特許第5792212号(P5792212)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792212
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】水力を利用する水浄化装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/00 20060101AFI20150917BHJP
   C02F 7/00 20060101ALI20150917BHJP
   B01F 1/00 20060101ALI20150917BHJP
   B01F 3/04 20060101ALI20150917BHJP
   B01F 5/04 20060101ALI20150917BHJP
   B01F 7/00 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   C02F1/00 J
   C02F1/00 L
   C02F7/00
   B01F1/00 A
   B01F3/04 F
   B01F5/04
   B01F7/00 A
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-28738(P2013-28738)
(22)【出願日】2013年2月18日
(65)【公開番号】特開2014-155910(P2014-155910A)
(43)【公開日】2014年8月28日
【審査請求日】2014年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000127123
【氏名又は名称】株式会社アンレット
(74)【代理人】
【識別番号】100090239
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 始
(72)【発明者】
【氏名】横井 康名
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 義展
(72)【発明者】
【氏名】加藤 利明
(72)【発明者】
【氏名】久米 光一
(72)【発明者】
【氏名】岡野 英幸
(72)【発明者】
【氏名】横井 亮知
【審査官】 目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−023014(JP,A)
【文献】 特表2010−535096(JP,A)
【文献】 特開2014−124535(JP,A)
【文献】 特開平06−285489(JP,A)
【文献】 実開昭57−021099(JP,U)
【文献】 特開平05−064800(JP,A)
【文献】 特開昭56−150484(JP,A)
【文献】 特開平06−113977(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F3/00−3/34
C02F7/00
C02F1/00
B01F1/00−7/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川の水、湖沼・池の水の中に微細気泡を放出させることにより水中の溶存酸素濃度を高めて水を浄化する水浄化装置であって、
上流側に対応する流入口と下流側に対応する排出口が形成された直線形の潜水タンクを水流方向に設置可能に設け、その潜水タンク内の中心部に回転自由に設けられた主軸に、前記流入口から流入する水を受けるインペラーと、流入水による吸い込み作用により外部の空気を取り込むための空気吸引用インペラーと、多数のブラシ片が放射状に突設された少なくとも1つの円盤型ブラシを上流側から順に取り付けて固定を施し、前記主軸内に形成された空気通路の入口を大気側に延びる空気導入管に連通するように設けると共に当該空気通路の出口を該空気吸引用インペラーの内部に連通するように設け、
前記流入口から流入する水の勢いによって前記インペラー、空気吸引用インペラー及び円盤型ブラシを一緒に回転させることにより、流入する水と該空気導入管から取り込まれる空気を撹拌・混合して微細化した気泡が含まれた水を前記排出口から下流へ排出させるように構成したことを特徴とする水力を利用する水浄化装置。
【請求項2】
