特許第5788811号(P5788811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5788811任意に相互接続されるメッシュネットワークの効率的な動作を可能にする方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5788811
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】任意に相互接続されるメッシュネットワークの効率的な動作を可能にする方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/705 20130101AFI20150917BHJP
   H04L 12/46 20060101ALI20150917BHJP
   H04W 40/02 20090101ALI20150917BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20150917BHJP
【FI】
   H04L12/705
   H04L12/46 100B
   H04W40/02
   H04W84/12
【請求項の数】24
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-5477(P2012-5477)
(22)【出願日】2012年1月13日
(62)【分割の表示】特願2008-522920(P2008-522920)の分割
【原出願日】2006年7月19日
(65)【公開番号】特開2012-110012(P2012-110012A)
(43)【公開日】2012年6月7日
【審査請求日】2012年2月13日
(31)【優先権主張番号】60/701,446
(32)【優先日】2005年7月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/707,069
(32)【優先日】2005年8月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/709,743
(32)【優先日】2005年8月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/806,527
(32)【優先日】2006年7月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508019883
【氏名又は名称】ファイアータイド、インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ジェチェバ、ジョーゲタ
(72)【発明者】
【氏名】カイラス、シバクマール
(72)【発明者】
【氏名】ナタラジャン、モーハン
【審査官】 廣川 浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−281042(JP,A)
【文献】 特開2000−183940(JP,A)
【文献】 特開平02−109445(JP,A)
【文献】 特開2004−201140(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00−12/955
H04W 40/02
H04W 40/34
H04W 84/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって
第1の無線メッシュネットワークおよび第2の無線メッシュネットワークを、これらの無線メッシュネットワーク間でパケットを引き渡すことにより、マルチメッシュネットワークとして操作する手段と、
前記無線メッシュネットワーク間の転送ループを防ぐ手段と、
を有し
前記操作する手段は、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークにそれぞれ関連付けられた第1のメッシュブリッジノードおよび第2のメッシュブリッジノードを操作するものであり、
前記転送ループを防ぐ手段は、前記パケットの少なくともいくつかのパケットに各々識別子を割り当て、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用して転送パケットの重複検出を行うことで転送ループを防ぐものであり
前記各識別子は、第1の部分および第2の部分を有し、前記第1の部分は非メッシュリンクから受け取ったパケットをマルチメッシュネットワークへ転送するためのノードであるエントリポイントを一意に識別し、前記第2の部分は各前記エントリポイントとの関係で各パケットを一意に識別するものであり、
前記システムは、さらに、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用してブロードキャストパケットの重複検出を行うことで前記各無線メッシュネットワーク内で、冗長なブロードキャストパケット・フラッディングを排除する手段を有する、
ステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、さらに、メッシュブリッジノードが少なくとも部分的にルートコスト情報に基づく効率的な経路に従って前記パケットを転送する手段を有するものである。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムにおいて、前記ルートコスト情報は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項4】
請求項2に記載のシステムにおいて、前記ルートコスト情報は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記識別子は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【請求項7】
方法であって
第1の無線メッシュネットワークおよび第2の無線メッシュネットワークを、これらの無線メッシュネットワーク間でパケットを引き渡すことにより、マルチメッシュネットワークとして操作する工程と、
前記無線メッシュネットワーク間の転送ループを防ぐ工程と、
を有し
前記操作する工程は、前記第1の無線ネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークにそれぞれ関連付けられた第1のメッシュブリッジノードおよび第2のメッシュブリッジノードを操作する工程を有し、
前記転送ループを防ぐ工程は、前記パケットの少なくともいくつかのパケットに各々識別子を割り当て、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用して前記転送パケットの重複検出を行うことで転送ループを防ぐものであり
前記各識別子は各々第1の部分および第2の部分を有し、前記第1の部分は非メッシュリンクから受け取ったパケットをマルチメッシュネットワークへ転送するためのノードである各々のエントリポイントを一意に識別し、前記第2の部分は各前記エントリポイントとの関係で各パケットを一意に識別するものであり、
前記方法は、さらに、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用してブロードキャストパケットの重複検出を行うことで前記冗長なブロードキャストパケット・フラッディングを排除する手段を有する
方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、この方法は、さらに、メッシュブリッジノードが少なくとも部分的にルートコスト情報に基づく効率的な経路に従ってパケットを転送する工程を有するものである。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、前記ルートコスト情報は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項10】
請求項8に記載の方法において、前記ルートコスト情報は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【請求項11】
請求項7に記載の方法において、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項12】
請求項7に記載の方法において、前記識別子は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【請求項13】
指示セットを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、要素プロセッサによって実行された場合に、要素プロセッサが、
第1の無線メッシュネットワークおよび第2の無線メッシュネットワークを、これらの無線メッシュネットワーク間でパケットを引き渡すことにより、マルチメッシュネットワークとして操作し、
前記無線メッシュネットワーク間の転送ループを防止するものであり、
