特許第5791344号(P5791344)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5791344
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】撮像素子搭載用部材および撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/14 20060101AFI20150917BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20150917BHJP
   H01L 23/04 20060101ALI20150917BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   H01L27/14 D
   H01L23/02 F
   H01L23/04 D
   H04N5/225 D
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-92239(P2011-92239)
(22)【出願日】2011年4月18日
(65)【公開番号】特開2012-227270(P2012-227270A)
(43)【公開日】2012年11月15日
【審査請求日】2014年2月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山田 浩
【審査官】 羽鳥 友哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−263004(JP,A)
【文献】 特開昭63−133555(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/14
H01L 23/02
H01L 23/04
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面および下面を有しており、前記上面が画素領域および出力回路領域を有する撮像素子の実装領域を有している基体を備えており、
前記実装領域が、前記画素領域に対応する第1の領域と前記出力回路領域に対応する第2の領域を有しており、
前記下面が、前記第2の領域に対応するように設けられた穴を有しており、
該穴に設けられた熱伝導部材を有しており、
該熱伝導部材が、前記穴の内側面のうち前記第1の領域に最も近い部分において前記穴の内側面から離間されていることを特徴とする撮像素子搭載用部材。
【請求項2】
前記穴が、前記下面から前記基体の厚み方向の途中まで設けられていることを特徴とする請求項1記載の撮像素子搭載用部材。
【請求項3】
前記穴が、前記下面から前記上面まで前記基体を貫通するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の撮像素子搭載用部材。
【請求項4】
請求項1乃至請求項のいずれかに記載された撮像素子搭載用部材と、
該撮像素子搭載用部材の前記基体に搭載された撮像素子とを備えていることを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子搭載用部材および撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像装置に用いられる撮像素子は、画素領域および出力回路領域を有している。画素領域は、光電変換素子を有する画素を含んでいる領域であり、出力回路領域は、例えば画素の信号を出力する出力アンプまたは画素領域から得られた信号におけるノイズ除去等を行うロジック回路等を有する領域である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−148512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば出力アンプまたはロジック回路等を有する撮像素子の出力回路領域は発熱しやすく、この出力回路領域において発生された熱が撮像素子の画素領域に伝導された場合には、画素むらが生じる可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの態様によれば、撮像素子搭載用部材は、上面および下面を有している基体を含んでいる。基体の上面は、画素領域および出力回路領域を有する撮像素子の実装領域を有している。実装領域は、画素領域に対応する第1の領域と出力回路領域に対応する第2の領域を有している。基体の下面は、第2の領域に対応するように設けられた穴を有している。熱伝導部材は、穴に設けられ、穴の内側面のうち第1の領域に最も近い部分において穴の内側面から離間されている。
【0006】
本発明の他の態様によれば、撮像装置は、上記の撮像素子搭載用部材と、撮像素子搭載用部材の基体に搭載された撮像素子とを含んでいる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一つの態様によれば、撮像素子搭載用部材は、上面および下面を有している基体を含んでおり、基体の上面が撮像素子の出力回路領域に対応する第2の領域を有しており、基体の下面が第2の領域に対応するように設けられた穴を有しており、穴に設けられた熱伝導部材を有しており、熱伝導部材が、穴の内側面のうち第1の領域に最も近い部分において穴の内側面から離間されていることによって、例えば穴に熱伝導部材が設けられる場合、撮像素子の出力回路領域において発生された熱を効率よく基体の下面へ伝導させて、撮像素子の画素領域における熱による画素むらが低減された撮像装置を実現することができる。
【0008】
本発明の他の態様によれば、撮像装置は、上記の撮像素子搭載用部材を含んでいることによって、例えば穴に熱伝導部材が設けられている場合、撮像素子の出力回路領域において発生された熱を効率よく基体の下面へ伝導させることができ、撮像素子の画素領域における熱による画素むらに関して低減されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(a)は本発明の第1の実施形態における撮像装置の上面斜視図を示しており、(b)は(a)に示された撮像装置の下面斜視図を示している。
図2】(a)は図1(a)に示された撮像装置の平面図を示しており、(b)は(a)に示された撮像装置のA−Aにおける縦断面図を示しており、(c)は(a)に示された撮像装置の下面図を示している。
図3図1(a)に示された撮像素子の実装領域を示す図である。
図4図2(b)に示された撮像装置の符合Bによって示された部分の拡大図を示している。
図5】本発明の第2の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図である。
図6】本発明の第3の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図である。
