特許第5789287号(P5789287)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5789287無線通信システムにおけるマルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービスのためのマルチセル協調
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5789287
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるマルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービスのためのマルチセル協調
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/06 20090101AFI20150917BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20150917BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20150917BHJP
【FI】
   H04W4/06 150
   H04W56/00 110
   H04W28/16
【請求項の数】13
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-203807(P2013-203807)
(22)【出願日】2013年9月30日
(62)【分割の表示】特願2009-525557(P2009-525557)の分割
【原出願日】2007年8月9日
(65)【公開番号】特開2014-7764(P2014-7764A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2013年10月30日
(31)【優先権主張番号】60/839,196
(32)【優先日】2006年8月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/954,620
(32)【優先日】2007年8月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596008622
【氏名又は名称】インターデイジタル テクノロジー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グァン ルー
(72)【発明者】
【氏名】チャン グオドン
(72)【発明者】
【氏名】アーティ チャンドラ
【審査官】 東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0094618(US,A1)
【文献】 特開2003−348643(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/088904(WO,A1)
【文献】 特開2006−13826(JP,A)
【文献】 特開2002−335556(JP,A)
【文献】 特開2006−74815(JP,A)
【文献】 NTT DoCoMo,MBMS functional allocation for SAE/LTE,3GPP TSG-RAN3#51bis, R3-060416,2006年 4月,pp.1-4,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg3_iu/TSGR3_51bis/docs/R3-060416.zip
【文献】 Ericsson,Time Synchronization between BM-SCs and MBMS Ues,3GPP TSG-SA4#36 Meeting, S4-050719,2005年11月,pp. 1-7,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG4_CODEC/TSGS4_37/Docs/S4-050719.zip
【文献】 Motorola,Centralized function for LTE MBMS,3GPP TSG-RAN-WG2 Meeting #53, R2-061350,2006年 5月,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg2_rl2/TSGR2_53/Documents/R2-061350.zip
【文献】 Siemens,LTE MBMS,3GPP TSG-RAN WG RAN2 #52, R2-060931,2006年 3月,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg2_rl2/TSGR2_52/Documents/R2-060931.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
H04B 7/24− 7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一周波数ネットワーク(SFN)内の複数のevolved Node−B(eNodeB:拡張ノードB)を制御するためのアクセスゲートウェイであって、
制御プレーンインタフェースと、
ユーザプレーンインタフェースと、
マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)マルチセル協調ユニットであって、
前記制御プレーンインタフェースと結合されたMBMS協調制御部、および
前記ユーザプレーンインタフェースと結合されたMBMS協調データ部
を含むMBMSマルチセル協調ユニットと
を備え、
前記MBMS協調制御部は、前記制御プレーンインタフェースを介して前記eNodeBへの制御シグナリングを協調させるように構成され、
前記MBMS協調データ部は、前記ユーザプレーンインタフェースを介して前記eNodeBへのデータシグナリングを協調させるように構成され、
前記MBMSマルチセル協調ユニットは、協調開始時間を決定するための情報を受信するように構成され、前記協調開始時間は、前記SFN内の前記eNodeBからのデータのマルチキャスティングを開始する時間であり、
前記MBMSマルチセル協調ユニットは、前記協調開始時間に対応して、少なくとも1つのタイムスタンプを含む1つまたは複数の通信を前記eNodeBへ送信し、前記SFN内の前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングを時間同期するように構成され
前記MBMSマルチセル協調ユニットは、MBMSセッションが開始したという通知を送信し、前記通知の送信の後にリソース可用性情報を受信するように構成された、ことを特徴とするアクセスゲートウェイ。
【請求項2】
前記MBMS協調制御部および前記MBMS協調データ部の双方は、各々前記SFNに対応する複数のインスタンスを有することを特徴とする請求項1に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項3】
