(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5791295
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】合金のリサイクル方法及びタービンの製造方法
(51)【国際特許分類】
C22B 23/00 20060101AFI20150917BHJP
C22B 9/02 20060101ALI20150917BHJP
F01D 5/28 20060101ALI20150917BHJP
F01D 25/00 20060101ALI20150917BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20150917BHJP
B09B 3/00 20060101ALI20150917BHJP
C22B 7/00 20060101ALI20150917BHJP
C22C 19/05 20060101ALN20150917BHJP
【FI】
C22B23/00
C22B9/02ZAB
F01D5/28
F01D25/00 X
F02C7/00 D
B09B3/00 303A
C22B7/00 F
!C22C19/05 C
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-28374(P2011-28374)
(22)【出願日】2011年2月14日
(65)【公開番号】特開2012-167312(P2012-167312A)
(43)【公開日】2012年9月6日
【審査請求日】2014年1月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】小熊 英隆
(72)【発明者】
【氏名】岡田 郁生
(72)【発明者】
【氏名】長沢 泰之
(72)【発明者】
【氏名】宮地 正和
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 昌則
(72)【発明者】
【氏名】吉田 大助
(72)【発明者】
【氏名】井筒 大輔
【審査官】
向井 佑
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−021229(JP,A)
【文献】
特開2010−163683(JP,A)
【文献】
特開平02−022426(JP,A)
【文献】
特開昭58−181836(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22B 7/00
C22B 9/00
C22B 23/00
C21C 1/02
JSTplus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合金からなる母材の表面上にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材から、前記合金をリサイクルする方法であって、
前記使用済み合金部材を溶融することによって揮発する少なくとも一つの揮発成分の含有割合が前記母材の合金よりも高い異種合金材と、前記使用済み合金部材とを混合した溶湯を生成する調整溶湯生成工程と、
前記溶湯上に分離浮遊する酸化イットリウムを除去するイットリウム除去工程と、
を備えていることを特徴とする合金のリサイクル方法。
【請求項2】
請求項1記載の合金のリサイクル方法において、前記異種合金材が、母材の表面上にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材であることを特徴とする合金のリサイクル方法。
【請求項3】
合金からなる母材の表面上にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材から、前記合金をリサイクルする方法であって、
前記使用済み合金部材を、前記イットリウム含有層を有したまま溶融する合金部材溶融工程と、
前記使用済み合金部材を含む溶湯に浮遊する酸化イットリウムを除去するイットリウム除去工程と、
前記イットリウム除去工程後の溶湯により中間材インゴットを形成する中間材インゴット形成工程と、
前記中間材インゴット形成工程で形成した前記中間材インゴットと前記合金部材溶融工程で前記使用済み合金部材を溶融することによって揮発する少なくとも一つの揮発成分の含有割合が前記母材の合金よりも高い異種合金材と、を溶融して溶湯を生成し、該溶湯によりリサイクルインゴットを形成するインゴット形成工程と、
を備えていることを特徴とする合金のリサイクル方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の合金のリサイクル方法によって製造された合金を母材としてタービンを形成するタービンの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済み合金部材から合金をリサイクルする方法及び
タービンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンの動翼、静翼、燃焼器等は、高温ガスに晒されるために、遮熱コーティング(Thermal Barrier Coating:TBC)されていることが多い。この遮熱コーティングのTBC層は、例えば、Ni基合金等の母材上にMCrAlY(MはCo,Ni,Feなど)金属溶射粉を溶射してなるボンドコート層(MCrAlY層)と、ボンドコート層上にZrO
2系のセラミックス溶射粉を溶射してなるセラミックス層(ZrO
2層)とによって形成される(例えば、特許文献1参照)。なお、セラミックス層は、母材に加わる熱を遮熱する役目を主として担い、ボンドコート層は、セラミックス層の熱膨張量と母材の熱膨張量との差を緩和する役目を主として担っている。
【0003】
一方、このようなガスタービンの動翼等に使用される合金(IN738LC,MarM247LC,MGA1400など)は、近年、Ni、Ta、Co等の原材料価格が高騰し、さらに原材料の供給状態が不安定化して、その製造コストが上昇(変動)している。また、環境負荷低減の観点から省資源化を図ることも求められている。このため、設計寿命に到達したガスタービンの動翼等(廃却翼)から合金をリサイクルすることが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−270245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、合金のリサイクルにおいて、使用済み合金部材の廃却翼は、上記のように耐熱コーティング(ZrO
2層/MCrAlY層)の他、インサート、遮蔽板、インサート蓋材、その他、溶接材、ろう材といった付属材を除去し、合金母材のみを溶融し、リサイクルインゴットを鋳造(製造、形成)するが、溶融の際、合金の構成元素が揮発し、組成が変わることがある。この場合、必要に応じて不足の成分を含む原料を溶湯に加えて溶融し、溶湯の成分調整を行う工程が必要となり、リサイクル効率の低下を招く。
【0006】
更に、使用済み合金部材の廃却翼からの上記の付属材を除去する場合、例えば、耐熱コーティングのZrO
2層はブラスト除去処理、MCrAlY層は化学洗浄処理(酸洗処理)、インサートや遮蔽板、インサート蓋材、溶接材、ろう材はそれぞれグラインダ処理にて除去することが必要になる。すなわち、付属材毎に適正な処理を施すことが必要であり、複数の異なる作業が混在することでリサイクルコストの増大を招くという問題があった。
【0007】
また、特に、イットリウム(Y)が合金中に含まれると合金特性(耐酸化性)の劣化が生じるため、廃却翼から合金をリサイクルする場合、MCrAlY層を十分に除去することが求められる。しかし、MCrAlY層を除去する化学洗浄処理が最もコスト増加を引き起こす工程となる。また、付属材のグラインダ除去処理工程では、異材とともに合金が削ぎ落とされてしまうこともあるため、リサイクル効率の低下を招くこととなる。
【0008】
このため、廃却翼等、合金からなる母材の表面にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材から合金をリサイクルするにあたり、溶湯の成分調整工程、異材除去工程を不要にしてリサイクル効率の向上を図ることを可能にする手法が強く望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の合金のリサイクル方法は、合金からなる母材の表面上にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材から、前記合金をリサイクルする方法であって、前記使用済み合金部材を溶融することによって揮発する少なくとも一つの揮発成分の含有割合が前記母材の合金よりも高い異種合金材と、前記使用済み合金部材とを混合した溶湯を生成する調整溶湯生成工程と、前記溶湯上に分離浮遊する酸化イットリウムを除去するイットリウム除去工程と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の合金のリサイクル方法においては、調整溶湯生成工程で異種合金材と使用済み合金部材とを混合した溶湯を生成するようにしたことで、合金部材溶融工程で使用済み合金部材を溶融した際に揮発する揮発成分を異種合金材で補うことができる。これにより、適正な組成を維持したリサイクル合金を製造することが可能になる。
【0011】
さらに、合金をリサイクルするにあたり、使用済み合金部材として、母材の表面にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材を用いることにより、合金中に不要元素であるイットリウムの混入防止を図ることが可能になる。また、付属材除去工程を不要にしてリサイクル効率の向上を図ることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る合金のリサイクル方法を示すフロー図である。
