【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、舗装層の少なくとも1つの領域の地理参照付きのサーモグラフデータ記録を記録するサーモグラフィ装置が着脱可能に固定された路面仕上げ機に関する。本発明によれば、前記サーモグラフィ装置は、前記サーモグラフデータ記録を検出する検出ユニットと、前記サーモグラフデータ記録に関する空間関連データ記録を検出する他の検出ユニットとが配設されたハウジングを含んで構成される。
【0010】
本発明による路面仕上げ機のサーモグラフィ装置は、前記路面仕上げ機に簡単に取付けられ、あらゆる専門知識を必要とせずに路面仕上げ機から取り外すことができる小型のサーモグラフィモジュールを形成する。これは、前記サーモグラフィ装置を、前記路面仕上げ機に組み付けること、又は修理及び保管のために取り外すことが重要となる場合に、特に利点となる。
【0011】
また、前記サーモグラフィ装置のハウジングにより、前記サーモグラフデータ記録を検出する検出ユニット、及び前記空間関連データ記録を検出する検出ユニットは良好に保護される。さらに、前記ハウジングにより、内部に配設された部品は熱から十分に保護される。
【0012】
本発明による路面仕上げ機は、新たに敷設された舗装層の熱画像の生成に非常に適しており、この場合、モジュラー設計の恩恵により簡易な手段が用いられ、誰でも容易に操作すること及び作動させることができる。
【0013】
好ましくは、ハウジングの内部には、サーモグラフィ装置の感湿アセンブリを収容するようになされたボックスが設けられる。特定の好適な実施形態によれば、前記ボックスは防水性を有し、特に、好ましくは、取り外し可能な蓋などのシーリング材によって密封することができる。特に、防水性ボックスは、以下で詳細に説明する搭載コンピュータ、電源、及び/又はRTKユニットを収容するようになされる。好ましくは、防水性のケーブルブッシングが、前記ボックスの蓋及び/又は前記ボックスそのものに形成される。これにより、前記ボックス内に配置されたアセンブリを、湿気から良好に保護することができ、したがって、その耐用年数が増加する。さらに、前記ボックスは、比較的簡易な防水構造を提供し、前記ハウジング全体に防水性をもたらすことよりも容易である。前記ボックス内ではなく前記ハウジングのすぐ真下に位置する部品は、対応する程度の保護を有し、したがって防水性も有する。
【0014】
防水性ボックスの少なくとも1つの側壁が、前記サーモグラフィ装置のハウジングと一体に、好ましくは、前記サーモグラフィ装置のハウジング底部と一体に形成されることはまた利点である。これにより、前記サーモグラフィ装置のハウジング内に、ボックスを極めて安定的に配置することができる。
【0015】
さらに、前記ハウジング内に、好ましくは、前記ハウジング底部の最下層ポイントに、あらゆる浸水した水を排水できる出口を形成することも利点である。これにより、前記サーモグラフィ装置のハウジング内において、そこに配置されたアセンブリに損傷を引き起こし、その機能に影響を与え得る水が溜まることを防止する。さらに、前記出口は、後述する送風ユニットのための吸気オプション(air intake option)を提供し、カメラの対物レンズ(objective)を洗浄するための空気を吸入する。これにより、簡単な方法で空気が送風ユニットに提供される。
【0016】
本発明の実施形態によれば、路面仕上げ機は、前記サーモグラフィ装置が着脱可能に固定された屋根を有する制御プラットフォームを含んで構成される。ここで、オペレータは、前記制御プラットフォームから前記サーモグラフィ装置に容易にアクセスでき、前記サーモグラフィ装置を容易に取付けるか、又は取り外すことができる。前記路面仕上げ機の屋根に前記サーモグラフィ装置を取付けることにより、敷設した高温の舗装層からの水蒸気が前記サーモグラフィ装置に達することを防止するための、スクリードまでの十分な距離が提供される。また、スクリードに対して露出した前記サーモグラフィ装置の取付けは、前記サーモグラフィ装置が過剰な熱にさらされることを防ぐ。また、前記サーモグラフィ装置を前記屋根に着脱可能に取付けることにより、保守作業のために迅速に取り外すことが可能となる。最後に、前記サーモグラフィ装置は、舗装層上での広い領域の熱画像を前記屋根から検出することができる。
