特許第5791153号(P5791153)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5791153
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/10 20060101AFI20150917BHJP
   H02M 7/12 20060101ALI20150917BHJP
   H02M 3/155 20060101ALI20150917BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   H02J7/10 B
   H02M7/12 F
   H02M3/155 H
   H01M10/44 P
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-24694(P2012-24694)
(22)【出願日】2012年2月8日
(65)【公開番号】特開2013-162703(P2013-162703A)
(43)【公開日】2013年8月19日
【審査請求日】2014年8月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004606
【氏名又は名称】ニチコン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 直久
【審査官】 岩田 淳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−309927(JP,A)
【文献】 特開平09−205737(JP,A)
【文献】 特開2001−095236(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/42−10/48
H02J 7/00− 7/12
7/34− 7/36
H02M 3/00− 3/44
7/00− 7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流入力電圧を変換することによって得られた直流出力電圧により蓄電池を充電する蓄電装置であって、
前記交流入力電圧が入力されるAC/DC変換部と、
前記AC/DC変換部の出力側に設けられ、前記直流出力電圧を出力するDC/DC変換部と、
導通状態および非導通状態に切り替え可能なスイッチ部を介して前記AC/DC変換部および前記DC/DC変換部の間に設けられた平滑コンデンサと、
前記蓄電池の電圧値を検知する蓄電池電圧検知部と、
検知された前記蓄電池の電圧値に応じて前記AC/DC変換部、前記DC/DC変換部および前記スイッチ部を制御する制御部と、
を備え、
前記AC/DC変換部は、前記交流入力電圧を前記蓄電池の電圧値よりも高い電圧値まで昇圧する通常動作、および前記交流入力電圧を全波整流する整流動作が可能であり、
前記DC/DC変換部は、該DC/DC変換部に入力される電圧を前記蓄電池の電圧値まで連続的に降圧する通常動作、および該DC/DC変換部に入力される電圧を前記蓄電池の電圧値まで間欠的に降圧する間欠降圧動作が可能であり、
前記制御部は、前記蓄電池の電圧値が予め設定された閾値以上の場合に、前記スイッチ部を導通状態にするとともに、前記AC/DC変換部および前記DC/DC変換部にそれぞれの前記通常動作を行わせ、前記蓄電池の電圧値が前記閾値未満の場合に、前記スイッチ部を非導通状態にするとともに、前記AC/DC変換部に前記整流動作を行わせ、前記DC/DC変換部に前記間欠降圧動作を行わせる
ことを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記DC/DC変換部に入力される電圧の電圧値を検知する入力電圧検知部をさらに備え、
前記間欠降圧動作において、前記制御部は、前記入力電圧検知部によって検知された電圧値が前記蓄電池の電圧値に所定の余裕度を加算した電圧値を超えているに限り、前記DC/DC変換部に入力される電圧を前記蓄電池の電圧値まで降圧させることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記AC/DC変換部および前記DC/DC変換部は双方向の動作が可能に構成され、前記蓄電池に充電された電力を放電する際に、前記DC/DC変換部は前記蓄電池からの直流入力電圧を昇圧し、前記AC/DC変換部が昇圧された前記直流入力電圧を交流出力電圧に変換することを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用交流電源等から供給された交流入力電圧を所望の直流出力電圧に変換し、該直流出力電圧で蓄電池を充電する蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力需要のピーク値の抑制および深夜電力の有効活用を図るべく、蓄電装置の普及が進められている。従来の蓄電装置としては、例えば、図4に示す蓄電装置20が知られている。蓄電装置20は、深夜等の電力需要が低いときを見計らって、商用交流電源10から供給された交流入力電圧Vacを所望の直流出力電圧Voutに変換し、これにより蓄電池11を充電するものである。
