(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第13の手段によって呼び出された保護領域のうちに、前記第2の動作領域との重なりが生じているものがある場合に、保護対象である前記各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、前記第6の手段を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出す第17の手段と、
前記第17の手段によって呼び出された保護領域のそれぞれについて、前記第2の動作領域との重なりが生じるか否かを、該保護領域と該第2の動作領域との配置関係を勘案して点検する第18の手段と、
保護対象である前記各チャンネルのうちでいずれの前記各テレビジョン局にも使用されていないチャンネルと、前記第17の手段によって呼び出された保護領域のうちの前記第2の動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれと、を有効チャンネルとしてリスト化した第2のリストを少なくとも含む第2の利用条件情報を生成する第19の手段と、
前記第2の利用条件情報を前記識別子をもつ前記通信装置に向けて送出する第20の手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のデータベース。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情を考慮してなされたもので、TVWS環境下で動作するように構成され
た通信装置に利用できるチャンネル情報を提供するデータベース、
およびこのデータベースに問合せを行う通信装置の通信制御方法において、通信装置からデータベースへの問合せを処理する負担を軽減することが可能
なデータベース、および通信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
参考態様である通信装置は、通信機能部を有する通信装置であって、自装置について、第1の時点での第1位置と該第1の時点より後の第2の時点での第2位置とを特定する第1の手段と、前記第1位置と自装置の識別子とを少なくとも含む第1次装置情報をデータベースに問合せのため送出する第2の手段と、前記第1次装置情報を伴う問合せで前記データベースが、前記第1位置で適用できる有効チャンネルを示す第1のリストを少なくとも含む第1の利用条件情報を送出した場合に、該第1の利用条件情報を受け取る第3の手段と、前記第1のリストに示される前記有効チャンネルのうちから、使う予定の有効チャンネルを第1の確保チャンネルとして選択する第4の手段と、前記第2位置と前記識別子と前記第1の確保チャンネルとを少なくとも含む第2次装置情報を前記データベースに問合せのため送出する第5の手段と、前記第2次装置情報を伴う問合せで前記データベースが、前記第1の確保チャンネルが前記第2位置でも引き続き有効である旨の継続可能情報を送出した場合に、該継続可能情報を受け取る第6の手段と、前記第1の確保チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する第7の手段とを具備す
る。
【0008】
通信装置から問合せを受けたデータベースでは、保護対象であるチャンネル(VHF、UHF)のすべてについて、通信装置の装置情報から得た動作領域がテレビジョン局の保護領域に重なるか否かを点検している。この動作により有効チャンネルを示す第1のリストが作成され、これをデータベースから得た通信装置は、第1のリストの中から使う予定の有効チャンネルを第1の確保チャンネルとして選択する。この通信装置では、次にデータベースに問い合わせるときには、第1の確保チャンネルの情報もデータベースに送る。このようにすることで、データベースは、保護対象であるチャンネルのすべてではなく第1の確保チャンネルについてだけ、領域間の重なりを点検することで処理を終えることができる。したがって、処理負担が軽減される。
【0009】
また、本発明の
一態様であるデータベースは、保護下にある各テレビジョン局の放送電波属性を管理情報として記憶保持する第1の手段と、通信装置から、該通信装置の識別子と該通信装置の第1の時点における位置を示す第1位置とを少なくとも含む第1次装置情報を受け取る第2の手段と、前記第1次装置情報に基づいて前記通信装置の動作領域である第1の動作領域を特定する第3の手段と、前記管理情報に基づいて、保護対象である各チャンネルについて該各チャンネルを使用しているテレビジョン局の有無を判断する第4の手段と、前記各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、前記管理情報に基づいて、保護領域をそれぞれ算出する第5の手段と、前記第5の手段によって得た保護領域のそれぞれを記憶保持する第6の手段と、前記保護領域のそれぞれについて、前記第1の動作領域との重なりが生じるか否かを、該保護領域と該第1の動作領域との配置関係を勘案して点検する第7の手段と、前記各