特許第5789174号(P5789174)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5789174
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】折り畳み式電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20150917BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20150917BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20150917BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   G06F1/16 312F
   F16C11/04 V
   H04M1/02 C
   H05K5/02 V
   F16C11/04 F
   G06F1/16 312J
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-237164(P2011-237164)
(22)【出願日】2011年10月28日
(65)【公開番号】特開2013-97431(P2013-97431A)
(43)【公開日】2013年5月20日
【審査請求日】2014年4月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100066728
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 敏之
(74)【代理人】
【識別番号】100141841
【弁理士】
【氏名又は名称】久徳 高寛
(74)【代理人】
【識別番号】100119596
【弁理士】
【氏名又は名称】長塚 俊也
(74)【代理人】
【識別番号】100100099
【弁理士】
【氏名又は名称】宮野 孝雄
(74)【代理人】
【識別番号】100100114
【弁理士】
【氏名又は名称】西岡 伸泰
(72)【発明者】
【氏名】加藤 尚宏
【審査官】 田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−019629(JP,A)
【文献】 特開2004−316382(JP,A)
【文献】 特開2011−181201(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0211457(US,A1)
【文献】 特開2006−157769(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
F16C 11/04
H04M 1/02
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筐体と、
第2筐体と、
前記第1筐体の基端と前記第2筐体の基端を開閉可能に連繋するヒンジ機構であって、互いに平行な第1ヒンジ軸と第2ヒンジ軸を具え、前記第1ヒンジ軸を前記第1筺体に連結し、前記第2ヒンジ軸を前記第2筺体に連結してなる平行2軸ヒンジを具えるヒンジ機構と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを電気的に接続する配線と、
を具えた折り畳み式電子機器において、
前記配線は、前記第1ヒンジ軸及び前記第2ヒンジ軸に巻回されることなく配設されると共に、前記第1筐体と前記第2筐体を閉状態にしたときに、前記第1筐体から前記第1ヒンジ軸と前記第2ヒンジ軸の間を通って該第2ヒンジ軸の外側を通って前記第2筐体に侵入するよう配設されることを特徴とする折り畳み式電子機器。
【請求項2】
前記第1筐体に設けられ、第1ヒンジ軸よりも第2筐体側に開設された第1開口部と、
前記第2筐体に設けられ、第2ヒンジ軸を挟んで第1筐体とは逆側に開設された第2開口部と、
を有し、
前記配線は、前記第1筐体から前記第1開口部を通って延出し、前記第2開口部を通って前記第2筐体へ侵入するよう配設される請求項1に記載の折り畳み式電子機器。
【請求項3】
前記配線は、複数束ねられてワイヤハーネスをなす請求項1又は請求項2に記載の折り畳み式電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の筐体を平行2軸ヒンジ機構により互いに開閉可能に連結してなる折り畳み式電子機器に関し、より具体的には筐体間をワイヤハーネスにより電気的に接続してなる折り畳み式電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一対の筐体を互いに開閉可能に連結して構成されている折り畳み式電子機器では、両筐体間の電気信号接続のために、複数本の配線を集合一体化させた可撓性を有するワイヤハーネスを使用している(例えば特許文献1参照)。
【0003】