前記流入口にストレーナを設けたことを特徴とする請求項1に記載の水力を利用する水浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小規模な河川の水、湖沼・池の水の中に微細気泡混じりの水を放出することにより溶存酸素濃度を高めて水質が悪化している状態の水を浄化する水力を利用する水浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
河川や池の汚染された水の水浄化装置として、色々な装置・方法が提案されており、生態系、人の生活環境への影響等を懸念して水質が悪化している状態の水の浄化対策が望まれている。因みに、水質が悪化している状態の河川などの溶存酸素濃度(DO値)については、1(mg/リットル)以下の場合が多く、水質を浄化する改善策として溶存酸素濃度を高めることが効果的であると言われている。
【0003】
特許文献1には、河川や湖沼などから汲み上げた原水を気液混合手段へ供給する加圧ポンプと、原水へ圧縮空気を供給するコンプレッサーと、加圧下で原水中に空気を混合、溶解させる気液混合手段と、空気が溶解した加圧水を受け入れる加圧タンクと、加圧水を加圧タンクから河川や湖沼に戻す給水管と、給水管の先端に取り付けた圧力弁と、水面に浮置させる環状フロートと、水中に設けるフェンスと、フロート内の水面に浮上するスカムを収集するスクレバーと、収集したスカムを回収するスカムトレーなどからなる「河川・湖沼等の浄化装置」が記載されている。
【0004】
特許文献2には、ルーツブロワを用いる第1水浄化装置と、ルーツポンプを用いる第2水浄化装置からなり、第1水浄化装置の散気管から多量の微細気泡を河川等の水中に放出し、第2水浄化装置の放出口から気泡が含まれた水を河川等の水中に放出することにより、水中の溶存酸素濃度を高めて水を浄化する「小型船を利用した水浄化装置」が記載されている。因みに、この水浄化装置は本件出願人に係るものである。
【0005】
ところで、特許文献1に開示された水浄化装置は、複雑な工程・構造で大掛かりな設備となることから、設備コストが高くついて保守管理も容易ではないと思われる。また、特許文献2の小型船を利用した水浄化装置は、水上移動して汚染された区域の水を浄化するタイプの装置であり、定置式に利用するには不向きである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−239353号公報
【特許文献2】特許第4971397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、河川、池などの水質が悪化している状態の水の溶存酸素濃度を高めて水を浄化するために水力を利用するコンパクトな構造とし、無動力で稼働コストが安く維持管理の容易な水浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために請求項1に記載した発明は、河川の水、湖沼・池の水の中に微細気泡を放出させることにより水中の溶存酸素濃度を高めて水を浄化する水浄化装置であって、
上流側に対応する流入口と下流側に対応する排出口が形成された直線形の潜水タンクを水流方向に設置可能に設け、その潜水タンク内の中心部に回転自由に設けられた主軸に、前記流入口から流入する水を受けるインペラーと、流入水による吸い込み作用により外部の空気を取り込むための空気吸引用インペラーと、多数のブラシ片が放射状に突設された少なくとも1つの円盤型ブラシを上流側から順に取り付けて固定を施し、前記主軸内に形成された空気通路の入口を大気側に延びる空気導入管に連通するように設けると共に当該空気通路の出口を該空気吸引用インペラーの内部に連通するように設け、
前記流入口から流入する水の勢いによって前記インペラー、空気吸引用インペラー及び円盤型ブラシを一緒に回転させることにより、流入する水と該空気導入管から取り込まれる空気を撹拌・混合して微細化した気泡が含まれた水を前記排出口から下流へ排出させるように構成したことを特徴とする。
【0009】
同様の目的を達成するために請求項に記載した発明は、請求項1に記載の水力を利用する水浄化装置において、前記流入口にストレーナを設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
