(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
湯水を加熱する熱源部と、循環ポンプを有するポンプユニットが配管によって接続され、双方の機器を含む間の配管内に所定温度の湯水を滞留させて、要求に応じて滞留された湯水から出湯させる機能を備えた給湯システムであって、
熱源部とポンプユニットは、個々に筐体を有し、
各筐体はほぼ同一の寸法に設定され、通常の設置状態を基準に、同一方向の面に複数の配管接続部が設けられており、
熱源部の配管接続部のうちの少なくとも1つと、ポンプユニットの配管接続部のうちの少なくとも1つは、ほぼ同じ位置であり、
熱源部及びポンプユニットは、同一の架台に固定されることを特徴とする給湯システム。
少なくとも給水用、給湯用、並びに、排水用の主配管を備え、熱源部及びポンプユニットにおける各配管接続部には前記いずれかの主配管から分岐した分岐配管が接続されるものであって、
熱源部とポンプユニットの配管接続部のうち、前記ほぼ同じ位置に配される配管接続部は、同一の主配管から分岐した分岐配管が接続されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の給湯システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のポンプユニットは、前記した不満を解消することだけに注目してユニット化されたため、ポンプユニットに対する配管工事の手間までは考慮されていない。即ち、施工現場においては、給湯器本体に接続する配管等は、作業の効率化の観点から、規格品が採用される場合が多いが、この種のポンプユニットは、規格化された配管等を利用するまでの構成が備えられていない。そのため、ポンプユニットに対する配管工事においては、未だに現場合わせで配管が形成されており、作業効率のさらなる向上が望まれている。
【0009】
また、従来のポンプユニットは、ユニット化される以前と比べると、ポンプや膨張タンク等が露出した状態ではないため、すっきりした外観が確保されているが、給湯システム全体の統一性という観点からすれば、さらなる改善が望まれている。
【0010】
そこで、本発明では、従来技術の問題に鑑み、さらなる施工性の向上、並びに、給湯器本体(熱源部)とポンプユニットの外観上の統一化を図ることができる給湯システムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、湯水を加熱する熱源部と、循環ポンプを有するポンプユニットが配管によって接続され、双方の機器を含む間の配管内に所定温度の湯水を滞留させて、要求に応じて滞留された湯水から出湯させる機能を備えた給湯システムであって、熱源部とポンプユニットは、個々に筐体を有し、各筐体はほぼ同一の寸法に設定され、通常の設置状態を基準に、同一方向の面に複数の配管接続部が設けられており、熱源部の配管接続部のうちの少なくとも1つと、ポンプユニットの配管接続部のうちの少なくとも1つは、ほぼ同じ位置であることを特徴
の一つとする給湯システムである。
【0012】
ここで、先にも説明したが、カラン等まで至る配管の大部分は、施工現場に合わせて配管工事が行われる。特に、商業施設における給湯システムでは、主配管から分岐させた分岐配管を熱源部に接続する。そのため、熱源部に接続される分岐配管等に予め規格化された配管等(以下、規格配管等と言う)が利用できれば作業効率が向上する。特に、ホテルや銭湯等の大容量の給湯能力が必要な商業施設では、通常、汎用品であってほぼ同じ構造(少なくとも配管接続部の位置が同じ)の熱源部同士を複数連結させて給湯能力を増強させているため、規格配管等が利用できれば非常に便利である。
なお、ここで言う「規格配管」とは、JIS規格等ではなく、給湯能力や配管径等に基づいて決定された配管長さ等を一定の規格にした社内規格のことである。
