(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記メモリアレイの読出又は書込アクセスに関連するアドレスを受け取り、前記メモリアレイの対応する行を選択するワードライン信号を生成し、前記メモリアレイの対応する列を選択する列選択信号を生成するデコーダ
をさらに有する請求項1に記載のメモリデバイス。
前記メモリアレイの読出又は書込アクセスに関連するアドレスを受け取り、前記メモリアレイの対応する行を選択するワードライン信号を生成し、前記メモリアレイの対応する列を選択する列選択信号を生成するデコーダ
をさらに有する請求項5に記載のメモリデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0005】
SRAMアレイのようなメモリアレイを実装するのに必要な面積を減らすための技術が開示される。この技術は、書込ドライバを除去し、重複する列マルチプレクサの数を減らして、アレイの面積効率を改善するよう、例えば、SRAMアレイ又はサブアレイにおいて具現され得る。
【0006】
[総括]
先に説明したように、SRAMアレイのような特定のメモリタイプのI/O回路は、読出/書込用列マルチプレクサ、ビットラインプリチャージャ、センス増幅器、及び書込ドライバを有する。要するに、このI/O回路は、かなりの量の空間を占有し、アレイが小さくされ得る程度を事実上制限する。この問題は、アレイが複数のサブアレイを有し、各サブアレイが専用のI/O回路又は少なくともI/O回路の一部を有する場合に、深刻になる。
【0007】
よって、本発明の実施形態に従って、I/O回路のセンス増幅器が書込ドライバとして使用されることを可能にし、それによって書込ドライバの削除を可能にするメモリアレイ設計が提供される。さらに、別個の書込及び読出用列マルチプレクサはもはや必要とされない。むしろ、単一のマルチプレクサが読み出し及び書き込みの両機能のために使用され得る。例えば、読み出し又は書き込みのいずれかのためのマルチプレクサが使用されてよく、他方は削除されてよい。1つのそのような場合に、書込用マルチプレクサが保持され、読出用マルチプレクサが削除される。
【0008】
技術は、例えば、ディスクリート型メモリデバイス(例えば、SRAMチップ)、集積型システム設計(例えば、専用のシリコン)、又はオンチップ・メモリ(例えば、オンチップ・キャッシュを備えるマイクロプロセッサ)において、具現されてよい。SRAM以外のメモリタイプは、本開示に照らして当然に、ここで提供される技術から等しく利益を享受することができる。例えば、別個の書込ドライバ及びセンス増幅器の構成部品を有するI/O回路を備えた如何なるメモリアレイも、本発明の実施形態に従って構成され得る。
【0009】
[メモリアレイ]
図1は、本発明の実施形態に従って面積が低減されたメモリアレイのブロック図の例である。
【0010】
図から明らかなように、この実施形態は、実際には、メモリアレイ全体を構成するよう何度も繰り返され得るサブアレイである。例えば、メモリアレイ全体は、図示されるように構成される64個の16キロバイトのサブアレイを有する1メガバイトのキャッシュ(又はプロセッサの他のオンチップ・メモリ)であってよい。あらゆる数の適切なアレイ及びサブアレイサイズが、目前の用途の細則に依存して、使用され得る。さらに、アレイ全体は単一のサブアレイであってよい点に留意されたい。
【0011】
サブアレイの物理レイアウトは、当然のことながら、同様に様々でありうる。この実施例では、各サブアレイは、有効に上下のセクタに分けられている。各セクタは、SRAMセルの2つの四半分を有し、上セクタは四半分I及びIIを有し、下セクタは四半分III及びIVを有する。SRAMセルはスライス/列において構成される。さらに図から明らかなように、この構成例の各スライスは、SRAMセルの8つの列を含む。四半分ごとのスライスの数は様々であってよく、1つの構成例では、四半分ごとに8から18個の間のスライスである。同様に、1四半分の列ごとのSRAMセルの数は様々であってよく、1つの構成例では、64から最大で512個の間である。1つの具体的な場合において、四半分ごとに16個のスライスが存在し、1四半分の列ごとに256個のSRAMセルが存在する。
【0012】
各スライスの中央には、列マルチプレクサ、ビットラインプリチャージャ及びセンス増幅器を有するI/O回路がある。別個の書込ドライバはサブアレイのI/O回路に含まれない点に留意されたい。むしろ、センス増幅器が、次に記載されるように、書込ドライバの機能を実現するために使用される。さらに、別個の読出及び書込用列マルチプレクサは存在しない点に留意されたい。むしろ、読み出し及び書き込みの両方のために使用される1つの列マルチプレクサが(このレイアウト構成例では、スライスごとに)存在する。サブアレイの中央にはデコーダ及びタイマが存在する。