チャンネルのうちでいずれの前記各テレビジョン局にも使用されていないチャンネルと、前記保護領域のうちの前記第1の動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれと、を有効チャンネルとしてリスト化した第1のリストを少なくとも含む第1の利用条件情報を生成する第8の手段と、前記第1の利用条件情報を前記識別子をもつ前記通信装置に向けて送出する第9の手段と、前記通信装置から、前記通信装置の前記識別子と、前記通信装置の前記第1の時点より後の第2の時点における位置を示す第2位置と、前記第1のリストにある有効チャンネルのうちから前記通信装置が使用するとして確保したチャンネルである第1の確保チャンネルとを少なくとも含む第2次装置情報を受け取る第10の手段と、前記第2次装置情報に基づいて前記通信装置の動作領域である第2の動作領域を特定する第11の手段と、前記管理情報に基づき、前記第1の確保チャンネルのそれぞれについて、該第1の確保チャンネルを使用しているテレビジョン局の有無を判断する第12の手段と、前記第1の確保チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、前記第6の手段を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出す第13の手段と、前記第13の手段によって呼び出された保護領域のそれぞれについて、前記第2の動作領域との重なりが生じるか否かを、該保護領域と該第2の動作領域との配置関係を勘案して点検する第14の手段と、前記第13の手段によって呼び出された保護領域のそれぞれがすべて、前記第2の動作領域との重なりを生じていない場合に、前記第1の確保チャンネルが前記第2位置でも引き続き有効である旨の継続可能情報を生成する第15の手段と、前記継続可能情報を前記識別子をもつ前記通信装置に向けて送出する第16の手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
上記の繰り返しになるが、通信装置から問合せを受けたデータベースでは、保護対象であるチャンネル(VHF、UHF)のすべてについて、通信装置の装置情報から得た動作領域がテレビジョン局の保護領域に重なるか否かを点検している。この動作により有効チャンネルを示す第1のリストが作成され、これをデータベースから得た通信装置は、第1のリストの中から使う予定の有効チャンネルを第1の確保チャンネルとして選択する。
【0011】
この通信装置から次にデータベースに問い合わせがされたときには、第1の確保チャンネルの情報もデータベースに送られてくる。これにより、データベースは、保護対象であるチャンネルのすべてではなく第1の確保チャンネルについてだけ、領域間の重なりを点検することで処理を終えることができる。したがって、処理負担が軽減される。さらに、一度計算で得られた保護領域は記憶保持しこれを取り出すことで、再度計算する場合より一層の処理負担の軽減が達せられる。
【0012】
また、本発明
の別の態様である通信制御方法は、通信装置が、自装置の、第1の時点での位置である第1位置を特定し、前記第1位置と自装置の識別子とを少なくとも含む第1次装置情報をデータベースに問合せのため送出し、前記データベースが、保護下にある各テレビジョン局の属性を管理情報として記憶保持し、前記第1次装置情報を受け取り、前記第1次装置情報に基づいて前記通信装置の動作領域である第1の動作領域を特定し、前記管理情報に基づいて、保護対象である各チャンネルについて該各チャンネルを使用しているテレビジョン局の有無を判断し、前記各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、前記管理情報に基づいて、保護領域をそれぞれ算出し、算出によって得た前記保護領域のそれぞれを記憶部に記憶保持し、前記保護領域のそれぞれについて、前記第1の動作領域との重なりが生じるか否かを、該保護領域と該第1の動作領域との配置関係を勘案して点検し、前記各チャンネルのうちでいずれの前記各テレビジョン局にも使用されていないチャンネルと、前記保護領域のうちの前記第1の動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれと、を有効チャンネルとしてリスト化した第1のリストを少なくとも含む第1の利用条件情報を生成し、前記第1の利用条件情報を前記識別子をもつ前記通信装置に向けて送出し、前記通信装置が、前記第1の利用条件情報を受け取り、前記第1のリストに示される前記有効チャンネルのうちから、使う予定の有効チャンネルを第1の確保チャンネルとして選択し、前記第1の確保チャンネルを用いるべく通信機能部を制御し、自装置の、前記第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置を特定し、前記第2位置と前記識別子と前記第1の確保チャンネルとを少なくとも含む第2次装置情報を前記データベースに問合せのため送出し、前記データベースが、前記第2次装置情報を受け取り、前記第2次