特許第5791775号(P5791775)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5791775
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】延反積層装置
(51)【国際特許分類】
   D06H 7/02 20060101AFI20150917BHJP
   B65C 9/36 20060101ALI20150917BHJP
   B65C 9/46 20060101ALI20150917BHJP
   B65C 5/02 20060101ALI20150917BHJP
   D06H 7/18 20060101ALI20150917BHJP
   B65H 29/36 20060101ALI20150917BHJP
   B26D 5/00 20060101ALI20150917BHJP
   B26D 7/06 20060101ALN20150917BHJP
【FI】
   D06H7/02
   B65C9/36
   B65C9/46
   B65C5/02
   D06H7/18
   B65H29/36
   B26D5/00 F
   !B26D7/06 Z
【請求項の数】6
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-193143(P2014-193143)
(22)【出願日】2014年9月22日
【審査請求日】2014年10月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591264474
【氏名又は名称】株式会社ナムックス
(74)【代理人】
【識別番号】100138896
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 淳
(72)【発明者】
【氏名】那須 信夫
【審査官】 結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−082465(JP,A)
【文献】 特開平05−124632(JP,A)
【文献】 特開平08−113868(JP,A)
【文献】 特開平08−118292(JP,A)
【文献】 特開平04−253627(JP,A)
【文献】 特開2010−023964(JP,A)
【文献】 特開2002−019754(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 9/46
B65C 9/36
B65C 5/02
B65H 29/36
D06H 7/02
D06H 7/18
B26D 5/00
B26D 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材が載置されて積層体が形成される載置面を有する積層テーブルと、
上記積層テーブルの載置面上に載置するシート材を原反から切り離すカッターを有し、上記載置面の少なくとも幅方向に駆動されるカッターヘッドと、
上記積層テーブルの載置面上に、上記カッターで原反から切り離されたシート材を移動させて載置する載置手段と、
上記シート材を裁断して形成される裁断片に関する情報が記載されたラベルを発行するラベル発行装置と、
上記カッターヘッドに設けられ、上記ラベル発行装置で発行されたラベルを受け取ると共に、上記積層テーブルの載置面上のシート材に上記ラベルを貼付するラベル貼付手段と
を備え
上記積層テーブルの載置面の両側縁に沿って走行する2つの走行部と、これらの走行部の間に架け渡されたレール部材とを有するカッターヘッド駆動機構を備え、
上記カッターヘッドは、上記カッターヘッド駆動機構の上記レール部材に沿って走行可能に取り付けられていることにより、上記載置面と平行の平面方向に駆動可能に形成されており、
上記ラベル発行装置は、上記カッターヘッド駆動機構の走行部に設けられていることを特徴とする延反積層装置。
【請求項2】
シート材が載置されて積層体が形成される載置面を有する積層テーブルと、
上記積層テーブルの載置面上に載置するシート材を原反から切り離すカッターを有し、上記載置面の少なくとも幅方向に駆動されるカッターヘッドと、
上記積層テーブルの載置面上に、上記カッターで原反から切り離されたシート材を移動させて載置する載置手段と、
上記シート材を裁断して形成される裁断片に関する情報が記載されたラベルを発行するラベル発行装置と、
上記カッターヘッドに設けられ、上記ラベル発行装置で発行されたラベルを受け取ると共に、上記積層テーブルの載置面上のシート材に上記ラベルを貼付するラベル貼付手段と
を備え
上記積層テーブルの載置面の両側に立設された支柱部材と、これらの支柱部材の間に架け渡されたレール部材とを有するカッターヘッド駆動機構を備え、
上記カッターヘッドは、上記カッターヘッド駆動機構の上記レール部材に沿って、上記載置面の幅方向に移動可能に取り付けられており、
上記ラベル発行装置は、上記カッターヘッド駆動機構の支柱部材に設けられていることを特徴とする延反積層装置。
【請求項3】
シート材が載置されて積層体が形成される載置面を有する積層テーブルと、
上記積層テーブルの載置面上に載置するシート材を原反から切り離すカッターを有し、上記載置面の少なくとも幅方向に駆動されるカッターヘッドと、
上記積層テーブルの載置面上に、上記カッターで原反から切り離されたシート材を移動させて載置する載置手段と、
上記シート材を裁断して形成される裁断片に関する情報が記載されたラベルを発行するラベル発行装置と、
上記カッターヘッドに設けられ、上記ラベル発行装置で発行されたラベルを受け取ると共に、上記積層テーブルの載置面上のシート材に上記ラベルを貼付するラベル貼付手段と
を備え
上記載置手段は、上記載置面の上方に配置され、上記シート材を原反から引き出す方向において進退両方向に移動可能に形成された上端ローラーと、この上端ローラーに巻き回されたコンベヤベルトとを有するコンベヤで形成され、
上記上端ローラーが移動すると共に回動し、上記コンベヤベルトの搬送側が停止する一方、上記コンベヤベルトの戻り側が移動して、上記コンベヤベルト上のシート材を載置面上に移す移載運転を行うように形成され、
上記上端ローラーの両端を回動可能に支持する支持部材と、
上記支持部材を上記載置面に対して接離方向に駆動可能に支持すると共に、上記載置面の両側縁に沿って移動するコンベヤキャリッジと、
上記コンベヤキャリッジの間に架け渡されたレール部材を備え、
上記カッターヘッドは、上記レール部材に沿って走行可能に取り付けられていることにより、上記載置面と平行の平面方向に駆動可能に形成されており、
上記ラベル発行装置は、上記コンベヤキャリッジに設けられていることを特徴とする延反積層装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の延反積層装置において、
上記載置手段は、上記載置面の上方に配置され、上記シート材を原反から引き出す方向において進退両方向に移動可能に形成された上端ローラーと、この上端ローラーに巻き回されたコンベヤベルトとを有するコンベヤで形成され、
上記上端ローラーが移動すると共に回動し、上記コンベヤベルトの搬送側が停止する一方、上記コンベヤベルトの戻り側が移動して、上記コンベヤベルト上のシート材を載置面上に移す移載運転を行うように形成されていることを特徴とする延反積層装置。
【請求項5】
請求項に記載の延反積層装置において、
上記上端ローラーの両端を回動可能に支持する支持部材と、
上記支持部材を上記載置面に対して接離方向に駆動可能に支持すると共に、上記載置面の両側縁に沿って移動するコンベヤキャリッジと
を備えることを特徴とする延反積層装置。
【請求項6】
請求項3又は4に記載の延反積層装置において、
上記載置面の下方に配置された下端ローラーと、
上記上端ローラーと下端ローラーとを連結する連結ベルトと、
上記連結ベルトを駆動して上端ローラーを移動させる連結ベルト駆動部とを備え、
上記コンベヤベルトは、上記上端ローラーと下端ローラーとの間に掛け渡された無端ベルトである
ことを特徴とする延反積層装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば布地等のシート材を原反から引き出して積層する延反積層装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、布地を裁断して被服用のパターンピースを作製する裁断装置として、裁断する布地を支持する支持面を有する裁断テーブルと、裁断刃を内蔵して上記支持面上で平面方向に駆動されるカッターヘッドとを備えたプロッタ型の裁断装置がある。この種の裁断装置は、パターンピースの形状を示す裁断データに基づいて、裁断刃を作動させながらカッターヘッドを駆動し、支持面上の布地を所定の形状に裁断して、パターンピースを作製するように構成されている。