【0013】
多数のメモリセルタイプ及びアレイレイアウトアーキテクチャが、本開示に照らして当然に、ここで使用されてよく、請求される発明は、如何なる特定の1つにも制限されるよう意図されない。他のメモリアレイレイアウトは、例えば、(上下のセクタを有する四半分に基づくレイアウトの代わりに)アレイ全体に用いられる単一のデコーダ及びI/O回路を備えたメモリセルの単一アレイを有してよい。メモリアレイタイプは、例えば、SRAM又はフラッシュメモリであってよく、目的の用途及び所望の性能(例えば、読出/書込速度や、読み出しが80%の時間に起こり、書き込みがたった20%の時間に起こる場合等の読出対書込のバランス、等)に依存して、揮発性、不揮発性、及び消去可能/プログラム可能であってよい。
【0014】
一般的に、各SRAMセルは、1ビットの情報を記憶することができ、論理ハイ又は論理ロー状態のいずれかに設定される。各SRAMセルは、あらゆる数の典型的なSRAM構成を用いて、従来行われるように実施されてよい。例えば、SRAMセルは、6−T、8−T、10−TSRAMセルとして、又はビットごとに望まれるあらゆる数のトランジスタを有して、構成されてよい。同様に、SRAMセルは、単一のR/Wポートを有して、又は別個の読出ポート及び書込ポートを有して、構成されてよい。他の実施形態では、メモリセルは、フラッシュ(例えば、NAND又はNORフラッシュ)のような他のメモリセル技術、若しくは別個の(メモリセルの読み出しのための)センス増幅器及び(メモリセルへの書き込みのための)書込ドライバによってアクセスされる他のメモリセル、及び/又は、書込及び読出動作のための別個の列マルチプレクサの使用を有して、構成されてよい。
【0015】
この例となるアレイレイアウト構成では、デコーダは、SRAMセルの四半分の間に挟まれており、従来行われるように実施され得るファイナルデコーダ及びワードラインドライバを有する。サブアレイの上セクタ及び下セクタの夫々についてデコーダが存在する。読出又は書込アクセスごとに、アドレスがサブアレイに与えられる。一般的に、デコーダは、アドレスをデコーディングし、メモリアレイの各読出又は書込アクセスの間、選択されたSRAMエントリ(又は行)をオンするよう構成される。1つの具体的な構成において、アドレスは、対応するデコーダによって、アドレスワードライン信号及び列選択信号にデコーディングされる。アドレスワードライン信号は、サブアレイにおいて特定の行を識別し、列選択信号は、サブアレイの特定の列を識別する。(I/O回路の)列マルチプレクサは、列選択信号を受信し、読み出し又は書き込みのために対応する列をオンする。読出/書込アクセス動作と無関係の行及び列は、デコーダによって有効に非選択状態にされる。
【0016】
タイマは、プリチャージクロック/制御信号を含む、サブアレイが作動するための様々なクロック信号を生成する回路を有する。タイマは、あらゆる数の適切なタイマ構成を用いて、通常行われるように実施され得る。当然に、タイマ構成は、特定のアレイのタイミング仕様に基づいて具体的に設計されるように、アレイごとに様々でありうる。一般的に、タイマは、通常は、グローバルクロックからアレイクロックを得るよう論理ゲートを有し、それらの異なるアレイクロックの間のタイミング関係を確保してサブレアレイを適切に機能させる。幾つかの実施形態では、タイマは、ビットラインのフローティングがプリチャージビットラインに付随する電力漏れを除去し又は別なふうに低減することを可能にすることによって、電力節約を可能にするようビットラインフローティング回路を有してよい。他の電力節約技術が同様に使用されてよい(例えば、アレイがアクセスされていない場合のI/O回路のスリープモード、又はサブアレイが収率回復のために恒久的に無効にされる場合のシャットダウンモード)。
【0017】
列マルチプレクサ(又はマルチプレクス回路)は、メモリセルの複数の列がセンス増幅器を共有することを可能にすることによって、アレイ効率を改善するために使用されてよい。例えば、スライス(8列)ごとに列マルチプレクサが存在してよく、それにより8:1(列:マルチプレクサ)の共有比を提供する。他の構成は、アレイ全体について単一の列マルチプレクサを有してよい。あらゆるそのような場合において、各読出又は書込アクセスの間、列マルチプレクサは、選択された列を読み出し又は書き込みのためにオンし、そのマルチプレクサに関連する他の列を非選択状態にする。列マルチプレクサを有さない他の実施形態では、アレイの列ごとに専用のセンス増幅器が存在してよい。
【0018】