【0003】
同図に示すように、蓄電装置20は、AC/DC変換部21、DC/DC変換部22、平滑コンデンサC2および制御部23を備えている。このうち、AC/DC変換部21および平滑コンデンサC2は、交流入力電圧VacのピークにおいてもAC/DC変換部21の動作に必要不可欠な余裕度αが確保される電圧値まで交流入力電圧Vacを昇圧し、該昇圧によって得た直流電圧(DC/DC変換部22の入力電圧Vin)を出力する(図5の動作1参照)。また、DC/DC変換部22は、入力電圧Vinを降圧して蓄電池11の電圧値Vbに等しい直流出力電圧Voutを出力する(図5の動作2参照)。制御部23は、AC/DC変換部21およびDC/DC変換部22のスイッチング素子SW1〜SW3をON/OFF制御する。
【0004】
なお、このような蓄電装置20は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−309927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の蓄電装置20は、定格電圧が低い蓄電池11の充電を行う場合、および放電により電圧が低下した蓄電池11の充電を行う場合に、DC/DC変換部22における降圧幅、すなわちDC/DC変換部22の入力電圧(直流電圧Vin)の電圧値と出力電圧(直流出力電圧Vout)の電圧値との差が大きくなり、DC/DC変換部22における損失が大きくなるという問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、従来のものよりも損失が少なく、効率が優れた蓄電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る蓄電装置は、交流入力電圧を変換することによって得られた直流出力電圧により蓄電池を充電する蓄電装置であって、交流入力電圧が入力されるAC/DC変換部と、AC/DC変換部の出力側に設けられ、直流出力電圧を出力するDC/DC変換部と、導通状態および非導通状態に切り替え可能なスイッチ部を介してAC/DC変換部およびDC/DC変換部の間に設けられた平滑コンデンサと、蓄電池の電圧値を検知する蓄電池電圧検知部と、検知された蓄電池の電圧値に応じてAC/DC変換部、DC/DC変換部およびスイッチ部を制御する制御部とを備え、AC/DC変換部は、交流入力電圧を蓄電池の電圧値よりも高い電圧値まで昇圧する通常動作、および交流入力電圧を全波整流する整流動作が可能であり、DC/DC変換部は、該DC/DC変換部に入力される電圧を蓄電池の電圧値まで連続的に降圧する通常動作、および該DC/DC変換部に入力される電圧を蓄電池の電圧値まで間欠的に降圧する間欠降圧動作が可能であり、制御部は、(1)蓄電池の電圧値が予め設定された閾値以上の場合に、スイッチ部を導通状態にするとともに、AC/DC変換部およびDC/DC変換部にそれぞれの通常動作を行わせ、(2)蓄電池の電圧値が閾値未満の場合に、スイッチ部を非導通状態にするとともに、AC/DC変換部整流動作を行わせ、DC/DC変換部に間欠降圧動作を行わせる
【0009】
この構成によれば、蓄電池の電圧値が閾値未満である場合、すなわちDC/DC変換部における降圧幅(損失)が許容できない程大きくなる場合に、間欠的に降圧チョッパ動作を行うDC/DC変換部が昇圧されていない入力電圧を降圧するので、降圧幅が小さくなり、DC/DC変換部における損失を低減することができる。また、この構成によれば、蓄電池の電圧値が閾値未満である場合に、AC/DC変換部が整流動作するので、AC/DC変換部における損失を低減することもできる。
【0010】
DC/DC変換部に間欠降圧動作を行わせるための構成としては、例えば、DC/DC変換部に入力される電圧の電圧値を検知する入力電圧検知部をさらに備えるとともに、制御部が、入力電圧検知部によって検知された入力電圧の電圧値が蓄電池の電圧値に所定の余裕度を加算した電圧値を超えているに限り、DC/DC変換部に入力される電圧を蓄電池の電圧値まで降圧させる構成が考えられる。
【0011】
上記蓄電装置は、AC/DC変換部およびDC/DC変換部が双方向に動作し得る構成となっており、蓄電池に充電された電力を放電する際に、DC/DC変換部が蓄電池からの直流入力電圧を昇圧し、AC/DC変換部が昇圧された前記直流入力電圧を交流出力電圧に変換することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、従来のものよりも損失が少なく、効率が優れた蓄電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る蓄電装置の回路図である。
図2】本発明に係る蓄電装置の電圧波形図であって、(A)は蓄電池電圧値が予め設定された閾値以上の場合、(B)は蓄電池電圧値が閾値未満の場合である。
図3】本発明に係る充放電動作が可能な蓄電装置の回路図である。
図4】従来の蓄電装置の回路図である。