前記操作には、前記第1の無線ネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークにそれぞれ関連付けられた第1のメッシュブリッジノードおよび第2のメッシュブリッジノードの操作が含まれ、
前記転送ループの防止には、前記パケットの少なくともいくつかのパケットに各々識別子を割り当て、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用して転送パケットの重複検出を行うことで転送ループを防ぐことが含まれ
前記各識別子は第1の部分および第2の部分を有し、前記第1の部分は非メッシュリンクから受け取ったパケットをマルチメッシュネットワークへ転送するためのノードであるエントリポイントを一意に識別し、前記第2の部分は各前記エントリポイントとの関係で各パケットを一意に認識するものであり、
当該記録媒体は、要素プロセッサによって実行された場合に、さらに無線メッシュネットワーク内で、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用してブロードキャストパケットの重複検出を行うことで冗長なブロードキャストパケット・フラッディングを排除するものである、
コンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項14】
請求項13に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体において、この媒体は、さらに、メッシュブリッジノードが少なくとも部分的にルートコスト情報に基づく効率的な経路に従ってパケットを転送するものである。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体において、前記ルートコスト情報は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項16】
請求項14に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体において、前記ルートコスト情報は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【請求項17】
請求項13に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体において、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項18】
請求項13に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体において、前記識別子は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【請求項19】
システムであって、
複数の無線メッシュネットワークと、
複数のブリッジリンクであって、各前記無線メッシュネットワークが当該ブリッジリンクのうちなくとも1つに結合されるよう、前記無線メッシュネットワークの各ペアを各々のメッシュブリッジノード経由で結合する、前記複数のブリッジリンクと、
を有し、
前記ブリッジリンクは、前記無線メッシュネットワーク間におけるパケットの引き渡しを可能にし、
前記無線メッシュネットワーク間での転送ループは、前記パケットの少なくともいくつかのパケットに各々識別子を割り当て、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用して転送パケットの重複検出を行うことにより防止されるものであり
前記各識別子は第1の部分および第2の部分を有し、前記第1の部分は非メッシュリンクから受け取ったパケットをマルチメッシュネットワークへ転送するためのノードであるエントリポイントを一意に識別し、前記第2の部分は各前記エントリポイントに基づいて各パケットを一意に認識するものであり、
当該システムは、さらに、前記メッシュブリッジノードが前記識別子を使用してブロードキャストパケットの重複検出を行うことで各無線メッシュネットワーク内で、冗長なブロードキャストパケット・フラッディングを排除する、
システム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムにおいて、このシステムは、さらに、メッシュブリッジノードが少なくとも部分的にルートコスト情報に基づく効率的な経路に従ってパケットを転送する手段を有するものである。
【請求項21】
請求項20に記載のシステムにおいて、前記ルートコスト情報は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項22】
請求項20に記載のシステムにおいて、前記ルートコスト情報は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【請求項23】
請求項19に記載のシステムにおいて、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれるものである。
【請求項24】
請求項19に記載のシステムにおいて、前記識別子は、既存のデータパケットに含まれるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野:ネットワークをブリッジするためのルーティングプロトコルは、その性能、効率、および実用性を改善するため、いっそうの進歩が必要とされている。本明細書の他の部分で説明する実施形態は、その改善を可能にするものである。
【背景技術】
【0002】
関連技術:本明細書で説明する技術および概念は、公知または周知であるとの明示的な断りがない限り、それらに関する文脈提供、定義、または比較用のものも含め、これまでに公知または先行技術の一部であったと解釈すべきものではない。この明細書で文献を引用する場合、特許、特許出願、および出版物を含むそれら全ての引用文献は、すべての目的について具体的に盛り込まれているかどうかにかかわらず、参照によりその全体を本明細書に組み込むものとする。本明細書の説明は、いずれかの参照文献が関連する先行技術であるとも、またいずれかの参照文献がこれら文献が実際に公開(出版)された内容または日付に関する事実承認であるとも解釈すべきではない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、多数の方法で実施(実装)でき、方法、製造品、機器、システム、物質の組成物、その他コンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータ可読媒体や、光通信リンクまたは電子通信リンク経由でプログラム命令が送信されるコンピュータネットワークなどとして実施可能である。本明細書では、これらの実施態様、または本発明が取りうる他のいかなる形態も、技術と呼ぶことができる。一般に、本明細書で開示する方法の各工程(工程段階)の順序は、本発明の範囲内で変更可能である。本発明の1若しくはそれ以上の一実施形態は、詳細な説明の項で開示している。この詳細な説明の項には、この項の他の部分に関する理解を促進するため、「はじめに(概論)」の項を含めている。この「はじめに(概論)」では、本明細書で開示する概念に係る例示的なシステムおよび方法を簡潔にまとめた例示的な組み合わせについて説明する。以下、「結論」の項で詳述するように、本発明は、登録特許の末尾に添付された請求項の範囲内で考えられるすべての変更(修正)形態および変形形態を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
以下の詳細な説明および添付の図面において、種々の本発明の実施形態を開示する。
図1図1は、マルチメッシュにおいてループ発生を低減(または排除)し、ユニキャストおよびブロードキャストのパケットフローを最適化する技術の種々の実施形態の詳細を一部選んで例示した図である。
図2図2は、ノードの一実施形態のハードウェア態様の詳細を一部選んで例示したものである。
図3図3は、ノードの一実施形態のソフトウェア態様の詳細を一部選んで例示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明は、多数の方法で実施(実装)でき、工程、製造品、機器、システム、物質の組成物、その他コンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータ可読媒体や、光通信リンクまたは電子通信リンク経由でプログラム命令が送信されるコンピュータネットワークなどとして実施可能である。本明細書では、これらの実施態様、または本発明が取りうる他のいかなる形態も、技術と呼ぶことができる。一般に、本明細書で開示する方法の各工程(工程段階)の順序は、本発明の範囲内で変更可能である。
【0006】
