(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明に関し、添付図面を参照して以下において詳細に説明する。添付図面においては、本発明の様々な実施形態が、本発明を何ら限定することなく、図示されている。
【0044】
図1(
図1A〜
図1I)は、請求項1によるデバイスの実施形態の構成およびその動作を概略的に示している。
【0045】
図1(
図1A〜
図1I)は、さらに、家禽の屠殺体の一部から切り離されることとなる叉骨2を示している。家禽叉骨の斜視図は、
図14Aに示されている。
図1および
図2の図示は、
図14の図示とほぼ対応している。
【0046】
叉骨2は、
図1においては、
図2と同じ位置で示されている。これに関しては、叉骨の近くで実行されるカット操作と一緒に、より詳細に後述する。カット操作により、叉骨を屠殺体の一部から取り除くことができる。図示の明瞭化のために、屠殺体の残部は、
図1(
図1A〜
図1I)には図示されていない。一般に、屠殺プロセスの事前操作において、家禽の頭と首が、取り外されており、内臓の抜き出しが既に行われている。屠殺体の一部は、手羽先を備えることもまた備えていないこともできる。また、屠殺体の一部は、皮剥操作を既に行うこともまた未だに行っていないこともできる。
【0047】
デバイスには、屠殺体一部キャリアがデバイスが設けられていることが好ましい。これにより、叉骨切り離しデバイスの様々な関連操作時に、屠殺体の一部を支持することができる。そのようなキャリアは、当該技術分野においては公知である。好ましい実施形態は
図6Aおよび
図6Bに示されている。
【0048】
図1(
図1A〜
図1I)は、一次的叉骨ナイフ10と、2つの二次的叉骨ナイフ11,21と、を示している。
【0049】
好ましくは、一次的叉骨ナイフ10は、この例においては、全体的に矢状形状とされている。矢状形状の狭い端部すなわち尖った端部が、屠殺体の一部を向いている。好ましくは、少なくとも、この一次的叉骨ナイフの2つの側方サイドすなわち拡張サイドと、好ましくは尖鋭端部とは、切削エッジとして具現されている。これは、例えば、
図6Aにおいて好ましい実施形態として示されている。
【0050】
二次的叉骨ナイフ11,21の各々は、叉骨2の脚部の外側に沿ってカット操作を実行し得るように構成されている。この例においては、各々のナイフ11,21は、例えば
図7および
図8に示すように、屠殺体を向いて配置された先端側の切削エッジを有している。
【0051】
また、
図1には、叉骨切り離しデバイスのベース41が、概略的に示されている。ベース41は、例えば
図7〜
図12に示すように、例えば、例えばロッドといったような、直線状ガイドとして具現することができる。図示の明瞭化のために、ベース41は、
図1Eおよび
図1Fにおいて、(部分的に)図示されている。
【0052】
ベース41は、中間部材30を移動可能に支持している。ここでは、中間部材30は、カムプレート30として具現されている。好ましくは、中間部材30は、ベース41に対して直線的に案内される。中間部材駆動アセンブリ(図示せず)が設けられている。これにより、中間部材30をベースに対して移動させることができる。
【0053】
好ましくは、中間部材すなわちカムプレート30は、ガイドを備えている。ガイドは、ここでは、ナイフ10のための、および、ナイフ10が付設されている駆動部材10aのための、直線状ガイドとされている(ナイフ10は、好ましくは、例えば1つまたは複数のボルトを介して、駆動部材10aに対して、着脱可能な態様で付設されている)。この例においては、カムプレート30には、ガイドスロット30aが設けられている。ガイドスロット30aの内部には、部材10aの一部をスライド可能に受領することができる。
【0054】
好ましくは、ベース41に対しての、中間部材すなわちカムプレート30の案内軸線は、中間部材すなわちカムプレート30に対しての、ナイフ10の案内軸線に対して、平行とされている。
【0055】
二次的叉骨ナイフ11,21の各々は、好ましくは、協同的な二次的叉骨ナイフ支持体13,23上に取り付けられている。ここでは、二次的叉骨ナイフ11,21の各々は、好ましくは、協同的な二次的叉骨ナイフ支持体13,23に対して着脱可能に取り付けられている。
【0056】
支持体13,23の各々は、ここでは図示の明瞭化のために破線によって図示された共通の連結駆動部材71aに対して、回転可能に連結されている。支持体13,23は、共通部材71aに対して、それぞれの回転軸線12,22まわりに、回転することができる。好ましくは、軸線12,22は、互いに平行とされている。好ましくは、軸線12,22は、互いに離間されている。
【0057】
さらに、
図1(
図1A〜
図1I)は、特に
図1Iは、カムプレート30を示している。カムプレート30は、この例においては、二次的叉骨ナイフの駆動アセンブリの一部である。好ましくは、カムプレート30は、ここでは、2つのカムトラック15,25を備えている。支持体13,23の各々には、カムフォロワ17,27が設けられている。カムフォロワ17,27は、それぞれ対応するカムトラック15,25と協力する。カムフォロワ17,27は、それぞれ関連する回転軸線12,22から離間して配置されている。これにより、カムフォロワ17,27は、二次的叉骨ナイフ11,21のそれぞれに関して、回転軸線12,22まわりにおいて、支持体13,23の回転動作駆動アーム部分を形成することができる。
【0058】
好ましくは、カムフォロワ17,27は、ローラとされている。ローラは、それぞれ対応するローラ軸線16,26まわりにおいて、支持体13,23に対して回転可能とされている。しかしながら、カムフォロワ17,27として、スライド可能な他の構造を使用することもできる。
【0059】
好ましくは、支持体13,23は、さらに、それぞれ対応する回転軸線12,22と二次的叉骨ナイフ11,21との間において、二次的叉骨ナイフ支持アーム部分を備えている。好ましくは、回転動作駆動アーム部分と二次的叉骨ナイフ支持アーム部分とは、互いに対して斜めに配置されている。ここでは、支持体13,23の各々は、全体的にL字形状である。
【0060】
カムトラック15,25とカムフォロワ17,27とは、二次的ナイフ支持体13,23の回転動作を引き起こすものであって、支持体13,23の制御された回転動作を引き起こし得る他の駆動アセンブリによって代替し得ることは、理解されるであろう。例えば、各支持体13,23には、例えば電気モータまたは油圧モータといったような回転駆動モータを付設することができ、これにより、回転軸線12,22まわりの回転を引き起こすことができる。
【0061】
図示の明瞭化のために、
図1(
図1A〜
図1I)には、一次的および二次的叉骨ナイフの駆動に関する他の細部が図示されていない。
【0062】
図1(
図1A〜
図1I)に示す例においては、一次的叉骨ナイフ駆動アセンブリによって実施される一次的叉骨ナイフの駆動は、二次的叉骨ナイフ駆動アセンブリによる駆動とは、独立したものとされている。これにより、一次的叉骨ナイフの駆動を、二次的叉骨ナイフの駆動とは、独立したものとすることができる。
【0063】
この例においては、一次的叉骨起動アセンブリを、ナイフ10として作用させることを、想定することができる。
【0064】
例えば、ベース41を、デバイスのうちの、一次的ナイフ10の移動を制御する少なくとも1つのカムトラックを有したカムトラック構造(図示せず)に沿って、移動させることが想定される。少なくとも1つのカムトラックは、例えば、カルーセルタイプのデバイスに関しては円形のカムトラックとすることができ、あるいは、叉骨切り離しデバイスの駆動時にベース41が直線状経路に沿って移動する場合には、少なくとも部分的に直線状のトラックとすることができる。例えば、キャリア10aには、カムフォロワが設けられ、デバイスは、さらに、そのようなカムフォロワと協力するカムトラックを備えている。これにより、ベースがそのようなカムトラック構造に沿ってまたはそのようなカムトラック構造に対して移動した際には、ナイフ10の適切な移動を得ることができる。例えばシリンダやスクリュースピンドル等のような直線的駆動機構といったような、ナイフ10のための他の駆動機構であっても、同様に使用可能であることは、理解されるであろう。
【0065】
この例においては、さらに、二次的叉骨駆動機構が共通の連結駆動部材71aに対して作用することも、想定することができる。
【0066】
例えば、ベース41を、二次的ナイフ11,21の移動を制御する少なくとも1つのカムトラックを有したカムトラック構造に沿って、移動させることが想定される。少なくとも1つのカムトラックは、例えば、カルーセルタイプのデバイスに関しては円形のカムトラックとすることができ、あるいは、叉骨切り離しデバイスの駆動時にベース41が直線状経路に沿って移動する場合には、直線状のトラックとすることができる。例えば、部材71aには、カムフォロワが設けられ、デバイスは、さらに、そのようなカムフォロワと協力するカムトラックを備えている。これにより、ベース41がそのようなカムトラック構造に沿ってまたはそのようなカムトラック構造に対して移動した際には、ナイフ11,21の適切な移動を得ることができる。例えばシリンダやスクリュースピンドル等のような直線的駆動機構といったような、ナイフ11,21のための他の駆動機構であっても、同様に使用可能であることは、理解されるであろう。
【0067】
デバイスによる叉骨の切り離し操作時に、叉骨切り離しデバイスのカムトラック構造に沿ってまたはデバイスの他の構造に沿って移動可能であるようにしてベース41がデバイス内に配置されている場合には、屠殺体一部キャリアも、また、例えば適切なコンベヤ上において、移動可能に配置され得ることは、理解されるであろう。これにより、叉骨のカット操作時および除去操作時に、デバイスの関連部材と屠殺体の一部とを、位置合わせ状態に維持することができる。
【0068】
