特許第5788935号(P5788935)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5788935漏洩防止・再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5788935
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】漏洩防止・再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B65D 43/06 20060101AFI20150917BHJP
   B65D 47/08 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   B65D43/06
   B65D47/08 F
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-170508(P2013-170508)
(22)【出願日】2013年8月20日
(62)【分割の表示】特願2010-215975(P2010-215975)の分割
【原出願日】2000年8月31日
(65)【公開番号】特開2013-241224(P2013-241224A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2013年8月29日
(31)【優先権主張番号】09/386,702
(32)【優先日】1999年8月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501014005
【氏名又は名称】シーエスピー テクノロジーズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ブーホルツ,マイケル
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特表平05−502845(JP,A)
【文献】 米国特許第05474177(US,A)
【文献】 実開昭57−174355(JP,U)
【文献】 実開昭60−195749(JP,U)
【文献】 米国特許第02852054(US,A)
【文献】 特開平09−267850(JP,A)
【文献】 実開昭63−007657(JP,U)
【文献】 特表平08−500071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 43/06
B65D 47/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナとキャップとで構成された再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリであって:
前記コンテナは、上部と外表面を有し、前記上部に縁を有していて、前記縁は、前記コンテナの内表面に平行な内壁を有しており;
前記キャップは、前記コンテナに付着したヒンジを有していて、そして外周面を有する円形ベースと、前記ベースの前記外周面の回りで垂直かつ外方向に延びる円筒管状スカートとを有し、前記スカートは内壁を有し、前記内壁は少なくとも一つのリセスを有し、前記キャップは対向する両端有し、前記キャップは、前記コンテナの開閉を容易にするための親指タブとを有し、前記親指タブと前記ヒンジとは、前記キャップの対向する両端に位置すると共に、前記キャップの前記スカートから垂直かつ外方に延びており
前記縁は一つの嵌合面を有しており、前記嵌合面は、前記キャップの相当面に対する止め嵌合のための垂直からの傾斜を有しており、前記縁は丸端を有している、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリにおいて、
閉位置において、前記キャップの前記スカートが前記コンテナの上にかぶさって、前記コンテナの前記縁が、前記キャップの前記スカートの前記内壁の前記リセス内に位置し、前記コンテナを漏洩防止状態及び/又は気密状態にしていて、前記コンテナは、前記縁と前記キャップの内側平面部との間の接触によってのみ漏洩防止状態又は気密状態にするために、前面から単一動作で親指タブに下向きの力を加えることによりシールされかつ再シールできるようになっており、
前記ヒンジがヒンジリセスを有し、前記ヒンジリセスが、前記キャップの前記スカートに付着された第1エレメントと、前記コンテナに付着された第2エレメントの二つのエレメントを形成し、前記ヒンジリセスが前記コンテナの開閉中、曲げ点として機能していて、
前記ヒンジの第1エレメントは、前記ヒンジリセスの中心線から前記キャップの外周辺までの寸法が、0.76mm(0.03in)から3.175mm(0.125in)の間である、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項2】