以下では、本発明の1若しくはそれ以上の一実施形態について、本発明の原理を例示した添付の図面とともに詳細に説明している。本発明は、このような実施形態に関連付けて説明するが、いかなる実施形態にも限定されるものではない。本発明の範囲は請求項でのみ限定され、本発明は、多くの代替形態、変更(修正)形態、および均等物(等価物)を包含する。以下の説明では、本発明が完全に理解されるよう具体的な詳細事項を多数記載する。これらの詳細事項は例示目的で提供するものであり、本発明は、これら具体的な詳細事項の一部または全部がなくとも、添付の請求項に従って実施可能である。明瞭性のため、本発明を不必要に曖昧にしないよう、本発明に関する技術分野で公知の技術的事項は詳述していない。
【0007】
はじめに(概論)
本項は、以降の詳細な説明をより短時間で容易に理解できるようにするために含めたものである。本項の説明は必然的に本発明の対象全体を要約したもので、本発明の完全網羅および限定的な説明を目的としたものではなく、したがって本発明は本項で説明する概念に限定されるものではない。例えば、以下では、本明細書の紙面および構成の制限上、特定の実施形態についてのみ概要を提供している。実際、本明細書の残りの部分全体にわたり説明した最終的に請求項と整合するものも含め、他の実施形態も多数ある。以下、「結論」の項で詳述するように、本発明は、登録特許の末尾に添付された請求項の範囲内で考えられるすべての変更(修正)形態および変形形態を包含する。
【0008】
種々の実施形態は、任意に相互接続されるメッシュネットワークを可能にして情報を効率的に通信することにより、スケーラビリティおよび相互運用性を実現する、オーバーヘッドが少なく複雑度の低い技術に関する。メッシュネットワークのセットが相互接続された結果、形成されたネットワークは、マルチメッシュと呼ばれる。そのマルチメッシュの各メッシュネットワークは、それぞれの(可能性として一意の)内部設定および動作モードを有することができる。この技術により、全ユニキャストパケットは、相互接続されたメッシュ全体にわたりそれぞれに対応する最良の経路を進み、ユニキャストパケットおよびブロードキャストパケットの転送ループを回避することができる。この技術では、マルチメッシュ全体を1つのまとまりと見なした場合、さらにマルチメッシュ全体にわたり最良の経路に沿ったパケット転送が可能である。ルーティング情報およびその処理は、マルチメッシュの各メッシュに制約され、各メッシュに固有のものとなるため、単一のメッシュに全ノードを有するシナリオと比べ、ルーティング処理およびメモリ要件が削減される。
【0009】
用語
本明細書の他の部分では、各種用語を使って、種々の実施形態および実施態様の要素および態様を一部選んで説明している。以下に、代表的な用語を挙げる。
【0010】
ノード:ノードの例には、電子装置がある。
【0011】
パケット:パケットの例は、ノードが互いに通信する情報が、パケットに細分化されている場合などである。
【0012】
リンク:リンクの例としては、2つ(若しくはそれ以上)のノードが互いに通信する能力の概念的表現がある。リンクは、有線(ノードは、電気的または光学的な相互接続などの物理媒体により情報を搬送するよう接続される)または無線(ノードは、物理媒体を使わず無線技術などにより接続される)であってよい。
【0013】
経路:経路の例には、1若しくはそれ以上の一連のリンクがある。
【0014】
パスメトリック:パスメトリックの例には、経路の望ましさを反映するメトリック(数値指標)がある。例えば、考えられるメトリックの1つとして、経路のホップ数などのリンク数がある。経路は、ホップ数が少ない方が有利である。その利点としては、使用する資源が少なくて済み(転送回数が少ないため)、パケット損失の危険性が低い(パケットが各送信先に到達する前に失われる確率が低いため)ことなどがある。
【0015】
最良の経路:最良の経路の例には、所定の基準に従ってパケットが(秩序正しく)通過すると送信元から送信先への移動が効率的になる、順序付きノードリストがある。パラメータおよび動作条件は時とともに変化するため、いかなる最良の経路も「既知の」最良の経路、例えば一定の基準に基づき特定の時点で評価された経路であり、異なる時点では異なる最良の経路が利用できる可能性がある。また、最良の経路は、それを決定するルーティングプロトコルに照らし測定される1若しくはそれ以上のメトリックに基づき、「ほぼ最適」であると見なすことができる。
【0016】
ネットワーク:ネットワークの例には、有線リンクおよび無線リンクの任意の組み合わせを介して相互通信可能なノードのセットがある。
【0017】
メッシュネットワーク:メッシュネットワークの例には、マルチホップネットワークへと自己組織化するノードのセットがある。一部の使用シナリオにおいて、メッシュネットワークの資源は限られている(利用可能な帯域幅、利用可能な計算能力、利用可能なエネルギーなど)。
【0018】
マルチメッシュネットワーク:マルチメッシュネットワークの例には、そのマルチメッシュネットワークで提供される資源の利用者から見ると、単一のネットワークとして動作しているように見える相互接続されたメッシュのセットがある。
【0019】
共有アクセスネットワーク:共有アクセスネットワークの例には、任意ノードにより送信されるパケットに対し、そのネットワーク内の他の全ノードがオーバヒアリングする(聞き耳を立てる)ネットワークがある。そのようなネットワークの実施態様例は、802.3 LANである。
【0020】
イングレス(入口)メッシュ:イングレスメッシュの例には、マルチメッシュへのパケットの入口となるメッシュがある。
【0021】
エグレス(出口)メッシュ:エグレスメッシュの例としては、マルチメッシュからのパケットの出口となるメッシュがある。
【0022】
イングレスメッシュノード:イングレスメッシュノードの例には、パケットの入口となるノードがあり、これは例えば非メッシュリンクからのパケットをメッシュリンク/ネットワークへ転送するノードである。
【0023】
エグレスメッシュノード:エグレスメッシュノードの例としては、パケットの出口となるノードがあり、これは例えばメッシュリンクからのパケットを非メッシュリンク/ネットワークへ転送するノードである。
【0024】
メッシュブリッジ(ノード):メッシュブリッジの例には、2つ以上のメッシュネットワークに同時に参加するノードがあり、これは例えば少なくとも2つのメッシュネットワークに同時に結合されている。ブリッジノードにより、第1のメッシュに接続された(またはその第1のメッシュの一部である)ノードは、第2のメッシュに接続された(またはその第2のメッシュの一部である)ノードと通信することができる。
【0025】
(メッシュ)ブリッジリンク:メッシュブリッジリンクの例には、2つのメッシュ間のトラフィックを転送するため使用される2つのブリッジノード間のリンクがある(各ブリッジノードは、それぞれのメッシュに結合されている)。
【0026】
イングレスブリッジノード:イングレスブリッジノードの例には、イングレスメッシュからのパケットの出口となるメッシュブリッジがある。
【0027】
エグレスブリッジノード:エグレスブリッジノードの例には、エグレスメッシュからのパケットの入口となるメッシュブリッジがある。
【0028】
メッシュポータル:メッシュポータルの例には、メッシュネットワークの一部であるノードがあり、これは別の(共有アクセス)ネットワークにも接続されている。メッシュポータルにより、メッシュに接続されたノードまたはメッシュの一部であるノードは、共有アクセスネットワークの一部であるノードまたは共有アクセスネットワーク経由で到達可能なノードと通信することができる。一部の実施形態において、メッシュネットワークは、透過レイヤー2トランスポートとしてネットワーク外にあるように見え、すなわち1つのポータルからメッシュに投入されたパケットは、修正されないまま別のポータルからそのメッシュを出る。
【0029】
イングレスメッシュポータル:イングレスメッシュポータルの例としては、メッシュへのパケットの入口となるポータルがあり、これは例えば非メッシュリンク/ネットワークからメッシュリンク/ネットワークへパケットを転送するポータルである。
【0030】
エグレスメッシュポータル:エグレスメッシュポータルの例には、メッシュからのパケットの出口となるポータルがあり、これは例えばメッシュリンク/ネットワークから非メッシュリンク/ネットワークへパケットを転送するポータルである。
【0031】
メッシュクライアントインターフェース:メッシュクライアントインターフェースの例には、クライアント装置へ結合するための(メッシュネットワークのノードの一部である)インターフェースがある。
【0032】
メッシュネットワークゲートウェイインターフェース(メッシュNGI):メッシュNGIの例には、メッシュネットワークの一部であるノードがあり(例えば、メッシュネットワークの一部として構成されたインターフェースを有する)、これは別のネットワークにも接続されている(例えば、他のネットワーク上に構成されたインターフェースを有する)。メッシュNGIにより、メッシュネットワークに接続されたノードまたはメッシュの一部であるノードは、共有アクセスネットワークの一部であるノードまたは共有アクセスネットワーク経由で到達可能なノードと通信することができる。一部の実施形態において、メッシュネットワークは、透過レイヤー2トランスポートとしてネットワーク外にあるように見える。すなわち、1つのNGIでメッシュに投入されたパケットは、修正されないまま別のNGIまたはクライアントインターフェースからそのメッシュを出る。
