(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内側リップ(14)は、前記カップの前記底部(11)に向けて方向付けられたショルダー(16)を備えている環状リップであることを特徴とする請求項2に記載されたキット。
前記材料スティック(8)は、リップスティックなどの化粧用途のために、又は製薬学的用途のために、リップに塗布されるように意図された材料からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のキット。
前記詰め替え品の前記カップ(7)は、前記詰め替え品ハウジング(43)の前記第2の端部(46)内に装着され、前記詰め替え品ハウジング(43)は、それが前記軸方向(X’)で前記カップ(7)に対して押圧することができるように、前記第2の端部(46)に向けて方向付けされるショルダー(49)を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のキット。
前記カップの前記内側リップ(14)は環状であり、前記内側リップ(14)は前記カップの前記底部(11)に向けて方向付けられたショルダー(16)を備えることを特徴とする請求項10に記載のキット。
前記抜出部材の前記外側リップ(66)は環状であり、前記詰め替え品ハウジング(43)に向けて方向付けられたショルダー(68)を備え、前記抜出捕捉部材(64)がフェルールを有することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のキット。
前記カップ(7)の前記底部(11)は、前記内側リップ(214)によって範囲が定められた開口部(274)を備えており、前記抜出部材(264)は少なくとも1つのシャフトを備えており、前記少なくとも1つのシャフトは、前記外側リップ(266)を備える突出ヘッドを有する自由端部(265)まで延在し、前記カップの前記内側リップ(214)を捕獲するように適合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のキット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この周知の装置の一の欠点は、カップの半径方向のタブが突出していることである。このため、それらの半径方向のタブは塗布装置の設計における制約を負わせ、その緊密さ(compactness)を制限する。さらに、前記半径方向のタブは、特に前記材料スティックがそのサービス寿命の終わりである場合に、材料を塗布する場合に、使用者に対して困ったもの(nuisance)とされることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の目的は、それらの欠点を克服することである。
【0007】
それ故に、本願発明は、
(a) 材料塗布装置であって、
− 第1の端部と第2の端部との間で、長手方向に延在する保護チューブであって、前記第2の端部が開口している、保護チューブと、
− 前記保護チューブ内に含まれた可換性カートリッジであって、前記カートリッジが、カップ及び材料スティックを含み、前記材料スティックが、前記カップの内側で係合した近位端部と前記カップから所定の距離の遠位端部との間で前記長手方向に延在しており、前記カップが、前記カップの内側で前記材料スティックによって覆われる内側リップを備える、可換性カートリッジと、
− 前記材料スティックの少なくとも一部が前記保護チューブの前記第2の端部から出るように、前記長手方向で前記保護チューブ内で前記材料スティックを移動させるための制御機構であって、前記カップが取り外し可能に取り付けられるスライド要素を備える、制御機構と、
を備える材料塗布装置と、
(b) 前記材料スティックを貫通するように適合された抜出部材(extracting member)であって、前記抜出部材が、前記材料スティック内への貫通後に、前記内側リップに強固に取り付けられる外側リップを有し、それによって、前記カートリッジが前記塗布装置から抜き出される、抜出部材と、
を備えるキットを提案する。
【0008】
それらの配置構成によって、使用済みカートリッジは、外側半径方向のタブを有するカートリッジのカップなしで、塗布装置から容易に、且つきれいに抜き出されることができる。
【0009】
本願発明のキットのいくつかの実施形態において、1つ又は複数の以下の構成が使用される場合がある。
【0010】
− 前記カップは、底部と、前記材料スティックの前記近位端部が係合される側壁とを備えており、前記内側リップは、前記側壁から半径方向内向きに突出している。
【0011】
− 前記内側リップは、前記カップの前記底部に向けて方向付けられたショルダーを備えている環状リップである。