前記コンテナが更に前記コンテナの外表面から半径方向外側に突出したフランジを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項3】
前記ヒンジが前記コンテナフランジに付着していることを特徴とする、請求項2に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項4】
前記キャップの前記スカートが前記閉位置の間、前記コンテナフランジの上にかぶさり着座するようになっていることを特徴とする、請求項2に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項5】
前記再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリが、閉位置において、気密シール状態になることを特徴とする、請求項1に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項6】
以下のテスト方法−(a)コンテナ内に1±0.25gの分子ふるい(篩)を置き、その重量を記録し、(b)親指タブに隣接した前記縁が、これもまた親指タブに隣接したキャップの内側平面部に接触するまで、前面から単一動作で親指タブに下方向に圧力を加えることによってコンテナを閉じ、(c)閉じたコンテナを、相対湿度80%、22.2℃(72°F)の温度の状態の環境室内に置き、(d)1日後に分子ふるいを含むコンテナの重量を測り、(e)4日後に分子ふるいを含むコンテナの重量を測り、(f)4日目の値から1日目の値を引いて、コンテナに浸入した水分をマイクログラム単位で計算する−で判定される前記コンテナに浸入した水分が3日後に150μgより少ないことを特徴とする、請求項5に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項7】
前記キャップとコンテナとがプラスチックで成形されていることを特徴とする、請求項1に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項8】
前記キャップとコンテナとがプラスチックで一体に成形されて、その間にヒンジを形成したことを特徴とする、請求項7に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項9】
前記キャップが前記閉位置の間、前記コンテナの前記縁に圧装されていることを特徴とする、請求項1に記載の再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項10】
コンテナとキャップとで構成された再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリであって:
前記コンテナは、上部と外表面を有し、前記上部に縁を有していて、前記縁は、前記コンテナの内表面に平行な内壁を有しており;
前記キャップは、前記コンテナに付着したヒンジを有していて、そして外周面を有する円形ベースと、前記ベースの前記外周面の回りで垂直かつ外方向に延びる円筒管状スカートとを有し、前記スカートは内壁を有し、前記内壁は少なくとも一つのリセスを有し、前記キャップは対向する両端有し、前記キャップは、前記コンテナの開閉を容易にするための親指タブとを有し、前記親指タブと前記ヒンジとは、前記キャップの対向する両端に位置すると共に、前記キャップの前記スカートから垂直かつ外方に延びており
前記縁は一つの嵌合面を有しており、前記嵌合面は、前記キャップの相当面に対する止め嵌合のための垂直からの傾斜を有しており、前記縁は丸端を有している、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリにおいて、
閉位置において、前記キャップの前記スカートが前記コンテナの上にかぶさって、前記コンテナの前記縁が、前記キャップの前記スカートの前記内壁の前記リセス内に位置し、前記コンテナを漏洩防止状態及び/又は気密状態にしていて、前記コンテナは、前記縁と前記キャップの内側平面部との間の接触によってのみ漏洩防止状態又は気密状態にするために、前面から単一動作で親指タブに下向きの力を加えることによりシールされかつ再シールできるようになっており、
前記ヒンジがヒンジリセスを有し、前記ヒンジリセスが、前記キャップの前記スカートに付着された第1エレメントと、前記コンテナに付着された第2エレメントの二つのエレメントを形成し、前記ヒンジリセスが前記コンテナの開閉中、曲げ点として機能していて、
前記ヒンジの第2エレメントは、前記ヒンジリセスの中心線から前記コンテナの外周辺までの寸法が、2.54mm(0.1in)から4.593mm(0.195in)の間である、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項11】
コンテナとキャップとで構成された再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリであって:
