(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5791382
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】ウエハの接合方法
(51)【国際特許分類】
B23K 20/00 20060101AFI20150917BHJP
G02B 5/30 20060101ALI20150917BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20150917BHJP
H01L 21/68 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
B23K20/00 310L
G02B5/30
H01L21/02 B
H01L21/68 G
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-133778(P2011-133778)
(22)【出願日】2011年6月16日
(65)【公開番号】特開2013-768(P2013-768A)
(43)【公開日】2013年1月7日
【審査請求日】2014年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000104722
【氏名又は名称】京セラクリスタルデバイス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊東 明則
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 尚紀
(72)【発明者】
【氏名】若林 小太郎
(72)【発明者】
【氏名】石内 真吾
【審査官】
豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−025302(JP,A)
【文献】
特開2004−001321(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0173017(US,A1)
【文献】
特開2013−4701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 20/00 − 20/26
G02B 5/30
H01L 21/02
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両主面が四角形状となっている2枚のウエハの主面同士を接合するウエハの接合方法であって、
両主面が四角形状に形成され一方の主面から他方の主面にかけて貫通孔が形成されている平板部の一方の主面に、前記平板部に接する面の中心をそれぞれ直線で結ぶと三角形状となるように三つの柱部が設けられている接合用ジグに、前記柱部が設けられている前記平板部の面に前記ウエハの一方の主面を接触させつつ前記柱部の側面に前記ウエハの所定の二つの側面を接触させるように、前記ウエハを搭載するウエハ搭載工程と、
前記接合用ジグの前記平板部に接する面に対向する前記ウエハの面に、エキシマ照射ランプから放射された光を照射する照射工程と、
前記ウエハの一方の主面が前記平板部に接触したままとなるように前記平板部の他方の主面側の前記貫通孔の開口部から吸引し、前記ウエハを前記接合用ジグに保持した状態で、一方のウエハの所定の二つの側面が接している前記柱部の側面が、他方のウエハの所定の他の二つの側面が同一平面上に位置する前記平板部の側面と接触するように、前記接合用ジグを配置する接合用ジグ配置工程と、
配置された二つの前記接合用ジグに保持されている前記ウエハを接触させ前記ウエハを貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記接合用ジグから貼り合わせた前記ウエハを取り外す取り外し工程と、
を備え、
前記接合用ジグ配置工程で、一方のウエハが搭載されている前記接合用ジグの前記柱部が設けられている前記平板部の面と他方のウエハが搭載されている前記接合用ジグの前記平板部に接している面に対向する前記柱部の面が対向している
ことを特徴とするウエハの接合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主面の大きさが同じウエハの主面を接合するウエハの接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハの接合方法には、例えば、陽極接合による接合を用いる場合、接着剤による接合を用いる場合、直接接合による接合を用いる場合がある。
特に、直接接合を用いたウエハの接合方法では、陽極接合を用いて接合する場合のようにウエハの間に金属膜を設けることなく接合することができ、接着剤を用いて接合する場合のようにウエハの間に接触剤を設けることなく接合することができるので、光学変換素子の製造方法に多く用いられる。
【0003】
光学変換素子は、入射された光を変換し出射させる特性を有している。
このような光学変換素子は、例えば、二つのウエハから構成されており、この二つのウエハの主面同士が直接接合により接合されている。
【0004】
一方のウエハは、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とからなる結晶軸を有している左水晶が用いられ、両主面が四角形状となっている。