【0033】
イングレスメッシュインターフェース:イングレスメッシュインターフェースの例には、メッシュへのパケットの入口となるインターフェースがあり、これは例えば非メッシュリンク/ネットワークからメッシュリンク/ネットワークへパケットを転送するインターフェースである。
【0034】
エグレスメッシュインターフェース:エグレスメッシュインターフェースの例には、メッシュからのパケットの出口となるインターフェースがあり、これは例えばメッシュリンク/ネットワークから非メッシュリンク/ネットワークへパケットを転送するインターフェースである。
【0035】
ユニキャスト:ユニキャストの例としては、2ノード間の通信がある。
【0036】
ブロードキャスト:ブロードキャストの例には、1つのノードから複数のノードに到達することを目的とした通信がある。一部の使用シナリオでは、これら複数のノードは、ネットワーク上の全ノードを含む。また一部のシナリオでは、ブロードキャストは、意図された全ノードに到達しない場合がある(例えばパケット損失のため)。
【0037】
フラッド:フラッドの例にはノードにより送信されたブロードキャストがあり、このブロードキャストを受信した他の全ノードにより再ブロードキャストされて、潜在的にネットワーク内の全ノードに到達する。
【0038】
ルーティングプロトコル:ルーティングプロトコルの例としては、メッシュネットワーク内の各ノードに実装された機構のセットがあり、この機構は、そのネットワークに関する情報を見出す役割を果たし、そのネットワークの各ノードが同じネットワークの他のノードと通信できるようにする(その他のノードが当該ノードから数ホップ離れている場合でも)。
【0039】
経路累積:経路累積の例は、パケットを転送する各ノードが、各自のアドレスをそのパケットに加える場合などである。
【0040】
例示的な組み合わせ
以下、本明細書で開示する概念に係る例示的なシステムおよび方法について簡潔にまとめる。各段落では、請求項に類似した非公式の形式で代表的な各特徴の組み合わせについて説明する。これらの概論は、本発明と相互に排他的なものでも、本発明を余すところなく説明したものでも、本発明を制限するものでもなく、本発明は、これらの代表的な組み合わせに限定されるものではない。以下、「結論」の項で詳述するように、本発明は、本特許の末尾に添付された請求項の範囲内で考えられるすべての変更(修正)形態および変形形態を包含する。
【0041】
前記第1の実施形態は、最良の経路に従ってユニキャストパケットを転送する工程を有する。前述の実施形態において、前記最良の経路は、累積されたパスコスト情報から学習された経路に従って決定される。前述の実施形態において、前記最良の経路の決定は、少なくとも部分的にパケット転送に応答して行われる。前述の実施形態において、前記累積されたパスコスト情報は、既存の制御パケットおよび既存のデータパケットの少なくとも一方において累積される。前述の実施形態において、前記累積されたパスコスト情報は、パケットが通過した全メッシュにわたるパケット転送のコストである。
【0042】
第2の実施形態であって、第1の無線メッシュネットワークおよび第2の無線メッシュネットワークを、これらの無線メッシュネットワークを結合するブリッジリンクを介して操作する工程と、前記無線メッシュネットワーク間でパケットを転送することにより、マルチメッシュネットワークを形成する工程と、各無線メッシュネットワーク内で冗長なブロードキャストフラッディングを排除する工程とを有する第2の実施形態。前述の実施形態において、前記冗長なブロードキャストフラッディングを排除する工程は、パケットに識別子を割り当てる工程を有する。前述の実施形態において、各識別子は、その識別子に対応したパケットの送信元アドレスフィールドを有する。前述の実施形態において、各識別子は、それに関連付けられた前記マルチメッシュネットワークへのエントリポイント(関連エントリポイント)の文脈で各パケットを一意に識別する識別フィールドを有する。前述の実施形態において、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれる。
【0043】
第3の実施形態であって、第1の無線メッシュネットワークおよび第2の無線メッシュネットワークを、これらの無線メッシュネットワークを結合するブリッジリンクを介して操作する工程と、前記無線メッシュネットワーク間でパケットを転送することにより、マルチメッシュネットワークを形成する工程と、少なくとも部分的にルートコスト情報に基づく効率的な経路に従ってパケットを転送する工程とを有する、第3の実施形態。前述の実施形態において、前記ルートコスト情報は、ブリッジリンクの通過時にパケット内で累積される。前述の実施形態において、前記ルートコスト情報は、既存の制御パケットに含まれる。
【0044】
前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記ブリッジリンクは無線リンクである。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記ブリッジリンクは複数の無線リンクである。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記ブリッジリンクは有線リンクである。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記ブリッジリンクは複数の有線リンクである。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記ブリッジリンクは、少なくとも1つの無線リンクおよび少なくとも1つの有線リンクを有する。
【0045】
前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、周波数ダイバーシティに従って動作する。上記の実施形態において、前記周波数ダイバーシティは、異なる(区別可能な)周波数スペクトルに従って前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークを操作する工程を有する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、それぞれ第1の周波数割り当ておよび第2の周波数割り当てに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、それぞれ第1の周波数割り当ておよび第2の周波数割り当てと、802.11互換チャネルに対応した周波数割り当てのうち少なくとも1つとに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、それぞれ第1の周波数割り当ておよび第2の周波数割り当てと、802.11a互換チャネル、802.11b互換チャネル、および802.11g互換チャネルに対応した周波数割り当てのうち少なくとも1つとに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、一部重複し若しくは干渉する周波数割り当てに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、同一の周波数割り当てに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、重複しない若しくは干渉しない周波数割り当てに従って動作する。
【0046】
前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、それぞれ第1の内部ルーティングプロトコルおよび第2の内部ルーティングプロトコルに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、同一の内部ルーティングプロトコルに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、それぞれ異なる内部ルーティングプロトコルに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、それぞれ異なるルーティングオプションに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、それぞれ異なるルーティングパラメータに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、同一の内部ルーティングプロトコルに従って動作し、各内部ルーティングプロトコルは、それぞれ異なるルーティングオプションに従って動作可能である。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、同一の内部ルーティングプロトコルに従って動作し、各内部ルーティングプロトコルは、それぞれ異なるルーティンパラメータに従って動作可能である。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、同一のメディアアクセス制御レイヤーに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、異なるメディアアクセス制御レイヤーに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、同一の物理レイヤーに従って動作する。前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態のいずれかにおいて、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークは、異なる物理レイヤーに従って動作する。