【
図2】本発明の第2実施形態に係る合金のリサイクル方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、
図1を参照し、本発明の第1実施形態に係る合金のリサイクル方法について説明する。ここで、本実施形態では、Ni基合金等の合金の母材の表面にTBC層を有するガスタービンの廃却翼(使用済み合金部材)から合金をリサイクルするものとして説明を行う。
【0014】
本実施形態において、使用済み合金部材であるガスタービンの動翼等の廃却翼は、Ni基合金等の合金の母材の表面にCoNiCrAlY金属溶射粉を溶射してなるボンドコート層と、このボンドコート層上にZrO
2系のセラミックス溶射粉を溶射してなるセラミックス層とが形成されている。すなわち、この廃却翼は、合金からなる母材の表面にY含有層(イットリウム含有層)を有する。
【0015】
また、この廃却翼には、インサートや遮蔽板、インサート蓋材、その他、溶接材、ろう材が付属している。ここで、このような付属材は、母材の合金に比べ、酸素含有量が高く、更に表面に酸化層が形成されている。
【0016】
そして、本実施形態の合金のリサイクル方法によって、上記の廃却翼から母材の合金をリサイクルする際には、
図1に示すように、はじめに、廃却翼の前処理を行う。この前処理では、廃却翼を切断して所定の大きさに調整する。また、このとき、廃却翼に対してブラスト処理を施し、耐熱コーティングのZrO
2層(セラミックス層)を除去する。
【0017】
次に、本実施形態では、前処理後の廃却翼を溶融する(合金部材溶融工程)。すなわち、本実施形態では、廃却翼に付属するZrO
2(TBC層のセラミックス層)以外の付属材を敢えて除去せず、即ち、イットリウム含有層を有したまま廃却翼を溶融する。
【0018】
一方、このとき、廃却翼は、例えばCr等の揮発しやすい一部の元素が溶融するとともに揮発して成分(組成)が変わる場合がある。このため、本実施形態では、廃却翼を溶融した際に揮発するCr等の少なくとも一つの揮発成分の含有割合が母材の合金よりも高い異種合金材を、前処理後の廃却翼に所定の配合で混合し、この廃却翼と異種合金材の混合材を合金部材溶融工程で溶融する。
【0019】
これにより、本実施形態では、廃却翼を溶融した際に揮発するCr等の少なくとも一つの揮発成分が、この廃却翼とともに溶融した異種合金材によって補われ、各成分が適正に維持された状態の溶湯が生成されることになる(合金部材溶融工程に含まれた調整溶湯生成工程)。
【0020】
一例を挙げてより具体的に説明する。例えば、表1に、廃却翼である合金Aの成分組成と、異種合金材である合金Bの成分組成を示す。このとき、異種合金材であるの合金Bとしては、廃却翼の合金よりもCrの含有割合が多い合金を選定する。そして、例えば、廃却翼である合金Aを溶融した際に5%のCrが揮発するケースを想定した場合、表2に示すように、合金Aに対する合金Bの混合率を5〜50%まで段階的に変化させると、合金Bの混合率を30%程度(28.6%)にすることで溶湯のCrの含有割合が合金Aと同等になることが確認された。
【0021】
これにより、合金Bの混合率を適正に設定することで、廃却翼を溶融するとともに揮発する揮発成分を異種合金材で補うことができ、確実に各成分が適正に維持された状態の溶湯(ひいてはリサイクル合金)を生成できることが確認された。
【0024】
一方、このとき、付属材は母材の合金に比べ酸素含有量が高く、その表面に酸化層が形成されているため、廃却翼と異種合金材を溶融して溶湯を生成すると、付属材由来の酸素と、ボンドコート層のイットリウムとが結合して酸化イットリウム(Y
2O
3)が生成し、溶湯の表面にスラグとして析出する。
【0025】
このように表面に酸化イットリウム等を含むスラグが析出した溶湯を鋳型に注湯する際、多孔質セラミックフィルターを通過させ、スラグを多孔質セラミックフィルターで濾し取る。これにより、溶湯のリサイクル合金中から、不要元素であるイットリウムが除去される(イットリウム除去工程)。
【0026】
そして、鋳型に注湯した溶湯が冷却固化することによって、廃却翼から合金をリサイクルしてなるリサイクルインゴットを鋳造(製造、形成)する(インゴット形成工程)。このように製造したリサイクルインゴットを、新たにガスタービンの動翼、静翼、燃焼器等を製造する際に母材の合金として使用する。
【0027】
したがって、本実施形態の合金のリサイクル方法においては、近年、Ni、Ta、Co等の原材料価格が高騰し、さらに原材料の供給状態が不安定化し、製造コストが変動(上昇)している合金を、寿命を全うしたガスタービンの動翼等の廃却翼(使用済み合金部材)からリサイクルして製造することができる。そして、このように製造したリサイクルインゴット(本発明に係る合金)を、新たにガスタービン(本発明に係るタービン)の動翼、静翼、燃焼器等を製造する際に母材の合金として使用することができる。