この水浄化装置によれば、水中に設置した潜水タンクの流入口から流入する水の勢いによってインペラーと空気吸引用インペラー及び円盤型ブラシを一緒に回転させることにより、流入する水と空気導入管から取り込まれる空気を撹拌・混合して微細気泡混じりの水とし、その水を排出口から下流へ排出することにより溶存酸素濃度を高めて水質が悪化している状態の水を浄化することができる。加えて、この装置は水力を利用するコンパクトな構造とされているので無動力で稼働コストが安く、維持管理が容易で設備費の低減を図ることができる。
【0011】
この水浄化装置は、水と一緒に流れ込むゴミなどが撹拌タンク・潜水タンク内に流入するのをストレーナによって防止し、円滑な稼動をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1参考例の水浄化装置の概要図
図2】撹拌タンクの要部の縦断面図
図3】撹拌タンクの要部の平断面図
図4】インペラーの説明図であり、(a)平面図、(b)側面図
図5】円盤型ブラシの説明図であり、(a)平面図、(b)縦断面図
図6】本発明の第2参考例の水浄化装置の概要図
図7】インペラーの説明図であり、(a)平面図、(b)側面図
図8】本発明に係る実施例の水浄化装置の概要図
図9】潜水タンクの要部の縦断面図
図10】空気吸引用インペラーの説明図であり、(a)平面図、(b)縦断面図
図11】実験装置1
図12】実験装置2
図13】実験装置3
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を図面に基づいて説明する。
参考例1)
図1に示すように、本発明に係る第1参考例の水力を利用する水浄化装置Aは、小規模な河川、湖沼、池の堤防・堰の下流側に、せきとめられた水と当該装置Aの上部タンクとの間に所定の落差を生ずるように設置される。図中、1は河川(r)に設けられる堰、2は堰1に設けられる取水口である。
【0014】
撹拌タンク10は、前記取水口2付近の適宜箇所の水中に据え付けられる架台11に縦向きに設けられる。この撹拌タンク10は、排出口13を横向き(若しくは下向き)に形成したほぼ円筒形状のタンク本体12の上口部12aに、撹拌室16が形成される下部タンク15の下口部15bを合わせてこれらを一体状に設けられている。上部タンク18は、下部タンク15の上にボルト・ナット(図示せず)により連結されている。なお、上部タンク18については、下部タンク15と一体化構造とすることもできる。
【0015】
図2図3に示すように、上部タンク18の側面18aに形成された開口部19には、前記取水口2に配設された送水管5の出口部5bを、導入される水が当該タンク18の中心部を外れて側面18aの内方近くに流入するように所定角度をもって溶接、ロウ付けなどにより接続されている。6は送水管5の入口部に取り付けられたストレーナ、7は堰1の外側で送水管5に設けられたストップバルブである。8aは外部空気をエジェクタ作用に取り込むために送水管5に接続された空気導入部8の配管、9は配管8aに設けられたストップバルブである。
【0016】
23は上部タンク18の蓋21の中心部に設けた軸受け部材である。この軸受け部材23には、主軸25が縦向きで下方に突出するように回転自由に設けられている。なお、軸受け部材23の軸受けは、耐食性の優れたものが好ましい。
【0017】
図2において、主軸25には、スペーサ28、撹拌タンク10内に流入する水を受けるインペラー31、ブッシュ29、1個目の円盤型ブラシ35を上から順に挿入し、さらに2個の円盤型ブラシ35をスペーサ30を介して挿入してからネジ部25aにワッシャー26を通してナット27を締め付けることにより、それらを確実に固定している。それらブラシ35は、下部タンク15の内方に位置するように設けられている。
【0018】
図4に示すように、インペラー31は、前記主軸25に挿入するための取付け穴32が形成された基部31aの外周に4枚の羽根33を一体状に設けている。インペラー31の大きさについては、外径:250mm、羽根の高さ:100mmである。
【0019】
図5に示すように、ブラシ35は、前記主軸25に装着するための軸穴36aを形成した固定部36の外周に多数のブラシ片37を放射状に突設している。ブラシ35の大きさについては、外径:250mm、厚さ:30mmである。ブラシ片37については、線径:約0.3mm、長さ:約60mmの硬質スチール又はステンレス製を用いる。
【0020】
なお、せきとめられる水と当該装置Aの上部タンクとの間に生ずる所定の「落差」については、後記実験の項で示すように少なくとも1mを要すると言えよう。