【0017】
好ましくは、前記サーモグラフィ装置は、固定ユニットを含んで構成され、該固定ユニットにより路面仕上げ機に着脱可能に固定することができる。前記固定ユニットにより、路面仕上げ機が運転している間でも、前記サーモグラフィ装置を所望の位置に安定的に配置することができる。また、前記固定ユニットは、少なくとも1つの支持アームを含んで構成され、該少なくとも1つの指示アームにより、前記サーモグラフィ装置が、スクリードの上方から後方に十分離して路面仕上げ機に保持されることは利点である。これにより、スクリードのすぐ後方に新たに敷設された舗装層の熱画像の記録が可能となる。
【0018】
また、前記固定ユニットが、前記路面仕上げ機の屋根に直接隣接するか、又は前記屋根上にあるサーモグラフィ装置のハウジングを固定し、前記サーモグラフィ装置を記録ポイントから可能な限り離して保持することも可能であり、これにより、より広範囲な敷均しの領域又は幅を検出できる。対物レンズの形状は、特に、測定する領域の距離、サイズ及び数、測定する領域における角度有効範囲(angular coverage)及び/又は障害物によって変化し得る。
【0019】
本発明の他の実施形態によれば、前記サーモグラフィ装置の固定ユニットを取付けるために、少なくとも1つの取付け部が路面仕上げ機の屋根に設けられる。前記路面仕上げ機の屋根にサーモグラフィ装置を組み付ける間、前記固定ユニットはまず、前記取付け部に配置され、前記路面仕上げ機の屋根に対して完全に整列される。前記サーモグラフィ装置の固定ユニットが前記屋根の取付け部において正確に位置合わせされると、前記固定ユニットは、他の実施形態によれば、少なくとも1つのネジ継手を用いることにより、前記屋根に対して又は前記屋根の取付け部において安定的に固定される。これにより、オペレータは、前記サーモグラフィ装置の組み付け又は取り外しに関するあらゆる援助に頼ることなく、前記サーモグラフィ装置を路面仕上げ機に組み付けることが容易となる。前記ネジ継手以外に、又はそれに代えて、前記サーモグラフィ装置の固定ユニットは、代替的なクイックロック(quick locks)を有してもよい。例えば、前記ネジ継手に代えて、又はそれに追加して、バヨネットキャッチ(bayonet catch)、フック、シャックルクロージャ(shackle closure)を設け、前記固定ユニットを能動的及び/又は受動的に前記路面仕上げ機の屋根に取付けることができる。
【0020】
好ましくは、前記サーモグラフィ装置の固定ユニットは、第1に、前記屋根に設けられた鍵穴形状の長穴において屋根に懸架されるように設計される。前記サーモグラフィ装置がこの方法で吊り下げられる場合、保持する必要なく2つのネジレバー(screw lever)で固定できる。本発明の他の実施形態によれば、前記取付け部が設けられることにより、前記サーモグラフィ装置を、前記路面仕上げ機の後側で前記屋根と同じ高さに保持することができる。このような取付け部により、特に、前記屋根がない路面仕上げ機が設計された場合に、前記サーモグラフィ装置を多少高い位置に置くことができる。これにより、このような屋根がない路面仕上げ機において、前記サーモグラフィ装置を、前記屋根を有する路面仕上げ機の場合と同じ高さに保持することができる。
【0021】