折り畳み式電子機器として、互いに平行な2つのヒンジ軸を有する平行2軸ヒンジにより、一対の筐体を互いに開閉可能に連結した電子機器が提案されている(例えば特許文献2参照)。
例えば、図7(a)(b)に示すように、一対の筺体(100)(101)を互いに平行な2本のヒンジ軸(103)(104)を有する平行2軸ヒンジ(102)(102)により連結し、筺体(100)(101)を夫々ヒンジ軸(103)(104)を中心として回転させることで、筺体(100)(101)どうしを相対的に開閉可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−181201号公報
【特許文献2】特開2010−249209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
平行2軸ヒンジ(102)により連結される折り畳み式電子機器では、図7(a)に示す両筐体(100)(101)には、閉時にヒンジ軸(103)(104)を夫々結ぶ軸線a1、a2よりも外側となる位置に開口部(107)(108)を設け、ワイヤハーネス(109)を一方の開口部(107)から軸線a1、a2の外側を通り、他方の開口部(108)にまで延びるように配設している。これによりワイヤハーネス(109)の曲率を小さくして、ワイヤハーネス(109)の屈曲を抑えている。
【0006】
しかし、図7(a)の閉状態から図7(b)の開状態に筐体(100)(101)を開くとき、両筐体(100)(101)は夫々、開口部(107)(108)が互いに接近するようにヒンジ軸a1、a2周りに回転するので、ワイヤハーネス(109)は、図7(b)に示すように筐体(100)(101)間に押し込まれ、符号(106)で示すように内向きに撓んでしまうことがある。この結果、撓み部分(106)にてワイヤハーネス(109)が折れ曲がり、筐体(100)(101)の開閉がスムーズに行なえなくなる虞がある。
【0007】
本発明の目的は、平行2軸ヒンジにより連結される一対の筐体を開閉してもワイヤハーネスが屈曲し難い折り畳み式電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る折り畳み式電子機器においては、
第1筐体と、
第2筐体と、
前記第1筐体の基端と前記第2筐体の基端を開閉可能に連繋するヒンジ機構であって、互いに平行な第1ヒンジ軸と第2ヒンジ軸を具え、前記第1ヒンジ軸を前記第1筺体に連結し、前記第2ヒンジ軸を前記第2筺体に連結してなる平行2軸ヒンジを具えるヒンジ機構と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを電気的に接続する配線と、
を具えた折り畳み式電子機器において、
前記配線は、前記第1筐体と前記第2筐体を閉状態にしたときに、前記第1筐体から前記第1ヒンジ軸と前記第2ヒンジ軸の間を通って該第2ヒンジ軸の外側を通って前記第2筐体に侵入するよう配設したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る折り畳み式電子機器によれば、閉状態では、配線は、第1筐体の基端から、第1ヒンジ軸と第2ヒンジ軸との間を通って延出し、略U字状に曲がって、第2ヒンジ軸の外側を通って第2筐体に侵入している。
この閉状態から、両筐体を相対的に開き方向へ揺動させて開状態とすると、第1筺体は、第1ヒンジ軸周りに配線を引っ張る方向に回転する。また、第2筺体は、第2ヒンジ軸周りに配線を押し出す方向に第1筺体と同じだけ逆方向に回転する。
これにより、配線は略U字状に曲がった状態から略直線上又は滑らかな略S字状に伸びる。
【0010】
このとき、第1筺体と第2筺体の各ヒンジ軸周りの回転に起因する、配線の引っ張られる長さと押し出される長さは殆んど同じであるから、筺体の開閉前後において、実質的に配線に撓み力は作用しない。
このため、閉状態における配線の曲率よりも曲率が大きくなることはないので、配線の折れ曲がりは生じ難い。
【0011】
又、開状態から両筐体を相対的に閉じ方向へ揺動させて閉状態とすると、第1筐体は、第1ヒンジ軸周りに配線を押し出す方向に回転する。また、第2筐体は、第2ヒンジ軸周りに配線を引っ張る方向に第1筐体と同じだけ逆方向に回転する。
これにより、配線は略直線上又は滑らかな略S字状から、略U字状に曲がる。
【0012】
このとき、上記と同様に、第1筺体と第2筺体の各ヒンジ軸周りの回転に起因する、配線の引っ張られる長さと押し出される長さは殆んど同じであるから、筺体の開閉前後において、実質的に配線に撓み力は作用しない。
このため、閉状態における配線の曲率よりも曲率が大きくなることはないので、配線の折れ曲がりは生じ難い。
【0013】
上記のように、配線の曲率は、閉状態が最も大きく、筐体の開閉により曲率がそれ以上大きくなることはないので、配線は折れ曲がり難く、長期に亘って第1筐体と第2筐体とをスムーズに開閉することができる。又、配線の折れ曲がりによる断線等の虞も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施形態の折り畳み式電子機器の閉状態を示す斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態の折り畳み式電子機器の開状態を示す斜視図である。