【0012】
− 前記内側リップがねじである。
【0013】
− 前記カップは底部を備えており、前記底部には、前記内側リップによって範囲が定められた開口部が存在する。
【0014】
− 前記材料スティックは、ペースト状の材料からなる。
【0015】
− 前記材料スティックは、リップスティックなどの化粧用途(cosmetic use)のために、又は製薬学的用途のためにリップに塗布されるように意図された材料からなる。
【0016】
− 該キットは、ケース内に取り外し可能に収容された可換性カートリッジを含む詰め替え品を備えており、該ケースは、第1の端部と第2の端部との間で軸方向に延在している詰め替え品ハウジングを備えており、前記第2の端部が開口しており、前記カートリッジは、カップと、材料スティックと、を備えており、前記カップの底部が前記詰め替え品ハウジングの前記第2の端部に向けて配置されており、それによって、前記カップが前記塗布装置のスライド要素に取り付けられることができ、前記詰め替え品の材料スティックが、前記カップの内側で係合した近位端部と前記カップから所定の距離の遠位端部との間で、軸方向で長手方向に延在しており、前記詰め替え品の前記カップは、前記カップの内側で前記材料スティックによって覆われる内側リップを備えており、前記詰め替え品の前記材料スティックは、前記抜出部材によって貫通可能であり、前記抜出部材は、前記内側リップに強固に取り付けられるように適合され、前記詰め替え品が前記塗布装置に組み立てられる場合に前記詰め替え品カートリッジの抜出を可能にする。
【0017】
− 前記詰め替え品の前記カップは、前記詰め替え品ハウジングの前記第2の端部内に装着され、前記詰め替え品ハウジングは、それが前記軸方向で前記カップに対して押圧することができるように、前記第2の端部に向けて方向付けされるショルダーを備える。
【0018】
− 前記詰め替え品ハウジングの前記第2の端部を閉鎖するためのキャップを備えている。
【0019】
− 前記キャップは、前記詰め替え品ケースの各側面上のそれぞれ2つのピボットに回動可能に取り付けられる2つのアームを備えており、前記アームは、前記キャップが前記詰め替え品ハウジングの第2の端部を閉鎖する閉鎖位置と、前記キャップが前記詰め替え品ハウジングの前記第2の端部から離れるように移動される開放位置との間で前記ケースに対してスライドするように適合され、前記開放位置は、前記キャップが前記詰め替え品ハウジングの前記第2の端部から十分に離隔したものであり、前記キャップを回動することを可能にし、前記詰め替え品ハウジングの前記第2の端部を遮らない状態にする。
【0020】
− 前記抜出部材は、前記詰め替え品の前記ケースに一体的に取り付けされ、前記抜出部材は、外側リップを備えており、前記外側リップが、前記カップを保持するように前記カップの内側リップと協働し、前記カートリッジが前記塗布装置に組み立てられる場合に、前記カートリッジの抜出を可能にする。
【0021】
− 前記詰め替え品の前記ケースは、抜出ハウジングをさらに備えており、前記抜出ハウジングは、前記詰め替え品ハウジングの反対側で開口しており、前記抜出部材を少なくとも部分的に含み、前記抜出ハウジングは、塗布装置から抜き出されたカートリッジを収容するように適合され、前記抜出部材によって保持される。
【0022】
− 前記カートリッジの前記カップは、底部と、前記材料スティックの近位端部が係合した側壁と、を備えており、前記内側リップは、前記側壁から半径方向内向きに突出する。
【0023】
− 前記抜出部材の前記外側リップは、それが塗布装置上に組み立てられる場合に、前記カートリッジの内側リップを捕獲するように適合される。
【0024】
− 前記カップの前記内側リップは環状であり、前記内側リップは前記カップの前記底部に向けて方向付けられたショルダーを備える。
【0025】
− 前記抜出部材の前記外側リップは環状であり、前記詰め替え品ハウジングに向けて方向付けられたショルダーを備え、前記抜出捕捉部材がフェルールの形態である。
【0026】
− 前記カップの前記内側リップは、ねじであり、前記抜出部材は、前記カップの前記内側リップ内にねじ込まれるように適合された相補的なねじである。
【0027】
− 前記カップの前記底部は、前記内側リップによって範囲が定められた開口部を備えており、前記抜出部材は少なくとも1つのシャフトを備えており、前記少なくとも1つのシャフトは、前記外側リップを備える突出ヘッドを有する自由端部まで延在し、前記カップの前記内側リップを捕獲するように適合される。
【0028】
本願発明の他の態様は、上記に規定されるようなキットの使用であって、前記抜出部材が前記塗布装置の前記カートリッジにおける前記材料スティック内へ貫通し、前記抜出部材の前記外側リップが、前記カップの前記内側リップに強固に取り付けられ、前記カートリッジは、前記抜出部材の援助で抜き出される、キットの使用である。
