特許第5790075号(P5790075)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5790075電界効果トランジスタの製造方法及びそれに用いる製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5790075
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】電界効果トランジスタの製造方法及びそれに用いる製造装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20150917BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20150917BHJP
   H01L 21/288 20060101ALI20150917BHJP
   H01L 21/368 20060101ALI20150917BHJP
   H01L 21/312 20060101ALI20150917BHJP
   B05D 1/28 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   H01L29/78 616K
   H01L29/78 617V
   H01L29/78 619A
   H01L29/78 617J
   H01L29/78 618A
   H01L21/288 Z
   H01L21/368 L
   H01L21/312 A
   B05D1/28
   H01L29/78 618B
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-74810(P2011-74810)
(22)【出願日】2011年3月30日
(65)【公開番号】特開2012-209465(P2012-209465A)
(43)【公開日】2012年10月25日
【審査請求日】2014年2月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】喜納 修
【審査官】 岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−119787(JP,A)
【文献】 特開2006−289983(JP,A)
【文献】 特開2010−080467(JP,A)
【文献】 特開2002−245931(JP,A)
【文献】 特開平08−267899(JP,A)
【文献】 特開平03−086579(JP,A)
【文献】 特開2009−271311(JP,A)
【文献】 特開2010−050355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41M 1/00− 3/18、 7/00− 9/04、
H01L 21/336、29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ート電極、ソース電極、ドレイン電極、バス配線、ゲート絶縁膜、層間絶縁膜、及び半導体層を構成する各機能性材料が溶媒へ溶解もしくは分散した薬液の全部もしくは一部を、グラビアオフセット印刷法により基板上に機能性膜として形成する電界効果トランジスタの製造装置であって、
溝構造部を有する版と、
前記版を保持する版保持機構と、
前記薬液を前記溝構造部に充填するドクターブレードと、
前記ドクターブレードの保持と、チルト角の調整もしくは印加圧力の調整の少なくともいずれかを行うドクターブレード保持機構と、
最表面がエラストマーで構成される転写シリンダーと、
前記基板を保持する基板保持機構と、
前記基板のアライメントマークを観察する光学式カメラと、
前記アライメントマークの位置情報を元に前記基板のアライメントを行うアライメント調整機構と、を有し、
前記版保持機構と前記基板保持機構の間に前記転写シリンダーを挟んだ構成であり、
前記版と前記版保持機構及び前記転写シリンダーが円筒形状、且つ、前記基板保持機構が平板状であり、
前記版保持機構は回転運動ができ、
前記基板保持機構は前記版保持機構の延在方向と直角となる方向に対して往復移動ができ、
前記ドクターブレード保持機構、前記版保持機構、前記転写シリンダーは上下方向に往復移動ができることを特徴とする電界効果トランジスタの製造装置。
【請求項2】
前記エラストマーがシリコーンゴムもしくはフッ素ゴムで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタの製造装置。
【請求項3】
ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、バス配線、ゲート絶縁膜、層間絶縁膜、及び半導体層を構成する各機能性材料が溶媒へ溶解もしくは分散した薬液の全部もしくは一部を、グラビアオフセット印刷法により基板上に機能性膜として形成する電界効果トランジスタの製造方法であって、
以下の工程(1)から(4)よりなる印刷工程により前記基板上へ前記機能性膜の形成を行うことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