【0021】
以上により、河川、湖沼、池でせき止められた水を落差を利用して撹拌タンク10内に流入させ、タンク10内に流入する水の勢いによってインペラー31と円盤型ブラシ35を一緒に回転させることにより、流入する水と空気導入部8からエジェクタ作用により取り込まれる空気を撹拌・混合して微細化気泡が含まれた水とし、その気泡混じりの水を撹拌タンク10の排出口13から放出して溶存酸素濃度を高めることにより水を浄化する本発明に係る第1参考例の水力を利用する水浄化装置Aが構成される。
【0022】
参考例2)
本発明に係る第2参考例の水力を利用する水浄化装置Bは、上述した第1参考例の水力を利用する水浄化装置Aに準ずる構成とされている。前述した水浄化装置Aでは、河川、湖沼、池でせきとめられた水を送水管5により撹拌タンク10に流入する構成としているが、この水浄化装置Bでは送水管5を用いずに堰1から溢れて放出される水を撹拌タンク10の受け皿部41で受けて内部へ流入させる構造としている。したがって、水浄化装置Aと同一構成部分については、それに付した符号を図面に記載して説明を省略し、構成の異なる部分に関して述べる。
【0023】
図6に示すように、前記水浄化装置Aの上部タンク18に相当する上部タンク40は、中心部内方に軸受け部材23を配置し、その上口40aに堰1から放出される水を受ける受け皿部41を一体状に設けている。受け皿部41は上方に向かって拡がるラッパ型に形成されていて、上口40aを覆うように半球状のストレーナ42が設けられている。
【0024】
インペラー45については、図7に示すように、前記主軸25に挿入するための取付け穴47が形成された基部46の外周に4枚の羽根48を一体状に設けている。インペラー45の大きさについては、外径:250mm、羽根の高さ:75mmである。
【0025】
以上により、河川、湖沼、池に設けられた堰1から溢れて放出される水を受け皿部41で受けてから撹拌タンク10内に流入させてインペラー45と円盤型ブラシ35を一緒に回転させることにより、流入する水と外部から自然に取り込まれる空気を撹拌・混合して微細化気泡が含まれた水とし、その気泡混じりの水を撹拌タンク10の排出口13から放出して溶存酸素濃度を高めることにより水を浄化する本発明に係る第2参考例の水力を利用する水浄化装置Bが構成される。
【0026】
実施例
本発明に係る実施例の水力を利用する水浄化装置Cは、図8に示すように、河川などの勢いのある流れがある水中に直線形の潜水タンク50を脚51により水流方向に沿うように設置している。
【0027】
潜水タンク50は、図9に示すように、撹拌室53を形成する円筒形状の中間胴52の前口部52aに、上流側に対応する流入口56が形成された入口筒55を、中間胴52の後口部52bに、下流側に対応する排出口62が形成された排出筒61を突合せてボルト・ナット(図示せず)により締め付けることにより一体状に設けられている。流入口56は先端が拡がるラッパ型に形成されている。57は流入口56の近くで入口筒55に装着された半球状のストレーナである。
【0028】
潜水タンク50の中心方向には、主軸66を軸受け59と軸受け部材64によって回転自由に設けている。一方の軸受け59は入口筒55に固定された軸受け部材58に装着され、他方の軸受け64は排出筒61に固定された軸受け部材63に装着されている。それら軸受け59,64は、耐食性の優れたものが好ましい。67は主軸66内に形成された空気通路である。
【0029】
主軸66には、前記流入口56から流入する水を受けるインペラー45と、流入水による吸い込み作用により外部の空気を取り込むための空気吸引用インペラー70と、3個の円盤型ブラシ35を上流側から順に挿入し、ネジ部66aにワッシャー76を通してナット77を締め付けることによりそれらを確実に固定している。75は空気吸引用インペラー70とブラシ35、及びブラシ35間に夫々介装されたスペーサである。
【0030】
なお、円盤型ブラシ35については前述した第1参考例の項で、インペラー45については第2参考例の項で説明したものと同じ構造としていることから、それらの符号を図面に表して説明を省く。
【0031】
図10(a)に示すように、空気吸引用インペラー70は、前記主軸66に遊嵌する固定用孔72が形成されたボス71と、水を流入させるための環状穴73を設けると共に、環状穴73から流入する水を受けて回転力を生ずるように各々の出口74aに向かうにしたがい徐々に曲がるように形成された多数の通路74を夫々設けている。図10(b)に示すように、74bは通路74と前記空気通路67の出口67bと連通するように設けられた孔である。
