(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5788516
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】レガシー互換性制御フレーム
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20150910BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20150910BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20150910BHJP
【FI】
H04W28/06
H04W84/12
H04W80/02
【請求項の数】56
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2013-531782(P2013-531782)
(86)(22)【出願日】2011年9月28日
(65)【公表番号】特表2013-541910(P2013-541910A)
(43)【公表日】2013年11月14日
(86)【国際出願番号】US2011053762
(87)【国際公開番号】WO2012044708
(87)【国際公開日】20120405
【審査請求日】2013年6月3日
(31)【優先権主張番号】13/245,555
(32)【優先日】2011年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/388,896
(32)【優先日】2010年10月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100119976
【弁理士】
【氏名又は名称】幸長 保次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100172580
【弁理士】
【氏名又は名称】赤穂 隆雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(74)【代理人】
【識別番号】100134290
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 将訓
(72)【発明者】
【氏名】ウェンティンク、マーテン・メンゾ
【審査官】
松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】
Hongyuan Zhang, Vinko Erceg, Joonsuk Kim, Eldad Perahia, Ning Zhang, Richard Van Nee, Youngsoo Kim,802.11ac Preamble,IEEE 802.11-10/0070r0,米国,IEEE mentor,2010年 1月19日,p.4,7-10,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/10/11-10-0070-00-00ac-802-11ac-preamble.ppt
【文献】
Yuichi Morio, kaTed Booth,Why we need Length Field in VHT SIG,IEEE 802.11-10/0627r00,米国,IEEE mentor,2010年 5月18日,p.5,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/10/11-10-0627-00-00ac-why-we-need-length-in-vht-sig.ppt
【文献】
Brian Hart, Luke Qian,GAPA - Efficient, More Reliable Multicast,IEEE 802.11-08/0533r1,米国,IEEE mentor,2008年 5月12日,slide 9,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/08/11-08-0533-01-00aa-gapa-more-efficient-reliable-multicast.ppt
【文献】
Jaewoo Park, Jae Seung Lee, Jeeyon Choi, Yun Joo Kim, Sok-kyu Lee, Min-ho Cheong,802.11ac MAC Frame Length Indication,IEEE 802.11-10/0358r0,米国,IEEE mentor,2010年 3月16日,slide 6,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/10/11-10-0358-00-00ac-802-11ac-mac-frame-length-indication.ppt
【文献】
Joonsuk Kim, Vinko Erceg, Hongyuan Zhang, Eldad Perahia, Ning Zhang, Richard Van Nee, Youngsoo Kim,GroupID Concept for Downlink MU-MIMO Transmission,IEEE 802.11-10/0073r1,米国,IEEE mentor,2010年 1月19日,p.3-7,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/10/11-10-0073-01-00ac-group-id-concept-for-dl-mu-mimo.ppt
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該装置に関連付けられた第1の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを含む第1フレームを受信するように構成された受信機と、
前記第1のMACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析するように構成された処理システムと、
を備え、
前記受信機は、当該装置に関連付けられた第2のMACアドレスを含む第2フレームを受信するように構成され、ここで、前記第2のMACアドレスは、前記第1のMACアドレスと異なる、前記処理システムは、前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析するように構成され、
前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
無線通信装置。
【請求項2】
前記処理システムは、前記第1のMACアドレスに基づいて、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT)フレームとして、前記第1フレームを解釈することで、前記受信第1フレームを解析するように構成されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記処理システムは、前記第2フレームから、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11ac修正によってサポートされる情報を抽出することにより、前記受信第2フレームを解析するように構成されている、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記処理システムは、前記第2フレームから、前記第2フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を抽出することにより、前記受信第2フレームを解析するように構成されている、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記情報は、前記第2フレームのフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記処理システムは、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11a修正または802.11n修正に基づいて前記第1フレームを解析することで、前記第1フレームを解析するように構成されている、請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記第2フレームは、制御フレームを含む、請求項1記載の装置。
【請求項8】
送信機をさらに含み、
前記制御フレームは、送信要求(RTS)フレームを含み、前記送信機は、前記受信RTSフレームに応答して、送信可(CTS) フレームを他の装置に送信するように構成され、
前記第1フレームは、前記CTSフレームに応答して前記他の装置によって送信されるデータフレームを含む、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記受信機は、前記第1のMACアドレスを含むフレームが前記装置を対象としていることを前記装置に知らせる管理フレームを受信するように構成されている、請求項1記載の装置。
【請求項11】
装置において、前記装置と関連付けられた第1の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを含む第1フレームを受信することと、
前記第1のMACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析することと、
前記装置と関連付けられた第2のMACアドレスを含む第2フレームを受信することと、ここで、前記第2のMACアドレスは、前記第1のMACアドレスと異なる、
前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析することと、
を備え、
前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
無線通信方法。
【請求項12】
前記受信第1フレームを解析することは、前記第1のMACアドレスに基づいて、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT)フレームとして、前記第1フレームを解釈することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記受信第2フレームを解析することは、前記第2フレームから、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11ac修正によってサポートされる情報を抽出することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記受信第2フレームを解析することは、前記第2フレームから、前記第2フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を抽出することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記情報は、前記第2フレームのフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記第1フレームを解析することは、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11a修正または802.11n修正に基づいて前記第1フレームを解析することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記第2フレームは、制御フレームを含む、請求項11記載の方法。
【請求項18】
前記受信制御フレームに応答して、送信可(CTS)フレームを他の装置に送信することをさらに含み、ここで、前記制御フレームは、送信要求(RTS)フレームを含み、前記第1フレームは、前記CTSフレームに応答して前記他の装置によって送信されるデータフレームを含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、請求項11記載の方法。