SAE(System Architecture Evolution)ベアラ制御ユニットと、
MME(Mobility Management Entity:無線通信移動管理エンティティ)と、
パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)ユニットと
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項4】
前記SAEベアラ制御ユニットは無線アクセスベアラの設定を制御することを特徴とする請求項3に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項5】
前記MMEは、(1)前記eNodeBへのページングメッセージの配信、(2)セキュリティ制御、(3)アイドル状態モビリティ制御、または(4)非アクセス階層(NAS)シグナリングの暗号化および整合性保護のうちの少なくとも1つをホスティングする
ことを特徴とする請求項3に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項6】
前記PDCPユニットは、ヘッダ圧縮および解凍、ユーザデータの転送、下位層サービスデータユニット(SDU)の重複検出、およびユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータの暗号化を実行することを特徴とする請求項3に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項7】
前記MBMSマルチセル協調ユニットは、前記少なくとも1つのタイムスタンプを送信し、前記SFN内の前記eNodeBによってMBMSデータが少なくとも1つの無線送信/受信ユニット(WTRU)に伝送されるべきときである協調された時間を指示するように構成されたことを特徴とする請求項に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項8】
前記MBMSマルチセル協調ユニットは、運用、管理および保守(OAM)システムからスケジューリングスキームを受信し、前記スケジューリングスキームの詳細を前記eNodeBへ送信するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項9】
前記MBMSマルチセル協調ユニットは、前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングの前に、前記eNodeBへスケジューリングスキームを送り、前記スケジューリングスキームに従った前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングのために各eNodeBを共通に設定するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項10】
単一周波数ネットワーク(SFN)内の複数のevolved Node−B(eNodeB:拡張ノードB)を制御するための方法であって、
マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)マルチセル協調ユニットにより、前記eNodeBからのデータのマルチキャスティングを開始するための協調開始時間を決定するための情報を受信することと、
前記MBMSマルチセル協調ユニットにより、前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングの前に、前記eNodeBへ1つまたは複数の通信を送り、前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングのために前記eNodeBの各々を共通に設定し、決定された前記協調開始時間から得られたタイムスタンプを用いて前記SFN内の前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングを時間同期することと、
前記MBMSマルチセル協調ユニットにより、MBMSセッションが開始したという通知を送信することと、
前記MBMSマルチセル協調ユニットにより、前記通知の送信の後にリソース可用性情報を受信することとを含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記MBMSマルチセル協調ユニットにより、MBMSサービスタイプ、データ転送速度、開始時間、終了時間のいずれかのようなスケジューリング情報を含むスケジューリングスキームを受信することをさらに含み、
前記eNodeBへ1つまたは複数の通信を送ることは、前記開始時間を含むスケジューリング情報を送信して、前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングを時間同期することを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記MBMSマルチセル協調ユニットにより、前記データのマルチキャスティングの前に、前記マルチキャスティングのための前記データとは別に、前記少なくとも1つのタイムスタンプを含む前記通信を送信する、ことを特徴とする請求項1に記載のアクセスゲートウェイ。
【請求項13】
前記eNodeBへ前記通信を送ることは、前記eNodeBからの前記データのマルチキャスティングの前に、前記マルチキャスティングのための前記データとは別に、前記通信を送信することを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。さらに詳細には、本発明は、無線通信システムにおけるマルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービス(MBMS)のためのマルチセル協調(Multi−cell cordination:複数基地強調)に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project:第三世代移動体通信システムの標準化プロジェクトの国際標準化規格)Release 6(リリース6)ではMBMSを定義しているが、これ(MBMS)はDVB−H(Digital Video Broadcast−Handheld:モバイル用デジタルTV放送規格)のように他の通信規格で動作する他のマルチキャストサービスに相当するものである。MBMSは、ブロードキャストモードまたはマルチキャストモードにおいて単一ソースから複数の受信側にダウンリンクデータを伝送できるようにする。既存の3GPPリリースはまた、MBMSチャネル、スケジューリング、ベアラ(bearer)、プロシージャ(手続き、手順)などを定義する。
【0003】
3GPP LTE(Long Term Evolution:携帯電話の高速データ通信の規格)プロジェクトにおいて、新しいUMTS(Universal Mobile Telecommunications Systems:ヨーロッパの第3世代移動体通信システム)E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network:次世代の無線アクセスネットワーク)およびEvolved Core Network(発展させた基幹回線網)が導入されている。それにより必然的に、新しいアーキテクチャがMBMSを効率的にサポートすることができるようにMBMSの現在の仕様に変更を加えることが必要となる。
