(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照しながら、本発明に係る荷役車両の一実施形態を説明する。なお、図面において、矢印Xで示す前後方向Xと、矢印Yで示す左右方向Yと、矢印Zで示す上下方向Zとは、互いに直交する方向である。
【0015】
図1に示すように、荷役車両であるピッキングリフト1は、車両本体11、走行装置12、昇降装置20、運転台31、操作部32、ヘッドガード33、一対のフォーク34、カメラ35、および安全装置40等を備えている。
【0016】
車両本体11は、走行装置12およびバッテリー(図示略)等を収納する。バッテリーは、走行装置12および昇降装置20を駆動するための動力源であり、ピッキングリフト1の構成の簡素化のために、同一のバッテリーから、走行装置12および昇降装置20の各々に電力が供給される。
【0017】
走行装置12は、車輪と、車輪を回転させる走行用モーターと、車輪の向きを変えるステアリング装置と、車輪の回転を制動するブレーキ装置とを含む。走行装置12が動作することによって、ピッキングリフト1は走行路面上を走行する。
【0018】
昇降装置20は、左右方向Yにおいて間隔をあけて設けられた一対のマスト21を備える。上下方向Zに平行に延びるマスト21は、アウターマスト21Aとインナーマスト21Bとを備え、伸縮可能に構成されている。昇降装置20は、アウターマスト21Aに対してインナーマスト21Bを上下方向Zに移動させること(すなわちマスト21を伸縮させること)、並びにインナーマスト21Bに対して運転台31を上下方向Zに移動させることによって、車両本体11に対して運転台31を昇降させる。
【0019】
運転台31は、ピッキングリフト1の運転のための足場であり、かつ、高所における荷役のための足場である。すなわち、ピッキングリフト1のオペレータWは、荷役の作業者であって、ピッキングリフト1の運転および高所における荷役のために運転台31に搭乗する。運転台31は、オペレータWの指示に基づいて昇降可能に構成されている。
【0020】
操作部32は、オペレータWの指示が入力される各種のマンマシンインタフェースにより構成されており、運転台31とともに昇降可能に構成されている。操作部32は、ステアリングハンドル32A、アクセルグリップ32B、上昇ボタン32C、下降ボタン32D、およびブレーキペダル32E等により構成されている。ステアリングハンドル32Aには、ピッキングリフト1の走行方向を変える指示が入力される。アクセルグリップ32Bには、ピッキングリフト1の走行を加速する指示が入力される。上昇ボタン32Cには、運転台31を上昇させる指示が入力される。下降ボタン32Dには、運転台31を下降させる指示が入力される。ブレーキペダル32Eは、運転台31に設けられたデッドマンブレーキであって、ブレーキペダル32Eが踏まれることによって、ブレーキペダル32Eには、ピッキングリフト1の走行の制動を解除する指示が入力される。
【0021】
ヘッドガード33は、運転台31の上方に設けられており、運転台31とともに昇降する格子状の構造物により構成されている。ヘッドガード33は、大きな落下物が運転台31に搭乗しているオペレータWに当たることを防ぐ。
【0022】
一対のフォーク34は、左右方向Yにおいて間隔をあけて配置されており、運転台31から後方に向けて平行に延びている。フォーク34がパレットPに挿し込まれることによって、パレットPがフォーク34によって支持される。フォーク34に支持されたパレットPは、運転台31と同じ高さに位置し、オペレータWは、パレットP上を荷物の載置場所として荷役を行う。
【0023】
カメラ35は、ヘッドガード33に取り付けられており、運転台31の上方からカメラ35の下方の空間を撮影することによって、運転台31の上方に存在する被写体をカラーで撮影する。カメラ35は、鉛直方向から見て360°の範囲を撮影する全方位カメラにより構成されている。
【0024】
安全装置40は、ガード41と、安全帯42とにより構成されている。
ガード41は、運転台31上の空間を覆う閉鎖位置および運転台31上の空間を開放する開放位置に切り替え可能に配置される。
図1中の実線で示すガード41は、閉鎖位置に配置されている状態であって、