装置情報に基づいて前記通信装置の動作領域である第2の動作領域を特定し、前記管理情報に基づき、前記第1の確保チャンネルのそれぞれについて、該第1の確保チャンネルを使用しているテレビジョン局の有無を判断し、前記第1の確保チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、前記記憶部を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出し、呼び出された前記保護領域のそれぞれについて、前記第2の動作領域との重なりが生じるか否かを、該保護領域と該第2の動作領域との配置関係を勘案して点検し、呼び出された前記保護領域のそれぞれがすべて、前記第2の動作領域との重なりを生じていない場合に、前記第1の確保チャンネルが前記第2位置でも引き続き有効である旨の継続可能情報を生成し、前記継続可能情報を前記識別子をもつ前記通信装置に向けて送出し、前記通信装置が、前記継続可能情報を受け取り、前記第1の確保チャンネルを引き続き用いるべく通信機能部を制御することを特徴とする。
【0013】
この通信制御方法は、上記の通信装置とデータベースとの組み合わせにおいてなされ得る上記の通信装置を制御する方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、TVWS環境下で動作するように構成された通信装
置に利用できるチャンネル情報を提供するデータベース、
およびこのデータベースに問合せを行う通信装置の通信制御方法において、通信装置からデータベースへの問合せを処理する負担を軽減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
通信装置の実施態様として、前記第2次装置情報を伴う問合せで前記データベースが、前記第2位置で適用できる有効チャンネルを示す第2のリストを少なくとも含む第2の利用条件情報を送出した場合に、該第2の利用条件情報を受け取る第8の手段と、前記第2のリストに示される前記有効チャンネルのうちから、使う予定の有効チャンネルを第2の確保チャンネルとして選択する第9の手段と、をさらに具備し、前記第7の手段が、前記第2の確保チャンネルが選択される前においては前記第1の確保チャンネルを、前記第2の確保チャンネルが選択された後においては該第2の確保チャンネルをそれぞれ用いるべく前記通信機能部を制御する、とすることができる。
【0017】
これは、第1の確保チャンネルが第2位置では利用できないという判断をデータベースが行い、これに伴いデータベースが新たなリスト(第2のリスト)を提供してきた場合を想定している通信装置の構成である。
【0018】
また、データベースの実施態様として、前記第13の手段によって呼び出された保護領域のうちに、前記第2の動作領域との重なりが生じているものがある場合に、保護対象である前記各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、前記第6の手段を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出す第17の手段と、前記第17の手段によって呼び出された保護領域のそれぞれについて、前記第2の動作領域との重なりが生じるか否かを、該保護領域と該第2の動作領域との配置関係を勘案して点検する第18の手段と、保護対象である前記各チャンネルのうちでいずれの前記各テレビジョン局にも使用されていないチャンネルと、前記第17の手段によって呼び出された保護領域のうちの前記第2の動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれと、を有効チャンネルとしてリスト化した第2のリストを少なくとも含む第2の利用条件情報を生成する第19の手段と、前記第2の利用条件情報を前記識別子をもつ前記通信装置に向けて送出する第20の手段とをさらに具備する、とすることができる。
【0019】
これは、第1の確保チャンネルが第2位置では利用できないという判断をデータベースが行い、これに伴い新たなリスト(第2のリスト)を作成してこれを通信装置に提供する場合を想定しているデータベースの構成である。このデータベースは、上記の実施態様である通信装置の構成と相補の関係にある。この態様のデータベースでは、第1の確保チャンネルにとらわれず、保護対象である各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、通信装置の装置情報から得た動作領域がテレビジョン局の保護領域に重なるか否かを点検し直す。ただし、一度計算で得られた保護領域は記憶保持しこれを取り出すようにすることで、再度計算する場合より処理負担の軽減が達せられる。
【0020】