【0029】
他の特徴及び利点は、添付した図面を参照して制限されていない例を提供する、その実施形態のいくつかの以下の説明を読むことから明白になるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0031】
複数の図面において、同一の参照符号は、同一の要素又は類似の要素を示すために使用される。
【0032】
[A.本願発明の第1の実施形態]
a)塗布装置
図1〜
図4に見られるように、塗布装置1は、第1の端部3と第2の端部4との間で、長手方向Xに延在している保護チューブ2を備える。より具体的には、保護チューブ2は、中心軸Xの略円筒形状を有することができる。第2の端部4は、開口している。
【0033】
この保護チューブ2は、例えば、プラスチックから製造されてもよく、且つ場合により、装飾的な金属のフェルール(ferrule)によって、(第2の端部4に隣接した領域を意味する)その認識できる外側領域において覆われてもよい。
【0034】
該保護チューブ2は可換性カートリッジ6を含有しており、該可換性カートリッジ6は、
‐ カップ7、例えばプラスチックから製造されたカップ7と、
‐ 材料スティック8、全ての図面において例として使用されるリップスティックのスティック8と、
を備える。
【0035】
材料スティック8は一般的に、固体状の材料又はペースト状の材料から製造されており、該材料スティックは、室温で時間とともに安定したままであるスティックに形成されることができる。この種の固体状の材料又はペースト状の材料は、ワックス又はワックス混合物を含有し、使用中に表面と接触することによって堆積される。固体状の材料又はペースト状の材料はまた、該材料がスティックなどの付与された形態に形成される場合に、その結合性を失うことなく、剛体によって貫通されることができる材料を意味すると理解される。
【0036】
材料スティック8は、カップ7に強固に取り付けられた近位端部9と保護チューブの第2の端部4に近接した遠位端部10との間で、長手方向に延在し、且つこの第2の端部4によって保護チューブ2から出るように適合される。
【0037】
図面において示された例において、カップ7は、材料スティックの近位端部9が挿入される所定の内側容積を画定する。より具体的には、この例において、カップ7が底部11と、例えば軸Xを中心に配置した略円筒形状を有する側壁12と、を有することができる。この側壁12は、材料スティックの遠位端部10の方向で、底部11から自由端部13へ延在する。
【0038】
本願発明において、材料スティック8がその使用可能寿命の終わりである場合に、材料のカートリッジ6を抜き出すことを容易にするために、カップ7には、内側リップが設けられており、該内側リップが半径方向内向きに突出し、且つ前記カップの内側で材料スティック8によって覆われるが、使用済みカートリッジ6の抜出、及び新しいカートリッジとのその交換を可能にするために、材料スティックを貫通する外側抜出部材と協働することができる。
【0039】
本願発明の第1の実施形態において、該カップの前記内側リップは環状リブ14からなり、該環状リブ14は、前記側壁12の内側に、自由端部13に隣接して配置される。
図2Aにより詳細に示されるように、該環状リブ14は、該当する場合に、傾斜側面15及びショルダー16を有することができ、該傾斜側面15は下向き且つ半径方向内向きにショルダー16へ延在しており、中心軸Xに対して略垂直な底部11に向けて方向付けられる。
【0040】
図1及び
図2に示されるように、塗布装置1は、
‐前記スティック8が前記保護チューブ2内に完全に含まれる後退位置(
図2)と、
‐前記スティック8が前記保護チューブ2の第2の端部4から突出する使用位置(
図1)と、
の間で材料スティック8を移動させるための制御機構17をさらに備える。
【0041】
図面に示された例において、制御機構17は、塗布装置の下部分を形成するベース18を含む。このベース18は、塗布装置1を水平面上に配置することを可能にする底部19と、前記底部19から中心軸Xに沿って延在する側壁20であって、この保護チューブの第1の端部3に隣接して、保護チューブ2の下部分を取り囲む側壁20と、を備える。
【0042】
前記ベース18の側壁20の上部分は場合により、薄い部分21を備えており、該薄い部分21には、材料スティック8が後退位置にある場合に、保護チューブ2を覆うための保護キャップ22(
図1)が装着されてもよい。
【0043】
前記ベース18は、その後退位置とその使用位置との間で材料スティック8のスライドを制御するために、中心軸Xに関して保護チューブ2に対して回転するように組み立てられてもよい。