他の例において図示されているように、一次的ナイフ10の駆動と、二次的ナイフ11,21の駆動とは、また、機械的に一体化することができる。例えば、機械的リンクは、ナイフ10と、ナイフ11,21と、の間に設けられる。これにより、例えば、ナイフ10の移動と、ナイフ11,21の移動と、の双方を、デバイスの単一のカムトラックおよび単一のカムトラックフォロワによって、あるいは、単一の駆動モータによって、命令することができる。
【0069】
図1Aにおいては、一次的叉骨ナイフ10および二次的叉骨ナイフ11,21は、屠殺体の一部の外部における、それぞれの第1位置すなわち退避位置とされている。
【0070】
図1Bは、屠殺体の一部から叉骨2を除去するに際しての、次の段階を示している。一次的叉骨ナイフ10は、矢印31によって示すように、一次的叉骨ナイフ駆動アセンブリ(図示せず)によって、下向きに駆動される。一次的叉骨ナイフ10は、これにより、本来的にその上に存在している肉から離間した叉骨2をカットする。少なくとも、一次的叉骨ナイフが叉骨2の近くに到着した後には、叉骨に隣接してなおかつ叉骨がなす平面において、カット操作が行われる。
【0071】
好ましくは、二次的ナイフ11,21は、ナイフ10のこの移動の少なくとも第1パートにおいては、退避位置のままとされる。
【0072】
図1Cは、次の段階を示している。この時点で、一次的叉骨ナイフ10は、第2位置すなわち完全に延出された位置へと到達している。この位置においては、一次的叉骨ナイフ10は、一次的叉骨ナイフ10がなす平面に対して垂直な方向から見たときに、叉骨2を実質的にカバーしているあるいは叉骨2の上に横たわっている。ナイフ10は、ナイフ11,21が動き出す前にこの完全に延出された位置へと到達することができる、あるいは、それらの移動は、時間的にオーバーラップすることができる。
【0073】
図1Cの段階においては、二次的叉骨ナイフ11,21は、二次的叉骨ナイフ駆動アセンブリ(図示せず)によって、矢印14,24の方向において、第1位置すなわち退避位置から、第2位置すなわち完全に延出された位置に向けて、移動を開始する。この例においては、二次的叉骨ナイフ駆動アセンブリは、部材71aに対して作用することが好ましい。
【0074】
図示のように、二次的叉骨ナイフ支持体13,23は、部材71aに対して、それぞれの回転軸線12,22まわりに回転可能である。単純な回転軸線の代わりに、ナイフ支持体13,23と部材71aとの間のより複雑な回転連結が可能であることは、理解されるであろう。
【0075】
ベースすなわちカムプレート30と支持体13,23とは、相対移動される。ここでは、この相対移動は、協同的な駆動機構(例えば、図示していないカムトラックアセンブリ)の影響下における部材71aの移動によって、引き起こされる。
【0076】
ベースまたはカムプレート30に対しての、支持体13,23の第1位置すなわち退避位置から始めて、カムトラック15,25は、平行なカムトラック部分を有していることが好ましい。平行なカムトラック部分は、回転軸線12,22(ここでは、部材71aによって駆動される)の移動に対して平行である。これにより、ナイフ11,21の延出移動の第1パートを、実質的に直線的なものとすることができる。つまり、ナイフ11,21を回転させることがない。これは、
図1Cに示されている。
【0077】
図1Dに示すように、カムトラック15,25の非平行部分は、回転軸線12,22(ここでは、部材71aによって駆動される)の移動に対して非平行である。これにより、ナイフ11,21を下向きに移動させる際にすなわち並進移動させる際に、カムトラック15,25およびフォロワ17,27は、二次的叉骨ナイフ支持体13,23の各々をそれぞれの回転軸線12,22まわりに、制御しつつ回転させることができる。ナイフ11,21の回転は、ナイフ11,21の先端どうしが互いに接近する向きに移動するようなものとされる。これにより、叉骨2の足の側部形状に追従させることができる。
【0078】
図1Dにおいては、二次的叉骨ナイフに関連したフォロワ17,27は、カムプレート30のカムトラック15,25の非平行部分内にある。このとき、カムトラックおよびフォロワは、矢印18,28のそれぞれに示すように、二次的叉骨ナイフ11,21を内向きに回転させる。これにより、二次的叉骨ナイフ11,21の経路は、叉骨2の脚部の外側形状に実質的に追従することとなる。
【0079】
図1Eに示す段階においては、二次的叉骨ナイフ11,21は、第2位置すなわち延出位置へと到達している。一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21との双方がそれぞれの第2位置すなわち延出位置とされたときには、叉骨2は、既にカットされていて、屠殺体の残部から離間されている。このとき、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とは、屠殺体の残部から取り外される準備ができている。
【0080】
図1Eに示すように、好ましくは、完全な延出位置とされた二次的ナイフ11,21においては、それらの先端どうしが、近接しているまたは完全に当接している。完全な延出位置とされた二次的ナイフ11,21の各々の側面は、矢状形状または三角形状の一次的ナイフ10の側方カット面に沿って、例えば
図6Aにおけるナイフ10の側面64に沿って、少しの離間間隔を有した状態で、延在している。
【0081】
屠殺体の一部の肉内へのナイフ10,11,21の各々の経路は、
図1Eの位置へと到達したときに叉骨2が無傷であるようなものとされる。
【0082】
叉骨2の除去は、好ましくは、一次的叉骨ナイフ10および二次的叉骨ナイフ11,21を、屠殺体の一部から離間する向きに、ナイフ10,11,21の相互位置を
図1Eに示す位置に維持した状態で、同時に移動させることにより引き起こされる。よって、この除去操作の少なくとも第1パートにおいては、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21は、好ましくは、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21のすべてがそれぞれの第2位置すなわち延出位置にいたときと同じ相対位置に保持される。これは、
図1Fに示されている。
【0083】
この相対位置におけるナイフ10,11,21の組のこの除去移動は、この例においては、好ましくは、ベース41に対しての中間部材すなわちカムプレート30の移動によって、得られる。これにより、それらナイフは、屠殺体の一部から離間する向きに移動する(ナイフによって形成されたポケットの内部に叉骨を有している)。この移動を図示するために、ベース41上における同じ仮想的参照ポイントMは、
図1Eおよび
図1Fにおいて示されている。
図1Fにおいて矢印32で示すように、中間部材すなわちカムプレート30が、
図1Fにおいては、ベース41の参照ポイントMに向けて移動していることがわかる。ナイフ10,11,21によるカット操作の後においてもなおも存在しているような、叉骨と屠殺体の一部との間のすべての残りの連結は、この除去移動によって解除される。
【0084】
他の実施形態においては、中間部材すなわちカムプレート30が、この除去移動を達成するために、ベース41に対して移動可能である必要がないことは、理解されるであろう。上記の実施形態(図示せず)においては、存在する場合には、屠殺体一部キャリアは、逆向きに移動することができる、あるいは、少なくとも、叉骨を保持しているナイフ10,11,21の組から離間する向きに移動することができる。これにより、屠殺体の一部から叉骨の除去することができる。叉骨の除去を引き起こし得るような、中間部材30の移動と屠殺体一部キャリアの移動との組合せも、また、可能である。
【0085】
一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とが、例えばカムトラック機構によって制御されつつ、カムプレート30の移動によって、所定距離にわたって、屠殺体の一部から分離されたときには、ナイフ10,11,21は、第1位置すなわち退避位置へと移動するように駆動される。操作サイクルのこのパートにおいては、二次的叉骨ナイフ支持体13,23は、部材71aの移動によって、カムプレート30に対して駆動される。これにより、カムフォロワ17,27は、カムトラック15,25に対しての初期的な位置へと戻ることができる。このプロセスにおいては、二次的ナイフ11,21は、互いに離間する向きに駆動され、これにより、叉骨2を解放することができる。
【0086】
図1Hに示す段階においては、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とは、それぞれの第1位置すなわち退避位置へと戻されている。ナイフによって形成されたポケットがこの時点では完全に開いていることのために、叉骨2が、解放され、デバイスから取り外される。叉骨2は、例えば、重力の影響を受けて落下する、あるいは、例えば、デバイスのうちの、例えばシュートといったような収集部材によって受領される。
【0087】
好ましくは機械的な突き出し部材といったような叉骨突き出し部材を設けることができ、これにより、例えば叉骨がナイフの組に対して固着することが想定される場合には、ナイフの組から叉骨を突き出すことを補助することができる。機械的な突き出し部材は、専用のカムトラックおよびカムフォロワ機構に対して関連することができ、これにより、突き出し部材のタイミングの良い操作を得ることができる。
【0088】
図2A、
図2B、
図2C、
図2Dは、二次的叉骨ナイフ11,21の可能な二次的カット経路19,29の一部を示している。これらの図からわかるように、二次的カット経路19,29は、湾曲しており、叉骨2の脚部の外形形状に対して少なくとも実質的に追従する。図示の明瞭化のために、一次的叉骨ナイフ10は、
図2A、
図2B、
図2C、
図2Dにおいては、図示されていない。
【0089】
叉骨は、叉骨の先端のところで出会う2つの脚部2a,2bと、突出した骨プレート2cと、を備えている。骨プレートは、自由端2dを有している。
【0090】
図2Aの例においては、二次的経路は、比較的鋭い曲がり部分を有した直線から構成されている。そのような曲がり部分においては、向きが変化している。