【0047】
前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態の全要素をそれぞれ有する第4の実施形態、第5の実施形態、および第6の実施形態において、前記ブリッジリンクは、第1のブリッジリンクであり、前記第4の実施形態、前記第5の実施形態、および前記第6の実施形態は、さらに、第2のブリッジリンク経由で前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークを結合する工程と、前記第1のメッシュネットワークおよび前記第2のメッシュネットワークの間でパケットを転送することにより前記マルチメッシュネットワークを拡張する工程とを有し、前記第2のブリッジリンクの結合は、第3のメッシュブリッジノードおよび第4のメッシュブリッジノードをそれぞれ介して、前記第1の無線メッシュネットワークおよび前記第2の無線メッシュネットワークにインターフェース結合される。前記第4の実施形態、前記第5の実施形態、および前記第6の実施形態のいずれかにおいて、前記第1のブリッジリンクおよび第2のブリッジリンクの結合は、負荷分散(ロードバランシング)技術に従って動作可能である。前記第4の実施形態、前記第5の実施形態、および前記第6の実施形態のいずれかにおいて、前記第1のブリッジリンクおよび第2のブリッジリンクの結合は、冗長性/フェイルオーバー技術に従って動作可能である。
【0048】
前記第1の実施形態、前記第2の実施形態、および前記第3の実施形態の全要素をそれぞれ有する第7の実施形態、第8の実施形態、および第9の実施形態において、前記ブリッジリンクは、ブリッジリンクプロトコルとともに動作可能である。前記第7の実施形態、前記第8の実施形態、および前記第9の実施形態のいずれかにおいて、前記ブリッジリンクプロトコルが専用するパケットはない。
【0049】
第10の実施形態であって、第1の無線メッシュネットワークおよび第2の無線メッシュネットワークを操作する工程と、これらの無線メッシュネットワークを結合する第1のブリッジリンクおよび第2のブリッジリンクを介して、前記無線メッシュネットワーク間でパケットを転送することにより、マルチメッシュネットワークを形成する工程と、負荷分散技術に従って前記第1のブリッジリンクおよび前記第2のブリッジリンクを操作する工程とを有する方法、を有する第10の実施形態。前述の実施形態において、この実施形態は、さらに、前記無線メッシュネットワーク間の転送ループを防ぐ工程を有する。前述の実施形態において、前記転送ループを防ぐ工程は、パケットに識別子を割り当てる工程を有する。前述の実施形態において、前記パケットは、ブロードキャストパケットを含む。前述の実施形態において、各識別子は、その識別子を生成するノードに対応した送信元アドレスに基づく送信元アドレスフィールドを有する。前述の実施形態において、各識別子は、それに関連付けられた前記マルチメッシュネットワークへのエントリポイント(関連エントリポイント)の文脈で各パケットを一意に識別する識別フィールドをさらに有する。前述の実施形態において、前記関連エントリポイントは、イングレスメッシュノードである。前述の実施形態において、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれる。
【0050】
前記第10の実施形態において、この第10の実施形態は、さらに、各無線メッシュネットワーク内の冗長なブロードキャストフラッディングを排除する工程を有する。前述の実施形態において、前記冗長なブロードキャストフラッディングを排除する工程は、パケットに識別子を割り当てる工程を有する。前述の実施形態において、各識別子は、その識別子に対応したパケットの送信元アドレスフィールドを有する。前述の実施形態において、各識別子は、それに関連付けられた前記マルチメッシュネットワークへのエントリポイント(関連エントリポイント)の文脈で各パケットを一意に識別する識別フィールドを有する。前述の実施形態において、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれる。
【0051】
前記第10の実施形態において、この第10の実施形態は、さらに、少なくとも部分的にルートコスト情報に基づく効率的な経路に従ってパケットを転送する工程を有する。前述の実施形態において、前記ルートコスト情報は、ブリッジリンクの通過時にパケット内で累積される。前述の実施形態において、前記ルートコスト情報は、既存の制御パケットに含まれる。
【0052】
第11の実施形態であって、第1の無線メッシュネットワークおよび第2の無線メッシュネットワークを操作する工程と、これらの無線メッシュネットワークを結合する第1のブリッジリンクおよび第2のブリッジリンクを介して、前記無線メッシュネットワーク間でパケットを転送することにより、マルチメッシュネットワークを形成する工程と、冗長性/フェイルオーバー技術に従って前記第1のブリッジリンクおよび前記第2のブリッジリンクを操作する工程とを有する方法、を有する第11の実施形態。前述の実施形態において、この実施形態は、さらに、前記無線メッシュネットワーク間の転送ループを防ぐ工程を有する。前述の実施形態において、前記転送ループを防ぐ工程は、パケットに識別子を割り当てる工程を有する。前述の実施形態において、前記パケットは、ブロードキャストパケットを含む。前述の実施形態において、各識別子は、その識別子を生成するノードに対応した送信元アドレスに基づく送信元アドレスフィールドを有する。前述の実施形態において、各識別子は、それに関連付けられた前記マルチメッシュネットワークへのエントリポイント(関連エントリポイント)の文脈で各パケットを一意に識別する識別フィールドをさらに有する。前述の実施形態において、前記関連エントリポイントは、イングレスメッシュノードである。前述の実施形態において、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれる。
【0053】
前記第11の実施形態において、この第11の実施形態は、さらに、各無線メッシュネットワーク内の冗長なブロードキャストフラッディングを排除する工程を有する。前述の実施形態において、前記冗長なブロードキャストフラッディングを排除する工程は、パケットに識別子を割り当てる工程を有する。前述の実施形態において、各識別子は、その識別子に対応したパケットの送信元アドレスフィールドを有する。前述の実施形態において、各識別子は、それに関連付けられた前記マルチメッシュネットワークへのエントリポイント(関連エントリポイント)の文脈で各パケットを一意に識別する識別フィールドを有する。前述の実施形態において、前記識別子は、既存の制御パケットに含まれる。
【0054】
前記第11の実施形態において、この第11の実施形態は、さらに、少なくとも部分的にルートコスト情報に基づく効率的な経路に従ってパケットを転送する工程を有する。前述の実施形態において、前記ルートコスト情報は、ブリッジリンクの通過時にパケット内で累積される。前述の実施形態において、前記ルートコスト情報は、既存の制御パケットに含まれる。
【0055】
第12の実施形態は、命令セットを格納して有するコンピュータ可読媒体を有し、前記命令セットが処理要素により実行されると、前記第1〜11の実施形態のいずれかを有した機能が実行される。
【0056】
第13の実施形態は、プロセッサと、当該プロセッサにより実行される命令を格納するようになっているメモリとを有するシステムを有し、前記命令は、前記第1〜11の実施形態のいずれかを実施(実行)する。
【0057】
メッシュのスケーリングおよび相互運用性
無線メッシュのサイズが大きくなるに伴い、無線装置の送信が互いに干渉し始めるため、メッシュ全体に単一の無線周波数を使うことに限界が生じる。その結果、メッシュ内のノードで利用できる帯域幅は狭まってしまう。一部の実施形態では、比較的大きなメッシュをより小さいメッシュに細分化することにより、同じ周波数での干渉作用を軽減している。前記より小さいメッシュの各々は、それぞれ一意の(干渉しあわない)無線周波数で動作することにより、物理的に近いメッシュで動作するノードからの干渉を軽減するよう構成される。