ビットラインプリチャージャは、読出又は書込アクセスがない場合に、メモリアレイの局所ビットラインを例えばVcc(又は他の適切な電圧レベル)へとプリチャージするためのものである。それらは、一般的に、P型の金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)により実施される。各読出動作の間、目的のビットラインは、論理0がビットラインから読み出されている場合は放電され、あるいは、論理1がビットラインから読み出されている場合はVccのままである。局所ビットラインのローディングのために、ビットラインはゆっくりと放電してよい。従来の読出動作の間、センス増幅器は、同じSRAMセルに接続された2つのビットラインの間の小さな信号差を検出して、論理ハイ又は論理ロー状態を区別するために使用されてよい。従来の書込動作の間、書込ドライバは、所望の論理状態をSRAMセルに送って、論理0又は論理1がそのセルに書き込まれることを可能にするために使用される。しかし、本発明のこの例となる実施形態では、別個の書込ドライバが存在しないことを思い出されたい。むしろ、センス増幅器は、センス増幅器(読出動作の間)及び書込ドライバ(書込動作の間)の両方として使用される。
【0019】
列マルチプレクサ、ビットラインプリチャージャ、及びセンス増幅器に関する更なる詳細は、
図2A、2B及び3A、3Bを参照して与えられる。I/O回路のための多数の構成は、本開示に照らして当然に、本発明の実施形態により使用されてよい。
【0020】
[別個のセンス増幅器及び書込ドライバ]
図2Aは、読出動作のためのセンス増幅器(Sense Amp)と、書込動作のための書込ドライバ(Wdriver)と、読出及び書込動作のための別個の列マルチプレクサ(夫々、Read Column Mux及びWrite Column Mux)とを有して構成されるI/O回路を有するメモリアレイの例を示す回路図である。この特定の例では、サブアレイの1つのスライスが図示されているが、サブアレイの他のスライス又は部分(すなわち、アレイ全体)は、当然のことながら、同様に結合され得る。
【0021】
この議論のために、例えば、スライスごとの計8列について、i=0及びN=7とする。さらに、列0のただ1つのSRAMセルが図示されているが、当然のことながら、メモリアレイ列は、通常、複数のSRAMセルに関連する点に留意されたい。図から明らかなように、列0のSRAMセル及びそのビットライン・プリチャージ回路は、対応する真ビットラインBL[0]及び相補ビットラインBL#[0]に接続されている。同様に、列1〜7のSRAMセルの夫々及びそれらの夫々のプリチャージ回路は、同様に、夫々、対応する真ビットラインBL[1]乃至BL[7]及び相補ビットラインBL#[1]乃至BL#[7]に接続される。次いで、列は、(読出動作のための)センス増幅器又は(書込動作のための)書込ドライバへ順に(例えば、0から7、又は他の適切な順序)マルチプレクシングされる。
【0022】
この例となる場合における読出用列マルチプレクサは、PMOS FET(真ビットライン及び相補ビットラインの夫々のために列ごとに2つ)により実施され、Vccにプリチャージされるビットライン構成に共通である。読出用列マルチプレクサの各PMOS FETは、デコーダによって生成されるRD−Col−sel制御信号(又はその相補信号、この例の場合には、PMOSとともに適切に動作するRD−Col−sel#)に応答する。RD−Col−sel#によってオンされる場合、読出用列マルチプレクサの対応するPMOS FETは、選択されたビットラインを、その列に関連するセンス増幅器へ接続する。例えば、列0が選択される場合に、差動ビットラインBL[0]/BL#[0]は、センス増幅器の差動ビットライン入力Bitdata及びBitdata#へ接続される。センス増幅器プリチャージ回路は、この例の場合にはPMOS FETにより実施され且つSApch#によって制御され、センシングの前にセンス増幅器ビットライン入力をプリチャージするようBitdata及びBitdata#へ接続される。次いで、センス増幅器ドライバ回路は、RDdata/RDdata#を通じて読出データを送出する。
【0023】
図2Aを参照してさらに明らかなように、ビットラインは、書込用列マルチプレクサにより書込ドライバ及び低歩留まり解析(low yield analysis)(LYA)回路へも接続されている。書込用列マルチプレクサは、この例の場合には、相補型MOS(CMOS)伝送ゲートにより実施され、各ゲートは、制御信号WR−Col−sel及びその相補信号WR−Col−sel#に応答する。差動制御信号WR−Col−selによってオンされる場合に、書込用列マルチプレクサの対応するCMOS伝送ゲートは、選択されたビットラインを、その列に関連する書込ドライバに接続する。例えば、列0が選択される場合に、差動ビットラインBL[0]/BL#[0]は書込ドライバの差動出力に接続され、それにより、データDin(論理1又は0)は、書込ドライバによって差動信号に変換され、差動ビットラインBL[0]/BL#[0]上に駆動され、最終的に、選択されたSRAMセルに書き込まれ得る。