そこで、本発明では、熱源部の筐体と、ポンプユニットの筐体が、通常の設置状態を基準に、同一方向の面に複数の配管接続部が設けられ、熱源部の配管接続部のうちの少なくとも1つと、ポンプユニットの配管接続部のうちの少なくとも1つが、ほぼ同じ位置に配された構成とされている。即ち、複数の熱源部を連結する際に利用する同じ規格配管等を利用することができるため、配管工事の作業効率が向上する。
また、本発明の給湯システムは、熱源部とポンプユニットが個々に筐体を有し、その各筐体がほぼ同一の寸法に設定されている。そのため、熱源部とポンプユニットは、外観上に統一性が形成され、意匠性の向上を図ることができる。
従って、本発明の給湯システムによれば、従来のポンプユニットが採用された場合に比べて、より高い施工性が図れ、さらに熱源部とポンプユニットの外観上の統一化を図ることができる。
【0013】
ここで、商業施設においては、熱源部を所定の位置に固定する手段として、熱源部の寸法に合うように規格化された架台が採用される場合がある。そして、前記したように複数の熱源部を連結する場合には、前記架台が熱源部の数と同数用意され、それらの架台が一体的に連結される。即ち、このような架台を利用することで、熱源部同士の間隔を現場で合わせることなく確実に等間隔に整列させて設置することができる。そして、これを利用すれば、例えば、主配管における分岐配管が接続される位置も予め設定しておくことができるため、主配管自体も予め規格化された配管を利用することが可能となる。これにより、さらなる作用効率の向上を図ることができる。
そこで、請求項
1に記載の発明では、熱源部及びポンプユニットは、同一の架台に固定されることを特徴とする給湯システムとした。
【0014】
かかる構成によれば、熱源部とポンプユニットが同じ架台で固定されるため、さらなる施工性の向上が図れる。また、施工後における全体の統一性がさらに増すため、意匠性が高い給湯システムを提供することが可能となる。
【0015】
請求項
2,3に記載の発明は、熱源部は、燃料を燃焼して燃焼ガスを生成する燃焼部と、主に燃焼ガスの潜熱を回収する二次熱交換器とを有する熱源部であり、当該熱源部は潜熱回収によって発生する凝縮水が前記配管接続部のいずれかを介して排出され、ポンプユニットは、膨張タンクを有し、当該膨張タンクと連通した流路から溢れた湯水が前記配管接続部のいずれかを介して排出されることを特徴
の一つとする給湯システムである。
【0016】
かかる構成によれば、熱源部に潜熱回収型の二次熱交換器を備えられ、ポンプユニットに膨張タンクが備えられ、熱源部とポンプユニットのいずれからも外部に排水される場合であっても、両者の筐体に設けられる配管接続部の位置をほぼ同一にすることができる。これによれば、排水用として用いられる規格配管等も共通したものが利用できる。
【0017】
請求項
4,5に記載の発明は、少なくとも給水用、給湯用、並びに、排水用の主配管を備え、熱源部及びポンプユニットにおける各配管接続部には前記いずれかの主配管から分岐した分岐配管が接続されるものであって、熱源部とポンプユニットの配管接続部のうち、前記ほぼ同じ位置に配される配管接続部は、同一の主配管から分岐した分岐配管が接続されることを特徴
の一つとする給湯システムである。
【0018】
かかる構成によれば、給水用、給湯用、並びに、排水用ごとに、熱源部とポンプユニットの配管接続部の位置がほぼ同じ位置に合わされているため、例えば、熱源部を複数連結する場合において、隣接する熱源部同士であっても、隣接する熱源部とポンプユニット同士であっても、同じ位置の配管接続部に同じ規格配管等を接続することができるため、さらなる作業効率の向上を図ることができる。逆に言えば、熱源部とポンプユニットにおける同じ位置の配管接続部には、同じ規格配管等しか接続できないため、配管の誤接続が起こることがない。
【発明の効果】
【0019】