【0004】
LTEは、単一セルおよびマルチセルのMBMS伝送のサポートを必要とする。マルチセル伝送の場合、MBMS(たとえば、モバイルTV)は、セルのグループの通信エリア上で伝送され、MBMSはマルチキャストチャネル(MCH)上で伝送することができ、受信機におけるMBMSデータのソフトコンバイニング(Soft Combining:ソフト合成)は特定のサービスグループ(つまり、単一周波数ネットワーク(SFN))内でサポートすることができ、複数のセルからのMBMSデータの同期伝送が可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
LTEアーキテクチャにおける複数セルでの同期データ伝送を達成するため、セル間スケジューリングが必要となる。Release 6において、同期化は、無線ネットワークコントローラ(RNC)によって実行される。しかし、新しいLTEアーキテクチャのRNCを伴わない場合、マルチセル伝送を容易にするために代替の手順が提供される必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、無線通信システムにおけるMBMSのマルチセル協調のための方法およびシステムに関する。MBMS協調ユニットは、複数セルでMBMSデータを同期して伝送するために、複数のeNodeB(evolved Node−B)(つまり、セル)を協調するように提供される。MBMS協調ユニットは、アクセスゲートウェイまたはeNodeBに配置することができる。MBMSマルチセルスケジューリング方式を、同期化のためにeNodeBに対して事前設定することができる。代替として、eNodeBを動的に同期化してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のさらに詳細な理解は、例示により示され、添付の図面と併せて理解される、以下の好ましい実施形態の説明から得ることができる。
図1】本発明によるアクセスゲートウェイに配置されたMBMS協調ユニットを示す図である。
図2】本発明によるeNodeBに配置されたMBMS協調ユニットを示す図である。
図3】本発明の1つの実施形態によるeNodeBのグループを同期化するための事前設定スケジューリングを示す信号流れ図である。
図4】本発明のもう1つの実施形態によるeNodeBのグループを動的に同期化するためのハンドシェーキング(hand−shaking:初期手順)スケジューリングを示す信号の流れ図である。
図5】本発明によるMBMS制御チャネル(MCCH)情報スケジューリングを示す図である。
図6】本発明により動作するeNodeBの例示的な構成を示す図である。
図7】本発明により動作するMBMSマルチセル協調ユニットの例示的な構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
これ以降「無線送信/受信ユニット(WTRU)」という用語が参照される場合、これはユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャー(ポケットベル)、携帯電話、携帯情報端末(PDA:個人用デジタル補助装置)、コンピュータ、または無線環境において動作することのできる他の任意の種類のユーザ装置を含むが、これらに限定されることはない。これ以降「基地局」という用語が参照される場合、これはeNodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境において動作することのできる他の任意の種類のインターフェイス接続装置を含むが、これらに限定されることはない。
【0009】
本発明は、提案されたLTEアーキテクチャにおいてMBMSのマルチセル伝送をサポートするための問題点に対処する。本発明は、マルチセル協調ユニットを規定して、MBMS協調ユニットの位置およびさまざまなスケジューリング手順を提案し、(通知および計数など)既存のMBMS機能が新しいアーキテクチャにおいてどのように変更できるかを規定し、MBMS制御チャネルの新しいスケジューリングを規定する。
【0010】
図1は、複数のeNodeB(つまり、セル)1051、1052、1053、および1054と通信するアクセスゲートウェイ100を示す。アクセスゲートウェイ100は、本発明により構成されたMBMSマルチセル協調ユニット110(つまり、MBMSサーバ)を含む。MBMSマルチセル協調ユニット110は、eNodeB105を制御し、eNodeBが同一のセルグループに属す場合にマルチセルスケジューリングおよび伝送を協調させる論理エンティティである。MBMS協調ユニット110の機能は、スケジューリングおよびタイミング制御、計数、eNodeB登録、およびフィードバックを含むことができる。各SFNについて、MBMSマルチセル協調ユニット110はまた、SFN内の各eNodeB105の共通スクランブリングコードを構成する。異なるMBMSの場合、SFNは異なることもある(異なるセル/eNodeBで構成される)。
【0011】
引き続き図1を参照すると、MBMSマルチセル協調ユニット110は、制御シグナリング(信号伝達)を協調させるためにアクセスゲートウェイ100の制御プレーン120に配置された少なくとも1つの制御部115、およびデータシグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイ100のユーザプレーン130に配置された少なくとも1つのデータ部125とを含む。制御部115およびデータ部125はいずれも、各々特定のサービスグループ(つまり、SFN)にそれぞれが対応する複数のインスタンス(instance:実体)を有することができる。アクセスゲートウェイ100はさらに、SAE(System Architecture Evolution:次世代のUMTSのネットワークアーキテクチャ)ベアラ制御ユニット135、MME(Mobility Management Entity:移動管理エンティティ)140、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:パケットデータ収斂プロトコル)ユニット145を含む。
【0012】
SAEベアラ制御ユニット135は、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))における従来の「無線アクセスベアラ制御」あるいは「RAB制御」のLTEの対応物である。これは、無線アクセスベアラの構成を制御する。MMEユニット140は、eNodeBへのページングメッセージの配信、セキュリティ制御、アイドル状態モビリティ(移動性)制御、および非アクセス階層(NAS)シグナリングの暗号化および整合性保護の機能をホスティング(提供)する。PDCPユニット145の主要なサービスおよび機能は、ヘッダの圧縮および解凍、ユーザデータの転送(すなわち、PDCPはNASからPDCPサービスデータユニット(SDU)を受信し、それを無線リンク制御(RLC)層に転送する、およびその逆を行うこと、少なくともeNodeB間のモビリティ期間中のダウンリンクRLC SDUの再配列、アップリンクのハンドオーバー(HO)における上位層プロトコルデータユニット(PDU)のシーケンス内配信(更なる検討が必要(FFS))、下位層SDUの重複検出、およびユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータの暗号化(NASシグナリング)を含む。