【0058】
また、無線メッシュのサイズが大きくなると、メッシュルーティングプロトコルの動作に伴うメモリおよび処理の要件も高くなる。そのようなルーティングプロトコル動作としては、前記無線メッシュの選択されたノードへの到達方法を記述する情報を保存すること、およびパケットの転送先として次のノードアドレスを決定することなどがある。一部の実施形態では、比較的大きなメッシュをより小さいメッシュに細分化することにより、大きなメッシュのルーティングプロトコル資源要件を軽減している。前記より小さいメッシュは、その各々に伴う制約に基づいたルーティングプロトコルで動作する。このように、比較的大きなメッシュをより小さなメッシュに分割すると、メッシュ性能のスケーラビリティと、動作資源コストが改善される。
【0059】
一部の使用シナリオでは、メッシュ技術の進歩とともに、比較的新しいメッシュネットワーク設備が比較的旧式の設備と相互運用できなくなるおそれも出てくる。同様に、新旧の設備が同じまたは実質的に類似した技術で構築されている場合であっても、利用者要件が異なれば、新旧設備にそれぞれ独自の設定、能力、またはその双方が必要になりうる。一部の実施形態では、(内部設定または動作が異なるメッシュ間を通信可能にすることで)異種メッシュ間の相互接続を可能にしている。
【0060】
使用シナリオの例として、大きな市に配備されたメッシュネットワークを考慮する。可能性として、そのメッシュネットワークは、1000を超えるメッシュノードを有し、約50ノードずつのより小さなメッシュに分割される。各小メッシュ(またはその集合)は、異なるベンダーが互いに独立して配備できるが、全体的なネットワークは、マルチメッシュとして動作可能なままである。この配備の種々の部分は、家庭からのアクセス用に設定でき、他の部分は、ビジネスアクセス用に設定できる。
【0061】
メッシュの相互接続およびブリッジング
一部の実施形態において、無線メッシュは、部分的にブリッジングプロトコルに従って操作されるメッシュブリッジノード経由で相互接続されたより小さい(サブ)メッシュに分割できる。第1のメッシュネットワーク内の第1のメッシュブリッジは、ポイントツーポイント(有線または無線)リンク経由で、第2のメッシュネットワーク内の第2のメッシュブリッジに結合される。前記メッシュブリッジを結合するポイントツーポイントリンクは、ブリッジリンクと呼ばれる。一部の実施形態では、ブリッジリンクに複数のポイントツーポイントリンクが含まれ、一部の実施形態では、複数のブリッジリンクが一対のメッシュ間の通信を可能にする。前記複数のリンクおよびブリッジリンクにより、メッシュ間で全体的にスループットが向上し、任意選択でメッシュ内の負荷分散も可能になる。一部の実施形態において、各(サブ)メッシュ内のノードは、物理的に近い(または隣接しあう)メッシュのノードがより干渉を受けずに動作するよう、それに対応した一意の周波数(干渉しあわない周波数)で動作するよう構成できる。一部の実施形態において、選択された(サブ)メッシュ内のノードは、干渉が問題ではない場合、同一の周波数帯または重複/干渉しあう周波数帯で動作するよう構成できる。例えば、(サブ)メッシュ間を結合し、同一の周波数帯または重複しあう周波数帯で動作するブリッジリンクは、結合された前記(サブ)メッシュを物理的に十分分離して実質的に干渉を防ぐことができる。
【0062】
複数のメッシュ動作
相互接続された複数のメッシュを効率的に操作する技術には、ループを低減(または排除)する技術のほか、ユニキャストパケットおよびブロードキャストパケットの転送を最適化する技術などがある。第1の例として、ループを形成したブリッジリンク経由でメッシュが相互接続されている場合、一部の使用シナリオでは、1つのメッシュから別のメッシュへ渡されるパケットに制御情報が増補され、その制御情報は、前記パケットの転送が同じループで複数回行われるのを防ぐために使用され、また一部の使用シナリオでは、前記パケットの転送が無制限に行われるのを(ひいては、潜在的にネットワークの輻輳(ふくそう)および破綻を)防ぐために使用される。一部の使用シナリオにおいて、1若しくはそれ以上のループ相互接続は、冗長性を提供するため使用でき、あるいは、複数の顧客がマルチメッシュ内に種々のメッシュを所有しておりこれらの顧客間に相互調整(協調)がない場合など、誤設置の結果である場合もある。
【0063】
第2の例として、マルチメッシュの2つのメッシュ間に複数の接続部が存在する場合は、ユニキャストパケットが前記マルチメッシュ全体を通じて最良の経路をたどれるようにすると、全体的なマルチメッシュの効率が向上する。換言すると、帯域幅、待ち時間、および資源利用は、個々のメッシュではなくマルチメッシュネットワーク全体について最も効率的な経路を決定することにより改善される。
【0064】
第3の例として、マルチメッシュの個々のメッシュがフラッディングによりブロードキャストパケットを配信する使用シナリオでは、前記ブロードキャストパケットが前記メッシュに入る時点で(任意のブリッジリンクへの送信前に)、そのパケットに制御情報が含まれる。この制御情報により、通常であればブロードキャストパケットの等価なコピーが異なる複数のブリッジリンク経由で個々のメッシュの1つに入った場合に各前記コピーがフラッドすべき異なるブロードキャストパケットとして扱われるため発生する冗長なブロードキャストパケットのフラッディングを、低減または排除することができる。この制御情報により、不要な複数フラッドを抑制することができる。
【0065】
第4の例として、マルチメッシュの個々のメッシュ間のループが可能である(ブリッジリンクなどにより)一部の使用シナリオでは、ブリッジリンクを越える送信の前に、制御情報がパケットに含められる。この制御情報により、通常であれば個々のメッシュ間で潜在的に無限に生じ輻輳による破綻を引き起こしてしまうループ動作を低減または排除することができる。
【0066】
図1は、マルチメッシュにおいて部分的にブリッジングプロトコルに従い、ループ発生を低減(または排除)し、ユニキャストおよびブロードキャストのパケットフローを最適化する技術の種々の実施形態の詳細を一部選んで例示した図である。一部の使用シナリオにおいて、この技術は、制御パケットオーバーヘッドを追加せずに、制御バイトオーバーヘッドを比較的最小限に抑え、プロトコル複雑度を抑えた状態で動作する。図示したマルチメッシュには、個々のメッシュすなわちメッシュ1 121、メッシュ2 122、メッシュ3 123、およびメッシュ4 124が含まれる。これらのメッシュは、ブリッジ1〜12(それぞれ101〜112)として例示した複数のブリッジ経由でブリッジされている。ブリッジ1および3は、ブリッジ2および4と同様、メッシュ1および2をそれぞれブリッジする。ブリッジ9および7は、ブリッジ10および8と同様、メッシュ4および3をそれぞれブリッジする。ブリッジ12をおよび11は、メッシュ1および4をそれぞれブリッジする。ブリッジ5および6は、無線リンク130経由でメッシュ2および3をそれぞれブリッジする。イングレスメッシュノード1 141は、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、または他の任意の適切なネットワークからこのマルチメッシュに入れるよう、パケットにポータルを提供する。エグレスメッシュノード1および2(それぞれ151および152)は、例えばインターネット、LAN、WAN、または他の任意の適切なネットワークへと、このマルチメッシュを出ていけるようパケットにポータルを提供する。一部の実施形態において、ノードは、イングレスメッシュノードおよびエグレスメッシュノードとして同時に動作することにより、マルチメッシュに出入りするパケットにポータルを提供できる。
【0067】
動作の例として、メッシュブリッジは、1つのメッシュ(メッシュ1など)からブロードキャストパケットを受信すると、前記パケットをブリッジリンクで別のメッシュ(メッシュ2など)へ転送する。前記パケットを転送する前に、前記メッシュブリッジは、そのパケットが直前に通過したメッシュ(メッシュ1など)に固有の全ルーティング情報を前記パケットから削除する。削除される情報には、前記パケットが直前に通過したメッシュ(メッシュ1など)のメッシュ通過に伴うパスコスト情報が含まれる。このパスコスト情報は、転送に備えて前記パケットに付加される。次いで前記ブロードキャストパケットは、他のメッシュへ転送される。
【0068】
