【文献】
IEEE P802.11 Wireless LANs Specification Framework for TGac,doc.: IEEE 802.11-09/0992r12,2010年 7月14日,3.2.3.2.5 VHT-SIG-B definition
【文献】
IEEE P802.11 Wireless LANs Specification Framework for TGac,doc.: IEEE 802.11-09/0992r11,2010年 5月18日,3.2.3.2.5 VHT-SIG-B definition
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明を説明する。本発明を説明するにあたって当業者に自明な部分に対しては本発明の要旨を不明にしないように省略する。また、以下、説明される各用語は、本発明の理解のために使われたものに過ぎず、各製造会社又は研究グループでは同じ用途にも拘わらず互いに異なる用語で使われることができるに留意しなければならない。
【0020】
まず、マルチユーザMIMOの送受信信号は、以下の数式1のように表示することができる。
【0022】
ここで、yは受信信号であり、Hはチャネルであり、Wは送信端の事前符号化マトリックス(precoding matrix)であり、pはトレーニングシーケンス(training sequence)値であり、nはノイズ(noise)である。
【0023】
もし、STA間に干渉をナリング(Nulling)するZF事前符号化(precoding)方式を使用する場合、理想的な環境ではSTA間に干渉がない。然しながら、MMSE事前符号化(precoding)のような方式を適用する場合、STA間に干渉(interference)が発生する。
【0024】
2個のストリームを送信するAP及び各々1個のストリームを受信する2個のSTAがあると仮定すると、マルチユーザ(Multi−user)MIMOでトレーニングシーケンス(Trainingsequence)の送受信信号は、以下の数式2の通りである。
【0026】
ここで、STA 1及びSTA 2のチャネル推定は、各々、以下の数式3のように表示することができる。
【0028】
数式3のように、各端末では相互間干渉が存在し、このような干渉はチャネルの相関程度に応じてエラーが激しくなる。このようなエラーを減らすためには、LTFを繰り返して長さを増加させたり、SIGのMCSを低めたり、シンボル長さを増加させたり、LTFを分離(coordination)して送信する方法がある。また、チャネル状態が優秀な場合にはMCSを高めてオーバーヘッド(overhead)を減らして送信する方法がある。
【0029】
然しながら、前述されたエラーを減らす方法は、フレームで占めるLTFのオーバーヘッド(overhead)が増加する。従って、このようなオーバーヘッド(overhead)を減らすために、LTF繰り返し可否、SIGのMCS、LTFの分離可否を知らせるシグナルフィールド(signal field)が必要である。LTFの分離可否は、分離する全てのSTAが知っていなければならない情報である。従って、特定ビーム形成でない全てのSTAが受信可能に送信しなければならない。従って、VHT−SIGの共通制御シグナル(common control signal)と専用制御シグナル(dedicated control signal)とに区分しなければならない。
【0030】
本発明ではVHT−SIGの共通制御シグナル(common control signal)を送信するフィールド(Field)をVHT−SIG−Cといい、VHT−SIGの専用制御シグナル(dedicated control signal)を送信するフィールド(Field)をVHT−SIG−Dという。また、LTFを分離しないSTAのためのモードをmodeaといい、LTFを分離するSTAのためのモードをmode bという。
【0031】
APがVHT STAでない11a/g/n STAをサポートするためのモードを11a/g/n/VHT混合モード(mixed mode)といい、IEEE802.11nをサポートするモードを11n/VHT混合モード(mixed mode)といい、IEEE802.11a/g/nをサポートしないモードをグリーンフィールド(green−field)モードという。各々の送信フレームフォーマットをPPDUフォーマット(format)という。以下、各々のモードで送信方法を説明する。
【0032】
まず、Mode aでの送信方法を説明する。
【0033】
図2は、Mode aにおいて、IEEE802.11a/g/n/VHT混合モード(mixed mode)でPPDUフォーマットの例示図であり、
図3は、Mode aにおいて、IEEE802.11n/VHT混合モードでPPDUフォーマットの例示図である。
【0034】
図2及び