【0024】
LYA機能は、メモリアレイのテスト/解析のために、外部LYAパッドを通じてSRAMセルへ接続するために使用される。LYAが有効にされる(LYAenが論理1であり、LYAen#が論理0である)場合に、書込命令が発せられて書込用列マルチプレクサを(WR−Col−selを介して)開き、LYAen差動制御信号は(例えば、書込ドライバをトライステートモードに置くことによって)有効に書込ドライバを無効にする。LYAenは差動信号であるが、LYAenしか図示されていない点に留意されたい。
【0025】
図2Bは、書込−読出−書込の場合の間の
図2Aのメモリアレイの信号タイミングの例を示す。図から明らかなように、この例のメモリアレイは、夫々の読出又は書込動作がクロック(CLK)の2サイクルをとる点で、2サイクルメモリである。他のクロッキング方式が同様に使用されてよい。
【0026】
更に明らかなように、サブアレイ・ビットラインプリチャージャ及びセンス増幅器のプリチャージトランジスタは、BLpch及びSApchが最初の書込動作よりも前に論理ハイであることによって示されるように、非アクセス期間の間オンである。書込動作が始まる場合に、書き込まれるデータ(Din)は、一般的に、ワードライン(WL)サイクルの前に現れる。ビットライン・プリチャージ(BLpch)制御信号は、WL制御信号がオンされ且つ書込列選択(WR−Col−sel)制御信号がオンされる直前に、オフされる。データDinが選択されたビットセルに書き込まれる場合に、ワードラインWL及びWR−Col−sel制御信号がオフされ、BLpch制御信号が、次のアクセスのためにビットラインをプリチャージするよう、オンされ直す。
【0027】
同様に、読出命令が発せられる場合に、BLpch及びSApch制御信号はオフされ、WL制御信号は、センシングを開始し且つビットラインに差動電圧が現れるよう、オンされる。RD−Col−sel制御信号もオンされ、SApch制御信号はオフされるので、ビットライン上に現れる差動信号は、同じWL−onサイクルにおいてセンス増幅器へ伝えられる。センス増幅器ビットライン入力での差動信号がセンス増幅器オフセットを補償するほど十分であると、センス増幅器は有効にされ(SAen=論理1)、選択されたビットラインから読み出されたデータは送出される。データがセンス増幅器で検知されると、RD−Col−sel制御信号はオフされてよく、BLpch制御信号は、次の命令のためにビットラインのプリチャージを開始するよう、オンされる。データが送出されると、センス増幅器は、センス増幅器のプリチャージを開始する(SApch=論理1)ようオフされてよい(SAen=論理0)。
【0028】
このようにして、典型的なSRAMアレイでは、すべてのビットラインが読出用列マルチプレクサ及び書込用列マルチプレクサの両方並びにプリチャージ回路を有する。書込ドライバ、センス増幅器、及びLYA回路は、複数の列(通常、4、8又は16の列が共有に関与する。)によって共有される。しかし、読出用列マルチプレクサ及び書込用列マルチプレクサも書込ドライバ及びセンス増幅器も同時には使用されない。本発明の実施形態はこの点を突いて、センス増幅器を書込ドライバとして使用するとともに、(別個の読出及び書込用マルチプレクサを有することとは対照的に)読み出し及び書き込みの両方の動作のためにマルチプレクサを共有する。
【0029】
[書込ドライバとしてのセンス増幅器]
図3Aは、読出動作の間は検知し、書込動作の間は書き込むセンス増幅器(Sense Amp)と、読み出し及び書き込みの両動作のための列マルチプレクサ(Colum Mux)とを有して構成されるI/O回路を有するメモリアレイの例を示す回路図である。この特定の例では、サブアレイの1つのスライスが図示されているが、サブアレイの他のスライス又は部分(すなわち、アレイ全体)は、当然のことながら、同様に結合され得る。サブアレイは、一般的に行われているように、差動回路により構成される点に留意されたい。他の実施形態は、シングルエンド回路により実施されてよい。
【0030】
この議論のために、例えば、スライスごとの計8列について、i=0及びN=7とする。さらに、列0のただ1つのSRAMセルが図示されているが、当然のことながら、メモリアレイ列は、通常、複数のSRAMセルに関連する点に留意されたい。図から明らかなように、列0のSRAMセル及びそのビットライン・プリチャージ回路は、対応する真ビットラインBL[0]及び相補ビットラインBL#[0]に接続されている。同様に、列1〜7のSRAMセルの夫々及びそれらの夫々のプリチャージ回路は、同様に、夫々、対応する真ビットラインBL[1]乃至BL[7]及び相補ビットラインBL#[1]乃至BL#[7]に接続される。次いで、列は、読み出し及び書き込みの両動作のために使用されるセンス増幅器へ順に(例えば、0から7、又は他の適切な順序)マルチプレクシングされる。