図7】本発明の第4の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図である。
図8】本発明の第5の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図である。
図9】(a)は本発明の第6の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図であり、(b)は(a)に示された撮像装置の一部分における平面透視図である。
図10】本発明の第7の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図である。
図11】本発明の第8の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図である。
図12】本発明の第9の実施形態における撮像装置の一部分を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のいくつかの例示的な実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1(a)、(b)および図2(a)〜(c)に示されているように、本発明の第1の実施形態における撮像装置は、撮像素子搭載用部材1(以下、搭載用部材1という)と、搭載用部材1に搭載された撮像素子2とを含んでいる。図1(a)において、撮像装置は、仮想のxyz空間におけるxy平面に実装されている。図1(a)において、上方向とは仮想のz軸の正方向のことをいう。
【0012】
搭載用部材1は、基体11と、基体11に設けられた熱伝送部材12とを含んでいる。熱伝導部材12は、基体11に嵌め込まれている。“嵌め込まれた”とは、熱伝導部材12が部分的に基体11から露出されている構造と、熱伝導部材12が基体11に完全に埋設されている構造とを含むものである。放熱の観点においては、熱伝導部材12が部分的に基体11から露出されている構造が好ましい。基体11の強度の観点においては、熱伝導部材12が基体11に完全に埋設されている構造が好ましい。
【0013】
基体11は、上面11aおよび下面11bを有しており、上面11aは、画素領域2aおよび出力回路領域2bを有する撮像素子2の実装領域11cを有している。図3に示されているように、実装領域11cは、撮像素子2の画素領域2aに対応する第1の領域11cと、撮像素子2の出力回路領域2bに対応する第2の領域11cとを有している。再び図1(b)、図2(b)および(c)を参照して、基体11の下面11bは、穴11dを有しており、穴11dは、下面11bから基体11の厚み方向(すなわち仮想のz軸方向)において上面11aまでの途中まで設けられている。基体11の厚み方向において基体11の一部分を残すように穴11dが設けられていることによって基体11の強度が向上されている。図4に示されているように、穴11dは、第2の領域11c2に対応するように設けられている。穴11dは、実装領域11の第2の領域11cの直下に設けられている。すなわち、撮像装置において、穴11dは、撮像素子2の出力回路領域2bの直下に設けられている。基体11は、例えばセラミック等の絶縁材料から成る。
【0014】
熱伝導部材12は、基体11の穴11d内に設けられており、基体11に接合されている。熱伝導部材12は、例えば銅等の金属材料から成る。熱伝導部材12は、例えば予め成形された金属構造体である。熱伝導部材12は、例えばヒートパイプである。
【0015】
撮像素子2は、基体11の上面11aに実装されている。撮像素子2は、画素領域2aおよび出力回路領域2bを有しており、画素領域2aは、光電変換素子を有する画素を含む領域であり、出力回路領域2bは、例えば画素の信号を出力する出力アンプまたは画素領域から得られた信号におけるノイズ除去等を行うロジック回路等を有する領域である。
【0016】
本実施形態の搭載用部材1において、基体11の下面11bが、撮像素子2の出力回路領域2bに対応する第2の領域11cの直下に設けられた穴11dを有していることによって、例えば穴11dに熱伝導部材12が設けられる場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらが低減された撮像装置を実現することができる。図4において、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱の伝導経路が破線矢印によって模式的に示されている。
【0017】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、例えば穴11dに熱伝導部材12が設けられている場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関して低減されている。
【0018】
(第2の実施形態)
図5を参照して、本発明の第2の実施形態における撮像装置について説明する。第2の実施形態の撮像装置において第1の実施形態における撮像装置と異なる構成は、放熱部材12に関する構造である。その他の構成については第1の実施形態における撮像装置と同様である。
【0019】
熱伝導部材12は、基体11の穴11dの内側面のうち第1の領域11aに最も近い部分11dにおいて穴11dの内側面から離間されており、基体11および熱伝導部材12の間に間隙12aが設けられている。
【0020】
本実施形態の搭載用部材1において、熱伝導部材12が、基体11の穴11dの内側面のうち第1の領域11aに最も近い部分11において穴11dの内側面から離間されていることによって、基体11および熱伝導部材12の間に設けられた間隙12aが断熱構造となって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱が撮像素子2の画素領域2aに伝導され難くなり、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。
【0021】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱をさらに効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関してさらに低減されている。
【0022】
(第3の実施形態)
図6を参照して、本発明の第3の実施形態における撮像装置について説明する。第3の実施形態の撮像装置において第2の実施形態における撮像装置と異なる構成は、基体11に関する構造である。その他の構成については第2の実施形態における撮像装置と同様である。
【0023】
基体11は、第1の領域11aおよび第2の領域11bの間に設けられた間隙11eを有している。
【0024】