図2Aの例においては、二次的カット経路19,29は、叉骨の広い部分から骨プレート2cの自由端2dまで、直線状とされている。このことは、いくらかの肉または他の組織が、領域2eのところにおいて、叉骨に対して付着したままであることを、意味している。しかしながら、
図2Aで示す二次的カット経路19,29の利点は、単純な形状であるということである。これにより、ハードウェアによる二次的叉骨ナイフの駆動が容易なものとなる。
図2Aで示す二次的カット経路でさえ、叉骨に付着して残る肉の量は、EP1430780によって公知のデバイスが使用された時と比較して、より少ないものである。
【0091】
図2Bは、二次的カット経路19,29の代替可能な形状を示している。この代替可能な態様においては、二次的カット経路19,29は、曲線から構成されている。
図2Aの二次的カット経路と同様に、
図2Bの二次的カット経路の場合には、多少の組織が、領域2eのところにおいて叉骨に対して付着して残ることとなる。
図2Bで示す二次的カット経路19,29の利点は、この場合にも、単純な形状であるということである。これにより、ハードウェアによる二次的叉骨ナイフの駆動が容易なものとなる。さらに同様に、
図2Bで示す二次的カット経路を使用した場合には、叉骨に付着して残る肉の量は、EP1430780によって公知のデバイスが使用された時と比較して、より少ないものである。
【0092】
図2Aおよび
図2Bの二次的カット経路の変形例においては、直線と曲線との組合せからなる二次的カット経路を使用し得ることは、当業者には明瞭であろう。
【0093】
図2Cは、二次的カット経路19,29のさらに代替可能な形状を示している。この例においては、二次的カット経路19,29は、さらに、領域2eにおいて、叉骨の外形形状に対して密接に追従している。これにより、二次的カット経路19,29の形状を、より複雑な形状とすることができる。これにより、肉と叉骨との間の非常に効果的な分離を行うことができる。
図2Cにおいては、二次的カット経路19,29は、直線と曲線との組合せによって形成される。
【0094】
図2Dは、二次的カット経路19,29のさらに代替可能な形状を示している。この例においても、二次的カット経路19,29は、領域2eにおいて、叉骨の外形形状に密接に追従する。これにより、二次的カット経路19,29の形状を、より複雑な形状とすることができる。これにより、肉と叉骨との間の非常に効果的な分離を行うことができる。
図2Dにおいては、二次的カット経路19,29は、直線どうしの組合せによって形成される。
【0095】
図2Cおよび
図2Dの二次的カット経路19,29においては、二次的叉骨ナイフは、骨プレート2cの側面に沿って、擦ることができる。これにより、肉を骨プレートから切り離すことができる。
【0096】
図2に示すすべての二次的カット経路19,29においては、二次的カット経路19,29は、骨プレート2cの自由端2dに隣接したところにおいて、互いに出会っている。これは有利である。なぜなら、叉骨を屠殺体の残部から完全に切り離すことを助けるからである。骨プレート2cの自由端2dには、例えば腱や皮膜といったような明確ないくらかの組織が存在する。二次的叉骨ナイフをこの領域で互いに出会わせることは、これら組織を効果的にカットすることを助ける。例えば、二次的叉骨ナイフの移動は、それらナイフを互いに鋏のように動作させるようにして、制御することができる。
【0097】
図3は、叉骨切り離しデバイスの有利な実施形態における様々な構成部材を概略的に示している。この実施形態においては、叉骨支持ブロック40が、追加的に設けられている。さらに、関連する叉骨支持ブロック駆動アセンブリ(図示せず)が設けられている。好ましくは、この駆動アセンブリは、ナイフ10,11,12に関する1つまたは複数の駆動アセンブリに対して独立したものとされる。例えば、
図8に示されているように、カムトラックおよびカムフォロワアセンブリは、支持ブロック40と関連しており、これにより、退避位置と延出位置との間における支持ブロックの移動を引き起こすことができる。
【0098】
支持ブロック40は、一次的叉骨ナイフ10の後方に配置される。図示の明瞭化のために、一次的叉骨ナイフ10は、
図3には図示されていない。
【0099】
図3Aは、第1位置すなわち退避位置において、支持ブロック40を示している。この位置においては、支持ブロックは、処理対象をなす屠殺体の一部の外部である。一般に、ナイフ10が退避位置にあるときには、支持ブロックは、ナイフ10の下方にある。
【0100】
図3Bは、第2位置すなわち延出位置とされた支持ブロック40を示している。この第2位置においては、支持ブロック40は、叉骨2を支持している。一般に、その後、支持ブロック40は、叉骨2の脚部2a,2bの間のスペース内に配置される。第2位置においては、支持ブロック40は、隣接する肉内における1つまたは複数のナイフ10,11,21のカット操作に起因する力に耐えるように、叉骨を補助する。
【0101】
支持ブロック40は、叉骨を少なくとも部分的に受領するための凹所を有することができる。例えば、叉骨の脚部のためのまたは叉骨の脚部の一部のため凹所を、ブロックの両側部に有することができる。
【0102】
叉骨支持ブロック40は、例えば
図1に関して上述したような叉骨切り離しナイフの駆動に先立って、屠殺体の一部から取り除かれるべき叉骨の脚部どうしの間の第2位置すなわち延出位置とされることが好ましい。
【0103】
そのようなアプローチにおいては、一次的叉骨ナイフ10は、ブロック40が延出された後に、第1位置からその第2位置へと屠殺体の一部内へと下向きに駆動される。この移動時には、一次的叉骨ナイフ10は、好ましくは、支持ブロック40の前面に沿って移動し、これにより、叉骨がなす平面と実質的に平行な平面内において、叉骨から離間した肉をカットすることができる。
【0104】
二次的叉骨ナイフ11,21は、支持ブロック40の両側部の外側を、離間しつつ通過する。
【0105】
叉骨支持ブロック40が使用された場合に、そして、
図1F〜
図1Hを参照して上述したような態様で叉骨2が屠殺体の一部から取り除かれる場合には、支持ブロック40は、一次的叉骨ナイフおよび二次的叉骨ナイフと一緒に、屠殺体から離間する向きに駆動される。これにより、ナイフ10,11,12によって外部に形成されたなおかつ支持ブロック40によって内部に形成されたポケット内に叉骨を保持することができる。
【0106】
図4は、
図3の実施形態における様々な構成部材を側面図で示している。
図4においては、支持ブロック40と、一次的叉骨ナイフ10と、二次的叉骨ナイフ11,21と、のすべては、それぞれの第2位置すなわち延出位置とされている。
【0107】
支持ブロック40は、叉骨2の脚部どうしの間に配置される。この例においては、支持ブロック40の前面40aは、平面を有している。一次的叉骨ナイフ10は、好ましくは支持ブロックに面している面が平面とされているものであって、支持ブロック40の前面上をスライドする、あるいは、支持ブロック40の前面に対して平行に隣接してスライドする。
【0108】
支持ブロック40は、支持ブロック駆動アセンブリに対して連結されている。この例においては、支持ブロック駆動アセンブリは、連結部材44を備えている。連結部材44は、支持ブロック40をスライド部材42に対して連結する。スライド部材42は、ガイド部材41のベースに対して案内される。ここでは、好ましくは、ベースまたはガイド部材41に沿って直線的に移動させることができる。カムフォロワ43は、スライド部材42に対して連結されている。カムフォロワ43は、デバイスのカムトラック(図示せず)上を走行する。これにより、第1位置と第2位置との間にわたって(矢印45で示すように)、支持ブロック40と一緒にスライド部材42を移動させることができる。
【0109】
ベースまたはガイド部材41は、任意の適切な構成を有することができる。例えば、任意の適切な横断面形状を有した単一のロッドまたはコラムとすることができる。ベースまたはガイド部材41は、ベースまたはガイド部材41まわりにおけるデバイス構成部材の回転が防止されるように、構成することができる。他方、例えば円形横断面形状を有したものといったようなガイド部材41が使用された場合には、ガイド部材41まわりにおけるデバイス構成部材の回転を防止し得るように、追加的な対策が講じられなければならない。これは、例えば、ガイド部材41にキー溝を設けることによって、行うことができる。
【0110】
図4においては、二次的叉骨ナイフ11,21の有利な実施形態が示されている。この実施形態においては、二次的叉骨ナイフ11,21の各々の先端カットエッジは、傾斜部材21*を有している。傾斜部材21*は、矩形ナイフボディからコーナーがトリミングされている。これにより、ナイフ11,21の平面内において、カットエッジにテーパー形状をもたらすことができる。側面図においてわかるように、ナイフ11,21の各々は、一次的ナイフ10の近くにおいて側面に先端チップを有している。このテーパー形状の効果は、叉骨を切り離すプロセス時に、胸ヒレが、二次的叉骨ナイフ11,21によって損傷を受けるというリスクが少ないということである。
【0111】
叉骨支持ブロック40が使用される場合には、ナイフ10,11,21が退避位置に向けて駆動された後に、叉骨が支持ブロック40に対して固着または粘着する傾向がありそのため叉骨が解放されかねないことのために、叉骨の効果的な除去という問題点が発生し得る。支持ブロック40を叉骨を離間させるように圧縮空気を叉骨に対して吹き付けることができる。しかしながら、これは、デバイスの構成を複雑なものとする。したがって、ここでは、支持ブロック40に、少なくとも1つの機械的な突き出し部材を設けることが提案される。機械的な突き出し部材は、支持ブロックに対して移動可能なものであり、支持ブロックから叉骨を押し出す。好ましくは、機械的な突き出し部材は、専用のカムトラックおよびカムフォロワアセンブリによって駆動される。
【0112】
