特許第5789507号(P5789507)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5789507売上管理システム、遊技媒体貸出装置及び売上管理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5789507
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】売上管理システム、遊技媒体貸出装置及び売上管理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150917BHJP
【FI】
   A63F7/02 352F
   A63F7/02 328
   A63F7/02 352N
【請求項の数】7
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2011-287604(P2011-287604)
(22)【出願日】2011年12月28日
(65)【公開番号】特開2013-135737(P2013-135737A)
(43)【公開日】2013年7月11日
【審査請求日】2014年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】504094822
【氏名又は名称】一般社団法人 電子認証システム協議会
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】下口 二郎
(72)【発明者】
【氏名】近藤 誠
【審査官】 足立 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−098023(JP,A)
【文献】 特開2000−140394(JP,A)
【文献】 特開2005−205109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を貸し出すための貸出処理を行うことが可能な制御手段と、少なくとも遊技者との間で取引が発生する度に生成される最小単位データを前記制御手段が取得した場合、前記最小単位データを外部に送信することが可能な最小単位データ送信手段とを有する遊技媒体貸出装置と、
該遊技媒体貸出装置と通信回線を介して接続され、前記最小単位データ送信手段から送信された前記最小単位データを受信することが可能な最小単位データ受信手段と、該最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データを記憶することが可能な最小単位データ記憶手段とを有する、施設外で運営される第三者機関の売上管理装置と、を備えた売上管理システムであって、
前記遊技媒体貸出装置は、前回前記最小単位データを取得してから、今回前記最小単位データを取得するまでの差分時間を計測することが可能な差分時間計測手段を更に有し、
前記制御手段は、前記最小単位データを取得した場合、少なくとも、該最小単位データ、前記遊技媒体貸出装置を特定することが可能な識別データ及び前記最小単位データを取得した時間を特定することが可能な時間データに対して電子署名を付与するとともに、該電子署名が付与された各データをリアルタイム又は予め定められたタイミングで前記最小単位データ受信手段に送信するように制御し、
前記最小単位データ記憶手段は、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データ及び前記時間データを、前記識別データに対応して記憶し、
前記時間データは、前記差分時間計測手段により計測された前記差分時間であることを特徴とする売上管理システム。
【請求項2】
前記制御手段は、所定の条件が成立したときにおいて前記最小単位データを取得していない場合、取引がないことを示すデータを、前記最小単位データとして前記最小単位データ受信手段に送信するように制御することを特徴とする請求項1に記載の売上管理システム。
【請求項3】
現在の日時を特定することが可能な日時データを生成することが可能な日時データ生成手段と、
該日時データ生成手段によって生成された前記日時データを、予め定められたタイミングで前記遊技媒体貸出装置に対して送信することが可能な日時データ送信手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記日時データを受信した場合、前記日時データ又は該日時データを特定することが可能なデータを、前記最小単位データとして前記最小単位データ受信手段に送信するように制御することを特徴とする請求項に記載の売上管理システム。
【請求項4】
前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機の遊技状況を示す遊技データを受信することが可能な遊技状況受信手段を更に有し、
前記制御手段は、前記遊技状況受信手段によって前記遊技データが受信された場合、該遊技データを、前記最小単位データとして前記最小単位データ受信手段に送信するように制御することを特徴とする請求項1〜請求項の何れか1項に記載の売上管理システム。
【請求項5】
前記遊技媒体貸出装置は、遊技者の操作に応じて、前記最小単位データを出力することが可能な最小単位データ出力手段を更に有することを特徴とする請求項1〜請求項の何れか1項に記載の売上管理システム。
【請求項6】
遊技機に対応して設けられるとともに、施設外で運営される第三者機関の売上管理装置と通信回線を介して接続される遊技媒体貸出装置であって、
遊技媒体を貸し出すための貸出処理を行うことが可能な制御手段と、
少なくとも遊技者との間で取引が発生する度に生成される最小単位データを前記制御手段が取得した場合、前記最小単位データを外部に送信することが可能な最小単位データ送信手段と、
前回前記最小単位データを取得してから、今回前記最小単位データを取得するまでの差分時間を計測することが可能な差分時間計測手段と、を備え、
前記売上管理装置は、
前記最小単位データ送信手段から送信された前記最小単位データを受信することが可能な最小単位データ受信手段と、
前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データを記憶することが可能な最小単位データ記憶手段と、を有し、
前記制御手段は、前記最小単位データを取得した場合、少なくとも、該最小単位データ、前記遊技媒体貸出装置を特定することが可能な識別データ及び前記最小単位データを取得した時間を特定することが可能な時間データに対して電子署名を付与するとともに、該電子署名が付与された各データをリアルタイム又は予め定められたタイミングで前記最小単位データ受信手段に送信するように制御し、
前記最小単位データ記憶手段は、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データ及び前記時間データを、前記識別データに対応して記憶し、
前記時間データは、前記差分時間計測手段により計測された前記差分時間であることを特徴とする遊技媒体貸出装置。
【請求項7】
遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を貸し出すための貸出処理を行うことが可能な制御手段と、少なくとも遊技者との間で取引が発生する度に生成される最小単位データを前記制御手段が取得した場合、前記最小単位データを外部に送信することが可能な最小単位データ送信手段とを有する遊技媒体貸出装置と通信回線を介して接続される、施設外で運営される第三者機関の売上管理装置であって、
前記最小単位データ送信手段から送信された前記最小単位データを受信することが可能な最小単位データ受信手段と、
前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データを記憶することが可能な最小単位データ記憶手段と、を備え、
前記遊技媒体貸出装置は、
前回前記最小単位データを取得してから、今回前記最小単位データを取得するまでの差分時間を計測することが可能な差分時間計測手段を更に有し、
前記制御手段は、前記最小単位データを取得した場合、少なくとも、該最小単位データ、前記遊技媒体貸出装置を特定することが可能な識別データ及び前記最小単位データを取得した時間を特定することが可能な時間データに対して電子署名を付与するとともに、該電子署名が付与された各データをリアルタイム又は予め定められたタイミングで前記最小単位データ受信手段に送信するように制御し、
前記最小単位データ記憶手段は、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データ及び前記時間データを、前記識別データに対応して記憶し、
前記時間データは、前記差分時間計測手段により計測された前記差分時間であることを特徴とする売上管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上管理システム、遊技媒体貸出装置及び売上管理装置に関し、特に、パチンコ玉やメダル等の遊技媒体を貸し出すことが可能な遊技媒体貸出装置と、当該遊技媒体貸出装置の売上を管理する、施設外で運営される第三者機関の売上管理装置とを備えた売上管理システム、この売上管理システムにおいて用いられる遊技媒体貸出装置及び売上管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技店に設置される遊技媒体貸出装置の売上データを第三者機関の売上管理装置に送信し、当該売上管理装置おいて売上データを集計することで、遊技店の営業実績を計上する売上管理システムが知られている。
【0003】
しかしながら、上記売上管理システムでは、店舗事業者の恣意的な操作によって、または、店舗従業員の悪質な搾取によって、不正に売上データ(取引データ)が改竄等される虞があり、斯かる場合、遊技店における会計上の透明性に欠けるといった不都合が指摘されていた。
【0004】
そこで、例えば、投入された現金を識別して計数する貨幣・硬貨識別機と、管理コントローラからの指令があったときに、貨幣・硬貨識別機で計数された計数データ(売上データ)に電子署名を付与するとともに、当該電子署名が付与された売上データを売上管理装置に送信する改竄防止装置とを有する遊技媒体貸出装置を備えた売上管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
このような売上管理システムによれば、信頼性の高い、売上データを売上管理装置に送信することが可能なため、第三者機関によって正確な売上データを記録管理することができ、遊技店における会計の透明化をある程度図ることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007-098023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1に記載の売上管理システムでは、上述したように、遊技媒体貸出装置によって計数された売上データが、管理コントローラからの指令を受けるまで、売上管理装置に送信されることがなく、遊技媒体貸出装置に記憶保持されるように構成されている。すなわち、上記指令を受けるまでの時間が長期に亘った場合(例えば、1日)、遊技媒体貸出装置からは上記計数データの累計値が送信されることとなるため、第三者機関において、遊技媒体貸出装置から送信される個別の計数データ等について具体的な検証(データの妥当性の検証)をすることが極めて困難であるといった問題があった。
【0008】
また、特許文献1に記載の売上管理システムでは、電子署名が付与された売上データのみを売上管理装置に送信するように構成されている。このため、上記のような計数データの改竄が行われることなく、正確な計数データが売上管理装置に送信された場合であっても、例えば、所定の営業日だけ、ある遊技媒体貸出装置が故障していたことにより、当該遊技媒体貸出装置の売り上げが極端に少なかったような場合には、その原因の究明が、当該事実のあった日からさほど時間が経過していない場合であれば、その原因が遊技媒体貸出装置の故障であることを証明することが可能であるが、当該時間が長い時間(例えば、1年)経過しているような場合、その証明をすることができないといった問題があった。すなわち、この売上データは、遊技店側が納める税金に関するものであるため、遊技店が、売り上げを不正に申告しているか否かの証明(売り上げに関するデータの妥当性の検証、例えば、遊技店側が脱税目的で過少申告しているか否か等)を行うことができないといった問題があった。
【0009】