【0003】
上記裁断装置で同一形状のパターンピースを複数個作製する場合、複数の布地を積層してなる積層体を支持面上に支持し、この積層体を裁断することで、裁断効率を上げることが行われている。裁断装置で裁断する布地の積層体を形成するために、ロール状の原反から布地を切り出して積み上げる延反積層装置が用いられている。
【0004】
本発明者は、延反積層装置として、布地が載置される載置面と、この載置面の上方に配置される上端ローラーと、上記載置面の下方に配置される下端ローラーと、上記上端ローラーと下端ローラーとの間に掛け渡された無端のコンベヤベルトと、上記上端ローラーと下端ローラーとを連結して上記コンベヤベルトの反対側に掛け渡された連結ベルトとを備えたものを提案している(特許文献1参照)。この延反積層装置は、載置面の一端側に配置された原反からコンベヤベルト上に布地を引き出し、引き出した布地を所定の長さに切断する。切断された布地をコンベヤベルトで載置面の他端側の載置位置に搬送し、搬送した布地をコンベヤベルトから載置面上に移載して、載置面に布地を載置する。上記原反から布地を引き出す引出工程と、引き出された布地を切断する切断工程と、切断された布地を搬送する搬送工程と、コンベヤベルトから載置面上に移載する載置工程とを繰り返すことにより、布地を積み重ねて積層体を形成する。延反積層装置で形成された積層体は、エアテーブルや作業者の手作業によって裁断装置の支持面上に搬送され、カッターヘッドのカッターで裁断されて、所定の形状を有する複数のパターンピースが作製される。
【0005】
ところで、裁断装置で作製されたパターンピースには、後の縫製工程で他のパターンピースと適切に組み合わされるように、各々の寸法や部位等の情報を表したラベルが貼付される。このラベルの貼付作業を効率的に行うために、従来、ラベルの発行機能と貼付機能を有する裁断装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
上記従来の裁断装置は、布地を広げるスプレッダ台と、布地を切断するカッター台を備え、上記スプレッダ台上に布地を引き出すスプレッダと、上記カッター台上の布地を裁断するカッターヘッドを備える。スプレッダ台は、幅方向に延在して長さ方向に駆動されるスプレッダビームを有し、カッター台は、幅方向に延在して長さ方向に駆動されるカッタービームを有する。上記カッターヘッドは、上記カッタービームに沿ってカッター台の幅方向に駆動される。上記スプレッダ台のスプレッダビーム、又は、上記カッター台のカッタービームに、ラベル貼りヘッドが駆動可能に取り付けられている。このラベル張りヘッドは、台紙に情報を印字してラベルを作製するプリンターと、プリンターで作製されたラベルを保持面で保持すると共に布地に向かって駆動され、保持面で保持したラベルを布地に貼り付ける貼付台とを有する。この裁断装置は、カッターヘッドと分離した上記ラベル貼りヘッドが、スプレッダビーム又はカッタービームに取り付けられていることにより、スプレッダ台に布地を広げる工程や、カッター台で布地を裁断する工程と並行して、ラベルの作製と貼付を行うことが可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−140469号公報
【特許文献2】特開2002−19754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2の裁断装置は、カッターヘッドと分離して形成され、プリンターと貼付台を有するラベル貼りヘッドを、スプレッダビーム又はカッタービームに沿って駆動するように構成されている。したがって、ラベル貼りヘッドのために、スプレッダやカッターヘッドと異なる駆動機構が必要となるので、装置構成が複雑となり、装置コストや製造コストが上昇する原因となる。
【0009】
特許文献2の裁断装置が備えるラベル張りヘッドを、引用文献1の延反積層装置に採用した場合においても、この延反積層装置が備えるカッターヘッドの走行レールにラベル貼りヘッドを別途設けることとなり、装置構成が複雑となり、装置コストや製造コストの上昇を招く。
【0010】
そこで、本発明の課題は、従来よりも簡易な構成により、シート材にラベルを貼付できる延反積層装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の延反積層装置は、シート材が載置されて積層体が形成される載置面を有する積層テーブルと、
上記積層テーブルの載置面上に載置するシート材を原反から切り離すカッターを有し、上記載置面の少なくとも幅方向に駆動されるカッターヘッドと、
上記積層テーブルの載置面上に、上記カッターで原反から切り離されたシート材を移動させて載置する載置手段と、
上記シート材を裁断して形成される裁断片に関する情報が記載されたラベルを発行するラベル発行装置と、
上記カッターヘッドに設けられ、上記ラベル発行装置で発行されたラベルを受け取ると共に、上記積層テーブルの載置面上のシート材に上記ラベルを貼付するラベル貼付手段と
を備えることを特徴としている。
【0012】
上記構成によれば、原反から引き出されたシート材が、カッターヘッドのカッターで切断されて、上記原反から切り離される。原反から切り離されたシート材は、載置手段により、積層テーブルの載置面上に載置される。上記シート材を裁断して形成される裁断片に関する情報が記載されたラベルが、ラベル発行装置によって発行される。上記ラベルは、ラベル貼付手段によって受け取られ、上記積層テーブルの載置面上のシート材に貼付される。ここで、上記ラベル貼付手段はカッターヘッドに設けられているので、カッターヘッドを駆動することにより、上記ラベル貼付手段を、シート材の所定の位置に移動させてラベルを貼付することができる。したがって、上記ラベル貼付手段は、専用の駆動手段が不要であるので、ラベル配置機能を有する延反積層装置を、比較的簡易な装置構成により実現できる。また、上記ラベル貼付手段は、上記載置面上のシート材にラベルを貼付するので、ラベルを貼付するための専用領域を積層テーブルに設ける必要が無いから、積層テーブルを小型化できる。ここで、上記カッターヘッドが載置面の幅方向のみに駆動するように構成されている場合、載置手段でシート材を移動させるときに上記カッターヘッドを駆動する。これにより、上記シート材の平面方向の任意の位置に、ラベル貼付手段を配置してラベルを貼付することができる。また、上記カッターヘッドが載置面と平行の平面方向に駆動するように構成されている場合、上記カッターヘッドを駆動するのみにより、上記シート材の平面方向の任意の位置に、ラベル貼付手段を配置してラベルを貼付することができる。
【0013】
一実施形態の延反積層装置は、上記載置手段は、上記載置面の上方に配置され、上記シート材を原反から引き出す方向において進退両方向に移動可能に形成された上端ローラーと、この上端ローラーに巻き回されたコンベヤベルトとを有するコンベヤで形成され、
上記上端ローラーが移動すると共に回動し、上記コンベヤベルトの搬送側が停止する一方、上記コンベヤベルトの戻り側が移動して、上記コンベヤベルト上のシート材を載置面上に移す移載運転を行うように形成されている。
【0014】
上記実施形態によれば、原反から切り離されたシート材が、コンベヤのコンベヤベルト上に載置され、このコンベヤベルトから載置面へ移されることにより載置面へ載置される。上記シート材がコンベヤベルトに載置されるときや、載置された後や、コンベヤベルトから載置面へ移されるときに、ラベル貼付手段でシート材にラベルを貼付することができる。したがって、ラベルを貼付するための専用領域を設けることなく貼付作業を実行できる。
【0015】
一実施形態の延反積層装置は、上記上端ローラーの両端を回動可能に支持する支持部材と、
上記支持部材を上記載置面に対して接離方向に駆動可能に支持すると共に、上記載置面の両側縁に沿って移動するコンベヤキャリッジとを備える。
【0016】
上記実施形態によれば、載置面上にシート材を載置して積層して積層体を形成するとき、上端ローラーの載置面からの距離が、コンベヤキャリッジで支持部材を接離方向に駆動することにより調整される。これにより、シート材を移載する積層体の表面と、コンベヤベルトとの間の距離が、積層体の厚みに応じて適切に調整される。したがって、コンベヤベルトは、積層体と干渉することなく載置面上を移動することができる。また、上記コンベヤキャリッジを載置面の両側縁に沿って移動することにより、シート材の引き出し方向において、所望の位置にシート材を移載して積層体を形成できる。