本発明の給湯システムでは、熱源部とポンプユニットの筐体の寸法を同一にし、通常の設置状態を基準に同一方向の面に配管接続部を設け、熱源部の配管接続部のうち少なくとも1つとポンプユニットの配管接続部のうちの少なくとも1つがほぼ同じ位置に配されているため、特に、規格化された配管等を用いる上では、施工現場における作業の効率化を図ることができる。また、本発明では、全体として統一性があるため、高い意匠性を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施形態に係る給湯システム1について説明する。
本実施形態に係る給湯システム1は、
図1、2に示すように、複数(本実施形態では2台)の給湯器本体(熱源部)2と、循環ポンプ13、14等を備えたポンプユニット3とを組み合わせたものであり、これらが配管等を用いて連結されている。そして、給湯システム1は、制御装置50を有し、その制御装置50によって、複数の給湯器本体2及びポンプユニット3が集約的に制御されるシステムである。
なお、本発明の給湯システム1の動作は公知技術と同様であり、特徴的構成は構造にあるため、以下においては、動作の説明は省略し、構造に注目して説明する。
【0022】
まず、給湯システム1における主要な部品に注目して説明する。
給湯器本体2は、公知のそれと同様のものが採用されており、本実施形態では2台とも同じ機能及び能力を備えた給湯器とされている。具体的には、給湯器本体2は、熱源用筐体5を有し、熱源用筐体5内に燃料ガスを燃焼する燃焼装置8と、燃焼装置8等の制御を行うコントローラ51とが内蔵されている。
【0023】
熱源用筐体5は、
図3に示すように、1面が開放された筐体本体5aと、筐体本体5aの開放部を覆う蓋部5bにより構成されている。
筐体本体5aは、通常の設置状態を基準に、底面側に複数(本実施形態では入水用、出湯用、排水用の3種類に注目)の配管継ぎ手40、41、42が装着されている。即ち、筐体本体5aは、
図3(b)に示すように、底面において、二点鎖線を基準に、中央より若干下方右よりに入水用配管継ぎ手40が配され、中央より若干上方左よりに出湯用配管継ぎ手41が配され、上方左側に排水用配管継ぎ手42が配された構成とされている。なお、筐体本体5aには、ガス用の配管継ぎ手等も設けられているが、本発明に特に関係する構成ではないため、説明を省略する。
【0024】
具体的に各配管継ぎ手40〜42の位置について説明すると、
図3(b)に示すように、筐体本体5aの底面において、底面の中心を通過する十字の二点鎖線によって4等分に形成された領域のうち、左上の領域Aと右下の領域Bに各配管継ぎ手40〜42が配されている。即ち、この左上の領域Aには、排水用配管継ぎ手42と出湯用配管継ぎ手41が配され、右下の領域Bには、入水用配管継ぎ手40が配されている。
【0025】
より詳細に説明すると、
図4に示すように、二点鎖線によって16等分に形成された領域のうち、最上段且つ最左端の領域Aaに排水用配管継ぎ手42が配され、上から2段目且つ左から2つ目の領域Abに出湯用配管継ぎ手41が配され、上から3段目且つ左から3つ目あるいは下から2段目且つ右から2つ目の領域Baに入水用配管継ぎ手40が配されている。
【0026】
また、別の見方をすれば、各配管継ぎ手40〜42の位置は、
図5に示すように、底面の中心(二点鎖線によって形成された交点)Cを基準に、入水用配管継ぎ手40は右方向に距離ta且つ下方向に距離tb離れており、出湯用配管継ぎ手41は左方向に距離tc且つ上方向に距離td離れており、排水用配管継ぎ手42は左方向に距離te且つ上方向に距離tf離れている。
一方、蓋部5bは、通常の設置状態を基準に、下部側に給気用開口38、上部側に排気用開口39が設けられている。
【0027】
燃焼装置8は、
図1に示すように、燃焼部9と、燃焼部9で燃焼して生成された燃焼ガスの熱エネルギーを回収して湯水を加熱する熱交換部11と、燃焼装置8に空気を供給する送風機10とを備えている。
燃焼部9は、燃料系統(図示しない)が接続され、その図示しない燃料系統から供給される燃料ガスを燃焼する複数のバーナ12により構成されている。