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、第三者機関によってより正確な取引データを記録管理することができ、且つ、売上データの妥当性を事後的に検証することが可能な売上管理システム、この売上管理システムにおいて用いられる遊技媒体貸出装置及び売上管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような課題を解決するために請求項1に記載の発明に係る売上管理システムは、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を貸し出すための貸出処理を行うことが可能な制御手段と、少なくとも遊技者との間で取引が発生する度に生成される最小単位データを前記制御手段が取得した場合、前記最小単位データを外部に送信することが可能な最小単位データ送信手段とを有する遊技媒体貸出装置と、該遊技媒体貸出装置と通信回線を介して接続され、前記最小単位データ送信手段から送信された前記最小単位データを受信することが可能な最小単位データ受信手段と、該最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データを記憶することが可能な最小単位データ記憶手段とを有する、施設外で運営される第三者機関の売上管理装置と、を備えた売上管理システムであって、前記遊技媒体貸出装置は、前回前記最小単位データを取得してから、今回前記最小単位データを取得するまでの差分時間を計測することが可能な差分時間計測手段を更に有し、前記制御手段は、前記最小単位データを取得した場合、少なくとも、該最小単位データ、前記遊技媒体貸出装置を特定することが可能な識別データ及び前記最小単位データを取得した時間を特定することが可能な時間データに対して電子署名を付与するとともに、該電子署名が付与された各データをリアルタイム又は予め定められたタイミングで前記最小単位データ受信手段に送信するように制御し、前記最小単位データ記憶手段は、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データ及び前記時間データを、前記識別データに対応して記憶し、前記時間データは、前記差分時間計測手段により計測された前記差分時間であることを特徴とする。
ここで、上記「最小単位データ」には、遊技媒体の貸出数や、遊技媒体を貸し出す際に生じる貸出金額データのみならず、後述する遊技データ(特賞状態信号、セーフ信号、アウト信号、図柄変動信号等)、後述する日時データ、後述する取引がないことを示すデータ、遊技場が営業を開始したことを示す営業開始データ、遊技場が営業を終了したことを示す営業終了データ等が含まれる。
また、「最小単位データ」とは、例えば、パチンコ玉を25玉単位で貸し出すように設定されている場合、当該25玉に相当する貸出金額(貸出金額データ)が該当する。
【0012】
請求項に記載の発明に係る売上管理システムは、前記制御手段は、所定の条件が成立したときにおいて前記最小単位データを取得していない場合、取引がないことを示すデータを、前記最小単位データとして前記最小単位データ受信手段に送信するように制御することを特徴とする。
ここで、上記「所定の条件が成立したとき」とは、例えば、(1)上記売上管理装置、または、遊技場内に設置される、遊技媒体貸出装置を管理する遊技場内管理装置から、最小単位データの送信を求める信号等が送信されたとき、(2)予め定められた時間(10分)が経過したとき、(3)遊技媒体貸出装置が、上記取得した最小単位データを、RAM等の記憶装置に(一時的に)記憶した後、予め定められたタイミングで送信するように構成されている場合において、所定のデータ量が貯まったときなどが該当する。
【0013】
請求項に記載の発明に係る売上管理システムは、現在の日時を特定することが可能な日時データを生成することが可能な日時データ生成手段と、該日時データ生成手段によって生成された前記日時データを、予め定められたタイミングで前記遊技媒体貸出装置に対して送信することが可能な日時データ送信手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記日時データを受信した場合、前記日時データ又は該日時データを特定することが可能なデータを、前記最小単位データとして前記最小単位データ受信手段に送信するように制御することを特徴とする。
【0014】
請求項に記載の発明に係る売上管理システムは、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技機の遊技状況を示す遊技データを受信することが可能な遊技状況受信手段を更に有し、前記制御手段は、前記遊技状況受信手段によって前記遊技データが受信された場合、該遊技データを、前記最小単位データとして前記最小単位データ受信手段に送信するように制御することを特徴とする。
【0015】
請求項に記載の発明に係る売上管理システムは、前記遊技媒体貸出装置は、遊技者の操作に応じて、前記最小単位データを出力することが可能な最小単位データ出力手段を更に有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために請求項6に記載の発明に係る遊技媒体貸出装置は、遊技機に対応して設けられるとともに、施設外で運営される第三者機関の売上管理装置と通信回線を介して接続される遊技媒体貸出装置であって、遊技媒体を貸し出すための貸出処理を行うことが可能な制御手段と、少なくとも遊技者との間で取引が発生する度に生成される最小単位データを前記制御手段が取得した場合、前記最小単位データを外部に送信することが可能な最小単位データ送信手段と、前回前記最小単位データを取得してから、今回前記最小単位データを取得するまでの差分時間を計測することが可能な差分時間計測手段と、を備え、前記売上管理装置は、前記最小単位データ送信手段から送信された前記最小単位データを受信することが可能な最小単位データ受信手段と、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データを記憶することが可能な最小単位データ記憶手段と、を有し、前記制御手段は、前記最小単位データを取得した場合、少なくとも、該最小単位データ、前記遊技媒体貸出装置を特定することが可能な識別データ及び前記最小単位データを取得した時間を特定することが可能な時間データに対して電子署名を付与するとともに、該電子署名が付与された各データをリアルタイム又は予め定められたタイミングで前記最小単位データ受信手段に送信するように制御し、前記最小単位データ記憶手段は、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データ及び前記時間データを、前記識別データに対応して記憶し、前記時間データは、前記差分時間計測手段により計測された前記差分時間であることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために請求項7に記載の発明に係る売上管理装置は、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を貸し出すための貸出処理を行うことが可能な制御手段と、少なくとも遊技者との間で取引が発生する度に生成される最小単位データを前記制御手段が取得した場合、前記最小単位データを外部に送信することが可能な最小単位データ送信手段とを有する遊技媒体貸出装置と通信回線を介して接続される、施設外で運営される第三者機関の売上管理装置であって、前記最小単位データ送信手段から送信された前記最小単位データを受信することが可能な最小単位データ受信手段と、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データを記憶することが可能な最小単位データ記憶手段と、を備え、前記遊技媒体貸出装置は、前回前記最小単位データを取得してから、今回前記最小単位データを取得するまでの差分時間を計測することが可能な差分時間計測手段を更に有し、前記制御手段は、前記最小単位データを取得した場合、少なくとも、該最小単位データ、前記遊技媒体貸出装置を特定することが可能な識別データ及び前記最小単位データを取得した時間を特定することが可能な時間データに対して電子署名を付与するとともに、該電子署名が付与された各データをリアルタイム又は予め定められたタイミングで前記最小単位データ受信手段に送信するように制御し、前記最小単位データ記憶手段は、前記最小単位データ受信手段によって受信された前記最小単位データ及び前記時間データを、前記識別データに対応して記憶し、前記時間データは、前記差分時間計測手段により計測された前記差分時間であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明(請求項1)によれば、電子署名が付与された最小単位データ(例えば、貸出金額データ等)が、リアルタイム又は予め定められたタイミングで、自動的に、遊技媒体貸出装置から第三者機関の売上管理装置に送信されるように構成されている。すなわち、本発明では、売上管理装置への最小単位データの送信が不用意に長引いてしまうことを防止することが可能なため、個別の最小単位データについての具体的な検証(データの妥当性の検証)を行うことが可能となる。
また、本発明を、例えば、制御手段が上記最小単位データを取得したときにリアルタイムで売上管理装置に送信するように構成した場合、当該最小単位データは、改竄されることなく、そのまま売上管理装置に送信されることとなるため、第三者機関において、より正確な最小単位データを記録管理することができ、その結果、遊技店における会計の透明化を図ることが可能となる。
また、本発明では、遊技媒体の貸出処理を行う制御手段と、最小単位データの取得および当該最小単位データ等に対する電子署名の付与を行う制御手段とが同一であり、不要な配線を省略することが可能なため、最小単位データ等の改竄を効果的に抑制することが可能である。
【0017】
さらに、本発明(請求項)によれば、最小単位データに差分時間データが付与された状態で売上管理装置に記憶されるように構成されている。このため、仮に、遊技媒体貸出装置がフリーズ等してしまい、正常動作をすることができなかった場合でも、所定の営業日の最小単位データを事後的に検証(集計)する際、例えば、当該営業日の営業時間と、最小単位データに付与された差分時間の累計値とを比較することにより、差分時間の累計値が営業時間よりも少ないことを確認することができ、その結果、遊技媒体貸出装置が正常に動作していなかったことを確認することが可能となる。従って、本発明によれば、売上管理装置に記憶された最小単位データの妥当性について客観的かつ多面的に検証することが可能となる。
【0018】
さらに、本発明(請求項)によれば、制御手段が最小単位データを取得していない場合であっても、取引がなかったことを示すデータが、所定の条件が成立したとき、売上管理装置に送信されるように構成されている。このため、上記のようなフリーズ等があった場合に、最小単位データの抜けをも確認することが可能となる。
また、本発明によれば、最小単位データに基づいて売上等の集計を行う際、取引がなかったことを示すデータ及び時間データ(差分時間データ)をも確認することにより、遊技媒体貸出装置の稼働状況等を把握することが可能なため、仮に、所定の営業日だけ、ある遊技媒体貸出装置が故障等していたことにより、当該遊技媒体貸出装置の売り上げが極端に少なかったような場合であっても、事後的に、その原因の究明、換言すれば、売上管理装置に記憶された最小単位データの妥当性の検証を客観的に行うことが可能となる。
【0019】
本発明(請求項)によれば、上記のような、差分時間が付与された最小単位データは、少なくとも、日時データを特定することが可能なデータを含ませた状態で、売上管理装置に送信されるように構成されている。このため、第三者機関では、この日時データおよび差分時間データを確認することにより、各最小単位データが発生した日時を特定することができ、より正確な検証(解析)を客観的に行うことが可能となる。
【0020】
さらに、本発明(請求項)によれば、最小単位データには、遊技機の遊技状況を示す遊技データ(例えば、多くの遊技媒体を獲得することが可能な特別遊技状態であるか否かを示す特賞データ、アウト数データ、セーフ数データ、図柄変動回数データ等)も含まれるため、第三者機関では、この遊技データと、遊技媒体の貸し出しに関する計数データとを比較検証することにより、例えば、特別遊技状態中に遊技媒体の貸し出しが行われたことを示すデータがある場合、最小単位データが改竄された虞があるといったような検証を行うことも可能となる。このように、本発明によれば、売上管理装置に記憶された最小単位データの妥当性についてより多面的且つ客観的に検証することが可能となる。
【0021】
また、本発明(請求項)によれば、第三者機関のみならず、遊技者においても最小単位データを確認することができるため、遊技店側が、税金を免れるため計数データを過少申告するといった不正行為に対して抑止力を発揮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態に係る売上管理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】遊技媒体貸出装置の正面図である。