前記コンテナは、上部と外表面を有し、前記上部に縁を有していて、前記縁は、前記コンテナの内表面に平行な内壁を有しており;
前記キャップは、前記コンテナに付着したヒンジを有していて、そして外周面を有する円形ベースと、前記ベースの前記外周面の回りで垂直かつ外方向に延びる円筒管状スカートとを有し、前記スカートは内壁を有し、前記内壁は少なくとも一つのリセスを有し、前記キャップは対向する両端有し、前記キャップは、前記コンテナの開閉を容易にするための親指タブとを有し、前記親指タブと前記ヒンジとは、前記キャップの対向する両端に位置すると共に、前記キャップの前記スカートから垂直かつ外方に延びており
前記縁は一つの嵌合面を有しており、前記嵌合面は、前記キャップの相当面に対する止め嵌合のための垂直からの傾斜を有しており、前記縁は丸端を有している、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリにおいて、
閉位置において、前記キャップの前記スカートが前記コンテナの上にかぶさって、前記コンテナの前記縁が、前記キャップの前記スカートの前記内壁の前記リセス内に位置し、前記コンテナを漏洩防止状態及び/又は気密状態にしていて、前記コンテナは、前記縁と前記キャップの内側平面部との間の接触によってのみ漏洩防止状態又は気密状態にするために、前面から単一動作で親指タブに下向きの力を加えることによりシールされかつ再シールできるようになっており、
前記ヒンジがヒンジリセスを有し、前記ヒンジリセスが、前記キャップの前記スカートに付着された第1エレメントと、前記コンテナに付着された第2エレメントの二つのエレメントを形成し、前記ヒンジリセスが前記コンテナの開閉中、曲げ点として機能していて、
前記親指タブは、前記キャップの外周辺から前記親指タブの端部までの寸法が、3.175mm(0.125in)から8.255mm(0.325in)の間である、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項12】
コンテナとキャップとで構成された再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリであって:
前記コンテナは、上部と外表面を有し、前記上部に縁を有していて、前記縁は、前記コンテナの内表面に平行な内壁を有しており;
前記キャップは、前記コンテナに付着したヒンジを有していて、そして外周面を有する円形ベースと、前記ベースの前記外周面の回りで垂直かつ外方向に延びる円筒管状スカートとを有し、前記スカートは内壁を有し、前記内壁は少なくとも一つのリセスを有し、前記キャップは対向する両端有し、前記キャップは、前記コンテナの開閉を容易にするための親指タブとを有し、前記親指タブと前記ヒンジとは、前記キャップの対向する両端に位置すると共に、前記キャップの前記スカートから垂直かつ外方に延びており
前記縁は一つの嵌合面を有しており、前記嵌合面は、前記キャップの相当面に対する止め嵌合のための垂直からの傾斜を有しており、前記縁は丸端を有している、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリにおいて、
閉位置において、前記キャップの前記スカートが前記コンテナの上にかぶさって、前記コンテナの前記縁が、前記キャップの前記スカートの前記内壁の前記リセス内に位置し、前記コンテナを漏洩防止状態及び/又は気密状態にしていて、前記コンテナは、前記縁と前記キャップの内側平面部との間の接触によってのみ漏洩防止状態又は気密状態にするために、前面から単一動作で親指タブに下向きの力を加えることによりシールされかつ再シールできるようになっており、
前記キャップの前記内壁の前記リセスが、基準垂直線に対して15°から35°の間の角度のついた角度面を有している、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【請求項13】
コンテナとキャップとで構成された再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリであって:
前記コンテナは、上部と外表面を有し、前記上部に縁を有していて、前記縁は、前記コンテナの内表面に平行な内壁を有しており;
前記キャップは、前記コンテナに付着したヒンジを有していて、そして外周面を有する円形ベースと、前記ベースの前記外周面の回りで垂直かつ外方向に延びる円筒管状スカートとを有し、前記スカートは内壁を有し、前記内壁は少なくとも一つのリセスを有し、前記キャップは対向する両端有し、前記キャップは、前記コンテナの開閉を容易にするための親指タブとを有し、前記親指タブと前記ヒンジとは、前記キャップの対向する両端に位置すると共に、前記キャップの前記スカートから垂直かつ外方に延びており
前記縁は一つの嵌合面を有しており、前記嵌合面は、前記キャップの相当面に対する止め嵌合のための垂直からの傾斜を有しており、前記縁は丸端を有している、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリにおいて、