熱交換部11は、主に顕熱を回収して湯水が加熱される一次熱交換器15と、一次熱交換器15より燃焼ガスの流れ方向下流側に位置し、燃焼ガスに含まれる水蒸気の主に潜熱を回収して湯水が加熱される二次熱交換器16を有する。なお、二次熱交換器16では、潜熱回収時に凝縮水(所謂ドレン)が発生するため、本実施形態の熱交換部11には、二次熱交換器16で発生したドレンを外部に排水するドレン排出系統65が設けられている。
送風機10は、公知のそれと同様のものであり、内部に図示しないファンを備え、燃焼部9の燃焼量に応じて、送風量等を調整できるものである。
【0028】
コントローラ51は、各給湯器本体2に設けられており、集約的に制御可能な制御装置50と電気的に接続されている。即ち、コントローラ51は、制御装置50と信号の送受信を行って、個々の給湯器本体2を制御するものである。
【0029】
ポンプユニット3は、ポンプユニット用筐体6を有し、ポンプユニット用筐体6内に、2つの循環ポンプ13、14と、配管内の過剰な圧力上昇や圧力低下を均一化する膨張タンク17と、循環ポンプ13、14等の制御を行うコントローラ53とが内蔵されている。
【0030】
ポンプユニット用筐体6は、給湯器本体2と同様、
図6に示すように、1面が開放された筐体本体6aと、筐体本体6aの開放部を覆う蓋部6bにより構成されている。
筐体本体6aは、通常の設置状態を基準に、底面側に複数(本実施形態では入水用、吐出用、排水用の3種類)の配管継ぎ手43、44、45が装着されている。即ち、筐体本体6aは、
図6(b)に示すように、底面において、二点鎖線を基準に、中央より若干下方右よりに入水用配管継ぎ手43が配され、中央より若干上方左寄りに吐出用配管継ぎ手44が配され、上方左側に排水用配管継ぎ手45が配された構成とされている。
なお、ポンプユニット用筐体6は、排水用配管継ぎ手45の下流側の位置にホッパー継ぎ手35が取り付けられている。このホッパー継ぎ手35は、公知のそれと同様のものである。
【0031】
具体的に各配管継ぎ手43〜45の位置について説明すると、
図6(b)に示すように、筐体本体6aの底面において、底面の中心を通過する十字の二点鎖線によって4等分に形成された領域のうち、左上の領域Pと右下の領域Qに各配管継ぎ手43〜45が配されている。即ち、この左上の領域Pには、排水用配管継ぎ手45と入水用配管継ぎ手43が配され、右下の領域Rには、吐出用配管継ぎ手44が配されている。
【0032】
より詳細に説明すると、
図7に示すように、二点鎖線によって16等分に形成された領域のうち、最上段且つ最左端の領域Ppに排水用配管継ぎ手45が配され、上から2段目且つ左から2つ目の領域Prに入水用配管継ぎ手43が配され、上から3段目且つ左から3つ目あるいは下から2段目且つ右から2つ目の領域Rpに吐出用配管継ぎ手44が配されている。
【0033】
また、給湯器本体2と同様、別の見方をすれば、各配管継ぎ手43〜45の位置は、
図8に示すように、底面の中心(二点鎖線によって形成された交点)Cを基準に、吐出用配管継ぎ手44は右方向に距離sa且つ下方向に距離sb離れており、入水用配管継ぎ手43は左方向に距離sc且つ上方向に距離sd離れており、排水用配管継ぎ手45は左方向に距離se且つ上方向に距離sf離れている。
【0034】
循環ポンプ13、14は、図示しないモータを駆動源として湯水を送水するもので、公知の渦巻きポンプが採用されている。なお、本実施形態における循環ポンプ14は、メインの循環ポンプ13のメンテナンス時や故障時等に使用される臨時用あるいは、循環ポンプ13と所定時間おきに使用するローテーション用等として使用される。
膨張タンク17は、密閉型の蓄圧手段である。そして、膨張タンク17の近傍には安全弁54が設けられており、膨張タンク17の許容範囲を超えた圧力上昇の際に、配管内の湯水を外部に排出する湯水排出系統66(
図1)が設けられている。
【0035】
コントローラ53は、ポンプユニット3に設けられており、集約的に制御可能な制御装置50と電気的に接続されている。即ち、コントローラ53は、制御装置50と信号の送受信を行って、ポンプユニット3を制御するものである。