【0013】
MBMSマルチセル協調ユニット110は、E−UTRAN(つまり、eNodeB)とアクセスゲートウェイ100との間に配置することができる。MBMSマルチセル協調ユニット110の物理的位置は、特定の実施態様によって異なる。前述のように、図1は、アクセスゲートウェイ100と同一の場所に配置されるMBMSマルチセル協調ユニット110を示す。このシナリオにおいて、制御シグナリング(信号伝達)のためにアクセスゲートウェイ100の制御プレーン120内には複数のインスタンスがあり、データトラフィックのためにアクセスゲートウェイ100のユーザプレーン130内には複数のインスタンスがある。
【0014】
LTEと現在のUMTSシステムの間に混合のMBMSがある場合、インターアクセスMBMS協調ユニットがインターアクセスアンカーノードに配置される必要がある。インターアクセスMBMS協調ユニットは、UMTSのRNC内でLTEおよびMBMS機能のためにアクセスゲートウェイ100においてMBMSマルチセル協調ユニット110と対話する。
【0015】
代替実施形態において、MBMSマルチセル協調ユニット110は、図2に示されるように、eNodeBに配置することができる。この解決策は、どのeNodeBがMBMSマルチセル協調ユニット110を含む「マスター」eNodeBとなるのかを決定する方法など、いくつかの潜在的な問題を有することもある。「マスター」eNodeBは、「マスター」eNodeBがさまざまなサービスに対して変化することができるように、事前設定により静的に、あるいは動的に決定することができる。さらに、eNodeBの間の付加的な「ハンドシェーキング」シグナリングが必要となる。
【0016】
MBMSデータは、アクセスゲートウェイ100に到着すると、特定のセルグループ内のすべてのeNodeB105と同期をとって伝送されるようにスケジュールされる。本発明によれば、eNodeB105は実際のスケジューリングを実行し、その間にMBMSマルチセル協調ユニット110はeNodeB間で伝送が同期化されるよう保証する。そのeNodeBは時間に関して同期化されるものと仮定する。
【0017】
図3は、本発明の1つの実施形態による、複数のWTRU305、複数のeNodeB310、MBMSマルチセル協調ユニット315、運用、管理および保守(OAM)システム320、およびアクセスゲートウェイ325を含む、無線通信システムにおいてeNodeBのグループを同期化するための事前設定スケジューリング手順300を実施する信号の流れ図を示す。ステップ330において、MBMSマルチセル協調ユニット315は、MBMSが開始する前に、OAMシステム320などから、MBMSマルチセルスケジューリング基準(criteria)を取得する。その基準は、たとえば、MBMSデータの通知後のあらかじめ定められた時間後にeNodeBがMBMSデータを伝送することを可能としている。代替として、方式は、MBMSデータが最初にeNodeB310に到着してから、あらかじめ定められた時間後にeNodeBがMBMSデータを伝送するとすることができる。各方式はシグナリングによって設定され、MBMSデータの到着などの伝送基準によってトリガされる。
【0018】
引き続き図3を参照すると、eNodeB310は、MBMSが開始する前にMBMSマルチセル協調ユニット315に登録する(ステップ335)。この登録は、eNodeBにおけるシステム起動/再起動手順の一環であってもよく、それにより特定のMBMSサービスを提供しようとするeNodeBはMBMS協調ユニット315に先に登録される必要がある。MBMSマルチセル協調ユニット315からリソース予約の指示がない場合、eNodeB310はリソースの利用可能性(アベイラビリティ)をMBMSマルチセル協調ユニット315に知らせる。MBMS伝送タイムスタンプおよびMBMSデータに必要なリソースに関する情報は、eNodeB310に渡されることとなる。この方式は、MBMSサービス期間中に再始動または変更することができる。
【0019】
引き続き図3を参照すると、eNodeB310がMBMSマルチセル協調ユニット315に登録された後、MBMSマルチセル協調ユニット315は、特定のMBMSスケジューリング方式の詳細に関してeNodeB310に通知することとなる(ステップ340)。MBMSスケジューリング方式の通知は、MBMSサービスタイプ、データ転送速度、開始時間、終了時間などを含む情報を含むことができる。ステップ345においてMBMSサービスが開始すると、MBMSデータは、アクセスゲートウェイ325からeNodeB310に着信する(ステップ350)。最後に、ステップ355において、eNodeB310は、ステップ340で通知されたMBMSスケジューリング方式に従って、MBMSデータをWTRU305に伝送(発信)する。
【0020】
図4は、本発明のもう1つの実施形態による、複数のWTRU405、複数のeNodeB410、MBMSマルチセル協調ユニット415、およびアクセスゲートウェイ420を含む、無線通信システムにおいてeNodeBのグループを動的に同期化するためのハンドシェーキングスケジューリング手順400を実施する信号の流れ図を示す。eNodeB410は各々、MBMSマルチセル協調ユニット415によって制御される。ステップ425において、アクセスゲートウェイ420(またはMBMSマルチセル協調ユニット415)は、MBMSセッションが開始することをeNodeB410に通知する。ステップ430において、各eNodeB410は、見積タイムスタンプおよびリソース可用性情報をMBMSマルチセル協調ユニット415へ送信する。このタイムスタンプは、各eNodeB410がMBMS伝送を開始することができる時間を示す。受信した情報に基づいて、MBMSマルチセル協調ユニット415は、同一SFN内のすべてのeNodeB410によりMBMSデータがWTRUに伝送されるべきときの協調された時間を決定する。ステップ435において、MBMSマルチセル協調ユニット415は、協調済みスケジューリングタイムスタンプを送信することによって、WTRUへのMBMSデータの伝送が開始すべきときの時間についてeNodeB410に知らせる。次いで、MBMSサービスは、ステップ440において開始する。ステップ445において、eNodeB410は、アクセスゲートウェイ420からMBMSデータを受信する。ステップ450において、eNodeB410は、MBMSマルチセル協調ユニット415によって送信された協調済みスケジューリングタイムスタンプに従って、MBMSデータをWTRU405に伝送することによりMBMSを提供する。前述のハンドシェーキングシグナリングは反復されることが必要であってもよく、それによりステップ455においてMBMSは続行し、ステップ460、465、および470はそれぞれ、対応するステップ430、435、および450と同じように実施される。
