(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792159
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】体外血液処理装置のためのチューブラインシステムを同定するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
A61M 1/34 20060101AFI20150917BHJP
【FI】
A61M1/34 507
A61M1/34 501
A61M1/34 505
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-511178(P2012-511178)
(86)(22)【出願日】2010年5月15日
(65)【公表番号】特表2012-527261(P2012-527261A)
(43)【公表日】2012年11月8日
(86)【国際出願番号】EP2010002990
(87)【国際公開番号】WO2010133319
(87)【国際公開日】20101125
【審査請求日】2013年5月10日
(31)【優先権主張番号】102009021995.1
(32)【優先日】2009年5月19日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501276371
【氏名又は名称】フレセニウス・メディカル・ケア・ドイチュラント・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ニュルンベルガー、トマス
(72)【発明者】
【氏名】クレフェル、ペーター
【審査官】
沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭62−227368(JP,A)
【文献】
特表2002−524211(JP,A)
【文献】
特開2006−015072(JP,A)
【文献】
特開2008−220982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体外血液処理装置であって、
半透膜によって分離されている第1のおよび第2のチャンバ(3,4)を有する透析器(1)またはフィルタと、
前記体外血液処理装置に挿入されるチューブラインシステム(6,7、18)の中で液体を運ぶための、予め設定された回転速度nで作動されるポンプ(21,10)と、
前記体外血液処理装置を制御するための中央制御ユニット(24)と、を具備する装置において、
前記体外血液処理装置は、該体外血液処理装置に挿入されるチューブラインシステムを同定するための装置(25,26,27)を有し、
前記チューブラインシステムを同定するための該装置(25,26,27)は、評価ユニット(25)を有し、該評価ユニットは、前記チューブラインシステムが、前記チューブラインシステムのチューブライン部分(18,18´;6,6´)において、前記ポンプによって前記流体が運ばれる際の流量Qへの依存性を基本として、及び前記ポンプが作動される際の回転速度n、及び前記チューブライン部分(18,18´;6,6´)の内径dに基づいて、同定されるように、構成されており、
前記回転速度nに基づく、及び前記チューブライン部分(18,18´;6,6´)の内径dに基づく前記流量Qへの依存性は、前記チューブラインシステムを同定することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記評価ユニット(25)は、前記中央制御ユニット(24)と協働し、該評価ユニット(25)は、前記チューブラインシステムの同定後に、前記中央制御ユニットのための制御信号を発生させて、その結果、前記制御ユニットは、機械制御への介入を行なうことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのポンプ(21,10)は、前記チューブラインシステム(6,8,18)のチューブライン部分(18,6)が挿入されている相手である蠕動ポンプであることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
第1のチューブライン部分(18)の中で液体を運ぶための第1のポンプ(21)と、前記チューブラインシステム(6,8,18)の第2のチューブライン部分(6)の中で液体を運ぶための第2のポンプ(10)とが設けられており、前記第1のおよび第2のチューブライン部分(18,6)は直列に設けられており、前記第1のチューブライン部分(18)は第1の内径dAを有し、前記第2のチューブライン部分(6)は、前記第1の内径と同じか、または該第1の内径と異なっている第2の内径dBを有すること、および、
前記チューブラインシステムを同定するための前記装置は、前記第1のポンプと前記第2のポンプ(21,10)との間のチューブラインにおける圧力を測定するためのユニット(27)を有し、