図3】遊技媒体貸出装置の制御システムを説明するためのブロック図である。
図4】売上管理装置の制御システムを説明するためのブロック図である。
図5】遊技媒体貸出装置における制御処理を示すフローチャートである。
図6】遊技媒体貸出装置における遊技実行中処理を示すフローチャートである。
図7】遊技媒体貸出装置における情報コード画像表示処理を示すフローチャートである。
図8】売上管理装置における制御処理を示すフローチャートである。
図9】売上管理装置における電文受信処理を示すフローチャートである。
図10】売上管理装置における最小単位データ等記憶処理を示すフローチャートである。
図11】遊技場内管理装置における制御処理を示すフローチャートである。
図12】遊技媒体貸出装置の液晶表示装置にて出力される入出力案内表示の一例を示す画像である。
図13】携帯端末に表示される貸出データ等の一例を示す画像である。
図14】売上管理装置の売上関連データDBに記憶される最小単位データ等の内容を示す図である。
図15】売上管理装置の売上関連データDBに記憶される最小単位データの内容を時系列に表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る売上管理システムの好適な一実施形態として、ICコインを用いることにより遊技媒体の貸し出しを受けることが可能な遊技媒体貸出装置を備えた売上管理システムを例に、図面を参照して説明する。
なお、図1は本実施形態に係る売上管理システムの全体構成の一例を示す図、図2は遊技媒体貸出装置の正面図、図3は遊技媒体貸出装置の制御システムを説明するためのブロック図、図4は売上管理装置の制御システムを説明するためのブロック図である。
【0025】
[売上管理システム1の構成]
図1に示すように、売上管理システム1は、遊技場Yに設置される、複数のスロットマシン10Aおよび複数のパチンコ機10B、各スロットマシン10Aに対応して設けられる遊技媒体貸出装置20Aおよび各パチンコ機10Bに対応して設けられる遊技媒体貸出装置20B、遊技場内管理装置60およびICコイン精算機6と、遊技場Yの施設外で運営される、第三者機関に設置される売上管理装置40とを備えている。なお、上記スロットマシン10Aおよびパチンコ機10Bと、遊技媒体貸出装置20Aおよび遊技媒体貸出装置20Bと、売上管理装置40とが、それぞれ特許請求の範囲に記載の「遊技機」と、「遊技媒体貸出装置」と、「売上管理装置」とに該当する。
【0026】
遊技媒体貸出装置20A、遊技媒体貸出装置20B、遊技場内管理装置60、ICコイン精算機6および売上管理装置40は、それぞれ通信網70を介して接続されている。ここで、上記通信網70は、IP(INTERNET PROTOCOL)網、専用回線網、公衆回線網、電話網であり、いずれの回線網を使用するものであってもよく、またこれらを組み合わせて使用することも可能である。なお、上記通信網70が特許請求の範囲に記載の「通信回線」に該当する。
【0027】
また、スロットマシン10Aと遊技媒体貸出装置20、パチンコ機10Bと遊技媒体貸出装置20B(以下、上記遊技媒体貸出装置20Aおよび遊技媒体貸出装置20Bを「遊技媒体貸出装置20」と称す)は、それぞれデータ通信可能なように電気的に接続され、スロットマシン10Aやパチンコ機10B(以下、上記スロットマシン10Aやパチンコ機10Bを「遊技機10」と称す)側からその遊技状況を示す遊技データが遊技媒体貸出装置20を介して遊技場内管理装置60に送信されるように構成されている。
【0028】
なお、以下の説明においては、売上管理システム1が適用される遊技場として、遊技場Yのみを例示するが、遊技場Yと同様な構成を有する遊技場であれば、その他、複数の遊技場にも適用することが可能である。
【0029】
本実施形態に係る売上管理システム1では、コイン状に形成されたICコイン80を、遊技媒体貸出装置20のICコイン投入口22に投入して、遊技媒体貸出ボタン23を押圧操作することにより、遊技媒体(メダルやパチンコ玉等)の貸し出しを受けることができるように構成されている。なお、本実施形態では、遊技媒体貸出ボタン23の1回の押圧操作により、1000円分の遊技媒体の貸し出しを受けることが可能となっている(図2参照)。
【0030】
ここで、本実施形態に係るICコイン80は、固有の識別コード(以下、「コインID」と称す)が記憶されたICメモリチップを有する。ICコイン80は、遊技媒体貸出装置20の現金投入口21から現金(硬貨または紙幣)を投入し、所定の操作をすることによって入手(購入)することが可能となっている。また、ICコイン80を購入した際、購入金額に対応する預り金額データは、ICコイン80に記憶されることなく、遊技場内管理装置60および通信網70を介して売上管理装置40に送信され、当該売上管理装置40において記憶されるように構成されている。
【0031】
また、ICコイン80を使用して遊技媒体の貸し出しを受けた場合も同様に、貸出金額に対応する貸出金額データは、ICコイン80に記憶されることなく、遊技場内管理装置60および通信網70を経由して、売上管理装置40に送信され、当該売上管理装置40において記憶更新されるようになっている。
例えば、売上管理装置40に、コインID「***01」に対応して、預り金額データ「5000円」が記憶されている場合において、コインID「***01」が記憶されたICコイン80を遊技媒体貸出装置20に投入し、遊技媒体貸出ボタン23を1回押圧操作すると、遊技媒体貸出装置20では、上記1000円に対応する貸出金額データを、コインIDとともに売上管理装置40に送信する一方、当該貸出金額データを受信した売上管理装置40では、記憶されている預り金額データ「5000円」から「1000円」を減算して更新記憶(「4000円」を記憶)することとなる。
なお、本実施形態では、ICコイン80は遊技媒体貸出装置20のみで購入することが可能なように構成しているが、例えば、遊技場Yの所定位置にICコイン80を購入することが可能なICコイン購入機5(図1参照)を設置し、このICコイン購入機5からもICコイン80を購入することが可能なように構成することも可能である。
【0032】
詳しくは後述するが、遊技媒体貸出装置20では、上記貸出金額データ等の最小単位データを含むデータブロックを売上管理装置40に送信する際、このデータブロックに対して、公開暗号方式の電子署名を付与するようになっている。売上管理装置40では、上記電子署名が付与されたデータブロックを受信した場合、予め記憶された公開暗号鍵データに基づいて暗号演算処理を行い、当該電子署名が付与されたデータブロックを復号するように構成されている。なお、本実施形態では、遊技媒体貸出装置20から売上管理装置40に送信される、電子署名が付与されたデータブロックは、遊技場内管理装置60を介して送信されるようになっているが、遊技場内管理装置60では、この電子署名が付与されたデータブロックを記憶することなく、そのまま売上管理装置40に送信するように構成されている。
【0033】
次に、本実施形態に係る遊技媒体貸出装置20について図2および図3を参照して説明する。なお、以下の説明において、パチンコ機10Bに対応して設けられる遊技媒体貸出装置20Bについて説明するが、スロットマシン10Aに対応して設けられる遊技媒体貸出装置20Aも遊技媒体貸出装置20Bと同様であるため、必要がある場合を除き、その説明を省略する。
【0034】
図2に示すように、遊技媒体貸出装置20の前面には、紙幣を投入することが可能な現金投入口21と、ICコイン80を投入することが可能なICコイン投入口22と、パチンコ玉の貸し出しを行わせるための押しボタンスイッチ式の遊技媒体貸出ボタン23と、ICコイン80を排出させるための押しボタンスイッチ式のICコイン返却ボタン24と、ICコインの残高や各種情報を表示することが可能な液晶表示装置25と、パチンコ玉を遊技機10の受け皿(図示省略)に案内して排出するためのノズル部材26と、ICコインが排出されるICコイン返却口27とが設けられている。なお、上記液晶表示装置25が特許請求の範囲に記載の「最小単位データ出力手段」に該当する。
【0035】
遊技媒体貸出装置20では、現金投入口21から現金(紙幣)を投入すると、内部に設けられた現金識別機29(図3参照)により、当該現金が識別され、所定の金額に相当する現金が投入されたことを条件に、ICコイン80を購入することができるようになっている。
【0036】
また、本実施形態では、遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸し出しは、ICコイン80をICコイン投入口22から投入し、遊技媒体貸出ボタン23を操作することによってのみ行うことができるようになっている。詳しくは後述するが、ICコイン80が遊技媒体貸出装置20内に取り込まれた状態では、遊技媒体の貸し出しを受けることにより、売上管理装置40に記憶されている預り金額データが「0」になった場合、そのまま遊技媒体貸出装置20内に回収される一方、売上管理装置40に記憶されている預り金額データが「0」ではない状態において、ICコイン返却ボタン24が操作された場合、当該ICコイン80がICコイン返却口27から排出されるように構成されている。
このICコイン返却口27から排出されたICコイン80は、ICコイン精算機6によって、現金に精算(変更)することが可能となっている。
なお、本実施形態では、ICコイン80によってのみ、パチンコ玉の貸し出しを行うことができるようにしているが、現金によってもパチンコ玉の貸し出しを行うことができるように構成することも可能である。
【0037】
上述したように、本実施形態では、遊技媒体貸出ボタン23の1回の押圧操作により、1000円分の遊技媒体の貸し出しを受けることが可能なように構成されている。例えば、ICコイン80が遊技媒体貸出装置20に取り込まれた状態で、遊技媒体貸出ボタン23を2回押圧操作することにより、「2000円」分の遊技媒体が貸出ユニット31(図3参照)によって排出されるようになっている。なお、本実施形態では、遊技媒体貸出ボタン23の1回の押圧操作により、1000円分の遊技媒体の貸し出しを受けることができるようになっているが、遊技媒体貸出装置20に、例えば、「1000円」、「3000円」、「5000円」、「10000円」といったような複数の選択ボタンを設け、所望の選択ボタンが操作された際、操作された選択ボタンに対応する金額分の遊技媒体の貸し出しができるように構成することも可能である。
【0038】
また、遊技媒体貸出装置20の内部には、ICコイン通路(図示省略)と、このICコイン通路上に配置されるアンテナコイル30(図3参照)とが設けられ、ICコイン80のコインIDは、ICコイン投入口22からICコイン80を投入したときに、アンテナコイル30によってコインIDが読み取られるようになっている。
【0039】
次に、遊技媒体貸出装置20に設けられている制御システムについて、図3を参照して説明する。
【0040】
[遊技媒体貸出装置20の制御システム]
遊技媒体貸出装置20の制御システムは、制御基板32を備え、この制御基板32には、CPU33と、ICチップ34と、記憶装置としてのROM35やRAM36と、タイマ37と、I/F(インタフェース)回路38とが設けられている。これらCPU33、ICチップ34、ROM35、RAM36、タイマ37およびI/F回路38は、基板にプリント配線された内部バスを介して接続されている。また、制御基板32には、遊技媒体貸出ボタン23、ICコイン返却ボタン24、液晶表示装置25、現金識別機29、アンテナコイル30、貸出ユニット31等と、I/F回路38を介して接続されている。なお、上記制御基板32と、タイマ37と、I/F回路38とが、それぞれ特許請求の範囲に記載の「制御手段」と、「差分時間計測手段」と、「最小単位データ送信手段」および「遊技状況受信手段」とに該当する。
【0041】
本実施形態では、遊技機10から、大当たり遊技等の特別遊技状態に変更されたことを示す特賞状態信号、遊技媒体が払い出されたことを示すセーフ信号、当該遊技機10に遊技媒体が投入されたことを示すアウト信号、図柄変動が行われたことを示す図柄変動信号等の遊技状況を示すデータ(以下、「遊技データ」と称す)が、随時、I/F回路38を介して遊技媒体貸出装置20に入力されるように構成されている。なお、本実施形態では、上記遊技データとして、特賞状態信号、セーフ信号、アウト信号および図柄変動信号を例示したが、それ以外の情報、例えば、大当たりとなる確率が高確率状態となったことを示す確率変動信号等を含ませてもよく、また、遊技媒体貸出装置20に入力される遊技データを、例えば、セーフ信号およびアウト信号のみとすることも可能である。