図3では、共通区間(Common Phase)と専用区間(Dedicated Phase)を有し、両方ともVHT−SIG−Cフィールドまでが共通区間に含まれ、その以後区間が専用区間に設定される。
【0035】
まず、
図2の(a)及び
図3の(a)には、HT−SIGフィールド以後にVHT−SIG−Cフィールド211、311が位置する場合を示している。また、
図2の(b)及び
図3の(b)には、VHT−STFフィールド以後にVHT−SIG−Cフィールド221、321が位置する場合を示している。
【0036】
次に、
図2の(b)及び
図3の(b)では、VHT端末がIEEE802.11nフレームフォーマットを受信する場合、端末がVHT−SIG−Cを検出(detection)する前には、そのフレームがIEEE802.11nフレームであるか、VHTフレームであるかを知ることができない。従って、VHT−SIG−Cのシンボル位置に自動利得制御(AGC)のためのVHT−STFがくることができることを考慮し、HT−SIG後にVHT−STFシンボルを送信し、その次にVHT−SIG−Cがくることもできる。
【0037】
次に、
図2の(c)及び
図3の(c)には、VHT−LTFフィールド以後にVHT−SIG−Cフィールド231、331が位置する場合を示している。
図2の(c)及び
図3の(c)では、VHT−STFを介して自動利得制御(AGC)を実行した場合、VHT−SIG−Cの復調性能のために、VHT−STF以後にVHT−LTFを送信し、その後にVHT−SIG−Cフィールド231、331を送信する構造である。
【0038】
最後に、
図2の(d)のように、L−SIG後にHT−SIG無しにVHT−SIG−Cフィールド241を送信することができる。その他、多様なPPDUフォーマットを有することができる。
【0039】
また、
図2の(a)〜(c)、
図3の(a)〜(c)、及び
図2の(d)の場合、専用区間でVHT−SIG−Dフィールド212、222、232、242、312、322、332を有することができる。
【0040】
図4は、本発明の一実施例によってグリーンフィールド(Green−field)PPDUフォーマットの例示図である。
【0041】
図4の(a)及び
図4の(b)の場合、共通区間と専用区間とに区分することができ、共通区間と専用区間とは、各々VHT−SIG−Cフィールド411、421の以後に専用区間が開始されることによって区分される。従って、各々の専用区間で必要なVHT−SIG−Dフィールド412、422が専用区間に位置している。
【0042】
さらに詳細に説明すると、(a)の場合のように全てのSTAが受信することができるVHT−SIG−Cフィールド411を介してVHT−STF2とVHT−LTF1、VHT−SIG−DとVHT−LTF2フィールドの情報を伝達する。又は、(b)の場合のようにVHT−SIG−C421以後に自動利得制御(AGC)が必要ない場合にはVHT−LTF1が送信されることもできる。
【0043】
図5は、LTFを分離するSTAのためのmode bで混合モードフォーマット(mixed mode format)のPPDUを示し、
図6は、LTFを分離するSTAのためのmode bでグリーンフィールドフォーマット(green−field format)のPPDUを示す。
【0044】
図5及び
図6でもVHT−SIG−Cフィールド511、521、531、541、551、561、611、621、631、641を境界にして共通区間と専用区間とに区分される。また、以後に各々の専用区間でVHT−SIG−Dフィールド512、522、532、542、552、562、612、622、632、642を含む。以下、各図面をさらに詳細に説明する。
【0045】
図5の(a)、(b)、(c)、(d)は、
図2のMode aでの三つの場合と同様である。STA間分離は、K個の同時送信するSTAの全てがすることもでき、STA aからSTA bまでのように必要な数ほどすることもできる。
図5の(a)ではSTA 2からSTA Kを分離した場合である。即ち、VHT−SIG−Dフィールド522、532は、VHT−SIG−Cとデータフィールド(Data Field)との間に任意の位置に位置することができ、VHT−SIG−Cの情報を介して位置を指定することもできる。このような事項は、
図5の(b)、(c)、及び(d)も、
図5の(a)と同様の方式にSTAを分離することができる。
【0046】
次に、
図6に対して説明する。
図6の(a)及び(b)は、
図3のMode aでの三つの場合と同様である。STA間分離は、K個の同時送信するSTAの全てがすることもでき、STA aからSTA bまでのように必要な数ほどすることもできる。
図6の(a)には、STA 2からSTA Kを分離した場合を示している。また、
図6の(b)でも
