【実施例1】
【0016】
図1は、本願発明の実施の形態に係る搬送装置の一例の概要を示す図である。
【0017】
育成システム1は、複数の樋3
1及び3
2(本願請求項の「樋」の一例)と、複数の栽培板5
1及び5
2(本願請求項の「栽培板」の一例であり、栽培板5
2が「搬出対象栽培板」の一例である。)と、移送手段9を備える。
【0018】
搬送装置11(本願請求項の「搬送装置」の一例)は、支持台13(本願請求項の「支持台」の一例)と、複数の突起部15
1、15
2及び15
3(本願請求項の「突起部」の一例)と、複数の掛止部17
1、17
2及び17
3(本願請求項の「掛止部」の一例)と、移動手段19を備える。
【0019】
樋3
1及び3
2は、例えば特許文献1、2などに記載されているように、多段式の植物工場の一つの段に設けられているものであり、並べて設置されている。樋3
1及び3
2には、培養液が流れている。複数の栽培板5
1及び5
2は、樋3
1及び3
2の上に、樋3
1及び3
2が延びる方向に沿って列置されている。栽培板5
1及び5
2では、樋3
1に沿って植物7
1及び7
2が育成され、樋3
2に沿って植物7
3及び7
4が育成されている。栽培板5
2の植物7
2及び7
4は、育成完了したものである。栽培板5
1の植物7
1及び7
3は、育成中のものである。
【0020】
樋3
1及び3
2は、少なくとも、栽培板5
2が載置されている部分の下に空間が形成されて支持されている(すなわち、少なくとも一端が空中に支えられている。)。移動手段19は、支持台13を移動させる。移動手段19は、まず、栽培板5
2の下に形成された空間で、突起部15
1を樋3
1の外側に位置させ、突起部15
2を樋3
1と樋3
2の間に挟入し、突起部15
3を樋3
2の外側に位置させて、支持台13を上昇させて栽培板5
2を持ち上げる。そして、樋3
1及び3
2が延びる方向で、栽培板5
1とは反対の向きに引き出す。これにより、栽培板5
2を搬出する。移動手段19は、例えばクレーンやフォークリフト等であり、既存の移動手段を用いることができる。移送手段9は、栽培板5
2の搬出中は栽培板5
1を固定し、栽培板5
2の搬出後、栽培板5
1を、栽培板5
2があった位置に移送する。これにより、列置された栽培板は、植物の育成に伴い、順に移送される。
【0021】
突起部15
1、15
2及び15
3は、支持台13に突設されたものである。支持台13は、突起部15
1、15
2及び15
3を支持する。樋3
1及び3
2の下方から栽培板5
2を持ち上げるため、突起部15
1及び15
2は、樋3
1の高さよりも高く、かつ、突起部15
2及び15
3は、樋3
2の高さよりも高い。さらに、突起部15
1と15
2との間隔は、樋3
1の幅よりも広く、かつ、突起部15
2と15
3との間隔は、樋3
2の幅よりも広い。この構成により、搬送装置11は、栽培板5
2の下に形成された空間を上昇して、樋3
1及び3
2の隙間に突起部15
1、15
2及び15
3を入れて、栽培板5
2を持ち上げることができる。
【0022】
栽培板5
2の植物7
2及び7
4は、それぞれ、樋3
1及び3
2の培養液を使って育成される。そのため、栽培板5
2の植物7
2及び7
4の根は、それぞれ、樋3
1及び3
2に沿って成長し、隣接する栽培板5
1の植物7
1及び7
3の根と絡むことが予想される。そのため、単純に栽培板5
2を引き出した場合、絡まった根が原因となり、隣接する栽培板5
1と一体となり、栽培板5
1も併せて引き出す可能性がある。そのため、育成システム1の移送手段9が栽培板5
1を固定することにより、栽培板5
2と共に栽培板5
1が引き出されないようにする。他方、栽培板5
1を固定してしまうと、栽培板5