前記評価ユニット(25)は、前記制御ユニット(24)および前記圧力測定ユニット(27,30)と協働し、その結果、前記評価ユニットによって、前記第1のおよび第2のポンプの回転速度の比率が決定され、該比率では、前記圧力測定ユニットで測定された圧力は、予め設定された時間間隔で変化しないこと、および前記第1のおよび第2のポンプの回転速度が同じでない場合には、前記第1のおよび第2のチューブライン部分の内径が互いに異なっていることが推論されること、および前記第1のおよび第2のポンプの回転速度が実質的に同じである場合には、前記第1のおよび第2のチューブライン部分の内径が同じであることが推論されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記評価ユニット(25)は、前記制御ユニット(24)および前記圧力測定ユニット(27,30)と協働し、その結果、第1の段階で、前記第2のチューブライン部分に液体が所定の流量で運ばれるように、前記第2のポンプは、所定の回転速度で作動され、前記第1のポンプは、前記第2のポンプの回転速度よりも大きい所定の第1の回転速度で、作動されること、および、
第2の段階では、前記第1のポンプと前記第2のポンプとの間の前記チューブラインにおける圧力がモニタされ、前記第1のポンプの回転速度は、前記第1のポンプと前記第2のポンプの間の前記チューブラインにおける圧力が一定であってなる第2の回転速度まで変化され、前記評価ユニットによって、前記第1のポンプの前記第2の回転速度が、前記第2のポンプの回転速度よりも大きいときは、前記第1のチューブライン部分の内径が、前記第2のチューブライン部分の内径より小さいことが推論され、かつ、前記第1のポンプの前記第2の回転速度が前記第2のポンプの回転速度と実質的に等しいときに、前記第1のチューブライン部分の前記内径が前記第2のチューブライン部分の内径に等しいことが推論されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記チューブラインシステムを同定するための前記装置は、チューブラインの前記チューブライン部分(18)における前記少なくとも1つのポンプ(21)の流量を測定するためのユニット(13)を有すること、および、
前記評価ユニット(25)は、前記制御ユニット(24)および流量を測定するユニット(13)と協働し、その結果、前記少なくとも1つのポンプ(21)は、所定の内径を有する特定のチューブラインにおいて液体が特定の流量で運ばれてなる予め設定された回転速度で、作動されること、および、前記特定の流量が、流量を測定するためのユニット(13)によって測定される流量と比較され、前記評価ユニット(25)によって、調整された回転速度で予め設定された流量が、基準値よりも大きい数値だけ、前記測定された流量と異なるとき、前記チューブラインの前記内径が、前記特定のチューブラインの前記内径と異なることが推論され、かつ、調整された回転速度で予め設定された流量が、前記基準値よりも大きい数値だけ、前記測定された流量と異ならないとき、前記チューブラインの前記内径が、前記特定のチューブラインの前記内径に等しいことが推論されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
チューブラインシステムが挿入される体外血液処理装置の作動方法であって、該体外血液処理装置は、
半透膜によって分離されている第1のチャンバおよび第2のチャンバを有する透析器またはフィルタと、
前記体外血液処理装置に挿入されるチューブラインシステムの中で液体を運ぶための、所定の回転速度で作動されるポンプと、
前記体外血液処理装置を制御するための中央制御ユニットと、を具備してなり、
前記中央制御ユニットは、前記ポンプを作動させる際の回転速度および前記チューブラインシステムのチューブライン部分の内径に依存している、前記チューブライン部分における前記ポンプによって液体を運ぶ際の流量を基本として、前記チューブラインシステムを同定することを特徴とする体外血液処理装置の作動方法。
【請求項8】
前記中央制御ユニットが機械制御への介入を行なうように、前記チューブラインシステムの同定後に、前記中央制御ユニットのための制御信号が発生されることを特徴とする請求項7に記載の作動方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのポンプは、前記チューブラインシステムのチューブライン部分が挿入されている相手である蠕動ポンプであることを特徴とする請求項7または8に記載の作動方法。
【請求項10】
第1のチューブライン部分の中で液体を運ぶための第1のポンプと、前記チューブラインシステムの第2のチューブライン部分の中で液体を運ぶための第2のポンプとが設けられており、前記第1のチューブライン部分および前記第2のチューブライン部分は直列に設けられており、前記第1のチューブライン部分は第1の内径を有し、前記第2のチューブライン部分は、前記第1の内径と同じか、または該第1の内径と異なっている第2の内径を有すること、および、