【請求項20】
前記第1のMACアドレスを含むフレームが前記装置を対象としていることを前記装置に知らせる管理フレームを受信することをさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項21】
当該装置と関連付けられた第1の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを含む第1フレームを受信するための手段と、
前記第1のMACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析するための手段と、
を備え、
前記受信するための手段は、当該装置と関連付けられた第2のMACアドレスを含む第2フレームを受信するように構成され、ここで、前記第2のMACアドレスは、前記第1のMACアドレスと異なる、前記解析するための手段は、前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析するように構成され、
前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
無線通信装置。
【請求項22】
前記受信第1フレームを解析するための手段は、前記第1のMACアドレスに基づいて、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT)フレームとして、前記第1フレームを解釈するように構成されている、請求項21記載の装置。
【請求項23】
前記解析するための手段は、前記第2フレームから、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11ac修正によってサポートされる情報を抽出することにより、前記受信第2フレームを解析するように構成されている、請求項21記載の装置。
【請求項24】
前記解析するための手段は、前記第2フレームから、前記第2フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を抽出することにより、前記受信第2フレームを解析するように構成されている、請求項21記載の装置。
【請求項25】
前記情報は、前記第2フレームのフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、請求項24記載の装置。
【請求項26】
前記解析するための手段は、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11a修正または802.11n修正に基づいて前記第1フレームを解析することで、前記第1フレームを解析するように構成されている、請求項21記載の装置。
【請求項27】
前記第2フレームは、制御フレームを含む、請求項21記載の装置。
【請求項28】
送信するための手段をさらに含み、
前記制御フレームは、送信要求(RTS)フレームを含み、前記送信するための手段は、前記受信RTSフレームに応答して、送信可(CTS)フレームを他の装置に送信するように構成され、
前記第1フレームは、前記CTSフレームに応答して、前記他の装置によって送信されるデータフレームを含む、請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、請求項21記載の装置。
【請求項30】
前記受信するための手段は、前記第1のMACアドレスを含むフレームが前記装置を対象としていることを前記装置に知らせる管理フレームを受信するように構成されている、請求項21記載の装置。
【請求項31】
装置において、前記装置に関連付けられた媒体アクセス制御(MAC)アドレスを含む第1フレームを受信する、
前記MACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析する、
前記装置に関連付けられた第2のMACアドレスを含む第2フレームを受信する、ここで、前記第2のMACアドレスは、前記第1のMACアドレスと異なる、
前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析する、
ことを実行可能な指示を含み、
前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項32】
少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナを介して、当該無線ノードと関連付けられた第1の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを含む第1フレームを受信するように構成された受信機と、
前記第1のMACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析するように構成された処理システムと、
を備え、
前記受信機は、当該無線ノードに関連付けられた第2のMACアドレスを含む第2フレームを受信するように構成され、ここで、前記第2のMACアドレスは、前記第1のMACアドレスと異なる、前記処理システムは、前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析するように構成され、
前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
無線ノード。
【請求項33】
前記第2フレームのフィールドは、デュレーションフィールドを含む、請求項5記載の装置。
【請求項34】
前記第2フレームのフィールドは、デュレーションフィールドを含む、請求項15記載の方法。
【請求項35】
前記第2フレームのフィールドは、デュレーションフィールドを含む、請求項25記載の装置。
【請求項36】
デバイスに関連付けられた少なくとも2つの媒体アクセス制御(MAC)アドレスから、第1のMACアドレスを選択するように構成された処理システムと、ここで、前記選択された第1のMACアドレスは、前記デバイスが第1フレームをどのように解析するのかを示す、
前記デバイスに前記第1のMACアドレスを含む前記第1フレームを送信するように構成された送信機と
を備え、
前記第1のMACアドレスは、前記デバイスに関連付けられた前記少なくとも2つのMACアドレスから選択された第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
無線通信装置。
【請求項37】
前記処理システムは、前記第1のMACアドレスの選択を介して、前記デバイスがレガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT)フレームとして、前記第1フレームを解釈することで、前記第1フレームを解析するかどうかを示すように構成されている、請求項36記載の装置。
【請求項38】
前記処理システムは、前記第1フレームにおいて、前記第1フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を提供するように構成されている、請求項36記載の装置。
【請求項39】
前記情報は、前記第1フレームのフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、請求項38の装置。
【請求項40】
前記処理システムは、前記デバイスに関連付けられた前記少なくとも2つのMACアドレスから、前記第2のMACアドレスを選択するようにさらに構成されている、ここで、前記選択された第2のMACアドレスは、前記第1のMACアドレスと異なっており、かつ前記デバイスが前記第1フレームと異なる第2フレームをどのように解析するのかを示す、
前記送信機は、前記第2フレームに送信するようにさらに構成されている、
請求項36記載の装置。
【請求項41】
前記第1フレームは、制御フレームを含む、請求項36記載の装置。
【請求項42】
受信機をさらに含み、
前記制御フレームは、送信要求(RTS)フレームを含み、前記受信機は、前記RTSフレームに応答して、送信可(CTS)フレームをデバイスから受信するように構成され、前記第2フレームは、前記CTSフレームに応答して送信されるデータフレームを含む、請求項41記載の装置。
【請求項43】
前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、請求項36記載の装置。
【請求項44】
前記処理システムは、前記第1のMACアドレスを含むフレームが前記デバイスを対象としていることを前記デバイスに知らせる管理フレームを生成するように構成されている、請求項36記載の装置。
【請求項45】
デバイスに関連付けられた少なくとも2つの媒体アクセス制御(MAC)アドレスから、第1のMACアドレスを選択することと、ここで、前記第1のMACアドレスは、前記デバイスが第1フレームをどのように解析するのかを示す、
前記デバイスに前記第1のMACアドレスを含む前記第1フレームを送信することと
を備え、
前記第1のMACアドレスは、前記デバイスに関連付けられた前記少なくとも2つのMACアドレスから選択された第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
装置による無線通信方法。
【請求項46】
前記選択された第1のMACアドレスは、前記デバイスが、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT)フレームとして、前記第1フレームを解釈することで、前記第1フレームを解析するかどうかを示す、請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記第1フレームにおいて、前記第1フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を提供することをさらに含む、請求項45記載の方法。
【請求項48】
前記情報は、前記第1フレームのフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、請求項47の方法。
【請求項49】
前記デバイスに関連付けられた前記少なくとも2つのMACアドレスから、前記第2のMACアドレスを選択することと、ここで、前記選択された第2のMACアドレスは、前記第1のMACアドレスと異なっており、かつ前記デバイスが前記第1フレームと異なる第2フレームをどのように解析するのかを示す、
前記第2フレームに送信することと、
を備える、請求項45記載の方法。
【請求項50】
前記第1フレームは、制御フレームを含む、請求項45記載の方法。
【請求項51】
前記制御フレームは、送信要求(RTS)フレームを含み、
前記方法は、前記RTSフレームに応答して、送信可(CTS)フレームを前記デバイスから受信することをさらに含み、
前記第2フレームは、前記CTSフレームに応答して送信されるデータフレームを含む、
請求項50記載の方法。
【請求項52】
前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、請求項45記載の方法。
【請求項53】
前記第1のMACアドレスを含むフレームが前記デバイスを対象としていることを前記デバイスに知らせる管理フレームを生成することをさらに含む、請求項45記載の方法。
【請求項54】
デバイスに関連付けられた少なくとも2つの媒体アクセス制御(MAC)アドレスから、第1のMACアドレスを選択するための手段と、ここで、前記選択された第1のMACアドレスは、前記デバイスが第1フレームをどのように解析するのかを示す、
前記デバイスに前記第1のMACアドレスを含む前記第1フレームを送信するための手段と
を備え、
前記第1のMACアドレスは、前記デバイスに関連付けられた前記少なくとも2つのMACアドレスから選択された第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
無線通信装置。
【請求項55】
デバイスに関連付けられた少なくとも2つの媒体アクセス制御(MAC)アドレスから、第1のMACアドレスを選択し、ここで、前記選択された第1のMACアドレスは、前記デバイスが第1フレームをどのように解析するのかを示す、