図5は、叉骨支持ブロック40の有利な実施形態を、横断面図によって、示している。この実施形態においては、支持ブロックには、内部に、キャビティ46が形成されている。支持ブロック40の外形形状は、少なくとも支持ブロック40が叉骨2に対して係合する領域においては、このキャビティ46によって影響を受けない。
【0113】
支持ブロック40は、この実施形態においては、凹所46内へと延出される突き出しアーム47を備えている。突き出しアーム47は、軸線まわりに回転可能とされている。アーム47のこの回転は、カムフォロワ49と協働するカムトラック(図示せず)によって制御される。カムフォロワ49は、アーム47に対して連結されている。アーム47は、面47*を有している。
【0114】
支持ブロック40が、屠殺体の一部の外部における第1位置から、屠殺体の一部の内部の第2位置へと、移動したときには、アーム47は、支持ブロック40に対して、好ましくは、動作面47*がキャビティ46内に退避されたような位置と、動作面47*が支持ブロック40の外形形状と実質的に面一となるような位置と、をとることができる。
【0115】
叉骨の除去プロセス時に、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21と支持ブロック40とが、屠殺体から離間する向きに駆動された際には、叉骨2は、これらのナイフによって形成されるポケット内に保持される。叉骨を解放するために、好ましくは最初に一次的叉骨ナイフ10が、そして、好ましくはその後に二次的叉骨ナイフ11,21が、退避位置へと駆動される。多くの場合、そのとき、叉骨2は、支持ブロック40に対して粘着する。よって、支持ブロック40から叉骨を積極的に取り除かれなければならない。
【0116】
図5の支持ブロック40においては、突き出しアームが、ここでは、アーム47の前面47*が、叉骨を支持ブロック40から押しのけるために使用される。二次的叉骨ナイフが、支持ブロック40に対して、叉骨2を支持ブロック40から押し出し得るような位置とされたときには、カムトラックが、カムフォロワ49を介して、アーム47を軸線48まわりに回転駆動する。この駆動に基づき、前面47*は、支持ブロック40の外形形状から突出するように、駆動される。これにより、前面47*は、叉骨2に対して当接し、支持ブロック40から離間する向きに叉骨2を押し出す。
【0117】
図6A1および
図6A2は、一次的叉骨ナイフ10の有利な実施形態を、斜視図によって示している。
【0118】
一次的叉骨ナイフ10のボディ63のカット部分は、通常は、矢状形状または三角形状とされる。矢状形状の先端は、一次的叉骨ナイフ10のうちの、屠殺体の一部内へと最初に導入される部分である。一次的叉骨ナイフのボディは、取付部分61を有している。取付部分61の1つまたは複数の開口62には、例えばボルトといったような固定手段を配置することができる。これにより、一次的叉骨ナイフ10を、一次的叉骨ナイフ駆動アセンブリに対して、例えばキャリア10aに対して、取り付けることができる。
【0119】
図6の有利な実施形態においては、一次的叉骨ナイフ10は、ボディの矢状形状または三角形状のカット部分の側方に沿って側面64を備えている。これら側面64は、叉骨を切り離す際に、胸ヒレを損傷するというリスクを低減することを補助する。
【0120】
図6に示すように、好ましくは、一次的叉骨ナイフ10の先端65は、溝形状である。これに代えて、先端は、分岐を有したフォーク形状とすることができる。叉骨は、腱を介して、屠殺体の一部の胸骨に対して連結されている。ナイフ10の先端の溝形状またはフォーク形状は、これらの形状によって腱が一次的叉骨ナイフ10上をスライドしたりおよび/または腱が一次的叉骨ナイフ10から離間する向きに移動したりすることを防止することのために、この腱を確実に切断するのに有効である。
【0121】
好ましくは、一次的叉骨ナイフ10は、矢状形状または三角形状とされたカット部分のワイドな側部のところに、2つの湾曲したウィング66を備えている。各々のウィング66は、カット部分の側部の先端65から離間した端部を形成している。これらウィング66は、一次的叉骨ナイフ10のボディ63がなす平面から外向きに突出している。使用時には、一次的叉骨ナイフ10は、ウィング66が、支持ブロック40の前面から離間する向きであるとともに支持ブロック40の前面に対して実質的に垂直な向きを向くようにして(支持ブロックが使用される場合)、すなわち、屠殺体の一部の胸ヒレの側方を向くようにして、配置される。
【0122】
ウィング66は、叉骨を切り離す際に、胸ヒレを損傷するというリスクを低減することを補助する。さらにまた、先端65から離間して対向している側部に位置したウィングの湾曲形状は、一次的叉骨ナイフ10が第2位置から第1位置へと退避する際に、一次的叉骨ナイフ10が叉骨関節内において絡まってしまうことを防止することを補助する。
【0123】
図6Bおよび
図6Cは、上述した叉骨切り離しデバイスと組み合わせて使用するのが有利な製品キャリア50の一例を示している。特に、一次的叉骨ナイフの
図6Aの実施形態と組み合わせて使用するのが有利な製品キャリア50の一例を示している。この製品キャリア50は、可動フック57を備えている。可動フック57は、製品キャリア50上において処理されるべき屠殺体の一部1を固定するためのものである。フック57は、胸骨によって屠殺体の一部1に対して係合し得るよう構成されている。
【0124】
フック57は、その先端のところに、スリット58を備えている。スリット58により、フック57は、フォーク状先端59を有することができる。屠殺体の一部1が
図6Aおよび
図6Bの製品キャリア50上に配置されたときには、叉骨を胸骨に対して取り付けている腱は、フック57のスリット58内に係止される。これにより、叉骨を胸骨に対して取り付けている腱は、一次的叉骨ナイフによってカットされる際には、所定位置に保持される。
【0125】
図6Aによる一次的叉骨ナイフ10の実施形態が使用された場合には、叉骨を胸骨に対して取り付けている腱は、一次的叉骨ナイフ10のフォーク形状のまたは溝形状の先端65と、製品キャリア50のフック57のフォーク状先端58と、の間に、係止される。このようにして、腱を横断してのカットは、信頼性高い方法によって実行される。
【0126】
図7および
図8は、本発明の第1見地によるデバイスの第2実施形態を示している。この実施形態においては、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とは、互いに機械的に連結されている、ここでは、カプラプレート71bによって互いに機械的に連結されている。これにより、すべてのナイフ10,11,21に関して単一の共通の駆動アセンブリを使用することができる。この点は、ナイフ10とナイフ11,21とに関して互いに独立した駆動アセンブリが使用される
図1の上記実施形態とは、対照的である。
【0127】
一次的叉骨ナイフ10は、カプラプレート71に対して固定的に連結されている、例えばボルトまたはネジを使用してまたは溶接によって、カプラプレート71に対して固定的に連結されている。
【0128】
二次的叉骨ナイフ支持体13,23は、それぞれの回転軸線12,22によって、カプラプレート71bに対して連結されている。そして、二次的叉骨ナイフ支持体13,23は、カプラプレート71bに対して、および、一次的叉骨ナイフ10に対して、回転可能とされている。
【0129】
連結部材72は、例えばナイフキャリア10aと一体的なものとされており、カプラプレート71bを連結している。これにより、一次的叉骨ナイフ10および二次的叉骨ナイフ11,21を、カムフォロワ81aに対して、連結している。カムフォロワ81aは、カムトラック81と協力している。これにより、ナイフ10,11,21と支持体13,23とからなるアセンブリを、カムプレート30に対して、移動させることができる。カプラプレート71bがカムプレート30に対して移動することにより、カムフォロワ17,27は、カムトラック15,25内を移動する。ナイフ11,21の所望の回転移動が得られる。
【0130】
この実施形態においては、カムプレート30は、ベースまたはガイド部材41上において移動可能に取り付けられる。カムプレート30は、ブラケット300上に取り付けられている。ブラケット300は、ガイド部材41に沿って直線的に移動する。ブラケット300は、
図8には図示されていない。カムフォロワ301が、ブラケット300に付設されている。デバイスは、カムフォロワ301のための対応するカムトラック(図示せず)を有している。これにより、カムプレート30を、ガイド部材またはベース41に対して、制御しつつ移動させることができる。
【0131】
図7および
図8は、さらに、付加的な叉骨支持ブロック40を示している。支持ブロック40は、連結部材44上に取り付けられている。連結部材44は、支持ブロック40をカムフォロワ43に対して連結している。支持ブロック40と連結部材44とカムフォロワ43とは、ガイド部材41に沿って移動可能とされている。この例においては、ガイド部材41は、支持ブロック44を案内するために使用されている。ガイド部材41は、一次的叉骨ナイフおよび二次的叉骨ナイフと一緒にカプラプレート71bを案内するために使用されているガイド部材41と同じものである。しかしながら、個別のガイド部材を使用することもできる。支持ブロック40と連結部材44とカムフォロワ43との移動は、カムフォロワが走行するカムトラック82によって、規定される。
【0132】
図7は、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21と支持ブロック40とのすべてが、屠殺体の一部1の外部において、それぞれの第1位置すなわち退避位置とされた状況を示している。図示された他の実施形態の場合と同様に、この状況は、操作サイクルの開始位置と考えることができる。
【0133】
図7に示される位置から始まって、まず最初に、支持ブロック40を、屠殺体の一部1の中へと、叉骨の脚部どうしの間へと、第2位置すなわち延出位置に向けて移動させる。この移動は、カムフォロワ43とその関連するカムトラック82とによって駆動される。