【0021】
本発明のもう1つの実施形態によれば、図1のMBMSマルチセル協調ユニット110が適宜に伝送をスケジュールすることができるように、MBMSマルチセル協調ユニット110がeNodeB105から十分な情報を受信することが重要である。MBMSマルチセル協調ユニット110は、以下の情報を有することができるが、これらに限定されることはない。
1)eNodeB識別:MBMSマルチセル協調ユニット110は、これを使用して、eNodeB105がサービスグループに登録しているかどうか確認するか、または以前の計数記録などのeNodeB105に関する他のプリロードされた情報を取得することができる
2)eNodeBタイプ:eNodeB105がMBMSの混合または専用セルを制御するかどうかなどの情報
3)MBMSに関心を持つユーザの数
4)MBMSのeNodeB状況(たとえば、リソースがMBMS用に割り当てられているかどうかなど)
5)既存のMBMS:セルに複数のMBMSが存在するとき。
【0022】
情報は、eNodeB105からMBMSマルチセル協調ユニット110へ、両者間の制御シグナリングを介して送信される。
【0023】
MBMSマルチセル協調ユニット110はまた、その時々でリソース可用性を追跡する。リソースが使用されていない場合には、eNodeB105は、それを専用サービスに使用することが許可される。しかし、リソースの優先度は、MBMSに対するものでなければならない。
【0024】
本発明のさらにもう1つの実施形態によれば、MBMS通知機構は、重要なMBMS制御チャネル(MCCH)情報の次回の変化をWTRUに知らせるために使用される。MBMS通知標識は、eNodeBから複数のWTRUに送信される。しかし、通知メッセージは、アクセスゲートウェイまたはMBMSマルチセル協調ユニットにおいて作成することができる。MBMS標識チャネル(MICH)ではなく、情報はMCCHを介して送信される。WTRUには、RRC接続が必要であるかどうかを知らせる必要がある。アイドルまたはRRC接続モードでWTRUは、MBMS通知を受信する。サービスグループのMBMS通知指示を検出すると、このグループに対応するサービスに関心を持つそれらのWTRUは、次の変更期間の最初にMCCHの読み取りを開始する。フィードバック機構が利用される場合には、計数、チャネル品質、サービスの完了などの、フィードバック情報のタイプを含める必要がある。
【0025】
Release 6において、通知は、RNCによって実行されるRRC操作(オペレーション)である。LTEアーキテクチャにおいて、通知機能は、eNodeBにおいて実行することができる。しかし、同一のサービスグループに属し、同一のSFN内にあるeNodeBについては、通知は、MBMSマルチセル協調ユニットによって同期化される必要がある。
【0026】
本発明のさらにもう1つの実施形態によれば、MBMS計数手順は、MBMSの受信に関心を持つWTRUの数についてE−UTRANに知らせるためにWTRUによって使用される。計数の要求は通知に指示され、同一のMBMSサービスグループに属しているWTRUに、計数要求に応答するよう要求することによって達成される。計数要求に応答するWTRUの正確な数は、無線リソース管理(RRM)の問題である。
【0027】
さまざまなLTE状態を持つWTRUは、以下のように反応する。LTE_IDLE状態にあるWTRUはRRC接続確立手順(procedure)を要求する。WTRUは、MBMSを受信するまでRRC接続状態を保持することとなる。LTE_ACTIVE状態にあるWTRUは、MBMSへの自身の関心をE−UTRANに知らせる必要があるだけとなる。WTRU内で、MBMSへの関心の応答は、RRC接続を解除しようとするか、またはWTRU状態をLTE_ACTIVEからLTE_IDLEに変更しようとするかの任意の試みを「ロック」することとなる。
【0028】
Release 6において、MBMSアクセス情報を受信すると、WTRUは乱数を引き出し、それが計数手順に応答するかどうかを決定する。WTRUがこの時限で応答すべきではない場合、WTRUは引き続きMBMSアクセス情報を取得して、上記のプロセスを再度繰り返す。
【0029】
本発明は、手順の変更をもたらす。計数指示を受信すると、LTEアクティブ状態のWTRUは常に、広告するMBMSへの自身の関心をE−UTRANに通知する。したがって、E−UTRANは即時に、MSMSの受信に関心を持つWTRUの数がどのくらいあるかを知り、この情報はコアネットワークおよびブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM−SC)に渡すことができる。WTRUはまた、その現在の接続状態についてE−UTRANに通知することができる。
【0030】
次いで、アイドル状態のWTRUの場合には、WTRUはランダムドロー(random draw)を実行して、RRC接続を確立すべきときを決定することとなる。ランダムドローは、オーバーロードを回避するために、セル内のRRC接続手順を交互交替的にすることとなる。この情報は、いつMBMSを開始する予定であるかをE−UTRANが認識するように、E−UTRANにも渡すことができる。
【0031】
本発明のさらにもう1つの実施形態による計数手順のためのアップリンクアクセスおよびリソース割り当てを改善する方法を提供する。計数は、2つのステップで実行される。第1のステップは、LTE_Active状態にあるWTRUをカウントすることである。LTE_ActiveモードのWTRUが十分にない場合、LTE_IdleモードのWTRUがカウントされる。この方式の利点は、接続済みモード応答のWTRUがある場合に、LTE_IdleモードにあるWTRUが特定のMBMSサービスへの自身の関心について指示を送信する必要がないことである。これは、LTE_Idle状態にあるWTRUの計数をサポートするために必要となるアップリンクリソース(および/またはダウンリンクリソース)を節約することになる。
【0032】
これを達成する方法は、以下のように説明される。
1)MBMSサービス通知パケットは、LTE_Active状態のWTRUのみが計数のために応答する必要があることを指示する。
2)オプション:WTRUが応答を返す確率が増大するように(応答の確率などの)計数パラメータを変更する。
3)サービスについて応答を返すLTE_ActiveのWTRUが十分にない場合、MBMSサービス通知パッケージは、LTE_Idle状態のWTRUが計数のために応答する必要があることを指示しなければならない。
【0033】
本発明のさらにもう1つの実施形態において、LTEシステムで、MBMSに2つの論理チャネルを提案する。MCCHは制御情報に使用され、MBMSトラフィックチャネル(MTCH)はトラフィックに使用される。LTEにおいて、MCCHは、MBMS制御情報を処理するための唯一の論理チャネルとなることになる。MBMS標識チャネル(MICH)でトランスポート(転送)された以前の通知、およびMBMSスケジューリングチャネル(MSCH)に関するスケジューリング情報は、MCCHを介して送信することができる。