【0031】
この例となる場合における列マルチプレクサは、CMOS伝送ゲート(真ビットライン及び相補ビットラインの夫々のために列ごとに2つ)により実施される。列マルチプレクサの各CMOS伝送ゲートは、デコーダによって生成されるCol−sel制御信号(CMOSが真信号及び相補信号の両方を使用する場合には、さらにその相補信号、この例の場合には、Col−sel#)に応答する。
図3Aは、CMOS伝送ゲートの2つの共通する描写を表し、1つは、(破線円において示される)白丸を有する2つの内側に向かい合った三角形を有し、他は、(破線円から延びた矢印によって示される)互いに接続されたソース及びドレインを夫々有する向かい合ったNMOS FET及びPMOS FETを有する。列マルチプレクサは、本開示に照らして当然に、他の適切な構成(例えば、差動シングルエンド)及び技術(例えば、NMOS又はPMOSトランジスタ)により実施されてよく、請求される発明は、如何なる特定の構成又はプロセスタイプにも制限されるよう意図されない。一般的に、多くのビットラインのうちの1つにおいて制御信号(Col−sel)に応答して読み出し及び書き込みの両動作のためにセンス増幅器へ切り替えることができる如何なるマルチプレクサ回路も使用されてよい。
【0032】
Col−sel#によってオンされる場合に、列マルチプレクサの対応するCMOS伝送ゲートは、選択されたビットラインを、その列に関連するセンス増幅器に接続する。例えば、列0が選択される場合に、差動ビットラインBL[0]/BL#[0]はセンス増幅器の差動ビットライン入力Bitdata及びBitdata#へ接続される。センス増幅器プリチャージトランジスタは、この例の場合にはPMOS FETにより実施され且つSApch#によって制御され、センシングの前にセンス増幅器ビットライン入力をプリチャージするようBitdata及びBitdata#へ接続される。次いで、センス増幅器ドライバ回路は、RDdata/RDdata#を通じて読出データを送出する。
【0033】
図3Aを参照してさらに明らかなように、センス増幅器は、さらに、書込ドライバの機能を実行するよう構成される。より詳細には、書込動作の間、書込イネーブル信号WRen#は論理0に設定され、それにより、書込アクセスが要求されたことを示す。このWRen#制御信号は、例えば、デコーダによって直接供給され、又は書込アクセス要求を示す既存の信号から得られる。WRen#制御信号は、2つのPMOS FET(1つは真ビットライン用、もう1つは相補ビットライン用)を制御する。これらのPMOS FETは、オンされる場合に、差動データ入力をセンス増幅器ビットライン入力Bitdata及びBitdata#へ結合する。つまり、これは、センス増幅器オフセットを補償するために必要な差動が現れることを可能にする。書込動作の差動データ入力はDin及びその相補であり、該相補はこの例となる構成ではインバータによって生成される。データ入力を差動信号へ変換する如何なる適切な回路も、ここで使用されてよい。このようにして、PMOS FET及びWRen#制御信号の付加は、センス増幅器が書込モード(WRen#=0)又は読出モード(WRen#=1)において使用されることを可能にする。
【0034】
このマルチモード型センス増幅器構成に対する多数の変形は、本開示に照らして明らかである。例えば、他の実施形態では、センス増幅器は、書込イネーブル制御信号の真バージョンWRenに応答する(その相補WRen#と対照的に)NMOS FETにより構成されてよい。そのような場合において、書込アクセスが要求されたことを示すようWRenが論理1に設定される場合に、NMOS FETはオンし、差動データ入力(Din及びその相補)をセンス増幅器ビットライン入力Bitdata及びBitdata#へ結合する。他の実施形態は、センス増幅器を読出モードから書込モードへ切り替えるCMOS伝送ゲートを有してよい。より一般的な見地において、如何なる適切なスイッチング素子又は方式も、書込動作の間差動データ入力をセンス増幅器ビットライン入力へ結合するために使用されてよい。
【0035】