図5】従来の蓄電装置の電圧波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る蓄電装置の実施形態について説明する。
【0015】
[構成]
図1に、本発明の一実施形態に係る蓄電装置を示す。蓄電装置1は、深夜等の電力需要が低いときを見計らって、商用交流電源10から供給された交流入力電圧Vacを所望の直流出力電圧Voutに変換し、これにより蓄電池11を充電するものである。同図に示すように、蓄電装置1は、AC/DC変換部2と、DC/DC変換部3と、直列接続された平滑コンデンサC2およびスイッチング素子SW4(本発明の“スイッチ部”に相当)と、制御部4とを備えている。なお、図1は充電動作のみを行う回路ブロック図であるが、後述(図3)するように、本発明は双方向動作(充放電動作)を行う蓄電装置に適用することもできる。
【0016】
AC/DC変換部2は、ブリッジ接続された4つのダイオードD1、D2、D4、D5と、ダイオードD4に並列接続されたスイッチング素子SW1と、ダイオードD5に並列接続されたスイッチング素子SW2と、ダイオードD1とD4の接続点に一端が接続されたコイルL1と、ダイオードD2とD5の接続点に一端が接続されたコイルL2と、コイルL1の他端およびコイルL2の他端に接続されたコンデンサC1とを備えている。
【0017】
スイッチング素子SW1およびSW2は、制御部4の制御下でON/OFF制御される。スイッチング素子SW1およびSW2がいずれもOFFの場合、AC/DC変換部2はダイオードブリッジとして動作する。この場合、AC/DC変換部2は、商用交流電源10から供給された交流入力電圧Vacを全波整流してなる脈流電圧をDC/DC変換部3の入力電圧Vinとして出力する。一方、スイッチング素子SW1およびSW2が交互にON/OFFを繰り返す場合、AC/DC変換部2はAC/DCコンバータとして動作する。この場合、AC/DC変換部2は、交流入力電圧Vacのピークにおいても余裕度αが確保される電圧値まで昇圧された直流電圧をDC/DC変換部3の入力電圧Vinとして出力する。
【0018】
DC/DC変換部3は、スイッチング素子SW3、コイルL3およびダイオードD3からなる降圧型のDC/DCコンバータである。DC/DC変換部3は、制御部4の制御下でスイッチング素子SW3がON/OFFを繰り返すことにより、入力電圧Vinを降圧し、該降圧により得た直流出力電圧Voutを蓄電池11に向けて出力する。
【0019】
平滑コンデンサC2に直列接続されたスイッチング素子SW4も制御部4の制御下でON/OFF制御される。後述するが、スイッチング素子SW4の制御はAC/DC変換部2の制御に連動している。具体的には、AC/DC変換部2がダイオードブリッジとして動作する場合は、スイッチング素子SW4はOFFとされ、平滑コンデンサC2が回路的に切り離される。この場合、ダイオードブリッジで整流されることにより発生した脈流電圧がDC/DC変換部3の入力電圧Vinとして入力される。一方、AC/DC変換部2がAC/DCコンバータとして動作する場合は、スイッチング素子SW4はONとされる。AC/DC変換部2が直流の入力電圧Vinを出力するためには、平滑コンデンサC2が不可欠だからである。
【0020】
なお、スイッチング素子SW4としては、OFF時における逆電圧対策が施されるとともに、ON時における平滑コンデンサC2の充放電電流を流すことが可能な素子を採用することができる。例えば、FETのような双方向に電流を通流させることができる素子や、一方向にしか電流を通流させることができないIGBTとダイオードを並列接続したものを使用することができる。
【0021】
制御部4は、入力電圧検知部5で検知された入力電圧Vinの電圧値、蓄電池電圧検知部6で検知された蓄電池11の電圧値(以下、“蓄電池電圧値Vb”という)および予め設定された閾値に基づいて、AC/DC変換部2のスイッチング素子SW1、SW2、DC/DC変換部3のスイッチング素子SW3および平滑コンデンサC2に直列接続されたスイッチング素子SW4をON/OFF制御する。
【0022】
より詳しくは、制御部4は、蓄電池電圧値Vbが閾値以上の場合は、スイッチング素子SW4をONにするとともに、AC/DC変換部2およびDC/DC変換部3を通常動作させる(連続充電モード)。一方、制御部4は、蓄電池電圧値Vbが閾値未満の場合は、スイッチング素子SW4をOFFにするとともに、AC/DC変換部2をダイオードブリッジとして動作させ、かつDC/DC変換部3を間欠的に降圧チョッパ動作させる(間欠充電モード)。以下、各モードについて、図2を参照しながらさらに詳しく説明する。
【0023】
[連続充電モード(蓄電池電圧値Vb≧閾値)]
図2(A)は、連続充電モードの電圧波形図である。前記の通り、本モードでは、AC/DC変換部2およびDC/DC変換部3が従来と同様の通常動作を行う。
【0024】