【0042】
CPU33は、ROM35に予め記憶されているプログラムに従って演算処理を行い、現金識別機29およびICコイン発行ボタン(図示省略)からの入力信号に基づいてICコイン80を発行するとともに、遊技媒体貸出ボタン23からの入力信号に基づいて、公知の貸出ユニット31を駆動させて所定数の遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸し出しを行うように制御する。
【0043】
ICコイン80の発行に関し、詳細は後述するが、CPU33は、現金投入口21から現金(紙幣、硬貨)が投入された場合、現金識別機29によって検出された金額データを受信し、その後、遊技者による「1000円」、「3000円」、「10000円」等のICコイン発行ボタンの選択操作が行われた場合、当該選択操作に該当する金額(例えば、「10000」円、以下、「操作金額」と称す)が上記金額データの範囲内であれば、売上管理装置40に操作金額を送信するとともに、当該操作金額に応じた金額に該当するICコインの発行を行うように制御する。
【0044】
一方、遊技媒体の貸し出しに関し、詳細は後述するが、CPU33は、遊技者による遊技媒体貸出ボタン23の操作を受けて、売上管理装置40に照会を行い、当該遊技媒体貸出ボタン23の操作に応じた金額に相当するパチンコ玉の数を貸し出すように、貸出ユニット31を制御する。
【0045】
詳しくは後述するが、CPU33は、貸出金額データ等の最小単位データを取得すると、前回、最小単位データを取得した時間からの差分時間をタイマ37から取得するとともに、ROM35に予め記憶されているプログラムに従って演算処理を行い、(1)上記差分時間、(2)遊技媒体貸出装置20を特定することが可能な識別データ(以下、「貸出装置ID」と称す)、(3)コインIDおよび(4)最小単位データ、により構成されるデータブロックに対して電子署名を付与する。その後、CPU33は、この電子署名が付与されたデータブロック(以下、「改竄防止処理済データ」と称す)を、遊技場内管理装置60および通信網70を介して売上管理装置40に送信する制御を行う。
【0046】
ここで、本実施形態における「最小単位データ」には、上述した貸出金額データの他、遊技機10から取得した遊技データ(特賞状態信号、セーフ信号、アウト信号、図柄変動信号等)、後述する日時データ、遊技場Yの営業が開始したことを示す営業開始データ、遊技場Yの営業が終了したことを示す営業終了データが含まれる。本実施形態において、この営業開始データ(営業終了データ)は、遊技場Yの営業を開始(終了)する際に、遊技場内管理装置60から送信される営業開始信号(営業終了信号)に基づいて生成されるように構成されている。なお、このような営業開始信号(営業終了信号)の送信は、例えば、遊技場Yの従業員による遊技場内管理装置60の操作手段(図示省略)の操作に起因して、実行されるように構成することにより、実現することが可能である。
【0047】
ICチップ34には、公開暗号方式の電子署名を付与するための暗号鍵が記憶され、CPU33は、最小単位データが入力された際、ICチップ34に記憶された暗号鍵に基づいて、上記最小単位データ等に電子署名を付与し、これら電子署名が付与された改竄防止処理済データを売上管理装置40に送信する制御を行う。なお、売上管理装置40には、上記暗号鍵に対応するペアの公開鍵が記憶され、上記改竄防止処理済データは、上記売上管理装置40に記憶された、秘密鍵と唯一のペアの公開鍵でなければ、復号することができないように構成されている。
【0048】
さらに、CPU33は、液晶表示装置25に所定の画像を表示するように制御する。詳しくは後述するが、CPU33は、投入されたICコイン80に対応する預り金額(残額)表示や、所定のタイミング(本実施形態では、遊技媒体貸出処理中)で、液晶表示装置25に、携帯端末100によって読み取る(撮影する)ことが可能な、QRコード等の情報コードの表示を行う(図12参照)。
【0049】
上記情報コードには、第三者機関の売上管理装置40にアクセスすることが可能な情報(URL)が含まれ、遊技者が、このQRコード等の情報コードを携帯端末100(図13参照)によって撮影し、売上管理装置40にアクセスすることにより、携帯端末100に、現在の遊技媒体の貸し出しに関する貸出データ(貸出金額、遊技媒貸出数等)を表示することが可能となっている(図13参照)。
【0050】
RAM36は、CPU33の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。また、RAM36には、売上管理装置40から受信した預り金額データ等を一時的に記憶する領域、アンテナコイル30によって読み取られた、現在使用中のICコイン80のコインIDを記憶するコインID記憶領域、所定のフラグを記憶する領域(コイン残額有りフラグ記憶領域)等が設けられている。ここで、アンテナコイル30は、ICコイン80がICコイン投入口22から投入された際、当該ICコイン80に対して電波の送受信を行い、ICコイン80に記憶されたコインIDを読み出すように構成されている。
【0051】
タイマ37は、上記最小単位データを、前回、売上管理装置40に取得してから、今回取得するまでの時間を計測するものであって、最小単位データを取得した際、次回の最小単位データを取得するまでのタイマカウントを開始する。
【0052】
[売上管理装置40の制御システム]
次に、売上管理装置40の制御システムについて、図4を参照して説明する。
【0053】
売上管理装置40は、CPUと、ROM等の記憶装置と、I/F(インタフェース)回路42と、タイマ51とを備えている。CPUは、主として、データ登録部41と、データ認証部43と、売上関連データ生成部44と、統計処理部45と、異常通知部46と、貸出データ生成部49と、日時データ生成部50と、各種電文(エラー電文1、エラー電文2等)やデータの送信等を制御するその他制御部(図示省略)とにより構成されている。記憶装置は、パラメータDB(DATA BASE)47と、売上関連データDB48等とにより構成されている。なお、上記I/F回路42と、売上関連データDB48と、日時データ生成部50とが、それぞれ特許請求の範囲に記載の「最小単位データ受信手段」および「日時データ送信手段」と、「最小単位データ記憶手段」と、「日時データ生成手段」とに該当する。
【0054】
データ登録部41は、遊技媒体貸出装置20のICチップ34に記憶される、遊技媒体貸出装置20を特定することが可能な貸出装置ID、および、公開暗号鍵情報を、それぞれパラメータDB47に登録(記憶)する。このような登録は、製造ベンダが、遊技媒体貸出装置20の製造や出荷等を行う際に行われる。
【0055】
I/F回路42は、遊技媒体貸出装置20から送信される改竄防止処理済データを受信し、データ認証部43は、この改竄防止処理済データを取得してパラメータDB47に登録された公開暗号鍵情報に基づき暗号演算を行い、データの完全性と送信元の真正性を認証する。
また、I/F回路42は、遊技媒体貸出装置20から送信される各種電文(ICコイン購入電文、残高データ要求電文、貸出電文および貸出データ要求電文等)や改竄防止処理済データ等を受信するとともに、遊技媒体貸出装置20に対して各種電文等を送信する。
【0056】
売上関連データ生成部44は、データ認証部43による認証が成立したとき、最小単位データに基づく売上データを生成して売上関連データDB48に格納する。また、統計処理部45は、売上データの統計処理を行い、傾向等について判定する。更に、異常通知部46は、売上関連データ生成部44により生成される売上データの統計処理を行った結果、異常が検知された場合、もしくは、データ認証部43による認証が成立しなかったときに外部に異常通知を行う。
【0057】
上記売上関連データDB48には、例えば、図14に示すように、貸出装置ID毎に、「Eventデータ」、「差分時間」および「コインID」を記憶することが可能な記憶領域が設けられている。
【0058】
上記「Eventデータ」記憶領域は、遊技媒体貸出装置20から送信される、最小単位データや遊技データ等、各種データの内容を記憶する領域である。
上記「差分時間」記憶領域は、最小単位データとともに遊技媒体貸出装置20から送信される差分時間を記憶する領域である。
上記「コインID」記憶領域は、最小単位データや差分時間とともに遊技媒体貸出装置20から送信される、現在使用中のICコイン80のコインIDを記憶する領域である。
【0059】
貸出データ生成部49は、遊技媒体貸出装置20において遊技媒体の貸出処理を行っているときに、当該遊技媒体の貸出数に相当する貸出データ(貸出金額情報および遊技媒体貸出数情報等を含むデータ)を生成する。I/F回路42は、この貸出データを、該当する遊技媒体貸出装置20に送信し、この貸出データを受信した遊技媒体貸出装置20では、この貸出データに基づいて、情報コード(QRコード等)を生成して、液晶表示装置25に表示する(図12参照)。
【0060】
日時データ生成部50は、タイマ51により計測される現在日時(時刻)に基づいて、所定のタイミング(本実施形態では、1時間毎)で日時データを生成する。日時データ生成部50によって日時データが生成された場合、当該日時データは、I/F回路42を介して、遊技場内管理装置60に送信されるようになっている。
【0061】
[遊技場内管理装置60の制御システム]
次に、遊技場内管理装置60の制御システムについて説明する(図示省略)。
遊技場内管理装置60は、主として、CPUと、ROM等の記憶装置と、改竄防止処理済データ等を送受信することが可能な送受信装置とによって構成されている。遊技場内管理装置60は、遊技媒体貸出装置20から改竄防止処理済データを受信した場合、当該改竄防止処理済データを記憶することなく、そのまま、売上管理装置40に送信する。また、遊技場内管理装置60は、売上管理装置40から日時データを受信した場合、当該日時データを、記憶装置に一時的に記憶するとともに、遊技媒体貸出装置20に送信(マルチキャスト)する。なお、上記送受信装置が特許請求の範囲に記載の「日時データ送信手段」に該当する。
【0062】
また、遊技場内管理装置60は、タイマ(図示省略)を有し、タイマは、売上管理装置40から日時データを受信した場合、そのタイミングからタイマカウントを開始するように構成されている。遊技場内管理装置60のCPUは、タイマによる計測時間が、所定の時間(例えば、10分)経過する毎に、当該時間を示すデータを遊技媒体貸出装置20に送信(マルチキャスト)するように構成されている。
【0063】
[遊技媒体貸出装置20における制御処理]
次に、遊技媒体貸出装置20における制御処理について図5図7を参照して説明する。
【0064】
(ステップS101)
CPU33は、ステップS101において、ICコイン80の購入が行われたか否かを判定するとともに、ICコイン80がICコイン投入口22から投入されたか否かを判定する。
上述したように、本実施形態では、ICコイン80の購入は、遊技媒体貸出装置20によってのみ行われるように構成されている。
具体的に、CPU33によって、ICコイン80の購入が行われたと判定する場合としては、現金(紙幣または硬貨)が現金投入口21から投入され、その後、遊技者によるICコイン発行ボタンの操作が行われたときである。一方、CPU33によって、ICコイン80がICコイン投入口22から投入されたと判定する場合としては、ICコイン80がICコイン投入口22から投入され、アンテナコイル30によりICコイン80のコインIDが読み取られたときである。
CPU33は、ICコイン80の購入が行われておらず且つICコイン80が投入されていないと判定した場合、ステップS105に処理を移し、ICコイン80の購入が行われたと判定するか、または、ICコイン80が投入されたと判定した場合、ステップS102に処理を移す。
【0065】
(ステップS102)
CPU33は、ステップS102において、上記ステップS101の処理で、ICコインの購入が行われたか否かを判定する。CPU33は、ICコイン80の購入が行われたと判定した場合、次のステップS103に処理を移し、ICコイン80の購入が行われていないと判定した場合、すなわち、ICコイン80が投入されたと判定した場合、ステップS104に処理を移す。
【0066】
(ステップS103)
CPU33は、ステップS103において、ICコイン購入電文、貸出装置ID、ICコイン80に予め記憶されているコインID、ICコイン80を購入した金額(以下、「預り金額データ」と称す)を、遊技場内管理装置60および通信網70を介して、売上管理装置40に送信する処理を行う。なお、詳しくは後述するが、ICコイン購入電文等を受信した売上管理装置40は、ステップS202−2(図9参照)において、売上関連データDB48に、コインIDに対応して記憶するようになっている。