また、一方のウエハは、主面がX軸とY軸に平行でかつ厚み方向がZ軸に平行となっている旋光板となっている。
【0005】
他方のウエハは、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とからなる結晶軸を有している右水晶が用いられ、両主面が四角形状となっている。
また、他方のウエハは、主面の大きさが一方のウエハの主面の大きさと同じとなっている。
また、他方のウエハは、主面がX軸とY軸に平行でかつ厚み方向がZ軸に平行となっている旋光板となっている。
【0006】
このような光学部品素子は、一方のウエハの一方の主面と他方のウエハの一方の主面とが直接接合によって接合され、一方のウエハの他方の主面から光が入射された光を変換し他方のウエハの他方の主面から出射させる特性を有している(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
ウエハを直接接合によって接合する接合方法は、例えば、ウエハ搭載工程、照射工程、ウエハ配置工程、貼り合わせ工程、を備えている。
【0008】
(ウエハ搭載工程)
ウエハ搭載工程は、例えば、スペーサーに接合されるウエハを搭載する工程である。
スペーサー210は、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、矩形形状の平板状となっており、一方の主面に第一の凹部空間211と第二の凹部空間212とが形成されている。
また、スペーサー210は、一方の主面を見た場合、第一の凹部空間211が矩形形状となっており、第二の凹部空間212が第一の凹部空間211の開口部の四つの隅部に円形形状となるように形成されている。
第一の凹部空間211は、その底面が接合されるウエハの主面と同じ大きさとなっており、第一の凹部空間211の開口部から底面までの長さがウエハの一方の主面から他方の主面までの長さより短くなっている。
第二の凹部空間212は、ピンセットの先端を挿入することができる大きさとなっており、スペーサー210からウエハを取り出す際に用いられる。
ウエハ搭載工程では、接合されるウエハをスペーサー210の第一の凹部空間212内に収納するようにしてスペーサー210に搭載する工程である。
【0009】
(照射工程)
照射工程は、例えば、
図7に示すように、スペーサー210に搭載されているウエハWの接合される面にエキシマ照射ランプ120から放射された光を照射する工程である。
照射工程では、エキシマ照射ランプ120から放射された光が照射されることで、ウエハWの面の酸化膜や吸着物や汚染物が除去され、照射されたウエハWの面が活性化される。
【0010】
(ウエハ配置工程)
ウエハ配置工程は、
図9に示すように、スペーサー210から取り出されたウエハWの照射された面同士が対向するように配置される工程である。
ウエハ配置工程では、一方のウエハWのエキシマ照射ランプ120から照射された光が照射された面が他方のウエハWのエキシマ照射ランプ120から照射された光が照射された面と対向するように、他方のウエハWの側面を挟むようにピンセットによって保持した状態でウエハWが配置される。
【0011】
(貼り合わせ工程)
貼り合わせ工程は、他方のウエハWの側面を挟むようにピンセットによって保持した状態でウエハWの照射された面同士が対向するように配置されているウエハWの面を接触させて活性化された面同士を接合する工程である。
【0012】
従って、ウエハの接合方法は、エキシマ照射ランプ120から放射された光をウエハWに照射した後、一方のウエハWの照射された面と他方のウエハWの照射された面とが対向するようにピンセットで他方のウエハWを挟み保持しウエハWを配置させた後接触させて接合している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
特開2007−114520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、従来のウエハの接合方法は、エキシマ照射ランプから放射された光をウエハに照射した後、一方のウエハの照射された面と他方のウエハの照射された面とが対向するようにピンセットで他方のウエハを挟み保持しウエハを配置させた後接触させて接合しているので、手間と時間を要する上に、接合後に一方のウエハから他方のウエハに向かう向きに一方のウエハの主面を見たとき、一方のウエハの主面の所定の縁部と他方のウエハの主面の所定の縁部とが重なっていないといった接合ずれが生じてしまう恐れがある。
従って、従来のウエハの接合方法では、接合ずれが生じた場合、接合をしなおすために接合ずれが生じたウエハを洗浄し、再び、接合しなければならず、手間と時間を要し、生産性が低減する恐れがある。
【0015】
また、従来のウエハの接合方法は、エキシマ照射ランプから放射された光を接合したいウエハに照射し、一方のウエハの照射された面と他方のウエハの照射された面とが対向するように、ピンセットで他方のウエハを挟み保持し二つのウエハを配置させた後接触させ接合しているので、ピンセットに付着していた付着物が接合されるウエハの面に付着し接合されウエハの間に異物として混入する恐れがある。また、接合されるウエハの面の縁部がピンセットによって欠損し、この欠損した部分がウエハの間に異物として混入する恐れがある。