図2及び
図3に示されるように、制御機構17は、場合により、
‐ 軸Xに沿って長手方向に延在するねじ23であって、保護チューブ2の内側で軸Xに沿ってスライドするスライド要素24に一体的に取り付けられる、ねじ23と、
‐ 前記ねじ23に取り付けられるナット25であって、ベースとともに回転するようにベース18に取り付けられるナット25と、
を備えてもよい。
【0044】
図2又は
図3に示された特定の例において、ねじ23は、スライド要素24と同一のプラスチックの部材から製造されてもよく、ナット25はまたプラスチックから製造されてもよい。
【0045】
ねじ23は、中空のステムの形態とされてもよく、
‐ 互いに対して、且つ軸Xに対して平行に延在する2つの平坦で且つ対向する側面26(
図2及び
図4に見られる)と、
‐
図3に見られることができるように、軸Xを中心に配置した円筒形状部分の形状の2つの側面27であって、互いに直径の反対側であり、且つ平坦な側面26に接続される、2つの側面27と、
を備えてもよい。円筒形状部分における側面27は雄ねじ28を有しており、該雄ねじ28は、ナット25における雌ねじ29と係合する(
図3及び
図4に見られる)。
【0046】
ねじ23は、横断方向の壁31において開口部30を貫通して、スライド要素24からベース20の底部19まで延在しており、該横断方向の壁31は、保護チューブ2と同一のプラスチックの部品から形成されてもよく、該保護チューブの第1の端部3と第2の端部4との間の中間位置で、この保護チューブにおいて半径方向内向きに延在する。
図4に示されるように、開口部30は、ねじ23の外形に略相補的である形状を有してもよく、(ねじ23の2つの平坦な側面26が開口部30の2つの対向する直線状の縁部と滑り接触している)ねじ23が軸Xの周りで回転することを防止するとともに、ねじ23が、スライド要素24とともに軸Xに沿って、保護チューブ2の内側で並進運動的に移動することを可能にする。
【0047】
保護チューブ2の内側でのねじ23の移動は、
‐ 横断方向の壁31によって停止されるスライド要素24によって下向きに(ベース18に向かうことを意味する)、及び
‐ 例えば、横断方向の壁30に対する2つの弾性タブ32の接触によって、上向きに(保護チューブ2の第2の端部に向かうことを意味する)、
制限される。
【0048】
それらの弾性タブ32は、例えば、このねじ23の自由端部33に隣接して、ねじ23と同一の部品から成形されてもよく、且つ前記弾性端部32は、ねじ23が保護チューブ2内に初めに設置される場合に、弾性変形することによって横断方向の壁31における開口部30を通過するように適合されてもよい。この目的のために、複数の弾性タブ32は、半径方向内向きに変形可能であり、弾性タブ32のそれぞれは、必要に応じて、上向きの角度で且つねじの複数の平坦な側壁26の1つから半径方向外向きに延在する傾斜面32aと、軸Xに対して略垂直に延在する上部停止面32bと、を有する場合がある(
図2に見られる)。
【0049】
スライド要素24自体は、例えば、示されるように、軸Xに対して垂直に延在する単なるプレートの形態、保護チューブの第2の端部4に向けた皿型開口部(dish opening)の形態、又は任意の他の形態とされる場合がある。このスライド要素24には、ここで考慮される例において、中央開口部34が設けられており、その中央開口部34内では、弾性ラグ35が適所で挟まれることができ、上記のカップ7の底部11の下で単一の部品から形成される。この弾性ラグ35は、例えば、X軸を中心に配置した略円筒形状の対称性を有する側壁36を有することができ、半径方向外向きに突出しているリップ37をその自由端部で有し、中央開口部34内でリップ37を適所に挟むことによって、スライド要素24上の取り外し可能な方法でカップ7を保持するために適合される。
【0050】
最後に、上記のナット25は下部分38を有する場合があり、該下部分38は、例えば、溝を刻む場合がある、又は溝を刻む場合がない。さらに、該下部分38は、ベース20に配置される相補的な内側部分内に押し込まれる。この下部分38は、環状形状であり、このねじと干渉することなく、ねじ23を取り囲む。前記下部分38は、それ自体がねじ切りされていない中間環状部分39によって、次いで、上記の雌ねじ29を備える上部分40によって、保護チューブの横断方向の壁30に向けて延在される。
【0051】
制御機構17によって、ベース20は、材料スティック8を保護チューブ2から突出させる、又は保護チューブ2内に後退させる方法で、スライド要素24及び材料のカートリッジ6をスライドさせることによって、X軸に関して保護チューブ2に対して回転される。
【0052】