前記デバイスに前記第1のMACアドレスを含む前記第1フレームを送信する
ためのコンピュータ実行可能なコードを保存し、
前記第1のMACアドレスは、前記デバイスに関連付けられた前記少なくとも2つのMACアドレスから選択された第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項56】
少なくとも1つのアンテナと、
デバイスに関連付けられた少なくとも2つの媒体アクセス制御(MAC)アドレスから、第1のMACアドレスを選択するように構成された処理システムと、ここで、前記選択された第1のMACアドレスは、前記デバイスが第1フレームをどのように解析するのかを示す、
前記少なくとも1つのアンテナを介して送信するように構成されている送信機と、ここで、前記第1フレームは、前記デバイスに前記第1のMACアドレスを含む、
を備え、
前記第1のMACアドレスは、前記デバイスに関連付けられた前記少なくとも2つのMACアドレスから選択された第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、
アクセスポイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示のある態様は、一般的に、無線通信に関連し、より具体的には、フレームをどのように処理するのかを示すために、同じ装置(例えば、ユーザ端末)についてのフレーム中で異なる媒体アクセス制御(MAC)を使用することに関連する。
【背景技術】
【0002】
この出願は、2010月10月1日に提出した米国仮特許出願整理番号61/388,896(代理人整理番号102985P1)の優先権を主張し、その全体の引用により、この中に組み込まれている。
【0003】
無線通信システムに関して要求されている帯域幅要求の増大の問題に対処するためにチャネルリソースを共用して、多ユーザ端末に単一のアクセス ポイントとの通信を許可する一方で、高いデータスループットを達成する異なる手法が開発されている。多入力多出力(MIMO)技術は、次世代の通信システムについて良く知られた技術として近年登場したこのようなアプローチの1つを表している。MIMO技術は、米国電気電子学会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格のような幾つかの新興無線通信規格に採用されている。IEEE 802.11は、(例えば、数十メートルから数百メートルの)短距離通信のためにIEEE 802.11委員会が策定した無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)無線インタフェース規格一式を指す。
【0004】
MIMOシステムは、データ通信のために、複数本(N
T)の送信アンテナと複数本(N
R)の受信アンテナを使用する。N
T本の送信アンテナ及びN
R本の受信アンテナによって形成されるMIMOチャネルは、N
S個の独立チャネル分解され、これらは、N
S≦min{N
T,N
R}空間チャネルとして呼ばれる。N
S個の独立チャネルのそれぞれは、次元に対応する。MIMOシステムは、複数本の送信アンテナと受信アンテナとによって作り出される追加の次元が利用される場合、改善された性能(例えば、より高いスループット及び/またはより大きな信頼性)を提供しうる。
【0005】
1つのアクセスポイント(AP:Access Point)及び複数のユーザ局(STAs:multiple user stations)の無線ネットワークでは、同時伝送は、アップリンクとダウンリンクの両者で異なる局に向かう複数のチャネルで生じる。そのようなシステムで多くの試みがなされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示の特定の態様は、一般的に、フレームをどのように処理(例えば、解釈(interpret)及び解析(parse))するのかを示すための、同じ装置(例えば、ユーザ端末)についてのフレーム中の異なる媒体アクセス制御(MAC)を使用することに関連する。このように、IEEE 802.11acに関するフレームは、レガシーフレーム(例えば、IEEE 802.11aまたは802.11nのような802.11acより前のIEEE 802.11規格に対する修正(amendments)に基づくフレーム)に存在しない情報を搬送できるが、これらのフレームは、レガシー方式のレガシー機器によって解釈される。
【0007】
本開示の特定の態様は無線通信のための方法を提供する。方法は、一般的に、装置において、第1のMACアドレスの印を含む第1フレームを受信することと、第1のMACアドレスに基づいて受信第1フレームを解析することと、を含む。
【0008】
本開示の特定の態様は無線通信のための装置を提供する。装置は、一般的に、第1のMACアドレスの印を含む第1フレームを受信するように構成された受信機と、第1のMACアドレスに基づいて受信第1フレームを解析するように構成された処理システムと、を含む。
【0009】
本開示の特定の態様は無線通信のための装置を提供する。装置は、一般的に、第1のMACアドレスの印を含む第1フレームを受信するための手段と、第1のMACアドレスに基づいて受信第1フレームを解析するための手段と、を含む。
【0010】
本開示の特定の態様は、無線通信のためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、一般的に、装置において、第1のMACアドレスの印を含む第1フレームを受信することと、第1のMACアドレスに基づいて受信第1フレームを解析することと、を実行可能な指示を有するコンピュータ可読媒体を含む。
【0011】
本開示の特定の態様は、無線ノードを提供する。無線ノードは、少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナを介して、第1のMACアドレスの印を含む第1フレームを受信するように構成された受信機と、第1のMACアドレスに基づいて受信第1フレームを解析するように構成された処理システムと、を含む。
【0012】
本開示の上述の諸特徴を詳細に理解することができるように、上の簡単な要約に関する発明の詳細な説明を添付図面に幾つか例示されている諸態様を参照して提示する。
【0013】
但し、添付図面は本開示の幾つかの通常の態様を例示しているに過ぎないのであり、しかも、発明の詳細な説明は他の同様に有効な諸態様を許可するので、範囲を限定するものとして添付図面を解釈してはならないことを断っておく。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本開示の幾つかの態様にしたがう無線通信ネットワークの図を示す。
【
図2】
図2は、本開示の幾つかの態様にしたがう例示的なアクセスポイントとユーザ端末のブロック図を示す。
【
図3】
図3は、本開示の幾つかの態様にしたがう例示的な無線装置のブロック図を示す。
【
図4】
図4は、本開示のいくつかの態様にしたがう無線通信の例示的なフレーム構造を示す。
【
図5A】
図5Aは、本開示のいくつかの態様にしたがう
図4のフレーム構造中の媒体アクセス制御(MAC)ヘッダについての制御フレーム及び管理フレームについての例示的なフレームフォーマットを示す。
【
図5B】
図5Bは、本開示のいくつかの態様にしたがう
図4のフレーム構造中の媒体アクセス制御(MAC)ヘッダについての制御フレーム及び管理フレームについての例示的なフレームフォーマットを示す。
【
図5C】
図5Cは、本開示のいくつかの態様にしたがう
図4のフレーム構造中の媒体アクセス制御(MAC)ヘッダについての制御フレーム及び管理フレームについての例示的なフレームフォーマットを示す。
【
図6A】
図6Aは、本開示のいくつかの態様にしたがう例示的なMACアドレス構造を示す。
【
図6B】
図6Bは、本開示のいくつかの態様にしたがう最初に送信される各バイト中の最下位ビット(LSB)を備える標準的な形式でのMACアドレスを示す。
【
図7】
図7は、本開示のいくつかの態様にしたがう受信側エンティティの観点からのフレームのMACアドレスに基づいて受信フレームを処理する例示的な動作を示す。
【
図8】
図8は、本開示のいくつかの態様にしたがうレガシー互換性制御フレーム(legacy-compatible control frames)を使用して2つの無線機器間で交換する例示的なフレームを示す。
【
図9】
図9は、本開示のいくつかの態様にしたがうレガシー互換性制御フレーム(legacy-compatible control frames)を使用して2つの無線機器間で交換する例示的なフレームを示す。
【
図10】
図10は、本開示のいくつかの態様にしたがうレガシー互換性制御フレーム(legacy-compatible control frames)を使用して2つの無線機器間で交換する例示的なフレームを示す。
【
図11】
図11は、本開示のいくつかの態様にしたがうレガシー互換性制御フレーム(legacy-compatible control frames)を使用して2つの無線機器間で交換する例示的なフレームを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して開示の様々な態様を詳細に説明する。但し、この開示は様々に異なる諸形式で実施することができるので、この開示全体に亘って提示されているいずれかの特定の諸構造や諸機能に限定されるものと解釈してはならない。むしろ、これらの諸態様を提示するのは、この開示を完全かつ完璧にすることや当業者に開示の範囲を完全に伝えることのためである。ここに開示する諸技術に基づいて、この開示の別の態様とは別個に実施されるようとこの開示の別の態様と組み合わせて実施されようと、この開示の範囲はここに開示されている開示の諸態様をカバーすることが意図されていることを当業者は認識する。例えば、ここに記載した任意の数の諸態様を用いて装置を実現したり方法を実施したりすることができる。さらに、開示の範囲は、別の構造または機能あるいは構造および機能をここに記載した開示の様々な態様に加えてまたはその他に用いて実施される装置や方法をカバーすることが意図されている。ここに開示した開示の任意の態様を特許請求の範囲の1以上の要素により具体化することができることを理解されたい。
【0016】
「典型的」という単語は、「例、事例、例示として役立つこと」を意味するように本明細書において使用される。「典型的」としてここに記載した態様は、それ以外の態様よりも好ましいとか有利であるとかと解釈する必要はまったくない。特定の諸態様をここに記載するが、これら諸態様の多くの変種や置き換えはいずれもこの開示の範囲に含まれる。好ましい諸態様の利益や利点を幾つか提示するが、特定の利益や用途や目的に開示の範囲を限定するつもりではないことを断っておく。むしろ、様々な無線技術、システム構成、ネットワーク、伝送プロトコルに開示の諸態様を広く適用することを意図しており、これらの幾つかは、例として、図に示され、好ましい態様の以下の説明に示される。詳細な説明および図面は限定ではなくてむしろ開示の例に過ぎないのであって、開示の範囲は添付の特許請求の範囲とその均等物により定められる。
【0017】
例示的な無線通信システム