あらゆるそのような場合において、列マルチプレクサは、書き込まれるデータを差動ラインBitdata及びBitdata#から受け取り、列マルチプレクサの対応するCMOS伝送ゲートは、選択されたビットラインを差動ラインBitdata及びBitdata#へ接続する。それにより、差動ライン上の差動データは、目的のSRAMセルに書き込まれてそれに記憶され得る。例えば、列0が(デコーダによって与えられる)Col−sel/Col−sel#信号によって選択される場合に、差動ビットラインBL[0]/BL#[0]は差動ラインBitdata及びBitdata#へ接続され、それにより、差動ライン上のデータDin(論理1又は0)は差動ビットラインBL[0]/BL#[0]上に駆動され、選択されたSRAMセルに記憶され得る。
【0036】
この例となる実施形態は任意のLYA回路を有し、LYA回路は、差動制御信号LYAen/LYAen#によって制御されるCMOSマルチプレクサにより実施される。LYAマルチプレクサは、差動ラインBitdata及びBitdata#へ接続され、LYAen/LYAen#の状態に依存して、LYA及びLYA#入力を差動ラインBitdata及びBitdata#へ結合する。先に説明したように、LYA機能は、メモリアレイのテスト/解析のために、外部LYAパッドを通じてSRAMセルへ接続するために使用される。LYAが有効にされる(LYAenが論理1であり、LYAen#が論理0である)場合に、書込命令が発せられて列マルチプレクサを(Col−selを介して)開く。それにより、目的のSRAMセルはアクセスされ得る。あらゆる数のLYAテスト/解析手法が用いられてよい。
【0037】
図3Bは、書込−読出−書込の場合の間の
図3Aのメモリアレイの信号タイミングの例を示す。この例では、メモリアレイは、夫々の読出又は書込動作がクロック(CLK)の2サイクルをとる点で、2サイクルメモリである。なお、他の実施形態は、例えば、1サイクルメモリ、3サイクルメモリ等であってよい。あらゆる数の適切なクロッキング方式が使用されてよい。また、差動信号が(例えば、PMOS、NMOS、CMOSのような使用される構成部品及び所望のアクティブ状態に依存して)使用され得るが、真信号しか図示されていない点に留意されたい。相補信号の使用は、本開示に照らして明らかである。
【0038】
図から明らかなように、サブアレイ・ビットラインプリチャージャ及びセンス増幅器のプリチャージトランジスタは、BLpch及びSApchが最初の書込動作よりも前に論理ハイであることによって示されるように、非アクセス期間の間オンであると仮定される。なお、他の実施形態は、漏れ及び/又は電力消費を減らすようにアクセスより前の1サイクル又は2サイクルまで、ビットラインフローティング方式を使用し、又は別なふうにビットラインのプリチャージングを制限してよい点に留意されたい。
【0039】
書込命令が発せられる場合に、データDinはワードライン(WL)サイクルの前に現れる。書込イネーブル(WRen)制御信号が有効にされ(WRen=1)、SApch制御信号は無効にされ(SApch#=1)、データはセンス増幅器ビットライン入力(Bitdata及びBitdata#)へ伝えられる。次いで、ビットラインプリチャージャ(BLpch)制御信号は、WL制御信号がオンされ、センス増幅器が有効にされ(SAen=1)且つ列選択制御信号がオンされる(Col−sel=1)直前に、オフされる。このWLサイクルの間、センス増幅器は、選択されたSRAMビットセルへデータを書き込む。データが選択されたビットセルに書き込まれる場合に、WL及びCol−sel制御信号がオフされ、それにより、対応するWLトランジスタ(例えば、
図3AにおけるNMOSトランジスタ)及びCol−selマルチプレクサ(例えば、
図3AにおけるCMOS伝送ゲート)をオフする。同時に、WRen及びSAen制御信号は(センス増幅器書込モードを脱して、センス増幅器を無効にするよう)オフされ、BLpch制御信号は、次のアクセスのためにBL[i]及びBL#[i]をプリチャージするよう、有効にされる。
【0040】
同様に、読出命令が発せられる場合に、BLpch制御信号はオフされ、WL制御信号は、センシングを開始し且つビットラインに差動電圧が現れるよう、オンされる。Col−sel制御信号もオンされ、SApch制御信号はオフされるので、差動信号は、同じWL−onサイクルにおいてセンス増幅器ビットライン入力(Bitdata及びBitdata#)へ伝えられる。センス増幅器ビットライン入力での差動信号がセンス増幅器オフセットを補償するほど十分であると、センス増幅器は有効にされ(SAen=論理1)、データは(シングルエンド出力についてはRDdata#において、又は差動出力についてはRDdata及びRDdata#の両方において)送出される。データがセンス増幅器で検知されると、Col−sel制御信号はオフされてよく、BLpch制御信号は、次の命令のためにビットラインのプリチャージを開始するよう、オンされる(BLpch#=0)。データが送出されると、センス増幅器は、センス増幅器のプリチャージを開始するようオフされてよい(SApch#=0)。