図3図3は、本発明の一実施形態のヒンジ機構の斜視図である。
図4図4(a)は、折り畳み式電子機器の閉状態におけるワイヤハーネスの状態を示し、図4(b)は、開状態におけるワイヤハーネスの状態を夫々示す筐体基端側の側面図である。
図5図5は、第2筐体からバックキャビネットを取り外した状態を示す斜視図である。
図6図6は、開状態の折り畳み式電子機器を裏返し、第2筐体を分解した状態を示す斜視図である。
図7図7(a)は、背景技術にて説明する折り畳み式電子機器の閉状態におけるワイヤハーネスの状態を示し、図7(b)は、開状態におけるワイヤハーネスの状態を夫々示す筐体基端側の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明の一実施形態である折り畳み式電子機器(1)は、図1及び図2に示す如く、第1筐体(10)と第2筐体(20)とを相対的に揺動可能に連結して構成され、図1に示す閉状態と図2に示す開状態との間で開閉が可能である。
【0016】
以下の記載では、「開状態」とは、両筐体(10)(20)を相対的に開いて、両筐体(10)(20)に装着されるタッチパネルアセンブリ(60)(60)を構成するスクリーン(61)(61)を同一方向へ向けて略同一平面上で並べた状態(図2参照)、「閉状態」とは、両筐体(10)(20)を互いにスクリーン(61)(61)が接近する方向に閉じて、スクリーン(61)(61)どうしを対向させた状態を意味する(図1参照)。
【0017】
図1及び図3に示す如く、第1筐体(10)と第2筐体(20)は、ヒンジ機構(30)により連結される。ヒンジ機構(30)は、筐体(10)(20)の各基端側の左右に夫々配備された平行2軸ヒンジ(34)(35)により構成することができる。
【0018】
本実施形態では、平行2軸ヒンジ(34)と平行2軸ヒンジ(35)を、連結杆(36)によって連結して構成し、両平行2軸ヒンジ(34)(35)の相対的な角度がずれないようにしている。平行2軸ヒンジ(34)(35)と連結杆(36)は、溶接、ネジ止め、接着等の要領で連結することができ、平行2軸ヒンジ(34)(35)と連結杆(36)を一体に形成することもできる。
【0019】
なお、平行2軸ヒンジ(34)(35)及び連結杆(36)に強度を具備するために、平行2軸ヒンジ(34)(35)及び連結杆(36)は金属から構成することができる。
【0020】
図3に示すように、平行2軸ヒンジ(34)(35)には夫々内向きに第1ヒンジ軸(31)及び第2ヒンジ軸(32)が平行2軸ヒンジ(34)(35)に対して回動可能に突設されており、第1ヒンジ軸(31)は第1筐体(10)に、第2ヒンジ軸(32)は第2筐体(20)に夫々固定されている。なお、平行2軸ヒンジ(34)(35)にヒンジ軸(31)(32)を固定して、ヒンジ軸(31)(32)を筐体(10)(20)に対して回動可能となるように配備することもできる。
【0021】
第1ヒンジ軸(31)どうし、第2ヒンジ軸(32)どうしを夫々結ぶ軸線A1、A2は、互いに平行である。
【0022】
第1ヒンジ軸(31)と第2ヒンジ軸(32)は、カム等(図示せず)により連繋し、筺体(10)(20)の相対的な回転角度に拘わらず、連結杆(36)が両筺体(10)(20)の開き角度に対して中間の角度を維持できるようにしてもよい。
【0023】
又、本実施形態の折り畳み式電子機器(1)は、図5及び図6に示すように、一方のヒンジ軸(図示及び以下では第2筺体(20)に連結される第2ヒンジ軸(32))は、筺体(図示及び以下では第2筺体(20))に対してスライド可能な左右一対のスライド部材(41)を介して、筺体に接続している。
詳細な説明は省略するが、上記構成としたことにより、スライド部材(41)は、バネによる付勢力によって、図2に示す開状態で第2筐体(20)が第2ヒンジ軸(32)(軸線A2)に接近する、即ち、開状態では、第1筐体(10)のスクリーン(61)と第2筐体(20)のスクリーン(61)が最接近して、両スクリーン(61)(61)に跨って1つの大きな画像を表示したときの画像の連続性を良好なものとすることができるようにしている。
【0024】
勿論、単に開状態で両筐体(10)(20)の表面を同一面上に揃える構成の平行2軸ヒンジにも適用できる。
【0025】
第1筐体(10)と第2筐体(20)は、内部に収容される各種電子部品等(図示せず)を配線によって電気的に接続している。配線として、複数本のケーブルを束ねた細線同軸ケーブル等の可撓性を有するワイヤハーネス(90)を例示するが、配線は、1本又は個々の複数のケーブルから構成することもできる。
ワイヤハーネス(90)は、夫々筐体(10)(20)の内部から引き出されたり押し込まれることがないように、筐体(10)(20)の内部で固定されている。
【0026】