【0028】
また、本実施形態の合金のリサイクル方法においては、廃却翼に付属するZrO
2(TBC層のセラミックス層)をブラスト処理して除去し、このZrO
2以外の付属材を敢えて除去せずに溶融し、インゴット鋳造の際に溶湯の表面のスラグを除去することで、鋳造合金中から不要元素であるイットリウムを除去することができる。さらに、グラインダ除去処理等も不要である。
【0029】
よって、本実施形態の合金のリサイクル方法によれば、廃却翼等、合金からなる母材の表面にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材から合金をリサイクルするにあたり、合金にとって不要元素であるイットリウムを効率よく除去し、且つグラインダ除去工程等を不要にしてリサイクル効率の向上を図ることが可能になる。
【0030】
さらに、本実施形態の合金のリサイクル方法によれば、調整溶湯生成工程で異種合金材と使用済み合金部材とを混合した溶湯を生成するようにしたことで、合金部材溶融工程で使用済み合金部材を溶融した際に揮発する揮発成分を異種合金材で補うことができる。これにより、適正な組成を維持したリサイクル合金を製造することが可能になる。
【0031】
尚、異種合金材が、ガスタービンの動翼等の廃却翼の母材である場合においても、これまで述べてきた前処理工程を施すことで、本実施形態のリサイクル方法に適用できる。
【0032】
次に、
図2を参照し、本発明の第2実施形態に係る合金のリサイクル方法について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成に対してはその詳細な説明を省略する。
【0033】
図2に示すように、本実施形態の合金のリサイクル製造方法によって廃却翼から母材の合金をリサイクルして製造する際には、第1実施形態と同様、はじめに、廃却翼を切断して所定の大きさに調整し、また、ブラスト処理によって廃却翼の耐熱コーティングのZrO
2層を除去する前処理を行う。
【0034】
次に、前処理後の廃却翼をそのまま溶融する(合金部材溶融工程)。すなわち、本実施形態では、合金部材溶融工程で異種合金材を加えることなく、付属するZrO
2層以外の付属材を敢えて除去せずに廃却翼を溶融して溶湯を生成する。
【0035】
このとき、第1実施形態と同様、付属材は母材の合金に比べ酸素含有量が高く、その表面に酸化層が形成されているため、廃却翼を溶融すると、付属材由来の酸素と、ボンドコート層のイットリウムとが結合して酸化イットリウム(Y
2O
3)が生成し、溶湯の表面にスラグとして析出する。
【0036】
そして、このように表面に酸化イットリウムのスラグが析出した溶湯を鋳型に注湯する際、多孔質セラミックフィルターを通過させ、スラグを多孔質セラミックフィルターで濾し取る。これにより、第1実施形態と同様に溶湯のリサイクル合金中から、不要元素であるイットリウムが除去される(イットリウム除去工程)。そして、鋳型に注湯した溶湯が冷却固化することによって、廃却翼から合金をリサイクルしてなる中間材インゴットが鋳造(形成)される(中間材インゴット形成工程)。
【0037】
一方、本実施形態では、上記のように中間材インゴットを形成した後に、この中間材インゴットに対し、別途用意した異種合金材を所定の配合となるように加え、これら中間材インゴットと異種合金材を溶融して溶湯を生成する(調整溶湯生成工程)。そして、このように溶湯を生成することで、第1実施形態と同様、廃却翼を溶融した際に揮発するCr等の少なくとも一つの揮発成分が、この廃却翼とともに溶融した異種合金材によって補われ、各成分が適正に維持された状態の溶湯が生成されることになる。
【0038】
次に、中間材インゴット(廃却翼)と異種合金材を混合した溶湯を鋳型に注湯して、リサイクルインゴットを鋳造する(インゴット形成工程)。
【0039】
したがって、本実施形態の合金のリサイクル方法においては、第1実施形態の作用効果に加え、上記のように廃却翼から合金をリサイクルして中間材インゴットを鋳造し、さらに中間材インゴットと異種合金材を溶融してリサイクルインゴットを鋳造する。すなわち、ダブルメルト(複数回溶融)よってインゴットを製造することで、不純物が少ないインゴット(本発明に係る合金)を製造することが可能になる。
【0040】
以上、本発明に係る合金のリサイクル製造方法の第1及び第2実施形態について説明したが、本発明は上記の第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0041】
例えば、第1及び第2実施形態では、使用済み合金部材が廃却翼であるものとして説明を行ったが、本発明に係る使用済み合金部材は、合金からなる母材の表面にイットリウム含有層を有する使用済み合金部材であればよく、廃却翼に限定を必要とするものではない。すなわち、本発明は、合金からなる母材の表面にイットリウム含有層を有しているあらゆる使用済み合金部材から合金をリサイクルして製造する際に適用可能である。