図1中の破線で示すガード41は、開放位置に配置されている状態である。閉鎖位置に配置されているガード41は、運転台31上からオペレータWが転落することを防ぐ。また、開放位置に配置されているガード41は、オペレータWが荷役を行うことを許容する。ガード41は、右側ガード41Rと左側ガード41Lとにより構成されている。右側ガード41Rを閉鎖位置または開放位置に切り替えることと、左側ガード41Lを閉鎖位置または開放位置に切り替えることは、互いに独立して行うことができるように構成されている。
【0025】
安全帯42は、オペレータWの腰に装着される胴ベルト42Aと、帯状の命綱として機能するストラップ42Bと、ストラップ42Bの一部を巻き取る巻取器42Cとにより構成されている。安全帯42の巻取器42Cは、ヘッドガード33に取り付けられており、安全帯42は、運転台31からオペレータWが落下したとき、オペレータWの地上への転落を防ぐためにオペレータWを吊り下げる。また、巻取器42Cが、巻取器42Cから胴ベルト42Aまでのストラップ42Bの長さを調整することによって、オペレータWの移動可能な範囲を制限し、運転台31からオペレータWが落下することを抑制する。
【0026】
図2を参照して、カメラ35について詳しく説明する。
図2に示すように、カメラ35は、運転台31の上方から、運転台31の上方に存在する被写体であるオペレータWとともにピッキングリフト1が走行する走行路面を撮影する。このため、カメラ35を用いて、走行を妨げる障害物が走行路面に存在するか否かを検出することが可能となる。また、オペレータWが撮影された画像には、オペレータWが着用しているヘルメットおよび作業着が映るため、カメラ35によって撮影された画像に係る画像データからヘルメットまたは作業着を検出することによって、オペレータWの検出を行うことが可能である。画像データに含まれるヘルメットまたは作業着の検出は、画像データに含まれる色情報等を用いて行うことが可能である。
【0027】
次に、
図3を参照して、運転台31に搭乗しているオペレータWを監視するための構成について説明する。
図3に示すように、ピッキングリフト1は、画像記録メモリ51、オペレータ検出部52、オペレータ落下検出部53、報知部54、ペダル操作検出部61、ガード位置検出部62、運転台揚高検出部63、および制御部64を備えている。
【0028】
画像記録メモリ51は、カメラ35から得られた画像に係る画像データを記憶するメモリである。すなわち、画像記録メモリ51は、オペレータWによるピッキングリフト1の運転状況や荷役の作業状況を後から見直すことができるように、カメラ35によって撮影された画像を記録する。
【0029】
オペレータ検出部52は、カメラ35で撮影された画像に対して、所定の画像処理を行う画像処理回路により構成される。オペレータ検出部52は、カメラ35によって撮影された画像に係る画像データから、運転台31に搭乗しているオペレータWを検出する。具体的には、例えば、オペレータ検出部52は、カメラ35で撮影された画像から、オペレータWが着用しているヘルメットおよび作業着等の着用物に設けられた所定のマーク、色、またはこれらの組み合わせを検出することによって、当該オペレータWを検出する。
【0030】
オペレータ落下検出部53は、オペレータWが運転台31から落下したこと(以下、「オペレータWの落下」)を検出する集積回路により構成されている。オペレータ落下検出部53は、オペレータ検出部52によるオペレータWの検出結果等に基づいて、所定のオペレータ落下条件が成立するとき、オペレータWの落下を検出する。具体的には、例えば、オペレータ検出部52によってオペレータWが検出されず、かつ、運転台31の揚高が所定以上の高さであるとき、オペレータWの落下がオペレータ落下検出部53によって検出される。
【0031】
報知部54は、スピーカーおよび警告灯および無線通信アンテナにより構成される。報知部54は、運転台31からオペレータWが落下した旨を報知するための動作として、音および光を発するとともに電波を送信する。報知部54は、スピーカーで警告音を発するとともに警告灯で光を発することによって、ピッキングリフト1の周辺に存在する者に対してオペレータWの落下を報知する。また、報知部54は、無線通信アンテナで電波を送信することによって、当該電波を受信可能なピッキングリフト1の管理者に対してオペレータWの落下を報知する。
【0032】