【0017】
一実施形態の延反積層装置は、上記載置面の下方に配置された下端ローラーと、
上記上端ローラーと下端ローラーとを連結する連結ベルトと、
上記連結ベルトを駆動して上端ローラーを移動させる連結ベルト駆動部とを備え、
上記コンベヤベルトは、上記上端ローラーと下端ローラーとの間に掛け渡された無端ベルトである。
【0018】
上記実施形態によれば、コンベヤベルトが、載置面の上方の上端ローラーと、載置面の下方の下端ローラーとに掛け渡されることにより、コンベヤベルト上のシート材を載置面上に移す移載運転や、シート材をコンベヤ上の所定位置から他の位置へ搬送する搬送運転や、上端ローラーに対する相対位置を保持したままシート材を移動させる移動運転を、容易に行うことができる。
【0019】
一実施形態の延反積層装置は、上記積層テーブルの載置面の両側縁に沿って走行する2つの走行部と、これらの走行部の間に架け渡されたレール部材とを有するカッターヘッド駆動機構を備え、
上記カッターヘッドは、上記カッターヘッド駆動機構の上記レール部材に沿って走行可能に取り付けられていることにより、上記載置面と平行の平面方向に駆動可能に形成されており、
上記ラベル発行装置は、上記カッターヘッド駆動機構の走行部、又は、上記カッターヘッドに設けられている。
【0020】
上記実施形態によれば、カッターヘッド駆動機構により載置面と平行の平面方向に駆動されるカッターヘッドに取り付けられたラベル貼付手段により、ラベルの貼付のための専用の駆動機構を用いることなく、シート材の所望の位置にラベルを貼付できる。また、ラベル発行装置がカッターヘッド駆動機構の走行部に設けられることにより、カッターヘッドがレール部材に沿って移動するのみにより、ラベル発行装置で発行されたラベルをラベル貼付手段が受け取ることができる。また、ラベル発行装置がカッターヘッドに設けられることにより、ラベル発行装置で発行されたラベルを、迅速にラベル貼付手段が受け取ることができる。
【0021】
一実施形態の延反積層装置は、上記積層テーブルの載置面の両側に立設された支柱部材と、これらの支柱部材の間に架け渡されたレール部材とを有するカッターヘッド駆動機構を備え、
上記カッターヘッドは、上記カッターヘッド駆動機構の上記レール部材に沿って、上記載置面の幅方向に移動可能に取り付けられており、
上記ラベル発行装置は、上記カッターヘッド駆動機構の支柱部材、又は、上記カッターヘッドに設けられている。
【0022】
上記実施形態によれば、カッターヘッド駆動機構のレール部材に沿って載置面の幅方向に移動するカッターヘッドに取り付けられたラベル貼付手段は、カッターヘッドにより、シート材の所望の幅方向位置に配置される。ここで、載置手段でシート材を原反から引き出す方向へ移動させるときに、上記カッターヘッドを幅方向に駆動する。これにより、ラベルの貼付のための専用の駆動機構を用いることなく、上記シート材の任意の位置にラベルを貼付できる。また、ラベル発行装置がカッターヘッド駆動機構の支柱部材に設けられることにより、カッターヘッドがレール部材に沿って移動するのみにより、ラベル発行装置で発行されたラベルをラベル貼付手段が受け取ることができる。また、ラベル発行装置がカッターヘッドに設けられることにより、ラベル発行装置で発行されたラベルを、迅速にラベル貼付手段が受け取ることができる。
【0023】
一実施形態の延反積層装置は、上記コンベヤキャリッジの間に架け渡されたレール部材を備え、
上記カッターヘッドは、上記レール部材に沿って走行可能に取り付けられていることにより、上記載置面と平行の平面方向に駆動可能に形成されており、
上記ラベル発行装置は、上記コンベヤキャリッジ、又は、上記カッターヘッドに設けられていることを特徴とする延反積層装置。
【0024】
上記実施形態によれば、カッターヘッドが、コンベヤの上端ローラーを支持するコンベヤキャリッジの間のレール部材に取り付けられ、これにより、載置面と平行の平面方向に駆動される。これにより、ラベルの貼付のための専用の駆動機構を用いることなく、上記シート材の任意の位置にラベルを貼付できる。また、ラベル発行装置がコンベヤキャリッジに設けられることにより、カッターヘッドがレール部材に沿って移動するのみにより、ラベル発行装置で発行されたラベルをラベル貼付手段が受け取ることができる。また、ラベル発行装置がカッターヘッドに設けられることにより、ラベル発行装置で発行されたラベルを、迅速にラベル貼付手段が受け取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1実施形態の延反積層装置を示す斜視図である。
図2】延反積層装置の主要部分を示す模式断面図である。
図3】コンベヤの他端部分を示す断面図である。
図4A】ラベル配置アームの位置合わせを行う工程を示す図である。
図4B】ラベル配置アームの吸盤部でラベルを保持する工程を示す図である。
図4C】ラベル配置アームでラベルを布地に配置する工程を示す図である。
図5】変形例のラベル配置アームを示す図である。
図6】ラベル配置アームの挟持部を示す図である。
図7A】ラベル配置アームの挟持部でラベルを保持する工程を示す図である。
図7B】ラベル配置アームでラベルを布地に配置する工程を示す図である。
図7C】布地からラベル配置アームが退去する工程を示す図である。
図8】第2実施形態の延反積層装置を示す平面図である。
図9】コンベヤの他端部分を示す断面図である。
図10】第3実施形態の延反積層装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
本発明の実施形態の延反積層装置は、シート材としての布地の積層体を作製するものであり、積層体を裁断して被服のパターンピースを作製する裁断装置と共に使用される。図1は、第1実施形態の延反積層装置を示す斜視図であり、図2は延反積層装置の主要部分を示した模式断面図である。図1に示すように、この延反積層装置は、積層テーブル2と、シート材としての布地3を取り扱う載置手段としてのコンベヤ4と、カッターユニット5と、原反受け部6とで大略構成されている。この延反積層装置は、積層テーブル2の表面に設けられた載置面1に布地3の積層体38を形成し、この積層体38の表面に、布地3を裁断して作製されるパターンピースに関する情報が記載されたラベルを配置するものである。この延反積層装置で形成された積層体38は、図示しないエアテーブルや、手作業により、この延反積層装置の近傍に配置された裁断機に供給される。
【0028】
積層テーブル2は、概ね箱状のテーブル枠と、平面視においてテーブル枠の内側に配置された矩形の板状の積層台41を有する。積層台41は、表面がモケット状の素材で形成されており、布地3を裁断する際に、カッターユニット5のカッター27の先端部分が厚み方向に進入可能になっている。この積層台41の表面が、積層テーブル2の表面に露出して、布地3や布地の積層体38を支持してカッターユニット5により裁断が行われる載置面1となっている。積層テーブル2の載置面1上に、コンベヤ4によって布地3が原反30から引き出され、所定長さに切断されて載置される。このコンベヤ4の一端側に、布地3が引き出される原反30を支持する原反受け部6が設けられている。積層テーブル2には、コンベヤ4の動作を制御する制御部が内蔵されている。
【0029】
図3は、コンベヤ4の他端部分を示す断面図である。コンベヤ4は、原反受け部6で保持された原反30から布地3を引き出し、この布地3が所定の長さに切断された後に、布地3を積層台41上の所定の位置まで必要に応じて移動させ、積載面1上に積層するものである。
【0030】