前記第1のポンプと前記第2のポンプの間の前記チューブラインにおける圧力が測定され、前記第1のポンプおよび前記第2のポンプの回転速度の比率が決定され、該比率では、前記測定された圧力は、所定の時間間隔で変化しないこと、および前記第1のポンプおよび前記第2のポンプの回転速度が同じでない場合には、前記第1のチューブライン部分および前記第2のチューブライン部分の内径が互いに異なっていることが推論されること、および前記第1のポンプおよび前記第2のポンプの回転速度が実質的に同じである場合には、前記第1のチューブライン部分および前記第2のチューブライン部分の内径が同じであることが推論されることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の作動方法。
【請求項11】
第1の段階で、前記第2のチューブライン部分に、液体を、所定の流量で運ぶように、前記第2のポンプが、所定の回転速度で作動され、かつ、前記第1のポンプが、前記第2のポンプの回転速度よりも大きい所定の第1の回転速度で、作動すること、および、
第2の段階では、前記第1のポンプと前記第2のポンプとの間の前記チューブラインにおける圧力をモニタし、前記第1のポンプの回転速度を、前記第1のポンプと前記第2のポンプの間の前記チューブラインにおける圧力が一定であってなる第2の回転速度まで変化され、前記第1のポンプの前記第2の回転速度が、前記第2のポンプの前記回転速度よりも大きいときは、前記第1のチューブラインの内径が、前記第2のチューブラインの内径より小さいことが推論され、かつ、前記第1のポンプの前記第2の回転速度が前記第2のポンプの前記回転速度と実質的に等しいときに、前記第1のチューブラインの前記内径が前記第2のチューブラインの前記内径に等しいことを特徴とする請求項10に記載の作動方法。
【請求項12】
前記チューブラインの前記チューブライン部分における前記少なくとも1つのポンプの流量が測定され、かつ、該少なくとも1つのポンプが、所定の内径を有する特定のチューブラインにおいて液体が特定の流量で運ばれてなる所定の回転速度で、作動されること、および、前記所定の流量が、測定された流量と比較され、調整された回転速度によって予め設定された流量が、基準値よりも大きい数値だけ、前記測定された流量と異なるとき、前記チューブラインの前記内径が、前記特定のチューブラインの前記内径と異なることが推論され、かつ、調整された回転速度によって予め設定された流量が、前記基準値よりも大きい数値だけ、前記測定された流量と異ならないとき、前記チューブラインの前記内径が、前記特定のチューブラインの前記内径に等しいことが推論されることを特徴とする請求項7に記載の作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液処理装置に挿入されるチューブラインシステムを同定するための装置を有する、体外で血液処理をするための装置に関する。更に、本発明は、体外血液処理装置に挿入されるチューブラインシステムを同定するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体外で血液を処理するための種々の方法は知られている。血液透析(HD)の場合、患者の血液は、透析器を有する体外血液回路の中で洗浄される。透析器は、互いに半透膜によって分離されている血液チャンバおよび透析液チャンバを有する。
【0003】
血液透析(HD)の場合、透析液チャンバに透析液が貫流され、特定の物質が、透析液と血液との間の拡散に基づいて、膜を通って運ばれ、他方、血液濾過(HF)の場合には、透析器の透析液チャンバには、透析液は貫流されない。血液濾過(HF)の場合、特定の物質は、対流に基づき、フィルタの膜を介して、効果的に除去される。2つの方法からなる組み合わせは、血液透析濾過(HDF)である。
【0004】
透析器またはフィルタの膜を介して患者から除去される液体の一部分を、滅菌の置換液と交換することは、一般的に知られている。該置換液は、透析器の上流または下流で、体外血液回路に供給される。透析液をオンラインで淡水および濃縮物から製造し、かつ、置換液をオンラインで透析液から製造してなる体外血液処理装置は知られている。
【0005】
種々の体外血液処理のためには、血液処理装置に挿入される、使い捨てのために定められた様々なチューブラインシステムが用いられる。大人または子どもの治療のためには、例えば、内径の異なったチューブラインを有するチューブラインシステムが知られている。
【0006】
体外血液処理装置は、患者の血液、置換液または洗浄液をチューブラインシステムのチューブラインの中で運ぶために用いる複数のポンプを有する。
【0007】
液体を運ぶために、体外血液処理装置では、蠕動ポンプが使用される。蠕動ポンプでは、少なくとも1つの狭隘箇所または閉鎖箇所が、ポンプ室として用いられる弾性チューブに沿って移動する。最も一般的な構造の蠕動ポンプでは、弾性チューブが、狭隘箇所または閉鎖箇所で、完全に閉じられる。従って、これらのポンプは、閉塞型の蠕動ポンプとも呼ばれる。最も一般的な閉塞型の蠕動ポンプは、チューブラインシステムのチューブラインの部分が挿入される相手であるローラポンプである。