【0036】
また、本実施形態では、リモコン52と制御装置50が電気的に接続されており、使用者によってリモコン52が操作されると、制御装置50を介して各コントローラ51、53に信号が送信される。
【0037】
次に、本実施形態の給湯システム1における流路について説明する。
給湯システム1には、主に、給湯を目的とした給湯系統20と、排水を目的とした排水系統21が備えられている。
【0038】
本実施形態における給湯系統20は、大別して2経路あり、給湯運転時に湯水が流れる給湯時経路と、即湯運転時に湯水が流れる即湯時経路である。本実施形態では、それらの経路が、図示しない給水源から送水される湯水を給湯器本体2に流す給水流路22と、給湯器本体2から吐出された湯水をカラン60に流す出湯流路23と、カラン60から再び給湯器本体2側に湯水を循環させる給湯側戻り流路24とで構成されている。
具体的には、給湯時経路は、
図9に示すように、給水流路22と、出湯流路23とによって形成され、即湯時経路は、
図10に示すように、給水流路22の一部と、出湯流路23と、給湯側戻り流路24とを構成要素とする循環回路19によって形成されている。
【0039】
給水流路22は、上流側から下流側に向かって順番に、給水源と接続された給水主配管25と、給水主配管25から分岐した給水分岐配管26、27と、給湯器本体2に取り付けられた入水用配管継ぎ手40と、給湯器本体2の内部の配管であって熱交換部11の上流側に接続された内部上流側流路33とで形成されている。また、内部上流側流路33には、熱交換部11をバイパスするバイパス配管48が接続されている。即ち、給水流路22は、給水主配管25を通過した湯水を、いずれか一方あるいは双方の給湯器本体2の熱交換部11に湯水を供給する流路である。
なお、給湯器本体2の内部上流側流路33の中途には、湯水流量センサ55や入水温度センサ56が設けられ、さらにバイパス配管48の中途には、バイパス水量センサ59と水量調整弁61が設けられ、各機器がコントローラ51と電気的に接続されている。
【0040】
出湯流路23は、下流側から上流側に向かって順番に、カラン60と接続された出湯主配管28と、出湯主配管28から分岐した出湯分岐配管29、30と、給湯器本体2に取り付けられた出湯用配管継ぎ手41と、給湯器本体2の内部の配管であって熱交換部11の下流側に接続された内部下流側流路34とで形成されている。即ち、出湯流路23は、熱交換部11を通過した湯水を、カラン60に供給する流路である。
なお、給湯器本体2の内部下流側流路34の中途には、流量調整弁57や出湯温度センサ58等が設けられており、各機器がコントローラ51と電気的に接続されている。
【0041】
給湯側戻り流路24は、出湯流路23よりも湯水の流れ方向下流側に位置した流路で、必要に応じて出湯流路23を通過した湯水を再び給湯器本体2側に湯水を循環させる流路である。即ち、給湯側戻り流路24は、カラン60を基準として上流側から下流側に向かって順番に、出湯主配管28の下流側端部と接続された戻り主配管31と、戻り主配管31の下流側端部とポンプユニット3との間に位置する繋ぎ配管32と、ポンプユニット3に取り付けられた入水用配管継ぎ手43と、ポンプユニット3の内部配管46と、吐出用配管継ぎ手44と、給水主配管25の中途に接続されたポンプユニット分岐配管(以下、単にユニット分岐配管とも言う)49とで形成されている。即ち、給湯側戻り流路24は、カラン60から出湯しない湯水を、ポンプユニット3を介して給水主配管25に流す流路である。
なお、ポンプユニット3の内部配管46の中途に、前記した循環ポンプ13、14が配されており、その循環ポンプ13、14よりも上流側に膨張タンク17が配されている。
【0042】
排水系統21は、上記したように、ドレン排出系統65を一部に備えたドレン排水流路63と、湯水排出系統66を一部に備えた湯水排水流路64によって構成されている。