図6の(a)と同様の方式にSTAを分離することができる。この時、VHT−SIG−Dフィールド612、622、632、642は、VHT−SIG−Cとデータフィールド(Data Field)との間に任意の位置に位置することができ、該当フレームのVHT−SIG−Cフィールドに含まれた情報を介して位置を指定することもできる。
【0047】
以下、シグナルフィールド(signal field)に含まれる制御メッセージ(control message)の例を説明する。
【0048】
全てのSTAが同じ情報を受信するVHT−SIG1(common control signal;VHT−SIG−C)に含まれる情報は、次の通りである。
【0049】
VHT−SIG1(VHT−SIG−C)には次のような情報を含む。
【0050】
(1)Mode a:LTFを分離しないSTA
【0051】
− STA別に以下の情報を必要とする。
【0052】
a)VHT−LTF1のシンボル数、繰り返し(repetition)可否
【0053】
b)VHT−LTF2のシンボル数(VHT−SIG2(VHT−SIG−D)に含まれることも可能)
【0054】
c)VHT−SIG2(VHT−SIG−D)のMCS
【0055】
d)VHT−SIG2(VHT−SIG−D)のシンボル数、繰り返し(repetition)可否
【0056】
(2)Mode b:LTFを分離するSTA
【0057】
− LTFを分離するSTAインデックス(index)
【0059】
− VHT−LTF1のシンボル数、繰り返し(repetition)可否
【0060】
− VHT−LTF2のシンボル数(VHT−SIG2(VHT−SIG−D)に含まれることも可能)
【0061】
− VHT−SIG2(VHT−SIG−D)のMCS
【0062】
− VHT−SIG2(VHT−SIG−D)のシンボル数、繰り返し(repetition)可否
【0063】
(3)グリーンフィールドモード(Green−field mode)の場合にはビーム形成による隠れノード(Hidden node)の問題を避け、ビーム形成を使用しないSTAの場合のために追加に次のような情報を含む。
【0064】
− MCS、長さ(Length)情報
【0066】
(4)STAが各々異なる情報を受信するVHT−SIG2(VHT−SIG−D)には次のような情報を含む。
【0067】
− MCS、帯域幅(BW)、長く(Length)、結合(aggregation)、短いガードインターバル(Short GI)等、STAのデータ領域のための情報
【0068】
− VHT−SIG1に含まれている情報のうちVHT−LTF2の構造は、VHT−SIG2に含ませることができる。
【0069】
LTFを分離する方式は、時間、周波数、及びコード領域の分離によって、次のような方式がある。
【0071】
− Mode b−2:周波数領域分離
【0072】
− Mode b−3:時間、コード領域分離
【0073】
− Mode b−4:コード、周波数領域分離
【0074】
図7a乃至
図7dは、各々、mode b−1、mode b−2、mode b−3、mode b−4の場合であり、LTFを分離する方法を説明するための例示図である。
【0075】
図7a乃至
図7dの例として、4個のSTAに同時に送信し、各STAが1個のストリームを受信する場合である。
図7aは、STAが時間領域の値である互いに異なるシンボルを用いて区分されて送信するように構成した例であり、
図7bは、STAが周波数領域の値である互いに異なる副搬送波(subcarrier)を用いて区分されて送信する例であり、
図7cは、STAが時間及びコード領域の値であるシンボルとシンボル軸へのSTA別に互いに異なるコードを用いて区分されて送信される例であり、
図7dは、STAが周波数及びコード領域の値である副搬送波と副搬送波軸へのSTA別に互いに異なるコードを用いて区分されて送信される例である。
【0076】
図7a乃至
図7dに示す各々の場合で、各STAは、n個のストリームを受信する場合は各STAに該当するLTFをN個に拡張し、これをSTA別に分離すればいいため、一個のストリームの場合から容易に類推することができる。Mode b−1乃至Mode b−4の組合せ以外にこれらModeの組合せから新たなLTF分離方式を構成することができ、このような構成は既存Modeから容易に類推することができる。
【0077】
LTFを分離する場合、送信信号Sは、以下の数式4のように表示することができる。
【0079】
ここで、pはLTFシーケンス(sequence)であり、nはシンボル領域に該当するシンボルインデックスである。cは、LTFを時間又は周波数又は時間/コード又は時間/周波数領域に拡散させるコードであり、拡散行列を構成する。このような拡散行列では、直交(Orthogonal)行列、DFT行列、ユニタリ(Unitary)行列などが使われることができる。mは、空間領域に該当する空間時間ストリーム(spatial time stream)インデックスであり、MU−MIMOで同時に送信しようとするSTAを全部分離して送信する場合、空間時間ストリーム(spatial time stream)数の総和と同じである。wはMU−MIMOを送信するための事前符号化マトリックス(precoding matrix)であり、gは送信アンテナインデックスである。