【0034】
図5は、本発明によるMCCH情報スケジューリングを示す。これは、一部の更新を伴うRelease 6の現在のスケジューリングに基づいている。本発明によれば、MBMSデータが近々到着するダウンリンクフレームで提供されるであろうということをeNodeBがWTRUに通知することができるように、eNodeBは、通知期間505中にMCCHを介してMBMS通知情報をWTRUに送信する。eNodeBは、MBMS通知情報をあらかじめ定められた回数だけWTRUに送信することができる。通知期間505の後で、MBMS制御情報はMCCHを介して送信される。以前MSCHを介して送信されたスケジューリング情報は、「変更情報」を送信することにより、通知期間505中に更新することができる。通知期間505に続いて、第1の変更期間510が開始する。第1の変更期間510に伝送されたMCCH情報は、MBMSサービスタイプ、特定のMBMSサービスが伝送されるサブフレーム(またはTTI)の索引、MBMSの無線ベアラ(RB)設定などを含む、MBMSに関するさらに詳細な情報を含む。もう1つの変更期間515は、第1の変更期間510の後に生じることができる。反復期間520中に、非MBMSアクセス情報が定期的に伝送される。各反復期間は、変更期間よりも短い。
【0035】
図6は、本発明により動作するeNodeB600の例示的な構成を示す。eNodeB600は、受信機605、送信機610、プロセッサ615、およびアンテナ620を備える。受信機605は、アンテナ620を介してMBMSセッションが開始したという通知を受信するように構成される。送信機610は、プロセッサ615によって決定された通りに、受信機605が通知を受信したことに応答して、タイムスタンプおよびリソース可用性情報をアンテナ620を介して送信するように構成される。推定タイムスタンプは、eNodeB600がMBMS伝送を開始することができる時間を指示する。受信機605はさらに、MBMSデータが同一SFN内のeNodeB600によって少なくとも1つのWTRUに伝送されるべき協調された時間を指示する協調済みスケジューリングタイムスタンプを、アンテナ620を介して受信するように構成される。受信機605はまた、MBMSデータを受信するように構成され、送信機610はさらに、協調済みスケジューリングタイムスタンプに従ってMBMSデータを少なくとも1つのWTRUに伝送するように構成される。送信機610はまた、登録情報をアンテナ620を介して送信するように構成され、受信機605はさらに、特定のMBMSスケジューリング方式の詳細をアンテナ620を介して受信するように構成される。
【0036】
図7は、本発明により動作するMBMSマルチセル協調ユニット700の例示的な構成を示す。MBMSマルチセル協調ユニット700は、受信機705、送信機710、プロセッサ715、およびアンテナ720を備える。受信機705は、アンテナ720を介して、eNodeBがMBMS伝送を開始することができる時間を指示するタイムスタンプおよびリソース可用性情報を受信するように構成される。プロセッサ715の制御の下に、送信機710は、MBMSデータが同一SFN内のeNodeBによって少なくとも1つのWTRUに伝送されるべき協調された時間を指示する協調済みスケジューリングタイムスタンプを、アンテナ720を介して送信するように構成される。受信機705はさらに、アンテナ720を介して少なくとも1つのeNodeBによって伝送された登録情報を受信するように構成され、送信機710はさらに、アンテナ720を介して特定のMBMSスケジューリング方式の詳細を登録されたeNodeBに送信するように構成される。受信機705はさらに、OAMシステムからスケジューリング方式を受信するように構成される。
【0037】
実施形態
1.複数の無線送信/受信ユニット(WTRU)および複数のeNodeB(evolved Node−B)を含む無線通信システムにおいてマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)の提供を協調させる方法であって、eNodeBはMBMSをWTRUに提供するために同期化される方法において、
eNodeBによるWTRUへのMBMSの伝送を協調させるためのMBMS協調ユニットを提供するステップを備える方法。
2.eNodeBがMBMS協調ユニットに登録するステップと、
MBMS協調ユニットが、登録されたeNodeBにMBMSデータの伝送をスケジュールするための情報を提供するステップと、
eNodeBがMBMSデータを受信するステップと、
eNodeBが、スケジューリング情報に従ってMBMSデータをWTRUに伝送するステップとをさらに備える実施形態1に記載の方法。
3.MBMS協調ユニットはアクセスゲートウェイに配置される実施形態1および2のいずれか1つに記載の方法。
4.MBMS協調ユニットはeNodeBに配置される実施形態1および2のいずれか1つに記載の方法。
5.eNodeBの第1のサブセットは第1の単一周波数ネットワーク(SFN)に属し、eNodeBの第2のサブセットは第2のSFNに属す実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
6.少なくとも1つのeNodeBは第1および第2のSFNの両方に属す実施形態5に記載の方法。
7.MBMS協調ユニットは、制御シグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイの制御プレーンに配置された少なくとも1つの制御部と、データシグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイのユーザプレーンに配置された少なくとも1つのデータ部とを含む実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法。
8.制御部およびデータ部はいずれも、各々特定の単一周波数ネットワーク(SFN)に対応する複数のインスタンスを有する実施形態7に記載の方法。
9.eNodeB識別情報をMBMS協調ユニットに提供するステップをさらに備える実施形態1〜8のいずれか1つに記載の方法。
10.eNodeBタイプ情報をMBMS協調ユニットに提供するステップをさらに備える実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
11.MBMSデータを受信することに関心を持つWTRUユーザの数に関する情報をMBMS協調ユニットに提供するステップをさらに備える実施形態1〜10のいずれか1つに記載の方法。
12.MBMSのeNodeB状況情報をMBMS協調ユニットに提供するステップをさらに備える実施形態1〜11のいずれか1つに記載の方法。
13.既存のMBMS情報をMBMS協調ユニットに提供するステップをさらに備える実施形態1〜12のいずれか1つに記載の方法。