また、通信制御方法としての実施態様として、前記データベースが、さらに、呼び出された前記保護領域のうちに、前記第2の動作領域との重なりが生じているものがある場合に、保護対象である前記各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、前記記憶部を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出し、呼び出された前記保護領域のそれぞれについて、前記第2の動作領域との重なりが生じるか否かを、該保護領域と該第2の動作領域との配置関係を勘案して点検し、保護対象である前記各チャンネルのうちでいずれの前記各テレビジョン局にも使用されていないチャンネルと、呼び出された前記保護領域のうちの前記第2の動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれと、を有効チャンネルとしてリスト化した第2のリストを少なくとも含む第2の利用条件情報を生成し、前記第2の利用条件情報を前記識別子をもつ前記通信装置に向けて送出し、前記通信装置が、さらに、前記第2の利用条件情報を受け取り、前記第2のリストに示される前記有効チャンネルのうちから、使う予定の有効チャンネルを第2の確保チャンネルとして選択し、前記第2の確保チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する、とすることができる。
【0021】
この通信制御方法は、上記の各実施態様としての通信装置とデータベースとの組み合わせにおいてなされ得る通信装置を制御する方法である。
【0022】
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態である通信装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この通信装置10は、位置特定部11、データベース問合せ部12、確保チャンネル選択部13、制御部14、通信機能部15を有する。データベース問合せ部12は、インターネット100を通じて、インターネット100上に配備されたデータベース20に、ホワイトスペースに関する情報を問い合わせするためのインターフェース機能部である。データベース問合せ部12は、機能的に少しだけ異なる同12a、12bの2つをもつ。
【0023】
位置特定部11は、例えばGPS(global positioning system)衛星を利用して自装置の現在位置の特定を行う。特定された現在位置は、データベース問合せ部12a、または場合により同12bに渡される。
【0024】
データベース問合せ部12a、12bは、データベース20にアクセスし、データベース20に、現在位置を少なくとも含む装置情報を問合せのため送出する。現在位置以外の装置情報は、例えば、この無線装置10の識別子、最大送信電力、使用者の名前、そのアドレス、電話番号、eメールアドレスなどが考えられる。後者のデータベース問合せ部12bは、特に、装置情報の一部として、使用しているまたは使用するとして確保したチャンネルの情報を含めてデータベース20に問合せを行う。これに対して、前者のデータベース問合せ部12aは、チャンネルの確保動作を行う前に問合せするときに用いられる。したがって、その場合は、当然ながら、確保したチャンネルの情報は含まれない。
【0025】
データベース問合せ部12aは、問合せによりデータベース20が送出してきた、装置10の現在位置に応じて利用可能な有効チャンネルのリストを少なくとも含む利用条件情報を受け取る。データベース問合せ部12bは、同12aと同様な機能を有するほか、データベース20が、装置10が確保したチャンネルが引き続き有効である旨の継続可能情報を返信してきた場合には、これを受け取る。
【0026】
利用条件情報としては、利用可能(有効)チャンネルを示す情報のほか、(1)利用可能時間を示す情報、(2)利用可最大電力を示す情報、(3)ほかの2次ユーザの種類と、その2次ユーザがこの利用可能チャンネルをすでに使用していることを示す情報、(4)2次ユーザどうしの使用優先度を示す情報、などが含まれることがあり得る。
【0027】
データベース問合せ部12aは、データベース20から送られ受け取った利用条件情報を確保チャンネル選択部13に渡す。データベース問合せ部12bは、データベース20から利用条件情報を受け取った場合には、これを確保チャンネル選択部13に渡し、データベース20から継続可能情報を受け取った場合には、これを制御部14に渡す。
【0028】
確保チャンネル選択部13は、利用可能チャンネルのリストを少なくとも含む利用条件情報が渡されると、そのリストの中から、使う予定のチャンネルを確保チャンネルとして選択する(複数の選択もあり得る)。この選択においては、上記した利用条件情報の内容に鑑みて、通信がより安定的に継続できるなど、有利なチャンネルの選択を行うようにすることができる。確保チャンネルを示す情報のほか、利用条件情報のうち制御部14の制御に必要な情報は、制御部14に渡される。
【0029】
制御部14は、確保チャンネルを含む情報が渡されると、この情報に従って通信機能部15を動作させるように制御する。また、制御部14は、データベース問合せ部12bから、装置10が確保したチャンネルが引き続き有効である旨の継続可能情報を渡された場合には、これを受け取り、この確保チャンネルを引き続き用いるべく通信機能部15を制御する。