すなわち、AC/DC変換部2は、制御部4の制御下でスイッチング素子SW1およびSW2が交互にON/OFF制御されることにより、AC/DCコンバータとして動作する。その結果、DC/DC変換部3の入力電圧Vinは、交流入力電圧Vac(正弦波)のピーク電圧に対し余裕度αが確保された直流電圧となる。一方、DC/DC変換部3は、制御部4の制御下でスイッチング素子SW3がON/OFF制御されることにより、降圧チョッパ動作を行う。その結果、蓄電池11には、蓄電池電圧値Vbに等しい電圧値を有する直流出力電圧Voutが出力される。
【0025】
以上のように、連続充電モードでは、蓄電池電圧値Vbが閾値以上であり、DC/DC変換部3における降圧幅(損失)が許容できる範囲に収まっているので、AC/DC変換部2およびDC/DC変換部3が従来と同様の通常動作を行うことにより、蓄電池11の充電が連続的に行われる。
【0026】
[間欠充電モード(蓄電池電圧値Vb<閾値)]
図2(B)は、間欠充電モードの電圧波形図である。前記の通り、本モードでは、制御部4の制御下でスイッチング素子SW1およびSW2がいずれもOFFに保持され、AC/DC変換部2がダイオードブリッジとして動作する。その結果、AC/DC変換部2は、交流入力電圧Vacを全波整流してなる脈流電圧を入力電圧Vinとして出力する。
【0027】
また、本モードでは、制御部4によって、脈流する入力電圧Vinの電圧値と蓄電池電圧値Vbに余裕度βを加算した電圧値Vb’との比較が行われる。そして、入力電圧Vinの電圧値が電圧値Vb’を超えていれば、DC/DC変換部3が降圧チョッパ動作させられ、蓄電池電圧値Vbに等しい電圧値を有する直流出力電圧Voutが出力される。一方、入力電圧Vinの電圧値が電圧値Vb’を超えていなければ、DC/DC変換部3のスイッチング素子SW3がOFFとされ、降圧チョッパ動作および直流出力電圧Voutの出力が停止される。
【0028】
以上のように、間欠充電モードでは、蓄電池電圧値Vbが閾値未満であり、DC/DC変換部3における降圧幅(損失)が許容範囲を超えてしまうので、昇圧されていない脈流電圧(入力電圧Vin)をDC/DC変換部3で直接的に降圧する。これにより、DC/DC変換部3における降圧幅および損失が低減される。
【0029】
なお、本モードでは、入力電圧Vinの電圧値が電圧値Vb’を超えていないときに充電が行われないので、連続充電モードよりも充電時間が短くならざるを得ない。すなわち、本発明に係る蓄電装置1では、充電時間と損失がトレードオフの関係にある。損失を重視するのか、充電時間を重視するのかは、予め設定する閾値により調整することができる。例えば、損失を重視する場合は、閾値を高めに設定し、間欠充電モードを積極的に利用すればよい。一方、充電時間を重視する場合は、閾値を低めに設定し、損失がかなり大きくなる場合に限って間欠充電モードを利用すればよい。
【0030】
ここで、本モードにおいて余裕度βを考慮するのは、DC/DC変換部3は降圧チョッパ動作をするため、入力電圧Vinの電圧値が直流出力電圧Vout(蓄電池電圧値Vb)の電圧値よりも高くなければいけないという制約があるからである。コイルL3のインピーダンスおよびスイッチング素子SW3のON時のインピーダンスが低く、これらにおける電圧降下が少ない場合は、余裕度βを小さく設定することができる。一方、これらにおける電圧降下が大きい場合は、余裕度βを大きく設定しておかなければDC/DC変換部3を正常動作させることができなくなる。このように余裕度βの値は、DC/DC変換部3の電流が通過する経路上の損失電圧と、DC/DC変換部3のスイッチング素子SW3の最大デューティの設計値で決定される。
【0031】
以上、本発明に係る蓄電装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記の構成に限定されるものではない。
【0032】
例えば、上記実施形態では、説明の便宜上、一方向にのみ動作するAC/DC変換部2およびDC/DC変換部3を例に挙げたが、蓄電池11に蓄電された電力を活用するために、AC/DC変換部2およびDC/DC変換部3は双方向に動作することが好ましい。
図3に、本発明に係る充放電動作が可能な蓄電装置1’の回路図を示す。同図に示すように、AC/DC変換部2は、ダイオードD1およびD2に並列接続されたスイッチング素子SW5およびSW6を追加するだけで、双方向インバータとなる。また、DC/DC変換部3は、ダイオードD3に並列接続されたスイッチング素子SW7と、スイッチング素子SW3に並列接続されたダイオードD6を追加するだけで、双方向コンバータとなる。これにより、DC/DC変換部3が蓄電池11からの直流入力電圧Vdcを昇圧し、AC/DC変換部2が昇圧された直流入力電圧(Vin)を交流出力電圧Voutに変換することで、蓄電池11に充電された電力を放電することが可能となる。
【0033】
また、DC/DC変換部3の構成は上記の構成に限定されず、任意の形式に適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 蓄電装置
2 AC/DC変換部
3 DC/DC変換部
4 制御部
5 入力電圧検知部
6 蓄電池電圧検知部
図1
図2
図3
図4
図5