図8は、第2位置すなわち延出位置とされた支持ブロック40を示している。
【0134】
その後、カムフォロワ81aとその関連するカムトラック81とが、カプラプレート71bを、このカプラプレート71bに対して連結された一次的叉骨ナイフ10および二次的叉骨ナイフと一緒に、移動させる。これにより、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とが、それぞれの第2位置すなわち延出位置へと駆動される。カプラプレート71のこの駆動時には、カムプレート30は、カット経路の方向には駆動されない。これにより、カプラプレート71bとカムプレート30との間の相対移動を引き起こす。これにより、二次的叉骨ナイフ11,21のカムフォロワ17,27を、カムプレート30のカムトラック15,25を通って移動させる。カムフォロワ17,27のこの移動により、二次的叉骨ナイフ支持体13,23を、それぞれの回転軸線12,22まわりに回転させることができる。よって、二次的叉骨ナイフ11,21の、第1位置から第2位置への各々の移動は、並進移動と回転移動との組合せである。並進移動は、カプラプレート71bの移動によって規定され、回転移動は、カムトラック15,25およびカムフォロワ17,27によって規定される。
【0135】
カプラプレート71bの移動は、支持ブロック40がその第2位置すなわち延出位置へと到達した後に、引き起こされることができる。しかしながら、カプラプレート71bの移動は、支持ブロックの移動とオーバーラップすることもできる。その場合には、第1位置から第2位置への支持ブロック40の移動とカプラプレートの移動とは、それら移動の少なくとも一部において同時に引き起こされる。
【0136】
図8においては、一次的および二次的叉骨ナイフは、それぞれの第2位置への途中である。すなわち、一次的および二次的叉骨ナイフは、まだ第2位置へと到達していない。
【0137】
支持ブロックと一次的および二次的叉骨ナイフとのすべてが第2位置すなわち延出位置へと到達したときには、叉骨ナイフは、叉骨を周囲の肉から既に切り離している。これにより、叉骨は、屠殺体の残部に対して、もはや実質的に連結されていない。支持ブロックと一次的および二次的叉骨ナイフとのすべてが第2位置にあるときには、切り離された叉骨が、支持ブロック40と一次的および二次的叉骨ナイフ10,11,21との間において拘束されている。
【0138】
屠殺体の一部から叉骨を除去するためには、支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとを、互いに関しての相対位置を維持しつつ、それぞれの第2位置から、それぞれの第1位置に向けて、上向きに駆動する。支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとが、切り離されている叉骨を拘束していることにより、支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとは、叉骨を、一緒に第1位置へと移動させる。これにより、叉骨を、屠殺体の一部1から離間させることができる。
【0139】
支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとが、屠殺体の一部から十分に離間したときに、支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとは、再度、相対位置を変更する。これにより、叉骨を解放することができる。支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとが再びそれぞれの第1位置へと到達した時点で、支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとの移動は、終了する。これにより、操作サイクルが終了する。
【0140】
当業者であれば、支持ブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフとの間に拘束された叉骨を上述したようにして屠殺体の一部から除去することが、本発明の第1見地によるデバイスの様々な実施形態と組み合わせて実行し得ることは、理解されるであろう。
【0141】
図9は、本発明の第1見地による叉骨切り離しデバイス3の一実施形態を示している。この実施形態においては、デバイスは、カルーセル上に取り付けられている。図示の明瞭化のために、
図9においては、ただ1つのデバイス3だけが図示されている。当業者であれば、有利には、本発明による複数のデバイス3がカルーセル上に取り付けられることは、理解されるであろう。
【0142】
カルーセルは、ドラム80を備えている。ドラム80は、フレーム(図示せず)に取り付けられている。デバイス3は、ドラム80に対して移動可能とされている。一般に、ドラムは、例えばシャフト87上に、固定的に取り付けられている。これに対し、デバイス3は、ドラム80まわりにおいて、ドラムの中心まわりに、ここでは閉じた円形経路の中心をなすシャフト87まわりに、閉じた円形経路内を移動する。
【0143】
ドラム80は、1つまたは複数のカムトラック81,82,83,84,85,86を備えている。これらカムトラックは、デバイス3の様々な移動の一部を規定する。カムトラックは、両面のものとすることができる。この例においては、カムトラック81,82,84,85,86である。両面とは、そのようなカムトラックが、関連するカムフォロワによってそれぞれ係合され得る上面および下面を有していることを、意味している。カムトラック83は、この例においては、片面とされている。つまり、カムフォロワを走行させる単一の表面を有している。当業者であれば、実行すべき移動に応じて、すべてのカムトラックを両面または片面のいずれかとし得ることは、理解されるであろう。
【0144】
図9に示す実施形態においては、カムトラック81は、カプラプレート71bの移動を制御する。カプラプレート71bは、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ支持体13,23とを備えている。この例においては、ナイフ11,21は、二次的叉骨ナイフ支持体13,23に対して連結されている。二次的叉骨ナイフ支持体13,23は、カプラプレート71bに対して回転可能とされている。
【0145】
カムトラック81は、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とを付帯したカプラプレート71bの上向き移動および下向き移動を規定する。カムフォロワ81aは、規定された移動を、カプラプレート71bへと伝達する。カムトラック81とカムフォロワ81aとは、一次的叉骨ナイフ10を、一次的叉骨ナイフの第1位置からその第2位置へと、あるいは逆に一次的叉骨ナイフの第2位置からその第1位置へと、一次的カット経路に追従させる。カムトラック81およびカムフォロワ81aは、さらに、二次的叉骨ナイフ11,21の移動の並進移動部材を、それぞれの二次的カット経路に沿って規定する。さらにまた、カムトラック81およびカムフォロワ81aの作用のために、カムプレート30と二次的叉骨ナイフ11,21のカムフォロワ17,27との間の相対移動が、引き起こされる。これにより、それぞれの二次的カット経路を規定するようにして、二次的叉骨ナイフ11,21の回転部材が構成される。
【0146】
図9は、さらに、カムフォロワ43を示している。カムフォロワ43は、カムトラック82と一緒に、支持ブロックの第1位置から第2位置への、あるいは逆に支持ブロックの第2位置から第1位置への、支持ブロック40の移動を規定する。
【0147】
カムフォロワ301は、カムトラック83と協力して、ベースまたはガイド部材41に対しての、ブラケット300およびカムプレート30の移動を制御する。
【0148】
図9に示す本発明の第1見地によるデバイス3の実施形態は、シュート79を備えている。例えばアーム47の作用によってあるいは重力の影響によって、支持ブロック40から除去される叉骨は、シュート79上へと落下し、デバイス3から取り出される。シュート79の目的は、叉骨が、デバイス3の可動部材どうしの間にまたは隣接したシステムの可動部材どうしの間にまたはその他の部材どうしの間に、拘束されてしまうことを防止することである。
【0149】
他のカムトラック84,85,86は、それぞれ関連するカムフォロワ73,74,75と協働するものであり、デバイス3の他の可動部分を駆動させるために使用される。
図9の実施形態においては、カムトラック84およびその関連カムフォロワ73は、叉骨関節カッター(詳細には図示されていない)を駆動させるために、使用される。
【0150】
カムトラック85およびカムフォロワ74は、叉骨切り離しデバイスの1つまたは複数の付加的な屠殺体一部位置決め機構90を動作させる。これら屠殺体一部位置決め機構90は、デバイスのベース41に取り付けられており、叉骨切り離しデバイス3によって処理されるべき屠殺体の一部を、このデバイス3に対して 位置決めし得るように構成されている。屠殺体一部位置決め機構90は、退避位置と動作位置とを有している。
図9においては、屠殺体一部位置決め機構90は、退避位置で示されている。屠殺体の一部が、例えば搬送システムの製品キャリアによって、デバイス3の前方に配置されたときには、屠殺体一部位置決め機構90は、動作位置へと駆動される。動作位置においては、屠殺体一部位置決め機構90は、屠殺体の一部の両サイドにおいて屠殺体の一部の外側に対して係合する。そうすることによって、屠殺体一部位置決め機構90は、デバイス3によって処理されるに際しての良好な位置へと、屠殺体の一部を位置決めすることができる。
【0151】
処理対象をなす屠殺体の一部は、好ましくは、製品キャリアによって搬送される。より好ましくは、各々が、例えばオーバーヘッドレールから吊り下げられたようなベースと、例えば屠殺体の一部内へと導入されるコーンといったような可動係合部材と、を備えた複数の製品キャリアによって搬送される。より好ましくは、屠殺体の一部に対しての係合部材は、製品キャリアのベースに対して、複数の様々な回転軸線まわりに移動可能とされている。例えば、少なくとも鉛直方向軸線と水平方向軸線とのまわりに移動可能とされている。そのような家禽の屠殺体の一部のためのキャリアは、当該技術分野においては公知である。一例は、