【0041】
メモリアレイのセンス増幅器を書込動作の間書込ドライバとして使用することによって、さらに、読み出し及び書き込みの両動作のために同じ列マルチプレクサを使用することによって、有意なメモリアレイ面積低減が達成される。例えば、面積節約は、本発明の実施形態に従って書込ドライバ削除し且つ列マルチプレクサを共有する結果として、メモリ構成に依存して、サブアレイレベルでは約3%〜4%、ダイレベルでは1%〜2%である。
【0042】
[システム]
図4は、本発明の実施形態に従って構成される1又はそれ以上のメモリアレイを有するシステムを表す。システムは、例えば、コンピュータシステム(例えば、ラップトップ若しくはデスクトップ型コンピュータ、サーバ、又はスマートフォン)又はネットワークインターフェースカード又はメモリを用いるその他システムであってよい。当然のことながら、メモリ技術は、システムレベルでほぼ無限数の用途を事実上有し、図示される具体的なシステムは、一例として与えられているにすぎない。
【0043】
図から明らかなように、システムは一般的に、オンチップ・キャッシュを有して構成される中央演算処理装置(CPU又はプロセッサ)と、RAMとを有する。如何なる適切なプロセッサも使用されてよく、例えば、インテル・コーポレイションによって提供されるもの(例えば、インテル コア(登録商標)、ペンティアム(登録商標)、セルロン(登録商標)、及びインテル アトム(登録商標)プロセッサファミリ)がある。プロセッサは、そのオンチップ・キャッシュ及び/又はRAMにアクセスし、一般的に行われるように所与の用途に特有の機能を実行することができる。RAM及び/又はオンチップ・キャッシュの夫々は、ここで記載されるように、読み出し及び書き込みの両モードにおいて動作することができるセンス増幅器を有し且つ読み出し及び書き込みの両動作のために共通の列マルチプレクサを使用するメモリアレイとして実施されてよい。他のシステム構成部品(例えば、ディスプレイ、キーパッド、ランダムアクセスメモリ、コプロセッサ、バス構造等)は図示されていないが、目前にある特定のシステム用途を前提として明らかである。
【0044】
多数の実施形態及び構成は、本開示に照らして明らかである。例えば、本発明の1つの例となる実施形態は、メモリデバイスを提供する。メモリデバイスは、複数のメモリセルを有し、各メモリが1ビットの情報を記憶するメモリアレイを有する。メモリデバイスは、メモリセルの読み出しのための読出モード及びメモリセルへの書き込みのための書込モードにおいて動作するよう構成されるセンス増幅器をさらに有する。1つの特定の場合において、デバイスは、メモリアレイの列に関連するビットラインをプリチャージするビットライン・プリチャージ回路、及び/又はビットライン・プリチャージ回路がビットラインをプリチャージすることを可能にするプリチャージ制御信号を生成する回路(例えば、タイマ)をさらに有してよい。他の特定の場合に、デバイスは、メモリアレイの読出及び書込アクセスに関連するアドレスを受け取り、メモリアレイの対応する行を選択するワードライン信号を生成し、メモリアレイの対応する列を選択する列選択信号を生成するデコーダを有してよい。他の特定の場合において、デバイスは、メモリアレイの複数の列がそれらの複数の列におけるメモリセルの読み出し及びそれらの複数の列におけるメモリセルへの書き込みのためにセンス増幅器を共有することを可能にする列マルチプレクサを有してよい。他の特定の実施形態において、センス増幅器は、メモリセルの1又はそれ以上へ書き込まれるデータを受け取るデータ入力部を有して構成され、センス増幅器は、さらに、書込動作の間自身のビットライン入力へデータを結合する1又はそれ以上のスイッチング素子を有して構成される。1つのそのような特定の場合において、デバイスは、データを差動信号へ変換し、その差動信号を1又はそれ以上のスイッチング素子へ送る回路をさらに有する。他の特定の場合において、センス増幅器は、自身が書込モードに入ることを可能にする書込イネーブル制御信号を受信するよう構成される。他の特定の場合において、デバイスは、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)である。他の特定の場合において、デバイスは、低歩留まり解析回路を有してよい。
【0045】