14.複数の無線送信/受信ユニット(WTRU)および複数のeNodeB(evolved Node−B)を含む無線通信システムにおいてマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)の提供を協調させる方法であって、eNodeBはMBMSをWTRUに提供するために同期化される方法において、
MBMS協調ユニットを提供するステップと、
eNodeBが、MBMSセッションが開始したという通知を受信するステップと、
各eNodeBが、タイムスタンプおよびリソース可用性情報をMBMS協調ユニットに送信するステップであって、推定されたタイムスタンプはeNodeBがMBMS伝送を開始することができる時間を指示するステップと、
eNodeBが、MBMSデータが同一単一周波数ネットワーク(SFN)内のeNodeBによってWTRUに伝送されるべき協調された時間を指示する、MBMS協調ユニットによって生成された協調済みスケジューリングタイムスタンプを受信するステップと、
eNodeBがMBMSデータを受信するステップと、
eNodeBが、協調済みスケジューリングタイムスタンプに従ってMBMSをWTRUに伝送するステップとを備える方法。
15.MBMS協調ユニットはアクセスゲートウェイに配置される実施形態14に記載の方法。
16.MBMS協調ユニットはeNodeBに配置される実施形態14に記載の方法。
17.eNodeBの第1のサブセットは第1のSFNに属し、eNodeBの第2のサブセットは第2のSFNに属す実施形態14〜16のいずれか1つに記載の方法。
18.少なくとも1つのeNodeBは第1および第2のSFNの両方に属す実施形態17に記載の方法。
19.MBMS協調ユニットは、制御シグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイの制御プレーンに配置された少なくとも1つの制御部と、データシグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイのユーザプレーンに配置された少なくとも1つのデータ部とを含む実施形態14〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.制御部およびデータ部はいずれも、各々特定のSFNに対応する複数のインスタンスを有する実施形態19に記載の方法。
21.eNodeBはアクセスゲートウェイからMBMSデータを受信する実施形態14〜20のいずれか1つに記載の方法。
22.マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)の提供を協調させるための無線通信システムであって、
MBMS協調ユニットと、
複数の無線送信/受信ユニット(WTRU)と、
複数のeNodeB(evolved Node−B)であって、各eNodeBは(i)MBMS協調ユニットに登録するように構成され、(ii)MBMSデータの伝送をスケジュールするためにMBMS協調ユニットから情報を受信するように構成され、(iii)MBMSデータを受信するように構成され、(iv)スケジューリング情報に従ってMBMSデータをWTRUに伝送するように構成されるeNodeBとを備えるシステム。
23.MBMS協調ユニットはアクセスゲートウェイに配置される実施形態22に記載のシステム。
24.MBMS協調ユニットはeNodeBに配置される実施形態22に記載のシステム。
25.eNodeBの第1のサブセットは第1の単一周波数ネットワーク(SFN)に属し、eNodeBの第2のサブセットは第2のSFNに属す実施形態22〜24のいずれか1つに記載のシステム。
26.少なくとも1つのeNodeBは第1および第2のSFNの両方に属す実施形態25に記載のシステム。
27.MBMS協調ユニットは、制御シグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイの制御プレーンに配置された少なくとも1つの制御部と、データシグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイのユーザプレーンに配置された少なくとも1つのデータ部とを含む実施形態22〜26のいずれか1つに記載のシステム。
28.制御部およびデータ部はいずれも、各々特定の単一周波数ネットワーク(SFN)に対応する複数のインスタンスを有する実施形態27に記載のシステム。
29.WTRUへの伝送のためにMBMSデータをeNodeBに提供するように構成されたアクセスゲートウェイと、
MBMSマルチセルスケジューリング基準をMBMS協調ユニットに提供するように構成された運用、管理および保守(OAM)システムとをさらに備える実施形態22〜28のいずれか1つに記載のシステム。
30.マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)の提供を協調させるための無線通信システムであって、
MBMS協調ユニットと、
複数の無線送信/受信ユニット(WTRU)と、
複数のeNodeB(evolved Node−B)であって、各eNodeBは、(i)MBMSセッションが開始したという通知を受信して、タイムスタンプおよびリソース可用性情報をMBMS協調ユニットに送信するように構成され、推定されるタイムスタンプはeNodeBがMBMS伝送を開始することができる時間を指示し、(ii)MBMSデータが同一単一周波数ネットワーク(SFN)内のeNodeBによってWTRUに伝送されるべき協調された時間を指示する、MBMS協調ユニットによって生成された協調済みスケジューリングタイムスタンプを受信するように構成され、(iii)MBMSデータを受信するように構成され、(iv)協調済みスケジューリングタイムスタンプに従ってMBMSデータをWTRUに伝送するように構成されるeNodeBとを備えるシステム。
31.MBMS協調ユニットはアクセスゲートウェイに配置される実施形態30に記載のシステム。
32.MBMS協調ユニットはeNodeBに配置される実施形態30に記載のシステム。
33.eNodeBの第1のサブセットは第1のSFNに属し、eNodeBの第2のサブセットは第2のSFNに属す実施形態30〜32のいずれか1つに記載のシステム。
34.少なくとも1つのeNodeBは第1および第2のSFNの両方に属す実施形態33に記載のシステム。
35.MBMS協調ユニットは、制御シグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイの制御プレーンに配置された少なくとも1つの制御部と、データシグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイのユーザプレーンに配置された少なくとも1つのデータ部とを含む実施形態30〜34のいずれか1つに記載のシステム。
36.制御部およびデータ部はいずれも、各々特定のSFNに対応する複数のインスタンスを有する実施形態35に記載のシステム。
37.WTRUへの伝送のためにMBMSデータをeNodeBに提供するように構成されたアクセスゲートウェイと、
MBMSマルチセルスケジューリング基準をMBMS協調ユニットに提供するように構成された運用、管理および保守(OAM)システムとをさらに備える実施形態30〜36のいずれか1つに記載のシステム。