図6Bに示されている。
図6Bにおいては、製品キャリアベース200と、屠殺体の一部に対しての係合コーン50と、鉛直方向軸線201と、水平方向軸線51と、が示されている。
【0152】
カムトラック86およびカムフォロワ75は、叉骨切り離しデバイスの、1つまたは複数の、ここでは2つの、付加的なキャリア位置決め機構91を駆動する。これらキャリア位置決め機構91は、デバイス3によって処理されるべき屠殺体の一部を運んでいる製品キャリアを、デバイス3に対して位置決めし得るよう構成されている。キャリア位置決め機構91は、退避位置と動作位置とを有している。
図9においては、キャリア位置決め機構91は、退避位置で示されている。屠殺体の一部が、製品キャリアによってデバイス3の前方に配置されているときには、キャリア位置決め機構91は、動作位置へと駆動される。動作位置においては、キャリア位置決め機構91は、キャリアの可動係合部材50に係合する。これにより、屠殺体の一部を、デバイス3によって処理するのに良好な位置へと持ってきて、好ましくは、その良好な位置に保持する。この例においては、係合部材50は、1つまたは複数のボス51を備えている。ボスに対して、1つまたは複数のキャリア位置決め機構91が係合することができる。理解されるように、1つまたは複数のキャリア位置決め機構は、ベース41上に取り付けられている。
【0153】
好ましくは、キャリア位置決め機構91と、屠殺体一部位置決め機構90と、の双方は、叉骨を屠殺体の一部から切り離すプロセスの際には、それぞれの動作位置に維持される。これにより、キャリア位置決め機構91と、屠殺体一部位置決め機構90と、の双方は、そのようなプロセス時に、屠殺体の一部を適切な位置に保持することを補助する。
【0154】
図9の実施形態においては、キャリア位置決め機構91の1つには、延出部分92が設けられている。延出部分92は、ボス52,53の一方または双方に対して係合し得るよう構成されている。一方または双方の突起52,53によって、延出部分92は、キャリア50上に配置された屠殺体の一部1の処理時に、キャリア50がデバイス3に対しての位置および向きを維持することを、補助する。
【0155】
図9の実施形態においては、ドラム80の壁は、鉛直方向に対して角度(0°以外の角度)とされている。これは有利である。なぜなら、処理対象をなす屠殺体の一部(キャリア50によって搬送される屠殺体の一部)と、デバイス3と、の間の相対角度を、特に、処理対象をなす屠殺体の一部と、一次的および二次的カット経路と、の間の相対角度を、容易に最適なものとすることができる。
【0156】
有利には、キャリア50は、さらに、鉛直方向軸線201まわりに回転可能とされている。これは、処理に関してのフレキシブルさをさらに向上させる。
【0157】
図10は、本発明の第1見地によるデバイスのさらなる実施形態を示している。
【0158】
この実施形態においては、デバイスは、ストレッチブロック120を備えている。このストレッチブロック120は、一次的叉骨ナイフ10の前方に取り付けられている。ストレッチブロック120は、屠殺体の一部における首の開口を通して、屠殺体の一部の内外にわたって、一次的叉骨ナイフ10と一緒に駆動される。ストレッチブロック120は、好ましくは、カプラプレート71bに対して連結されている。
【0159】
ストレッチブロック120は、2つの側部121を有している。これら側部121は、ウィング関節と叉骨関節との近くにおいて、屠殺体の一部の内部に対して係合する。側部121どうしの間の距離は、各側部が通常の形状およびサイズを有した屠殺体の一部の内部に対して係合したときに、各側部が、ウィング関節および/または叉骨関節を、少しだけ外側へ押すような、ものとされている。これにより、叉骨に対して、いくらかの機械的応力をもたらす。これにより、ウィング関節および/または叉骨関節を位置決めすることを補助する。ストレッチブロック120は、本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせて使用することもできる。
【0160】
図10の実施形態は、さらに、フレームすなわち中間部材130を備えている。この例においては、フレーム130は、ダイカスト部材とされている。しかしながら、当然のことながら、フレーム130は、プレート材料または中実材料から、あるいは、これらの組合せから、形成することもできる。
【0161】
フレームは、ブロック131を備えている。ブロック131は、ベース41のガイドと協働する。ここでは、ガイド部材41は、ブロック131を貫通して延在している。カムフォロワ(図示せず)は、このブロック上に設けられている。よって、ガイド部材41に沿った移動を、フレーム130に強要することができる。フレーム上には、カムプレート30および支持ブロック40が取り付けられている。シュート79を、フレーム130に対して取り付けることができる、あるいは、フレーム130に組み込むことができる。支持ブロック40は、シュート79よりも上方において、フレームの部分132上に設けられている。この実施形態においては、支持ブロック40が、フレーム130上に設けられていることにより、そして、フレームがそれ自身のカムフォロワを備えていることにより、この実施形態における支持ブロック40は、それ自身のカムフォロワをもはや必要としない。支持ブロック40が、支持ブロック40から叉骨を除去するためのアーム47を備えている場合には、カムフォロワ、または、アーム47を駆動するための他の駆動機構は、通常は、なおも必要とされる。
【0162】
図10の実施形態においては、カットユニットは、一次的叉骨ナイフ10と、二次的叉骨ナイフ11,21と、二次的叉骨ナイフのための支持体13,23と、カプラプレート71bと、ストレッチブロック120と、を備えている。カットユニットは、フレーム130に対して移動可能とされている。
【0163】
フレームは、ロッド133を備えている。ロッド133は、前方方向に延在している。ブロック131と、フレーム130のアーム135とが、連結されている。アーム135は、フレーム130の上部と、フレームの下部と、を連結している。
【0164】
フレーム131の上部には、ホイール134が設けられている。ホイール134は、カムトラック内を走行することができる。これにより、デバイスが、ガイド部材41まわりに回転してしまうことを防止することができる。明らかなように、例えば2つの平行なロッドを有したガイド部材といったような回転を防止するための他の手段が設けられた場合には、ホイールを使用しないことができる。
【0165】
操作サイクルの開始時には、支持ブロック40と一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とは、それぞれの第1位置すなわち退避位置とされる。
【0166】
その後、フレーム130とカットユニットとを、ガイド部材41に沿って、互いに一緒に下向きに移動させる。そして、支持ブロック40を、叉骨の脚部どうしの間の第2位置へと到達させる。
【0167】
その後、カットユニットを、ガイド部材41に沿って、さらに下向きに移動させる。この移動時には、カットユニットを、フレーム130に対して移動させる。カットユニットとフレーム130との間のこの相対移動により、カットユニットは、フレーム130上に設けられたカムプレート30に対しても移動する。カットユニットとカムプレート30との間のこの相対移動により、二次的叉骨ナイフ11,21は、カプラプレート71bに対して回転する。この回転は、カットユニットの下向き移動と一緒に、二次的叉骨ナイフ11,21を、例えば
図2を参照して上述したように、屠殺体の一部の内部において、それぞれの第2位置へと、それぞれの二次的カット経路に追従させる。
【0168】
カットユニットの下向き移動の終了時には、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とは、それぞれの第2位置にある。カットユニットの下向き移動時には、ストレッチブロック120が、首の開口を通して、屠殺体の一部内へと導入される。屠殺体の一部内へのストレッチブロック120の導入後に、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とがそれぞれの第2位置へと到達したときには、側部121が、屠殺体の一部の内部へと接触したままとされる。
【0169】
一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とが第2位置へと到達した後に、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とは、第1位置に向けて、再び上向きに駆動される。この上向き移動の最初のパートにおいては、フレーム130とカットユニットとは、一緒に上向きに駆動される。一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21と支持ブロック40とのすべてがそれぞれの第2位置に向かう際には、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21と支持ブロック40とは、それぞれの相対位置を維持する。よって、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21と支持ブロック40とは、一緒に上向きに移動し、これらの間に、少なくとも実質的に切り離された叉骨を囲む。
【0170】
上向き移動においては、叉骨は、烏喙骨から解放される。これは、叉骨の脚部をカットすることにより、または、叉骨関節の骨部分の間の解剖学的カットにより、例えば本発明の第2見地によるデバイスに関連して上述したようにして、従来的な手法で、行うことができる。
【0171】