【発明の概要】
【0008】
体外血液処理装置に挿入されるチューブラインシステムを同定することができる体外血液処理装置を提供する課題が、本発明の基礎になっている。更に、本発明の課題は、血液処理装置に挿入されるチューブラインシステムが同定されるために用いる方法が言及される。
【0009】
これらの課題の解決は、本発明によれば、請求項1および7の特徴によってなされる。本発明の有利な実施の形態は、従属請求項の主題である。
【0010】
体外血液処理装置に挿入されるチューブラインシステムの同定は、体外血液処理装置を簡素化するための、および体外血液処理の安全性を高めるための様々な可能性を供する。チューブラインシステムの同定後に、機械制御への介入を行なうことが可能である。実例として、特定のチューブラインシステムの挿入後に、特定の血液処理のみ、例えば、血液透析(HD)のみを可能にするが、血液濾過(HF)または血液透析濾過(HFD)を可能にしないこともあり得る。しかしまた、チューブラインシステムの同定後に、血液処理のための特定の予備設定を行うことも可能である。更に、チューブラインシステムの同定後に、予め定められた血液処理のための正しいチューブラインシステムが挿入されているか否かを点検することができる。例えば、大人の治療のためのチューブラインシステムと、子どもの治療のためのチューブラインシステムと区別することができる。
【0011】
チューブラインシステムの同定は、本発明に係わる装置および方法では、チューブラインシステムのチューブライン部分において体外血液処理装置の少なくとも1つのポンプによって液体を運ぶ際の流量Qの依存性に、少なくとも1つのポンプを作動させる際の回転速度nに、およびチューブライン部分の内径に基づいている。流量の、ポンプの回転速度およびチューブライン部分への依存性は知られているので、特定のチューブラインシステムが体外血液処理装置に挿入されているか否かが、推論される。チューブラインシステムのチューブライン部分のチューブラインの横断面は、従って、チューブラインシステムを同定するための指標として使用される。
【0012】
本発明に係わる装置および本発明に係わる方法によって、2つのチューブラインシステムが、チューブラインの、異なった横断面を有するので、大人を治療するためのチューブラインと、子どもを治療するためのチューブラインを区別することが可能である。しかしまた、チューブラインシステムの一方のチューブライン部分のみに、他方のチューブラインシステムの横断面とは異なる特定の横断面を備えることも可能である。このことによって、本発明に係わる装置または本発明に係わる方法によって、2つのチューブラインシステムを互いに区別することができる。この場合、実際の治療のためでなく、例えば洗浄のためにのみ用いられるチューブラインシステム部分に、異なる内径、特に、縮小した内径を備えることが可能である。チューブシステムを横断面の変化によって特徴づけるために、しかしまた、患者の血液でなくて、置換液を供給するためのチューブライン部分も提供される。
【0013】
知られた体外血液処理装置では、洗浄過程中に、一般的には、直列に設けられておりかつ液体を運ぶための2つのポンプが使用されている。第1のポンプは、第1のチューブライン部分の中で液体を運び、第2のポンプは、液体を、チューブラインシステムの第2のチューブライン部分の中で運ぶ。ポンプは、一般的には、第1のおよび第2のチューブライン部分が挿入されている相手である閉塞型の蠕動ポンプである。2つのチューブライン部分は同一の内径を有してもよい。特定のチューブラインシステムを特徴づけるために、しかしまた、2つのチューブライン部分のうちの一方が、大きいかまたは小さい横断面を有してもよい。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態は、第1のおよび第2のポンプが液体を同一の流量(送り量)で運び、2つのチューブライン部分の横断面が同一の場合には、ポンプは、同一の回転速度を有し、横断面が異なる場合には、ポンプは、異なる回転速度を有することを出発点とし、すなわち、前提とする。該好ましい実施の形態では、圧力が、第1のポンプと第2のポンプの間のチューブラインにおいて測定される。この場合、ポンプの回転速度は、圧力が、ポンプの作動中に、少なくとも所定の時間間隔で一定のままであるように、調整される。第1のポンプと第2のポンプの間の回転速度の比率に基づいて、チューブラインの同一のまたは異なる内径が推論される。回転速度の比率から、2つのチューブライン部分のうちの一方の、そのチューブラインの内径も算出することができるのは、他方のチューブライン部分のチューブラインの内径が知られている場合である。
【0015】