【0030】
通信機能部15は、この無線装置10の本来の通信機能を担う部分であり、制御部15による制御により、ホワイトスペースでの適切な通信動作が行われることになる。
【0031】
なお、データベース20の動作については後述するが、概略的に述べると以下である。通信装置10のデータベース問合せ部12aを介して問合せを受けたデータベース20では、保護対象であるチャンネル(VHF、UHF)のすべてについて、通信装置10の装置情報から得た動作領域がテレビジョン局の保護領域に重なるか否かを点検する。この動作を経て、有効チャンネルを示すリストが作成される。次に通信装置10からそのデータベース問合せ部12bを介して問合せが来たときには、装置10が確保したチャンネルの情報も送られる。これにより、データベース20は、まず、保護対象であるチャンネルのすべてではなく確保チャンネルについてだけ、領域間の重なりを点検することで処理を終える。したがって、データベース20の処理負担が大幅に軽減される。
【0032】
装置10の確保チャンネルがその現在位置では利用できないという判断をデータベース20が行った場合には、保護対象である各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、通信装置10の装置情報から得た動作領域がテレビジョン局の保護領域に重なるか否かを点検し直す。これにより、新たなリストを作成してこれを通信装置10に提供する。このとき、一度計算で得られた保護領域は記憶保持しこれを取り出すようにすることで、再度計算する場合より処理負担の軽減が達せられる。
【0033】
そこで次に、
図2は、本発明の一実施形態であるデータベースの構成を示すブロック図である。このデータベース20は、
図1中に示したデータベース20の内部構成として想定されるものと考えてよい。
【0034】
データベース20は、
図2に示すように、管理情報記憶保持部21、受取・送出部22、動作領域特定部23、テレビジョン局有無判断部24、保護領域算出部25、保護領域記憶部26、領域重なり点検部27、利用条件情報生成部28、保護領域検索部29、継続可能情報生成部30を有する。
【0035】
管理情報記憶保持部21は、保護下にある各テレビジョン局の属性を管理情報として記憶保持する。属性は、例えば、次のような情報である。(1)テレビジョン局の、ディジタル、アナログの別、最大出力、最小出力、(2)テレビジョン局の、VHF、UHFの動作チャンネル、(3)送信アンテナ特性、(4)どのレベル[dBu]まで保護するかの基準、(5)隣接チャンネルからのおよび同チャンネルにおける相互干渉からの保護比、(6)保護領域を算出するときのアルゴリズム、などである。これらの情報は、必要に応じて、テレビジョン局有無判断部24、保護領域算出部25に渡される。
【0036】
受取・送出部22は、通信装置10からの問合せを受取り、この問合せに対応した返信を通信装置10に送出するインターフェース機能部である。受取・送出部22は、機能的に少しだけ異なる同22a、22bの2つをもつ。
【0037】
通信装置10から最初に問合せがされたとき(このときは確保チャンネルを示す情報が含まれない)には、受取・送出部22aが通信装置10の現在位置と識別子とを少なくとも含む装置情報を受け取り、これを動作領域特定部23に渡す。通信装置から次回以降に問合せがされたとき(このときには確保チャンネルを示す情報が含まれている)には、受取・送出部22bが通信装置の10の現在位置と識別子と確保チャンネルとを少なくとも含む装置情報を受け取り、これを動作領域特定部23に渡す。
【0038】
動作領域特定部23は、渡された装置情報(現在位置や場合により最大送信電力)に基づいて、通信装置10の地理的な動作領域を特定する。特定された動作領域は、領域重なり点検部27に渡される。また、動作領域特定部23が特に受取・送出部22bから情報を渡されて動作領域を特定した場合には、確保チャンネルの情報がテレビジョン局有無判断部24に渡される。
【0039】
テレビジョン局有無判断部24は、管理情報記憶保持部21にある管理情報に基づいて、保護対象である各チャンネル(VHF、UHF)について、これらを使用しているテレビジョン局の有無を判断する。または、動作領域特定部23から確保チャンネルの情報が渡されている場合には、確保チャンネルのそれぞれについて、これらを使用しているテレビジョン局の有無を判断する。
【0040】
テレビジョン局有無判断部24は、前者の場合、各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルを示す情報を保護領域算出部25に渡す。また、各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局が存在しないチャンネルを示す情報を利用条件情報生成部28に渡す。
【0041】