フレームおよびカットユニットの一体的な上向き移動によって、屠殺体の一部から、支持ブロック40と一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21と叉骨とが取り出されたときに、フレーム130の上向き移動が停止される。しかしながら、カットユニットは、さらに上向きに駆動される。これにより、カットユニットとフレーム130との間において、相対移動が起こる。支持ブロック40の移動は、フレーム130の移動を中止する。
【0172】
カットユニットとフレーム130の相対移動により、カットユニットとカムプレートとの間において、相対移動が起こる。これにより、二次的カットナイフ11,21が、カットユニットのカプラプレートに対して、回転する。
【0173】
カットユニットの上向き移動の終了時には、一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフ11,21とは、それぞれの第1位置へと返される。
【0174】
切り離された叉骨は、まず最初に、支持ブロック40上に留まる。一次的叉骨ナイフ10と二次的叉骨ナイフとが支持ブロックをもはや囲んでいないときには、叉骨を、支持ブロック40から切り離すことができる。いくらかの叉骨は、重力の影響によって落下することができる。切り離された叉骨は、圧縮空気によって、あるいは、例えば
図5に示すようなアームによって、支持ブロック40から積極的に取り外すことができる。
【0175】
追加的な部材またはデバイスを、フレーム130上に取り付けることができる。例えば、EP1430780に記載されたタイプのウィング関節カッターを、フレーム130上に取り付けることができる。
【0176】
図11は、屠殺体一部位置決め機構90およびキャリア位置決め機構91を駆動するための適切な実施形態を示している。
【0177】
この実施形態においては、屠殺体一部位置決め機構90は、アーム93上に取り付けられている。アーム93の各々には、カムトラック94が設けられている。アーム93は、ガイド部材41の鉛直方向軸線まわりに回転することができる。
【0178】
2つのアーム93のカムトラック94は、互いに交差している。カムトラックどうしが交差する領域においては、カムホイール95が、カムトラック94内に存在している。カムホイール95は、双方のカムトラック94に対して係合している。カムホイール95は、シャフト96上に取り付けられており、シャフト96まわりに回転することができる。シャフト96は、ヒンジボディ97に対して連結されている。ヒンジボディ97は、ガイド部材41の長手方向に対して垂直な軸線まわりに、回転可能である。ヒンジボディ97に対しては、さらに、カムフォロワ74が取り付けられている。カムフォロワ74は、カルーセル(図示せず)のドラム上のカムトラック内を走行する。カムホイール95の回転軸線は、カムフォロワ74の回転軸線に対して実質的に垂直である。これにより、カムフォロワ74が上下に移動したときには、カムホイール95は、前後方向に移動する。
【0179】
カムホイール95を後方に動かすことにより、アーム93のカムトラック94どうしが交差している領域は、ガイドレール41のより後方に位置するようになる。これにより、屠殺体一部位置決め機構90どうしは、互いに向けて移動することとなる。他方、カムホイール95を前方に動かした場合には、アーム93のカムトラック94どうしが交差している領域は、ガイドレール41に対してより近くに位置するようになる。これにより、屠殺体一部位置決め機構90どうしは、互いに離間する向きに移動することとなる。このようにして、屠殺体一部位置決め機構90を、屠殺体の一部に対して係合して屠殺体の一部を位置決めする位置と、そうではない位置と、の間にわたって、移動させることができる。
【0180】
同様に、キャリア位置決め機構91は、アーム93*上に取り付けられている。アーム93*の各々には、カムトラック94*が設けられている。アーム93*は、ガイド部材41の長手方向軸線まわりに回転可能である。
【0181】
2つのアーム93*のカムトラック94*は、互いに交差している。カムトラックどうしが交差する領域には、カムホイール95*が、カムトラック94*内に存在している。カムホイール95*は、双方のカムトラック94*に対して係合している。カムホイール95*は、シャフト96*上に取り付けられている。シャフトまわりにおいて、カムホイールは、回転することができる。シャフト96*は、ヒンジボディ97*に対して連結されている。ヒンジボディ97*は、ガイド部材41の長手方向に対して垂直な軸線まわりに回転可能である。また、ヒンジボディ97*には、カムフォロワ75が設けられている。カムフォロワ75は、カルーセル(図示せず)のドラム上のカムトラック内を走行する。カムホイール95*の回転軸線は、カムフォロワ75の回転軸線と実質的に直交している。これにより、カムフォロワ75が上下方向に駆動されたときには、カムホイール95*は、前後方向に移動する。
【0182】
カムホイール95*を後方に動かすことにより、アーム93*のカムトラック93*どうしが交差している領域は、ガイドレール41のより後方に位置することとなる。これにより、屠殺体一部位置決め機構90どうしは、互いに向けて移動することとなる。他方、カムホイール95*を前方に動かした場合には、アーム93*のカムトラック94*どうしが交差している領域は、ガイドレール41に対してより近くに位置することとなる。これにより、屠殺体一部位置決め機構90どうしは、互いに離間することとなる。このようにして、屠殺体一部位置決め機構90を、屠殺体の一部に対して係合して屠殺体の一部を位置決めする位置と、そうではない位置と、の間にわたって、移動させることができる。
【0183】
ヒンジボディ97および07*は、安全上の理由で、サイドプレート98どうしの間に配置されている。
【0184】
アーム93,93*は、曲線することができる。これにより、カムホイールのストロークの全体にわたって、カムホイール95,95*が、それぞれカムトラック94,94*に対して接触したままとすることを確実に行うことができる。
【0185】
この例においては、キャリア位置決め機構91には、キャリアに対して係合し得るよう構成されたパッド99が設けられている。
【0186】
位置決め機構を駆動するためのこの方法は、本出願に記載された任意の実施形態と組み合わせて使用することができる。同様に、パッド99は、本出願に記載された任意の実施形態と組み合わせて使用することができる。
【0187】
本発明の第1見地によるデバイスを、屠殺された家禽の屠殺体の一部を処理するためのシステムにおいて使用することが想定される。
図12は、そのようなシステムの一部を示している。
【0188】
このシステムは、処理対象をなす屠殺体の一部をトラック101に沿って搬送するための搬送システム100を備えている。搬送システムは、処理対象をなす屠殺体の一部を搬送するための複数のキャリア50を備えている。キャリア50の各々は、レール55上を走行するトロリー54に対して連結されている。トロリー54は、チェイン56またはケーブル等によって、互いに連結されている。
【0189】
図3の実施形態においては、デバイス3は、カルーセル102上に配置されている。しかしながら、当業者であれば、1つまたは複数のデバイスを、例えば固定フレームまたは可動キャリッジといったような様々な種類の構造上において、トラックに沿って配置し得ることは、理解されるであろう。
【0190】
図13および
図14は、この例においては雌鶏とされたような鳥の首領域における骨を示している。
図13は、斜視図であり、
図14は、正面図である。
【0191】
これらの図においては、叉骨2と、烏喙骨4と、肩甲骨7と、が示されている。叉骨2においては、叉骨粗面8が示されている。烏喙骨4においては、先端烏喙骨9が示されている。叉骨2と烏喙骨4とは、腱および/または靭帯140によって叉骨関節内において互いに連結されている。
【0192】
叉骨2と烏喙骨が解剖学的カットによって互いに切り離されたときには、これら腱および/または靭帯140が、切断される。ナイフは、叉骨または烏喙骨を切断することなく、叉骨関節を通して移動する。ナイフは、叉骨と烏喙骨との間において関節内を移動することにより、叉骨と烏喙骨との間を単に通過するだけである。
【0193】
図15は、本発明の第2見地によるデバイスおよび方法の実施形態を示している。
【0194】
図15Aは、叉骨2と、隣接した烏喙骨4と、を示している。叉骨関節5においては、叉骨および烏喙骨の端部どうしは、互いに接近する。叉骨2の端部と烏喙骨の端部とは、叉骨関節5のところにおいて、例えば腱および/または靭帯といったような軟組織によって、互いに連結されている。
【0195】
図15内における破線は、処理対象をなす屠殺体の一部1の上部のアウトラインを示している。
【0196】
図15Aの例においては、支持体110は、全体的に、逆T字形状として形成されている。当業者であれば、支持110が、フラットプレートや湾曲プレートやブラケットといったような、任意の種類の適切な形状を有し得ることは、理解されるであろう。
【0197】
叉骨関節カッター111は、支持体110に対して連結されている。叉骨関節カッター111は、回転軸線112まわりに支持体110に対して回転可能である。
【0198】
図15Aにおいては、屠殺体の一部1の外部における、支持体110の第1位置にある。叉骨関節カッター111は、不活性な位置にある。
図15Aに示される状況は、操作サイクルの初期状況と考えられることができる。
【0199】
図15Aに示される状況から、支持体は、第2位置へと駆動される。第2位置は、屠殺体の一部1の内部にある。
図15Bにおいては、支持体は、その第2位置において示されている。叉骨関節カッター111を付帯した支持体110は、首の開口6を通して、屠殺体の一部1の中へと導入される。叉骨関節カッター111は、まだ、不活性な位置にある。
【0200】
図15Cは、操作サイクルに次の段階を示している。
図15Cにおいては、叉骨関節カッター111は、活性な位置とされている。この時点においては、叉骨関節カッター11は、叉骨2と烏喙骨4との間の領域へと延出されている。
【0201】