本開示の他の例となる実施形態は、メモリデバイスを提供する。この例において、デバイスは、複数のメモリセルを有し、各メモリセルが1ビットの情報を記憶するメモリアレイを有する。デバイスは、メモリセルの読み出しのための読出モード及びメモリセルへの書き込みのための書込モードにおいて動作するよう構成されるセンス増幅器をさらに有し、センス増幅器は、メモリセルの1又はそれ以上へ書き込まれるデータを受け取るデータ入力部を有して構成され、センス増幅器は、さらに、書込動作の間自身のビットライン入力へデータを結合する1又はそれ以上のスイッチング素子を有して構成される。デバイスは、メモリアレイの複数の列がそれらの複数の列におけるメモリセルの読み出し及びそれらの複数の列におけるメモリセルへの書き込みのためにセンス増幅器を共有することを可能にする列マルチプレクサをさらに有する。1つの特定の場合において、デバイスは、メモリアレイの列に関連するビットラインをプリチャージするビットライン・プリチャージ回路、及び/又はビットライン・プリチャージ回路がビットラインをプリチャージすることを可能にするプリチャージ制御信号を生成する回路を有してよい。他の特定の場合において、デバイスは、メモリアレイの読出又は書込アクセスに関連するアドレスを受け取り、メモリアレイの対応する行を選択するワードライン信号を生成し、メモリアレイの対応する列を選択する列選択信号を生成するデコーダを有してよい。他の特定の場合において、デバイスは、データを差動信号へ変換し、その差動信号を1又はそれ以上のスイッチング素子へ送る回路を有してよい。他の特定の場合において、センス増幅器は、自身が書込モードに入ることを可能にする書込イネーブル制御信号を受信するよう構成される。他の特定の場合において、デバイスは、低歩留まり解析回路を有してよい。
【0046】
本開示の他の例となる実施形態は、メモリセルのアレイを有するメモリデバイスにアクセスする方法を提供する。方法は、読出モードで動作するセンス増幅器によりアレイの1又はそれ以上のメモリセルからデータを読み出すステップと、書込モードで動作するセンス増幅器によりアレイの1又はそれ以上のメモリセルへデータを書き込むステップとを有する。1つの特定の場合において、方法は、アレイの列に関連するビットラインをプリチャージするステップ、及び/又はビットライン・プリチャージ回路がビットラインをプリチャージすることを可能にするプリチャージ制御信号を生成するステップをさらに有してよい。他の特定の場合において、方法は、アレイの読出又は書込アクセスに関連するアドレスを受け取るステップ、アレイの対応する行を選択するワードライン信号を生成するステップ、及び/又はアレイの対応する列を選択する列選択信号を生成するステップを有してよい。他の特定の場合において、方法は、アレイの複数の列がそれらの複数の列におけるメモリセルの読み出し及びそれらの複数の列におけるメモリセルへの書き込みのためにセンス増幅器を共有することを可能にするステップを有してよい。他の特定の場合において、方法は、センス増幅器のデータ入力部で、アレイのメモリセルの1又はそれ以上へ書き込まれるデータを受け取るステップと、書込動作の間センス増幅器のビットライン入力へデータを結合するステップとを有してよい。1つのそのような特定の場合において、方法は、データを差動信号へ変換するステップと、その差動作信号を、書込動作の間センス増幅器のビットライン入力へデータを結合するよう構成される1又はそれ以上のスイッチング素子へ送るステップとを有してよい。他の特定の場合において、方法は、センス増幅器で、そのセンス増幅器が書込モードに入ることを可能にする書込イネーブル制御信号を受信するステップを有してよい。
【0047】
本開示の他の例となる実施形態は、メモリデバイスを提供する。この例の場合において、デバイスは、複数のメモリセルを有するメモリアレイを有する。デバイスは、自身の差動ビットライン入力へ動作上結合されるプリチャージ回路を有するセンス増幅器を有し、センス増幅器は、差動ビットライン入力と自身の出力との間に動作上結合されるドライバ回路をさらに有し、センス増幅器は、書込イネーブル制御信号に応答して書込動作の間差動ビットライン入力へメモリセルの1又はそれ以上へ書き込まれるデータを結合する1又はそれ以上のスイッチング素子をさらに有する。デバイスは、メモリアレイの複数の列がそれらの複数の列におけるメモリセルの読み出し及びそれらの複数の列におけるメモリセルへの書き込みのためにセンス増幅器を共有することを可能にする列マルチプレクサをさらに有する。デバイスは、ビットライン・プリチャージ回路をさらに有する。デバイスは、ビットライン・プリチャージ回路を有効にするプリチャージ制御信号を生成する回路をさらに有する。デバイスは、デコーダをさらに有する。
【0048】
本発明の例となる実施形態に関する上記の説明は、例示及び説明のために与えられている。包括的であるよう、又は開示される厳密な形態に本発明を制限するよう意図されない。多くの変形及び改良が本開示に照らして可能である。本開示の適用範囲はこの詳細な説明によって制限されず、むしろ添付の特許請求の範囲によって定められるよう意図される。