この関連で、一定の圧力について述べられるとき、しかし、実際には、実質的に一定の圧力信号を重畳する圧力パルスが考慮されるべきである。従って、実際には、振動圧力信号が測定される。これらの圧力パルスの原因は、血液ポンプが、一般的に、チューブラインを閉塞するローラを有するローラポンプであることにある。圧力パルスは、チューブライン上で、チューブラインの閉塞を引き起こすローラの上げ下げの際に、生じる。
【0016】
実際には、圧力パルスを、評価のために考慮してはならない。この目的のために、例えば、所定の時間間隔で、一定であることが意図される平均圧力を算出することが可能である。平均値の算出は、評価ユニットによって行なうことができる。平均値の形成の代わりに、しかしまた、上限値および/または下限値を予め設定することができる。一定圧力が想定されるのは、圧力信号が、所定の限界値ウィンドウの内で移動する場合である。しかし、例えば、測定された圧力信号を圧力パルスから取り除くことが可能である。このことは、例えば、測定値のフィルタリングによって、特に、測定値のローパスフィルタリングによって可能である。なぜならば、圧力パルスが周期的に発生するからである。
【0017】
本発明の代替の実施の形態は、チューブラインの横断面により、チューブラインシステムのチューブライン部分の中で体外血液処理装置のポンプによって運ばれる液体の流量を測定することによって、チューブラインシステムを同定することを提案する。ポンプは、チューブラインが特定の内径を有するという想定下で、所定の流量が生じてなる回転速度で作動される。想定された流量が、測定された流量と等しいときは、使用されたチューブラインの内径が、想定されたチューブラインの内径に等しいことが推論される。従って、正しいチューブラインが、血液処理装置が挿入されていることが前提となり得る。
【0018】
流量が正確には計算または測定されないことが、実際には前提とされ得るので、特定の偏差が許容される。従って、複数の回転速度または流量の間の差、あるいは差の商の数値を、基準値と比較することは好ましい。
【0019】
本発明に係わる装置は、一般的に既知の血液処理装置にいずれにせよ存在している構成要素によって、チューブラインシステムの同定が可能であるという利点を有する。例えば、血液または置換液を運ぶためのポンプがいずれにせよ存在する。実際また、知られた血液処理の場合、チューブラインにおける圧力を測定するためのユニットが存在する。知られた血液処理装置は、一般に、液体の流量を決定することができるために用いるユニットを有する。流量を測定するために、例えば、血液処理装置に用いられるバランスユニットを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】チューブラインシステムを同定するための装置を有する、体外で血液処理をするための装置の、不可欠な構成要素を示す。体外血液処理装置によって、体外血液処理が行なわれる。
【
図2】
図1の体外血液処理装置を示し、血液処理装置は洗浄される。
【
図3】チューブラインシステムの2つのチューブライン部分および2つのポンプの等価回路を示す。
【
図4A】ポンプの回転速度の関数としての、
図3のポンプの流量を示す。
【
図4B】ポンプの回転速度の関数としての、
図3のポンプの流量を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述する。
図1は、体外血液処理装置の、特に血液(透析)濾過装置の重要な構成要素の簡素化された略図を示す。血液処理装置は、該血液処理装置に挿入されるかまたは挿入されたホースラインシステムを同定するための装置を有する。
【0022】
血液(透析)濾過装置は、透析器1を有する。透析器は、半透膜2によって、血液が貫流する第1のチャンバ3と、透析液が貫流するチャンバ4とに区分されている。第1のチャンバ3は、体外血液循環5Aに接続されており、他方、第2のチャンバ4は、血液(透析)濾過装置の流体システム5Bに接続されている。以下に透析器について述べるときは、透析器は、フィルタも意味する。
【0023】
体外血液回路5Aは、血液チャンバ3の入口3aに通じる動脈血液ライン6と、透析器1の血液チャンバ3の出口3bから出る静脈血液ライン7とを有する。気泡を除去するために、この実施の形態では、動脈血液ライン6には、動脈ドリップチャンバ8が接続されており、静脈血液ライン7には、静脈ドリップチャンバ9が接続されている。動脈および静脈血液ライン6,7は、使い捨て使用のために決められたチューブラインシステムの2つの別個のチューブライン部分6,7である。2つのチューブライン部分6,7は、本実施の形態では、図示しないコネクタによって、透析液チャンバ3の入口および出口3a,3bに接続されている。2つのチューブライン部分6,7のチューブラインは、同一の内径d
Bを有する。動脈チューブライン部分6のライン部分6´は、患者の血液を体外血液回路5Aの中で運ぶ閉塞型のポンプ10、特にローラポンプの中へ挿入されている。
【0024】