本発明の他の実施形態によれば、前記ハウジング内には、搭載コンピュータが配設され、該搭載コンピュータは、前記サーモグラフデータ記録を前記空間関連データ記録で地理参照するように構成される。前記ハウジングは、悪天候による影響から前記搭載コンピュータを十分に保護するように考慮されている。前記ハウジング内に配置された搭載コンピュータと、前記2つの検出ユニットとの間で行われる短い距離での計算により、前記搭載コンピュータが、前記サーモグラフデータ記録を前記空間関連データ記録でリアルタイムに地理参照できることを可能にする。前記搭載コンピュータが前記サーモグラフィ装置のハウジング内に組み込まれることにより、前記サーモグラフィ装置を様々な路面仕上げ機に容易に用いることができ、そして、そのモジュラー設計の恩恵により、サーモグラフィ装置が今まで設けられなかった路面仕上げ機を改造する選択肢が提供される。
【0022】
好ましくは、前記搭載コンピュータには、Linux(登録商標)オペレーティングシステムがインストールされる。実際に、このようなオペレーティングシステムは、検出データ記録の特に迅速な地理参照が可能であって、非常に信頼性があることが示されている。
【0023】
本発明の他の実施形態によれば、前記搭載コンピュータは、少なくとも1つのインターフェースを含んで構成され、該少なくとも1つのインターフェースを介して前記路面仕上げ機の他のユニットと通信できる。特に、前記搭載コンピュータは、前記インターフェースを介して、地理参照付きのサーモグラフ測定結果を、前記路面仕上げ機の制御ユニットに送信できる。その結果に基づいて、前記制御ユニットは、例えば、タンパ速度、スクリードレベル、スクリードの熱出力、及び/又は拡散スクリューの速度等の、特定の舗装パラメータを自動的に調整及び有効とし、その結果、舗装材料の向上した敷設及び質の高い舗装層がもたらされる。
【0024】
本発明の他の実施形態によれば、一方向(unidirectional)又は双方向(bidirectional)データ通信を実現するインターフェースが提供される。これにより、前記路面仕上げ機のオペレータは、前記サーモグラフィ装置を自身でも制御でき、例えば、スクリード後方の舗装層のうち意図的に選択した領域を撮影できる。また、オペレータが、前記路面仕上げ機のオペレーティングシステムを用いることにより前記サーモグラフィ装置を制御又は起動し、前記サーモグラフィ装置により熱画像のスナップ写真を記録することも考えられる。
【0025】
好ましくは、前記インターフェースは、CAN−BUSインターフェースであり、それにより、特に、前記サーモグラフィ装置の全測定結果を、特に前記路面仕上げ機の制御ユニットに送信できる。
【0026】
好ましくは、前記路面仕上げ機の制御ユニットは、前記サーモグラフィ装置の地理参照付きのサーモグラフ測定結果を、例えば、前記路面仕上げ機の走行距離データなどの、前記路面仕上げ機の他の測定データと共に計算でき、前記路面仕上げ機の舗装された距離に沿った新たな舗装層の連続的な熱画像表示を計算する。
【0027】
本発明のさらに有利な実施形態において、前記路面仕上げ機は、前記サーモグラフィ装置の全測定結果を、好ましくは、リアルタイムかつカラーで表示可能な表示部を含んで構成される。好ましくは、前記サーモグラフィ装置を制御する入力は、前記表示部上でタッチ機能を用いることによりなされてよい。また、前記表示部は、好ましくは、オペレータに対し、例えば、タンパ速度、シリンダレベルの調整、及び/又は拡散スクリューの速度等の、前記サーモグラフィ装置の測定結果に基づく舗装パラメータの改善を示唆する可能性を示し、その後、オペレータは手動で上記示唆を承諾又は拒否することができる。これにより、オペレータにとって最適な路面仕上げ機の誘導が容易となる。
【0028】
また、前記搭載コンピュータが、少なくとも1つのUSBインターフェースを含んで構成されることも利点である。例えば、USBインターフェースを介して、前記搭載コンピュータ上に、オペレーティングシステムのアップデートをインストールでき、及び/又は、例えば、前記USBインターフェースを介して接続可能な外付けハードディスクなどの記憶媒体は、前記ハウジングに挿入され、前記サーモグラフィ装置の測定結果を記憶することができる。
【0029】