【0080】
OFDMの場合には周波数領域の単位である副搬送波(subcarrier)に拡張することができ、前記数式4では副搬送波インデックスは省略された。
【0081】
例えば、モード(Mode)b−1のように時間領域に拡散し、時間領域の単位がシンボルであると仮定すると、拡散行列は、対角(diagonal)成分のみその値を有し、非対角(off−diagonal)成分は0となる。これを
図8aに示す。
【0082】
図8aは、モードb−1を時間領域に拡散し、時間領域単位をシンボルであると仮定した場合、拡散行列を示す例示図である。
図8aで、横軸はシンボル(Symbol)であり、縦軸は空間時間ストリーム(Spatial time stream)である。
【0083】
また、例えば、モード(Mode)b−2のように周波数領域に拡散し、周波数領域の単位が副搬送波であると仮定すると、拡散行列は、時間領域の拡張のように対角(diagonal)のみその値を有する。これを
図8bに示す。
【0084】
図8bは、モードb−2を周波数領域に拡散し、周波数領域の単位が副搬送波である場合、拡散行列を示す例示図である。
図8bで、横軸は副搬送波(subcarrier)であり、縦軸は空間時間ストリーム(spatial time stream)である。
【0085】
また、例えば、モード(Mode)b−3のように時間及びコード領域に拡散すると仮定し、時間領域の単位がシンボルであると仮定すると、拡散行列は、
図8cのように示すことができる。
【0086】
図8cは、モードb−3を時間及びコード領域に拡散し、時間領域の単位がシンボルである場合、拡散行列を示す例示図である。
図8cで、横軸はシンボル(Symbol)であり、縦軸は空間時間ストリーム(Spatial time stream)である。
【0087】
また、例えば、モード(Mode)b−4のように、周波数及びコード領域に拡散し、周波数単位が副搬送波と仮定すると、拡散行列は
図8dのように示すことができる。
【0088】
図8dは、モードb−4を周波数及びコード領域に拡散し、周波数単位が副搬送波である場合、拡散行列を示す例示図である。
図8dで、横軸は副搬送波(Subcarrier)であり、縦軸は空間時間ストリーム(Spatial time stream)である。
【0089】
以上で説明した方式を結合し、シンボルと副搬送波が結合された形態であるシンボル/副搬送波(symbol/subcarrier)形態に容易に拡張して拡散行列を構成することができる。送信する総空間時間ストリーム(Spatial time stream)を各STA別に割当を受けると仮定する場合、
図8eのような形態に例示することができる。
【0090】
図8eは、送信する総空間時間ストリームを各端末別に割当を受ける場合を示す。
【0091】
図8eの例示を説明すると、STA 1は2個の空間時間ストリーム(Spatial time stream)を使用し、STA 2は3個の空間時間ストリーム(spatial time stream)を使用し、STA Kは1個の空間時間ストリーム(Spatial time stream)を使用する場合である。
図8eに示すように、全てのSTAが同じ数の空間時間ストリーム(Spatial time stream)を使用する必要はない。
【0092】
例えば、全体6個の空間ストリーム(Spatial stream)を3個のSTAが各々2個の空間時間ストリーム(spatial time stream)を使用し、拡散行列として離散フーリエ変換(DFT)行列を使用した場合、各STA別拡散行列の割当は、
図8fのように示すことができる。
【0093】
図8fに示すように、横軸は空間時間ストリーム(Spatial time stream)であり、縦軸はシンボル(Symbol)又は副搬送波(Subcarrier)又はシンボル/副搬送波(Symbol/Subcarrier)である。
図8fの拡散行列では1番目の行と1番目の列の値が両方とも1になる。また、
図8fに示す
【数5】
の値を有することに留意しなければならない。
【0094】
また、例えば、全体8個の空間時間ストリーム(Spatial time stream)を4個のSTAが各々2個の空間時間ストリーム(spatial time stream)を使用し、実数(real)値を有するユニタリ(unitary)行列を拡散行列として使用した場合、各STA別拡散行列の割当は、
図8gのように例示することができる。
【0095】
図8gでも、横軸は空間時間ストリーム(Spatial time stream)であり、縦軸はシンボル(Symbol)又は副搬送波(Subcarrier)又はシンボル/副搬送波(Symbol/Subcarrier)である。
