 mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を減圧下において除去した後、エーテルを用いて共エバポレートして固形物を得て、それをエーテル(7 mL)とともに3.5時間攪拌し、濾過し、乾燥させて、1-(4-(5-(((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)アゼチジン-3-カルボン酸(26 mg, 63%収率)を白色の固形物として得た。 LC/MS: m/e 480.21 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ ppm 8.17 (d, J=8.03 Hz, 2H), 7.65 (d, J=7.78 Hz, 2H), 7.43 (dd, J=8.28, 5.52 Hz, 2H), 7.02 (t, J=8.53 Hz, 2H), 4.68 (s, 2H), 4.52 (s, 2H), 4.38 (d, J=7.53 Hz, 4H), 3.72 (ddd, J=16.63, 8.78, 8.47 Hz, 1H), 3.59 (s, 2H), 2.05-2.30 (m, 2H), 1.68-1.88 (m, 2H), 1.48-1.69 (m, 3H), 1.27-1.47 (m, 3H).
【0192】
実施例19
2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-2,5,7-トリアザスピロ[3.4]オクタン-6,8-ジオン
【化96】

製造 19A:2-((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)酢酸
【化97】
(1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メタノール(1.5 g, 7.63 mmol)/トルエン(21 mL)溶液を、0℃まで冷却し、33%NaOH水溶液(7.43 mL)、次いでテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(647 mg, 1.91 mmol)で処理した。該混合液を0℃で10分間攪拌し、ブロモ酢酸 tert-ブチル(1.11 mL, 7.63 mmol)を加えた。氷浴を取り外し、室温で50分間、攪拌を続けた。さらなるブロモ酢酸 tert-ブチル(1.11 mL, 7.63 mmol)を加え、該混合液を室温で16時間攪拌した。さらなるブロモ酢酸 tert-ブチル(1.11 mL, 7.63 mmol)を加え、該混合液を室温でさらに24時間攪拌した。該反応混合液をEtOAcおよび水で希釈した。有機層を分離し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。該粗油状物を、シリカゲル(Teledyne-Isco RediSep 80 g シリカゲルカラム)でクロマトグラフィー処理し、ヘキサン、次いで1%および2%のEtOAc/ヘキサンで溶出して、tert-ブチル 2-((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)アセテート(1.77 g, 75%収率)を白色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 7.25-7.28 (2 H, m), 7.06-7.19 (2 H, m), 3.85 (2 H, s), 3.64 (2 H, s), 2.22-2.49 (4 H, m), 1.98-2.18 (1 H, m), 1.73-1.93 (1 H, m), 1.45 (9 H, s).
【0193】
tert-ブチル 2-((1-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル)メトキシ)アセテート(1.77 g, 5.69 mmol)/トリフルオロ酢酸(40 mL)溶液を、室温で37分間攪拌した。TFAを減圧下において除去した後、エーテルを用いて共エバポレートして、クルードな2-((1-2-((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)酢酸(1.36 g, 94%収率)を白色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 7.27-7.33 (2 H, m), 6.97-7.19 (2 H, m), 3.99 (2 H, s), 3.71 (2 H, s), 2.21-2.45 (4 H, m), 1.99-2.20 (1 H, m), 1.78-1.98 (1 H, m).
【0194】
製造 19B:(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール
【化98】
N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(38 mg, 302 μmol)を、ジクロロメタン(2.5 mL)中のクルードな2-((1-2-((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)酢酸(70 mg, 275 μmol)およびN'-ヒドロキシ-4-(ヒドロキシメチル)ベンズイミドアミド(46 mg, 275 μmol)の攪拌した溶液に加えた。該反応混合液を、室温で2.25時間攪拌し、濃縮した。残渣をアセトニトリルで希釈し、1 M テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド溶液(275 μL, 275 μmol)で処理した。該混合液を室温で110分間攪拌し、濃縮した。粗残渣を、シリカゲル(Teledyne-Isco RediSep 12g column)でクロマトグラフィー処理し、5%、20%および30%のEtOAc/ヘキサンで溶出して、(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(92mg, 87%収率)を粘稠性の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 8.06 (2 H, d, J=8.36 Hz), 7.50 (2 H, d, J=8.36 Hz), 7.22-7.37 (2 H, m), 6.93-7.20 (2 H, m), 4.79 (2 H, d, J=5.94 Hz), 4.68 (2 H, s), 3.77 (1 H, s), 2.25-2.50 (4 H, m), 1.96-2.18 (1 H, m), 1.81-1.97 (1 H, m), 1.77 (1 H, t, J=5.94 Hz).