テレビジョン局有無判断部24は、確保チャンネルのそれぞれについて、これらを使用しているテレビジョン局の有無を判断した場合には、確保チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルを示す情報を保護領域検索部29に渡す。また、確保チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局が存在しないチャンネルの情報を利用条件情報生成部28に渡す。
【0042】
保護領域算出部25は、判断部24から渡された、各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルを示す情報に基づき、そのチャンネルのそれぞれについて、管理情報記憶保持部21にある管理情報に用いて、保護領域をそれぞれ算出する。算出された保護領域は、保護領域記憶部26に記憶されるとともに、領域重なり点検部27に渡される。
【0043】
保護領域の算出は、例えば、以下のような方法による。放送塔から放射される放送電波について、その属性情報に基づいて、360度のうちの1度ごとの各方向で電波が届く(つまり保護されるべき地点となる)最遠地点を計算で特定する。そして、得られた360の地点を隣り合う方向に結んだ多角形が保護領域として定義される。
【0044】
保護領域記憶部26は、保護領域算出部25で算出された保護領域の情報を記憶する。保護領域記憶部26は、記憶された保護領域について、保護領域検索部29から検索される場合がある。検索され呼び出された結果としての保護領域の情報は、保護領域検索部29に渡される。
【0045】
領域重なり点検部27は、保護領域算出部25で算出された保護領域のそれぞれについて、動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じるか否かを、保護領域と動作領域との地理的な配置関係を勘案して点検する。この点検は、例えば、地球上の2点間の距離を求めるビンセンティ法を利用して行うことができる。
【0046】
領域重なり点検部27は、保護領域検索部29から保護領域の情報が渡される場合もある。その場合には、その渡された保護領域のそれぞれについて、動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じるか否かを、保護領域と動作領域との地理的な配置関係を勘案して点検する。
【0047】
領域重なり点検部27は、保護領域算出部25で算出された保護領域のそれぞれについての、動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じるか否かの点検結果を得た場合には、これを利用条件情報生成部28に渡す。
【0048】
領域重なり点検部27は、保護領域検索部29から渡された保護領域のそれぞれについての、動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じるか否かの点検結果を得た場合であって、それらがすべて重ならない結果であるときには、その旨を継続可能情報生成部30に報知する。
【0049】
逆の結果、つまり、保護領域検索部29から渡された保護領域のそれぞれについての、動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じるか否かの点検結果を得た場合であって、その結果に重なりのある保護領域が認められるときには、領域重なり点検部27は、以下の動作を行う。すなわち、まず、保護領域検索部29に対して、保護対象である各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれを対象として、保護領域記憶部26を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出すように、命ずる。命じられて保護領域検索部29が得た保護領域は、領域重なり点検部27に渡される。
【0050】
命じた結果として、保護領域検索部29から保護領域のそれぞれが領域重なり点検部27に渡されたら、これらの保護領域が動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じるか否かを、保護領域と動作領域との地理的な配置関係を勘案して、再度点検する。領域重なり点検部27は、保護領域検索部29から渡された保護領域のそれぞれについての、動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じるか否かの再度の点検結果を、利用条件情報生成部28に渡す。
【0051】
なお、領域重なり点検部27が行うべき計算の処理コストについては、例えば、「M.L.Fredman, B.Weid, “On the complexity of computing the measure of U[ai,bi]”, Communications of the ACM, Vol.21, No.7, July 1978.」(非特許文献5)に示されている。
【0052】