閉位置において、前記キャップの前記スカートが前記コンテナの上にかぶさって、前記コンテナの前記縁が、前記キャップの前記スカートの前記内壁の前記リセス内に位置し、前記コンテナを気密状態にしていて、前記コンテナは、前記縁と前記キャップの内側平面部との間の接触によってのみ気密状態にするために、前面から単一動作で親指タブに下向きの力を加えることによりシールされかつ再シールできるようになっており、
前記コンテナ・キャップ・アセンブリの閉位置における気密性能は、以下のテスト方法−(a)コンテナ内に1±0.25gの分子ふるい(篩)を置き、その重量を記録し、(b)親指タブに隣接した前記縁が、これもまた親指タブに隣接したキャップの内側平面部に接触するまで、前面から単一動作で親指タブに下方向に圧力を加えることによってコンテナを閉じ、(c)閉じたコンテナを、相対湿度80%、22.2℃(72°F)の温度の状態の環境室内に置き、(d)1日後に分子ふるいを含むコンテナの重量を測り、(e)4日後に分子ふるいを含むコンテナの重量を測り、(f)4日目の値から1日目の値を引いて、コンテナに浸入した水分をマイクログラム単位で計算する−で判定される前記コンテナに侵入した水分が3日後に150μgより少ないものとなっている、再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
前面からの一回の操作で開放、シール、あるいは最シール可能で、しかも漏洩防止シールを実現することができるコンテナを提供することが望まれている。例えば、薬品テストなど、実験室で使うときに、コンテナの使用者は、単に前面からコンテナの親指タブに力を加えるだけで試料にアクセスできると共に、資料を最シールでき、コンテナを漏洩防止状態にすることができるのを望んでいる。使用の容易さに加えて、コンテナ内の試料の保全性が著しく、コンテナの中味の適切な一連の保管要求を満足する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】WO91/10602
【発明の概要】
【0003】
本発明は漏洩防止・最シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリに関する。本発明の一実施態様において、アセンブリはヒンジによって付着されたキャップとコンテナからなる。コンテナは上部と外面を有し、上部に縁を有する。キャップは外周辺を有する円形ベースと、前記ベースの外周辺の回りに垂直かつ外方に延びた円筒管状スカートを有する。このスカートは少なくとも一つのリセスを含む内壁を有する。もう一つの実施態様においては、キャップは対向する両端を有すると共に、コンテナの開閉を容易にするための親指タブと、コンテナに付着したヒンジとを有する。親指タブとヒンジはキャップの両端に位置しており、キャップのスカートから垂直かつ外方に延びている。もう一つの実施態様においては、キャップのスカートはコンテナにかぶさっており、コンテナの縁は、閉位置の間、キャップのスカートの内壁のリセス内に位置している。
【0004】
もう一つの実施態様においては、コンテナは更に、コンテナの外表面から半径方向外側に突出したフランジ(例えば、キャップが知らずに空くのを防止すると共に、フランジのまわりのキャップ位置を確実に一定にするための目視尺度の役目をする脱落防止リング)を備える。更なる実施態様においては、ヒンジはコンテナフランジに付着しており、キャップのスカートは、コンテナの縁にかぶさると共に、閉位置の間、コンテナフランジに一様に近接するようになっている。
【0005】
更なる実施態様においては、キャップ・コンテナ・アセンブリは閉位置において気密シール状態となる。
【0006】
更なる実施態様においては、キャップとコンテナはプラスチックで成形されている。更なる実施態様においては、キャップとコンテナはプラスチックで一体に成形されてその間のヒンジを形成している。更なる実施態様においては、キャップが閉位置の間、コンテナにぴったりはまって漏洩防止かつ気密となる。
【0007】
更なる実施態様においては、本アセンブリのヒンジはリセスを有している。このリセスは、キャップのスカートに付着した第1エレメントと、コンテナに付着した第2エレメントの二つのエレメントを形成している。更なる実施態様においては、リセスは、コンテナの開閉中、曲げ点として機能する。
【0008】
本発明はまた、漏洩防止・最シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリの製造方法に関し、ヒンジで接続されたコンテナとキャップを備え、コンテナは上部と外表面を有し、コンテナは上部の縁を含み、キャップは、外周辺を有する円形ベースと、前記ベースの外周辺の回りに垂直かつ外方に延びた円筒管状スカートとを有し、スカートは少なくとも一つのリセスを有する内壁を有し、キャップは対向する両端を有すると共に、親指タブを有し、親指タブとヒンジは、キャップの両端に位置すると共に、キャップのスカートから垂直かつ外方に延びており、前面からの単一動作で親指タブに下向きの圧力を加えることによってコンテナを閉じて、スカートをコンテナにかぶさるようにすると共に、コンテナの縁をキャップのスカートの内壁のリセス内に位置させるようにする方法に関する。