【0195】
製造 19C:3-(4-(ブロモメチル)フェニル)-5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール
【化99】
三臭化リン(30 μL, 323 μmol)を、クルードな(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)メタノール(83 mg, 215 μmol)の攪拌した溶液に、0℃にて、加えた。氷浴を取り外し、16時間攪拌を続けた。該反応混合液をジクロロメタンおよび水で希釈した。ジクロロメタン抽出物を飽和NaHCO3水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下においてエバポレートして、クルードな3-(4-(ブロモメチル)フェニル)-5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール(91 mg, 95% 粗収率)を得た。 LC/MS: m/e 448.92 (M+H)+.
【0196】
実施例19
乾燥DMSO(3.6 mL)中の、クルードな3-(4-(ブロモメチル)フェニル)-5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール(47 mg, 105 μmol)および2,5,7-トリアザスピロ[3.4]オクタン-6,8-ジオン, トリフルオロ酢酸塩(80 mg, 314 μmol)ならびにCs2CO3(102 mg, 314 μmol)の溶液を、室温で16時間攪拌した。該粗反応混合液を、逆相自動プレパラティブHPLC(YMC S5 20 x 100 mm, 10分のグラジエント時間, 検出波長 220 nm, 開始溶媒: 10%MeOH水溶液-0.1%TFA; 最終溶媒: 90%MeOH水溶液-0.1%TFA)により精製して、2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロブチル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ベンジル)-2,5,7-トリアザスピロ[3.4]オクタン-6,8-ジオン, TFAを白色の固形物として得た(38.5 mg, 58%収率)。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 8.17 (2 H, d, J=8.36 Hz), 7.67 (2 H, d, J=8.36 Hz), 7.22-7.31 (2 H, m), 7.06-7.22 (2 H, m), 4.77 (2 H, s), 4.62 (2 H, br. s.), 4.54 (2 H, d, J=12.10 Hz), 4.37 (2 H, d, J=12.32 Hz), 3.84 (2 H, s), 2.27-2.49 (4 H, m), 2.04-2.25 (1 H, m), 1.77-2.02 (1 H, m). LC/MS: m/e 508.11, 509.96 (M+H)+.
【0197】
実施例20
N-(2-ヒドロキシ-2-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)エチル)-β-アラニン
【化100】
シアヌル酸フルオリド(0.018 mL, 0.215 mmol)を、ジクロロメタン(5 mL)中の3-(1-フェニルシクロヘキシル)プロパン酸(50 mg, 0.215 mmol)およびピリジン(0.017 mL, 0.215 mmol)の混合液に加えた。1時間後、該反応混合液をジクロロメタンで希釈し、1M HCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。この粗残渣をアセトニトリル(5 mL)に溶解させた。(Z)-tert-ブチル 3-(2-ヒドロキシ-2-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)フェニル)エチルアミノ)プロパノエート(69.6 mg, 0.215 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.038 mL, 0.215 mmol)を加え、該混合液を75℃まで加熱した。2時間後、1M テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THF溶液(0.215 mL, 0.215 mmol)を加え、該混合液を75℃で終夜、加熱した。該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗残渣を、ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸の1:1の混合液で、1時間処理した。該混合液を濃縮し、AcCNで希釈し、濾過し、HPLC(HPLC条件: Phenomenex Luna C18 5 micron column (250 x 30mm); 25-100%AcCN/水(0.1%TFA); 25分のグラジエント; 20 mL/分)により精製して、N-(2-ヒドロキシ-2-(4-(5-(2-(1-フェニルシクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)エチル)-β-アラニン(35 mg, 24%収率)を無色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 8.63 (1 H, d), 7.95 (2 H, d, J=8.57 Hz), 7.56 (2 H, d, J=8.35 Hz), 7.30-7.45 (4 H, m), 6.33 (1 H, br, s), 4.95 (1 H, dd, J=10.11, 2.2 Hz), 3.13-3.32 (3 H, m), 2.99-3.09 (1 H, m), 2.69 (2 H, td, J=7.25, 2.64 Hz), 2.52-2.59 (2 H, m), 2.15 (2 H, d, J=14.5 Hz), 1.16-1.72 (11 H, m).