ペダル操作検出部61は、ブレーキペダル32Eが操作されたことを検出するセンサにより構成されており、当該センサは例えばリミットスイッチにより構成される。ペダル操作検出部61は、ブレーキペダル32Eが踏まれたときに生じるブレーキペダル32Eの変位を検知することによって、ブレーキペダル32Eの操作(以下、「ペダル操作」)を検出する。
【0033】
ガード位置検出部62は、ガード41の位置(以下、「ガード位置」)を検出するセンサにより構成されており、当該センサは例えばリミットスイッチにより構成される。ガード位置検出部62は、右側ガード41Rおよび左側ガード41Lの双方が閉鎖位置に配置されていることを検知することによって、ガード位置が閉鎖位置であることを検出する。一方、ガード位置検出部62は、右側ガード41Rおよび左側ガード41Lの少なくとも一方が閉鎖位置に配置されていないことを検知することによって、ガード位置が開放位置であることを検出する。
【0034】
運転台揚高検出部63は、運転台31の揚高(以下、「運転台揚高」)を検出するセンサにより構成されており、当該センサは例えばエンコーダにより構成される。運転台揚高検出部63は、アウターマスト21Aに対するインナーマスト21Bの位置、およびインナーマスト21Bに対する運転台31の位置を検出することによって、運転台揚高を検出する。
【0035】
制御部64は、カメラ35等を制御する集積回路により構成されている。制御部64は、ペダル操作検出部61によるペダル操作の検出結果、ガード位置検出部62によるガード位置の検出結果、および運転台揚高検出部63による運転台揚高の検出結果に基づいて、カメラ35を制御する。具体的には、制御部64は、下記の条件A1〜A3のうち少なくとも1つが成立するとき、運転台31に搭乗しているオペレータWが運転台31から落下する蓋然性の低い状況であると考えられるため、カメラ35によるオペレータWの撮影を停止させる。
(条件A1)ペダル操作検出部61によってペダル操作が検出されたこと
(条件A2)ガード位置検出部62で検出されたガード位置が閉鎖位置であること
(条件A3)運転台揚高検出部63で検出された運転台揚高が所定未満の高さであること
また、制御部64は、条件A1〜A3のいずれも成立しないとき(すなわち下記の条件B1〜B3の全てが成立するとき)、運転台31に搭乗しているオペレータWが運転台31から落下する蓋然性の高い状況であると考えられるため、カメラ35を起動して、カメラ35によるオペレータWの撮影を開始させる。
(条件B1)ペダル操作検出部61によってペダル操作が検出されないこと
(条件B2)ガード位置検出部62で検出されたガード位置が開放位置であること
(条件B3)運転台揚高検出部63で検出された運転台揚高が所定以上の高さであること
【0036】
また、ピッキングリフト1は、障害物検出部(図示略)を備えている。障害物検出部は、カメラ35で撮影された画像に係る画像データから、ピッキングリフト1の走行を妨げる障害物を検出する集積回路により構成されている。
【0037】
図4を参照して、ピッキングリフト1が行う落下監視処理の流れを説明する。落下監視処理は、ピッキングリフト1の稼働とともに開始される。
落下監視処理において、ピッキングリフト1が稼働を開始した直後は、オペレータWが運転台31から落下することなく運転台31に搭乗しているものと考えられるため、制御部64は、カメラ35によるオペレータWの撮影を停止させる(ステップS1)。
【0038】
次いで、制御部64は、ペダル操作検出部61によるペダル操作の検出結果、ガード位置検出部62によるガード位置の検出結果、および運転台揚高検出部63による運転台揚高の検出結果に基づいて、条件A1〜A3のうち少なくとも1つが成立しているか否かを判断する(ステップS2)。条件A1〜A3のうち少なくとも1つが成立しているとステップS2で判断された場合、制御部64は、カメラ35によるオペレータWの撮影の停止を維持し、ステップS1以降の処理を再度行う。すなわち、条件B1〜B3の全てが成立していない場合は、下記のステップS3の処理に移行しない。
【0039】
一方、条件A1〜A3のうち少なくとも1つが成立しているとステップS1で判断されなかった場合(すなわち条件B1〜B3の全てが成立していると判断された場合)、制御部64は、カメラ35によるオペレータWの撮影を開始させる(ステップS3)。制御部64が、カメラ35でのオペレータWの撮影を開始させることによって、画像記録メモリ51による画像の記録が開始されるとともに、オペレータ検出部52によるオペレータWの検出が開始され、オペレータ落下検出部53によるオペレータWの落下の検出が開始される。