本実施形態の搭載用部材1において、基体11が、第1の領域11aおよび第2の領域11bの間に設けられた間隙11eを有していることによって、間隙11eが断熱構造となって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱が撮像素子2の画素領域2aに伝導され難くなり、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。
【0025】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱をさらに効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関してさらに低減されている。
【0026】
(第4の実施形態)
図7を参照して、本発明の第4の実施形態における撮像装置について説明する。第4の実施形態の撮像装置において第1の実施形態における撮像装置と異なる構成は、基体11の穴11dの形状、熱伝導部材12の形状、および、複数のサーマルビア13を有していることである。その他の構成については第1の実施形態における撮像装置と同様である。
【0027】
基体11の穴11dは、下方へ向かうに伴って広がる形状を有しており、熱伝導部材12を位置決めしつつ穴11dに嵌め込みやすい形状となっている。
【0028】
熱伝導部材12は、基体11の穴11dの内側面のうち第1の領域11aに最も近い部分11dにおいて穴11dの内側面から離間されており、基体11および熱伝導部材12の間に間隙12bが設けられている。熱伝導部材12は、第1の領域11aから最も遠い部分12cにおいて下方に向かうに伴って広がる形状を有している。
【0029】
複数のサーマルビア13は、基体11の上面11aから穴11dの底面にかけて設けられており、撮像素子2および熱伝導部材12に接している。複数のサーマルビア13は、実装領域11cの第2の領域11cの直下に設けられている。
【0030】
本実施形態の搭載用部材1において、熱伝導部材12は、基体11の穴11dの内側面のうち第1の領域11aに最も近い部分11dにおいて穴11dの内側面から離間されていることによって、基体11および熱伝導部材12の間に設けられた間隙12bが断熱構造となって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱が撮像素子2の画素領域2aに伝導され難くなり、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。
【0031】
本実施形態の搭載用部材1において、熱伝導部材12が、第1の領域11aから最も遠い部分12cにおいて下方に向かうに伴って広がる形状を有していることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱が撮像素子2の画素領域2aから遠い方向へ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。図7において、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱の伝導経路が破線矢印によって模式的に示されている。
【0032】
本実施形態の搭載用部材1は、複数のサーマルビア13をさらに含んでいることによって、撮像素子2から熱伝導部材12への熱伝導に関して向上されており、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。
【0033】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱をさらに効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関してさらに低減
されている。
【0034】
(第5の実施形態)
図8を参照して、本発明の第5の実施形態における撮像装置について説明する。第5の実施形態の撮像装置において第2の実施形態における撮像装置と異なる構成は、基体11の穴11dの構造、および、熱伝導部材12の形状である。その他の構成については第2の実施形態における撮像装置と同様である。
【0035】
基体11の穴11dは、基体11の上面11aから下面11bにかけて設けられている。
【0036】
熱伝導部材12は、基体11の穴11dに設けられており、撮像素子2に接している。熱伝導部材12は、上面および下面を有しており下面が上面よりも広く形成されているとともに、第1の領域11aから最も遠い部分12cにおいて第1の領域11aから遠ざかる方向へ突出した形状を有している。
【0037】
本実施形態の搭載用部材1において、基体11の穴11dが、基体11の上面11aから下面11bにかけて設けられていることによって、例えば穴11dに熱伝導部材12が設けられる場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を直接的に基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらが低減された撮像装置を実現することができる。
【0038】
本実施形態の搭載用部材1において、熱伝導部材12が、第1の領域11aから最も遠い部分12cにおいて第1の領域11aから遠ざかる方向へ突出した形状を有していることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を撮像素子2の画素領域2aから遠い方向へ伝導されることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。
【0039】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱をさらに効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関してさらに低減されている。
【0040】
(第6の実施形態)
図9(a)および(b)を参照して、本発明の第6の実施形態における撮像装置について説明する。第6の実施形態の撮像装置において第2の実施形態における撮像装置と異なる構成は、基体11の穴11dの構造、および、熱伝導部材12の形状である。その他の構成については第2の実施形態における撮像装置と同様である。
【0041】
基体11の穴11dは、基体11の上面11aから下面11bにかけて設けられている。
【0042】
熱伝導部材12は、基体11の穴11dに設けられており、撮像素子2に接している。熱伝導部材12は、上面および下面を有しており、上面から下面にかけて広がる形状を有しているとともに、第1の領域11aから最も遠い部分12cにおいて第1の領域11aから遠ざかる方向へ広がる形状を有している。
【0043】