【0198】
実施例21
N-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン
【化101】
シアヌル酸フルオリド(0.035 mL, 0.415 mmol)を、ジクロロメタン(20 mL)中の2-((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)酢酸(100 mg, 0.415 mmol)およびピリジン(0.034 mL, 0.415 mmol)の混合液に加えた。2時間後、該反応混合液をジクロロメタンで希釈し、1M HCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、2-((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)酢酸アセチルフルオリドを得た。該クルードな酸フルオリド(49.7 mg, 0.205 mmol)を、アセトニトリル(5 mL)中のtert-ブチル 3-(2-ヒドロキシ-2-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)フェニル)エチルアミノ)プロパノエート(66.3 mg, 0.205 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.054 mL, 0.308 mmol)の混合液に加え、該混合液を室温で攪拌した。1時間後、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THFの1M 溶液(0.215 mL, 0.215 mmol)を加え、該混合液を室温で終夜攪拌した。該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗残渣を、ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸の1:1 混合液で2時間処理した。該混合液を濃縮し、AcCNで希釈し、濾過し、HPLC(HPLC条件: Phenomenex Luna C18 5 micron column (250 x 30mm); 25-100%AcCN/水(0.1%TFA); 25分のグラジエント; 20 mL/分)により精製した。的確な質量を有する単離した画分を集め、終夜、凍結乾燥させて、N-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン(45 mg, 34%収率)をオレンジ色の油状物として得た。 HPLC保持時間 = 3.09分(Waters Sunfire C18 4.6x 50 mm)(10-90% メタノール水溶液(0.1%TFA含有)で、4分のグラジエントによって、溶出). LC/MS: m/e 472.13, 474.06 (M+H)+.
【0199】
実施例22
(3S)-1-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸
【化102】
2-((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)酢酸アセチルフルオリド(49.7 mg, 0.205 mmol)を、アセトニトリル(5 mL)中の(3S)-エチル 1-(2-ヒドロキシ-2-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)フェニル)エチル)ピペリジン-3-カルボキシレート(中間体3, 68.8 mg, 0.205 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.054 mL, 0.308 mmol)の混合液に加えた。該混合液を室温で1時間攪拌し、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THFの1M 溶液(0.205 mL, 0.205 mmol)を加えた。該混合液を室温で終夜攪拌し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗残渣を、1 N NaOH水溶液およびメタノールの1:3 混合液で、2時間処理した。該混合液を、TFAを用いて酸性化し、濾過し、HPLC(HPLC条件: Phenomenex Luna C18 5 micron column (250 x 30mm); 25-100%AcCN/水(0.1%TFA); 25分のグラジエント; 20 mL/分)により精製した。的確な質量を有する単離した画分を集め、終夜、凍結乾燥させて、(3S)-1-(2-(4-(5-(((1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(70 mg, 50%収率)を澄明なガラス状の固形物として得た。 HPLC保持時間 = 3.09分(Waters Sunfire C18 4.6x 50 mm)(10-90%メタノール水溶液(0.1%TFA含有)で、4分のグラジエントによって、溶出). LC/MS: m/e 512.14, 514.12 (M+H)+.