ここに記載する技術は、直交多重化技術に基づく通信技術を含む様々な広帯域無線通信システムに使用することができる。そのような多元接続システムの例には、空間分割多元接続(SDMA:Spatial Division Multiple Access)、時分割多元接続(TDMA:time division multiple access)、直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)の各システムが含まれる。SDMAシステムは、複数台のユーザ端末に属するデータを同時に伝送するために、十分に異なる方向を利用する。TDMAシステムは、伝送信号を異なる時間スロットに分割して、個々の時間スロットを異なるユーザ端末に割り当てることにより、複数台のユーザ端末が同じ周波数チャネルを共用することを可能にする。OFDMAシステムは、システム帯域幅全体を複数個の直交サブキャリアに分割する変調技術である直交周波数分割多重化(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、さらに、トーン、ビンなどとも呼ばれうる。OFDMについて、各サブキャリアは、データと共に独立的に変調されうる。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅全体に亘って分散しているサブキャリアで伝送するためにインタリーブ周波数分割多元接続(IFDMA:interleaved FDMA)を、隣接サブキャリアのブロックで伝送するために局在化FDMA(LFDMA:localized FDMA)を、隣接キャリアの複数個のブロックで伝送するために高度化FDMA(EFDMA:enhanced FDMA)を利用できる。一般に変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で伝送され、SC−FDMAでは時間領域で伝送される。
【0018】
本願の諸教示は、有線無線を問わず様々な装置(例えば、ノード)に組み込むことができる(例えば、装置内で実施されたり、装置により実行されたりすることができる)。
【0019】
幾つかの態様では、本願の諸教示にしたがって実施される無線ノードは、アクセスポイントまたはアクセス端末を含むことができる。
【0020】
アクセスポイント(AP)は、Node B、無線ネットワークコントローラ(RNC)、evolved Node B (eNB)、基地局コントローラ(BSC)、基地トランシーバ局(BTS)、基地局(BS)、トランシーバ機能(TF)、無線ルータ、無線トランシーバ、基地サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)(Extended Service Set)、無線基地局(RBS)またはいくつかの他の専門用語を含み、これらとして実施され、または、これらとして知られうる。
【0021】
アクセス端末(AT)は、局(STA)、加入者局、加入者ユニット、移動局(MS)、遠隔局、遠隔端末、ユーザ端末(UT)、ユーザエージェント、ユーザ機器、ユーザ装置(UE)、ユーザ局またはいくつかの他の専門用語を含み、これらとして実施され、または、これらとして知られうる。幾つかの実施では、小型携帯移動電話機(cellular telephone)、コードレス電話(cordless telephone)、セッション開始プロトコル(SIP)電話(Session Initiation Protocol (SIP) phone)、無線局所ループ(WLL)局(wireless local loop (WLL) station)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)(personal digital assistant (PDA))、無線接続能力のある手持ち式装置、タブレットまたは無線モデムに接続されているその他の適切な処理装置がアクセス端末に含まれる。したがって、ここに教示されている1以上の態様は、電話機(例えば、小型携帯移動電話機やスマートフォン)、コンピュータ(例えば、ラップトップ)、携帯用通信装置、携帯用計算装置(例えば、パーソナルデータアシスタント)、娯楽用装置(例えば、音楽やビデオ装置、あるいは、衛星ラジオ)、全世界測位システム装置、または、無線や有線のモデムを介して通信をするように構成されている任意のその他の適切な装置に組み込むことができる。幾つかの態様ではノードは、無線ノードである。そのような無線ノードは、無線や有線の通信リンクを介してネットワーク(例えば、インターネットのようなワイドエリアネットワークや小ゾーン方式のネットワーク)のために接続性を提供したりそのようなネットワークへの接続性を提供したりする。
【0022】
図1は、アクセスポイントおよびユーザ端末を備える多アクセス多入力多出力(MIMO)システム100を示す。簡単のために、
図1には1つのアクセスポイント110のみ示される。アクセスポイントは、一般に端末と通信する固定局であり、基地局と呼ばれることもあれば、その他の専門用語で呼ばれることもある。ユーザ端末は、据え付けの場合もあれば可動の場合もあり、移動局とか無線装置とかと呼ばれることもあれば、その他の用語で呼ばれることもある。アクセスポイント110は、任意の与えられた瞬間にアップリンクやダウンリンクにより1以上のユーザ端末120と通信する。ダウンリンク(例えば、フォワードリンク)は、アクセスポイントからユーザ端末に向かう通信リンクであり、アップリンク(例えば、リバースリンク)は、ユーザ端末からアクセスポイントに向かう通信リンクである。ユーザ端末は、ピア・ツー・ピアで別のユーザ端末と通信することもできる。システムコントローラ130は、アクセスポイントに連結されていて、アクセスポイントに協調と制御とを提供する。
【0023】
以下の開示の幾つかの部分では、空間分割多元接続(SDMA)による通信の可能なユーザ端末120が説明されているが、幾つかの態様では、SDMAをサポートしていないユーザ端末もユーザ端末120に含まれている。したがって、そのような態様のために、AP110は、SDMAのユーザ端末と非SDMAのユーザ端末の両者と通信するように構成されうる。この手法は、古い形式のユーザ端末(「レガシー(legacy)」局)が事業内で展開しているまま新しいSDMA式ユーザ端末を適切な時期に導入することができるので、好都合にも古い形式のユーザ端末の寿命を延ばすことができる。
【0024】
システム100は、ダウンリンク及びアップリンクでのデータ伝送用に送信アンテナ及び受信アンテナをそれぞれ複数本ずつ備えている。アクセスポイント110は、ダウンリンク伝送のための多入力(MI)及びアップリンク伝送のための多出力(MO)を表すN
AP本のアンテナが備え付けられている。Kセットの選択されたユーザ端末120は、ダウンリンク伝送のための多出力及びアップリンク伝送のための多入力を一括して表す。純然たるSDMAに関しては、K個のユーザ端末がある手段によって符号、周波数または時間で多重化されうる場合、N
AP≧K≧1となることが望まれる。データシンボルストリームがTDMA技術、CDMAでの異なるコードチャネル、OFDMでのサブバンドのバラバラなセットなどを使用して多重化されることができれば、Kは、N
APより大きくなるであろう。
【0025】
個々の選択されたユーザ端末は、ユーザに固有のデータをアクセスポイントに伝送したり、ユーザに固有のデータをアクセスポイントから受信したりする。一般に、個々の選択されたユーザ端末は、アンテナを1本以上(例えば、N
UT≧1)備えつけられている。K台の選択されたユーザ端末は、同じ本数か異なる本数のアンテナを有しうる。
【0026】
SDMAシステムは、時分割複信(TDD)システムまたは周波数分割複信(FDD)システムでありうる。TDDシステムでは、ダウンリンク及びアップリンクは、同じ周波数帯を共用する。FDDシステムでは、ダウンリンク及びアップリンクは、異なる周波数帯を使用する。MIMOシステム100は、伝送に単一の搬送波または複数の搬送波を用いる。個々のユーザ端末は(例えば、費用を抑えるために)1本のアンテナしか備え付けられていないかもしれないが、(例えば、追加の費用を賄える場合には)複数本のアンテナが備え付けられているかもしれない。伝送信号を異なる時間スロットに分割して、個々の時間スロットを異なるユーザ端末120に割り当てることにより、複数台のユーザ端末120が同じ周波数チャネルを共用することができる場合には、システム100は、TDMAシステムでありうる。
【0027】
図2は、MIMOシステム中のアクセスポイント110、及び2つのユーザ端末120m及び120xのブロック図を示す。アクセスポイント110は、N
t本のアンテナ224a〜224tが備え付けられている。ユーザ端末120mは、N
ut,n本のアンテナ252ma〜252muが備え付けられ、ユーザ端末120xは、N
ut,x本のアンテナ252xa〜252xuが備え付けられている。アクセスポイント110は、ダウンリンクの送信側エンティティであり、アップリンクのは受信側エンティティである。各ユーザ端末120は、アップリンクの送信側エンティティであり、ダウンリンクの受信側エンティティである。ここで使用されているように、「送信側エンティティ」は、独立して作動する装置または無線チャネルによるデータの送信が可能な装置であり、「受信側エンティティ」は独立して作動する装置または無線チャネルによるデータの受信が可能な装置である。以下の記述では、添え字「dn」は、ダウンリンクを示し、添え字「up」は、アップリンクを示し、N
up台のユーザ端末は、アップリンクでの同時送信に関して選択され、N
dn台のユーザ端末は、ダウンリンクでの同時送信に関して選択され、N
upは、N
dnと等しいかもしれず、または等しくないかもしれず、N
dn及びN
dnは、固定値かもしれず、各スケジュール間隔で変更できる。ビームステアリング(beam-steering)または何らかの他の空間処理技術は、アクセスポイントユーザ端末で用いられる。
【0028】
アップリンクでは、アップリンク伝送のために選択された各ユーザ端末120で、TXデータプロセッサ288は、データソース286からトラフィックデータを受信して制御装置280から制御データを受信する。TXデータプロセッサ288は、ユーザ端末のために選択されたレートに関連付けられている符号化変調方式に基づいてユーザ端末のためにトラフィックデータを処理して(例えば、符号化したり、インタリーブしたり、変調したりして)データシンボルストリームを供給する。TX空間プロセッサ290は、データシンボルストリームに空間処理を施して、N
ut,m個の伝送シンボルストリームをN
ut,m本のアンテナに供給する。各送信機ユニット(TMTR)254は、それぞれの伝送シンボルストリームを受信して、これに処理を施して(例えば、アナログ信号に変換したり、増幅したり、フィルタリングしたり、周波数逓増したりして)アップリンク信号を生成する。
【0029】
N
ut,m台の送信機ユニット254は、N
ut,m本のアンテナ252からクセスポイントへの送信のためのN
ut,m個のアップリンク信号を供給する。
【0030】
N
up台のユーザ端末は、アップリンクの同時送信のためにスケジュールされうる。これらのユーザ端末の各々は、そのデータシンボルストリームに空間処理を施して、その伝送シンボルストリーム一式をアップリンクでアクセスポイントに送信する。
【0031】
アクセスポイント110では、N
ap本のアンテナ224a〜224apは、アップリンクで送信するのN
up台全てのユーザ端末からアップリンク信号を受信する。各アンテナ224は、受信信号をそれぞれの受信機ユニット(RCVR)222に供給する。各受信機ユニット222は、送信機ユニット254が施した処理に相補的な処理を施して受信シンボルストリームを供給する。RX空間プロセッサ240は、N
up台の受信ユニット222からのN
ap個の受信シンボルストリームで受信機空間処理を実行し、N
up復元アップリンクデータシンボルストリームを供給する。受信機空間処理は、チャネル相関マトリックスインバージョン(CCMI)または最小平均二乗誤差(MMSE)またはソフト干渉消去(SIC)または何らかの他の技術にしたがって実行される。各復元アップリンクデータシンボルストリームは、それぞれのユーザ端末によって送信されたデータシンボルストリームの推定である。RXデータプロセッサ242は、復号化データを取得するために、そのストリームについて使用されているレートにしたがって、各復元アップリンクデータシンボルストリームを処理する(例えば、復調したり、デインターリーブしたり、復号化したりする)。
【0032】
各ユーザ端末についての復号化データは、保存のためにデータシンク244に供給されたり、さらなる処理のために制御装置230に供給されたりする。
【0033】
ダウンリンクでは、アクセスポイント110では、TXデータプロセッサ210は、ダウンリンク送信、コントローラ230からの制御データ、スケジューラ234からの可能性のある他のデータについてスケジュールされたN