本発明の他の実施形態において、前記搭載コンピュータは、好ましくは、GSM(登録商標)又はWi−Fiアンテナなどのワイヤレスインターフェースを含んで構成され、前記搭載コンピュータは、前記ワイヤレスインターフェースを介して無線で制御され、前記サーモグラフィ装置の測定結果を無線で送信する。これにより、直接的に接続することなく、前記サーモグラフィ装置と外部のユニットとの通信が可能となる。
【0030】
例えば、前記搭載コンピュータは、前記ワイヤレスインターフェースを介して、前記サーモグラフィ装置の測定結果を、好ましくはGSM又はWi−Fiに基づいて、テレマティクスシステムに送信できる。この実施形態によれば、前記テレマティクスシステムは、前記路面仕上げ機と、舗装部分に沿った少なくとも1つの後続の締固め車両との間に設置される。これにより、各現場車両間でのデータの交換が可能となり、そのデータに基づいて、複数の作業パラメータの適合が各車両で実行される。例えば、前記テレマティクスシステムに組み込まれた締固め車両は、その転圧パターンを、先行する路面仕上げ機の地理参照付きのサーモグラフデータ記録に適合させることができる。
【0031】
空間関連の熱画像は、特に、前記サーモグラフデータ記録を検出する検出ユニットが赤外線カメラを含む場合に、本発明による路面仕上げ機のサーモグラフィ装置を用いることにより、舗装層の広範囲の領域に対して生成できる。前記赤外線カメラにより、ハウジング内でカメラを移動させる必要なく、スクリード後方の舗装層の全領域に亘る正確な熱画像を直ちに生成することが可能となる。
【0032】
複数の赤外線カメラ、例えば、2つの赤外線カメラを、前記サーモグラフィ装置のハウジング内に設置し、特に広範囲な舗装領域を検出することもまた可能である。この場合に、各赤外線カメラそれぞれは、特定の測定範囲を検出でき、前記サーモグラフィ装置内に設けられた搭載コンピュータが各測定範囲を計算すると共に、検出された全測定範囲の熱画像を得る。
【0033】
好ましくは、前記カメラの測定範囲(設定角度)を、前記路面仕上げ機の敷均し用の可変なスクリード幅に基づいて、任意に、自動で調整できる。これにより、前記カメラの測定範囲を、異なるスクリード幅毎に個別に適合させることができ、前記サーモグラフィ装置を様々な路面仕上げ機に用いる場合に特に利点となる。
【0034】
前記赤外線カメラが前記ハウジング内に強固に配設されることは特に利点であり、それにより、前記カメラを移動させるための追加の駆動ユニットが不要となる。前記赤外線カメラが前記サーモグラフィ装置のハウジング内に強固に配設されることにより、前記サーモグラフィ装置それ自体が、でこぼこな路上においても堅固なものとなる。
【0035】
任意に、前記赤外線カメラの向きを手動又はモータにより変更し、様々な道幅をスキャンすることができる。しかしながら、このような赤外線カメラの調整は、記録中に連続的に実行されず、記録を開始する前に方向を合わせるのみである。したがって、前記赤外線カメラ、特にそのベアリングにおいて、摩耗の徴候は見られないはずである。このように、前記赤外線カメラの調整は、主に、測定ポイントから前記路面仕上げ機のスクリードまでの距離を調整する役割を果たし、この場合、測定ポイントから前記路面仕上げ機のスクリードまでの距離に基づいて、前記カメラの検出範囲の広さを調整できる。測定ポイントの距離が長くなることにより、前記カメラの検出範囲もまた広くなる。
【0036】
本発明の改善された実施形態において、前記ハウジング内には、送風機が設けられ、例えば、前記サーモグラフデータ記録を検出する検出ユニットから堆積物を除去し、特に前記サーモグラフカメラの対物レンズをエアロゾルの堆積物から保護する。前記対物レンズ上の堆積物は、撮影の悪化を引き起こし、測定値を改悪してしまう。前記送風機はこれを防止できる。これにより、点検期間(対物レンズの洗浄)を特に延長でき、前記サーモグラフィ装置の保守のコストが低減される。前記送風機は、前記路面仕上げ機の電源からの直流又は交流電流によって駆動されてよい。あるいは、前記送風機は、また、例えば、バッテリなどの別個の電気駆動装置を含んで構成されるか、又は前記ハウジング内に別個に配設された電源ユニットによって給電されてよい。