【0200】
実施例23
(3S)-1-(2-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸
【化103】
BOP-Cl(33.4 mg, 0.131 mmol)を、DMF(3 mL)中の(3S)-エチル 1-(2-ヒドロキシ-2-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)フェニル)エチル)ピペリジン-3-カルボキシレート(中間体3, 40 mg, 0.119 mmol)、3-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)プロパン酸(35.9 mg, 0.119 mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(0.042 mL, 0.239 mmol)の混合液に加えた。該混合液を室温で2時間攪拌し、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THFの1M 溶液(0.119 mL, 0.119 mmol)を加えた。該混合液を、80℃まで終夜加熱し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗生成物をアセトニトリル(3 mL)に溶解させ、6 N HCl水溶液で処理し、50℃まで終夜加熱した。該混合液を濾過し、HPLC(HPLC条件: Phenomenex Luna C18 5 micron column (250 x 30mm); 25-100%AcCN/水(0.1%TFA); 25分のグラジエント; 30 mL/分)により精製した。的確な質量を有する単離した画分を集め、終夜、凍結乾燥させて、(3S)-1-(2-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-3-ピペリジンカルボン酸(52 mg, 63%収率)を白色の固形物として得た。 HPLC 保持時間 = 3.75分(Waters Sunfire C18 4.6x 50 mm)(10-90%メタノール水溶液(0.1%TFA含有)で、4分のグラジエントによって、溶出). LC/MS: m/e 572.16, 574.10 (M+H)+.
【0201】
実施例24
3-(3-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)プロパン酸
【化104】
BOP-Cl(36.4 mg, 0.143 mmol)を、DMF(3 mL)中のクルードなtert-ブチル 3-ヒドロキシ-3-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)フェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート(中間体4, 40 mg, 0.13 mmol)、3-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)プロパン酸(39.2 mg, 0.13 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.045 mL, 0.26 mmol)の混合液に加えた。該混合液を室温で2時間攪拌し、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THFの1M 溶液(0.13 mL, 0.13 mmol)を加えた。該混合液を80℃まで終夜加熱し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗生成物を、24 g ISCOカートリッジで精製し、EtOAc-ヘキサン グラジエントで溶出して、tert-ブチル 3-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレートを得た(56 mg, 50%収率, HPLC純度:80%)。 HPLC保持時間 = 4.71分(Waters Sunfire C18 4.6x 50 mm)(10-90%メタノール水溶液(0.1%TFA含有)で、4分のグラジエントによって、溶出). LC/MS: m/e 572.25 (M+H)+.
【0202】
tert-ブチル 3-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレート(56 mg, 0.098 mmol, HPLC純度:80%)を、TFA/ジクロロメタンで1時間処理し、濃縮した。残渣を2-プロパノール(3 mL)に溶解させた。tert-ブチル アクリレート(0.143 mL, 0.978 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.034 mL, 0.196 mmol)を加え、該混合液を80℃まで終夜加熱した。該反応混合液を濃縮した後、TFA/ジクロロメタンで3時間処理した。該混合液を濃縮し、該粗物質のDMF溶液を、プレパラティブLC/MSによって、以下の条件を用いて精製した: カラム: Waters XBridge C18, 19 x 250 mm, 5-μm 粒子; ガードカラム: Waters XBridge C18, 19 x 10 mm, 5-μm 粒子; 移動相A: 5:95 メタノール:水(10-mM 酢酸アンモニウム含有); 移動相B: 95:5 メタノール:水(10-mM 酢酸アンモニウム含有); グラジエント: 25分かけて45-100%B、次いで100%Bで5分のホールド; 流速: 20 mL/分。目的の生成物を含む画分を合わせて、遠心エバポレートにより乾燥させて、3-(3-(4-(5-(2-(1-(3,5-ジクロロフェニル)シクロヘキシル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-3-ヒドロキシ-1-アゼチジニル)プロパン酸(30 mg, 56%収率)を得た。 HPLC保持時間 = 3.75分(Waters XBridge C18 4.6x 50 mm)(5-95% AcCN水溶液(0.05%TFA含有)で、5.3分のグラジエントによって、溶出). LC/MS: m/e 544.07, 545.97 (M+H)+.