このコンベヤ4は、載置面1の上方で、この載置面1の一端と他端とを結ぶ方向に移動する上端ローラー8と、載置面1の下方で、この載置面1の一端と他端とを結ぶ方向に移動する下端ローラー14を有する。以下、載置面1に関し、一端と他端とを結ぶ方向を長さ方向といい、長さ方向と直交する方向を幅方向という。上記上端ローラー8と下端ローラー14には、載置面1の上方と下方の間を、この載置面1の一端側を経由して掛け渡された無端のコンベヤベルト7が巻回されている。無端のコンベヤベルト7は、上端ローラー8及び下端ローラー14を境に、載置面1から遠い部分である搬送側7aと、載置面1に近い部分である戻り側7bとに分けられる。コンベヤベルト7の積層テーブル2の上側面に表れる搬送側7aに、布地3が載置されて搬送等の動作が行われる。無端のコンベヤベルト7は、上端ローラー8から原反受け部6の近傍まで実質的に水平に延在する上部水平部分と、上部水平部分に連なって略鉛直に延在する鉛直部分と、鉛直部分に連なって下端ローラー14まで実質的に水平に延在する下部水平部分を有する。コンベヤベルト7の上部水平部分と鉛直部分との間は、搬送側7aに接するコンベヤローラー16Aと、戻り側7bに接するコンベヤローラー16Cにより屈曲されている。コンベヤベルト7の鉛直部分と下部水平部分との間は、搬送側7aに接するコンベヤローラー16Bと、戻り側7bに接するコンベヤローラー16Dにより屈曲されている。コンベヤベルト7の鉛直部分と下部水平部分との間の搬送側7aに接するコンベヤローラー16Bに、コンベヤベルト7を駆動するコンベヤ駆動ユニット19が接続されている。コンベヤ駆動ユニット19は、モーターと、モーターの出力軸に設けられたクラッチを有する。このコンベヤ駆動ユニット19は、クラッチを切り替えることにより、コンベヤローラー16Bに回転力を与え、又は、コンベヤローラー16を回転不可に停止させ、又は、コンベヤローラー16Bを回転自在に解放するように形成されている。上端ローラー8は、積層テーブル2の両側に走行自在に配置されたコンベヤキャリッジ10の上部プレート11に、回転軸の両端が軸支されている。下端ローラー14は、積層テーブル2のテーブル枠内の両側に移動可能に配置された下部プレート15に、回転軸の両端が軸支されている。
【0031】
上端ローラー8と下端ローラー14は、上部プレート11が取り付けられたコンベヤキャリッジ10と、下部プレート15とを介して、連結ベルト21によって連結されている。連結ベルト21は、幅方向の両側のコンベヤキャリッジ10と下部プレート15を、各々の側で接続するように、積層テーブル2内の幅方向の両側に配置されている。各々の連結ベルト21は、歯付きベルトで形成されている。各々の連結ベルト21は、コンベヤキャリッジ10から載置面1の他端の近傍まで実質的に水平に延在する上部水平部分と、上部水平部分に連なって略鉛直に延在する鉛直部分と、鉛直部分に連なって下部プレート15まで実質的に水平に延在する下部水平部分を有する。連結ベルト21の上部水平部分と鉛直部分との間は、ベルトプーリー22Aにより屈曲されている。連結ベルト21の鉛直部分と下部水平部分との間は、ベルトプーリー22Bにより屈曲されている。連結ベルト21の鉛直部分と下部水平部分との間に接するベルトプーリー22Bは、連結ベルト21の歯に噛み合う歯を有すると共に、幅方向の両側のベルトプーリー22Bが互いに同期軸で連結されている。これにより、幅方向の両側の連結ベルト21,21が、ずれを生じることなく同期されて駆動されて、コンベヤキャリッジ10と下部プレート15が適切に移動するように形成されている。このベルトプーリー22Bに、連結ベルト21を駆動するベルト駆動モーター23が接続されている。ベルト駆動モーター23は、サーボモータで形成され、ベルトプーリー22Bに回転力を与え、又は、ベルトプーリー22Bを回転不可に停止させるように形成されている。
【0032】
なお、コンベヤベルト7を駆動するコンベヤローラー16Bにコンベヤ駆動ユニット19を接続し、連結ベルト21を駆動するベルトプーリー22Bにベルト駆動モーター23を接続したが、単一の駆動ユニットを設け、この駆動ユニットにクラッチ及び伝達機構を介してコンベヤローラー16Bとベルトプーリー22Bを接続し、必要に応じてコンベヤローラー16Bとベルトプーリー22Bを適宜駆動してもよい。
【0033】
一対のコンベヤキャリッジ10は、積層テーブル2の両側の縁に沿って布地3の搬送方向に移動可能に配置されており、上端ローラー8を、布地3の搬送方向及び鉛直方向に移動可能に支持している。図3に示すように、コンベヤキャリッジ10は、積層テーブル2の両側の縁に設けられたレール43に沿って移動する車輪42,42と、コンベヤ4の上端ローラー8の端部を回転可能に支持する支持部材としての上部プレート11を有する。
【0034】
上部プレート11は、上端ローラー8に隣接して配置されたガイド部材としての布地案内板12の両端を支持すると共に、この布地案内板12の表面に対して接離駆動される押え板13を駆動可能に支持している。上部プレート11は、上下レール31に沿って移動可能にコンベヤキャリッジ10に取り付けられている。コンベヤキャリッジ10は、上部プレート11に連結されて鉛直方向に張設されたチェーン34と、このチェーン34に噛み合う上スプロケット33A及び下スプロケット33Bと、上スプロケット33Aに連結されたモーター32を有する。上スプロケット33Aは、エンコーダ35が接続されている。上記モーター32で上スプロケット33Aを回転してチェーン34を駆動し、このチェーン34に連結された上部プレート11を上下方向に駆動することにより、上部プレート11を載置面1に対して接離方向に駆動するように形成されている。エンコーダ35で検出した上スプロケット33Aの回転数に基づいて、上部プレート11に取り付けられた上端ローラー8の上下方向位置を検知するように形成されている。上部プレート11は、コンベヤ4が布地3の移載運転を完了する毎に、載置面1上に載置した布地3の厚みだけ上昇するように制御される。載置する布地3の厚みは、図示しない制御装置を介して予め入力するように形成されている。
【0035】
コンベヤキャリッジ10は、上端ローラー8に巻回されたコンベヤベルト7の搬送側7aを支持する上部案内ローラー9Aと、コンベヤベルト7の戻り側7bを支持する下部案内ローラー9Bとの両端を回転自在に支持している。上端ローラー8が載置面1に対して接離方向に駆動されるに伴い、上部案内ローラー9A及び下部案内ローラー9Bを支点として、コンベヤベルト7の上端ローラー8と上部案内ローラー9A及び下部案内ローラー9Bとの間の部分の角度が変化するように形成されている。また、上端ローラー8が載置面1に対して接離方向に駆動されても、コンベヤベルト7の上部案内ローラー9A及び下部案内ローラー9Bよりもコンベヤローラー16A,16C側の部分が、水平に保持されるように形成されている。
【0036】
このコンベヤ4は、原反30から布地3を引き出して載置面1上に積載する過程で、移動運転と、移載運転と、搬送運転とを行う。
【0037】
移動運転では、上端ローラー8及び下端ローラー14が回転を停止した状態で、上端ローラー8とコンベヤベルト7が相対変位を生じることなく全体が移動する。移動運転では、コンベヤ駆動ユニット19のクラッチが解放モードに切り替えられ、コンベヤローラー16Bが回転自在に解放されて従動可能となり、コンベヤベルト7が自由に移動可能になる。一方、ベルト駆動モーター23のクラッチが動力伝達モードに切り替えられ、ベルトプーリー22Bに回転力が入力されて、連結ベルト21が駆動される。連結ベルト21でコンベヤキャリッジ10が他端側に駆動されることにより、上端ローラー8とコンベヤベルト7が他端側に駆動される。一方、連結ベルト21で下部プレート15が他端側に駆動されることにより、上端ローラー8とコンベヤベルト7が一端側に駆動される。こうして、移動運転により、コンベヤベルト7上の布地3が、上端ローラー8との相対位置が変化することなく、載置面1の長さ方向のいずれかに移動される。
【0038】
移載運転では、コンベヤベルト7の搬送側7aを固定した状態で、上端ローラー8が回転しながら載置面の一端側に移動すると共に、コンベヤベルト7の戻り側7bが上端ローラー8と同じ方向に移動する。これにより、コンベヤベルト7の搬送側7aに配置されていた布地3が、この布地3を支持するコンベヤベルト7の搬送側7aが上端ローラー8と共に一端側に退去することにより、下方の載置面1上に下降して載置される。移載運転では、コンベヤ駆動ユニット19のクラッチがブレーキモードに切り替えられ、コンベヤローラー16Bが回転不可に保持されて停止状態となり、コンベヤベルト7の搬送側7aが移動不可になる。一方、ベルト駆動モーター23が起動され、ベルトプーリー22Bに回転力が入力されて、連結ベルト21が駆動される。連結ベルト21で下部プレート15が他端側に牽引されることにより、上端ローラー8とコンベヤベルト7の戻り側7bが一端側に駆動される。
【0039】
搬送運転では、上端ローラー8が、載置面1の長さ方向に停止した状態で回動し、コンベヤベルト7が駆動される。搬送運転により、コンベヤベルト7の載置面1上に位置する搬送側7aに載置された布地3が、載置面1の長さ方向に搬送される。搬送運転では、コンベヤ駆動ユニット19のクラッチが動力伝達モードに切り替えられ、コンベヤローラー16Bに回転力が入力されて、コンベヤベルト7が駆動される。一方、ベルト駆動モーター23が停止制御され、ベルトプーリー22Bが回転不可に保持されて停止状態となり、連結ベルト21が移動不可になる。コンベヤローラー16Bでコンベヤベルト7の搬送側7aが上端ローラー8から下端ローラー14に向かって駆動されることにより、コンベヤベルト7の載置面1上に位置する搬送側7aが、載置面1の一端側に駆動される。一方、コンベヤローラー16Bでコンベヤベルト7の搬送側7aが下端ローラー14から上端ローラー8に向かって駆動されることにより、コンベヤベルト7の載置面1上に位置する搬送側7aが、載置面1の他端側に駆動される。