流体システム5Bは、透析液チャンバ4の入口4aに通じる透析液供給ライン11と、透析器1の透析液チャンバ4の出口4bから出る透析液排出ライン12とを有する。透析液供給ライン11を介して、新鮮な透析液が、図示しない透析液源から、透析液チャンバへ流れ、他方、使用された透析液は、透析液チャンバから、透析液排出ライン12を通って、図示しない排出口へ排出される。透析液は、透析液排出ライン12に設けられている透析液ポンプ29によって運ばれる。新鮮な透析液と、使用された透析液とを釣り合わせるために、バランスユニット13が用いられる。該バランスユニットは、一方では、透析液供給ライン11に接続されており、他方では、透析液排出ライン12に接続されている。それ故に、バランスユニットのバランスチャンバには、流入および流出する透析液が貫流される。
【0025】
治療中に、無菌の置換液が体外血液処理回路5Aに供給される。無菌の置換液は、透析液システム5Bの透析液から得られる。無菌の置換液を得るために、滅菌フィルタ14が用いられる。滅菌フィルタは、膜15によって、第1のチャンバ16および第2のチャンバ17に区分されている。第1のチャンバ16は透析液供給ライン11に接続されている。第2のチャンバ17からは、置換液ライン18が分岐されており、置換液ラインは、体外血液回路5Aに通じている。
【0026】
置換液ライン18は、端部に、2つのライン部分18a,18bを有する。これらのライン部分には、夫々、コネクタ18c,18dが接続されている。2つのコネクタ18c,18dによって、置換液ライン18を、夫々、無菌ドリップチャンバ8に通じる接続ライン19および静脈ドリップチャンバ9に通じる接続チャンバ20に接続することができる。従って、接続ライン19,20は、対応の接続片19a,20aを有する。チューブライン部分18a,18bには、チューブクランプ18e,18fが取り付けられている。該チューブクランプによって、動脈のおよび/または静脈ドリップチャンバ8,9へ流体接続をすることができる。
【0027】
置換液ライン18は、同様に、チューブシステムの別個のチューブライン部分である。チューブライン部分18のライン部分18´は、置換液を運ぶために用いる置換液ポンプ21、特にローラポンプに挿入されている。置換液を運ぶためのチューブライン部分18は、内径d
Aを有する。該内径は、動脈および静脈の血液ライン6,7のチューブライン部分の内径d
Bに等しいか、あるいは2つのチューブライン部分6,7の内径d
Bとは異なる場合もある。
【0028】
透析器1を遮断するために、透析液供給ライン11には、遮断装置22が設けられており、透析液排出ライン12には遮断装置23が設けられている。血液処理装置は、更に、他の構成要素、例えば他の滅菌フィルタ、遮断装置、コネクタ等を有する。しかし、これらの構成要素は、明瞭さのために、図示されていない。
【0029】
血液処理装置の制御は、中央制御ユニット24によってなされる。該中央制御ユニットは、制御ライン10´,29´,21´,22´,23´を介して、動脈の血液ポンプ10と、透析液ポンプ29と、置換液ポンプ21と、遮断装置22および23とに接続されている。中央制御ユニット24によって、個々のポンプをオンおよびオフにし、かつ、ポンプの回転速度を調整することができる。
【0030】
体外血液処理装置は、血液処理装置に挿入されたまたは挿入されるチューブラインシステムを同定するための装置を有する。チューブラインシステムは、本実施の形態では、チューブライン部分6,7,18を有する。チューブラインシステムを同定する装置は、データライン26を介して血液処理装置の中央制御ユニット24に接続されている評価ユニット25を有する。しかし、評価ユニット25は、中央制御ユニット24の構成要素であってもよい。何故ならば、評価ユニットの実現のために必要な構成要素、例えば、マイクロプロセッサ等が、既に中央制御ユニットにあるからである。チューブラインシステムを同定するための装置は、評価ユニット25のほかに、動脈血液ライン6における血液ポンプ10の上流で圧力センサ27により圧力を測定する圧力測定ユニット27,30を有する。
【0031】
チューブラインシステム6,7,18は、血液処理に先行する洗浄段階中に、同定される。
図2は、洗浄段階中の
図1の血液処理装置を示す。血液処理装置を洗浄するために、置換液ライン18は、ドリップチャンバ8および9に夫々通じる接続ライン19および20に接続されておらず、動脈血液ライン6の端部に設けられている適切なコネクタ6aに接続されている。この目的のために、コネクタ18cは、血液ライン6の端部に接続されている。更に、チューブクランプ18eは開かれ、かつ、チューブクランプ18fは閉じられている。更に、遮断装置22および23は、透析器1の透析液チャンバ4の入口および出口4a,4bで閉じられる。その結果、洗浄液は、透析液供給ライン11を介して、滅菌フィルタ14に流れ、かつ、置換液ライン18および動脈血液ライン6を介して、透析器1の血液チャンバ3に流れることができる。血液チャンバ3から、洗浄液が静脈の血液ライン7へ流れる。該血液ラインは、洗浄段階で、略示されているラインパス28を介して、透析液排出ライン12に接続されている。本実施の形態では、置換液ライン17のチューブライン部分の内径d
