【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の形態である非可逆回路素子は、
永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトに互いに絶縁状態で交差した第1中心電極及び第2中心電極を配置し、
第1中心電極の一端は第1不平衡入出力端子に接続されるとともに平衡入出力端子の一方に接続され、第1中心電極の他端はグランドに接続され、
第2中心電極の一端は平衡入出力端子の他方に接続されるとともに第2不平衡入出力端子に接続され、第2中心電極の他端はグランドに接続され、
第1中心電極の一端は第1容量素子を介してグランドに接続され、
第2中心電極の一端は第2容量素子を介してグランドに接続されていること、
を特徴とする。
【0009】
本発明の第2の形態である送受信装置は、
非可逆回路素子とアンテナと受信側端子と送信側端子を備えた送受信装置において、
前記非可逆回路素子は、
永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトに互いに絶縁状態で交差した第1中心電極及び第2中心電極を配置し、
第1中心電極の一端は第1不平衡入出力端子に接続されるとともに平衡入出力端子の一方に接続され、第1中心電極の他端はグランドに接続され、
第2中心電極の一端は平衡入出力端子の他方に接続されるとともに第2不平衡入出力端子に接続され、第2中心電極の他端はグランドに接続され、
第1中心電極の一端は第1容量素子を介してグランドに接続され、
第2中心電極の一端は第2容量素子を介してグランドに接続されており、
第1不平衡入出力端子は前記送信側端子に接続され、平衡入出力端子は前記アンテナに接続され、第2不平衡入出力端子は前記受信側端子に接続されていること、
を特徴とする。
【0010】
前記第1の形態である非可逆回路素子及び第2の形態である送受信装置において、第1不平衡入出力端子に入力された高周波(送信)信号は平衡入出力端子の一方に同相で他方に逆相で出力され、第2不平衡入出力端子へは大きく減衰されて伝達されることはない。平衡入出力端子に入力された高周波(受信)信号は第2不平衡入出力端子から出力され、第1不平衡入出力端子へは大きく減衰されて伝達されることはない。第2不平衡入出力端子に入力された高周波信号は平衡入出力端子の一方及び他方が同相となるので平衡入出力端子からは出力されず、第1不平衡入出力端子に流れる。また、第1及び第2中心電極は、いずれもグランドに接続されているため、回路基板に実装された際に浮遊容量の発生が極力小さくなる。第1中心電極のインダクタンス成分と第1容量素子のキャパシタンス成分とで主に送信信号の周波数が決まる。第2中心電極のインダクタンス成分と第2容量素子のキャパシタンス成分とで主に受信信号の周波数が決まる。以上のごとく、非可逆回路素子の一つのポートを平衡入出力ポートとしたのでサーキュレータとして機能することになり、以下の実施例で詳述するようにアイソレーション特性が良好で比帯域幅が広いサーキュレータとすることができる。
【0011】
本発明の第3の形態である非可逆回路素子は、
永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトに互いに絶縁状態で交差した第1中心電極及び第2中心電極を配置し、
第1中心電極の一端は第1不平衡入出力端子に接続されるとともに平衡入出力端子の一方に接続され、
第2中心電極の一端は第1中心電極の他端に接続されるとともに平衡入出力端子の他方及び第2不平衡入出力端子に接続され、第2中心電極の他端はグランドに接続され、
平衡入出力端子の間に第1中心電極と並列に第1容量素子が接続され、
第2中心電極の一端は第2容量素子を介してグランドに接続されていること、
を特徴とする。
【0012】
本発明の第4の形態である送受信装置は、
非可逆回路素子とアンテナと受信側端子と送信側端子を備えた送受信装置において、
前記非可逆回路素子は、
永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトに互いに絶縁状態で交差した第1中心電極及び第2中心電極を配置し、