CPU33は、上記ステップS103の処理を行った後、本遊技媒体貸出装置20における制御処理を終了する。
【0067】
(ステップS104)
CPU33は、ステップS104において、コインID、貸出装置IDおよび預り金額データ要求電文を、遊技場内管理装置60および通信網70を介して、売上管理装置40に送信する処理を行う。CPU33は、上記ステップS104の処理を行った後、本遊技媒体貸出装置20における制御処理を終了する。
【0068】
(ステップS105)
CPU33は、ステップS105において、売上管理装置40から預り金額表示電文またはエラー電文1を受信したか否かを判定する。この預り金額表示電文は、ICコイン80を遊技媒体貸出装置20に投入し、売上管理装置40によって、コインIDに対応する預り金額データが売上関連データDB48に記憶されていると判定されたときに、ステップS202−6の処理(図9参照)で、預り金額データとともに売上管理装置40から送信されるものである。一方、上記エラー電文1は、売上管理装置40によって、コインIDに対応する預り金額データが売上関連データDB48に記憶されていないと判定されたときに、ステップS202−7の処理(図9参照)で売上管理装置40から送信されるものである。
CPU33は、売上管理装置40から預り金額表示電文およびエラー電文1の何れをも受信していない場合、ステップS110に処理を移し、預り金額表示電文およびエラー電文1の何れかを受信した場合、ステップS106に処理を移す。
【0069】
(ステップS106)
CPU33は、ステップS106において、ステップS105の処理で受信した電文がエラー電文1である場合、ステップS109に処理を移し、ステップS105の処理で受信した電文がエラー電文1でない場合、すなわち、預り金額表示電文である場合、ステップS107に処理を移す。
【0070】
(ステップS107)
CPU33は、ステップS107において、預り金額表示電文とともに送信された預り金額データに基づいて、液晶表示装置25に、例えば、図12に示すような、「預り金額:5000円」といったような表示(預り金額表示処理)を行う。CPU33は、預り金額表示処理を行った後、次のステップS108に処理を移す。
【0071】
(ステップS108)
CPU33は、ステップS108において、コイン残額有りフラグをON(=1)とする処理を行う。CPU33は、コイン残額有りフラグをON(=1)とする処理を行った後、本遊技媒体貸出装置20における制御処理を終了する。
【0072】
(ステップS109)
CPU33は、ステップS109において、液晶表示装置25に、例えば、「預り金額がありません。」といったようなエラー表示処理を行う。CPU33は、エラー表示処理を行った後、本遊技媒体貸出装置20における制御処理を終了する。
【0073】
(ステップS110)
CPU33は、ステップS110において、コイン残額有りフラグがON(=1)になっているか否かを判定する。このコイン残額有りフラグは、上記ステップS108の処理で、ONとされるものである。CPU33は、コイン残額有りフラグがONであると判定した場合、ステップS111に処理を移し、コイン残額有りフラグがONでないと判定した場合、本遊技媒体貸出装置20における制御処理を終了する。
【0074】
(ステップS111)
先ず、CPU33は、ステップS111において、遊技実行中処理(詳細は後述する)を実行して、本遊技媒体貸出装置20における制御処理を終了する。
【0075】
(ステップS112)
CPU33は、ステップS112において、情報コード画像表示処理(詳細は後述する)を実行して、本遊技媒体貸出装置20における制御処理を終了する。
【0076】
[遊技実行中処理]
図5で説明したとおり、上記ステップS111において、遊技実行中処理が実行される。この遊技実行中処理について図6を参照して説明する。
【0077】
(ステップS111−1)
先ず、CPU33は、ステップS111−1において、遊技媒体貸出ボタン23の押圧操作があったか否かを判定する。CPU33は、遊技媒体貸出ボタン23の押圧操作があったと判定した場合、ステップS111−2に処理を移し、遊技媒体貸出ボタン23の押圧操作がないと判定した場合、ステップS111−4に処理を移す。
【0078】
(ステップS111−2)
CPU33は、ステップS111−2において、貸出電文、コインID、貸出装置IDおよび貸出金額要求データを、遊技場内管理装置60および通信網70を介して売上管理装置40に送信する処理を行う。上述したように、本実施形態では、遊技媒体貸出ボタン23を押圧操作した場合、「1000円」分に相当する遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸出を行うことが可能なように構成されている。このため、遊技媒体貸出ボタン23を押圧操作した場合には、「1000円」の貸出要求金額に対応する貸出金額要求データが売上管理装置40に送信されることとなる。
CPU33は、上記ステップS111−2の処理を行った後、ステップS111−3に処理を移す。
【0079】
(ステップS111−3)
CPU33は、ステップS111−3において、上記貸出金額要求データを一時的に記憶する処理を行う。CPU33は、貸出金額要求データを一時的に記憶する処理を行った後、本遊技実行中処理を終了する。
【0080】
(ステップS111−4)
CPU33は、ステップS111−4において、遊技媒体貸出許容電文またはエラー電文2を売上管理装置40から受信したか否かを判定する。この遊技媒体貸出許容電文は、ステップS202−9の処理(図9参照)において送信されるものである。一方、上記エラー電文2は、ステップS202−10の処理(図9参照)で売上管理装置40から送信されるものである。
CPU33は、遊技媒体貸出許容電文およびエラー電文2の何れかを受信したと判定した場合、ステップS111−5に処理を移し、遊技媒体貸出許容電文およびエラー電文2の何れをも受信していないと場合、ステップS111−8に処理を移す。
【0081】
(ステップS111−5)
CPU33は、ステップS111−5において、ステップS111−4の処理で受信した電文がエラー電文2であるか否かを判定する。CPU33は、エラー電文2であると判定した場合、ステップS111−7に処理を移し、エラー電文2ではないと判定した場合、すなわち、遊技媒体貸出許容電文であると判定した場合、ステップS111−6に処理を移す。
【0082】
(ステップS111−6)
CPU33は、ステップS111−6において、遊技媒体貸出処理を行う。具体的に、CPU33は、ステップS111−3の処理で記憶された貸出金額要求データに相当する遊技媒体の貸し出しを行うように、貸出ユニット31を駆動させる制御を行う。CPU33は、遊技媒体貸出処理を行った後、ステップS111−9に処理を移す。
【0083】
(ステップS111−7)
CPU33は、ステップS111−7において、例えば、液晶表示装置25に、例えば、「残高が不足しています。」といったようなエラー表示(エラー表示処理)を行う。CPU33は、エラー表示処理を行った後、本遊技実行中処理を終了する。
【0084】
(ステップS111−8)
CPU33は、ステップS111−8において、遊技データ、日時データ、営業開始信号および営業終了信号の何れかを受信したか否かを判定する。この遊技データは、セーフ信号、アウト信号等であって、遊技者が遊技機10で遊技を行っている間、遊技機10から随時出力されるデータである。一方、日時データは、ステップS307の処理(図11参照)で、遊技場内管理装置60から送信されるものである。また、営業開始信号および営業終了信号は、上述したように、遊技場Yの営業を開始(終了)する際、従業員による遊技場内管理装置60の操作等により、当該遊技場内管理装置60から送信されるものである。
CPU33は、遊技データ、日時データ、営業開始信号および営業終了信号の何れかを受信したと判定した場合、ステップS111−9に処理を移し、遊技データ、日時データ、営業開始データおよび営業終了データの何れをも受信していないと判定した場合、ステップS111−14に処理を移す。
【0085】
(ステップS111−9)
CPU33は、ステップS111−9において、差分時間取得処理を行う。具体的に、CPU33は、前回、貸出金額データや遊技データ等の最小単位データを取得してから、今回、最小単位データを取得するまでの差分時間をタイマ37から取得する処理を行う。
CPU33は、差分時間取得処理を行った後、次のステップS111−10に処理を移す。
【0086】
(ステップS111−10)
CPU33は、ステップS111−10において、最小単位データ等改竄防止処理および改竄防止処理済データ送信処理を行う。
具体的に、最小単位データ等改竄防止処理では、CPU33は、最小単位データ(ステップS111−6の処理で遊技媒体貸出処理が行われた場合では、遊技媒体貸出処理で貸し出された遊技媒体に相当する貸出金額(貸出金額データ)、ステップS111−8の処理で遊技機10から遊技データを取得した場合では、当該遊技データ、ステップS111−8の処理において日時データを受信したタイミングで貸出金額データまたは遊技データ等を受信していない場合では、取引が発生していなかったことを示す取引無データ(例えば、いわゆる、無信号)、ステップS111−8の処理で遊技場内管理装置60から営業開始信号(営業終了信号)を受信した場合では、営業開始データ(営業終了データ))、ステップS111−9の処理で取得した差分時間、貸出装置IDおよびコインID、から構成されるデータブロックに対して、ICチップ34に記憶された暗号鍵に基づいて電子署名を付与する処理を行う。
一方、改竄防止処理済データ送信処理では、CPU33は、上記最小単位データ等改竄防止処理で生成された改竄防止処理済データを、遊技場内管理装置60および通信網70を介して売上管理装置40に送信する処理を行う。
CPU33は、上記最小単位データ等改竄防止処理および改竄防止処理済データ送信処理を行った後、ステップS111−11に処理を移す。
なお、本実施形態では、上記ステップS111−8の処理で受信した日時データを含む改竄防止処理済データを売上管理装置40に送信するように構成したが、上記日時データに代えて、受信した日時データを特定することが可能なデータ(例えば、日時データを特定することが可能な識別番号等)を含む改竄防止処理済データを売上管理装置40に送信することも可能である。
また、本実施形態では、日時データを受信したタイミングで、貸出金額データや遊技データ等を受信していない場合、取引無データを売上管理装置40に送信するように構成した。これに限らずに、上記取引無データを、例えば、予め定められた時間(10分)が経過したときに、売上管理装置40に送信するように構成してもよい。
【0087】
(ステップS111−11)
CPU33は、ステップS111−11において、ステップS111−10の処理で送信した改竄防止処理済データに、貸出金額データが含まれているか否かを判定する。
CPU33は、貸出金額データが含まれていると判定した場合、ステップS111−12に処理を移し、貸出金額データが含まれていないと判定した場合、本遊技実行中処理を終了する。
【0088】
(ステップS111−12)
CPU33は、ステップS111−12において、更新預り金額データを受信したか否かを判定する。この更新預り金額データは、後述する、ステップS202−6の処理(図9参照)で、売上管理装置40から送信されるものである。
CPU33は、更新預り金額データを受信したと判定した場合、ステップS111−13に処理を移し、更新預り金額データを受信していないと判定した場合、更新預り金額データを受信するまで、この処理を繰り返し実行する。
【0089】
(ステップS111−13)
CPU33は、ステップS111−13において、上記ステップS111−12の処理で受信した更新預り金額データを一時的に記憶するとともに、当該更新預り金額データに基づいて、液晶表示装置25に、例えば、図12に示すような、「預り金額:1000円」といったような表示(更新預り金額表示処理)を行う。
CPU33は、上記ステップS111−13の処理を行った後、本遊技実行中処理を終了する。
【0090】
(ステップS111−14)
CPU33は、ステップS111−14において、ICコイン返却ボタン24の操作があったか否かを判定するとともに、上記ステップS111−13の処理で記憶された更新預り金額データが「0」であるか否かを判定する。CPU33は、ICコイン返却ボタン24の操作があったと判定するか、または、更新預り金額データ「0」が記憶されていると判定した場合、ステップS111−15に処理を移し、上記ICコイン返却ボタン24の操作もなく、且つ、更新預り金額データ「0」が記憶されていないと判定した場合、本遊技実行中処理を終了する。
【0091】