このように、パスコストに関する情報は前記ブロードキャストパケットが前記マルチメッシュを通過するに伴い累積される。累積されたパスコスト情報は、この情報が計算(または更新)されたポイントまでの間に前記パケットが通過してきた各メッシュのパケット転送コストに対応する。一部の実施形態では、通過した各メッシュごとに、メッシュホップ数メトリックに増分が追加される。一部の実施形態では、通過した各メッシュごとに、メッシュコストメトリックが計算され格納される。一部の実施形態において、メッシュに関連したコストメトリックを記述するメッシュメトリックタイプは、通過した各メッシュについて格納される。一部の実施形態では、全リンクにわたるリンクメトリックの最小値がパスメトリックとして使用される。経路(パス)は、前記メトリックに基づき比較される。一部の実施形態において、この比較は部分的に前記メトリック値に基づき、一部の実施形態において、この比較は部分的にメッシュのメトリックタイプに基づく。一部の実施形態において、メッシュのメトリックタイプは、(黙示的な)メトリック値の役割を果たす(「高帯域幅」および「低帯域幅」メッシュメトリックタイプの文脈など)。
【0069】
一部の実施形態では、各ブリッジノードごとにエントリを1つ有したブリッジテーブルが使用される。各エントリには、送信先ブリッジのアドレスおよびステータスと、次ホップブリッジアドレスリストとが含まれる。次ホップブリッジアドレスリストの各要素には、各前記次ホップブリッジアドレスにより識別されるブリッジを経由した送信先ブリッジまでのコストと、それら各次ホップブリッジに結合しているブリッジリンクのステータスとが含まれる。
【0070】
エグレスメッシュノードは、(例えばそのエグレスメッシュノードへの経路が複数あるため)ブロードキャストパケットの(冗長な)コピーを受信すると、前記コピーの各パスコストを比較し、全体的なコストが最良である経路を以後使用する経路として決定する。メッシュメトリックが別個に累積され1若しくはそれ以上のメトリックタイプが不明である実施形態では、一定のメッシュから取られた一部の経路が比較される。
【0071】
ブロードキャストパケットを送受信するメッシュブリッジおよびエグレスメッシュノードは、パケットに含まれる制御情報を調べて処理することにより、(そのパケットが通過してきたメッシュシーケンスにおいて)各メッシュを経由する最良の経路について学習する。学習された前記最良の経路には、前記ブロードキャストパケットのイングレスメッシュノードと、前記ブロードキャストパケットを転送する各前記メッシュブリッジおよびエグレスノードとの間の最良の経路が含まれる。前記制御情報には、前記パケットがブリッジリンクを通過し転送された際に追加されたパスコスト情報と、経路上のパケット転送先である次のブリッジと、任意選択で、前記経路に沿ってこれまで通過してきたメッシュブリッジノードとが含まれる。一部の実施形態において、通過済みの前記メッシュシーケンスを経由した最良の経路に関する学習は、各メッシュ内でいかにパケットがルーティングされるか不明なまま行われる(すなわち、通過したブリッジリンクに関する情報だけで十分である)。一部の実施形態において、通過済みの前記メッシュシーケンスを経由した最良の経路に関する学習は、通過済みメッシュに関連したメトリックと、パケットの転送先である次のブリッジに関連したメトリックとを使って行われる。一部の実施形態において、前記メトリックはホップ数メトリックであり、前記最良の経路は、最小のホップ数を有した経路である。本明細書の他の部分で説明する技術は最良経路決定の詳細に依存しないため、最良経路を決定する際は、実施態様に応じた基準に基づいて、他のメトリックが使用されることもある。
【0072】
ユニキャストパケットは、イングレスメッシュノードにより、それまでの逆方向の(当該ユニキャストパケットの送信先からの)ブロードキャストパケット転送中に学習された最良の経路に沿って次のメッシュブリッジへ転送される。メッシュブリッジは、そのメッシュブリッジを含むメッシュからユニキャストパケットが転送されてきた場合、隣接したメッシュへブリッジリンクを越えて前記ユニキャストパケットを転送する。そのパケットが隣接したメッシュから(例えばブリッジリンクを越えて)転送されてきたものである場合、前記メッシュブリッジは、そのパケットを送信先への最良の経路上にあるメッシュブリッジへ転送し、あるいは前記メッシュブリッジを含むメッシュがパケット送信先も含む場合(前記パケットが、通過すべき最終メッシュに入った場合など)は、エグレスメッシュノードへ転送する。未知の送信先宛のユニキャストパケットは、(レイヤー2スイッチフラッディングに類似した)ブロードキャストフラッドとして転送されて、後続パケットの転送に使用するためのブリッジ転送情報の学習を可能にする。
【0073】
ブロードキャストパケットがマルチメッシュに入る際の入口となったイングレスメッシュノードにより、一意のIDが各ブロードキャストパケットに割り当てられ、このIDはパケットがブリッジリンクを渡り転送される間、維持される。このIDは、各メッシュノードおよび各メッシュブリッジにおける重複検出に使用でき、これにより、各メッシュ内および複数メッシュ間でループを防ぐことができる。このIDには、2つの要素が含まれる。第1の要素は、前記IDを生成するノードに関連付けられたアドレスであり、マルチメッシュ全体にわたり一意の値である。第2の要素は、このIDを生成する前記ノードにより識別され、他のブロードキャストパケットに対し当該ブロードキャストパケットに一意のシーケンス番号(またはそれと同様なフィールド)であり、そのため、この第2の要素は、他のノードにより生成されるIDの第2の要素に対しては一意ではない。したがって、この第2の要素(ひいては前記ID全体)は、諸ノードで独立して生成することができる。すなわち、マルチメッシュ全体の文脈で一意であるこのIDを生成する際、ノード間の通信は不要である。
【0074】
一部の動作シナリオでは、識別子がブロードキャストパケットに割り当てられ、他の動作シナリオでは、識別子がユニキャストおよびブロードキャストに割り当てられる。ユニキャストパケットは、例えばパケットが当初ユニキャストパケットとして送信された時点で識別子を受け取るが、そのユニキャストパケットは、メッシュブリッジに到達した時点でそのユニキャストパケットを転送する旨の状態を有さない場合がある(例えば、転送状態が失効した場合)。すると、そのユニキャストパケットは不明送信先宛てのパケットとして扱われ、そのユニキャストパケットの前記メッシュブリッジからの転送先であるメッシュ内部へ(ブロードキャストパケット同様)フラッドされる。次に、そのユニキャストパケットは、ブロードキャストパケットとして扱われ、その一環としてループ発生を防ぐための識別子を割り当てられる。
【0075】
マルチメッシュの個々のメッシュは、ルーティングプロトコル、ルーティングオプション、メディアアクセス制御(Media Access Control、略称MAC)レイヤー、および物理アクセス(PHY)レイヤーを含む種々の特性に従って動作する。前記マルチメッシュに含まれる各メッシュの特性は、同じマルチメッシュの他のメッシュの特性に依存せず異なってもよい。例えば、第1のメッシュは第1のルーティングプロトコルで動作し、他の全メッシュは異なるルーティングプロトコルで動作するということも可能である。別の例としては、各メッシュがそれぞれ異なるルーティングプロトコルで動作することも可能である。さらに別の例としては、各メッシュが同一のルーティングプロトコルで動作する場合もある。同様な変形形態は、他の特性についても可能である(ルーティングオプション、MACレイヤー、およびPHYレイヤー)。
【0076】
ブリッジ5およびブリッジ6の通信を可能にするリンクは無線リンクとして図示したが(例えば802.11リンクなどの無線リンク)、一部の実施形態ではこのリンクが有線リンクの場合もある(イーサネット(登録商標)(登録商標)リンクなど)。一部の実施形態で例示したリンクは代表的な単一リンクであるが、他の実施形態で例示したリンクは2若しくはそれ以上のリンクの代表的なものである(無線、有線、または双方の併用)。同じ2つのメッシュを結合する2若しくはそれ以上のリンクを有した実施形態において、それら2若しくはそれ以上のリンクは、負荷分散の態様、フェイルオーバー/冗長性の態様、またはその双方で操作される。
【0077】
ノードのハードウェアおよびソフトウェア
図2は、ノードの一実施形態のハードウェア態様の詳細を一部選んで例示したものである。図に示したこのノードには、DRAMメモリインターフェース202を通じて揮発性読み取り/書き込みメモリ「メモリバンク」要素201.1〜2を含む各種タイプの記憶装置に連結されたプロセッサ205と、不揮発性読み取り/書き込みフラッシュメモリ203と、EEPROM 204要素とが含まれる。前記プロセッサは、さらに、有線リンクを確立するため複数のイーサネット(登録商標)(登録商標)ポート207を提供するイーサネット(登録商標)(登録商標)インターフェース206と、無線リンクを確立するため無線(電波)パケット通信を提供する無線インターフェース209とに連結されている。一部の実施形態において、前記無線インターフェースは、IEEE 802.11無線通信規格に準拠している(802.11a、802.11b、802.11gなど)。一部の実施形態において、前記無線インターフェースは、(ハードウェア要素およびソフトウェア要素の任意の組み合わせと連動して)動作し、近傍のメッシュノードに関する統計量を収集する。その統計量には、信号強度およびリンク品質の任意の組み合わせを含めることができる。一部の実施形態において、前記無線インターフェースは、設定可能な受信信号強度インジケータ(Received Signal Strength Indicator:RSSI)閾値未満のパケットをすべて破棄するよう設定できる。図示したパーティションは単なる一例であり、他の等価なノード実施形態も可能である。