ドレン排水流路63は、外部の配管等と接続された排水主配管67と、排水主配管67から給湯器本体2に分岐した給湯側排水分岐配管68と、給湯側排水分岐配管68の上流端に取り付けられたホッパー継ぎ手36と、給湯器本体2に取り付けられた排水用配管継ぎ手42と、ドレン排出系統65とで形成されている。
また、湯水排水流路64は、排水主配管67と、排水主配管67からポンプユニット3に分岐したユニット側排水分岐配管70と、ポンプユニット3に取り付けられた排水用配管継ぎ手45と、湯水排出系統66とで構成されている。
即ち、排水系統21は、給湯器本体2やポンプユニット3から排出されたドレンや不要な湯水を外部に排水する流路である。
【0043】
ここで、従来より、商業施設等においては、給湯器本体を所定の位置に固定する場合、給湯器本体の規格に合った給湯器本体固定部材が利用されている。この給湯器本体固定部材には、
図11に示すような架台単体4aがある。架台単体4aは、施工現場の床に載置される基礎部72と、その基礎部72に対してほぼ直交方向に立設するように接合された立設部73と、その立設部73を補助的に支持する支持部74とによって構成されている。そして、給湯器本体は、この架台単体4の立設部73の高さ方向中央より上部側(上段側)に固定される。また、複数の給湯器本体を固定する場合であれば、複数の架台単体4aが連結(
図12には2台が連結)された連結架台4bが利用される。なお、ここで言う「連結」とは、複数の架台単体4aを実際に連結したことと、複数の架台単体4aを連結したものと実質的に同一の大きさに形成したことの両方を意味する。
一方、給湯器本体に対して、従来におけるポンプユニットは、架台4a、4bのような固定部材に固定されることはなく、通常、床に据え付けられる。
【0044】
このように、従来においては、給湯器本体だけが架台4に固定され、ポンプユニットは床に置かれていた。また、従来のポンプユニットは、給湯器本体に比べると、筐体の外形寸法が大きく設計されていたため、実質的に給湯器本体固定部材たる架台4a、4bを利用することはできなかった。そのため、このような給湯システムにおいては、外観全体を統一化することは不可能であった。
【0045】
また、従来より、給湯システムにおいては、この架台4a、4bの高さ方向中央より下方側(下段側)には、給水系統、排水系統の各主配管が配された構成とされている。そして、その各主配管から分岐させた分岐配管が、架台4a、4bの上段側に固定した給湯器本体における各配管継ぎ手に接続される。具体的には、給湯システムが複数の給湯器本体を有する場合を例にすると、各主配管は並設された給湯器本体に対して平行に延伸するように配されている。即ち、連結架台4bの下段側には、各主配管が並設された給湯器本体に跨るように配置される。また、これら各主配管は、高さ方向に並ぶように配置されている。例えば、高さ方向上方から下方に向けて、排水主配管、給水主配管、出湯主配管の順番に配されている。さらに、この各主配管は、それぞれが規格品(前記した社内規格を意味する)であり、一定間隔ごとに分岐配管の接続部が設けられている。このため、各給湯器本体に接続する分岐配管としては、同一種類の主配管、例えば給水系統の給水主配管に注目すれば、同一規格のものを採用することができる。
一方、このような給湯器本体に対して、従来におけるポンプユニットは、前記したように、床据え置き型のものであるため、給湯器本体に使用される規格の分岐配管等は、実質的に利用できず、ポンプユニット専用の分岐配管等を用意する必要があった。
【0046】
このように、従来においては、給湯器本体とポンプユニットは、各主配管と接続する分岐配管等に同一規格のものが利用できないため、結果的に、給湯器本体とポンプユニットの配管工事が異なり、作業効率の低下を招いていた。さらに、このことにより、施工費の増加も招いていた。
【0047】
そこで、本実施形態の給湯システム1では、外観上の統一化を図ると共に、給湯器本体とポンプユニットの双方に同一規格の分岐配管等が利用できる特徴的構成を備えた。