工程(1) 円筒形状の版保持機構を回転させ、事前にチルト角又は印加圧力のうち少なくともいずれかを調整したドクターブレードにより版の画線部に相当する溝構造部に前記薬液を充填する工程。
工程(2) 転写シリンダーと前記版を接触させ、前記溝構造部の薬液を前記転写シリンダーへ転移させる工程。
工程(3) 光学式カメラにより前記基板に形成されたアライメントマークの位置を検出し、アライメント調整機構により前記転写シリンダーと前記基板の位置を調整する工程。
工程(4) 前記基板と前記転写シリンダーを接触させ、平板状の基板保持機構を前記版保持機構の延在方向と直角となる方向に対して往復移動させ、前記転写シリンダー上の薬液を前記基板の所定の位置へ転写し、機能性膜の形成を行う工程。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細なパターンを印刷する必要がある分野、具体的には液晶表示装置、有機EL表示装置、電気泳動表示装置、電子分流体表示装置、マイクロカプセル式表示装置、エレクトロウェッティング式表示装置、エレクトロクロミック式表示装置等の表示装置やセンサ、RFID、ロジック回路、電力伝送シート、タッチパネル、電磁波シールド部材の製造においてパターンを形成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板、表示装置等の電子部品の形成にはフォトリソグラフィーと真空プロセスが用いられてきた。近年、電子技術の進歩に伴って、素子類のサイズは益々小さくなっており、それにつれて素子を形成するパターンも微細化することが要求されている一方で、マザー基板のサイズは大型化している。そこで、従来のフォトレジストを用いた製造方法に比べ、生産性、コスト、高精度、大面積化等の面や更なる微細化のため、フォトリソグラフィー法に代えて各種印刷方法を用いた微細パターンの製造方法が提案されている。
【0003】
印刷法には凸版印刷や凹版印刷、平版印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷方法がある。これらの方法は解像限界が30μm程度と半導体装置や表示装置を形成するには低解像である。
【0004】
印刷法の中でも、印刷速度が速くて微細な画線パターンを形成可能な印刷法として、グラビアオフセット印刷が挙げられる(特許文献1,2、非特許文献1)。
【0005】
グラビア印刷の中でもパッド印刷を用いて有機トランジスタを形成した例が報告されている。しかしながらパッド式の印刷法はロール式の印刷法と比較してスループットやパターン位置精度におとり、採用は一部に限られている(非特許文献2、3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−64765
【特許文献2】特開2005−166632
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Journal of the european Ceramic Society 24 (2004) 2943
【非特許文献2】Journal of Applied Physics, Vol. 96, No. 4, (2004) 2286
【非特許文献3】Journal of Materials Research, Vol. 19, No. 7, (2004) 1963
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は、生産性が高く微細な電界効果トランジスタとその製造方法ならびに製造装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載の発明は、ート電極、ソース電極、ドレイン電極、バス配線、ゲート絶縁膜、層間絶縁膜、及び半導体層を構成する各機能性材料が溶媒へ溶解もしくは分散した薬液の全部もしくは一部を、グラビアオフセット印刷法により基板上に機能性膜として形成する電界効果トランジスタの製造装置であって、溝構造部を有する版と、前記版を保持する版保持機構と、前記薬液を前記溝構造部に充填するドクターブレードと、前記ドクターブレードの保持と、チルト角の調整もしくは印加圧力の調整の少なくともいずれかを行うドクターブレード保持機構と、最表面がエラストマーで構成される転写シリンダーと、前記基板を保持する基板保持機構と、前記基板のアライメントマークを観察する光学式カメラと、前記アライメントマークの位置情報を元に前記基板のアライメントを行うアライメント調整機構と、を有し、前記版保持機構と前記基板保持機構の間に前記転写シリンダーを挟んだ構成であり、前記版と前記版保持機構及び前記転写シリンダーが円筒形状、且つ、前記基板保持機構が平板状であり、前記版保持機構は回転運動ができ、前記基板保持機構は前記版保持機構の延在方向と直角となる方向に対して往復移動ができ、前記ドクターブレード保持機構、前記版保持機構、前記転写シリンダーは上下方向に往復移動ができることを特徴とする電界効果トランジスタの製造装置である。