【0040】
次いで、オペレータ落下検出部53は、オペレータ検出部52によるオペレータWの検出結果等に基づいて、オペレータWの落下を検出したか否かを判断する(ステップS4)。オペレータWの落下を検出したか否かの判断は、オペレータ落下条件が成立するか否かに基づいて行うことできる。オペレータWの落下を検出したとステップS4で判断された場合は、報知部54が、オペレータWの落下を報知する(ステップS5)。
【0041】
一方、オペレータWの落下を検出したとステップS4で判断されなかった場合は、制御部64は、カメラ35によるオペレータWの撮影を維持し、ステップS2以降の処理を繰り返す。なお、ステップS4を経た後に、条件A1〜A3のうち少なくとも1つが成立しているとステップS2で判断された場合は、制御部64が、ステップS1において、カメラ35によるオペレータWの撮影を停止させることによって、画像記録メモリ51による画像の記録が停止されるとともに、オペレータ検出部52によるオペレータWの検出が停止され、オペレータ落下検出部53によるオペレータWの落下の検出が停止される。
【0042】
本実施形態のピッキングリフト1においては以下の効果が得られる。
(1)ピッキングリフト1は、カメラ35と、オペレータ検出部52と、オペレータ落下検出部53と、少なくとも1つの所定条件(条件A1〜A3)が成立するとき、カメラ35による撮影を停止する制御部64とを備える。この構成によれば、オペレータ検出部52は、カメラ35によって撮影された画像に係る画像データから、オペレータWを検出するため、カメラ35でオペレータWを撮影することによって、運転台31に搭乗しているオペレータWを検出することができる。また、オペレータWとオペレータ以外の物体とを区別して検出することが可能であるため、赤外線センサを用いてオペレータWを検出する構成に比べて、運転台31に搭乗しているオペレータWの検出精度を高めることができる。その結果、オペレータ検出部52でオペレータWが検出されないことに基づいて、当該オペレータWが運転台31から落下したことを精度良く検出することが可能となる。また、所定条件が成立するときカメラ35によるオペレータWの撮影が停止される。このため、所定条件として、オペレータWが運転台31から落下する蓋然性の低い状況を設定することによって、オペレータWが運転台31から落下する蓋然性の低いときにはオペレータWの検出を行わないようにすることが可能となる。その結果、カメラ35による電力の消費を抑えること、カメラ35を構成するイメージセンサの劣化を防ぐこと、オペレータWのプライバシーの保護を図ること、並びに、オペレータ検出部52およびオペレータ落下検出部53が動作することによって発生する負荷を低減すること等が可能となる。
【0043】
(2)ピッキングリフト1は、画像記録メモリ51を備え、制御部64は、少なくとも1つの所定条件(条件A1〜A3)が成立するとき、カメラ35による撮影を停止することによって画像記録メモリ51による画像の記録を停止する。この構成によれば、画像記録メモリ51の浪費を抑制することができる。
【0044】
(3)ピッキングリフト1は、走行の制動を解除するためのブレーキペダル32Eを備え、ブレーキペダル32EがオペレータWによって踏まれていることを上述した所定条件の1つ(条件A1)とする。この構成によれば、ブレーキペダル32EがオペレータWによって踏まれているとき、画像記録メモリ51による画像の記録が停止される。このため、ピッキングリフト1の走行に係る運転をオペレータWが運転台31上で行っているときに、画像記録メモリ51の浪費を抑制することができる。
【0045】
(4)ピッキングリフト1は、ガード41を備え、ガード41が閉鎖位置に位置していることを上述した所定条件の1つ(条件A2)とする。この構成によれば、ガード41が閉鎖位置に位置しているとき、画像記録メモリ51による画像の記録が停止される。このため、閉鎖位置に配置されたガード41がオペレータWの運転台31からの落下を妨げるときに、画像記録メモリ51の浪費を抑制することができる。
【0046】
(5)運転台31の揚高が所定未満の高さであることを上述した所定条件の1つ(条件A3)とする。この構成によれば、運転台31の揚高が所定未満の高さであるとき、画像記録メモリ51による画像の記録が停止される。このため、高所からオペレータWが転落するおそれがないときに、画像記録メモリ51の浪費を抑制することができる。