以下に、本実施形態における特徴的構成について具体的に説明する。
【0048】
(寸法の同一化)
本実施形態では、
図2、3、6に示すように、ポンプユニット用筐体6の外形寸法を熱源用筐体5の外形寸法とほぼ同一寸法に設計した。即ち、ポンプユニット用筐体6は、源用筐体5の寸法を基準とすると、高さ、幅、並びに、奥行きのそれぞれが、源用筐体5の寸法の0.9〜1.1倍程度とされており、好ましくは0.95〜1.05倍程度の大きさである。即ち、この「寸法の同一化」によって、給湯器本体2とポンプユニット3のそれぞれの筐体5、6は、高さ、幅、並びに、奥行きの長さがほぼ統一されるため、外観上の統一性が形成される。
【0049】
(架台の利用)
本実施形形態では、ポンプユニット用筐体6を、給湯器本体固定部材に固定できる構成とした。即ち、
図13に示す連結架台7を利用し、2台の給湯器本体2と1台のポンプユニット3とを並設して固定する構成とした。換言すれば、本実施形態では、本来、給湯器本体2専用の連結架台7を、ポンプユニット3の固定手段としても利用している。このように、「架台の利用」によって、給湯器本体2とポンプユニット3を同一の架台7を用いて同一の位置に固定することができるため、給湯システム1全体の外観上の統一性がより向上する。
【0050】
(配管接続部の位置の同一化)
また、本実施形態では、熱源用筐体5の各配管継ぎ手40〜42と、ポンプユニット用筐体6の各配管継ぎ手43〜45のそれぞれをほぼ同一の位置に配した。
ここで、「ほぼ同一の位置」とは、
図3(b)に示すように、給湯器本体2の領域A内に出湯用配管継ぎ手41及び排水用配管継ぎ手42が存在し、
図6(b)に示すように、ポンプユニット3の領域P内に入水用配管継ぎ手43及び排水用配管継ぎ手45が存在すればほぼ同一の位置とみなし、
図3(b)に示すように、給湯器本体2の領域B内に入水用配管継ぎ手40が存在し、
図6(b)に示すように、ポンプユニット3の領域R内に吐出用配管継ぎ手44が存在すればほぼ同一の位置とみなす。
【0051】
さらに詳しく言えば、
図4に示すように、給湯器本体2の領域Aa内に排水用配管継ぎ手42が存在し、
図7に示すように、ポンプユニット3の領域Pp内に排水用配管継ぎ手45が存在すればほぼ同一の位置とみなし、
図4に示すように、給湯器本体2の領域Ab内に出湯用配管継ぎ手41が存在し、
図7に示すように、ポンプユニット3の領域Pr内に入水用配管継ぎ手43が存在すればほぼ同一の位置とみなし、
図4に示すように、給湯器本体2の領域Ba内に入水用配管継ぎ手40が存在し、
図7に示すように、ポンプユニット3の領域Rp内に吐出用配管継ぎ手44が存在すればほぼ同一の位置とみなす。
【0052】
また、前記した「ほぼ同一の位置」は、上記した領域における位置関係だけでなく、所定の基準からの距離の概念を用いても定義できる。
ここで、前記したように、給湯器本体2において、
図5に示すように、入水用配管継ぎ手40の位置は(ta、tb)、出湯用配管継ぎ手41の位置は(tc、td)、排水用配管継ぎ手42の位置は(te、tf)である。また、ポンプユニット3において、
図8に示すように、吐出用配管継ぎ手44の位置は(sa、sb)、入水用配管継ぎ手43の位置は(sc、sd)、排水用配管継ぎ手45の位置は(se、sf)である。
そこで、本実施形態では、ポンプユニット3の吐出用配管継ぎ手44の位置(sa、sb)が、給湯器本体2の中心Cからの距離ta及び距離tbの0.8〜1.2倍、好ましくは0.9〜1.1倍の位置であればほぼ同一の位置とみなし、ポンプユニット3の入水用配管継ぎ手43の位置(sc、sd)が、給湯器本体2の中心Cからの距離tc及び距離tdの0.8〜1.2倍、好ましくは0.9〜1.1倍の位置であればほぼ同一とみなし、ポンプユニット3の排水用配管継ぎ手45の位置(se、sf)が、給湯器本体2の中心Cからの距離te及び距離tfの0.8〜1.2倍、好ましくは0.9〜1.1倍の位置であればほぼ同一の位置とみなす。