【0203】
実施例25
N-(2-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン
【化105】
シアヌル酸フルオリド(0.018 mL, 0.215 mmol)を、ジクロロメタン(5 mL)中の3-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)プロパン酸(47mg, 0.209 mmol)およびピリジン(0.017 mL, 0.215 mmol)の混合液に加えた。1時間後、該反応混合液をジクロロメタンで希釈し、1M HCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗残渣をアセトニトリル(5 mL)に溶解させた。(Z)-tert-ブチル 3-(2-ヒドロキシ-2-(4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)フェニル)エチルアミノ)プロパノエート(67.6 mg, 0.209 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.037 mL, 0.209 mmol)を加え、該混合液を室温で1時間攪拌した。テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド/THFの1M 溶液(0.314 mL, 0.314 mmol)を加え、該混合液を75℃まで終夜加熱した。該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。粗残渣を、ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸の1:1 混合液で1時間処理した。該混合液を濃縮し、AcCNで希釈し、濾過し、HPLC(HPLC条件: Phenomenex Luna C18 5 micron column (250 x 30mm); 25-100%AcCN/水(0.1%TFA); 25分のグラジエント; 20 mL/分)により精製して、N-(2-(4-(5-(2-(1-(4-クロロフェニル)シクロプロピル)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル)-2-ヒドロキシエチル)-β-アラニン(38 mg, 25%収率)を無色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, MeOH-d3): δ ppm 8.02 (2 H, m), 7.59 (2 H, m, J=8.35 Hz), 7.30-7.36 (2 H, m), 7.22-7.28 (2 H, m), 5.06 (1 H, m), 3.32-3.41 (1 H, m), 3.13-3.26 (1 H, m), 2.92 (1 H, t, J=7.58 Hz), 2.80 (2 H, t, J=6.81 Hz), 2.15 (1 H, t, J=7.58 Hz), 1.58-1.7 (1 H, m), 1.35-1.46 (2 H, m), 1.02 (2 H, t, J=7.25 Hz), 0.72-0.84 (3 H, m).
【0204】
実施例26-31
実施例26-31を、以下に概説される一般的な方法で合成した。DMF(250 μL)中の適切なカルボン酸(50 μmol)、EDAC(9.59 mg, 50 μmol)、HOBT(6.76 mg, 50 μmol)の溶液を、室温で30分間攪拌した。アミドキシム(8.31 mg, 50 μmol)/DMF(250 μL)溶液を加え、該混合液を室温で1時間攪拌した後、125℃まで終夜加熱した。その後、粗反応混合液を、自動化プレパラティブHPLC(Waters Sunfire 19x100 mm 5μm C18, 流速 20 mL/分, グラジエント時間 15分, 移動相: 溶媒A: 5%AcCN水溶液(10 mM NH4OAC含有); 溶媒B: 95%AcCN水溶液(10 mM NH4OAC含有))により精製した。
【表1】

HPLC条件: aWaters XBridge 4.6x50 mm %μm C18, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 5%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有); 溶媒B: 95%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有). bYMC ProC 18 S5 ODS 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4. cChromolith SpeedROD 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4. dYMC Combiscreen ODS-A 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.1%TFA.
【0205】
実施例32-57
実施例32-57の化合物を、以下に概説される一般的なプロトコールで合成した。カルボン酸(63 μmol)を、DMF(200 μL)中のEDAC(9.59 mg, 50 μmol)、HOBT(6.76 mg, 50 μmol)溶液に加え、該溶液を室温で30分間攪拌した。アミドキシム(50 μmol)/DMF(500 μL)溶液および該反応混合液を125℃まで終夜加熱し、室温まで冷却し、エタノール中の2M HCl溶液(200 μL)を加えた。該混合液を室温で1.5時間攪拌した。その後、粗反応混合液を、自動化プレパラティブHPLC(Waters Sunfire 19x100 mm 10 μm C18, 流速 20 mL/分, グラジエント時間 15分, 移動相: 溶媒A: 5%MeOH水溶液, 0.05%TFA; 溶媒B: 95%MeOH水溶液, 0.05%TFAか、または溶媒A: 5%AcCN水溶液, 0.05%TFA; 溶媒B: 95%AcCN水溶液, 0.05%TFA)により精製した。
【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

HPLC条件: aWaters XBridge 4.6x50 mm 5 μm C18, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 5%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有); 溶媒B: 95%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有). bYMC ProC 18 S5 ODS 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4. dYMC Combiscreen ODS-A 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.1%TFA. f Supelco Ascentis Express C18 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 5%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有); 溶媒B: 95%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有). i Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μm C18, 開始%B = 40; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 2分; 流速 = 5 ml/分; 移動相: 溶媒A = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90).