【0047】
(6)制御部64は、2つ以上の上述した所定条件(条件A1〜A3)のうちいずれか1つが成立するときカメラ35による撮影を停止する。この構成によれば、2つ以上の所定条件の全てが成立するときにカメラ35による撮影が停止される構成に比べて、オペレータWが運転台31から落下する蓋然性の低い状況の多様性に対応することができる。
【0048】
(7)オペレータ検出部52は、画像データから、オペレータWが着用している着用物(例えば、ヘルメットまたは作業着に設けられた所定のマーク、色、またはこれらの組み合わせ)を検出することによって、当該オペレータWを検出する。このため、カメラ35でオペレータWの顔を撮影できない場合であっても、オペレータWを検出することが可能である。
【0049】
(8)カメラ35は、運転台31の上方に設けられたヘッドガード33に取り付けられており、運転台31の上方から、運転台31の上方に存在する被写体とともに走行路面を撮影する。このため、カメラ35を用いて、走行を妨げる障害物が走行路面に存在するか否かを検出することが可能となる。
【0050】
(9)カメラ35は、鉛直方向から見て360°の範囲を撮影する全方位カメラにより構成されている。このため、ピッキングリフト1の周囲を1つのカメラ35で撮影することができるため、複数のカメラを用いて走行を妨げる障害物が走行路面に存在するか否かを検出する構成に比べて、構成の簡略化および低コスト化を図ることができる。
【0051】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態の構成を適宜変更することもできる。例えば、上記構成を以下のように変更して実施することもでき、以下の変更を組み合わせて実施することもできる。
【0052】
・上述した所定条件が成立したとき、制御部64は、カメラ35による撮影を停止することによってバッファ用画像記録メモリ(図示略)による画像の記録を停止することもできる。バッファ用画像記録メモリは、カメラ35からオペレータ検出部52に送信される画像データを一時的に記憶する画像記録メモリとして機能する。
【0053】
・オペレータ検出部52は、画像データから、オペレータWの顔の少なくとも一部(例えば、目または口)を検出することによって、当該オペレータWを検出することもできる。この構成によれば、着用物を検出することによってオペレータWを検出する構成に比べて、オペレータWを直接的に検出することが可能である。
【0054】
・オペレータ検出部52によってオペレータWが検出されず、かつ、ガード位置が開放位置であるとき、オペレータWの落下が検出される構成を採用することもできる。また、オペレータ検出部52によってオペレータWが検出されず、かつ、操作部32がオペレータWによって操作されないとき、オペレータWの落下が検出される構成を採用することもできる。また、オペレータ検出部52による検出結果だけに基づいてオペレータWが運転台31から落下したことを検出する構成を採用することもできる。
【0055】
・報知部54が行う動作を適宜変更することもできる。例えば、報知部54は、音声の出力、発光、および電波の送信のうち、いずれか1つまたは2つの方法によりオペレータWの落下を報知してもよい。
【0056】
・カメラ35に係る構成を適宜変更することもできる。例えば、カメラ35の配置および個数を変更することもできる。また、カメラ35を、全方位カメラ以外のカメラにより構成することもできる。
【課題】運転台に搭乗しているオペレータの検出精度を高め、オペレータが運転台から落下したことを精度良く検出することができ、さらに、オペレータが運転台から落下する蓋然性の低いときにはオペレータの検出を行わないようにすることが可能な荷役車両を提供する
【解決手段】荷役車両であるピッキングリフト1は、車両本体11と、オペレータWが搭乗する運転台31と、運転台31を昇降させる昇降装置20とを備える。また、ピッキングリフト1は、運転台31の上方に存在する被写体を撮影するカメラ35と、カメラ35によって撮影された画像に係る画像データから、運転台31に搭乗しているオペレータWを検出するオペレータ検出部と、オペレータ検出部でオペレータWが検出されないことに基づいて、オペレータWが運転台31から落下したことを検出するオペレータ落下検出部と、所定条件が成立するときカメラ35による撮影を停止する制御部とを備える。