sn台のユーザ端末についてのデータソース208からトラフィックデータを受信する。様々な種類データは、異なるトランスポートチャネルで送信される。TXデータプロセッサ210は、ユーザ端末のために選択されたレートに基づいてユーザ端末毎にトラフィックデータを処理する(例えば、符号化したり、インターリーブしたり、変調したりする)。TXデータプロセッサ210は、N
dn台のユーザ端末についてのN
dn個のダウンリンクデータシンボルストリームを供給する。TXデータプロセッサ220は、N
dn個のダウンリンクシンボルストリームでの空間処理(例えば、本開示に記載されているようなプレコーディングまたはビームフォーミング)を実行し、N
ap本のアンテナについてのN
ap個の送信シンボルストリームを供給する。
【0034】
各送信機ユニット222は、それぞれの送信シンボルストリームを受信して処理し、ダウンリンクデータシンボルストリームを生成する。N
ap台の送信機ユニット222は、N
ap本のアンテナ224からユーザ端末に伝送するためにN
ap個のダウンリンク信号を供給する。
【0035】
各ユーザ端末120において、N
ut,m本のアンテナ252は、アクセスポイント110からN
ap個のダウンリンク信号を受信する。各受信機ユニット254は、関連付けられているアンテナ252からの受信信号を処理して受信シンボルストリームを供給する。
【0036】
RX空間処理プロセッサ260は、N
ut,m台の受信機ユニット254からのN
ut,m個の受信シンボルストリームに受信機空間処理を実行し、復元ダウンリンクデータシンボルストリームをユーザ端末に供給する。受信機空間処理は、CCMIまたはMMSEまたは何らかの他の技術にしたがって実行される。RXデータプロセッサ270は、復元ダウンリンクデータシンボルストリームを処理して(例えば、複合化したり、デインターリーブしたり、複合化したりして)ユーザ端末のための復号化データを取得する。
【0037】
各ユーザ端末120では、チャネル推定器278は、ダウンリンクのチャネル応答を推定して、チャネル利得推定、SNR推定、雑音分散、その他を含むダウンリンクチャネル推定を供給する。同様に、チャネル推定器228は、アップリンクのチャネル応答を推定してアップリンクチャネル推定を供給する。各ユーザ端末についてのコントローラ280は、通常、そのユーザ端末についてのダウンリンクチャネル応答行列H
dn,effに基づいてユーザ端末についての空間フィルタ行列を導き出す。コントローラ230は、有効なアップリンクチャネル応答行列H
up,effに基づいてアクセスポイントについての空間フィルタ行列を導き出す。各ユーザ端末についてのコントローラ280は、フィードバック情報(例えば、ダウンリンク及び/またはアップリンク固有ベクトル、固有値、SNR推定値など)を送信できる。コントローラ230及び280は、さらに、アクセスポイント110及びユーザ端末120それぞれにおいて、様々な処理部の動作を制御する。
【0038】
図3は、MIMOシステム100内で用いられうる無線機器302で利用されうる様々な構成要素を示す。無線機器302は、本明細書において説明される様々な技術を実施するように構成されうるデバイスの例である。無線機器302は、アクセスポイント110かもしれないし、ユーザ端末120かもしれない。
【0039】
無線機器302は、無線機器302の動作を制御するプロセッサ304を含みうる。プロセッサ304は、また、中央処理ユニット(CPU)とも称されうる。読取専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)の両方ともを含みうるメモリ306は、命令群およびデータをプロセッサ304に供給する。メモリ306の一部は、また、非不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含みうる。プロセッサ304は、通常、メモリ306内に格納されるプログラム命令群に基づいて、論理演算および算術演算を実行する。
【0040】
メモリ306における命令群は、本明細書において説明される技術を実施するように実行可能でありうる。
【0041】
無線機器302は、さらに、無線機器302とリモートロケーションとの間のデータの送信及び受信を許可する送信機310及び受信機312を含むことができる筐体308を含むことができる。送信機310及び受信機312は結合され、トランシーバ314となりうる。単一のまたは複数の送信アンテナ316は、筐体308に取り付けられることができ、トランシーバ314に電気的に接続されることができる。無線機器302は、さらに、複数の送信機、複数の受信機及び複数のトランシーバ(図示なし)を含むことができる。
【0042】
無線デバイス302は、また、トランシーバ314によって受信される信号のレベルを検出および数値化しようと試みる際に使用されうる信号検出器318を含みうる。単一の検出器318は、全エネルギー、シンボル当たりのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度のような信号及び他の信号を検出する。無線デバイス302は、また、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)320を含みうる。
【0043】
無線デバイス302の様々な構成要素は、電力バスと、制御信号バスと、状態信号バスと、それに加えて、データバスとを含みうるシステムバス322によって一緒に結合されうる。
【0044】
例示的なフレーム構造
通信するために、無線ネットワーク(例えば、
図1に示されるシステム100)におけるアクセスポイント(AP)110及びユーザ端末120は、特定のフレーム構造にしたがってメッセージを交換できる。
図4は、本開示の特定の態様にしたがう無線通信についての例示的なフレーム構造400を示す。フレーム構造400は、プリアンブル401、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ402、フレーム本体404及びフレームチェックシーケンス(FCS)406を含むことができる。フレーム構造400は、制御フレームがフレーム本体を含まないかもしれないが、IEEE 802.11規格にしたがって制御フレーム、データフレーム及び管理フレームについて使用されることができる。
【0045】
図4は、さらに、MACヘッダについての一般的なフレームフォーマット408を示す。
【0046】
一般的なフレームフォーマット408は、データフレームフォーマットと同じでもあるが、以下のように分解されうる30のオクテット(octets)を含むことができる。フレーム制御(FC)フィールド410についての2オクテット、デュレーション(Duration)/IDフィールドについての2オクテット、アドレス1フィールド414についての6オクテット、アドレス2フィールド416についての6オクテット、アドレス3フィールド418についての6オクテット、シーケンス制御フィールド420についての2オクテット及びアドレス4フィールド422についての6オクテット。4つのアドレスフィールド414、416、418、422は、IEEEにおける透過移動性(transparent mobility)を許可するマルチキャストフレームをフィルタするために使用されるソースアドレス(SA)、行先アドレス(Destination Address)(DA)または追加のアドレス、例えば、送信機アドレス(TA)、受信機アドレス(RA)または基本サービスセット識別子(Basic Service Set Identifier)(BSSID)を含むことができる。これらのアドレスは、ユーザ端末120またはアクセスポイント110のような様々なネットワーク装置のMACアドレスでありうる。
【0047】
図5Aは、送信要求(Request to send)(RTS)フレームのようなショート制御フレーム(short control frame)についての例示的なフレームフォーマットを示す。制御フレームフォーマット500は、FCフィールド410、デュレーションフィールド412、RAフィールド502及びTAフィールド504を含むことができる。この中で定義されているように、RAは、一般的に、フレームが無線媒体上で送信されるMACアドレスを指す。
【0048】
RAは、個別アドレスまたはグループアドレスでありうる。TAは、この中で定義されているように、一般的に、無線媒体にフレームを送信した局のMACアドレス指す。
【0049】
図5Bは、送信可(Clear to Send)(CTS)フレームまたは肯定応答(ACK)フレームのようなショート制御フレームについての別の例示的なフレームフォーマット510を示す。この制御フレームフォーマット510は、TAフィールド504以外は、
図5A中の制御フレームフォーマット500と似ている。
【0050】
図5Cは、管理フレームフォーマット520を示す。FCフィールド410及び期間フレーム412に加えて、管理フレーム520は、DAフィールド522、SAフィールド524、BSSIDフィールド526及びシーケンス制御フィールド420を含むことができる。
【0051】
図6Aは、例示的なMACアドレス構造600を示す。MACアドレスは、6オクテット(48ビット)を含むことができる。最初の3オクテットがMACアドレスを発した機構を示すことができ、管理組織固有識別子(Organizationally Unique Identifier)(OUI)602として知られている。2番目の3オクテット604は、ネットワークインタフェースコントローラ(NIC)固有であり、独自性の制約を条件として、ほぼ任意の方式で発行機構によって割り当てられることができる。
【0052】
MACアドレス構造600では、最上位オクテットの最下位ビット (LSB)は、個別/グループ(Individual/Group)(I/G)アドレスビット606としてみなされる。このオクテットの次のLSBは、ユニバーサル/ローカル管理アドレスビット(Universally/Locally Administered bit)608としてみなされる。
【0053】
図6Bは、最初に送信される各バイトでLSBを備える標準的な(canonical)形式での例示的な(16進数での)MACアドレスAC-DE-48-00-00-80を示す。この送信順序では、I/Gアドレスビット606及びU/L管理アドレスビットは、それぞれ、無線媒体で送信される最初の及び2番目のビットである。
【0054】
例示的なレガシー互換性フレーム
IEEE 802.11acは、802.11ネットワークでのより高いスループットを可能にするIEEE 802.11規格の修正である。より高いスループットは、MU−MIMO(多ユーザ多入力多出力)、及び80MHzまたは160MHzチャネル帯域幅の使用のようないくつかの指標を通じて実現される。IEEE 802.11acは、さらに、超高スループット(Very High Throughput)(VHT)として呼ばれる。
【0055】
新たなVHT能力機器は、追加のまたは異なるVHT固有情報を備える制御フレームを利用できる。しかしながら、レガシー(legacy)機器(例えば、802.11a及び802.11nのようなIEEE 802.11規格に対する以前の修正をサポートする機器)は、特定のVHT制御フレームを解釈できないかもしれない。
【0056】
したがって、必要なことは、レガシー制御フレームに存在しない情報を搬送できるIEEE 802.11acについての制御フレームを定義するための技術及び装置であり、VHT制御フレームは、レガシー方式でのレガシー機器によって解釈されうる。
【0057】
図7は、受信側エンティティ(例えば、ユーザ端末120またはアクセスポイント110)の観点から、フレームのMACアドレスに基づいて受信フレームを処理するための例示的な動作700を示す。動作700は、第1のMACアドレスの印を含む第1フレームを受信することにより、702で始まりうる。704では、受信側エンティティは、第1のMACアドレスに基づいて受信フレームを処理(例えば、解釈及び/または解析)できる。