利用条件情報生成部28は、テレビジョン局有無判断部24から渡された、いずれのテレビジョン局にも使用されていないチャンネルを示す情報と、領域重なり点検部27から渡された、動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれを示す情報とから、有効チャンネルをリスト化する。このリスト化された情報を少なくとも含む利用条件情報は、受取・送出部22aに、または場合により受取・送出部22bに渡される。
【0053】
保護領域検索部29は、テレビジョン局有無判断部24から、確保チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルを示す情報を渡された場合には、これらのチャンネルそれぞれについて、保護領域記憶部26を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出す。呼び出された保護領域の情報は、領域重なり点検部27に渡される。
【0054】
保護領域検索部29は、また、領域重なり点検部27から、保護対象である各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれを対象として、保護領域記憶部26を検索し対応する保護領域をそれぞれ呼び出すように命じられた場合には、これを行う。命じられて保護領域記憶部26から呼び出された保護領域の情報は、領域重なり点検部27に渡される。
【0055】
継続可能情報生成部30は、領域重なり点検部27から、保護領域検索部29から渡された保護領域がすべて、動作領域特定部23で特定された動作領域との重なりが生じないとの結果を報知されたときに、確保チャンネルが引き続き有効である旨の継続可能情報を生成する。継続可能情報は、受取・送出部22bに渡される。
【0056】
以上、データベース20が備える各構成の機能を説明したが、データベース20の機能を端的に説明すると以下である。すなわち、通信装置10から問合せを受けたデータベース20は、初回は、保護対象であるチャンネル(VHF、UHF)のすべてについて、通信装置10の装置情報から得た動作領域がテレビジョン局の保護領域に重なるか否かを点検する。この動作により有効チャンネルを示すリストが作成される。これをデータベース20から得た通信装置10は、このリストの中から使う予定の有効チャンネルを確保チャンネルとして選択する。
【0057】
通信装置10から次にデータベース20に問い合わせがされたときには、確保チャンネルの情報もデータベース20に送られてくる。そこで、データベース20は、保護対象であるチャンネルのすべてではなく確保チャンネルについてだけ、領域間の重なりを点検する。これにより、処理負担を低減することができ、処理時間の短縮も図ることができる。さらに、一度計算で得られた保護領域は記憶保持されており、これを呼び出すことで、再度計算する場合より一層の処理負担の軽減が達せられている。
【0058】
データベース20が、確保チャンネルが新たな現在位置では利用できないという判断をした場合には、新たなリストを作成してこれを通信装置10に提供する。この場合には、確保チャンネルにとらわれず、保護対象である各チャンネルのうちで使用しているテレビジョン局のあるチャンネルのそれぞれについて、通信装置10の装置情報から得た動作領域がテレビジョン局の保護領域に重なるか否かを点検し直す。ただし、一度計算で得られた保護領域は記憶保持しこれを取り出すようにすることで、再度計算する場合より処理負担の軽減が達せられ、処理時間の短縮も図ることができる。
【0059】
次に、通信装置10とデータベース20との間の時系列的な動作関係について、
図3、
図4を参照して説明する。
図3、
図4は、
図1に示した通信装置と
図2に示したデータベースとの相互の情報伝達関係を含めた動作フローを示す流れ図である。なお、
図5は、1次ユーザの保護領域と2次ユーザの動作領域との地理的関係を示す配置図であり、以下の説明中において適宜参照する。
【0060】
まず、通信装置10が、自装置の現在位置を特定する(ステップ51;位置特定部11)。そして、通信装置10は、特定された位置の情報と装置の識別子とを含めた装置情報を問合せのためデータベース20に送出する(データベース問合せ部12a)。
【0061】
データベース20は、通信装置10から送られた装置情報を受け取り、これにより装置10の動作領域を特定する(ステップ61;受取・送出部22a、動作領域特定部23;
図5における、通信装置10を囲む動作領域10Aが特定される)。そして、データベース20は、その保護対象である各チャンネルについて、使用しているテレビジョン局の有無を判断する(ステップ62;テレビジョン局有無判断部24)。
【0062】
データベース20は、次に、テレビジョン局が使用しているチャンネルのそれぞれについて保護領域を算出する(ステップ63;保護領域算出部25;
図5における、放送塔200を囲む保護領域200Aが算出される)。算出された保護領域は記憶保持される(ステップ64;保護領域記憶部26)。さらに、データベース20は、算出された保護領域のそれぞれについて、動作領域と重なるか否かを点検する(ステップ65;領域重なり点検部27)。
【0063】