【0078】
例示したノードは、イングレスメッシュノード、エグレスメッシュノード、およびブリッジを含む図1のノードの任意の1つとして機能する。図2の無線インターフェースは、前記メッシュ内部のノードとの通信を可能にする(図1には明示的に示していないが、メッシュ1、2、3、および4の各々の要素であるとする)。この無線インターフェースは、図2に係るノードがブリッジノード、例えば図1のブリッジ1〜12のいずれかとして使用される場合、無線ブリッジリンクも提供できる。図2のイーサネット(登録商標)インターフェースは、1若しくはそれ以上の有線リンクを有した図1に係る実施形態において、有線ブリッジリンク(負荷分散ブリッジリンクまたは冗長性/フェイルオーバーブリッジリンクを含む)用のイーサネット(登録商標)ポートを提供することができる。前記イーサネット(登録商標)インターフェースにより提供された1若しくはそれ以上の前記イーサネット(登録商標)ポートを使用すると、図2に係るノードがイングレス(エグレス)メッシュノードとして動作する場合、メッシュに出入りするパケットに経路を提供することもできる。種々の使用シナリオに基づき、記憶要素(DRAM、フラッシュ、およびEEPROM)のいかなる組み合わせでも、1若しくはそれ以上のブリッジテーブルを格納することができる。
【0079】
動作時、前記プロセッサは、前記記憶要素(DRAM、フラッシュ、およびEEPROM)の任意の組み合わせから命令を読み出し実行する。これら命令の一部は、ブリッジリンクプロトコルと連動して前記ブリッジリンクの動作に関連付けられたソフトウェアに対応する。前記ブリッジリンクプロトコルの一部は、前記無線インターフェースおよび前記イーサネット(登録商標)インターフェースの任意の組み合わせの動作を制御する。累積されたパスコスト情報は、前記ブリッジリンクプロトコルに関連した処理で実行される命令に従って、前記記憶要素の任意の組み合わせで格納できる。
【0080】
図3は、ノードの一実施形態のソフトウェア態様の詳細を一部選んで例示したものである。図示したソフトウェアには、ネットワークインターフェースマネージャ302および障害、設定、アカウンティング、性能、およびセキュリティ(Fault, Configuration, Accounting, Performance, and Security:FCAPS)マネージャ303と連動するネットワーク管理システム(Network Management System:NMS)マネージャ301が含まれる。一部の実施形態において、このNMSは、ノード外で動作する管理ソフトウェアと、ノード内で動作するソフトウェアとのインターフェースとなる(種々のアプリケーションやFCAPSなど)。前記ネットワークインターフェースマネージャは、物理ネットワークインターフェースを管理する(ノードのイーサネット(登録商標)インターフェースや無線インターフェースなど)。このネットワークインターフェースマネージャは、(利用者から要求された)動的設定の変更を前記管理ソフトウェア経由でFCAPSに渡せるよう、NMSを支援する。一部の実施形態では、設定情報を格納し読み出す機能がFCAPSに含まれ、FCAPS機能は、継続的に設定情報を必要とする全アプリケーションと連動する。また、FCAPSは、ノードの各種動作モジュールからの障害情報、統計量、および性能データの収集を支援する。FCAPSは、収集された情報、統計量、およびデータの任意部分を、NMSに渡す。
【0081】
カーネルインターフェース310は、ルーティングプロトコルおよびトランスポートプロトコルのレイヤー311のマネージャと、フラッシュファイルシステムモジュール313のマネージャとのインターフェースの役割を果たす。前記ルーティングプロトコルには、前記ブリッジリンクプロトコルや、ブリッジテーブルの管理および参照に関連するソフトウェアの一部分が含まれる。前記トランスポートプロトコルには、TCPおよびUDPが含まれる。前記フラッシュファイルシステムモジュールは、フラッシュハードウェア要素323に連結された状態で概念的に図示しているフラッシュドライバ316とのインターフェースとなり、前記フラッシュハードウェア要素323は、図2のフラッシュ要素およびEEPROM要素の任意の組み合わせで格納が行われるフラッシュファイルシステムを表したものである。レイヤー2抽象化レイヤー312は、前記ルーティングプロトコルおよびトランスポートプロトコルと、イーサネット(登録商標)ドライバ314および無線ドライバ315とのそれぞれのインターフェースとなる。前記イーサネット(登録商標)ドライバは、図2のイーサネット(登録商標)インターフェースを表したイーサネット(登録商標)インターフェース326に連結された状態で概念的に図示している。前記無線ドライバは、図2の無線インターフェースを表した無線インターフェース329に連結された状態で概念的に図示している。一部の実施形態では、本ソフトウェアに、シリアルドライバを含めることもできる。このソフトウェアは、コンピュータ可読媒体に格納され(例えば、上記のDRAM要素、フラッシュ要素、およびEEPROM要素の任意の組み合わせ)、前記プロセッサにより実行される。図示したパーティションは単なる一例であり、他の等価なレイヤー構成も多数可能である。
【0082】
結論
以上の実施形態については、理解の明瞭化を目的として一部詳しく説明したが、本発明は上記で提供した詳細事項に限定されるものではなく、多くの代替形態が可能である。 開示した実施形態は、例示的なものであって限定的なものではない。その構造、構成、および使用には、本開示と一貫し、当該登録特許に添付された請求項の範囲内の多数の変形形態が可能であることが理解されるであろう。例えば、相互接続および機能単位のビット幅、クロック速度、および使用する技術のタイプは、一般に、各構成要素ブロックで異なる。フローチャートの工程および機能要素の順序および構成は、一般に、場合に応じて異なる。また、具体的に別段の断りがない限り、指定された値範囲、使用される最大値および最小値、または他の特定の仕様(統合・一体化技術や、設計フロー技術など)は、単に例示的実施形態のものであり、実施態様の技術には改善および変更が期待でき、本発明を限定するものと解釈すべきではない。
【0083】
種々の構成要素、サブシステム、機能、動作、ルーチン、およびサブルーチンを実施(実装)する際は、例示した技術の代わりに、当業者に公知の機能的に等価な技術を使用してもよい。相互接続部、論理、機能、およびルーチンに与えた名称は単に例示的なものであり、開示された概念を限定すると解釈されるべきではない。また言うまでもなく、多くの設計の機能的な態様は、ハードウェア(一般には専用回路)またはソフトウェア(プログラムされたコントローラまたはプロセッサの何らかの態様による)で、実施態様に応じた設計上の制約と、より高速な処理の技術トレンド(それまでハードウェアに含まれていた機能のソフトウェアへの移行を促進する)と、より高い統合密度(それまでソフトウェアに含まれていた機能のハードウェアへの移行を促進する)との関数として実施できる。具体的な変形形態としてはネットワーキング技術が異なるもの(例えば、有線/無線、プロトコル、帯域幅)などがあり(これに限定されるものではないが)、その他の変形形態は、独自の工学技術および特定用途の業務上の制約に応じて本明細書で開示する概念を実施(実装)する場合に生じると期待される。
【0084】
実施形態は、開示した概念の多数の態様について、必要最低限の実施態様よりはるかに多くの詳細事項および環境的文脈を加えて例示している。当業者であれば、本発明の変形形態において、本明細書に開示した構成要素を省略しても、残りの要素間の基本的な協動態様を変更しないまま残せることが理解できるであろう。したがって、開示した詳細事項の大部分については、開示した概念の種々の態様を実施(実装)しなくともよいことは言うまでもない。前記残りの要素が先行技術と区別可能である限り、省略された構成要素により本明細書で開示する概念が限定されることはない。
【0085】
設計におけるそのようないかなる変形形態も、例示した実施形態で開示した内容に対する実質的な変更とはならない。また言うまでもなく、本明細書で開示する概念は他のネットワーキング用途および通信用途に広い応用性を有し、例示した実施形態の特定の応用または産業に限定されない。このように、本発明は、当該登録特許に添付された請求項の範囲内に含まれた、考えられるすべての変更(修正)形態および変形形態を含むものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3