【0009】
本発明の更なる完全な評価と多くの特徴は、添付図面と共に以下の説明を参照することにより容易に理解される。
開示されているそれらの利点と改善点の間において、本発明の目的と特徴が添付図面を参照した以下の説明から明らかとなる。図面は、本明細書の一部分を構成し、本発明の模範的な実施態様を含み、その種々の目的と特徴を示している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の漏洩防止・再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリの一実施態様の縦断面図である。
図2図2は、開位置にある、ヒンジで接続されたコンテナとキャップの一実施態様の平面図である。
図3図3は、閉位置にある本発明のコンテナ・キャップ・アセンブリの一実施態様の側面図である。
図4図4は、閉位置にあるアセンブリの一実施態様の断面図である。
図5図5は、本発明のコンテナ・キャップ・アセンブリの一実施態様のキャップとコンテナの一部分を示す寸法・角度付拡大詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は漏洩防止・再シール可能なコンテナ・キャップ・アセンブリに関する。用語「再シール可能な」は、コンテナが何度も開閉および再開閉できることを意味する。用語「漏洩防止」は、コンテナが青色水晶染色テストに合格することを意味する。青色水晶染色テストはコンテナシール内の漏洩を検出するための目視テストである。コンテナは、コンテナが置かれた白色紙に色の変化が目視されない(すなわち、白色紙がコンテナからの青色水晶染色液で染まらない)場合、青色水晶染色テストを「合格」したといえる。青色水晶染色テストの手順は以下のステップからなる。(a)ティースプーン一杯の青色水晶染色粉を約3.785dm3 (1gal)のアルコールに加え、その溶液を完全に混ぜることによって青色水晶染色液を作る。(b)青色水晶染色液をコンテナに注入する。(すなわち、コンテナを逆さに置いたときにシール領域全体を覆うように十分な量の染色液を追加しなければならない。)(c)親指タブに隣接した縁部がキャップの内側平面部に接触するまで、前面から単一動作で親指タブに下方向に圧力を加える(例えば、使用者がその親指を親指タブに平行にあるいはその上に置き、下方向に圧力を一回加える)ことによってコンテナを閉じる。(d)室温の状態でコンテナを白色紙上に逆さ(すなわち反転する)に置く。(e)30分後に、白色紙を調べて白色紙が青色水晶染色液で染まっているかどうかを判定する。
【0012】
もう一つの実施態様においては、キャップ・コンテナ・アセンブリは閉位置において気密シールとなる。用語「気密」は、コンテナに侵入した水分が、(3日後に)約750μg、望ましくは、約250μg、更に望ましくは、約150μgより少ないことを意味する。この水分の量は以下のテスト方法で判定する。(a)コンテナ内に1±0.25gの分子ふるい(篩)を置き、その重量を記録する。(b)親指タブに隣接した縁部が、これもまた親指タブに隣接したキャップの内側平面部に接触するまで、前面から単一動作で親指タブに下方向に圧力を加えることによってコンテナを閉じる。(c)閉じたコンテナを、相対湿度80%、約22.2℃(72°F)の温度の状態の環境室内に置く。(d)1日後に分子ふるいを含むコンテナの重量を測る。(e)4日後に分子ふるいを含むコンテナの重量を測る。(f)4日目の値から1日目の値を引いて、コンテナに進入した水分をマイクログラム単位で計算する。
【0013】
ここで、同一番号が同一部品または相当部品を表すいくつかの図面、特に図1、を参照して、本発明の漏洩・再シール可能なキャップ・コンテナ・アセンブリ10の一実施態様を説明する。アセンブリ10は本質的に、ベース28、内部空洞27、外表面25、上部21、および下部26を有するコンテナ20からなっている。コンテナ20は上部21に縁22を有している。アセンブリ10はまた、キャップ30を備えている。このキャップ30は、円形ベース31と、ベース31の外周回りに垂直かつ外方に延びる円筒管状スカート33を有している。キャップ30は対向する両端を有し、一端にはコンテナの開閉を容易にするための親指タブ36があり、さらにはコンテナ20に付着したヒンジ40を有している。タブ36とヒンジ40とは、キャップの対向する両端に位置して、キャップ30のスカート33から垂直かつ外方に延びている。
【0014】
コンテナはまた、コンテナ20の外表面25から半径方向外側に突出したフランジ24を有している。ヒンジ40はまたコンテナフランジ24に付着している。ヒンジ40はまたコンテナの開閉中、曲げ点として機能するリセス(ヒンジリセス)42を有している。
【0015】