データベース20は、次に、テレビジョン局が不使用のチャンネルと、保護領域のうちの動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれとを有効チャンネルとしてリスト化する(ステップ66;利用条件情報生成部28)。このリストを少なくとも含む利用条件情報は、通信装置10に提供のため送出される(受取・送出部22a、データベース問合せ部12a)。
【0064】
データベース20からの提供に応じて、通信装置10は、有効チャンネルのうちから、使う予定のものを確保チャンネルとして選択する(ステップ52;確保チャンネル選択部13)。そして、確保チャンネルを使うように通信機能部15を制御する(ステップ53;制御部14)。
【0065】
通信装置10は、少なくとも一定の時間後、改めて自装置の現在位置を特定する(ステップ54;位置特定部11)。そして、通信装置10は、特定された位置の情報と装置の識別子と確保チャンネルとを含めた装置情報を、問合せのためデータベース20に送出する(データベース問合せ部12b)。
【0066】
データベース20は、通信装置10から送られた装置情報を受け取り、これにより装置10の動作領域を特定する(ステップ67;受取・送出部22b、動作領域特定部23)。そして、データベース20は、送られてきた確保チャンネルについて、使用しているテレビジョン局の有無を判断する(ステップ68;テレビジョン局有無判断部24)。
【0067】
データベース20は、次に、テレビジョン局が使用している確保チャンネルのそれぞれの保護領域を呼び出す(ステップ69;保護領域検索部29、保護領域記憶部26)。そして、呼び出された保護領域のそれぞれについて、ステップ67で特定された動作領域と重なるか否かを点検する(ステップ70;領域重なり点検部27)。
【0068】
点検の結果、すべて重ならない場合は(ステップ71のY)、確保チャンネルが引き続いて利用可能である旨の継続可能情報を生成する(ステップ72;継続可能情報生成部30)。継続可能情報は通信装置10に送出される(受取・送出部22b、データベース問合せ部12b)。データベース20は、この後、通信装置10からの、確保チャンネルを含む問合せを待ち受ける状態に移行する(
図4、
図3の「D」)。
【0069】
他方、点検の結果に、動作領域と重なりがある保護領域が生じている場合には(ステップ71のN)、改めて利用条件情報を生成する処理に移行する。すなわち、まず、データベース20は、テレビジョン局が使用しているチャンネルのそれぞれの保護領域を呼び出す(ステップ73;保護領域検索部29、保護領域記憶部26)。
【0070】
そして、呼び出された保護領域のそれぞれについて、ステップ67で特定された動作領域と重なるか否かを点検する(ステップ74;領域重なり点検部27)。さらに、データベース20は、テレビジョン局が不使用のチャンネルと、保護領域のうちの動作領域との重なりが生じていない保護領域のそれぞれに対応するチャンネルのそれぞれとを有効チャンネルとしてリスト化する(ステップ75;利用条件情報生成部28)。このリストを少なくとも含む(新たな)利用条件情報は、通信装置10に提供のため送出される(受取・送出部22a、データベース問合せ部12a)。データベース20は、この後、通信装置10からの、確保チャンネルを含む問合せを待ち受ける状態に移行する(
図4、
図3の「D」)。
【0071】
通信装置10の側では、データベース20から、継続可能情報を提供された場合と、新たな利用条件情報を提供された場合とで処理が異なる。前者の場合は(ステップ55のY)、通信装置10は確保チャンネルを引き続き用いるべく通信機能部15を制御する(制御部14)。そして、少なくとも一定の時間後、改めて自装置の現在位置を特定する状態に移行する(
図4、
図3の「C」)。後者の場合は(ステップ55のN)、ステップ52に戻り処理を行う(
図4、
図3の「E」)。
【0072】
以上、実施形態を説明したが、有利な効果は次のようにも説明できる。すなわち、「継続可能情報」を生成せず、問合せのたびに「利用条件情報」を生成するようにし、しかも保護領域の記憶をしていない場合のデータベースでの処理の負担については次のようになる。この場合、毎回、少なくとも、(1)保護下にあるテレビジョン局の数、(2)保護対象であるチャンネルの数、(3)保護領域の計算が必要になるテレビジョン局の数、(4)領域重なりの点検の必要数、に依拠した負担量が生じる。
【0073】
本実施形態で「継続可能情報」を生成する場合には、(2)について、確保チャンネルの数に置き換えられ、その結果として(3)、(4)の数も小さくなる。したがって、大幅な負担量の低減になり、処理時間の低減も図れる。しかも、一度計算した保護領域を記憶して呼び出すようにしているので、その点で一層の負担量の低減になっている。一度計算した保護領域を記憶して呼び出すようにできるのは、1次ユーザとしてのテレビジョン局の電波状態が安定していると仮定できるためである。そのような仮定が一時的にできない場合には、その場合に限って保護領域の計算をし直すようにしてもよい。