Aが、動脈および静脈血液ライン6,7の2つのチューブライン部分の内径d
Bと異なっていることが想定される。内径d
Bは、ここでは内径d
Aよりも大きい。例えば、内径d
Bは、8mmに等しく、内径d
Aは4mmに等しい。従って、チューブラインシステム6,7,18は、チューブライン部分6,7及び18が、異なった内径を有することを特徴とする。血液ポンプ10および置換液ポンプ21に挿入された、チューブライン部分6および18のライン部分6´および18´夫々が、異なった内径を有するが、しかし、ポンプに位置していないライン部分の内径が互いに異なっていないことも、基本的に可能である。
【0032】
洗浄段階中に、異なった内径d
A,d
Bを有する2つのチューブライン部分6,18が直列に接続されている。ライン部分18では、洗浄液が置換液ポンプ21によって運ばれ、ライン部分6では、液体が血液ポンプ10によって運ばれる。
【0033】
図3は、2つのチューブライン部分18,6と、2つのポンプ21,10と、チューブライン部分6におけるシステム圧力Pを測定するための圧力センサ27を有する圧力測定ユニット27,30と、を具備する等価回路図を示す。チューブラインシステムの同定は、結果として生じるシステム圧力Pと、必要な場合には、2つのポンプのうちの1つのポンプの回転速度の再調整とを維持することによって、なされる。
【0034】
2つの閉塞型の蠕動ポンプ21,10の、特にローラポンプの送り量Q
A,
Bは、内側のチューブ横断面と、蠕動ポンプの狭隘箇所または閉鎖箇所の移動速度とに依存している。閉塞型のローラポンプに対しては、
【数1】
【0036】
但し、V
iは、ローラポンプの2つのローラの間に閉じ込められておりかつmlで表示された単位体積であり、iは、ローラの数であり
、nは、回毎分で表示されたロータ速度である。閉じ込められた単位体積は、ポンプに挿入されたチューブラインの内径dの二乗に比例している。
【0037】
図4Aおよび
図4Bは、回転速度n
Aまたはn
B[単位l/s]の関数としての、ポンプA(置換液ポンプ21)およびポンプB(血液ポンプ10)の流量Q
AおよびQ
B[単位l/min]を示す。チューブラインの異なった内径d
A,d
Bが、ポンプAおよびBの回転速度n
A,n
Bの異なった比率を引き起こすことは明らかである。システム圧力Pが一定であるとき、ポンプAおよびBの回転速度の比率n
A/n
Bが互いに異なっているとき、チューブの異なった内径が存在する。
【0038】
一方のチューブライン部分の内径d
Aまたはd
Bを知っていれば、他方のチューブライン部分の内径d
Aまたはd
Bを夫々推論することができるのは、回転速度の比率n
A/n
Bが算出される場合である。
【数2】
【0039】
チューブシステムの同定のためには、評価ユニット25は、中央制御ユニット24と通信し、かつ、圧力測定ユニット27,30から圧力信号を受信する。まず、中央制御ユニット24は、接続試験を開始する。その目的は、洗浄過程のために、置換液ライン18が、動脈血液ライン6に接続されていることを保証するためである。このために、血液ポンプ10は、停止され、他方、置換液ポンプ21は作動している。プラスのシステム圧力Pが、血液ライン6において、圧力測定ユニット27,30によって測定されるとき、評価ユニットは、2つのチューブライン部分が互いに接続されていることを推論する。続いて、制御ユニット24は、血液ポンプ10を、一定の回転速度n
Bで制御する。このことからは、血液ポンプ10が液体を運ぶ際に用いる特定の流量Q
Bが生じる。同時に、制御ユニットは、置換液ポンプ21を、血液ポンプ10の回転速度n
Aよりも大きい回転速度n
Aで制御する。この場合、システム圧力Pは、圧力測定ユニットでモニタされる。両方のチューブライン部分18,6が、同一の内径(d
A=d
B)を有するならば、一定のシステム圧力Pを到達することができるのは、2つのポンプの回転速度が同一(n
A=n
B)であるときにのみである。というのは、そのときにのみ、ポンプの回転速度が同一であれば、同一の流量Q
A=Q
Bが生じる。
【0040】
しかし、本実施の形態では、チューブライン部分6のチューブラインの内径d
Bが、チューブライン部分18のチューブラインの内径d
Aよりも大きいので、一定のシステム圧力Pを調整するためには、置換液ポンプ21を、より高い回転速度n
Aで作動せねばならない。
【0041】
中央制御ユニット24は、所定の時間間隔(測定相)で一定のシステム圧力Pが調整されるまで、置換液ポンプ21の回転速度を制御する。
【0042】
一定のシステム圧力の調整の際に生じる、2つのポンプの異なった回転速度に基づいて、評価ユニット25は、チューブライン部分18がチューブライン部分6よりも小さい内径を有することを推論する。このことによって、チューブラインシステムが同定されている。
【0043】