【0040】
カッターユニット5は、積層テーブル2の両側の縁に設置された2つのレールに沿って走行する一対のカッターキャリッジ25と、これら1対のカッターキャリッジ25,25の間に架け渡されて積層テーブル2の幅方向に延在するレール部材26と、このレール部材26に沿って走行するカッターヘッド24を備える。カッターユニット5は、布地3を切断するカッター27を内蔵している。カッターユニット5は、カッターキャリッジ25によって載置面1の長さ方向に移動すると共に、カッターヘッド24に内蔵された駆動機構で載置面1の幅方向に移動することにより、積層テーブル2の載置面1と平行の面内に駆動される。一方のカッターキャリッジ25には、カッターユニット5の動作を制御する制御部が内蔵されている。なお、カッターユニット5の制御部は、カッターヘッド24に設けてもよい。
【0041】
このカッターユニット5に、ラベル発行装置としてのプリンター51と、ラベル貼付手段としてのラベル貼付アーム43が設けられている。
【0042】
プリンター51は、布地3を裁断してなるパターンピースに関する情報を、ラベル原紙に印刷して発行する。ラベル原紙は、情報が印刷される表面基材と、表面基材の印刷面の反対側に塗布された接着剤と、接着剤を覆う剥離材からなり、ロール状に巻回されてプリンター51に収容されている。プリンター51は、ロール状のラベル原紙を巻き出して、表面基材に熱転写やインクジェット等によってパターンピースに関する情報を印刷し、側面に設けられたラベル排出口からラベルを排出する。ラベルに印刷する情報は、文字のほか、バーコードやQRコード(登録商標)等のコンピュータ読取可能コードで表すのが好ましい。プリンター51は、市販のラベルプリンタを用いることができる。このプリンター51は、カッターユニット5が有する一方のカッターキャリッジ25の一端側に固定されている。プリンター51には、動作を制御する制御部が内蔵されている。
【0043】
ラベル貼付アーム43は、カッターユニット5のカッターヘッド24に設けられており、カッターユニット5の駆動機構によってカッターヘッド24と共に載置面1と平行の平面方向に駆動される。ラベル貼付アーム43は、カッターヘッド24の一端側に固定されており、プリンター51から排出されるラベル52を受け取り可能な位置に配置されている。
【0044】
ラベル貼付アーム43は、図4Aに示すように、カッターヘッド24に固定された第1シリンダ151と、第1シリンダ151のロッドに接続された第2シリンダ152と、第2シリンダ152のロッドに接続された吸盤153とを有する。第1シリンダ151及び第2シリンダ152は、空気配管154,155で供給される圧縮空気によってロッドを伸縮作動し、保持部としての吸盤153の載置面1に対する距離を変更するものであり、保持部駆動機構として機能する。第1シリンダ151及び第2シリンダ152は、シリンダ本体内のピストンに関して一方の室に圧縮空気が供給され、他方の室にリターンバネを有する単動シリンダであり、シリンダ室に圧縮空気が供給されてロッドが伸長する一方、シリンダ室の圧縮空気が解放されてリターンバネによってロッドが収縮する。なお、第1シリンダ151及び第2シリンダ152は、リターンバネによってロッドが伸長し、シリンダ室に圧縮空気が供給されてロッドが収縮するように形成されてもよい。また、第1シリンダ151及び第2シリンダ152は、ピストンに関して両側のシリンダ室に圧縮空気が供給されて、いずれかのシリンダ室に供給する圧縮空気量によってロッドの伸長及び収縮を制御する複動シリンダであってもよい。吸盤153は、ラベル52に接する保持面が、空気配管156を介して吸引されて減圧され、ラベル52を吸着作用により保持する。なお、保持部駆動機構としての第1シリンダ151及び第2シリンダ152は、例えばリニアモータやラック及びピニオン機構のように、保持部を裁断面と直角方向に直線状に駆動する他のアクチュエータでもよい。ラベル貼付アーム43の制御部は、カッターユニット5の制御部と共にカッターキャリッジ25に設けられている。
【0045】
原反受け部6は、積層テーブル2の一端の両側から長さ方向に張り出すように設置された一対のアーム37と、このアーム37の間に回転自在に支持された2つの支持ローラー36,36を有する。この2つの支持ローラー36,36の間に原反30を平行に配置することにより、原反30を回転自在に支持している。支持ローラー36は、コンベヤ4上に原反30から布地3を引き出す際に、従動して回転してもよく、また、布地3を引き出す量に応じて駆動装置で回転駆動されてもよい。
【0046】
制御装置50は、積層テーブル2に接続され、コンベヤ4、カッターユニット5、プリンター51及びラベル貼付アーム43の制御部と通信を行って積層テーブル2とカッターユニット5とプリンター51とラベル貼付アーム43の動作に必要な情報処理を行う。制御装置50は、市販のノート型パーソナルコンピュータによって構成されており、操作者に操作されるコントローラーに接続されている。制御装置50は、載置面1上の積層体38に対して実行する裁断線の配置状態や、積層体38の裁断を実行して得られるパターンピースに関する情報や、延反積層装置の操作画面を表示する表示装置としてのディスプレイを有する。コントローラーは、延反積層装置の操作や、裁断パターンに関する各種の入力を操作者から受けるものであり、市販のゲーム用コントローラーを用いることができる。なお、制御装置50と同様の機能を有するハードウェア又はソフトウェアを積層テーブル2に内蔵し、積層テーブル2や、積層テーブル2のカッターユニット5のカッターキャリッジ25等に、タッチパネル等で形成された各種の入力部を設けてもよい。また、制御装置50は、この延反積層装置で作製した積層体38の裁断を実行する裁断装置の制御装置を兼ねてもよい。
【0047】
上記構成の延反積層装置により、布地3を積層して積層体38を作製し、積層体38の表面にラベル52を貼付する際の動作を説明する。
【0048】
まず、操作者が、布地3を裁断して作製するパターンピースに関する裁断データを、制御装置50に入力する。裁断データは、パターンピースの形状及び布地3におけるパターンピースの配置位置を表す裁断パターン情報と、パターンピースが用いられる被服の品番及びサイズ並びにパターンピースの部位等のパターンピースに関するパターンピース属性情報を含んでいる。裁断データが制御装置50に入力されると、パターンピース属性情報に基づいて、ラベル52に記載されるラベルデータが作成される。さらに、裁断パターン情報に基づいて、布地3上にラベル52を配置すべき位置を特定するラベル位置データが作成される。ラベルデータ及びラベル位置データは、制御装置50にインストールされた制御プログラムによって裁断データを元にして作成され、制御装置50の記憶部に格納される。
【0049】
続いて、コンベヤ4による積層体38の作製を開始する。まず、原反30からコンベヤベルト7上に布地3を引き出す原反引出工程を行う。原反引出工程では、原反30から布地3の先端部を手作業で引き出し、コンベヤベルト7の搬送側7aの一端近傍の表面に置く。このとき、コンベヤ4の上端ローラー8の長さ方向位置は、載置面1の一端から他端までのいずれでもよい。布地3の先端部がコンベヤベルト7の表面に載置されると、コンベヤ4は搬送運転を行い、布地3の先端がコンベヤ4の他端の布地案内板12まで搬送され、これに伴って原反30から布地3が引き出されて、コンベヤベルト7の搬送側7aの表面に布地3が敷かれる。布地3の先端が布地案内板12まで搬送されると、押え板13が布地案内板12の表面に向かって駆動され、布地3の先端部が布地案内板12と押え板13で挟持されて固定される。布地3の先端部が布地案内板12に固定されると、コンベヤ4は移動運転を行い、布地案内板12の先端を、載置面1上の積層体38を形成すべき位置の他端縁である積層先端位置まで移動させる。なお、布地3の先端部を布地案内板12に固定する前に、柄合わせや、ほつれ等の欠陥部を除去するために、布地3の端部をカッターユニット5により切断してもよい。また、原反引出工程において、コンベヤ4の布地案内板12を積層先端位置に配置しておき、原反30から引き出した布地3の先端部を、手作業で布地案内板12まで運搬して固定してもよい。すなわち、コンベヤ4の搬送運転を行わなくてもよい。