当然ながら、上記の特定の制御機構は、例としてのみ提供される。他の制御機構は、材料スティックの移動を制御するために使用される場合があり、特に、先行技術で周知であるような材料スティック8に同心的に配置される部品における溝を使用させる制御機構とされる場合がある。
【0053】
b)詰め替え品
図5〜
図8は、上記の塗布装置1における材料のカートリッジ6を交換するために使用される詰め替え品41の例を示す。
【0054】
この詰め替え品41は、例えばプラスチックから製造されたケース42を備えており、該ケース42は、新しい材料のカートリッジ6を含有する詰め替え品ハウジング43の境界を定めており、この新しい材料のカートリッジ6は、塗布装置1(
図6に見られる)の内容において上述したようにカートリッジ6と同一である。
【0055】
ケース42は、場合により、略平行六面体である外形を有しており、中心軸X’に沿って長手方向に延在する細長い形状を有する場合がある。詰め替え品ハウジング43は、軸X’を中心に配置された円筒形状を有する場合がある。
【0056】
ケース42は、詰め替え品ハウジング43の境界を定める環状内側側壁44を有してもよく、該詰め替え品ハウジングは、第1の端部45と第2の端部46との間で中心軸X’に沿って延在する。詰め替えハウジング43の第1の端部45は、例えば、詰め替え品ケースの側壁44と同一の部品から形成される横断方向の仕切り47によって閉鎖されることができる。詰め替え品ハウジングの第2の端部46は開口しており、場合により、取り外し可能な保護膜48によって一時的に閉鎖される場合があり、この該取り外し可能な保護膜48は、例えば、側壁43の端面に熱融着されてもよく、又は接着されてもよい(
図6及び
図8に見られる)。
【0057】
図6に示されるように、新しい材料のカートリッジ6は、そのカップの底部11が詰め替え品ハウジングの第2の端部46に隣接している状態で、且つその材料スティックの遠位端部10が詰め替え品ハウジングの第1の端部45に隣接している状態で、詰め替え品ハウジング43内に配置される。
【0058】
該カートリッジ6は、そのカップ7を詰め替え品ハウジングの第2の端部46内に挿入することによって、詰め替え品ハウジング内で適所に保持されており、前記詰め替え品ハウジングはショルダー49を備えており、前記ショルダー49は、軸方向X’において、第2の端部46がカップに対して押圧することができるように、第2の端部46に向けて方向付けられる。該ショルダー49はそれ故に、以下に説明されるであろうように、使用済みカートリッジ6が前記塗布装置から抜き取られた後、塗布装置1での新しいカートリッジ6の配置中に、軸方向X’において前記カップに圧力を作用することができる
【0059】
より具体的には、ここで考慮される例において、詰め替え品ハウジング43はカップ保持手段を備えており、該カップ保持手段は、中心軸X’を中心に配置した略円筒形状の一般的形状の環状内壁50とされる。該環状内壁50は、ケース42と同一のプラスチックの部品から成形されてもよく、横断方向の仕切り47から詰め替え品ハウジングの第2の端部46に隣接して位置した自由端部51へ中心軸X’に沿って延在してもよい。
【0060】
この環状内壁50は、その自由端部51に隣接して、末端部52を有してもよい。該末端部52は、前記ショルダー49の境界を定める細長い内径を有する。新しいカートリッジ6のカップの側壁12は、この側壁の自由端部13が前記ショルダー49に対して押圧している状態で、この末端部52内に挿入される。
【0061】
環状内壁50は、その自由端部に隣接して環状内側リップ53を備えており、該環状内側リップ53は、カップの側壁12と接触状態になり、該環状内側リップ53は、該環状内壁50内へのカップの緩い挿入(gentle insertion)を可能にする。
【0062】
詰め替え品のケース42は、詰め替え品ハウジングの第2の端部46を一時的に閉鎖するためのキャップ54をさらに備えてもよい。
【0063】
このキャップ54は、場合により、ケースの側壁44に回動可能に取り付けられてもよい。この目的のために、キャップ54は、例えばスターラップ形状(stirrup−shaped)とされてもよく、
‐ 詰め替え品ハウジングの第2の端部46を覆うための中央部分55と、
‐ ケース42の側壁44の2つの対向した側面上のそれぞれ2つのピボットで回動するように組み立てられた2つのアーム56と、
を含む。
【0064】
アーム57はさらに、
‐ キャップの中央部分56が詰め替え品ハウジング43の第2の端部46を閉鎖するように、ケースの端面に対して押圧する閉鎖位置と、
‐ キャップが詰め替え品ハウジングの前記第2の端部46から離れるように移動される開放位置であって、キャップの中央部分55が、キャップが回動することを可能にするために、且つ詰め替え品ハウジングの前記第2の端部46を遮られない状態にするために、詰め替え品ハウジング43の第2の端部46から十分に離隔される、開放位置と、