(ステップS111−15)
CPU33は、ステップS111−15において、上記ステップS111−12の処理で、更新預り金額データ「0」が記憶されていると判定した場合、ステップS111−17に処理を移し、更新預り金額データ「0」が記憶されていないと判定した場合、すなわち、ICコイン返却ボタン24の操作があったと判定した場合、ステップS111−16に処理を移す。
【0092】
(ステップS111−16)
CPU33は、ステップS111−16において、ICコイン80をICコイン返却口27から排出する処理を行う。CPU33は、ICコイン80を排出する処理を行った後、ステップS111−18に処理を移す。
【0093】
(ステップS111−17)
CPU33は、ステップS111−17において、遊技媒体貸出装置20に貯留されていたICコイン80を遊技媒体貸出装置20外に排出することなく、回収する処理を行う。CPU33は、ICコイン80を回収する処理を行った後、本遊技実行中処理を終了する。
【0094】
[情報コード画像表示処理]
図5で説明したとおり、上記ステップS112において、情報コード画像表示処理が実行される。この情報コード画像表示処理について図7を参照して説明する。
【0095】
(ステップS112−1)
CPU33は、ステップS112−1において、現在、貸出ユニット31による遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸し出しが行われているか否かを判定する。CPU33は、遊技媒体の貸し出しが行われていると判定した場合、ステップS112−2に処理を移し、遊技媒体の貸出が行われていないと判定した場合、ステップS112−5に処理を移す。
【0096】
(ステップS112−2)
CPU33は、ステップS112−2において、例えば、図12に示すような、履歴データを取得することが可能な、情報コード(QRコード)が液晶表示装置25に表示されているか否か(後述する、ステップS112−4の処理における情報コード画像が表示されているか否か)を判定する。CPU33は、情報コード画像が表示されていないと判定した場合、ステップS112−3に処理を移し、情報コード画像が表示されていると判定した場合、本情報コード画像表示処理を終了する。
【0097】
(ステップS112−3)
CPU33は、ステップS112−3において、貸出データ要求電文を、貸出装置IDとともに、遊技場内管理装置60および通信網70を介して売上管理装置40に送信する処理を行う。後述するが、貸出データ要求電文を受信した売上管理装置40では、貸出データ生成部49において、現在、遊技媒体の貸し出しを行っている、当該遊技媒体の貸出数に相当する貸出データ(貸出金額情報および遊技媒体貸出数情報等を含むデータ)を生成するとともに、この貸出データを遊技媒体貸出装置20に送信するように構成されている(ステップS202−12、図9等参照)。
CPU33は、貸出データ要求電文を送信した後、ステップS112−4に処理を移す。
【0098】
(ステップS112−4)
CPU33は、ステップS112−4において、液晶表示装置25に情報コード画像の表示を行う。上述したように、CPU33は、売上管理装置40から貸出データを受信した場合、この貸出データに基づいて、当該貸出データを携帯端末100(図13参照)に表示することが可能な、情報コード(QRコード)を生成して、当該情報コードを液晶表示装置25に表示する処理を行う(図12参照)。この情報コードには、売上管理装置40にアクセスすることが可能な情報(URL)が含まれ、遊技者が、この情報コードを携帯端末100によって撮影し、売上管理装置40にアクセスすることにより、携帯端末100には、現在の遊技媒体の貸し出しに対応する貸出データ(貸出金額情報および遊技媒体貸出数情報等を含むデータ)を表示することが可能となっている(図13参照)。なお、貸出金額のみを携帯端末100に表示するように構成してもよいが、図13に示すように、貸出金額とともに、履歴情報を表示するように構成することも可能である。このような履歴情報の表示は、例えば、売上管理装置40において、上記貸出データ要求電文を受信した際、貸出データを生成するのみならず、売上関連データDB48に記憶されている最小単位データ(遊技データ等)に基づいて履歴データをも生成し、当該履歴データを貸出データとともに遊技媒体貸出装置20に送信することにより実現することが可能である。
CPU33は、情報コード画像の表示を行った後、本情報コード画像表示処理を終了する。
【0099】
(ステップS112−5)
CPU33は、ステップS112−5において、上記情報コード画像を非表示とする処理を行う。CPU33は、液晶表示装置25に、例えば、上記図12に示すような、携帯端末100(図13参照)による情報コードの読み取り(撮影)を促すメッセージの表示を行わない処理を行う。CPU33は、入力画像非表示処理を行った後、本情報コード画像表示処理を終了する。
[売上管理装置40における制御処理]
次に、売上管理装置40における制御処理について図8図10を参照して説明する。
【0100】
(ステップS201)
売上管理装置40に設けられるCPU(以下、「売上管理装置CPU」と称す)は、ステップS201において、遊技媒体貸出装置20から、各種電文(ICコイン購入電文、預り金額データ要求電文、貸出電文および貸出データ要求電文)を受信したか否かを判定する。
売上管理装置CPUは、遊技媒体貸出装置20から電文を受信したと判定した場合、ステップS202に処理を移し、遊技媒体貸出装置20から電文を受信していないと判定した場合、ステップS203に処理を移す。
【0101】
(ステップS202)
売上管理装置CPUは、ステップS202において、電文受信処理(詳細は後述する)を実行して、本売上管理装置40における制御処理を終了する。
【0102】
(ステップS203)
売上管理装置CPUは、ステップS203において、タイマ51により計測される現在時刻(日時)が予め定められた時刻となったか否かを判定する。本実施形態では、上記予め定められた時刻が、例えば、11時00分00秒、12時00分00秒、13時00分00秒・・・といったように、1時間毎に設定されている。なお、このような時刻は、1時間毎に限らず、所望の時刻に設定することが可能である。
売上管理装置CPUは、上記予め定められた時刻になったと判定した場合、ステップS204に処理を移し、上記予め定められた時刻になっていないと判定した場合、ステップS205に処理を移す。
【0103】
(ステップS204)
ステップS204において、売上管理装置CPUは、タイマ51による現在時刻(例えば、「****年**月**日11:00:00」)に基づき、日時データ生成部50において日時データを生成するとともに、この生成された日時データを遊技場内管理装置60に送信する処理を行う。売上管理装置CPUは、上記ステップS204の処理を行った後、本売上管理装置における制御処理を終了する。なお、この日時データの送信に際し、改竄防止の観点から、上記遊技媒体貸出装置20から売上管理装置40に送信される最小単位データ等と同様、日時データに電子署名を付与して送信するのが好ましい。
【0104】
(ステップS205)
売上管理装置CPUは、ステップS205において、遊技媒体貸出装置20から改竄防止処理済データを受信したか否かを判定する。この改竄防止処理済データは、上記ステップS111−10の処理で遊技媒体貸出装置20から送信されるものである。売上管理装置CPUは、改竄防止処理済データを受信したと判定した場合、ステップS206に処理を移し、改竄防止処理済データを受信していないと判定した場合、ステップS207に処理を移す。
【0105】
(ステップS206)
売上管理装置CPUは、ステップS206において、最小単位データ等記憶処理(詳細は後述する)を実行して、本売上管理装置40における制御処理を終了する。
【0106】
(ステップS207)
売上管理装置CPUは、ステップS207において、ICコイン精算機6によるICコイン80の精算が行われたか否かを判定する。
売上管理装置CPUは、ICコイン精算機6によるICコイン80の精算が行われたと判定した場合、ステップS208に処理を移す。一方、売上管理装置CPUは、ICコイン精算機6によるICコイン80の精算が行われていないと判定した場合、本売上管理装置40における制御処理を終了する。
【0107】
(ステップS208)
売上管理装置CPUは、ステップS208において、売上関連データDB48に、コインIDに対応して記憶される預り金額データを「0」とする処理を行う。売上管理装置CPUは、預り金額データを「0」とする処理を行った後、本売上管理装置40における制御処理を終了する。
【0108】
[電文受信処理]
図8で説明したとおり、上記ステップS202において、電文受信処理が実行される。この電文受信処理について図9を参照して説明する。
【0109】
(ステップS202−1)
売上管理装置CPUは、ステップS202−1において、ICコイン購入電文を受信したか否かを判定する。このICコイン購入電文は、上記ステップS103の処理(図5参照)で、預り金額データ、貸出装置IDおよびコインIDとともに遊技媒体貸出装置20から送信されるものである。
売上管理装置CPUは、ICコイン購入電文を受信したと判定した場合、ステップS202−2に処理を移し、ICコイン購入電文を受信していないと判定した場合、ステップS202−3に処理を移す。
【0110】
(ステップS202−2)
売上管理装置CPUは、ステップS202−2において、ICコイン80のコインIDに対応して預り金額データを、売上関連データDB48に記憶する処理を行う。
ここで、上記売上関連データDB48への預り金額データの記憶する処理について具体的に説明する。
例えば、「10000円」分のICコイン80が、貸出装置ID「***01」の遊技媒体貸出装置20で購入された場合、売上管理装置CPUは、売上関連データDB48に記憶される複数の貸出装置IDの中から、貸出装置ID「***01」を検索し、その後、貸出装置ID「***01」の「Eventデータ」の欄に「ICコイン購入 預り金額10000円」と書き込むとともに、当該ICコイン80のコインIDが「***01」である場合、貸出装置ID「***01」の「コインID」の欄に「***01」と書き込む処理を行う。
売上管理装置CPUは、上記ステップS202−2の処理を行った後、本電文受信処理を終了する。
【0111】
(ステップS202−3)
売上管理装置CPUは、ステップS202−3において、預り金額データ要求電文または貸出電文を受信したか否かを判定する。この預り金額データ要求電文は、ICコイン80をICコイン投入口22から投入されたときに、上記ステップS104の処理(図5参照)において、貸出装置ID、コインIDとともに遊技媒体貸出装置20から送信されるものである。一方、上記貸出電文は、ICコイン80がICコイン投入口22から投入され、その後、遊技媒体貸出ボタン23の操作があったときに、ステップS111−2の処理(図6参照)において、貸出装置ID、コインIDおよび貸出金額要求データとともに遊技媒体貸出装置20から送信されるものである。
売上管理装置CPUは、預り金額データ要求電文または貸出電文を受信したと判定した場合、ステップS202−5に処理を移し、預り金額データ要求電文および貸出電文の何れをも受信していないと判定した場合、ステップS202−11に処理を移す。
【0112】
(ステップS202−4)
売上管理装置CPUは、ステップS202−4において、上記ステップS202−3の処理で受信した電文が預り金額データ要求電文であるか否かを判定する。売上管理装置CPUは、預り金額データ要求電文であると判定した場合、ステップS202−5に処理を移し、預り金額データ要求電文ではないと判定した場合、すなわち、貸出電文であると判定した場合、ステップS202−8に処理を移す。
【0113】
(ステップS202−5)
売上管理装置CPUは、ステップS202−5において、コインIDに対応する預り金額データが売上関連データDB48に記憶されているか否かを判定する。
このような処理は、例えば、売上関連データDB48に記憶されるデータの中から該当するコインIDを含むレコードを抽出し、この抽出されたレコードのうち、最も新しいレコードに、「1円」以上の預り金額が記憶されているかを確認することにより行うことが可能である。
売上管理装置CPUは、コインIDに対応する預り金額データが記憶されていると判定した場合、ステップS202−6に処理を移し、コインIDに対応する預り金額データが記憶されていないと判定した場合、ステップS202−7に処理を移す。
【0114】
(ステップS202−6)
売上管理装置CPUは、ステップS202−6において、ステップS202−5の処理で確認した預り金額データを、預り金額表示電文ともに、該当する遊技媒体貸出装置20に送信する処理を行う。売上管理装置CPUは、預り金額データおよび預り金額表示電文を送信する処理を行った後、本電文受信処理を終了する。