図15Dは、次の段階を示している。支持体110は、第2位置から第1位置へと戻る向きに駆動される。叉骨関節カッター111は、なおも活性な位置にある。叉骨関節カッターを活性な位置に維持しつつ、支持体110を第1位置に向けて戻る向きに駆動することにより、叉骨関節カッターは、叉骨関節を通して駆動される。これにより、叉骨関節カッター111は、叉骨関節を横断してカットする。これにより、叉骨2の両端部を烏喙骨4の両端部から切り離すことができる。よって、叉骨関節は、屠殺体の一部の内部に配置された叉骨関節カッターによって、横断的にカットされる。叉骨関節は、屠殺体の一部の内部から、横断的にカットされる。
【0202】
図15Eは、叉骨関節が横断的にカットされた直後の状況を示している。叉骨関節カッター111は、なおも活性な位置にあり、支持体110は、第1位置に向けてさらに駆動されている。第1位置に向けて戻る向きのこの移動に沿って、あるいは、この移動の後に、叉骨関節カッターは、不活性な位置とされる。
【0203】
図15Fは、操作サイクルの終了時の状況を示している。支持体110は、第1位置へと戻っており、叉骨関節カッター111は、不活性な位置に戻っている。デバイスは、新たな操作サイクルのための待ち受け状態とされている。
【0204】
図15においては、支持体駆動アセンブリ、および、叉骨関節カッター駆動アセンブリは、図示の明瞭化のために、図示されていない。支持体駆動アセンブリおよび叉骨関節カッター駆動アセンブリは、例えば、カムトラックとカムフォロワとの組合せに基づくものとすることができる。
【0205】
図16は、本発明の第2見地によるデバイスのさらなる実施形態を示している。この実施形態においては、本発明の第1見地によるデバイスと第2見地によるデバイスとが組み合わされている。
図16の例においては、叉骨関節カッター111は、
図7に示される実施形態と組み合わされている。当業者であれば、叉骨関節カッターを、本発明の第1見地によるデバイスとは異なる他の実施形態と組み合わ得ることは、理解されるであろう。
【0206】
図16に示される実施形態においては、叉骨関節カッター111は、一次的叉骨ナイフ10上に取り付けられている。
図16の例においては、叉骨関節カッター111は、一次的叉骨ナイフ10の前面上に取り付けられている。しかしながら、叉骨関節カッター111は、一次的叉骨ナイフの裏面上に取り付けることもできる。
【0207】
叉骨関節カッター111が、一次的叉骨ナイフ10上に取り付けられているときには、一次的叉骨ナイフ駆動アセンブリは、支持体駆動アセンブリとして機能する。
【0208】
図16は、カムフォロワ115を示している。カムフォロワ115は、カムトラック(図示せず)と協力する。これにより、叉骨関節カッター111を、不活性な位置から活性な位置へと、あるいはその逆に、活性な位置から不活性な位置へと、駆動することができる。この例においては、カムフォロワ115の移動は、レバー機構116によって、叉骨関節カッターの回転へと変更される。
【0209】
図16の実施形態においては、叉骨関節カッター111は、鎌形状とされる。これは、叉骨関節カッターに対しての、叉骨関節の位置決めを補助するとともに、より硬い組織および/またはよりスリップしやすい組織(例えば、腱)が叉骨関節カッター上をスリップしてしまうことを、防止する。
【0210】
叉骨関節カッターは、尖鋭な表面または比較的鈍い表面を有することができる。叉骨関節カッターは、回転移動によってあるいは並進移動によってあるいは回転移動と並進移動との組合せによって、不活性な位置から活性な位置へと駆動することができる。
【0211】
図17は、操作サイクルの他の段階においては、本発明の第2見地によるデバイスのさらなる実施形態を示している。この実施形態においては、本発明の第2見地によるデバイスは、本発明の第1見地によるデバイスの実施形態と組み合わされている。
【0212】
図17Aは、一次的叉骨ナイフ210と2つの二次的叉骨ナイフ211,221とを有したカットユニットを示している。この実施形態における一次的叉骨ナイフ210は、上述した実施形態とは異なる形状を有している。この実施形態においては、一次的叉骨ナイフ210の矢状形状の頂部は、他の実施形態の場合よりも狭い。これにより、追加的なさらなる空間が、叉骨関節カッター311のために形成されている。この実施形態の一次的叉骨ナイフ210の先端は、上述した実施形態の一次的叉骨ナイフと同じ形状を有している。
【0213】
図17の実施形態においては、ストレッチブロック320が設けられている。このストレッチブロック320には、スリットが設けられている。このスリットを介して、叉骨関節カッター311が延出することができる。
【0214】
図17の実施形態においては、叉骨関節カッター311には、カムホイール312が設けられている。これらカムホイール312は、カムトラック313内を走行する。叉骨関節カッター311は、軸線314まわりに回転することができる。これら軸線は、叉骨関節カッター311のスリット315を通して延在する。スリット315は、軸線314に対しての叉骨関節カッター311の並進移動を可能とする。軸線314は、他の実施形態に関連して記載された種類のカプラプレートに対して、または、
図11の実施形態において記載されたタイプのフレームに対して、連結することができる。叉骨関節カッターは、切削エッジ316を備えている。このカットエッジは、尖鋭なもの、あるいは、鈍いもの、とすることができる。
【0215】
叉骨関節カッター311の駆動は、専用の叉骨関節カッター駆動アセンブリによって行うことができる。専用の叉骨関節カッター駆動アセンブリは、例えば、カルーセルのドラム上のカムトラックと協力するカムフォロワを備えている。また、叉骨関節カッター311を、二次的叉骨ナイフが
図11の実施形態において駆動されるのと同様にして、駆動することもできる。その場合、ガイドレール上に取り付けられたフレームと一緒におよびそのようなフレームに対してカットユニットの移動を利用することができる。
【0216】
図17の実施形態においては、操作サイクルは、一次的叉骨ナイフ210と二次的叉骨ナイフ211,221とストレッチブロック320とがそれぞれの第1位置にある状態から、開始される。叉骨関節カッター311は、不活性な位置とされている。
図17の例においては、叉骨関節カッター311のカットエッジ316は、叉骨関節カッター311のカットエッジ316がストレッチブロック320の側部321から突出していないようにして、配置される。この状況は、
図17Aに示されている。
【0217】
その後、一次的叉骨ナイフ210と二次的叉骨ナイフ211,221とストレッチブロック320とは、第2位置へと駆動される。叉骨関節カッターは、なおも、一次的叉骨ナイフ210とストレッチブロック320とに対しての同じ位置にある。この状況は、
図17Bに示されている。
【0218】
その後、叉骨関節カッターは、活性な位置に向けて駆動される。この実施形態においては、これは、カットエッジ316がストレッチブロック320の側部321の外側へと突出するようになることを意味している。これは、軸線314まわりに叉骨関節カッター311の回転によって行われる。この回転後には、または、この回転時には、叉骨関節カッター311は、ストレッチブロック320および一次的叉骨ナイフ210に対して上向きに駆動される。叉骨関節カッター311の位置は、
図17Cに示されている。
【0219】
この上向き移動時には、叉骨関節カッターは、叉骨を烏喙骨から切り離す。好ましくは、これは、解剖学的カットによって行われる。解剖学的カットとは、叉骨関節カッターが骨部材どうしの間において叉骨関節を通して移動し、これにより、腱および靭帯といったような軟組織だけを横断してカットすることを意味している。
【0220】
異なる実施形態においては、叉骨関節カッターを、ストレッチブロック320の外形の外側に配置することができる。その場合、叉骨関節カッターは、ストレッチブロックと一次的叉骨ナイフと二次的叉骨ナイフと一緒に上向きに駆動され、これにより、この上向き移動によって、叉骨を烏喙骨から切り離すことができる。
【0221】
図17の実施形態においては、叉骨が烏喙骨から切り離された後に、叉骨カッター311は、カットエッジ316がストレッチブロック320からもはや突出しない位置へと、戻る向きに駆動される、
【0222】
その後、一次的叉骨ナイフ210と二次的叉骨ナイフ211,221とストレッチブロック320とは、屠殺体の一部の外部へと、互いに一緒に駆動され、それぞれの第1位置へと戻される。
【0223】
図18は、本発明による叉骨関節カッター311の特別な実施形態を示している。
【0224】
図18の叉骨関節カッターにおいては、カットエッジ316には、面317が設けられている。この面317は、上向きに傾斜したカットエッジを提供している。面の傾斜が、烏喙骨の形状および叉骨粗面の形状と適合していることが、特に有利である。
【0225】
さらにまた、
図18の叉骨関節カッター311には、ヒンジ318が設けられている。このヒンジ318により、カットエッジは、カッターユニットに対して連結された叉骨関節カッターの一部に対して、傾斜することができる。
【0226】
図18に示されるタイプの叉骨関節カッターが使用されたときには、叉骨関節カッター311は、叉骨関節からの抵抗が最小であるようにして、それ自体を案内する。腱および靭帯が叉骨および烏喙骨よりも柔らかい組織であることのために、叉骨関節カッター311のカットエッジ316は、処理対象をなす屠殺体の一部の形状およびサイズにおける天然的変化度合いに関係なく叉骨関節を通して解剖学的カットを行い得る位置をとることができる。
【0227】
当業者であれば、改良された解剖学的カットを面317またはヒンジ318の一方を使用することによって既に行い得ることを理解されるであろう。しかしながら、面およびヒンジの双方が使用されるときには、最高の結果が得られることも、理解されるであろう。
【0228】
図18の叉骨関節カッター311の実施形態は、
図17のデバイスの実施形態において使用することができる。しかしながら、当業者であれば、そのような使用がこのデバイスに限定されるものでないことは、理解されるであろう。