【0058】
受信第1フレームを処理することは、第1のMACアドレスにしたがって、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT)フレームとして、第1フレームを解釈することを含むことができる。この中で使用されるような「レガシーフレーム」は、一般的に、802.11ac修正より前のIEEE 802.11規格の修正にしたがうフレームを指し、「VHTフレーム」は、一般的に、IEEE 802.11規格に対する802.11ac修正(またはその後の修正)にしたがうフレームを指す。
【0059】
特定の態様について、受信側エンティティは、706において、第2のMACアドレスの印を含む第2フレームを受信できる。ここで、第2のMACアドレスは、第1のMACアドレスと異なる。708では、受信側エンティティは、第2フレームの処理が第1フレームの処理と異なるように、第2のMACアドレスに基づいて、受信第2フレームを処理できる。特定の態様について、受信側エンティティが第2のMACアドレスと共に受信されたフレームと異なる第1のMACアドレスと共に受信されたフレームを処理すると知るであろうように、受信側エンティティは、(例えば、第1のMACアドレスの印を含むフレームが受信側エンティティを対象としていることを受信側エンティティに知らせる)第1のMACアドレスを送る管理フレームを受信できる。
【0060】
本開示の特定の態様は、新たな802.11 ac固有の制御フレームを同じ機器に関連付けられた第2のMACアドレスに送信することを含む。機器の第1のMACアドレスと共に受信されるフレームは、IEEE 802.11規格に対する802.11a修正または802.11n修正にしたがうように、典型的なレガシーフレームであろうものとして処理されうる。しかしながら、第2のMACアドレスと共に受信されるフレームは、802.11ac(またはIEEE802.11規格に対する後の修正)で定義される異なる規則にしたがって処理されうる。
【0061】
第2のMACアドレスは、送信要求(RTS)フレーム、送信可(CTS)フレームまたは肯定応答(ACK)フレームのように、制御フレームのRAフィールド502で送信されうる。第2のMACアドレスは、さらに、データフレームの管理フレームのDAフィールド、または複数のアドレスフィールド(例えば、アドレス1フィールド414またはアドレス3フィールド418)のうちの1つで送信されうる。
【0062】
特定の態様について、第2のMACアドレスは、機器と関連付けられた第2の固有のグローバルMACアドレスでありうる。
【0063】
他の態様について、第2のMACアドレスは、ほぼ同じであり、例えば、1つまたは2つのみ異なる。例えば、第2のMACアドレスが第1のMACアドレスのグループアドレスバージョンであるように、第1のMACアドレスは、第1のMACアドレスの個別/グループ(I/G)アドレスビット606を1に設定することで形成されうる。言い換えれば、第1のMACアドレスのI/Gアドレスビット606は、0である。このように、第1のMACアドレスは、1つのアドレスビットだけ第2のMACアドレスと異なる。他の例として、第2のMACアドレスが第1のMACアドレスのローカル管理バージョンであるように、第2のMACアドレスは、第1のMACアドレスのユニバーサル/ローカル管理アドレスビット608を1に設定することで形成されうる。特定の態様について、これらの2つの発想は、組み合わせられうる。例えば、第2のMACアドレスが第1のMACアドレスのローカル管理バージョンであるように、第2のMACアドレスは、第1のMACアドレスのI/Gアドレスビット606を1に設定することで形成されうる。
【0064】
特定の態様について、第2のMACアドレスは、U/L Administered address bit 608がこの方法で変更されないかもしれないので、機器が2つのグローバル管理MACアドレス(globally administered MAC addresses)を有することを意味する最下位アドレスビットを反転させる(flipping)ことによって形成されうる。特定の態様について、第1のMACアドレスがいつも0に設定された最下位ビットを有するという慣例として、第2のMACアドレスは、最下位アドレスビットを1に設定することで形成されうる。代替として、第1のMACアドレスがいつも1に設定された最下位ビットを有するという慣例として、第2のMACアドレスは、最下位アドレスビットを0に設定することで形成されうる。
【0065】
上述のアドレスビットに加えて、第2のMACアドレスは、第1のMACアドレスの予め定められたアドレスを反転させることで形成される。他の態様について、予め定められたアドレスビットがいつも第1のMACアドレス中で1であるという慣例として、第2のMACアドレスは、第1のMACアドレスの予め定められたアドレスビットを1に設定することで形成される。代替として、第2のMACアドレスは、予め定められたアドレスビットがいつも第1のMACアドレス中で1であるという慣例として、第1のMACアドレスの予め定められたアドレスビットを0に設定することで形成される。
【0066】
特定の態様について、第2のMACアドレスは、管理フレーム中で送られうる。第2のMACアドレスは、情報要素(IE)として管理フレーム中に含まれうる。第2のMACアドレスと共に管理フレームを送信することにより、第2のMACアドレスは、第1のMACアドレスに関連付けられる必要がない。
【0067】
動作では、送信側エンティティは、追加の情報がフレーム中に隠れていることを示すこと、または、フレームが異なる方式で解釈される、そうでなければ処理されるべきであることを示すこと、を対象の受信側エンティティの第2のMACアドレスにフレームを送りうる。受信側エンティティは、両方のMACアドレスが受信側エンティティに属するかもしれないが、第1のMACアドレスと共に受信されるフレームとは異なる第2のMACアドレスと共に受信されるフレームを解釈できるまたはそうでなければ処理できる。
【0068】
第1のMACアドレスは、アドレス決定目的(address resolution purposes)で(すなわち、アドレスがAddress Resolution Protocol (ARP)を使用するために要求されるときに)提供されるアドレスでありうる。特定の態様について、第1のMACアドレスは、データフレームと共に使用されることができ、一方、第2のMACアドレスは、RTSフレーム、CTSフレームまたはACKフレームのような制御フレームと共に使用されうる。
【0069】
第1のMACアドレスは、任意の送信についてのソースアドレス(Source Address)(SA)として使用されうる。上述にように、第2のMACアドレスは、定義されて規則(例えば、第1のMACアドレスの予め定められたアドレスビットを1に設定すること)を通じて、第1のMACアドレスから導かれることができ、または、第2のMACアドレスは、管理フレーム中ではっきりと通信されることができる。
【0070】
特定の態様について、VHT固有制御フレーム(例えば、RTSまたはCTSフレーム)中で送信される情報は、制御フレームが送信された、または、制御フレームが受信されたチャネルについての情報を含みうる。IEEE 802.11acネットワークにおいて、基本的なチャネルユニットは、20MHz幅である。各PPDU(物理層変換プロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット)は、20、40、80または160MHz(つまり、1つ、2つ、4つまたは8つの20MHzチャネル)である。特定の態様について、この帯域幅情報は、MACヘッダのデュレーションフィールドの2以上のビット(例えば、2以上のLSB)で符号化されうる。
【0071】
典型的なフレームは、レガシー互換性フレームを使用するSTA AとSTA Bとの間の交換は、
図8から11に示される。これらの図で、「A1」は、STA Aの第1のMACアドレスを示し、「B1」は、STA Bの第1のMACアドレスを示す。「B2」は、STA Bの第2のMACを示す。
【0072】
図8は、RTSフレーム802が対象の受信側としてのSTA Bの第2のMACアドレスB2に、STA Aによって送信されることを示す。RTSフレーム802は、VHS固有情報のような、レガシーRTSフレーム中に存在しない情報を含みうる。STA Bは、この情報を抽出するために、レガシーRTSフレームを典型的に解釈することと異なる手法で、受信RTSフレーム802を解釈できる。
【0073】
RTSフレーム802を受信することに応答して、STA Bは、対象の受信側としてのSTA Aの第2のMACアドレスにCTSフレーム804を送信できる。CTSフレーム804は、VHT固有情報のような、レガシーCTSフレーム中に存在しない情報を含みうる。
【0074】
CTSフレーム804を受信することで、STA Aは、データフレームがレガシーデータフレームを典型的に解釈するのと同じ手法でSTA Bによって解釈されるべきであることを示す、データフレーム806を第1のMACアドレスと共に送信できる。データフレーム806を受け取ったことを知らせるために、STA Bは、ブロック肯定応答(BA)のようなACKフレーム808を、対象の受信側としてのSTA Aの第1のMACアドレスに送信できる。
【0075】
図9は、STA AによってSTA Bの第2のMACアドレスB2に送信されるRTSフレーム802、その後に、STA BによってSTA Aの第1のMACアドレスA1に送信されるCTSフレーム902を示す。
図8におけるCTSフレーム804と異なり、
図9におけるCTSフレーム902は、レガシーCTSフレームについて存在する情報のみを含むことができる。このRTS/CTS交換は、
図8について上述されたように、STA AとSTA Bの第1のMACアドレス間のデータ/ACK交換へと続きうる。
【0076】
図10は、
図8について上述されたように、第2のMACアドレス間のRTS/CST交換を示す。これは、データフレームがレガシーデータフレーム中に存在しない情報を含むことを示すデータフレーム1002をSTA AがSTA Bの第2のMACアドレスに送信することへと続きうる。データフレーム1002を受信することに応答して、STA Bは、新たな情報を含むデータを抽出するために、データフレーム1002を解釈し、その後、ACKフレーム1004がレガシーACKフレーム中に存在しない情報を含むことを示すACKフレーム1004をSTA Aの第2のMACアドレスに送信できる。
【0077】
図11は、
図10に関して上述されたように、STA AとSTA Bの第2のMACアドレス間のデータ/ACK交換へと続きうる。このシナリオにおいて、RTS/CTS交換は、データ/ACK交換に先立って実行される必要はない。
【0078】
例示的な送信機のシナリオにおいて、データフレームは、固有受信機アドレス(specific Receiver Address)(RA)に送信されうる。MAC層は、送信がRTSフレームだけ先行されるべきであること、RAを備える機器が802.11acの能力があること、802.11ac固有情報がRTSフレームに含まれるであろうことを決定できる。MAC層は、802.11ac固有RTSフレームを形成でき、対象の受信機の第2のMACアドレスを含むことができる。第2のMACアドレスは、対象の受信機の第1のビットアドレス中の固有ビットを反転させることで形成されうる。
【0079】
例示的な受信機シナリオにおいて、STAは、STAの第2のMACアドレスが対応付けられているRTSフレームを受信できる。その後、STAは、受信RTSを802.11ac固有として解釈できる。例えば、RTSフレームは、RTSフレームが送信されたチャネルについての情報を含みうる。
【0080】
上述された方法の様々な動作は、対応する機能を実行可能な任意の適当な手段によって実行されうる。手段は、回路に限定されないが、特定用途向け集積回路(ASIC)またはプロセッサを含む様々なモジュール及び/または、ソフトウェアコンポーネント及び/またはハードウェアコンポーネントを含みうる。一般的に、図に示されるような動作があるが、これらの動作は、同様の番号を付した対応する同等物となるミーンズプラスファンクション(means-plus-function)コンポーネントを有する。例えば、