ワイヤハーネス(90)は、第1筐体(10)の内部から、第1ヒンジ軸(31)(軸線A1)と第2ヒンジ軸(32)(軸線A2)の間を通って延出され、第2ヒンジ軸(32)の外側を通って、第2筐体(20)の内部に侵入している。ワイヤハーネス(90)が、筐体(10)(20)から露出している部分を符号(91)で示す。この延出部分(91)は、図4(a)に示す閉状態で略U字状である。
【0027】
第1筐体(10)及び第2筐体(20)には、図4(a)及び図4(b)に示すように、夫々ワイヤハーネス(90)が筐体(10)(20)の内部から延出するための開口部(18)(28)が形成されている。
【0028】
第1筐体(10)に形成された第1開口部(18)は、閉状態において内側となる第1ヒンジ軸(31)と第2筐体(20)との間で開口している。
また、第2筐体(20)に形成された第2開口部(28)は、閉状態において外側となる位置、すなわち、第2ヒンジ軸(32)を挟んで第1筐体(10)とは逆側となる位置で開口している。
【0029】
図1及び図4(a)に示す閉状態から図2及び図4(b)に示す開状態に筐体(10)(20)を開くと、図4(a)に示すように、第1筐体(10)は第1ヒンジ軸(31)(軸線A1)周りにワイヤハーネス(90)を引っ張る方向(矢印C1)に回転する(矢印B1)。また、第2筐体(20)は、第2ヒンジ軸(32)(軸線A2)周りにワイヤハーネス(90)を押し出す方向(矢印C2)に第1筺体(10)と同じだけ逆方向に回転する(矢印B2)。
これにより、ワイヤハーネス(90)は、延出部分(91)が、図4(a)に示す略U字状に曲がった状態から、図4(b)に示す略直線上又は滑らかな略S字状に伸びる。
【0030】
このとき、第1筺体(10)と第2筺体(20)の各ヒンジ軸(31)(32)周りの回転に起因する、ワイヤハーネス(90)の引っ張られる長さと押し出される長さは殆んど同じであるから、筺体(10)(20)の開閉前後において、実質的にワイヤハーネス(90)に撓み力は作用しない。
このため、閉状態における略U字状のワイヤハーネス(90)の曲率よりも開状態への移行時において、ワイヤハーネス(90)の曲率が大きくなることはないので、ワイヤハーネス(90)を折れ曲がり難くできる。
【0031】
又、図4(b)に示す開状態から両筐体(10)(20)を相対的に閉じ方向へ揺動させて閉状態とすると、第1筐体(10)は、第1ヒンジ軸(31)(軸線A1)周りにワイヤハーネス(90)を押し出す方向(矢印C3)に回転する(矢印B3)。また、第2筐体(20)は、第2ヒンジ軸(32)(軸線A2)周りにワイヤハーネス(90)を引っ張る方向(矢印C4)に第1筐体(10)と同じだけ逆方向に回転する(矢印B4)。
【0032】
これにより、ワイヤハーネス(90)は、延出部分(91)が、図4(b)に示す略直線上又は滑らかな略S字状から、図4(a)に示す略U字状に曲がる。
【0033】
このとき、上記と同様に、第1筺体(10)と第2筺体(20)の各ヒンジ軸(31)(32)周りの回転に起因する、ワイヤハーネス(90)の引っ張られる長さと押し出される長さは殆んど同じであるから、筺体(10)(20)の開閉前後において、実質的にワイヤハーネス(90)に撓み力は作用しない。
このため、閉状態における略U字状のワイヤハーネス(90)の曲率が閉状態への移行時に最大となり、これ以上大きくなることはないので、ワイヤハーネス(90)を折れ曲がり難くできる。
【0034】
上記のように、ワイヤハーネス(90)の曲率は、閉状態が最も大きく、筐体(10)(20)の開閉により曲率がそれ以上大きくなることはないので、ワイヤハーネス(90)は折れ曲がり難く、長期に亘って第1筐体(10)と第2筐体(20)とをスムーズに開閉することができる。又、ワイヤハーネス(90)の折れ曲がりによる断線等の虞も低減できる。
【0035】
なお、上記では、説明をわかりやすくするために、符号(10)を第1筐体、符号(20)を第2筐体として説明を行なうが、第1筐体と第2筐体はその構成を入れ替えることができることは勿論である。
【0036】
また、ワイヤハーネス(90)は、第1筐体(10)から延出し、第2筐体(20)へ侵入する旨規定するが、これは、説明をわかりやすくするために、第1筐体(10)を起点として規定したものであり、ワイヤハーネス(90)は、第1筐体(10)と第2筐体(20)との間を接続するよう配設されていればよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、平行2軸ヒンジにより連結される一対の筐体を開閉してもワイヤハーネスが屈曲し難い折り畳み式電子機器として有用である。
【符号の説明】
【0038】
(1) 折り畳み式電子機器
(10) 第1筐体
(20) 第2筐体
(30) ヒンジ機構
(31) 第1ヒンジ軸
(32) 第2ヒンジ軸
(34) 平行2軸ヒンジ
(35) 平行2軸ヒンジ
(90) ワイヤハーネス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7