【0115】
(ステップS202−7)
売上管理装置CPUは、ステップS202−7において、エラー電文1を、該当する遊技媒体貸出装置20に送信する処理を行う。売上管理装置CPUは、エラー電文1を送信する処理を行った後、本電文受信処理を終了する。
【0116】
(ステップS202−12)
売上管理装置CPUは、ステップS202−12において、遊技媒体貸出装置20から送信された貸出金額要求データ(貸出要求金額)が、売上関連データDB48に記憶されている預り金額データ(預り金額)以上であるか否かを判定する。
このような処理は、例えば、売上関連データDB48に記憶される「コインID」の欄の中から該当するコインIDを検索して、当該コインIDが記憶さるレコードを抽出し、その後、この抽出されたレコードうち、最新のレコードに記憶される預り金額データ(預り金額)が、貸出要求金額データ(貸出要求金額)以上であるか否かを確認することにより行うことが可能である。
売上管理装置CPUは、上記貸出金額要求データ(貸出要求金額)が、預り金額データ(預り金額)未満であると判定した場合、ステップS202−9に処理を移し、上記貸出金額要求データ(貸出要求金額)が、預り金額データ(預り金額)以上であると判定した場合、ステップS202−10に処理を移す。
【0117】
(ステップS202−9)
売上管理装置CPUは、ステップS202−9において、遊技媒体貸出許容電文を、該当する遊技媒体貸出装置20に送信する処理を行う。売上管理装置CPUは、上記遊技媒体貸出許容電文を送信する処理を行った後、本電文受信処理を終了する。
【0118】
(ステップS202−10)
売上管理装置CPUは、ステップS202−10において、エラー電文2を該当する遊技媒体貸出装置20に送信する処理を行う。売上管理装置CPUは、エラー電文1を送信する処理を行った後、本電文受信処理を終了する。
【0119】
(ステップS202−11)
売上管理装置CPUは、ステップS202−11において、貸出データ要求電文を受信したか否かを判定する。この貸出データ要求電文は、上記ステップS112−3の処理(図7参照)で、貸出装置IDとともに遊技媒体貸出装置20から送信されるものである。
売上管理装置CPUは、貸出データ要求電文を受信したと判定した場合、ステップS202−12に処理を移し、貸出データ要求電文を受信していないと判定した場合、本電文受信処理を終了する。
【0120】
(ステップS202−12)
売上管理装置CPUは、ステップS202−12において、貸出データ生成・送信処理を実行する。具体的に、売上管理装置CPUは、貸出データ生成部49において、現在、遊技媒体の貸し出しを行っている、当該遊技媒体の貸出数に相当する貸出データ(貸出金額情報および遊技媒体貸出数情報等を含むデータ)を生成するとともに、この貸出データを遊技媒体貸出装置20に送信する。売上管理装置CPUは、貸出データ生成・送信処理を行った後、本電文受信処理を終了する。
【0121】
[最小単位データ等記憶処理]
図8で説明したとおり、上記ステップS206において、最小単位データ等記憶処理が実行される。この最小単位データ等記憶処理について図10を参照して説明する。
【0122】
(ステップS206−1)
売上管理装置CPU(データ認証部43)は、ステップS206−1において、上記ステップS205の処理で受信した改竄防止処理済データ(貸出金額データや遊技データ等の最小単位データ、差分時間、貸出装置IDおよびコインIDから構成されるデータブロックに対して電子署名が付与されたもの)を復号するため、パラメータDB47に予め登録されている公開暗号鍵情報に基づき暗号演算を行う。
売上管理装置CPUは、上記暗号演算を行った後、ステップS206−2に処理を移す。
【0123】
(ステップS206−2およびステップS206−3)
売上管理装置CPUは、遊技媒体貸出装置20から送信される改竄防止処理済データの認証を行い、ステップS206−2において、電子証明書の中の公開鍵で復号された電子署名と受信したテータとを照合することにより、データの完全性(改竄されていないこと)を確認する一方、ステップS206−3において、電子証明書の中の公開鍵により電子署名を復号することにより、データ発信元の真正性(何れかの遊技媒体貸出装置20に設けられるCPU33が送信したこと)を確認する。
売上管理装置CPUは、データの完全性またはデータ発信元の真正性に問題があると判定した場合、ステップS206−10に処理を移し、データの完全性およびデータ発信元の真正性に問題がないと判定した場合、ステップS206−4に処理を移す。
【0124】
(ステップS206−4)
売上管理装置CPUは、ステップS206−4において、上記ステップS206−2の処理で復号された最小単位データが、貸出金額データであるか否かを判定する。売上管理装置CPUは、貸出金額データであると判定した場合、ステップS206−5によりを移し、貸出金額データではないと判定した場合、すなわち、遊技データまたは日時データであると判定した場合、ステップS206−7に処理を移す。
【0125】
(ステップS206−5)
売上管理装置CPUは、ステップS206−5において、預り金額データ算出処理を行う。
この預り金額データ算出処理では、売上管理装置CPUは、先ず、売上関連データDB48に記憶されるデータの中から、上記ステップS206−2の処理で復号されたコインIDを含むレコードを検索し、この検索されたレコードに記憶される預り金額データの中から最新の預り金額データを抽出する処理を行う(例えば、図14に示す、Event No「151」のレコードに記憶される「預り金額:10000円」を抽出)。次に、売上管理装置CPUは、この抽出された預り金額データに対応する預り金額から、上記ステップS206−2の処理で複合された貸出金額データ(例えば、「1000円」)に対応する貸出金額を減算して(例えば、「10000円」−「1000円」)、更新預り金額データ(例えば、「9000円」)を求める処理を行う。
売上管理装置CPUは、預り金額データ算出処理を行った後、ステップS206−6に処理を移す。
【0126】
(ステップS206−6)
売上管理装置CPUは、ステップS206−6において、上記ステップS206−5の処理で算出された預り金額データを、該当する遊技媒体貸出装置20に送信する処理(更新預り金額データ送信処理)を行う。
売上管理装置CPUは、更新預り金額データ送信処理を行った後、ステップS206−7に処理を移す。
【0127】
(ステップS206−7)
売上管理装置CPU(売上関連データ生成部44)は、ステップS206−7において、改竄防止処理済データに基づく売上関連データを生成する。例えば、売上管理装置CPUは、上記ステップS206−5の処理で算出された更新預り金額データ(例えば、「9000円」)を、売上関連データDB48の「EVENTデータ」記憶領域に記憶(例えば、図14に示す、Event No「153」のレコードに「預り金額 9000円」と記憶)して売上関連データを生成する。
また、売上管理装置CPUは、最小単位データとともに受信した差分時間データを、売上関連データDB48の「差分時間」記憶領域に記憶する処理も行う。上記更新預り金額データを例にとって説明すると、売上管理装置CPUは、上記更新預り金額データ(「9000円」)を生成する基となった、最小取引データ(貸出金額データ「1000円」)に対応する差分時間データ(「00:00:55」)を、Event No「153」の「差分時間」記憶領域に記憶する処理を行う(図14参照)。
売上管理装置CPUは、売上関連データを生成した後、ステップS206−8に処理を移す。
【0128】
(ステップS206−8)
売上管理装置CPUは、ステップS206−8において、所定の判定ルールに基づき、売上関連データ生成部44により生成された売上データを含めて、遊技媒体貸出装置20により取得された最小単位データ(貸出金額データ、遊技データ等)をデコードし、売上関連データDB48に記憶される内容(図14参照)を把握して、ホールの業務運用正当性(または攪乱要素検知)等の判定を行う。ここでは、統計処理部45が統計処理を実行することで、当該営業日(または今回の伝送対象となる営業期間)における数値の短期的異常の検知と、過去に遡って傾向としてみられる数値の、中長期的変移傾向の検知とが少なくとも含まれる。
本実施形態では、例えば、遊技者が、正規のICコイン80を用いて、遊技機10の台移動が行われたか否かの検証を行うことも可能である。
この検証について具体的に説明すると、図15に示すように、売上関連データDB48に記憶される、貸出装置ID「***01」のデータを視ることにより、(1)コインID「***01」が記録されたICコイン80を用いて、貸出装置ID「***01」が付与された遊技媒体貸出装置20に対応する遊技機10で遊技を行っていたこと、(2)複数回の玉貸しを行った後、「13:05:20」(日時データ受信時間「13:00:00」+dt2「200秒」+dt3「60秒」+dt4「60秒」)に、当該ICコイン80(残額「2000円」)がICコイン返却口27から排出されたことを確認することができる。
一方、売上関連データDB48に記憶される、貸出装置ID「***05」のデータを視ることにより、コインID「***01」が記録されたICコイン80が、「13:08:00」(日時データ受信時間「13:10:00」−dt13「120秒」)に投入されたことを確認することができる。
このような確認を行うことにより、遊技者が、貸出装置ID「***01」が付与された遊技媒体貸出装置20に対応する遊技機10で遊技を行った後、「00:02:40」(「13:08:00」−「13:05:20」)後といった、妥当な時間間隔で、貸出装置ID「***05」が付与された遊技媒体貸出装置20に対応する遊技機10に台移動したことを確認(検証)することができる。仮に、台移動に要する時間が極端に短い場合や、同時に、同じコインIDが記録されている場合等には、該当する遊技媒体貸出装置20が故障しているか、または、データの改竄が行われている可能性が高いといった検証を行うことができる。
また、このような検証の他、本実施形態では、大当りや遊技者の遊技媒体の保有状況(持ち球状況)を含めて遊技媒体貸出数に対する貸出間隔が妥当であるか、遊技者による、残高有りのICコイン80を移動させた後の行動が妥当であるか(遊技媒体の貸し出しかあるいは持ち玉か)をも検証することが可能である。
このように、本実施形態では、売り上げデータや景品データ等の辻褄を合わせる捏造を有効に抑制することが可能となる。
売上管理装置CPUは、ホールの業務運用正当性等に問題があると判定した場合、ステップS206−10に処理を移す一方、問題がないと判定した場合、ステップS206−9に処理を移す。
【0129】
(ステップS206−9)
売上管理装置CPUは、ステップS206−6において、売上関連データ生成部44により生成される売上データ(ステップS206−7)、および、統計処理部45により統計処理された売上データ(ステップS206−8)を、売上関連データDB48に、蓄積保存する処理を行う。売上管理装置CPUは、上記売上データの蓄積保存を行った後、本最小単位データ等記憶処理を終了する。
【0130】
(ステップS206−10)
売上管理装置CPUは、ステップS206−10において、例えば、売上管理装置40の表示装置(図示省略)に、異常等のある遊技媒体貸出装置20を特定することが可能な表示する処理(エラー処理)を行う。売上管理装置CPUは、エラー処理を行った後、本最小単位データ等記憶処理を終了する。
[遊技場内管理装置60における制御処理]
次に、遊技場内管理装置60における制御処理について図11を参照して説明する。
【0131】
(ステップS301)
遊技場内管理装置60に設けられるCPU(以下、「遊技場内管理装置CPU」と称す)は、ステップS301において、売上管理装置40から日時データを受信したか否かを判定する。この日時データは、上記ステップS204の処理(図8参照)で売上管理装置40から送信されるものである。
遊技場内管理装置CPUは、日時データを受信したと判定した場合、ステップS302に処理を移し、日時データを受信していないと判定した場合、ステップS304に処理を移す。
【0132】
(ステップS302)
遊技場内管理装置CPUは、ステップS302において、遊技場内管理装置60に設けられる所定の記憶領域(例えば、RAM)に、ステップS301の処理で受信した日時データを一時的に記憶する処理を行う。なお、遊技場内管理装置CPUは、既に、日時データが上記所定の領域に記憶されている状態で、ステップS301の処理において日時データを受信した場合(日時データを売上管理装置40から複数回受信している場合、例えば、遊技場Yが営業を開始した後、日時データを2回以上受信している場合)、当該受信した日時データを既に記憶されている日時データに記憶する処理を行う。