【0050】
続いて、コンベヤ4上の布地3を、カッターユニット5のカッター27で切断する切断工程を行い、布地3を原反30から切り離す。載置面1の表面又は表面近傍に布地3を載置する場合、上端ローラー8が載置面1の近傍に降下されているため、コンベヤベルト7の上端ローラー8と上部案内ローラー9Aとの間の部分が載置面1に対して傾斜している。このコンベヤベルト7の傾斜部分に載置されている布地3の長さと、コンベヤベルト7の上部案内ローラー9Aよりも一端側の水平部分に載置されている布地の長さとの合計により、カッターユニット5のカッターヘッド24の位置を算出し、カッター27による切断位置を決定する。切断工程において、布地3が原反30から切り離された後、必要に応じて、布地3の柄合わせや歪みの調整のために、操作者によってコンベヤベルト7上の布地3の形状や位置が整えられる。
【0051】
切断工程の後、コンベヤ4上の布地3を載置面1上に載置する載置工程を行う。すなわち、布地案内板12が積層先端位置に位置する状態で、コンベヤ4が移載運転を行い、上端ローラー8が載置面1の一端側に移動する。コンベヤ4が移載運転を行ってコンベヤ4上の布地3が全て載置面1上に載置されると、布地案内板12は、積層先端位置から積層体の長さだけ一端側に隔てた積層基端位置に達する。布地案内板12が積層基端位置に達して布地3の移載が完了したとき、コンベヤ4の移載運転を停止し、載置工程が完了する。載置工程が完了すると、上部プレート11の高さ方向位置を、移載した布地3の厚みだけ上昇させる。
【0052】
載置工程の後、布地案内板12が積層基端位置に位置するコンベヤ4を積層先端位置に戻すと共に、続いて積層する布地3を原反30から引き出す継続引出工程を行う。布地3の移載が完了し、積層基端位置に位置するコンベヤ4の布地案内板12の上には、続いて積層する布地3の先端が位置している。この状態でコンベヤ4は移動運転を行い、原反30から布地3を引き出しながら、布地3を載置面1の他端側に移動させる。布地3の先端が、積層先端位置まで移動すると、コンベヤ4は移動運転を停止し、継続引出工程が完了する。継続引出工程の後、上述の切断工程と載置工程を行い、1つ前の載置工程で載置面1上に載置した布地3の上に、布地3を積層する。
【0053】
上記継続引出工程、切断工程及び載置工程を繰り返し、布地3の積層枚数が予め設定された枚数に達すると、積層体38が完成する。
【0054】
本実施形態の延反積層装置によれば、コンベヤ4の上端ローラー8が載置面1に対して接離方向に駆動可能に形成され、載置面1上の積層体38の厚みに応じて上端ローラー8の高さを制御するので、布地3を積層体38に移載するときに、積層体38と干渉することなくコンベヤベルト7を駆動できる。また、コンベヤベルト7から積層体38の表面に、布地3をずれることなく適切に移載できる。また、上端ローラー8が、載置面1からの距離を調整可能に形成されているので、載置台を昇降するよりも簡易な構造により、積層体38の表面とコンベヤベルト7との間の距離を適切に調節できる。その結果、簡易な構造により、コンベヤベルト7に対する積層体38の干渉や、布地3を移載する際のずれを防止できる。
【0055】
積層体38の最後から2枚目の布地3の載置が完了し、最表面の布地3を積層するとき、制御装置50がカッターユニット5を制御してラベル52の貼付を行う。まず、制御装置50は、記憶部に格納されたラベルデータを読み出してプリンター51に送ると共に、記憶部に格納されたラベル位置データを読み出してカッターユニット5に送る。
【0056】
プリンター51は、制御装置50からラベルデータを受け取ると、内蔵された制御部による制御のもと、ラベルデータに対応するパターンピースを用いて作製する被服の品番及びサイズ、並びに、パターンピースの部位等の情報をラベル原紙に印刷する。プリンター51は、ラベル原紙への印刷が完了すると、剥離材を離脱させ、ラベル排出口からラベル52を載置面1と略平行方向に排出する。ラベル52は、剥離材が除去されて、表面基材の接着剤が塗布された接着面が露出した状態で、プリンター51のラベル排出口から送り出されるのが好ましい。
【0057】
カッターユニット5は、ラベル位置データを受け取ると、内蔵された制御部による制御のもと、カッターヘッド24を、プリンター51が固定されたカッターキャリッジ25の側にレール部材26に沿って移動させる。これにより、カッターヘッド24に設けられたラベル貼付アーム43を、プリンター51のラベル排出口が設けられた側に対向配置させる。
【0058】
プリンター51からラベル52が発行されると、ラベル貼付アーム43の制御部による制御のもと、図示しないコンプレッサから空気配管154を介して第1シリンダ151に圧縮空気が供給される。これにより、第1シリンダ151のロッドが伸長し、第2シリンダ152及び吸盤153が載置面1側に送られて、吸盤153の保持面がラベル52に接触する。予め設定されたラベル52の接触位置まで吸盤153が送られると、吸盤153の空気配管156を介して図示しない吸引ポンプで吸盤153の保持面が減圧され、これにより吸盤153がラベル52を吸着して保持する。吸盤153がラベル52を保持すると、第1シリンダ151内の圧縮空気が解放されてリターンバネによってロッドが収縮し、図4Bに示すように、吸盤153が載置面1から遠ざかる方向に移動してラベル52がプリンター51から離脱する。
【0059】
ラベル貼付アーム43の吸盤153がラベル52を保持すると、カッターユニット5は駆動機構を作動し、ラベル位置データに対応するパターンピースの裁断予定位置にカッターヘッド24を移動する。カッターヘッド24が、ラベル52に対応するパターンピースの裁断予定位置に到達すると、第1シリンダ151及び第2シリンダ152に空気配管154,155を介して圧縮空気が供給され、第1シリンダ151及び第2シリンダ152のロッドが伸長する。これにより、図4Cに示すように、吸盤153とラベル52が載置面1側に送られて、ラベル52が布地3に接触し、布地3の所定位置にラベル52が貼付される。なお、第2シリンダ152のみを伸長して吸盤153及びラベル52を載置面1に送り、ラベル52を布地3に貼付してもよい。ラベル52の貼付が完了すると、吸盤153の保持面の減圧が解除され、吸盤153によるラベル52の吸着力が解消してラベル52の保持状態が解除される。吸盤153によるラベル52の保持状態が解除されると、第1シリンダ151及び第2シリンダ152内の圧縮空気が解放され、第1シリンダ151及び第2シリンダ152のリターンバネによってロッドが収縮し、吸盤153が載置面1から遠ざかる方向に移動し、ラベル52の配置工程が終了する。このラベル52の配置工程が終了すると、次のラベルの配置工程に移る。すなわち、制御装置50から、記憶部に格納された次のラベルに関するラベルデータが読み出されてプリンター51に送られると共に、記憶部に格納された次のラベルに関するラベル位置データが読み出されてカッターユニット5に送られる。
【0060】
制御装置50は、ラベル貼付アーム43によるラベル52の受け取り工程、保持工程、移動工程及び配置工程を、最表面の布地3を原反30からコンベヤ4上に引き出す継続引出工程と共に、又は、継続引出工程が完了したときに行う。布地3から作成する全てのパターンピースに対応するラベル52の配置が完了すると、制御装置50は、コンベヤ4に切断工程と載置工程を行わせて、布地3を積層体38の最表面に移載して、積層体38が完成する。積層体38が完成すると、全ての布地3の積層と全てのラベル52の配置が完了した旨を制御装置50のディスプレイに表示する。操作者は、ディスプレイの表示を確認すると、積層体38を裁断装置へ搬送し、裁断装置による積層体38の裁断を行う。
【0061】
ラベル52が配置された積層体38を裁断して作製されたパターンピースは、縫製工程や加工工程に付される。これらの縫製工程や加工工程において、パターンピースに配置されたラベル52に、被服の品番及びサイズ、並びに、パターンピースの部位等の情報が記載されているので、所定のパターンピースに限定して設定された刺繍工程に適切に付すことができ、また、複数のパターンピースを適切に組み合わせて縫製を行うことができる。
【0062】