このため、従来のウエハの接合方法によれば、接合されるウエハの間に異物が混入し、
接合後の生産性が低減する恐れがある。
接合されている一方のウエハから他方のウエハに向かう向きに光を入射させる場合、
従来のウエハの接合方法では、接合されているウエハの間に混入した異物により干渉縞が生じるといった外観不良が発生し生産性が低減する恐れがある。
【0016】
本発明は、ウエハの接合ずれがなくウエハの間に異物が混入することなくウエハを接合することができる生産性が向上されたウエハの接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を解決するため、両主面が四角形状となっている2枚のウエハの主面同士を接合するウエハの接合方法であって、両主面が四角形状に形成され一方の主面から他方の主面にかけて貫通孔が形成されている平板部の一方の主面に、前記平板部に接する面の中心をそれぞれ直線で結ぶと三角形状となるように三つの柱部が設けられている接合用ジグに、前記柱部が設けられている前記平板部の面に前記ウエハの一方の主面を接触させつつ前記柱部の側面に前記ウエハの所定の二つの側面を接触させるように、前記ウエハを搭載するウエハ搭載工程と、前記接合用ジグの前記平板部に接する面に対向する前記ウエハの面に、エキシマ照射ランプから放射された光を照射する照射工程と、前記ウエハの一方の主面が前記平板部に接触したままとなるように前記平板部の他方の主面側の前記貫通孔の開口部から吸引し、前記ウエハを前記接合用ジグに保持した状態で、一方のウエハの所定の二つの側面が接している前記柱部の側面が、他方のウエハの所定の他の二つの側面が同一平面上に位置する前記平板部の側面と接触するように、前記接合用ジグを配置する接合用ジグ配置工程と、配置された二つの前記接合用ジグに保持されている前記ウエハを接触させ前記ウエハを貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記接合用ジグから貼り合わせた前記ウエハを取り外す取り外し工程と、を備え、前記接合用ジグ配置工程で、一方のウエハが搭載されている前記接合用ジグの前記柱部が設けられている前記平板部の面と他方のウエハが搭載されている前記接合用ジグの前記平板部に接している面に対向する前記柱部の面が対向していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
このようなウエハの接合方法によれば、貫通孔が形成されている平板部と平板部に接する三つの柱部の面のそれぞれの中心を直線で結ぶと三角形状となるように平板部の一方の主面に設けられている柱部が設けられている接合用ジグであって、ウエハの一方の主面を柱部が設けられている平板部の面に接触させつつ、ウエハの所定の二つの側面を柱部の側面に接触させることで、平板部の二つの側面と同一平面上とすることができる接合用ジグにウエハを搭載し、ウエハを接合用ジグに保持した状態で、一方のウエハの所定の二つの側面が接している柱部の側面と他方のウエハの所定の他の二つの側面が同一平面上に位置する平板部の側面とが接触するように、それぞれの接合用ジグを配置しているので、エキシマ照射ランプから放射された光が照射されたウエハの面同士を容易に対向させ接触させることができる。
このため、このようなウエハの接合方法によれば、主面が四角形状のウエハを接合ずれのないように容易に接合することができ、接合後の生産性を向上させることができる。
【0019】
また、このようなウエハの接合方法によれば、接合用ジグにウエハを搭載した状態でウエハにエキシマ照射ランプから放射された光を照射し、貫通孔から吸引しウエハを接合用ジグに保持し接合用ジグを配置し、光が照射されたウエハの面を貼り合わせて接合しているので、ウエハの側面をピンセットで挟むことなくウエハを接合することができる。
このため、このようなウエハの接合方法によれば、従来のウエハの接合方法と比較して接合されているウエハの主面の間に異物が混入するのを抑えることができ、接合後の生産性を向上させることができる。
接合されている一方のウエハから他方のウエハに向かう向きに光を入射させる場合、このようなウエハの接合方法によれば、従来のウエハの接合方法と比較して異物の混入を抑えることができるので、従来のウエハの接合方法と比較して異物の混入により干渉縞による外観不良を抑えることができ、従来のウエハの接合方法と比較して生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】(a)は、本発明の実施形態に係るウエハの接合方法で用いる接合用ジグの状態の一例を示す斜視図であり、(b)は、本発明の実施形態に係るウエハの接合方法で用いる接合用ジグの状態の一例を示す平面図であり、(c)は、本発明の実施形態に係るウエハの接合方法で用いる接合用ジグの状態の一例を示す断面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るウエハの接合方法におけるウエハ搭載工程の状態の一例を示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るウエハの接合方法における照射工程の状態の一例を示す断面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るウエハの接合方法における接合用ジグ配置工程の状態の一例を示す断面図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るウエハの接合方法における貼り合わせ工程の状態の一例を示す断面図である。