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、前記エラストマーがシリコーンゴムもしくはフッ素ゴムで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタの製造装置である。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、バス配線、ゲート絶縁膜、層間絶縁膜、及び半導体層を構成する各機能性材料が溶媒へ溶解もしくは分散した薬液の全部もしくは一部を、グラビアオフセット印刷法により基板上に機能性膜として形成する電界効果トランジスタの製造方法であって、 以下の工程(1)から(4)よりなる印刷工程により前記基板上へ前記機能性膜の形成を行うことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
工程(1) 円筒形状の版保持機構を回転させ、事前にチルト角又は印加圧力のうち少なくともいずれかを調整したドクターブレードにより版の画線部に相当する溝構造部に前記薬液を充填する工程。
工程(2) 転写シリンダーと前記版を接触させ、前記溝構造部に充填された前記薬液を前記転写シリンダーへ転移させる工程。
工程(3) 光学式カメラにより前記基板に形成されたアライメントマークの位置を検出し、アライメント調整機構により前記転写シリンダーと前記基板の位置を調整する工程。
工程(4) 前記基板と前記転写シリンダーを接触させ、平板状の基板保持機構を前記版保持機構の延在方向と直角となる方向に対して往復移動させ、前記転写シリンダー上の薬液を前記基板の所定の位置へ転写し、機能性膜の形成を行う工程。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、グラビアオフセット印刷によって回路を形成することで、生産性が高く、ディスプレイの動作に適した電界効果トランジスタ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態による電界効果トランジスタの断面図。
図2】本発明の実施の形態によるパターン形成方法を表す模式図。
図3】本発明の実施の形態によるパターン形成装置の側面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本発明の実施の形態による半導体装置を示す側面図である。
【0022】
本実施の形態例の電界効果トランジスタはボトムゲート・ボトムコンタクト構造やボトムゲート・トップコンタクト構造、トップゲート・ボトムコンタクト構造、トップゲート・トップコンタクト構造の何れも採用することができる。図1ではボトムゲート・ボトムコンタクト構造を例に説明を行う。基板上に形成されたゲート電極とゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上にチャネル部を対向するようにして形成されたソース電極とドレイン電極と、チャネル部分に形成された有機半導体と、画素電極と、ソース電極と画素電極間および半導体と画素電極間を絶縁するように設けられた層間絶縁膜とが設けられた構成である。トランジスタの応用製品によっては画素電極や遮光層、保護層などを具備しても良い。
【0023】
本実施の形態例の電界効果トランジスタが有効に動作するために、ラインもしくはスペース最小幅が1から50μmであり、好ましくは1から30μm、さらに好ましくは1から20μmである。また、電界効果トランジスタが有効に動作するには上下の層を重ね合わせる必要があり、印刷位置精度が100ppm以下であり、好ましくは50ppm以下である。
【0024】
本発明の電界効果トランジスタの少なくとも1層はグラビアオフセット印刷によって形成するが、それ以外の層は印刷法による形成に限定されることは無く、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、マイクロコンタクトプリンティング、反転オフセット印刷、熱転写法、レーザー転写法などの印刷法やフォトリソなど一般的な方法を用いることができる。また、電界効果トランジスタの構成材料は有機材料や無機材料、複合材料などを用いることができる。
【0025】
本実施の形態において、基板はソーダガラスや石英ガラスなどのガラスやプラスチックフィルム状である。プラスチックフィルムの樹脂材料として例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、シクロオレフィンポリマー、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂などの材料を用いることができ、これらの樹脂を組み合わせたポリマーアロイや、1種または2種以上の上記樹脂材料を組み合わせて積層した多層構造の積層構造のプラスチックフィルムとして構成されることもある。
【0026】