【0053】
このように、給湯器本体2側の入水用配管継ぎ手40とポンプユニット3側の吐出用配管継ぎ手44とをほぼ同一の位置にし、給湯器本体2側の出湯用配管継ぎ手41とポンプユニット3の入水用配管継ぎ手43とをほぼ同一の位置にし、給湯器本体2側の排水用配管継ぎ手42とポンプユニット3側の排水用配管継ぎ手45とをほぼ同一の位置にした。
【0054】
またさらに、
図2に示すように、給湯器本体2とポンプユニット3とを連結架台7に固定した状態を基準に、各種類の主配管25、67(出湯主配管28と戻り主配管31は除く)における分岐配管等の接続位置に注目すると、各接続位置は主配管の種類ごとに、左右方向(給湯器本体2とポンプユニット3の並設方向)に一定の間隔l、mを空けて配置されている。また、言うまでもないが、
図14に示すように、各種類の主配管25、67の分岐配管等の接続位置は、並設方向に位置が変わっても奥行き方向(
図14の左右方向)の位置が同一である。換言すれば、各主配管25、67における給湯器本体2に対する分岐配管の接続位置と、各主配管25、67におけるポンプユニット3に対する分岐配管の接続位置とはほぼ同一の位置である。
【0055】
このように、給湯器本体2とポンプユニット3は、「配管接続部の位置の同一化」を行うことで、同一種類の主配管における分岐配管等の接続部分に、同一規格の分岐配管を利用することができる。即ち、
図1、2、14に示すように、給水主配管25に注目すれば、給湯器本体2の給水分岐配管26、27とポンプユニット3のユニット分岐配管49に同一規格の分岐配管が利用でき、排水主配管67に注目すれば、給湯器本体2の給湯側排水分岐配管68とポンプユニット3のユニット側排水分岐配管70に同一規格の分岐配管が利用できる。
一方、出湯主配管28には、給湯器本体2の出湯分岐配管29、30しか接続されておらず、戻り主配管31には、ポンプユニット3の繋ぎ配管32しか接続されていないため、これらの主配管28、31における分岐配管等の接続部分には、前記したように同一規格の分岐配管を利用することができない。
【0056】
以上により、「配管接続部の位置の同一化」によって、給湯器本体2とポンプユニット3において、同一の規格配管を利用できるため、配管作業が簡素化され、作業手間が軽減される。そのため、作業効率が増し、施工費等を減少させることができる。
また、結果的に、配管工事に要する配管の種類を減らすことができるため、配管等の管理が容易となる。
【0057】
また、本実施形態では、
図15に示すように、連結架台7の下段を覆うカバー部材62を備えている。即ち、カバー部材62によって、給湯器本体2及びポンプユニット3の下方に配された配管等を隠すことができる。これにより、給湯システム1全体における統一性をさらに向上させることが可能となる。
【0058】
上記実施形態では、給水用と排水用の2種類の配管接続部の位置を同一化した構成を示したが、本発明ではこれに限定されず、給水用と排水用のいずれか1つの配管接続部の位置を同一化した構成であっても構わない。
【0059】
上記実施形態では、給湯器本体2に主に潜熱を回収する二次熱交換器16を備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、二次熱交換器16を備えない構成であっても構わない。
【0060】
上記実施形態では、2台の給湯器本体2と1台のポンプユニット3によって構成された給湯システム1を示したが、本発明はこれに限定されず、給湯器本体2の数をさらに増加させた構成であっても、減らした構成であっても構わない。
【0061】
また、上記実施形態では、領域Aaや領域Ppなど、特定の領域に配管継ぎ手40〜45を配した構成を示したが、本発明はこれに限定されず、上記した領域とは異なる領域に各配管継ぎ手40〜45を配する構成であっても構わない。その場合においても、同一の主配管から分岐する分岐配管が接続される配管継ぎ手の位置をほぼ同一の位置にする必要がある。