【0206】
実施例58-143
実施例58-143を、化合物1、2、13、および18の製造において概説された方法に従って、合成した。
【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

HPLC条件: aWaters XBridge 4.6x50 mm 5 μm C18, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 5%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有); 溶媒B: 95%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有). bYMC ProC 18 S5 ODS 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.2%H3PO4. dYMC Combiscreen ODS-A 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.1%TFA. fAscentis C18 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 5%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有); 溶媒B: 90%AcCN水溶液(10 mM NH4OAc含有). gLuna C18 4.6x30 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.1%TFA. hChromolith SpeedROD 4.6x50 mm, 開始%B = 0, 最終%B = 100, グラジエント時間 = 4分, 流速 = 4 ml/分, 移動相: 溶媒A: 10%MeOH水溶液, 0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH水溶液, 0.1%TFA. i Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μm C18, 開始%B = 40; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 2分; 流速 = 5 ml/分; 移動相: 溶媒A = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). j Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μmC18, 開始%B = 0; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 4分; 流速 = 4 ml/分; 移動相: 溶媒A = 0.1%TFA/MeOH:水 (10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水 (10:90). kPhenomenex Luna 5μ C18 4.6 x 30 mm, 開始%B = 40; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 2分; 流速 = 5 ml/分; 移動相: 溶媒A = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). l Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5u C18, 開始%B = 40; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 4分; 流速 = 4 ml/分; 移動相: 溶媒A = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). m Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μm C18, 開始%B = 25; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 4分; 流速 = 4 ml/分; 移動相: 溶媒A = TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). n Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μm C18, 開始%B = 30; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 4分; 流速 = 4 ml/分; 移動相: 溶媒A = TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). o Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μm C18, 開始%B = 30; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 2分; 流速 = 5 ml/分; 移動相: 溶媒A = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). p Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μm C18, 開始%B = 0; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 2分; 流速 = 5 ml/分; 移動相: 溶媒A = TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). q Waters Sunfire 4.6x 30mm, 5μm C18, 開始%B = 50; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 2分; 流速 = 5 ml/分; 移動相: 溶媒A = TFA/MeOH:水(10:90); 溶媒B = 0.1%TFA/MeOH:水(10:90). r FA_ASCENTIS 4.6 x 50mm, 2.7μm C18, 開始%B = 0; 最終%B = 100; グラジエント時間 = 5.3分; 流速 = 3 ml/分; 移動相: 溶媒A = 5%ACN-95%H20-10 mM NH4OAc; 溶媒B = 95%ACN-5%H20-10 mM NH4OAc.