図7に示される動作700は、
図7Aに示される手段700Aに対応する。
【0081】
例えば、送信するための手段は、
図2に示されるアクセスポイント110の送信機ユニット222、
図2に示されるユーザ端末120の送信機ユニット254または
図3に示される無線機器302の送信機310のような送信機を含みうる。受信するための手段は、
図2に示されるアクセスポイント110の受信機ユニット222、
図2に示されるユーザ端末120の受信機ユニット254または
図3に示される無線機器302の受信機312のような受信機を含みうる。処理するための手段は、ユーザ端末120のRXデータプロセッサ270及び/またはコントローラ280、または、アクセスポイントのRXデータプロセッサ242及び/またはコントローラ230のような1以上のプロセッサを含みうる処理システムを含みうる。
【0082】
ここで使用される「決定する」という用語は、幅広いさまざまな動作を含む。例えば、「決定する」は、算出する、計算する、処理する、導出する、調べる、検索する(例えば、表、データベース、または、別のデータ構造中において検索する)、確認する、および、これらに類するものを含めることができる。また、「決定する」は、受信する(例えば、情報を受信する)、アクセスする(例えば、メモリ中のデータにアクセスする)、および、これらに類するものを含めることができる。また、「決定する」は、解決する、選択する、選ぶ、確立する、および、これらに類するものを含めることができる。
【0083】
ここで使用されるアイテムのリストのうちの「少なくとも1つ」というフレーズは、単一の構成を含む、それらのアイテムの任意の組み合わせのことを指す。例としては、「a, bまたはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c及びa-b-cを包含するように意図される。
【0084】
本開示に関連して説明された、様々な実例となる論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、あるいは、ここで記載された機能を実行するように設計されているこれらの任意の組み合わせで、実施または実行されうる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでありうる、代替実施形態では、プロセッサは、何らかの従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または、状態機械でありうる。プロセッサは、また、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいはその他任意のこのような構成である計算デバイスの組み合わせとして実施されうる。
【0085】
本開示に関連して記載された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、または、2つのものを組み合わせたもので直接的に具現化されうる。ソフトウェアモジュールは、技術的に知られた任意の形態の記憶媒体の中に存在する。使用されうる記憶媒体のいくつかの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CDROMなどを含む。ソフトウェアモジュールは、単一の指示または多くの指示を含むことができ、異なるプログラム内のいくつかの異なるコードセグメントにまたがって、及び複数の記憶媒体を横断して分散されうる。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出せ、記憶媒体に情報を書き込めるように、プロセッサに接続されうる。代替において、記憶媒体は、プロセッサと一体化されうる。
【0086】
本明細書において開示される方法は、記載された方法を達成するための1以上のステップを備える。方法ステップ及び/または動作は、特許請求の範囲から逸脱することなくお互いに入れ替えられうる。言い換えると、ステップまたは動作の特定の順序が指定されていない限り、特定のステップ及び/または動作の順序及び/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく、修正されうる。
【0087】
記載された機能は、ハードウェアで、ソフトウェアで、ファームウェアで、または、これらの任意の組み合わせで実施されうる。ハードウェア内で実施される場合、ハードウェア構成は、無線ノード内に処理システムを含みうる。処理システムは、バス構造で実施されうる。バスは、処理システムの特定アプリケーション及び全体的な設計制約に依存して、任意の数の相互接続バス及びブリッジを含みうる。バスは、プロセッサ、機械可読媒体及びバスインタフェースを含む様々な回路と共につながる。バスインタフェースは、他の要素中で、ネットワークアダプタをバスを介して処理システムとつなげるために使用されうる。ネットワークアダプタは、PHY層の信号処理機能を実施するために使用されうる。アクセス端末110(
図1参照)のケースにおいて、ユーザインタフェース(例えば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)は、さらに、バスに接続されうる。バスは、さらに、技術的によく知られているが故にこれ以上記載されないであろうが、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、電源管理回路などのような他の様々な回路とつながることができる。
【0088】
プロセッサは、バスの管理及び機械可読媒体に保存されたソフトウェアの実行を含む一般的な処理を担うことができる。プロセッサは、1以上の汎用及び/または特定用途プロセッサで実施されうる。例示は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ及びソフトウェアを実行可能な他の回路を含む。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア、記述言語またはその他として呼ばれるか否かによらず、指示、データまたはその任意の組み合わせを広く意味するように解釈されるであろう。例として、機械可読媒体は、RAM (Random Access Memory)、フラッシュメモリ、 ROM (Read Only Memory)、 PROM (Programmable Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、または任意の他の適当な記憶媒体、または、これらの任意の組み合わせを含みうる。機械可読媒体は、コンピュータプログラムプロダクト中に具現化される。コンピュータプログラムプロダクトは、パッケージ化マテリアルを含みうる。
【0089】
ハードウェア実施では、機械可読媒体は、プロセッサから分離した処理システムの一部でありうる。しかしながら、当業者は、機械可読媒体またはその任意の一部分が処理システムの外であってもよいことをすぐに理解するでしょう。例として、機械可読媒体は、伝送ライン、データによって変調された搬送波及び/または無線ノードから分離されたコンピュータプロダクト、バスインタフェースを通じてプロセッサによってアクセスされうる全てを含みうる。代替として、または加えて、機械可読媒体または任意のその一部分は、キャッシュ及び/または一般的なレジスタファイルを備えうる場合のように、プロセッサ内に集積されうる。
【0090】
処理システムは、プロセッサ機能を提供する1以上のマイクロプロセッサ及び機械可読媒体の少なくとも一部分を提供する外部メモリ、外部バス構造を通じた他の補助回路(supporting circuitry)と共につながれた全てを備える汎用処理システムとして構成されうる。代替として、処理システムは、プロセッサを備えたASIC(特定用途向け集積回路)、バスインタフェース、アクセス端末の場合のユーザインタフェース、補助回路及び単一のチップ中に集積された、または、1以上のFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)を備える機械可読媒体の少なくとも一部分、PLD(プログラマブルロジックデバイス)、コントローラ、状態機械、ゲート化論理、離散型ハードウェアコンポーネント、または、任意の他の適当な回路、または、この開示を通じて記載された様々な機能を実施できる回路の任意の組み合わせで実施されうる。当業者は、システム全体で強いられる全体設計の制約及び特定のアプリケーションに応じて、処理システムのために記載された機能を実施することがどれほど最善であるかを理解できるであろう。
【0091】
機械可読媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを含みうる。ソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行されるとき、処理システムに様々な機能を実行させる指示を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュール及び受信モジュールを含みうる。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶装置に存在することができ、または複数の記憶装置を横断して分散されることができる。例として、トリガイベントの発生時に、ソフトウェアモジュールは、ハードドライブからRAMにロードされうる。
【0092】
ソフトウェアモジュールの実行中に、プロセッサは、アクセス速度を上げるために、キャッシュにいくつかの指示をロードできる。その後、1以上のキャッシュラインは、プロセッサによる実行のために、一般的なレジスタファイルにロードされうる。以下のソフトウェアの機能を参照するとき、そのソフトウェアモジュールからの指示を実行するときに、そのような機能がプロセッサによって実行されることは、理解されるでしょう。ソフトウェアで実施される場合、これらの機能は、コンピュータ読取可能媒体上で、1つまたは複数の命令またはコードとして送信または記憶されうる。コンピュータ読取可能媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体と、コンピュータ記憶媒体との両方を含む。記憶媒体は、コンピュータがアクセスすることのできる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、このようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、データ構造または命令の形式で所望のプログラムコードを記憶または搬送するために使用可能であり、かつコンピュータによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。さらに、任意の接続手段は、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、電波、およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースから送信される場合には、この同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、電波、およびマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用されるようなディスク(disk及びdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、および、ブルーレイディスクを含んでいる。ここで、ディスク(disk)が通常、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)はデータをレーザによって光学的に再生する。
【0093】
したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体(例えば、タンジブル媒体)を含みうる。さらに、他の態様について、コンピュータ可読媒体は、一時的なコンピュータ可読媒体(例えば、信号)を含みうる。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。したがって、ある態様は、ここに提示された動作を実行するためのコンピュータプログラムプロダクトを含んでいてもよい。例えば、このようなコンピュータプログラムプロダクトは、その上に記憶されている(及び/またはエンコードされている)命令を有するコンピュータ可読媒体を含んでもよく、命令は、ここで記載された動作を実行するために、1以上のプロセッサにより実行可能である。ある態様では、コンピュータプログラムプロダクトは、パッケージングマテリアルを含んでもよい。
【0094】
さらに、ここで記載されているモジュール及び/または、方法及び/または技術を実行するための適切な手段は、適応されるユーザ端末及び/または基地局により、ダウンロード、ならびに/あるいは、そうでなければ取得することができることは、正しく認識されるべきである。例えば、そのような機器は、ここで記載されている方法を実行するための手段の転送を促進するために、サーバに結合できる。代替的に、ユーザ端末及び/または基地局が、記憶手段を機器に結合するとき、または、記憶手段を機器に提供するときに、さまざまな方法を取得できるように、ここで記載された様々な方法は、記憶手段(例えば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)もしくはフロッピーディスクのような物理記憶媒体等)を介して提供されうる。さらに、ここで記載された方法及び技術を機器に提供する他の何らかの適切な技術は、利用されうる。
【0095】
特許請求の範囲が上記に説明された厳密な構成及びコンポーネントに限定されないことは、理解されるべきである。特許請求の範囲から逸脱することなく、上述された方法及び装置の、構成、動作、及び詳細において、様々な修正、変更、及びバリエーションはなされうる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載の発明を付記する。
[1] 第1の媒体アクセス制御(MAC)アドレスの印を含む第1フレームを受信するように構成された受信機と、
前記第1のMACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析するように構成された処理システムと、
を備える、無線通信装置。
[2] 前記処理システムは、前記第1のMACアドレスに基づいて、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT) フレームとして、前記第1フレームを解釈することで、前記受信第1フレームを解析するように構成されている、[1]記載の装置。
[3] 前記処理システムは、前記第1フレームから、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11ac修正または後の修正によってサポートされる情報を抽出することにより、前記受信第1フレームを解析するように構成されている、[1]記載の装置。
[4] 前記処理システムは、前記第1フレームから、前記第1フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を抽出することにより、前記受信第1フレームを解析するように構成されている、[1]記載の装置。
[5] 前記情報は、前記第1フレームのデュレーションフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、[1]記載の装置。
[6] 前記受信機は、第2のMACアドレスの印を含む第2フレームを受信するように構成され、ここで、前記第2のMACアドレスは前記第1のMACアドレスと異なる、
前記処理システムは、前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析するように構成されている、[1]記載の装置。
[7] 前記処理システムは、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対する802.11a修正または802.11n修正に基づいて前記第2フレームを解析することで、前記第2のフレームを解析するように構成されている、[6]記載の装置。
[8] 前記第1のフレームは、制御フレームを含む、[6]記載の装置。
[9] 送信機をさらに含み、
前記制御フレームは送信要求(RTS)フレームを含み、前記送信機は、前記受信RTSフレームに応答して、送信可(CTS) フレームを他の装置に送信するように構成され、
前記第2のフレームは、前記CTSフレームに応答して前記他の装置によって送信されるデータフレームを含む、[8]記載の装置。
[10] 前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、[6]記載の装置。
[11] 前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、[10]記載の装置。
[12] 前記受信機は、前記第1のMACアドレスの前記印を含むフレームが前記装置を対象としていることを前記装置に知らせる管理フレームを受信するように構成されている、[1]記載の装置。
[13] 装置において、第1の媒体アクセス制御(MAC)アドレスの印を含む第1フレームを受信することと、
前記第1のMACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析することと、
を備える、無線通信方法。
[14] 前記受信第1フレームを解析することは、前記第1のMACアドレスに基づいて、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT) フレームとして、前記第1フレームを解釈することを含む、[13]記載の方法。
[15] 前記受信第1フレームを解析することは、前記第1フレームから、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11ac修正または後の修正によってサポートされる情報を抽出することを含む、[13]記載の方法。
[16] 前記受信第1フレームを解析することは、前記第1フレームから、前記第1フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を抽出することを含む、[13]記載の方法。
[17] 前記情報は、前記第1フレームのデュレーションフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、[16]記載の方法。
[18] 第2のMACアドレスの印を含む第2フレームを受信することと、ここで、前記第2のMACアドレスは前記第1のMACアドレスと異なる、
前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析することと、
をさらに含む、[13]記載の方法。
[19] 前記第2のフレームを解析することは、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対する802.11a修正または802.11n修正に基づいて前記第2フレームを解析することを含む、[18]記載の方法。
[20] 前記第1のフレームは、制御フレームを含む、[18]記載の方法。
[21] 前記受信制御フレームに応答して、送信可(CTS) フレームを他の装置に送信することをさらに含み、ここで、前記制御フレームは、送信要求(RTS)フレームを含み、前記第2フレームは、前記CTSフレームに応答して前記他の装置によって送信されるデータフレームを含む、[20]記載の方法。
[22] 前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、[18]記載の方法。
[23] 前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、[22]記載の方法。
[24] 前記第1のMACアドレスの前記印を含むフレームが前記装置を対象としていることを前記装置に知らせる管理フレームを受信することをさらに含む、[13]記載の方法。
[25] 第1の媒体アクセス制御(MAC)アドレスの印を含む第1フレームを受信するための手段と、
前記第1のMACアドレスに基づいて前記受信第1フレームを解析するための手段と、
を備える、無線通信装置。
[26] 前記受信第1フレームを解析するための手段は、前記第1のMACアドレスに基づいて、レガシーフレームとして、または、超高スループット(VHT) フレームとして、前記第1フレームを解釈するように構成されている、[25]記載の装置。
[27] 前記解析するための手段は、前記第1フレームから、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対するIEEE 802.11ac修正または後の修正によってサポートされる情報を抽出することにより、前記受信第1フレームを解析するように構成されている、[25]記載の装置。
[28] 前記解析するための手段は、前記第1フレームから、前記第1フレームが送信された1以上のチャネルについての情報を抽出することにより、前記受信第1フレームを解析するように構成されている、[25]記載の装置。
[29] 前記情報は、前記第1フレームのデュレーションフィールドの2以上の最下位ビット(LSBs)によって示される、[28]記載の装置。
[30] 前記受信するための手段は、第2のMACアドレスの印を含む第2フレームを受信するように構成され、ここで、前記第2のMACアドレスは前記第1のMACアドレスと異なる、
前記受信するための手段は、前記第2フレームの解析が前記第1フレームの解析と異なるように、前記第2のMACアドレスに基づいて、前記受信第2フレームを解析するように構成されている、[25]記載の装置。
[31] 前記解析するための手段は、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格に対する802.11a修正または802.11n修正に基づいて前記第2フレームを解析することで、前記第2のフレームを解析するように構成されている、[30]記載の装置。
[32] 前記第1のフレームは、制御フレームを含む、[30]記載の装置。
[33] 送信するための手段をさらに含み、
前記制御フレームは送信要求(RTS)フレームを含み、前記送信するために手段は、前記受信RTSフレームに応答して、送信可(CTS) フレームを他の装置に送信するように構成され、
前記第2のフレームは、前記CTSフレームに応答して前記他の装置によって送信されるデータフレームを含む、[32]記載の装置。
[34] 前記第1のMACアドレスは、前記第2のMACアドレスと1つのアドレスビットのみ異なる、[30]記載の装置。
[35] 前記1つのアドレスビットは、個別/グループ(I/G)アドレスビット、ユニバーサル/ローカル(U/L)管理アドレスビット、または、最下位アドレスビットを含む、[34]記載の装置。
[36] 前記受信するための手段は、前記第1のMACアドレスの前記印を含むフレームが前記装置を対象としていることを前記装置に知らせる管理フレームを受信するように構成されている、[25]載の装置。
[37] 装置において、媒体アクセス制御(MAC)アドレスの印を含むフレームを受信する、
前記MACアドレスに基づいて前記受信フレームを解析する、
ことを実行可能な指示を含むコンピュータ可読媒体を含む無線通信のためのコンピュータプログラムプロダクト。
[38] 少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナを介して、媒体アクセス制御(MAC)アドレスの印を含むフレームを受信するように構成された受信機と、
前記MACアドレスに基づいて前記受信フレームを解析するように構成された処理システムと、
を備える、無線ノード。