アセンブリ10の適切な材料にはプラスチック(例えば、ポリプロピレンおよびポリエチレン等の熱可塑性プラスチック)が含まれる。一つの実施態様においては、キャップ30とコンテナ20とはプラスチックで一体に成形し、その間にヒンジ40を形成してもよい。キャップ30とコンテナ20は、一つの実施態様においては、米国特許4,783,056号に開示されたものと同等の成形処理で作ることができ、他の実施態様においては米国特許4,812,116号に開示されたものと同等の成形に従って成形することができる。そのような処理と成形を行う更なる実施態様においては、キャップとコンテナとヒンジとを備えたアセンブリは、米国特許4,783,056号および4,812,116号に開示された操作に従って製造することができ、もう一つの実施態様においては、米国特許5,723,085号に従って製造することができる。これらの特許の開示内容をここに参考として提示します。
【0016】
もう一つの実施態様においては、二つのステップ(すなわち、ヒンジの厚い部分)がリセス42の対向する両端でリセス42にブリッジをかける。更なる実施態様においては、ヒンジ40の第1エレメントは、リセスの中心線からキャップの外周辺までの寸法が、約0.762mm(約0.03in)から約3.175mm(約0.125in)、好ましくは約1.524mm(0.06in)までの間である。更なる実施態様においては、ヒンジ40の第2エレメントは、リセスの中心線からコンテナの外周辺までの寸法が、約2.54mm(約0.1in)から約4.953mm(約0.195in)、好ましくは約3.175mm(0.125in)までの間である。
【0017】
もう一つの実施態様においては、親指タブ36(キャップの前面部分に位置している)のキャップの外周辺からタブの端までの寸法が、約3.175mm(約0.125in)から約8.255mm(約0.325in)、好ましくは約5.969mm(0.235in)までの間である。更なる実施態様においては、アセンブリ10は、前面から単一動作で親指タブに下方向に力を加えることによってシール及び/又は再シール状態にすることができ、漏洩防止シール状態にすることができる。例えば、使用者がその親指を親指タブに平行にあるいはその上(すなわちコンテナの前面部分)に置き、カチっと音がするまで一回で下方向に圧力を加え、それからフランジまわりのキャップの位置が一様であることを目で確かめる。
【0018】
図2は、開位置にある本発明のアセンブリ10の平面図である。アセンブリ10はヒンジ40で接続されたコンテナ20とキャップ30とを備えている。コンテナ20は、空洞27、縁22、およびフランジ24を有している。キャップは、円形ベース31、リセス32を有する内壁35、および親指タブ36を備えている。ヒンジ40は、それぞれリセスによって形成された二つのエレメント41および43を有している。第1エレメント41はコンテナ20のフランジ24に付着しており、第2エレメント43はキャップ30に付着している。
【0019】
図3は、閉位置における本発明の側面図である。キャップ・コンテナ・アセンブリ10は、ヒンジ40によって接続されたキャップ30とコンテナ20とを備えている。コンテナ20は、外面25から延びるフランジ24と、ベース28とを有している。キャップ30は、円筒状スカート33と、スカート33に直交して外方に延びる親指タブ36を有している。閉位置において、キャップ30のスカート33はコンテナ20にかぶさり、コンテナ20のフランジ24の上に載っている。
【0020】
図4は、閉位置におけるアセンブリ10の断面図である。キャップ30のスカート33はコンテナ20にかぶさり、コンテナ30のフランジ24の上に載っている。また、コンテナ20の縁22はキャップ30のスカート33の内壁35のリセス32内に位置している。コンテナ20は、前面から単一動作で親指タブ36に下方向に力を加えることによってシール及び/又は再シール状態にすることができ、漏洩防止シール及び/又は気密シール状態にすることができる。
【0021】
図5は、ポリプロピレン製の本発明のキャップ・コンテナ・アセンブリの一実施態様の寸法・角度を示めす断面図である。この実施態様において、縁22は一つの嵌合面を有しており、この嵌合面は、キャップの相当面に対する止め嵌合のための約20度の垂直傾斜を有している。縁22はまた丸端を有しており、この丸端は、閉じるのを簡単にするために約5度の垂直傾斜を有している。キャップ30のスカート33の内壁は、基準垂直線から約5度の第1角平面と、基準垂直線から約21度の第2角平面と、基準垂直線から約31度の第3角平面とを有するリセス32を有している。もう一つの実施態様においては、リセス32は二つの角平面(すなわち、図5の5度の角平面を除いたもの)を有している。
【0022】
本発明の数多くの修正および変更は前述の教示に照らし合わせて可能である。従って、本発明は、前述の特許請求の範囲内で、ここに具体的に開示された以外の方法で実施可能であることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5