【0207】
(生物学的アッセイ)
S1P1結合アッセイ
ヒトS1P1を発現しているCHO細胞から、膜を調製した。細胞ペレット(1x108細胞/ペレット)を、20 mM HEPES, pH 7.5、50 mM NaCl、2 mM EDTAおよびプロテアーゼインヒビターカクテル(Roche)を含むバッファー中に懸濁させ、氷上でポリトロンホモジナイザーを用いて破壊した。該ホモジネートを20,000 rpm(48,000g)で遠心分離して、上清を捨てた。該膜ペレットを、50 mM HEPES, pH 7.5、100 mM NaCl、1 mM MgCl2、2 mM EDTAを含むバッファー中に再懸濁させ、タンパク質濃度を測定した後、アリコートで、-80℃にて保存した。
【0208】
膜(2 μg/ウェル)および0.03 nM 最終濃度の33P-S1Pリガンド(1 mCi/ml, American Radiolabeled Chemicals)を、アッセイバッファー(50 mM HEPES, pH7.4, 5 mM MgCl2, 1 mM CaCl2, 0.5%脂肪酸フリーBSA, 1 mM NaF)中に希釈し、化合物プレートに加えた(384 ファルコン v-底プレート(0.5 μl/ウェル、11ポイントで, 3-倍希釈)。結合を室温で45分間行い、384-ウェル Millipore FB フィルタープレート上に膜を集めることにより終了させ、そしてTOPCOUNT(登録商標)によって放射活性を測定した。様々な濃度にわたる試験化合物の競合データを、放射性リガンド特異的結合のパーセント阻害としてプロットした。IC50は、特異的結合を50%まで低下させるのに必要な競合リガンドの濃度として定義される。
【0209】
以下の表Aは、上述のS1P1結合アッセイにおいて測定された本発明の以下の実施例からの、S1P1結合 IC50値を記載する。表A中の結果は2桁に四捨五入したものである。

表A
【表27】
【0210】
受容体[35S] GTPγS結合アッセイ
化合物を、384 Falcon v-底プレート(0.5 μl/ウェル、11ポイント, 3倍希釈)にロードした。S1P1/CHO細胞もしくはEDG3-Ga15-bla HEK293T細胞から調製した膜を、MULTIDROP(登録商標)とともに、該化合物プレートに加えた(40μl/ウェル, 最終的にタンパク質 3 μg/ウェル)。[35S]GTP(1250 Ci/mmol, Perkin Elmer)を、アッセイバッファー(20 mM HEPES, pH7.5, 10 mM MgCl2, 150 mM NaCl, 1 mM EGTA, 1 mM DTT, 10 μM GDP, 0.1%脂肪酸フリーBSA, および10 μg/ml サポニン)において0.4 nMまで希釈した。40 μlの該[35S] GTP溶液を、該化合物プレートに、最終濃度 0.2 nMで加えた。該反応液を45分間室温で維持した。インキュベーションの終わりに、化合物プレート中の全ての混合液を、VELOCITY11(登録商標) VprepリキッドハンドラーによってMillipore 384-ウェル FBフィルタープレートに移した。該フィルタープレートを、改良したマニフォールドEmblaプレートウォッシャーを用いて水で4回洗浄し、60℃で45分間乾燥させた。Packard TOPCOUNT(登録商標)で測定するために、MicroScint 20 シンチレーション流体(scintillation fluid)(30 μl)を各ウェルに加えた。EC50は、試験した各個々の化合物について得られたYmax(最大反応)の50%に相当するアゴニスト濃度と定義される。表B中の結果は2桁に四捨五入したものである。

表B
【表28】
【0211】
GTPγS S1P1結合アッセイにおいて、GTPγS S1P1 EC50値がより小さい値であるほど化合物に対する活性がより大きいことを示唆していた。GTPγS S1P3結合アッセイにおいて、GTPγS S1P3 EC50値がより大きい値であるほど、活性がより小さいことを示唆していた。表B中の実施例により例示されるように、本発明の化合物は、15 μM未満のGTPγS S1P1 EC50値を示していた。
【0212】
本発明の化合物は、S1P1のアゴニストとしての活性を有し、S1P3以上の選択性であり、従って、S1P3活性に起因する副作用を減少もしくは最小化するとともに、様々なS1P1受容体-関連症状の処置、予防、もしくは治癒に用いられうる。本発明の化合物の驚くべき選択性は、それらを、あり得る心血管系の副作用(例えば徐脈および高血圧)を減少もしくは最小化するとともに、自己免疫性および炎症性疾患(例えば、多発性硬化症、関節リウマチ、炎症性腸疾患、または乾癬)の処置、予防、もしくは治癒において用いることができる可能性を示唆する。本発明の化合物のその他の利用可能性としては、S1P3活性に起因する副作用を減少もしくは最小化するとともに、移植器官の拒絶反応を最小化もしくは減少させることが挙げられる。
【0213】
げっ歯類における血中リンパ球減少アッセイ(Blood Lymphocyte Reduction Assay)(BLR)
Lewisラットに、試験物質(ビヒクル中の溶液もしくは懸濁液として)またはビヒクル単独(ポリエチレングリコール300、「PEG300」)を経口投与した。4時間および24時間にて、後眼窩採血(retro-orbital bleeding)により血液を採取した。血中リンパ球数を、ADVIA 120 血液学検査装置(Siemens Healthcare Diagnostics)で測定した。結果は、4時間および24時間での測定にて、ビヒクル処置群と比べた場合の循環リンパ球の割合の減少として評価した。結果は、各処置群内の全動物の平均結果を示す(n = 3-4)。
【0214】
下記の実施例を上記の血中リンパ球減少アッセイ(BLR)において試験し、結果を表C(ラットについて)に示す。

表C
【表29】