【
図6】(a)は、従来のウエハの接合方法で用いるスペーサーの状態の一例を示す斜視図であり、(b)は、従来のウエハの接合方法で用いるスペーサーの状態の一例を示す断面図である。
【
図7】従来のウエハの接合方法における照射工程の状態の一例を示す断面図である。
【
図8】従来のウエハの接合方法におけるウエハ配置工程の状態の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、各図面におけて各構成要素の状態を分かりやすくするために誇張して図示している。
【0022】
本発明の実施形態に係るウエハの接合方法では、両主面が四角形状となっている二つのウエハの主面同士を直接接合により接合している。ここでは、ウエハの主面が、例えば、正方形形状となっている場合で説明している。
また、本発明の実施形態に係る接合方法は、ウエハ搭載工程、照射工程、接合ジグ配置工程、貼り合わせ工程、取り外し工程、を備えている。
【0023】
(ウエハ搭載工程)
ウエハ搭載工程は、
図2に示すように、両主面が四角形状に形成され一方の主面から他方の主面にかけて貫通孔112(
図1参照)が形成されている平板部111の一方の主面に、前記平板部111に接する面の中心をそれぞれ直線で結ぶと三角形状となるように三つの柱部113が設けられている接合用ジグ110に、前記柱部113が設けられている前記平板部111の面に前記ウエハWの一方の主面を接触させつつ前記柱部111の側面に前記ウエハWの所定の二つの側面を接触させるように、前記ウエハWを搭載する工程である。
【0024】
ウエハ搭載工程では、例えば、ウエハWが二つ用いられ、それぞれのウエハWが接合用ジグ110に搭載される。
【0025】
一方のウエハWは、例えば、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とからなる結晶軸を有している右水晶が用いられ、両主面が正方形形状となっている。
また、一方のウエハWは、例えば、主面がX軸及びY軸に平行でかつ厚み方向がZ軸に平行となっている旋光板となっている。
【0026】
他方のウエハWは、主面の大きさが一方のウエハWの主面と同じ大きさとなっている。
また、他方のウエハWは、例えば、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とからなる結晶軸を有している左水晶が用いられ、両主面が正方形形状となっている。
また、他方のウエハWは、例えば、主面がX軸及びY軸に平行でかつ厚み方向がZ軸に平行となっている。
【0027】
接合用ジグ110は、
図1(a)と
図1(b)と
図1(c)に示すように、平板部111と三つ一対の柱部113とから構成されている。
【0028】
平板部111は、例えば、両主面が四角形状となっており、所定の一つの隅部に切り欠きが形成されている。このとき、平板部111の主面の大きさは、接合されるウエハWの主面の大きさより大きくなっている。
また、平板部111は、
図1(a)及び
図1(c)に示すように、一方の主面から他方の主面にかけて貫通孔112が形成されている。
また、平板部111は、
図1(a)と
図1(b)と
図1(c)に示すように、一方の主面に柱部113が設けられている。
【0029】
柱部113は、例えば、
図1(a)と
図1(b)と
図1(c)に示すように、三つ一対で用いられる。
また、柱部113は、例えば、
図1(a)及び
図1(b)に示すように、両主面が円形形状となっている円柱形状に設けられている。
また、柱部113は、柱部113の一方の主面から柱部113の他方の主面までの長さが接合されるウエハWの一方の主面からウエハWの他方の主面までの長さより長くなっている。
また、柱部113は、例えば、柱部113の一方の主面側にネジ用の溝部(図示せず)が設けられており、平板部111の他方の主面側からネジ(図示せず)により柱部113を固定することができる構成となっている。
【0030】
また、柱部113は、
図1(a)及び
図1(c)に示すように、柱部113の一方の主面が平板部111の一方の主面に接触するように、柱部113が一方の主面に設けられている。
また、柱部113は、柱部113側から平板部111の一方の主面を見た場合、平板部111に接している柱部113の面の中心をそれぞれ直線で結ぶと三角形状となる位置に設けられている。
また、柱部113は、例えば、
図1(a)及び
図1(b)に示すように、平板部111の一方の主面の所定の二つの辺の縁部に沿って設けられている。このとき、所定の二つの辺であって一方の辺の縁部に沿って二つの柱部113が並んで設けられ、所定の二つの辺であって他方の辺の縁部に沿って一つの柱部113が設けられている。
【0031】
また、柱部113は、平板部111の一方の主面にウエハWの一方の主面を接触させつつ所定の二つの側面が柱部113の側面に接触させるように接合用ジグにウエハWを搭載した場合、ウエハWの所定の他の二つの側面が、平板部111の一方の主面の所定の他の二つの辺を含む側面と同一平面上に位置するように、平板部111の一方の主面に設けられている。