38.複数のevolved Node−Bを制御するためのアクセスゲートウェイであって、
制御プレーンと、
ユーザプレーンと、
eNodeBへの制御シグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイの制御プレーンに配置された少なくとも1つの制御部、およびeNodeBへのデータシグナリングを協調させるためにアクセスゲートウェイのユーザプレーンに配置された少なくとも1つのデータ部を含むマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)マルチセル協調ユニットとを備えるアクセスゲートウェイ。
39.制御部およびデータ部はいずれも、各々特定の単一周波数ネットワーク(SFN)に対応する複数のインスタンスを有する実施形態38に記載のアクセスゲートウェイ。
40.SAE(System Architecture Evolution)ベアラ制御ユニットと、
MME(Mobility Management Entity)と、
パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)ユニットとをさらに備える実施形態38および39のいずれか1つに記載のアクセスゲートウェイ。
41.SAEベアラ制御ユニットは無線アクセスベアラの構成を制御する実施形態40に記載のアクセスゲートウェイ。
42.MMEユニットは、eNodeBへのページングメッセージの配信、セキュリティ制御、アイドル状態モビリティ制御、および非アクセス階層(NAS)シグナリングの暗号化および整合性保護のうちの少なくとも1つをホスティングする実施形態40に記載のアクセスゲートウェイ。
43.PDCPユニットは、ヘッダ圧縮および解凍、ユーザデータの転送、下位層サービスデータ単位(SDU)の重複検出、およびユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータの暗号化を実行する実施形態40に記載のアクセスゲートウェイ。
44.マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)セッションが開始したという通知を受信するように構成された受信機と、
通知の受信に応答してタイムスタンプおよびリソース可用性情報を伝送するように構成された送信機であって、推定されたタイムスタンプはeNodeBがMBMS伝送を開始することができる時間を指示する送信機とを備えるeNodeB(evolved Node−B)。
45.受信機はさらに、MBMSデータが同一単一周波数ネットワーク(SFN)内のeNodeBによって少なくとも1つの無線送信/受信ユニット(WTRU)に伝送されるべき協調された時間を指示する協調済みスケジューリングタイムスタンプを受信するように構成される実施形態44に記載のeNodeB。
46.受信機はさらに、MBMSデータを受信するように構成され、送信機はさらに、協調済みスケジューリングタイムスタンプに従ってMBMSデータを少なくとも1つのWTRUに伝送するように構成される実施形態45に記載のeNodeB。
47.送信機はさらに、登録情報を伝送するように構成され、受信機はさらに、特定のMBMSスケジューリング方式の詳細を受信するように構成される実施形態44に記載のeNodeB。
48.eNodeB(evolved Node−B)がMBMS伝送を開始することができる時間を指示するタイムスタンプおよびリソース可用性情報を受信するように構成された受信機と、
MBMSデータが同一単一周波数ネットワーク(SFN)内のeNodeBによって少なくとも1つの無線送信/受信ユニット(WTRU)に伝送されるべき協調された時間を指示する協調済みスケジューリングタイムスタンプを伝送するように構成された送信機とを備えるマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)マルチセル協調ユニット。
49.受信機はさらに、少なくとも1つのeNodeBによって伝送された登録情報を受信するように構成され、送信機はさらに、特定のMBMSスケジューリング方式の詳細を登録されたeNodeBに伝送するように構成される実施形態48に記載のMBMSマルチセル協調ユニット。
50.受信機はさらに、運用、管理および保守(OAM)システムからスケジューリング方式を受信するように構成される実施形態49に記載のMBMSマルチセル協調ユニット。
【0038】
本発明の特徴および要素は、特定の組合せで好ましい実施形態において説明されているが、各々の特徴または要素は、好ましい実施形態の他の特徴および要素を使用せずに単独で使用するか、または本発明のその他の特徴および要素とのさまざまな組合せで、あるいはそれらを使用せずに使用することができる。本発明において提供される方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するために、コンピュータ可読記憶媒体で明白に具現される、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび取り外し可能ディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体、CD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。
【0039】
適切なプロセッサは、例として、汎用および特殊用途プロセッサ、標準的なプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特殊用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA;Field Programmable Gate Array)回路、任意のタイプの集積回路(IC)、および/または状態機械(ステートマシーン)を含む。
【0040】
ソフトウェアと関連してプロセッサは、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、または任意のホストコンピュータにおいて使用する、無線周波数送受信機を実施するために使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーホン、振動装置、スピーカー、マイクロホン、テレビ送受信機、ハンドフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線装置、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED;organic light−emitting diode)表示装置、デジタル音楽プレイヤー、メディアプレイヤー、テレビゲームプレイヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールのような、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施されるモジュールと連動して使用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7