【0037】
本発明の他の実施形態によれば、前記送風機ユニットは、前記カメラにエアロゾルを寄せ付けないフィルタを含んで構成される。これにより、前記送風機ユニットは、前記赤外線カメラのレンズに特に清浄な気流を送風し、前記レンズから堆積物を除去できる。
【0038】
前記送風機を用いることにより特に速くかつ方向付けられた気流を得るために、前記送風機は、例えば、前記赤外線カメラのレンズに向けられ、水蒸気で曇ることを防止するノズルを含んで構成される。有利な副次的効果として、前記送風機は、前記カメラを効果的に冷却できる。
【0039】
また、前記赤外線カメラのレンズを、前記ハウジング内の開口部に対して、又は開口部において調整可能であり、それにより、前記レンズは、前記送風機ユニットの気流が流れる一種のスリットダイアフラム(slit diaphragm)を形成し、前記レンズの周囲に連続的な気流を形成する。これにより、前記赤外線カメラのレンズから堆積物、特にエアロゾルを除去し続けることが可能になる。
【0040】
測定されたサーモグラフデータの位置的に正確な地理参照は、前記空間関連データ記録を検出する検出ユニットがGNSS受信機を含む場合に、特に可能となる。前記GNSS受信機は、例えば、GPS受信機として具現化され、そして、RTK無線受信機を付加的に補うことが好ましく、それにより、GPS座標を非常に高い精度で補正することができる。例えば、統合されたRTK無線受信機を介して、補正データを地域の基地局から受信することができる。あるいは、他の補正データサービスを使用することも可能である。前記RTK無線受信機と前記GNSS受信機とを共に使用することにより、前記サーモグラフィ装置の地理参照付きのサーモグラフ測定結果に基づいて、ワイヤレスに接続された複数の締固め車両の正確な運転指示、及び前記路面仕上げ機に対して最適な舗装パラメータの適合が可能になる。
【0041】
本発明による路面仕上げ機のサーモグラフィ装置は、それほど高価でなく、前記ハウジングが第1及び第2のハウジングシェルを含んで構成される場合に、組み立てが容易である。前記2つのハウジングシェルは、例えば、好ましくは、射出成形により製造可能なプラスチック製のシェルとして具現化される。
【0042】
好ましくは、前記第1及び第2のハウジングシェルは、相互に着脱可能に連結され、その結果、それらはサーモグラフィ装置を修理するために容易に解体でき、例えば、前記送風機のフィルタを交換又は洗浄するために、修理担当者は、前記ハウジングに配置された装置に対して容易にアクセスできる。
【0043】
本発明の他の実施形態によれば、密封リングが前記2つのハウジングシェルの間に挟持される。前記リングは、前記2つのハウジングシェルの防水密封を提供する。さらに、その消音効果により、前記密封リングは、舗装運転中の前記サーモグラフィ装置のハウジングで騒音が発生することを防止する。
【0044】
好ましくは、前記サーモグラフィ装置のハウジング内において、後方に前記赤外線カメラのレンズが配置されたウィンドウが具現化される。前記ウィンドウは、前記第1及び/又は第2のハウジングシェルのいずれかにおいて具現化できる。
【0045】
本発明の他の実施形態によれば、前記ウィンドウ上又は前記ウィンドウの代わりに、複数の剥ぎ取り式の薄膜(thin tear-off foils)を提供することができる。前記薄膜は、オートバイ用のヘルメット又はF1用のヘルメットにおける捨てバイザー(tear-off visors)と同様に、例えば、エアロゾルなどの汚れが付着した場合に次々に剥ぎ取られ、前記カメラの対物レンズにとってクリアな視界を提供する。このような実施形態において、上述した送風機をなくして、前記サーモグラフィ装置の簡易化した構造をもたらすことも可能である。
【0046】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。