第1中心電極の一端は第1不平衡入出力端子に接続されるとともに平衡入出力端子の一方に接続され、
第2中心電極の一端は第1中心電極の他端に接続されるとともに平衡入出力端子の他方及び第2不平衡入出力端子に接続され、第2中心電極の他端はグランドに接続され、
平衡入出力端子の間に第1中心電極と並列に第1容量素子が接続され、
第2中心電極の一端は第2容量素子を介してグランドに接続されており、
第1不平衡入出力端子は前記アンテナに接続され、平衡入出力端子は前記受信側端子に接続され、第2不平衡入出力端子は前記送信側端子に接続されていること、
を特徴とする。
【0013】
前記第3の形態である非可逆回路素子及び第4の形態である送受信装置において、第1不平衡入出力端子に入力された高周波(受信)信号は平衡入出力端子の一方に同相で他方に逆相で出力され、第2不平衡入出力端子へは大きく減衰されて伝達されることはない。第2不平衡入出力端子に入力された高周波(送信)信号は平衡入出力端子の一方及び他方が同相となるので平衡入出力端子からは出力されず、第1不平衡入出力端子からアンテナに出力される。平衡入出力端子に入力された高周波信号は第2不平衡入出力端子から出力され、第1不平衡入出力端子へは大きく減衰されて伝達されることはない。また、第2中心電極はグランドに接続されているため、回路基板に実装された際に浮遊容量の発生が極力小さくなる。第1中心電極のインダクタンス成分と第1容量素子のキャパシタンス成分とで主に受信信号の周波数が決まる。第2中心電極のインダクタンス成分と第2容量素子のキャパシタンス成分とで主に送信信号の周波数が決まる。以上のごとく、非可逆回路素子の一つのポートを平衡入出力ポートとしたのでサーキュレータとして機能することになり、以下の実施例で詳述するようにアイソレーション特性が良好で比帯域幅が広いサーキュレータとすることができる。
【0014】
第5の形態である送受信装置は、
非可逆回路素子とアンテナと受信側端子と送信側端子を備えた送受信装置において、
前記非可逆回路素子は、
永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトに互いに絶縁状態で交差した第1中心電極及び第2中心電極を配置し、
第1中心電極の一端は第1不平衡入出力端子に接続されるとともに平衡入出力端子の一方に接続され、
第2中心電極の一端は第1中心電極の他端に接続されるとともに平衡入出力端子の他方及び第2不平衡入出力端子に接続され、第2中心電極の他端はグランドに接続され、
平衡入出力端子の間に第1中心電極と並列に第1容量素子が接続され、
第2中心電極の一端は第2容量素子を介してグランドに接続されており、
第1不平衡入出力端子は前記アンテナに接続され、平衡入出力端子は前記送信側端子に接続され、第2不平衡入出力端子は前記受信側端子に接続されていること、
を特徴とする。
【0015】
前記第5の形態である送受信装置において、第1不平衡入出力端子に入力された高周波(受信)信号は平衡入出力端子の一方及び他方が同相となるので平衡入出力端子からは出力されず、第2不平衡入出力端子に出力される。平衡入出力端子に入力された高周波(送信)信号は第1不平衡入出力端子からアンテナに出力され、第2不平衡入出力端子には大きく減衰されて伝達されることはない。第2不平衡入出力端子に入力された高周波信号は平衡入出力端子の一方に同相で他方に逆相で出力され、第1不平衡入出力端子へは大きく減衰されて伝達されることはない。また、第2中心電極はグランドに接続されているため、回路基板に実装された際に浮遊容量の発生が極力小さくなる。第1中心電極のインダクタンス成分と第1容量素子のキャパシタンス成分とで主に送信信号の周波数が決まる。第2中心電極のインダクタンス成分と第2容量素子のキャパシタンス成分とで主に受信信号の周波数が決まる。以上のごとく、非可逆回路素子の一つのポートを平衡入出力ポートとしたのでサーキュレータとして機能することになり、以下の実施例で詳述するようにアイソレーション特性が良好で比帯域幅が広いサーキュレータとすることができる。