熱伝導部材12は、基体11の穴11dの内側面のうち第1の領域11cに最も近い部分11dにおいて基体11から離間されており、基体11および熱伝導部材12の間に間隙12dが設けられている。図9(b)に示されているように、間隙12dが、平面視において実装領域11cからはみ出さないように実装領域11c内に設けられていることによって、撮像装置は、基体11における撮像素子2の気密封止性に関して向上されている。
【0044】
本実施形態の搭載用部材1において、基体11の穴11dが、基体11の上面11aから下面11bにかけて設けられていることによって、例えば穴11dに熱伝導部材12が設けられる場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を直接的に基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらが低減された撮像装置を実現することができる。
【0045】
本実施形態の搭載用部材1において、熱伝導部材12が、第1の領域11aから最も遠い部分12cにおいて第1の領域11aから遠ざかる方向へ広がる形状を有していることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱が撮像素子2の画素領域2aから遠い方向へ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。
【0046】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱をさらに効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関してさらに低減されている。
【0047】
(第7の実施形態)
図10を参照して、本発明の第7の実施形態における撮像装置について説明する。第7の実施形態の撮像装置において第1の実施形態における撮像装置と異なる構成は、熱伝導部材12および金属層14である。その他の構成については第1の実施形態における撮像装置と同様である。
【0048】
熱伝導部材12は、例えば半田等の金属製接合材である。熱伝導部材12は、基体11の穴11dの内面に設けられた金属層14に付着しているとともに、撮像装置が実装される基板にも付着されている。
【0049】
金属層14は、基体11の穴11dの内面のうち底面および第1の領域11cから最も遠い部分に設けられている。
【0050】
本実施形態の搭載用部材1において、金属層14が、基体11の穴11dの内面のうち底面および第1の領域11cから最も遠い部分に設けられていることによって、例えば穴11dに熱伝導部材12が設けられる場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらが低減された撮像装置を実現することができる。
【0051】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、例えば穴11dに熱伝導部材12が設けられている場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関して低減されている。
【0052】
本実施形態の撮像装置において、熱伝導部材12が金属製接合材であることによって、撮像装置は、実装信頼性に関して向上されている。
【0053】
(第8の実施形態)
図11を参照して、本発明の第8の実施形態における撮像装置について説明する。第8の実施形態の撮像装置において第7の実施形態における撮像装置と異なる構成は、複数のサーマルビア13をさらに含んでいることである。その他の構成については第7の実施形態における撮像装置と同様である。
【0054】
複数のサーマルビア13は、基体11の上面11aから穴11dの底面にかけて設けられており、撮像素子2および穴11dの底面に設けられた金属層14に接している。複数のサーマルビア13は、第2の領域11cの直下に設けられている。
【0055】
本実施形態の搭載用部材1は、複数のサーマルビア13をさらに含んでいることによって、例えば金属層14に接するように穴11dに熱伝導部材12が設けられる場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらが低減された撮像装置を実現することができる。
【0056】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、例えば金属層14に接するように穴11dに熱伝導部材12が設けられる場合、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を効率よく基体11の下面11bへ伝導させることができ、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関して低減されている。
【0057】
(第9の実施形態)
図12を参照して、本発明の第9の実施形態における撮像装置について説明する。第9の実施形態の撮像装置において第1の実施形態における撮像装置と異なる構成は、複数のサーマルビア13と、複数のサーマルビア13に熱的に結合された内部金属層15とをさらに含んでおり、穴11dが第2の領域11cを基準に第1の領域11cから遠ざかる方向において設けられていることである。その他の構成については第1の実施形態における撮像装置と同様である。
【0058】
複数のサーマルビア13は、第2の領域11cの直下に設けられている。内部金属層15は、第2の領域11cの直下から第1の領域11cから遠ざかる方向へ向けて設けられている。
【0059】
本実施形態の搭載用部材1は、複数のサーマルビア13および内部金属層15をさらに含んでおり、本実施形態の搭載用部材1において、穴11dが第2の領域11cを基準に第1の領域11cから遠ざかる方向において設けられていることによって、本実施形態の搭載用部材1は、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱を撮像素子2の画素領域2aから遠ざかる方向へ伝導させせて、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱が撮像素子2の画素領域2aに伝導され難くなり、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらがさらに低減された撮像装置を実現することができる。
【0060】
本実施形態の撮像装置は、上述の搭載用部材1を含んでいることによって、撮像素子2の出力回路領域2bにおいて発生された熱をさらに効率よく基体11の下面11bへ伝導させて、撮像素子2の画素領域2aにおける熱による画素むらに関してさらに低減されている。
【符号の説明】
【0061】
1 撮像素子搭載用部材
11 基体
11a 上面
11b 下面
11c 実装領域
11d 穴
12 熱伝導部材
2 撮像素子
2a 画素領域
2b 出力回路領域
図1
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