以上のように、本実施形態の延反積層装置によれば、ラベル52の保持と移動と貼付を行うラベル貼付アーム43をカッターヘッド24に設けたので、ラベル貼付アーム43を駆動する専用の駆動装置が不要である。したがって、延反積層装置の装置構成を簡易にできて、延反積層装置の部品コストを削減できる。また、ラベル52を発行するプリンター51をカッターキャリッジ25に固定したので、プリンター51の専用の駆動装置が不要である。したがって、延反積層装置の装置構成を簡易にできて、延反積層装置の部品コストを削減できる。さらに、ラベルを保持及び貼付するラベル貼付アーム43を、載置面1上を平面方向に駆動するカッターヘッド24で駆動し、プリンター51をカッターキャリッジ25で駆動するように形成したので、カッターヘッド24の駆動機構に対する負荷を少なくできる。
【0063】
上記実施形態において、ラベル貼付アーム43の保持部を吸盤153で形成したが、挟持部材を用いて保持部を形成してもよい。図5は、変形例のラベル貼付アームを示す側面図であり、このラベル貼付アーム143は、挟持部材を用いて保持部が形成されている。このラベル貼付アーム143は、図4Aのラベル貼付アーム43と同様に、カッターユニット5のカッターヘッド24に設けられ、カッターユニット5の駆動機構によってカッターヘッド24と共に載置面1と平行の平面方向に駆動される。変形例のラベル貼付アーム143について、上記実施形態のラベル貼付アーム43と同じ構成部分には同じ符号を引用し、詳細な説明を省略する。
【0064】
変形例のラベル貼付アーム143は、カッターユニット5に固定された第1シリンダ151と、第1シリンダ151のロッドに接続された第2シリンダ152と、第2シリンダ152のロッドに接続された保持部としての挟持機構253とを有する。挟持機構253は、図6に示すように、第2シリンダ152のロッドの先端に固定された側面視L字状の第1挟持部材256と、第1挟持部材256の第1シリンダ151側の端部に固定された蝶番257と、蝶番257に接続されて第1挟持部材256に対して揺動可能な挟持シリンダ258と、挟持シリンダ258の側部に固定されて挟持シリンダ258の揺動角度を調節する揺動シリンダ259と、挟持シリンダ258のロッドの先端に固定されてクランク状に屈曲し、L字状の第1挟持部材256と係合可能に形成された第2挟持部材260を有する。上記第1挟持部材256は、第2シリンダ152のロッドに固定されて載置面1と略平行の部分であって、ラベル52の表面基材の印刷面に接するラベル表面接触部256aを有する。第2挟持部材260は、挟持シリンダ258のロッドに固定された部分から遠い先端部であって、上側面がラベル52の接着面に接するラベル接着面接触部260aを有する。この第2挟持部材260のラベル接着面接触部260aは、第1挟持部材256のラベル表面接触部256aと、載置面1の法線方向視において重複する部分が、図6の側面視において、第1挟持部材256のラベル表面接触部256aの5〜30%の長さに形成されている。これにより、ラベル52を挟持したときに、第2挟持部材260のラベル接着面接触部260aがラベル52の接着面と接触する面積を小さくして、ラベル接着面接触部260aに作用する接着力を、布地3上に配置したラベル52から第2挟持部材260を横方向に引き抜くことができる程度に小さくなるように形成されている。
【0065】
上記挟持シリンダ258は、空気配管261で供給される圧縮空気によってロッドを伸縮作動し、第2挟持部材260を第1挟持部材256に向かって接離駆動して、ラベル52の挟持と解放を行う。この挟持シリンダ258は、シリンダ本体内のピストンに関して一方の室に圧縮空気が供給され、他方の室にリターンバネを有する単動シリンダであり、シリンダ室に圧縮空気が供給されてロッドが伸長する一方、シリンダ室の圧縮空気が解放されてリターンバネによってロッドが収縮する。
【0066】
上記揺動シリンダ259は、空気配管262で供給される圧縮空気によってロッドを伸縮作動し、挟持シリンダ258と、この挟持シリンダ258のロッドの先端に固定された第2挟持部材260とを蝶番257回りに揺動駆動して、第2挟持部材260のラベル接着面接触部260aを、第1挟持部材256のラベル表面接触部256aの下側に配置又は退去するように駆動する。この揺動シリンダ259は、シリンダ本体内のピストンに関して一方の室に圧縮空気が供給され、他方の室にリターンバネを有する単動シリンダであり、シリンダ室に圧縮空気が供給されてロッドが伸長する一方、シリンダ室の圧縮空気が解放されてリターンバネによってロッドが収縮する。
【0067】
なお、挟持シリンダ258及び揺動シリンダ259は、リターンバネによってロッドが伸長し、シリンダ室に圧縮空気が供給されてロッドが収縮するように形成されてもよい。また、挟持シリンダ258及び揺動シリンダ259は、ピストンに関して両側のシリンダ室に圧縮空気が供給されて、いずれかのシリンダ室に供給する圧縮空気量によってロッドの伸長及び収縮を制御する複動シリンダであってもよい。
【0068】
上記挟持シリンダ258と揺動シリンダ259で、第1挟持部材256と第2挟持部材260によるラベル52の挟持動作及び解放動作を行う挟持部駆動機構を構成している。なお、第1挟持部材256と第2挟持部材260によるラベル52の挟持動作及び解放動作は、モーター等の他の駆動装置で行ってもよい。
【0069】
上記ラベル貼付アーム143は、吸盤153を有するラベル貼付アーム43と同様に、制御部による制御のもと、ラベル52の保持と移動と配置を行う。まず、操作者によって制御装置50にラベル52の配置の開始を指示する入力が行われ、制御装置50からプリンター51にラベルデータが送られると共にカッターユニット5に位置データが読み出される。これに伴い、プリンター51がラベル52を印刷すると共に、カッターヘッド24をカッターキャリッジ25に固定されたプリンター51の側に移動させる。プリンター51からラベル52が発行されると、図示しないコンプレッサから空気配管154を介して第1シリンダ151に圧縮空気が供給される。これにより、第1シリンダ151のロッドが伸長し、第2シリンダ152及び挟持機構253が載置面1側に送られて、挟持機構253の第1挟持部材256のラベル表面接触部256aがラベル52に接触する。ここで、揺動シリンダ259は、予め圧縮空気を供給してロッドを伸長させておいて、挟持シリンダ258及び第2挟持部材260を、第2挟持部材260が第1挟持部材256の下側から退去する位置に揺動させておく。予め設定されたラベル52の接触位置まで挟持機構253が送られると、空気配管261を介して挟持シリンダ258に圧縮空気が供給され、ロッドが伸長して第2挟持部材260が載置面1側に駆動される。続いて、揺動シリンダ259の圧縮空気が解放され、ロッドが収縮して挟持シリンダ258と第2挟持部材260が蝶番257回りに揺動して、第2挟持部材260のラベル接着面接触部260aが、第1挟持部材256及びラベル52の下方に配置される。続いて、挟持シリンダ258内の圧縮空気が解放され、ロッドが収縮して第2挟持部材260が第1挟持部材256側に移動し、ラベル52を、第1挟持部材256のラベル表面接触部256aと第2挟持部材260のラベル接着面接触部260aとの間で挟持する。第1挟持部材256と第2挟持部材260でラベル52を挟持して保持すると、第1シリンダ151内の圧縮空気が解放されてリターンバネによってロッドが収縮し、図7Aに示すように、挟持機構253が載置面1から遠ざかる方向に移動してラベル52がプリンター51から離脱する。
【0070】
ラベル貼付アーム143の挟持機構253がラベル52を保持すると、カッターユニット5は駆動機構を作動し、ラベル位置データに対応するパターンピースの裁断予定位置にカッターヘッド24を移動する。カッターヘッド24が、ラベル52に対応するパターンピースの裁断予定位置に到達すると、第2シリンダ152に空気配管155を介して圧縮空気が供給され、第2シリンダ152のロッドが伸長する。これにより、図7Bに示すように、挟持機構253とラベル52が載置面1側に送られて、ラベル52の接着面が積層体38の最表面の布地3に接触し、布地3の所定位置にラベル52が貼付される。なお、第2シリンダ152と共に第1シリンダ151を伸長して挟持機構253及びラベル52を載置面1側に送り、ラベル52を布地3に貼付してもよい。ラベル52の貼付が完了すると、揺動シリンダ259内に圧縮空気が供給され、ロッドが伸長して挟持シリンダ258と第2挟持部材260が蝶番257回りに側方に揺動し、図7Cに示すように、第2挟持部材260のラベル接着面接触部260aが、第1挟持部材256及びラベル52の下方から退去する。そして、第2シリンダ152内の圧縮空気が解放され、第2シリンダ152のリターンバネによってロッドが収縮し、挟持機構253が載置面1から遠ざかる方向に移動し、ラベル52の配置工程が終了する。当該ラベル52の配置工程が終了すると、次のラベルの配置工程に移る。
【0071】