図8gに示すように、拡散行列の各エレメント値は任意の値を有することができ、前述したように、拡散行列は、離散フーリエ変換マトリックス(DFT matrix)又はユニタリ(unitary)行列になることもできる。
【0096】
MU−MIMOで同時に送信しようとする空間時間ストリーム(Spatial time stream)の数が4であり、2個のSTAが各々2個の空間時間ストリーム(Spatial time stream)を送信すると仮定すると、時間領域で必要なシンボルが4であればいいため、8×8行列のうち一部である4×4部分行列を適用し、
図8hのように拡散行列の演算を実行することができる。
【0097】
図9は、本発明の好ましい実施例によってPPDUフォーマット決定のためのフローチャートである。
【0098】
APは、900ステップで、サウンディング(sounding)又はフィードバック(feeback)情報を介して各STAのチャネル情報を収集する。以後、APは、902ステップで収集されたSTA別チャネルからプリコーディングアルゴリズム、例えば、ZF、MMSE、Sphere encoderなどを適用した後にSTA間干渉(interference)を推定する。
【0099】
このように、干渉推定をした後、APは904ステップで必要とする性能を満たすSTAであるかを検査する。このような検査は、STA間干渉(interference)増加によりチャネル推定エラーが増加することによって要求される性能を満たさないSTAを区別するためである。即ち、要求される性能を満たさないSTAは、LTFを分離し、要求される性能を満たすSTAは、LTFを分離しないためである。
【0100】
904ステップの検査結果を満たす場合、即ち、VHT−LTFを分離しない場合にはMode aに動作し、この場合、APは906ステップに進行して推定されたSTAのSINRを用いてVHT−SIG−DのMCSを決定する。推定されたSINRが高い場合にはVHT−SIG−DにBPSKの代りにより高いMCSを適用し、推定されたSINRが低い場合には最も低いMCSを送信する。
【0101】
反面、904ステップの検査結果を満たさない場合、即ち、VHT−LTFを分離する場合にはMode bに動作し、この場合、APは908ステップに進行してAPが分離するSTAの移動性(mobility)、遅延拡散(delay spread)、信号干渉対雑音比(SINR)情報などを用いて適切な分離モード(coordination mode)を選択することができる。
【0102】
例えば、遅延拡散(delay spread)が大きい場合、APはMode b−3を適用し、遅延拡散(delay spread)が小さい場合、APはMode b−4を適用する。また、SNRが低く、遅延拡散(delay spread)が大きい場合、APは同時送信ユーザ数を減らし、Mode b−3を適用してデスプレッディング(despreading)による利得を得ることができる。
【0103】
以後、APは、910ステップに進行してVHT−LTF/VHT−SIGの繰り返し可否及び回数を決定することができる。即ち、APは、LTFを分離する場合にはチャネル推定性能を追加に向上させるためにLTFを繰り返す(repetition)ことができるため、これに対する回数を決定する。また、APは、VHT−SIG−Dを繰り返して専用制御シグナル(dedicated control signal)の検出(detection)確率を高めることができる。
【0104】
以上のように、906ステップ又は910ステップで送信のためのモード(mode)及び繰り返しなどに対する決定が行われると、APは、912ステップに進行してPPDUフォーマットを決定し、それによってPPDUを構成して送信する。
【0105】
前述した
図2のように、Mode aにおいて、11a/g/n/VHT混合モード(mixed mode)での受信端は、次のように動作する。
【0106】
まず、
図2の(a)に対して説明する。
【0107】
1)受信端は、L−STFを介してキャリアセンシング(Carrier sensing)、自動利得制御(AGC)、時間同期化(timing sync.)、概略的な周波数オフセット推定(coarse frequency offset estimation)を実行する。
【0108】
2)以後、受信端は、L−LTFを介して正確な周波数オフセット推定(fine frequency offset estimation)とチャネル推定を実行する。
【0109】
3)その後、受信端は、L−LTFを用いたチャネル推定値を用いてL−SIGを復調する。
【0110】
4)以後、受信端は、HT−SIGを検出(detection)する方法(BPSK phase rotation)を用いてHT−SIGを検出し、L−LTFのチャネル推定値を用いて復調する。
【0111】