一定のシステム圧力は、実際に、圧力測定ユニット27,30からの圧力信号が、血液ポンプ10の、チューブラインを閉塞するローラの、その動きに起因される圧力パルスによって、重畳されているときにも、想定される。従って、圧力信号を評価する評価ユニットは、本実施の形態では、圧力測定ユニット27,30からの圧力信号の平均値を算出する。制御ユニット24は、所定の時間間隔で一定の平均圧力が調整されるように、制御する。しかしまた、測定された圧力信号を、他の統計的技術および/または信号処理技術で評価することもできる。
【0044】
チューブラインシステムが同定されているとき、中央制御ユニット24は、例えば機械制御に介入するために、制御信号を発生する。この介入は、例えば、挿入されたチューブラインシステムによって、血液濾過処理(血液透析濾過処理)ではなく、血液透析のみが可能である点にある。しかしまた、光学的または音響的な情報によって、主治医に、チューブラインシステムの同定を通知することも可能である。
【0045】
同一の内径を有するチューブライン部分を備えたチューブラインシステムが挿入されていることを想定せよ。次に、制御ユニット24による置換液ポンプ21の回転速度n
Aの再調整は、置換液ポンプ21および血液ポンプ10に対して、同一の回転速度n
A=n
Bが生じることを引き起こす。次に、評価ユニット25は、異なる内径のチューブライン部分を有するチューブラインシステムが、挿入されていないことを推論する。例えば、次に、制御ユニット24は、血液濾過(血液透析濾過)のための血液処理装置を作動させることができる。
【0046】
置換液ポンプおよび血液ポンプ21,10の回転速度n
A,n
Bの比較は、評価ユニット25において、回転速度の差n
A−n
Bが計算されることによって、なされる。次に、差の値は、所定の基準値と比較される。次に、差の数値が、所定の基準値よりも大きいとき、評価ユニットは、異なる内径のチューブライン部分を有するチューブラインシステムが挿入されていることを推論する。他の場合には、チューブラインシステムが、同一の内径のチューブライン部分を有することが推論される。2つの回転速度の間の差の代わりに、回転速度の商も形成され、所定の基準値と比較されることができる。2つの回転速度が互いに比例されることが、唯一決定的である。
【0047】
以下に、チューブラインシステムを同定する装置の代替の実施の形態を記述する。この装置によって、大人を治療するためのチューブラインシステムと子どもを治療するためのチューブラインシステムを区別することができる。この代替の実施の形態は、前記実施の形態と共に、または前記実施の形態の代わりに、血液処理装置に実装されていてもよい。
【0048】
評価ユニット25は、評価ユニットがバランスユニットのバランスサイクル(Bilanztakte)を評価するように、ライン13´を介して、バランスユニット13に接続されている。サイクルの数は、透析液供給ライン11の中を流れる液体のための尺度である。バランスチャンバの容積が知られているので、評価ユニットは、バランスユニット13のサイクルから、流量を算出することができる。
【0049】
本実施の形態では、チューブラインシステムは、子どもの治療のために決められている。すべてのチューブラインシステム6,7,18は、同一の内径dを有する。該内径は、大人の治療のためのチューブラインシステムのチューブラインの内径よりも小さい。評価ユニット25は、特に洗浄段階中に、正しいチューブラインシステムが挿入されているか否かを点検する。この目的のために、中央制御ユニット24は、所定の回転速度n
Aで置換液ポンプ21を制御する。置換液ポンプを作動させるための回転速度n
Aは、子どものためのチューブシステムが血液処理装置に挿入されているとき、特定の流量の調整のするために必要であるのと同一の回転速度である。置換液ポンプ21が作動している間、評価ユニット25は、置換液ポンプ21が洗浄液を吸引する際の実際の流量Qをモニタする。バランスユニット13で測定された流量が、想定された流量と、基準値よりも大きい数値だけ異なるとき、評価ユニット25は、子どものためのチューブシステムが血液処理装置に挿入されていないことを推論する。しかし、今の場合、子どものための正しいチューブシステムが、挿入されている。従って、測定された流量は、想定された流量と実質的に同じである。すなわち、2つの流量の差は、所定の基準値よりも小さい。それ故に、評価ユニットは、子どものためのチューブシステムが挿入されていることを推論する。続いて、制御ユニット25は、機械制御への介入を行なうことができるように、再度、制御信号を発生させる。例えば、子どもの治療のために必要である、血液処理のための特定のガイドラインを、設けることができる。しかし、チューブラインシステムの同定を、光学的および/または音響的な情報によって、主治医に伝えることもできる。
【符号の説明】
【0050】
1 透析器
3 第1のチャンバ
4 第2のチャンバ
5 チューブラインシステム
6 チューブラインシステム
10 ポンプ
18 チューブラインシステム
21 ポンプ
24 中央制御ユニット