遊技場内管理装置CPUは、日時データを記憶する処理を行った後、ステップS303に処理を移す。
【0133】
(ステップS303)
遊技場内管理装置CPUは、ステップS303において、遊技場内管理装置60に設けられるタイマを起動させる処理を開始する。遊技場内管理装置CPUは、タイマを起動させる処理を行った後、ステップS307処理を移す。
【0134】
(ステップS304)
遊技場内管理装置CPUは、ステップS304において、上記ステップS303の処理で起動されたタイマによる計測時間、または、後述するステップS306の処理で起動されたタイマによる計測時間が、予め定められた時間(本実施形態では、「10分」)を経過したか否かを判定する。
遊技場内管理装置CPUは、上記計測時間が予め定められた時間を経過していると判定した場合、ステップS305に処理を移し、上記計測時間が予め定められた時間を経過していないと判定した場合、本遊技場内管理装置60による制御処理を終了する。なお、本実施形態では、上記予め定められた時間を「10分」としているが、これに限らず、それ以下の時間(例えば、「1分」)であってもよく、それ以上の時間(例えば、「30分」等)であってもよい。
【0135】
(ステップS305)
遊技場内管理装置CPUは、ステップS305において、日時データ更新処理を行う。例えば、「****年**月**日13:00」といった日時データが上記所定の領域に記憶されている状態で、ステップS305の処理において、予め定められた時間「10分」が経過したと判定された場合、遊技場内管理装置CPUは、日時データ「****年**月**日13:00」に「10分」加算して、更新日時データ「****年**月**日13:10」を求めるとともに、この更新日時データ(「****年**月**日13:10」)を既に記憶されている日時データ(「****年**月**日13:00:00)に上書きする処理を行う。
遊技場内管理装置CPUは、日時データ更新処理を行った後、ステップS306に処理を移す。
【0136】
(ステップS306)
遊技場内管理装置CPUは、ステップS306において、起動状態にあるタイマをリセットして、再びタイマカウントを開始する処理を行う。遊技場内管理装置CPU、上記ステップS306の処理を行った後、ステップS307に処理を移す。
【0137】
(ステップS307)
遊技場内管理装置CPUは、ステップS307において、ステップS302の処理で記憶された日時データまたはステップS305の処理で更新記憶された日時データを、該当する全ての遊技媒体貸出装置20(売上管理装置40に貸出装置IDが登録されている遊技媒体貸出装置20)に送信(マルチキャスト)する。
遊技場内管理装置CPUは、日時データを送信した後、本遊技場内管理装置60における制御処理を終了する。
なお、この日時データの送信に際し、改竄防止の観点から、上記遊技媒体貸出装置20から売上管理装置40に送信される最小単位データ等と同様、日時データに電子署名を付与して送信するのが好ましい。
【0138】
上述したように本実施形態では、遊技媒体貸出装置20に送信される日時データは、売上管理装置40から受信したタイミングで送信される他、遊技場内管理装置60において、所定の時間が経過したと判定したタイミングで送信されるように構成されている。このため、売上管理装置40において、日時データを、短い時間間隔で送信する必要がなく、その結果、売上管理装置40における制御負担およびトラフィック量の軽減を図ることが可能となる。なお、日時データを、売上管理装置40から受信したタイミングでのみ、遊技媒体貸出装置20に送信するように構成することも可能である。さらに、本実施形態では、売上管理装置40において生成された日時データを、遊技場内管理装置60を介して、遊技媒体貸出装置20に送信するように構成したが、このような売上管理装置40による日時データの生成・送信を省略し、当該日時データの生成・送信といった処理を遊技場内管理装置60に行わせることも可能である。
【0139】
以上のように、本実施形態によれば、電子署名が付与された最小単位データ(貸出金額データ、遊技データ(特賞状態信号、セーフ信号、アウト信号、図柄変動信号等)、取引無しデータ、日時データ、営業開始データ、営業終了データ)が、リアルタイムで、遊技媒体貸出装置から第三者機関の売上管理装置40に、自動的に送信されるように構成されている。すなわち、売上管理装置40への最小単位データの送信が不用意に長引いてしまうことを防止することができ、その結果、個別の最小単位データについての具体的な検証(データの妥当性の検証)を行うことが可能となる。また、最小単位データは、そのまま売上管理装置に送信されることとなるため、第三者機関において、より正確な最小単位データを記録管理することができ、その結果、遊技店における会計の透明化を図ることが可能となる。
【0140】
また、本実施形態によれば、最小単位データは、遊技媒体貸出装置20を特定することが可能な貸出装置ID、および、最小単位データを取得した時間を特定することが可能な差分時間データとともに売上管理装置40に送信され、売上管理装置40において、貸出装置IDに対応して、差分時間データとともに記憶されるように構成されている。このため、仮に、遊技媒体貸出装置20がフリーズ等してしまい、正常動作をすることができなかった場合でも、所定の営業日の最小単位データを事後的に検証(集計)する際、例えば、当該営業日の営業時間と、最小単位データに付与された差分時間の累計値とを比較することにより、差分時間データの累計値が営業時間よりも少ないことを確認することができ、その結果、遊技媒体貸出装置20が正常に動作していなかったことを確認すること(遊技媒体貸出装置20が故障等していたことを推測すること)が可能となる。従って、本発明によれば、売上管理装置に記憶された最小単位データの妥当性について客観的かつ多面的に検証することが可能となる。なお、本実施形態では、差分時間データの生成を、タイマ37を用いて行ったが、これに限られず、例えば、タイマ37を省略して、CPU33によるカウントアップソフト処理により、差分時間データが生成されるように構成することも可能である。このように構成すれば、上記フリーズしていた時間に取得した、最小単位データに関する更新された時間も把握することが可能となる。
【0141】
さらに、本実施形態では、遊技媒体貸出装置20は、貸出金額データ、遊技データ、日時データ、営業開始信号および営業終了信号を取得していない場合であっても、所定のタイミングで、取引無データを生成し、且つ、この取引無データを最小単位データとして売上管理装置40に送信するように構成されている。このため、上記のようなフリーズ等があった場合に、最小単位データの抜けをも確認することが可能となる。
【0142】
また、本実施形態では、最小単位データに基づいて売上等の集計を行う際、貸出金額データの他、取引無データ、遊技データ、取引無データおよび差分時間データをも確認することにより、遊技媒体貸出装置20の稼働状況等を把握することが可能なため、仮に、所定の営業日だけ、ある遊技媒体貸出装置が故障等していたことにより、当該遊技媒体貸出装置の売り上げが極端に少なかったような場合であっても、事後的に、その原因の究明、換言すれば、売上管理装置に記憶された最小単位データの妥当性(例えば、遊技店側が脱税をする目的で過少申告しているか否か等)の検証を客観的に行うことが可能となる。
【0143】
さらに、本実施形態では、遊技媒体貸出装置20は、遊技場内管理装置60から日時データを受信した場合、当該日時データを最小単位データとして売上管理装置40に送信するように構成されている。すなわち、第三者機関では、この日時データおよび差分時間データを検証することにより、各最小単位データが発生した日時を特定することが可能なため、より正確な解析を行うことができる。
【0144】
また、本実施形態では、最小単位データとして、遊技機10の遊技状況を示す遊技データ(特賞状態信号、セーフ信号、アウト信号および図柄変動信号)も売上管理装置40に送信されるため、第三者機関では、この遊技データと、貸出金額とを比較検証することにより、例えば、特別遊技状態中に遊技媒体の貸し出しが行われたことを示すデータがある場合、最小単位データが改竄された虞があるといったような検証を行うことも可能となる。
【0145】
このように、本実施形態によれば、売上管理装置に記憶された最小単位データの妥当性について多面的且つ客観的に検証することが可能となる。
【0146】
また、本実施形態では、遊技者は、(遊技媒体の貸出中に)遊技媒体貸出装置20の液晶表示装置25に表示される情報コードを撮影し、当該情報コードを基に、売上管理装置40にアクセスすることによって、携帯端末100に現在の遊技媒体の貸し出しに関する貸出データ(貸出金額および遊技媒体貸出数等)を視ることが可能となっている。すなわち、本実施形態では、第三者機関のみならず、遊技者においても貸出金額を確認することが可能なため、遊技店側が、税金を免れるため計数データを過少申告するといった不正行為に対して抑止力を発揮することができる。
【0147】
なお、本実施形態では、ICコイン80を用いることにより、遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸し出しが行われるように構成したが、例えば、磁気カードやICカード等の記録カードを用いることにより、遊技媒体の貸し出しが行われるように構成することも可能である。また、本実施形態では、ICコイン80によってのみ、遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸し出しが行われるように構成したが、現金を遊技媒体貸出装置20に投入することにより、遊技媒体の貸し出しが行われるように構成することも可能である。
【0148】
また、本実施形態では、貸出金額データや遊技データ等の最小単位データを、リアルタイムで、遊技媒体貸出装置20から第三者機関の売上管理装置40に送信するように構成した。これに限られず、上記最小単位データを、遊技媒体貸出装置20の所定の記憶領域に記憶し、所定の時間が経過したときや、所定の記憶量に達したときなどに、当該記憶された最小単位データを送信するように構成してもよい。
【0149】
さらに、本実施形態では、遊技媒体貸出装置20および売上管理装置40間の、最小単位データ等のデータや電文などの送受信は、遊技場内管理装置60を介して行うように構成したが、遊技場内管理装置60を介さずに、直接送受信するように構成することも可能である。
【0150】
また、本実施形態では、遊技者が、遊技媒体貸出処理中に遊技媒体貸出装置20の液晶表示装置25に表示される情報コードを、携帯端末100により撮影するとともに、当該情報コードを基に、売上管理装置40にアクセスすることによって、現在の遊技媒体の貸し出しに関する貸出データ(貸出金額や遊技媒体貸出数等)を視れるように構成した。これに限られず、例えば、遊技者が所定のボタンを操作することにより、上記貸出データが記載されたレシート等を発行するように構成することも可能である。
【0151】
さらに、本実施形態では、売上管理装置40に、最小単位データを監査することが可能な機能の他、預り金額(残高)を管理する機能をも持たせたが、売上管理装置40に、最小単位データを監査する機能のみを持たせ、預り金額(残高)を管理する機能については、遊技場内管理装置60に持たせるように構成することも可能である。
【0152】
また、本実施形態では、売上管理装置40において、改竄防止処理済データを受信した際、すぐさま、当該改竄防止処理済データをデコードしたが、改竄防止処理済データを、記憶装置等に蓄積させておき、事後的(例えば、3年後)に当該改竄防止処理済データをデコードするように構成してもよい。
【0153】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0154】
1 売上管理システム
10 遊技機
10A スロットマシン
10B パチンコ機
20,20A,20B 遊技媒体貸出装置
25 液晶表示装置(最小単位データ出力手段)
32 制御基板(制御手段)
33 CPU
34 ICチップ
37 タイマ(差分時間計測手段)
38 I/F回路(最小単位データ送信手段、遊技状況受信手段)
40 売上管理装置
42 I/F回路(最小単位データ受信手段、日時データ送信手段)
43 データ認証部
48 売上関連データDB(最小単位データ記憶手段)
50 日時データ生成部(日時データ生成手段)
51 タイマ
60 遊技場内管理装置
70 通信網(通信回線)
80 ICコイン
100 携帯端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図15