の間でケースの側壁44に対してスライドするように組み立てられる場合がある。
【0065】
示された特定の例において、ピボット57は、アーム56の内側側面58でそれぞれ形成されており(
図6〜
図8に見られる)、それらのピボット57は、アーム56と対向する側壁44の面において配置されるそれぞれ2つの溝59においてスライドするように組み立てられる。該溝59のそれぞれは、対応するアーム56に向けて開口しており、中心軸X’に対して長手方向に平行に延在する。有利には、各溝59は、1つ又は複数の狭い部分61を備える場合がある。該狭い部分61は、詰め替え品ハウジング43の第2の端部46と反対側にある溝59の端部で、少なくとも1つの保持スロット60の範囲を定める。この保持スロット60は、
図6〜
図8に示されるように、キャップ54が閉鎖位置にある場合に、対応するピボット57を受容し、且つその結果、前記ピボット57が故意ではなくスライドすることを防止する。
【0066】
各溝59がその反対側の端部で第2の狭い部分61を有することは、可能である。この第2の狭い部分61は、使用者がキャップ54を開放位置にスライドさせる場合に、ピボット57を適所で保持するための第2の保持スロット60を画定する。第2の狭い部分61は、使用者がキャップ54をスライドさせたい場合に、それらが弾性変形することを可能にするように、且つピボット57の通路を収容するように十分に断言されない(sufficiently unpronounced)。
【0067】
図6に示されるように、詰め替え品ケース42は、抜出ハウジング(extraction housing)62をさらに備えてもよい。該抜出ハウジング62は、円筒形状とされてもよく、軸X’を中心に配置してもよく、且つ詰め替え品ハウジング43の反対側で開口してもよい。この抜出ハウジング62は横断方向の仕切り47から開口端部63へ、軸X’に沿って延在してもよく、少なくとも1つの抜出部材64を含有してもよい。該少なくとも1つの抜出部材64は、塗布装置1の使用済み詰め替え品6における材料スティック8の残り部分内で貫通するように適合される。この抜出部材64は外側リップ66を有しており、該外側リップ66は、前記内側リップを保持し、且つ前記塗布装置からの使用済みカートリッジの抜出を可能にする方法で、使用済みカートリッジのカップの内側リップ14と協働するように適合される。
【0068】
本願発明の第1の実施形態において、抜出部材は少なくとも1つの壁を有しており、該少なくとも1つの壁は、横断方向の仕切り57から抜出ハウジングの開口端部63に向けて、自由端部65まで軸X’に沿って延在している。該自由端部65は外側リップ66を有しており、該外側リップ66は、使用済みカートリッジのカップの内側リップ14の下で捕獲するように形成される。より具体的には、抜出部材64の外側リップ66はショルダー68を備えてもよく、該ショルダー68は、横断方向の仕切り57に向けて方向付けられており、且つ使用済みカートリッジのカップの内側リップ14の下で捕獲するように適合される。有利には、外側リップ66は、横断方向の仕切り47の方向において、ショルダー68に対して所定の角度で半径方向外向きに延在する傾斜面67を有してもよく、該ショルダー68が軸X’に対して垂直とされ得る。
【0069】
図面に示された例において、抜出部材64は、フェルールの形態とされており、該フェルールは、略円筒形状とされており、且つ軸X’を中心に配置されるが、このフェルールは、例えば複数のタブと置換されることができ、該複数のタブのそれぞれが外側リップ66を有する。
【0070】
ちょうど記載された詰め替え品41は、以下のように使用されることができる。
【0071】
該塗布装置1の材料スティック8がその使用可能寿命の終わりに近づく場合に、
図9に示されるように、この塗布装置1の保護チューブ2の第2の端部4は、詰め替え品ケース41の抜出ハウジング62内に装着される。有利には、抜出ハウジング62の内径は、金属フェルール5の外径(又は、保護チューブ2がそのようなフェルール5を有してない場合に、保護チューブ2の外径)と略等しく、それによって、この挿入は、詰め替え品41の中心軸X’を、塗布装置1の中心軸Xと位置合わせする。
【0072】