【0032】
80は軸受け59側の主軸66の先端部に後端80bを遊嵌し、他端80aを入口筒55の内面55aに突き当てて溶接などにより固定されたL字形継手である。継手80には大気側に延びる空気導入管81の端部を挿入して前記空気通路67に連通するように設けられている。
【0033】
以上により、流入口56から流入する水の勢いによってインペラー45、空気吸引用インペラー70及び円盤型ブラシ35を一緒に回転させることにより、流入する水と空気導入管81から取り込まれる空気を撹拌・混合して微細化気泡が含まれた水とし、その気泡混じりの水を排出口62から下流へ排出して溶存酸素濃度を高めることにより水を浄化する本発明に係る実施例の水力を利用する水浄化装置Cが構成される。
【0034】
(実験1)
本発明に係る第1参考例の水力を利用する水浄化装置Aについて、図11に示す実験装置により水道水を用いて溶存酸素濃度(DO値)の測定を行った。その結果を表1に示す。
なお、「原水」としての水道水には、無水亜硫酸ナトリウムを約300g投入して溶存酸素濃度をほぼゼロに調整した。
原水用タンクの容積:約3,000リットル
円盤型ブラシ
外径:250mm,厚さ:30mm、使用数量:3個
【0035】
【表1】
【0036】
実験の結果、水浄化装置Aから排出される気泡混じりの水によって水中の溶存酸素濃度(DO値)が上昇することが確認された。落差2mの場合における溶存酸素濃度は、飽和溶存酸素量の46%まで上昇し、本装置による顕著な効果が確認された。このことから、本装置により水質の悪い状態の水の浄化処理を行うことができると判断される。
【0037】
(実験2)
本発明に係る第2参考例の水力を利用する水浄化装置Bについて、図12に示す実験装置により水道水を用いて溶存酸素濃度(DO値)の測定を行った。その結果を表2に示す。
なお、「原水」としての水道水には、無水亜硫酸ナトリウムを約300g投入して溶存酸素濃度をほぼゼロに調整した。
原水用タンクの容積:約3,000リットル
円盤型ブラシ
外径:250mm,厚さ:30mm、使用数量:3個
【0038】
【表2】
【0039】
実験の結果、水浄化装置Bから排出される気泡混じりの水によって水中の溶存酸素濃度(DO値)が上昇することが確認された。落差2mの場合における溶存酸素濃度は、飽和溶存酸素量の47%まで上昇し、本装置による顕著な効果が確認された。このことから、本装置により水質の悪い状態の水の浄化処理を行うことができると判断される。
【0040】
(実験3)
本発明に係る実施例の水力を利用する水浄化装置Cについて、図13に示す実験装置により水道水を用いて溶存酸素濃度(DO値)の測定を行った。その結果を表3に示す。
なお、「原水」としての水道水には、無水亜硫酸ナトリウムを約600g投入して溶存酸素濃度をほぼゼロに調整した。また、水流発生機として水中ミキサーを使用した。
実験用水路の容積:約6,000リットル
円盤型ブラシ
外径:250mm,厚さ:30mm、使用数量:3個
【0041】
【表3】
【0042】
実験の結果、水浄化装置から排出される気泡混じりの水によって水中の溶存酸素濃度が上昇することが確認された。流速5(m/s)、運転時間120分の場合における溶存酸素濃度は、飽和溶存酸素量の36%まで上昇し、本装置による顕著な効果が確認された。このことから、本装置により水質の悪い状態の水の浄化処理を行うことができると判断される。
【符号の説明】
【0043】
A・・・本発明に係る第1参考例の水力を利用する水浄化装置
5・・・送水管
6・・・ストレーナ
8・・・空気導入部
10・・・撹拌タンク
13・・・排出口
25・・・主軸
31・・・インペラー
35・・・円盤型ブラシ
B・・・本発明に係る第2参考例の水力を利用する水浄化装置
41・・・受け皿部
42・・・ストレーナ
45・・・インペラー
C・・・本発明に係る実施例の水力を利用する水浄化装置
50・・・潜水タンク
56・・・流入口
57・・・ストレーナ
62・・・排出口
66・・・主軸
70・・・空気吸引用インペラー
81・・・空気導入管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13