【0032】
ここで、柱部113の側面とは、平板部111に接する柱部113の面及びこの面に対向する柱部113の面に接する面とする。
【0033】
また、柱部113は、後述する接合ジグ配置工程で、平板部111に接している面に対向する柱部113の面同士が対向しない位置に設けられている。
【0034】
従って、接合用ジグ110は、貫通孔112が形成されている平板部111の一方の主面に三つの柱部113が設けられており、柱部113側から平板部111の一方の主面を見た場合、ウエハWの一方の主面を柱部113が設けられている平板部111の主面に接触させつつ、ウエハWの所定の二つの側面を柱部113の側面に接触させると、ウエハWの所定の他の二つの側面が平板部111の側面と同一平面上に位置するように、構成されている。
【0035】
ウエハ搭載工程では、ウエハWの一方の主面が柱部113の設けられている平板部111の面に接触しつつ、ウエハWの所定の二つの側面が柱部113の側面に接触するようにウエハWが接合用ジグ110に搭載される。
このとき、ウエハWの所定の二つの側面が柱部113の側面と同一平面上に位置しており、ウエハWの所定の他の二つの側面が平板部111の側面と同一平面上に位置している。
【0036】
(照射工程)
照射工程は、
図3に示すように、前記接合用ジグ110の前記平板部111に接する面に対向する前記ウエハWの面に、エキシマ照射ランプ120から放射された光を照射する工程である。
照射工程では、エキシマ照射ランプ120から放射された光がウエハWに照射されることで、ウエハWの面の酸化膜や吸着物や汚染物が除去され、ウエハWの面が活性化される。
【0037】
(接合用ジグ配置工程)
接合用ジグ配置工程は、
図4に示すように、前記ウエハWの一方の主面が前記平板部111に接触したままとなるように前記平板部111の他方の主面側の前記貫通孔112の開口部から吸引し、前記ウエハWを前記接合用ジグ110に保持した状態で、一方のウエハWの所定の二つの側面が接している前記柱部113の側面と他方のウエハWの所定の他の二つの側面が同一平面上に位置する前記平板部111の側面とが接触するように、前記接合用ジグ110を配置する工程である。
【0038】
ここで、一方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110を第一の接合用ジグとし、他方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110を第二の接合用ジグ110とする。
【0039】
接合用ジグ配置工程では、接合用ジグ110の平板部111に形成されている貫通孔112の開口部であって平板部111の他方の主面側の開口部から吸引手段(図示せず)によって吸引して接合用ジグ110にウエハWを保持している。
その後、接合用ジグ配置工程では、
図4に示すように、それぞれの接合用ジグ110にウエハWを保持した状態で、一方のウエハWの所定の二つの側面が接している柱部113の側面と他方のウエハWの所定の他の二つの側面と同一平面上にある平板部111の側面とが接触しつつ、一方のウエハWの所定の他の二つの側面と同一平面上にある平板部111の側面と他方のウエハWの所定の二つの側面に接している柱部113の側面とが接触する位置にそれぞれの接合用ジグ110が配置される。
【0040】
従って、ウエハ搭載工程では、ウエハWの所定の二つの側面が柱部113の側面と同一平面上に位置しつつウエハWの所定の他の二つの側面が平板部111の側面と同一平面上に位置しているので、ウエハWの所定の二つの側面が接している柱部113の側面とウエハWの所定の他の二つの側面と同一平面上にある平板部111の側面とを接触する位置に設けることで、平板部111に接する面に対向するウエハWの面同士が対向するように容易に配置することができる。
【0041】
また、ウエハ搭載工程では、一方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110の柱部113の面であって平板部111に接している面に対向する面と他方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110の柱部113が設けられている平板部111の面が対向しつつ、一方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110の柱部113が設けられている平板部111の面と他方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110の柱部113の面であって平板部111に接している面に対向する面とが対向する位置に配置されている。
従って、ウエハ搭載工程では、一方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110の柱部113の主面であって平板部111に接している面に対向する面と他方のウエハWが搭載されている接合用ジグ110の柱部113の主面であって平板部111に接している面に対抗する面とが対向しない位置に位置している。
【0042】
(貼り合わせ工程)
貼り合わせ工程は、