この移動中、使用者が矢印69の方向で、詰め替え品41に圧力を作用させる場合に、抜出部材64は、このスティックの縁部で、使用済みの材料のスティック8内に貫通し、カップの側壁12を貫通する。材料スティック8を形成する製品は、この貫通を可能にするのに十分柔らかい。抜出部材64の外径は、内側リップ14及び外側リップ66を除いて、側壁12の内径と実質的に等しく、又は側壁12の内径より僅かに小さくなっており、それによって、抜出部材64の自由端部65は難なく、カップ7の自由端部13内に貫通することができ、次いで、傾斜側面15及び傾斜面67は、抜出部材64及びカップの側壁12を弾性変形させるとともに、共に協働しており、抜出部材の外側リップ66がカップの内側リップ14を通過させることを可能にし、その後、抜出部材の外側リップ66は、
図9aにより詳細に示されるように、カップの内側リップ14の下で引っ掛かり、適所で挟む。
【0073】
塗布装置1の使用済みカートリッジ6は次いで、抜出部材64上に強固に挟まれており、それによって、使用者は、矢印70の方向において詰め替え品41に引張力を作用させることによって、使用済みカートリッジ6を塗布装置のスライド要素24から取り外すことができる(
図10に見られる)。使用済みカートリッジ6はそれ故に、詰め替え品41の抜出ハウジング63の内側に全体的に含まれており、この使用済みカートリッジを抜き出す動作は、使用者を汚すことなく容易に発生する。
【0074】
使用者が新しい詰め替え品41のカートリッジ6を塗布装置1内に設置したい場合に、彼女は
図11及び
図12に示されるように、詰め替え品43の第2の端部46を開口する。
【0075】
この目的のために、使用者はそれ故に、
図11における矢印71の方向で、詰め替え品ハウジング42内で対応するスリット59に沿ってこのキャップのピボット57をスライドさせることによって、キャップ54を初めに上昇させる。
【0076】
キャップはその結果その開放位置にあり、該開放位置は
図1における矢印72によって示されるように、キャップがケース42上で自由に回動することを可能にする。詰め替え品ハウジング43の第2の端部46が、上記の膜48によって最初に密封されていた場合に、使用者はこの動作中に該膜48を取り除き、該使用者はまた、詰め替え品ハウジング43が塗布装置1の保護チューブ2の第2の端部4と対向するように、詰め替え品41を方向付ける。
【0077】
図13に示されるように、使用者は次いで、塗布装置の保護チューブ2を詰め替え品の詰め替え品ハウジング43内に挿入し、前記詰め替え品ハウジングは、保護チューブ2のフェルール5の外径と略等しい内径(又は、フェルール5が除外される場合に、保護チューブ2の外径に略等しい内径)を有する。それによって、
図13において認識できる矢印73の方向における移動によって、詰め替え品41が保護チューブ2と係合される場合に、詰め替え品の中心軸X’は次いで、塗布装置の中心軸Xと位置合わせされる。さらに、詰め替え品ハウジングの環状壁50の外径は、保護チューブ2の内径と略等しいとされてもよく、それによって、該環状壁50は、この移動中に保護チューブ2内に挿入されることができ、詰め替え品41を案内することに貢献することができる。使用済み詰め替え品を引っ掛けることに備えて、詰め替え品装置43の下部分とフェルール5との間で、中心転換手段(recentering means)を有することは、より好ましい。
【0078】
使用者は次いで、新しい詰め替え品6のカップ7の弾性ラグ35が塗布装置1の一部であるスライド要素24の中央開口部34内にスナップ留めする(snap)まで、矢印73の方向で詰め替え品41のケース42に、又は軸XX’に沿ってそれを再位置付けした後でキャップに押圧する。適所へのスナップ留めは、弾性ラグが適所内へスナップ留めすると、弾性ラグ35によって開放された特徴的なクリック音によって使用者にあきらかになることができる。彼女は次いで、矢印73の反対方向に詰め替え品41を引っ張る。塗布装置1はその結果、新しい材料カートリッジ6を有する、
図2及び
図3における状況になる。
【0079】
使用者は好ましくは、各詰め替えステップの前に、特に製品の新しいカートリッジの配置中に、使用済み材料スティックを保持するカップが可能な限り最も低い位置に配置されており、それによって、引っ掛けプロセス中に塗布装置に損傷を与える危険性を制限することを確実にする。該詰め替え品を取り除く最終的なステップ中の新しい材料スティックも同じである。
【0080】
図14〜
図20aで示される、本願発明における第2の実施形態及び第3の実施形態は、本願発明の第1の実施形態と共通した多数のポイントを有しており、それ故に、以下のそれらの全体において記載されていないであろう。上記の第1の実施形態に対する本願発明のそれらの第2の実施形態及び第3の実施形態における差異のみが詳細に記載されるであろう。そして、第1の実施形態のために既に記載されて複数の利点が、第2の実施形態でも維持されることは、理解されている。
【0081】
[B.本願発明の第2実施形態]
本願発明の第2の実施形態において、塗布装置1は、カップ7の内側リップ114が、
図14及び