電極の印刷用インキに金属ナノ粒子を用いることができる。金属ナノ粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガンの金属からなるナノ粒子、または、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガン、モリブデンの金属から選択される2種類以上の金属からなる合金のナノ粒子や、、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化銀などの金属酸化物のナノ粒子やその前駆体溶液、有機銀などの有機金属化合物も用いることができる。用いる金属の平均粒径はインキへの分散性の点から50nm以下の平均粒径が好ましく、粒子の安定した製造の点から10から30nmの平均粒径が好ましいが、これに限定しない。
【0027】
フォトリソ法による電極形成の方法は金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガン、モリブデンなどの金属をPVDやCVDで製膜した後にフォトリソグラフィーでパターンを形成することができる。
【0028】
ゲート絶縁膜と層間絶縁膜はポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリ弗化ビニリデン、シアノエチルプルラン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂やこれらの樹脂のポリマーアロイや共重合体を用いることができる。また、ゲート絶縁膜と層間絶縁膜は有機無機のフィーラーなどを含むコンポジット材料で構成されても良い。これらを溶解又は分散したインキは配線や電極同士を絶縁する層間絶縁層、着色層や発光層からなる画素を区切るための隔壁を形成するために用いられる。
【0029】
半導体にはアモルファスシリコンや多結晶シリコン、IGZOやITO、ZnO、SnOなどの酸化物半導体、有機半導体、フラーレンやカーボンナノチューブ、グラフェンからなる炭素半導体を用いることができる。
【0030】
有機半導体としてはπ共役ポリマーが用いられ、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリアリルアミン類、フルオレン類、ポリカルバゾール類、ポリインドール類、ポリ(P−フェニレンビニレン)類などを用いることができる。また、有機溶媒への溶解性を有する低分子物質、例えば、ペンタセンなどの多環芳香族の誘導体、チオフェン系オリゴマー、フタロシアニン誘導体、ペリレン誘導体、テトラチアフルバレン誘導体、テトラシアノキノジメタン誘導体などを用いることができる。これらのインキは有機EL素子の発光層やトランジスタの半導体層を形成するために用いられる。
【0031】
半導体の工程以降は遮光層やガスバリア層、封止層などを設けても良く、電界効果トランジスタ素子の利用方法により、素子の構成を適宜決定することができる。
【0032】
本発明の機能性膜の形成方法を以下に説明する。図2は本発明の実施の形態を表す機能性膜の形成方法の一例である。
【0033】
[工程1]
画線部に相当する溝構造部を有する版の溝構造部へドクターブレードによって機能性材料が溶媒へ溶解もしくは分散した薬液を供給する[図2(a)]。
[工程2]
転写シリンダーと版を接触させ、版の溝構造部の薬液を転写シリンダーへ転移させる[図2(b)]。
[工程3]
転写シリンダー上の薬液を電界効果トランジスタ基板の所定の位置へ転写し、機能性膜の形成を行う[図2(c)]。
【0034】
本発明の転写シリンダーについて説明する。転写シリンダーの最表面を構成するエラストマーはPDMS(ポリジメチルシロキサン)を主体とするシリコーンゴムやフッ素ゴムを用いることができる。これらは低表面エネルギーを特徴とする材料であり、インキなどの液体が濡れ広がりにくい。エラストマーの表面はUVやオゾン、アッシングなどで表面改質を適切強度で行ってもよいが、過剰に表面改質を行うと、転写性が悪化する。また、エラストマーは複数の層で構成されても良いが、インキの良好な転写性のために最表層はシリコーンゴムやフッ素ゴムである必要がある。
【0035】
エラストマーはシリコンウェハーや石英ガラス、フォトレジストパターン、エレクトロフォーミングなどで作製したモールドから平滑面を模りするする方法や、ナイフコートやロールコート、スピンコート、バーコート、リップコートなどで形成することが出来るがこれらの方法に限定されない。
【0036】
本発明の版はシリコンウェハーや石英ガラス、無アルカリガラス、青板ガラス、SUSや銅、ニッケルなどの金属や樹脂により構成される。版の表面はクロムなどの金属をメッキしてもよく、シリカやダイヤモンドライクカーボンなどの気相製膜をしても良い。版の溝部の形成は、モールディングやエレクトロフォーミング、フォトリソによるウェットエッチング/ドライエッチング、サンドブラスト、レーザー描画などで形成することができる。
【0037】
本発明のドクターブレードはSUS製、セラミック製、プラスチック製の材質を用いることができる。刃先の形状は順刃、逆刃、テーパーなどを選択でき、メッキなどの硬化処理がされていても良い。
【0038】
光学式カメラは2台設置され、各カメラで基板のアライメントマークを撮像することができる。光学カメラは任意に移動可能であり、画線(マスク)の設計に柔軟に対応可能である。
【0039】