図5に示すように、配置された二つの前記接合用ジグ110に保持されている前記ウエハWを接触させ前記ウエハWを貼り合わせる工程である。
貼り合わせ工程では、平板部111に接する面に対向する照射工程で活性化されている一方のウエハWの主面と平板部111に接する面に対向する照射工程で活性化されている他方のウエハWの主面と接触されることで、一方のウエハWと他方のウエハWとが直接接合により接合される。
【0043】
(取り外し工程)
取り外し工程は、前記接合用ジグ110から貼り合わせた前記ウエハWを取り外す
工程である。
取り外し工程では、前述したように、平板部111の一方の主面の一つの端部に切り欠きが形成されている接合用ジグ110を用いているので、接合用ジグ110から接合されたウエハWを容易に取り外すことができる。
【0044】
このような本発明の実施形態に係るウエハの接合方法によれば、貫通孔112が形成されている平板部111と平板部111に接する三つの柱部113の面のそれぞれの中心を直線で結ぶと三角形状となるように平板部111の一方の主面に柱部113が設けられている接合用ジグ110であって、ウエハWの一方の主面を柱部113が設けられている平板部111の面に接触させつつ、ウエハWの所定の二つの側面を柱部の側面に接触させることで、平板部111の二つの側面と同一平面上とすることができる接合用ジグ110にウエハWを搭載し、ウエハWを接合用ジグ110に保持した状態で、一方のウエハWの所定の二つの側面が接している柱部113の側面と他方のウエハWの所定の他の二つの側面が同一平面上に位置する平板部111の側面とが接触するように、それぞれの接合用ジグ110を配置しているので、エキシマ照射ランプ120から放射された光が照射されたウエハWの面同士を容易に対向させ接触させることができる。
このため、このような本発明の実施形態に係るウエハWの接合方法によれば、主面が四角形状のウエハWを接合ずれのないように容易に接合することができ、接合後の生産性を向上させることができる。
【0045】
また、このような本発明の実施形態に係るウエハの接合方法によれば、接合用ジグ110にウエハWを搭載した状態でウエハWにエキシマ照射ランプ120から放射された光を照射し、貫通孔112から吸引しウエハWを接合用ジグ110に保持し接合用ジグ110を配置し、光が照射されたウエハWの面を貼り合わせて接合しているので、ウエハWの側面をピンセットで挟むことなくウエハWを接合することができる。
このため、このような本発明の実施形態に係るウエハの接合方法によれば、従来のウエハの接合方法と比較して接合されているウエハWの主面の間に異物が混入するのを抑えることができ、接合後の生産性を向上させることができる。
接合されている一方のウエハWから他方のウエハWに向かう向きに光を入射させる場合、このような本発明の実施形態に係るウエハの接合方法によれば、従来のウエハの接合方法と比較して異物の混入を抑えることができるので、従来のウエハの接合方法と比較して異物の混入により干渉縞による外観不良を抑えることができ、従来のウエハの接合方法と比較して生産性を向上させることができる。
【0046】
また、本発明の実施形態に係るウエハの接合方法によれば、平板部113側を向く柱部113の主面にネジ用の溝部を設け平板部113と柱部113とをネジを用いて固定しているので、容易に接合用ジグ110を形成することができる。
このため、本発明の実施形態に係るウエハの接合方法によれば、両主面の形状が同じ四角形状のウエハの接合であれば容易に接合用ジグ110を形成することができ、生産性を向上させることができる。
【0047】
なお、貫通孔が平板部に一つ設けられている場合について説明しているが、平板部の他方の主面側の貫通孔の開口部から吸引手段を用いて吸引しウエハを平板部の一方の主面に保持することができれば、貫通孔を複数形成してもよい。
【0048】
右水晶からなる旋光板と左水晶からなる旋光板とを接合する場合について説明しているが、ウエハの主面を直接接合によって接合していれば、例えば、波長板を貼り合わせてもよい。
【0049】
また、ウエハが水晶からなる場合について説明しているが、ウエハの主面を直接接合によって接合していれば、例えば、ガラスであってもよい。
【0050】
また、2枚のウエハを接合する場合について説明しているが、例えば、接合されているウエハを一つのウエハとみなして、接合されているウエハ同士をさらに接合してもよい。
【0051】
また、柱部の両主面が円形形状となっている接合用ジグを用いている場合について説明したが、柱部の両主面が同形状となっていれば、例えば、四角形状となっていてもよい。
【0052】
また、柱部が三つ設けられている場合について説明しているが、平板部の一方の主面の所定の二つの辺の縁部に沿って並んで設けられていれば、四つ以上設けてもよい。柱部は、例えば、柱部が5つ設けてもよい。このとき、平板部の一方の主面の所定の二つの辺であって一方の辺の縁部に沿って二つ並んで設けられ、平板部の一方の主面の所定の二つの辺であって他方の辺の縁部に沿って三つ並んで設けられている。
【符号の説明】
【0053】
110,210 接合用ジグ
111,211 平板部
112,212 貫通孔
113,213 柱部
120 エキシマ照射ランプ
W ウエハ
210 スペーサー
211 第一の凹部空間
212 第二の凹部空間