図15に見られることができるように、このカップの側壁12の内面でのねじの形態であるとの事実において、本願発明の第1の実施形態と異なる。さらに、詰め替え品の抜出部材64の外側リップ166は、化粧品カートリッジのカップ7の雌ねじ内にねじ込まれるように適合される雄ねじの形態とされる場合もある(
図15に見られる)。
【0082】
それ故に、
図16及び
図16aに示されるように、使用済みカートリッジ6を塗布装置1から抜き出す操作中に、詰め替え品41の抜出ハウジング62は初めに、矢印69の方向で適用され、それによって、抜出ハウジング62に塗布装置の保護チューブ2を入れる。次いで、使用者は、
図16及び
図16aに示されるように、抜出部材が材料スティック8を貫通する間に、抜出部材64のねじ166を使用済みカートリッジのカップ7の雌ねじ114に螺合する方法で、中心軸X’上で詰め替え品41を回転させる。
【0083】
使用済みカートリッジ6は、本願発明の第1の実施形態のための上記に説明された方法と同一の方法で、矢印69の反対方向に引っ張ることによって塗布装置1から抜き出されることができ、詰め替え品ハウジング43内に含まれた新しいカートリッジ6は次いで、本願発明の第1の実施形態と同じ方法で、矢印73の方向で新しいカートリッジ6を装着する(
図17に見られる)ことによって、塗布装置1に単純に配置されることができる。
【0084】
[C.本願発明の第3の実施形態]
本願発明の第3の実施形態において、
図18及び
図19に示されるように、材料のカートリッジ6は、このカートリッジのカップの側壁12が内側リップを有してないとの事実によって、第1の実施形態の材料カートリッジから区別される。しかしながら、このカップの縁部11は、内側リップ214の範囲を定める中央開口部274を有しており、該内側リップ214は、弾性ラグ235の中心で、中央開口部274を取り囲む底部11の一部を構成する。内側リップ214は、本願発明の他の実施形態のように、カップの内側の材料8によって覆われる。
【0085】
この弾性ラグ235は有利には、第1の実施形態の弾性ラグ35の直径より大きな直径を有してもよい。前記弾性ラグ235は、例えば、軸Xの周りで円筒形状を形成する側壁236を有しており、塗布装置のスライド要素24の中央開口部274内に弾性ラグ235をスナップ留めすることを可能にするように、その自由端部で外側リップ237を有する(
図18に見られる)。必要に応じて、中央開口部274は、本願発明の第1の実施形態の中央開口部34より大きくてもよい。そして、塗布装置のねじ223は、第1の実施形態の側面26に類似のその2つの平坦な側壁226が、本願発明の第1の実施形態における平坦な側壁26より互いからさらに離隔されるとの事実によって、第1の実施形態のねじ23と異なることができる。
【0086】
横断方向の壁31における開口部230は、上記の側壁226の形態に対応するように形成される。
【0087】
さらに、
図19に示されるように、詰め替え品ケース42から抜き出すための抜出部材264は場合により、シャフト264の形態とされてもよい。該シャフト264は、有利には、抜出ハウジング63の中心に配置され、且つ横断方向の仕切り47から、カップの内側リップ214と協働するように適合された外側リップ266の範囲を定める突出ヘッドを形成する自由端部265へ、詰め替え品の中心軸X’に沿って延在する。
【0088】
この外側リップ266は、カップの内側リップ214に取り付けるように適合される場合があり、特に、内側リップ214にスナップ留めするように適合される場合がある。そして、前記外側リップ266は有利には、横断方向の仕切り47の方向で、所定の角度で半径方向外向きにショルダー268へ延在する傾斜面267を有しており、該ショルダー268は、横断方向の仕切り47に向けて方向付けられ、且つ有利には中心軸X’に対して垂直に配置される。
【0089】
それ故に、
図20及び
図20aに示されるように、使用者が塗布装置1から使用済みカートリッジ6を抜き出したい場合に、彼女は、塗布装置の保護チューブ2上に、詰め替え品の抜出ハウジング62を装着するとともに、抜出部材の外側リップ266が、カップの内側リップ214の下で適所にスナップ留めされるまで、抜出部材264が使用済み詰め替え品内で材料スティック8を貫通させる。その後、使用済みカートリッジ6は、矢印71の反対方向で、詰め替え品41上の引張力によって、塗布装置から抜き出されることができる。
【0090】
最後に、塗布装置1上の新しい詰め替え品カートリッジ6の配置は、
図1に示されるように、矢印73の方向で、塗布装置の保護チューブ2上に詰め替え品41の詰め替え品ハウジング43を装着することによって、本願発明の第1の実施形態及び第2の実施形態と同じ方法で起こる。