このように、変形例のラベル貼付アーム143によれば、挟持機構253によってラベル52を挟持するので、例えば、通気性を有する等の理由により吸盤153で保持され難い場合であっても確実に保持することができる。
【0072】
上記実施形態の延反積層装置において、ラベル発行装置としてのプリンター51は、カッターキャリッジ25に固定したが、プリンター51をラベル貼付アーム43と共にカッターヘッド24に固定してもよい。この場合、プリンター51は、カッターヘッド24に、ラベル貼付アーム43の側にラベル排出口を向けて固定する。カッターヘッド24によってラベル貼付アーム43とプリンター51との両方を駆動することにより、プリンター51で発行されたラベル52を迅速にラベル貼付アーム43が受け取り、布地3へ貼付することができる。
【0073】
図8は、第2実施形態の延反積層装置を示す平面図である。第2実施形態について、第1実施形態の延反積層装置と同じ構成部分には同じ符号を引用し、詳細な説明を省略する。第2実施形態の延反積層装置は、コンベヤ4のコンベヤキャリッジ10に、カッターユニット5が設けられている。コンベヤキャリッジ10に設けられたカッターユニット5のカッターヘッド24に、ラベル貼付アーム43が取り付けられていると共に、コンベヤキャリッジ10にプリンター51が設けられている。
【0074】
図9は、第2実施形態の延反積層装置のコンベヤ4の他端部分を示す断面図であり、コンベヤキャリッジ10を内側から視た様子を示す図である。一対のコンベヤキャリッジ10に設けられて載置面1に対して接離方向に駆動される一対の上部プレート11に、レール部材26の両端が固定されている。このレール部材26に沿って移動可能にカッターキャリッジ25が設置されている。プリンター51は、ラベル排出口を載置面1の幅方向の内側に向けて配置されている。ラベル貼付アーム43はカッターヘッド24の一端側に配置されており、プリンター51から排出されるラベル52を受け取り可能な位置に固定されている。
【0075】
第2実施形態の延反積層装置は、コンベヤ4で積層体38を作製する過程のうち、最表面の布地3を積層体38の表面に移載する工程でラベル52を布地3に貼付する。詳しくは、コンベヤキャリッジ10が載置面1の他端側の積層先端位置から布地3の載置を開始して一端側に移動するに伴い、コンベヤキャリッジ10が存在する長さ方向位置と同じ長さ方向位置をラベル位置データに含むラベルデータが抽出される。このラベルデータがプリンター51で印字されて、ラベル排出口からラベル52が排出される。これに対応してカッターヘッド24がプリンター51に接近し、ラベル貼付アーム43がラベル52を受け取り、ラベル位置データで示される位置にラベル52を貼付する。このように、第2実施形態の延反積層装置は、コンベヤ4が積層体38の最上層に布地3を移載する工程で、コンベヤキャリッジ10が長さ方向に移動する動作を利用して、ラベル52を貼付することができる。したがって、ラベル52の貼付に要する時間を短縮できて、迅速にラベル52が貼付された積層体38を得ることができる。
【0076】
第2実施形態の延反積層装置において、プリンター51をコンベヤキャリッジ10に固定したが、プリンター51をラベル貼付アーム43と共にカッターヘッド24に固定してもよい。カッターヘッド24によってラベル貼付アーム43とプリンター51との両方を駆動することにより、プリンター51で発行されたラベル52を迅速にラベル貼付アーム43が受け取り、布地3へ貼付することができる。
【0077】
図10は、第3実施形態の延反積層装置を示す平面図である。第3実施形態について、第1実施形態の延反積層装置と同じ構成部分には同じ符号を引用し、詳細な説明を省略する。第3実施形態の延反積層装置は、積層テーブル2の載置面1の一端側に、載置面1の幅方向のみに駆動されるカッタープリンターヘッド124が設けられており、このカッタープリンターヘッド124にプリンターが内蔵されていると共に、ラベル貼付アーム43が取り付けられている。
【0078】
第3実施形態の延反積層装置では、積層テーブル2の載置面1の一端側の両側に、支柱部材125が立設されている。この一対の支柱部材125,125の間に、レール部材26が架け渡されている。このレール部材26に沿ってカッタープリンターヘッド124が載置面1の幅方向に移動可能に配置されている。第3実施形態の延反積層装置のカッタープリンターヘッド124は、布地3を原反30から切り離すカッター27を内蔵すると共に、ラベル52を発行するプリンターを内蔵している。このカッタープリンターヘッド124のラベル排出口に対向する位置に、ラベル貼付アーム43が取り付けられている。
【0079】
第3実施形態の延反積層装置は、コンベヤ4で積層体38を作製する過程のうち、最表面の布地3を原反30から引き出す工程でラベル52を布地3に貼付する。詳しくは、積層体38の最表面の布地3を原反30から引き出すとき、コンベヤ4の一端側に布地3の先端が配置され、コンベヤ4が搬送運転又は移動運転を行って布地3を他端側に向けて搬送又は移動する。これに伴い、カッタープリンターヘッド124が存在する長さ方向位置と同じ長さ方向位置をラベル位置データに含むラベルデータが抽出される。このラベルデータがカッタープリンターヘッド124に内蔵されたプリンターで印字されて、ラベル排出口からラベル52が排出される。このラベル52をラベル貼付アーム43が受け取り、ラベル位置データで示される位置にラベル52を貼付する。このように、第3実施形態の延反積層装置は、コンベヤ4が積層体38の最上層に布地3を原反30から引き出す工程で、コンベヤ4によって布地3が長さ方向に移動する動作を利用して、ラベル52を貼付することができる。したがって、ラベル52の貼付に要する時間を短縮できて、迅速にラベル52が貼付された積層体38を得ることができる。また、カッタープリンターヘッド124はプリンターを内蔵して重量が比較的大きいが、支柱部材125は積層テーブル2に固定されて長さ方向には駆動しないので、駆動機構の部品点数を比較的少なく抑えることができ、低廉なコストでラベル52貼付機能を有する延反積層装置が得られる。
【0080】
第3実施形態の延反積層装置において、プリンターをカッタープリンターヘッド124に内蔵したが、カッタープリンターヘッド124からプリンターを削除してカッターヘッド24とし、支柱部材125にプリンター51を固定してもよい。プリンターを削除したカッターヘッド24を用いることにより、カッターヘッド24の駆動機構を小型にできる。
【0081】
上記実施形態及び変形例において、ラベル発行装置としてプリンター51を用いたが、シート材としての布地3に配置するラベル52を発行するものであれば、プリンター51に限られない。例えば、予め情報が記載されたラベル52を所定の順序で発行する発行装置や、電子的に情報を保持するメモリチップが埋め込まれたラベル52を発行する発行装置等を用いることができる。
【0082】
また、上記実施形態及び変形例において、延反積層装置は、シート材としての布地3を裁断したが、皮革や紙や樹脂等の他のシート材を裁断してもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 載置面
2 積層テーブル
3 布地
4 コンベヤ
5 カッターユニット
6 原反受け部
7 コンベヤベルト
8 上端ローラー
10 コンベヤキャリッジ
11 上部プレート
14 下端ローラー
19 コンベヤ駆動ユニット
21 連結ベルト
23 ベルト駆動モーター
24 カッターヘッド
25 カッターキャリッジ
26 レール部材
27 カッター
30 原反
32 モーター
51 プリンター
52 ラベル
43,143 ラベル貼付アーム
【要約】
【課題】従来よりも簡易な構成により、シート材にラベルを貼付できる延反積層装置を提供すること。
【解決手段】延反積層装置は、積層テーブル2と、布地3を取り扱うコンベヤ4と、カッターユニット5と、原反受け部6とを有する。カッターユニット5は、積層テーブル2の長さ方向に移動する一対のカッターキャリッジ25と、カッターキャリッジ25の間に架け渡されたレール部材26と、レール部材26に沿って駆動されるカッターヘッド24を有する。カッターヘッド24に、布地3を裁断してなるパターンピースに関する情報をラベル原紙に印刷してラベルを発行するプリンター51と、プリンター51からラベルを受け取って布地3に貼付するラベル貼付アーム43が取り付けられている。積層体38の最表面に載置する布地3を原反30から引き出すときに、ラベル貼付アーム43でラベル52を貼付する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10