アライメント調整機構は、X方向、Y方向、θ方向に移動可能なアクチュエーターを備え、基板支持機構上に取り付けられた基板の位置を転写シリンダーに対して調整することができる。なおθ方向とは水平回転動作を意味している。
【0040】
図3は本発明の実施の形態によるパターン形成装置を示す側面模式図である。図3において、最表面がシリコーンゴムもしくはフッ素ゴムで構成されるエラストマーが円筒状版胴に固定されている転写シリンダーと、転写シリンダーの回転機構と、ドクターブレードの保持を行え、チルト角の調整を行え、印加圧力の調整が行えるドクターブレード保持機構と、ドクターブレード保持機構と、転写シリンダーならびに基板と接触する機構を有する版保持機構と、版保持機構に保持された画線部に相当する溝構造部を有する版と、基板を保持する基板保持機構と、基板のアライメントマークを観察する光学式カメラと、光学式カメラで読み取ったアライメントマークの情報を元にアライメントを行う基板のアライメント調整機構が設置されている。
【0041】
図3(a)の実施の形態は版保持機構と基板保持機構が平板状に構成されている。図示しない駆動装置によって、版保持機構と基板保持機構は左右方向に往復可能にされ、ドクターブレード保持機構は上下方向に往復可能にされている。
【0042】
図3(b)の実施の形態は版保持機構がシリンダー状で、基板保持機構が平板状に構成されている。図示しない駆動装置によって、基板保持機構は左右方向に往復可能にされ、版保持機構は回転運動が可能にされ、ドクターブレード保持機構と版保持機構、転写シリンダーは上下方向に往復可能にされている。
【0043】
図3(c)の実施の形態は版保持機構と基板保持機構がシリンダー状に構成されている。図示しない駆動装置によって、版保持機構と基板保持機構は回転運動が可能にされ、ドクターブレード保持機構と版保持機構、転写シリンダーは上下方向に往復可能にされている。図3(c)の例においてアライメント調整機構は、基板保持機構部では基板流れ方向MDのアライメント調整を行い、基板フィーダー側においては垂直方向TD方向のアライメント調整を光学式からの情報を元に行う。
【実施例】
【0044】
以下、具体的な実施例によって本発明を詳細に説明するが、これらの実施例は説明を目的としたもので、本発明はこれに限定されるものでは無い。
【0045】
電界効果トランジスタを構成するソース・ドレイン電極の作製方法について説明を行う。この電界効果トランジスタは、ベースとなる基板にポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポン製)を用いた。
【0046】
基板上にアルミニウムをスパッタリングにて100nm成膜し、フォトリソグラフィーおよびエッチング処理によりパターニングしてゲート電極を作製した。
【0047】
次に、ゲート電極を覆うようにゲート絶縁膜を作製する。ゲート絶縁材料としてポリビニルフェノール(Aldrich製)を用い、ゲート電極を含む基板上にスピンコート法によりゲート絶縁膜を作製した。塗布後、180℃で1時間の処理を行い、ゲート絶縁膜を作製した。
【0048】
続いて、ゲート絶縁膜上にソース・ドレイン電極を以下の順に作製する。
【0049】
まず、ソース・ドレイン電極は、グラビアオフセット印刷により銀ペーストをゲート絶縁膜上の所定位置に印刷して、130℃で25分ベークして形成した。次に、ソース・ドレイン電極間に半導体層を形成する。半導体材料としては、有機半導体材料であるポリ−3−ヘキシルチオフェン(Merck製)をクロロホルムで1重量%になるように溶解させた溶液をディスペンサにより、ソース・ドレイン電極上の一部を覆うようにしてソース・ドレイン電極間に印刷し、90℃で1時間乾燥させて有機半導体層を作製した。
【0050】
以上のようにして作製した電界効果トランジスタ装置の輸送特性や出力特性の静特性と動特性を調べるためにゲート電極にプラス20Vからマイナス20V、ドレイン電極にマイナス15Vの電圧を印加しソース電流を測定した。10−10A以下のリーク電流、10以上のオンオフ比の電気特性が得られた。これにより、良好な動作特性の電界効果トランジスタ装置が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の回路は、アクティブマトリックス型のトランジスタアレイを背面板として有する液晶表示素子、有機EL、電子ペーパー等の画像表示体や、メモリ、RFID、ロジック回路、電力伝送シート、タッチパネル、電磁波シールド部材、光もしくは熱、応力、磁気などの物理センサ、生物センサ、化学センサに利用される。特に、耐衝撃性に優れ、軽量で曲面加工が可能なフレキシブル電気装置に利用される。
【符号の説明】
【0052】
100 基板
111 ゲート電極
112 キャパシタ電極
121 ゲート絶縁膜
122 層間絶縁膜
131 ソース電極
132 ドレイン電極
141 半導体層
200 エラストマー
300 転写シリンダー
400 版
401 ドクターブレード
402 ドクターブレード保持機構
500 版保持機構
600 薬液
601 薬液画像部
700 基板支持機構
800 光学式カメラ
900 アライメント調整機構
図2
図3
図1