2の引き出しに失敗したりする可能性がある。掛止部17
1、17
2及び17
3は、移動手段19の動作に伴い、栽培板5
2に掛かって、栽培板5
2を搬送装置11に固定する。これにより、栽培板5
2の植物7
2及び植物7
4の根が、栽培板5
1の植物7
1及び7
3の根と絡まっていても、栽培板5
2のみの引き出しを可能にする。
【実施例2】
【0023】
図2乃至
図6を参照して、本願発明の他の実施例について、より具体的に説明する。
【0024】
図2は、(a)搬送装置21の概略と、(b)移動手段29
1及び29
2を含めた全体像を示す図である。
【0025】
まず、
図2(a)を参照して、本実施例の搬送装置21の構成について説明する。搬送装置21は、
図1の搬送装置11と同様に、支持台23(本願請求項の「支持台」の一例)と、複数の突起部25
1、25
2及び25
3(本願請求項の「突起部」の一例)と、複数の掛止部27
1、27
2及び27
3(本願請求項の「掛止部」の一例)を備える。搬送装置21は、
図1の搬送装置11と同様の構成であり、同様に動作して、搬送対象栽培板37を搬送する。
【0026】
すなわち、
図2(b)にあるように、支持台23は、搬送台28に載せられている。移動手段29
1及び29
2は、支持台23を、搬送対象栽培板37が載置される樋の下方に移動する。
図3は、樋の下方に位置させた時点での(a)側面図と、(b)正面図である。
【0027】
移動手段29
1及び29
2は、支持台23を上昇させ、樋の隙間から突起部25を挟入して搬送対象栽培板37を持ち上げる。
図4は、搬送対象栽培板37を持ち上げた時点での(a)側面図と、(b)正面図である。
【0028】
そして、必要であれば掛止部27により掛止して、搬送対象栽培板37を引き出す。
図5は、搬送対象栽培板37が、突起部25に載った時点において、掛止部27の位置の一例を示す図である。搬送対象栽培板37を突起部25に確実に載せるため、掛止部27は、突起部25において搬送対象栽培板37が載る部分よりも外側に形成されている。そして、
図5の左向きに引き出された際、搬送対象栽培板37が右側に隣接する栽培板の植物と根が絡まっていると、搬送対象栽培板37は、搬送装置21に対して相対的に右に移動する。そのため、掛止部27が搬送対象栽培板37を掛止して、搬送対象栽培板37を、隣接する栽培板とは独立して移動させる。なお、仮に、例えば搬送対象栽培板37の植物の根が右側に隣接する栽培板の植物の根と絡まっていないなど、搬送対象栽培板37が、隣接する栽培板とは独立して動作するのであれば、搬送対象栽培板37は、掛止部27によって掛止されていなくてもよい。
【0029】
移動手段29
1及び29
2は、搬送対象栽培板37の下方に樋がない状態まで移動する。通常は、棚状に栽培されていることから、下方に移動する。
図2(b)は、移動後の搬送対象栽培板37と、搬送装置21と、移動手段29
1及び29
2を示す。
【0030】
搬送装置21は、背景技術と異なり、搬送対象栽培板を、培養液とは別に搬送する。そのため、搬送対象栽培板を搬送するとき、搬送板及び/又は樋から流れ出た培養液が支持台23に流出する。
図2(a)の支持台23には、突起部25
3側から突起部25
1側にかけて、緩斜部31が形成されており、培養液は、突起部25
1側に集まるようになっている。特に、支持台23は、移動に伴いさまざまな力がかかるため、その力に伴い、培養液は、緩斜に従い、突起部25
1側に集まる。そして、支持台23は、突起部25
1側に、排水部33(例えば、排水用ノズル)を備える。
【0031】
搬送対象栽培板37を育成システムから引き出した後、
図2(b)にあるように、排水部33は、排水機能が付いたキャレッジウォーターパン35に接続され、集まった培養液を排水する。