5)以上の過程を実行した後、受信端は、VHT−SIG−Cを検出する方法(BPSK phase rotation)を用いてVHT−SIG−Cを検出し、L−LTFのチャネル推定値を用いて復調する。
【0112】
6)また、受信端は、VHT−STFを用いてビーム形成(Beamforming)されたマルチユーザ(multi−user)MIMO信号の自動利得制御(AGC)を実行する。
【0113】
7)以後、受信端は、VHT−SIG−CのVHT−LTFの構造に対する情報を用いてVHT−LTFを介してマルチユーザ(Multi−user)MIMOチャネルを推定する。
【0114】
8)その後、受信端は、VHT−SIG−Cが指示するVHT−SIG−Dに対する情報とVHT−LTFを用いたチャネル推定値からVHT−SIG−Dを復調する。
【0115】
9)これを介して受信端は、VHT−SIG−Dのデータに対する情報を用いてデータを復調する。
【0116】
次に、
図2の(b)に対して説明する。ここで、
図2の(b)は
図2の(a)と比べる時、1)〜4)の過程は同様である。従って、以後の過程のみ説明する。
【0117】
5)L−SIGを復調した後、受信端は、VHT−STFを用いてAGCを実行する。
【0118】
6)以後、受信端は、VHT−SIG−Cを検出する方法(BPSK phase rotation)を用いてVHT−SIG−Cを検出し、L−LTFのチャネル推定値を用いて復調する。
【0119】
7)その後、受信端は、VHT−STFを用いてビーム形成(Beamforming)されたマルチユーザ(multi−user)MIMO信号のAGCを実行する。
【0120】
8)また、受信端は、VHT−SIG−CのVHT−LTFの構造に対する情報を用いてVHT−LTFを介してマルチユーザ(Multi−user)MIMOチャネルを推定する。
【0121】
9)その後、受信端は、VHT−SIG−Cが指示するVHT−SIG−Dに対する情報とVHT−LTFを用いたチャネル推定値からVHT−SIG−Dを復調する。
【0122】
10)また、受信端は、VHT−SIG−Dのデータに対する情報を用いてデータを復調する。
【0123】
次に、
図2の(c)に対して説明する。
図2の(c)も
図2の(a)と比べる時、1)〜4)の過程は同様であるため、省略する。
【0124】
5)L−SIGを復調した後、受信端は、VHT−STFを用いてAGCを実行する。
【0125】
6)以後、受信端は、VHT−LTFを用いてチャネル推定を実行する。
【0126】
7)また、受信端は、VHT−SIG−Cを検出する方法(BPSK phase rotation)を用いてVHT−SIG−Cを検出し、VHT−LTFのチャネル推定値を用いて復調する。
【0127】
8)その後、受信端は、VHT−STFを用いてビーム形成(Beamforming)されたマルチユーザ(multi−user)MIMO信号のAGCを実行する。
【0128】
9)以後、受信端は、VHT−SIG−CのVHT−LTFの構造に対する情報を用いてVHT−LTFを介してマルチユーザ(Multi−user)MIMOチャネルを推定する。
【0129】
10)また、受信端は、VHT−SIG−Cが指示するVHT−SIG−Dに対する情報とVHT−LTFを用いたチャネル推定値からVHT−SIG−Dを復調する。
【0130】
11)これによって、受信端は、VHT−SIG−Dのデータに対する情報を用いてデータを復調する。
【0131】
次に、
図2の(d)に対して説明する。
図2の(d)も
図2の(a)の場合と比べる時、1)〜3)の過程は同様であるため、省略する。
【0132】
4)L−SIGを復調した後、受信端は、VHT−SIG−Cを検出する方法(BPSK phase rotation)を用いてVHT−SIG−Cを検出し、L−LTFのチャネル推定値を用いて復調する。
【0133】
5)以後、受信端は、VHT−STFを用いてビーム形成されたマルチユーザ(multi−user)MIMO信号のAGCを実行する。
【0134】
6)その後、受信端は、VHT−SIG−CのVHT−LTFの構造に対する情報を用いてVHT−LTFを介してマルチユーザ(Multi−user)MIMOチャネルを推定する。
【0135】
7)また、受信端は、VHT−SIG−Cが指示するVHT−SIG−Dに対する情報とVHT−LTFを用いたチャネル推定値からVHT−SIG−Dを復調する。
【0136】
8)これによって、受信端は、VHT−SIG−Dのデータに対する情報を用いてデータを復調する。
【0137】
以上で説明したように、Mode aでの11n/VHT混合モード(mixed mode)/VHTグリーンフィールドモード(Greenfield mode)とMode bでの混合モード(mixed mode)とグリーンフィールドモード(Greenfield mode)の受信方式は、前記動作構造から容易に構成することができる。
【0138】
高速の無線通信システムにおけるトレーニングシンボルを送信する場合に使われる。